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JP2023088215A - パーキング機構 - Google Patents

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真也 米本
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貴史 谷口
Takashi Taniguchi
将太 平岡
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Abstract

Figure 2023088215000001
【課題】パーキングポールの爪とパーキングギアとの深噛みを抑制すると共に、耐久性が向上されたパーキング機構を提供する。
【解決手段】パーキング機構1は、動力の出力に伴って回転する回転軸3に回転可能に支持されたパーキングギア10と、パーキングギア10に隣接して配された支軸21を中心としてパーキングギア10に対して近接・離反する方向に揺動可能に支持されると共に、揺動に伴いパーキングギア10との?み合いが可能な爪23を有するパーキングポール20とを備える。パーキングポール20は、爪23に対して揺動半径方向に外れた位置において、爪23と同一方向に向けて突出するように形成された突出部25を有する。パーキングポール20をパーキングギア10に対して近接させた状態において、突出部25が、歯先12と当接し、爪23と歯底13との間に空隙30が形成された状態において、パーキングギア10が回動不能にロックされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動変速機のパーキング機構に関する。
従来、車両等に搭載された自動変速機(例えば、無段変速機「CVT:Continuously Variable Transmission」や有段式の自動変速機「AT:Automatic Transmission」)には、パーキング機構が設けられている(例えば、特許文献1)。
上述した特許文献1に記載のパーキング機構は、自動変速機の出力軸に取り付けられたパーキングギアと、当該パーキングギアと噛み合い可能な爪を備えたパーキングポールと、を備えたものとされている。また、特許文献1に記載のパーキング機構は、パーキングポールが、バネ等により、パーキングギアと離間する方向に付勢されており、ディテントレバー(シフトレバーに相当)がパーキング状態(パーキングレンジに相当)に操作されるまでは、爪とパーキングギアとが離間して噛み合わないものとされている。また、特許文献1に記載のパーキング機構は、ディテントレバーがパーキング状態に操作された際に、パーキングポールが、バネの付勢力に抗してパーキングギアに向けて揺動すると共に、爪がパーキングギアに噛み合うものとされている。これにより、パーキングギアがロックされ、車両が駐車状態に保たれるものとされている。
特開平9-175349号公報
ところで、特許文献1に記載されているようなパーキング機構においては、例えば、車両が完全に停止する前に、ドライバーが誤ってシフトレバーをパーキングレンジに操作してしまうことがあった。かかる場合は、パーキングポールの爪が、パーキングギアに弾かれて、小刻みに揺動を繰り返すことでパーキングギアに噛み合わないものとされている。しかしながら、特許文献1に記載されているようなパーキング機構は、パーキングギアに弾かれた爪が、反発力によって暴れ、パーキングギアにおける歯底(ギア歯の底部)に接触(深?みとも称する)することがあった。かかる場合は、爪、パーキングポール、パーキングギアに強い負荷が加わる結果、これらが破損する問題があった。そのため、従来のパーキング機構では、パーキングポールの剛性を上げたり、爪やパーキングギアの強度を上げたりするなどの必要があり、コストが高く付く問題があった。
そこで、本発明は、パーキングポールの爪と、パーキングギアとの深噛みを抑制すると共に、パーキングポールやパーキングギアの耐久性向上が可能なパーキング機構を提供することを目的とする。
(1)上述した課題を解決すべく提供される本発明のパーキング機構は、車両を駐車状態とするためのパーキング機構であって、動力の出力に伴って直接的又は間接的に回転する回転軸に回転可能に支持されたパーキングギアと、前記パーキングギアに隣接して配された支軸と、前記支軸を中心として前記パーキングギアに対して近接・離反する方向に揺動可能に支持されると共に、揺動に伴って前記パーキングギアとの?み合いが可能な爪を有するパーキングポールと、を備え、前記パーキングポールは、前記爪に対して揺動半径方向に外れた位置において、前記爪と同一方向に向けて突出するように形成された突出部を有しており、前記パーキングポールを前記パーキングギアに対して近接させた状態において、前記突出部が前記パーキングギアの歯先と当接すると共に、前記爪と前記パーキングギアの歯底との間に空隙が形成された状態において、前記パーキングギアが回動不能にロックされること、を特徴とするものである。
