JP2022037867A - 多加水パンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本捏生地に含まれる穀粉100部に対して、本捏生地中、増粘剤含有量が0.09部以下、且つグルテン含有量が0.2部以下である。中種生地中の穀粉/中種生地以外の穀粉(重量比)が30/70~90/10である。パン酵母0.1~5部(乾燥重量)及び水12~90部を含有する中種生地を一次発酵する。前記中種生地と、コーンスターチとの最大荷重の差が0.32~1.2Nの加工澱粉2~12部、水30~118部、エンド型アミラーゼを5~300U含有とを混練し、添加水の量が75~130部である本捏生地を得る。前記本捏生地を二次発酵した後、分割し、厚みを2.5mm以上に保って成形し、加熱調理する。
【選択図】なし
Description
本発明における中種法とは、中種生地用材料を混練した後、一次発酵して得られる中種生地と、中種生地以外の本捏生地用材料とを混練し、その後、二次発酵した本捏生地を、特定量に分割してから成形し、その後加熱調理してパンを得る方法である。この方法により、機械を使用して大量生産しても生地の生産性が良く、キメが粗く、しっとり且つもっちりとした食感で、異味のない多加水パンを製造することができる。
前記本捏生地中には、増粘剤を含んでも良いが少ないほど良く、その含有量は、本捏生地に含まれる穀粉100重量部に対して、0.09重量部以下が好ましく、0.05重量部以下がより好ましく、0.02重量部以下が更に好ましく、添加しないことが特に好ましい。添加量が0.09重量部より多いと、しっとり且つもっちりとした食感が損なわれたり、異味が感じられる場合がある。
前記グルテンは、穀類から選別されたものであれば特に制限はなく、小麦、大麦、ライ麦等の穀物由来のものを用いることができ、パンの食感の観点から、小麦由来がより好ましい。
加工澱粉が示すコーンスターチとの最大荷重の差は、澱粉の由来を選択したり、加工の種類や程度を調節することによって制御可能である。一般的には加工の程度が高いほど、加工澱粉が示すコーンスターチとの最大荷重の差は大きくなる傾向がある。
前記穀粉、前記パン酵母、前記水及び必要に応じて前記その他の原料を混ぜた中種生地用材料を混練して得た中種生地を、2~35℃で、60~2880分間発酵して、一次発酵後の中種生地を得ることが好ましい。前記混練の条件は、通常の中種生地の製造条件に準ずれば良く、例えば、全材料を低速で2~5分間、中速で1~3分間混練すれば良い。混練時間が短いと材料の分散性が悪く、中種生地が不均一になる場合があり、逆に長いと生地の弾力性が過度に富み過ぎる場合がある。
工程a1で得られる一次発酵後の中種生地と、前記中種生地以外の本捏生地用材料である、前記穀粉、前記加工澱粉、前記エンド型アミラーゼ、前記水及び必要に応じて前記その他の原料を混練し、本捏生地中の添加水の量が本捏生地に含まれる穀粉100重量部に対して75~130重量部である本捏生地を得る。その他の原料として油脂を添加する場合は、油脂以外の原料で生地をまとめた後に油脂を添加しても良い。混練の条件は、通常のパン生地の製造条件に準ずれば良く、一般的には低速で2~5分間、中速で3~8分間、高速で0~6分間が好ましい。混練時間が各速度での下限値より短いと、生地がべたつき保形性が低く成形が困難になったり、生地の繋がり悪くガス保持力が不十分になる場合がある。逆に混練時間が各速度での上限値より長いと、生地が弱化してガス保持力が不十分になる場合がある。
工程a2で得られる本捏生地を、好ましくは24~34℃で、5~120分間発酵して、二次発酵後の本捏生地を得る。二次発酵の条件は、26~30℃で、15~90分間がより好ましく、26~30℃で、15~60分間が更に好ましい。発酵温度が24℃より低かったり、発酵時間が5分間より短いと発酵が不十分となる場合がある。また、発酵温度が34℃より高かったり、発酵時間が120分間より長いと発酵過剰となる場合がある。
工程a3で得られる二次発酵後の本捏生地を、好ましくは20~500gに分割して、分割後の本捏生地を得る。生地の分割量は25~400gがより好ましく、30~300gが更に好ましい。分割量が前記範囲を外れると、目的とするパンを作製することが難しくなる場合がある。
分割後の本捏生地は、必要に応じて、丸めを行い、ベンチタイムを取ることが好ましい。ベンチタイムを取ることで、生地の弾力性を緩めて成形が容易になる。ベンチタイムの条件は、24~34℃で、5~40分間が好ましい。温度が24℃より低かったり、時間が5分間より短いと、ベンチタイムの効果が得られない場合がある。温度が34℃より高かったり、時間が40分間より長いと発酵過剰となる場合がある。
