JP2024105744A - 熱可塑性エポキシ樹脂、接着剤、改質剤、および、熱可塑性エポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的低温で硬化可能であり、生産性に優れる熱可塑性エポキシ樹脂、接着剤、改質剤、および、熱可塑性エポキシ樹脂の製造方法を提供すること。
【解決手段】熱可塑性エポキシ樹脂は、1分子中に2つのグリシジル基を含む2官能エポキシ化合物と、1分子中に2つのメルカプト基を含む2官能チオール化合物との反応生成物を含み、2官能チオール化合物が、炭化水素系2官能チオール化合物および/またはエーテル系2官能チオール化合物を含む。
【選択図】なし
【解決手段】熱可塑性エポキシ樹脂は、1分子中に2つのグリシジル基を含む2官能エポキシ化合物と、1分子中に2つのメルカプト基を含む2官能チオール化合物との反応生成物を含み、2官能チオール化合物が、炭化水素系2官能チオール化合物および/またはエーテル系2官能チオール化合物を含む。
【選択図】なし
Description
本発明は、熱可塑性エポキシ樹脂、接着剤、改質剤、および、熱可塑性エポキシ樹脂の製造方法に関する。
エポキシ樹脂は、例えば、エポキシ化合物および硬化剤の反応生成物である。エポキシ樹脂は、通常、三次元架橋された熱硬化性樹脂である。そのため、エポキシ樹脂は、熱硬化性が要求される各種産業分野において、広範に使用されている。
一方、使用分野によっては、エポキシ樹脂に、熱可塑性が要求される場合がある。例えば、接着剤の分野において、熱可塑性を有するエポキシ樹脂が要求される。そのようなエポキシ樹脂として、下記の熱伝導性熱可塑性接着剤組成物が、提案されている。
すなわち、熱伝導性熱可塑性接着剤組成物は、2官能エポキシ樹脂としてのビスフェノールA型エポキシ樹脂と、硬化剤としてのエチレングリコールビスチオグリコレートと、黒鉛とを含む。熱伝導性熱可塑性接着剤組成物は、ポリエチレンテレフタレートに塗工され、130℃で硬化する。これにより、熱伝導シートが得られる(例えば、特許文献1(実施例3)参照。)。
一方、上記の熱伝導性熱可塑性接着剤組成物は、硬化温度が比較的高い。そのため、熱伝導性熱可塑性接着剤組成物を硬化させる場合、コストが比較的高く、硬化物の生産性に劣る。
本発明は、比較的低温で硬化可能であり、生産性に優れる熱可塑性エポキシ樹脂、接着剤、改質剤、および、熱可塑性エポキシ樹脂の製造方法である。
本発明[1]は、1分子中に2つのグリシジル基を含む2官能エポキシ化合物と、1分子中に2つのメルカプト基を含む2官能チオール化合物との反応生成物を含み、前記2官能チオール化合物が、炭化水素系2官能チオール化合物、水酸基含有2官能チオール化合物およびエーテル基含有2官能チオール化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む、熱可塑性エポキシ樹脂を、含んでいる。
本発明[2]は、上記[1]に記載の熱可塑性エポキシ樹脂を含む、接着剤を、含んでいる。
本発明[3]は、上記[1]に記載の熱可塑性エポキシ樹脂を含む、改質剤を、含んでいる。
本発明[4]は、エポキシ化合物および硬化剤の反応により得られるエポキシ樹脂の改質剤である、上記[3]に記載の改質剤を、含んでいる。
本発明[5]は、1分子中に2つのグリシジル基を含む2官能エポキシ化合物と、1分子中に2つのメルカプト基を含む2官能チオール化合物とを反応させる反応工程を備え、2官能チオール化合物が、炭化水素系2官能チオール化合物、水酸基含有2官能チオール化合物およびエーテル基含有2官能チオール化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含み、前記反応工程における反応温度が120℃以下である、熱可塑性エポキシ樹脂の製造方法を、含んでいる。
本発明の熱可塑性エポキシ樹脂、接着剤、改質剤、および、熱可塑性エポキシ樹脂の製造方法では、1分子中に2つのグリシジル基を含む2官能エポキシ化合物と、1分子中に2つのメルカプト基を含む2官能チオール化合物とを反応させる。そのため、反応生成物中において、リニア構造が形成され、三次元架橋構造の形成が抑制される。その結果、優れた熱可塑性が得られる。
