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JP2024125630A - シリコーン組成物 - Google Patents

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JP2024125630A JP2023033569A JP2023033569A JP2024125630A JP 2024125630 A JP2024125630 A JP 2024125630A JP 2023033569 A JP2023033569 A JP 2023033569A JP 2023033569 A JP2023033569 A JP 2023033569A JP 2024125630 A JP2024125630 A JP 2024125630A
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】従来のシリコーングリースに比べ、高い熱伝導率と良好な接着性を有するシリコーングリースを与えることができるシリコーン組成物を提供する。
【解決手段】(A)1分子中に少なくとも2個の脂肪族不飽和炭化水素基を有し、25℃での動粘度が60~100,000mm/sであるオルガノポリシロキサン、(B)特定の加水分解性オルガノポリシロキサン、(C)金属酸化物又は金属窒化物からなる群より選択される少なくとも1種の熱伝導性充填剤、(D)特定のオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(E)(D)とは異なる特定のオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(F)特定の加水分解性オルガノポリシロキサン、(G)白金族金属触媒、及び(H)反応制御剤を含有するシリコーン組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、シリコーン組成物に関する。詳細には、高熱伝導性のシリコーングリースを与えるシリコーン組成物に関し、熱伝導性充填剤を多量に含有しても接着性が良好であるグリースを与えることができるシリコーン組成物に関する。
LSIやICチップ等の電子部品は、使用中の発熱及びそれによる性能の低下が広く知られており、これを解決するための手段として様々な放熱技術が用いられている。一般的な方法としては、発熱部の付近に冷却部材を配置し、両者を密接させたうえで冷却部材から効率的に除熱することにより放熱を行っている。その際、発熱部材と冷却部材との間に隙間があると、熱伝導性の悪い空気が介在することにより熱伝導率が低下し、発熱部材の温度が十分に下がらなくなってしまう。このような現象を防止するために、空気の介在を防ぐ目的として、熱伝導率がよく、部材の表面に追随性のある放熱材料、例えば、放熱グリースや放熱シートが用いられている。
放熱グリースの中には、半導体チップとヒートスプレッダーを強固に接着させるためにグリースに接着性能を付与したものがある。半導体チップとヒートスプレッダーがグリースを介して十分に接着していないと、放熱性能が十分に発揮されず、著しい性能の低下を引き起こすことがある。そのため、半導体チップとヒートスプレッダーとの間をグリースにより強固に接着させることは重要である。しかし、放熱グリースの熱伝導率を向上させるためには熱伝導性充填剤を大量に充填する必要もある。熱伝導性充填剤をグリース中に大量に充填すると、得られる硬化物の接着性が低下するという問題がある。接着性が低下すると、発熱と冷却の熱履歴による半導体チップの歪みに硬化物が追従できなくなり剥離を生じ、最悪の場合、半導体チップの破損を起こす可能性があることが広く知られている。
特許文献1には、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、熱伝導性充填剤、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、アルコキシシリル基及びエポキシ基の少なくとも一方を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、並びに白金系触媒を必須成分として含有する熱伝導性シリコーングリース組成物が記載されている。しかし、実施例をみると、熱伝導率が2.0W/mKを超えるものはなく不十分である。
特許文献2は、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、加水分解性メチルポリシロキサン、熱伝導性充填剤、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、トリアジン環及びアルケニル基含有接着助剤、並びに白金系触媒を必須成分として含有する熱伝導性シリコーングリース組成物を記載している。しかし、実施例をみると、熱伝導率が3.0W/mKを超えるものはなく不十分である。特許文献3には、脂肪族不飽和炭化水素基を有しないシリコーンレジンを含む熱伝導性シリコーン組成物を記載されており、該組成物は、高い接着力を有する放熱グリースを提供できると記載されている。しかし、実施例をみると、熱伝導率が4.0W/mKを超えるものはなく不十分である。
