JP2023074896A - 液体吐出装置及びインプリント装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、液体吐出装置に関する。
半導体デバイスやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)などの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィー技術に加え、基板上の未硬化樹脂をモールドで成形し、樹脂のパターンを基板上に形成する微細加工技術が注目を集めている。この技術は、インプリント技術と呼ばれ、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体を形成することができる。
例えば、インプリント技術の1つとして光硬化法がある。この光硬化法を採用したインプリント装置では、基板上のインプリント領域に紫外線硬化性樹脂を液滴として吐出して塗布する。次に、この樹脂をパターンが刻まれたモールドを押し付けることにより成形する。そして、紫外線を照射して樹脂を硬化させたうえでモールドを引き離すことにより、樹脂のパターンが基板上に形成される。
特にインプリント装置で半導体デバイスを作成する場合、モールドのパターンが微細であるため、液体吐出装置に吐出不良があると、塗布した樹脂に厚みムラが生じてしまい、モールドに対する樹脂の充填性が低下し、樹脂のパターンに欠陥が生じる可能性がある。そのため、吐出不良を抑制する必要がある。
この吐出不良の一つとして不吐出が挙げられる。不吐出の原因の一つとして、吐出を制御する圧力室内への気泡の混入が挙げられる。圧力室内の液に気泡が混入すると、気泡がエアダンパとして機能し、吐出のための圧力変動が減衰され、吐出口から液が吐出されず不吐出が発生する。気泡は液に溶存した気体が印字ヘッドの圧力変動などによって気泡化することで発生する。また、インプリント材の吐出時にメニスカスが大きく振動し、気泡を巻き込むこともある。
特許文献1では、圧力室内における気泡発生の対策として、脱気ユニットを吐出液体の循環流路に配置する方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、スペースをとる脱気ユニットを循環流路に配置する必要があるため、液体吐出装置が大型化してしまうという課題がある。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置の大型化を招くことなく液体の不吐出を抑制することができる液体吐出装置を提供することである。
本発明に係わる液体吐出装置は、第1の液体を収容する第1の収容部と、前記第1の収容部に収容された第1の液体を吐出するための吐出素子と、前記第1の収容部に隣接し、前記第1の収容部に収容された第1の液体の圧力を制御するための第2の液体を収容する第2の収容部と、前記第1の収容部と前記第2の収容部を隔てる気体透過性の材料からなる隔壁と、前記第2の収容部に収容された第2の液体中の気体を脱気するための脱気手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、装置の大型化を招くことなく液体の不吐出を抑制することが可能となる。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係わるインプリント装置の構成を示す図である。本実施形態では、インプリント材として紫外線硬化性樹脂を用いて、紫外線硬化性樹脂を紫外線の照射によって硬化させる装置の例について説明する。しかし、インプリント材の材料や硬化の方法はこれに限定されない。例えば、光照射装置によって紫外線以外の波長の光を照射して光硬化型樹脂を硬化させてもよいし、熱硬化性の樹脂を用いて熱で硬化させてもよい。
図1は、本発明の第1の実施形態に係わるインプリント装置の構成を示す図である。本実施形態では、インプリント材として紫外線硬化性樹脂を用いて、紫外線硬化性樹脂を紫外線の照射によって硬化させる装置の例について説明する。しかし、インプリント材の材料や硬化の方法はこれに限定されない。例えば、光照射装置によって紫外線以外の波長の光を照射して光硬化型樹脂を硬化させてもよいし、熱硬化性の樹脂を用いて熱で硬化させてもよい。
図1において、インプリント装置100は、液体吐出系101と、ベースフレーム5に支持されたステージ6と、モールド1と、構造体3に保持されたモールド駆動機構2と、紫外線照射装置7とを備えて構成されている。
液体吐出系101は、液体吐出装置10と圧力制御部13とを有し、液体吐出装置10はインプリント材を吐出する吐出部11と、インプリント材を収容する収容部12とを有する。
