[0116]本発明の様々な実施形態を本明細書において示し、記載する一方、このような実施形態を、例示の目的のみで提供することは、当業者に明らかであろう。多数のバリエーション、変更、および置換は、本発明から逸脱することなく、当業者に思い浮かび得る。本明細書に記載される本発明の実施形態の様々な代替が利用され得ることは、理解するべきである。
[0117]本明細書において使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段明確に示さない限り、複数の参照物を含む。本明細書における「or」への任意の言及は、別段述べない限り、「および/または」を包含することが意図される。
[0118]本明細書で使用される場合、「実質的な」または「実質的に」は、完全なまたはほぼ完全な大きさまたは程度の作用、特徴、特性、状態、構造、項目、または結果を指し得る。例えば、実質的に包含される物体は、物体が、完全に包含されるか、またはほぼ完全に包含されるかを意味する。絶対的な完成からの逸脱の正確に可能な程度は、ある場合では、具体的な文脈に依存し得る。しかしながら、完成の近さを一般に述べることは、絶対的な完成およびトータルの完成が得られたかのように、一部の全体的な結果を有するようである。「実質的に」の使用は、作用、特徴、特性、状態、構造、項目、または結果の完全またはほぼ完全な欠如を指すために、否定的な意味で使用される場合、等しく適用可能である。
[0119]本明細書で使用される場合、「有効量」は、組成物に含まれる場合、意図されている組成または生理学的効果を達成するのに十分な原料の量を指す。したがって、「治療有効量」は、実質的に非毒性であるが、活性剤が有効であることが公知の状態を処置または予防する治療結果を達成するのに十分な量の活性剤を指す。様々な生物学的要因は、物質が意図されているタスクを行う能力に影響を与え得ることは理解される。したがって、「有効量」または「治療有効量」は、一部の例では、そのような生物学的要因によって決まることがある。さらに、治療効果の達成は、医師または他の限定された医療関係者により、当技術分野で公知の評価を使用して測定され得るが、処置に対する個々のバリエーションおよび応答により、治療効果の達成が主観的判断になるおそれがあることが認識される。しかし、有効量の判定は、医薬品および栄養学、ならびに薬の分野における通常の技能の範囲内であり得る。
[0120]本明細書で使用される場合、「再成形」は、物体(例えば眼科用物品)の全体の寸法を、例えば物体を望ましい配置(形状)に、物理的にまたは化学的に曲げること、折り畳むこと、巻くこと、または別の方法で畳むことにより縮小する行動を指し得る。その目的で、「畳むこと」、「曲げること」、「折り畳むこと」、「巻くこと」という用語は、本発明の眼科用物品および/または眼用デバイスを再成形して、眼科用物品を、少なくとも1つの寸法に関して、元の形状(例えば再成形の前)の眼科用物品のものより小さい、眼内注射器の先端内径に適合させるのを可能にすることを指し得る。
[0121]本明細書で使用される場合、「対象」は、本明細書で挙げられている組成物の投与または方法から利益を得ることができる哺乳動物を指す。対象の例は、ヒトを含み、他の動物、例えばウマ、ブタ、ウシ、イヌ、ネコ、ウサギまたは水生哺乳動物も含み得る。
[0122]「少なくとも」、「超」または「以上」という用語が一連の2つ以上の数値における最初の数値に先行する場合は常に、「少なくとも」、「超」または「以上」という用語が、その一連の数値における数値のそれぞれに適用される。例えば、1、2または3以上は、1以上、2以上または3以上に等しい。
[0123]「最大でも」、「超えない」、「まで」、「未満」または「以下」という用語が一連の2つ以上の数値における最初の数値に先行する場合は常に、「超えない」、「未満」または「以下」という用語が、その一連の数値における数値のそれぞれに適用される。例えば、3、2または1以下は、3以下、2以下または1以下に等しい。
[0124]白内障手術は、過去30から40年にわたって著しく発展した。新たな生体材料(例えば柔軟なアクリルポリマー)の出現により、小さい切開を通した注射のために、折り畳む、巻く、または別の方法で狭い外形に変形させることができる、変形可能な弾性IOLの開発が可能になった。手術機器(例えば、IOL注射器カートリッジおよび注射器)の進歩は、昔からの方法(例えばIOL鉗子)より高い一貫性および信頼性でIOLを折り畳む効率、および巻く効率を改善した。そのようなイノベーションは、白内障手術の侵襲性を低下させ、持続時間を短縮し、その結果、合併症は少なくなり、屈折の転帰は良好になり、患者の回復は早くなった。
[0125]眼内への埋め込みが意図されている眼科用物品(例えば薬物送達デバイス)を設計する場合、眼科用物品の物理的、化学的および/または生物学的性質は、その安全性プロファイルに影響を与え得る。眼科用物品は、眼の内部構造を変形させる、摩耗する、貫通する、閉塞する、または別の方法で物理的に傷害することがないように、十分に柔軟かつ/または可撓性であり得る。薬物送達デバイスを含む不活性材料およびそのある分解物は、生体適合性であり得、眼内で厄介な効果を引き起こし得ない。眼科用物品を含む活性剤(例えば活性成分)および/または診断剤は、意図されている機能を達成するのに十分であるが、眼内で毒性を引き起こすことが公知のレベルを超過しない量で存在し得る。
[0126]手術手技は、起こり得る合併症の危険性を最低限にし、対象(例えば患者)に対する最大利益を達成するために、最適化してよい。標準的な手術技術に対するある改変は、対象(例えば患者)に対する危険性利益比を変更してよい。眼用デバイス(例えば眼内レンズ)に結合するための眼科用物品(例えば薬物送達デバイス)を設計する場合、眼用デバイスとそれに付着した眼科用物品は、標準的な外科手術技術(例えば白内障手術)と適合し得る。さらに、眼用デバイスとそれに付着した眼科用物品の、有用性および人的要因の態様は、眼用デバイス単体のものと同等であり得る。
[0127]本開示は、活性剤および/または診断剤を眼用デバイスから眼へと送達または投与するための物品、方法、システムおよびキットを提供する。本開示は、疾患、状態または合併症を診断および/または処置するための物品、方法、システムおよびキットも提供する。例えば、本開示は、活性剤(例えば薬剤)を眼内レンズ(IOL)から眼へと送達するための物品、方法、デバイス、システムおよびキットを提供する。一部の実施形態では、本開示の物品、システムおよび関連する方法は、対象の前眼部内(例えば水晶体包被膜内)に位置させて、活性剤および/または診断剤を対象の後眼部に送達することができる。後眼部内で見出される眼領域の非限定的な例は、硝子体液、コロイドおよび網膜の少なくとも1つを含み得る。活性剤および/または診断剤の後眼部への送達に加えて、活性剤および/または診断剤は、前眼部にも送達され得る。前眼部は、房水、虹彩および水晶体包被膜の少なくとも1つを含み得る。送達は、一定期間にわたる活性剤および/または診断剤の持続放出を実現できる(例えば、継続した放出動態で)。活性剤および/または診断剤を眼に送達または投与するための眼科用物品は、ポリマー材料(例えば生体適合性ポリマーマトリックス)、非ポリマー材料および/または作用剤(例えば活性剤および/もしくは診断剤、種々の異なる活性剤および/もしくは診断剤、またはそれらの組合せ)を含み得る。本明細書に記載されている眼科用物品(例えば薬物送達デバイス)は、眼用デバイス(例えば眼内デバイス)に結合し、複数回の注射方法または複雑な点眼剤レジメンを減らすことにより、活性剤および/または診断剤の送達を実現し得る。これにより、眼への自動的な活性剤送達が可能となり、患者の非遵守の問題を解決できる。
[0128]ある態様では、本開示は、眼科用物品を提供する。眼科用物品は、生体適合性材料(例えば生体適合性マトリックス)を含み得る。生体適合性材料は、1種または複数のポリマーを含むポリマー材料を含み得る。ポリマーは、1種または複数のモノマーに由来するコポリマーであり得る。一部の実施形態では、ポリマーは、カプロラクトンモノマーおよび少なくとも1種の他のモノマーに由来するコポリマーであり得る。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、少なくとも1種の活性剤および/または診断剤を含み得る。
[0129]別の態様では、本開示は、眼科用物品を提供する。眼科用物品は、生体適合性材料(例えば生体適合性マトリックス)を含み得る。眼科用物品は、活性剤および/または診断剤も含み得る。眼科用物品は、カプロラクトンモノマーおよびラクチドモノマーに由来するコポリマーを含む生体適合性マトリックスを含む別の物品と等価な弾性、圧縮性、引張り強さ、形状回復性または再成形性を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約40重量%のカプロラクトンモノマーおよび約60重量%のラクチドモノマーに由来するコポリマーを含む生体適合性マトリックスを含む物品と等価な弾性、圧縮性、引張り強さ、形状回復性または再成形性を含み得る。眼科用物品は、眼用デバイス部分(例えば眼内レンズのハプティクス)に結合するように構成できる。
[0130]別の態様では、本開示は、眼科用システムを提供する。眼科用システムは、1つまたは複数の眼科用物品を含み得る。1つまたは複数の眼科用物品は、少なくともポリマーを含む生体適合性材料(例えばポリマーマトリックス)を含み得る。ポリマーは、コポリマーであり得る。コポリマーは、1種または複数のモノマーに由来し得る。一部の実施形態では、1種または複数のモノマーは、ラクチド、グリコリド、カプロラクトン、エチレングリコール、炭酸トリメチレンまたはそれらの組合せであり得る。一部の実施形態では、ポリマーは、カプロラクトンモノマーおよび少なくとも1種の他のモノマーに由来するコポリマーであり得る。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、少なくとも1種の活性剤および/または診断剤を含み得る。眼科用システムは、1つまたは複数の眼用デバイス(例えば眼内レンズ)も含み得る。1つまたは複数の眼用デバイスは、1つまたは複数の眼科用物品に結合し得る。
[0131]様々な態様のいずれかでは、本明細書に記載されている1つまたは複数の眼科用物品は、眼科用物品を対象の眼に最大限接近させるように、組成、サイズ、形状およびそれらの組合せで設計される。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、材料を含み得る。材料は、生体適合性材料(例えば生体適合性マトリックス)であり得る。生体適合性マトリックスは、ポリマーマトリックスであり得る。材料は、ポリマー材料(例えばポリマーマトリックス)および/または非ポリマー材料を含み得る。非ポリマー材料は、ガラス(シリカ)、ソーダ石灰ガラス、アルミノケイ酸アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、クリスタルガラス、石英ガラス、金属および金属合金(鋼鉄、アルミニウム、銀、金、タンタル、チタン、銅、ニッケル、白金パラジウム、亜鉛スズ、アンチモン、ビスマス、亜鉛、マンガン、アンチモン、モリブデン、バナジウム)、結晶性材料(ダイヤモンド、サファイア、グラフェン)、炭素繊維、繊維ガラス、炭化ケイ素、アルミナ、グラファイト、酸化アルミニウム、酸化クロムアルミニウム、褐色溶融酸化アルミニウム(ALOX)、二酸化チタンが少ない褐色溶融酸化アルミニウム(ALOX)、ジルコニア-アルミナ、アルミナ水和物、セラミック酸化アルミニウム(ALOX)、緑色炭化ケイ素、黒色炭化ケイ素、炭化ホウ素、立方窒化ホウ素、ならびにダイヤモンドを含み得る。
[0132]生体適合性材料は、生物学的環境に入れた場合、有害反応を導かない物質を含み得る。生体適合性材料は、天然または合成起源であり得る。
[0133]一部の実施形態では、ポリマー材料は、生体適合性ポリマーおよび/または生分解性ポリマーを含み得る。例えば、眼科用物品に使用するためのポリマー材料または組成物は、眼の機能または生理機能に対する干渉を実質的に引き起こさないように眼に適合性(例えば生体適合性)の材料を含み得る。そのようなポリマー材料も、生分解性および/または生体浸食性であり得る。生分解性ポリマーは、生理学的条件下で、周囲の組織流体に見出される物質と少なくとも部分的に接触することにより、または細胞機能により、経時的に浸食または分解し得る(例えばin vivoで)1種または複数のポリマーを指し得る。活性剤および/または診断剤の放出は、経時的な生分解性ポリマーの分解と同時に、またはそれに後続して、発生し得る。
[0134]一部の実施形態では、ポリマー材料は、ホモポリマー(例えば、1つのタイプのモノマー繰り返し単位を含むポリマー)、コポリマー(例えば、2つ以上のタイプのモノマー繰り返し単位を含むポリマー)、または2種超の異なるポリマー単位を含むポリマーを含み得る。一部の実施形態では、ポリマー材料(例えばポリマーマトリックス)は、ポリマーの均質な混合物を含み得る。例えば、ポリマーの均質な混合物は、その一部が別の部とは異なる混合物(例えば原料または密度により)を含み得ない。一部の実施形態では、ポリマー材料(例えばポリマーマトリックス)は、ポリマーの不均質な混合物を含み得る。一部の実施形態では、ポリマー材料は、同一タイプ(例えば2種の異なるポリ乳酸ポリマー)、または異なるタイプ(例えば、ポリカプロラクトンポリマーと組み合わせたポリ乳酸ポリマー)のポリマーの混合物を含み得る。一部の実施形態では、ポリマー材料は、コポリマーを含み得る。他の実施形態では、コポリマーは、1種または複数のブロックコポリマー(例証として、PPPP-HHHHにより表される;PおよびHは、それぞれ例証されているモノマー単位である)、交互コポリマー(例証として、PHPHPHPHにより表される;PおよびHは、それぞれ例証されているモノマー単位である)、統計またはランダムコポリマー(例証として、PHPPHPHHにより表される;PおよびHは、それぞれ例証されているモノマー単位である)、星型コポリマー、ブラシコポリマー、グラジエントコポリマーまたはグラフトコポリマーを含み得る。一部の実施形態では、コポリマーは、ランダムコポリマーであり得る。
[0135]一部の実施形態では、ポリマー材料は、ポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)(例えば、様々な比のL-ラクチドとカプロラクトンの含有量)、ポリ(D-ラクチド-co-カプロラクトン)、ポリ(D,L-ラクチド-co-カプロラクトン)、ポリ-(D-乳酸)(PDLA)、ポリ-(L-乳酸)(PLLA)、ポリ(D,L-乳酸)(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、ポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)、ポリ(D-ラクチド-co-グリコリド)、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)、ポリ(L-ラクチド-co-炭酸トリメチレン)、ポリ(D-ラクチド-co-炭酸トリメチレン)、ポリ(D,L-ラクチド-co-炭酸トリメチレン)、ポリ(炭酸トリメチレン-co-ε-カプロラクトン)、ポリ(カプロラクトン-co-グリコリド)、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリガラクト酸(polygalactic acid)、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリウレタン、シリコーン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリグリコール酸-ポリビニルアルコールコポリマー、ポリカプロラクトン-ポリエチレングリコールコポリマー、コラーゲン、クロスカルメロースコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチン、ポリヒドロキシブチレート、ポリアルカン無水物、ゼラチン、セルロース、酸化セルロース、ポリホスファゼン、ポリ(セバシン酸)、ポリ(リシノール酸)(poly(ricenolic acid))、ポリ(フマル酸)、キチン、キトサン、ポリビニルピロリドン(PVP)、合成セルロースエステル、ポリアクリル酸、ポリ酪酸;トリブロックコポリマー(例えばPLGA-PEG-PLGA、PEG-PLGA-PEG)、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)-ポリ(エチレンオキシド)トリ-ブロックコポリマー(PEO-PPO-PEO)、ポリ吉草酸、ポリ(バレロラクトン)、ポリヒドロキシアルキルセルロース;シロキサン、ポリシロキサン;ジメチルシロキサン/-メチルビニルシロキサンコポリマー;ポリ(ジメチルシロキサン/-メチルビニルシロキサン/-メチル水素シロキサン)ジメチルビニルまたはトリメチルコポリマー、ポリペプチド、ポリ(アミノ酸)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(アルキレンアルキレート)、疎水性ポリエーテル、ポリエーテルエステル、ポリアセタール、ポリシアノアクリレート、ポリアクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリシロキサン、ポリ(オキシエチレン)/ポリ(オキシプロピレン)コポリマー、ポリケタール、ポリホスフェート、ポリヒドロキシバレレート、ポリアルキレンオキサレート、ポリアルキレンスクシネート、ポリ(マレイン酸)、ならびにそれらのコポリマー、または、酸化、還元、単置換、二置換、多置換誘導体もしくはそれらのいずれかの組合せを含む、それらの誘導体を含み得る。一部の実施形態では、ポリマー材料は、例えばAbraham J.Dombら、Biodegradable Polymers in Clinical UseおよびClinical Development(2011年)、(ISBN:978-1-118-01580-3)により記載されている1種または複数の元素を含み得、これは、本明細書においてその全体が参照により組み込まれる。一部の実施形態では、ポリマー材料は、活性剤および/または診断剤の眼への持続放出を経時的に実現できるポリマー(例えば、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリ(ラクチド-co-カプロラクトン)および/またはポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン))を含み得る。一部の実施形態では、ポリマー材料は、ポリ乳酸を含み得る。他の実施形態では、ポリマー材料は、ポリカプロラクトンを含み得る。他の実施形態では、ポリマー材料は、ポリ(ラクチド-co-カプロラクトン)を含み得る。他の実施形態では、ポリマー材料は、ポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)を含み得る。
[0136]一部の実施形態では、ポリマー材料は、コポリマーと別のホモポリマーまたは別のコポリマーの混合物を含む。一部の実施形態では、ポリマーは、ポリ(ラクチド-co-カプロラクトン)(PLCL)と別のホモポリマーまたは別のコポリマーの混合物を含み得る。一部の実施形態では、ポリマーは、ポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)と別のホモポリマーまたは別のコポリマーの混合物を含み得る。一部の実施形態では、ポリマーは、ポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)とPLAの混合物を含み得る。一部の実施形態では、ポリマーは、ポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)とPGAの混合物を含み得る。一部の実施形態では、ポリマーは、ポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)とPLGAの混合物を含み得る。一部の実施形態では、ポリマーは、ポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)とPGAおよび/またはPLGAの混合物を含み得る。
[0137]一部の実施形態では、ポリマー材料の例は、分解された場合、その結果、生理学的に許容できる分解生成物になる有機エステルおよび/または有機エーテルに由来する、かつ/またはそれを含む材料を含む。一部の実施形態では、ポリマー材料は、無水物、アミド、エステル、オルトエステルなどに由来する、かつ/またはそれを単体で、または他のモノマーと組み合わせて含む材料を含み得る。ポリマー材料は、付加または縮合ポリマーであり得る。ポリマー材料は、架橋または非架橋であり得る。
[0138]一部の実施形態では、炭素および水素以外に、ポリマーは、酸素および/または窒素の少なくとも1つを含み得る。酸素は、オキシ(例えばヒドロキシまたはエーテル)、カルボニル(例えば非オキソカルボニル、カルボン酸、カルボン酸エステル、アミド)として存在し得る。窒素は、アミド、シアノまたはアミノ(置換アミノを含む)部分の一部として存在し得る。一部の実施形態では、ヒドロキシ脂肪族カルボン酸のポリマー、ヒドロキシアルカノエート(hydroxalkanoate)のポリマー、ホモポリマーまたはコポリマー、およびポリサッカリドを、眼科用物品に使用できる。一部の実施形態では、ポリエステルも眼科用物品に使用でき、D-乳酸、L-乳酸、ラセミ乳酸(D,L-乳酸)、カプロン酸、ヒドロキシ酪酸、グリコール酸のポリマー、カプロラクトン、バレロラクトン、一定比のそれらのポリマーおよびコポリマー、またはそれらの組合せを含むことができる。
[0139]本開示の実施形態に使用するためのポリマーまたはポリマー材料のいくつかの特性は、生体適合性、活性剤および/または診断剤に対する適合性、本明細書に記載されている活性剤および/または診断剤送達システムを作る際におけるポリマーの使用の容易さ、生理学的環境における望ましい半減期および親水性を含み得る。
[0140]一部の実施形態では、眼科用物品の製造に使用されるポリマーマトリックスは、合成脂肪族ポリエステル、例えば、乳酸および/またはカプロン酸のポリマーであり得、これは、ポリ-(D,L-ラクチド)(PLA)、ポリ-(D-ラクチド)、ポリ-(L-ラクチド)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)、ポリ(D-ラクチド-co-カプロラクトン)、またはそれらの混合物もしくはコポリマーを含み得る。
[0141]これらのポリマーは、主鎖の加水分解(バルク浸食)を経由して分解し得、PLCLの最終分解生成物は、乳酸(例えばL-乳酸)およびカプロン酸であり、これらは非毒性であり、天然の代謝化合物とされる。乳酸(例えばL-乳酸)およびカプロン酸は、Krebs回路を経由して、二酸化炭素および水への変換により安全に取り除かれる。眼科用物品および/または生体適合性材料は、ポリマーマトリックス全体で、一定速度にて均質に分解し得(例えば、周囲組織における水の存在下で、ポリマーマトリックス全体のそのエステル結合の非酵素的加水分解)、それにより、マトリックスから周囲環境への活性剤および/または診断剤の拡散が可能になる。これは、外側の曝露面においてポリマー分解のみ発生することによる「表面浸食」を通して分解する他のポリマー薬物放出システムとは対照的である。
[0142]バルク浸食では、マトリックスの分解は、周囲の媒体におけるオリゴマーの可溶化と同時にマトリックス全体に発生し、薬物放出は、濃度依存現象である拡散により発生する。一方、表面浸食は、デバイスの前面から発生し、デバイスのコアへと継続的に移動する。これらのタイプのポリマーがきわめて疎水性のモノマーから構成されている場合、モノマーは水性媒体をコアに浸透させず、さらに、オリゴマーは通常、デバイスそのものに堆積し、封入された生理活性物質の放出をさらに阻む。特定体積のデバイスが環境に曝露する場合、ゼロ次様式で放出が発生する。これらの表面浸食ポリマーは、きわめて不安定な加水分解結合を有するので、ナノスコピック担体での放出の持続に好適ではないことがある。
[0143]一部の実施形態では、ポリ(ラクチド-co-カプロラクトン)(PLCL)は、D,L-ラクチドおよびε-カプロラクトンのランダム開環共重合を通して合成され得る。D,L-ラクチドまたはε-カプロラクトンの連続するモノマー単位は、エステル結合により一緒に連結され得る。ラクチドとカプロラクトンとの比は、生成物の生分解特性を変更して変動させることができる。比を変更することにより、ポリマー分解時間を調整できる。薬物放出特性は、薬物送達システムにおける生分解速度、分子量または分子質量および結晶化度により影響を受け得る。生分解性ポリマーマトリックスを変更およびカスタマイズすることにより、薬物送達プロファイルを変化させることができる。
[0144]一部の実施形態では、ポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)は、L-ラクチドおよびε-カプロラクトンのランダム開環共重合を通して合成され得る。L-ラクチドまたはε-カプロラクトンの連続するモノマー単位は、エステル結合により一緒に連結する。L-ラクチドとε-カプロラクトンとの比は、生成物の生分解特性を変更して変動させることができる。比を変更することにより、ポリマー分解時間を調整できる。薬物放出特性は、薬物送達システムにおける生分解速度、分子量または分子質量および結晶化度により影響を受け得る。生分解性ポリマーマトリックスを変更およびカスタマイズすることにより、薬物送達プロファイルを変化させることができる。
[0145]あるいは、様々なD,L-ラクチド-カプロラクトン比を有する様々な分子量または分子質量のPLCLの合成を実行できる。例えば、様々なL-ラクチド-カプロラクトン比を有する様々な分子量または分子質量のポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)の合成が可能である。本開示の眼科用物品を形成するために使用されるポリマーは、組み合わせた場合に、有効量(例えば治療有効量)の活性剤および/または診断剤の持続放出を実現するのに必要な性質を示す、それらに関連する独立した性質を有する。活性剤および/または診断剤放出速度を制御する主なポリマー特性のいくつかは、分子量分布または分子質量分布、ポリマー末端基(すなわちカルボン酸またはエステル)およびコポリマー内のモノマーの比、ならびに/またはポリマーマトリックス内のポリマーおよび/もしくはコポリマーの比であり得る。本開示は、好適な眼科用物品を開発するために前述の性質の1つまたは複数を操作することにより、望ましい活性剤および/または診断剤放出特性を所有するポリマーマトリックスの例を示す。
[0146]一部のポリマー材料は、酵素不安定性または加水分解不安定性になりやすいことがある。水溶性ポリマーは、加水分解または生分解不安定性架橋で架橋して、有用な水不溶性ポリマーを生じることができる。したがって、安定性度は、ホモポリマーまたはポリマーの混合物を用いるコポリマーのどちらが用いられるかを問わず、また、ポリマーが末端酸性基を含むか否かを問わず、1種または複数のモノマーの選択に応じて変動し得る。
[0147]ポリマーマトリックスの生分解を制御するための別の要因、ひいては眼科用物品の延長放出プロファイルは、眼科用物品に用いられるポリマー組成物の相対平均分子量または分子質量である。同一または異なるポリマー組成物の様々な分子量または分子質量は、少なくとも1種の活性剤および/または診断剤の放出プロファイル(例えば長期放出、非延長放出、直線的放出)を調節し得る。一部の実施形態では、ポリマー材料は、房水の存在下の場合、実質的に膨張しない、本明細書で開示されている生分解性ポリマーから選択され得る。例えば、PLGAポリマーは、薬物送達埋込物のマトリックス材料として使用される場合に膨張する一方、PLA系ポリマーブレンドは、房水の存在下でさほど膨張しない。
[0148]本開示の様々な実施形態に使用されるポリマーの例は、50:50、51:49、52:48、53:47、54:46、55:45、54:46、53:47、52:48、51:49、60:40、61:39、62:38、63:37、64:35、65:35、66:34、67:33、68:32、69:31、70:30、71:29、72:28、73:27、74:26、75:25、76:24、77:23、78:22、79:21、80:20、81:19、82:18、83:17、84:16、85:15、90:10または95:5を含むが、それらに限定されない、およそ50:50~およそ85:15の第1のモノマー(例えばL-ラクチド)と第2のモノマー(例えばε-カプロラクトン)とのモル比のバリエーションを含み得る。一部の実施形態では、第1のモノマー(例えばL-ラクチド)と第2のモノマーとのモル比は、50:50(例えばε-カプロラクトン)を除く比であり得る。一部の実施形態では、第1のモノマー(例えばL-ラクチド)と第2のモノマー(例えばε-カプロラクトン)とのモル比は、60:40であり得る。
[0149]本開示の様々な実施形態に使用されるポリマーの例は、約5:95、約10:90、約15:85、約20:80、約25:75、約30:70、約35:65、約40:60、約45:55、約50:50、約51:49、約52:48、約53:47、約54:46、約55:45、約54:46、約53:47、約52:48、約51:49、約60:40、約61:39、約62:38、約63:37、約64:35、約65:35、約66:34、約67:33、約68:32、約69:31、約70:30、約71:29、約72:28、約73:27、約74:26、約75:25、約76:24、約77:23、約78:22、約79:21、約80:20、約81:19、約82:18、約83:17、約84:16、約85:15、約90:10、または約90:15を含むが、それらに限定されない、およそ50:50~およそ85:15の第1のモノマー(例えばL-ラクチド)と第2のモノマー(例えばε-カプロラクトン)との重量比でバリエーションを含み得る。一部の実施形態では、第1のモノマー(例えばL-ラクチド)と第2のモノマーとの比は、50:50を除く比であり得る。一部の実施形態では、第1のモノマー(例えばL-ラクチド)と第2のモノマー(例えばε-カプロラクトン)とのモル比は、60:40であり得る。
[0150]一例では、ポリマー材料は、10:90~90:10、また、別のケースでは52:48~90:10のコポリマー比を有するポリ(ラクチド-co-カプロラクトン)を含み得る。さらに他の例では、コポリマー比は、約60:40~約40:60、または約55:45~約45:55であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、約60:40であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、約50:50であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、約50:50を除く比であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、52~78:48~22、また、別の特定の例では、60~90:40~10であり得る。
[0151]一例では、ポリマー材料は、10:90~90:10、また、別のケースでは52:48~90:10のコポリマー比を有するポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)を含み得る。さらに他の例では、コポリマー比は、約60:40~約40:60、または約55:45~約45:55であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、約60:40であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、約50:50であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、約50:50を除く比であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、52~78:48~22、また、別の特定の例では、60~90:40~10であり得る。分解速度は、そのような比率によって決まり得るが、追加の代替アプローチは、例えばデバイスコーティング、粒子カプセル化にも有用であり得る。
[0152]一例では、ポリマー材料は、10:90~90:10、また、別のケースでは52:48~90:10のコポリマー比を有するポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)を含み得る。さらに他の例では、コポリマー比は、約60:40~約40:60、または約55:45~約45:55であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、約60:40であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、約50:50であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、約50:50を除く比であり得る。一部の実施形態では、コポリマー比は、52~78:48~22、また、別の特定の例では、60~90:40~10であり得る。
[0153]一部の実施形態では、ポリマー材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)は、約20重量%~約60重量%のカプロラクトンモノマーおよび約40重量%~80重量%の少なくとも1種の他のモノマーに由来し得る。一部の実施形態では、ポリマー材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)は、約40重量%のカプロラクトンモノマーおよび約60重量%の少なくとも1種の他のモノマーに由来し得る。一部の実施形態では、少なくとも1種の他のモノマーは、ラクチド、グリコリド、カプロラクトン、エチレングリコール、炭酸トリメチレンまたはそれらの組合せであり得る。一部の実施形態では、少なくとも1種の他のモノマーはラクチドである。
[0154]一部の実施形態では、ポリマー材料(例えば生体適合性マトリックス)は、約20重量%~約60重量%のカプロラクトンモノマーおよび約40重量%~80重量%のラクチドに由来し得る。一部の実施形態では、ポリマー材料(例えば生体適合性マトリックス)は、約40重量%のカプロラクトンモノマーおよび約60重量%のラクチドに由来し得る。
[0155]一部の実施形態では、ポリマー材料(例えば生体適合性マトリックス)は、約20重量%~約60重量%のカプロラクトンモノマーおよび約40重量%~80重量%のL-ラクチドに由来し得る。一部の実施形態では、ポリマー材料(例えば生体適合性マトリックス)は、約40重量%のカプロラクトンモノマーおよび約60重量%のL-ラクチドに由来し得る。
[0156]一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約50重量%のポリマー材料、ならびに/または少なくとも約50重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約55重量%のポリマー材料、ならびに/または少なくとも約45重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約60重量%のポリマー材料、ならびに/または少なくとも約40重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約65重量%のポリマー材料、ならびに/または少なくとも約35重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約70重量%のポリマー材料、ならびに/または少なくとも約30重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約75重量%のポリマー材料、ならびに/または少なくとも約25重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約80重量%のポリマー材料、ならびに/または少なくとも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約85重量%のポリマー材料、ならびに/または少なくとも約15重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約90重量%のポリマー材料、ならびに/または少なくとも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約95重量%のポリマー材料、ならびに/または少なくとも約5重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。
[0157]一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約50重量%のポリマー材料、ならびに/または最大でも約50重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約55重量%のポリマー材料、ならびに/または最大でも約45重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約60重量%のポリマー材料、ならびに/または最大でも約40重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約65重量%のポリマー材料、ならびに/または最大でも約35重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約70重量%のポリマー材料、ならびに/または最大でも約30重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約75重量%のポリマー材料、ならびに/または最大でも約25重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約80重量%のポリマー材料、ならびに/または最大でも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約85重量%のポリマー材料、ならびに/または最大でも約15重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約90重量%のポリマー材料、ならびに/または最大でも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約95重量%のポリマー材料、ならびに/または最大でも約5重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。
[0158]一部の実施形態では、眼科用物品は、約50重量%~約55重量%のポリマー材料、ならびに/または約45重量%~約50重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約55重量%~約60重量%のポリマー材料、ならびに/または約40重量%~約45重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約60重量%~約65重量%のポリマー材料、ならびに/または約35重量%~約40重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約65重量%~約70重量%のポリマー材料、ならびに/または約30重量%~約35重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約70重量%~約75重量%のポリマー材料、ならびに/または約25重量%~約30重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約75重量%~約80重量%のポリマー材料、ならびに/または約20重量%~約25重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約80重量%~約85重量%のポリマー材料、ならびに/または約15重量%~約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約85重量%~約90重量%のポリマー材料、ならびに/または約10重量%~約15重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約90重量%~約95重量%のポリマー材料、ならびに/または約5重量%~約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤を含有し得る。
[0159]一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約50重量%のポリマー材料、少なくとも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約40重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約55重量%のポリマー材料、少なくとも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約35重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約60重量%のポリマー材料、少なくとも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約30重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約65重量%のポリマー材料、少なくとも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約25重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約70重量%のポリマー材料、少なくとも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約20重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約75重量%のポリマー材料、少なくとも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約15重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約80重量%のポリマー材料、少なくとも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約10重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約85重量%のポリマー材料、少なくとも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約5重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。
[0160]一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約50重量%のポリマー材料、少なくとも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約30重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約55重量%のポリマー材料、少なくとも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約25重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約60重量%のポリマー材料、少なくとも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約20重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約65重量%のポリマー材料、少なくとも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約15重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約70重量%のポリマー材料、少なくとも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約10重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくとも約75重量%のポリマー材料、少なくとも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または少なくとも約5重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。
[0161]一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約50重量%のポリマー材料、最大でも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約40重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約55重量%のポリマー材料、最大でも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約35重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約60重量%のポリマー材料、最大でも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約30重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約65重量%のポリマー材料、最大でも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約25重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約70重量%のポリマー材料、最大でも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約20重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約75重量%のポリマー材料、最大でも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約15重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約80重量%のポリマー材料、最大でも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約10重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約85重量%のポリマー材料、最大でも約10重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約5重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。
[0162]一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約50重量%のポリマー材料、最大でも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約30重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約55重量%のポリマー材料、最大でも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約25重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約60重量%のポリマー材料、最大でも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約20重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約65重量%のポリマー材料、最大でも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約15重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約70重量%のポリマー材料、最大でも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約10重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、最大でも約75重量%のポリマー材料、最大でも約20重量%の活性剤および/もしくは診断剤、ならびに/または最大でも約5重量%の薬学的に許容される賦形剤を含有し得る。
[0163]一部の実施形態では、少なくとも第1のモノマー(例えば第1のモノマー)は、約5重量%~約95重量%、または約5重量%~約90重量%、または約5重量%~約85重量%、または約5重量%~約75重量%、または約5重量%~約70重量%、または約5重量%~約65重量%、または約5重量%~約60重量%、または約5重量%~約55重量%、または約5重量%~約50重量%、または約5重量%~約45重量%、または約5重量%~約40重量%、または約5重量%~約35重量%、または約5重量%~約30重量%、または約5重量%~約25重量%、または約5重量%~約20重量%、または約5重量%~約15重量%、または約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約90重量%、または約10重量%~約85重量%、または約10重量%~約75重量%、または約10重量%~約70%、または約10重量%~最大でも約65重量%、または約10重量%~最大でも約60重量%、または約10重量%~約55重量%、または約10重量%~約50重量%、または約10重量%~約45重量%、または約10重量%~約40重量%、または約10重量%~約35重量%、または約10重量%~約30重量%、または約10重量%~約25重量%、または10重量%~約20重量%または約10重量%~約15重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。
[0164]一部の実施形態では、少なくとも第2のモノマー(例えば第2のモノマー)は、約5重量%~約95重量%、または約5重量%~約90重量%、または約5重量%~約85重量%、または約5重量%~約75重量%、または約5重量%~約70重量%、または約5重量%~約65重量%、または約5重量%~約60重量%、または約5重量%~約55重量%、または約5重量%~約50重量%、または約5重量%~約45重量%、または約5重量%~約40重量%、または約5重量%~約35重量%、または約5重量%~約30重量%、または約5重量%~約25重量%、または約5重量%~約20重量%、または約5重量%~約15重量%、または約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約90重量%、または約10重量%~約85重量%、または約10重量%~約75重量%、または約10重量%~約70t%、または約10重量%~約65重量%、または約10重量%~約60重量%、または約10重量%~約55重量%、または約10重量%~約50重量%、または約10重量%~約45重量%、または約10重量%~約40重量%、または約10重量%~約35重量%、または約10重量%~約30重量%、または約10重量%~約25重量%、または約10重量%~約20重量%、または約10重量%~約15重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。
[0165]分子量(例えばポリマー分子量)または分子質量は、様々な手段、例えば数平均分子量(Mn)もしくは分子質量、重量平均分子量(Mw)もしくは分子質量、粘度平均分子量(Mv)もしくは分子質量、ならびに/またはより高い平均分子量(Mz、Mz+1)もしくは分子質量で表現され得る。分子量または分子質量は、当技術分野で公知のいずれかの方法により測定され得る。例証として、平均分子量または分子質量は、末端基分析により測定され得る(Mn)。別の実施形態では、平均分子量または分子質量は、沸点上昇法(沸点上昇)または凝固点降下法(氷点降下により判定され得る(Mn)。別の実施形態では、平均分子量または分子質量は、浸透圧測定法により判定され得る(Mn)。別の実施形態では、平均分子量または分子質量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により判定され得る。別の実施形態では、平均分子量または分子質量は、光散乱技術により判定され得る(Mw)。別の実施形態では、平均分子量または分子質量は、沈降平衡により判定され得る(Mw、Mz)。別の実施形態では、平均分子量または分子質量は、粘度法により判定され得る(Mη)。
[0166]一部の実施形態では、活性剤および/または薬物放出プロファイルは、眼科用物品の材料(例えばPLCL)の分子量または分子質量を変動させることにより制御され得る。例えば、PLCL-co-カプロラクトン)は、1キロダルトン(kDa)~200kDaの平均分子量または分子質量を有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、約75kDa~約85kDaの数平均分子量(Mn)または分子質量を有するポリ(ラクチド-co-カプロラクトン)(50:50)を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、約75kDa~85kDaの数平均分子量(Mn)または分子質量を有するポリ(ラクチド-co-カプロラクトン)(60:40)を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、約75kDa~約85kDaの重量平均分子量(Mw)または分子質量を有するポリ(ラクチド-co-カプロラクトン)(50:50)を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、約75kDa~85kDaの重量平均分子量(Mw)または分子質量を有するポリ(ラクチド-co-カプロラクトン)(60:40)を含み得る。
[0167]一部の実施形態では、活性剤および/または薬物放出プロファイルは、模範的にはポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)である眼科用物品の材料の分子量または分子質量を変動させることにより制御できる。例えば、ポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)は、1キロダルトン(kDa)~200kDaの平均分子量または分子質量を有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、約75kDa~約85kDaの数平均分子量(Mn)または分子質量を有するポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)(50:50)を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、約75kDa~85kDaの数平均分子量(Mn)または分子質量を有するポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)(60:40)を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、約75kDa~約85kDaの重量平均分子量(Mw)または分子質量を有するポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)(50:50)を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、約75kDa~85kDaの重量平均分子量(Mw)または分子質量を有するポリ(L-ラクチド-co-カプロラクトン)(60:40)を含み得る。
[0168]一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、少なくとも約1kDa、少なくとも約2kDa、少なくとも約3kDa、少なくとも約4kDa、少なくとも約5kDa、少なくとも約6kDa、少なくとも約7kDa、少なくとも約8kDa、少なくとも約9kDa、少なくとも約10kDa、少なくとも約11kDa、少なくとも約12kDa、少なくとも約13kDa、少なくとも約14kDa、少なくとも約15kDa、少なくとも約16kDa、少なくとも約17kDa、少なくとも約18kDa、少なくとも約19kDa、少なくとも約20kDa、少なくとも約21kDa、少なくとも約22kDa、少なくとも約23kDa、少なくとも約24kDa、少なくとも約25kDa、少なくとも約26kDa、少なくとも約27kDa、少なくとも約28kDa、少なくとも約29kDa、少なくとも約30kDa、少なくとも約31kDa、少なくとも約32kDa、少なくとも約33kDa、少なくとも約34kDa、少なくとも約35kDa、少なくとも約36kDa、少なくとも約37kDa、少なくとも約38kDa、少なくとも約39kDa、少なくとも約40kDa、少なくとも約41kDa、少なくとも約42kDa、少なくとも約43kDa、少なくとも約44kDa、少なくとも約45kDa、少なくとも約46kDa、少なくとも約47kDa、少なくとも約48kDa、少なくとも約49kDa、少なくとも約50kDa、少なくとも約51kDa、少なくとも約52kDa、少なくとも約53kDa、少なくとも約54kDa、少なくとも約55kDa、少なくとも約56kDa、少なくとも約57kDa、少なくとも約58kDa、少なくとも約59kDa、少なくとも約60kDa、少なくとも約65kDa、少なくとも約70kDa、少なくとも約75kDa、少なくとも約80kDa、少なくとも約85kDa、少なくとも約90kDa、少なくとも約95kDa、少なくとも約100kDa、少なくとも約110kDa、少なくとも約120kDa、少なくとも約130kDa、少なくとも約140kDa、少なくとも約150kDa、少なくとも約160kDa、少なくとも約170kDa、少なくとも約180kDa、少なくとも約190kDa、少なくとも約200kDa、少なくとも約250kDa、少なくとも約300kDa、少なくとも約350kDaまたは少なくとも約400kDaの平均分子量または平均分子質量(例えば数平均分子質量)を有し得る。上の選択肢のいずれかでは、分子量または分子質量は、本明細書に記載されている方法のいずれかにより判定され得る。