上述したパーキング機構は、パーキングポールが、爪に対して揺動半径方向に外れた位置において、爪と同一方向に向けて突出するように形成された突出部を有するものとされている。従って、パーキングポールをパーキングギアに対して近接させた状態において、突出部が、前記パーキングギアの歯先に当接する。そのため、突出部がストッパとしての役割を果たし、爪とパーキングギアの歯底との間に空隙が形成される。これにより、爪とパーキングギアの歯底との間に空隙が形成された状態において、パーキングギアが回動不能にロックされる。ここで、突出部は、爪とパーキングギアの歯底とが、当接しない程度の空隙が形成される突出量に形成されている。そのため、パーキングポールが、パーキングギアに向けて揺動する際に、爪とパーキングギアの歯底との接触(深噛みとも称する)が抑制される。従って、上述したパーキング機構においては、パーキングポール(爪を含む)及びパーキングギアの剛性や強度を必要以上に上げる必要がないので、製造コストの増大を抑制できる。また、上述したパーキング機構は、爪と歯底との接触を抑制できるので、異音の発生を抑制できる。
ここで、パーキングギアのケース等に深噛み抑制のための突出部を設けることも考えられる。しかしながら、ケース等に突出部を設ける場合は、間接的に深噛みを抑制することとなるため、部品点数が増え、これによる積み上げ誤差やコストが高く付く懸念がある。
そこで、上述した本発明のパーキング機構では、パーキングポールが、パーキングギアの歯先に直接的に当接する突出部を備えたものとされている。そのため、上述したパーキング機構は、爪とパーキングギアとの噛み合い量(深さ)を精度良く調節することが可能である。また、上述したパーキングポールは、突出部の形状や大きさを変更することにより、容易に剛性を調節することが可能である。また、突出部の配される位置も、パーキングポールがパーキングギアに向けて揺動した際に、パーキングギアの歯先と当接可能な位置であれば各所に配置することが可能である。
(2)上述した本発明のパーキング機構において、前記突出部は、前記爪よりも前記パーキングポールの揺動方向への突出量が小さく設定されると共に、前記爪の中心及び当該突出部の中心の間の距離が、前記パーキングギアにおける隣接する歯先同士の間の距離よりも大きく、かつ、歯先部分の長さよりも小さく設定されているとよい。
上述したパーキング機構における突出部は、爪よりもパーキングポールの揺動方向への突出量が小さく設定されている。そのため、パーキングポールが、パーキングギアに向けて揺動する際に、突出部がパーキングギアの歯先と接触し、爪とパーキングギアの歯底との接触が抑制される。一方、突出部とパーキングギアの歯先とが当接するまで、爪とパーキングギアとの噛み合いが進行し、パーキングギアが回動不能にロックされる。また、上述したパーキング機構は、爪の中心及び突出部の中心の間の距離が、パーキングギアにおける隣接する歯先同士の間の距離よりも大きく、かつ、歯先部分の長さよりも小さく設定されている。そのため、突出部は、パーキングギアと噛み合うことなく、確実にパーキングギアの歯先に当接する。これにより、本発明のパーキング機構は、確実に爪とパーキングギアの歯底との接触(深噛み)を抑制できる。
(3)上述した本発明のパーキング機構は、前記突出部が、前記爪と前記支軸との間に配されているとよい。
上述したパーキング機構は、かかる構成とすることにより、小型化することが可能である。また、上述したパーキング機構は、パーキングポールにおける重心を容易に変更することができる。これにより、パーキングポールの爪とパーキングギアとが噛み合う際の回転速度(車速)を調整することが可能である。例えば、突出部を支軸に近付けることにより、パーキングポールの重心位置が支軸側に移動する。これにより、爪側の速さを速めることができ、パーキングポールの爪とパーキングギアとが噛み合う回転速度を速めることができる。
(4)上述した本発明のパーキング機構において、前記突出部は、前記歯先との当接状態において、突出端側が、前記パーキングギアの歯先形成面に沿う形状に形成されているとよい。
上述したパーキング機構は、かかる構成とすることにより、突出部とパーキングギアの歯先との当接面積を広く取ることができるので、荷重が一点に集中することがない。これにより、上述したパーキング機構は、パーキングポール(爪を含む)やパーキングギアの耐久性を向上させることが可能である。