近年、高品位機種の半導体装置において動作時の発熱量が益々増大している。しかし、従来のシリコーングリースは、熱伝導率が十分でないという問題や、熱伝導率は高いが接着性が低いという問題を有する。
特開2012-067153号公報 特開2012-102283号公報 特開2016-053140号公報
本発明は、上記事情を鑑みなされたものであり、従来のシリコーングリースに比べ、高い熱伝導率と良好な接着性を有するシリコーングリースを与えることができるシリコーン組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、脂肪族不飽和炭化水素基含有オルガノポリシロキサン、加水分解性基を有するオルガノポリシロキサン、熱伝導性充填剤、特定構造を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び白金族金属触媒を含有するシリコーン組成物が、熱伝導性充填剤を多量に含有しても良好な接着性を有するシリコーングリースを与えることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記のシリコーン組成物を提供する。
1. 下記(A)~(D)成分を含有するシリコーン組成物。
(A)1分子中に少なくとも2個の脂肪族不飽和炭化水素基を有し、25℃での動粘度が60~100,000mm2/sであるオルガノポリシロキサン:100質量部
(B)下記一般式(1)で示される加水分解性オルガノポリシロキサン:100~600質量部
Figure 2024125630000001
(式中、R1は、互いに独立に炭素数1~6のアルキル基であり、rは、5~100の整数である)
(C)金属酸化物及び金属窒化物からなる群より選択される少なくとも1種の熱伝導性充填剤:4,001~12,000質量部
(D)下記一般式(2)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:1.0~8.0質量部
Figure 2024125630000002
(式中、n、mは、それぞれ0より大きい数で、5.0≦n+m≦100、n/(n+m)≦0.5を満足する数であり、R2は、互いに独立に炭素数1~6のアルキル基である。)
(E)下記一般式(3)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:1.0~7.0質量部
Figure 2024125630000003
(式中、oは、1~8の整数、R3は、互いに独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基又はR4であり、ただしR3で示される基のうち2つ又は3つは水素原子である。上記R4は、炭素原子又は酸素原子を介してケイ素原子に結合しているエポキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、エーテル基、及びトリアルコキシシリル基からなる群より選択される基である。)
(F)下記一般式(4)で示される加水分解性オルガノポリシロキサン:1~30質量部
Figure 2024125630000004
(式中、p、qは、それぞれ1.0以上の数で、5.0≦p+q≦100を満足する数であり、R5は、互いに独立に炭素数1~6のアルキル基であり、R6は、炭素数2~6のアルケニル基である。)
(G)白金族金属触媒:有効量
(H)反応制御剤:0.05~5.0質量部
2. (C)成分が、下記(C-1)~(C-3)成分を含む1のシリコーン組成物。
(C-1)平均粒径が10μm以上30μm未満であり、200メッシュ金網で振るった残分が1.0質量%未満の窒化アルミニウム粒子
(C-2)平均粒径が1μm以上10μm未満の金属酸化物又は金属窒化物
(C-3)平均粒径が0.1μm以上1μm未満の金属酸化物又は金属窒化物
3. 硬化物の熱伝導率が、4.0W/m・K以上である1又は2のシリコーン組成物。
4. シリコーン組成物の硬化物を発熱部材と冷却部材との間に介在させた半導体装置であって、
上記硬化物の層が、1~3のいずれかの組成物の硬化物からなり、その厚さが100μm以下である半導体装置。
5. 2のシリコーン組成物の製造方法であって、
予め(C-1)~(C-3)成分を(A)成分及び(B)成分と混合する工程を含むシリコーン組成物の製造方法。
本発明のシリコーン組成物は、熱伝導性充填剤を多量に含有しても良好な接着性を有するため、高い熱伝導率と良好な接着性を有するシリコーングリースを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[(A)成分]
(A)成分は、1分子中に少なくとも2個の脂肪族不飽和炭化水素基を有し、25℃での動粘度が60~100,000mm2/sであるオルガノポリシロキサンである。上記脂肪族不飽和炭化水素基は、脂肪族不飽和結合を有する炭素数2~8の1価炭化水素基が好ましく、脂肪族不飽和結合を有する炭素数2~6の1価炭化水素基がより好ましく、アルケニル基がより一層好ましい。
脂肪族不飽和結合の具体例としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、及びオクテニル基等のアルケニル基が挙げられる。特に好ましくはビニル基である。脂肪族不飽和炭化水素基は、分子鎖末端のケイ素原子、分子鎖途中のケイ素原子のいずれに結合していてもよく、両者に結合していてもよい。
