[go: up one dir, main page]

JP2023132960A - 車体側部構造 - Google Patents

車体側部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2023132960A
JP2023132960A JP2022038584A JP2022038584A JP2023132960A JP 2023132960 A JP2023132960 A JP 2023132960A JP 2022038584 A JP2022038584 A JP 2022038584A JP 2022038584 A JP2022038584 A JP 2022038584A JP 2023132960 A JP2023132960 A JP 2023132960A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pillar
main pillar
stiffener
vehicle body
reinforcing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2022038584A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7451585B2 (ja
Inventor
卓也 松琴
Takuya Matsukoto
学 中山
Manabu Nakayama
涼平 林
Ryohei Hayashi
圭介 権田
Keisuke GONDA
愛華 川本
Aika Kawamoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2022038584A priority Critical patent/JP7451585B2/ja
Priority to CN202320267462.4U priority patent/CN219257498U/zh
Publication of JP2023132960A publication Critical patent/JP2023132960A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7451585B2 publication Critical patent/JP7451585B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】前面衝突が生じた場合であっても、前面衝突に伴う前突荷重を車体各部へと分散して適確に伝達する。【解決手段】車体側部構造は、フロントピラーアッパ13Aの前部にサブピラー23を、その後部にメインピラー25をそれぞれ設けた窓枠21を車体側部に備える車体側部構造が前提となる。メインピラー25は、インナパネル51及びアウタパネル53を最中合わせに接合することで閉断面構造を有する。インナパネル51及びアウタパネル53の間に、少なくともメインピラー25に係る上半部を補強する第1スティフナ31と、メインピラー25に係る下半部を補強する第2スティフナ33と、をそれぞれ設ける。第1スティフナ31及び第2スティフナ33は、メインピラー25の車高方向に沿う中間部において積層状態で接合される一方、それぞれが相互に異なる断面形状の部分31h、33dを有する。【選択図】図1B

Description

本発明は、車体側部構造に関する。
本願出願人は、フロントピラーアッパ、メインピラー、ルーフサイドレール、及びフロントピラーロアによって窓枠の前縁部、後縁部、上縁部、及び下縁部をそれぞれ形成し、これら各縁部によって構成された窓枠を備える車体側部構造の発明を開示している(特許文献1参照)。
特許文献1に係る車体側部構造の発明では、前縁部及び上縁部が交差する前上角部が第1補強部材で補強され、後縁部及び下縁部が交差する後下角部が第2補強部材で補強される。
特許文献1に係る車体側部構造の発明によれば、窓枠の剛性(強度)を保ち、かつ重量の増加を抑えることができる。
特開2013-112075号公報
しかしながら、特許文献1に係る車体側部構造の発明では、前面衝突が生じた場合に、前突荷重を車体各部へと分散して適確に伝達することは十分に考慮されていない。
