JP2024164508A - 熱伝導性シート - Google Patents
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Abstract
【課題】各種車載電装品に幅広く適用できる放熱部材として、熱伝導性に優れ、最大応力と残留応力の差が小さく、圧縮性、復元性のバランスが良好な熱伝導性シートを提供する。
【解決手段】分子鎖側鎖のみに2~10個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、熱伝導性充填材、白金系硬化触媒、片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンを含むシリコーン組成物であって、上記熱伝導性シートのアスカーC硬度計で測定した硬さが7以下であり、初期厚さ1.5mmの上記熱伝導性シートを圧縮速度3mm/minで50%圧縮した際の最大応力が0.7MPa以下であり、残留応力が0.1MPa以上であり、かつ、上記最大応力と上記残留応力との比率が7/1以下のものであることを特徴とする熱伝導性シート。
【選択図】なし
【解決手段】分子鎖側鎖のみに2~10個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、熱伝導性充填材、白金系硬化触媒、片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンを含むシリコーン組成物であって、上記熱伝導性シートのアスカーC硬度計で測定した硬さが7以下であり、初期厚さ1.5mmの上記熱伝導性シートを圧縮速度3mm/minで50%圧縮した際の最大応力が0.7MPa以下であり、残留応力が0.1MPa以上であり、かつ、上記最大応力と上記残留応力との比率が7/1以下のものであることを特徴とする熱伝導性シート。
【選択図】なし
Description
本発明は熱伝導性シートに関する。
電子部材の小型化、高集積化により、熱伝導性シートは優れた熱伝導性に加えて、組み付け加工時の最大応力が低く、発熱部材にできるだけ負荷を与えない軟らかいシートが求められている。特許文献1には、熱伝導性充填材の平均粒径を規定することにより、低荷重で電子部品に追従できるシートが提案されている。特許文献2には、熱伝導性シートの表面に凹凸を設ける事で、柔軟性を向上させ、圧縮荷重を低減する例が報告されている。特許文献3には、ポリマー成分の粘度を規定することで、圧縮残留応力が0.1MPa以下を示すような柔軟性に優れるシートが提案されている。
しかし、車載向けの各種電子部品においては、組み付け加工時の最大応力は低い方が好ましいが、実装後、車の振動により生じる熱伝導性シートと電子部品とのクリアランスの変動に追従できるような復元性(一定以上の残留応力)を併せ持つ事が要求されている。
すなわち、車載環境で使用される熱伝導性シートにおいては、最大応力と残留応力の差が小さく、潰しやすさと適度なゴム弾性による反発を両立させる事が必要であり、この点において、さらなる改善が必要であった。
すなわち、車載環境で使用される熱伝導性シートにおいては、最大応力と残留応力の差が小さく、潰しやすさと適度なゴム弾性による反発を両立させる事が必要であり、この点において、さらなる改善が必要であった。
本発明は、各種車載電装品に対して幅広く適用できるよう放熱部材として、熱伝導性に優れ、最大応力と残留応力の差が小さく、圧縮性、復元性のバランスが良好な熱伝導性シートを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、下記熱伝導性シートを提供する。
即ち、本発明は、
(a)分子鎖側鎖のみに2~10個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部
(b)両末端にヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:ヒドロシリル基のモル数が(a)成分由来のアルケニル基のモル数の0.75~1.3の範囲となる量
(c)熱伝導性充填材:1,000~4,200質量部
(d)白金系硬化触媒:(a)成分に対して白金族元素重量換算で0.1~1,000ppm
(e)片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン:15~200質量部
を含むシリコーン組成物の硬化物からなる熱伝導性シートであって、前記熱伝導性シートのアスカーC硬度計で測定した硬さが7以下であり、
初期厚さ1.5mmの前記熱伝導性シートを圧縮速度3mm/minで50%圧縮した際の最大応力が0.7MPa以下であり、残留応力が0.1MPa以上であり、かつ、前記最大応力と前記残留応力との比率が7/1以下のものであることを特徴とする熱伝導性シートを提供する。
(a)分子鎖側鎖のみに2~10個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部
(b)両末端にヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:ヒドロシリル基のモル数が(a)成分由来のアルケニル基のモル数の0.75~1.3の範囲となる量
(c)熱伝導性充填材:1,000~4,200質量部
(d)白金系硬化触媒:(a)成分に対して白金族元素重量換算で0.1~1,000ppm
(e)片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン:15~200質量部
を含むシリコーン組成物の硬化物からなる熱伝導性シートであって、前記熱伝導性シートのアスカーC硬度計で測定した硬さが7以下であり、
初期厚さ1.5mmの前記熱伝導性シートを圧縮速度3mm/minで50%圧縮した際の最大応力が0.7MPa以下であり、残留応力が0.1MPa以上であり、かつ、前記最大応力と前記残留応力との比率が7/1以下のものであることを特徴とする熱伝導性シートを提供する。