さらに、本発明の熱可塑性エポキシ樹脂、接着剤、改質剤、および、熱可塑性エポキシ樹脂の製造方法では、2官能チオール化合物が、炭化水素系2官能チオール化合物、水酸基含有2官能チオール化合物およびエーテル基含有2官能チオール化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む。そのため、熱可塑性エポキシ樹脂、接着剤、改質剤、および、熱可塑性エポキシ樹脂の製造方法は、優れた低温硬化性を有し、生産性に優れる。
本発明の熱可塑性エポキシ樹脂は、2官能エポキシ化合物と2官能チオール化合物との反応生成物を含む。好ましくは、熱可塑性エポキシ樹脂は、2官能エポキシ化合物と2官能チオール化合物との反応生成物からなる。
2官能エポキシ化合物は、1分子中に2つのグリシジル基を含むエポキシ化合物である。2官能エポキシ化合物は、熱可塑性エポキシ樹脂における主剤である。2官能エポキシ化合物としては、例えば、芳香族2官能エポキシ化合物、芳香族2官能エポキシ化合物の水添物、グリシジルエステル型エポキシ化合物およびグリシジルエーテル型エポキシ化合物が挙げられる。
芳香族2官能エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ化合物、ビフェノール型エポキシ化合物、ベンゼンジオール型エポキシ化合物およびジフェニルジシクロペンタジエン型エポキシ化合物が挙げられる。ビスフェノール型エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールZジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテル、および、ビスクレゾールフルオレンジグリシジルエーテルが挙げられる。ビフェノール型エポキシ化合物としては、例えば、ビフェノールジグリシジルエーテル、および、テトラメチルビフェノールジグリシジルエーテルが挙げられる。ベンゼンジオール型エポキシ化合物としては、例えば、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、メチルハイドロキノンジグリシジルエーテル 、および、レゾルシンジグリシジルエーテルが挙げられる。ジフェニルジシクロペンタジエン型エポキシ化合物としては、例えば、ジヒドロキシアントラセンジグリシジルエーテル、ヒドロアントラハイドロキノンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、および、ビスナフトールフルオレンジグリシジルエーテルが挙げられる。
芳香族2官能エポキシ化合物の水添物としては、例えば、上記芳香族2官能エポキシ化合物の芳香環に水素を添加した2官能エポキシ化合物が挙げられる。
グリシジルエステル型エポキシ化合物としては、例えば、公知のジカルボン酸と、エピクロルヒドリンとの反応生成物が挙げられる。
グリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、例えば、公知のジアルコールとエピクロルヒドリンとの反応生成物が挙げられる。
2官能エポキシ化合物は、単独使用または2種類以上併用できる。2官能エポキシ化合物として、機械物性および低コスト化の観点から、好ましくは、芳香族2官能エポキシ化合物が挙げられ、より好ましくは、ビスフェノール型エポキシ化合物が挙げられ、さらに好ましくは、ビスフェノールAジグリシジルエーテルが挙げられる。
2官能チオール化合物は、1分子中に2つのメルカプト基を含むチオール化合物である。2官能チオール化合物は、熱可塑性エポキシ樹脂における硬化剤である。
2官能チオール化合物は、炭化水素系2官能チオール化合物、水酸基含有2官能チオール化合物およびエーテル基含有2官能チオール化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む。好ましくは、炭化水素系2官能チオール化合物、水酸基含有2官能チオール化合物およびエーテル基含有2官能チオール化合物からなる群から選択される少なくとも1種からなる。
炭化水素系2官能チオール化合物は、1分子中に2つのメルカプト基を有し、メルカプト基以外の分子骨格が炭化水素からなる2官能チオール化合物である。すなわち、炭化水素系2官能チオール化合物は、水酸基、エーテル結合およびエステル結合を含まない。