(5)上述した本発明のパーキング機構において、前記突出部は、前記歯先との当接状態において、突出端側が、前記パーキングギアにおける歯先形成面の接線方向に沿う方向に傾斜形成されているとよい。
上述したパーキング機構は、かかる構成とすることにより、突出部とパーキングギアの歯先との当接面積を広く取ることができるので、荷重が一点に集中することがない。これにより、上述したパーキング機構は、パーキングポール(爪を含む)やパーキングギアの耐久性を向上させることが可能である。
(6)上述した本発明のパーキング機構は、前記パーキングポールが、当該パーキングポール及び前記パーキングギアが発する振動周波数とは異なる振動周波数を発する剛性を有するとよい。
上述したパーキング機構は、かかる構成とすることにより、パーキングポールとパーキングギアとが共振することを抑制できる。そのため、上述したパーキング機構においては、必要以上にパーキングポールやパーキングギアの剛性を高める必要がないので、コスト低減効果が期待できる。また、共振による異音の発生が抑制される。ここで、パーキングポール及びパーキングギアが発する振動周波数は、例えば、これらの形状や大きさを変えることで達成させることができる。
本発明は、パーキングポールの爪と、パーキングギアとの深噛みを抑制すると共に、パーキングポールやパーキングギアの耐久性向上が可能なパーキング機構を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るパーキング機構の正面図である。 図1の一部を切り欠いた要部拡大説明図である。
以下、本発明の実施形態に係るパーキング機構1について、図1及び図2を参照しつつ説明する。パーキング機構1は、例えば、車両に搭載された自動変速機における駐車状態を達成するために設けられるものとされている。本実施形態では、パーキング機構1が、車両の無段変速機2(CVT:Continuous Variable Transmission)に設けられる場合を例として説明する。
図1に示すように、パーキング機構1は、例えば、無段変速機2における回転軸3の近傍に設けられている。パーキング機構1は、パーキングギア10と、パーキングギア10に隣接して配された支軸21と、支軸21に回転可能に支持されたパーキングポール20と、パーキングポール20に形成された爪23及び突出部25等を備えている。
無段変速機2(CVT2とも称する)は、車両に搭載されたエンジン(動力、図示せず)の出力を、変速してドライブシャフト(図示せず)に伝達するものとされている。CVT2は、プライマリプーリ(図示せず)と、セカンダリプーリ2Aと、ベルト2B等を有している。CVT2は、エンジンから入力された動力をプライマリプーリ及びベルト2Bを介してセカンダリプーリ2Aに伝達する。セカンダリプーリ2Aは、回転軸3に支持されており、エンジンからの出力を回転軸3に伝達する。従って、回転軸3は、エンジンの出力に伴って、間接的に回転する。なお、エンジン以外(例えば、モータ)からの出力が回転軸3に伝達されてもよい。また、回転軸3に間接的に動力を伝達するものだけではなく、直接的に動力が回転軸3に伝達されてもよい。
回転軸3には、セカンダリプーリ2Aの前面側(図示手前側)にパーキングギア10が支持されている。パーキングギア10は、回転軸3と一体となって回転する。パーキングギア10は、外周に所定のピッチで形成された歯11を複数(本実施形態では6個)有している。
歯11は、後述するパーキングポール20の爪23と所定の噛み合い量で噛み合うことが可能な突出量(高さ)及びピッチに形成されている。また、歯11は、先端側にパーキングギア10の外周面に沿って形成された歯先12を有している。また、歯11は、基端側に歯先12と同心円状の歯底13が形成されている。また、図2に示すように、歯11の隣接するそれぞれの歯先12,12は、Wbの間隔(ピッチ)を空けて形成されている。
図1に示すように、パーキングギア10に隣接する下方側には、支軸21が配されている。支軸21は、回転軸3と平行となるようにCVT2の外壁に立設されている。
パーキングポール20は、棒状に形成されており、パーキングギア10の下方側に位置するように配されている。パーキングポール20は、基端側が、支軸21に対して回動可能に支持されており、支軸21を中心としてパーキングギア10に対して近接・離反する方向に揺動可能である。
パーキングポール20は、パーキングギア10と向き合う側の面26の先端側に、パーキングギア10と噛み合いが可能な爪23を有している。また、パーキングポール20は、爪23に対して揺動半径方向に外れた位置に突出部25を有している。