[0169]一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、最大でも約1kDa、最大でも約2kDa、最大でも約3kDa、最大でも約4kDa、最大でも約5kDa、最大でも約6kDa、最大でも約7kDa、最大でも約8kDa、最大でも約9kDa、最大でも約10kDa、最大でも約11kDa、最大でも約12kDa、最大でも約13kDa、最大でも約14kDa、最大でも約15kDa、最大でも約16kDa、最大でも約17kDa、最大でも約18kDa、最大でも約19kDa、最大でも約20kDa、最大でも約21kDa、最大でも約22kDa、最大でも約23kDa、最大でも約24kDa、最大でも約25kDa、最大でも約26kDa、最大でも約27kDa、最大でも約28kDa、最大でも約29kDa、最大でも約30kDa、最大でも約31kDa、最大でも約32kDa、最大でも約33kDa、最大でも約34kDa、最大でも約35kDa、最大でも約36kDa、最大でも約37kDa、最大でも約38kDa、最大でも約39kDa、最大でも約40kDa、最大でも約41kDa、最大でも約42kDa、最大でも約43kDa、最大でも約44kDa、最大でも約45kDa、最大でも約46kDa、最大でも約47kDa、最大でも約48kDa、最大でも約49kDa、最大でも約50kDa、最大でも約51kDa、最大でも約52kDa、最大でも約53kDa、最大でも約54kDa、最大でも約55kDa、最大でも約56kDa、最大でも約57kDa、最大でも約58kDa、最大でも約59kDa、最大でも約60kDa、最大でも約65kDa、最大でも約70kDa、最大でも約75kDa、最大でも約80kDa、最大でも約85kDa、最大でも約90kDa、最大でも約95kDa、最大でも約100kDa、最大でも約110kDa、最大でも約120kDa、最大でも約130kDa、最大でも約140kDa、最大でも約150kDa、最大でも約160kDa、最大でも約170kDa、最大でも約180kDa、最大でも約190kDa、最大でも約200kDa、最大でも約250kDa、最大でも約300kDa、最大でも約350kDaまたは最大でも約400kDaの平均分子量または平均分子質量(例えば数平均分子質量)を有し得る。上の選択肢のいずれかでは、分子量または分子質量は、本明細書に記載されている方法のいずれかにより判定され得る。
[0170]一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、約1kDa、約2kDa、約3kDa、約4kDa、約5kDa、約6kDa、約7kDa、約8kDa、約9kDa、約10kDa、約11kDa、約12kDa、約13kDa、約14kDa、約15kDa、約16kDa、約17kDa、約18kDa、約19kDa、約20kDa、約21kDa、約22kDa、約23kDa、約24kDa、約25kDa、約26kDa、約27kDa、約28kDa、約29kDa、約30kDa、約31kDa、約32kDa、約33kDa、約34kDa、約35kDa、約36kDa、約37kDa、約38kDa、約39kDa、約40kDa、約41kDa、約42kDa、約43kDa、約44kDa、約45kDa、約46kDa、約47kDa、約48kDa、約49kDa、約50kDa、約51kDa、約52kDa、約53kDa、約54kDa、約55kDa、約56kDa、約57kDa、約58kDa、約59kDa、約60kDa、約65kDa、約70kDa、約75kDa、約80kDa、約85kDa、約90kDa、約95kDa、約100kDa、約110kDa、約120kDa、約130kDa、約140kDa、約150kDa、約160kDa、約170kDa、約180kDa、約190kDa、約200kDa、約250kDa、約300kDa、約350kDaまたは約400kDaの平均分子量または平均分子質量(例えば数平均分子質量)を有し得る。上の選択肢のいずれかでは、分子量または分子質量は、本明細書に記載されている方法のいずれかにより判定され得る。
[0171]一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、約50kDa~約400kDaの平均分子量または平均分子質量を有し得る。一部の実施形態では、眼科用物品の材料は、約50kDa~約55kDa、約50kDa~約60kDa、約50kDa~約80kDa、約50kDa~約100kDa、約50kDa~約120kDa、約50kDa~約150kDa、約50kDa~約200kDa、約50kDa~約300kDa、約50kDa~約400kDa、約55kDa~約60kDa、約55kDa~約80kDa、約55kDa~約100kDa、約55kDa~約120kDa、約55kDa~約150kDa、約55kDa~約200kDa、約55kDa~約300kDa、約55kDa~約400kDa、約60kDa~約80kDa、約60kDa~約100kDa、約60kDa~約120kDa、約60kDa~約150kDa、約60kDa~約200kDa、約60kDa~約300kDa、約60kDa~約400kDa、約80kDa~約100kDa、約80kDa~約120kDa、約80kDa~約150kDa、約80kDa~約200kDa、約80kDa~約300kDa、約80kDa~約400kDa、約100kDa~約120kDa、約100kDa~約150kDa、約100kDa~約200kDa、約100kDa~約300kDa、約100kDa~約400kDa、約120kDa~約150kDa、約120kDa~約200kDa、約120kDa~約300kDa、約120kDa~約400kDa、約150kDa~約200kDa、約150kDa~約300kDa、約150kDa~約400kDa、約200kDa~約300kDa、約200kDa~約400kDaまたは約300kDa~約400kDaの数平均分子量または平均分子質量を有し得る。
[0172]一部の実施形態では、眼科用物品は、1種または複数の活性剤および/または診断剤を、有効量(例えば治療有効量)または有効用量(例えば治療有効用量)の1種または複数の活性剤および/または診断剤を、水晶体包被膜から眼(例えば後眼部)に送達する量で含み得る。有効量または有効用量は、ポリマー材料(例えば生分解性ポリマーマトリックス)に用いられる特定の活性剤および/または診断剤に応じて変動させてよい。さらに、有効量または有効用量は、処置される状態または合併症の重症度に応じて変動させてよい。しかし、活性剤および/または診断剤は、活性剤および/または診断剤の(例えば、前眼部から(例えば水晶体包被膜から)後眼部への送達を促進する量で存在し得る。
[0173]様々な態様のいずれかでは、本開示の様々な実施形態に使用するための、本明細書に記載されている少なくとも1種の活性剤および/または診断剤(例えば、食品医薬品局により発行されたOrange Bookで見出される)は、感染症、炎症(例えば術後炎症)、黄斑浮腫、血管新生、加齢性黄斑変性(血管新生型または萎縮型)、緑内障、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、ぶどう膜炎、角膜移植拒絶、線維症(例えば嚢線維症)、後嚢混濁、網膜静脈閉塞、感染症などの診断および/もしくは処置または予防に使用され得る。例えば、活性剤を眼に送達または投与するための眼科用物品は、白内障手術に関連する合併症を処置または予防するための活性成分を含み得る。活性剤(例えば活性成分)の機能は、眼科用物品から放出される際に薬理学的性質を付与することであり得る。活性剤は、有意量または有効量で対象に投与される場合、測定可能な特定または選択された生理学的活性を有する作用剤または物質であり得る。活性剤は、治療剤であり得る。診断剤は、体の通常の機能の障害を検出するべく、体を検査するために使用される物質であり得る。いくつかのケースでは、診断剤は、例えば眼の奇形、病気および病態生理学の態様の検出に使用するための機能的目的を有する薬理剤および非薬理剤であり得る。例えば、診断剤は、眼組織の可視化を補助する重要かつ有効な診断アジュバント、例えば色素(例えばフルオレセイン色素、インドシアニングリーン、トリパンブルー、ダーククエンチャー、例としてシアニン色素、アゾ色素、アクリジン、フルオロン、オキサジン、フェナントリジン、ナフタルイミド、ローダミン、ベンゾピロン、ペリレン、ベンズアントロンおよびベンゾキサントロン)であり得る。診断剤は、常磁性分子、蛍光化合物、磁性分子、放射性核種、x線イメージング剤および/または造影剤を含み得る。一部の実施形態では、診断剤は、放射性医薬品、イメージング技術に使用するための造影剤、アレルゲン抽出物、活性炭、様々なテストストリップ(例えばコレステロール、エタノールおよびグルコース)、妊娠テスト、尿素13Cおよび様々な染色/マーカーを用いた呼気テストを含み得る。一部の実施形態では、標識部分は、クマリン、シアニン色素、アゾ色素、アクリジン、フルオロン、オキサジン、フェナントリジン、ナフタルイミド、ローダミン、ベンゾピロン、ペリレン、ベンズアントロンおよびベンゾキサントロンからなる群から選択される蛍光色素またはダーククエンチャーである。特定の非限定的な実施形態では、蛍光色素は、クマリン、フルオレセイン、シアニン3(Cy3)、シアニン5(Cy5)、シアニン(Cy7)、Alexa色素、bodipy誘導体、(E)-2-(4-(フェニルジアゼニル)フェノキシ)酢酸、3-(3’,3’-ジメチル-6-ニトロスピロ[クロメン-2,2’-インドリン]-1’-イル)プロパノエート(スピロピラン)、3,5-ジヒドロキシベンゾエートおよび(E)-2-(4-(フェニルジアゼニル)フェノキシ)酢酸またはそれらの組合せからなる群から選択される化合物の残基である。
[0174]本明細書で使用される場合、「放射性核種」という語句は、1種または複数の放射性同位体を含むいずれかの化合物または化学部分を包含する。放射性同位体は、放射線を放射する元素である。例は、α-放射線放出体、β-放射線放出体またはγ-放射線放出体を含む。放射性剤としての使用に好適な放射性核種は、炭素-11、フッ素-18、臭素-76またはヨウ素-123およびヨウ素-124を含むがそれらに限定されず、金属放射性核種は、アンチモン-124、アンチモン-125、ヒ素-74、バリウム-103、バリウム-140、ベリリウム-7、ビスマス-206、ビスマス-207、カドミウム-109、カドミウム-115m、カルシウム-45、セリウム-139、セリウム-141、セリウム-144、セシウム-137、クロム-51、コバルト-55、コバルト-56、コバルト-57、コバルト-58、コバルト-60、コバルト-64、銅-67、エルビウム-169、ユーロピウム-152、ガリウム-64、ガリウム-68、ガドリニウム-153、ガドリニウム-157、金-195、金-199、ハフニウム-175、ハフニウム-175~181、ホルミウム-166、インジウム-110、インジウム-111、イリジウム-192、鉄-55、鉄-59、クリプトン-85、鉛-210、マンガン-54、水銀-197、水銀-203、モリブデン-99、ネオジム-147、ネプツニウム-237、ニッケル-63、ニオブ-95、オスミウム-185+191、パラジウム-103、白金-195m、プラセオジム-143、プロメチウム-147、プロトアクチニウム-233、ラジウム-226、レニウム-186、レニウム-188、ルビジウム-86、ルテニウム-103、ルテニウム-106、スカンジウム-44、スカンジウム-6、セレン-75、銀-110m、銀-111、ナトリウム-22、ストロンチウム-85、ストロンチウム-89、ストロンチウム-90、硫黄-35、タンタル-182、テクネチウム-99m、テルル-125、テルル-132、タリウム-204、トリウム-228、トリウム-232、タリウム-170、スズ-113、スズ-114、スズ-117m、チタン-44、タングステン-185、バナジウム-48、バナジウム-49、イッテルビウム-169、イットリウム-86、イットリウム-88、イットリウム-90、イットリウム-91、亜鉛-65またはジルコニウム-95を含む。ある特定の実施形態では、放射性核種は、例えば99mテクネチウム、201タリウム、111インジウム、67ガリウム、90イットリウム、177ルテチウムまたは123ヨウ素から選択される。
[0175]多数の活性剤は、様々な眼の状態または合併症、例えば感染症、炎症(例えば術後炎症)、黄斑浮腫、血管新生、加齢性黄斑変性(血管新生型または萎縮型)、緑内障、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、ぶどう膜炎、角膜移植拒絶、線維症(例えば嚢線維症)、後嚢混濁、網膜静脈閉塞、感染症の処置または予防で公知である。
[0176]ポリマー材料への組み込みに利用され得る活性剤の分野は、抗炎症剤、抗血管増殖剤、副腎皮質ステロイド、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、眼内圧(IOP)低下剤、抗感染薬、抗生物質、抗有糸分裂剤、抗ウイルス剤、抗真菌薬、代謝拮抗薬、抗線維化剤、緑内障薬、抗血管新生剤、インテグリン、インテグリンアンタゴニスト、補体アンタゴニスト、サイトカイン、サイトカイン阻害剤、抗体ブロッキング剤、血管形成阻害剤、ワクチン、免疫調節剤、抗凝固剤、抗新生物剤、麻酔薬、鎮痛剤、アドレナリンアゴニストまたはアンタゴニスト、コリン作動性アゴニストまたはアンタゴニスト、酵素、酵素阻害剤、神経保護剤、細胞保護剤、再生剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、アプタマー、抗体またはそれらの組合せを含み得る。
[0177]活性剤は、タンパク質、ペプチド、脂質、炭水化物、ホルモン、金属、放射性元素および化合物、またはそれらの組合せからなり得る。
[0178]一部の実施形態では、副腎皮質ステロイドは、ヒドロコルチゾン、ロテプレドノール、コルチゾール、コルチゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、アルドステロンまたはフルドロコルチゾンを含み得る。
[0179]一部の実施形態では、NSAIDは、ジクロフェナク(例えばジクロフェナクナトリウム)、フルルビプロフェン(flubiprofen)(例えばフルビプロフェンナトリウム)、ケトロラック(例えばケトロラックトロメタミン)、ブロムフェナクまたはネパフェナクを含み得る。
[0180]一部の実施形態では、IOP低下剤および/または緑内障薬は、プロスタグランジン類似体(例えばビマトプロスト、ラタノプロスト、トラボプロストまたはラタノプロステンブノド)、rhoキナーゼ阻害剤(例えばネタルスジル)、アドレナリンアゴニスト(エピネフリン(epinepherine)またはジピベフリン)、ベータ遮断薬としても公知のベータアドレナリンアンタゴニスト(例えばチモロール、レボブノロール、メチプラノロール、カルテオロールまたはベタキソロール)、アルファ2-アドレナリンアゴニスト(例えばアプラクロニジン、ブリモニジンまたは酒石酸ブリモニジン)、炭酸脱水酵素阻害剤(例えばブリンゾラミド、ジクロフェナミド、メタゾラミド アセタゾラミド、アセタゾラミドまたはドルゾラミド)、ピロカルピン、エコチオフェート、デメルカリウム(demercarium)、フィゾスチグミン、および/またはイソフルオフェート(isofluorophate)を含み得る。
[0181]一部の実施形態では、抗感染薬は、シプロフロキサシン、トブラマイシン、エリスロマイシン、オフロキサシン、ゲンタマイシン、フルオロキノロン抗生物質、モキシフロキサシンおよび/もしくはガチフロキサシンを含む抗生物質;ガンシクロビル、イドクスウリジン、ビダラビンおよび/もしくはトリフルリジンを含む抗ウイルス剤;ならびに/またはアムホテリシンB、ナタマイシン、ボリコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾール、クロトリマゾール、ケトコナゾール、ポサコナゾール、エキノカンジン、カスポファンギンおよび/もしくはミカファンギンを含む抗真菌薬を含み得る。
[0182]一部の実施形態では、代謝拮抗薬は、メトトレキセート、ミコフェノレートまたはアザチオプリンを含み得る。
[0183]一部の実施形態では、抗線維化剤は、マイトマイシン(maitomycin)Cまたは5-フルオロウラシルを含み得る。
[0184]一部の実施形態では、血管形成阻害剤は、抗VEGF剤(例えばアフリベルセプト、ラニビズマブ、ベバシズマブ)、PDGF-B阻害剤(例えばFovista(登録商標))、補体アンタゴニスト(例えばエクリズマブ)、チロシンキナーゼ阻害剤(例えばスニチニブ、アキシチニブ)、および/またはインテグリンアンタゴニスト(例えばナタリズマブおよびベドリズマブ)を含み得る。
[0185]一部の実施形態では、細胞保護剤は、エブセレン、スルフォラファン、オルチプラズまたはフマル酸ジメチルを含み得る。
[0186]一部の実施形態では、神経保護剤は、ウルソジオール、メマンチンまたはアセチルシステインを含み得る。
[0187]一部の実施形態では、麻酔剤は、リドカイン、プロパラカインまたはブピバカインを含み得る。
[0188]一部の実施形態では、活性剤は、デキサメタゾン、ケトロラック、ジクロフェナク、バンコマイシン、モキシフロキサシン、ガチフロキサシン(gatifloxicin)、ベシフロキサシン、トラボプロスト、5-フルオロウラシル、メトトレキセート、マイトマイシンC、プレドニゾロン、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))、ラニビズマブ(Lucentis(登録商標))、スニチニブ、ペガプタニブ(Macugen(登録商標))、チモロール、ラタノプロスト、ブリモニジン、ネパフェナク、ブロムフェナク、トリアムシノロン、ジフルプレドネート、フルオシノニド(fluocinolide)、アフリベルセプトまたはそれらの組合せであり得る。一部の実施形態では、活性剤は、デキサメタゾン、ケトロラック、ジクロフェナク、モキシフロキサシン、トラボプロスト、5-フルオロウラシルまたはメトトレキセートであり得る。一部の実施形態では、活性剤は、デキサメタゾンである。一部の実施形態では、活性剤は、ケトロラックである。一部の実施形態では、活性成分は、デキサメタゾンである。
[0189]一部の実施形態では、眼科用物品は、不活性剤(例えばポリマー)を含み得る。不活性成分の機能は、ある特定の物理的性質、例えばバルク、接着性、硬度、フレキシビリティ、適合性、浸食性、色および不透明度を眼科用物品に付与すること、ならびに不活性剤(例えば不活性成分)の放出速度に影響を与えることであり得る。様々な不活性成分は、眼科用物品と、また承認された活性剤(例えば薬物製品)に使用され得、生体適合性であり得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、外科医の可視化を補助するために顔料も含み得る。
[0190]一部の実施形態では、眼科用物品は、1種または複数の賦形剤および/または崩壊剤も含み得る。賦形剤は、防腐剤、透過増強剤、可塑剤、滑沢剤、乳化剤、可溶化剤、懸濁化剤、剛化剤、増粘剤、緩衝剤、酸性化剤、アルカリ化剤、増粘剤、着色剤、放出改変剤、制御放出剤、乳白剤、安定化剤、ゲル化剤、抗酸化剤、分散剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒアルロン酸、および/またはアルブミンを含み得る。賦形剤は、例えばRaymond C.Roweら、Handbook of Pharmaceutical Excipients(第6版、2009年)により記載されている1つまたは複数を含み得、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0191]崩壊剤(Distintegrant)は、超崩壊剤であり得る。好適な崩壊剤の非限定的な例は、架橋セルロース(例えばクロスカルメロース、Ac-Di-Sol、Nymce ZSX、Primellose、SoluTab、VIVASOL)、微結晶セルロース、アルギネート、架橋PVP(例えばクロスポビドン、Kollidon、Polyplasdone)、架橋デンプン、ダイズポリサッカリド、ケイ酸カルシウム、それらの塩などを含み得る。
[0192]例えば、賦形剤および/または崩壊剤は、眼科用物品の3重量パーセンテージ(重量%)~25重量%、また、あるケースでは、3重量%~20重量%であり得る。崩壊剤は、約25重量%超で、約1週間未満の送達時間に有用になり得るが、約3%未満は、6~9ヶ月超の延長した送達時間に有用になり得る。
[0193]一部の実施形態では、眼科用物品は、少なくともまたは約0.1重量%~50重量%までの賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約0.5重量%~50重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約1.0重量%~50重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約5重量%~50重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約10重量%~50重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約15重量%~50重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約20重量%~50重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、25重量%~50重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約30重量%~50重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約35重量%~50重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約45重量%~50重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約5重量%~40重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約5重量%~35重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約5重量%~30重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約5重量%~25重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約5重量%~20重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約5重量%~15重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、約5重量%~10重量%の賦形剤および/または崩壊剤を含み得る。
[0194]一部の実施形態では、眼科用物品は、例えばポリマー材料を、装填量の活性剤および/または診断剤と混合して、マトリックス分散体または溶液を形成することにより形成され得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、生分解性マトリックスおよび/または非生分解性材料を使用して形成され得る。
[0195]一部の実施形態では、非生分解性材料は、メタクリレート、アクリレートおよび/もしくはそれらのコポリマー、シリコーン、ならびに/または酢酸ビニルのポリマーおよび/もしくはコポリマー、ビニルピロリドンおよび/もしくはビニルアルコールを含み得る。メタクリレートは、ポリ(メチルアクリレート)(PMA)またはポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)を含み得る。酢酸ビニルは、酢酸ビニルまたはエチレン酢酸ビニル(EVA)を含む。
[0196]活性剤および/または診断剤は、固体として均質に分散でき、または均一性および均質性が維持される限り、均一に溶解または部分的に溶解できる。したがって、一部の例では、活性剤および/または診断剤は、眼科用物品の少なくとも一部(例えば全体)が均質または実質的に均質になるように、ポリマーマトリックスと均質に組み合わせることができる。例えば、均質性は、眼科用物品全体に拡大し得、その結果、眼科用物品が、均質に混合したマトリックス、ならびに活性剤および/または診断剤と、必要に応じた添加剤から本質的になる。装填量は、拡散中に望ましい投与量に相当するように選択され得る。一部のケースでは、装填量は、ポリマー材料、ならびに活性剤および/または診断剤、残留活性剤および/または診断剤、送達時間などの拡散特性を考慮に入れることができる。マトリックス分散体は、次いで、いずれかの好適な技術を使用してデバイス形状に形成され得る。例えば、マトリックス分散体は、注型、噴霧および乾燥、押出、打抜などができる。
[0197]一部の実施形態では、眼科用物品(例えば、生体適合性および/または生分解性マトリックス)は、材料(例えばポリマー材料)から活性剤(例えば治療剤)および/または診断剤の放出(例えば制御放出)を実現するために、生分解または生体浸食するように構成できる。一部の実施形態では、眼科用物品(例えば、生体適合性および/または生分解性マトリックス)は、ポリマー材料(例えばポリマーマトリックス)から有効量(例えば治療有効量)の活性剤(例えば治療剤)および/または診断剤の放出を実現するために、数日、数週間または数ヶ月の期間にわたり、生分解または生体浸食するように構成できる。
[0198]一部の実施形態では、活性剤(例えば薬物送達)および/または診断剤を眼に送達するための眼科用物品は、生体浸食性ポリマーを含み得、これは、生物学的環境に入れた場合、自発的に分解する天然または合成ポリマーのいずれかであり得る。生体浸食の機構は、ジスルフィド結合のエステル加水分解、酵素分解または還元を含む。生体浸食性ポリマーの例は、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリカプロラクトン、ポリ(トリメチレンカーボネート)、キトサン、ポリエチレングリコール、ポリ-ベータ-アミノエステル、ポリ-L-リンゴ酸、ヒアルロン酸、ペプチド、核酸またはデキストラン系ポリマーを含み得る。
[0199]一部の実施形態では、眼への薬物送達のための物品は、短い時間(例えば手術後最初の24~48時間)にわたり薬物を放出するように設計されていることがある。「バースト放出」は、手術後の即時の感染症または炎症を予防するのに望ましいことがある。他の実施形態では、眼への薬物送達のための物品は、長い時間にわたって(例えば、手術後何日~何週間またはさらに数ヶ月も)薬物を放出するように設計されていることがある。そのような持続放出は、緑内障、後嚢部混濁または黄斑浮腫のような、より慢性的な状態を処置するのに望ましいことがある。一部の実施形態では、本明細書に記載されている眼科用物品は、比較的短い送達持続時間、例えば8週間未満のために標的にできる。一部の例では、活性剤および/または診断剤は、約1週間~約6または8週間の送達持続時間を有する。一部の例では、活性剤および/または診断剤は、約2週間~約6または8週間の送達持続時間を有する。一部の例では、活性剤および/または診断剤は、約3週間~約6または8週間の送達持続時間を有する。一部の例では、活性剤および/または診断剤は、約4週間~約6または8週間の送達持続時間を有する。一部の例では、活性剤および/または診断剤は、約1週間~約2週間の送達持続時間を有する。一部の例では、活性剤および/または診断剤は、約1週間~約3週間の送達持続時間を有する。一部の例では、活性剤および/または診断剤は、約1週間~約4週間の送達持続時間を有する。一部の例では、活性剤および/または診断剤は、約1週間~約5週間の送達持続時間を有する。一部の例では、活性剤および/または診断剤は、約1週間~約6週間の送達持続時間を有する。一部の例では、活性剤および/または診断剤は、約1週間~約7週間の送達持続時間を有する。一部の例では、活性剤および/または診断剤は、約1週間~約8週間の送達持続時間を有する。
[0200]一部の実施形態では、材料(例えば生体適合性マトリックス)、ならびに活性剤(例えば薬物)および/または診断剤は、7日超の放出を実現するように選択され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約7日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約5~30日、5~21日、5~14日、5~10日、7~30日、7~21日、7~14日または7~10日にわたって、生体適合性材料(例えば生体適合性ポリマーマトリックス)から放出される。
[0201]一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約1日~約36ヶ月までにわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約34ヶ月、少なくとも約32ヶ月、少なくとも約30ヶ月、少なくとも約28ヶ月、少なくとも約26ヶ月、少なくとも約24ヶ月、少なくとも約22ヶ月、少なくとも約20ヶ月、少なくとも約18ヶ月、少なくとも約16ヶ月、少なくとも約14ヶ月、少なくとも約12ヶ月、少なくとも約10ヶ月、少なくとも約8ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約3週間、少なくとも約2週間、少なくとも約1週間、少なくとも約6日、少なくとも約5日、少なくとも約4日、少なくとも約3日、少なくとも約2日または少なくとも約1日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約7日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約14日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約45日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約90日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。
[0202]一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約1日~約36ヶ月までにわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、最大でも約34ヶ月、最大でも約32ヶ月、最大でも約30ヶ月、最大でも約28ヶ月、最大でも約26ヶ月、最大でも約24ヶ月、最大でも約22ヶ月、最大でも約20ヶ月、最大でも約18ヶ月、最大でも約16ヶ月、最大でも約14ヶ月、最大でも約12ヶ月、最大でも約10ヶ月、最大でも約8ヶ月、最大でも約6ヶ月、最大でも約4ヶ月、最大でも約2ヶ月、最大でも約1ヶ月、最大でも約3週間、最大でも約2週間、最大でも約1週間、最大でも約6日、最大でも約5日、最大でも約4日、最大でも約3日、最大でも約2日または最大でも約1日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、最大でも約7日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、最大でも約14日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、最大でも約45日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、最大でも約90日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。
[0203]一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約1週間~約36ヶ月、約1週間~約34ヶ月、約1週間~約32ヶ月、約1週間~約30ヶ月、約1週間~約30ヶ月、約1週間~約28ヶ月、約1週間~約26ヶ月、約1週間~約24ヶ月、約1週間~約22ヶ月、約1週間~約20ヶ月、約1週間~約18ヶ月、約1週間~約16ヶ月、約1週間~約14ヶ月、約1週間~約12ヶ月、約1週間~約10ヶ月、約1週間~約8ヶ月、約1週間~約6ヶ月、約1週間~約4ヶ月、約1週間~約2ヶ月、約1週間~約1ヶ月、約1週間~約3週間または約1週間~約2週間にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約1日~約7日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約1日~約14日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約1日~約45日にわたり、生体適合性ポリマーマトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出され得る。
[0204]ある例では、治療有効量は、約1日~約10週間に及ぶ期間にわたって放出され得る。他の例では、治療有効量は、約1日~約3週間、約2週間~約6週間または約5週間~約8週間に及ぶ期間にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、少なくとも約1日~約36ヶ月までにわたって放出され得る。
[0205]一部の実施形態では、治療有効量は、少なくとも約34ヶ月、少なくとも約32ヶ月、少なくとも約30ヶ月、少なくとも約28ヶ月、少なくとも約26ヶ月、少なくとも約24ヶ月、少なくとも約22ヶ月、少なくとも約20ヶ月、少なくとも約18ヶ月、少なくとも約16ヶ月、少なくとも約14ヶ月、少なくとも約12ヶ月、少なくとも約10ヶ月、少なくとも約8ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約3週間、少なくとも約2週間、少なくとも約1週間、少なくとも約6日、少なくとも約5日、少なくとも約4日、少なくとも約3日、少なくとも約2日または少なくとも約1日にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、少なくとも約7日にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、少なくとも約14日にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、少なくとも約45日にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、少なくとも約90日にわたって放出され得る。
[0206]一部の実施形態では、治療有効量は、最大でも約34ヶ月、最大でも約32ヶ月、最大でも約30ヶ月、最大でも約28ヶ月、最大でも約26ヶ月、最大でも約24ヶ月、最大でも約22ヶ月、最大でも約20ヶ月、最大でも約18ヶ月、最大でも約16ヶ月、最大でも約14ヶ月、最大でも約12ヶ月、最大でも約10ヶ月、最大でも約8ヶ月、最大でも約6ヶ月、最大でも約4ヶ月、最大でも約2ヶ月、最大でも約1ヶ月、最大でも約3週間、最大でも約2週間、最大でも約1週間、最大でも約6日、最大でも約5日、最大でも約4日、最大でも約3日、最大でも約2日または最大でも約1日にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、最大でも約7日にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、最大でも約14日にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、最大でも約45日にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、最大でも約90日にわたって放出され得る。
[0207]一部の実施形態では、治療有効量は、約1週間~約36ヶ月、約1週間~約34ヶ月、約1週間~約32ヶ月、約1週間~約30ヶ月、約1週間~約30ヶ月、約1週間~約28ヶ月、約1週間~約26ヶ月、約1週間~約24ヶ月、約1週間~約22ヶ月、約1週間~約20ヶ月、約1週間~約18ヶ月、約1週間~約16ヶ月、約1週間~約14ヶ月、約1週間~約12ヶ月、約1週間~約10ヶ月、約1週間~約8ヶ月、約1週間~約6ヶ月、約1週間~約4ヶ月、約1週間~約2ヶ月、約1週間~約1ヶ月、約1週間~約3週間または約1週間~約2週間にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、約1日~約7日にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、約1日~約14日にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、約1日~約45日にわたって放出され得る。一部の実施形態では、治療有効量は、約1日~約90日にわたって放出され得る。
[0208]有効量(例えば治療有効量)または有効用量(例えば治療有効用量)は、約1マイクログラム(μg)~約10ミリグラム(mg)の範囲であり得る。有効量または有効用量は、用いられる活性剤および/または診断剤、ならびに状態または合併症の重症度によって決まり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、約50μg~約800μgの範囲であり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、約50μg~約100μg、約50μg~約150μg、約50μg~約200μg、約50μg~約250μg、約50μg~約300μg、約50μg~約350μg、約50μg~約400μg、約50μg~約450μg、約50μg~約500μg、約50μg~約550μg、約50μg~約600μg、約50μg~約650μg、約50μg~約700μg、約50μg~約750μg、約50μg~約800μg、約100μg~約150μg、約100μg~約200μg、約100μg~約250μg、約100μg~約300μg、約100μg~約350μg、約100μg~約400μg、約100μg~約450μg、約100μg~約500μg、約100μg~約550μg、約100μg~約600μg、約100μg~約650μg、約100μg~約700μg、約100μg~約750μg、約100μg~約800μg、約150μg~約200μg、約150μg~約250μg、約150μg~約300μg、約150μg~約350μg、約150μg~約400μg、約150μg~約450μg、約150μg~約500μg、約150μg~約550μg、約150μg~約600μg、約150μg~約650μg、約150μg~約700μg、約150μg~約750μg、約150μg~約800μg、約200μg~約250μg、約200μg~約300μg、約200μg~約350μg、約200μg~約400μg、約200μg~約450μg、約200μg~約500μg、約200μg~約550μg、約200μg~約600μg、約200μg~約650μg、約200μg~約700μg、約200μg~約750μg、約200μg~約800μg、約250μg~約300μg、約250μg~約350μg、約250μg~約400μg、約250μg~約450μg、約250μg~約500μg、約250μg~約550μg、約250μg~約600μg、約250μg~約650μg、約250μg~約700μg、約250μg~約750μg、約250μg~約800μg、約300μg~約350μg、約300μg~約400μg、約300μg~約450μg、約300μg~約500μg、約300μg~約550μg、約300μg~約600μg、約300μg~約650μg、約300μg~約700μg、約300μg~約750μg、約300μg~約800μg、約350μg~約400μg、約350μg~約450μg、約350μg~約500μg、約350μg~約550μg、約350μg~約600μg、約350μg~約650μg、約350μg~約700μg、約350μg~約750μg、約350μg~約800μg、約400μg~約450μg、約400μg~約500μg、約400μg~約550μg、約400μg~約600μg、約400μg~約650μg、約400μg~約700μg、約400μg~約750μg、約400μg~約800μg、約450μg~約500μg、約450μg~約550μg、約450μg~約600μg、約450μg~約650μg、約450μg~約700μg、約450μg~約750μg、約500μg~約550μg、約500μg~約600μg、約500μg~約650μg、約500μg~約700μg、約500μg~約750μg、約450μg~約800μg、約550μg~約600μg、約550μg~約650μg、約550μg~約700μg、約550μg~約750μg、約550μg~約800μg、約600μg~約650μg、約600μg~約700μg、約600μg~約750μg、約650μg~約700μg、約650μg~約750μg、約600μg~約800μg、約700μg~約750μg、約700μg~約800μg、または約750μg~約800μgの範囲であり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、約50μg~約200μgの範囲であり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、約50μg~約400μgの範囲であり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、約50μg~約700μgの範囲であり得る。
[0209]一部の実施形態では、有効量または有効用量は、少なくとも約50μg、少なくとも約60μg、少なくとも約70μg、少なくとも約80μg、少なくとも約90μg、少なくとも約100μg、少なくとも約150μg、少なくとも約200μg、少なくとも約250μg、少なくとも約300μg、少なくとも約350μg、少なくとも約400μg、少なくとも約450μg、少なくとも約500μg、少なくとも約600μg、少なくとも約650μg、少なくとも約700μg、少なくとも約750μg、少なくとも約800μg、少なくとも約850μg、少なくとも約900μg、少なくとも約1mg、少なくとも約2mg、少なくとも約3mg、少なくとも約4mg、少なくとも約5mg、少なくとも約6mg、少なくとも約7mg、少なくとも約8mg、少なくとも約9mgまたは少なくとも約10mgであり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、少なくとも約150μgであり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、少なくとも約300μgであり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、少なくとも約600μgであり得る。
[0210]一部の実施形態では、有効量または有効用量は、最大でも約50μg、最大でも約60μg、最大でも約70μg、最大でも約80μg、最大でも約90μg、最大でも約100μg、最大でも約150μg、最大でも約200μg、最大でも約250μg、最大でも約300μg、最大でも約350μg、最大でも約400μg、最大でも約450μg、最大でも約500μg、最大でも約600μg、最大でも約650μg、最大でも約700μg、最大でも約750μg、最大でも約800μg、最大でも約850μg、最大でも約900μg、最大でも約1mg、最大でも約2mg、最大でも約3mg、最大でも約4mg、最大でも約5mg、最大でも約6mg、最大でも約7mg、最大でも約8mg、最大でも約9mgまたは最大でも約10mgであり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、最大でも約150μgであり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、最大でも約300μgであり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、最大でも約600μgであり得る。
[0211]一部の実施形態では、有効量または有効用量は、約50μg、約60μg、約70μg、約80μg、約90μg、約100μg、約150μg、約200μg、約250μg、約300μg、約350μg、約400μg、約450μg、約500μg、約600μg、約650μg、約700μg、約750μg、約800μg、約850μg、約900μg、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mgまたは約10mgであり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、約150μgであり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、約300μgであり得る。一部の実施形態では、有効量または有効用量は、約600μgであり得る。
[0212]一部の例では、眼科用物品は、約1週間~約36ヶ月の期間にわたり、約1μg~約10mgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約12週間の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。
[0213]一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約6ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約8ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約10ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約12ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約14ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約16ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約18ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約20ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約22ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約24ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約26ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約28ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約30ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約32ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約34ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約36ヶ月の期間にわたり、約1μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。
[0214]さらに他の例では、眼科用物品は、約2週間~約8週間の期間にわたり、約100μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、約2週間~約8週間の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。別の例では、眼科用物品は、2~3週間にわたり、約1μg~約300μgを放出し得る。別の例では、眼科用物品は、6~8週間にわたり100μg~約600μgを放出し得る。
[0215]一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約6ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約8ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約10ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約12ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約14ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約16ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約18ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約20ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約22ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約24ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約26ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約28ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約30ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約32ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約34ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。一部の追加の例では、眼科用物品は、約1週間~約36ヶ月の期間にわたり、約100μg~約500μg、または約200μg~約1000μgの活性剤および/または診断剤を放出し得る。
[0216]一部の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約0.1μg~約1μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約1μg~約10μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約50μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。
[0217]さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約100μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約150μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約200μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約250μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約300μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約350μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約400μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約450μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約500μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約550μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約600μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約650μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約700μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約750μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約800μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約850μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約900μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μg~約950μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約1μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約5μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約10μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約50μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約100μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約200μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約300μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約400μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約500μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約600μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約700μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約800μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約900μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。さらに他の例では、眼科用物品は、放出期間中に、1日につき平均約1,000μgの活性剤および/または診断剤を送達し得る。
[0218]一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約5重量パーセンテージ(重量%)~約50重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約5重量%~約10重量%、約5重量%~約15重量%、約5重量%~約20重量%、約5重量%~約25重量%、約5重量%~約30重量%、約5重量%~約35重量%、約5重量%~約40重量%、約5重量%~約45重量%、約10重量%~約15重量%、約10重量%~約20重量%、約10重量%~約25重量%、約10重量%~約30重量%、約10重量%~約35重量%、約10重量%~約40重量%、約10重量%~約45重量%、約10重量%~約50重量%、約15重量%~約20重量%、約15重量%~約25重量%、約15重量%~約30重量%、約15重量%~約35重量%、約15重量%~約40重量%、約15重量%~約45重量%、約15重量%~約50重量%、約20重量%~約25重量%、約20重量%~約30重量%、約20重量%~約35重量%、約20重量%~約40重量%、約20重量%~約45重量%、約20重量%~約50重量%、約25重量%~約30重量%、約25重量%~約35重量%、約25重量%~約40重量%、約25重量%~約45重量%、約25重量%~約50重量%、約30重量%~約35重量%、約30重量%~約40重量%、約30重量%~約45重量%、約30重量%~約50重量%、約35重量%~約40重量%、約35重量%~約45重量%、約35重量%~約50重量%、約40重量%~約45重量%、約40重量%~約50重量%、または約45重量%~約50重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約5重量%~約25重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約5重量%~約15重量%.%の濃度で眼科用物品に存在し得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約5重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約10重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約20重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。
[0219]一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約15重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約35重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約45重量%または少なくとも約50重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。
[0220]一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、最大でも約5重量%、最大でも約10重量%、最大でも約15重量%、最大でも約20重量%、最大でも約25重量%、最大でも約30重量%、最大でも約35重量%、最大でも約40重量%、最大でも約45重量%または最大でも約50重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、最大でも約5重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、最大でも約10重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、最大でも約20重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。
[0221]一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%または約50重量%の濃度で眼科用物品に存在し得る。