工程a4で得られる分割後の本捏生地を、好ましくは厚みを2.5mm以上に保って成形し、成形後の本捏生地を得る。ローラーを有する成形機を使用して成形する場合は、ローラーとコンベアとの間、又は対になった2本のローラーの間を通して帯状、シート状、板状に成形すれば良い。厚みが2.5mmより小さいと、得られたパンのキメが細かくなったり、もっちりとした食感が損なわれる場合がある。
成形後の本捏生地は、パンの比容積の観点から、25~40℃で、10~90分間最終発酵することが好ましい。最終発酵条件は、27~40℃で、15~60分間がより好ましく、30~38℃で、15~40分間が更に好ましい。発酵温度が25℃より低いと発酵時間が長くなり過ぎる場合がある。また、発酵温度が40℃より高かったり、発酵時間が90分間より長いと発酵過剰となる場合がある。但し、最終発酵は必須の工程ではなく、実施しなくても良い。
工程a5で得られた成形後の本捏生地を、好ましくは160~260℃で、8~30分間加熱調理して、本発明の多加水パンを得る。加熱調理条件は180~260℃で、8~25分間がより好ましく、200~260℃で、8~20分間が更に好ましい。加熱調理の温度が160℃よりも低いと、パンのしっとり又はもっちりとした食感が得られない場合があり、260℃よりも高いと、パンのしっとり又はもっちりとした食感が損なわれる場合がある。また、加熱調理の時間が8分間よりも短いと、生焼けになる場合があり、30分間より長いと、パンのしっとり又はもっちりとした食感が損なわれる場合がある。
本発明における中麺法とは、中種法の中種生地とは違ってパン酵母を含まない中麺生地用材料を混練してから一定条件で静置した後、静置後の中麺生地と、中麺生地とは別に用意した本捏生地用材料を混錬して本捏生地を得、得られた本捏生地を特定量に分割してから成形し、その後加熱調理してパンを得る方法である。この方法により、機械を使用して大量生産しても生地の生産性が良く、キメが粗く、しっとり且つもっちりとした食感で、異味のない多加水パンを製造することができる。
前記中麺法における本捏生地中には、増粘剤を含んでも良いが少ないほど良く、その含有量は、該本捏生地に含まれる穀粉100重量部に対して、0.09重量部以下が好ましく、0.05重量部以下がより好ましく、0.02重量部以下が更に好ましく、添加しないことが特に好ましい。添加量が0.09重量部より多いと、しっとり且つもっちりとした食感が損なわれたり、異味が感じられる場合がある。前記増粘剤としては、中種法による多加水パンの製造方法と同じものを使用できる。
前記中麺法における穀粉、前記中麺法における水及び前記中麺法におけるパン酵母を除く前記その他の原料を必要に応じて混練した中麺生地を、好ましくは2~20℃で、360~2880分間静置して、静置後の中麺生地を得る。ここで前記静置は、当業者の間では寝かせともいう。前記混練の条件は、通常の中麺生地の製造条件に準ずれば良く、例えば、全材料を低速で2~5分間、中速で1~3分間混練すれば良い。混練時間が短いと材料の分散性が悪く、中麺生地が不均一になる場合があり、逆に長いと生地の弾力性が過度に富み、本捏混練時間が長くなり望ましくない場合がある。
工程b1で得られる静置後の中麺生地と、中麺生地以外の本捏生地用材料である前記穀粉、前記パン酵母、前記加工澱粉、前記エンド型アミラーゼ、及び必要に応じて前記その他の原料を混練し、本捏生地中の添加水の量が好ましくは本捏生地中の穀粉100重量部に対して75~130重量部である多加水パン用本捏生地を得る。油脂を添加する場合は、油脂以外の原料で生地をまとめた後に油脂を添加しても良い。
工程b2で得られる本捏生地を、好ましくは24~34℃で、5~60分間発酵して、発酵後の本捏生地を得る。発酵の条件は、26~30℃で、15~60分間がより好ましく、26~30℃で、15~30分間が更に好ましい。発酵温度が24℃より低かったり、発酵時間が5分間より短いと、発酵が不十分となる場合がある。また、発酵温度が34℃より高かったり、発酵時間が60分間より長いと、発酵過剰となる場合がある。
工程b3で得られる発酵後の本捏生地を、好ましくは20~500gに分割して、分割後の本捏生地を得る。生地の分割量は25~400gがより好ましく、30~300gが更に好ましい。分割量が前記範囲を外れると、目的とするパンを作製することが難しくなる場合がある。
