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JP2024148628A - 電動圧縮機用モータ、及び、その製造方法、及び、それを備えた電動圧縮機 - Google Patents

電動圧縮機用モータ、及び、その製造方法、及び、それを備えた電動圧縮機 Download PDF

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JP2024148628A
JP2024148628A JP2023061943A JP2023061943A JP2024148628A JP 2024148628 A JP2024148628 A JP 2024148628A JP 2023061943 A JP2023061943 A JP 2023061943A JP 2023061943 A JP2023061943 A JP 2023061943A JP 2024148628 A JP2024148628 A JP 2024148628A
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insulator
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inner insulating
electric compressor
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JP2023061943A
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颯一郎 林
Soichiro Hayashi
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Sanden Corp
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K3/00Details of windings
    • H02K3/32Windings characterised by the shape, form or construction of the insulation
    • H02K3/34Windings characterised by the shape, form or construction of the insulation between conductors or between conductor and core, e.g. slot insulation

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Abstract

Figure 2024148628000001
【課題】絶縁性の向上を図りながら、部品点数の削減と組立工程を簡素化することができる電動圧縮機用モータを提供する。
【解決手段】電動圧縮機用モータは、ステータ21のコア22が、隣接する複数のティース27を有するインナーコア26と、インナーコア26の外側に結合して磁路を形成するアウターコア28とから構成され、巻線23が施されたインシュレータ33、34が各ティース27にそれぞれ装着される。インシュレータ33は、巻線23が施される巻装部37と、巻装部37の内側に位置する内側壁部38と、内側壁部38から外方に張り出した内側絶縁シート部41を一体に有する。内側絶縁シート部41は、インシュレータ33がティース27に装着された状態で、隣接する巻線23間に位置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ステータの巻線とコアの間にインシュレータを配置した電動圧縮機用モータ、及び、その製造方法、及び、それを備えた電動圧縮機に関するものである。
従来より電動圧縮機の圧縮要素を駆動するためのモータは、ステータとこのステータの内側で回転するロータにより構成されている。このうちステータは、隣接する複数のティースを有するインナーコアと、このインナーコアの外側に結合して磁路を構成するアウターコアから構成され、巻線が施されたインシュレータが各ティースにそれぞれ装着される構成とされていた(例えば、特許文献1参照)。
ここで、巻線とコアとの間における電気的絶縁は、硬質合成樹脂等の絶縁性材料により構成されたインシュレータにより成され、巻線同士の電気的絶縁は被覆により成されていたが、電源の高電圧化に対処するため、隣接する巻線間には絶縁シートを挿入していた。