[0222]一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤の分子量、分子質量または分子サイズは、活性剤および/または診断剤の眼(例えば後眼部)への送達に影響を与え得る。したがって、いくつかの例では、活性剤および/または診断剤は、250,000ダルトン(Da)以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに追加の例では、活性剤および/または診断剤は、200,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに追加の例では、活性剤および/または診断剤は、190,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに追加の例では、活性剤および/または診断剤は、180,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、170,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、160,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、150,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、140,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、130,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、120,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、110,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、100,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、90,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、80,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、70,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、60,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、50,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、40,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、30,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、20,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、10,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、5,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、1,000Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに追加の例では、活性剤および/または診断剤は、500Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、400Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、300Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、200Da以下の分子量または分子質量を有し得る。さらに他の例では、活性剤および/または診断剤は、100Da以下の分子量または分子質量を有し得る。
[0223]一部の実施形態では、1個、2個またはそれ超の眼科用物品を、1つの眼につき導入して、または埋め込んで、有効量(例えば治療有効量)および/または有効用量(例えば治療有効用量)を達成できる。一部の実施形態では、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10個、またはそれ超の眼科用物品を、1つの眼につき導入する、または埋め込むことができる。一部の実施形態では、最大でも約10、9、8、7、6、5、4、3、2または1個の眼科用物品を、1つの眼につき導入する、または埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき少なくとも約1個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき少なくとも約2個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき少なくとも約3個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき少なくとも約4個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき少なくとも約5個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。
[0224]一部の実施形態では、1つの眼につき最大でも約1個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき最大でも約2個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき最大でも約3個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき最大でも約4個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき最大でも約5個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。
[0225]一部の実施形態では、1つの眼につき約1個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき約2個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき約3個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき約4個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。一部の実施形態では、1つの眼につき約5個の眼科用物品を導入するまたは埋め込むことができる。
[0226]様々な態様のいずれかでは、本明細書に記載されている1つまたは複数の眼科用物品は、眼科用物品を対象の眼に最大限接近させるサイズおよび/または形状で設計されている。活性剤および/または診断剤を眼に送達または投与するための、眼科用物品(例えば、活性剤および/または診断剤均質送達デバイス)の形状および/またはサイズは、活性剤および/または診断剤の送達量および速度で重要な役割を果たし得る。例えば、眼科用物品(例えば、活性剤および/または診断剤均質送達デバイス)の形状および/またはサイズは、望ましい放出プロファイルに好適な組成パラメーターを維持しつつ、眼科用物品(例えば、活性剤および/または診断剤均質送達デバイス)により放出される活性剤および/または診断剤の速いおよび/または遅い放出速度;ならびに大量または少量のそれらを確保するように設計できる。
[0227]一部の実施形態では、眼科用物品の形状は、開口内部構造(例えば中心における孔)を有するプリズムであり得る。一部の実施形態では、プリズムは、押出プリズムであり得る。プリズムは、円形プリズム、長方形プリズム、正方形プリズム、四辺形プリズム、五角形プリズム、六角形プリズム、七角形プリズム、八角形プリズム、九角形プリズム、十角形プリズム、十一角形プリズム、十二角形プリズムまたは別の形状のプリズムであり得る。一部の実施形態では、プリズムは、多面体であり得る。一部の実施形態では、眼科用物品は、開口内部構造(例えば中心における孔)を有する円環、押出円環、トーラス、押出正方形、押出四辺形、押出長方形、押出五角形、押出六角形、押出七角形、押出八角形、押出九角形、押出十角形、押出十一角形、押出十二角形、押出多辺形であり得る。一部の実施形態では、多辺形は、3、4、5、6、7、8、9または10辺を含み得る。
[0228]一部の実施形態では、眼科用物品の形状は、円盤、円筒、爪様プラグ、棒、平板、半球、軸が折り曲げられた円錐台、眼用デバイス部分周囲に巻かれたポリマーワイヤーおよび眼用デバイス部分周囲を包むポリマーシートであり得る。
[0229]一部の実施形態では、眼科用物品は、眼用デバイス部分と結合するための内部構造を含み得る。内部構造は、孔であり得る。例えば、本明細書で開示されている形状のいずれかの眼科用物品は、中心に眼内レンズと結合するための孔を含み得る。一部の実施形態では、眼科用物品および/または内部構造の形状は、眼科用物品が結合する眼用デバイス(例えば眼内デバイス)部分の形状と同一であり得る。例えば、眼科用物品および/または内部構造の形状は、眼内レンズのハプティクスの形状と同一であり得る。一部の実施形態では、眼科用物品および/または内部構造の形状は、眼科用物品が結合する眼用デバイス(例えば眼内デバイス)部分の形状と異なり得る。例えば、眼科用物品および/または内部構造の形状は、眼内レンズのハプティクスの形状とは異なり得る。
[0230]一部の実施形態では、眼科用物品の形状は、視線の妨げを予防するように操作できる。例えば、一部のケースでは、眼科用物品は、サイズを、垂直軸に対する1つの軸に沿ってより大規模に拡大させて、視線を妨げないようにするために、三日月形状、楕円形状(例えば円盤形状、フットボール形状、卵形状)、棒形状等を有することができる。
[0231]一部の実施形態では、ポリマー材料(例えば、生分解性ポリマーマトリックス)が、眼科用物品(例えば、活性剤および/または診断剤均質送達デバイス)に用いられる場合、ポリマー材料(例えば、生分解性ポリマーマトリックス)は、望ましい生分解プロファイルを維持しつつ、様々な量の活性剤および/または診断剤を確保できる。生分解性マトリックスが放出する(例えば、制御可能に放出する)ことができる活性剤および/または診断剤の量は、特定の生分解プロファイル以内であり、プロファイルは、ポリマーマトリックスと1種または複数の活性剤および/または診断剤の両方の組成によって左右され得る。
[0232]一部の実施形態では、少量または大量の活性剤および/または診断剤が、有効量(例えば治療有効量)を対象に付与して、特定の状態を処置または診断するのに必要とされることがある。眼科用物品の全体のサイズは、大量の活性剤および/または診断剤を確保するために拡大できる。反対に、別の例のとして、眼科用物品のサイズは、少ない量の活性剤および/または診断剤が必要とされる場合、縮小できる。
[0233]一部の実施形態では、眼科用物品は、眼用デバイス(例えば眼内デバイス)部分の周囲で結合する(例えば付着する)ための内部構造(例えば孔)を含み得る。例えば、眼科用物品は、眼内レンズのハプティクスの幾何学的形状の周囲で結合するための孔を含み得る。孔は、円形であり得、ハプティクスは、円形または長方形であり得る。
[0234]一部の実施形態では、内部構造(例えば、孔)の寸法またはパラメーターは、眼科用物品が結合している眼用デバイス(例えば、眼内デバイス)の部分の対応する寸法またはパラメーター未満であるか、等しいか、またはより大きくてもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の内部構造(例えば、孔)の周囲長は、眼科用物品が結合している眼用デバイス(例えば、眼内デバイス)の部分の周囲長未満であるか、または等しくてもよい。一部の場合では、眼科用物品の孔の周囲長は、眼科用物品が結合している眼内レンズ上のハプティクスの周囲長未満であるか、または等しくてもよい。例えば、IOL(例えば、Aurovue)のハプティクスの断面寸法が、幅約1.00mm×0.32mmである場合、眼科用物品の孔の周囲長は、2.64mm未満であるか、または等しい場合がある。一部の実施形態では、眼科用物品の孔の周囲長は、約1.57mmであり得る。別の例では、IOL(例えば、Johnson & Johnson Surgical Vision 折り畳み式アクリル IOL Tecnis 1ピースによる)のハプティクスの断面寸法は、長方形の幅約0.72×0.46mmであり得、眼科用物品の孔の周囲長は、2.36mm未満であるか、または等しい場合がある。
[0235]一部の実施形態では、眼科用物品の孔の周囲長は、約0.5mm~約6mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の孔の周囲長は、約0.5mm~約1mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.5mm~約2mm、約0.5mm~約2.5mm、約0.5mm~約3mm、約0.5mm~約3.5mm、約0.5mm~約4mm、約0.5mm~約4.5mm、約0.5mm~約5mm、約0.5mm~約5.5mm、約0.5mm~約6mm、約1mm~約1.5mm、約1mm~約2mm、約1mm~約2.5mm、約1mm~約3mm、約1mm~約3.5mm、約1mm~約4mm、約1mm~約4.5mm、約1mm~約5mm、約1mm~約5.5mm、約1mm~約6mm、約1.5mm~約2mm、約1.5mm~約2.5mm、約1.5mm~約3mm、約1.5mm~約3.5mm、約1.5mm~約4mm、約1.5mm~約4.5mm、約1.5mm~約5mm、約1.5mm~約5.5mm、約1.5mm~約6mm、約2mm~約2.5mm、約2mm~約3mm、約2mm~約3.5mm、約2mm~約4mm、約2mm~約4.5mm、約2mm~約5mm、約2mm~約5.5mm、約2mm~約6mm、約2.5mm~約3mm、約2.5mm~約3.5mm、約2.5mm~約4mm、約2.5mm~約4.5mm、約2.5mm~約5mm、約2.5mm~約5.5mm、約2.5mm~約6mm、約3mm~約3.5mm、約3mm~約4mm、約3mm~約4.5mm、約3mm~約5mm、約3mm~約5.5mm、約3mm~約6mm、約3.5mm~約4mm、約3.5mm~約4.5mm、約3.5mm~約5mm、約3.5mm~約5.5mm、約3.5mm~約6mm、約4mm~約4.5mm、約4mm~約5mm、約4mm~約5.5mm、約4mm~約6mm、約4.5mm~約5mm、約4.5mm~約5.5mm、約4.5mm~約6mm、約5mm~約5.5mm、約5mm~約6mm、または約5.5mm~約6mmであってもよい。
[0236]一部の実施形態では、眼科用物品の孔の周囲長は、少なくとも約0.5mm、少なくとも約1mm、少なくとも約1.2mm、少なくとも約1.3mm、少なくとも約1.4mm、少なくとも約1.5mm、少なくとも約1.6mm、少なくとも約1.7mm、少なくとも約1.8mm、少なくとも約1.9mm、少なくとも約2mm、少なくとも約2.1mm、少なくとも約2.2mm、少なくとも約2.3mm、少なくとも約2.4mm、少なくとも約2.5mm、少なくとも約2.6mm、少なくとも約2.7mm、少なくとも約2.8mm、少なくとも約2.9mm、少なくとも約3mm、少なくとも約3.2mm、少なくとも約3.4mm、少なくとも約3.6mm、少なくとも約3.8mm、少なくとも約4mm、少なくとも約4.2mm、少なくとも約4.4mm、少なくとも約4.6mm、少なくとも約4.8mm、少なくとも約5mm、少なくとも約5.2mm、少なくとも約5.4mm、少なくとも約5.6mm、少なくとも約5.8mm、少なくとも約6mm、少なくとも約6.2mm、少なくとも約6.4mm、少なくとも約6.6mm、少なくとも約6.8mm、または少なくとも約7mmであってもよい。
[0237]一部の実施形態では、眼科用物品の孔の周囲長は、最大でも約0.5mm、最大でも約1mm、最大でも約1.2mm、最大でも約1.3mm、最大でも約1.4mm、最大でも約1.5mm、最大でも約1.6mm、最大でも約1.7mm、最大でも約1.8mm、最大でも約1.9mm、最大でも約2mm、最大でも約2.1mm、最大でも約2.2mm、最大でも約2.3mm、最大でも約2.4mm、最大でも約2.5mm、最大でも約2.6mm、最大でも約2.7mm、最大でも約2.8mm、最大でも約2.9mm、最大でも約3mm、最大でも約3.2mm、最大でも約3.4mm、最大でも約3.6mm、最大でも約3.8mm、最大でも約4mm、最大でも約4.2mm、最大でも約4.4mm、最大でも約4.6mm、最大でも約4.8mm、最大でも約5mm、最大でも約5.2mm、最大でも約5.4mm、最大でも約5.6mm、最大でも約5.8mm、最大でも約6mm、最大でも約6.2mm、最大でも約6.4mm、最大でも約6.6mm、最大でも約6.8mm、または最大でも約7mmであってもよい。
[0238]一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の最大幅は、眼科用物品が結合している眼用デバイス(例えば、眼内デバイス)の部分の最大幅未満であるか、または等しくてもよい。例えば、眼科用デバイスの内部構造の最大幅は、眼科用物品が結合している眼内レンズのハプティクスの最大幅未満であるか、または等しくてもよい。1ピースの折り畳み式アクリルIOLのハプティクスの最大幅は、およそ0.7mm~1.0mmであってもよく、3ピースの折り畳み式IOLのハプティクスの最大幅は、およそ0.1mm~0.2mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、眼科用物品が結合している眼用デバイス(例えば、眼内デバイス)の部分の直径未満であるか、または等しくてもよい。例えば、眼科用デバイスの内部構造の直径は、眼科用物品が結合している眼内レンズのハプティクスの直径未満であるか、等しいか、またはより大きくてもよい。
[0239]一部の実施形態では、本明細書におけるIOLのいずれかのハプティクスの最大幅は、約0.01mm~約10mmであってもよい。一部の実施形態では、本明細書におけるIOLのいずれかのハプティクスの最大幅は、約0.01mm~約0.05mm、約0.01mm~約0.1mm、約0.01mm~約0.5mm、約0.01mm~約1mm、約0.01mm~約1.5mm、約0.01mm~約2mm、約0.01mm~約3mm、約0.01mm~約4mm、約0.01mm~約5mm、約0.01mm~約10mm、約0.05mm~約0.1mm、約0.05mm~約0.5mm、約0.05mm~約1mm、約0.05mm~約1.5mm、約0.05mm~約2mm、約0.05mm~約3mm、約0.05mm~約4mm、約0.05mm~約5mm、約0.05mm~約10mm、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約1mm、約0.1mm~約1.5mm、約0.1mm~約2mm、約0.1mm~約3mm、約0.1mm~約4mm、約0.1mm~約5mm、約0.1mm~約10mm、約0.5mm~約1mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.5mm~約2mm、約0.5mm~約3mm、約0.5mm~約4mm、約0.5mm~約5mm、約0.5mm~約10mm、約1mm~約1.5mm、約1mm~約2mm、約1mm~約3mm、約1mm~約4mm、約1mm~約5mm、約1mm~約10mm、約1.5mm~約2mm、約1.5mm~約3mm、約1.5mm~約4mm、約1.5mm~約5mm、約1.5mm~約10mm、約2mm~約3mm、約2mm~約4mm、約2mm~約5mm、約2mm~約10mm、約3mm~約4mm、約3mm~約5mm、約3mm~約10mm、約4mm~約5mm、約4mm~約10mm、または約5mm~約10mmであってもよい。
[0240]一部の実施形態では、本明細書におけるIOLのいずれかのハプティクスの最大幅は、少なくとも約0.01mm、少なくとも約0.05mm、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.3mm、少なくとも約0.4mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約0.6mm、少なくとも約0.7mm、少なくとも約0.8mm、少なくとも約0.9mm、少なくとも約1mm、少なくとも約1.1mm、少なくとも約1.2mm、少なくとも約1.3mm、少なくとも約1.4mm、少なくとも約1.5mm、少なくとも約1.6mm、少なくとも約1.7mm、少なくとも約1.8mm、少なくとも約1.9mm、少なくとも約2mm、少なくとも約3mm、少なくとも約4mm、少なくとも約5mm、少なくとも約6mm、少なくとも約7mm、少なくとも約8mm、少なくとも約9mm、または少なくとも約10であってもよい。一部の実施形態では、本明細書におけるIOLのいずれかのハプティクスの最大幅は、少なくとも約0.5mmであってもよい。一部の実施形態では、本明細書におけるIOLのいずれかのハプティクスの最大幅は、少なくとも約0.07mmであってもよい。一部の実施形態では、本明細書におけるIOLのいずれかのハプティクスの最大幅は、少なくとも約1mmであってもよい。
[0241]一部の実施形態では、本明細書におけるIOLのいずれかのハプティクスの最大幅は、最大でも約0.01mm、最大でも約0.05mm、最大でも約0.1mm、最大でも約0.2mm、最大でも約0.3mm、最大でも約0.4mm、最大でも約0.5mm、最大でも約0.6mm、最大でも約0.7mm、最大でも約0.8mm、最大でも約0.9mm、最大でも約1mm、最大でも約1.1mm、最大でも約1.2mm、最大でも約1.3mm、最大でも約1.4mm、最大でも約1.5mm、最大でも約1.6mm、最大でも約1.7mm、最大でも約1.8mm、最大でも約1.9mm、最大でも約2mm、最大でも約3mm、最大でも約4mm、最大でも約5mm、最大でも約6mm、最大でも約7mm、最大でも約8mm、最大でも約9mm、または最大でも約10であってもよい。一部の実施形態では、本明細書におけるIOLのいずれかのハプティクスの最大幅は、最大でも約1.5mmであってもよい。一部の実施形態では、本明細書におけるIOLのいずれかのハプティクスの最大幅は、最大でも約1mmであってもよい。一部の実施形態では、本明細書におけるIOLのいずれかのハプティクスの最大幅は、最大でも約0.5mmであってもよい。
[0242]一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、約0.1mm~2.3mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、約0.1mm~約0.3mm、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約0.7mm、約0.1mm~約0.9mm、約0.1mm~約1.1mm、約0.1mm~約1.3mm、約0.1mm~約1.5mm、約0.1mm~約1.7mm、約0.1mm~約1.9mm、約0.1mm~約2.1mm、約0.1mm~約2.3mm、約0.3mm~約0.5mm、約0.3mm~約0.7mm、約0.3mm~約0.9mm、約0.3mm~約1.1mm、約0.3mm~約1.3mm、約0.3mm~約1.5mm、約0.3mm~約1.7mm、約0.3mm~約1.9mm、約0.3mm~約2.1mm、約0.3mm~約2.3mm、約0.5mm~約0.7mm、約0.5mm~約0.9mm、約0.5mm~約1.1mm、約0.5mm~約1.3mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.5mm~約1.7mm、約0.5mm~約1.9mm、約0.5mm~約2.1mm、約0.5mm~約2.3mm、約0.7mm~約0.9mm、約0.7mm~約1.1mm、約0.7mm~約1.3mm、約0.7mm~約1.5mm、約0.7mm~約1.7mm、約0.7mm~約1.9mm、約0.7mm~約2.1mm、約0.7mm~約2.3mm、約0.9mm~約1.1mm、約0.9mm~約1.3mm、約0.9mm~約1.5mm、約0.9mm~約1.7mm、約0.9mm~約1.9mm、約0.9mm~約2.1mm、約0.9mm~約2.3mm、約1.1mm~約1.3mm、約1.1mm~約1.5mm、約1.1mm~約1.7mm、約1.1mm~約1.9mm、約1.1mm~約2.1mm、約1.1mm~約2.3mm、約1.3mm~約1.5mm、約1.3mm~約1.7mm、約1.3mm~約1.9mm、約1.3mm~約2.1mm、約1.3mm~約2.3mm、約1.5mm~約1.7mm、約1.5mm~約1.9mm、約1.5mm~約2.1mm、約1.5mm~約2.3mm、約1.7mm~約1.9mm、約1.7mm~約2.1mm、約1.7mm~約2.3mm、約1.9mm~約2.1mm、約1.9mm~約2.3mm、または約2.1mm~約2.3mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、約0.1mm~約1mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、約0.1mm~約0.7mmであってもよい。
[0243]一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.25mm、少なくとも約0.3mm、少なくとも約0.35mm、少なくとも約0.4mm、少なくとも約0.45mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約0.55mm、少なくとも約0.6mm、少なくとも約0.65mm、少なくとも約0.7mm、少なくとも約0.75mm、少なくとも約0.8mm、少なくとも約0.85mm、少なくとも約0.9mm、少なくとも約0.95mm、少なくとも約1mm、少なくとも約1.05mm、少なくとも約1.1mm、少なくとも約1.15mm、少なくとも約1.2mm、少なくとも約1.25mm、少なくとも約1.3mm、少なくとも約1.35mm、少なくとも約1.4mm、少なくとも約1.45mm、少なくとも約1.5mm、少なくとも約1.55mm、少なくとも約1.6mm、少なくとも約1.65mm、少なくとも約1.7mm、少なくとも約1.75mm、少なくとも約1.8mm、少なくとも約1.85mm、少なくとも約1.9mm、少なくとも約1.95mm、少なくとも約2mm、少なくとも約2.05mm、少なくとも約2.1mm、少なくとも約2.15mm、少なくとも約2.2mm、少なくとも約2.25mm、または少なくとも約2.3であってもよい。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、少なくとも約0.1mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、少なくとも約0.5mmであってもよい。
[0244]一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、最大でも約0.1mm、最大でも約0.2mm、最大でも約0.25mm、最大でも約0.3mm、最大でも約0.35mm、最大でも約0.4mm、最大でも約0.45mm、最大でも約0.5mm、最大でも約0.55mm、最大でも約0.6mm、最大でも約0.65mm、最大でも約0.7mm、最大でも約0.75mm、最大でも約0.8mm、最大でも約0.85mm、最大でも約0.9mm、最大でも約0.95mm、最大でも約1mm、最大でも約1.05mm、最大でも約1.1mm、最大でも約1.15mm、最大でも約1.2mm、最大でも約1.25mm、最大でも約1.3mm、最大でも約1.35mm、最大でも約1.4mm、最大でも約1.45mm、最大でも約1.5mm、最大でも約1.55mm、最大でも約1.6mm、最大でも約1.65mm、最大でも約1.7mm、最大でも約1.75mm、最大でも約1.8mm、最大でも約1.85mm、最大でも約1.9mm、最大でも約1.95mm、最大でも約2mm、最大でも約2.05mm、最大でも約2.1mm、最大でも約2.15mm、最大でも約2.2mm、最大でも約2.25mm、または最大でも約2.3であってもよい。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、最大でも約0.5mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、最大でも約1mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、最大でも約1.5mmであってもよい。
[0245]一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、約0.1mm、約0.2mm、約0.25mm、約0.3mm、約0.35mm、約0.4mm、約0.45mm、約0.5mm、約0.55mm、約0.6mm、約0.65mm、約0.7mm、約0.75mm、約0.8mm、約0.85mm、約0.9mm、約0.95mm、約1mm、約1.05mm、約1.1mm、約1.15mm、約1.2mm、約1.25mm、約1.3mm、約1.35mm、約1.4mm、約1.45mm、約1.5mm、約1.55mm、約1.6mm、約1.65mm、約1.7mm、約1.75mm、約1.8mm、約1.85mm、約1.9mm、約1.95mm、約2mm、約2.05mm、約2.1mm、約2.15mm、約2.2mm、約2.25mm、または約2.3であってもよい。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内部構造の直径は、約0.5mmであってもよい。
[0246]図1Aおよび図1Bは、様々な形状の眼科用物品(例えば、活性剤および/または診断剤送達デバイス)100の例を概略的に例証する。眼科用物品100は、内部構造(例えば孔)110を含み得る。一部の図では、眼科用物品100は、円環(例えば押出円環)形状の眼科用物品101および/またはトロイド形状の眼科用物品106であり得る。図1Aは、円環(例えば押出円環)形状の眼科用物品101の透視図を例証する。図1Bは、トロイド形状の眼科用物品106の透視図を例証する。一部の図では、内部構造(例えば孔)110は、円環(例えば押出円環)形状の眼科用物品101の円形孔120であり得る。一部の図では、内部構造(例えば孔)110は、トロイド形状の眼科用物品106の円形孔130であり得る。
[0247]図2A、図2B、図2C、図2D、図2E、図2F、図2Gおよび図2Hは、様々な形状の眼科用物品(例えば、活性剤および/または診断剤送達デバイス)100の例の他の見方(例えば、平面図、断面図)を概略的に例証する。眼科用物品100は、内径または側縁240を有する内部構造(例えば孔)110を含み得る。眼科用物品100は、外径または外縁230、断面厚250および/または壁厚260も含み得る。
[0248]図2Aは、円環(例えば押出円環)形状の眼科用物品101の平面図を例証する。図2Bは、円環形状の眼科用物品101の断面図を例証する。円環形状の眼科用物品101は、円形孔120である内部構造110を含む。内部構造110は、内径または側縁240を含む。内径または側縁240は、内径204であり得る。円環形状の眼科用物品101は、外径または外縁230、断面厚250および/または壁厚260も含み得る。外径または外縁230は、外径203であり得る。断面厚250は、断面厚205であり得る。壁厚260は、壁厚216であり得る。
[0249]図2Cは、トロイド形状の眼科用物品106の平面図を例証する。図2Dは、トロイド形状の眼科用物品106の断面図を例証する。トロイド形状の眼科用物品106は、円形孔130である内部構造110を含む。内部構造110は、内径または側縁240を含む。内径または側縁240は、内径209であり得る。トロイド形状の眼科用物品106は、外径または外縁230、断面厚250および/または壁厚260も含み得る。外径または外縁230は、外径208であり得る。断面厚250は、断面厚210であり得る。壁厚260は、壁厚217であり得る。
[0250]一部の図では、眼科用物品100は、正方形状(例えば押出正方形状)の眼科用物品211であり得る。図2Eは、正方形状(例えば押出正方形状)の眼科用物品211の平面図を例証する。図2Fは、正方形状(例えば押出正方形状)の眼科用物品211の断面図を例証する。正方形状(例えば押出正方形状)の眼科用物品211は、正方形孔255であり得る内部構造(例えば孔)110を含み得る。内部構造110は、内径または側縁240を含む。内径または側縁240は、側縁214であり得る。正方形状の眼科用物品211は、外径または外縁230、断面厚250および/または壁厚260も含み得る。外径または外縁230は、外縁213であり得る。断面厚250は、断面厚215であり得る。壁厚260は、壁厚218であり得る。
[0251]一部の図では、眼科用物品100は、八角形状の眼科用物品270であり得る。図2Gは、八角形状の眼科用物品270の平面図を例証する。図2Hは、八角形状の眼科用物品270の断面図を例証する。八角形状の眼科用物品270は、八角形状の孔272であり得る内部構造(例えば孔)110を含み得る。内部構造110は、内径または側縁240を含む。内径または側縁240は、内径274であり得る。八角形状の眼科用物品270は、外径または外縁230、断面厚250および/または壁厚260も含み得る。外径または外縁230は、外縁276であり得る。断面厚250は、断面厚278であり得る。壁厚260は、壁厚280であり得る。
[0252]一部の実施形態では、内径240(例えば内径204、内径209、内径274)または内側面長さ240(例えば内径214)は、約0.05ミリメートル(mm)~6mmであり得る。
[0253]一部の実施形態では、内径240または内側面長さ240は、約0.05mm~6mmであり得る。一部の実施形態では、内径240または内側面長さ240は、約0.05mm~約0.5mm、約0.05mm~約0.1mm、約0.05mm~約1.5mm、約0.05mm~約2mm、約0.05mm~約2.5mm、約0.05mm~約3mm、約0.05mm~約3.5mm、約0.05mm~約4mm、約0.05mm~約4.5mm、約0.05mm~約5mm、約0.05mm~約5.5mm、約0.05mm~約6mm、約0.5mm~約0.1mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.5mm~約2mm、約0.5mm~約2.5mm、約0.5mm~約3mm、約0.5mm~約3.5mm、約0.5mm~約4mm、約0.5mm~約4.5mm、約0.5mm~約5mm、約0.5mm~約5.5mm、約0.5mm~約6mm、約0.1mm~約1.5mm、約0.1mm~約2mm、約0.1mm~約2.5mm、約0.1mm~約3mm、約0.1mm~約3.5mm、約0.1mm~約4mm、約0.1mm~約4.5mm、約0.1mm~約5mm、約0.1mm~約5.5mm、約1mm~約6mm、約1.5mm~約2mm、約1.5mm~約2.5mm、約1.5mm~約3mm、約1.5mm~約3.5mm、約1.5mm~約4mm、約1.5mm~約4.5mm、約1.5mm~約5mm、約1.5mm~約5.5mm、約1.5mm~約6mm、約2mm~約2.5mm、約2mm~約3mm、約2mm~約3.5mm、約2mm~約4mm、約2mm~約4.5mm、約2mm~約5mm、約2mm~約5.5mm、約2mm~約6mm、約2.5mm~約3mm、約2.5mm~約3.5mm、約2.5mm~約4mm、約2.5mm~約4.5mm、約2.5mm~約5mm、約2.5mm~約5.5mm、約2.5mm~約6mm、約3mm~約3.5mm、約3mm~約4mm、約3mm~約4.5mm、約3mm~約5mm、約3mm~約5.5mm、約3mm~約6mm、約3.5mm~約4mm、約3.5mm~約4.5mm、約3.5mm~約5mm、約3.5mm~約5.5mm、約3.5mm~約6mm、約4mm~約4.5mm、約4mm~約5mm、約4mm~約5.5mm、約4.5mm~約5mm、約4.5mm~約5.5mm、約4.5mm~約6mm、約5mm~約5.5mm、約5mm~約6mm、または約5.5mm~約6mmであり得る。
[0254]一部の実施形態では、眼科用デバイスの内径240または内側面長さ240は、少なくとも約0.05mm、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.15mm、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.25mm、少なくとも約0.3mm、少なくとも約0.35mm、少なくとも約0.4mm、少なくとも約0.45mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約0.55mm、少なくとも約0.6mm、少なくとも約0.65mm、少なくとも約0.7mm、少なくとも約0.75mm、少なくとも約0.8mm、少なくとも約0.85mm、少なくとも約0.9mm、少なくとも約0.95mm、少なくとも約1mm、少なくとも約1.05mm、少なくとも約1.1mm、少なくとも約1.15mm、少なくとも約1.2mm、少なくとも約1.25mm、少なくとも約1.3mm、少なくとも約1.35mm、少なくとも約1.4mm、少なくとも約1.45mm、少なくとも約1.5mm、少なくとも約1.55mm、少なくとも約1.6mm、少なくとも約1.65mm、少なくとも約1.7mm、少なくとも約1.75mm、少なくとも約1.8mm、少なくとも約1.85mm、少なくとも約1.9mm、少なくとも約1.95mm、少なくとも約2mm、少なくとも約2.05mm、少なくとも約2.1mm、少なくとも約2.15mm、少なくとも約2.2mm、少なくとも約2.25mm、少なくとも約2.3mm、少なくとも約2.4mm、少なくとも約2.5mm、少なくとも約2.6mm、少なくとも約2.7mm、少なくとも約2.8mm、少なくとも約2.9mm、少なくとも約3mm、少なくとも約3.5mm、少なくとも約4mm、少なくとも約4.5mm、少なくとも約5mm、少なくとも約5.5mm、または少なくとも約6mmであり得る。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内径240または内側面長さ240は、少なくとも約0.1mmであり得る。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内径240または内側面長さ240は、少なくとも約0.5mmであり得る。
[0255]一部の実施形態では、眼科用デバイスの内径240または内側面長さ240は、最大でも約0.05mm、最大でも約0.1mm、最大でも約0.15mm、最大でも約0.2mm、最大でも約0.25mm、最大でも約0.3mm、最大でも約0.35mm、最大でも約0.4mm、最大でも約0.45mm、最大でも約0.5mm、最大でも約0.55mm、最大でも約0.6mm、最大でも約0.65mm、最大でも約0.7mm、最大でも約0.75mm、最大でも約0.8mm、最大でも約0.85mm、最大でも約0.9mm、最大でも約0.95mm、最大でも約1mm、最大でも約1.05mm、最大でも約1.1mm、最大でも約1.15mm、最大でも約1.2mm、最大でも約1.25mm、最大でも約1.3mm、最大でも約1.35mm、最大でも約1.4mm、最大でも約1.45mm、最大でも約1.5mm、最大でも約1.55mm、最大でも約1.6mm、最大でも約1.65mm、最大でも約1.7mm、最大でも約1.75mm、最大でも約1.8mm、最大でも約1.85mm、最大でも約1.9mm、最大でも約1.95mm、最大でも約2mm、最大でも約2.05mm、最大でも約2.1mm、最大でも約2.15mm、最大でも約2.2mm、最大でも約2.25mm、最大でも約2.3mm、最大でも約2.4mm、最大でも約2.5mm、最大でも約2.6mm、最大でも約2.7mm、最大でも約2.8mm、最大でも約2.9mm、最大でも約3mm、最大でも約3.5mm、最大でも約4mm、最大でも約4.5mm、最大でも約5mm、最大でも約5.5mm、または最大でも約6mmであり得る。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内径240または内側面長さ240は、最大でも約0.5mmであり得る。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内径240または内側面長さ240は、最大でも約1mmであり得る。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内径240または内側面長さ240は、最大でも約1.5mmであり得る。
[0256]一部の実施形態では、眼科用デバイスの内径240または内側面長さ240は、約0.05mm、約0.1mm、約0.15mm、約0.2mm、約0.25mm、約0.3mm、約0.35mm、約0.4mm、約0.45mm、約0.5mm、約0.55mm、約0.6mm、約0.65mm、約0.7mm、約0.75mm、約0.8mm、約0.85mm、約0.9mm、約0.95mm、約1mm、約1.05mm、約1.1mm、約1.15mm、約1.2mm、約1.25mm、約1.3mm、約1.35mm、約1.4mm、約1.45mm、約1.5mm、約1.55mm、約1.6mm、約1.65mm、約1.7mm、約1.75mm、約1.8mm、約1.85mm、約1.9mm、約1.95mm、約2mm、約2.05mm、約2.1mm、約2.15mm、約2.2mm、約2.25mm、約2.3mm、約2.4mm、約2.5mm、約2.6mm、約2.7mm、約2.8mm、約2.9mm、約3mm、約3.1mm、約3.2mm、約3.3mm、約3.4mm、約3.5mm、約3.6mm、約3.7mm、約3.8mm、約3.9mm、約4mm、約4.1mm、約4.2mm、約4.3mm、約4.4mm、約4.5mm、約4.6mm、約4.7mm、約4.8mm、約4.9mm、約5mm、約5.1mm、約5.2mm、約5.3mm、約5.4mm、約5.5mm、約5.6mm、約5.7mm、約5.8mm、約5.9mm、または約6mmであり得る。一部の実施形態では、眼科用デバイスの内径240または内側面長さ240は、約0.5mmであり得る。
[0257]一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚260(例えば壁厚216、壁厚217、壁厚218、壁厚280)は、約0.001mm~3mmであり得る。一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、約0.001mm~約0.01mm、約0.001mm~約0.1mm、約0.001mm~約0.2mm、約0.001mm~約0.3mm、約0.001mm~約0.4mm、約0.001mm~約0.5mm、約0.001mm~約1mm、約0.001mm~約1.5mm、約0.001mm~約2mm、約0.001mm~約2.5mm、約0.001mm~約3mm、約0.01mm~約0.1mm、約0.01mm~約0.2mm、約0.01mm~約0.3mm、約0.01mm~約0.4mm、約0.01mm~約0.5mm、約0.01mm~約1mm、約0.01mm~約1.5mm、約0.01mm~約2mm、約0.01mm~約2.5mm、約0.01mm~約3mm、約0.1mm~約0.2mm、約0.1mm~約0.3mm、約0.1mm~約0.4mm、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約1mm、約0.1mm~約1.5mm、約0.1mm~約2mm、約0.1mm~約2.5mm、約0.1mm~約3mm、約0.2mm~約0.3mm、約0.2mm~約0.4mm、約0.2mm~約0.5mm、約0.2mm~約1mm、約0.2mm~約1.5mm、約0.2mm~約2mm、約0.2mm~約2.5mm、約0.2mm~約3mm、約0.3mm~約0.4mm、約0.3mm~約0.5mm、約0.3mm~約1mm、約0.3mm~約1.5mm、約0.3mm~約2mm、約0.3mm~約2.5mm、約0.3mm~約3mm、約0.4mm~約0.5mm、約0.4mm~約1mm、約0.4mm~約1.5mm、約0.4mm~約2mm、約0.4mm~約2.5mm、約0.4mm~約3mm、約0.5mm~約1mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.5mm~約2mm、約0.5mm~約2.5mm、約0.5mm~約3mm、約1mm~約1.5mm、約1mm~約2mm、約1mm~約2.5mm、約1mm~約3mm、約1.5mm~約2mm、約1.5mm~約2.5mm、約1.5mm~約3mm、約2mm~約2.5mm、約2mm~約3mm、または約2.5mm~約3mmであり得る。一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、約0.1mm~約1mmであり得る。一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、約0.1mm~約1.5mmであり得る。
[0258]一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、少なくとも約0.001mm、少なくとも約0.005mm、少なくとも約0.01mm、少なくとも約0.02mm、少なくとも約0.03mm、少なくとも約0.04mm、少なくとも約0.05mm、少なくとも約0.06mm、少なくとも約0.07mm、少なくとも約0.08mm、少なくとも約0.09mm、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.15mm、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.25mm、少なくとも約0.3mm、少なくとも約0.35mm、少なくとも約0.4mm、少なくとも約0.45mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約0.55mm、少なくとも約0.6mm、少なくとも約0.65mm、少なくとも約0.7mm、少なくとも約0.75mm、少なくとも約0.8mm、少なくとも約0.85mm、少なくとも約0.9mm、少なくとも約0.95mm、少なくとも約1mm、少なくとも約1.2mm、少なくとも約1.4mm、少なくとも約1.6mm、少なくとも約1.8mm、少なくとも約2mm、少なくとも約2.2mm、少なくとも約2.4mm、少なくとも約2.6mm、少なくとも約2.8mmまたは少なくとも約3mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、少なくとも約0.1mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、少なくとも約0.5mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、少なくとも約1mmであってもよい。
[0259]一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、最大でも約0.001mm、最大でも約0.005mm、最大でも約0.01mm、最大でも約0.02mm、最大でも約0.03mm、最大でも約0.04mm、最大でも約0.05mm、最大でも約0.06mm、最大でも約0.07mm、最大でも約0.08mm、最大でも約0.09mm、最大でも約0.1mm、最大でも約0.15mm、最大でも約0.2mm、最大でも約0.25mm、最大でも約0.3mm、最大でも約0.35mm、最大でも約0.4mm、最大でも約0.45mm、最大でも約0.5mm、最大でも約0.55mm、最大でも約0.6mm、最大でも約0.65mm、最大でも約0.7mm、最大でも約0.75mm、最大でも約0.8mm、最大でも約0.85mm、最大でも約0.9mm、最大でも約0.95mm、最大でも約1mm、最大でも約1.2mm、最大でも約1.4mm、最大でも約1.6mm、最大でも約1.8mm、最大でも約2mm、最大でも約2.2mm、最大でも約2.4mm、最大でも約2.6mm、最大でも約2.8mmまたは最大でも約3mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、最大でも約0.5mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、最大でも約1mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、最大でも約1.5mmであってもよい。
[0260]一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、約0.001mm、約0.005mm、約0.01mm、約0.02mm、約0.03mm、約0.04mm、約0.05mm、約0.06mm、約0.07mm、約0.08mm、約0.09mm、約0.1mm、約0.11mm、約0.12mm、約0.13mm、約0.14mm、約0.15mm、約0.16mm、約0.17mm、約0.18mm、約0.19mm、約0.2mm、約0.21mm、約0.22mm、約0.23mm、約0.24mm、約0.25mm、約0.26mm、約0.27mm、約0.28mm、約0.29mm、約0.3mm、約0.31mm、約0.32mm、約0.33mm、約0.34mm、約0.35mm、約0.36mm、約0.37mm、約0.38mm、約0.39mm、約0.4mm、約0.41mm、約0.42mm、約0.43mm、約0.44mm、約0.45mm、約0.46mm、約0.47mm、約0.48mm、約0.49mm、約0.5mm、約0.51mm、約0.52mm、約0.53mm、約0.54mm、約0.55mm、約0.56mm、約0.57mm、約0.58mm、約0.59mm、約0.6mm、約0.61mm、約0.62mm、約0.63mm、約0.64mm、約0.65mm、約0.66mm、約0.67mm、約0.68mm、約0.69mm、約0.7mm、約0.71mm、約0.72mm、約0.73mm、約0.74mm、約0.75mm、約0.76mm、約0.77mm、約0.78mm、約0.79mm、約0.8mm、約0.81mm、約0.82mm、約0.83mm、約0.84mm、約0.85mm、約0.86mm、約0.87mm、約0.88mm、約0.89mm、約0.9mm、約0.91mm、約0.92mm、約0.93mm、約0.94mm、約0.95mm、約0.96mm、約0.97mm、約0.98mm、約0.99mm、約1mm、約1.1mm、約1.2mm、約1.3mm、約1.4mm、約1.5mm、約1.6mm、約1.7mm、約1.8mm、約1.9mm、約2mm、約2.1mm、約2.2mm、約2.3mm、約2.4mm、約2.5mm、約2.6mm、約2.7mm、約2.8mm、約2.9mm、または約3mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の壁厚は、約0.7mmであってもよい。
[0261]一部の実施形態では、眼科用物品は、眼科用物品が眼用デバイスの部分(例えば、IOLのハプティクス)と結合している(例えば接着している)と、眼用デバイスの部分(例えば、IOLのハプティクス)を超えて約0.32mm以下に伸長する。一部の実施形態では、眼科用物品は、眼科用物品が眼用デバイス(例えばIOL)の部分(例えばハプティクス)と結合している(例えば接着している)と、眼用デバイスの部分(例えば、IOLのハプティクス)を超えて、最大でも約3mm、2.9mm、2.8mm、2.7mm、2.6mm、2.5mm、2.4mm、2.3mm、2.2mm、2.1mm、2mm、1.9mm、1.8mm、1.7mm、1.6mm、1.5mm、1.4mm、1.3mm、1.2mm、1.1mm、1mm、0.9mm、0.8mm、0.7mm、0.6mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、0.2mm、0.1mm以下に伸長する。
[0262]一部の実施形態では、眼科用物品は、眼科用物品が眼用デバイス(例えばIOL)の部分(例えばハプティクス)と結合している(例えば接着している)と、眼用デバイス(例えばIOL)の部分(例えばハプティクス)を超えて、少なくとも約0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1mm、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mm、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、2mm、2.1mm、2.2mm、2.3mm、2.4mm、2.5mm、2.6mm、2.7mm、2.8mm、2.9mm、3mm以上伸長する。
[0263]一部の実施形態では、眼科用物品は、眼科用物品が眼用デバイス(例えばIOL)の部分(例えばハプティクス)と結合している(例えば接着している)と、眼用デバイス(例えばIOL)の部分(例えばハプティクス)を超えて、約0.1mm、約0.2mm、約0.3mm、約0.4mm、約0.5mm、約0.6mm、約0.7mm、約0.8mm、約0.9mm、約1mm、約1.1mm、約1.2mm、約1.3mm、約1.4mm、約1.5mm、約1.6mm、約1.7mm、約1.8mm、約1.9mm、約2mm、約2.1mm、約2.2mm、約2.3mm、約2.4mm、約2.5mm、約2.6mm、約2.7mm、約2.8mm、約2.9mmまたは約3mm伸長する。
[0264]一部の実施形態では、眼科用物品の断面厚さ250(例えば、断面厚さ205、断面厚さ210、断面厚さ215、断面厚さ278)は、約0.05mm~3mmであってもよい。
[0265]一部の実施形態では、眼科用物品の断面厚さは、約0.01mm~約4mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の断面厚さは、約0.01mm~約0.05mm、約0.01mm~約0.1mm、約0.01mm~約0.5mm、約0.01mm~約1mm、約0.01mm~約1.5mm、約0.01mm~約2mm、約0.01mm~約2.5mm、約0.01mm~約3mm、約0.01mm~約3.5mm、約0.01mm~約4mm、約0.05mm~約0.1mm、約0.05mm~約0.5mm、約0.05mm~約1mm、約0.05mm~約1.5mm、約0.05mm~約2mm、約0.05mm~約2.5mm、約0.05mm~約3mm、約0.05mm~約3.5mm、約0.05mm~約4mm、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約1mm、約0.1mm~約1.5mm、約0.1mm~約2mm、約0.1mm~約2.5mm、約0.1mm~約3mm、約0.1mm~約3.5mm、約0.1mm~約4mm、約0.5mm~約1mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.5mm~約2mm、約0.5mm~約2.5mm、約0.5mm~約3mm、約0.5mm~約3.5mm、約0.5mm~約4mm、約1mm~約1.5mm、約1mm~約2mm、約1mm~約2.5mm、約1mm~約3mm、約1mm~約3.5mm、約1mm~約4mm、約1.5mm~約2mm、約1.5mm~約2.5mm、約1.5mm~約3mm、約1.5mm~約3.5mm、約1.5mm~約4mm、約2mm~約2.5mm、約2mm~約3mm、約2mm~約3.5mm、約2mm~約4mm、約2.5mm~約3mm、約2.5mm~約3.5mm、約2.5mm~約4mm、約3mm~約3.5mm、約3mm~約4mm、または約3.5mm~約4mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の断面厚さは、約0.1mm~約1mmであってもよい。
[0266]一部の実施形態では、眼科用物品の断面厚さは、少なくとも約0.01mm、少なくとも約0.05mm、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約1mm、少なくとも約1.5mm、少なくとも約2mm、少なくとも約2.5mm、少なくとも約3mm、少なくとも約3.5mmまたは少なくとも約4mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の断面厚さは、少なくとも約0.1mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の断面厚さは、少なくとも約0.5mmであってもよい。
[0267]一部の実施形態では、眼科用物品の断面厚さは、最大でも約0.01mm、最大でも約0.05mm、最大でも約0.1mm、最大でも約0.5mm、最大でも約1mm、最大でも約1.5mm、最大でも約2mm、最大でも約2.5mm、最大でも約3mm、最大でも約3.5mmまたは最大でも約4mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の断面厚さは、最大でも約1mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の断面厚さは、最大でも約1.5mmであってもよい。
[0268]一部の実施形態では、外径230(例えば、外径203、外径208、外径276)または外縁230(例えば、外径213)は、約0.1ミリメートル(mm)~6mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、約0.1mm~約1.5mm、約0.1mm~約2mm、約0.1mm~約2.5mm、約0.1mm~約3mm、約0.1mm~約3.5mm、約0.1mm~約4mm、約0.1mm~約4.5mm、約0.1mm~約5mm、約0.1mm~約5.5mm、約1mm~約6mm、約1.5mm~約2mm、約1.5mm~約2.5mm、約1.5mm~約3mm、約1.5mm~約3.5mm、約1.5mm~約4mm、約1.5mm~約4.5mm、約1.5mm~約5mm、約1.5mm~約5.5mm、約1.5mm~約6mm、約2mm~約2.5mm、約2mm~約3mm、約2mm~約3.5mm、約2mm~約4mm、約2mm~約4.5mm、約2mm~約5mm、約2mm~約5.5mm、約2mm~約6mm、約2.5mm~約3mm、約2.5mm~約3.5mm、約2.5mm~約4mm、約2.5mm~約4.5mm、約2.5mm~約5mm、約2.5mm~約5.5mm、約2.5mm~約6mm、約3mm~約3.5mm、約3mm~約4mm、約3mm~約4.5mm、約3mm~約5mm、約3mm~約5.5mm、約3mm~約6mm、約3.5mm~約4mm、約3.5mm~約4.5mm、約3.5mm~約5mm、約3.5mm~約5.5mm、約3.5mm~約6mm、約4mm~約4.5mm、約4mm~約5mm、約4mm~約5.5mm、約4.5mm~約5mm、約4.5mm~約5.5mm、約4.5mm~約6mm、約5mm~約5.5mm、約5mm~約6mm、または約5.5mm~約6mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、約0.1mm~約1.5mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、約0.5mm~約1.5mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、約0.5mm~約2mmであってもよい。
[0269]一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.15mm、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.25mm、少なくとも約0.3mm、少なくとも約0.35mm、少なくとも約0.4mm、少なくとも約0.45mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約0.55mm、少なくとも約0.6mm、少なくとも約0.65mm、少なくとも約0.7mm、少なくとも約0.75mm、少なくとも約0.8mm、少なくとも約0.85mm、少なくとも約0.9mm、少なくとも約0.95mm、少なくとも約1mm、少なくとも約1.05mm、少なくとも約1.1mm、少なくとも約1.15mm、少なくとも約1.2mm、少なくとも約1.25mm、少なくとも約1.3mm、少なくとも約1.35mm、少なくとも約1.4mm、少なくとも約1.45mm、少なくとも約1.5mm、少なくとも約1.55mm、少なくとも約1.6mm、少なくとも約1.65mm、少なくとも約1.7mm、少なくとも約1.75mm、少なくとも約1.8mm、少なくとも約1.85mm、少なくとも約1.9mm、少なくとも約1.95mm、少なくとも約2mm、少なくとも約2.05mm、少なくとも約2.1mm、少なくとも約2.15mm、少なくとも約2.2mm、少なくとも約2.25mm、少なくとも約2.3mm、少なくとも約2.4mm、少なくとも約2.5mm、少なくとも約2.6mm、少なくとも約2.7mm、少なくとも約2.8mm、少なくとも約2.9mm、少なくとも約3mm、少なくとも約3.5mm、少なくとも約4mm、少なくとも約4.5mm、少なくとも約5mm、少なくとも約5.5mm、または少なくとも約6mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、少なくとも約0.5mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、少なくとも約1mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、少なくとも約1.5mmであってもよい。