図1(b)に示すように、ステージ6上には基板4が設置されており、吐出部11から基板4上にインプリント材8が吐出される。図1(c)に示すように、基板4上に吐出されたインプリント材8に、微細な凹凸状のパターン等を有するモールド1を接触させ、インプリント材8をモールド1の凹凸を埋めるように充填させる。この状態でインプリント材8に紫外線照射装置7から紫外線9を照射し、インプリント材8を硬化させる。モールド1を上方に移動させる(離型させる)と、インプリント材8はモールド1のパターンが転写されて成形された状態となる。このようにして、インプリント材8にパターンを形成する。
液体吐出装置10は着脱可能であり、内部のインプリント材8を全て消費した場合、新たな液体吐出装置10と交換することで、直ちにインプリント装置100を使用することができる。
ステージ6は、基板4を保持しながらベースフレーム5上を移動可能である。モールド1を上下駆動させるモールド駆動機構2は、構造体3に保持されており、モールド1を基板4上に吐出されたインプリント材8に接触させることが可能である。
モールド1の上方には、紫外線照射装置7が配置されており、モールド1を介してインプリント材8に紫外線9を照射する。紫外線9は、例えばi線やg線を発生するハロゲンランプ等の光源から発生したものであってもよい。また、紫外線照射装置7は光源が発生した光を集光成形する機能を有していてもよい。
次に、インプリント装置100を用いたインプリント動作について詳細に説明する。
まず、基板4をステージ6に搭載する。基板4は、ステージ6によって液体吐出装置10の吐出部11の下方に移動される。そしてステージ6を移動させながら吐出部11からインプリント材8を基板4上に吐出する。
次に、ステージ6によって、基板4のインプリント材8を吐出した部分を、モールド1の下方に移動させる。さらに、モールド1をモールド駆動機構2により降下させ、モールド1と基板4とが近接した状態とする。その状態で、アライメントスコープ等によりモ
ールド1上のアライメントマークと基板4上のアライメントマークとを重ね合わせ、両者の相対位置調整を行う。
ールド1上のアライメントマークと基板4上のアライメントマークとを重ね合わせ、両者の相対位置調整を行う。
相対位置の調整後、モールド駆動機構2によりモールド1を基板4の方向に更に降下させ、インプリント材8にモールド1を接触させる。その状態を維持し、モールド1の凹凸部にインプリント材8を充填させる。その後、紫外線照射装置7から紫外線9を照射し、モールド1を透過した紫外線9をインプリント材8に照射する。この結果、インプリント材8の光硬化反応が発生し、インプリント材8が硬化する。
最後に、モールド駆動機構2によってモールド1を上昇させ、硬化したインプリント材8から剥離させる。
以上のような工程で、基板4上にパターニングされたインプリント材8を形成することができる。半導体の製造に用いるインプリント装置は、基板4上の全ての領域にパターンを形成する場合があるが、この場合には、基板4に対して領域を変えながら一連のインプリント動作を繰り返す。
次に、液体吐出装置10について説明する。図2は、液体吐出装置10の構成を示す模式図である。
液体吐出装置10は、主に、吐出部11と、収容部材12とから構成されている。収容部材12の内部には、収容部材12の内部でインプリント材8と後述する充填液17とを分離する分離膜(隔壁)14が設けられている。分離膜14で形成された空間のうち、吐出部11と連通している側の空間であるインプリント材収容部15には、インプリント材8が充填されている。
吐出部11の拡大図を図3に示す。吐出部11は、インプリント材8を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子(吐出素子)29を有する。また、吐出部11は、インプリント材を吐出するための吐出口32と、圧力室34とを有する。エネルギー発生素子29としては圧電素子などが挙げられる。
エネルギー発生素子29をコントローラーで制御し、圧力室34に圧力変動を生じさせることで、圧力室34内のインプリント材が吐出口32から基板4上に吐出される。
このような吐出部11を用いた場合の吐出不良の一つとして不吐出が挙げられる。不吐出の原因の一つとして圧力室34内への気泡の混入が挙げられる。圧力室34内の液に気泡が混入すると、気泡がエアダンパとして機能し、エネルギー発生素子29が発生させた圧力室34内での圧力変動が減衰され、吐出口32から液が吐出されず不吐出が発生する。気泡は圧力室34内の液体中に溶存した気体が液体吐出装置10内の圧力変動などによって気泡化することで発生する。また、インプリント材8の吐出時にメニスカスが大きく振動し、気泡を巻き込むこともある。
図2の説明に戻り、収容部材12は、インプリント材8が収容されているインプリント材収容部15と、これに隣接し、充填液17が収容されている充填液収容部16とで構成されている。充填液収容部16は、インプリント材収容部15と分離膜14を挟んで反対側の空間にあり、吐出部11と連通していない空間である。