上記オルガノポリシロキサンは、25℃での動粘度が60~100,000mm2/sであり、100~30,000mm2/sであることが好ましい。該動粘度が60mm2/s未満であれば、シリコーン組成物の物理的特性が低下するおそれがあり、100,000mm2/sを超えると、シリコーン組成物の伸展性が乏しいものとなるおそれがある。本発明において、動粘度は、ウベローデ型オストワルド粘度計により測定した25℃における値である。上記オルガノポリシロキサンは、上記性質を有するものであればその分子構造は特に限定されず、直鎖状、分岐鎖状、一部分岐又は環状構造を有する直鎖状等が挙げられる。
特に、オルガノポリシロキサンとしては、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状構造を有するものが好ましい。該直鎖状構造を有するオルガノポリシロキサンは、部分的に分岐状構造、又は環状構造を有していてもよい。該オルガノポリシロキサンは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記オルガノポリシロキサンのケイ素原子に結合する、脂肪族不飽和炭化水素基以外の有機基は、炭素数1~18の非置換又は置換の1価炭化水素基が好ましく、より好ましくは炭素数1~10の非置換又は置換の1価炭化水素基、より一層好ましくは炭素数1~8の非置換又は置換の1価炭化水素基である。
上記非置換又は置換の1価炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、又は、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えば、クロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。特にはメチル基であることが好ましい。
[(B)成分]
(B)成分は、下記一般式(1)で示される加水分解性オルガノポリシロキサンである。
Figure 2024125630000005
(式中、R1は、互いに独立に炭素数1~6のアルキル基であり、rは、5~100の整数である)
上記R1は、炭素数1~6のアルキル基であり、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基及びブチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記rは、5~100の整数、好ましくは10~60の整数である。rの値が上記下限値より小さいと、シリコーン組成物由来のオイルブリードがひどくなり信頼性が悪くなるおそれがある。また、rの値が上記上限値より大きいと、充填剤との濡れ性が十分でなくなるおそれがある。
(B)成分の量は、(A)成分100質量部に対して、100~600質量部となる量であり、好ましくは100~300質量部、より一層好ましくは200~300質量部となる量である。(B)成分の量が上記下限値より少ないと、十分な濡れ性を発揮できないおそれがある。また、(B)成分の量が上記上限値より多いと、組成物からのブリードが激しくなり接着力が低下する。
[(C)成分]
(C)成分は、金属酸化物及び金属窒化物からなる群より選択される少なくとも1種の熱伝導性充填剤である。(C)成分の具体例としては、窒化アルミニウム粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化亜鉛粉末、酸化マグネシウム粉末等が挙げられる。(C)成分は、1種を単独で、又は、2種類以上組み合わせて用いてもよいが、窒化アルミニウム粉末、酸化アルミニウム粉末及び酸化亜鉛粉末からなる群より選択される1種以上が好ましい。さらには、(C)成分は、下記(C-1)~(C-3)成分を含むことが好ましい。
(C-1)平均粒径が10μm以上30μm未満の窒化アルミニウム
(C-2)平均粒径が1μm以上10μm未満の窒化アルミニウム、又は、酸化アルミニウム
(C-3)平均粒径が0.1μm以上1μm未満の酸化亜鉛、窒化アルミニウム、又は、酸化アルミニウム
(C)成分が、上記(C-1)~(C-3)成分の組み合わせであることで、熱伝導性充填剤をより高充填することができ、得られる組成物の熱伝導性を高めることができる。
(C-1)成分は、平均粒径が10μm以上30μm未満の窒化アルミニウムであり、好ましくは平均粒径が15μm以上25μm以下の窒化アルミニウムである。平均粒径を上記範囲にすることにより、高い熱伝導率と安定性を両立することができる。さらに、(C-1)成分は、200メッシュ金網で振るった残分が1.0質量%未満であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%未満、より一層好ましくは0.1質量%である。さらは、325メッシュ金網で振るった残分が1.0質量%未満であることが更に好ましく、特に好ましくは0.5質量%未満、最も好ましくは0.1質量%である。なお、ここで用いる200メッシュ金網、325メッシュ金網とはJIS Z 8801で規定された金網である。(C-1)が200メッシュ金網で振るった残分が1.0質量%未満であることで、半導体装置において発熱部材と冷却部材との間に介在させる組成物の塗膜の厚さを十分に薄くすることができる。