炭化水素系2官能チオール化合物としては、例えば、アルカンジチオール、アルケンジチオール、アルキンジチオール、シクロアルカンジチオールおよびアリールジチオールが挙げられる。アルカンジチオールとしては、例えば、炭素数1~12のアルカンジチオールが挙げられ、より具体的には、ジメルカプトメタン、1,2-ジメルカプトエタン、1,1-ジメルカプトエタン、1,3-ジメルカプトプロパン、1,2-ジメルカプトプロパン、1,1-ジメルカプトプロパン、1,4-ジメルカプトブタン、1,5-ジメルカプトペンタン、1,6-ジメルカプトヘキサン、1,8-ジメルカプトオクタン、1,10-ジメルカプトデカン、および、1,12-ジメルカプトドデカンが挙げられる。アルケンジチオールとしては、例えば、炭素数2~12のアルケンジチオールが挙げられ、より具体的には、1,2-ジメルカプト-2-エチレン、1,3-ジメルカプト-2-プロペン、および、1,4-ジメルカプト-1-ブテンが挙げられる。アルキンジチオールとしては、例えば、炭素数2~12のアルキンジチオールが挙げられ、より具体的には、1,2-ジメルカプト-2-アセチレン、1,3-ジメルカプト-2-プロピレン、および、1,4-ジメルカプト-1-ブチンが挙げられる。シクロアルカンジチオールとしては、例えば、炭素数3~12のシクロアルカンジチオールが挙げられ、より具体的には、1,4-ジメルカプトシクロアルカンが挙げられる。アリールジチオールとしては、例えば、炭素数6~12のアリールジチオールが挙げられ、より具体的には、1,4-ジメルカプトベンゼンおよび1,5-ジメルカプトナフタレンが挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。
水酸基含有2官能チオール化合物は、1分子中に2つのメルカプト基と、1つ以上の水酸基とを有し、メルカプト基および水酸基以外の分子骨格が炭化水素からなる2官能チオール化合物である。すなわち、炭化水素系2官能チオール化合物は、エーテル結合およびエステル結合を含まない。
水酸基含有2官能チオール化合物としては、例えば、炭素数3~12のジメルカプトアルコールが挙げられ、より具体的には、1,3-ジメルカプト-2-プロパノール、1,4-ジメルカプト-2-ブタノール、および、1,4-ジメルカプト-3-ブタノールが挙げられる。
エーテル基含有2官能チオール化合物は、1分子中に2つのメルカプト基と、1つ以上のエーテル結合とを有し、メルカプト基およびエーテル結合以外の分子骨格が炭化水素からなる2官能チオール化合物である。すなわち、炭化水素系2官能チオール化合物は、水酸基およびエステル結合を含まない。エーテル結合としては、例えば、-O-および-S-(チオエーテル)が挙げられる。
エーテル基含有2官能チオール化合物としては、例えば、ビス(2-メルカプトエチル)エーテル、ビス(2-メルカプトエチル)チオエーテル、ビス(3-メルカプトプロピル)エーテル、および、ビス(3-メルカプトプロピル)チオエーテルが挙げられる。
また、2官能チオール化合物は、必要に応じて、複素環を有していてもよい。複素環としては、例えば、4~8員環のヘテロ環が挙げられる。
これら2官能チオール化合物は、単独使用または2種類以上併用できる。2官能チオール化合物は、生産性の観点から、好ましくは、炭化水素系2官能チオール化合物からなるか、水酸基含有2官能チオール化合物からなるか、エーテル基含有2官能チオール化合物からなる。2官能チオール化合物は、より好ましくは、炭化水素系2官能チオール化合物からなる。
また、2官能チオール化合物は、芳香環(炭化水素系芳香環および/または複素芳香環)を有していてもよいが、低温硬化性の観点から、好ましくは、2官能チオール化合物は、芳香環を有していない。芳香環を有していない2官能チオール化合物は、芳香環を有している2官能チオール化合物に比べ、反応性が高い。そのため、芳香環を有していない2官能チオール化合物を用いることによって、より一層、低温硬化性の向上を図ることができる。
熱可塑性エポキシ樹脂の製造では、上記の2官能エポキシ化合物と、上記の2官能チオール化合物とを混合し、グリシジル基とメルカプト基とを硬化反応させる(反応工程)。
硬化反応において、2官能エポキシ化合物中のグリシジル基に対する、2官能チオール化合物中のメルカプト基の当量比(メルカプト基/グリシジル基)が、例えば、0.8以上、好ましくは、0.9以上である。また、2官能エポキシ化合物中のグリシジル基に対する、2官能チオール化合物中のメルカプト基の当量比(メルカプト基/グリシジル基)が、例えば、1.2以下、好ましくは、1.1以下である。
反応における圧力条件は、常圧、加圧および減圧のいずれであってもよい。好ましくは、常圧である。