このような熱伝導性シートであれば、熱伝導性に優れ、最大応力と残留応力の差が小さく、圧縮性、復元性のバランスも良好なものとなる。
上記(c)熱伝導性充填材が、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、及び窒化アルミニウムから選択した1種以上であることが好ましい。
このような熱伝導性充填材を用いた熱伝導性シートは、熱伝導性及び充填性が良い。
上記(c)熱伝導性充填材の形状が、破砕状、丸み状、または球状であるものとすることができる。
上記(c)熱伝導性充填材の平均粒径が0.5~100μmであることが好ましい。
平均粒径0.5~10μmであるものや、破砕状又は丸み状のものは効率的な熱伝導パスを形成させることにより熱伝導性を高めることができる。
この場合、熱伝導率が2.0W/m-K以上であることが好ましい。
熱伝導性シートの熱伝導率が2.0W/m-K以上であれば、該熱伝導性シートを発熱量の大きい発熱体に適用することができる。
本発明によって、分子鎖側鎖のみにアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを適切に架橋させることで、架橋密度を適切な範囲とでき、良好な圧縮性と残留応力を維持したシリコーンポリマーを得ることができる。
さらに、熱伝導率を付与する熱伝導性充填材を片末端にトリアルコキシ基を持つ表面処理剤と配合することにより、フィラー表面とポリマー間の相互作用が強まり、残留応力を向上させることができる。
このようなシートは、最大応力と残留応力のバランスに優れるため、車載向けの各種電子部品に使用することができる。
さらに、熱伝導率を付与する熱伝導性充填材を片末端にトリアルコキシ基を持つ表面処理剤と配合することにより、フィラー表面とポリマー間の相互作用が強まり、残留応力を向上させることができる。
このようなシートは、最大応力と残留応力のバランスに優れるため、車載向けの各種電子部品に使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者は、熱伝導性シートに要望されている最大応力と残留応力の差が小さく、潰しやすさと適度なゴム弾性による反発特性を兼ね備え得るシリコーン組成物につき探求したところ、分子鎖側鎖のみに2~10個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、熱伝導性充填材、白金系硬化触媒、片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンを含むシリコーン組成物であって、上記熱伝導性シートのアスカーC硬度計で測定した硬さが7以下であり、初期厚さ1.5mmの上記熱伝導性シートを圧縮速度3mm/minで50%圧縮した際の最大応力が0.7MPa以下であり、残留応力が0.1MPa以上であり、かつ、上記最大応力と上記残留応力との比率が7/1以下のものであることを特徴とする熱伝導性シートであれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させた。以下、各成分につき説明する。
本発明者は、熱伝導性シートに要望されている最大応力と残留応力の差が小さく、潰しやすさと適度なゴム弾性による反発特性を兼ね備え得るシリコーン組成物につき探求したところ、分子鎖側鎖のみに2~10個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、熱伝導性充填材、白金系硬化触媒、片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンを含むシリコーン組成物であって、上記熱伝導性シートのアスカーC硬度計で測定した硬さが7以下であり、初期厚さ1.5mmの上記熱伝導性シートを圧縮速度3mm/minで50%圧縮した際の最大応力が0.7MPa以下であり、残留応力が0.1MPa以上であり、かつ、上記最大応力と上記残留応力との比率が7/1以下のものであることを特徴とする熱伝導性シートであれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させた。以下、各成分につき説明する。
(a)分子鎖側鎖のみに2~10個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン
(a)成分であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、1分子中の側鎖部分のみに2~10個のアルケニル基を含有するもので、通常は主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のものであるのが一般的である。分子構造の一部に分枝状の構造を含んだものであってもよく、また環状体であってもよいが、硬化物の機械的強度等、物性の点から直鎖状のジオルガノポリシロキサンが好ましい。(a)成分の一例として、下記一般式(1)で示される構造が挙げられる。
(一般式(1)中、R1は、独立して炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、Xは炭素数2~6のアルケニル基であり、nは0又は1以上の整数であり、mは2以上の整数である。なお、m及びnを付した括弧で括られたシロキサン単位の結合は、ブロックであってもランダムであってもよい。)
(a)成分であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、1分子中の側鎖部分のみに2~10個のアルケニル基を含有するもので、通常は主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のものであるのが一般的である。分子構造の一部に分枝状の構造を含んだものであってもよく、また環状体であってもよいが、硬化物の機械的強度等、物性の点から直鎖状のジオルガノポリシロキサンが好ましい。(a)成分の一例として、下記一般式(1)で示される構造が挙げられる。