また、(C-1)成分の形状として破砕状、多面体状、丸み状、真球状が挙げられるが、丸み状が好ましい。なお、本発明において「平均粒径」は、レーザー回折・散乱法によって求めた体積基準の粒度分布における積算値50%での粒径を意味する。レーザー回折・散乱法による測定は、例えば、マイクロトラック粒度分析計MT3300EX(日機装(株)製)により行えばよい。さらに、充填性を高め、組成物の粘度を下げ、充填材の沈降を予防するため、(C-1)とは異なる粒子径として、(C-2)成分、および(C-3)成分を含むことが好ましい。(C-1)成分と(C-2)成分の2成分系に比べて、(C-1)~(C-3)成分の3成分系は組成物の粘度がより低くなり、また、硬化した際の接着力が向上する。
(C-2)成分の平均粒子径は、1~10μmであることが好ましく、より好ましくは2~8μm、より一層好ましくは3~7μmである。該平均粒径が1~10μmであると、(C-1)成分と(C-2)成分および(C-3)成分とを(A)成分および(B)成分で混合した際に均一な組成物を得られ、組成物の粘度がより低くなり、また、硬化した際の接着力が向上する。
(C-3)成分の平均粒子径は、0.1~1μmであることが好ましい。(C-3)成分が1μm以上であれば、得られるシリコーン組成物の粘度が高くなったり、伸展性が乏しくなったりするおそれがある。
(C)成分の量は、(A)成分100質量部に対して、4,001~12,000質量部であり、好ましくは5,000~12,000質量部である。充填剤の量が4,001質量部未満では、得られる組成物の熱伝導率が乏しくなるおそれがあり、12,000質量部を超えると、伸展性の乏しい組成物となるおそれがある。
(C)成分は、(C-1)成分及び(C-2)成分を(C)成分全体に対して50~90質量%含むことが好ましく、より好ましくは50~80質量%、より一層好ましくは50~70質量%である。(C-1)及び(C-2)成分の量が50質量%未満であると、熱伝導率が低下するおそれがある。また、(C-1)及び(C-2)成分の量が90質量%を超えると、組成物が均一にならないおそれがある。
また、(C-1)と(C-2)成分の含有比率は、質量基準で50:50~95:5であることが好ましく、好ましくは60:40~80:20である。(C-1)成分の含有比率が50よりも小さいと、熱伝導率が低下するおそれがある。また、(C-1)成分の含有比率が95よりも大きいと、接着力が低下するおそれがある。
[(D)成分]
(D)成分は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンである。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、分子中のSiH基が、組成物中の脂肪族不飽和炭化水素基と後述する白金族金属触媒の存在下に付加反応し、架橋構造を形成するものである。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記一般式(2)で示される。
Figure 2024125630000006
(式中、n、mは、それぞれ0より大きい数で、5.0≦n+m≦100、n/(n+m)≦0.5を満足する数であり、R2は、互いに独立に炭素数1~6のアルキル基である)
なお、該オルガノハイドロジェンポリシロキサンはSiH基を分子鎖末端に持たないことを必須とする。SiH基を分子鎖末端に有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用した場合には、シリコーン組成物の保存性が著しく低下する。さらに、n、mは、5.0≦n+m≦100を満足し、好ましくは10≦n+m≦80を満足する。n+mが5.0未満の場合は、シリコーン組成物の物理的特性が低下するおそれがあり、n+mが100より大きい場合は、シリコーン組成物の伸展性が乏しいものとなるおそれがある。また、n、mは、n/(n+m)≦0.5を満足し、好ましくはn/(n+m)≦0.3を満足する。n/(n+m)が0.5より大きい場合にはシリコーン組成物の接着性が低下するおそれがある。R2は、互いに独立に炭素数1~6のアルキル基であり、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(D)成分の量は、(A)成分100質量部に対して、1.0~8.0質量部であり、好ましくは1.2~7.0質量部である。(D)成分の量が1.0質量部未満では、得られる組成物の硬化物の硬度性が乏しく低くなるおそれがあり、8.0質量部を超えると、乏しく組成物の硬化物の硬度が高くなるおそれがある。
[(E)成分]
(E)成分は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンである。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、分子中のSiH基が、組成物中の脂肪族不飽和炭化水素基と後述する白金族金属触媒の存在下に付加反応し、架橋構造を形成するものであるとともに、シリコーン組成物に接着性を付与するものである。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記一般式(3)で示される。
Figure 2024125630000007