また、上記の2官能エポキシ化合物と上記の2官能チオール化合物とは、比較的低温で硬化反応する。そのため、反応温度は、比較的低温であり、例えば、0℃以上、好ましくは、20℃以上、より好ましくは、50℃以上である。また、反応温度は、例えば、120℃以下、好ましくは、110℃以下、より好ましくは、105℃以下、さらに好ましくは、100℃以下である。反応温度が上記上限を下回っていれば、熱可塑性エポキシ樹脂は優れた低コスト性および生産性を有する。
反応時間は、特に制限されないが、例えば、0.5時間以上、好ましくは、1時間以上である。また、反応時間は、例えば、5時間以下、好ましくは、3時間以下である。反応時間が上記範囲であれば、熱可塑性エポキシ樹脂は優れた低コスト性および生産性を有する。
硬化反応では、必要に応じて、公知の硬化促進剤を添加できる。硬化促進剤としては、例えば、アルカリ金属水酸化物、第3級アミン化合物、第4級アンモニウム化合物、第3級ホスフィン化合物、第4級ホスホニウム化合物およびイミダゾール化合物が挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。硬化促進剤の添加量は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
硬化反応では、必要に応じて、公知の溶剤を添加できる。溶剤としては、例えば、ケトン、エステル、エーテル、アミドおよびグリコールエーテルが挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。好ましくは、ケトンおよびグリコールエーテルが挙げられる。溶剤の添加量は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
これにより、反応生成物として、熱可塑性エポキシ樹脂が得られる。より具体的には、上記の方法では、2官能エポキシ化合物と2官能チオール化合物とが反応する。すなわち、2官能の化合物同士が反応する。そのため、反応生成物において、リニア構造が形成され、三次元架橋構造の形成が抑制される。その結果、熱可塑性を有するエポキシ樹脂が得られる。
なお、2官能エポキシ化合物と2官能チオール化合物との反応では、水酸基が副生する。また、2官能チオール化合物が、水酸基を含有する場合がある。このような場合、2官能のメルカプト基に加えて、水酸基がグリシジル基と反応し、三次元架橋構造が形成される可能性がある。
しかし、水酸基のグリシジル基に対する反応性は、メルカプト基のグリシジル基に対する反応性よりも極めて低い。そのため、グリシジル基に対して、メルカプト基が優先的に反応する。その結果、リニア構造が形成され、三次元架橋構造の形成が抑制され、リニア構造が形成される。そのため、2官能エポキシ化合物と2官能チオール化合物との反応生成物として、熱可塑性エポキシ樹脂が得られる。
また、上記の熱可塑性エポキシ樹脂は、2官能エポキシ化合物と2官能チオール化合物との反応生成物として得られるため、溶剤に対する溶解性および/または分散性に優れる。そのため、上記の熱可塑性エポキシ樹脂は、上記溶剤の溶液および/または分散液として得ることができ、取り扱い性に優れる。
熱可塑性エポキシ樹脂が、上記溶剤の溶液および/または分散液として得られる場合、必要に応じて、上記の溶剤を公知の方法で除去し、固形の熱可塑性エポキシ樹脂することができる。また、固形の熱可塑性エポキシ樹脂に、上記溶剤を添加し、熱可塑性エポキシ樹脂の溶液および/または分散液を得ることもできる。さらに、熱可塑性エポキシ樹脂の溶液および/または分散液に、上記溶剤を添加し、固形分濃度を調整することもできる。粘度を調整し、取扱性の向上を図る観点から、好ましくは、熱可塑性エポキシ樹脂は、溶液および/または分散液として調製される。
熱可塑性エポキシ樹脂の溶液および/または分散液の固形分濃度は、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、より好ましくは、10質量%以上である。また、熱可塑性エポキシ樹脂の溶液および/または分散液の固形分濃度は、例えば、70質量%以下、好ましくは、60質量%以下、より好ましくは、50質量%以下である。
このような熱可塑性エポキシ樹脂およびその製造方法では、1分子中に2つのグリシジル基を含む2官能エポキシ化合物と、1分子中に2つのメルカプト基を含む2官能チオール化合物とを反応させる。そのため、反応生成物中において、リニア構造が形成され、三次元架橋構造の形成が抑制される。その結果、熱可塑性エポキシ樹脂は、優れた熱可塑性を有する。