分割後の本捏生地は、必要に応じて、丸めを行い、ベンチタイムを取ることが好ましい。ベンチタイムを取ることで、生地の弾力性を緩めて成形が容易になる。ベンチタイムの条件は、24~34℃で、5~40分間が好ましい。温度が24℃より低かったり、時間が5分間より短いと、ベンチタイムの効果が得られない場合がある。また、温度が34℃より高かったり、時間が40分間より長いと発酵過剰となる場合がある。
工程b4で得られる分割後の本捏生地を、好ましくは厚みを2.5mm以上に保って成形し、成形後の本捏生地を得る。ローラーを有する成形機を使用して成形する場合は、ローラーとコンベアとの間、又は対になった2本のローラーの間を通して帯状、シート状、板状に成形すれば良い。厚みが2.5mmより小さいと、得られたパンのキメが細かくなったり、もっちりとした食感が損なわれる場合がある。
成形後の本捏生地は、パンの比容積の観点から、25~40℃で、10~90分間最終発酵することが好ましい。最終発酵条件は、27~40℃で、15~60分間がより好ましく、30~38℃で、15~40分間が更に好ましい。発酵温度が25℃より低いと発酵時間が長くなり過ぎる場合がある。また、発酵温度が40℃より高かったり、発酵時間が90分間より長いと発酵過剰となる場合がある。但し、最終発酵は必須の工程ではなく、実施しなくても良い。
工程b5で得られた成形後の本捏生地を、好ましくは160~260℃で、8~30分間加熱調理して、本発明の多加水パンを得る。加熱調理条件は180~260℃で、8~25分間がより好ましく、200~260℃で、8~20分間が更に好ましい。加熱調理の温度が160℃よりも低いと、パンのしっとり又はもっちりとした食感が得られない場合があり、260℃よりも高いと、パンのしっとり又はもっちりとした食感が損なわれる場合がある。また、加熱調理の時間が8分間よりも短いと、生焼けになる場合があり、30分間より長いと、パンのしっとり又はもっちりとした食感が損なわれる場合がある。
本発明におけるストレート法とは、全ての材料を混練した後、特定の条件で発酵した発酵後のストレート生地を、特定範囲の重量に分割後、成形し、加熱調理してパンを得る方法である。この方法により、機械を使用して大量生産しても生地の生産性が良く、キメが粗く、しっとり且つもっちりとした食感で、異味のない多加水パンを製造することができる。
前記ストレート生地中には、増粘剤を含んでも良いが少ないほど良く、その含有量は、ストレート生地に含まれる穀粉100重量部に対して、0.09重量部以下が好ましく、0.05重量部以下がより好ましく、0.02重量部以下が更に好ましく、添加しないことが特に好ましい。添加量が0.09重量部より多いと、しっとり且つもっちりとした食感が損なわれたり、異味が感じられる場合がある。前記ストレート生地中の増粘剤としては、中種法や中麺法による多加水パンの製造方法と同じものを使用できる。
前記ストレート法における穀粉、前記ストレート法におけるパン酵母、前記ストレート法における加工澱粉、前記ストレート法におけるエンド型アミラーゼ、前記ストレート法における水及び必要に応じて前記ストレート法におけるその他の原料を所定量含むように調整して混練したストレート生地を、好ましくは2~35℃で、60~2880分間発酵して、発酵後のストレート生地を得る。前記混練の条件は、通常のストレート生地の製造条件に準ずれば良く、例えば、全材料を低速で2~5分間、中速で3~8分間、高速で0~6分間混練すれば良い。各混練時間が短いと生地の繋がりが悪くガス保持力が不十分になる場合があり、逆に長いと生地が弱化しガス保持力が不十分になる場合がある。また前記発酵条件は、2~15℃で、720~1440分間がより好ましい。温度が2℃より低いと発酵時間が長くなり作業工程上望ましくなく、35℃より高いと穀粉の水和が進みにくい場合がある。更に、時間が60分間より短いと穀粉の水和が不十分な場合があり、2880分間より長いと生地が軟化したり、衛生上の問題が生じる場合がある。
工程c1で得られる発酵後のストレート生地を、好ましくは20~500gに分割して、分割後のストレート生地を得る。生地の分割量は25~400gがより好ましく、30~300gが更に好ましい。分割量が前記範囲を外れると、目的とするパンを作製することが難しくなる場合がある。
分割後のストレート生地は、必要に応じて丸めを行い、ベンチタイムを取ることができる。ベンチタイムを行なうことで、生地の弾力性を緩めて成形が容易になる。ベンチタイムの条件は、24~34℃で、5~40分間が好ましい。温度が24℃より低かったり、時間が5分間より短いと、ベンチタイムの効果が得られない場合があり、34℃より高かったり、時間が40分間より長いと発酵過剰となる場合がある。