充填液収容部16には充填液17が充填されており、充填液流路18を介して圧力制御部13と連通している。液体吐出装置10の着脱の際は継手30により、接続したり分離したりすることができる。圧力制御部13は、充填液タンク、配管、圧力センサー、ポンプ、バルブ等から構成されている。圧力センサー、ポンプ、バルブは、充填液収容部16内の充填液17の圧力を制御している。圧力制御部13で充填液17の圧力を制御することにより、分離膜14を介してインプリント材収容部15内のインプリント材8の圧力を制御することができる。これにより、吐出部11における気液界面(メニスカス)の形状を安定化させ、再現性のよいインプリント材の吐出を行うことができる。
吐出部11からインプリント材8の吐出を繰り返すと、インプリント材収容部15の内部のインプリント材8が消費されて減少し、分離膜14が変形する。分離膜14の変形に伴い、圧力制御部13によって充填液タンクから充填液流路18を通して、充填液収容部16に充填液17が補充される。
インクジェット記録装置の分野においては、吐出部材の吐出口におけるメニスカス形状を安定化させるために、吐出部材の内部を一定範囲の負圧に維持する工夫がなされている。例えば、収容部内部に多孔質体を構成して液体を保持し、多孔質内部の毛管力を利用して負圧を形成する方法が知られている。他にも、バネのような機械要素と風船形状の膜との組み合わせで収容部内に負圧を形成する方法や、制御弁と空気圧を用いて負圧を制御する方法がある。本実施形態においても、これらの方法によってインプリント材収容部15の負圧を制御してもよい。
本実施形態では、充填液を脱気する、または脱気した充填液を使用することで、分離膜14を介して、インプリント材8中の溶存気体の脱気を行うように構成されている。
図4を用いて、本実施形態の液体吐出装置10についてさらに説明する。液体吐出装置10の収容部材12の内部は、分離膜14を隔てて、インプリント材収容部15と充填液収容部16に分離されている。インプリント材収容部15にインプリント材8が収容され、充填液収容部16に充填液17が収容されている。
充填液収容部16には開口部19が形成されており、配管54が接続されている。配管54には、継手52が配置されており、配管54内には気体透過性膜20が備えられている。
ここまでが液体吐出装置10に含まれる構成であり、液体吐出装置10をインプリント装置100に設置後、減圧機構からの排気ダクト53を継手52に接続することにより、配管54内を-90KPa程度まで減圧する。気体透過性膜20は気体のみを透過させ、液体は透過させない。また、分離膜14も気体透過性材料で形成されており、インプリント材8および、充填液17は通さず、液中の気体のみ透過させる。配管54内が減圧されていると、充填液17に溶けている気体が気体透過性膜20を通って排出される。また、同時にインプリント材8中に溶存している気体が気体透過性の分離膜14を介して充填液17に排出されるので、インプリント材8中に溶存している気体の濃度も低下する。
配管54には、バルブ51が設置されており、バルブ51を閉めることにより、配管54内の減圧状態を維持することができる。分離膜14および、気体透過性膜20の素材としては、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリメチルペンテン(PMP)、シリコンなどが挙げられる。しかし、これらの素材に限らず、インプリント材および充填液に対する耐性が高く、気体透過性の高い材料であればよい。
既に説明したように、充填液収容部16の脱気に連動してインプリント材8中の溶存気体が分離膜14を通して充填液17側に移動し、インプリント材8中の溶存気体の濃度が低下する。供給する充填液17を脱気することで、インプリント材8の脱気を行うことができる。そのため、液体吐出装置10に脱気を行うための装置を搭載する必要がなく、脱気をするにあたり、液体吐出装置10の大型化を防ぐことができる。
ここで、液体吐出装置10がタンク内のインプリント材8を消費し切ったら液体吐出装置ごと入れ替えるカートリッジ形態の液体吐出装置の場合について考える。
特許文献1に記載の脱気方法の場合、カートリッジを入れ替えるごとに脱気システムを構成する配管を繋ぎ直す必要がある。配管を繋ぎ直すと、継手や配管がこすれてそこからパーティクルが発生し、液の中に異物が混入し、インプリントマスクの破損を引き起こす可能性がある。本実施形態では、脱気を行うための配管は、充填液収容部16に接続されている。そのため、配管を繋ぎ直す場合、配管および排気ダクト中の不純物は充填液収容部16には入ることはあるが、吐出液であるインプリント材8へ混入することは防止できる。
充填液17の脱気方法は上記に限らず、吐出口のメニスカスを制御できる圧力を維持しつつ、充填液17が脱気できればよい。例えば、図5のように開口部19を設けずに、充填液17を充填液収容部16に供給する充填液流路18の少なくとも一部を気体透過性膜(透過部)とし、その外側をカバー55で覆い、排気ダクト53とカバー55を接続する構成としてもよい。