(式中、oは、1~8の整数、R3は、互いに独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基又はR4であり、ただしR3で示される基のうち2つ又は3つは水素原子である。上記R4は、炭素原子又は酸素原子を介してケイ素原子に結合しているエポキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、エーテル基、及びトリアルコキシシリル基からなる群より選択される基である。)
上記R3は、互いに独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基又はR4であり、ただしR3で示される基のうち2つ又は3つは水素原子である。上記R4は、炭素原子又は酸素原子を介してケイ素原子に結合しているエポキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、エーテル基、及びトリアルコキシシリル基からなる群より選択される基であり、シリコーン組成物に接着性を付与する効果を有する。また、R3は、互いに独立に炭素数1~6のアルキル基であり、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(E)成分の量は、(A)成分100質量部に対して、1.0~7.0質量部であり、好ましくは1.5~7.0質量部である。(D)成分の量が1.0質量部未満では、得られる組成物の接着力が低くなる。7.0質量部を超えると、乏しく組成物の硬化物の硬度が低くなるおそれがある。
[(F)成分]
(F)成分は、熱伝導性の充填剤との濡れ性、及びシリコーン組成物に接着性を付与するための加水分解性オルガノポリシロキサンである。該加水分解性オルガノポリシロキサンは、下記一般式(4)で示される。
Figure 2024125630000008
(式中、p、qは、それぞれ1.0以上の数で、5.0≦p+q≦100を満足する数であり、R5は、互いに独立に炭素数1~6のアルキル基であり、R6、は炭素数2~6のアルケニル基である。)
p、qは、5.0≦p+q≦100を満足し、好ましくは10≦p+q≦60を満足する。p+qが5.0未満ではシリコーン組成物由来のオイルブリードがひどくなり信頼性が悪くなるおそれがある。また、p+qが100より大きい場合には、充填剤との濡れ性が充分でなくなるおそれがある。
5は、互いに独立に炭素数1~6のアルキル基であり、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。また、R6は、炭素数2~6のアルケニル基であり、その具体例としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
(F)成分の量は、(A)成分100質量部に対して、1~30質量部であり、好ましくは3~25質量部、より好ましくは5~20質量部である。(F)成分の量が上記下限値より少ないと、十分な濡れ性や接着性を発揮できないおそれがある。また、(F)成分の量が上記下限値より多いと、本発明の組成物を用いて得られる硬化物からのブリードが激しくなるおそれがある。
[(G)成分]
(G)成分は白金族金属触媒であり、上述した付加反応を促進するために機能する。白金族金属触媒は、付加反応に用いられる従来公知のものを使用することができる。例えば、白金系、パラジウム系、ロジウム系の触媒が挙げられるが、中でも比較的入手しやすい白金又は白金化合物が好ましい。白金系触媒の具体例としては、白金の単体、白金黒、塩化白金酸、白金-オレフィン錯体、白金-アルコール錯体、白金配位化合物等が挙げられる。白金系触媒は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(G)成分の量は、触媒としての有効量、即ち、付加反応を促進して本発明の組成物を硬化させるために必要な有効量であればよい。特には、組成物全体に対し、白金族金属原子に換算した質量基準で0.1~500ppmが好ましく、より好ましくは1~200ppmである。触媒の量が上記下限値より小さいと、触媒としての効果が得られないおそれがある。また、上記上限値を超えても、触媒効果が増大することはなく不経済であるため好ましくない。
[(H)成分]
(H)成分は、室温でのヒドロシリル化反応の進行を抑える反応制御剤であり、シェルフライフ、ポットライフを延長させる為に機能する。該反応制御剤は、付加硬化型シリコーン組成物に使用される従来公知の反応制御剤を使用することができる。反応制御剤の具体例としては、アセチレンアルコール類(例えば、エチニルメチルデシルカルビノール、1-エチニル-1-シクロヘキサノール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール)等のアセチレン化合物;トリブチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール等の各種窒素化合物;トリフェニルホスフィン等の有機リン化合物;オキシム化合物;有機クロロ化合物等が挙げられる。
(H)成分の量は、(A)成分100質量部に対して、0.05~5.0質量部であり、好ましくは0.1~1.0質量部である。反応制御剤の量が0.05質量部未満では、所望とする十分なシェルフライフ、ポットライフが得られないおそれがあり、また、5.0質量部より多い場合には、シリコーン組成物の硬化性が低下するおそれがある。また、制御剤は、シリコーン組成物への分散性を良くするために、オルガノ(ポリ)シロキサンやトルエン等で希釈して使用してもよい。