工程c2で得られる分割後のストレート生地を、好ましくは厚みを2.5mm以上に保って成形し、成形後のストレート生地を得る。ローラーを有する成形機を使用して成形する場合は、ローラーとコンベアとの間、又は対になった2本のローラーの間を通して帯状、シート状、板状に成形すれば良い。厚みが2.5mmより小さいと、得られたパンのキメが細かくなったり、もっちりとした食感が損なわれる場合がある。
成形後のストレート生地は、パンの比容積の観点から、25~40℃で、10~90分間最終発酵することが好ましい。最終発酵は、27~40℃で、15~60分間がより好ましく、30~38℃で、15~40分間が更に好ましい。発酵温度が25℃より低いと発酵時間が長くなり過ぎる場合がある。また、発酵温度が40℃より高かったり、発酵時間が90分間より長いと発酵過剰となる場合がある。但し、最終発酵は必須の工程ではなく、実施しなくても良い。
工程c3で得られた成形後のストレート生地を、好ましくは160~260℃で、8~30分間加熱調理して、本発明の多加水パンを得る。加熱調理は180~260℃で、8~25分間がより好ましく、200~260℃で、8~20分間が更に好ましい。加熱調理の温度が160℃よりも低いと、パンのしっとり又はもっちりとした食感が得られない場合がある。また260℃よりも高いと、パンのしっとり又はもっちりとした食感が損なわれる場合がある。また、加熱調理の時間が8分間よりも短いと、生焼けになる場合があり、30分間より長いと、パンのしっとり又はもっちりとした食感が損なわれる場合がある。
1)日本製粉(株)製「ミリオン」
2)(株)カネカ製「カネカイーストEM」
3)(株)カネカ製「カネカイーストフードC」
4)財団法人塩事業センター製「精製塩」
5)日本精糖(株)製「上白糖P」
6)よつ葉乳業(株)製「脱脂粉乳」
7)(株)カネカ製「エバーライトG」
8)松谷化学(株)製「パインアクア」(糯種馬鈴薯由来のα化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、コーンスターチとの最大荷重の差:0.47N)
9)ノボザイムスジャパン(株)製「Novamyl 10000BG(3600単位(U))」
10)日本製紙(株)製「サンローズ SLD-F1」
11)日本製粉(株)製「バイタルグルテン」
12)松谷化学(株)製「パインソフトB」(馬鈴薯由来のα化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、コーンスターチとの最大荷重の差:0.38N)
13)松谷化学(株)製「マツノリンXA80M」(馬鈴薯由来のα化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、コーンスターチとの最大荷重の差:0.75N)
14)日澱化学(株)製「SWELYGEL700」(馬鈴薯由来のα化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、コーンスターチとの最大荷重の差:0.35N)
15)王子コーンスターチ(株)製「FH02」(馬鈴薯由来のα化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、コーンスターチとの最大荷重の差:0.56N)
16)松谷化学(株)製「エリアンVC120」(糯種馬鈴薯由来のα化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、コーンスターチとの最大荷重の差:0.28N)
17)松谷化学(株)製「エリアンVE540」(糯種馬鈴薯由来のβ化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、コーンスターチとの最大荷重の差:0N)
18)松谷化学(株)製「フリジェルVA70T」(タピオカ由来のα化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、コーンスターチとの最大荷重の差:0.16N)
19)王子コーンスターチ(株)製「KZR-10」(馬鈴薯由来のα化リン酸架橋澱粉、コーンスターチとの最大荷重の差:0.26N)
20)ノディアマテリアル・イタリアーナ社製「Euromait」
21)(株)カネカ製「カネカドウインプルーバーEF2」
22)日清製粉(株)製「リスドール」
実施例・比較例で作製した本捏生地又はストレート生地を、分割及び成形した際のべたつきの無さを、以下の基準で評価した。