[0270]一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、最大でも約0.1mm、最大でも約0.15mm、最大でも約0.2mm、最大でも約0.25mm、最大でも約0.3mm、最大でも約0.35mm、最大でも約0.4mm、最大でも約0.45mm、最大でも約0.5mm、最大でも約0.55mm、最大でも約0.6mm、最大でも約0.65mm、最大でも約0.7mm、最大でも約0.75mm、最大でも約0.8mm、最大でも約0.85mm、最大でも約0.9mm、最大でも約0.95mm、最大でも約1mm、最大でも約1.05mm、最大でも約1.1mm、最大でも約1.15mm、最大でも約1.2mm、最大でも約1.25mm、最大でも約1.3mm、最大でも約1.35mm、最大でも約1.4mm、最大でも約1.45mm、最大でも約1.5mm、最大でも約1.55mm、最大でも約1.6mm、最大でも約1.65mm、最大でも約1.7mm、最大でも約1.75mm、最大でも約1.8mm、最大でも約1.85mm、最大でも約1.9mm、最大でも約1.95mm、最大でも約2mm、最大でも約2.05mm、最大でも約2.1mm、最大でも約2.15mm、最大でも約2.2mm、最大でも約2.25mm、最大でも約2.3mm、最大でも約2.4mm、最大でも約2.5mm、最大でも約2.6mm、最大でも約2.7mm、最大でも約2.8mm、最大でも約2.9mm、最大でも約3mm、最大でも約3.5mm、最大でも約4mm、最大でも約4.5mm、最大でも約5mm、最大でも約5.5mm、または最大でも約6mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、最大でも約2mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、最大でも約1mmであってもよい。
[0271]一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、約0.1mm、約0.15mm、約0.2mm、約0.25mm、約0.3mm、約0.35mm、約0.4mm、約0.45mm、約0.5mm、約0.55mm、約0.6mm、約0.65mm、約0.7mm、約0.75mm、約0.8mm、約0.85mm、約0.9mm、約0.95mm、約1mm、約1.05mm、約1.1mm、約1.15mm、約1.2mm、約1.25mm、約1.3mm、約1.35mm、約1.4mm、約1.45mm、約1.5mm、約1.55mm、約1.6mm、約1.65mm、約1.7mm、約1.75mm、約1.8mm、約1.85mm、約1.9mm、約1.95mm、約2mm、約2.05mm、約2.1mm、約2.15mm、約2.2mm、約2.25mm、約2.3mm、約2.4mm、約2.5mm、約2.6mm、約2.7mm、約2.8mm、約2.9mm、約3mm、約3.1mm、約3.2mm、約3.3mm、約3.4mm、約3.5mm、約3.6mm、約3.7mm、約3.8mm、約3.9mm、約4mm、約4.1mm、約4.2mm、約4.3mm、約4.4mm、約4.5mm、約4.6mm、約4.7mm、約4.8mm、約4.9mm、約5mm、約5.1mm、約5.2mm、約5.3mm、約5.4mm、約5.5mm、約5.6mm、約5.7mm、約5.8mm、約5.9mm、または約6mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、約1.5mmであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の外径または外縁は、約1.3mmであってもよい。
[0272]一部の実施形態では、眼科用物品の形状は、均質送達デバイスについての活性剤および/または診断剤の放出速度にも影響を与えることができる。例えば、一部の場合では、より薄い均質送達デバイスは、より厚い均質送達デバイスよりも急速に生分解することができ、その結果、活性剤および/または診断剤の放出プロファイルがより速くなる。加えて、一部の例では、眼科用物品の外周縁または他のセクションは、活性剤および/または診断剤の初回バーストに続くほぼゼロ次の放出プロファイルをもたらすために、眼科用物品の他の部分よりも薄くおよび/または粗く作成することができる。さらに、一部の例では、均質送達デバイスの全体的な幾何学的形状は単独で、活性剤および/または診断剤の放出速度に影響を与えることができる。例えば、曝露した表面積と体積との比を増大して、放出速度および分解を増大することができる。
[0273]一例では、ぶどう膜炎および白内障手術後炎症の処置のための有効性をもたらすことができる。例えば、デキサメタゾンは、生分解性ポリマーマトリックス中に分散させることができる。デキサメタゾン投薬量は変化させることができるが、一般的に約100μg~約1000μgが有効であり得る。一部の場合では、対象は、年齢などの様々な因子、二次性合併症、既存の状態により低リスクと分類されてもよく、一方で別の対象は高リスクと分類されてもよい。低リスク患者は、約100μg~約500μgの低投薬量で利益を受けることができる。対照的に、高リスクの個体には、約500μg~約1000μgの高投薬量を投与することができる。眼科用物品は、本明細書において開示される様々な状態および処置(例えば術後炎症の処置)のために特に設計および試験することができ、活性剤(例えば医薬活性剤)を最大でもまたは約2週間以上送達することができる。他の例では、他の眼科用物品(例えば生分解性活性剤送達デバイス)は、術後炎症およびぶどう膜炎の処置のために設計および試験することができ、活性剤を最大でもまたは約4週間以上送達することができる。一部の例では、状態(例えば炎症)の重症度に応じて、手術中、眼毎に1つ、2つ、それ以上の埋込物(例えば、眼科用物品および/または眼用デバイス)を投与することができる。
[0274]一部の実施形態では、各眼は、少なくとも約1つの埋込物、少なくとも約2つの埋込物、少なくとも約3つの埋込物、少なくとも約4つの埋込物、少なくとも約5つの埋込物、少なくとも約6つの埋込物、少なくとも約7つの埋込物、少なくとも約8つの埋込物、少なくとも約9つの埋込物または少なくとも約10の埋込物を投与されてもよい。一部の実施形態では、状態の重症度に応じて、各眼は、最大でも約1つの埋込物、最大でも約2つの埋込物、最大でも約3つの埋込物、最大でも約4つの埋込物、最大でも約5つの埋込物、最大でも約6つの埋込物、最大でも約7つの埋込物、最大でも約8つの埋込物、最大でも約9つの埋込物または最大でも約10の埋込物を投与されてもよい。一部の実施形態では、各眼は、複数の埋込物(例えば、2つ以上の埋込物)を投与されてもよく、複数の埋込物は、眼に同時にまたは順次に投与されてもよい。複数の埋込物は、眼内の同じ場所または眼内の異なる場所に投与されてもよい。
[0275]様々な態様のいずれかでは、1つまたは複数の眼科用物品および/または眼用デバイス(例えば眼内デバイス)は、眼科用物品および/または眼用デバイスを対象の眼に最も接近させるのに好適な引張強さ、ガラス転移温度、弾性率(例えばヤング率)および/または破断点伸びを有する、本明細書において記載される材料(例えばポリマー材料)を含むことができる。
[0276]本明細書において記載されるような眼科用物品、眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品、および/または生体適合性マトリックスは、小さな切開(例えば約1.8mm~2.5mm)によって対象の眼内で適合するように、変形可能である。材料の引張強さは、眼科用物品、眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品、および/または生体適合性マトリックスが埋め込み後に変形に耐えることができるような、好適な量であってもよい。例えば、材料が過度に軟質であり適切な引張強さを含まなかった場合、眼科用物品および/または眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品は、埋め込み後に崩壊することがある。
[0277]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品、および/または生体適合性マトリックスは、約25MPa~35MPaの引張強さを有することができる。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品、および/または生体適合性マトリックスは、約25MPa~約26MPa、約25MPa~約27MPa、約25MPa~約28MPa、約25MPa~約29MPa、約25MPa~約30MPa、約25MPa~約31MPa、約25MPa~約32MPa、約25MPa~約33MPa、約25MPa~約34MPa、約25MPa~約35MPa、約26MPa~約27MPa、約26MPa~約28MPa、約26MPa~約29MPa、約26MPa~約30MPa、約26MPa~約31MPa、約26MPa~約32MPa、約26MPa~約33MPa、約26MPa~約34MPa、約26MPa~約35MPa、約27MPa~約28MPa、約27MPa~約29MPa、約27MPa~約30MPa、約27MPa~約31MPa、約27MPa~約32MPa、約27MPa~約33MPa、約27MPa~約34MPa、約27MPa~約35MPa、約28MPa~約29MPa、約28MPa~約30MPa、約28MPa~約31MPa、約28MPa~約32MPa、約28MPa~約33MPa、約28MPa~約34MPa、約28MPa~約35MPa、約29MPa~約30MPa、約29MPa~約31MPa、約29MPa~約32MPa、約29MPa~約33MPa、約29MPa~約34MPa、約29MPa~約35MPa、約30MPa~約31MPa、約30MPa~約32MPa、約30MPa~約33MPa、約30MPa~約34MPa、約30MPa~約35MPa、約31MPa~約32MPa、約31MPa~約33MPa、約31MPa~約34MPa、約31MPa~約35MPa、約32MPa~約33MPa、約32MPa~約34MPa、約32MPa~約35MPa、約33MPa~約34MPa、約33MPa~約35MPa、または約34MPa~約35MPaの引張強さを有することができる。
[0278]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品、および/または生体適合性マトリックスは、少なくとも約25MPa、少なくとも約26MPa、少なくとも約27MPa、少なくとも約28MPa、少なくとも約29MPa、少なくとも約30MPa、少なくとも約31MPa、少なくとも約32MPa、少なくとも約33MPa、少なくとも約34MPaまたは少なくとも約35MPaの引張強さを有することができる。
[0279]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品、および/または生体適合性マトリックスは、最大でも約25MPa、最大でも約26MPa、最大でも約27MPa、最大でも約28MPa、最大でも約29MPa、最大でも約30MPa、最大でも約31MPa、最大でも約32MPa、最大でも約33MPa、最大でも約34MPaまたは最大でも約35MPaの引張強さを有することができる。
[0280]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品、および/または生体適合性マトリックスは、約25MPa、約26MPa、約27MPa、約28MPa、約29MPa、約30MPa、約31MPa、約32MPa、約33MPa、約34MPaまたは約35MPaの引張強さを有することができる。
[0281]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品、および/または生体適合性マトリックスの引張強さは、約0.5MPa~約50MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品、および/または生体適合性マトリックスの引張強さは、約0.5MPa~約1MPa、約0.5MPa~約5MPa、約0.5MPa~約10MPa、約0.5MPa~約15MPa、約0.5MPa~約20MPa、約0.5MPa~約25MPa、約0.5MPa~約30MPa、約0.5MPa~約35MPa、約0.5MPa~約40MPa、約0.5MPa~約45MPa、約0.5MPa~約50MPa、約1MPa~約5MPa、約1MPa~約10MPa、約1MPa~約15MPa、約1MPa~約20MPa、約1MPa~約25MPa、約1MPa~約30MPa、約1MPa~約35MPa、約1MPa~約40MPa、約1MPa~約45MPa、約1MPa~約50MPa、約5MPa~約10MPa、約5MPa~約15MPa、約5MPa~約20MPa、約5MPa~約25MPa、約5MPa~約30MPa、約5MPa~約35MPa、約5MPa~約40MPa、約5MPa~約45MPa、約5MPa~約50MPa、約10MPa~約15MPa、約10MPa~約20MPa、約10MPa~約25MPa、約10MPa~約30MPa、約10MPa~約35MPa、約10MPa~約40MPa、約10MPa~約45MPa、約10MPa~約50MPa、約15MPa~約20MPa、約15MPa~約25MPa、約15MPa~約30MPa、約15MPa~約35MPa、約15MPa~約40MPa、約15MPa~約45MPa、約15MPa~約50MPa、約20MPa~約25MPa、約20MPa~約30MPa、約20MPa~約35MPa、約20MPa~約40MPa、約20MPa~約45MPa、約20MPa~約50MPa、約25MPa~約30MPa、約25MPa~約35MPa、約25MPa~約40MPa、約25MPa~約45MPa、約25MPa~約50MPa、約30MPa~約35MPa、約30MPa~約40MPa、約30MPa~約45MPa、約30MPa~約50MPa、約35MPa~約40MPa、約35MPa~約45MPa、約35MPa~約50MPa、約40MPa~約45MPa、約40MPa~約50MPa、または約45MPa~約50MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品、および/または生体適合性マトリックスの引張強さは、少なくとも約0.5MPa、少なくとも約1MPa、少なくとも約5MPa、少なくとも約10MPa、少なくとも約15MPa、少なくとも約20MPa、少なくとも約25MPa、少なくとも約30MPa、少なくとも約35MPa、少なくとも約40MPa、少なくとも約45MPaまたは少なくとも約50MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料の引張強さは、最大でも約0.5MPa、最大でも約1MPa、最大でも約5MPa、最大でも約10MPa、最大でも約15MPa、最大でも約20MPa、最大でも約25MPa、最大でも約30MPa、最大でも約35MPa、最大でも約40MPa、最大でも約45MPaまたは最大でも約50MPaであってもよい。一部の実施形態では、引張強さは、引張試験(例えば単軸引張試験、二軸引張試験)により測定または決定されてもよい。
[0282]ガラス転移温度は、ポリマー材料が硬質なガラス状材料から軟質なゴム状材料へと転移する温度であり。そのようなパラメーターは、眼科用物品、眼用デバイスの少なくとも部分と結合している眼科用物品、および/または生体適合性マトリックスが、室温でおよび様々な手術室の温度における使用について可撓性であるかどうかを決定するために重要である。眼科用物品は、眼内に埋め込まれる場合には軟質であるべきであり、そうでなければ、これが剛性である場合には眼に埋め込まれると展開しないことがある。さらに、変形可能であり得る(例えば軟質であり周囲の組織に対応する)材料を含む眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、眼への害(例えば虹彩の摩擦または炎症)を減少させるために有利である。
[0283]一部の実施形態では、眼科用物品および/または生体適合性マトリックスは、少なくとも眼用デバイス(例えばIOL)程度に軟質であってもよい。眼科用物品および/または生体適合性マトリックスが眼用デバイスよりも剛性である場合、眼科用物品および/または生体適合性マトリックスは眼に埋め込まれた場合に眼用デバイスを切断するか、またはその中にその光学的または機械的特性に影響を与えるであろう隆起部および/もしくはマークを生成することがある。
[0284]一部の実施形態では、ガラス転移温度は、眼科用物品が眼用デバイス(例えばIOL)の部分に結合する部屋(例えば手術室)のものよりも十分に低いものであり得る。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、示差走査熱量測定法によって測定して約-50℃~50℃のガラス転移温度を有することができる。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、示差走査熱量測定法によって測定して最大でも約24℃のガラス転移温度を有する。
[0285]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、約-15℃~約-10℃、約-15℃~約-5℃、約-15℃~約0℃、約-15℃~約5℃、約-15℃~約10℃、約-15℃~約15℃、約-15℃~約20℃、約-15℃~約25℃、約-15℃~約30℃、約-15℃~約35℃、約-15℃~約40℃、約-10℃~約-5℃、約-10℃~約0℃、約-10℃~約5℃、約-10℃~約10℃、約-10℃~約15℃、約-10℃~約20℃、約-10℃~約25℃、約-10℃~約30℃、約-10℃~約35℃、約-10℃~約40℃、約-5℃~約0℃、約-5℃~約5℃、約-5℃~約10℃、約-5℃~約15℃、約-5℃~約20℃、約-5℃~約25℃、約-5℃~約30℃、約-5℃~約35℃、約-5℃~約40℃、約0℃~約5℃、約0℃~約10℃、約0℃~約15℃、約0℃~約20℃、約0℃~約25℃、約0℃~約30℃、約0℃~約35℃、約0℃~約40℃、約5℃~約10℃、約5℃~約15℃、約5℃~約20℃、約5℃~約25℃、約5℃~約30℃、約5℃~約35℃、約5℃~約40℃、約10℃~約15℃、約10℃~約20℃、約10℃~約25℃、約10℃~約30℃、約10℃~約35℃、約10℃~約40℃、約15℃~約20℃、約15℃~約25℃、約15℃~約30℃、約15℃~約35℃、約15℃~約40℃、約20℃~約25℃、約20℃~約30℃、約20℃~約35℃、約20℃~約40℃、約25℃~約30℃、約25℃~約35℃、約25℃~約40℃、約30℃~約35℃、約30℃~約40℃、または約35℃~約40℃のガラス転移温度を有することができる。ガラス転移温度は、示差走査熱量測定法により測定されてもよい。一部の実施形態では、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定法、熱機械分析および/または動的機械分析により測定されてもよい。
[0286]一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料(例えば生体適合性ポリマーマトリックス)は、少なくともまたは最大でも約-15℃、少なくともまたは最大でも約-10℃、少なくともまたは最大でも約-5℃、少なくともまたは最大でも約0℃、少なくともまたは最大でも約5℃、少なくともまたは最大でも約10℃、少なくともまたは最大でも約14℃、少なくともまたは最大でも約15℃、少なくともまたは最大でも約16℃、少なくともまたは最大でも約18℃、少なくともまたは最大でも約20℃、少なくともまたは最大でも約22℃、少なくともまたは最大でも約24℃、少なくともまたは最大でも約25℃、少なくともまたは最大でも約26℃、少なくともまたは最大でも約28℃、少なくともまたは最大でも約30℃、少なくともまたは最大でも約32℃、少なくともまたは最大でも約35℃、または少なくともまたは最大でも約40℃のガラス転移温度を有することができる。ガラス転移温度は、示差走査熱量測定法により測定されてもよい。一部の実施形態では、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定法、熱機械分析および/または動的機械分析により測定されてもよい。
[0287]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、約-15℃、約-10℃、約-5℃、約0℃、約5℃、約10℃、約14℃、約15℃、約16℃、約18℃、約20℃、約22℃、約24℃、約25℃、約26℃、約28℃、約30℃、約32℃、約35℃または約40℃のガラス転移温度を有することができる。ガラス転移温度は、示差走査熱量測定法により測定されてもよい。一部の実施形態では、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定法、熱機械分析および/または動的機械分析により測定されてもよい。
[0288]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスのガラス転移温度は、約-50℃~約50℃であってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料のガラス転移温度は、約-50℃~約-40℃、約-50℃~約-30℃、約-50℃~約-20℃、約-50℃~約-10℃、約-50℃~約0℃、約-50℃~約10℃、約-50℃~約20℃、約-50℃~約30℃、約-50℃~約40℃、約-50℃~約50℃、約-40℃~約-30℃、約-40℃~約-20℃、約-40℃~約-10℃、約-40℃~約0℃、約-40℃~約10℃、約-40℃~約20℃、約-40℃~約30℃、約-40℃~約40℃、約-40℃~約50℃、約-30℃~約-20℃、約-30℃~約-10℃、約-30℃~約0℃、約-30℃~約10℃、約-30℃~約20℃、約-30℃~約30℃、約-30℃~約40℃、約-30℃~約50℃、約-20℃~約-10℃、約-20℃~約0℃、約-20℃~約10℃、約-20℃~約20℃、約-20℃~約30℃、約-20℃~約40℃、約-20℃~約50℃、約-10℃~約0℃、約-10℃~約10℃、約-10℃~約20℃、約-10℃~約30℃、約-10℃~約40℃、約-10℃~約50℃、約0℃~約10℃、約0℃~約20℃、約0℃~約30℃、約0℃~約40℃、約0℃~約50℃、約10℃~約20℃、約10℃~約30℃、約10℃~約40℃、約10℃~約50℃、約20℃~約30℃、約20℃~約40℃、約20℃~約50℃、約30℃~約40℃、約30℃~約50℃、または約40℃~約50℃であってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料のガラス転移温度は、約-20℃~約24℃であってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料のガラス転移温度は、約-20℃~約-10℃であってもよい。
[0289]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスのガラス転移温度は、少なくとも約-50℃、少なくとも約-45℃、少なくとも約-40℃、少なくとも約-35℃、少なくとも約-30℃、少なくとも約-25℃、少なくとも約-20℃、少なくとも約-15℃、少なくとも約-10℃、少なくとも約-5℃、少なくとも約0℃、少なくとも約5℃、少なくとも約10℃、少なくとも約15℃、少なくとも約20℃、少なくとも約25℃、少なくとも約30℃、少なくとも約35℃、少なくとも約40℃、少なくとも約45℃または少なくとも約50℃であってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスのガラス転移温度は、少なくとも約-20℃であってもよい。
[0290]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスのガラス転移温度は、最大でも約-50℃、最大でも約-45℃、最大でも約-40℃、最大でも約-35℃、最大でも約-30℃、最大でも約-25℃、最大でも約-20℃、最大でも約-15℃、最大でも約-10℃、最大でも約-5℃、最大でも約0℃、最大でも約5℃、最大でも約10℃、最大でも約15℃、最大でも約20℃、最大でも約25℃、最大でも約30℃、最大でも約35℃、最大でも約40℃、最大でも約45℃または最大でも約50℃であってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスのガラス転移温度は、最大でも約-10℃であってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスのガラス転移温度は、最大でも約0℃であってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスのガラス転移温度は、最大でも約25℃であってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスのガラス転移温度は、最大でも約20℃であってもよい。ガラス転移温度は、示差走査熱量測定法により測定されてもよい。一部の実施形態では、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定法、熱機械分析および/または動的機械分析により測定されてもよい。
[0291]弾性率またはヤング率は、物体または物質の、応力がかかる場合の弾力的な(すなわち、非持続性)変形に対する耐性を測定する量であり得る。弾性率または「ヤング率」は、所与の材料の剛度の尺度であり得る。これは、材料の試料に対して行われる引張試験中に生成される応力-ひずみ曲線の傾斜から、実験的に決定することができる。ヤング率測定は、例えば動的機械分析(DMA)試験により行うことができる。
[0292]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、約0.5MPa~3MPaの弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率を有する。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、最大でも約3MPaの弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率を有する。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、約0.5MPa~10MPaの弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率を有する。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料の弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、約0.1MPa~約3MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料の弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、約0.1MPa~約1MPaであってもよい。
[0293]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスの弾性率、貯蔵弾性率、および/または損失弾性率は、約0.5MPa~約10MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料の弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、約0.5MPa~約1MPa、約0.5MPa~約1.5MPa、約0.5MPa~約2MPa、約0.5MPa~約3MPa、約0.5MPa~約4MPa、約0.5MPa~約5MPa、約0.5MPa~約6MPa、約0.5MPa~約7MPa、約0.5MPa~約8MPa、約0.5MPa~約9MPa、約0.5MPa~約10MPa、約1MPa~約1.5MPa、約1MPa~約2MPa、約1MPa~約3MPa、約1MPa~約4MPa、約1MPa~約5MPa、約1MPa~約6MPa、約1MPa~約7MPa、約1MPa~約8MPa、約1MPa~約9MPa、約1MPa~約10MPa、約1.5MPa~約2MPa、約1.5MPa~約3MPa、約1.5MPa~約4MPa、約1.5MPa~約5MPa、約1.5MPa~約6MPa、約1.5MPa~約7MPa、約1.5MPa~約8MPa、約1.5MPa~約9MPa、約1.5MPa~約10MPa、約2MPa~約3MPa、約2MPa~約4MPa、約2MPa~約5MPa、約2MPa~約6MPa、約2MPa~約7MPa、約2MPa~約8MPa、約2MPa~約9MPa、約2MPa~約10MPa、約3MPa~約4MPa、約3MPa~約5MPa、約3MPa~約6MPa、約3MPa~約7MPa、約3MPa~約8MPa、約3MPa~約9MPa、約3MPa~約10MPa、約4MPa~約5MPa、約4MPa~約6MPa、約4MPa~約7MPa、約4MPa~約8MPa、約4MPa~約9MPa、約4MPa~約10MPa、約5MPa~約6MPa、約5MPa~約7MPa、約5MPa~約8MPa、約5MPa~約9MPa、約5MPa~約10MPa、約6MPa~約7MPa、約6MPa~約8MPa、約6MPa~約9MPa、約6MPa~約10MPa、約7MPa~約8MPa、約7MPa~約9MPa、約7MPa~約10MPa、約8MPa~約9MPa、約8MPa~約10MPa、または約9MPa~約10MPaであってもよい。
[0294]一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料の弾性率、貯蔵弾性率、および/または損失弾性率は、少なくとも約0.5MPa、少なくとも約0.6MPa、少なくとも約0.7MPa、少なくとも約0.8MPa、少なくとも約0.9MPa、少なくとも約1MPa、少なくとも約1.1MPa、少なくとも約1.2MPa、少なくとも約1.3MPa、少なくとも約1.4MPa、少なくとも約1.5MPa、少なくとも約1.6MPa、少なくとも約1.7MPa、少なくとも約1.8MPa、少なくとも約1.9MPa、少なくとも約2MPa、少なくとも約2.5MPa、少なくとも約3MPa、少なくとも約3.5MPa、少なくとも約4MPa、少なくとも約4.5MPa、少なくとも約5MPa、少なくとも約5.5MPa、少なくとも約6MPa、少なくとも約6.5MPa、少なくとも約7MPa、少なくとも約7.5MPa、少なくとも約8MPa、少なくとも約8.5MPa、少なくとも約9MPa、少なくとも約9.5MPaまたは少なくとも約10MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料の弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、少なくとも約0.1MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料の弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、少なくとも約0.5MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料の弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、少なくとも約1MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料の弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、少なくとも約1.5MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料の弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、少なくとも約2MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品および/またはポリマー材料の弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、少なくとも約3MPaであってもよい。
[0295]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスの弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、最大でも約0.5MPa、最大でも約0.6MPa、最大でも約0.7MPa、最大でも約0.8MPa、最大でも約0.9MPa、最大でも約1MPa、最大でも約1.1MPa、最大でも約1.2MPa、最大でも約1.3MPa、最大でも約1.4MPa、最大でも約1.5MPa、最大でも約1.6MPa、最大でも約1.7MPa、最大でも約1.8MPa、最大でも約1.9MPa、最大でも約2MPa、最大でも約2.5MPa、最大でも約3MPa、最大でも約3.5MPa、最大でも約4MPa、最大でも約4.5MPa、最大でも約5MPa、最大でも約5.5MPa、最大でも約6MPa、最大でも約6.5MPa、最大でも約7MPa、最大でも約7.5MPa、最大でも約8MPa、最大でも約8.5MPa、最大でも約9MPa、最大でも約9.5MPaまたは最大でも約10MPaであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスの弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、最大でも約4MPaである。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスの弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、最大でも約3MPaである。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスの弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、最大でも約2MPaである。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスの弾性率、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、最大でも約1MPaである。
[0296]眼科用物品の材料の可撓性は、材料が伸展する能力(例えば破断点伸び)を含むことができるために重要であり得る。さらに、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは対象の眼を損傷しない方法で折り畳むおよび/または展開することができるため、弾性記憶は重要な材料特性である。例えば、材料が過度に弾力性である場合、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、眼に埋め込まれると眼内インジェクターが外へと飛び出し、その位置を変えることがある。
[0297]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、引張試験によって測定して少なくとも約100%の破断点伸びを有する。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、18~24℃で約100%~2000%の破断点伸びを有する。
[0298]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、約100%~約200%、約100%~約300%、約100%~約400%、約100%~約500%、約100%~約600%、約100%~約700%、約100%~約800%、約100%~約900%、約100%~約1,000%、約100%~約1,100%、約100%~約1,200%、約200%~約300%、約200%~約400%、約200%~約500%、約200%~約600%、約200%~約700%、約200%~約800%、約200%~約900%、約200%~約1,000%、約200%~約1,100%、約200%~約1,200%、約300%~約400%、約300%~約500%、約300%~約600%、約300%~約700%、約300%~約800%、約300%~約900%、約300%~約1,000%、約300%~約1,100%、約300%~約1,200%、約400%~約500%、約400%~約600%、約400%~約700%、約400%~約800%、約400%~約900%、約400%~約1,000%、約400%~約1,100%、約400%~約1,200%、約500%~約600%、約500%~約700%、約500%~約800%、約500%~約900%、約500%~約1,000%、約500%~約1,100%、約500%~約1,200%、約600%~約700%、約600%~約800%、約600%~約900%、約600%~約1,000%、約600%~約1,100%、約600%~約1,200%、約700%~約800%、約700%~約900%、約700%~約1,000%、約700%~約1,100%、約700%~約1,200%、約800%~約900%、約800%~約1,000%、約800%~約1,100%、約800%~約1,200%、約900%~約1,000%、約900%~約1,100%、約900%~約1,200%、約1,000%~約1,100%、約1,000%~約1,200%、または約1,100%~約1,200%の範囲にわたる破断点伸びを有する。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、約100%~約800%の範囲にわたる破断点伸びを有する。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、約500%~約1000%の範囲にわたる破断点伸びを有する。破断点伸びは、18~24℃で決定されてもよい。
[0299]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、少なくとも約600%、少なくとも約700%、少なくとも約800%、少なくとも約900%、少なくとも約1,000%、少なくとも約1,100%または少なくとも約1,200%の破断点伸びを有する。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、少なくとも約100%の破断点伸びを有する。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、少なくとも約500%の破断点伸びを有する。破断点伸びは、18~24℃で決定されてもよい。
[0300]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、最大でも約100%、最大でも約200%、最大でも約300%、最大でも約400%、最大でも約500%、最大でも約600%、最大でも約700%、最大でも約800%、最大でも約900%、最大でも約1,000%、最大でも約1,100%または最大でも約1,200%の破断点伸びを有する。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、最大でも約1000%の破断点伸びを有する。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、最大でも約1500%の破断点伸びを有する。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、最大でも約500%の破断点伸びを有する。破断点伸びは、18~24℃で決定されてもよい。
[0301]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、約100%、約150%、約200%、約250%、約300%、約350%、約400%、約450%、約500%、約550%、約600%、約650%、約700%、約750%、約800%、約850%、約900%、約950%、約1,000%、約1,100%または約1,200%の破断点伸びを有する。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、約100%の破断点伸びを有する。破断点伸びは、18~24℃で決定されてもよい。
[0302]一部の実施形態では、破断点伸びは、物体(例えば眼科用物品または眼科用物品、生体適合性マトリックス)を破砕するまで引っ張ることにより、測定または決定されてもよい。
[0303]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、最大でも約30秒(sec)、29sec、28sec、27sec、26sec、25sec、24sec、23sec、22sec、21sec、20sec、19sec、18sec、17sec、16sec、15sec、14sec、13sec、12sec、11sec、10sec、9sec、8sec、7sec、6sec、5sec、4sec、3sec以下で、その元々の形状へ戻ることができる。
[0304]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、少なくとも約3sec、4sec、5sec、6sec、7sec、8sec、9sec、10sec、11sec、12sec、13sec、14sec、15sec、16sec、17sec、18sec、19sec、20sec、21sec、22sec、23sec、24sec、25sec、26sec、27sec、28sec、29sec、30sec以上で、その元の形状へと戻ることができる。
[0305]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、約30秒(sec)、約29sec、約28sec、約27sec、約26sec、約25sec、約24sec、約23sec、約22sec、約21sec、約20sec、約19sec、約18sec、約17sec、約16sec、約15sec、約14sec、約13sec、約12sec、約11sec、約10sec、約9sec、約8sec、約7sec、約6sec、約5sec、約4secまたは約3secで、その元々の形状へ戻ることができる。
[0306]一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、埋め込まれると水晶体包被膜を切ることも刺すこともないように、十分に軟質、可撓性および圧縮性であってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、眼用デバイス(例えばIOL)周囲の水晶体包被膜の自然な収縮に有害な影響を与えないように、十分に軟質、可撓性および圧縮性であってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、眼内で直接的な接触が起こるかまたは水晶体包被膜を通した間接的な接触が起こる場合に虹彩を摩耗することのないように、十分に軟質、可撓性および圧縮性であってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品、眼用デバイスおよび/または生体適合性マトリックスは、隅角閉鎖および/またはIOP上昇を引き起こす程度に虹彩前部をずらすことも逸らすこともないように、十分に軟質、可撓性および圧縮性であってもよい。
[0307]様々な態様のいずれかでは、眼用デバイス(例えば眼内レンズ)上の1つまたは複数の場所での1つまたは複数の眼科用物品の位置決めは、1つまたは複数の標的組織により近い眼内の様々な場所への1種または複数の活性剤および/または診断剤の好適な送達をもたらすことができる。例えば、水晶体包被膜内の眼科用物品の嚢内の位置決めは、1つまたは複数の標的組織により近い眼内の様々な場所への活性剤および/または診断剤の送達に影響を与えることができる。本明細書において記載される眼科用物品は、様々なサイズ、形状および屈折力または材料の眼用デバイス(例えば眼内レンズ)の1つまたは複数の部分に結合する(例えば接着する)ことができる。一部の実施形態では、眼用デバイスの1つまたは複数の部分は、眼用デバイスの付属物であってもよい。例えば、付属物は、眼内レンズの1つまたは複数のハプティクスであってもよい。本明細書において記載されるような眼用デバイスは、対象の眼の内側、外側またはそれに近接して埋め込むことができるデバイス(例えば眼内レンズ)であり得る。
[0308]一部の実施形態では、眼用デバイスは眼内デバイスであってもよい。一部の実施形態では、眼用デバイスは外眼性デバイスであってもよい。一部の実施形態では、眼用デバイスは、眼内レンズ、嚢テンションリング、低侵襲緑内障手術デバイス、緑内障ドレナージデバイス、薬物送達システム、眼内圧センサー、レティサート埋込物、ポート送達システム(例えばラニビズマブポート送達システム)、強膜バックル、外科固定デバイス、プロテーゼ、ならびに/または治療および/もしくは診断目的で眼の内側、外側もしくはそれに近接して埋め込むことができるデバイスであり得る。一部の実施形態では、眼用デバイスは眼内レンズ(IOL)である。IOLは、眼に埋め込んで視力の改善をもたらすことができ、多数の外科手法および装置(例えば白内障手術および眼内レンズ注入器)の1つまたは複数と組み合わせることができる、レンズであってもよい。IOLは、白内障または近視などの、本明細書において記載されるような様々な眼の状態のための処置の一部として、対象の眼に埋め込まれるレンズであり得る。最も一般的なIOLの種類は、偽水晶体IOLである。これらは、白内障手術中、混濁眼の天然のレンズ(例えば白内障)が除去された後に埋め込まれる。通常、例えば水晶体が白内障により混濁しているために、IOLは既存の水晶体と置き換えられる。あるいは、眼内レンズは、既存の水晶体に加えて埋め込まれてもよい。この種類のIOLは、眼内コンタクトレンズまたは埋め込み可能なコンタクトレンズとも称され、高度の近視および遠視を矯正するために眼の虹彩の後ろの後房中およびレンズの前に外科的に配置される、小さな矯正レンズである。
[0309]IOLは、レンズを眼内の水晶体嚢中の位置で保持するための、ハプティクスと呼ばれる1つまたは複数の横支柱(例えばプラスチック横支柱)を有するレンズ(例えばプラスチックレンズ)を含むことができる。ハプティクスは、IOLのハプティクス部分がIOLのオプティクス部分に連結することができる領域である「オプティクス-ハプティクス」接合部を含むことができる。一部の場合では、ハプティクスおよびオプティクス-ハプティクス接合部は、IOLの非オプティクス部分であってもよい。ハプティクスは、任意のサイズおよび/または幾何学的形状であってもよい。一部の実施形態では、ハプティクスは直線状であってもよい。一部の実施形態では、ハプティクスは湾曲されてもよい。眼内レンズの挿入は、最も一般的に行われる眼の外科手法であり得、白内障は最も一般的な眼の疾患である。手順は、局所麻酔下で、患者が手術全体を通して覚醒状態で行うことができ、経験のある眼科医の手で通常30分未満かかる。巻き上げられ、いかなる縫合も必要としない非常に小さな切開で管によって挿入することができるアクリルまたはシリコーンで作製される折り畳み可能な眼内レンズがあるが、可撓性でないレンズ(典型的にPMMA(ポリメチルメタクリレート)で作製される)はより大きな切開を必要とする。
[0310]図3Aおよび図3Bは、活性剤および/または診断剤を送達するための眼科用物品100を有する眼内レンズ(IOL)300の一例を概略的に例示する。図3Aは、眼科用物品を有するIOL 300の平面図を例示する。図3Bは、眼科用物品を有するIOL 300の側面図を例示する。IOL 300は、第1の場所303でオプティクス部分301に接着する第1のハプティクス302を有する、中心のオプティクス部分301を含む。第2のハプティクス304は、第2の場所305でオプティクス部分301に接着されてもよい。IOL 300は、長さ306、断面長307、厚さ308およびオプティクス直径309も含んでもよい。活性剤および/または診断剤を送達するための眼科用物品100は、第1のハプティクス302上に位置決めされてもよい。例えば、眼に活性剤および/または診断剤を送達するための眼科用物品100は、IOL 300の第1のハプティクス302上の配置に適応するようなサイズに形成される直径および円周を有する内部構造110を含んでもよい。一部の実施形態では、図2A~2H中の眼科用物品中の孔の内径または側端240は、図3Aおよび図3Bの断面長307および/または厚さ308に関連するかまたは近似するようなサイズに形成されてもよい。
[0311]図4Aおよび図4Bは、いくつかの眼科用物品100を有する眼内レンズ(IOL)300の一例を概略的に例示する。図4Aおよび図4Bは、対象の眼に活性剤および/または診断剤を送達するための第1の眼科用物品100a、第2の眼科用物品100bおよび第3の眼科用物品100cを有する、眼内レンズ(IOL)300の一例を概略的に例示する。図4Aは、第1の眼科用物品100a、第2の眼科用物品100bおよび第3の眼科用物品100cを有するIOL 300の平面図を例示する。図4Bは、第1の眼科用物品100a、第2の眼科用物品100bおよび第3の眼科用物品100cを有するIOL 300の側面図を例示する。IOL 300は、第1の眼科用物品100aおよび第2の眼科用物品100bと結合している第1のハプティクス302を含む。IOL 300は、第3の眼科用物品100cと結合している第2のハプティクス304も含む。
[0312]一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品のうち少なくとも約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20以上は、眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えばIOLのハプティクス)と結合してもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品のうち最大でも約20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9つ、8つ、7つ、6つ、5つ、4つ、3つ、2つまたは1つは、眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えばIOLのハプティクス)と結合してもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品のうち1つは、眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えばIOLのハプティクス)と結合してもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品のうち2つは、眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えばIOLのハプティクス)と結合してもよい。
[0313]一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品の少なくとも約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20以上は、眼用デバイス(例えばIOL)の1つまたは複数の部分(例えばハプティクス)の1つと結合してもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品のうち最大でも約20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9つ、8つ、7つ、6つ、5つ、4つ、3つ、2つまたは1つは、眼用デバイス(例えばIOL)の1つまたは複数の部分(例えばハプティクス)の1つと結合してもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品のうち1つは、眼用デバイス(例えばIOL)の1つまたは複数の部分(例えばハプティクス)の1つと結合してもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品のうち2つは、眼用デバイス(例えばIOL)の1つまたは複数の部分(例えばハプティクス)の1つと結合してもよい。
[0314]一部の実施形態では、IOL(例えば、ヒトにおける白内障手術に使用される)は、約13mmの長さ(例えば長さ306)を含んでもよい。一部の実施形態では、IOL(例えば、ヒトにおける白内障手術に使用される)は、約10mm~約10.5mm、約10mm~約11mm、約10mm~約11.5mm、約10mm~約12mm、約10mm~約12.5mm、約10mm~約13mm、約10mm~約13.5mm、約10mm~約14mm、約10.5mm~約11mm、約10.5mm~約11.5mm、約10.5mm~約12mm、約10.5mm~約12.5mm、約10.5mm~約13mm、約10.5mm~約13.5mm、約10.5mm~約14mm、約11mm~約11.5mm、約11mm~約12mm、約11mm~約12.5mm、約11mm~約13mm、約11mm~約13.5mm、約11mm~約14mm、約11.5mm~約12mm、約11.5mm~約12.5mm、約11.5mm~約13mm、約11.5mm~約13.5mm、約11.5mm~約14mm、約12mm~約12.5mm、約12mm~約13mm、約12mm~約13.5mm、約12mm~約14mm、約12.5mm~約13mm、約12.5mm~約13.5mm、約12.5mm~約14mm、約13mm~約13.5mm、約13mm~約14mm、または約13.5mm~約14mmの長さ(例えば長さ306)を含んでもよい。
[0315]一部の実施形態では、IOL(例えば、ヒトにおける白内障手術に使用される)は、少なくとも約10mm、少なくとも約10.5mm、少なくとも約11mm、少なくとも約11.5mm、少なくとも約12mm、少なくとも約12.5mm、少なくとも約13mm、少なくとも約13.5mmまたは少なくとも約14mmの長さ(例えば長さ306)を含んでもよい。
[0316]一部の実施形態では、IOL(例えば、ヒトにおける白内障手術に使用される)は、最大でも約10mm、最大でも約10.5mm、最大でも約11mm、最大でも約11.5mm、最大でも約12mm、最大でも約12.5mm、最大でも約13mm、最大でも約13.5mmまたは最大でも約14mmの長さ(例えば長さ306)を含んでもよい。
[0317]一部の実施形態では、IOL(例えば、ヒトにおける白内障手術に使用される)は、約10mm、約10.5mm、約11mm、約11.5mm、約12mm、約12.5mm、約13mm、約13.5mmまたは約14mmの長さ(例えば長さ306)を含んでもよい。
[0318]一部の実施形態では、IOL(例えば、ヒトにおける白内障手術に使用される)は、約4mm~7mmのオプティクス直径(例えばオプティクス直径309)を含んでもよい。
[0319]一部の実施形態では、IOL(例えば、ヒトにおける白内障手術に使用される)は、約4mm~約4.25mm、約4mm~約4.5mm、約4mm~約4.75mm、約4mm~約5mm、約4mm~約5.25mm、約4mm~約5.5mm、約4mm~約5.75mm、約4mm~約6mm、約4mm~約6.25mm、約4mm~約6.5mm、約4mm~約6.75mm、約4mm~約7mm、約4.25mm~約4.5mm、約4.25mm~約4.75mm、約4.25mm~約5mm、約4.25mm~約5.25mm、約4.25mm~約5.5mm、約4.25mm~約5.75mm、約4.25mm~約6mm、約4.25mm~約6.25mm、約4.25mm~約6.5mm、約4.25mm~約6.75mm、約4.25mm~約7mm、約4.5mm~約4.75mm、約4.5mm~約5mm、約4.5mm~約5.25mm、約4.5mm~約5.5mm、約4.5mm~約5.75mm、約4.5mm~約6mm、約4.5mm~約6.25mm、約4.5mm~約6.5mm、約4.5mm~約6.75mm、約4.5mm~約7mm、約4.75mm~約5mm、約4.75mm~約5.25mm、約4.75mm~約5.5mm、約4.75mm~約5.75mm、約4.75mm~約6mm、約4.75mm~約6.25mm、約4.75mm~約6.5mm、約4.75mm~約6.75mm、約4.75mm~約7mm、約5mm~約5.25mm、約5mm~約5.5mm、約5mm~約5.75mm、約5mm~約6mm、約5mm~約6.25mm、約5mm~約6.5mm、約5mm~約6.75mm、約5mm~約7mm、約5.25mm~約5.5mm、約5.25mm~約5.75mm、約5.25mm~約6mm、約5.25mm~約6.25mm、約5.25mm~約6.5mm、約5.25mm~約6.75mm、約5.25mm~約7mm、約5.5mm~約5.75mm、約5.5mm~約6mm、約5.5mm~約6.25mm、約5.5mm~約6.5mm、約5.5mm~約6.75mm、約5.5mm~約7mm、約5.75mm~約6mm、約5.75mm~約6.25mm、約5.75mm~約6.5mm、約5.75mm~約6.75mm、約5.75mm~約7mm、約6mm~約6.25mm、約6mm~約6.5mm、約6mm~約6.75mm、約6mm~約7mm、約6.25mm~約6.5mm、約6.25mm~約6.75mm、約6.25mm~約7mm、約6.5mm~約6.75mm、約6.5mm~約7mm、または約6.75mm~約7mmのオプティクス直径(例えばオプティクス直径309)を含んでもよい。
[0320]一部の実施形態では、IOL(例えば、ヒトにおける白内障手術に使用される)は、少なくとも約4mm、4.25mm、少なくとも約4.5mm、少なくとも約4.75mm、少なくとも約5mm、少なくとも約5.25mm、少なくとも約5.5mm、少なくとも約5.75mm、少なくとも約6mm、少なくとも約6.25mm、少なくとも約6.5mm、少なくとも約6.75mmまたは少なくとも約7mmのオプティクス直径(例えばオプティクス直径309)を含んでもよい。一部の実施形態では、IOL(例えば、ヒトにおける白内障手術に使用される)は、最大でも約4mm、4.25mm、最大でも約4.5mm、最大でも約4.75mm、最大でも約5mm、最大でも約5.25mm、最大でも約5.5mm、最大でも約5.75mm、最大でも約6mm、最大でも約6.25mm、最大でも約6.5mm、最大でも約6.75mmまたは最大でも約7mmのオプティクス直径(例えばオプティクス直径309)を含んでもよい。
[0321]一部の実施形態では、IOL(例えば、ヒトにおける白内障手術に使用される)は、約4mm、4.25mm、約4.5mm、約4.75mm、約5mm、約5.25mm、約5.5mm、約5.75mm、約6mm、約6.25mm、約6.5mm、約6.75mmまたは約7mmのオプティクス直径(例えばオプティクス直径309)を含んでもよい。
[0322]一部の実施形態では、IOLハプティクスは、約0.1mm~1.0mmの断面長(例えば断面長307)を含んでもよい。