また、上記の熱可塑性エポキシ樹脂およびその製造方法ででは、2官能チオール化合物が、炭化水素系2官能チオール化合物、水酸基含有2官能チオール化合物およびエーテル基含有2官能チオール化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む。そのため、熱可塑性エポキシ樹脂は、優れた低温硬化性を有し、生産性に優れる。
このような熱可塑性エポキシ樹脂(硬化物)は、熱可塑性を有するため、加熱によって任意の形状に成型でき、種々の分野において好適に使用される。熱可塑性エポキシ樹が使用される分野は、特に制限されないが、例えば、接着剤分野、塗料分野、電気・電子材料分野、半導体材料分野、絶縁材料分野、コーティング分野およびフィルム分野が挙げられ、好ましくは、接着剤分野が挙げられる。
熱可塑性エポキシ樹脂は、好ましくは、接着剤として使用される。接着剤は、上記の熱可塑性エポキシ樹脂を含み、好ましくは、上記の熱可塑性エポキシ樹脂からなる。接着剤としては、例えば、液状接着剤およびフィルム状接着剤が挙げられ、好ましくは、フィルム状接着剤が挙げられる。
フィルム状接着剤は、例えば、ホットメルト接着剤である。すなわち、熱可塑性エポキシ樹脂を、フィルム状接着剤として使用する場合、まず、熱可塑性エポキシ樹脂をフィルム状に成型する。次いで、熱可塑性エポキシ樹脂のフィルムを、被接着物に接触させた状態で加熱溶融させる。その後、溶融した熱可塑性エポキシ樹脂を、乾燥および硬化させる。これにより、熱可塑性エポキシ樹脂によって被接着物を接着できる。
また、熱可塑性エポキシ樹脂は、樹脂の改質剤としても使用される。改質される樹脂(被改質樹脂)としては、例えば、原料成分として水酸基と反応可能な化合物(水酸基反応性化合物)を含む樹脂が挙げられる。
すなわち、熱可塑性エポキシ樹脂は、上記したように、遊離の水酸基を含有する。より具体的には、上記したように、2官能エポキシ化合物と2官能チオール化合物との反応により、水酸基が副生する。また、2官能チオール化合物が、水酸基を含有する場合がある。しかし、水酸基のグリシジル基に対する反応性は、メルカプト基のグリシジル基に対する反応性よりも低い。そのため、グリシジル基に対して、メルカプト基が優先的に反応する。その結果、熱可塑性エポキシ樹脂は、グリシジル基と反応せずに残存する水酸基を、含有する。
そのため、被改質樹脂の原料成分が水酸基反応性化合物を含有している場合、その原料成分に熱可塑性エポキシ樹脂を添加することによって、原料成分の一部と熱可塑性エポキシ樹脂とを反応させることができ、被改質樹脂を熱可塑性エポキシ樹脂により改質できる。
水酸基と反応可能な化合物としては、例えば、エポキシ化合物、アクリル酸エステル化合物、イソシアネート化合物、および、酸無水物化合物が挙げられる。
被改質樹脂を熱可塑性エポキシ樹脂により改質するには、例えば、被改質樹脂の原料成分に、上記の熱可塑性エポキシ樹脂を配合し、原料成分を反応させる。熱可塑性エポキシ樹脂の配合割合および反応条件は、被改質樹脂の種類に応じて、適宜設定される。
例えば、被改質樹脂100質量部に対して、熱可塑性エポキシ樹脂の配合量は、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下である。また、下限は、特に制限されないが、被改質樹脂100質量部に対して、熱可塑性エポキシ樹脂の配合量は、例えば、0.1質量部以上である。
また、例えば、被改質樹脂の原料成分が、エポキシ化合物を含む場合、反応温度は、例えば、0℃以上、好ましくは、20℃以上、より好ましくは、50℃以上である。また、反応温度は、例えば、120℃以下、好ましくは、110℃以下、より好ましくは、105℃以下、さらに好ましくは、100℃以下である。
また、これらの反応では、必要に応じて、硬化促進剤を添加できる。硬化促進剤は、硬化性化合物の種類に応じて、適宜設定される。例えば、硬化性化合物がエポキシ化合物である場合、硬化促進剤として、上記した硬化促進剤が挙げられる。
熱可塑性エポキシ樹脂により改質された樹脂は、特に制限されず、各種産業分野において、好適に使用される。そのような分野としては、例えば、接着剤分野、塗料分野、電気・電子材料分野、半導体材料分野、絶縁材料分野、コーティング分野およびフィルム分野が挙げられる。