一般式(1)中、R1の例としては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、2-フェニルエチル基等のアラルキル基等が挙げられる。代表的なものは炭素原子数が1~7、特に代表的なものは炭素原子数が1~5のものであり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基及びフェニル基である。
なお、これらR1の水素原子の一部がフッ素などのハロゲン原子で置換されたものを用いてもよい。
なお、これらR1の水素原子の一部がフッ素などのハロゲン原子で置換されたものを用いてもよい。
一般式(1)中、Xのアルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素原子数2~6のものが挙げられ、中でもビニル基、アリル基が好ましく、特にビニル基が好ましい。
一般式(1)中、nは0又は1以上の整数であり、mは2~10の整数である。また、n及びmは、10≦n+m≦5,000を満たす整数であるのが好ましく、より好ましくは、50≦n+m≦1,000であり、更に好ましくは、100≦n+m≦500かつ0.001≦m/(n+m)≦0.05を満足する整数である。なお、上記m及びnを付した括弧で括られたシロキサン単位の結合は、ブロックであってもランダムであってもよい。
一般式(1)中、nは0又は1以上の整数であり、mは2~10の整数である。また、n及びmは、10≦n+m≦5,000を満たす整数であるのが好ましく、より好ましくは、50≦n+m≦1,000であり、更に好ましくは、100≦n+m≦500かつ0.001≦m/(n+m)≦0.05を満足する整数である。なお、上記m及びnを付した括弧で括られたシロキサン単位の結合は、ブロックであってもランダムであってもよい。
(b)オルガノハイドロジェンポリシロキサン
(b)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中に2個以上、好ましくは2~4個のケイ素原子に直接結合した水素原子(ヒドロシリル基)、その両末端にヒドロシリル基を有することが必要である。ヒドロシリル基の数が2個未満の場合、硬化しない恐れがある。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの例としては下記一般式(2)のような構造で表される。
(一般式(2)中、R1は上記と同じである。oは0以上200未満の整数、pは0以上200未満の整数である。なお、上記o及びpを付した括弧で括られたシロキサン単位の結合は、ブロックであってもランダムであってもよい。)
(b)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中に2個以上、好ましくは2~4個のケイ素原子に直接結合した水素原子(ヒドロシリル基)、その両末端にヒドロシリル基を有することが必要である。ヒドロシリル基の数が2個未満の場合、硬化しない恐れがある。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの例としては下記一般式(2)のような構造で表される。
上記一般式(2)中、R1は、上記一般式(1)で示されたのと同様、独立して炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基である。これらの具体例、好ましい態様などは、上記一般式(1)で挙げられたものと同じものが挙げられる。上記一般式(2)中のoは、0以上200未満の整数、pは0以上200未満の整数を表す。これらの数値は(b)成分の平均構造式での数値を示しているものであり、各分子レベルについては制限されるものでない。なお、上記o及びpを付した括弧で括られたシロキサン単位の結合は、ブロックであってもランダムであってもよい。
これら(b)成分の添加量は、(b)成分由来のヒドロシリル基が(a)成分由来のアルケニル基1モルに対して0.75~1.3となる量、好ましくは0.78~1.25モルとなる量、さらに好ましくは、0.9~1.2モルとなる量である。(b)成分をこの範囲としてシートを形成した場合、最大応力と残留応力の差を低減し、圧縮特性のバランスの良いシートとなる。
(c)熱伝導性充填材
(c)成分である熱伝導性充填材は、銅やアルミニウム等の非磁性の金属、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の金属窒化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、人工ダイヤモンドあるいは炭化ケイ素等一般に熱伝導充填材とされる物質を用いることができる。
(c)成分である熱伝導性充填材は、銅やアルミニウム等の非磁性の金属、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の金属窒化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、人工ダイヤモンドあるいは炭化ケイ素等一般に熱伝導充填材とされる物質を用いることができる。
特に、熱伝導性とシリコーンに対する充填性の観点から、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、及び窒化アルミニウムを使用するのが好ましい。
これら熱伝導性充填材は、平均粒径が0.5~100μmであることが好ましく、より好ましくは1~80μmを用いることができる。これら充填材は1種単独で用いても良いし、複数種を混合して用いても良い。平均粒径の異なる粒子を2種以上用いることも可能である。
