JP2023077617A - 液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高周波の駆動で安定した吐出を実現する。【解決手段】駆動信号Xの駆動周波数をf(単位:kHz)、メインパルスPmの立ち下がりの時点からキャンセルパルスPcの立ち上がりの時点までの時間をTw(単位:μsec)、キャンセルパルスPcのパルス幅をTc(単位:μsec)としたときに、下記式(1)を成立させる(換言すると、50kHz以上の任意の周波数fで駆動する場合に、下記式(1)が成立するように、Tw+Tcを設定する)。50≦f≦-11.3×(Tw+Tc)+120 ・・・(1)【選択図】図5
Description
本発明は、ノズルと、ノズルに連通する圧力室と、圧力室内の液体に圧力を付与するアクチュエータと、アクチュエータに対して駆動信号を付与する制御部とを備えた液体吐出装置に関する。
特許文献1のインク噴射装置(液体吐出装置)は、1ドット当たりの印字命令に対し(1吐出周期内に)2つの噴射パルス信号と1つの非噴射パルス信号との合計3つのパルス信号を有する駆動信号をアクチュエータに付与することで、インク流路内に圧力波を発生させ、ノズルからインクを吐出させる。
液体吐出装置においては、近年、高速記録の観点から、アクチュエータを高周波で駆動させることが求められている。駆動信号の周波数が20kHz程度であれば、特許文献1に記載されているような駆動信号によってノズルから安定して液体を吐出させることができる。しかしながら、駆動信号の周波数をさらに高くすると、特許文献1に記載されているような駆動信号では、吐出が不安定になり得る。
本発明の目的は、高周波の駆動で安定した吐出を実現可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明に係る液体吐出装置は、ノズルと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記圧力室内の液体に圧力を付与するアクチュエータと、前記アクチュエータに対して駆動信号を付与する制御部と、を備え、前記駆動信号は、1ドットを形成するための1吐出周期内に、矩形状のメインパルスと、前記メインパルスの後に印加される矩形状のキャンセルパルスであって、前記メインパルスよりもパルス幅が小さいキャンセルパルスとを含み、前記圧力室の容積を所定容積から増大させた後前記所定容積以下に減少させることで前記ノズルから液体を吐出させる引き打ち方式であり、前記駆動信号の駆動周波数をf(単位:kHz)、前記メインパルスの前記立ち下がりの時点から前記キャンセルパルスの立ち上がりの時点までの時間をTw(単位:μsec)、前記キャンセルパルスのパルス幅をTc(単位:μsec)としたときに、下記式(1)が成立することを特徴とする。
50≦f≦-11.3×(Tw+Tc)+120 ・・・(1)
50≦f≦-11.3×(Tw+Tc)+120 ・・・(1)
本発明の一実施形態に係るプリンタ1は、図1に示すように、ヘッド3を保持しつつ走査方向(鉛直方向と直交する方向)に移動可能なキャリッジ2と、ヘッド3及びキャリッジ2の下方において用紙Pを支持するプラテン6と、用紙Pを搬送方向(走査方向及び鉛直方向と直交する方向)に搬送する搬送機構4と、制御部100とを備えている。ヘッド3の下面には、複数のノズル31が形成されている。本実施形態において、ノズル31から吐出されるインクにより形成する画像の解像度は、1200dpi以上である。複数のノズル31は、50dpi以上の密度で、搬送方向(記録媒体である用紙Pと複数のノズル31との相対移動方向)に並んでいる。
キャリッジ2は、走査方向に延びる一対のガイドレール7,8に支持されている。キャリッジ2は、制御部100の制御によりキャリッジモータ2M(図4参照)が駆動することで、ガイドレール7,8に沿って走査方向に移動する。
搬送機構4は、搬送方向にプラテン6及びキャリッジ2を挟む位置に配置された2つのローラ対11,12を含む。ローラ対11,12は、制御部100の制御により搬送モータ4M(図4参照)が駆動することで、用紙Pを挟持した状態で回転する。これにより、用紙Pが搬送方向に搬送される。