パーキングポール20は、図示しないバネにより、パーキングギア10から離間する方向に付勢されており、Pレンジ以外のレンジ(例えば、DレンジやBレンジ)では、爪23とパーキングギア10とが離間して噛み合わないものとされている。一方、パーキングポール20は、ドライバーが運転席のシフトレバーを操作してパーキングレンジ(Pレンジとも称する)に入れた場合に、前記バネの付勢力に抗してパーキングギア10に向けて揺動するように制御される。
爪23は、パーキングポール20の先端側におけるパーキングギア10の面26に形成されている。爪23は、パーキングギア10に向けて突出形成されており、パーキングギア10の歯11と噛み合うことが可能な大きさに形成されている。爪23は、図2に示すように、パーキングポール20のパーキングギア10と向き合う側の面26から突出量Haだけ突出している。爪23は、歯11と所定の噛み合い量で噛み合うことにより、パーキングギア10を回動不能にロックさせることができる。
突出部25は、爪23とパーキングギア10とが、噛み合った際に爪23と歯底13との間に空隙30を形成するために設けられている。突出部25は、パーキングポール20のパーキングギア10と向き合う側の面26において、爪23と支軸21との間に配されている。また、突出部25は、爪23と同一方向に向けて突出するように形成されている。突出部25は、パーキングポール20をパーキングギア10に対して近接させた状態において、パーキングギア10の歯先12と当接可能に形成されている。
また、突出部25は、歯先12との当接状態において、突出端側が、パーキングギア10における歯先形成面に沿う形状に形成されている。すなわち、突出部25とパーキングギア10の歯先12との当接面積が広く確保されるので、荷重が一点に集中することがない。また、突出部25の突出端側は、歯先12との当接状態において、パーキングギア10における歯先12の形成面の接線方向に沿う方向に傾斜形成されている。これにより、突出部25とパーキングギア10の歯先12との当接面積がより一層広く確保されるので、荷重の一点への集中がより一層抑制される。
また、突出部25は、図2に示すように、パーキングポール20の揺動方向に向けてパーキングポール20の面26から突出量Hbだけ突出している。具体的には、突出部25の突出量Hbは、爪23の突出量Haよりも小さく設定されている。ここで、突出部25は、爪23とパーキングギア10の歯底13とが、当接しない程度の空隙30が形成される突出量(高さ)に形成されている。従って、パーキングポール20をパーキングギア10に対して近接させた状態において、突出部25が、パーキングギア10の歯先12に当接する。そのため、突出部25がストッパとしての役割を果たし、爪23とパーキングギア10の歯底13との間に空隙30が形成される。これにより、パーキングポール20が、パーキングギア10に向けて揺動する際に、爪23とパーキングギア10の歯底13との接触(深噛みとも称する)が抑制される。従って、上述したパーキング機構1においては、パーキングポール20(爪23を含む)及びパーキングギア10の剛性や強度を必要以上に上げる必要がないので、製造コストの増大を抑制できる。また、上述したパーキング機構1は、爪23と歯底13との接触を抑制できるので、異音の発生を抑制できる。
また、突出部25は、図2に示すように、爪23の中心及び突出部25の中心の間の距離Waが、パーキングギア10における隣接する歯先同士の間の距離Wbよりも大きく、かつ、歯先部分の長さWc(歯先12の幅)よりも小さく設定されている。つまり、爪23は、パーキングギア10の歯11に噛み合うことが可能であり、突出部25は、歯11に噛み合うことなく、確実に歯先12に当接する位置に配されている。これにより、本発明のパーキング機構1は、確実に爪23とパーキングギア10の歯底13との接触(深噛み)を抑制できる。
以上が、本発明の一実施形態に係るパーキング機構1の構成であり、次に、パーキング機構1の動作について、以下に説明する。ここでは、車両が完全に停止していない状態で、シフトレバーがPレンジに操作された場合を例として説明する。
図1に示すように、ドライバーによってシフトレバーがPレンジに操作されると、適宜の機構(図示せず)を介して、パーキングポール20が、バネ(図示せず)に抗して揺動しパーキングギア10に近接する。パーキングポール20の揺動に伴って、爪23が、パーキングギア10に噛み合う姿勢となる一方、爪23は、回転するパーキングギア10の歯11に弾かれる。そのため、パーキングポール20は、歯11の数だけ弾かれて小刻みに揺動を繰り返す。