なお熱伝導性充填材の粒径は、レーザー回折・散乱式の粒子径分布測定装置、例えばマイクロトラックMT3300EX(日機装)を用いて測定され、平均粒径は体積基準の値(粒体の体積分布を測定した際、この平均粒径を境に2つに分けた時、大きい側と小さい側が等量になる径を指す。)である。
これら熱伝導性充填材は、平均粒径が0.5~100μmであることが好ましく、より好ましくは1~80μmを用いることができる。これら充填材は1種単独で用いても良いし、複数種を混合して用いても良い。平均粒径の異なる粒子を2種以上用いることも可能である。
なお熱伝導性充填材の粒径は、レーザー回折・散乱式の粒子径分布測定装置、例えばマイクロトラックMT3300EX(日機装)を用いて測定され、平均粒径は体積基準の値(粒体の体積分布を測定した際、この平均粒径を境に2つに分けた時、大きい側と小さい側が等量になる径を指す。)である。
熱伝導性充填材の形状は、破砕状、丸み状、または球状であることが好ましく、複数の違う形状のものを組み合わせて用いることができる。特に、平均粒径10~100μmのものは、充填性の観点から球状が好ましく、平均粒径0.5~10μmのものは、大粒径の充填材の間に入り込み熱伝導パスを効率的に形成する事から、破砕状または丸み状が好ましい。本発明において、球状とは、アスペクト比が1.5以下である熱伝導性充填材を指し、破砕状または丸み状とは、アスペクト比が1.5を超える熱伝導性充填材を指す。
さらに、破砕状とは角張った部位を含んでおり、丸み状とは丸みを帯びた形状である。
さらに、破砕状とは角張った部位を含んでおり、丸み状とは丸みを帯びた形状である。
(c)成分の配合量は、(a)成分100質量部に対して1,000~4,200質量部であることが必要であり、好ましくは1,500~3,800質量部である。この配合量が1,000質量部未満の場合、得られる組成物の熱伝導率に乏しく、熱伝導性シートは保存安定性の乏しいものとなる。一方、4,200質量部を超える場合、シートが硬く脆くなり、最大応力は上昇し、高圧縮が困難となる。
(d)白金系硬化触媒
(d)成分の白金系硬化触媒は(a)成分由来のアルケニル基と、(b)成分由来のSi-H基の付加反応を促進するための触媒であり、ヒドロシリル化反応に用いられる触媒として周知の白金系触媒が挙げられる。その具体例としては、例えば、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体、H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・nH2O、KHPtCl6・nH2O、Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(但し、式中、nは0~6の整数であり、好ましくは0又は6である)等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩、アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細書参照)、塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,159,662号明細書、同第3,775,452号明細書参照)、白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの、ロジウム-オレフィンコンプレックス、クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)、塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとのコンプレックスなどが挙げられる。(d)成分の使用量は、成分(a)に対する白金族金属元素の体積換算で0.1~1,000ppmであり、1~500ppmが好ましい。
(d)成分の白金系硬化触媒は(a)成分由来のアルケニル基と、(b)成分由来のSi-H基の付加反応を促進するための触媒であり、ヒドロシリル化反応に用いられる触媒として周知の白金系触媒が挙げられる。その具体例としては、例えば、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体、H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・nH2O、KHPtCl6・nH2O、Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(但し、式中、nは0~6の整数であり、好ましくは0又は6である)等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩、アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細書参照)、塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,159,662号明細書、同第3,775,452号明細書参照)、白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの、ロジウム-オレフィンコンプレックス、クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)、塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとのコンプレックスなどが挙げられる。(d)成分の使用量は、成分(a)に対する白金族金属元素の体積換算で0.1~1,000ppmであり、1~500ppmが好ましい。
(e)片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