要するに、特許文献1に係る車体側部構造の発明では、前面衝突が生じた場合に、前突荷重を車体各部へと分散して適確に伝達する点で改良の余地があった。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、前面衝突が生じた場合であっても、前面衝突に伴う前突荷重を車体各部へと分散して適確に伝達可能な車体側部構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、第1の観点に基づく発明は、フロントピラーアッパの前部にサブピラーを、その後部にメインピラーをそれぞれ設け、前記サブピラーに係る上端部及び前記メインピラーに係る上端部の間を上枠部材によって連結すると共に、前記サブピラーに係る下端部及び前記メインピラーに係る下端部の間を下枠部材によって連結して構成された窓枠を車体側部に備える車体側部構造であって、前記メインピラーは、インナパネル及びアウタパネルを最中合わせに接合することで閉断面構造を有して構成され、前記インナパネル及び前記アウタパネルの間には、少なくとも前記メインピラーに沿って延びる補強部材が設けられ、前記補強部材は、少なくとも前記メインピラーに係る上半部を補強する第1補強部材と、当該メインピラーに係る下半部を補強する第2補強部材と、を含み、前記第1補強部材及び前記第2補強部材は、前記メインピラーの車高方向に沿う中間部において積層状態で接合される一方、それぞれが相互に異なる断面形状の部分を有することを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、前面衝突が生じた場合であっても、前面衝突に伴う前突荷重を車体各部へと分散して適確に伝達することができる。
本発明の実施形態に係る車体側部構造が適用される車両の外観斜視図である。 実施形態に係る車体側部構造を側方から観た全体概念図である。 実施形態に係る車体側部構造を備えるフロントピラーアッパ及びルーフサイドレールを右側方から観た図である。 フロントピラーアッパのうちメインピラーに設けられる第1スティフナに備わる湾曲部周辺の拡大図である。 フロントピラーアッパのうちメインピラーに設けられる第1スティフナ及び第2スティフナの接合部付近の構成を拡大して表す斜視図である。 図2Aの3A-3A線に沿う矢視断面図である。 図2Aの3B-3B線に沿う矢視断面図である。 図2Aの3C-3C線に沿う矢視断面図である。 図1Bに示す図において、前面衝突が生じた際の前突荷重に係る車体各部への伝達経路を概念的に表す図である。
以下、本発明の実施形態に係る車体側部構造について、適宜図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に示す図面において、共通の機能を有する部材には同一の参照符号を付するものとする。また、部材のサイズ及び形状は、説明の便宜のため、変形又は誇張して模式的に表す場合がある。
方向を用いて説明を行う際には、特に断らない限り、運転席(前席の右側)に着座する運転者から見た前後・左右・上下に基づくものとする。要するに、「前後方向」は「車長方向」に、「左右方向」は「車幅方向」に、「上下方向」は「車高方向」に、それぞれ相当する。
本発明の実施形態に係る車体側部構造を構成する複数の各要素は、特に断らない限り、鋼板等の金属材料を用いて形成されているものとする。
また、本発明の実施形態に係る車体側部構造は、特に断らない限り、車体の車長方向に沿う正中線に対して対称構造を採るものとする。
さらに、本明細書中及び特許請求の範囲で登場する用語「接合」とは、溶接、摩擦撹拌接合、ボルトやリベットによる締結等の公知の接合態様を包括する概念である。
〔本発明の実施形態に係る車体側部構造〕
本発明の実施形態に係る車体側部構造について、図1A、図1B、図2A~図2C、図3A~図3C、図4を適宜参照して説明する。
図1Aは、本発明の実施形態に係る車体側部構造が適用される車両11の外観斜視図である。図1Bは、実施形態に係る車体側部構造を側方から観た全体概念図である。図2Aは、実施形態に係る車体側部構造を備えるフロントピラーアッパ13A及びルーフサイドレール37を右側方から観た図である。図2Bは、フロントピラーアッパ13Aのうちメインピラー25に設けられる第1スティフナ31に備わる湾曲部32周辺の拡大図である。図2Cは、フロントピラーアッパ13Aのうちメインピラー25に設けられる第1スティフナ31及び第2スティフナ33の接合部付近の構成を拡大して表す斜視図である。図3Aは、図2Aの3A-3A線に沿う矢視断面図である。図3Bは、図2Aの3B-3B線に沿う矢視断面図である。図3Cは、図2Aの3C-3C線に沿う矢視断面図である。図4は、図1Bに示す図において、前面衝突が生じた際の前突荷重Gに係る車体各部への伝達経路を概念的に表す図である。
本発明の実施形態に係る車体側部構造が適用される車両11は、図1Aに示すように、その前方側にフード12、左右のフロントピラー13、フロントウインドシールド14を、側方側に左右の前席ドア15、左右の後席ドア17、左右のサイドシル38、左右のセンタピラー40を、天井部にルーフパネル19、ルーフサイドレール37(図2A参照)を、それぞれ備える。