次に、本発明を、実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
1.原料
(A成分)主剤
ビスフェノールA型エポキシ化合物(製品名jER828、三菱ケミカル社製、エポキシ化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、官能基数2)
(A成分)主剤
ビスフェノールA型エポキシ化合物(製品名jER828、三菱ケミカル社製、エポキシ化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、官能基数2)
(B成分)硬化剤
(1)1,3-ジメルカプト-2-プロパノール(旭化学工業社製、DMP、チオール化合物、水酸基含有2官能チオール化合物、官能基数2)
(2)1,4-ジメルカプトベンゼン(旭化学工業社製、1,4-DMB、チオール化合物、炭化水素系2官能チオール化合物、官能基数2)
(3)ビス(2-メルカプトエチル)エーテル(東京化成社製、BMEE、チオール化合物、エーテル基含有2官能チオール化合物、官能基数2)
(4)ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)(東京化成社製、PE-TMPA、チオール化合物、官能基数4)
(5)ビスフェノールA(ナカライテスク社製、Bis-A、ポリオール化合物、官能基数2)
(1)1,3-ジメルカプト-2-プロパノール(旭化学工業社製、DMP、チオール化合物、水酸基含有2官能チオール化合物、官能基数2)
(2)1,4-ジメルカプトベンゼン(旭化学工業社製、1,4-DMB、チオール化合物、炭化水素系2官能チオール化合物、官能基数2)
(3)ビス(2-メルカプトエチル)エーテル(東京化成社製、BMEE、チオール化合物、エーテル基含有2官能チオール化合物、官能基数2)
(4)ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)(東京化成社製、PE-TMPA、チオール化合物、官能基数4)
(5)ビスフェノールA(ナカライテスク社製、Bis-A、ポリオール化合物、官能基数2)
(C成分)硬化促進剤
(1)アミンアダクト型硬化促進剤(製品名アミキュアPN-23、味の素ファインテクノ社製、PN-23)
(2)トリフェニルホスフィン(和光純薬社製、TPP)
(1)アミンアダクト型硬化促進剤(製品名アミキュアPN-23、味の素ファインテクノ社製、PN-23)
(2)トリフェニルホスフィン(和光純薬社製、TPP)
2.熱可塑性エポキシ樹脂
実施例1、実施例3および比較例1
表1に記載の処方に基づいて、A成分、B成分およびC成分を混合した。なお、2官能エポキシ化合物中のグリシジル基に対する、2官能チオール化合物中のメルカプト基の当量比(メルカプト基/グリシジル基)は、1.0であった。
実施例1、実施例3および比較例1
表1に記載の処方に基づいて、A成分、B成分およびC成分を混合した。なお、2官能エポキシ化合物中のグリシジル基に対する、2官能チオール化合物中のメルカプト基の当量比(メルカプト基/グリシジル基)は、1.0であった。
次いで、得られた混合物を金型(厚み3mm)に流し込み、50℃で1時間加熱し、その後、80℃で1時間加熱した。これにより、熱可塑性エポキシ樹脂(厚み3mm)を得た。
なお、後述するように、比較例1では、熱可塑性エポキシ樹脂が得られず、熱硬化性エポキシ樹脂が得られた。
実施例2
表1に記載の処方に基づいて、A成分、B成分およびC成分を混合した。なお、2官能エポキシ化合物中のグリシジル基に対する、2官能チオール化合物中のメルカプト基の当量比(メルカプト基/グリシジル基)は、1.0であった。
表1に記載の処方に基づいて、A成分、B成分およびC成分を混合した。なお、2官能エポキシ化合物中のグリシジル基に対する、2官能チオール化合物中のメルカプト基の当量比(メルカプト基/グリシジル基)は、1.0であった。
次いで、得られた混合物を金型(厚み3mm)に流し込み、80℃で1時間加熱し、その後、120℃で2時間加熱した。これにより、熱可塑性エポキシ樹脂(厚み3mm)を得た。
比較例2
表1に記載の処方に基づいて、A成分、B成分およびC成分を混合した。次いで、得られた混合物を金型(厚み3mm)に流し込み、120℃で30分加熱し、その後、150℃で5時間加熱した。これにより、熱可塑性エポキシ樹脂(厚み3mm)を得た。なお、比較例1では、実施例1と同じ温度条件では、A成分、B成分およびC成分が反応しなかった。