ヘッド3は、図2及び図3に示すように、流路部材21と、流路部材21の表面21aに配置されたアクチュエータ部材22と、流路部材21とアクチュエータ部材22との間に配置された封止部材23とを含む。
流路部材21は、図3に示すように、9枚のプレート41~49で構成されている。プレート41~49は、鉛直方向(各プレート41~49の厚み方向)に互いに積層されている。プレート41~49は、金属材料(ステンレス鋼等)からなる。
プレート41には、複数の圧力室30が形成されている。プレート49には、複数のノズル31が形成されている。プレート41の表面41aが流路部材21の表面21aに該当し、プレート49の裏面49bが流路部材21の裏面21bに該当する。表面21aに複数の圧力室30が開口し、裏面21bに複数のノズル31が開口している。
プレート44~48には、4本の共通流路29(図2参照)が形成されている。プレート42,43には、圧力室30毎に、圧力室30と共通流路29とを連通させる連通流路35が形成されている。プレート42~48には、圧力室30毎に、圧力室30とノズル31とを接続する接続流路36が形成されている。
4本の共通流路29は、図2に示すように、それぞれ搬送方向に延び、走査方向に並んでいる。共通流路29は、搬送方向に配列された複数の圧力室30で構成される圧力室列毎に設けられている。4つの圧力室列は、走査方向に並んでいる。各共通流路29から、各圧力室列に属する複数の圧力室30に、連通流路35(図3参照)を介してインクが供給される。そして後述のようにアクチュエータ部材22の各アクチュエータ22xが変形することで、圧力室30内のインクに圧力が付与され、接続流路36を通ってノズル31からインクが吐出される。
このように、流路部材21には、4本の共通流路29と、各共通流路29に連通する複数の個別流路32(圧力室30及びノズル31を含む流路であり、共通流路29の出口から連通流路35、圧力室30及び接続流路36を介してノズル31に至る流路)とが形成されている。
流路部材21の表面21aには、図2に示すように、2つの供給口27と、2つの帰還口28とが形成されている。2つの供給口27は、4つの共通流路29に対して搬送方向の上流側に配置されている。2つの帰還口28は、4つの共通流路29に対して搬送方向の下流側に配置されている。供給口27及びの帰還口28は、それぞれ、チューブ等を介して、インクタンク9(図1参照)に連通している。各供給口27は、走査方向に互いに隣接する2つの共通流路29に連通し、インクタンク9から当該2つの共通流路29にインクを供給する。各帰還口28は、走査方向に互いに隣接する2つの共通流路29に連通し、当該2つの共通流路29からインクタンク9にインクを帰還させる。
アクチュエータ部材22は、流路部材21の表面21aの中央に配置されており、供給口27及び帰還口28を覆わず、表面21aに開口する全ての圧力室30を覆っている。アクチュエータ部材22は、図3に示すように、2つの圧電層61,62と、共通電極52と、複数の個別電極51とを含む。圧電層61,62及び共通電極52は、図2に示すアクチュエータ部材22の外形を画定し、鉛直方向から見て流路部材21よりも一回り小さい矩形状である。一方、個別電極51は、圧力室30毎に設けられており、圧力室30のそれぞれと鉛直方向に重なっている。
複数の個別電極51及び共通電極52は、ドライバIC5D(図4参照)と電気的に接続されている。ドライバIC5Dは、共通電極52の電位をグランド電位に維持する一方、個別電極51の電位を所定の駆動電位とグランド電位との間で変化させる。具体的には、ドライバIC5Dは、制御部100からの制御信号に基づいて駆動信号を生成し、当該駆動信号を個別電極51に供給する。これにより、個別電極51の電位が所定の駆動電位とグランド電位との間で変化する。このとき、圧電層61において個別電極51と共通電極52とで挟まれた部分(アクチュエータ22x)が、圧電横効果により面方向に収縮する。これに伴い、アクチュエータ部材22及び封止部材23において圧力室30と鉛直方向に重なる部分が圧力室30に向かって凸となるように変形することにより、圧力室30の容積が減少し、圧力室30内のインクに圧力が付与される。当該インクは、接続流路36を通ってノズル31から吐出される。これと同時に、共通流路29内のインクが連通流路35を通って圧力室30に供給され、また、インクタンク9から共通流路29にインクが供給される。