そのため、部品点数が増加し、組立工程が複雑化して時間が要するようになると共に、電動圧縮機の運転中の振動により、この絶縁シートが外れて絶縁性が低下してしまうという故障も発生していた。そこで、インシュレータの一部として絶縁シート部分を設ける構造が複数提案されていた(例えば、特許文献2参照)。
特開2020-78208号公報 特開2005-137180号公報
しかしながら、従来の一つの構造ではインシュレータ(絶縁ボビン)の外側壁に絶縁シート部分(絶縁用片状体)を設けていたため、ティースに装着する前に、この絶縁シート部分を折っておかなければならず、組立工程が増えてしまう。また、他の構造ではインシュレータ(ボビン)を二部品(一方と他方の笠状部)で構成し、それぞれに絶縁シート部分(絶縁用片状体)を形成していたが、形状が複雑化すると共に、部品点数が増加し、組立工程も増えてしまうという問題があった。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、絶縁性の向上を図りながら、部品点数の削減と組立工程を簡素化することができる電動圧縮機用モータ、及び、その製造方法、及び、それを備えた電動圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の電動圧縮機用モータは、ステータのコアが、隣接する複数のティースを有するインナーコアと、このインナーコアの外側に結合して磁路を形成するアウターコアとから構成され、巻線が施されたインシュレータが各ティースにそれぞれ装着されたものであって、インシュレータは、巻線が施される巻装部と、ステータの径方向において巻装部の内側に位置する内側壁部と、この内側壁部から外方に張り出した内側絶縁シート部を一体に有しており、この内側絶縁シート部は、インシュレータがティースに装着された状態で、隣接する巻線間に位置することを特徴とする。
請求項2の発明の電動圧縮機用モータは、上記発明においてインシュレータは、巻装部、内側壁部、及び、内側絶縁シート部が、硬質樹脂の一体成形により構成されていることを特徴とする。
請求項3の発明の電動圧縮機用モータは、請求項1の発明において内側絶縁シート部は、ステータの周方向における内側壁部の両端から一体に外方に向けて張り出していると共に、内側絶縁シート部を有するインシュレータと、内側絶縁シート部を有しないもう一つのインシュレータを備え、内側絶縁シート部を有するインシュレータと、内側絶縁シート部を有しないインシュレータが、ステータの周方向において一つおきに配置されていることを特徴とする。
請求項4の発明の電動圧縮機用モータは、上記発明において内側絶縁シート部を有するインシュレータは、ステータの径方向において巻装部の外側に位置する外側壁部と、この外側壁部から外方に張り出した外側絶縁シート部を一体に有しており、この外側絶縁シート部は、ステータの周方向における外側壁部の両端から一体に外方に向けて張り出し、巻線とアウターコアの間に位置することを特徴とする。
請求項5の発明の電動圧縮機用モータは、上記発明において外側絶縁シート部は、内側絶縁シート部を有するインシュレータと、それに隣接する内側絶縁シート部を有しないインシュレータ間に位置する寸法で外側壁部から外方に張り出していることを特徴とする。
請求項6の発明の電動圧縮機は、上記各発明の電動圧縮機用モータを備え、この電動圧縮機用モータと圧縮要素を容器内に収納して成ることを特徴とする。
請求項7の発明の電動圧縮機用モータの製造方法は、請求項3乃至請求項5の発明において、内側絶縁シート部を有しないインシュレータをティースに一つおきに装着した後、内側絶縁シート部を有するインシュレータを、内側絶縁シート部が折れ曲がるように、ステータの径方向における外側からティースに装着することを特徴とする。