表1に記載の処方に基づいて、A成分、B成分およびC成分を混合した。次いで、得られた混合物を金型(厚み3mm)に流し込み、120℃で30分加熱し、その後、150℃で5時間加熱した。これにより、熱可塑性エポキシ樹脂(厚み3mm)を得た。なお、比較例1では、実施例1と同じ温度条件では、A成分、B成分およびC成分が反応しなかった。
<評価>
(1)溶解性
エポキシ樹脂の試験片(30mm×10mm×3mm)に対して、固形分30%質量となるように、シクロヘキサノンまたはエチレングリコールモノメチルを添加し、常温でエポキシ樹脂を溶解させた。その後、エポキシ樹脂の溶け残り具合を目視観察した。評価基準を下記する。
○:溶け残りが確認されなかった。
△:溶け残りが僅かに確認された。
×:ほとんど溶解しなかった。
(1)溶解性
エポキシ樹脂の試験片(30mm×10mm×3mm)に対して、固形分30%質量となるように、シクロヘキサノンまたはエチレングリコールモノメチルを添加し、常温でエポキシ樹脂を溶解させた。その後、エポキシ樹脂の溶け残り具合を目視観察した。評価基準を下記する。
○:溶け残りが確認されなかった。
△:溶け残りが僅かに確認された。
×:ほとんど溶解しなかった。
3.接着剤
2枚のアルミニウム板に、各実施例および各比較例で得られた熱可塑性エポキシ樹脂を挟み込んだ。次いで、アルミニウム板の隙間を、スペーサーにより1mmに調整した。次いで、アルミニウム板および熱可塑性エポキシ樹脂を固定し、これらを熱風乾燥炉により150℃で60分加熱した。その後、熱可塑性エポキシ樹脂の温度が室温に戻ったことを確認した。これにより、熱可塑性エポキシ樹脂からなるフィルム状接着剤(厚み1mm)を得た。
2枚のアルミニウム板に、各実施例および各比較例で得られた熱可塑性エポキシ樹脂を挟み込んだ。次いで、アルミニウム板の隙間を、スペーサーにより1mmに調整した。次いで、アルミニウム板および熱可塑性エポキシ樹脂を固定し、これらを熱風乾燥炉により150℃で60分加熱した。その後、熱可塑性エポキシ樹脂の温度が室温に戻ったことを確認した。これにより、熱可塑性エポキシ樹脂からなるフィルム状接着剤(厚み1mm)を得た。
<評価>
(1)熱可塑性
実施例1~3および比較例2のエポキシ樹脂は、上記の方法によりフィルム状に成形できたため、熱可塑性を有していると判断された。一方、比較例1のエポキシ樹脂は、上記の方法によりフィルム状に成形できなかったため、熱可塑性を有していないと判断された。
(2)接着性
アルミニウム板(厚さ1.5mm×幅25mm×長さ100mm、A1050P)を2枚準備した。次いで、各アルミニウム板の接着部分(幅25mm×長さ12.5mm)を、ブラスト処理した。次いで、一方のアルミニウム板の接着部分に、熱可塑性エポキシ樹脂からなるフィルムを乗せ、他方のアルミニウム板と貼り合わせた。その後、アルミニウム板およびフィルムを固定し、これらを熱風乾燥炉により150℃で60分加熱し、室温まで放冷した。これにより、テストピースを得た。
実施例1~3および比較例2のエポキシ樹脂は、上記の方法によりフィルム状に成形できたため、熱可塑性を有していると判断された。一方、比較例1のエポキシ樹脂は、上記の方法によりフィルム状に成形できなかったため、熱可塑性を有していないと判断された。
(2)接着性
アルミニウム板(厚さ1.5mm×幅25mm×長さ100mm、A1050P)を2枚準備した。次いで、各アルミニウム板の接着部分(幅25mm×長さ12.5mm)を、ブラスト処理した。次いで、一方のアルミニウム板の接着部分に、熱可塑性エポキシ樹脂からなるフィルムを乗せ、他方のアルミニウム板と貼り合わせた。その後、アルミニウム板およびフィルムを固定し、これらを熱風乾燥炉により150℃で60分加熱し、室温まで放冷した。これにより、テストピースを得た。
テストピースを、万能材料試験機(島津製作所製 AGS-X)により引張方向(180°)に引張速度5mm/minで引っ張り、最大荷重を測定した。その後、最大荷重と接着面積とに基づいて、接着強度(MPa)を計算した。なお、この試験は、JIS K 6850(1999年)に準拠した。
4.改質剤
(D成分)水酸基反応性化合物
(1)ビスフェノールA型エポキシ化合物(製品名jER828、三菱ケミカル社製、エポキシ化合物、官能基数2)
(2)4-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物(酸無水物、MCDA)