フロントピラー13は、図1Bに示すように、サイドシル38の前端部から車高方向の上方側に立ち上がって延びる柱状部材である。
フロントピラー13には、図1B、図2Aに示すように、その上半部にフロントピラーアッパ13Aが備わっている。フロントピラーアッパ13Aには運転者から観て左右前方の視界を確保するための窓枠21が開設されている。本発明の実施形態に係る車体側部構造において、窓枠21は、略平行四辺形状に形成されている。
窓枠21は、図1B、図2Aに示すように、フロントピラーアッパ13Aの前部にサブピラー23を、その後部にメインピラー25をそれぞれ設け、サブピラー23に係る上端部23A及びメインピラー25に係る上端部25Aの間を上枠部材27によって連結すると共に、サブピラー23に係る下端部23B及びメインピラー25に係る下端部25Bの間を下枠部材29によって連結して構成されている。
ここで、図1Bに示す実施形態に係る車体側部構造では、前席ドア15の下半部に内蔵される構成部材として、ドアパス部材41、一対のドアビーム部材43、45がそれぞれ表記されている。
ドアパス部材41は、図1Bに示すように、前面衝突の発生時において、車体前側部に設けた左右のアッパメンバ39をそれぞれ介して入力された前突荷重G(図4参照)をセンタピラー40等の車体各部へと適確に伝達する役割を果たす。
一対のドアビーム部材43、45は、側面衝突の発生時において、側突荷重を緩衝する役割を果たす。
窓枠21の構成部材である上枠部材27の後端は、図1Bに示すように、ルーフサイドレール37の前端に接続されている。また、窓枠21の構成部材である下枠部材29の後端は、ドアパス部材41の前端に接続されている。
メインピラー25は、図2A、図3Aに示すように、インナパネル51及びアウタパネル53(例えば図3A参照)を最中合わせに接合することで閉断面構造(図3A参照:補強構造)を形成している。
なお、図2A、図2Cに示すメインピラー25では、メインピラー25に係る閉断面内の構成を表す便宜から、アウタパネル53の図示を省略している。
メインピラー25を構成するインナパネル51及びアウタパネル53(例えば図3A参照)の間には、図2Aに示すように、メインピラー25に係る上半部を補強する第1スティフナ31、メインピラー25に係る下半部を補強する第2スティフナ33、第1スティフナ31に備わる湾曲部32をさらに補強する第3スティフナ35がそれぞれ設けられている。
第1スティフナ31は本発明の「第1補強部材」に、第2スティフナ33は本発明の「第2補強部材」に、第3スティフナ35は本発明の「第3補強部材」に、それぞれ相当する。
また、第1スティフナ31、第2スティフナ33、第3スティフナ35の各々は、本発明の「補強部材」に相当する。
第1スティフナ31は、図2Aに示すように、メインピラー25に沿って延出する部分、及びルーフサイドレール37に沿って延出する部分を有する。前記両部分を円滑に繋げるために、第1スティフナ31は、図2Bに示すように、メインピラー25に係る上半部及びルーフサイドレール37を覆うように湾曲し連なる湾曲部32を備える。
第1スティフナ31に備わる湾曲部32のうち内側縁には、複数(図2Bに示す例では4つ)の切り欠き等の強度調整部32aが相互に等しい間隔を置いて設けられている。
また、第1スティフナ31に備わる湾曲部32には、この湾曲部32に沿う湾曲形状を有して湾曲部32を補強する第3スティフナ35が接合されている。第3スティフナ35には、湾曲形状に沿うビード部35c1(図3A参照、詳しくは後記)が形成されている。
第1スティフナ31及び第2スティフナ33は、図2A、図2Cに示すように、メインピラー25の車高方向に沿う中間部において、第1スティフナ31の上側面に対して第2スティフナ33の下側面が対面するフランジ部において当接した積層状態で接合される。
また、第1スティフナ31及び第2スティフナ33は、それぞれが相互に異なる断面形状の部分を有する(図2C、並びに、図3B及び図3Cを対比して参照)。これについて、詳しくは後記する。
図3Aに示すメインピラー25において、インナパネル51は、車幅方向に延びる上部フランジ51aと、上部フランジ51aの自由端に連なって車幅方向の外側かつ車高方向の下側へ向かい傾斜して延びる側壁部51bと、側壁部51bの下端に連なって側壁部51bと比べて起立した状態で傾斜して延びる下部フランジ51cと、を有して構成されている。
インナパネル51の側壁部51bには、車幅方向の内方又は外方に向かって膨らむビード部51b1、51b2、51b3が形成されている。