(e)成分の片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンは表面処理剤として用いられている。具体的には、下記一般式(3)で表すことができる。
(e)成分の片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンは表面処理剤として用いられている。具体的には、下記一般式(3)で表すことができる。
上記一般式中、R2は独立に炭素原子数1~6のアルキル基であり、好ましくはメチル基またはエチル基である。qは5~100の整数であり、好ましくは10~60の整数である。前記(e)成分の添加量は、(a)成分100質量部に対して15~200質量部であり、好ましくは、30~150質量部の範囲である。(e)成分が、15質量部未満の場合、(c)成分である熱伝導性充填材とポリマーの濡れ性が乏しく、シートの成型性や、圧縮時の最大応力に難がある。一方、200質量部を超える場合、オイル分離を誘発し易く、材料の保存安定性が乏しくなったり、圧縮時の残留応力が低下したりする。
[その他の任意成分]
この他に、硬化速度を調整するための反応制御剤、着色のための顔料・染料、難燃性付与剤、金型やセパレーターフィルムからの型離れを良くするための内添離型剤、組成物の粘度や成形物の硬度を調整する可塑剤など機能を向上させるための様々な添加剤を有効量添加することが可能である。
この他に、硬化速度を調整するための反応制御剤、着色のための顔料・染料、難燃性付与剤、金型やセパレーターフィルムからの型離れを良くするための内添離型剤、組成物の粘度や成形物の硬度を調整する可塑剤など機能を向上させるための様々な添加剤を有効量添加することが可能である。
以下に、反応制御剤と可塑剤の例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
[(f)可塑剤]
本発明の組成物は更に、(f)可塑剤として下記一般式(4)
(R6は、互いに独立に、炭素原子数1~8の、脂肪族不飽和結合を含まない一価炭化水素基であり、dは5~2,000の整数である)
で表される、キャノン-フェンスケ粘度計で測定した25℃における動粘度10~100,000mm2/sを有するオルガノポリシロキサンを含むことができる。
該成分は、熱伝導性組成物の粘度調整剤等の特性を付与するために適宜用いられればよく、特に限定されるものではない。1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物は更に、(f)可塑剤として下記一般式(4)
で表される、キャノン-フェンスケ粘度計で測定した25℃における動粘度10~100,000mm2/sを有するオルガノポリシロキサンを含むことができる。
該成分は、熱伝導性組成物の粘度調整剤等の特性を付与するために適宜用いられればよく、特に限定されるものではない。1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記R6は互いに独立に炭素原子数1~8の、脂肪族不飽和結合を含まない一価炭化水素基であり、具体的には炭素数1~8のアルキル基、炭素数6~8のアリール基、炭素数7~8のアラルキル基から選ばれる基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、及びオクチル基などのアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、及びキシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、及びメチルベンジル基等のアラルキル基等が挙げられる。好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基であり、特に好ましくは、メチル基またはフェニル基である。
上記オルガノポリシロキサンのキャノン-フェンスケ粘度計で測定した25℃における動粘度は、好ましくは10~100,000mm2/sであり、特に好ましくは100~10,000mm2/sであればよい。該動粘度が10mm2/s以上であれば、得られる組成物の硬化物はオイルブリードを発生しない。該動粘度が100,000mm2/s以下であれば、得られる熱伝導性組成物は柔軟性は良い。
上記一般式(4)においてdは、オルガノポリシロキサンの動粘度が上述する範囲となる値であればよい。好ましくは5~2,000の整数であり、より好ましくは10~1,000の整数である。
上記一般式(4)においてdは、オルガノポリシロキサンの動粘度が上述する範囲となる値であればよい。好ましくは5~2,000の整数であり、より好ましくは10~1,000の整数である。
本発明の組成物における(f)成分の量は特に制限されず、可塑剤として所望の効果が得られる量であればよい。通常、(a)成分100質量部に対して、好ましくは1~20質量部であり、より好ましくは2~10質量部である。(f)成分量が上記範囲にあると、硬化前の熱伝導性組成物が良好な流動性、作業性を維持しやすく、また(c)成分の熱伝導性充填材を該組成物に充填するのが容易になる。
[(g)反応制御剤]
(g)反応制御剤は通常の付加反応硬化型シリコーン組成物に用いられる公知の付加反応制御剤を全て用いることができる。例えば、1-エチニル-1-ヘキサノール、3-ブチン-1-オールなどのアセチレン化合物や各種窒素化合物、有機リン化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物等が挙げられる。使用量としては、0.01~1質量部程度が望ましい。
(g)反応制御剤は通常の付加反応硬化型シリコーン組成物に用いられる公知の付加反応制御剤を全て用いることができる。例えば、1-エチニル-1-ヘキサノール、3-ブチン-1-オールなどのアセチレン化合物や各種窒素化合物、有機リン化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物等が挙げられる。使用量としては、0.01~1質量部程度が望ましい。