5点:実施例24よりも大変良く、分割、成形時に伸展性が非常に良好で、生地のべたつきが極めて少ない
4点:実施例24よりも良く、分割、成形時に伸展性が良好で、生地のべたつきが少ない
3点:実施例24と同等で、分割、成形時に伸展性がやや悪く、生地のべたつきが若干感じられる
2点:実施例24よりも劣り、分割、成形時に伸展性が悪く、生地のべたつきが感じられる
1点:実施例24よりも非常に劣り、分割、成形時に伸展性が極めて悪く、生地のべたつきが大変感じられる
実施例・比較例で作製した本捏生地又はストレート生地を、圧延した際の生地表面の荒れの無さを、以下の基準で評価した。
5点:実施例24よりも大変良く、圧延した際に生地表面に荒れた部分が全く発生しない
4点:実施例24よりも良く、圧延した際に生地表面に荒れた部分が殆ど発生しない
3点:実施例24と同等で、圧延した際に生地表面に荒れた部分が僅かに発生する
2点:実施例24よりも劣り、圧延した際に生地表面に荒れた部分が発生する
1点:実施例24よりも非常に劣り、圧延した際に生地表面に荒れた部分が非常に多く発生する
実施例・比較例で作製した本捏生地又はストレート生地を、分割した際の分割後の生地100個の平均の生地量のばらつきの無さを、以下の基準で評価した。
5点:目標の生地量に対する誤差が2%以下である
4点:目標の生地量に対する誤差が2%を越えて、3%以下である
3点:目標の生地量に対する誤差が3%を越えて、4%以下である
2点:目標の生地量に対する誤差が4%を越えて、5%以下である
1点:目標の生地量に対する誤差が5%を越えている
実施例・比較例で作製したパンを切り、熟練したパネラーに目視で評価してもらい、それらの平均点を評価値とした。その際の評価基準は、以下の通りである。
5点:実施例3又は21又は24又は27よりも良く、キメが非常に粗くて極めて良好である
4点:実施例3又は21又は24又は27と同等で、キメが粗く良好である
3点:実施例3又は21又は24又は27よりも若干悪く、キメがやや粗い
2点:実施例3又は21又は24又は27より悪く、キメがやや細かい
1点:実施例3又は21又は24又は27より非常に悪く、キメが非常に細かい
実施例・比較例で作製したパンを、熟練した10名のパネラーに食べて評価してもらい、それらの平均点を評価値とした。その際の評価基準は、以下の通りである。
(もっちりさ(もっちりとした食感))
5点:実施例2又は20又は24又は27よりも非常に良く、もっちりさが極めて良好である
4点:実施例2又は20又は24又は27よりも良く、もっちりさが良好である
3点:実施例2又は20又は24又は27と同等で、もっちりさが感じられる
2点:実施例2又は20又は24又は27より悪く、もっちりさが余り感じられない
1点:実施例2又は20又は24より非常に悪く、もっちりさが全く感じられない
(しっとりさ(しっとりとした食感))
5点:実施例2又は20又は24又は27よりも非常に良く、しっとりさが極めて良好である
4点:実施例2又は20又は24又は27よりも良く、しっとりさが良好である
3点:実施例2又は20又は24又は27と同等で、しっとりさが感じられる
2点:実施例2又は20又は24又は27より悪く、しっとりさが余り感じられない
1点:実施例2又は20又は24又は27より非常に悪く、パサツキが酷く、しっとりさが全く感じられない
(異味の無さ)
5点:実施例5よりも大変良く、異味が全く感じられない
4点:実施例5よりも良く、異味が感じられない
3点:実施例5と同等で、僅かに異味が感じられる
2点:実施例5より悪く、異味が感じられる
1点:実施例5より非常に悪く、異味が大変感じられる
生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、キメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの各評価結果を基に、総合評価を行った。その際の評価基準は以下の通りである
A:生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、キメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの評価が全て4.5点以上のもの
B:生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、キメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの評価が全て4点以上で、且つ、4点以上4.5点未満が1つ以上あるもの