一方、図3Aに示すメインピラー25において、アウタパネル53は、インナパネル51に係る上部フランジ51aに対峙した状態で車幅方向に延びる上部フランジ53aと、上部フランジ53aの自由端に連なって車高方向の上側に向かって延びる第1側壁部53bと、第1側壁部53bの上端に連なって車幅方向の外側方面に向かって延びる第2側壁部53cと、第2側壁部53cの外側端に存する屈曲部53dを介して、この屈曲部53dに連なって車幅方向の内側かつ車高方向の下側を概ね指向し傾斜して延びる第3側壁部53e及び第4側壁部53fと、第4側壁部53fの下端に連なってインナパネル51に係る下部フランジ51cに対峙した状態で車高方向下側に延びる下部フランジ53gと、を有して構成されている。
インナパネル51に係る上部フランジ51a及びアウタパネル53に係る上部フランジ53a同士は接合されている。同様に、インナパネル51に係る下部フランジ51c及びアウタパネル53に係る下部フランジ53g同士も接合されている。
図3Aに示すメインピラー25に係る閉断面内において、第1スティフナ31は、第2側壁部31cの中ほどに、車幅方向の外側かつ車高方向の上側を概ね指向するように膨出した断面形状の部分を有する。
詳しく述べると、第1スティフナ31は、インナパネル51に係る上部フランジ51a及びアウタパネル53に係る上部フランジ53aの間に挟まれた状態で車幅方向に延びる上部フランジ31aと、上部フランジ31aの自由端に連なって車幅方向の外側に延びる第1側壁部31bと、第1側壁部31bの外側端に連なって車幅方向の外側かつ車高方向の下側を概ね指向し傾斜して延びる第2側壁部31cと、第2側壁部31cの下端に連なって車幅方向の内側かつ車高方向の下側を概ね指向し傾斜して延びる第3側壁部31dと、第3側壁部31dの下端に連なってインナパネル51に係る下部フランジ51c及びアウタパネル53に係る下部フランジ53gの間に挟まれた状態で車高方向の下側に延びる下部フランジ31eと、を有して構成されている。
これにより、メインピラー25に係る閉断面に由来する補強効果と、第1スティフナ31に係る膨出した断面形状の部分に由来する補強効果とが相乗的に作用する結果、メインピラー25に係る折れ曲げ強度をさらに増強している。
第1スティフナ31に係る第3側壁部31dには、図3Aに示すように、第3スティフナ35が設けられている。第3スティフナ35は、車高方向の中ほどに、車幅方向の外側を指向するように膨出した断面形状の部分35c1を有する。
詳しく述べると、第3スティフナ35は、第1スティフナ31に係る第3側壁部31dの上部に接合された状態で車高方向の下側を概ね指向して延びる上部フランジ35aと、第1スティフナ31に係る下部フランジ31eに接合された状態で車高方向の下側を概ね指向して延びる下部フランジ35bと、上部フランジ35a及び下部フランジ35bの各々に連なって車幅方向の外側を指向するように膨出した断面形状の部分35c1を有する側壁部35cと、を有して構成されている。
なお、第3スティフナ35に係る下部フランジ35bは、第1スティフナ31に係る下部フランジ31eと共に、インナパネル51に係る下部フランジ51c及びアウタパネル53に係る下部フランジ53gの間に挟まれた状態で接合されている。
これにより、メインピラー25に係る閉断面に由来する補強効果、及び第1スティフナ31に係る膨出した断面形状の部分に由来する補強効果に加えて、第3スティフナ35に係る膨出した断面形状の部分35c1に由来する補強効果が相乗的に作用する結果、メインピラー25に係る折れ曲げ強度をより一層増強している。
図3Bに示すメインピラー25では、インナパネル51及びアウタパネル53を最中合わせに接合することによって、略矩形状の閉断面が形成されている。
図3Bに示すメインピラー25において、インナパネル51は、車長方向に延びる前部フランジ51aと、前部フランジ51aの自由端に連なって車幅方向の内側かつ車長方向の後側方面へ向かい傾斜して延びた後、中ほどで緩やかに湾曲して車長方向の後側へ向かって延びる側壁部51bと、車長方向に延びる後部フランジ51cと、を有して構成されている。
図3Bに示すメインピラー25におけるインナパネル51に係る後部フランジ51cは、図3Aに示すメインピラー25におけるインナパネル51に係る下部フランジ51cと一体に連なって形成されている。
一方、図3Bに示すメインピラー25において、アウタパネル53は、インナパネル51に係る前部フランジ51aに対峙した状態で車長方向に延びる前部フランジ53aと、前部フランジ53aの自由端に連なって車長方向の後側かつ車幅方向の内側方面に向かって延びる側壁部53hと、側壁部53hの内端に連なってインナパネル51に係る後部フランジ51cに対峙した状態で車長方向の後側に延びる後部フランジ53gと、を有して構成されている。