[0323]一部の実施形態では、IOLハプティクスは、約0.1mm~約0.2mm、約0.1mm~約0.3mm、約0.1mm~約0.4mm、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約0.6mm、約0.1mm~約0.7mm、約0.1mm~約0.8mm、約0.1mm~約0.9mm、約0.1mm~約1mm、約0.2mm~約0.3mm、約0.2mm~約0.4mm、約0.2mm~約0.5mm、約0.2mm~約0.6mm、約0.2mm~約0.7mm、約0.2mm~約0.8mm、約0.2mm~約0.9mm、約0.2mm~約1mm、約0.3mm~約0.4mm、約0.3mm~約0.5mm、約0.3mm~約0.6mm、約0.3mm~約0.7mm、約0.3mm~約0.8mm、約0.3mm~約0.9mm、約0.3mm~約1mm、約0.4mm~約0.5mm、約0.4mm~約0.6mm、約0.4mm~約0.7mm、約0.4mm~約0.8mm、約0.4mm~約0.9mm、約0.4mm~約1mm、約0.5mm~約0.6mm、約0.5mm~約0.7mm、約0.5mm~約0.8mm、約0.5mm~約0.9mm、約0.5mm~約1mm、約0.6mm~約0.7mm、約0.6mm~約0.8mm、約0.6mm~約0.9mm、約0.6mm~約1mm、約0.7mm~約0.8mm、約0.7mm~約0.9mm、約0.7mm~約1mm、約0.8mm~約0.9mm、約0.8mm~約1mm、または約0.9mm~約1mmの断面長(例えば断面長307)を含んでもよい。
[0324]一部の実施形態では、IOLハプティクスは、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.15mm、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.25mm、少なくとも約0.3mm、少なくとも約0.35mm、少なくとも約0.4mm、少なくとも約0.45mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約0.55mm、少なくとも約0.6mm、少なくとも約0.65mm、少なくとも約0.7mm、少なくとも約0.75mm、少なくとも約0.8mm、少なくとも約0.85mm、少なくとも約0.9mm、少なくとも約0.95mmまたは少なくとも約1mmの断面長(例えば断面長307)を含んでもよい。一部の実施形態では、IOLハプティクスは、最大でも約0.1mm、最大でも約0.15mm、最大でも約0.2mm、最大でも約0.25mm、最大でも約0.3mm、最大でも約0.35mm、最大でも約0.4mm、最大でも約0.45mm、最大でも約0.5mm、最大でも約0.55mm、最大でも約0.6mm、最大でも約0.65mm、最大でも約0.7mm、最大でも約0.75mm、最大でも約0.8mm、最大でも約0.85mm、最大でも約0.9mm、最大でも約0.95mmまたは最大でも約1mmの断面長(例えば断面長307)を含んでもよい。
[0325]一部の実施形態では、IOLハプティクスは、約0.1mm、約0.15mm、約0.2mm、約0.25mm、約0.3mm、約0.35mm、約0.4mm、約0.45mm、約0.5mm、約0.55mm、約0.6mm、約0.65mm、約0.7mm、約0.75mm、約0.8mm、約0.85mm、約0.9mm、約0.95mmまたは約1mmの断面長(例えば断面長307)を含んでもよい。
[0326]一部の実施形態では、IOLハプティクスは、約0.1mm~1mmの厚さ308または最大幅を含んでもよい。一部の実施形態では、IOLハプティクスは、約0.1mm~約0.2mm、約0.1mm~約0.3mm、約0.1mm~約0.4mm、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約0.6mm、約0.1mm~約0.7mm、約0.1mm~約0.8mm、約0.1mm~約0.9mm、約0.1mm~約1mm、約0.2mm~約0.3mm、約0.2mm~約0.4mm、約0.2mm~約0.5mm、約0.2mm~約0.6mm、約0.2mm~約0.7mm、約0.2mm~約0.8mm、約0.2mm~約0.9mm、約0.2mm~約1mm、約0.3mm~約0.4mm、約0.3mm~約0.5mm、約0.3mm~約0.6mm、約0.3mm~約0.7mm、約0.3mm~約0.8mm、約0.3mm~約0.9mm、約0.3mm~約1mm、約0.4mm~約0.5mm、約0.4mm~約0.6mm、約0.4mm~約0.7mm、約0.4mm~約0.8mm、約0.4mm~約0.9mm、約0.4mm~約1mm、約0.5mm~約0.6mm、約0.5mm~約0.7mm、約0.5mm~約0.8mm、約0.5mm~約0.9mm、約0.5mm~約1mm、約0.6mm~約0.7mm、約0.6mm~約0.8mm、約0.6mm~約0.9mm、約0.6mm~約1mm、約0.7mm~約0.8mm、約0.7mm~約0.9mm、約0.7mm~約1mm、約0.8mm~約0.9mm、約0.8mm~約1mm、または約0.9mm~約1mmの厚さ308を含んでもよい。
[0327]一部の実施形態では、IOLハプティクスは、約0.1mm、約0.15mm、約0.2mm、約0.25mm、約0.3mm、約0.35mm、約0.4mm、約0.45mm、約0.5mm、約0.55mm、約0.6mm、約0.65mm、約0.7mm、約0.75mm、約0.8mm、約0.85mm、約0.9mm、約0.95mmまたは約1mmの厚さ308または最大幅を含んでもよい。
[0328]一部の実施形態では、IOLハプティクスは、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.15mm、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.25mm、少なくとも約0.3mm、少なくとも約0.35mm、少なくとも約0.4mm、少なくとも約0.45mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約0.55mm、少なくとも約0.6mm、少なくとも約0.65mm、少なくとも約0.7mm、少なくとも約0.75mm、少なくとも約0.8mm、少なくとも約0.85mm、少なくとも約0.9mm、少なくとも約0.95mmまたは少なくとも約1mmの厚さ308または最大幅を含んでもよい。一部の実施形態では、IOLハプティクスは、最大でも約0.1mm、最大でも約0.15mm、最大でも約0.2mm、最大でも約0.25mm、最大でも約0.3mm、最大でも約0.35mm、最大でも約0.4mm、最大でも約0.45mm、最大でも約0.5mm、最大でも約0.55mm、最大でも約0.6mm、最大でも約0.65mm、最大でも約0.7mm、最大でも約0.75mm、最大でも約0.8mm、最大でも約0.85mm、最大でも約0.9mm、最大でも約0.95mmまたは最大でも約1mmの厚さ308または最大幅を含んでもよい。
[0329]一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、サイズ、形状および/または眼科用物品が結合することができる構成などの任意の種類である部分を有する眼用デバイスと結合してもよい。眼科用物品と眼用デバイスとの間の結合の方法は、眼科用物品の内部構造のサイズおよび形状に依存し得る。一部の実施形態では、眼科用物品と眼用デバイスとの間の結合の方法は、眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)のサイズおよび形状に依存し得る。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、サイズ、形状、構成などの任意の種類のハプティクスおよび/またはサイズ、形状、テクスチャなどの任意の種類の外表面を含むハプティクスを有する眼内レンズ(IOL)と結合してもよい。例えば、眼科用物品は、本明細書において記載されるように、眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えば眼内レンズの1つまたは複数のハプティクス)上の位置決めに適応するように設計することができる。一部の実施形態では、眼科用物品は、眼用デバイス(例えば眼内レンズの1つまたは複数のハプティクス)上の配置に適応するような、本明細書において開示されるような様々な形状およびサイズの内部構造(例えば孔)を含むことができる。
[0330]結合中、眼用デバイス(例えば眼内レンズの1つまたは複数のハプティクス)と1つまたは複数の眼科用物品との間に接続(例えば物理接続)が存在してもよい。一部の実施形態では、結合は、1つまたは複数の眼科用物品と眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えば眼内レンズのハプティクス)との間の間接的結合を含む。例えば、1つまたは複数の眼科用物品は、障壁層によって1つまたは複数のハプティクスと間接的に結合してもよい。別の例では、1つの眼科用物品は、眼科用物品が、ハプティクスから外れることなくハプティクスに沿った溝中またはくぼみ中で回転するかまたは移動することができるように、ハプティクスと間接的に結合してもよい。一部の実施形態では、結合は、眼科用物品とハプティクスとの間の、化学結合、物理的接着、圧縮力および/または収縮力による直接的結合を含む。
[0331]一部の実施形態では、眼科用物品は、眼用デバイスの部分上の配置に適応するようなサイズに形成される内部構造を含んでもよい。例えば、眼科用物品は、IOLのハプティクス(例えば異なる形状、サイズおよび構成を有するハプティクス)の周囲の配置に適応するようなサイズに形成される内部構造(例えば孔)を含んでもよい。一部の実施形態では、眼科用物品の内部構造(例えば孔)は、眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)の断面の寸法に適合するようなサイズに正確に形成される。他の実施形態では、眼科用物品の内部構造(例えば孔)は、眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)の断面の寸法に対して小型のサイズに形成される。そのような場合では、眼科用物品および/または眼用デバイスの少なくとも部分(例えばIOLのハプティクス)の弾性は、眼科用物品および/または眼用デバイスの少なくとも部分のいずれの形状も破砕することも永続的に歪ませることもなく、眼用デバイスの部分上への眼科用物品の適用を可能とすることができる。一部の実施形態では、眼用デバイスの部分(例えばハプティクス)は、眼用デバイス(例えばIOL)の部分(例えばハプティクス)の少なくとも別の領域とは異なる周囲長(例えば断面周囲長)を有する1つまたは複数の領域を含んでもよい。一部の実施形態では、眼科用物品は、眼用デバイス(例えばIOL)の部分(例えばハプティクス)の最も大きな周囲長(例えば断面周囲長)を超えて伸展することができる。そのような場合では、眼科用物品の移動は、眼用デバイスの部分(例えばハプティクス)の、隣接する領域よりも細い部分(例えば切欠または谷間)での、その位置により限定され得る。
[0332]ポリマー材料(例えば弾性ポリマー材料)から構成される小型のサイズに形成された眼科用物品(例えば小型のサイズに形成された、眼科用物品の内部構造)の眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)上への位置決めの1つの利益は、この配置により誘導される応力および/または歪みが眼科用物品の眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)への粘着を促進することである。そのような粘着は、手術(例えば白内障手術)中の狭い開口部を通した注入中に、眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)からの眼科用物品のずれを防止するために有利であり得る。これは、他の技術を上回って有利であり得る。
[0333]一部の実施形態では、眼科用物品は、眼用デバイスの部分(例えば異なる形状、サイズおよび構成を有する眼用デバイスの部分)の周囲の配置に適応するような形状とされた内部構造(例えば孔)を含んでもよい。例えば、眼科用物品は、IOLのハプティクス(例えば異なる形状、サイズおよび構成を有するハプティクス)の周囲の配置に適応するような形状とされた内部構造(例えば孔)を含んでもよい。一部の実施形態では、眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)は、その外表面に沿って均一に平坦であってもよい。他の実施形態では、眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)は、その外表面に沿って少なくとも1つのくぼみまたは溝を含んでもよい。くぼみまたは溝は、眼科用物品の内部構造の円周を受け入れるための構造を含んでもよい。他の実施形態では、眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)は、その外表面に沿って少なくとも1つの突出部を含んでもよい。実施形態のいずれかでは、眼科用物品のサイズおよび/または形状は、本明細書において記載されるように、眼科用物品が眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)と結合することができるように設計されてもよい。
[0334]一部の実施形態では、眼科用物品は、眼科用物品を眼用デバイスの部分に固定するために、眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)の表面(例えば外向き表面)に圧縮して結合しているように構成されてもよい。一例では、弾性の眼科用物品が眼用デバイスの硬質および/または剛性の部分(例えばIOLのハプティクス)に結合する(例えば接着する)場合、硬質および/または剛性の部分は眼科用物品の圧縮力に応じて変形し得ないが、圧縮力に起因する摩擦が、眼科用物品と硬質および/または剛性の部分との間の移動を防止することがある。摩擦(例えば摩擦係数)は、垂直力と眼科用物品および眼用デバイスの少なくとも部分の材料の内在特性との関数であってもよい。垂直力は、眼科用物品の伸展と比例することができ、例えば眼科用物品が周囲で伸展するハプティクスの周囲長に対する、眼科用物品の内円周の関数であり得る。
[0335]別の例では、弾性環形眼科用物品が軟質なハプティクスに結合する(例えば接着する)場合、ハプティクスは眼科用物品の圧縮力に応じて細くなるであろう。圧縮力に起因する摩擦は、ハプティクスの谷間への眼科用物品の内部への収縮だけでなく、移動に対する耐性に寄与し得る。
[0336]一部の実施形態では、眼科用物品は、眼用デバイスの部分の表面に沿った溝、くぼみ、狭小化または突出部によって、眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)の表面(例えば外向き表面)と結合するように構成されてもよい。例えば、眼科用物品は、IOLのハプティクスの切欠領域の周囲に固定するための内部構造を含んでもよい。そのような場合では、弾性環形眼科用物品は、それが最初に切欠の遠位にあるハプティクスの外周囲長と少なくとも同程度に大きな内部円周まで伸展するように、切欠のあるハプティクスに適用することができる。次に、弾性環形眼科用物品は切欠の上に進められてもよく、ハプティクスの狭い部分の周囲で収縮することが可能となる。この場合では、摩擦はあまり関連せず、切欠の側部は眼科用物品を固定し、眼科用物品のずれを防止することができる。眼科用物品は切欠に掛けることができ、切欠内で自由に移動するかまたは回転することができる。あるいは、眼科用物品は、切欠内での移動または回転を制限されながら、切欠に掛けられてもよい。別の例では、眼科用物品は、それが切欠内のハプティクスの表面に圧縮して結合している(例えば接着する)ことができるように、切欠に掛けられてもよい。
[0337]一部の実施形態では、眼科用物品と眼用デバイス(例えば眼内レンズの1つまたは複数のハプティクス)との間の結合は、埋め込み前のデバイスの操作(例えば慣習的な操作)および埋め込み後のデバイスの摩耗が、眼用デバイス(例えば眼内レンズの1つまたは複数のハプティクス)からの眼科用物品の脱離をもたらさないようなものである。一部の実施形態では、眼科用物品は、視力が害されないような方法で結合する。一部の実施形態では、結合は、眼用デバイス(例えば眼内レンズの1つまたは複数のハプティクス)に対する眼科用物品の移動が可能でないようなものであってもよい。あるいは、結合は、眼科用物品が眼用デバイス(例えば眼内レンズの1つまたは複数のハプティクス)に対して移動することができるようなものであってもよい。
[0338]一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えばIOLの1つまたは複数のハプティクス)上に位置決めされてもよい。一部の実施形態では、少なくとも約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10以上の眼科用物品は、眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えばIOLの1つまたは複数のハプティクス)上に位置決めされてもよい。一部の実施形態では、約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つまたは10の眼科用物品は、眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えばIOLの1つまたは複数のハプティクス)上に位置決めされてもよい。一部の実施形態では、最大でも約10、9つ、8つ、7つ、6つ、5つ、4つ、3つ、2つ、または1つの眼科用物品は、眼用デバイスの1つの部分(例えばIOLのハプティクス)上に位置決めされてもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、眼用デバイスの1つの部分(例えばIOLのハプティクス)上に位置決めされてもよい。一部の実施形態では、少なくとも約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、または10以上の眼科用物品は、眼用デバイスの1つの部分(例えばIOLのハプティクス)上に位置決めされてもよい。一部の実施形態では、約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つまたは10の眼科用物品は、眼用デバイスの1つの部分(例えばIOLのハプティクス)上に位置決めされてもよい。一部の実施形態では、最大でも約10、9つ、8つ、7つ、6つ、5つ、4つ、3つ、2つ、または1つの眼科用物品は、眼用デバイスの1つの部分(例えばIOLのハプティクス)上に位置決めされてもよい。一部の実施形態では、少なくとも約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、または10以上の眼科用物品は、眼用デバイス(例えばIOL)と結合してもよい。一部の実施形態では、最大でも約10、9つ、8つ、7つ、6つ、5つ、4つ、3つ、2つ、または1つの眼科用物品は、眼用デバイス(例えばIOL)と結合してもよい。一部の実施形態では、約1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つまたは10の眼科用物品は、眼用デバイス(例えばIOL)と結合してもよい。
[0339]一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、同じ眼用デバイス(例えばIOL)からの、より大量の同じ活性剤および/もしくは診断剤または異なる活性剤および/もしくは診断剤のいずれかの送達に望ましいものであってもよい。
[0340]異なる種類の眼用デバイスを、本明細書において記載される1つまたは複数の眼科用物品と組み合わせることができる。例えば、異なるIOLの製造者が存在し、それぞれは様々な臨床状態のための異なる設計を有するIOLの販売を促進している。IOLの1つの相違点は、ハプティクスの構成である。一部のハプティクスは他のものよりも厚く広く、サイズは最大幅がおよそ0.1~10mmの範囲にわたる。一部の実施形態では、ハプティクスの最大幅は、約0.1mm~約20mmであってもよい。一部の実施形態では、ハプティクスの最大幅は、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約1mm、約0.1mm~約1.5mm、約0.1mm~約2mm、約0.1mm~約5mm、約0.1mm~約10mm、約0.1mm~約20mm、約0.5mm~約1mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.5mm~約2mm、約0.5mm~約5mm、約0.5mm~約10mm、約0.5mm~約20mm、約1mm~約1.5mm、約1mm~約2mm、約1mm~約5mm、約1mm~約10mm、約1mm~約20mm、約1.5mm~約2mm、約1.5mm~約5mm、約1.5mm~約10mm、約1.5mm~約20mm、約2mm~約5mm、約2mm~約10mm、約2mm~約20mm、約5mm~約10mm、約5mm~約20mmまたは約10mm~約20mmであってもよい。一部の実施形態では、ハプティクスの最大幅は、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約1mm、少なくとも約1.5mm、少なくとも約2mm、少なくとも約5mm、少なくとも約10mmまたは少なくとも約20mmであってもよい。一部の実施形態では、ハプティクスの最大幅は、最大でも約0.1mm、最大でも約0.5mm、最大でも約1mm、最大でも約1.5mm、最大でも約2mm、最大でも約5mm、最大でも約10mmまたは最大でも約20mmであってもよい。一部の実施形態では、ハプティクスが湾曲される場合、この寸法は曲線の長さを指すことができる。
[0341]本明細書において記載される眼科用物品は、眼用デバイスの1つまたは複数の部分を収容してもよい。部分は、異なる眼用デバイスの間で、異なるサイズ、形状および構成(例えば切欠ハプティクス、溝ハプティクス、1つまたは複数の突出部を有するハプティクス、剛性ハプティクス、軟質ハプティクス)を含んでもよい。一部の実施形態では、本明細書において記載される眼科用物品は、異なるサイズ、形状および構成(例えば切欠ハプティクス、溝ハプティクス、1つまたは複数の突出部を有するハプティクス、剛性ハプティクス、軟質ハプティクス)を収容してもよい。眼科用物品のための本明細書において開示される材料および設計に弾性および可撓性があるため、1つの利点は、眼科用物品が所定の眼用デバイス(例えばIOL)に適合するようなサイズに正確に形成される必要がなくてもよく、複数の種類の眼用デバイス(例えばわずかに異なるサイズに形成されたハプティクスを有するブランドおよびモデル)と互換的に使用することができることである。本明細書において開示される眼科用物品は、様々なサイズ範囲(例えば0.1~0.2mm、0.3~0.4mmおよび0.5~0.6)の眼用デバイスの部分(例えばハプティクスを有するIOL)とともに使用するために、分類別のサイズ範囲(例えば小、中、大)で設計および製造されてもよい。
[0342]異なる臨床状態のために異なるサイズ、形状および屈折力のIOLを選択するための可撓性を有することは、白内障外科医にとって望ましい。本発明の様々な実施形態では、薬物送達物品は、医師がこれを異なる種類のIOLとともに使用できるように、IOLとは別に製造され供給される。他の実施形態では、薬物送達物品およびIOLは、単一の製品として製造され、および/または外科医に供給される。
[0343]1つまたは複数の実施形態では、眼内レンズは、様々な屈折力(例えば、0.5Dの増分で5~30D)から選択される。一部の実施形態では、眼内レンズの屈折力は、少なくとも約5、少なくとも約5.5、少なくとも約6、少なくとも約6.5、少なくとも約7、少なくとも約7.5、少なくとも約8、少なくとも約8.5、少なくとも約9、少なくとも約9.5、少なくとも約10、少なくとも約10.5、少なくとも約11、少なくとも約11.5、少なくとも約12、少なくとも約12.5、少なくとも約13、少なくとも約13.5、少なくとも約14、少なくとも約14.5、少なくとも約15、少なくとも約15.5、少なくとも約16、少なくとも約16.5、少なくとも約17、少なくとも約17.5、少なくとも約18、少なくとも約18.5、少なくとも約19、少なくとも約19.5、少なくとも約20、少なくとも約20.5、少なくとも約21、少なくとも約21.5、少なくとも約22、少なくとも約22.5、少なくとも約23、少なくとも約23.5、少なくとも約24、少なくとも約24.5、少なくとも約25、少なくとも約25.5、少なくとも約26、少なくとも約26.5、少なくとも約27、少なくとも約27.5、少なくとも約28、少なくとも約28.5、少なくとも約29、少なくとも約29.5、または少なくとも約30であってもよい。一部の実施形態では、眼内レンズの屈折力は、最大でも約5、最大でも約5.5、最大でも約6、最大でも約6.5、最大でも約7、最大でも約7.5、最大でも約8、最大でも約8.5、最大でも約9、最大でも約9.5、最大でも約10、最大でも約10.5、最大でも約11、最大でも約11.5、最大でも約12、最大でも約12.5、最大でも約13、最大でも約13.5、最大でも約14、最大でも約14.5、最大でも約15、最大でも約15.5、最大でも約16、最大でも約16.5、最大でも約17、最大でも約17.5、最大でも約18、最大でも約18.5、最大でも約19、最大でも約19.5、最大でも約20、最大でも約20.5、最大でも約21、最大でも約21.5、最大でも約22、最大でも約22.5、最大でも約23、最大でも約23.5、最大でも約24、最大でも約24.5、最大でも約25、最大でも約25.5、最大でも約26、最大でも約26.5、最大でも約27、最大でも約27.5、最大でも約28、最大でも約28.5、最大でも約29、最大でも約29.5、または最大でも約30であってもよい。
[0344]一部の実施形態では、眼科用物品のおよび/または眼用デバイスのサイズ、形状および材料特性は、眼内インジェクターおよび眼の手術に好適な切開サイズ(例えば2.2mm)によって適合する場合、その圧縮性、可撓性および/または弾性を補助することができる。一部の実施形態では、材料(例えば生体適合性ポリマー)は、小さな角膜切開のために設計されたIOLインジェクターによる注入と適合するように、十分に圧縮可能および可撓性であってもよい。一部の実施形態では、材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)は、約0.5mm~3mm(例えば約1.2mm~1.8mm)のインジェクターチップ内径を含むIOLインジェクターによる注入と適合するように、十分に圧縮可能であってもよい。一部の実施形態では、材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)は、約0.5~3mm(例えば約1.2mm~1.8mm)のインジェクターチップ内径を含むIOLインジェクターによる注入と適合するように、十分に可撓性であってもよい。一部の実施形態では、材料(例えば生体適合性ポリマー)は、小さな角膜切開のために設計されたIOLインジェクターによる注入後にその元々の形状を回復するように、十分に弾性であってもよい。一部の実施形態では、材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)は、約0.5~3mm(例えば約1.2mm~1.8mm)のインジェクターチップ内径を含むIOLインジェクターによる注入後にその元々の形状を回復するように、十分に弾性であってもよい。
[0345]別の態様では、本開示は、眼科用物品を提供する。一部の実施形態では、眼科用物品は、約40重量%のカプロラクトンモノマーおよび60重量%のラクチドモノマーに由来する生体適合性コポリマーマトリックスを含む。一部の実施形態では、眼科用物品は、活性剤および/または診断剤を含む。一部の実施形態では、眼科用物品は、以下の特徴:(i)生体適合性コポリマーマトリックスがランダムコポリマーを含む、(ii)眼科用物品が約25メガパスカル(MPa)~35MPaの引張強さを有する、(iii)眼科用物品が、示差走査熱量測定法によって測定して最大でも約24℃のガラス転移温度を有する、(iv)眼科用物品が、最大でも約3MPaの弾性率を有する、(v)眼科用物品が、18℃~24℃で約500%~1500%の破断点伸びを有する、および(vi)眼科用物品が最大でも1.5mmの外径を含む、の少なくとも1つを含む。一部の実施形態では、眼科用物品は、眼内レンズ(IOL)のハプティクスに結合する(例えば接着する)ように構成される。
[0346]別の態様では、本開示は、眼科用薬物送達システムを提供する。眼科用薬物送達システムは、(1)1種または複数の治療剤、および(2)約40重量%のカプロラクトンモノマーおよび60重量%のラクチドモノマーに由来する生体適合性コポリマーマトリックスを含む、1つまたは複数の眼科用物品を含んでもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、以下の特徴:(i)生体適合性コポリマーマトリックスがランダムコポリマーを含む、(ii)1つまたは複数の眼科用物品が約25メガパスカル(MPa)~35MPaの引張強さを有する、(iii)1つまたは複数の眼科用物品が、示差走査熱量測定法によって測定して最大でも約24℃のガラス転移温度を有する、(iv)1つまたは複数の眼科用物品が、最大でも約3MPaの弾性率を有する、(v)1つまたは複数の眼科用物品が、18℃~24℃で約500%~1500%の破断点伸びを有する、の少なくとも1つを含む。眼科用薬物送達システムは、1つまたは複数のハプティクスを含む1つまたは複数の眼内レンズ(IOL)も含んでもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、最大でも1.5mmの外径を含み、1つまたは複数のIOLの1つまたは複数のハプティクスに結合する(例えば接着する)ように構成される。
[0347]別の態様では、本開示はキットを提供する。キットは、1つまたは複数の眼科用物品(例えば薬物送達物品)を含む容器を含んでもよい。眼科用物品は、材料(例えば生体適合性マトリックス)を含んでもよい。生体適合性マトリックスは、第1のモノマー(例えばカプロラクトンモノマー)および少なくとも1種の他のモノマーに由来するコポリマーを含んでもよい。眼科用物品は、1種または複数の活性剤および/または診断剤も含んでもよい。一部の実施形態では、キットは、使用説明書を含んでもよい。
[0348]別の態様では、本開示はキットを提供する。キットは、1つまたは複数の眼科用物品(例えば薬物送達物品)を含む第1の容器を含んでもよい。眼科用物品は、材料(例えば生体適合性マトリックス)を含んでもよい。生体適合性マトリックスは、第1のモノマー(例えばカプロラクトンモノマー)および少なくとも1種の他のモノマーに由来するコポリマーを含んでもよい。眼科用物品は、1種または複数の活性剤および/または診断剤も含んでもよい。キットは、1つまたは複数の眼科用物品と結合するための1つまたは複数の部分を含む1つまたは複数の眼用デバイス(例えば1つまたは複数のハプティクスを有する眼内レンズ)を含む第2の容器も含んでもよい。キットは、使用説明書も含んでもよい。
[0349]キットは、様々な態様のいずれかに関する本明細書において開示される1つまたは複数の要素を、任意の組合せで含んでもよい。キット中の材料は、任意の好適な容器中に含有されてもよく、即時に利用可能な形態であるか、または使用者により供給されたキットまたは材料中の他の材料との組合せを必要としてもよい。キットは、操作のための1つまたは複数のツールおよび本明細書において開示される1つまたは複数の眼科用物品を提供してもよい。一部の実施形態では、キットは、眼用デバイスへの眼科用物品の結合を促進するためのアプリケーターツールを提供してもよい。キットは、本明細書において開示される1つまたは複数の眼科用物品が結合している眼用デバイスの操作および圧縮のための、1つまたは複数のツールを提供してもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数のツールは、鉗子であってもよい。
[0350]システムおよび/またはキットは、1つまたは複数の眼用デバイスインジェクター(例えば眼内レンズインジェクター)を提供してもよい。
[0351]一部の実施形態では、システムおよび/またはキットは、白内障手術を行うための材料を含んでもよい。一部の実施形態では、システムおよび/またはキットは、ドレープ(例えば無菌ドレープ)、手袋(例えば無菌手袋)、消毒剤、局所麻酔、希釈剤(dilating agent)、ナイフ、ブレード、術後薬物(眼科用物品中に提供される活性剤および/または診断剤とは別)、手術用粘弾性物質、縫合糸、ガーゼ、テープおよび/または眼帯を含んでもよい。
[0352]一部の実施形態では、送達ツールは、対象の眼に1つまたは複数の眼科用物品を有する眼用デバイスを埋め込むために使用されてもよい。好適な送達ツールは、針または針様のアプリケーターを含んでもよい。
[0353]送達ツールは、インジェクターまたは適切なサイズに形成された針を有するシリンジであってもよく、またはインジェクター様のツールもしくは針様のアプリケーターを有するシリンジ様のツールであってもよい。一部の実施形態では、送達ツールは、約1.2mm~1.7mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。
[0354]一部の実施形態では、送達ツールは、約1.2mm~約1.25mm、約1.2mm~約1.3mm、約1.2mm~約1.35mm、約1.2mm~約1.4mm、約1.2mm~約1.45mm、約1.2mm~約1.5mm、約1.2mm~約1.55mm、約1.2mm~約1.6mm、約1.2mm~約1.65mm、約1.2mm~約1.7mm、約1.25mm~約1.3mm、約1.25mm~約1.35mm、約1.25mm~約1.4mm、約1.25mm~約1.45mm、約1.25mm~約1.5mm、約1.25mm~約1.55mm、約1.25mm~約1.6mm、約1.25mm~約1.65mm、約1.25mm~約1.7mm、約1.3mm~約1.35mm、約1.3mm~約1.4mm、約1.3mm~約1.45mm、約1.3mm~約1.5mm、約1.3mm~約1.55mm、約1.3mm~約1.6mm、約1.3mm~約1.65mm、約1.3mm~約1.7mm、約1.35mm~約1.4mm、約1.35mm~約1.45mm、約1.35mm~約1.5mm、約1.35mm~約1.55mm、約1.35mm~約1.6mm、約1.35mm~約1.65mm、約1.35mm~約1.7mm、約1.4mm~約1.45mm、約1.4mm~約1.5mm、約1.4mm~約1.55mm、約1.4mm~約1.6mm、約1.4mm~約1.65mm、約1.4mm~約1.7mm、約1.45mm~約1.5mm、約1.45mm~約1.55mm、約1.45mm~約1.6mm、約1.45mm~約1.65mm、約1.45mm~約1.7mm、約1.5mm~約1.55mm、約1.5mm~約1.6mm、約1.5mm~約1.65mm、約1.5mm~約1.7mm、約1.55mm~約1.6mm、約1.55mm~約1.65mm、約1.55mm~約1.7mm、約1.6mm~約1.65mm、約1.6mm~約1.7mm、または約1.65mm~約1.7mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。
[0355]一部の実施形態では、送達ツールは、少なくとも約1.2mm、少なくとも約1.25mm、少なくとも約1.3mm、少なくとも約1.35mm、少なくとも約1.4mm、少なくとも約1.45mm、少なくとも約1.5mm、少なくとも約1.55mm、少なくとも約1.6mm、少なくとも約1.65mmまたは少なくとも約1.7mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。一部の実施形態では、送達ツールは、約1.2mm、約1.25mm、約1.3mm、約1.35mm、約1.4mm、約1.45mm、約1.5mm、約1.55mm、約1.6mm、約1.65mmまたは約1.7mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。一部の実施形態では、送達ツールは、最大でも約1.2mm、最大でも約1.25mm、最大でも約1.3mm、最大でも約1.35mm、最大でも約1.4mm、最大でも約1.45mm、最大でも約1.5mm、最大でも約1.55mm、最大でも約1.6mm、最大でも約1.65mmまたは最大でも約1.7mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。
[0356]一部の実施形態では、送達ツールは、約0.5mm~約3mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。一部の実施形態では、送達ツールは、約0.5mm~約1mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.5mm~約2mm、約0.5mm~約2.5mm、約0.5mm~約3mm、約1mm~約1.5mm、約1mm~約2mm、約1mm~約2.5mm、約1mm~約3mm、約1.5mm~約2mm、約1.5mm~約2.5mm、約1.5mm~約3mm、約2mm~約2.5mm、約2mm~約3mmまたは約2.5mm~約3mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。一部の実施形態では、送達ツールは、少なくとも約0.5mm、少なくとも約1mm、少なくとも約1.5mm、少なくとも約2mm、少なくとも約2.5mmまたは少なくとも約3mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。一部の実施形態では、送達ツールは、最大でも約0.5mm、最大でも約1mm、最大でも約1.5mm、最大でも約2mm、最大でも約2.5mmまたは最大でも約3mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。一部の実施形態では、送達ツールは、約1mm~約2mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。一部の実施形態では、送達ツールは、約1.2mm~約1.7mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。一部の実施形態では、送達ツールは、最大でも約2mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。一部の実施形態では、送達ツールは、少なくとも約1mmのインジェクターチップ内径を有してもよい。
[0357]一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品を有する眼用デバイスは、包装前に送達ツール中へ装填されてもよい。この例では、キットが開けられると、送達埋込物は使用できる状態にあってもよい。一部の実施形態では、キットの構成要素は、個別に殺菌され、キット中へ組み合わされてもよい。一部の実施形態では、キットの構成要素は、キット中へ組み合わされた後に殺菌されてもよい。
方法
[0358]別の態様では、本開示は、少なくとも1つの薬物放出眼用デバイス(例えば薬物放出眼内レンズ)を調製するための方法を提供する。一部の実施形態では、1種または複数の活性剤および/または診断剤は、材料(例えば生体適合性マトリックス)と組み合わされて1つまたは複数の眼科用物品を生成してもよい。生体適合性マトリックスは、第1のモノマー(例えばカプロラクトンモノマー)および少なくとも第2のモノマーに由来するコポリマーを含んでもよい。1つまたは複数の眼科用物品は、次に、眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えば眼内レンズのハプティクス)に結合してもよい。
[0359]別の態様では、本開示は、疾患、状態および/または合併症を処置または予防するための方法を提供する。1種または複数の活性剤および/または診断剤は、生体適合性マトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)と組み合わされて1つまたは複数の眼科用物品を生成してもよい。1つまたは複数の眼科用物品は、眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えば眼内レンズのハプティクス)に結合してもよく、それによって少なくとも1つの活性剤および/または診断剤放出眼用デバイス(例えば活性剤および/または診断剤放出眼内レンズ)を生成してもよい。活性剤および/または診断剤放出眼用デバイスは、1種または複数の活性剤および/または診断剤を含む眼科用物品に結合する眼用デバイスであってもよい。少なくとも1つの活性剤および/または診断剤放出眼用デバイスは、それを必要とする対象の眼に、持続性眼内活性剤および/または診断剤送達のために埋め込まれてもよい。一部の実施形態では、埋め込み後7日以内に、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤および/または診断剤を放出し、その結果、(例えば細隙灯生体顕微鏡法を使用して前房細胞スコアによって測定して)炎症スコアが最大でも1になり、および/または眼痛がなくなる。
[0360]別の態様では、本開示は、疾患、状態および/または合併症を処置または予防する方法を提供する。1つまたは複数の眼科用物品は、眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えば少なくとも1つの眼内レンズのハプティクス)に結合してもよく、それによって少なくとも1つの活性剤および/または診断剤放出眼用デバイス(例えば活性剤および/または診断剤放出眼内レンズ)を生成してもよい。少なくとも1つの活性剤および/または診断剤放出眼用デバイスは、それを必要とする対象の眼に、持続性眼内活性剤および/または診断剤送達のために埋め込まれてもよい。一部の実施形態では、埋め込み後7日以内に、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤および/または診断剤を放出し、その結果、(例えば細隙灯生体顕微鏡法を使用して前房細胞スコアによって測定して)炎症スコアが最大でも1になり、および/または(例えば10点視覚的アナログ尺度によって測定して)眼痛がなくなる。
[0361]別の態様では、本開示は、疾患、状態または合併症を処置または予防する方法を提供する。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、それを必要とする対象の眼に、持続性眼内薬物送達のために埋め込まれてもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼用デバイス(例えば眼内レンズ)は、それを必要とする対象の眼に、持続性眼内薬物送達のために埋め込まれてもよい。IOLは、それに結合している1つまたは複数の薬物放出物品を有し、前記1つまたは複数の薬物放出物品は1種または複数の活性剤(例えば治療剤)を含み、埋め込み後7日以内に、前記1つまたは複数の薬物放出物品が前記1種または複数の治療剤を放出し、その結果、(例えば細隙灯生体顕微鏡法を使用して前房細胞スコアによって測定して)炎症スコアが最大でも1になり、および/または(例えば10点視覚的アナログ尺度によって測定して)眼痛がなくなる。
[0362]別の態様では、本開示は、活性剤または診断剤を投与する方法を提供する。1種または複数の活性剤および/または診断剤を生体適合性マトリックス(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)と組み合わせ、それによって1つまたは複数の眼科用物品を生成してもよい。1つまたは複数の眼科用物品は、1つまたは複数の眼用デバイスの1つまたは複数の部分(例えば眼内レンズのハプティクス)に結合してもよく、それによって少なくとも1つの活性剤および/または診断剤放出眼用デバイス(例えば活性剤および/または診断剤放出眼内レンズ)を生成してもよい。次に、少なくとも1つの活性剤および/または診断剤放出眼用デバイスは、眼用デバイスインジェクター(例えば眼内レンズインジェクター)を通して圧縮されてもよい。一部の実施形態では、眼用デバイスインジェクターは、約0.5mm~3mm(例えば約1.2~1.7mm)のインジェクターチップ内径を含んでもよい。次に、少なくとも1つの活性剤および/または診断剤放出眼用デバイス(例えば活性剤および/または診断剤放出眼内レンズ)は、それを必要とする対象の眼に、持続性眼内活性剤および/または診断剤送達のために埋め込まれてもよい。
[0363]別の態様では、本開示は、活性剤および/または診断剤を投与する方法を提供する。1つまたは複数の眼科用物品が結合している1つまたは複数の眼用デバイス(例えば眼内レンズ)は、眼用デバイスインジェクター(眼内インジェクター)を通して圧縮され、それによって、1つまたは複数の眼科用物品が結合している圧縮された眼用デバイス(例えば眼内レンズ)を生成してもよい。眼用デバイスインジェクター(例えば眼内デバイスインジェクター)は、インジェクターチップを含んでもよい。インジェクターチップは、約1.2~1.7mmの内径を含んでもよい。1つまたは複数の眼科用物品が結合している圧縮された眼用デバイス(例えば眼内レンズ)は、それを必要とする対象の眼に、持続性眼科活性剤および/または診断剤送達のために埋め込まれてもよい。
[0364]別の態様では、本開示は、活性剤(例えば薬物)および/または診断剤送達の方法を提供する。方法は、本明細書において記載されるような、眼に活性剤(例えば薬物)および/または診断剤を送達するための物品(例えば眼科用物品)を用意するステップを含んでもよい。方法は、物品(例えば眼科用物品)を眼内レンズの1つまたは複数のハプティクス上に結合する(例えば位置決めする)ステップも含んでもよい。
[0365]別の態様では、本開示は、対象の眼の疾患または状態を診断する方法を提供する。方法は、対象の眼への1種または複数の診断剤の送達のために、それを必要とする対象の眼に1つまたは複数の眼用デバイス(例えば眼内レンズ)を投与するステップを含んでもよい。1つまたは複数の眼用デバイスは、1つまたは複数の眼科用物品が結合していてもよい。1つまたは複数の眼科用物品は、常磁性分子、蛍光化合物、磁性分子、放射性核種、x線イメージング剤および造影剤からなる群から選択される1種または複数の診断剤を含んでもよい。
[0366]図6は、投与、処置および/または診断方法(「方法」)600を概略的に例示する。方法は、1種または複数の活性剤および/または診断剤を、ポリマー材料(例えば生体適合性ポリマーマトリックス)と組み合わせ、それによって1つまたは複数の眼科用物品を生成するステップ(方法610)を含む。次に、方法は、1つまたは複数の眼科用物品を少なくとも1つの眼内レンズの1つまたは複数のハプティクスに結合し、それによって少なくとも1つの活性剤および/または診断剤放出眼内レンズを生成するステップ(方法620)を含む。眼科用物品は、本明細書において提供されるような1つまたは複数の構成要素を含む。一例では、眼科用物品は、例えば、図1A、図1B、図2A~2H、図3A、図3B、図4A、および/または図4Bにおいて例示されるような、上述の眼科用物品の一実施形態であってもよい。眼内レンズも、本明細書において提供されるような1つまたは複数の構成要素を含んでもよい。別の例では、眼内レンズは、例えば、図3A、図3B、図4A、および/または図4Bにおいて例示されるような、眼内レンズの一実施形態であってもよい。図6を参照すると、方法は、少なくとも1つの活性剤および/または診断剤放出眼内レンズを、眼内レンズインジェクター(例えば、例えば1.2mm~1.7mmなどの約0.5mm~3mmのインジェクターチップ内径を含む眼内レンズインジェクター)を通して圧縮するステップ(方法630)をさらに含む。方法は次に、持続性眼内活性剤および/または診断剤送達のために、それを必要とする対象の眼に、少なくとも1つの活性剤および/または診断剤放出眼内レンズを(例えば標準的な顕微鏡を使用する白内障手術技術を使用して)埋め込むステップ(方法640)を含んでもよい。
[0367]様々な態様のいずれかでは、方法は、1つまたは複数の眼科用物品が結合している眼用デバイスを、眼にそれを埋め込む前に圧縮または成形するステップも含むことができる。チップが0.5mm~3mm(例えば1.2~1.7mm)の内径を有することができる眼用デバイス(例えばIOLインジェクターデバイス)による送達に対応するために、1つまたは複数の眼科用物品が結合している折り畳み可能な眼用デバイスは、元々のデバイスのサイズ、形状および光学特性を保持しながら眼内での急速な展開を促すための十分な弾性を有する、本明細書において開示されるような圧縮性、可撓性の材料から製造されてもよい。
[0368]眼科外科医は、1つまたは複数の眼科用物品が結合している眼用デバイス(例えばインジェクターデバイス)を、従来のIOLと同じ方法で使用することが可能であり得る。一部の実施形態では、手術(例えば白内障手術)は、インジェクターデバイスを使用する、1つまたは複数の眼科用物品が結合する(例えば接着される)1つまたは複数の眼用デバイスの挿入を伴うことができる。一部の実施形態では、状態は、眼用デバイスの埋め込みから生じるかまたはそれによって悪化した状態であってもよい。一部の実施形態では、状態は、埋め込みの前に存在する状態であってもよい。一部の場合では、状態は手術により処置されている状態と直接関係しなくともよい。一部の実施形態では、1つの眼用デバイスは、対象の眼の中か、それに近接するか、またはその周囲に送達されてもよい(例えば埋め込まれてもよい)。一部の実施形態では、2つの眼用デバイスは、対象の眼の中か、それに近接するか、またはその周囲に送達されてもよい(例えば埋め込まれてもよい)。一部の実施形態では、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つの眼用デバイスは、対象の眼の中か、それに近接するか、またはその周囲に送達されてもよい(例えば埋め込まれてもよい)。一部の実施形態では、眼科用物品は、放出期間中に有効量(例えば治療有効量)の活性剤および/または診断剤の持続放出をもたらすように製剤化された、ポリマー材料(例えば生分解性コポリマーマトリックス)を含むことができる。眼科用物品が生分解性ポリマーマトリックスを含む場合、生分解性ポリマーマトリックスは生分解し、放出期間中に眼への活性剤および/または診断剤の持続放出を眼にもたらすことが可能である。
[0369]眼内の注入の前に、(1つまたは複数の眼科用物品が結合している)眼用デバイスは、折り畳まれるか、または(例えばカセット中に)圧縮されるか、および/または約0.5mm~3mm(例えば約1.2~1.7mm)のインジェクターチップ内径を含むインジェクターデバイス(例えば眼内レンズインジェクター)に装填されてもよい。一部の実施形態では、圧縮は、眼科用物品が結合している眼内レンズを、インジェクターデバイス(例えば約1.2~1.7mmなどの約0.5mm~3mmのインジェクターチップ内径を含むIOLインジェクター)を通して管状に折り畳むことを含んでもよい。
[0370]一部の実施形態では、折り畳みツール(例えば鉗子)は、約1.5mm~3mmの切開サイズによる挿入のために、眼用デバイス(例えば眼内デバイス)を半分に折り畳むために使用されてもよい。他の実施形態では、折り畳みツール(例えば鉗子)は、約1.5mm~3mmの切開サイズによる挿入のために、眼用デバイスを巻くために使用されてもよい。
[0371]一部の実施形態では、折り畳みツールは、約0.1mm~約5mmの切開サイズによる挿入のために、眼用デバイスを巻くために使用されてもよい。一部の実施形態では、折り畳みツールは、約1.5mm~約2.5mmの切開サイズによる挿入のために、眼用デバイスを巻くために使用されてもよい。一部の実施形態では、折り畳みツールは、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約1mm、約0.1mm~約1.5mm、約0.1mm~約2mm、約0.1mm~約2.5mm、約0.1mm~約3mm、約0.1mm~約3.5mm、約0.1mm~約4mm、約0.1mm~約4.5mm、約0.1mm~約5mm、約0.5mm~約1mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.5mm~約2mm、約0.5mm~約2.5mm、約0.5mm~約3mm、約0.5mm~約3.5mm、約0.5mm~約4mm、約0.5mm~約4.5mm、約0.5mm~約5mm、約1mm~約1.5mm、約1mm~約2mm、約1mm~約2.5mm、約1mm~約3mm、約1mm~約3.5mm、約1mm~約4mm、約1mm~約4.5mm、約1mm~約5mm、約1.5mm~約2mm、約1.5mm~約2.5mm、約1.5mm~約3mm、約1.5mm~約3.5mm、約1.5mm~約4mm、約1.5mm~約4.5mm、約1.5mm~約5mm、約2mm~約2.5mm、約2mm~約3mm、約2mm~約3.5mm、約2mm~約4mm、約2mm~約4.5mm、約2mm~約5mm、約2.5mm~約3mm、約2.5mm~約3.5mm、約2.5mm~約4mm、約2.5mm~約4.5mm、約2.5mm~約5mm、約3mm~約3.5mm、約3mm~約4mm、約3mm~約4.5mm、約3mm~約5mm、約3.5mm~約4mm、約3.5mm~約4.5mm、約3.5mm~約5mm、約4mm~約4.5mm、約4mm~約5mm、または約4.5mm~約5mmの切開サイズによる挿入のために、眼用デバイスを巻くために使用されてもよい。
[0372]一部の実施形態では、折り畳みツールは、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約1mm、少なくとも約1.5mm、少なくとも約2mm、少なくとも約2.5mm、少なくとも約3mm、少なくとも約3.5mm、少なくとも約4mm、少なくとも約4.5mmまたは少なくとも約5mmの切開サイズによる挿入のために、眼用デバイスを巻くために使用されてもよい。一部の実施形態では、折り畳みツールは、少なくとも約1.5mmの切開サイズによる挿入のために、眼用デバイスを巻くために使用されてもよい。一部の実施形態では、折り畳みツールは、少なくとも約1.8mmの切開サイズによる挿入のために、眼用デバイスを巻くために使用されてもよい。
[0373]一部の実施形態では、折り畳みツールは、最大でも約0.1mm、最大でも約0.5mm、最大でも約1mm、最大でも約1.5mm、最大でも約2mm、最大でも約2.5mm、最大でも約3mm、最大でも約3.5mm、最大でも約4mm、最大でも約4.5mmまたは最大でも約5mmの切開サイズによる挿入のために、眼用デバイスを巻くために使用されてもよい。一部の実施形態では、折り畳みツールは、最大でも約2mmの切開サイズによる挿入のために、眼用デバイスを巻くために使用されてもよい。一部の実施形態では、折り畳みツールは、最大でも約3mmの切開サイズによる挿入のために、眼用デバイスを巻くために使用されてもよい。
[0374]一部の実施形態では、方法は、眼用デバイスを眼用デバイスインジェクター(例えば眼内インジェクター)から取り出すことにより、眼に眼科用物品を含有する眼用デバイス(例えば眼内レンズ)を導入するステップを含む。例えば、方法は、対象の眼に活性剤および/または診断剤を送達するために、1つまたは複数の眼科用物品が結合している眼用デバイス(例えばIOL)を眼内(例えば眼の水晶体包被膜または毛様溝)へ挿入するステップを含むことができる。1つまたは複数の眼科用物品が結合している眼用デバイスは、折り畳まれ、装填され、現在の標準治療と一致する切開によって眼に挿入されてもよい。
[0375]一部の実施形態では、眼への活性剤および/または診断剤送達のための眼科用物品は、眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)上に位置決めされる場合に標準インジェクターデバイスによる眼用デバイスおよび眼科用物品の注入を妨げず、注入後の眼内でのIOLの展開も妨げない、圧縮性、可撓性および/または弾性ポリマーを含んでもよい。
[0376]一部の実施形態では、生体適合性マトリックスおよび/または眼科用物品は、約0.5mm~3mm(例えば1.2~1.7mm)のインジェクターチップ内径を含む眼内インジェクター(例えばIOLインジェクター)による注入と適合するように、十分に圧縮可能である。一部の実施形態では、生体適合性マトリックスおよび/または眼科用物品は、約0.5mm~3mm(例えば約1.2~1.7mm)のインジェクターチップ内径を含む眼内インジェクター(例えばIOLインジェクター)による注入と適合するように、十分に可撓性である。一部の実施形態では、生体適合性マトリックスおよび/または眼科用物品は、約0.5mm~3mm(例えば約1.2~1.7mm)のインジェクターチップ内径を含む眼内インジェクター(例えばIOLインジェクター)による注入後にその元々の形状を回復するように、十分に弾性である。
[0377]図5Aは、1つまたは複数の眼科用物品が結合している眼用デバイス(例えば眼内デバイス)をインジェクターデバイス中に装填するための、装填方法(「方法」)500の一例を概略的に例示する。この例では、装填方法は、疾患、状態および/または合併症を処置または予防するための方法のための一実施形態であってもよい。装填方法はまた、活性剤および/または診断剤を投与するための方法のための一実施形態であってもよい。方法は、眼科用物品を用意するステップ(方法501)を含む。眼科用物品は、本明細書において開示されるような眼科用物品の1つまたは複数の構成要素を含む。例えば、眼科用物品は、ポリマー材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)ならびに活性剤および/または診断剤を含むことができる。別の例では、眼科用物品は、例えば、図1A、図1B、図2A~2H、図3A、図3B、図4Aおよび/または図4Bにおいて例示されるような、上述の眼科用物品の一実施形態であってもよい。図5Aを参照すると、方法は、眼科用物品100を眼内レンズ300のハプティクス302上に結合するステップ(方法503)を含む。眼内レンズは、本明細書において開示されるような眼内レンズの1つまたは複数の構成要素を含む。一例では、眼内レンズは、図3A、図3B、図4A、および/または図4Bにおいて例示されるような、上述の眼内レンズの一実施形態であってもよい。図5Aを参照すると、方法は、眼科用物品100が結合している眼内レンズ300をカセット507中へ圧縮するステップ(方法506)も含む。方法は、次に、眼科用物品100が結合している眼内レンズ300を含むカセット507を眼内レンズインジェクター508中へ装填するステップ(方法509)を含んでもよい。
[0378]一部の例では、方法は、対象の眼に手術(例えば白内障除去手術)を行うステップを含んでもよい。図5Bは、眼科用物品が結合している眼内レンズを埋め込むための埋め込み方法(「方法」)510の一例を概略的に例示する。この例では、埋め込み方法は、疾患、状態および/または合併症を処置または予防するための方法のための一実施形態であってもよい。埋め込み方法は、活性剤および/または診断剤を投与するための方法のための一実施形態であってもよい。埋め込み方法は、眼科用物品100が結合している眼内レンズ300の埋め込みに備えて、角膜の側部に切開513を作製するステップ(方法511)を含むことができる。眼科用物品100は、本明細書において開示されるような眼科用物品の1つまたは複数の構成要素を含んでもよい。例えば、眼科用物品は、ポリマー材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)および活性剤または診断剤を含むことができる。別の例では、眼科用物品は、図1A、図1B、図2A~2H、図3A、図3B、図4Aおよび/または図4Bにおいて例示されるような、上述の眼科用物品の一実施形態であってもよい。眼内レンズは、本明細書において開示されるような眼内レンズの1つまたは複数の構成要素を含む。一例では、眼内レンズは、図3A、図3B、図4A、および/または図4Bにおいて例示されるような、上述の眼内レンズの一実施形態であってもよい。図5Bを参照すると、方法は、手術器具520を使用して対象の眼から既存のレンズ515(例えば疾患のあるレンズ)を除去するステップ(方法514)、装填された眼内レンズインジェクター508を使用して、対象の眼に眼内レンズを埋め込むステップ(方法516)、および眼科用物品100が結合している眼内レンズ300を水晶体嚢内に設置するステップ(方法518)を含む。眼科用物品の他の送達経路には、涙点、硝子体内、結膜下、レンズ、強膜内、円蓋、前テノン嚢下、脈絡膜上、後テノン嚢下、網膜下、前房および後房を挙げることができる。一部の実施形態では、対象は、眼科手術を同時に受けているまたは受けたことがある。一部の実施形態では、対象は白内障手術を同時に受けているまたは受けたことがある。図5Cは、眼科用物品が眼の水晶体嚢519内の所望の位置、場所および方向での眼内レンズの設置を妨げない、眼科用物品100が結合している眼内レンズ300の一例を概略的に例示する。眼科用物品は、眼の標的領域への活性剤および/または診断剤の有効な拡散を可能としながら、実際の接触または十分な近接により眼内レンズに結合することができる。活性剤および/または診断剤は、本明細書において開示されるように、眼科用物品のポリマー材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)からポリマー材料の分解によって放出されてもよい。