[その他の成分]
本発明のシリコーン組成物は、組成物の弾性率や粘度を調整するために、メチルポリシロキサン等の反応性を有しないオルガノ(ポリ)シロキサンを含有してもよい。更に、シリコーン組成物の劣化を防ぐために、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール等の、従来公知の酸化防止剤を必要に応じて含有してもよい。更に、染料、顔料、難燃剤、沈降防止剤、又はチクソ性向上剤等を、必要に応じて配合することができる。
次に、本発明における熱伝導性シリコーン組成物の製造方法について説明するが、これらに限定されるものではない。本発明の熱伝導性シリコーン組成物の製造方法は、上述の(A)~(H)成分を含有するシリコーン組成物を作製する工程を有する。
[シリコーン組成物の作製工程]
本発明のシリコーン組成物を製造する方法は、従来のシリコーングリース組成物の製造方法に従えばよく、特に制限されるものでない。例えば、上記(A)~(J)成分、及び必要に応じてその他の成分を、トリミックス、ツウィンミックス、プラネタリーミキサー(いずれも井上製作所(株)製混合機の登録商標)、ウルトラミキサー(みずほ工業(株)製混合機の登録商標)、ハイビスディスパーミックス(特殊機化工業(株)製混合機の登録商標)等の混合機にて混合する方法により製造することができる。また、(C)成分として(C-1)~(C-3)成分を用いる場合、均一な組成物を得る観点から、予め(C-1)~(C-3)成分を(A)成分及び(B)成分と混合することが好ましい。
本発明のシリコーン組成物は、25℃にて測定される絶対粘度が3.0~800Pa・sであることが好ましく、より好ましくは150~450Pa・sである。絶対粘度が、3.0Pa・s未満では、形状保持が困難となる等、作業性が悪くなるおそれがある。また、絶対粘度が800Pa・sを超える場合にも吐出が困難となる等、作業性が悪くなるおそれがある。上記絶対粘度は、上述した各成分の配合を調整することにより得ることができる。本発明において、絶対粘度は、マルコム粘度計により測定した25℃の値である(ロータAで10rpm、ズリ速度6[1/s])。
本発明のシリコーン組成物は、25℃にて測定される熱伝導率が4.0W/m・℃以上であることが好ましく、より好ましくは5.0W/m・℃以上、より一層好ましくは6.0W/m・℃以上である。本発明において、熱伝導率は、京都電子工業(株)製TPA-501で測定した値である。
また、上記シリコーン組成物の下記測定方法による塗膜厚さは、100μm以下が好ましく、より好ましくは75μm以下、より一層好ましくは65μm以下である。このような特性を有することで、例えば、半導体装置の発熱部材と冷却部材との間に塗布した際に、薄い塗膜を形成ができ、シリコーン組成物を硬化させることで、薄い硬化物層を得ることができる。
本発明において、上記シリコーン組成物の塗膜厚さの測定方法は、以下の方法で測定した値である。2枚の円形アルミニウム板(直径12.6mm、厚さ1mm)で、各組成物を、厚さが100μmとなるように挟み込んだ状態で、25℃で0.1MPaの圧力を60分間印荷して試験片を作製する。
試験片の厚さを公知のマイクロメータで測定し、あらかじめ測定してあったアルミニウム板の厚さを差し引いて、該組成物の厚さを測定する。
[硬化物]
本発明のシリコーン組成物は、LSI等の電子部品その他の発熱部材と冷却部材との間に介在させて発熱部材からの熱を冷却部材に伝熱して放熱するために好適に用いることができ、従来の熱伝導性シリコーングリースと同様の方法で使用することができる。例えば、本発明のシリコーン組成物は、電子部品等の発熱部材からの発熱によって硬化することができる。また、本発明のシリコーン組成物を塗布した後、積極的に加熱硬化させてもよい。これにより、本発明のシリコーン組成物の硬化物を発熱部材と冷却部材との間に介在させた半導体装置を提供することができる。本発明のシリコーン組成物を加熱硬化する場合の硬化条件は、特に制限されるものでないが、通常80~200℃、好ましくは100~180℃で、30分~4時間、好ましくは30分~2時間である。
また、接着性や放熱性能を高める観点から、発熱部材と冷却部材との間に介在させるリコーン組成物の硬化物の層の厚さを100μm以下とすることが好ましく、より好ましくは75μm以下、より一層好ましくは65μm以下である。
上記硬化物層の厚さは、上記シリコーン組成物の塗膜の厚さを調整することにより、調整することができる。また、上記シリコーン組成物を発熱部材と冷却部材との間に塗布した際に、発熱部材と冷却部材とを所定の温度と圧力でプレスすることで、塗膜の厚さをより薄くすることができ、良好な接着性を維持しつつ、放熱性のさらなる向上が期待される。
[引張せん断接着力]
本発明のシリコーン組成物の硬化物の引張せん断接着力は、0.05~3.0MPaが好ましく、0.1~2.0MPa接着力の測定方法は後述する実施例の記載である。
本発明のシリコーン組成物は、高い熱伝導率を有し、かつ接着性が良好であり、さらに薄い塗膜を形成できるため、高品位機種の半導体装置等に対する放熱グリースとして特に好適に使用することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。下記において、動粘度はウベローデ型オストワルド粘度計(柴田科学(株)製)により25℃で測定した値である。