請求項8の発明の電動圧縮機用モータの製造方法は、ステータのコアが、隣接する複数のティースを有するインナーコアと、このインナーコアの外側に結合して磁路を形成するアウターコアとから構成され、巻線が施されたインシュレータを各ティースにそれぞれ装着することにより電動圧縮機用モータを製造する方法であって、巻線が施される巻装部と、ステータの径方向において巻装部の内側に位置する内側壁部と、ステータの周方向における内側壁部の両端から外方に張り出した内側絶縁シート部を一体に有するインシュレータと、内側絶縁シート部を有しないもう一つのインシュレータを用意し、内側絶縁シート部を有しないインシュレータをティースに一つおきに装着した後、内側絶縁シート部を有するインシュレータを、内側絶縁シート部が折れ曲がるように、ステータの径方向における外側からティースに装着することにより、内側絶縁シート部を、隣接する巻線間に配置することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ステータのコアが、隣接する複数のティースを有するインナーコアと、このインナーコアの外側に結合して磁路を形成するアウターコアとから構成され、巻線が施されたインシュレータが各ティースにそれぞれ装着された電動圧縮機用モータにおいて、インシュレータが、巻線が施される巻装部と、ステータの径方向において巻装部の内側に位置する内側壁部と、この内側壁部から外方に張り出した内側絶縁シート部を一体に有しており、この内側絶縁シート部が、インシュレータをティースに装着した状態で、隣接する巻線間に位置する構成としたので、巻線が施されるインシュレータと、巻線間に位置する内側絶縁シート部との一体化により、部品点数の削減を図り、組立工程の簡素化を実現することが可能となる。また、一体化したことにより、振動によって内側絶縁シート部が外れてしまう故障も未然に回避することができるようになる。
この場合、内側絶縁シート部は内側壁部から外方に張り出した構成とされているので、巻装部への巻線の巻装も支障無く行うことが可能となる。
そして、本発明ではインシュレータの内側壁部に内側絶縁シート部を一体に設けているので、ステータの径方向における外側からティースに装着する際に、隣接するインシュレータにより内側絶縁シート部が折り曲げられ、隣接する巻線間に位置することになる。これにより、組立作業性の改善を図ることが可能となる。
特に、請求項3の発明の如く内側絶縁シート部を、ステータの周方向における内側壁部の両端から一体に外方に向けて張り出すように形成し、係る内側絶縁シート部を有するインシュレータと、内側絶縁シート部を有しないもう一つのインシュレータを用意して、内側絶縁シート部を有するインシュレータと、内側絶縁シート部を有しないインシュレータを、ステータの周方向において一つおきに配置するようにすれば、例えば、請求項7や請求項8の発明の如く内側絶縁シート部を有しないインシュレータをティースに一つおきに装着した後、内側絶縁シート部が折れ曲がるように、内側絶縁シート部を有するインシュレータを、ステータの径方向における外側からティースに装着することで、インシュレータの装着と内側絶縁シート部の折り曲げを同時に実現することが可能となる。
ここで、内側絶縁シート部を有するインシュレータのみを用いた場合、最初にティースに装着したインシュレータの内側絶縁シート部を折り曲げておく作業が必要となるが、請求項3や請求項7、請求項8の発明の如き構成とすることで、係る作業も不要となり、自動化による著しい組立作業性の改善を図ることができるようになる。
尚、インシュレータの巻装部や内側壁部、内側絶縁シート部は、例えば請求項2の発明の如く硬質樹脂の一体成形により構成すると良い。
更に、請求項4の発明の如く内側絶縁シート部を有するインシュレータに、ステータの径方向において巻装部の外側に位置する外側壁部と、この外側壁部から外方に張り出した外側絶縁シート部を一体に形成し、この外側絶縁シート部が、ステータの周方向における外側壁部の両端から一体に外方に張り出し、巻線とアウターコアの間に位置するようにすることで、巻線とアウターコアとの絶縁も図って、絶縁性を更に向上させることができるようになる。
その場合、請求項5の発明の如く外側絶縁シート部を、内側絶縁シート部を有するインシュレータと、それに隣接する内側絶縁シート部を有しないインシュレータ間に位置する寸法で外側壁部から外方に張り出す構成とすることで、インナーコアにアウターコアを結合する際に、外側絶縁シート部とアウターコアとが干渉する不都合も解消することができるようになる。
また、この場合にも外側絶縁シート部は外側壁部から外方に張り出した構成とされているので、巻装部への巻線の巻装も支障無く行うことが可能となる。
そして、請求項6の発明の如く、請求項1乃至請求項5の発明の電動圧縮機用モータと圧縮要素を容器内に収納して電動圧縮機を構成することにより、性能が安定した、故障が少ない電動圧縮機とすることが可能となる。