[0379]放出の経過にわたり、ポリマー材料(例えば生分解性ポリマーマトリックス)は、活性剤および/または診断剤を放出しながら分解することができる。一部の実施形態では、ポリマー材料は、生分解または生体浸食して、数日、数週または数ヶ月の期間にわたる有効量(例えば治療有効量)の活性剤および/または診断剤の制御放出をもたらすように構成することができる。活性剤および/または診断剤が完全に放出されると、ポリマーマトリックスは消失すると予測される。一部の実施形態では、完全なポリマーマトリックス分解は、活性剤および/または診断剤の完全放出よりも長くかかってもよい。一部の実施形態では、ポリマーマトリックス分解は、活性剤および/または診断剤の放出と同じ速度で起こってもよい。
[0380]例えば、眼科用物品は、約1日~約12ヶ月、ポリマー材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から有効量の活性剤および/または診断剤を放出するように設計されてもよい。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約7日にわたり、ポリマー材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出される。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約5~30日、5~21日、5~14日、5~10日、7~30日、7~21日、7~14日または7~10日の範囲にわたる期間にわたり、ポリマー材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)から放出される。
[0381]一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約1日~約365日の期間にわたり、ポリマー材料から放出されてもよい。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、約1日~約5日、約1日~約10日、約1日~約15日、約1日~約20日、約1日~約30日、約1日~約40日、約1日~約50日、約1日~約100日、約1日~約200日、約1日~約300日、約1日~約365日、約5日~約10日、約5日~約15日、約5日~約20日、約5日~約30日、約5日~約40日、約5日~約50日、約5日~約100日、約5日~約200日、約5日~約300日、約5日~約365日、約10日~約15日、約10日~約20日、約10日~約30日、約10日~約40日、約10日~約50日、約10日~約100日、約10日~約200日、約10日~約300日、約10日~約365日、約15日~約20日、約15日~約30日、約15日~約40日、約15日~約50日、約15日~約100日、約15日~約200日、約15日~約300日、約15日~約365日、約20日~約30日、約20日~約40日、約20日~約50日、約20日~約100日、約20日~約200日、約20日~約300日、約20日~約365日、約30日~約40日、約30日~約50日、約30日~約100日、約30日~約200日、約30日~約300日、約30日~約365日、約40日~約50日、約40日~約100日、約40日~約200日、約40日~約300日、約40日~約365日、約50日~約100日、約50日~約200日、約50日~約300日、約50日~約365日、約100日~約200日、約100日~約300日、約100日~約365日、約200日~約300日、約200日~約365日、または約300日~約365日の期間にわたり、ポリマー材料から放出されてもよい。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約2週、少なくとも約3週、少なくとも約4週、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約7ヶ月、少なくとも約8ヶ月、少なくとも約9ヶ月、少なくとも約10ヶ月、少なくとも約11ヶ月または少なくとも約12ヶ月の期間にわたり、ポリマー材料から放出されてもよい。一部の実施形態では、活性剤および/または診断剤は、最大でも約1日、最大でも約2日、最大でも約3日、最大でも約4日、最大でも約5日、最大でも約6日、最大でも約7日、最大でも約2週、最大でも約3週、最大でも約4週、最大でも約1ヶ月、最大でも約2ヶ月、最大でも約3ヶ月、最大でも約4ヶ月、最大でも約5ヶ月、最大でも約6ヶ月、最大でも約7ヶ月、最大でも約8ヶ月、最大でも約9ヶ月、最大でも約10ヶ月、最大でも約11ヶ月または最大でも約12ヶ月の期間にわたり、ポリマー材料から放出されてもよい。
[0382]一部の例では、有効量(例えば治療有効量)は、約1週~約12週の範囲にわたる期間にわたり、放出されてもよい。他の例では、有効量は、約1週~約3週、約2週~約6週または約5週~約8週の範囲にわたる期間にわたり、放出されてもよい。網膜静脈/動脈閉塞、糖尿病性網膜症、黄斑浮腫または網膜変性症のような場合では、期間は多くの場合2ヶ月~12ヶ月、一部の場合では2.5ヶ月~5ヶ月の範囲にわたり得る。例えば生体浸食性脂質ポリマーおよび/または生体浸食性カプロラクトンは、徐放性マトリックス材料として使用することができる。
[0383]一部の例では、有効量(例えば治療有効量)は、約1週~約2週、約1週~約3週、約1週~約4週、約1週~約5週、約1週~約6週、約1週~約7週、約1週~約8週、約1週~約9週、約1週~約10週、約1週~約11週、約1週~約12週、約2週~約3週、約2週~約4週、約2週~約5週、約2週~約6週、約2週~約7週、約2週~約8週、約2週~約9週、約2週~約10週、約2週~約11週、約2週~約12週、約3週~約4週、約3週~約5週、約3週~約6週、約3週~約7週、約3週~約8週、約3週~約9週、約3週~約10週、約3週~約11週、約3週~約12週、約4週~約5週、約4週~約6週、約4週~約7週、約4週~約8週、約4週~約9週、約4週~約10週、約4週~約11週、約4週~約12週、約5週~約6週、約5週~約7週、約5週~約8週、約5週~約9週、約5週~約10週、約5週~約11週、約5週~約12週、約6週~約7週、約6週~約8週、約6週~約9週、約6週~約10週、約6週~約11週、約6週~約12週、約7週~約8週、約7週~約9週、約7週~約10週、約7週~約11週、約7週~約12週、約8週~約9週、約8週~約10週、約8週~約11週、約8週~約12週、約9週~約10週、約9週~約11週、約9週~約12週、約10週~約11週、約10週~約12週、または約11週~約12週の範囲にわたる期間にわたり、放出されてもよい。
[0384]一部の例では、有効量(例えば治療有効量)は、少なくとももしくは最大で約1週、少なくとももしくは最大で約2週、少なくとももしくは最大で約3週、少なくとももしくは最大で約4週、少なくとももしくは最大で約5週、少なくとももしくは最大で約6週、少なくとももしくは最大で約7週、少なくとももしくは最大で約8週、少なくとももしくは最大で約9週、少なくとももしくは最大で約10週、少なくとももしくは最大で約11週または少なくとももしくは最大で約12週の期間にわたり放出されてもよい。一部の例では、有効量(例えば治療有効量)は、約1週、約2週、約3週、約4週、約5週、約6週、約7週、約8週、約9週、約10週、約11週または約12週の期間にわたり放出されてもよい。
[0385]一部の例では、有効量(例えば治療有効量)は、約2ヶ月~約3ヶ月、約2ヶ月~約4ヶ月、約2ヶ月~約5ヶ月、約2ヶ月~約6ヶ月、約2ヶ月~約7ヶ月、約2ヶ月~約8ヶ月、約2ヶ月~約9ヶ月、約2ヶ月~約10ヶ月、約2ヶ月~約11ヶ月、約2ヶ月~約12ヶ月、約3ヶ月~約4ヶ月、約3ヶ月~約5ヶ月、約3ヶ月~約6ヶ月、約3ヶ月~約7ヶ月、約3ヶ月~約8ヶ月、約3ヶ月~約9ヶ月、約3ヶ月~約10ヶ月、約3ヶ月~約11ヶ月、約3ヶ月~約12ヶ月、約4ヶ月~約5ヶ月、約4ヶ月~約6ヶ月、約4ヶ月~約7ヶ月、約4ヶ月~約8ヶ月、約4ヶ月~約9ヶ月、約4ヶ月~約10ヶ月、約4ヶ月~約11ヶ月、約4ヶ月~約12ヶ月、約5ヶ月~約6ヶ月、約5ヶ月~約7ヶ月、約5ヶ月~約8ヶ月、約5ヶ月~約9ヶ月、約5ヶ月~約10ヶ月、約5ヶ月~約11ヶ月、約5ヶ月~約12ヶ月、約6ヶ月~約7ヶ月、約6ヶ月~約8ヶ月、約6ヶ月~約9ヶ月、約6ヶ月~約10ヶ月、約6ヶ月~約11ヶ月、約6ヶ月~約12ヶ月、約7ヶ月~約8ヶ月、約7ヶ月~約9ヶ月、約7ヶ月~約10ヶ月、約7ヶ月~約11ヶ月、約7ヶ月~約12ヶ月、約8ヶ月~約9ヶ月、約8ヶ月~約10ヶ月、約8ヶ月~約11ヶ月、約8ヶ月~約12ヶ月、約9ヶ月~約10ヶ月、約9ヶ月~約11ヶ月、約9ヶ月~約12ヶ月、約10ヶ月~約11ヶ月、約10ヶ月~約12ヶ月、または約11ヶ月~約12ヶ月の期間にわたり放出されてもよい。
[0386]一部の例では、有効量(例えば治療有効量)は、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約7ヶ月、少なくとも約8ヶ月、少なくとも約9ヶ月、少なくとも約10ヶ月、少なくとも約11ヶ月または少なくとも約12ヶ月の期間にわたり放出されてもよい。少なくとも少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約7ヶ月、少なくとも約8ヶ月、少なくとも約9ヶ月、少なくとも約10ヶ月または少なくとも約11ヶ月から。
[0387]一部の例では、有効量(例えば治療有効量)は、最大でも約2ヶ月、最大でも約3ヶ月、最大でも約4ヶ月、最大でも約5ヶ月、最大でも約6ヶ月、最大でも約7ヶ月、最大でも約8ヶ月、最大でも約9ヶ月、最大でも約10ヶ月、最大でも約11ヶ月または最大でも約12ヶ月の期間にわたり放出されてもよい。少なくとも最大でも約2ヶ月、最大でも約3ヶ月、最大でも約4ヶ月、最大でも約5ヶ月、最大でも約6ヶ月、最大でも約7ヶ月、最大でも約8ヶ月、最大でも約9ヶ月、最大でも約10ヶ月または最大でも約11ヶ月から。
[0388]一部の例では、有効量(例えば治療有効量)は、約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月、約7ヶ月、約8ヶ月、約9ヶ月、約10ヶ月、約11ヶ月または約12ヶ月の期間にわたり放出されてもよい。少なくとも約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月、約7ヶ月、約8ヶ月、約9ヶ月、約10ヶ月または約11ヶ月から。
[0389]一部の例では、有効量(例えば治療有効量)は、少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日または少なくとも約7日の期間にわたり放出されてもよい。一部の例では、有効量(例えば治療有効量)は、最大でも約1日、最大でも約2日、最大でも約3日、最大でも約4日、最大でも約5日、最大でも約6日または最大でも約7日の期間にわたり放出されてもよい。
[0390]生分解性システムは、患者による点眼薬使用の必要性を最小化するかまたは失わせながら術後薬物の短期の/限られた時間での送達をもたらすために、慣習的な白内障手術において実質的な価値を有することができる。除去されたレンズは、眼の元々の天然のレンズであるか、または前の手順の結果として、以前に眼に挿入されたレンズであり得る。埋め込まれたら、眼用デバイス(例えば眼内デバイス)およびそれに結合している1つまたは複数の眼科用物品は、次に自発的に展開してもよく、(眼に挿入される小さな器械を使用して)外科医により定位置に位置決めし、調整することができる。一部の実施形態では、眼科用物品は、眼内(例えばIOL)インジェクターデバイスによる注入の応力下で崩壊することも破砕することもない。
[0391]水晶体包被膜内の眼用デバイス(例えば眼内デバイス)の偏心または角形成は、IOLの光強度に有害な影響を与え、屈折異常および患者の不満足を生じることがある。一部の実施形態では、眼科用物品は、眼用デバイスの部分(例えばIOLのハプティクス)上に位置決めされる場合、適切な視覚の転帰を伴う所望の位置、場所および方向での眼用デバイスの設置を妨げ得ない。
[0392]手術中、外科医は、眼科用物品が結合している眼用デバイス(例えば眼内デバイス)を眼内に挿入し、それを正しい軸および平面へとさらに操作し、適切なセンタリングおよび傾きの消失を達成することが可能であってもよい。一部の実施形態では、眼用デバイス(例えば眼内デバイス)は、眼用デバイス(例えばIOL)が収縮することがあり水晶体包被膜が身体の位置の変化に応じてシフトし得る術後期間中に、適切な位置および方向中に留まってもよい。一部の実施形態では、眼用デバイス(例えばIOL)は、様々な外科的技術(例えば小切開外科的技術)を使用して、外科医により位置決めされることが可能であり続けてもよい。
[0393]対象の眼に眼用デバイス(例えば眼内デバイス)を埋め込むための手順は、刺激および炎症などの合併症を引き起こすことがある。手順により引き起こされた炎症および/または他の合併症の程度を評価するために、細隙灯顕微鏡および/または倒像検眼鏡を使用して、眼検査を行うことができる。眼検査には、眼表面形態、前部および/もしくは後部炎症または嚢線維症を評価することを含んでもよい。スコアは、眼検査の転帰を定量化するために、評点システム(例えばハケットおよびマクドナルド眼評点システム、または後眼部についてのさらなるスコア付けパラメーターを有する改変版ハケットおよびマクドナルド眼評点システム)を使用して生成することができる。改変版ハケットおよびマクドナルドシステムは、眼疾患の動物モデルにおける眼試験に最も一般的に使用される。ヒト対象では、眼検査の転帰を定量化するために、他の標準的尺度(例えばStandardization of Uveitis Nomenclature Working Groupにより開発された評点システム)が使用されてもよい。
[0394]一部の実施形態では、評点システム(例えばStandardization of Uveitis Nomenclature Working Group)によって測定した対象の前房細胞スコアは、領域が1×1mmで測定する細隙灯ビームにより定義される場合、領域あたり最大でも1+または6~15個の細胞である。一部の実施形態では、対象の前房細胞スコアは、約0~約2であってもよい。一部の実施形態では、対象の前房細胞スコアは、約0~約0.5、約0~約1、約0~約2、約0.5~約1、約0.5~約2または約1~約2であってもよい。一部の実施形態では、対象の前房細胞スコアは、約0、約0.5、約1または約2であってもよい。一部の実施形態では、対象の前房細胞スコアは、少なくとも約0、少なくとも約0.5、少なくとも約1または少なくとも約2であってもよい。一部の実施形態では、対象の前房細胞スコアは、最大でも約0、最大でも約0.5、最大でも約1または最大でも約2であってもよい。
[0395]一部の実施形態では、前房細胞スコアは、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約30個の細胞を有することにより特徴付けることができる。一部の実施形態では、前房細胞スコアは、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約1個の細胞、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約2個の細胞、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約4個の細胞、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約6個の細胞、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約8個の細胞、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約10個の細胞、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約12個の細胞、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約14個の細胞、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約16個の細胞、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約20個の細胞、領域あたり約0個の細胞~領域あたり約30個の細胞、領域あたり約1個の細胞~領域あたり約2個の細胞、領域あたり約1個の細胞~領域あたり約4個の細胞、領域あたり約1個の細胞~領域あたり約6個の細胞、領域あたり約1個の細胞~領域あたり約8個の細胞、領域あたり約1個の細胞~領域あたり約10個の細胞、領域あたり約1個の細胞~領域あたり約12個の細胞、領域あたり約1個の細胞~領域あたり約14個の細胞、領域あたり約1個の細胞~領域あたり約16個の細胞、領域あたり約1個の細胞~領域あたり約20個の細胞、領域あたり約1個の細胞~領域あたり約30個の細胞、領域あたり約2個の細胞~領域あたり約4個の細胞、領域あたり約2個の細胞~領域あたり約6個の細胞、領域あたり約2個の細胞~領域あたり約8個の細胞、領域あたり約2個の細胞~領域あたり約10個の細胞、領域あたり約2個の細胞~領域あたり約12個の細胞、領域あたり約2個の細胞~領域あたり約14個の細胞、領域あたり約2個の細胞~領域あたり約16個の細胞、領域あたり約2個の細胞~領域あたり約20個の細胞、領域あたり約2個の細胞~領域あたり約30個の細胞、領域あたり約4個の細胞~領域あたり約6個の細胞、領域あたり約4個の細胞~領域あたり約8個の細胞、領域あたり約4個の細胞~領域あたり約10個の細胞、領域あたり約4個の細胞~領域あたり約12個の細胞、領域あたり約4個の細胞~領域あたり約14個の細胞、領域あたり約4個の細胞~領域あたり約16個の細胞、領域あたり約4個の細胞~領域あたり約20個の細胞、領域あたり約4個の細胞~領域あたり約30個の細胞、領域あたり約6個の細胞~領域あたり約8個の細胞、領域あたり約6個の細胞~領域あたり約10個の細胞、領域あたり約6個の細胞~領域あたり約12個の細胞、領域あたり約6個の細胞~領域あたり約14個の細胞、領域あたり約6個の細胞~領域あたり約16個の細胞、領域あたり約6個の細胞~領域あたり約20個の細胞、領域あたり約6個の細胞~領域あたり約30個の細胞、領域あたり約8個の細胞~領域あたり約10個の細胞、領域あたり約8個の細胞~領域あたり約12個の細胞、領域あたり約8個の細胞~領域あたり約14個の細胞、領域あたり約8個の細胞~領域あたり約16個の細胞、領域あたり約8個の細胞~領域あたり約20個の細胞、領域あたり約8個の細胞~領域あたり約30個の細胞、領域あたり約10個の細胞~領域あたり約12個の細胞、領域あたり約10個の細胞~領域あたり約14個の細胞、領域あたり約10個の細胞~領域あたり約16個の細胞、領域あたり約10個の細胞~領域あたり約20個の細胞、領域あたり約10個の細胞~領域あたり約30個の細胞、領域あたり約12個の細胞~領域あたり約14個の細胞、領域あたり約12個の細胞~領域あたり約16個の細胞、領域あたり約12個の細胞~領域あたり約20個の細胞、領域あたり約12個の細胞~領域あたり約30個の細胞、領域あたり約14個の細胞~領域あたり約16個の細胞、領域あたり約14個の細胞~領域あたり約20個の細胞、領域あたり約14個の細胞~領域あたり約30個の細胞、領域あたり約16個の細胞~領域あたり約20個の細胞、領域あたり約16個の細胞~領域あたり約30個の細胞または領域あたり約20個の細胞~領域あたり約30個の細胞を有することにより特徴付けることができる。一部の実施形態では、前房細胞スコアは、領域あたり約0個の細胞、領域あたり約1個の細胞、領域あたり約2個の細胞、領域あたり約4個の細胞、領域あたり約6個の細胞、領域あたり約8個の細胞、領域あたり約10個の細胞、領域あたり約12個の細胞、領域あたり約14個の細胞、領域あたり約16個の細胞、領域あたり約20個の細胞または領域あたり約30個の細胞を有することにより特徴付けることができる。一部の実施形態では、前房細胞スコアは、領域あたり少なくとも約0個の細胞、領域あたり少なくとも約1個の細胞、領域あたり少なくとも約2個の細胞、領域あたり少なくとも約4個の細胞、領域あたり少なくとも約6個の細胞、領域あたり少なくとも約8個の細胞、領域あたり少なくとも約10個の細胞、領域あたり少なくとも約12個の細胞、領域あたり少なくとも約14個の細胞、領域あたり少なくとも約16個の細胞、領域あたり少なくとも約20個の細胞または領域あたり少なくとも約30個の細胞を有することにより特徴付けることができる。一部の実施形態では、前房細胞スコアは、領域あたり最大でも約0個の細胞、領域あたり最大でも約1個の細胞、領域あたり最大でも約2個の細胞、領域あたり最大でも約4個の細胞、領域あたり最大でも約6個の細胞、領域あたり最大でも約8個の細胞、領域あたり最大でも約10個の細胞、領域あたり最大でも約12個の細胞、領域あたり最大でも約14個の細胞、領域あたり最大でも約16個の細胞、領域あたり最大でも約20個の細胞または領域あたり最大でも約30個の細胞を有することにより特徴付けることができる。
[0396]一部の実施形態では、対象の前房細胞スコアは、眼用デバイス(例えば眼内デバイス)の埋め込みの後20日~100日で、最大でも1である。一部の実施形態では、対象の前房細胞スコアは、眼用デバイスの埋め込みの後約5日~約200日で、最大でも1であってもよい。一部の実施形態では、対象の前房細胞スコアは、眼用デバイスの埋め込みの後、約5日~約10日、約5日~約15日、約5日~約20日、約5日~約30日、約5日~約40日、約5日~約50日、約5日~約60日、約5日~約80日、約5日~約100日、約5日~約150日、約5日~約200日、約10日~約15日、約10日~約20日、約10日~約30日、約10日~約40日、約10日~約50日、約10日~約60日、約10日~約80日、約10日~約100日、約10日~約150日、約10日~約200日、約15日~約20日、約15日~約30日、約15日~約40日、約15日~約50日、約15日~約60日、約15日~約80日、約15日~約100日、約15日~約150日、約15日~約200日、約20日~約30日、約20日~約40日、約20日~約50日、約20日~約60日、約20日~約80日、約20日~約100日、約20日~約150日、約20日~約200日、約30日~約40日、約30日~約50日、約30日~約60日、約30日~約80日、約30日~約100日、約30日~約150日、約30日~約200日、約40日~約50日、約40日~約60日、約40日~約80日、約40日~約100日、約40日~約150日、約40日~約200日、約50日~約60日、約50日~約80日、約50日~約100日、約50日~約150日、約50日~約200日、約60日~約80日、約60日~約100日、約60日~約150日、約60日~約200日、約80日~約100日、約80日~約150日、約80日~約200日、約100日~約150日、約100日~約200日、または約150日~約200日で、最大でも1であってもよい。一部の実施形態では、対象の前房細胞スコアは、眼用デバイスの埋め込みの後、約5日、約10日、約15日、約20日、約30日、約40日、約50日、約60日、約80日、約100日、約150日または約200日で、最大でも1であってもよい。一部の実施形態では、対象の前房細胞スコアは、眼用デバイスの埋め込みの後、少なくとも約5日、少なくとも約10日、少なくとも約15日、少なくとも約20日、少なくとも約30日、少なくとも約40日、少なくとも約50日、少なくとも約60日、少なくとも約80日、少なくとも約100日、少なくとも約150日または少なくとも約200日で、最大でも1であってもよい。一部の実施形態では、対象の前房細胞スコアは、眼用デバイスの埋め込みの後、最大でも約5日、最大でも約10日、最大でも約15日、最大でも約20日、最大でも約30日、最大でも約40日、最大でも約50日、最大でも約60日、最大でも約80日、最大でも約100日、最大でも約150日または最大でも約200日で、最大でも1であってもよい。
[0397]一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象の房水中の活性剤(例えばデキサメタゾン、モキシフロキサシン、ケトロラック)濃度は、手術の後28日目で少なくとも80ng/mL(例えば3日目で2,500ng/mL、14日目で2.5ng/mL)である。一部の実施形態では、手術の後(例えば手術の後28日目)、眼科用物品を埋め込まれた対象の房水中の薬物濃度は、約1ng/mL~約2,000ng/mLであってもよい。一部の実施形態では、手術の後、眼科用物品を埋め込まれた対象の房水中の薬物濃度は、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約40ng/mL、約1ng/mL~約80ng/mL、約1ng/mL~約100ng/mL、約1ng/mL~約200ng/mL、約1ng/mL~約500ng/mL、約1ng/mL~約1,000ng/mL、約1ng/mL~約2,000ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約20ng/mL、約5ng/mL~約40ng/mL、約5ng/mL~約80ng/mL、約5ng/mL~約100ng/mL、約5ng/mL~約200ng/mL、約5ng/mL~約500ng/mL、約5ng/mL~約1,000ng/mL、約5ng/mL~約2,000ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約80ng/mL、約10ng/mL~約100ng/mL、約10ng/mL~約200ng/mL、約10ng/mL~約500ng/mL、約10ng/mL~約1,000ng/mL、約10ng/mL~約2,000ng/mL、約15ng/mL~約20ng/mL、約15ng/mL~約40ng/mL、約15ng/mL~約80ng/mL、約15ng/mL~約100ng/mL、約15ng/mL~約200ng/mL、約15ng/mL~約500ng/mL、約15ng/mL~約1,000ng/mL、約15ng/mL~約2,000ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約80ng/mL、約20ng/mL~約100ng/mL、約20ng/mL~約200ng/mL、約20ng/mL~約500ng/mL、約20ng/mL~約1,000ng/mL、約20ng/mL~約2,000ng/mL、約40ng/mL~約80ng/mL、約40ng/mL~約100ng/mL、約40ng/mL~約200ng/mL、約40ng/mL~約500ng/mL、約40ng/mL~約1,000ng/mL、約40ng/mL~約2,000ng/mL、約80ng/mL~約100ng/mL、約80ng/mL~約200ng/mL、約80ng/mL~約500ng/mL、約80ng/mL~約1,000ng/mL、約80ng/mL~約2,000ng/mL、約100ng/mL~約200ng/mL、約100ng/mL~約500ng/mL、約100ng/mL~約1,000ng/mL、約100ng/mL~約2,000ng/mL、約200ng/mL~約500ng/mL、約200ng/mL~約1,000ng/mL、約200ng/mL~約2,000ng/mL、約500ng/mL~約1,000ng/mL、約500ng/mL~約2,000ng/mL、または約1,000ng/mL~約2,000ng/mLであってもよい。一部の実施形態では、手術の後、眼科用物品を埋め込まれた対象の房水中の薬物濃度は、約1ng/mL、約5ng/mL、約10ng/mL、約15ng/mL、約20ng/mL、約40ng/mL、約80ng/mL、約100ng/mL、約200ng/mL、約500ng/mL、約1,000ng/mLまたは約2,000ng/mLであってもよい。一部の実施形態では、手術の後、眼科用物品を埋め込まれた対象の房水中の薬物濃度は、少なくとも約1ng/mL、少なくとも約5ng/mL、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約15ng/mL、少なくとも約20ng/mL、少なくとも約40ng/mL、少なくとも約80ng/mL、少なくとも約100ng/mL、少なくとも約200ng/mL、少なくとも約500ng/mL、少なくとも約1,000ng/mLまたは少なくとも約2,000ng/mLであってもよい。一部の実施形態では、手術の後、眼科用物品を埋め込まれた対象の房水中の薬物濃度は、最大でも約1ng/mL、最大でも約5ng/mL、最大でも約10ng/mL、最大でも約15ng/mL、最大でも約20ng/mL、最大でも約40ng/mL、最大でも約80ng/mL、最大でも約100ng/mL、最大でも約200ng/mL、最大でも約500ng/mL、最大でも約1,000ng/mLまたは最大でも約2,000ng/mLであってもよい。
[0398]一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象からの血漿試料中の薬物(例えばデキサメタゾン、モキシフロキサシン、ケトロラック)濃度は、最大でも1ng/mLである。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象からの血漿試料中の薬物濃度は、約0.01ng/mL~約100ng/mLであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象からの血漿試料中の薬物濃度は、約0.01ng/mL~約0.05ng/mL、約0.01ng/m~約0.1ng/mL、約0.01ng/mL~約0.5ng/mL、約0.01ng/mL~約1ng/mL、約0.01ng/mL~約5ng/mL、約0.01ng/mL~約10ng/mL、約0.01ng/mL~約50ng/mL、約0.01ng/mL~約100ng/mL、約0.05ng/mL~約0.1ng/mL、約0.05ng/mL~約0.5ng/mL、約0.05ng/mL~約1ng/mL、約0.05ng/mL~約5ng/mL、約0.05ng/mL~約10ng/mL、約0.05ng/mL~約50ng/mL、約0.05ng/mL~約100ng/mL、約0.1ng/mL~約0.5ng/mL、約0.1ng/mL~約1ng/mL、約0.1ng/mL~約5ng/mL、約0.1ng/mL~約10ng/mL、約0.1ng/mL~約50ng/mL、約0.1ng/mL~約100ng/mL、約0.5ng/mL~約1ng/mL、約0.5ng/mL~約5ng/mL、約0.5ng/mL~約10ng/mL、約0.5ng/mL~約50ng/mL、約0.5ng/mL~約100ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約50ng/mL、約1ng/mL~約100ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約5ng/mL~約50ng/mL、約5ng/mL~約100ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約100ng/mL、または約50ng/mL~約100ng/mLであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象からの血漿試料中の薬物濃度は、約0.01ng/mL、約0.05ng/mL、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約5ng/mL、約10ng/mL、約50ng/mLまたは約100ng/mLであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象からの血漿試料中の薬物濃度は、少なくとも約0.01ng/mL、少なくとも約0.05ng/mL、少なくとも約0.1ng/mL、少なくとも約0.5ng/mL、少なくとも約1ng/mL、少なくとも約5ng/mL、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約50ng/mLまたは少なくとも約100ng/mLであってもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象からの血漿試料中の薬物濃度は、最大でも約0.01ng/mL、最大でも約0.05ng/mL、最大でも約0.1ng/mL、最大でも約0.5ng/mL、最大でも約1ng/mL、最大でも約5ng/mL、最大でも約10ng/mL、最大でも約50ng/mLまたは最大でも約100ng/mLであってもよい。
[0399]安全目的のために、眼科用物品を埋め込まれた対象における血漿薬物濃度を可能な限り低くすることが望ましいであろう。あらゆる薬物について、それを下回ると有害作用が予測されない血漿濃度(例えば無毒性量(NOAEL))が存在する。安全域は、NOAELと眼科用物品を投与された対象において観察された血漿濃度との間の比として推定することができる。埋め込まれた眼科用物品から放出された薬物の薬物動態特性を考える場合、眼内の分布体積は血漿についての分布体積よりも著しく小さいため、眼科用物品を取り巻く媒体(例えば房水)中の薬物の濃度は、血漿濃度と比較して相対的に高くてもよい。
[0400]眼科用物品を埋め込まれた対象からの試料の病理組織学には、前眼部(例えば角膜、前房、虹彩、毛様体)、後眼部(硝子体、網膜、脈絡膜、視神経)およびレンズの再成長の病理組織学を挙げることができる。
[0401]眼内圧(IOP)は、術後早期中に一過性の変動が起こり得るが、11~21mmHgの範囲であってもよい。異常に高いIOPは、とりわけ活性成分の薬理学、房水流出を遮断するポリマー分解物の蓄積、房水流出を制限するような虹彩上の物品の衝突、または眼科用物品に対する炎症応答による、眼内物品の有害効果を示し、その結果、二次緑内障を生じるであろう。異常なIOPが存在しないことは、眼科用物品についての重要な安全性の指標である。
[0402]一部の実施形態では、IOPは、約11mmHg~約21mmHgであってもよい。一部の実施形態では、IOPは、約11mmHg~約12mmHg、約11mmHg~約13mmHg、約11mmHg~約14mmHg、約11mmHg~約15mmHg、約11mmHg~約16mmHg、約11mmHg~約17mmHg、約11mmHg~約18mmHg、約11mmHg~約19mmHg、約11mmHg~約20mmHg、約11mmHg~約21mmHg、約12mmHg~約13mmHg、約12mmHg~約14mmHg、約12mmHg~約15mmHg、約12mmHg~約16mmHg、約12mmHg~約17mmHg、約12mmHg~約18mmHg、約12mmHg~約19mmHg、約12mmHg~約20mmHg、約12mmHg~約21mmHg、約13mmHg~約14mmHg、約13mmHg~約15mmHg、約13mmHg~約16mmHg、約13mmHg~約17mmHg、約13mmHg~約18mmHg、約13mmHg~約19mmHg、約13mmHg~約20mmHg、約13mmHg~約21mmHg、約14mmHg~約15mmHg、約14mmHg~約16mmHg、約14mmHg~約17mmHg、約14mmHg~約18mmHg、約14mmHg~約19mmHg、約14mmHg~約20mmHg、約14mmHg~約21mmHg、約15mmHg~約16mmHg、約15mmHg~約17mmHg、約15mmHg~約18mmHg、約15mmHg~約19mmHg、約15mmHg~約20mmHg、約15mmHg~約21mmHg、約16mmHg~約17mmHg、約16mmHg~約18mmHg、約16mmHg~約19mmHg、約16mmHg~約20mmHg、約16mmHg~約21mmHg、約17mmHg~約18mmHg、約17mmHg~約19mmHg、約17mmHg~約20mmHg、約17mmHg~約21mmHg、約18mmHg~約19mmHg、約18mmHg~約20mmHg、約18mmHg~約21mmHg、約19mmHg~約20mmHg、約19mmHg~約21mmHg、または約20mmHg~約21mmHgであってもよい。一部の実施形態では、IOPは、約11mmHg、約12mmHg、約13mmHg、約14mmHg、約15mmHg、約16mmHg、約17mmHg、約18mmHg、約19mmHg、約20mmHgまたは約21mmHgであってもよい。一部の実施形態では、IOPは、少なくとも約11mmHg、少なくとも約12mmHg、少なくとも約13mmHg、少なくとも約14mmHg、少なくとも約15mmHg、少なくとも約16mmHg、少なくとも約17mmHg、少なくとも約18mmHg、少なくとも約19mmHg、少なくとも約20mmHgまたは少なくとも約21mmHgであってもよい。一部の実施形態では、IOPは、最大でも約11mmHg、最大でも約12mmHg、最大でも約13mmHg、最大でも約14mmHg、最大でも約15mmHg、最大でも約16mmHg、最大でも約17mmHg、最大でも約18mmHg、最大でも約19mmHg、最大でも約20mmHgまたは最大でも約21mmHgであってもよい。
[0403]病理組織学は、試験が終了した後の眼の状態の解剖学的評価であり得る。病理組織学の結果は、試験のすべての文脈内で解釈されてもよい(例えば対象により経験された介入および曝露、ならびに試験中に記録された臨床検査の結果のすべてを含む)。眼科用物品のごく近傍において炎症細胞または線維化が存在しないことは、眼に埋め込まれた場合に生物的適合性および安全性を支持することができる。さらに、眼組織全体にわたる炎症、線維症、肥大、萎縮および/または他の病理学的結果が存在しないことは、眼内使用のための眼科用物品の安全性をさらに支持する。
[0404]一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象の眼の後嚢混濁(PCO)スコアは、未処置対照(例えばIOLなどの眼用デバイスのみを有する)または局所点眼薬を用いて処置された対象よりも、およそ1単位低くてもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象の眼の後嚢混濁(PCO)スコアは、手術の後60日、活性剤および/または診断剤を有しない眼科用物品対照で処置された対象よりも、およそ少なくとも1単位低くてもよい。PCOは、4点の尺度(0=目視可能なものはない、1=軽度/限局性、2=中等度/限局性、3=中等度/びまん性、4=重度/びまん性)でスコア付けされる。PCOは、それによって水晶体包被膜内の残留する水晶体上皮細胞が水晶体包被膜後部に遊走および増殖し、視力を低減する不透明な膜を形成する、白内障手術の天然の合併症であり得る。この過程を予防するかまたは少なくとも実質的に遅延させる眼科用物品は、対象の視力を維持することにより対象に利益を与えることができる。
[0405]一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象の眼のPCOスコアは、対照対象(例えば未処置対照、眼用点眼薬を用いて処置された対象、活性剤および/または診断剤を有しない眼科用物品を用いて処置された対象など)より約0.5単位~約3.5単位低くてもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象の眼のPCOスコアは、対照対象よりも、約0.5単位~約1単位、約0.5単位~約1.5単位、約0.5単位~約2単位、約0.5単位~約2.5単位、約0.5単位~約3単位、約0.5単位~約3.5単位、約1単位~約1.5単位、約1単位~約2単位、約1単位~約2.5単位、約1単位~約3単位、約1単位~約3.5単位、約1.5単位~約2単位、約1.5単位~約2.5単位、約1.5単位~約3単位、約1.5単位~約3.5単位、約2単位~約2.5単位、約2単位~約3単位、約2単位~約3.5単位、約2.5単位~約3単位、約2.5単位~約3.5単位または約3単位~約3.5単位低くてもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象の眼のPCOスコアは、対照対象よりも、約0.5単位、約1単位、約1.5単位、約2単位、約2.5単位、約3単位または約3.5単位低くてもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象の眼のPCOスコアは、対照対象よりも、少なくとも約0.5単位、少なくとも約1単位、少なくとも約1.5単位、少なくとも約2単位、少なくとも約2.5単位、少なくとも約3単位または少なくとも約3.5単位低くてもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象の眼のPCOスコアは、対照対象よりも、最大でも約0.5単位、最大でも約1単位、最大でも約1.5単位、最大でも約2単位、最大でも約2.5単位、最大でも約3単位または最大でも約3.5単位低くてもよい。
[0406]一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象における、標準化された評点尺度(例えば改変版ハケットおよびマクドナルド眼評点システム)上での虹彩および前房(AC)サブスコアを含む炎症スコアは、未処置対象の炎症スコアよりも少なくとも1単位低く、手術の後90日、局所抗炎症点眼薬を用いて処置された対象または活性剤および/もしくは診断剤を有しない眼科用物品を有する対象の炎症スコアよりも2単位低くてもよい。
[0407]一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象における炎症スコアは、対照対象(例えば未処置の対象、局所抗炎症点眼薬を用いて処置された対象、活性剤および/または診断剤を有しない眼科用物品を用いて処置された対象など)の炎症スコアよりも約0.5~約12.5低くてもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象における炎症スコアは、対照対象の炎症スコアよりも約0.5~約1、約0.5~約1.5、約0.5~約2、約0.5~約2.5、約0.5~約3、約0.5~約4、約0.5~約6、約0.5~約8、約0.5~約10、約0.5~約12、約0.5~約12.5、約1~約1.5、約1~約2、約1~約2.5、約1~約3、約1~約4、約1~約6、約1~約8、約1~約10、約1~約12、約1~約12.5、約1.5~約2、約1.5~約2.5、約1.5~約3、約1.5~約4、約1.5~約6、約1.5~約8、約1.5~約10、約1.5~約12、約1.5~約12.5、約2~約2.5、約2~約3、約2~約4、約2~約6、約2~約8、約2~約10、約2~約12、約2~約12.5、約2.5~約3、約2.5~約4、約2.5~約6、約2.5~約8、約2.5~約10、約2.5~約12、約2.5~約12.5、約3~約4、約3~約6、約3~約8、約3~約10、約3~約12、約3~約12.5、約4~約6、約4~約8、約4~約10、約4~約12、約4~約12.5、約6~約8、約6~約10、約6~約12、約6~約12.5、約8~約10、約8~約12、約8~約12.5、約10~約12、約10~約12.5、または約12~約12.5低くてもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象における炎症スコアは、対照対象の炎症スコアよりも約0.5、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5、約10、約10.5、約11、約11.5、約12または約12.5低くてもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象における炎症スコアは、対照対象の炎症スコアよりも少なくとも約0.5、少なくとも約1、少なくとも約1.5、少なくとも約2、少なくとも約2.5、少なくとも約3、少なくとも約3.5、少なくとも約4、少なくとも約4.5、少なくとも約5、少なくとも約5.5、少なくとも約6、少なくとも約6.5、少なくとも約7、少なくとも約7.5、少なくとも約8、少なくとも約8.5、少なくとも約9、少なくとも約9.5、少なくとも約10、少なくとも約10.5、少なくとも約11、少なくとも約11.5、少なくとも約12または少なくとも約12.5低くてもよい。一部の実施形態では、眼科用物品を埋め込まれた対象における炎症スコアは、対照対象の炎症スコアよりも最大でも約0.5、最大でも約1、最大でも約1.5、最大でも約2、最大でも約2.5、最大でも約3、最大でも約3.5、最大でも約4、最大でも約4.5、最大でも約5、最大でも約5.5、最大でも約6、最大でも約6.5、最大でも約7、最大でも約7.5、最大でも約8、最大でも約8.5、最大でも約9、最大でも約9.5、最大でも約10、最大でも約10.5、最大でも約11、最大でも約11.5、最大でも約12、または最大でも約12.5低くてもよい。
[0408]一部の場合では、未処置の対象および局所抗炎症点眼薬を用いて処置された対象の炎症サブスコアは、手術の後90日、眼科用物品を用いて処置された対象よりも4倍(例えば4.5倍)および7倍高い。炎症スコアにおけるこれらの絶対および/または相対的な減少は、局所点眼薬、未処置の対照および/または局所抗炎症点眼薬と比べて虹彩-前房サブスコアを減少させるための眼科用物品の治療可能性を支持することができる。炎症の減少についての眼科用物品の治療利益は、白内障手術の後に炎症を処置するための眼科用物品のより大きな能力も示すことができる。
[0409]一部の例では、対照対象(例えば未処置の対象、局所抗炎症点眼薬を用いて処置された対象など)の炎症サブスコアは、(例えばそのような手術の後90日)眼科用物品を用いて処置された対象の炎症サブスコアよりも約1~約20倍高いものであり得る。一部の例では、対照対象の炎症サブスコアは、眼科用物品を用いて処置された対象の炎症サブスコアよりも約1倍~約2倍、約1倍~約3倍、約1倍~約4倍、約1倍~約5倍、約1倍~約6倍、約1倍~約7倍、約1倍~約8倍、約1倍~約9倍、約1倍~約10倍、約1倍~約15倍、約1倍~約20倍、約2倍~約3倍、約2倍~約4倍、約2倍~約5倍、約2倍~約6倍、約2倍~約7倍、約2倍~約8倍、約2倍~約9倍、約2倍~約10倍、約2倍~約15倍、約2倍~約20倍、約3倍~約4倍、約3倍~約5倍、約3倍~約6倍、約3倍~約7倍、約3倍~約8倍、約3倍~約9倍、約3倍~約10倍、約3倍~約15倍、約3倍~約20倍、約4倍~約5倍、約4倍~約6倍、約4倍~約7倍、約4倍~約8倍、約4倍~約9倍、約4倍~約10倍、約4倍~約15倍、約4倍~約20倍、約5倍~約6倍、約5倍~約7倍、約5倍~約8倍、約5倍~約9倍、約5倍~約10倍、約5倍~約15倍、約5倍~約20倍、約6倍~約7倍、約6倍~約8倍、約6倍~約9倍、約6倍~約10倍、約6倍~約15倍、約6倍~約20倍、約7倍~約8倍、約7倍~約9倍、約7倍~約10倍、約7倍~約15倍、約7倍~約20倍、約8倍~約9倍、約8倍~約10倍、約8倍~約15倍、約8倍~約20倍、約9倍~約10倍、約9倍~約15倍、約9倍~約20倍、約10倍~約15倍、約10倍~約20倍、または約15倍~約20倍高くてもよい。一部の例では、対照対象の炎症サブスコアは、眼科用物品を用いて処置された対象の炎症サブスコアよりも約1倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍、約15倍または約20倍高くてもよい。一部の例では、対照対象の炎症サブスコアは、眼科用物品を用いて処置された対象の炎症サブスコアよりも少なくとも約1倍、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍または少なくとも約20倍高くてもよい。一部の例では、対照対象の炎症サブスコアは、眼科用物品を用いて処置された対象の炎症サブスコアよりも最大でも約1倍、最大でも約2倍、最大でも約3倍、最大でも約4倍、最大でも約5倍、最大でも約6倍、最大でも約7倍、最大でも約8倍、最大でも約9倍、最大でも約10倍、最大でも約15倍または最大でも約20倍高くてもよい。
[0410]一部の実施形態では、埋め込み後7日以内に、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤を放出し、その結果、(例えば細隙灯生体顕微鏡法を使用して前房細胞スコアによって測定して)炎症スコアが最大でも1になり、および/または(例えば10点視覚的アナログ尺度によって測定して)眼痛がなくなる。一部の実施形態では、前房細胞スコアは、前房細胞スコアの平均であってもよい。
[0411]一部の実施形態では、埋め込み後7日以内に、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤を放出し、その結果、炎症スコアが0~1になる。炎症スコアは、約0~約0.1、約0~約0.2、約0~約0.3、約0~約0.4、約0~約0.5、約0~約0.6、約0~約0.7、約0~約0.8、約0~約0.9、約0~約1、約0.1~約0.2、約0.1~約0.3、約0.1~約0.4、約0.1~約0.5、約0.1~約0.6、約0.1~約0.7、約0.1~約0.8、約0.1~約0.9、約0.1~約1、約0.2~約0.3、約0.2~約0.4、約0.2~約0.5、約0.2~約0.6、約0.2~約0.7、約0.2~約0.8、約0.2~約0.9、約0.2~約1、約0.3~約0.4、約0.3~約0.5、約0.3~約0.6、約0.3~約0.7、約0.3~約0.8、約0.3~約0.9、約0.3~約1、約0.4~約0.5、約0.4~約0.6、約0.4~約0.7、約0.4~約0.8、約0.4~約0.9、約0.4~約1、約0.5~約0.6、約0.5~約0.7、約0.5~約0.8、約0.5~約0.9、約0.5~約1、約0.6~約0.7、約0.6~約0.8、約0.6~約0.9、約0.6~約1、約0.7~約0.8、約0.7~約0.9、約0.7~約1、約0.8~約0.9、約0.8~約1、または約0.9~約1であってもよい。
[0412]一部の実施形態では、埋め込み後7日以内に、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤を放出し、その結果、炎症スコアは少なくとも約0、少なくとも約0.1、少なくとも約0.2、少なくとも約0.3、少なくとも約0.4、少なくとも約0.5、少なくとも約0.6、少なくとも約0.7、少なくとも約0.8、少なくとも約0.9、または少なくとも約1になる。一部の実施形態では、埋め込み後7日以内に、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤を放出し、その結果、炎症スコアは最大でも約0、最大でも約0.1、最大でも約0.2、最大でも約0.3、最大でも約0.4、最大でも約0.5、最大でも約0.6、最大でも約0.7、最大でも約0.8、最大でも約0.9、または最大でも約1になる。
[0413]一部の実施形態では、埋め込み後7日以内に、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤を放出し、その結果、炎症スコアは約0、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、または約1になる。
[0414]一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤を放出し、その結果、約1日~約28日以内に低い炎症スコア(例えば約0.4~約0.6)になる。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤を放出し、その結果、約1日~約2日、約1日~約3日、約1日~約4日、約1日~約5日、約1日~約6日、約1日~約7日、約1日~約14日、約1日~約21日、約1日~約28日、約2日~約3日、約2日~約4日、約2日~約5日、約2日~約6日、約2日~約7日、約2日~約14日、約2日~約21日、約2日~約28日、約3日~約4日、約3日~約5日、約3日~約6日、約3日~約7日、約3日~約14日、約3日~約21日、約3日~約28日、約4日~約5日、約4日~約6日、約4日~約7日、約4日~約14日、約4日~約21日、約4日~約28日、約5日~約6日、約5日~約7日、約5日~約14日、約5日~約21日、約5日~約28日、約6日~約7日、約6日~約14日、約6日~約21日、約6日~約28日、約7日~約14日、約7日~約21日、約7日~約28日、約14日~約21日、約14日~約28日、または約21日~約28日以内に低い炎症スコアになる。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤を放出し、その結果、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約14日、約21日または約28日以内に低い炎症スコア(例えば約0.4~約0.6)になる。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤を放出し、その結果、少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日または少なくとも約30日以内に低い炎症スコアになる。一部の実施形態では、1つまたは複数の眼科用物品は、1種または複数の活性剤を放出し、その結果、最大でも約1日、最大でも約2日、最大でも約3日、最大でも約4日、最大でも約5日、最大でも約6日、最大でも約7日、最大でも約8日、最大でも約9日、最大でも約10日、最大でも約11日、最大でも約12日、最大でも約13日、最大でも約14日、最大でも約15日、最大でも約16日、最大でも約17日、最大でも約18日、最大でも約19日、最大でも約20日、最大でも約21日、最大でも約22日、最大でも約23日、最大でも約24日、最大でも約25日、最大でも約26日、最大でも約27日、最大でも約28日、最大でも約29日または最大でも約30日以内に低い炎症スコアになる。
[0415]眼科用物品を製造するために、様々な方法が使用されてもよい。方法には、溶媒流延、相分離、界面法、成形、圧縮成形、射出成形、押出、共押出、加熱押出、型抜き、加熱圧縮およびそれらの組合せを挙げることができる。別の態様では、本開示は、少なくとも1つの眼科用物品を調製するための方法を提供する。溶媒中の1種または複数の活性剤および/または診断剤は、生体適合性材料(例えば溶媒中の生体適合性ポリマーマトリックス)と組み合わされ、それによって溶媒中に組み合わされた混合物を生成してもよい。溶媒は、組み合わされた混合物から除去されて1種または複数の活性剤および/または診断剤を含む蒸発混合物を生成してもよい。次に、蒸発混合物を圧縮して圧縮混合物を生成するために、加重ツールが使用されてもよい。少なくとも1つの眼科用物品を圧縮混合物から抽出するために、成形ツールおよび/またはオリフィスツールが使用されてもよい。
[0416]一部の実施形態では、ポリマー材料(例えば生体適合性コポリマーマトリックス)は、溶媒中に分散または溶解されて分散液、懸濁液または溶液を形成し、加熱され振盪されてポリマー混合物を形成してもよい。溶媒は、ポリマー材料への適合性のために選択されてもよい。温度および振盪の速度は、均質な混合を適時に達成するために選択されてもよい。例えば、本明細書において開示されるようなカプロラクトンの生分解性生体適合性コポリマーを含むポリマー材料は、ジクロロメタン中に溶解され、オービタルシェーカー中300RPMの速度で、約50℃と70℃との間の温度で約1時間~4時間振盪されてもよい。
[0417]1種または複数の活性剤および/または診断剤は、溶媒中に溶解されて溶液を形成してもよい。1つまたは複数の作用剤が眼科用物品中に含まれる場合、材料は均質であってもよく、均質でなくてもよい(すなわち、不均一)。一部の例では、眼科用物品は、複数の作用剤を含むことができ、均質であり得る。一部の例では、眼科用物品は、複数の作用剤を含むことができ、均質でないものであり得る。例えば、1つの作用剤は、眼科用物品の表面にコーティングすることができる。さらに他の例では、眼科用物品は、異なる作用剤を含む予め指定された領域または層を有するように製剤化することができる。さらに他の例では、眼科用物品は、同じ作用剤を有するが異なる濃度である、予め指定された領域または層を有するように製剤化することができる。例えば、一部の場合では、眼科用物品の外部の領域または層は、より高い初回量、または数日もしくは数週の期間にわたる長期のより低い用量の後に作用剤のバーストを送達するように、より高い濃度の作用剤を有することができる。さらに、一部の例では、眼科用物品の異なる領域は、異なる速度で生分解するように適合される。
[0418]次に、ポリマー混合物を、活性剤および/または診断剤の混合物と合わせて、高分子材料ならびに活性剤および/または診断剤の混合物を形成させ得る。次いで、高分子材料ならびに活性剤および/または診断剤の混合物を加熱して、溶媒を除去して、蒸発させた混合物を形成することができる。非限定的な例では、混合物を約50℃または約70℃に加熱し、速度約300RPMで浸透して、約16時間で蒸発を完了させてもよい。溶媒を、部分的または完全に蒸発させると、加重ツールを使用して、蒸発させた混合物をシートに圧縮され得る。一部の実施形態では、加重ツールは、鋼板を含んでもよい。一部の実施形態では、加重ツールは、加熱鋼板であってもよい。一部の実施形態では、加重ツールは、テフロンを施した加熱鋼板であってもよい。次いで、成形ツールおよびオリフィスツールを使用して、圧縮されたシートから少なくとも1つの眼科用物品を抽出してもよい。一部の実施形態では、成形ツールは、本明細書において記載される形状寸法、サイズ、および設計のいずれかの眼科用物品を生成するのに適当な形状およびサイズを有する形成部分を備えてもよい。オリフィスツールは、眼科用物品のため、本明細書において記載される、内部構造(例えば、孔)のいずれかを創出するための部分を含んでもよい。例えば、成形ツール(例えば、ステンレススチール管または小胞単位抽出パンチ)を使用して、眼科用物品を形成してもよい。さらに、オリフィスツール(例えば、ステンレススチール管または小胞単位抽出パンチ)を顕微鏡下で使用して、眼科用物品の中心に孔を創出してもよい。一部の実施形態では、成形ツールおよびオリフィスツールは、同じツールの逆側であってもよい。一部の実施形態では、成形ツールおよびオリフィスツールは、異なるツールであってもよい。
[0419]以下の実施例は、実例であって、限定するものではない。
[0420]実施例1:眼内レンズ上にある眼科用物品
[0421]図7Aは、眼科用物品の例を説明する。眼科用物品100を、内部構造(例えば、孔)110を有する押出環様に形成した。
[0422]図7Bは、眼用デバイス上にある眼科用物品の例を説明する。眼科用物品100を、伸長状態まで伸ばして、眼内レンズ(IOL)300(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)のハプティクス302に置いた。