アクチュエータ部材22に形成された複数のアクチュエータ22xは、ユニモルフ型アクチュエータとして機能し、ドライバIC5Dによる各個別電極51への電圧の印加に応じて独立して変形可能である。
封止部材23は、図2に示すように、アクチュエータ部材22と同様、流路部材21の表面21aの中央に配置されており、供給口27及び帰還口28を覆わず、表面21aに開口する全ての圧力室30を覆っている。封止部材23は、鉛直方向から見て流路部材21よりも一回り小さくかつアクチュエータ部材22よりも一回り大きい矩形状である。封止部材23は、表面21aに接着剤を介して接着され、圧力室30を封止している。封止部材23は、圧電層61,62と異なる材料(ステンレス鋼等の、インク透過性の低い材料)からなり、アクチュエータとして機能する部分を有していない。
本実施形態において、各圧電層61,62の厚みは10μm以上、封止部材23の厚みは10μm程度、各電極51,52の厚みは0.5~1.5μm程度である。
制御部100は、図4に示すように、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103とを含む。ROM102には、CPU101が各種制御を行うためのプログラムやデータが格納されている。RAM103は、CPU101がプログラムを実行する際に用いるデータを一時的に記憶する。CPU101は、外部装置(パーソナルコンピュータ等)や入力部(プリンタ1の筐体の外面に設けられたスイッチやボタン)から入力されたデータに基づいて、ROM102やRAM103に記憶されているプログラムやデータにしたがい、各種制御を実行する。
制御部100の制御によりドライバIC5Dが個別電極51に供給する駆動信号の一例が、図5に示されている。図5に示す駆動信号Xは、1ドットを形成するための1吐出周期(時点t0から時点t1までの時間)内に、それぞれ矩形状の3つのパルスを含む。当該3つのパルスは、メインパルスPmと、メインパルスPmの前に印加されるプレパルスPpと、メインパルスPmの後に印加されるキャンセルパルスPcとで構成される。メインパルスPmは、1吐出周期内にノズル31から所定サイズの液滴を吐出させるためのものである。メインパルスPmのパルス幅Tmは、吐出圧を高める観点から、AL(Acoustic Length:個別流路32内における圧力波の往復伝搬時間)近傍であることが好ましい。プレパルスPp及びキャンセルパルスPcは、サテライトやミストを抑制するためのものであり、メインパルスPmのパルス幅Tmよりも小さいパルス幅Tp,Tcを有する。
本実施形態では、初期状態(時点t0)において、個別電極51に所定の駆動電位(VDD)が付与されており、圧電層61において個別電極51と共通電極52とで挟まれた部分(アクチュエータ22x)が面方向に収縮し、アクチュエータ部材22及び封止部材23において圧力室30と鉛直方向に重なる部分が圧力室30に向かって凸に変形している。そして、メインパルスPmが立ち上がって個別電極51がグランド電位(0V)となるタイミングで、アクチュエータ22xの面方向の収縮が解除され、上記部分が平坦になる。これにより、圧力室30の容積が初期状態よりも増加し、共通流路29から個別流路32にインクが吸い込まれる。さらにその後、メインパルスPmが立ち下がり、個別電極51に駆動電位(VDD)が付与されると、アクチュエータ22xが再び面方向に収縮し、上記部分が圧力室30に向かって凸に変形する。このとき、圧力室30の容積低下によりインクの圧力が上昇し、ノズル31からインクが吐出される。
つまり本実施形態では、アクチュエータ22xの駆動方式として、圧力室30の容積を所定容積から増大させた後所定容積以下に減少させることでノズル31からインクを吐出させる「引き打ち方式」を採用している。「引き打ち方式」では、圧力室30の容積が増大する際に圧力室30内に負の圧力波が生じ、その後負の圧力波が反転して正の圧力波として圧力室30に戻ってきたタイミングで圧力室30の容積を減少させることで、圧力室30内に正の圧力波を生じさせ、これら圧力波を重畳させる。このような圧力波の重畳により、圧力室30内のインクに大きな圧力が付与され、吐出圧を高めることができる。