[組成物の粘度]
本発明の熱伝導シリコーン組成物の25℃における粘度は、好ましくは500Pa・s以下、より好ましくは350Pa・s以下である。このような範囲であれば、熱伝導性シリコーン組成物をポンプで吐出することができるため、歩留まり良く熱伝導性シートの成形を行うことができる。特に粘度が300Pa・s以下である場合、成形性がより良好となるため好ましい。粘度の下限は特に限定されないが、通常、10Pa・s程度である。
なお、粘度は、モジュラー型レオメーターHAAKE社製のMARS40で測定される。
本発明の熱伝導シリコーン組成物の25℃における粘度は、好ましくは500Pa・s以下、より好ましくは350Pa・s以下である。このような範囲であれば、熱伝導性シリコーン組成物をポンプで吐出することができるため、歩留まり良く熱伝導性シートの成形を行うことができる。特に粘度が300Pa・s以下である場合、成形性がより良好となるため好ましい。粘度の下限は特に限定されないが、通常、10Pa・s程度である。
なお、粘度は、モジュラー型レオメーターHAAKE社製のMARS40で測定される。
[熱伝導性シートの製造方法]
上記本発明の熱伝導性シリコーン組成物を樹脂フィルムなどの基材上に塗工し、硬化することで、熱伝導性シートを得ることができる。樹脂フィルムとしては、貼り合わせ後の熱処理に耐えうる、熱変形温度が100℃以上のもの、例えば、PET、PBT、ポリカーボネート製のフィルムから適時選択して用いることができる。樹脂フィルムにオルガノハイドロジェンポリシロキサンオイルを均一な厚さに塗布するコーティグ装置としては、後計量方式のブレードコータ、グラビアコータ、キスロールコータ、スプレイコータ等が使用される。
上記本発明の熱伝導性シリコーン組成物を樹脂フィルムなどの基材上に塗工し、硬化することで、熱伝導性シートを得ることができる。樹脂フィルムとしては、貼り合わせ後の熱処理に耐えうる、熱変形温度が100℃以上のもの、例えば、PET、PBT、ポリカーボネート製のフィルムから適時選択して用いることができる。樹脂フィルムにオルガノハイドロジェンポリシロキサンオイルを均一な厚さに塗布するコーティグ装置としては、後計量方式のブレードコータ、グラビアコータ、キスロールコータ、スプレイコータ等が使用される。
硬化条件としては、公知の付加反応硬化型シリコーンゴム組成物と同様でよく、室温でも硬化してもよいが必要に応じて加熱してもよく、好ましくは100℃~150℃で1分間~40分間であり、より好ましくは110~130℃で、10~20分間程度で硬化させるのがよい。
[熱伝導性シートの硬さ]
本発明における熱伝導性シートの硬さはアスカーC硬度計で測定した25℃における測定値が7以下、より好ましくは5以下であることが好ましい。硬さが7を超える場合、所望の良好な最大応力を得る事が難しい。
本発明における熱伝導性シートの硬さはアスカーC硬度計で測定した25℃における測定値が7以下、より好ましくは5以下であることが好ましい。硬さが7を超える場合、所望の良好な最大応力を得る事が難しい。
[熱伝導性シートの熱伝導率]
本発明における成形体の熱伝導率は、ホットディスク法により測定した25℃における測定値が2.0W/m-K以上、より好ましくは2.5W/m-K以上であることが望ましい。熱伝導率が2.0W/mK以上であれば、発熱量の大きい発熱体への適用が可能となる。
本発明における成形体の熱伝導率は、ホットディスク法により測定した25℃における測定値が2.0W/m-K以上、より好ましくは2.5W/m-K以上であることが望ましい。熱伝導率が2.0W/mK以上であれば、発熱量の大きい発熱体への適用が可能となる。
[熱伝導性シートの圧縮応力]
本発明における熱伝導性シートの圧縮応力は、島津製作所製のオートグラフを使用して測定した。
この装置は、試料ステージと圧縮ロードセルを備え、所定のサイズのアルミプレートの間に熱伝導性シートを挟み、これをステージの上に置き、ロードセルにより規定の厚みまで圧縮される。初期厚み1.5mmに対して、50%圧縮時における最大応力および一分間の圧縮保持により応力緩和後の残留応力の値を測定した。
以下に詳細な測定条件を記載する。
本発明における熱伝導性シートの圧縮応力は、島津製作所製のオートグラフを使用して測定した。
この装置は、試料ステージと圧縮ロードセルを備え、所定のサイズのアルミプレートの間に熱伝導性シートを挟み、これをステージの上に置き、ロードセルにより規定の厚みまで圧縮される。初期厚み1.5mmに対して、50%圧縮時における最大応力および一分間の圧縮保持により応力緩和後の残留応力の値を測定した。
以下に詳細な測定条件を記載する。
[測定条件]
試料:円形(直径:32mm、厚さ:1.5mm)
アルミプレートサイズ:円形(直径:32mm、厚さ:2.0mm)
圧縮量:50%
圧縮速度:3mm/min
圧縮方式:トリガー方式 (荷重2N感知後、圧縮量をカウント)
試料:円形(直径:32mm、厚さ:1.5mm)
アルミプレートサイズ:円形(直径:32mm、厚さ:2.0mm)
圧縮量:50%
圧縮速度:3mm/min
圧縮方式:トリガー方式 (荷重2N感知後、圧縮量をカウント)
本発明は、初期厚さ1.5mmの前記熱伝導性シートを圧縮速度3mm/minで50%圧縮した際の最大応力が0.7MPa以下であり、残留応力が0.1MPa以上であり、かつ、前記最大応力と前記残留応力との比率が7/1以下の熱伝導性シートである。
このようなものであれば、最大応力と残留応力の差が小さく、圧縮性、復元性のバランスが良好な熱伝導性シートとなる。従って、車載向け等の各種電子部品に使用することができる。
このようなものであれば、最大応力と残留応力の差が小さく、圧縮性、復元性のバランスが良好な熱伝導性シートとなる。従って、車載向け等の各種電子部品に使用することができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