[(A)成分]
A-1:両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖され、25℃における動粘度が600mm2/sのジメチルポリシロキサン
A-2:両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖され、25℃における動粘度が400mm2/sのジメチルポリシロキサン
[(B)成分]
B-1:下記平均式で示される加水分解性基を有するポリオルガノシロキサン
Figure 2024125630000009
[(C)成分]
C-1-1:平均粒径19.6μmの丸み状窒化アルミニウム粉末(200メッシュ金網での篩残分0.02質量%、325メッシュ金網での櫛残分0.9質量%)
C-1-2:平均粒径22.6μmの丸み状窒化アルミニウム粉末(200メッシュ金網での篩残分0.04質量%、325メッシュ金網での櫛残分0.01質量%)
C-1-3:平均粒径15.6μmの丸み状窒化アルミニウム粉末(200メッシュ金網での篩残分0.01質量%、325メッシュ金網での櫛残分0.70質量%)
C-1-4:平均粒径10.6μmの丸み状窒化アルミニウム粉末(200メッシュ金網での篩残分0.01質量%、325メッシュ金網での櫛残分0.01質量%)
C-1-5:平均粒径20.9μmの丸み状窒化アルミニウム粉末(200メッシュ金網での篩残分1.02質量%、325メッシュ金網での櫛残分8.76質量%)
C-2-1:平均粒径6.6μmの丸み状窒化アルミニウム粉末(200メッシュ金網での篩残分0.01質量%、325メッシュ金網での櫛残分0.01質量%)
C-2-2:平均粒径2.6μmの丸み状窒化アルミニウム粉末(200メッシュ金網での篩残分0.01質量%、325メッシュ金網での櫛残分0.01質量%)
C-2-3:平均粒径3.6μmの球状酸化アルミニウム粉末(200メッシュ金網での篩残分0.01質量%、325メッシュ金網での櫛残分0.01質量%)
C-3-1:平均粒径0.4μmの酸化亜鉛粉末
C-3-2:平均粒径0.9μmの酸化亜鉛粉末
C-3-3:平均粒径0.7μmの窒化アルミニウム粉末
C-3-4:平均粒径0.9μmの酸化アルミニウム粉末
[(D)成分]
D-1:下記式で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
Figure 2024125630000010
D-2:下記式で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
Figure 2024125630000011
d-3:下記式で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(比較品)
Figure 2024125630000012
[(E)成分]
E-1:下記式で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
Figure 2024125630000013
E-2:下記式で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
Figure 2024125630000014
[(F)成分]
F-1:下記式で示される加水分解性オルガノポリシロキサン
Figure 2024125630000015
F-2:下記式で示される加水分解性オルガノポリシロキサン
Figure 2024125630000016
[(G)成分]
G-1:白金-ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を上記A-1と同じジメチルポリシロキサンに溶解した溶液(白金原子含有量:1質量%)
[(H)成分]
H-1:下記式で示される化合物
Figure 2024125630000017
[実施例1~18、比較例1~5]
(1)シリコーン組成物の調製
上記(A)~(H)成分を、下記表1~3に示す配合量に従い、下記に示す方法で配合してシリコーン組成物を調製した。尚、表1において(G)成分の質量は、白金-ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体をジメチルポリシロキサンに溶解した溶液(白金原子含有量:1質量%)の質量である。
5リットルのプラネタリーミキサー(井上製作所(株)製)に(A)、(B)、(C)、(F)成分を加え、170℃で1時間混合した。常温になるまで冷却し、次に(D)、(E)、(G)、(H)成分を加えて均一になるように混合し、シリコーン組成物を調製した。
上記方法で得られた各組成物について、下記の方法に従い、粘度、熱伝導率、切断時伸び及び接着強度を測定した。結果を表1及び表2に示す。
[粘度]
各組成物の絶対粘度を、マルコム粘度計(タイプPC-1T)を用いて25℃で測定した。
[熱伝導率]
各組成物を125℃にて60分間加熱し硬化して6mm厚シートを作製し、熱伝導率を京都電子工業(株)製TPS-2500で測定した。
[厚さの測定]
2枚の円形アルミニウム板(直径12.6mm、厚さ1mm)で、各組成物を、厚さが100μmとなるように挟み込んだ状態で、25℃で0.1MPaの圧力を60分間印加して試験片を作製した。