また近年、高速記録の観点から、アクチュエータ22xを高周波で駆動させることが求められている。しかしながら、図5に示すような1吐出周期内に矩形状のメインパルスPmと矩形状のキャンセルパルスPcとを含む駆動信号Xでは、周波数が50kHz以上となると、吐出が不安定になり得る。
本願発明者等は、鋭意研究の結果、Tw(メインパルスPmの立ち下がりの時点からキャンセルパルスPcの立ち上がりの時点までの時間)とTc(キャンセルパルスPcのパルス幅)との和が、限界周波数Fl(連続して吐出されるインク滴同士がつながらず、インク滴毎にドットが独立して形成される、限界の周波数)と相関していることを知見した。
なお、パルスの「立ち上がり」とは、電位が初期状態の電位から当該パルスの所定電位に変位することをいう。パルスの「立ち下がり」とは、電位が当該パルスの所定電位から初期状態の電位に変位することをいう。本実施形態では、「引き打ち方式」を採用しているため、図5に示すように、パルスの立ち上がり時に電位が下降し、パルスの立ち下がり時に電位が上昇する。
具体的には、図6に、キャンセルパルスPcに係るTw+Tcと、限界周波数Flとの関係が示されている。図7に、3つのパルスPp,Pm,Pcに係るトータル時間Tt(=Tp+Tv+Tm+Tw+Tc)と、限界周波数Flとの関係が示されている。図6及び図7では、Tp(プレパルスPpのパルス幅)、Tv(プレパルスPpの立ち下がりの時点からメインパルスPmの立ち上がりの時点までの時間)、Tm(メインパルスPmのパルス幅)、Tw(メインパルスPmの立ち下がりの時点からキャンセルパルスPcの立ち上がりの時点までの時間)、Tc(キャンセルパルスPcのパルス幅)の少なくともいずれかが互いに異なる複数の駆動信号Xを用いてアクチュエータ22xを駆動した場合の、それぞれの限界周波数Flの値がプロットされている。また、図6及び図7には、限界周波数Flを回帰分析した式が破線で示されているが、図6に示す式「-11.3×(Tw+Tc)+120」が、図7に示す式「-10.4×Tt×190」に比べ、実際の限界周波数Flにより近似していることがわかる。
したがって、本実施形態では、駆動信号Xの駆動周波数をf(単位:kHz)、メインパルスPmの立ち下がりの時点からキャンセルパルスPcの立ち上がりの時点までの時間をTw(単位:μsec)、キャンセルパルスPcのパルス幅をTc(単位:μsec)としたときに、下記式(1)を成立させる(換言すると、50kHz以上の任意の周波数fで駆動する場合に、下記式(1)が成立するように、Tw+Tcを設定する)。これにより、高周波の駆動で安定した吐出を実現できる。
50≦f≦-11.3×(Tw+Tc)+120 ・・・(1)
50≦f≦-11.3×(Tw+Tc)+120 ・・・(1)
本願発明者等は、さらに、ノズル31に形成されるメニスカスの変位にも着目し、キャンセルパルスPcの印加後に起こるメニスカスの最大変位Q(図8参照)と、1吐出周期内における駆動信号Xの印加開始時点t2(図5参照)から最大変位Qが生じる時点tqまでの時間Tqとの積が、限界周波数Flと相関していることを知見した。
具体的には、図8に、駆動信号Xの印加に伴うメニスカスの変位が示されている。図8において、RはメインパルスPmの印加後に起こるメニスカスの最大変位、trは最大変位Rが生じる時点である。図9に、QとTqとの積と、限界周波数Flとの関係が示されている。図9では、図6及び図7と同様、Tp,Tv,Tm,Tw,Tc(図5参照)の少なくともいずれかが互いに異なる複数の駆動信号Xを用いてアクチュエータ22xを駆動した場合の、それぞれの限界周波数Flの値がプロットされている。また、図9には、限界周波数Flを回帰分析した式「-4×1014×(Q×Tq)+106」が破線で示されており、当該式が実際の限界周波数Flに近似していることがわかる。