車両が所定の速度(例えば、3km/h)となると、パーキングポール20の爪23が、パーキングギア10の歯11に噛み合い始める。爪23と歯11との噛み合いが進行し、爪23と歯底13との空隙30が所定の距離となると、突出部25が、歯先12と当接する。これにより、爪23と歯11との噛み合いが完了し、パーキングギア10が回動不能にロックされる。言い換えると、パーキングポール20をパーキングギア10に対して近接させた状態において、突出部25がパーキングギア10の歯先12と当接すると共に、爪23とパーキングギア10の歯底13との間に空隙30が形成された状態において、パーキングギア10が回動不能にロックされる。端的に言うと、突出部25がストッパ的な役割を果たすことにより、爪23と歯底13との接触(深噛み)が抑制される。
このように、本発明のパーキング機構1は、パーキングポール20が、パーキングギア10の歯先12に直接的に当接する突出部25を備えたものとされている。そのため、本発明のパーキング機構1は、爪23とパーキングギア10との噛み合い量(深さ)を精度良く調節することが可能である。すなわち、例えば、CVT2のカバー側に突出部25を配する場合に比べて、部品点数を少なくできるので、部品の精度誤差が積み上げされることを抑制でき、前記噛み合い量の精度を向上させることができる。また、本発明のパーキング機構1によれば、部品点数を削減できるので、コスト低減が可能である。
また、本発明を構成するパーキングポール20は、突出部25の形状や大きさを変更することにより、容易に剛性を調節することが可能である。また、突出部25の配される位置も、パーキングポール20がパーキングギア10に向けて揺動した際に、パーキングギア10の歯先12と当接可能な位置であれば各所に配置することが可能である。
また、本発明のパーキング機構1は、突出部25の位置を爪23と支軸21との間において変更することにより、小型化することが可能である。また、かかる構成とすることにより、本発明のパーキング機構1は、パーキングポール20における重心を容易に変更することができる。これにより、パーキングポール20の爪23とパーキングギア10とが噛み合う際の回転速度(車速)を調整することが可能である。例えば、突出部25を支軸21に近付けることにより、パーキングポール20の重心位置が支軸21側に移動する。これにより、爪23側の速さ(周速)を速めることができ、パーキングポール20の爪23とパーキングギア10とが噛み合う回転速度を速めることができる。
また、本発明のパーキング機構1は、パーキングポール20が、パーキングポール20及びパーキングギア10が発する振動周波数とは異なる振動周波数を発する剛性を有するものとするとよい。かかる構成とすることにより、パーキングポール20の爪23が、パーキングギア10と噛み合う際(爪23が歯11に弾かれる場合を含む)に発生するパーキングポール20とパーキングギア10との共振を抑制することができる。そのため、必要以上にパーキングポール20やパーキングギア10の剛性を高める必要がないので、コスト低減効果が期待できる。また、共振による異音の発生が抑制される。ここで、パーキングポール20及びパーキングギア10が発する振動周波数は、例えば、これらの形状や大きさを変えることで達成させることができる。
以上が、本発明に係るパーキング機構1の一実施形態であるが、本発明のパーキング機構1は、上述した実施形態に係るものに限定されるものではなく、様々な変形を行うことができる。
本実施形態では、CVT2に搭載されるパーキング機構1を例として説明したが、これには限定されず、有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)などにも利用することが可能である。また、本発明のパーキング機構1は、無段変速機だけではなく、各種の動力機構を停止状態に保つための機構としても広く利用することができる。また、本発明のパーキング機構1に用いられるパーキングギア10は、各種の大きさや形状(歯数を含む)のものを利用することができる。また、本実施形態では、パーキングポール20が、パーキングギア10の下方に位置するものを例示したが、これには限定されない。パーキングポール20は、各種の位置に配することができ、例えば、パーキングポール20が、パーキングギア10の上方側や側方に配されていてもよい。また、パーキングポール20は、各種の形状や大きさのものを採用することができる。また、爪23や突出部25の形状や大きさ、あるいは、これらを配置する位置は、パーキングポール20及びパーキングギア10の形状や大きさに応じて適宜変更することができる。また、パーキングポール20を揺動させる機構は、各種の機構を採用することができる。