図3Bに示すメインピラー25におけるアウタパネル53に係る後部フランジ53gは、図3Aに示すメインピラー25におけるアウタパネル53に係る下部フランジ53gと一体に連なって形成されている。
インナパネル51に係る前部フランジ51a及びアウタパネル53に係る前部フランジ53a同士は接合されている。同様に、インナパネル51に係る後部フランジ51c及びアウタパネル53に係る後部フランジ53g同士も接合されている。
図3Bに示すメインピラー25に係る略矩形状の閉断面内において、第1スティフナ31は、その中ほどに、車長方向の前側かつ車幅方向の内側を概ね指向するように隆起した断面形状の部分31hを有する。この隆起した断面形状の部分31hは、メインピラー25のうち第1スティフナ31の設定部位に相応しい折れ曲げ強度に基づいて適宜の断面形状に設定される。
詳しく述べると、第1スティフナ31は、インナパネル51に係る前部フランジ51a及びアウタパネル53に係る前部フランジ53aの間に挟まれた状態で車長方向に延びる前部フランジ31aと、前部フランジ31aの自由端に連なって車長方向の後側かつ車幅方向の内側方面に向かって大きく傾斜して延びる第1側壁部31fと、第1側壁部31fの内端に連なって車長方向の後側かつ車幅方向の内側方面に向かって小さく傾斜して延びる第2側壁部31gと、第2側壁部31gの内端に連なってインナパネル51に係る後部フランジ51c及びアウタパネル53に係る後部フランジ53gの間に挟まれた状態で車長方向の後側に延びる後部フランジ31eと、を有して構成されている。
これにより、メインピラー25に係る略矩形状の閉断面に由来する補強効果と、第1スティフナ31に係る隆起した断面形状の部分31hに由来する補強効果とが相乗的に作用する結果、メインピラー25に係る折れ曲げ強度を増強している。
図3Cに示すメインピラー25では、インナパネル51及びアウタパネル53を最中合わせに接合することによって、図3Bに示すメインピラー25と同様に、略矩形状の閉断面が形成されている。
図3Cに示すメインピラー25において、インナパネル51は、図3Bに示すメインピラー25と同様に、車長方向に延びる前部フランジ51aと、前部フランジ51aの自由端に連なって車幅方向の内側かつ車長方向の後側方面へ向かい傾斜して延びた後、中ほどで緩やかに湾曲して車長方向の後側へ向かって延びる側壁部51bと、車長方向に延びる後部フランジ51cと、を有して構成されている。
図3Cに示すメインピラー25におけるインナパネル51に係る後部フランジ51cは、図3Bに示すメインピラー25におけるインナパネル51に係る後部フランジ51cと一体に連なって形成されている。
一方、図3Cに示すメインピラー25において、アウタパネル53は、図3Bに示すメインピラー25と同様に、インナパネル51に係る前部フランジ51aに対峙した状態で車長方向に延びる前部フランジ53aと、前部フランジ53aの自由端に連なって車長方向の後側かつ車幅方向の内側方面に向かって延びる側壁部53hと、側壁部53hの内端に連なってインナパネル51に係る後部フランジ51cに対峙した状態で車長方向の後側に延びる後部フランジ53gと、を有して構成されている。
図3Cに示すメインピラー25におけるアウタパネル53に係る後部フランジ53gは、図3Bに示すメインピラー25におけるアウタパネル53に係る後部フランジ53gと一体に連なって形成されている。
インナパネル51に係る前部フランジ51a及びアウタパネル53に係る前部フランジ53a同士は接合されている。同様に、インナパネル51に係る後部フランジ51c及びアウタパネル53に係る後部フランジ53g同士も接合されている。
図3Cに示すメインピラー25に係る略矩形状の閉断面内において、第2スティフナ33は、その中ほどに、車長方向の後側かつ車幅方向の外側を概ね指向するように膨出した断面形状の部分33dを有する。この膨出した断面形状の部分33dは、メインピラー25のうち第2スティフナ33の設定部位に相応しい折れ曲げ強度に基づいて適宜の断面形状に設定される。
詳しく述べると、第2スティフナ33は、インナパネル51に係る前部フランジ51a及びアウタパネル53に係る前部フランジ53aの間に挟まれた状態で車長方向に延びる前部フランジ33aと、前部フランジ33aの自由端に連なって車長方向の後側に向かって延びる第1側壁部33bと、前記膨出した断面形状の部分33dを境に第1側壁部33bの後端に連なって車幅方向の内側に向かって延びる第2側壁部33cと、第2側壁部33cの後端に連なってインナパネル51に係る後部フランジ51c及びアウタパネル53に係る後部フランジ53gの間に挟まれた状態で車長方向の後側に延びる後部フランジ33eと、を有して構成されている。