したがって、本実施形態では、キャンセルパルスPcの印加後に起こるメニスカスの最大変位をQ(単位:m3)、1吐出周期内における駆動信号Xの印加開始時点t2(図5参照)から最大変位Qが生じる時点tqまでの時間をTq(単位:μsec)としたときに、下記式(2)を成立させる(換言すると、50kHz以上の任意の周波数fで駆動する場合に、下記式(2)が成立するように、Q,Tqを設定する)。これにより、高周波の駆動で安定した吐出をより確実に実現できる。
f≦-4×1014×(Q×Tq)+106 ・・・(2)
f≦-4×1014×(Q×Tq)+106 ・・・(2)
本実施形態において、ノズル31から吐出されるインクにより形成する画像の解像度は、1200dpi以上である。1200dpi以上の高解像度を実現するには高周波の駆動が有効であるところ、下記式(1)(2)を成立させることにより、高周波の駆動で安定した吐出を実現できる。
複数のノズル31は、50dpi以上の密度で、搬送方向(記録媒体である用紙Pと複数のノズル31との相対移動方向)に並んでいる。この場合、当該密度で並ぶノズル31の列を複数列設けることで、1200dpi以上の高解像度を実効的に実現できる。
さらに本実施形態では、メインパルスPmのパルス幅をTm(単位:μsec)、個別流路32内における圧力波の往復伝搬時間をAL(単位:μsec)としたときに、下記式(3)を成立させる(換言すると、下記式(3)が成立するように、Tmを設定する)。これにより、吐出圧を高めることができる。
AL×0.7≦Tm≦AL×1.3 ・・・(3)
AL×0.7≦Tm≦AL×1.3 ・・・(3)
ALは、6μsec以下である。ALが6μsecを超えると、メインパルスPmのパルス幅Tmが長く(ひいては、1吐出周期の長さが長く)なり、高周波の駆動を実現し難い。本実施形態では、ALが6μsec以下であるため、メインパルスPmのパルス幅Tmが短く(ひいては、1吐出周期の長さが短く)なり、高周波の駆動を実現し易い。
Twが1μsec以上、かつ、Tcが1μsec以上である(図5参照)。パルスの立ち上がり及び立ち下がりには1μsec程度かかり、また、アクチュエータ22x毎に立ち上がり及び立ち下がりにかかる時間に若干の差がある。Tw,Tcが1μsec未満であると、複数のアクチュエータ22xの中で、パルスが完全に立ち上がり又は立ち下がりしないアクチュエータ22xが生じ得る。そのため、アクチュエータ22x毎の立ち上がり及び立ち下がりの時間の差が吐出性能に及ぼす影響が顕著になり、ノズル31間の吐出性能にバラつきが生じ得る。本実施形態では、Tw,Tcが1μsec以上であることで、当該問題を抑制できる。
ノズル31を構成する部材(図3に示すプレート49)が、金属からなる。金属は、ポリイミド等の樹脂に比べ、耐摩耗性に優れる。そのため、長期の使用においても、ノズル31の摩耗が少なく、高周波の駆動で安定した吐出を実現できる。
流路部材21とアクチュエータ部材22との間に、圧電層61,62と異なる材料からなる封止部材23が配置されている。この場合、仮に圧電層61,62にクラックが生じたとしても、流路部材21内のインクが圧電層61,62のクラックに侵入せず、クラックへのインクの侵入による不具合(電極51,52のショート等)を回避できる。
<変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
上述の実施形態において、駆動信号X(図5参照)は、1吐出周期(時点t0から時点t1までの時間)内に、メインパルスPm及びキャンセルパルスPcに加え、プレパルスPpを含むが、プレパルスPpを省略してもよい。
上述の実施形態において、アクチュエータを構成する電極は、個別電極及び共通電極を含む2層構成であるが、3層構成(例えば、高電位及び低電位が選択的に付与される駆動電極と、高電位に保持される高電位電極と、低電位に保持される低電位電極とを含む構成)であってもよい。
ヘッドは、シリアル式に限定されず、ライン式であってもよい。
吐出対象は、用紙に限定されず、例えば布、基板、プラスチック部材等であってもよい。
ノズルから吐出される液体は、インクに限定されず、任意の液体(例えば、インク中の成分を凝集又は析出させる処理液等)であってよい。