本発明の電動圧縮機用モータを搭載した一実施形態の電動圧縮機の縦断側面図である。 図1の電動圧縮機用モータを構成するステータの分解斜視図である。 図2のインナーコアの平断面図である。 図2のインシュレータの斜視図である。 図2のもう一つのインシュレータの斜視図である。 図2のインナーコアの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の電動圧縮機用モータ4を搭載した実施例の電動圧縮機1の縦断側面図、図2は電動圧縮機用モータ4のステータ21の分解斜視図、図3はインナーコア26の平断面図、図4はインシュレータ33の斜視図、図5はインシュレータ34の斜視図、図6はインナーコア26の斜視図をそれぞれ示している。尚、図2はインシュレータ33、34の内側壁部38、43、外側壁部39、44の形状を概略で示している。また、図3はインナーコア26の半分を示している。
図1において、実施例の電動圧縮機1は、容器2内にスクロール圧縮要素3と本発明の電動圧縮機用モータ4を収納してなるスクロール式電動圧縮機である。圧縮要素の実施例としてのスクロール圧縮要素3は、容器2に固定された固定スクロール6と、電動圧縮機用モータ4の回転軸8により、固定スクロール6に対して回転せずに公転運動される可動スクロール7とから成り、固定スクロール6に形成された渦巻き状のラップ11と可動スクロール7に形成された渦巻き状のラップ12とが噛み合うように配置されている。
容器2内には図示しない冷媒導入通路から冷媒が導入され、両ラップ11、12間に構成される圧縮室に外側から吸い込まれる。この圧縮室は可動スクロール7の公転運動により中心に向けて狭くなるため、吸い込まれた冷媒は圧縮され、中心部から吐出室14、図示しない冷媒吐出通路を経て吐出されることになる。また、容器2内は低圧となるため、電動圧縮機用モータ4の周囲にも冷媒が通過することになり、この冷媒で電動圧縮機用モータ4は冷却されるかたちとなる。
次に、本発明の電動圧縮機用モータ4について説明する。実施例の電動圧縮機用モータ4は永久磁石同期モータであり、コア22と巻線23から成るステータ21と、回転軸8に固定されてステータ21の内側で回転する磁石内蔵型のロータ24(複数枚の電磁鋼板を積層して成る)とから構成されている。
ステータ21のコア22は、複数(極数に応じた数。実施例では12個)のティース27を有するインナーコア26と、アウターコア28とが分離された二分割構成とされており、インナーコア26の隣接するティース27、27の各先端部27A、27Aは、ブリッジ部29により相互に連続した構成とされている。これにより、インナーコア26の各ティース27間のスロット31は、外方向(ステータ21の径方向における外方)に向けて開放し、中心方向(ステータ21の径方向における中心の方向)が閉じた形状とされている。
係るインナーコア26及びアウターコア28は複数枚の電磁鋼板を積層し、結合して構成されている。また、アウターコア28の内側には、インナーコア26のティース27と同数の嵌合凹所32が形成されている。
一方、巻線23は絶縁体から成るインシュレータ(ボビン)33、34に予め巻装されており、このインシュレータ33、34の内側にはインナーコア26のティース27が差し込まれる装着孔36が形成されている。インシュレータ33、34は、実施例ではPET(ポリエチレンテレフタレート)、又は、PEN(ポリエチレンナフタレート)等の硬質合成樹脂の射出成形により構成されている。
また、実施例ではインシュレータとして後述する内側絶縁シート部41と外側絶縁シート部42を有するインシュレータ33と、係る絶縁シート部(41、42)を有しない通常のインシュレータ34の二種類のものを用意する。先ず、インシュレータ33(内側絶縁シート部を有するインシュレータ)は、内側に前記装着孔36を有してその外面に巻線23が施される(巻装される。尚、図4では巻線23は示していない)巻装部37と、この巻装部37の内側端、即ち、ステータ21の径方向において内側となる端部に位置する内側壁部38と、巻装部37の外側端、即ち、ステータ21の径方向において外側となる端部に位置する外側壁部39を有している。
インシュレータ33の内側壁部38及び外側壁部39は、巻装部37より周囲外方に張り出して巻装部37からの巻線23の脱落を防止する形状を呈している。更に、インシュレータ33の内側壁部38の両端、即ち、ステータ21の周方向における内側壁部38の両端からは、薄肉の内側絶縁シート部41が外方に向けて張り出して形成されており、外側壁部39の両端、即ち、ステータ21の周方向における外側壁部39の両端からは、これも薄肉の外側絶縁シート部42が外方に向けて張り出して形成されている。この内側絶縁シート部41と外側絶縁シート部42は、インシュレータ33の巻装部37、内側壁部38及び外側壁部39の射出成形時に、内側壁部38や外側壁部39と一体に成形されたものである。