これにより、メインピラー25に係る略矩形状の閉断面に由来する補強効果と、第2スティフナ31に係る膨出した断面形状の部分33dに由来する補強効果とが相乗的に作用する結果、メインピラー25に係る折れ曲げ強度を増強している。
さて、ここで注目すべきは、図2C、図3B、図3Cに示すように、第1スティフナ31及び第2スティフナ33は、それぞれが相互に異なる断面形状の部分を有する点である。
具体的には、図3Bに示すメインピラー25では、第1スティフナ31は車長方向の前側かつ車幅方向の内側を概ね指向するように隆起した断面形状の部分31hを有するのに対し、図3Cに示すメインピラー25では、第2スティフナ33は車長方向の後側かつ車幅方向の外側を概ね指向するように膨出した断面形状の部分33dを有する。
特に、第2スティフナ33に係る断面形状の部分33dの指向方向は、図2C、図3B、図3Cに示すように、第1スティフナ31に係る断面形状の部分31hの指向方向とは逆向きに設定されている。これは、前面衝突が生じた場合に、第2スティフナ33に係る第2側壁部33cを介して前突荷重をドアパス部材41へと適確に伝達する趣旨である。
これにより、前面衝突の発生時において、車体前側部に設けた左右のアッパメンバ39をそれぞれ介して入力された前突荷重G(図4参照)を、フロントピラー13、メインピラー25、ルーフサイドレール37、センタピラー40等の車体各部へと分散して適確に伝達することができる。すると、前面衝突に伴う前突荷重Gが車体の局所に作用する事態を未然に抑制可能となる結果、車体強度設計の最適化を図ることができる。
また、前記したように、個々の部材(第1スティフナ31及び第2スティフナ33)を、それぞれの設定部位の設計要請に適合した断面形状に設定する構成を採用したため、設計要請に沿った好ましい車体構造を得ると同時に、前記の各部材31,33を製造する際に、各部材31,33毎に最適化された金型を用いるといった観点から、各部材31,33の歩留まり向上を実現するといった副次的な効果を期待することもできる。
〔本発明の実施形態に係る車体側部構造の作用効果〕
次に、本発明の実施形態に係る車体側部構造の作用効果について、適宜図面を参照して説明する。
第1の観点に基づく車体側部構造は、フロントピラーアッパ13Aの前部にサブピラー23を、その後部にメインピラー25をそれぞれ設け、サブピラー23に係る上端部23A及びメインピラー25に係る上端部25Aの間を上枠部材27によって連結すると共に、サブピラー23に係る下端部23B及びメインピラー25に係る下端部25Bの間を下枠部材29によって連結して構成された窓枠21を車体側部に備える車体側部構造が前提となる。
第1の観点に基づく車体側部構造では、メインピラー25は、インナパネル51及びアウタパネル53を最中合わせに接合することで閉断面構造を有して構成される。インナパネル51及びアウタパネル53の間には、少なくともメインピラー25に沿って延びる補強部材31、33、35が設けられる。
前記補強部材は、少なくともメインピラー25に係る上半部を補強する第1スティフナ(第1補強部材)31と、メインピラー25に係る下半部を補強する第2スティフナ(第2補強部材)33と、を含む。
第1スティフナ(第1補強部材)31及び第2スティフナ(第2補強部材)33は、メインピラー25の車高方向に沿う中間部において積層状態で接合される一方、それぞれが相互に異なる断面形状の部分31h、33d(図2C、図3B、図3C参照)を有する。
第1の観点に基づく車体側部構造によれば、メインピラー25を形成するインナパネル51及びアウタパネル53の間に、少なくともメインピラー25に係る上半部を補強する第1スティフナ31と、メインピラー25に係る下半部を補強する第2スティフナ33と、をそれぞれ設け、第1スティフナ31及び第2スティフナ33は、メインピラー25の車高方向に沿う中間部において積層状態で接合される一方、それぞれが相互に異なる断面形状の部分31h、33dを有する構成を採用したため、前面衝突が生じた場合であっても、前面衝突に伴う前突荷重G(図4参照)を、車体各部へと分散して適確に伝達することができる。すると、前面衝突に伴う前突荷重Gが車体の局所に作用する事態を未然に抑制可能となる結果、車体強度設計の最適化を図ることができる。
また、前記したように、個々の部材(第1スティフナ31及び第2スティフナ33)を、それぞれの設定部位の設計要請に適合した断面形状に設定する(それぞれが相互に異なる断面形状の部分31h、33dを有する)構成を採用したため、設計要請に沿った好ましい車体構造を得ると同時に、前記の各部材31,33を製造する際に、別体の各部材31,33毎に最適化された金型を適用可能である点で、各部材31,33の歩留まり向上を実現するといった副次的な効果を期待することもできる。