[0423]図7Cは、例示的な眼科用物品の側面図を説明する。例示的な眼科用物品100は、L-ラクチドのカプロラクトンに対する比(例えば、モル比)約60:40で約12%のパーセンテージ重量(重量%)のケトロラックトロメタミンおよび約88%(重量%)ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。眼科用物品は、眼内レンズ(IOL)300(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)のハプティクス302に置いた。眼科用物品100を、押出環様に形成した。眼科用物品100の外径230は、およそ1mmであってもよく、この実例となる実施形態では、外径230は、幅約1.1ミリメートル(mm)であった。眼科用物品100の内部構造(例えば、中心の孔)110は、およそ0.6mmの内径240を有してもよく、この実例となる実施形態では、内径240は、約0.65であった。実例となる眼科用物品110は、約0.5の断面厚250を有し得る。眼科用物品100を、伸長状態まで伸ばし、IOL300のハプティクス302に置いた。押出環の形状の、眼科用物品100を、ハンドピース(例えば、鉗子)により伸ばし、IOL300のハプティクス302より上および周りに置くことができる。眼科用物品100の内径240は、ハプティクス302の断面長307と少なくともほぼ同じであった。ハプティクス302の断面長307は、幅約0.7ミリメートル(mm)であり得、この例示的な実施形態では、断面長307は、約0.73であった。
[0424]図7Dは、例示的な眼科用物品の平面図を説明する。眼科用物品100は、L-ラクチドのカプロラクトンに対する比(例えば、モル比)70:30で12%(重量%)ケトロラックトロメタミンおよび88%(重量%)ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。眼科用物品100を、眼内レンズ(IOL)300(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)のハプティクス302に置いた。眼科用物品100の外径230は、およそ1mmであってもよく、この実例となる実施形態では、外径230は、幅約1.1ミリメートル(mm)であった。眼科用物品100を、伸長状態まで伸ばし、IOL300のハプティクス302に置いた。眼科用物品100の内径240は、ハプティクス302の断面長307と少なくともほぼ同じであった。
[0425]実施例2:眼科用物品伸ばし試験
[0426]図8Aは、IOL(例えば、Aurovue IOL)300のハプティクス302にある眼科用物品100の例を説明する。この実例となる実施形態では、眼科用物品100は、L-ラクチドのカプロラクトンに対する比60:40で、約12%(重量%)ケトロラックトロメタミンおよび約88%(重量%)ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。実例となる眼科用物品100を、押出環様に形成した。眼科用物品は、外径約1.2mmおよび内径約0.6mmを有する内部構造(例えば、孔)を有し得、この実例となる実施形態では、眼科用物品100は、約1.25mmの外径230、約0.65mmの内径および0.5mmの断面厚250を有する。実例となる眼科用物品100を、実例となる眼科用物品100をIOL300のハプティクス302に置くのに必要な伸長について試験した。最も幅広の部分307にあるハプティクス302の断面寸法は、およそ1.00mm×0.3mmであり得、この実例となる実施例では、最も幅広の部分307にあるハプティクス302の断面寸法は、約1.00mm×0.32mmであった。
[0427]図8Bは、眼科用物品を模式的に説明する。眼科用物品は、約1.5の円周または周囲長を有し得、少なくとも約2.7まで伸ばすことができ、この実例となる実施形態では、ハプティクス302(図8A)の最も幅広の部分307に合わせるための眼科用物品である眼科用物品100について、眼科用物品100は、円周約1.57mmの環から伸ばして、約2.64mmの周囲長を有する長方形を形成しなければならない。それ故、この実例となる実施形態では、眼科用物品100は、図8Aに示すIOL300(例えば、Aurovue IOL)のハプティクス302に置くために、少なくとも約168%伸ばすか、または伸長することが必要であった。折り畳み式アクリルIOL(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)についての均等計算を行った。実例となる実施例では、眼科用物品100は、折り畳み式アクリルIOL(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)の最も幅広の部分であり得る、およそ0.7×0.5mmの長方形を収容するために少なくとも約150%伸ばすか、または伸長することが必要であり得る。
[0428]実施例3:眼科用物品伸長試験
[0429]図9A、図9B、および図9Cは、鉗子905を使用した、本明細書において開示される、眼科用物品100の破壊試験での伸長の結果を模式的に説明する。この実例となる実施形態では、眼科用物品100は、L-ラクチドのカプロラクトンに対する比60:40で約12%(重量%)ケトロラックトロメタミンおよび約88%(重量%)ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。図9Aは、眼科用物品100の前伸長状態を説明する。図9Bは、鉗子905を使用した、約1.8倍の、眼科用物品100の前伸長状態まで伸ばした眼科用物品100の伸長状態を説明する。図9Cは、鉗子905からの圧力を解放した約4秒後の、眼科用物品100の回復状態を説明する。
[0430]実施例4:破壊試験での伸長
[0431]図10に示す通り、破壊試験での伸長を眼科用物品で行った。この実例となる実施形態では、物品は、L-ラクチドのカプロラクトンに対するモル比60:40で、約12%(重量%)ケトロラックトロメタミンおよび約88%(重量%)ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。眼科用物品は、約1.2mmの外径および約0.6mmの内径を有する内部構造(例えば、孔)を有することができ、この実例となる実施形態では、眼科用物品100は、約1.25mmの外径230、約0.65mmの内径240および0.5mmの断面厚250を有する。例示的な眼科用物品100は、この実例となる実施形態では、標準的200マイクロリットル(μl)マイクロピペット1005の先端に適用し、破壊が生じるまで、鉗子を用いてさらに上にゆっくり上げた。破壊試験での伸長を、3回行った。破壊での眼科用物品の直径(破壊直径)を、マイクロカリパスを使用して、それぞれの試験について記録した。破壊直径は、約3mm~約5mmであり得、この実例となる実施形態では、3回の破壊直径は、約3.37mm、3.25mm、および4.30mmであった。破壊直径は、試験前の眼科用物品の直径と比較して、674%、650%、および860%幅広であり、これは、眼科用物品についての広範な伸長を示していた。本明細書において記載される眼科用物品100の伸長能により、眼科用物品100を伸ばして、破損させずに、眼用デバイス(例えば、IOLのハプティクス)に適用し得ることが確かになる。
[0432]眼内レンズなどの眼科用デバイスおよび/または眼用デバイスは、砕くことなく、折り畳むことを可能にするのに十分な強さを呈し得る。150%未満の伸長で破壊し得る高分子で作製したデバイスは、小さな切り込みを通過するのに十分小さい寸法に丸め込まれるか、または折り畳まれた場合に必然的に生じるゆがみに耐え得ない。
[0433]それ故、眼科用物品の伸長能は、それを、眼用デバイス(例えば、IOL)への適用のため伸ばすことを可能にし得るだけでなく、眼用デバイス(例えば、IOL)に取り付けた眼科用物品を、標準的外科技術を使用した眼への挿入のため、低いプロファイル状態に折り畳むか、丸め込むか、またはそうでなければ変形させ得ることも確かにし得る。
[0434]実施例5:眼科用物品の直線伸ばし
[0435]直線伸ばし試験を、眼科用物品100で行った。この実例となる実施形態では、眼科用物品100は、L-ラクチドのカプロラクトンに対する比60:40で、12%(重量%)トロメタミンおよび88%(重量%)ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。眼科用物品100の寸法は、実例となる実施例4におけるものと同じであった。眼科用物品を、拡大鉗子1110(例えば、5 1/3’’、角度45°、0.3mmの直径の先端、および9.0mm幅の平らな持ち手のAmbler Surgical Dilator鉗子)を使用して、直線的に伸ばした。図11に示す通り、伸びた長さを、定規1111を使用して計測した。実験を、3回行った。この実例となる実施例では、3つの試料すべてを、破壊することなく、6mmまで伸ばし、これは、試験前の眼科用物品の直径と比較して、約1200%の伸長であった。眼科用物品100の伸長能により、眼科用物品を伸ばして、破損させずに、眼用デバイス(例えば、IOLのハプティクス)に置くことができることが確かになる。この実例となる実施例に記載する通り、眼科用物品が伸びる、曲がる、変形する能力は、それがあったIOLの特性と一致し得、このような特性は、それを取り付けた眼用デバイスおよび眼科用物品が、一部の標準的外科技術に従い、小さな切り込みを通して眼に挿入することを可能にし得る。
[0436]実施例6:薬物を装填した眼科用物品の例
[0437]図12は、眼への薬物(例えば、抗生物質)の送達のための、眼科用物品100の実例となる実施形態を示す。この実例となる実施形態では、眼科用物品100を、約1.3mmの外径230、約0.5mmの内部構造直径240および約0.7mmの壁厚を有する押出環様に形成した。眼科用物品100は、およそ22%(重量%)薬物(例えば、モキシフロキサシン抗生物質)および78%(重量%)コポリマーを含み得る。この実例となる実施形態では、コポリマーは、約75~85kDaの分子量(Mn)を有する、L-ラクチドのカプロラクトンに対するモル比50:50でポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含む。
[0438]実施例7:薬物を装填した眼科用物品の別の例
[0439]図13は、眼科用物品100の別の実例となる実施形態を示す。この実例となる実施形態では、眼科用物品100を、約1.3mmの外径230、約0.5mmの内部構造直径240、および約内部0.7mmの壁厚を有する押出環様に形成した。眼科用物品は、約17%(重量%)薬物および約83%(重量%)コポリマーを含んでもよい。この実例となる実施形態では、眼科用物品は、およそ16.7%(重量%)コルチコステロイド(例えば、デキサメタゾン)および約83.3%(重量%)コポリマーを含んでいた。この実例となる実施形態では、コポリマーは、約75~85kDaの分子量(Mn)を有する、L-ラクチドのカプロラクトンに対するモル比50:50で、ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。
[0440]実施例8:眼用デバイスにある眼科用物品の例
[0441]図14Aおよび図14Bは、コポリマーで作製した眼科用物品100の例を説明する。眼科用物品100を、約1.3mmの外径230、約0.5mmの内部構造直径240、および約0.7mmの壁厚を有する押出環様に形成した。この実例となる実施形態では、コポリマーは、約75~85kDaの分子量(Mn)を有する、L-ラクチドのカプロラクトンに対するモル比50:50で、ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。in vitro注入を行い、IOL注入前および後の、IOLにある眼科用物品を定性的に試験した。in vitroIOL注入は、IOLおよび眼科用デバイスを、対象の眼ではなくリン酸緩衝食塩水(PBS)に排出したこと以外、白内障手術でのIOL注入プロセスと同様であった。図14Aは、in vitro IOL注入を行う前の、眼科用物品100およびIOL 300の例示的な外見を示す。図14Bは、in vitro IOL注入を行った後の、眼科用物品100およびIOL 300の例示的な外見を示す。in vitro IOL注入中、眼科用物品100およびIOL 300を、通例のIOL注入手法で、少量の粘弾性物質と共に、IOL(例えば、Tecnis、Johnson & Johnson Surgical Vision)を用いた使用のため設計したインジェクターカートリッジ(例えば、1.2mmの直径先端を有するインジェクターカートリッジ)に装填した。次いで、充填したカートリッジを、付属のインジェクターデバイスに装填した。次いで、眼科用物品100およびIOL 300を、インジェクターから少量のPBSに手動で排出し、室温でおよそ3分間広げたままにした。注入後、IOL 300は、その元々のサイズと形状に戻ったが、眼科用物品100は、異なる形状になった(図14B)。眼科用物品100を、ハプティクスの元々の位置に置いたが、眼科用物品100の一部の態様は、伸長し、IOL 300の主要部に最も近い領域に近くなったように見えた。
[0442]理論に束縛されるものではないが、in vitro注入後の眼科用物品100の部分的に破壊された外見を、in vitro注入プロセス中に眼科用物品100に課される機械的ストレスおよび眼科用物品の固有の材料特性により説明することができる。in vitro注入プロセスの一部として、IOL 300のハプティクス302および304を、より狭いプロファイルに丸めて、インジェクターの先端の狭い開口部を通した通過を促進するので、それを、IOL 300の光学部分301を折り畳んだ。理論に束縛されるものではないが、これは、恐らく、それが、伸びて、狭くなるように見える位置で、眼科用物品100に圧力を課す。白内障手術のためIOLを注入する場合、注入後に、それが取り付けられたIOL上のその位置を保持するが、その元々の形状を完全には回復しない眼科用物品は、白内障手術での使用に適しているが、最適ではない。
[0443]実施例9:眼用デバイスにある眼科用物品の別の例
[0444]図15Aおよび図15Bは、IOL 300のハプティクス302にある眼科用物品100の例を説明する。この実例となる実施形態では、眼科用物品を、およそ1.3mmの外径、0.5mmの孔または内径および0.7mmの厚さの押出環様に形成した。眼科用物品は、約75~85kDaの分子量(Mn)を有する、比50:50で、およそ22%(重量%)モキシフロキサシン抗生物質および78%(重量%)ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。眼科用物品100は、折り畳み式アクリルIOL 300(例えば、AurolabによるAurovue)のハプティクス302に位置した。図15Aは、in vitro IOL注入を行う前の、眼科用物品100およびIOL300の例示的な外見を示す。図15Bは、in vitro IOL注入を行った後の、眼科用物品100およびIOL 300の例示的な外見を示す。in vitro IOL注入中、眼科用物品100およびIOL 300を、通例のIOL注入手法で、少量の粘弾性物質と共に、IOL 300(例えば、Aurovue IOL)での使用のため設計したインジェクターカートリッジ(例えば、1.7mmの先端内径を有するカートリッジ)に装填した。次いで、充填したカートリッジを、付属のインジェクターデバイスに装填した。次いで、眼科用物品100およびIOL 300を、インジェクターから少量のリン酸緩衝食塩水(PBS)に手動で排出し、室温でおよそ3分間広げたままにした。注入後、眼科用物品100およびIOL 300は、元々のサイズおよび形状に戻り(図15B)、眼科用物品100は、図15Aに示す、その元々の物理的外見を著しくゆがませるか、または崩壊することなく、ハプティクスの同じ位置に位置した。
[0445]実施例10:In Vitro注入後の眼科用物品の例
[0446]図16Aおよび図16Bは、IOL 300のハプティクス302にある眼科用物品100の例を説明する。この実例となる実施形態では、眼科用物品100を、およそ1.3mmの外径230、約0.5mmの内径240および約0.7mmの断面厚250の押出環様に形成した。眼科用物品100は、約75~85kDaの分子量(Mn)の、モル比約50:50で、およそ20%(重量%)デキサメタゾン抗生物質および約80%(重量%)ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。眼科用物品100は、折り畳み式アクリルIOL 300(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)のハプティクス302に位置した。図16Aは、in vitro IOL注入を行う前の、眼科用物品100およびIOL 300の例示的な外見を示す。図16Bは、in vitro IOL注入を行う後の、眼科用物品100およびIOL 300の例示的な外見を示す。in vitro IOL注入中、眼科用物品100およびIOL 300を、通例のIOL注入手法で、少量の粘弾性物質と共に、IOL 300(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)での使用のため設計したインジェクターカートリッジ(例えば、約1.2mmの先端内径を有する、Johnson & Johnson Surgical VisionによるUNFOLDER Platinum 1 Series)に装填した。次いで、充填したカートリッジを、付属のインジェクターデバイスに装填した。次いで、眼科用物品100およびIOL 300を、インジェクターから少量のリン酸緩衝食塩水(PBS)に手動で排出し、室温でおよそ3分間広げたままにした。注入後、眼科用物品100、IOL 300は、元々のサイズおよび形状に戻り(図16A)、眼科用物品100は、ハプティクス上の同じ位置に位置した。しかしながら、注入プロセスは、眼科用物品100の部分的なゆがみをもたらし、これを、IOL 300の主要部に隣接するデバイスの領域1610における狭窄および伸長により証明した。
[0447]実施例11:コポリマーを含む眼科用物品
[0448]図17Aおよび図17Bは、IOL 300のハプティクス302にある眼科用物品100の例を説明する。この実例となる実施形態では、眼科用物品100は、約75~85kDaの分子量(Mn)を有する、L-ラクチドのカプロラクトンに対するモル比60:40で、およそ9%(重量%)デキサメタゾンおよび91%(重量%)ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。この実例となる実施形態では、眼科用物品100を、およそ1.3mmの外径230、約0.5mmの内径240および約0.7mmの断面厚250の押出環様に形成した。図17Aは、in vitro IOL注入を行う前の、眼科用物品100およびIOL 300の例示的な外見を示す。図17Bは、in vitro IOL注入を行う後の、眼科用物品100およびIOL 300の外見を示す。in vitro IOL注入中、IOL 300に取り付けた眼科用物品100を、通例のIOL 300注入手法で、少量の粘弾性物質と共に、IOL 300(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)での使用のため設計したインジェクターカートリッジ)(例えば、1.2mmの先端内径を有する、Johnson & Johnson Surgical VisionによるUNFOLDER Platinum 1 Series)に装填した。次いで、充填したカートリッジを、付属のインジェクターデバイスに装填した。次いで、眼科用物品100およびIOL 300を、インジェクターから少量のリン酸緩衝食塩水(PBS)に手動で排出し、室温でおよそ3分間広げたままにした。注入後、眼科用物品100およびIOL 300は、注入前の元々のサイズおよび形状に戻り(図17A)、眼科用物品100は、図17Aに示す通り、その元々の物理的外見を著しくゆがませるか、または崩壊することなく、ハプティクスの同じ位置に位置した。
[0449]実施例12:IOL上の薬物送達のための表面コーティングの耐久性
[0450]薬物送達のための可能性のあるビヒクルとしてのIOL上の表面コーティングの耐久性を評価するための実験を行った。表面コーティングを、層毎のコーティング法を使用した、ハプティクスの光学および全体の周囲上の折り畳み式アクリルIOL 300(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)に適用した。コーティングは、30の二重層のキトサンおよびポリグルタミン酸(図18A~18B)、30の二重層のポリ(L-リジン)およびポリグルタミン酸(図18C~18D)または30の二重層のポリ(L-リジン)およびポリアクリル酸グルタミン酸(図18E~18F)のいずれかからなっていた。層コーティングのすべてに、容易に視覚化するモデル薬物としてトリパンブルーダイを染み込ませた。図18A、18Cおよび18Eは、in vitro IOL注入を行う前の、コーティングしたIOLの外見を示す。図18B、18Dおよび18Fは、in vitro IOL注入を行った後の、コーティングしたIOLの外見を示す。in vitro IOL注入中、コーティングしたIOL 300を、通例のIOL注入手法で、少量の粘弾性物質と共に、IOL(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)での使用のため設計したインジェクターカートリッジ(例えば、1.2mmの先端内径を有する、Johnson & Johnson Surgical VisionによるUNFOLDER Platinum 1 Series)に装填した。次いで、充填したカートリッジを、付属のインジェクターデバイスに装填した。次いで、コーティングしたIOL 300を、インジェクターから少量のリン酸緩衝食塩水(PBS)に手動で排出し、室温でおよそ3分間広げたままにした。注入後、IOL 300上のコーティングは、そのままではなかった。コーティングの大部分は、注入プロセス図18B、18Dおよび18Fの結果として、1805を剥いだように見えた。これらの結果は、薬物送達のための可能性のあるビヒクルとしてのIOL表面コーティングの耐久性の欠如を示す。
[0451]異なるモデルIOL 300(例えば、Micromed Intl. 1ピースの折り畳み式アクリル)を用いて、表面コーティングの耐久性をさらに評価するための追加実験を行った。表面コーティングを、層毎のコーティング法を使用して、光学301の周囲およびハプティクス302の全体上の折り畳み式アクリルIOL 300に適用した。コーティングは、30の二重層のFITC-キトサンおよび硫酸デキストラン(図19A~19B)、30の二重層のFITC-キトサンおよびヒアルロン酸(図19C~19D)または30の二重層のFITC-キトサンおよびポリグルタミン酸グルタミン酸(図19E~19F)のいずれかからなっていた。図19A、19Cおよび19Eは、in vitro IOL注入を行う前の、コーティングしたIOLの外見を示す。図19B、19Dおよび19Fは、in vitro IOL注入を行う後の、コーティングしたIOL 300の外見を示す。in vitro IOL注入中、コーティングしたIOLを、通例のIOL注入手法で、少量の粘弾性物質と共に、IOL(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)での使用のため設計したインジェクターカートリッジ(1.2mmの先端内径)(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるUNFOLDER Platinum 1 Series)に装填した。次いで、充填したカートリッジを、付属のインジェクターデバイスに装填した。次いで、コーティングしたIOL 300を、インジェクターから少量のリン酸緩衝食塩水(PBS)に手動で排出し、室温でおよそ3分間広げたままにした。注入後、IOL 300上のコーティングは、そのままではなかった。コーティングの大部分は、注入プロセス図19B、19Dおよび19Fの結果として剥げたように見えた。これらの結果は、薬物送達のための可能性のあるビヒクルとしてのIOL表面コーティングの耐久性の欠如をさらに示した。
[0452]実施例13:コポリマーの定性試験
[0453]異なる組成のコポリマーを試験した。図20A~20Fは、コポリマー(例えば、Bezwada CARBOMAXX TL640)の定性試験の例を示す。コポリマーは、それぞれ、モル比60:40で、トリメチレンカーボネート(TMC)およびL-ラクチドを含んでいた。0.5mmの厚さのコポリマーを有する3mm×3mmの長方形片2001を、定性試験のため形成させた(図20A)。次いで、コポリマー2001の長方形片を、注入デバイス2010(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるUNFOLDER Platinum 1 Series)の内側に置いた(図20B)。コポリマー2001の長方形片を、注入デバイスの中から注入した(図20C)。コポリマー2001の長方形片は、注入後30秒以内に、図20Aに示す元々の形状にほぼ完全に戻った。環形状のリング2002を、16Gおよび22Gの針を使用して、コポリマーの0.5mmの厚いシートから作り出した(図20D)。次いで、リング形状のコポリマー2002を、IOL 300(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)のハプティクス302に置いた(図20E)。コポリマーリング2002は、伸ばすのが容易ではなく、IOL 300のハプティクス302上にあるのが困難であった。コポリマーリングおよびIOLを、in vitro注入を通して試験した。図20Eは、in vitro IOL 300注入を行う前の、コポリマーリング2002およびIOLの外見を示す。図20Fは、in vitro IOL注入を行う後の、コポリマーリング2002およびIOL 300の外見を示す。in vitro IOL注入中、リング2002およびIOL 300を、通例のIOL注入手法で、少量の粘弾性物質と共に、IOL 300(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)を用いた使用のため設計したインジェクターカートリッジ(例えば、1.2mmの先端内径を有する、Johnson & Johnson Surgical VisionによるUNFOLDER Platinum 1 Series)に装填した。次いで、充填したカートリッジを、付属のインジェクターデバイス2010に装填した。次いで、コポリマーリングおよびIOLを、インジェクター2010から少量のリン酸緩衝食塩水(PBS)に手動で排出し、室温でおよそ3分間広げたままにした。注入後、図20Fに示すコポリマーリング2002は、図20Eに示すin vitro注入2020前のその元々の形状を保持していた。
[0454]実施例14:別のコポリマーの定性試験
[0455]図21A~21Fは、別のコポリマー(例えば、Bezwada CARBOMAXX TL910)の定性試験の例を示す。コポリマーは、それぞれ、モル比90:10で、トリメチレンカーボネート(TMC)およびL-ラクチドを含んでいた。0.5mmの厚さのコポリマーを含む3mm×3mmの長方形片2101を、鉗子2102を使用して、圧縮した(図21A)。圧縮を、長方形片2101から取り除き、これにより、それが、その本来の形状を回復することが可能になり、コポリマー2101の長方形片は、およそ75秒後にその元々の形状を回復しなかった(図21B)。次いで、コポリマー2101の長方形片を、注入デバイス2010(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるUNFOLDER Platinum 1 Series)の内側に置いた(図21C)。コポリマー2101の長方形片を、注入デバイス2010の中から注入した(図21D)。コポリマー2101の長方形片は、注入2102後に、その元々の形状を回復しなかった。注入した片2102は、それが排出したインジェクター2010の先端とおよそ同じ形状および比率に狭窄し、伸びたように見えた。同じコポリマーの追加の片を、およそ3mm×12mm×0.5mmのストリップに切り出し、ストリップを、縦に伸長し、その形状の回復を観察した。図21Eは、そのままの伸長していないストリップ2110および伸ばしたままで、その元々の形状を決して回復しなかった伸ばしたストリップ2011を示す。
[0456]実施例15:別のコポリマーの定性試験
[0457]図22A~22Fは、別のコポリマー(例えば、Bezwada CARBOMAXX TC910)の定性試験の例を示す。コポリマーは、それぞれ、モル比90:10で、トリメチレンカーボネート(TMC)およびカプロラクトンを含んでいた。コポリマーの2.5mm×2mm×0.5mmの厚い長方形片2202を、対の鉗子2203を使用して、圧縮した(図22A)。圧縮を、長方形片2202から取り除き、これにより、それが、約15秒後に、図22Aに示す元々の形状を回復することが可能になる。次いで、コポリマー2201の長方形片を、注入デバイス2010の内側に置いた(図22C)(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるUNFOLDER(登録商標) Platinum 1 Series)。コポリマー2201の長方形片を、注入デバイス2010の中から注入した(図22D)。図22Dは、その元々の形状を回復した(例えば、元々の形状にほぼ戻った)、コポリマー2201の長方形片を示す。環形状リング2210を、16Gおよび22Gの針を使用して、コポリマーの0.5mmの厚いシートから作り出した(図22E)。およそ1cm×1cm×0.5mm厚のコポリマーの長方形片を、手動で伸長した。コポリマー長方形は、砕けやすく、容易に砕けた2211(図22F)であった。鉗子2203で圧縮し、IOLインジェクターシステム2010を通して注入した場合、このポリマーが、弾性および形状の回復を呈したことは、注目に値する。しかしながら、それは、図22Fに示す伸長下で、わずかの弾性を呈するものから、弾性を呈さなかった。
[0458]実施例16:眼科用物品を作製するためのポリマーの定性試験
[0459]図23A、図23B、および図23Cは、コポリマー(例えば、Bezwada GLYCOMAXX GC5545)から作製した環形状のリング2301を示す。コポリマーは、それぞれ、モル比55:45で、グリコール酸およびカプロラクトンを含んでいた。ポリマーリング2301は、図23Bに示す通り、外側への力を、鉗子905を使用して適用する場合、容易に伸長する柔軟性を示した。ポリマーリング2301はまた、鉗子905から力を放出した後、形状の回復(例えば、形状記憶特性)を示した(図23C)。ポリマーを、砕けやすく、かつワックス様2305(図23D)であるように、ポリマーの機械的特性を徹底的に変えるケトロラックと混合し、これにより、それを、眼用デバイス(例えば、IOLのハプティクス)に取り付けるのに必要な伸長と矛盾させ、例えば、標準的IOL注入技術を使用して、小さな切り込みを通したIOLでの注入のため所望の変形可能な弾力のある特性を欠如させる。
[0460]実施例17:眼科用物品を作製するための別のポリマーの定性試験
[0461]図24Aは、環形状リング2401が、90%(重量%)コポリマー(モル比70:30でのL-ラクチドおよびカプロラクトン)および10%(重量%)ケトロラックトロメタミンを含んでいたことを示す。環形状リング2401を、16Gおよび22Gの針を使用して、70℃でインキュベートしたコポリマーおよびケトロラックの90:10混合物の0.5mm厚のシートから作り出した。室温でリングを作り出す試みを行ったが、コポリマー-ケトロラックシートは、あまりに硬く、材料を、リングを作り出すには困難にした。ポリマーリング2401は、低度まで弾力があり、鉗子905を使用して、伸長するよう力を加えることができた(図24A)。ポリマーリング2401は、鉗子905からの伸長力を取り除いた場合、その元々の形状を回復した(図24B)。次いで、材料は、あまり弾力がなく、伸長するのが容易でないので、ポリマーリング2401を、困難性をもってIOL 300(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)のハプティクス302に置いた。in vitro注入手法を、IOL 300に取り付けたポリマーリング2401を用いて行った。図24Cは、in vitro IOL注入を行う前の、ポリマーリング2401およびIOL 300の外見を示す。in vitro IOL注入中、ポリマーリング2401およびIOL 300を、通例のIOL注入手法で、少量の粘弾性物質と共に、IOL 300(例えば、Johnson & Johnson Surgical VisionによるTecnis 1-piece)を用いた使用のため設計したインジェクターカートリッジ(例えば、1.2mmの先端内径を有する、Johnson & Johnson Surgical VisionによるUNFOLDER Platinum 1 Series)に装填した。次いで、充填したカートリッジを、付属のインジェクターデバイスに装填した。次いで、ポリマーリング2401およびIOL 300を、インジェクターから少量のリン酸緩衝食塩水(PBS)に手動で排出し、室温でおよそ3分間広げたままにした。注入後、IOL 300は、その元々のサイズおよび形状に戻り(図24D)、ポリマーリング2401は、ハプティクス302上のその位置、サイズおよび形状を保持した(図24D)。
[0462]実施例18:薬物動態研究の方法
[0463]本明細書において記載される方法を使用して、in vitro薬物放出実験ならびにin vivo薬物動態実験を行った。
[0464]薬物定量の方法
[0465]本明細書において記載される薬物定量方法を、安定性試料、ウサギ血漿、ウサギ房水、および/またはPBSにおけるデキサメタゾン、ケトロラックおよび/またはモキシフロキサシンの検出のため使用した。クロマトグラフィー分離を、HPLCカラム(例えば、ケトロラックおよび/もしくはデキサメタゾンのためのPhenominex-C18 Luna 50×2mm 5μmカラムまたはモキシフロキサシンのためのPhenomenex-C8 Luna 50×2mm 5μmカラム)を用いた逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)により、2つの溶媒直線勾配を使用して、25℃で行った。第1の移動層(A)は、0.1%ギ酸を含む5mM酢酸アンモニウム、pH2.5を含んでいた。第2の移動層(B)は、アセトニトリルを含んでいた。液体クロマトグラフィー(LC)時間プログラムを、次の通り調整した:約0.3分(分)まで約20%B、約0.3分~約3分で約20%B~約90%Bの線形増加、約3.1分で約20%Bに戻り、約5.5分までの再平衡。流速を、約350μl/分に設定した。ケトロラックおよびデキサメタゾン試料を、LCシステム(例えば、Agilent 1100シリーズの液体クロマトグラフ)を備えた質量分析システム(例えば、API 4000 LC/MS/MSシステム)で、正イオンエレクトロスプレーイオン化モードで解析し、ケトロラックおよび/またはデキサメタゾンを、内部標準(例えば、逆の分析物)として使用した。類似の質量分析方法を、両方のケトロラックまたはデキサメタゾンを解析するため、使用した。ケトロラックについて256.3m/z~105.1m/z、およびデキサメタゾンについて393.156m/z~373.1m/zまたは393.156m/z~355.1m/zの質量電荷比(m/z)の移行をモニタリングすることにより、イオンの検出を行った。分析物および内部標準のピーク下面積比に基づき、分析物を定量化した。次の設定を適用することにより、正エレクトロスプレーイオン化(ESI)を行った:デクラスタリング電位(DP)、入口電位(EP)、衝突エネルギー(CE)、および衝突セル出口電位(CXP)を、ケトロラックについて66、15、25、および8、デキサメタゾンについて86、10、11、および16に設定し、イオンスプレー電圧を、300℃のイオン供給源ヒーター温度で5,500Vに設定し、原料ガス1を20psi、原料ガス2を20psi、カーテンガスを10psiに設定した。
[0466]モキシフロキサシン前駆物質イオン検出を、Q1(MS)モードのクロマトグラフ(例えば、Agilent 1100シリーズの液体クロマトグラフ)を備えた質量分析システム(例えば、API 4000 LC/MS/MSシステム)上で行った。次の設定を適用して、正ESIを行った:デクラスタリング電位(DP)を、31に設定し、入口電位(EP)を、10Vに設定し、イオンスプレー電圧を5,000V、イオン供給源ヒーター温度を350℃、原料ガス1を20psi、原料ガス2を20psi、カーテンガスを10psiに設定した。血漿ケトロラック標準曲線(1~1000ng/mL)を、ピーク面積比および二次フィッティングを使用して生成した。クロマトグラフィーにおけるピーク下面積またはピーク面積カウントは、それが表す化合物の濃度の測定値を示し得る。クロマトグラフィー出力図におけるピーク下面積を測定することにより、ピーク面積を計算することができる。ピーク面積比を使用して、クロマトグラフィー試料における2つ以上の化合物(例えば、分析物)の濃度を比較することができる。較正曲線の相関係数は、r2=0.99であった。ウサギ血漿におけるケトロラックについての定量下限(LLOQ)を、1ng/mLと決定した。血漿デキサメタゾン標準曲線(1~4000ng/mL)を、ピーク面積比および二次フィッティングを使用して生成した。較正曲線の相関係数は、r2>0.99であった。ウサギ血漿におけるケトロラックについてのLLOQを、1ng/mLと決定した。房水ケトロラック標準曲線(1~4000ng/mL)を、PBSで5倍希釈したウサギ房水(例えば、Pel-Freezeウサギ房水)で調製した。標準曲線を、ピーク面積比および二次フィッティングを使用して生成した。較正曲線の相関係数は、r2≧0.99であった。ウサギ血漿におけるケトロラックについてのLLOQを、1ng/mLと決定した。
[0467]房水(AH)デキサメタゾン標準曲線(1~2000ng/mL)を、PBSで5倍希釈したウサギ房水(例えば、Pel-Freezeウサギ房水)で調製した。標準曲線を、ピーク面積比および二次フィッティングを使用して生成した。較正曲線の相関係数は、r2>0.99であった。ウサギ血漿におけるケトロラックについてのLLOQを、1ng/mLと決定した。モキシフロキサシン標準曲線(100~10000ng/mL)を、PBSで調製した。LLOQを、100ng/mLと決定した。
[0468]血漿試料の調製
[0469]血漿標準曲線および品質管理(QC)を行った。標準の濃度は、抽出のため深型96ウェルプレートに移したアリコート50μL中の1.00~4000ng/mLの血漿の範囲であった。低、中および高レベルのQC濃度を、深型ウェルの96ウェルプレートに移したアリコート50μL中の40ng/mL、200ng/mLおよび1000ng/mLの濃度で調製した。
[0470]室温で単独の血漿を融解し、アリコート50.0μLを解析のための深型ウェルの96ウェルプレートに移すことにより、研究試料を調製した。使用していない試料を、-20℃での保存に戻した。ケトロラック標準、QCおよび研究試料は、アセトニトリル中の0.25μg/mLデキサメタゾン250μLを受けた(Internal Standard、IS)。
[0471]デキサメタゾン標準、QCおよび研究試料は、アセトニトリル中の0.25μg/mLケトロラック250μLを受けた(Internal Standard、IS)。試料を、ボルテックス混合し、約3400×gで10分間遠心分離した。上清を、新しい96深型ウェルプレートに移し、蒸発システム(例えば、Zymark TurboVap 96 N2蒸発システム)を使用して乾燥させた。試料を、95% 5mM酢酸アンモニウムおよび0.1%ギ酸、および5%アセトニトリル100μLで再構成し、ボルテックスして可溶化し、オートサンプラーに入れた。
[0472]房水試料の調製
[0473]ウサギ房水(例えば、Pel-Freezeウサギ房水)を、PBSで5倍希釈した。標準の濃度は、抽出のための深型ウェルの96ウェルプレートに移したアリコート50μL中の1.00~4000ng/mLの血漿範囲であった。低、中および高レベルのQC濃度を、深型ウェルの96ウェルに移したアリコート50μL中の40ng/ml、200ng/mlおよび1000ng/mlの濃度に調製した。
[0474]室温で単独の房水試料を解凍し、アリコート50.0μLを解析のための深型ウェルの96ウェルプレートに移すことにより、研究試料を調製した。使用していない試料を、-20℃での保存に戻した。ケトロラック標準、QCおよび研究試料は、アセトニトリル中の0.25μg/mLのデキサメタゾン250μLを受けた(Internal Standard、IS)。デキサメタゾン標準、QCおよび研究試料は、アセトニトリル中の0.25μg/mLのケトロラック250μLを受けた(Internal Standard、IS)。
[0475]試料を、ボルテックス混合し、約3400×gで10分間遠心分離した。上清を、新しい96深型ウェルプレートに移し、蒸発システム(例えば、Zymark TurboVap 96 N2蒸発システム)を使用して乾燥させた。試料を、0.1%ギ酸、および5%アセトニトリルを含む95% 5mM酢酸アンモニウム100μLで再構成し、ボルテックスして可溶化し、オートサンプラーに入れた。
[0476]実施例19:眼科用物品のIn Vitro薬物放出プロファイル
[0477] 9%(重量%)薬物(例えば、デキサメタゾンまたはケトロラック)および91%(重量%)コポリマーを含む環形状の眼科用物品を、調製した。コポリマーは、約75~85kDaの分子量(Mn)を有する、L-ラクチドのカプロラクトンに対するモル比約60:40で、ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。眼科用物品は、約1.2mmの外径、約0.6mmの内径を有する内部構造(例えば、孔)、および約0.5mmの断面厚を有し得、この実例となる実施形態では、眼科用物品は、約1.25mmの外径、約0.5mmの内径および約0.5mmの断面厚である、リングのおよその寸法を有していた。
[0478]デキサメタゾンを装填した眼科用物品についてのin vitro薬物放出研究を行うために、4mgの合わせた質量を有する8種の眼科用物品を、薬物放出試験のため、マイクロ遠心分離管に挿入した。薬物放出研究を、本明細書において述べられる眼科用物品を使用して、32日間の期間にわたり行った。眼科用物品を、37℃で、リン酸緩衝食塩水(PBS)溶液に入れた。溶液中に存在するデキサメタゾンの量を、本明細書において上で記載した方法に従い、研究を通じて予め定義した時点で測定した。眼科用物品から放出したデキサメタゾンの累計量を、図25Aに示す。デキサメタゾン濃度は、研究の32日目において依然として検出可能であった。
[0479]ケトロラックを装填した眼科用物品についてin vitro薬物放出研究を行うために、7.5mgの合わせた質量を有する9種の眼科用物品を、薬物放出試験のため、マイクロ遠心分離管に挿入した。薬物放出研究を、本明細書において述べられる眼科用物品を使用して、32日間の期間にわたり行った。眼科用物品を、37℃で、リン酸緩衝食塩水(PBS)溶液に入れた。溶液中に存在するケトロラックの量を、本明細書において上で記載した方法に従い、研究を通じて予め定義した時点で測定した。眼科用物品から放出したケトロラックの累計量を、図25Bに示す。ケトロラックの存在は、15日目以降検出不可能であった。
[0480]実施例20:モキシフロキサシンを装填した眼科用物品についてのIn Vitro薬物放出プロファイル
[0481]9%(重量%)モキシフロキサシンおよび91%(重量%)コポリマーを含む環形状の眼科用物品を、調製した。コポリマーは、約75~85kDaの分子量(Mn)を有する、L-ラクチドのカプロラクトンに対するモル比約50:50で、ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。眼科用物品のおよその寸法は、この実例となる実施形態では、1.3mmの外径、0.5mmの内径および0.7mmの断面厚であった。7.5mgの合わせた質量を有する9種の眼科用物品を、薬物放出試験のため、マイクロ遠心分離管に挿入した。薬物放出研究を、本明細書において述べられる眼科用物品を使用して、45日間の期間にわたり行った。眼科用物品を、37℃で、リン酸緩衝食塩水(PBS)溶液に入れた。溶液中に存在するモキシフロキサシンの量を、本明細書において上で記載した方法に従い、研究を通じて、予め定義した時点で測定した。眼科用物品から放出したモキシフロキサシンの累計量を、図26に示す。
[0482]実施例21:モキシフロキサシンを装填した眼科用物品抗生物質活性
[0483]約75~85kDaの分子量(Mn)を有する、L-ラクチドのカプロラクトンに対するモル比60:40で9%(重量%)モキシフロキサシンおよび91%(重量%)ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含む、環形状の眼科用物品100を、調製した。眼科用物品100のおよその寸法は、1.3mmの外径、0.5mmの内径および0.5mmの断面厚であった。図27は、眼科用物品100から放出した薬物(例えば、モキシフロキサシン)の抗生物質活性の例を説明する。眼科用物品100について円2710で印をつけた阻害ゾーンの程度は、陽性対照抗生物質ディスク2705についての阻害ゾーン2715の程度と、寸法が同等であり得る。
[0484]眼科用物品100から放出した薬物(例えば、モキシフロキサシン)の抗生物質活性を経時的に研究するために、第1の眼科用物品100を、0日目に冷凍した。第2の、第3の、および第4の眼科用物品を、最長9日間、37℃で、リン酸緩衝食塩水(PBS)溶液を含有する分離管においてインキュベートした。個々の眼科用物品を、インキュベーション培地から取り出し、1、2、7および9日目に冷凍した。9日後、冷凍した試料を融解し、寒天分散法を使用して、抗生物質活性について試験した(図28A)。図28Aは、0、1、2、7、および9日目の阻害ゾーン2710の直径を説明する。0、1、2、7および9日目の阻害ゾーンの直径を表すグラフを、図28Bに示す。これらの結果は、少なくとも9日間の、モキシフロキサシンを装填した眼科用物品100の持続した抗生物質活性を示す。
[0485]実施例22:眼内のIOL位置
[0486]図29は、白内障手術を受けた対象の眼におけるIOL 300の位置の例を示す。眼の解剖は、対象間で変動し得、および/または白内障手術の結果に応じて変わり得る。例えば、虹彩の角度は、対象の眼の生得水晶体が、白内障手術において取り除かれた後、シフトし得る。水晶体包被膜は、IOLの周りに寄るので、IOLの位置は、シフトし得る。図29は、IOL 300が、人目を引くシフトなしで、対象の眼にあることを示す。
[0487]実施例23:前臨床研究に使用した材料および方法
[0488]試験材料
[0489]内障手術のウサギモデルにおいて、前臨床研究を行った。これらの研究の結果を、本明細書において、実施例24、実施例25、実施例26、および実施例27で考察する。これらの研究で使用した材料および方法を、本明細書において、実施例23で開示する。眼内レンズ埋込物(IOL)を、眼内レンズ製造元から得た(例えば、Johnson & Johnson VisionによるTecnis1ピースの単焦点疎水性アクリルIOL)。IOLを、白内障手術モデルにおけるそれらの使用前に、眼科用物品100またはビヒクル埋込物(例えば、OcuRingポリマーのみ)に予め結合させた。白内障手術の動物モデルにおいて使用した眼科用物品およびビヒクルのすべてが、およそ1.3mmの外径、0.5mmの内径および0.7mmの厚さであった。実施例24~27において試験したそれぞれの眼科用物品およびビヒクルの組成を、表1に要約する。
[0490]
[0491]一般に、実施例から得たすべての結果について、結果を、何(例えば、ポリマー組成、活性剤の量、IOL寄与)が、特定の結果に寄与したかを結びつけることが重要である。
[0492]埋め込みの日に、すべての動物は、左右対称水晶体乳化手法を受けた。
[0493]試験システム:動物の住居、および環境条件
[0494]イヤータグ付けおよびケージカードを使用して、動物を同定した。ケージングは、追加のベッディングを含まないスラットのある底を有するステンレススチールケージ(例えば、幅43.18cm(17インチ)×深さ68.58cm(27インチ)×高さまたは大きさ38.1cm(15インチ))を含んでいた。1匹のウサギを、それぞれのケージで維持した。環境条件は、温度を、20±2℃(68±2°F)で維持し、12時間の明および12時間の暗を含んでいた。すべての動物に、Purina Hi Fiber Lab Rabbit Dietを給餌した。水(例えば、ダラム市の水)を、シッパー管を備えたボトルを使用して、動物に与えた。水を、少なくとも6ヶ月毎に、汚染について試験した。
[0495]動物の健康、順応、および疼痛コントロール
[0496]動物を、手法(例えば、投与手法)前に、研究環境に順応させた(例えば、1~2.5週間)。順応期間の終わりに、それぞれの動物を、研究参加についての適合の決定のため、検査室動物の技術者により、身体検査した。良好な健康状態であると決定した動物を、研究に放った。研究機関の動物管理使用委員会(IACUC)は、本明細書において述べられるプロトコールを承認した。IACUCおよび研究施設手法に従い、重篤な眼瞼痙攣、重篤な結膜充血、流涙症、眼での過度の摩擦、および不食などの、明白な不快の兆候についてのケージ側調査を、少なくとも1日2回(6時間ほど離す)完了した。プロトコール毎に、これらの状態を観察し、12時間持続した場合、動物を、人道的に安楽死させた。これらの状態のどれも、研究のいずれかで観察しなかった。
[0497]動物を、動物の番号により、それぞれの研究に割り当て、ケージカード番号に対応させ、イヤータグ番号を一致させることにより、固有に同定した。
[0498]埋め込み手法(0日目)
[0499]0日目、1.0%塩酸トロピカミドを使用して、ウサギの瞳孔を広げた。次いで、動物は、ブプレノルフィンの皮下(SC)注入(例えば、0.01~0.05mg/kg SC)を受け、塩酸ケタミン(例えば、50~80mg/kg)および塩酸キシラジン(5~10mg/kg)の筋肉内(IM)注入で麻酔した。外科手法について、無菌処置を行った。すべての動物は、予防の抗生物質として、外科手術の日に1回、エンロフロキサシンの1回静脈内(IV)投与(例えば、Baytril、5mg/kg)を受けた。
[0500]はっきりした角膜の切り込み(例えば、2.5ミリメートル(mm)または2.8mm長)を、上縁に入れ、脳弓ベースの結膜被覆術を行い、恒常性を、必要な場合、軽い焼灼法で縁において得た。次いで、角膜の強膜の切り込みを、三日月形の刃、または一般的な同等物を使用して、行い、前房を入れた(例えば、2.8mmのケラトームを用いて)。平衡塩類溶液(BSS)中のエピネフリン(例えば、1:10,000)の点眼後、次いで、前房をふくらませた(例えば、粘弾性のある1.8%ヒアルロン酸を用いて)。
[0501]嚢切開鉗子を使用して、およそ5.5mmの直径で、ちょうど中心の継続的曲線嚢切開(CCC)を創出した。BSS水力切開後、水晶体乳化ハンドピース(例えば、Alcon Constellationシステム)を、水晶体核および皮質物質を除去するため、後眼房に挿入した。エピネフリン1:1,000(1mg/mL)1ミリリットル(mL)およびヘパリン0.5mL(10,000USP単位/mL)を、瞳孔拡大を促進し、炎症を制御するための洗浄溶液それぞれ500mLに加えた。嚢内技術を、水晶体乳化と共に使用して、水晶体嚢内で生じさせた(例えば、完全に)。次いで、残留皮質を、ハンドピースを用いて(例えば、洗浄/アスピレーション(I/A)ハンドピースを用いて)取り除いた。粘弾性を使用して、水晶体嚢を拡大させた(例えば、最大でも約2.7または最大でも約2.8mmに)。
[0502]手術前および手術後疼痛医薬を、獣医の承認後、指示した。手術後、動物は、それぞれの眼に1滴のネオポリグラムを、手術後の午後に、第2の用量のブプレノルフィン(例えば、0.01~0.05mg/kg SC)を受けた。ウサギの体重を、順応が終わった後、外科手術前、および解剖前に集めた。順応中ならびに実施例2、3および4に記載した研究中、動物を、特に眼に注意を払って、死亡率および罹患率ならびに一般的な健康について評価した。
[0503]眼検査および刺激スコア
[0504]眼検査(OE)を、細隙灯顕微鏡および倒像検眼鏡を使用して、行い、ベースラインとして、本明細書の他の場所で述べられるそれぞれの研究において予め決めた時点で働く、埋め込み手法の前に、すべての動物において眼表面形態学ならびに前眼および後眼部分炎症を評価した。後眼部について、追加のスコアリングパラメーターを用いた改変版ハケットおよびマクドナルド眼評点システムを使用して、炎症を格付けした。嚢線維症の程度も、細隙灯反帰光線法写真撮影により、本明細書の他の場所で述べられるそれぞれの研究において予め決めた時点で評価した。後嚢混濁(PCO)スコアを、スコアリングシステム(例えば、目に見えるものがないもしくは0、軽度/局所的または1、中度/局所的または2、中度/分散または3、重度/分散または4を含む、0~4のPCOスコアリングシステム)を利用して、それぞれの動物について評価した。眼底検査を促すために前部分検査後、局所散瞳薬を与えた。動物を、検査のため鎮静しなかった。
[0505]眼圧測定
[0506]眼内圧(IOP)を、本明細書の他の場所で述べられるそれぞれの研究において予め決めた時点で、プローブを用いた(例えば、Tonovetプローブを用いた)OE後に、すべての動物の両眼で測定した。IOP測定を、立位で維持した動物で行った。Tonovetプローブを用いて、プローブの先端を、中心角膜と優しく接触するように向けた。複数の連続測定値(例えば、6回の連続測定値)を得て、表示に示される平均IOPを記録した。複数の独立した測定値(例えば、3回)を得て、本明細書の他の場所で述べられるそれぞれの研究において予め決めた時点で、両眼について記録した。
[0507]房水回収
[0508]本明細書の他の場所で述べられるそれぞれの研究において予め決めた時点で、動物に、ブプレノルフィン(例えば、0.01~0.05mg/kg SC、1日1回)を与えた。房水(AH)回収前、動物を、鎮静し(例えば、50mg/kgケタミンおよび10mg/kgキシラジン筋肉内(IM)を用いて)、眼を、無菌的にした(例えば、局所5%ベタジン溶液を使用し、続いて、無菌の眼用洗浄液で洗浄し、0.5%プロパラカインHCL1滴を投与する)。AHおよそ100マイクロリットル(μL)を、両目から回収した(例えば、30ゲージの針を使用して、およそ12時の位置で)。AH回収後、試料を計量し、急速冷凍し、-80℃で保存し、動物を、麻酔から正常に回復させた。
[0509]血液回収
[0510]AH回収後、血漿を、本明細書の他の場所で述べられるそれぞれの研究において予め決めた時点で回収した(例えば、全血少なくとも0.5mLを、耳周辺の静脈からK2EDTA管に引いた)。回収後、回収した血液を、優しく混合した(例えば、管を5~8回転倒混和することによる)。血液試料を、血漿処理まで湿った氷上で保存した。試料を、スウィングバケットの冷却遠心分離機において遠心分離した(例えば、4℃で、10分間、2000gで)。血液回収後(例えば、20分以内)、透明な血漿を保存した(例えば、透明な血漿を、予めラベルを付けたポリプロピレン管に移し、急速冷凍し、-80℃で冷凍保存した)。
[0511]眼の病理組織学検査
[0512]一部の場合では、外科手術後(例えば、少なくとも約28日以内)、動物を、例えば、ナトリウムペントバルビタールを過量投与して安楽死させ、聴診により死亡を確認した。両眼を、直ちに眼球除去し、固定した(例えば、デビッドソン溶液中、24時間、続いて、アルコール)。組織標本を、眼の病理組織学検査のため保存した(例えば、-80℃で)。他の場合では、外科手術後(例えば、少なくとも約30日以内)、動物を、1つまたは複数の薬物(例えば、50/10mg/kgケタミン/キシラジンのIM)を用いて鎮静し、例えば、ナトリウムペントバルビタールを過量投与して安楽死させ、聴診により死亡を確認した。安楽死直後、すべての眼を、眼球除去し、固定した(例えば、デビッドソン溶液中、一晩、室温で)。翌日、眼を洗浄し(例えば、70%エタノール中)、パラフィン包埋まで、保存した(例えば、70%エタノール)。視神経を含む、選択した眼の中心部分を、染色し(例えば、ヘマトキシリンおよびエオジンを用いて)、光学顕微鏡を使用して調べた。
[0513]実施例24.1週間の有効性および忍容性
[0514]眼内レンズ(IOL)埋め込みを用いた水晶体乳化後の、眼科用物品(例えば、OcuRing-Dデキサメタゾン)埋込物の有効性および忍容性を、外科手術後7日間にわたり、白内障手術のウサギモデルにおいて評価した。眼科用物品(例えば、OcuRing)は、IOLに(例えば、IOLのハプティクスに)取り付けることができる実質的に小さい生体浸食性リングであり、例えば、術後の期間中、予め決めた投薬量(例えば、デキサメタゾン300μgまたは600μg)での薬物の持続性放出をもたらし得る。超音波水晶体乳化吸引術は、眼内レンズを、超音波ハンドピースで乳化し、眼から吸引する、近代的な白内障手術法である。吸引した体液を、平衡塩類溶液の洗浄液で置き変えて、前房を維持する。
[0515]ウサギは、眼内デバイスの安全性を評価するのに好ましい種であり、米国食品医薬品局(US FDA)、米国規格協会(ANSI)、および国際基準化機構/欧州標準化委員会(ISO/CEN)は、ウサギモデルを利用する研究を行うためのすべての実行ガイドラインを有する。
[0516]超音波水晶体乳化吸引術を、左右対称に行った。外科手術を経験した動物の角膜の切り込みを、9-0ナイロンの連続縫合パターンで閉じた。外科手術の後、対照IOLまたは眼科用物品(例えば、OcuRing-D)を有するIOLのいずれかの埋め込みを行った。対照IOLは、取り付けた眼科用物品またはビヒクル埋込物を有さないいずれかのIOLであった。ビヒクル埋込物は、薬物を有さない取り付けた眼科用物品(例えば、ポリマーリングのみ)を有するIOLを含んでいた。それぞれの埋め込み手法について、外科手術用顕微鏡を通して、ビデオを記録した。典型的な外科手術ビデオからの静止写真を、図30A~30Cに示す。図30Aにおいて、角膜の切り込みから前房に、IOL 300の先導するハプティクスに取り付けた眼科用物品を用いて拡大し、一緒に丸め込み、インジェクターカートリッジ3001の先端内に圧縮したインジェクターカートリッジ先端3001を示す。図30Bにおいて、インジェクター先端3001から前房に突き出た眼科用物品100およびIOL 300を示す。IOL 300の曝露した部分は、広がり始めるが、インジェクター先端内にとどまっているIOLの部分は、丸め込まれたままであることに注意されたい。図30Bにおいて、眼の水晶体嚢内で完全に広がった眼科用物品100およびIOL 300を示す。器具3002の先端は、目に見え、外科医は、回転させるのに使用し、IOL 300をその正しい位置で中心に置く。
[0517]実験設計
[0518]月齢6.5の計8匹のオスのニュージーランド白色成体ウサギを、2つの群に無作為に分けた。4匹のウサギを、それぞれの群に割り当てた。第1の群は、それらの左眼(OS)においてビヒクル埋込物およびIOL、ならびにそれらの右眼(OD)においてデキサメタゾン(300μg)およびIOLを装填した眼科用物品(例えば、OcuRing-D)を受けた。第2の群は、それらの左眼(OS)において眼科用物品を有さないIOLを受け、それらの右眼(OD)においてデキサメタゾン600μgおよびIOLを装填した眼科用物品(例えば、OcuRing-D)を受けた。2匹のウサギを、予備として維持した。動物を、最短で投与前または埋め込み前の2週間、研究の環境に順応させ、投与または埋め込み後1週間の期間にわたり評価した。