内側絶縁シート部41と外側絶縁シート部42は可撓性を有し、且つ、絶縁性を確保するのに十分な厚み(薄さ)の寸法を有するものとされ、特に、内側絶縁シート部41は、内側壁部38との接続部分を起点として外側壁部39側に折り曲げることが可能とされている。この折り曲げを可能とする構造としては、破断すること無く折れ曲がるのに十分な薄さとする他、内側壁部38の両端部との接続部分のみ、極めて薄くする等の方法が考えられる。
また、内側絶縁シート部41は内側壁部38との接続部分を起点として外側壁部39側に折り曲げたときに、巻装部37に施された巻線23を覆うことができる寸法(張り出した寸法)を有している。一方、外側絶縁シート部42は内側絶縁シート部41に比して短い寸法(張り出した寸法)とされ、インシュレータ33やインシュレータ34がティース27に装着された状態で、隣接するインシュレータ34との間に位置することができるように構成されている。
一方、インシュレータ34も内側に前記装着孔36を有してその外側に巻線23が施される(巻装される)インシュレータ33と同様の巻装部37と、この巻装部37の内側端、即ち、ステータ21の径方向において内側となる端部に位置する内側壁部43と、巻装部37の外側端、即ち、ステータ21の径方向において外側となる端部に位置する外側壁部44を有している。但し、これら内側壁部43や外側壁部44には、インシュレータ33のような内側絶縁シート部41や外側絶縁シート部42は形成されていない。即ち、インシュレータ34は従来同様(通常)のインシュレータである。
次に、係るステータ21の組立手順(製造方法)を説明する。ステータ21を組み立てる際には、先ず、電磁鋼板を積層して結合することにより、インナーコア26とアウターコア28を構成する。また、巻線23を各インシュレータ33、34の巻装部37の外面に巻装し、インシュレータ33とインシュレータ34をそれぞれ6個ずつ、計12個用意する。
その際、前述した如くインシュレータ33の内側絶縁シート部41は内側壁部38の両端から外方に向けて張り出している。また、外側絶縁シート部42は、インシュレータ33の外側壁部39の両端から外方に向けて張り出しているので、巻装部37の外面は全周において外方に開放している。従って、内側絶縁シート部41や外側絶縁シート部42が形成されていても、インシュレータ33の巻装部37の外面には支障無く巻線23を巻き付ける(巻装)ことができる。
このように巻線23を施したインシュレータ33、34のうち、インシュレータ34をインナーコア26の外側、即ち、ステータ21の径方向における外側からティース27に装着する。その際、インシュレータ34の装着孔36内にインナーコア26のティース27を挿入するかたちでインシュレータ34をティース27に外側から装着する。また、インシュレータ34は、ティース27に一つおきに計6個装着する。
次に、巻線23を施したインシュレータ33を、これもインナーコア26の外側、即ち、ステータ21の径方向における外側からティース27に装着する。その際、インシュレータ33の装着孔36内に、インシュレータ34が装着されていないティース27を挿入するかたちでインシュレータ33をティース27に外側から計6個装着する。
このようにインシュレータ33を外側からティース27に装着する際、ティース27の先端が装着孔36内に進入し始める段階で、先ず内側壁部38の両端から外方に張り出している内側絶縁シート部41が、両側方で隣接しているインシュレータ34、34に当接する。そして、更にインシュレータ33をインナーコア26側に押してティース27を装着孔36に進入させていくと、両側の内側絶縁シート部41は、内側壁部38との接続部分を起点として外側壁部39側に折り曲がる。
そして、インシュレータ33を規定の位置まで押し込んだ段階では、内側絶縁シート部41は図3、図6に示されるように完全に折れ曲がり、インシュレータ33に巻装された巻線23と、その両側のインシュレータ34、34に巻装された巻線23の間に位置するように配置される。一方、外側絶縁シート部42は、図2、図6に示されるようにインシュレータ33とその両側に隣接するインシュレータ34、34との間に位置することになる。