また、第2の観点に基づく車体側部構造は、第1の観点に基づく車体側部構造であって、第1スティフナ(第1補強部材)31は、メインピラー25に係る上半部及びルーフサイドレール37を覆うように湾曲し連なる湾曲部32を備え、第1スティフナ31に備わる湾曲部32のうち内側縁には切り欠き等の強度調整部32aが設けられている構成を採用しても構わない。
第2の観点に基づく車体側部構造によれば、第1スティフナ31に備わる湾曲部32のうち内側縁には切り欠き等の強度調整部32aが設けられているため、第1の観点に基づく車体側部構造の作用効果(車体強度設計の最適化を図る)に加えて、メインピラー25のうち第1スティフナ31に備わる湾曲部32に対応する部分に係る折れ曲げ強度の調整を行う際の便宜を図ることができる。
また、第3の観点に基づく車体側部構造は、第1又は第2の観点に基づく車体側部構造であって、第1スティフナ(第1補強部材)31は、メインピラー25に係る上半部及びルーフサイドレール37を覆うように湾曲し連なる湾曲部32を備え、第1スティフナ31に備わる湾曲部32には、当該湾曲部32を補強する第3スティフナ(第3補強部材)35が設けられている構成を採用しても構わない。
第3の観点に基づく車体側部構造によれば、第1スティフナ31に備わる湾曲部32には、当該湾曲部32を補強する第3スティフナ35が設けられているため、第1の観点に基づく車体側部構造の作用効果(車体強度設計の最適化を図る)をより一層高めることができる。
〔その他の実施形態〕
以上説明した実施形態は、本発明の具現化の例を示したものである。したがって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
11 車両
13 フロントピラー
13A フロントピラーアッパ
21 窓枠
23 サブピラー
23A サブピラーに係る上端部
25 メインピラー
25A メインピラーに係る上端部
27 上枠部材
29 下枠部材
31 第1スティフナ(補強部材、第1補強部材)
32a 強度調整部
31h 隆起した断面形状の部分
33 第2スティフナ(補強部材、第2補強部材)
33d 膨出した断面形状の部分
35 第3スティフナ(補強部材、第3補強部材)
51 インナパネル
53 アウタパネル

Claims (3)

  1. フロントピラーアッパの前部にサブピラーを、その後部にメインピラーをそれぞれ設け、前記サブピラーに係る上端部及び前記メインピラーに係る上端部の間を上枠部材によって連結すると共に、前記サブピラーに係る下端部及び前記メインピラーに係る下端部の間を下枠部材によって連結して構成された窓枠を車体側部に備える車体側部構造であって、
    前記メインピラーは、インナパネル及びアウタパネルを最中合わせに接合することで閉断面構造を有して構成され、
    前記インナパネル及び前記アウタパネルの間には、少なくとも前記メインピラーに沿って延びる補強部材が設けられ、
    前記補強部材は、少なくとも前記メインピラーに係る上半部を補強する第1補強部材と、当該メインピラーに係る下半部を補強する第2補強部材と、を含み、
    前記第1補強部材及び前記第2補強部材は、前記メインピラーの車高方向に沿う中間部において積層状態で接合される一方、それぞれが相互に異なる断面形状の部分を有する
    ことを特徴とする車体側部構造。
  2. 請求項1に記載の車体側部構造であって、
    前記第1補強部材は、前記メインピラーに係る上半部及びルーフサイドレールを覆うように湾曲し連なる湾曲部を備え、
    前記第1補強部材に備わる前記湾曲部のうち内側縁には強度調整部が設けられている
    ことを特徴とする車体側部構造。
  3. 請求項1又は2に記載の車体側部構造であって、
    前記第1補強部材は、前記メインピラーに係る上半部及びルーフサイドレールを覆うように湾曲し連なる湾曲部を備え、
    前記第1補強部材に備わる前記湾曲部には、当該湾曲部を補強する第3補強部材が設けられている
    ことを特徴とする車体側部構造。
JP2022038584A 2022-03-11 2022-03-11 車体側部構造 Active JP7451585B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022038584A JP7451585B2 (ja) 2022-03-11 2022-03-11 車体側部構造
CN202320267462.4U CN219257498U (zh) 2022-03-11 2023-02-21 车身侧部结构