試験片の厚さをマイクロメータ((株)ミツトヨ製)で測定し、あらかじめ測定してあったアルミニウム板の厚さを差し引いて、該組成物の厚さを測定した。
[引張せん断接着力の測定]
2枚の厚さ1.0mmのアルミニウム(JIS H 4000 A1050P)板の間に、各組成物を、厚さが2.0mm、接着面積が25mm×10mmとなるように挟み込んだ状態で、125℃で1時間加熱し、該組成物を硬化させて接着試験片を作製した。得られた試験片の引張せん断接着力を、JIS K 6850に従って測定した。




















Figure 2024125630000018













Figure 2024125630000019











Figure 2024125630000020












Figure 2024125630000021
表1~4の結果より、本発明の要件を満たす、実施例1~18では、比較例1~5に比べ、シリコーン組成物は低粘度で、熱伝導率も高く、接着力も強かった。一方、(C)成分が(A)成分100質量部に対して3,540質量部と少ない比較例1は、熱伝導率が低かった。(B)成分が(A)成分100質量部に対して650質量部と多い比較例2、(F)成分を含有しない比較例3では、接着力が低かった。また、(C)成分が多い比較例4では、組成物が均一にならなかった。また、(D)成分がn/(n+m)>0.5である比較例5は、硬化しなかった。また、(E)成分を含有しない比較例6は接着力が低かった。
したがって、本発明のシリコーン組成物は、半導体チップとヒートスプレッダーを強固に接着させるために用いた場合、熱伝導性充填剤を多量に含有しても良好な接着性を有することが確認できた。

Claims (5)

  1. 下記(A)~(D)成分を含有するシリコーン組成物。
    (A)1分子中に少なくとも2個の脂肪族不飽和炭化水素基を有し、25℃での動粘度が60~100,000mm/sであるオルガノポリシロキサン:100質量部
    (B)下記一般式(1)で示される加水分解性オルガノポリシロキサン:100~600質量部
    Figure 2024125630000022
    (式中、Rは、互いに独立に炭素数1~6のアルキル基であり、rは、5~100の整数である)
    (C)金属酸化物及び金属窒化物からなる群より選択される少なくとも1種の熱伝導性充填剤:4,001~12,000質量部
    (D)下記一般式(2)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:1.0~8.0質量部
    Figure 2024125630000023
    (式中、n、mは、それぞれ0より大きい数で、5.0≦n+m≦100、n/(n+m)≦0.5を満足する数であり、Rは、互いに独立に、炭素数1~6のアルキル基である。)
    (E)下記一般式(3)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:1.0~7.0質量部
    Figure 2024125630000024
    (式中、oは、1~8の整数、Rは、互いに独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基又はRであり、ただしRで示される基のうち2つ又は3つは水素原子である。上記Rは、炭素原子又は酸素原子を介してケイ素原子に結合しているエポキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、エーテル基、及びトリアルコキシシリル基からなる群より選択される基である。)
    (F)下記一般式(4)で示される加水分解性オルガノポリシロキサン:1~30質量部
    Figure 2024125630000025
    (式中、p、qは、それぞれ1.0以上の数で、5.0≦p+q≦100を満足する数であり、Rは、互いに独立に炭素数1~6のアルキル基であり、Rは、炭素数2~6のアルケニル基である。)
    (G)白金族金属触媒:有効量
    (H)反応制御剤:0.05~5.0質量部
  2. (C)成分が、下記(C-1)~(C-3)成分を含む請求項1記載のシリコーン組成物。
    (C-1)平均粒径が10μm以上30μm未満であり、200メッシュ金網で振るった残分が1.0質量%未満の窒化アルミニウム粒子
    (C-2)平均粒径が1μm以上10μm未満の金属酸化物又は金属窒化物
    (C-3)平均粒径が0.1μm以上1μm未満の金属酸化物又は金属窒化物
  3. 硬化物の熱伝導率が、4.0W/m・K以上である請求項1記載のシリコーン組成物。
  4. シリコーン組成物の硬化物を発熱部材と冷却部材との間に介在させた半導体装置であって、
    上記硬化物の層が、請求項1~3のいずれか1項記載の組成物の硬化物からなり、その厚さが100μm以下である半導体装置。
  5. 請求項2記載のシリコーン組成物の製造方法であって、
    予め(C-1)~(C-3)成分を(A)成分及び(B)成分と混合する工程を含むシリコーン組成物の製造方法。
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