このようにしてインナーコア26に巻線23が施される。次に、巻線23が施されたインナーコア26をアウターコア28内に嵌め込む。この際、インナーコア26の各ティース27の外端部がアウターコア28の各嵌合凹所32内に嵌着されることでインナーコア26とアウターコア28は一体化される。
このようにインナーコア26の外側にアウターコア28が結合され、磁路が形成される。また、この状態で外側絶縁シート部42は、図2、図6に示されるように各インシュレータ33、34の巻線23と、アウターコア28の間に位置するかたちとなる。尚、各インシュレータ33、34の巻線23は、所定の電気回路を構成するように配線されるものとする。
以上のように本発明では、インシュレータ33が、巻線23が施される巻装部37と、ステータ21の径方向において巻装部37の内側に位置する内側壁部38と、この内側壁部38から外方に張り出した内側絶縁シート部41を一体に有し、この内側絶縁シート部41が、インシュレータ33をティース27に装着した状態で、隣接する巻線23、23間に位置する構成としたので、巻線23が施されるインシュレータ33と、巻線23間に位置する内側絶縁シート部41との一体化により、部品点数の削減を図り、組立工程の簡素化を実現することが可能となる。また、一体化したことにより、振動によって内側絶縁シート部41が外れてしまう故障も未然に回避することができるようになる。
また、内側絶縁シート部41は内側壁部38から外方に張り出した構成とされているので、巻装部37への巻線23の巻装も支障無く行うことが可能となる。そして、本発明ではインシュレータ33の内側壁部38に内側絶縁シート部41を一体に設けているので、ステータ21の径方向における外側からティース27に装着する際に、隣接するインシュレータ34、34により内側絶縁シート部41が折り曲げられ、隣接する巻線23、23間に位置することになる。これにより、組立作業性の改善を図ることが可能となる。
特に、実施例では内側絶縁シート部41を、ステータ21の周方向における内側壁部38の両端から一体に外方に向けて張り出すように形成し、係る内側絶縁シート部41を有するインシュレータ33と、内側絶縁シート部41を有しないもう一つのインシュレータ34を用意して、内側絶縁シート部41を有するインシュレータ33と、内側絶縁シート部41を有しないインシュレータ34を、ステータ21の周方向において一つおきに配置するようにしたので、内側絶縁シート部41を有しないインシュレータ34をティース27に一つおきに装着した後、内側絶縁シート部41が折れ曲がるように、内側絶縁シート部41を有するインシュレータ33を、ステータ21の径方向における外側からティース27に装着することで、インシュレータ33のティース27への装着と、内側絶縁シート部41の折り曲げを同時に実現することが可能となる。
ここで、内側絶縁シート部41を有するインシュレータ33のみを用いた場合、最初にティース27に装着したインシュレータ33の内側絶縁シート部41を折り曲げておく作業が必要となるが、実施例の如き構成とすることで、係る作業も不要となり、自動化による著しい組立作業性の改善を図ることができるようになる。
更に、実施例では内側絶縁シート部41を有するインシュレータ33に、ステータ21の径方向において巻装部37の外側に位置する外側壁部39と、この外側壁部39から外方に張り出した外側絶縁シート部42を一体に形成し、この外側絶縁シート部42が、ステータ21の周方向における外側壁部39の両端から一体に外方に張り出し、巻線23とアウターコア28の間に位置するようにしたので、巻線23とアウターコア28との絶縁も図って、絶縁性を更に向上させることができるようになる。
その場合、実施例では外側絶縁シート部42を、内側絶縁シート部41を有するインシュレータ33と、それに隣接する内側絶縁シート部41を有しないインシュレータ34間に位置する寸法で外側壁部39から外方に張り出す構成としたので、インナーコア26にアウターコア28を結合する際に、外側絶縁シート部42とアウターコア28とが干渉することも無くなる。
また、この場合にも外側絶縁シート部42は外側壁部39から外方に張り出した構成とされているので、巻装部37への巻線23の巻装も支障無く行うことが可能となる。そして、本発明の電動圧縮機用モータ4とスクロール圧縮要素3を容器2内に収納して電動圧縮機1を構成することにより、性能が安定した、故障が少ない電動圧縮機1とすることが可能となる。