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022038584A JP7451585B2 (ja) 2022-03-11 2022-03-11 車体側部構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023132960A true JP2023132960A (ja) 2023-09-22
JP7451585B2 JP7451585B2 (ja) 2024-03-18

Family

ID=86855393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022038584A Active JP7451585B2 (ja) 2022-03-11 2022-03-11 車体側部構造

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7451585B2 (ja)
CN (1) CN219257498U (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59135275U (ja) * 1983-03-02 1984-09-10 いすゞ自動車株式会社 自動車のドア取付壁部の構造
JP2003276638A (ja) * 2002-03-26 2003-10-02 Mazda Motor Corp 車両のフロントピラー構造
JP2020147067A (ja) * 2019-03-11 2020-09-17 本田技研工業株式会社 車両前部構造

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59135275U (ja) * 1983-03-02 1984-09-10 いすゞ自動車株式会社 自動車のドア取付壁部の構造
JP2003276638A (ja) * 2002-03-26 2003-10-02 Mazda Motor Corp 車両のフロントピラー構造
JP2020147067A (ja) * 2019-03-11 2020-09-17 本田技研工業株式会社 車両前部構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP7451585B2 (ja) 2024-03-18
CN219257498U (zh) 2023-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6040630B2 (ja) 車両の側部車体構造
JP4482532B2 (ja) 車両の後部ドア構造
JP6988835B2 (ja) 後部車体構造
JP7259506B2 (ja) 車両の後部車体構造
JP2006199132A (ja) 車体下側部構造
JP6292046B2 (ja) 自動車の後部車体構造
JP7310458B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP7220800B2 (ja) 車体構造
JP2021169272A (ja) 車体下部構造
US11712950B2 (en) Vehicle door
JP7395887B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP7327011B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP7289434B2 (ja) 上部車体構造
JPH08119152A (ja) 自動車の車体構造
JP2020203555A (ja) 車両の上部車体構造
US20220073144A1 (en) Vehicle
JP7451585B2 (ja) 車体側部構造
JP5144708B2 (ja) 自動車のフロア構造
JP2009149265A (ja) 車体側部構造
JP2020203554A (ja) 車両の上部車体構造
JP6562997B2 (ja) 片側センタピラーレス車両の車体側部構造
JP4304449B2 (ja) 車両の前部車体構造
US11634180B2 (en) Vehicle body rear part structure
JP2021062813A (ja) 車体構造
JP7567382B2 (ja) 車両側部の構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231010

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7451585

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150