(c)成分:
平均粒径が下記の通りである熱伝導性充填材。
(c-1)平均粒径:1μm:水酸化アルミニウム
(c-2)平均粒径:8μm:水酸化アルミニウム
(c-3)平均粒径:50μm:水酸化アルミニウム
(c-4)平均粒径:1μm:アルミナ
(c-5)平均粒径:10μm:アルミナ
(c-6)平均粒径:45μm:アルミナ
(c-7)平均粒径:75μm:アルミナ
上記の平均粒径は、マイクロトラックMT3300EX(日機装)を用いて測定した。
平均粒径が下記の通りである熱伝導性充填材。
(c-1)平均粒径:1μm:水酸化アルミニウム
(c-2)平均粒径:8μm:水酸化アルミニウム
(c-3)平均粒径:50μm:水酸化アルミニウム
(c-4)平均粒径:1μm:アルミナ
(c-5)平均粒径:10μm:アルミナ
(c-6)平均粒径:45μm:アルミナ
(c-7)平均粒径:75μm:アルミナ
上記の平均粒径は、マイクロトラックMT3300EX(日機装)を用いて測定した。
(d)成分:
5%塩化白金酸2-エチルヘキサノール溶液
5%塩化白金酸2-エチルヘキサノール溶液
(g)成分:
付加反応制御剤として、3-ブチン-2-オール
付加反応制御剤として、3-ブチン-2-オール
[実施例1~6・比較例1~6]
(a)、(c)、(e)、(f)成分を表1及び表2に示す所定の量を加え、プラネタリーミキサーで60分間混練した。
そこに(d)成分、(g)成分を表1及び表2に示す所定の量加え、さらにセパレータとの離型を促す内添離型剤を有効量加え、さらに30分間混練した。
そこにさらに(b)成分を表1及び表2に示す所定の量を加え、30分間混練し、組成物を得た。
(a)、(c)、(e)、(f)成分を表1及び表2に示す所定の量を加え、プラネタリーミキサーで60分間混練した。
そこに(d)成分、(g)成分を表1及び表2に示す所定の量加え、さらにセパレータとの離型を促す内添離型剤を有効量加え、さらに30分間混練した。
そこにさらに(b)成分を表1及び表2に示す所定の量を加え、30分間混練し、組成物を得た。
[熱伝導性シートの成形方法]
得られた組成物を60mmx60mmx6mmの金型もしくは、170mmx130mmx1.5mmの金型に流し込みプレス成形機を用いて110℃、10分間で成形した。
得られた組成物を60mmx60mmx6mmの金型もしくは、170mmx130mmx1.5mmの金型に流し込みプレス成形機を用いて110℃、10分間で成形した。
[評価方法]
硬度:上記実施例1~6及び比較例1~6で得られた組成物を6mm厚のシート状に硬化させ、そのシートを2枚重ねてアスカーC硬度計で測定した。結果を表1及び表2に記載した。
硬度:上記実施例1~6及び比較例1~6で得られた組成物を6mm厚のシート状に硬化させ、そのシートを2枚重ねてアスカーC硬度計で測定した。結果を表1及び表2に記載した。
熱伝導率:上記実施例1~6及び比較例1~6で得られた組成物を6mm厚のシート状に硬化させ、そのシートを2枚用いて、熱伝導率計(TPA-501、京都電子工業株式会社製の商品名)を用いて、該シートの熱伝導率を測定した。結果を表1及び表2に記載した。
圧縮応力:上記実施例1~6及び比較例1~6で得られた組成物を1.5mm厚のシート状に硬化させ、上述した島津製作所製のオートグラフを使用した条件で、50%圧縮時の最大応力と残留応力を測定した。結果を表1及び表2に記載した。
実施例1~6では、本発明に記載の範囲で熱伝導性シートを成型しており、良好な熱伝導率を示し、50%圧縮時の最大応力と残留応力の比率が7/1以下である事から、車載電子部品などに好適な放熱部材を提供できる。
比較例1では、(a)成分由来のビニル基のモル数に対する(b)成分由来のヒドロシリル基のモル数の比(H/Vi)が1.3を超えるため、シートの最大応力が上昇してしまい、高圧縮が困難であった。比較例2では、H/Viが0.75を下回るため、シートの残留応力が0.1MPaを下回り、シートの復元性に難があった。
比較例3では、熱伝導性充填材が4200質量部を超えるため、シートの最大応力が0.7MPaを超えており、圧縮性に難があった。比較例4では、熱伝導性充填材が1000質量部を下回るため、シートの熱伝導率が乏しく、高発熱体への適用が難しかった。
比較例5では、表面処理剤が15質量部を下回るため、シートの最大応力が高くなり、高圧縮が困難であった。比較例6では、表面処理剤が、200質量部を超えるため、シートの残留応力が低下し、復元性に課題があった。
比較例1では、(a)成分由来のビニル基のモル数に対する(b)成分由来のヒドロシリル基のモル数の比(H/Vi)が1.3を超えるため、シートの最大応力が上昇してしまい、高圧縮が困難であった。比較例2では、H/Viが0.75を下回るため、シートの残留応力が0.1MPaを下回り、シートの復元性に難があった。
比較例3では、熱伝導性充填材が4200質量部を超えるため、シートの最大応力が0.7MPaを超えており、圧縮性に難があった。比較例4では、熱伝導性充填材が1000質量部を下回るため、シートの熱伝導率が乏しく、高発熱体への適用が難しかった。
比較例5では、表面処理剤が15質量部を下回るため、シートの最大応力が高くなり、高圧縮が困難であった。比較例6では、表面処理剤が、200質量部を超えるため、シートの残留応力が低下し、復元性に課題があった。
本明細書は、以下の態様を包含する。
[1]:(a)分子鎖側鎖のみに2~10個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部
(b)両末端にヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:ヒドロシリル基のモル数が(a)成分由来のアルケニル基のモル数の0.75~1.3の範囲となる量
(c)熱伝導性充填材:1,000~4,200質量部