尚、実施例では本発明をスクロール電動圧縮機に採用したが、それに限らず、ロータリ電動圧縮機など、種々の電動圧縮機に本発明のモータ4は好適である。
1 電動圧縮機
2 容器
3 スクロール圧縮要素(圧縮要素)
4 電動圧縮機用モータ
8 回転軸
21 ステータ
22 コア
23 巻線
24 ロータ
26 インナーコア
27 ティース
28 アウターコア
33、34 インシュレータ
36 装着孔
37 巻装部
38 内側壁部
39 外側壁部
41 内側絶縁シート部
42 外側絶縁シート部

Claims (8)

  1. ステータのコアが、隣接する複数のティースを有するインナーコアと、該インナーコアの外側に結合して磁路を形成するアウターコアとから構成され、巻線が施されたインシュレータが前記各ティースにそれぞれ装着された電動圧縮機用モータにおいて、
    前記インシュレータは、前記巻線が施される巻装部と、前記ステータの径方向において前記巻装部の内側に位置する内側壁部と、該内側壁部から外方に張り出した内側絶縁シート部を一体に有しており、
    該内側絶縁シート部は、前記インシュレータが前記ティースに装着された状態で、隣接する前記巻線間に位置することを特徴とする電動圧縮機用モータ。
  2. 前記インシュレータは、前記巻装部、前記内側壁部、及び、前記内側絶縁シート部が、硬質樹脂の一体成形により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機用モータ。
  3. 前記内側絶縁シート部は、前記ステータの周方向における前記内側壁部の両端から一体に外方に向けて張り出していると共に、
    前記内側絶縁シート部を有する前記インシュレータと、前記内側絶縁シート部を有しないもう一つの前記インシュレータを備え、
    前記内側絶縁シート部を有するインシュレータと、前記内側絶縁シート部を有しないインシュレータが、前記ステータの周方向において一つおきに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機用モータ。
  4. 前記内側絶縁シート部を有するインシュレータは、前記ステータの径方向において前記巻装部の外側に位置する外側壁部と、該外側壁部から外方に張り出した外側絶縁シート部を一体に有しており、
    該外側絶縁シート部は、前記ステータの周方向における前記外側壁部の両端から一体に外方に向けて張り出し、前記巻線と前記アウターコアの間に位置することを特徴とする請求項3に記載の電動圧縮機用モータ。
  5. 前記外側絶縁シート部は、前記内側絶縁シート部を有するインシュレータと、それに隣接する前記内側絶縁シート部を有しないインシュレータ間に位置する寸法で前記外側壁部から外方に張り出していることを特徴とする請求項4に記載の電動圧縮機用モータ。
  6. 請求項1乃至請求項5のうちの何れかに記載の電動圧縮機用モータを備え、該電動圧縮機用モータと圧縮要素を容器内に収納して成ることを特徴とする電動圧縮機。
  7. 前記内側絶縁シート部を有しないインシュレータを前記ティースに一つおきに装着した後、
    前記内側絶縁シート部を有するインシュレータを、前記内側絶縁シート部が折れ曲がるように、前記ステータの径方向における外側から前記ティースに装着することを特徴とする請求項3乃至請求項5のうちの何れかに記載の電動圧縮機用モータの製造方法。
  8. ステータのコアが、隣接する複数のティースを有するインナーコアと、該インナーコアの外側に結合して磁路を形成するアウターコアとから構成され、巻線が施されたインシュレータを前記各ティースにそれぞれ装着することにより電動圧縮機用モータを製造する方法であって、
    前記巻線が施される巻装部と、前記ステータの径方向において前記巻装部の内側に位置する内側壁部と、前記ステータの周方向における前記内側壁部の両端から外方に張り出した内側絶縁シート部を一体に有する前記インシュレータと、前記内側絶縁シート部を有しないもう一つの前記インシュレータを用意し、
    前記内側絶縁シート部を有しないインシュレータを前記ティースに一つおきに装着した後、
    前記内側絶縁シート部を有するインシュレータを、前記内側絶縁シート部が折れ曲がるように、前記ステータの径方向における外側から前記ティースに装着することにより、前記内側絶縁シート部を、隣接する前記巻線間に配置することを特徴とする電動圧縮機用モータの製造方法。
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