本発明は、プリンタに限定されず、ファクシミリ、コピー機、複合機等にも適用可能である。また、本発明は、画像の記録以外の用途で使用される液体吐出装置(例えば、基板に導電性の液体を吐出して導電パターンを形成する液体吐出装置)にも適用可能である。
1 プリンタ(液体吐出装置)
21 流路部材
21a 表面
22 アクチュエータ部材
22x アクチュエータ
23 封止部材
30 圧力室
31 ノズル
32 個別流路
51 個別電極
61,62 圧電層
100 制御部
X 駆動信号
Pm メインパルス
Pc キャンセルパルス
21 流路部材
21a 表面
22 アクチュエータ部材
22x アクチュエータ
23 封止部材
30 圧力室
31 ノズル
32 個別流路
51 個別電極
61,62 圧電層
100 制御部
X 駆動信号
Pm メインパルス
Pc キャンセルパルス
Claims (9)
- ノズルと、
前記ノズルに連通する圧力室と、
前記圧力室内の液体に圧力を付与するアクチュエータと、
前記アクチュエータに対して駆動信号を付与する制御部と、を備え、
前記駆動信号は、1ドットを形成するための1吐出周期内に、矩形状のメインパルスと、前記メインパルスの後に印加される矩形状のキャンセルパルスであって、前記メインパルスよりもパルス幅が小さいキャンセルパルスとを含み、前記圧力室の容積を所定容積から増大させた後前記所定容積以下に減少させることで前記ノズルから液体を吐出させる引き打ち方式であり、
前記駆動信号の駆動周波数をf(単位:kHz)、前記メインパルスの立ち下がりの時点から前記キャンセルパルスの立ち上がりの時点までの時間をTw(単位:μsec)、前記キャンセルパルスのパルス幅をTc(単位:μsec)としたときに、下記式(1)が成立することを特徴とする、液体吐出装置。
50≦f≦-11.3×(Tw+Tc)+120 ・・・(1) - 前記キャンセルパルスの印加後に起こる前記ノズルのメニスカスの最大変位をQ(単位:m3)、前記1吐出周期内における前記駆動信号の印加開始時点から前記最大変位Qが生じる時点までの時間をTq(単位:μsec)としたときに、下記式(2)が成立することを特徴とする、請求項1に記載の液体吐出装置。
f≦-4×1014×(Q×Tq)+106 ・・・(2) - 前記ノズルから吐出される液体により形成する画像の解像度は、1200dpi以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
- 複数の前記ノズルが、50dpi以上の密度で、記録媒体と前記複数のノズルとの相対移動方向に並んでいることを特徴とする、請求項3に記載の液体吐出装置。
- 前記メインパルスのパルス幅をTm(単位:μsec)、前記圧力室及び前記ノズルを含む個別流路内における圧力波の往復伝搬時間をAL(Acoustic Length)(単位:μsec)としたときに、下記式(3)が成立することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
AL×0.7≦Tm≦AL×1.3 ・・・(3) - 前記ALは、6μsec以下であることを特徴とする、請求項5に記載の液体吐出装置。
- Twが1μsec以上、かつ、Tcが1μsec以上であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
- 前記ノズルを構成する部材が金属からなることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
- 前記ノズル及び前記圧力室が形成された流路部材であって、前記圧力室が開口した表面を有する流路部材と、
前記表面に配置され、前記圧力室を封止する封止部材と、
前記封止部材における前記流路部材と反対側の面に配置された圧電層、及び、前記圧電層の前記封止部材と反対側の面に形成された個別電極を有し、前記アクチュエータを構成するアクチュエータ部材と、を備え、
前記封止部材は、前記圧電層と異なる材料からなることを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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