図5の構成では、カバー55内を減圧することで、気体透過性膜を通して、充填液流路18内の充填液17の溶存気体の脱気が可能である。図4と同様に、連動して、インプリント材8の溶存気体の濃度を低下させることができる。充填液流路18内および、充填液収容部16内の圧力は圧力制御部13によって制御されているため、吐出口のメニスカスを維持することができる。
また、図5の構成では、溶存気体を放出する気体透過性膜と充填液の接触面積を大きくすることができるため、図4の構成と比較して、より大きな脱気効果が期待できる。さらに脱気効果を高めるため、充填液流路18だけでなく、充填液流路18および、圧力制御部13に構成されている充填液タンクを気体透過性膜で構成し、その周囲をカバー55で覆い、カバー55内を減圧する構成とし、脱気できる表面積を大きくしてもよい。
また、脱気能力を高めるため、より低い圧力状態にするなどした際に、吐出口のメニスカスを維持するのが困難な場合、インプリント材8を吐出している時間以外のタイミングで、脱気を行ってもよい。脱気のタイミングは、基板4の交換やロット交換のタイミングであってもよい。また、吐出異常が発生し、吐出異常を検知したときに脱気を行ってもよい。また、インプリント装置100が稼働していないときに脱気を行ってもよい。また、インプリント装置100や液体吐出装置10にタイマー機能を設け、一定時間が経過したら脱気を行ってもよい。さらに、インプリント装置100や液体吐出装置10からのプログラミングされた指令で脱気を行ってもよい。
以上説明したように、インプリント材収容部15と充填液収容部16とを気体透過性膜である分離膜14で仕切り、充填液17を脱気することで、液体吐出装置10の大型化を抑制しつつインプリント材8への気泡混入による吐出不良を減らすことができる。さらに、インプリント材8への異物の混入を抑制することができる。
本実施形態では、液体吐出装置10に対して分離膜14を鉛直方向に配置しているが、図6に示すように、水平方向に配置することで、発生した気泡が分離膜14の方向へ浮上するようにしてもよい。これにより、脱気効率を高めることができる。
更に本実施形態では、図7に示すように、充填液収容部16と圧力制御部13との間に供給配管と回収配管を設け、充填液流路18を構成するようにしてもよい。そして、供給配管側に気体透過性素材でできた配管を配置して、充填液17を循環させつつ脱気することも可能である。
液体吐出装置10は使用し続けることで、吐出部材であるインプリント材の残渣等の異物が吐出面へ付着し、吐出性能が低下する。また、異物がインプリント材8へ混入し、インプリント材8とともに異物が吐出され、インプリントマスクの破損を引き起こすことがある。そのため、定期的に洗浄する必要がある。
このような場合、図8に示すように、吐出面をインプリント材8で浸すような皿40を吐出面下へ配置し、インプリント材8で浸しながら、エネルギー発生素子29を駆動させることで、吐出面とノズルを洗浄する方式がある。このような場合に、従来の装置では、インプリント材8中の溶存気体により、洗浄阻害が生じ、十分な洗浄ができない場合がある。このような場合でも、図8の本実施形態のような構成でインプリント材8中の溶存気体を脱気することにより、上記の洗浄の洗浄効果を高め、洗浄時間を短縮することが可能となる。
本実施形態では、分離膜14は1枚の脱気フィルムで構成されているが、フィルムが破損した際の充填液によるインプリント材の汚染を最小限にとどめ、破損を検知するために2枚の脱気フィルムで構成した場合でも本発明を適用可能である。2枚のフィルム間の空間の雰囲気を真空排気し、真空吸着することで、液漏れを検知するようにした構成でも、2枚のフィルムが密着して重なり、気体のみを透過させることで、インプリント材の溶存気体を脱気することが可能である。
<第2の実施形態>
次に、図9に基づいて、脱気効果をより高める第2の実施形態について説明する。図9は、第1の実施形態の液体吐出装置10に加熱装置21を加えた構成を示している。
次に、図9に基づいて、脱気効果をより高める第2の実施形態について説明する。図9は、第1の実施形態の液体吐出装置10に加熱装置21を加えた構成を示している。
一般的に、液体への気体の溶解度は液温が高いほど減少するため、インプリント材8の液温が高い場合、溶存している気体が泡となって発生する。加熱装置21によってインプリント材8の液温を高く保つことで、分離膜14を通して、インプリント材8中に溶存している気体が充填液収容部16へ放出されやすくなる。さらに、新たに気体がインプリント材8に溶解することを抑制することができる。
図9では、インプリント材収容部15を加熱装置21により加熱することによって、液温を上昇させるように構成されているが、充填液収容部16、充填液流路18、圧力制御部13等の充填液が収容されている部分を加温するようにしてもよい。いずれの場合も、加熱装置21はインプリント材8および、充填液17と直接接しないように構成されており、加熱装置21からの汚染が生じないようにするのが好ましい。