(D成分)水酸基反応性化合物
(1)ビスフェノールA型エポキシ化合物(製品名jER828、三菱ケミカル社製、エポキシ化合物、官能基数2)
(2)4-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物(酸無水物、MCDA)
(E成分)改質剤
(1)実施例3の熱可塑性エポキシ樹脂(BMEE828)
(1)実施例3の熱可塑性エポキシ樹脂(BMEE828)
(F成分)硬化促進剤
(1)N,N’-ジメチルベンジルアミン(DMBA)
(1)N,N’-ジメチルベンジルアミン(DMBA)
実施例4~5および比較例3
表2に記載の処方に基づいて、D成分、E成分およびF成分を混合した。次いで、得られた混合物を金型(厚み3mm)に流し込み、50℃で1時間加熱し、その後、80℃で1時間加熱した。これにより、熱可塑性エポキシ樹脂により改質された樹脂(厚み3mm)を得た。なお、比較例3では、E成分を配合しなかった。
表2に記載の処方に基づいて、D成分、E成分およびF成分を混合した。次いで、得られた混合物を金型(厚み3mm)に流し込み、50℃で1時間加熱し、その後、80℃で1時間加熱した。これにより、熱可塑性エポキシ樹脂により改質された樹脂(厚み3mm)を得た。なお、比較例3では、E成分を配合しなかった。
<評価>
(1)破壊靭性値
各実施例および各比較例で得られた樹脂の試験片(60mm×10mm×3mm)の破壊靭性値を、万能材料試験機(島津製作所製 AGS-X)を用いて測定した。なお、測定は、ASTM D5043-93の3点曲げ法に準拠した。また、測定条件は、支点間距離40mm、荷重速度1mm/minとした。破壊靭性値としては、破壊靭性試験により算出される臨界応力拡大係数(K1C)を採用した。
(1)破壊靭性値
各実施例および各比較例で得られた樹脂の試験片(60mm×10mm×3mm)の破壊靭性値を、万能材料試験機(島津製作所製 AGS-X)を用いて測定した。なお、測定は、ASTM D5043-93の3点曲げ法に準拠した。また、測定条件は、支点間距離40mm、荷重速度1mm/minとした。破壊靭性値としては、破壊靭性試験により算出される臨界応力拡大係数(K1C)を採用した。
(2)曲げ強さおよび曲げ弾性率
各実施例および各比較例で得られた樹脂の試験片(60mm×10mm×3mm)の曲げ強さおよび曲げ弾性率を、万能材料試験機(島津製作所製 AGS-X)を用いて測定した。なお、測定は、JIS K-6911(2006年)の3点曲げ試験に準拠した。また、測定条件は、支点間距離48mm、荷重速度1.5mm/minとした。
各実施例および各比較例で得られた樹脂の試験片(60mm×10mm×3mm)の曲げ強さおよび曲げ弾性率を、万能材料試験機(島津製作所製 AGS-X)を用いて測定した。なお、測定は、JIS K-6911(2006年)の3点曲げ試験に準拠した。また、測定条件は、支点間距離48mm、荷重速度1.5mm/minとした。
Claims (5)
- 1分子中に2つのグリシジル基を含む2官能エポキシ化合物と、
1分子中に2つのメルカプト基を含む2官能チオール化合物との反応生成物を含み、
前記2官能チオール化合物が、炭化水素系2官能チオール化合物、水酸基含有2官能チオール化合物およびエーテル基含有2官能チオール化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む、熱可塑性エポキシ樹脂。 - 請求項1に記載の熱可塑性エポキシ樹脂を含む、接着剤。
- 請求項1に記載の熱可塑性エポキシ樹脂を含む、改質剤。
- エポキシ化合物および硬化剤の反応により得られるエポキシ樹脂の改質剤である、請求項3に記載の改質剤。
- 1分子中に2つのグリシジル基を含む2官能エポキシ化合物と、1分子中に2つのメルカプト基を含む2官能チオール化合物とを反応させる反応工程を備え、
前記2官能チオール化合物が、炭化水素系2官能チオール化合物、水酸基含有2官能チオール化合物およびエーテル基含有2官能チオール化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含み、
前記反応工程における反応温度が120℃以下である、熱可塑性エポキシ樹脂の製造方法。
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