[0519]両眼へ特に注意をはかりつつ、ケージ側観察と共に、毎日2回、死亡および罹患状態を観察した。眼内圧(IOP)ならびに完全眼検査(OE)は、予め決めた時点での、眼表面形態学および眼の炎症を含む。予め決めた時点は、0日目(ベースライン)、1、2、4、および7日目を含んでいた。外科手術後7日目に、動物を安楽死させた。動物の体重を、0日目の外科手術前および解剖前に収集した。実例となる研究設計を、表2に要約する。動物、住居、および環境条件の詳細ならびに動物の食餌および水を、表3に示す。
[0520]
[0521]
[0522]結果
[0523]眼科用物品埋込物(例えば、OcuRing)を有するIOLおよび有さないIOLの外科手術埋め込みを、合併症なく行った。インジェクター装填、眼への挿入、水晶体包被膜内での展開および位置決めの容易さは、眼科用物品埋込物(例えば、OcuRing)を取り付けたIOLと眼科用物品を有さないIOLの間で同等であった。眼内に埋め込みと、眼科用物品埋込物(例えば、OcuRing)を取り付けたIOLについての傾きまたは分散は観察されなかった。すべての生存している動物は、研究の間、正常の活動性、摂食、排尿、および排便を含み、健康なままであった。動物は、外科手術前に3.0±0.23kgおよび解剖時は3.0±0.23kgの重量であった。個々の動物は、それらの体重を維持するか、または本研究の経過にわたり、少量増加した。
[0524]後嚢混濁スコアリングは、多い投薬量のデキサメタゾン(第2の群のOD:デキサメタゾン600μg)IOLを受けた眼においてより高いスコアを示した。レンズの混濁を観察しなかったが、これは、研究継続の間の石灰化の欠如を示している。デキサメタゾンおよびIOL埋込物を装填した眼科用物品全体は、ウサギにおいて十分に許容された。
[0525]本明細書において述べられる予め決めた時点において、OEを、すべての動物において行い、刺激スコアを収集した。図31A~31Hは、1および7日目のウサギの眼のデジタル平面写真の例を説明する。図31A、31C、31E、31Gは、1日目の典型的な写真であり、図31B、31D、31F、31Hは、7日目の典型的な写真である。IOL 300の典型的な画像を、図31Fに示し、本明細書において上で述べた通り、IOL 300を、すべての動物において埋め込んだ。ビヒクル埋込物3110およびデキサメタゾン埋込物3120はすべて、そのままであるように見え、1日目に正しく位置していた。7日目まで、ビヒクル埋込物3130およびデキサメタゾン埋込物3140の一部の形状は、変化したが、それは、IOL上の正しい位置にあるままであった。理論に束縛されることではないが、埋め込んだデバイスは、生理的条件下で形状を変化させることができ、これが所定の公式で生じる程度は、予想可能でなかった。本実施例では、理論にそく縛されることではないが、本実施例に提示するデバイスの薬物および/またはポリマー組成は、続く実施例に提示する他のデバイスの組成の一部より、小さいin vivo形状保持を示し得ると結論付け得る。図31Gは、薬物(例えば、デキサメタゾン)を装填した2つの眼科用デバイス3120aおよび3120bを説明する。
[0526]図32は、0日目(ベースライン)、1日目、2日目、4日目、および7日目での平均総OEスコアを示す。エラーバーは、平均の標準誤差を表す。点線の曲線3210でつながった、塗りつぶしていない正方形は、第1の群内の動物におけるビヒクル対照を有する左眼のOEスコアを表す。一点鎖線3220でつながった、ベタ塗りした黒色の正方形は、デキサメタゾン300μgを装填した眼科用物品を有する第1の群内の動物の右眼のOEスコアを表す。IOLのみを有する第2の群内の動物の左眼のOEスコアを、二点鎖線3230でつながった、塗りつぶしていない円で表す。ベタ塗りした黒色の線3240でつながった、ベタ塗りした黒色の円は、デキサメタゾン600μgを装填した眼科用物品を有する第2の群内の動物の右眼のOEスコアを表す。OEスコアは、埋め込み後最初の2日間、すべての群にわたりわずかな炎症を示し、デキサメタゾン300μgを装填したIOL 3220とデキサメタゾン600μg を装填したIOL 3240の両方についてのOEスコアは、僚眼対照3210および3230と比べて、調べたすべての時点で著しく低かった。僚眼対照3210は、ビヒクル埋込物(例えば、眼科用物品および薬物を有さないIOL)を受けた。僚眼対照3230は、IOLのみを受けた。デキサメタゾン埋込物3240 600μgを用いて処置した動物のOS(僚眼対照)は、白内障手術後のすべての時点でデキサメタゾン3220 300μgを用いて処置した動物の僚眼より低い炎症スコアを有していた。デキサメタゾンを装填した埋込物の総OEスコアは、埋め込み後2日目でのピーク炎症応答とともに、本研究の継続期間を通じて、対照IOLより、平均で低かった。概して、IOLは、外科手術の2日後に解決し始めた埋め込み後の中度炎症を伴い、十分に許容された。
[0527]眼内圧(IOP)を、予め決めた時点ですべての動物において測定した。図33は、0(ベースライン)、1、2、4および7日目に測定した平均IOPを示す。エラーバーは、平均の標準誤差を表す。ビヒクル埋込物を受けたOS(僚眼対照)について、点線3310を伴った、塗りつぶしていない正方形、ならびにデキサメタゾン300μgを装填した眼科用物品およびIOLを受けたOD(デキサメタゾン300μg)眼について、一点鎖線3320を伴ったベタ塗りした正方形を使用して、第1の群内の動物についてのIOPを示す。第2の群内の動物についての、IOLのみ(僚眼対照)を受けたそれらの左眼(OS)におけるIOPを、塗りつぶしていない円および一点鎖線3330で表し、デキサメタゾン600μgを装填した眼科用物品と共にIOLを受けたそれらの右眼(OD)におけるIOPを、ベタ塗りした円および実線3340で表す。一般に、IOPは、OEスコアにおける変化と類似したパターンに従い、これは、埋め込み後の最初の日に増加し、2日目までに減少した。眼のすべては、研究の終わりまで正常なIOP範囲内であった。これらの知見は、白内障手術における使用のため、デキサメタゾンを装填したデバイスおよびビヒクルデバイスの安全性について予備的サポートをもたらす。
[0528]実施例25.4週間の有効性および忍容性
[0529]眼内レンズ(IOL)埋め込みを用いた水晶体乳化後の眼科用物品(例えば、OcuRing-DデキサメタゾンまたはOcuRing-Kケトロラック)埋込物の有効性および忍容性を、外科手術後30日間にわたり、白内障手術のウサギモデルにおいて評価した。眼科用物品(例えば、OcuRing)は、IOLに(例えば、IOLのハプティクスに)取り付けることができる、実質的に小さい生体浸食性リングであり、例えば、術後の期間中、予め決めた投薬量(例えば、デキサメタゾン300μgもしくは600μgまたはケトロラック150μgもしくは300μg)での、薬物の持続性放出をもたらし得る。超音波水晶体乳化吸引術は、眼内レンズを、超音波ハンドピースで乳化し、眼から吸引する、近代的な白内障手術法である。吸引した体液を、平衡塩類溶液の洗浄液で置き変えて、前房を維持する。
[0530]超音波水晶体乳化吸引術を、左右対称に行った。外科手術を経験した動物の角膜の切り込みを、9-0ナイロンの連続縫合パターンで閉じた。外科手術の後、対照IOLまたは眼科用物品(例えば、OcuRing-DまたはOcuRing-K)を有するIOLのいずれかの埋め込みを行った。対照IOLは、取り付けた眼科用物品またはビヒクル埋込物を有さないいずれかのIOLであった。ビヒクル埋込物は、薬物を有さない取り付けた眼科用物品(例えば、ポリマーリングのみ)を有するIOLを含んでいた。
[0531]実験設計
[0532]月齢6.0の計8匹のオスのニュージーランド白色成体ウサギを、2つの群に無作為に分けた。4匹のウサギを、それぞれの群に割り当てた。第1の群は、それらの左眼においてビヒクル埋込物およびIOL(例えば、OcuRingポリマーのみを有するIOL)、ならびにそれらの右眼(OD)においてケトロラック150μgおよびIOL埋込物(例えば、OcuRing-Kを有するIOL)を装填した眼科用物品を受けた。第2の群は、それらの左眼においてビヒクル埋込物およびIOL(例えば、OcuRingポリマーのみを有するIOL)、ならびにそれらの右眼(OD)においてデキサメタゾン150μgおよびIOL埋込物(例えば、OcuRing-Dを有するIOL)を装填した眼科用物品を受けた。2匹のウサギを、予備として維持した。動物を、最短で投与前または埋め込み前の2週間、研究の環境に順応させ、外科手術後4週間の期間にわたり評価した。
[0533]完全OEおよび写真ならびに眼圧測定を、外科手術後0(ベースライン)、1、3、7、14、21および30日目にすべての動物について行った。すべての動物を、外科手術後30日目に安楽死させ、本明細書において記載される通り、眼の組織学検査のため、両眼を眼球除去した。研究設計を表4に概説する。動物、住居、および環境条件の詳細ならびに動物の食餌および水を、それぞれ、表5および表6に示す。
[0534]
[0535]
[0536]
[0537]結果
[0538]眼科用物品埋込物(例えば、OcuRing)を有するIOLおよび有さないIOLの外科手術埋め込みを、合併症なく行った。眼内に埋め込むと、眼科用物品埋込物(例えば、OcuRing)を取り付けたIOLについての傾きまたは分散の証拠はなかった。すべての生存している動物は、研究の間、正常の活動性、摂食、排尿、および排便を含み、健康なままであった。動物は、外科手術前は2.9±0.14kgおよび解剖の際は3.3±0.29kgの重量であった。個々の動物は、それらの体重を維持するか、または本研究の4週間にわたり、少量増加した。
[0539]術後炎症を評価するために、OEを、0(ベースライン)、1、3、7、14、21、および29日目に、すべての動物において行った。ビヒクルまたはケトロラックを含む埋込物を受けた第1の群についての対応する平均の標準誤差(エラーバー)を有する平均総OEスコアを、図34に示し、ビヒクルまたはデキサメタゾンを含む埋込物を受けた第2の群についての、対応する平均の標準誤差(エラーバー)を有する平均総OEスコアを、図35に示す。デキサメタゾンまたはケトロラックを有する眼科用物品を受けた眼についての眼の検査の総スコアは、対照IOL群における炎症スコアが、ケトロラックまたはデキサメタゾンを有する眼科用物品を受けた眼において観察したレベルまで減少した場合、14日目までに、ビヒクル埋込物を受けた眼より、平均で、低かった。ピーク炎症応答を、ビヒクル対照について、外科手術後3日目に観察し、一方、ケトロラックまたはデキサメタゾンを有する眼科用物品を受けた眼についてのピーク炎症を、1日目に観察した。
[0540]1群(図36)および2群(図37)におけるウサギの眼のOEと関連するデジタル平面写真の実例となる例を、外科手術後3日目、14日目および29日目について示す。それぞれの列は、ウサギにおける同じ眼の3つのデジタル平面写真を示す。ビヒクル埋込物およびIOLを受けた第1の群におけるウサギの左眼の代表的な画像を、3日目(図36A)、14日目(図36B)および29日目(図36C)について示した。3日目(図36D)、14日目(図36E)および29日目(図36F)での、ケトロラック(例えば、OcuRing-K)150μgおよびIOLを装填した眼科用物品を受けた第1の群におけるウサギの右眼の代表的な画像を示す。3日目(図36G)、14日目(図36H)および29日目(図36I)での、ビヒクル埋込物およびIOLを有する第2の群におけるウサギの左眼の代表的な画像を示す。3日目(図36J)、14日目(図36K)および29日目(図36L)での、デキサメタゾン(例えば、OcuRing-D)150μgおよびIOLを装填した眼科用物品を受けた第2の群におけるウサギの右眼の代表的な画像を示す。3日目の第1の群および第2の群におけるビヒクルで処置した眼の写真は、ケトロラックまたはデキサメタゾンで処置した眼より強い炎症を示すように見える。14日目まで、すべての動物の眼は、存在する炎症が少ないように見えるが、この知見は、29日目を通して継続する。これらの知見は、OEスコアと共に観察された傾向と一致する(図34および図35)。ビヒクルまたは薬物を装填した埋込物のいずれかを埋め込んだ眼について観察した29日目までの有意な炎症の非存在は、ヒト白内障手術における使用のための、デバイス物質の潜在的な安全性および生体適合性を支持する。
[0541]眼内圧(IOP)を、すべての動物において、予め決めた時点で測定した。ビヒクルまたはケトロラックを含む埋込物を受けた第1の群について、0(ベースライン)、1、3、7、14、21、および29日目に測定した平均IOPを図37Aに示し、ビヒクルまたはデキサメタゾンを含む埋込物を受けた第2の群について、0(ベースライン)、1、3、7、14、21、および29日目に測定した平均IOPを図37Bに示す。エラーバーは、平均の標準誤差を表す。ビヒクル埋込物を有する第1の群における動物の左眼のIOPを、塗りつぶしていない円を使用して表し、ビヒクル埋込物を有する第2の群を、波線を伴う三角形を使用して表す。眼科用物品埋込物を有する第1および第2の群における動物の右眼のIOPを、それぞれ、塗りつぶした円および実線を伴う三角形を使用して示す。IOPスコアは、外科手術後初日に増加し、次いで、両方の群における動物の両眼について、3日目までに減少した。3日目から29日目まで、すべての群についてのIOP測定値は、正常範囲のままであった。これらの知見は、白内障手術における使用のため、デキサメタゾンを装填したデバイスおよびビヒクルデバイスの安全性についての予備的支持をもたらす。
[0542]本明細書において上で記載した通り、安楽死および組織収集を十分に行った。第1の群(図38A~38D)および第2の群(図39A~39D)における動物の眼の病理組織学検査部分の代表的な画像。虹彩および毛様体の主要部について(図38Aおよび39A)、ならびに硝子体および網膜について(図38Bおよび39B)、ビヒクル対照(僚眼対照)を受けている動物の左眼(OS)の代表的な病理組織学検査部分を示す。虹彩および毛様体の主要部について(図38Cおよび39C)、ならびに硝子体および網膜について(図38Dおよび図39D)、眼科用物品埋込物を受けている動物の右眼(OD)の代表的な病理組織学検査部分を示す。調べたスライドから、ビヒクル埋込物を受けた第1の群における僚眼対照は、虹彩および毛様体の主要部において、天然で、主に、単核であった中度の細胞浸潤物(図38A)および硝子体の主要部における軽度から中度の細胞(図38B)を一貫して有していた。ケトロラック埋込物150μgを装填した眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を受けた第1の群における眼は、実質的にわずかな前および後部の炎症を有し、大部分が、両方の部分において炎症が存在しないか、または軽度の炎症を伴った(図38Cおよび38D)。ビヒクル対照を受けた第2の群における動物における左眼は、軽度から中度の細胞浸潤物を有していた(図39Aおよび39B)。デキサメタゾン(例えば、OcuRing-D)150μgを装填した眼科用物品を受けた第2の群における動物の右眼は、炎症が存在しないか、非常に軽度の炎症を有し(図39Cおよび39D)、本研究における4つの群のなかで最も低い炎症を観察した。
[0543]結論
[0544]研究を行い、白内障手術のウサギモデルの眼に挿入したIOLに取り付けた、本明細書においてビヒクル埋込物として述べる、薬物(例えば、OcuRing)を有さない眼科用物品との比較において、ケトロラック(例えば、OcuRing-K)またはデキサメタゾン(例えば、もしくはOcuRing-D)のいずれかの薬物を装填した眼科用物品の潜在的な有効性および忍容性を評価した。IOLおよび眼科用物品埋込物(例えば、OcuRing/IOL)は、すべての動物において成功した。眼検査は、ケトロラック(例えば、OcuRing-K)またはデキサメタゾン(例えば、もしくはOcuRing-D)のいずれかを装填した眼科用物品を受けた群について、1日目にピークのあったわずかな炎症を示し、炎症は、ビヒクル対照を用いた眼について、より高く、より後に(例えば、3日目)ピークがあった。ケトロラックまたはデキサメタゾンのいずれかを装填した眼科用物品を有する眼についてのOEスコアは、ビヒクルで処置した眼についてのOEスコアが、ケトロラック(例えば、OcuRing-K)またはデキサメタゾン(例えば、もしくはOcuRing-D)のいずれかを装填した眼科用物品を受けた眼を含む範囲のレベルまで減少した後、7日目を通して、ビヒクル対照を有する眼と比べてすべての時点で著しく低かった。加えて、病理組織学検査により、ケトロラック(例えば、OcuRing-K)またはデキサメタゾン(例えば、もしくはOcuRing-D)のいずれかを装填した眼科用物品を受けた眼における、有意に低いか、または存在さえしない炎症および浮腫を明らかにした。
[0545]実施例26.薬物動態
[0546]白内障手術のウサギモデルにおける水晶体乳化および水晶体のアスピレーション後に埋め込んだ眼内レンズ(IOL)に取り付けた眼科用物品(例えば、OcuRing)を使用して送達する1つまたは複数の薬物(例えば、デキサメタゾン、またはケトロラック)の薬物動態(PK)を、外科手術後28日間にわたり評価した。眼科用物品(例えば、OcuRing)は、IOLに(例えば、IOLのハプティクスに)取り付けることができる、実質的に小さい生体浸食性リングであり、例えば、術後の期間中、予め決めた投薬量(例えば、デキサメタゾン300μgもしくは600μgまたはケトロラック150μgもしくは300μg)での、薬物の持続性放出をもたらし得る。超音波水晶体乳化吸引術は、眼の内部水晶体を、超音波ハンドピースで乳化し、眼から吸引する、近代的な白内障手術法である。吸引した体液を、平衡塩類溶液の洗浄液で置き変えて、前房を維持する。
[0547]超音波水晶体乳化吸引術を、すべての動物において左右対称に行った。外科手術を経験した動物の角膜の切り込みを、9-0ナイロンの連続縫合パターンで閉じた。外科手術の後、デキサメタゾン(例えば、OcuRing-Dデキサメタゾン)を装填した眼科用物品を有するIOLまたはケトロラック(例えば、OcuRing-Kケトロラック)を装填した眼科用物品を有するIOLのいずれかの埋め込みを続けた。月齢6.5の計8匹のオスのニュージーランド白色成体ウサギを、2つの群に無作為に分けた。4匹のウサギを、それぞれの群に割り当てた。第1の群は、両眼(OU)においてケトロラック150μgを装填した眼科用物品およびIOL埋込物を受けた。第2の群は、両眼(OU)においてデキサメタゾン150μを装填した眼科用物品およびIOL埋込物を受けた。2匹のウサギを、予備として維持した。動物を、最短で外科手術前の1週間、研究の環境に順応させ、外科手術後4週間の期間にわたり評価した。
[0548]完全OEおよび写真ならびにAH収集を、外科手術後0(ベースライン)、1、3、7、14、21および28日目に、すべての動物について行った。PK解析のため、28日目にIOLを外から埋め込んだ。すべての動物を、外科手術および最終AH収集後28日目に安楽死させた。動物の右眼を、眼球除去し、液体窒素にて急速冷凍し、PK組織解析のため-80℃で保存した。研究設計を、表7に概説する。動物、住居、および環境条件の詳細ならびに動物の食餌および水を、表8に示す。
[0549]
[0550]
[0551]結果
[0552]眼科用物品埋込物(例えば、OcuRingKまたはOcuRingD)を有するIOLの外科手術埋め込みを、合併症なく行った。眼内に埋め込むと、眼科用物品埋込物(例えば、OcuRing)を取り付けたIOLについての傾きまたは分散の証拠はなかった。すべての生存している動物は、研究の間、正常の活動性、摂食、排尿、および排便を含み、健康なままであった。動物は、外科手術前は2.8±0.12kgおよび解剖の際は3.1±0.14kgの重量であった。個々の動物は、それらの体重を維持するか、または本研究の4週間の経過にわたり、少量増加した。
[0553]薬物動態解析
[0554]房水および血漿を、本明細書において上で特定した予め決めた時点で回収した。血漿および房水におけるケトロラックおよびデキサメタゾンの濃度を、上記の方法に従い測定した。第1の群(5315番、埋め込み後3日目の薬物の血漿レベル:1.71ng/mL)における1匹の動物を除き、研究ウサギのすべてにおけるすべての血漿試験レベルは、定量限界未満(BLQ)であり、血漿ケトロラックは、定量下限(LLOQ)未満<1ng/mLであり、血漿デキサメタゾンは、LLOQ未満<1ng/mL)であった。房水における薬物の平均組織濃度を、ケトロラックについては図40に、およびデキサメタゾンについては図41に示す。エラーバーは、平均の標準誤差(SEM)を表す。第1の群において、ケトロラック試験物品レベルは、3日目の2,500ng/mLから14日目の2.5ng/mLの範囲にあり、3~14日目のすべての試料において検出可能であった。22および28日目に、すべての試料は、定量限界未満(LLOQ<1ng/mL)であった。第2の群では、定量限界未満(LLOQ<1ng/mL)である、ウサギ5317番の左眼についての22日目の1つの房水試料を除き、デキサメタゾンレベルは、外科手術後すべての時点において検出可能であり、3日目の350ng/mL~28日目の80ng/mLの範囲にあった。
[0555]房水(AH)におけるケトロラック(図42)およびデキサメタゾン(図43)濃度についての曲線下面積(AUC)解析を示す。AUC曲線は、経時的な眼の内部での薬物の累積放出の推定をもたらす。ケトロラックおよび/またはデキサメタゾンについてのこのin vivo放出プロファイルは、ケトロラックについて約2週間およびデキサメタゾンについて少なくとも4週間の放出の持続において、本明細書において上で記載したin vitroで観察した一般的な傾向と似ていることは、注目に値する。さらに、少なくとも2週間の眼内部のケトロラックおよび/またはデキサメタゾンの測定値は、図34および35において示すビヒクルと比べて、炎症における観察した低減の持続と一致する。
[0556]結論
[0557]ウサギモデルにおける白内障手術後に埋め込んだIOLに取り付けた、ケトロラック(例えば、OcuRing-K)150μgまたはデキサメタゾン(例えば、OcuRing-D)150μgを装填した眼科用物品の薬物動態を評価した。超音波水晶体乳化吸引術を、動物の2つの群において、左右対称に行った。第1の群は、IOLに取り付けたケトロラックμgを装填した眼科用物品を受け、第2の群は、IOLに取り付けたデキサメタゾン150μgを装填した眼科用物品を受けた。
[0558]研究を通じて採取した房水および血漿試料におけるケトロラックおよびデキサメタゾンの定量により、房水におけるケトロラックが、14日を通して検出可能であり、一方、房水におけるデキサメタゾンは、28日を通して調べたすべての時点で検出可能であることが明らかになった。いずれかの試験の血漿レベルは、調べたすべての時点で、定量の限界未満であった。眼検査は、ケトロラック処置を用いた第1の群における22日目およびデキサメタゾン処置を用いた第2の群における14日目にピークがあるわずかな炎症を示した。デキサメタゾン(例えば、OcuRing-D)と共に眼科用物品を有する第2の群におけるOEスコアは、一貫して、調べたすべての時点で、ケトロラク(ketarolac)(例えば、OcuRing-K)と共に眼科用物品を有する第1の群より平均で低かった。後嚢混濁スコアリングは、本明細書において記載される研究の間、第1の群と第2の群の間にほとんど差がないか全く差がないことを示した。水晶体混濁が観察されなかったが、これは、本明細書において記載される研究継続の間の石灰化の欠如を示している。眼科用物品(例えば、OcuRing-DまたはOcuRing-K)埋込物から放出された薬物レベルは、房水において少なくとも2週間持続し、両群におけるウサギにおいて十分に許容された。
[0559]実施例27:局所薬物90日間の研究での眼科用物品の比較
[0560]白内障手術後、一般的な処置は、0.1%デキサメタゾン点眼などの局所抗炎症薬物の使用を含み得る。本明細書において上で述べた通り、ノンアドヒアランスは、このような処置(例えば、点眼)の一般的な欠点である。白内障手術時に眼内レンズ(IOL)を埋め込み得る時間放出能を有する眼科用物品は、ノンアドヒアランスの懸念を除くことができる。90日間の長期研究において、本明細書において開示される眼科用物品の有効性は、白内障手術のウサギモデルにおける一般的な局所薬物(例えば、0.1デキサメタゾン点眼)と比較した。4つの処置群を、本研究に含めた。ウサギを、処置群に無作為に割り当てた。すべてのウサギは、白内障手術およびIOL埋め込みを受けた。第1の処置群は、IOLにあるが、薬物がない、眼科用物品(例えば、OcuRing)を受け、第1の群は、ビヒクル対照群を表した。第2の処置群は、IOLにあるデキサメタゾン150μgを装填した眼科用物品(例えば、OcuRing)を受けた。第3の処置群は、IOLのみを受け、第3の群は、IOLのみの対照群を表す。第4の処置群は、4週間の期間にわたり漸減した0.1%デキサメタゾン点眼を受けた。研究設計を、表9に概説する。
[0561]
[0562]本明細書において述べられる予め決めた時点で、眼検査(OE)を、すべてのウサギにおいて行った。0、1、3、7、14、21、30、60および90日目の、それぞれの処置群についての平均総OEスコアを図44に示す。エラーバーは、平均の標準誤差を表す。一点鎖線でつながった空の円4401は、第1の処置群またはビヒクル対照群を表す。むらのない黒色の線でつながった、むらのない黒色で塗りつぶした正方形4402は、デキサメタゾンを装填した眼科用物品およびIOLを受けた第2の処置群を表す。点線でつながった、空の下向きの三角形4403は、第3の処置群またはIOLのみの対照群を表す。一点鎖線でつながった、黒色のベタ塗りした上向きの三角形4404は、0.1%デキサメタゾン点眼を受けた第4の処置群を表す。
[0563]後嚢混濁(PCO)を、PCOサブスコアとして報告する、改変版ハケットおよびマクドナルド眼評点システムを使用して定量化した。図45は、第1の群4401、第2の処置群4402、第3の群4403、および第4の処置群4404についての、外科手術後0、1、3、7、14、21、30、60および90日目のPCOサブスコアを示す。すべての群についてのPCOスコアは、90日間の期間にわたり増加した。デキサメタゾンを装填した眼科用物品およびIOLを受けた、第2の群は、他の群と比較して、有意に低いPCOサブスコアを示した。ゴンペルツ非線形回帰を、全4群について行った。解析により、PCO成長速度は、2群について最も低く、続いて、それぞれ、4群、3群および1群であることを示唆していた。ゴンペルツ解析の結果を、表10に概説する。
[0564]
[0565]図46に示す、改変版ハケット-マクドナルド尺度により評価した総OEスコアは、すべての眼組織にわたる、眼の炎症および他の異常の凝集した指標をもたらした。理論に束縛されるものではないが、PCOなどの、個々のサブスコアが、他の組織スコアと比較して非常に高くなる場合、それは、経時的なこれらの個々のスコアにおけるさらにわずかな変化を識別するための困難を提起し得る。90日間の研究の経過にわたり、眼の前部分内部の炎症における特定の変化をよりよく評価するために、虹彩および前房(AC)炎症サブスコアを合わせ、解析した。外科手術後90日間を通した平均の合わせた虹彩-ACサブスコアを、図46において第1の処置群4401、第2の処置群4402、第3の処置群4403、および第4の処置群4404に示す。エラーバーは、平均の標準誤差を表す。デキサメタゾンを装填した眼科用物品およびIOLを受けた第2の群4402は、0.1%デキサメタゾン点眼を受けた第4の群4404およびIOL対照群4403と比較して、有意により低い合わせた虹彩/ACサブスコアを示した。
[0566]眼内圧(IOP)を、すべてのウサギにおいて0、30、60、および90日目で測定した(図47)。一点鎖線でつなげた空の円4401は、第1の処置群またはビヒクル対照群を表す。むらのない黒色の線でつながった、むらのない黒色で塗りつぶした正方形4402は、デキサメタゾンを装填した眼科用物品およびIOLを受けた第2の処置群を表す。点線でつながった、空の下向きの三角形4403は、第3の処置群またはIOLのみの対照群を表す。一点鎖線でつながった、黒色のベタ塗りした上向きの三角形4404は、0.1%デキサメタゾン点眼を受けた第4の処置群を表す。IOPレベルは、すべての処置群間で類似した。
[0567]実施例28:28日間の臨床研究
[0568]本明細書において記載される眼科用物品(例えば、OcuRing)の有効性および安全性を、非盲検の1回用量の4週間長の臨床研究において評価した。本研究において、5人の対象は、白内障手術後の眼内レンズ(IOL)に取り付けた眼科用物品を受けた。本研究において使用した眼科用物品(例えば、OcuRingKケトロラック)は、IOLに(例えば、IOLのハプティクスに)取り付けた、実質的に小さい生体浸食性リングであり、外科手術後の14日間のケトロラク(ketarolac)の持続性放出をもたらした。眼科用物品(例えば、OcuRing)の有効性評価は、視力、眼の検査、および患者が報告した症状を含んでいた。眼科用物品(例えば、OcuRing)の安全性評価は、眼内圧、角膜の厚さを測定すること、および処置の緊急有害事象の頻度を記録することを含む。
[0569]白内障手術は、世界中で最も一般的な外来の外科手術法の1つである。白内障は、視力に影響する水晶体の濁りであり、状態が、日常の活動を妨げるまで悪くなった場合、取り除く。最も一般的な白内障抽出物は、水晶体乳化、続いて、眼内レンズ(IOL)埋め込みを介してである。超音波水晶体乳化吸引術は、角膜側を切開すること、および吸引による除去を可能にするために水晶体を解体するための超音波を放出することからなり得る。次いで、水晶体を、IOLで置き換え得る。最も一般的な副作用は、炎症(疼痛、発赤、および腫脹)であり得、制御しないままなら、それは、疼痛、羞明、視力の障害、角膜の浮腫、嚢胞様黄斑浮腫、後の癒着、ぶどう膜炎および緑内障を導き得る。偽水晶体嚢胞様黄斑浮腫(CME)は、白内障手術後の視覚障害の最も一般的な原因であり、術後炎症の増大を有する対象においてより一般的である。他のリスクは、網膜剥離、感染および出血を含む。
[0570]白内障手術由来の術後炎症は、典型的には、局所コルチコステロイド、非ステロイド性抗炎症薬(NDAID)点眼、またはその組合せで処置する。コルチコステロイド点眼は、眼内圧(IOP)のリスクの増大ならびに角膜治癒の障害および角膜感染のリスクの増大と関連する。NSAID点眼により疼痛を引き起こし、これにより、乏しい薬物忍容性をもたらし得る。NSAID点眼はまた、角膜治癒を障害し、角膜の潰瘍および穿孔のリスクを有する。局所点眼の服薬遵守は、特に、白内障手術を経験する患者にとって、一般に問題であり得る。本研究は、白内障手術をした患者における埋め込んだ、本明細書において開示される眼科用物品(例えば、OcuRing-K)の安全性、生体適合性および予備的な有効性を評価するよう設計したファースト・イン・ヒューマンの臨床試験であった。
[0571]本明細書において記載される研究の目的は、(i)白内障手術を受けた患者における、埋め込んだ本明細書において開示される眼科用物品(例えば、OcuRing-Kケトロラック)の予備的な安全性および有効性を評価すること、(ii)ヒト白内障手術における、本明細書において開示される眼科用物品(例えば、OcuRing-Kケトロラック)の有用性を評価すること、および標準的外科技術の改変を必要としないIOLに、本明細書において開示される眼科用物品(例えば、OcuRing-Kケトロラック)の適用を示すこと、(iii)IOLに本明細書において開示される眼科用物品(例えば、OcuRing-Kケトロラック)を取り付けることは、水晶体包被膜内でのその中心化または凝集に影響しないことを示すこと、および(iv)本明細書において開示される眼科用物品(例えば、OcuRing-Kケトロラック)が、虹彩もしくは水晶体包被膜に不都合な影響を生じさせないか、または前房に移動しないことを示すこと、を含む。
臨床研究設計
[0572]本明細書において開示される研究を、白内障手術を経験したヒト対象における眼科用物品(例えば、OcuRing-K)の予備的な安全性および有効性のシングルアーム非盲検研究評価として設計した。
[0573]白内障手術を経験した患者は、術後炎症の管理のため、NSAIDとステロイド点眼の両方を受けることが一般的な方法であるが、眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を介して対象の眼に送達される薬物(例えば、ケトロラック)に加えて、局所ステロイドの包含が、研究の結果に影響するか、またはデバイスおよびそのポリマー成分に関連する可能性のある有害事象をマスクし得る懸念があった。それ故、すべての患者は、単独療法として眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を受け、プロトコールは、制御していない炎症の事象における救助療法としてステロイド点眼の使用を許可した。眼科用物品およびIOLを受けた対象の最初の眼を、「研究の眼」として本明細書において述べる。眼科用物品およびIOLを受けなかった対照の第2の眼を、「僚眼」として本明細書において述べる。
[0574]術後検査を、白内障手術後の慣行である、外科手術後1、7および28日目にスケジュールした。視力、眼内圧および処置緊急有害事象を含む、安全性評価を行った。安全性結果を、本明細書において述べる、記述統計量と共に提示する。
[0575]前房細胞(ACC)および術後疼痛スコアを、白内障手術後の術後炎症についての有効性についての測定値として使用した。データを、外科手術後ベースライン(0日目)ならびに1、7、および28日目にすべての患者について収集した。これは、シングルアーム研究であったので、群間の統計比較は、可能でなかった。
[0576]細隙灯写真および屈折データも収集して、眼内の眼科用物品(例えば、OcuRing-K)およびIOLの位置を評価して、どうにもIOL上の眼科用物品(例えば、OcuRing-K)の存在が、IOLの位置もしくは傾きに影響したか、または虹彩および隣接組織に対する不都合な影響を含んでいたかどうかを決定した。
[0577]有効性エンドポイントを、白内障手術後の術後炎症の処置のため承認した既存の製品から、登録研究の設計に基づき選択した。前房細胞(ACC)スコアを、ぶどう膜炎命名法(SUN)尺度の標準化を使用して評価した。疼痛スコアを、10点視覚的アナログ尺度を使用して、評価した。
[0578]
研究設計の概要を、表11に示す。
[0579]
[0580]対象
[0581]対象を、白内障手術のスケジュール前1ヶ月以内にスクリーニングした。対象の適格性を、本明細書において記載される診断検査を含む、病歴および眼科病歴に基づき評価した。的確な対象には、研究に参加するため書面によるインフォームドコンセントを提供した。
[0582]患者として本明細書において記載される対象を、白内障手術後4週間観察し、外科手術後1、7および28日目に安全性および有効性についてモニターした。標準的な眼科検査手法を対象に行い、処置への任意の応答を評価した。評価は、本明細書において以下で述べる確立した評価尺度に従い、評点およびスコアリングを含んでいた。コルチコステロイド点眼からなる治癒療法は、すべての患者に利用可能であった。
[0583]入手可能な本明細書において開示される眼科用物品についての先のヒトデータはないので、サンプルサイズを推定することができなかった。5人の参加者のサンプルサイズを、臨床および実用化考慮に基づき選択した。記述統計学を使用して、研究の結果を作表し、要約した。
[0584]包含/排除の判断基準:
[0585]包含判断基準
[0586]対象を本明細書において開示される治験に承認する判断基準は、一側性白内障抽出および単焦点眼内レンズ(IOL)埋め込みの埋め込みを受ける対象、年齢18~85歳の男性または女性の患者、およびプロトコール要件に応じることを望み、できる対象を含む。すべての対象は、同意プロセスを経て、承認されたインフォームドコンセントフォームに署名した。
[0587]排除判断基準
対象が、以下の判断基準:研究完了を妨げ得る、重篤な/重大な角膜の病理;スクリーニング訪問時の研究用の眼における任意の外眼性/内眼性の炎症(眼瞼炎は、軽度のみで、同時に結膜炎も蓋紅斑/浮腫がないなら許可)または進行中の、未解決のぶどう膜炎;ベースライン訪問前6ヶ月以内の研究用の眼における任意の種類の眼科外科手術;スケジュールした、研究期間内の僚眼における外科手術;対象を研究に適するようにし得る、任意の病歴または臨床研究試験;ベースラインでの細隙灯検査により測定した前房炎症;ベースライン訪問前少なくとも2週間の、ドライアイのための涙代替物以外、いずれかの眼において使用した任意の局所眼科薬物療法;現在または過去5年以内に、上手く処置した皮膚の扁平上皮細胞もしくは基底細胞癌または上手く処置したin situ 頸部がん以外の悪性腫瘍の病歴を有する;最初の訪問前過去14日以内の経口コルチコステロイドまたは最初の訪問前48時間未満の局所コルチコステロイドを受けたこと;用量が6週間安定であり、投薬の変更が、研究の継続期間中に見込まれない、処方した非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)または免疫抑制剤;最初の訪問前の過去6ヶ月以内の研究用の眼において硝子体内または半テノンコルチコステロイド処置を受けていた;研究用の眼における、ベースラインで25mmHg以上の眼内圧(IOP)、緑内障の既往、または眼の降圧剤医薬を必要とする;いずれかの眼における既知のステロイド眼内圧レスポンダー;および/または本研究前3ヶ月以内の別の調査デバイスもしくは薬物研究に参加したことのいずれかに合致する場合、彼らを治験から排除した。
[0588]施した処置
[0589]眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を、IOLに取り付け、白内障手術中に対象に投与した。全5人の対象が、白内障外科手術において一般的に使用される単一ピースの折り畳み式疎水性アクリルIOL(例えば、Alcon AcrySof IQ Monofocal IOL)を受けた。眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を、白内障手術中の埋め込みのため眼内レンズ(IOL)のハプティクスに取り付けた。眼科用物品(例えば、OcuRing)が、白内障手術後およそ14日間、対象の眼の内部に治療用量(例えば、用量150μg)ケトロラックを送達した。
[0590]本明細書において記載される眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を、標準的白内障外科技術を確実にする柔らかい柔軟な材料で作製し、眼への埋め込みに特化した装置を必要としない。眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を、少なくとも14~21日の期間にわたるケトロラックの徐放を可能にする生体適合性、生分解性ポリマーから作製することができる。本臨床研究において使用した眼科用物品(例えば、OcuRing-K)は、L-ラクチドのカプロラクトンに対する比60:40で、12%ケトロラックトロメタミンおよび88%ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。眼科用物品を、およそ1.2mmの外径、0.6mmの孔または内部構造直径および0.5mmの断面厚の押出環様に形成することができる。実例となる実施形態では、本研究において使用した眼科用物品を、およそ1.25mmの外径、0.65mmの孔または内径および0.5mmの断面厚の押出環様に形成した。
[0591]眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を、プロトコール番号、名称および住所、製造ロット番号ならびに使用および保存のための使用説明書をラベルした単回使用の無菌のパッケージとして提供した。薬物送達デバイス(例えば、OcuRing-K)を、約2~8℃で冷蔵した。外科手術の日に、薬物を、手術室での使用準備済で、室温(20~22℃)で最長3時間保存してもよい。
[0592]ケトロラックは、白内障手術での長期にわたる使用歴を伴う、非ステロイド性抗炎症(NSAID)医薬である。ケトロラックは、複数の市販の点眼用製品(例えば、AllerganによるAcular点眼、Omeros CorporationsによるOmidria眼の洗浄溶液)における有効成分である。加えて、既存の証拠は、ケトロラックが、白内障手術後の疼痛および炎症を軽減しならびに白内障手術に関連する嚢胞様黄斑浮腫(CME)を処置する可能性を有することを示唆する。選択した用量の150μgのケトロラックは、本明細書において開示される白内障手術の動物モデル(例えば、白内障手術のウサギモデル)における製剤の前非臨床(例えば、前臨床)研究に基づいた。
[0593]治験眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を、白内障手術においてIOLと共に、手術中に投与するよう設計した。本明細書において開示される研究において、眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を、埋め込み直前にIOLに取り付け、それらを、対象の眼の水晶体嚢内部に一緒に埋め込んだ。前および同時療法を、本明細書において開示される研究において許可しなかった。点眼などの他の方法と逆の、眼科用物品(例えば、眼への埋め込み)の適用の性質に起因して、対象による点眼使用の非遵守は、本研究における懸念ではなかった。
[0594]本研究に付随する診断検査および手法のすべてを、臨床実施において一般的に使用してもよく、白内障手術のための標準的ケアにある任意のリスクを一般的に表さない。
[0595]患者にとっての利点
[0596]コルチコステロイドおよびNSAID点眼に付随し得る、既知の安全性および忍容性リスクならびにコンプライアンス課題は、本明細書において記載される通り、周知である。術後の治療計画からの局所抗炎症点眼の投与の排除は、患者にとっての明らかな有効性および安全性利点を表し得る。さらに、偽水晶体CMEのリスクを低減するための眼内ケトロラック処置の可能性は、特に、糖尿病および他の慢性の眼の炎症状態の既往を有するハイリスク患者において、さらなる利点であり得る。
[0597]人口統計情報および他のベースライン特徴
[0598]比較的小さいサンプルサイズ(n=5)に起因して、対象の年齢は、正常な分布に従わなかった。対象のすべては、スペイン系民族であり、研究を、メキシコの現場で行った。
[0599]登録した5人の対象のうち、3人が、典型的年齢に付随する白内障を有する年齢77、85および87歳の女性であった。第1の女性対象は、白内障手術後の視力を制限し得る状態である、地図状萎縮を有する非滲出性の年齢に付随する黄斑変性を有していた。第2の女性対象は、彼女の視神経の陥没を伴う緑内障疑いと既に診断されている。この状態はまた、白内障手術後の視力を制限する可能性を有する。他の2人の対象は、共に40代の男性であり、若年性白内障を有していた。男性対象の1人は、若年性白内障の既知のリスク因子である、糖尿病の既往を有していた。他の男性対象は、若年性白内障のリスクも増大する喫煙およびアルコール中毒の既往を有していた。対象の人口統計の概要を、表12に提供する。
[0600]
[0601]それぞれの研究訪問時に行ったすべての評価および手法の概要を、表13に提供する。
[0602]
[0603]第1の訪問は、外科手術前30日以内に行った手法を含んだ。手法は、以下:インフォームドコンセントを得ること、人口統計情報、病歴/眼科の既往を収集すること、包含/排除基準を評価すること、尿妊娠検査を行うこと、検査室試験(例えば、全血算、血液化学)、心電図(ECG)試験、バイタルサイン、身長、体重、最高矯正視力(BCVA)の測定、眼内圧の測定、細隙灯検査、眼底検査、および/または例えば、および/または視覚的アナログ尺度を使用した、眼痛の評価を含む。
[0604]検査室試験は、分化(好中球、リンパ球、好酸球、単球、好塩基球)を伴う白血球(WBC)カウント、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板カウント、および/または赤血球(RBC)カウントを含む血液学検査;アルブミン、アルカリホスファターゼ(AP)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、血液尿窒素(BUN)、カルシウム、塩素イオン、炭酸水素、クレアチニン、グルコース、カリウム、ナトリウム、総ビリルビンおよび総タンパク質を含む、血清化学プロファイル;ならびに/または尿妊娠検査を含む女性の生殖能について行った、妊娠検査を含んでいた。陽性なら、血清βHCGを得て、結果を確認した。妊娠であると確認した任意の対象を、研究から除外した。
[0605]第2の訪問を、白内障手術の日に行い、訪問は、有害事象の評価、同時医薬のレビュー、白内障手術のバイタルサインの測定、眼科用物品(例えば、Ocuring-K)の埋め込み、および/または手術中の外科手術のビデオを含んでいた。
[0606]第3の訪問および第4の訪問を、白内障手術後1日目および7日目(±1)に行い、訪問は、有害事象の評価、同時医薬のレビュー、バイタルサインの測定、最高矯正視力(BCVA)、眼内圧の測定、細隙灯検査、眼底検査、例えば、視覚的アナログ尺度による眼痛の評価を含んでいた。
[0607]第4の訪問を、白内障手術後28日目(±2)に行い、訪問は、有害事象の評価、同時医薬のレビュー、バイタルサインの測定、最高矯正視力(BCVA)、眼内圧の測定、細隙灯検査、眼底検査、例えば、視覚的アナログ尺度を使用した眼痛の評価、画像化デバイス(例えば、ペンタカム)を使用した角膜の組織分布、前部分光干渉断層撮影(oct)、および/または細隙灯写真を含んでいた。
[0608]バイタルサインを、少なくとも5分間の休憩後測定し、座位収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)、心拍(HR)、呼吸数(RR)、および/または主要部の温度を含んでいた。
[0609]有害事象(AE)は、眼科用物品およびIOLの埋め込みに関連するかしないかに関わらず、薬物の使用と併せて、本研究における彼/彼女の参加中の、任意の不所望の、対象が経験した身体的、心理的、または行動の効果であり得る。AEの出現を、それぞれの訪問時に対象の非指示的な質問により求めた。AEは、対象が自主的に申し出る、および/または調査員または医療スタッフが観察する主観的または客観的な症状であり得る。AEはまた、調査員または医療スタッフが評価し、医療行為を開始した、臨床上関連し得る検査室異常における変化であってもよい。眼科用物品の使用前に存在する疾患の兆候、症状、および/または検査室異常は、それらが、対象が前から存在する状態から回復した後に再び生じるか、または調査者の考えで、それらが、強度もしくは頻度が臨床上有意な悪化を表し得ることがない限り、それらは、処置後のAEとみなされ得ない。AEを、対象がインフォームドコンセントフォームに署名した時間から、研究の完了(例えば、外科手術後28日目~30日目)まで収集した。外科手術/投薬前に報告されたAEを捉え、非処置の緊急AEとみなした。これは、最初の訪問中に行った検査室試験から生じた任意の検査室AEを含んでいた。
[0610]AEの重症度を、軽度の分類は、兆候または症状の自覚はあるが、容易に許容し、中度の分類は、通常の活動への妨害を引き起こすのに十分な不快、ならびに/または重篤、および/もしくは命を脅かすとの分類は、働くかまたは通常の活動を行うことができない、普通に生活できないことなどの判断基準に基づき評価した。処置の緊急有害事象(TEAE)を、研究中、眼科用物品、IOL、および/または薬物の最初の投薬後に生じたAEと定義した。重篤な有害事象(SAE)を、以下の結果:眼科用物品の埋め込みと関連し得ない死亡を含む死亡;生命を脅かす経験;必要もしくは延長した患者の入院;SAEの定義のいずれも満たさず、入院とならない現象についての、研究および外来基盤での処置に関連しない待機的処置を含む、計画入院を含み得る、例外;遷延性もしくは有意な能力障害/無能;先天異常のいずれかをもたらした任意のAEと定義し、および/または即時に生命を脅かすことを含む死亡をもたらし得ない重大な医療現象、もしくは入院を必要としないものを、医療判断に基づき、それが、患者を危険にさらし得、本明細書において上で述べた結果の1つを防ぐための介入を必要とし得る場合、SAEとみなした。
有効性の解析
[0611]すべての研究訪問についての平均の前房細胞(ACC)および疼痛スコアを、表14に要約する。
[0612]
[0613]平均の前房細胞(ACC)スコアを、図48に示す。術後炎症を、細隙灯生体顕微鏡を通して見た1×1mmの細隙ビーム内の前房における細胞数をカウントすることにより定量化し、表15に示すぶどう膜炎命名法(SUN)尺度の基準で評点した。1および7日目の平均ACCスコアは、SUN尺度により0.6および0.4であり、これは、非常にわずかな炎症である。28日目まで、ACC観察されなかった。すべての対象は、手術後の訪問すべてにおいて疼痛がなかった。
[0614]
[0615]図49は、0(ベースライン)、1、7および28日目のすべての対象についての疼痛スコアを示す。
[0616]結論
[0617]研究用薬物と関連する処置の緊急有害事象は存在しなかった。対象の眼科歴および白内障手術のレセプトに基づき、報告された有害事象のすべてを予想した。有害事象のすべてが、軽度のグレードであり、重篤な有害事象(SAE)は存在しなかった。
[0618]手術中観察
[0619]白内障手術を、合併症を有さないすべての対象において行った。外科手術ビデオを、すべての対象について記録した。眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を、IOLに取り付け、標準的外科技術を使用して挿入した。すべての場合では、IOLは、水晶体嚢の内側に位置し、眼科用物品(例えば、OcuRing-K)の存在が、使用者(例えば、外科医)が、IOLの位置を決める能力に影響したという証拠はなかった。
[0620]図50A~50Dは、外科手術埋め込み直前の、IOL 300(例えば、Alcon Monarch IIIインジェクターシステム)を用いた使用のため設計したIOLインジェクターカートリッジ5001への、取り付けた眼科用物品100(例えば、OcuRing-K)を伴うIOL 300(例えば、Alcon AcrySof IQ Monofocal IOL SN60WF)の装填を説明する。取り付けた眼科用物品100を有するIOL 300のハプティクス302を、鉗子5005で捕え(図50A)、次いで、インジェクターカートリッジ5003の背後に挿入した(図50B)。インジェクター5001のプランジャー5003は、取り付けた眼科用物品100を有するIOL 300を、インジェクターカートリッジを通して半ばまで進め、ここで、IOL 300および取り付けた眼科用物品100は、目の中心にむけて内側で折り畳まれたIOL 300の先導するハプティクス302と共に部分的に丸まっているように見える(図50C)。IOL 300および取り付けた眼科用物品100をさらに進めると、それらは、目のIOLのカールした形態内で内側に折り畳まれた両方のIOLハプティクスと共により完全に丸まっているように見える(図50D)。
[0621]図51は、ヒト対象の眼の内側のIOLおよび取り付けた眼科用物品の外科手術埋め込みを説明する。IOLインジェクターカートリッジ5101の先端を、角膜の切り込みを通して前房にまず挿入する(図51A)。次いで、インジェクター先端5101を、瞳孔5110を通して水晶体嚢の前開口部にさらに進み、インジェクタープランジャー5003をゆっくり進めて、IOL 300および取り付けた眼科用物品を水晶体嚢に送達する(図51B)。IOLおよび取り付けた眼科用物品を、水晶体嚢に完全に送達した後、インジェクターのプランジャーの先端を使用して、所望の場所および向きにIOLを位置決めする(図51C)。図51Dは、水晶体嚢の内側の、正しく位置するIOLの外見を示す。瞳孔の収縮に起因して、眼科用物品は、この画像では見えないが、その元々の形状およびIOLハプティクス上での位置を確認することによって、手術中、外科医がそのまま眼科用物品を視認したことに注意されたい。
[0622]視力、眼内圧および角膜の厚さを、白内障手術後の安全性測定として使用した。安全性測定の結果を、表16、17および18に示す。すべての対象は、0日目(ベースライン)から28日目までに視力の改善を経験した。一部の対象は、他者より、より大きな視力の改善を経験した。例えば、対象4番および5番は、28日目までに20/20視力に達した。
[0623]対象2番および3番は、最適以下の視力回復を示した。これは、彼らの視力を制限した白内障と関連しない前から存在する眼の状態により説明し得る。対象2番を、彼女の視神経の陥没に基づき、緑内障が疑われると診断した。そして、対象3番は、光干渉断層撮影(OCT)により確認した地図状萎縮の前診断を有していた。これらの対象における最適以下の視力回復を、これらの前から存在する状態により説明し得る。
[0624]表16は、0日目(ベースライン)から28日目までの、視力の変化についての結果を示す。視力を、LogMARチャートを使用して測定し、Snellenスコアにより定量化した。
[0625]
[0626]表17は、0、1、7および28日目のそれぞれの対象についての眼内圧(IOP)測定値を示す。対象のすべてが、外科手術後28日間にわたり、正常IOPを維持した。IOPの一過性増加を、1日目に観察したが、これは、白内障手術直後に共通し得、IOP測定値は、7日目までにベースラインレベルに戻った。
[0627]
[0628]表18は、外科手術後28目にそれぞれの対象についての角膜の厚さの測定値を示す。角膜の厚さの測定値は、角膜の健康状態の一般的な指標である。白内障手術由来の角膜内皮の損傷は、角膜の厚さの増大により証明し得る。28日目に得た角膜の厚さの測定値は、すべての対象について正常であった(表18)。
[0629]
[0630]細隙灯検査を、すべての手術後訪問時に行い、それぞれの対象の研究用の眼内での眼科用物品(例えば、OcuRing-K)およびIOLの位置を評価した。28日目の代表的な細隙灯写真を、対象について示す(図52Aおよび52B)。IOL 300に取り付けた眼科用物品100の部分は、注視で位置する眼の瞳孔の縁で見える。逆照射の研究用の眼は、傾きの証拠のないIOLの中心化を示し(図52A)、虹彩照射の欠損はなく、これは、眼科用物品(例えば、OcuRing-K)が、十分に虹彩の後部にあり、接触を回避しており、虹彩菲薄化を引き起こさなかったことを示唆している。これを、下側頭注視における眼を用いて得た画像によりさらに支持し(図52B)、これは、虹彩の後部である、水晶体嚢内の眼科用物品(例えば、OcuRing-K)100を示す。これらの知見は、すべての手術後の時点で研究した対象のすべてについて一致した。
[0631]超音波生体顕微鏡(UBM)スキャンを、研究完了時に5人のうち4人の対象において得た。すべてのUBMスキャンは、IOLが、有意な傾きを有さない視軸で正しく中心にあり、虹彩または他の眼内組織上の眼科用物品またはIOLの衝突の証拠はないことを示した。図29は、IOL 301の光学部分の近位のIOLハプティクスに位置する眼科用物品100を示す、典型的なUBM画像である。
[0632]眼科用物品(例えば、OcuRing-K)に関する安全性の問題を同定しなかった。すべての処置緊急有害事象(TEAE)は、軽度のグレードであり、白内障手術に関して予想した。眼科用物品(例えば、OcuRing-K)およびIOLデバイスを、すべての対象の研究用の眼において正しく位置した。
[0633]結論
[0634]本明細書において記載される研究は、白内障手術における術後炎症の処置のため、対象において埋め込んだ眼科用物品(例えば、OcuRing-K)の安全性および有効性の予備的な証拠をもたらした。外科手術のすべてを、合併症なく、標準的外科技術を使用して行った。IOL上の眼科用物品(例えば、OcuRing-K)の物質的存在は、IOL挿入手法に影響しなかったか、または白内障手術後の眼内で不都合な作用をもたらさなかった。前房細胞スコアにより測定した、術後炎症応答は、すべての対象について最小であり、28日目までに完全に解消した。すべての対象は、術後の期間を通して疼痛がなかった。局所抗炎症薬物(例えば、NSAID)を使用せず、眼科用物品(例えば、OcuRing-K)を単独療法として投与した。
[0635]観察した薬物に関連する副作用はなく、これは、他の眼用ケトロラック製剤の既知の安全性プロファイルと一致する。眼科用物品(例えば、OcuRing-K)の安全性を、デバイスおよび/またはそのポリマー成分の物理的特性に関連する可能性のある副作用を評価することにより、評価した。眼科用物品(例えば、OcuRing-K)に関連する副作用は観察されなかった。細隙灯検査は、眼科用物品(例えば、OcuRing-K)が、対象の研究用の眼におけるIOL位置に物理的に影響せず、および/または虹彩と接触しなかったことを示した。さらに、ケトロラックは、14日目までに完全に評価した後の、「反跳」炎症の証拠はなく、この観察は、ヒト対象における眼科用物品(例えば、OcuRing-K)およびそのポリマー成分の長期生体適合性を支持し得る。
[0636]実施例29:ガラス転移温度
[0637]示差走査熱量測定(DSC)を行い、およそ23mmの直径および10mmの厚さ、質量およそ4gの、ディスク形状のポリマー試料のガラス転移温度を決定した。ディスク形状のポリマー試料は、約75~85kDaの分子量を有する、比60:40の、ポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。-80~150℃の温度範囲にわたり、10℃/分の速度で加熱したTA Q2000示差走査熱量測定器(DSC)を使用して、実験を行った。DSC曲線を、図53に示す。ポリマーのガラス転移温度は、約-20℃~約50℃の範囲にあり得、本実施形態では、ポリマーは、約-16.94℃のガラス転移温度を有していた。
[0638]実施例30:動的機械分析検査:
[0639]動的機械分析(DMA)検査を行い、およそ23mmの直径および10mmの厚さ、およそ4gの重さの、ディスク形状のポリマー試料の機械的特性を決定し、これは、約75~85kDaの分子量(Mn)を有する、比60:40のポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)を含んでいた。実験を、TA Instrumentsにより製造されたQ800動的機械分析装置(DMA)を、25℃で、10マイクロメーター(μm)の歪み振幅および1Hz~200Hzの振動数範囲で使用して行った。保存弾性率曲線5401、損失弾性率5402、およびタンデルタ曲線5403を含む、DMA曲線を図54に示し、結果の概要を、表19に示す。
[0640]
[0641]本発明の好ましい実施形態が、本明細書において示され、記載される一方、このような実施形態が例示のみの目的で提供されることは、当業者に明らかであろう。本発明が、明細書内で提供される具体的な実施例により限定されることは、意図されていない。本発明は、上述の明細書を参照して記載される一方、本明細書における実施形態の記載および説明は、限定的な意味で作成されるつもりはない。多数のバリエーション、変更、および置換は、本発明から逸脱することなく、当業者に思い浮かび得る。さらに、本発明のすべての態様は、様々な条件および変数に依存する、本明細書において記載される具体的な描写、配置または相対的比率に限定されないことは、理解されるだろう。本明細書において記載される本発明の実施形態の様々な代替が、本発明の実施において利用され得ることは、理解されるべきである。故に、本発明はまた、任意のかかる代替、改変、バリエーションまたは均等物をカバーすることが企図される。以下の特許請求の範囲が、本発明の範囲を定義すること、およびこれらの請求の範囲内の方法および構造物ならびにそれらの均等物が、これによりカバーされることが、意図される。