第2の実施形態では、充填液17の液温も上がり、気体の溶解度が低下するため、加熱装置のみの構成とせず、第1の実施形態と同様、排気ダクトによる充填液17の脱気と組み合わせて用いるのが望ましい。
脱気効果の観点から、平常時の温度よりも5°C以上高い温度を維持するのが好ましいが、インプリント材8は熱によって重合反応を起こす可能性があるため、使用している材料によって反応が起こらない範囲で温度を上昇させるのが望ましい。
また、インプリント材8の液温が高いと、物性に変化が生じ、吐出精度に影響を及ぼす可能性がある。予め温度と吐出精度の相関性を確認しておいた上で、インプリント材8の液温をモニターし、液温に合わせて吐出パラメータを修正できるようにプログラムが構成されていることが望ましい。
以上説明したように、加熱装置21を液体吐出装置10に設けることにより、インプリント材8の液温を高く保ち、液中に溶存できる気体の濃度を低下させ、脱気効果をより高めることができる。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
1:モールド、8:インプリント材、10:液体吐出装置、11:吐出部、14:分離膜、15:インプリント材収容部、16:充填液収容部、17:充填液、18:充填液流路、19:開口部、20:気体透過性膜、100:インプリント装置、101:液体吐出系
Claims (12)
- 第1の液体を収容する第1の収容部と、
前記第1の収容部に収容された第1の液体を吐出するための吐出素子と、
前記第1の収容部に隣接し、前記第1の収容部に収容された第1の液体の圧力を制御するための第2の液体を収容する第2の収容部と、
前記第1の収容部と前記第2の収容部を隔てる気体透過性の材料からなる隔壁と、
前記第2の収容部に収容された第2の液体中の気体を脱気するための脱気手段と、
を備えることを特徴とする液体吐出装置。 - 前記脱気手段は、前記第2の収容部に気体透過性の膜を介して接続される、前記第2の収容部の内部を減圧する減圧機構を有することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
- 前記第2の収容部に前記第2の液体を供給する流路をさらに備え、前記流路の少なくとも一部に、気体透過性の材料で形成された透過部が形成され、前記減圧機構は、前記透過部を覆うカバーを備え、該カバーの内部を減圧することにより、前記透過部を介して前記第2の液体中の気体を脱気することを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
- 前記脱気手段は、前記第2の液体の減圧状態を維持するためのバルブを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
- 前記隔壁が鉛直方向に延びて配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
- 前記隔壁が水平方向に延びて配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
- 前記隔壁が2枚の気体透過性のフィルムで構成され、前記2枚の気体透過性のフィルム間の空間が真空排気されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
- 前記第1の収容部、前記第2の収容部、前記流路の少なくともいずれかに配置された加熱装置をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
- 前記流路に接続され、前記第2の収容部の内部の圧力を制御する圧力制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項3または8に記載の液体吐出装置。
- 前記流路は、前記第2の収容部と前記圧力制御手段との間で前記第2の液体を循環させるための循環流路を構成することを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置。
- 前記第1の液体は、インプリント材であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
- 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の液体吐出装置と、
前記液体吐出装置により基板上に塗布したインプリント材に、パターンを有するモールドを押し付けて成形し、前記インプリント材を硬化させた後に、モールドを離型させる成形手段と、
を備えることを特徴とするインプリント装置。
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