(d)白金系硬化触媒:(a)成分に対して白金族元素重量換算で0.1~1,000ppm
(e)片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン:15~200質量部
を含むシリコーン組成物の硬化物からなる熱伝導性シートであって、上記熱伝導性シートのアスカーC硬度計で測定した硬さが7以下であり、
初期厚さ1.5mmの上記熱伝導性シートを圧縮速度3mm/minで50%圧縮した際の最大応力が0.7MPa以下であり、残留応力が0.1MPa以上であり、かつ、上記最大応力と上記残留応力との比率が7/1以下のものであることを特徴とする熱伝導性シート。
[2]:上記(c)熱伝導性充填材が、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、及び窒化アルミニウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする[1]に記載の熱伝導性シート。
[3]:上記(c)熱伝導性充填材の形状が、破砕状、丸み状、または球状であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の熱伝導性シート。
[4]:上記(c)熱伝導性充填材の平均粒径が0.5~100μmであることを特徴とする[1]から[3]のいずれかに記載の熱伝導性シート。
[5]:熱伝導率が2.0W/m-K以上であることを特徴とする[1]から[4]のいずれかに記載の熱伝導性シート。
[1]:(a)分子鎖側鎖のみに2~10個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部
(b)両末端にヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:ヒドロシリル基のモル数が(a)成分由来のアルケニル基のモル数の0.75~1.3の範囲となる量
(c)熱伝導性充填材:1,000~4,200質量部
(d)白金系硬化触媒:(a)成分に対して白金族元素重量換算で0.1~1,000ppm
(e)片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン:15~200質量部
を含むシリコーン組成物の硬化物からなる熱伝導性シートであって、上記熱伝導性シートのアスカーC硬度計で測定した硬さが7以下であり、
初期厚さ1.5mmの上記熱伝導性シートを圧縮速度3mm/minで50%圧縮した際の最大応力が0.7MPa以下であり、残留応力が0.1MPa以上であり、かつ、上記最大応力と上記残留応力との比率が7/1以下のものであることを特徴とする熱伝導性シート。
[2]:上記(c)熱伝導性充填材が、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、及び窒化アルミニウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする[1]に記載の熱伝導性シート。
[3]:上記(c)熱伝導性充填材の形状が、破砕状、丸み状、または球状であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の熱伝導性シート。
[4]:上記(c)熱伝導性充填材の平均粒径が0.5~100μmであることを特徴とする[1]から[3]のいずれかに記載の熱伝導性シート。
[5]:熱伝導率が2.0W/m-K以上であることを特徴とする[1]から[4]のいずれかに記載の熱伝導性シート。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
Claims (5)
- (a)分子鎖側鎖のみに2~10個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部
(b)両末端にヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:ヒドロシリル基のモル数が(a)成分由来のアルケニル基のモル数の0.75~1.3の範囲となる量
(c)熱伝導性充填材:1,000~4,200質量部
(d)白金系硬化触媒:(a)成分に対して白金族元素重量換算で0.1~1,000ppm
(e)片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン:15~200質量部
を含むシリコーン組成物の硬化物からなる熱伝導性シートであって、前記熱伝導性シートのアスカーC硬度計で測定した硬さが7以下であり、
初期厚さ1.5mmの前記熱伝導性シートを圧縮速度3mm/minで50%圧縮した際の最大応力が0.7MPa以下であり、残留応力が0.1MPa以上であり、かつ、前記最大応力と前記残留応力との比率が7/1以下のものであることを特徴とする熱伝導性シート。 - 前記(c)熱伝導性充填材が、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、及び窒化アルミニウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導性シート。
- 前記(c)熱伝導性充填材の形状が、破砕状、丸み状、または球状であることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導性シート。
- 前記(c)熱伝導性充填材の平均粒径が0.5~100μmであることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導性シート。
- 熱伝導率が2.0W/m-K以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導性シート。
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