本実施形態では、突出部25が、爪23よりもパーキングポール20の揺動方向への突出量が小さく設定されると共に、爪23の中心及び突出部25の中心の間の距離Waが、パーキングギア10における隣接する歯先12同士の間の距離Wbよりも大きく、かつ、歯先部分の長さWc(距離Wc)よりも小さく設定されているが、これには限定されない。突出部25の突出量や、距離Wa、距離Wb、距離Wcは、パーキングポール20及びパーキングギア10の形状や大きさに応じて、各種の設定のものを利用できる。つまり、距離Wa、距離Wb、距離Wcは、爪23が、パーキングギア10の歯11に噛み合うことが可能であり、突出部25が、歯11に噛み合うことなく、確実に歯先12に当接するものであれば、各種の設定が可能である。
本実施形態では、突出部25が、爪23と支軸21との間に配されているものを例示したが、本発明はこれには限定されず、各種の位置に突出部25を配することができる。例えば、突出部25が、爪23よりも先端側に配されていてもよい。かかる場合は、パーキングポール20の揺動方向への突出量を爪23よりも大きく設定すればよい。
本実施形態では、突出部25が、歯先12との当接状態において、突出端側が、パーキングギア10の歯先形成面に沿う形状に形成されているものとしたが、これには限定されない。突出部25の突出端側の形状は、歯先12と当接可能な各種の形状や大きさに形成することができる。かかる場合は、突出部25と歯先12との当接部が、面として当接するような形状や大きさのものに形成するとよい。
本実施形態では、突出部25と歯先12とが当接した状態において、突出部25の突出端がパーキングギア10における歯先形成面の接線方向に沿う方向に傾斜形成されているが、これには限定されない。突出部25の突出端の傾斜方向は、パーキングギア10の歯先12の形状やパーキングポール20の形状や配置される位置等に応じて、各種の方向に形成することができる。かかる場合は、突出部25と歯先12との当接部が、面として当接するように傾斜(水平方向を含む)させるとよい。
本実施形態では、パーキングポール20及びパーキングギア10が発する振動周波数を変更するにあたって、これらの形状、大きさ、材質等を変更することによって達成するものとしたが、これらには限定されない。例えば、パーキングポール20やパーキングギア10に適宜の錘等を付することによって、それぞれの振動周波数が変更されてもよい。
以上が、本発明に係るパーキング機構1の各種の実施形態や変形例であるが、本発明は上述した実施形態や変形例において例示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得ることは当業者に容易に理解できよう。
本発明のパーキング機構は、各種の車両における変速機のロック機構に利用することができる。また、本発明のパーキング機構は、各種の動力軸のロック機構に利用することができる。
1 :パーキング機構
2 :無段変速機(CVT)
3 :回転軸
10 :パーキングギア
11 :歯
12 :歯先
13 :歯底
20 :パーキングポール
21 :支軸
23 :爪
25 :突出部(ストッパ)
30 :空隙

Claims (3)

  1. 車両を駐車状態とするためのパーキング機構であって、
    動力の出力に伴って直接的又は間接的に回転する回転軸に回転可能に支持されたパーキングギアと、
    前記パーキングギアに隣接して配された支軸と、
    前記支軸を中心として前記パーキングギアに対して近接・離反する方向に揺動可能に支持されると共に、揺動に伴って前記パーキングギアとの?み合いが可能な爪を有するパーキングポールと、を備え、
    前記パーキングポールは、前記爪に対して揺動半径方向に外れた位置において、前記爪と同一方向に向けて突出するように形成された突出部を有しており、
    前記パーキングポールを前記パーキングギアに対して近接させた状態において、前記突出部が前記パーキングギアの歯先と当接すると共に、前記爪と前記パーキングギアの歯底との間に空隙が形成された状態において、前記パーキングギアが回動不能にロックされること、を特徴とするパーキング機構。
  2. 前記突出部は、前記爪よりも前記パーキングポールの揺動方向への突出量が小さく設定されると共に、前記爪の中心及び当該突出部の中心の間の距離が、前記パーキングギアにおける隣接する歯先同士の間の距離よりも大きく、かつ、歯先部分の長さよりも小さく設定されていること、を特徴とする請求項1に記載のパーキング機構。
  3. 前記突出部は、前記爪と前記支軸との間に配されていること、を特徴とする請求項1又は2に記載のパーキング機構。
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