C:生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、キメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの評価が全て3点以上で、且つ、3点以上4点未満が1つ以上あるもの
D:生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、キメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの評価が全て2点以上で、且つ、2点以上3点未満が1つ以上あるもの
E:生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、キメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの評価で2点未満が1つ以上あるもの
表1の配合に従って、中種生地の全材料を縦型ミキサー「HPI-20M」(関東混合機工業社製)に投入し、低速3分間、高速2分間混練して、24℃±1℃に捏ね上げて中種生地を得た。中種生地を29℃、湿度60%で4時間静置して一次発酵を行い、一次発酵後の中種生地を得た。一次発酵後の中種生地と、表1の中種生地以外の本捏生地用材料の内、油脂を除く原料をミキサーに投入し低速2分間、中速6分間、高速1分間混練後、油脂を添加して低速2分間、中速5分間、高速3分間混練し、品温が27℃±1℃になるまで捏ね上げた本捏生地を29℃、湿度60%で20分間静置して二次発酵を行い、二次発酵後の本捏生地を得た。
表1の配合に従って、実施例1において中種生地以外の本捏生地用材料の添加水43重量部を33重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉3重量部を2重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地(水分含量:生地中の穀粉100重量部に対して75重量部)を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表1に示した。
表1の配合に従って、実施例1において中種生地用材料の添加水42重量部を59重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の添加水43重量部を71重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉3重量部を10重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地(水分含量:生地中の穀粉100重量部に対して130重量部)を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきのなさ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表1に示した。
表1の配合に従って、実施例1において中種生地用材料の添加水42重量部を30重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の添加水43重量部を40重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉3重量部を2重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地(水分含量:生地中の穀粉100重量部に対して70重量部)を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表1に示した。
表1の配合に従って、実施例1において中種生地用材料の添加水42重量部を64重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の添加水43重量部を71重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉3重量部を10重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地(水分含量:生地中の穀粉100重量部に対して135重量部)を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表1に示した。
表2の配合に従って、実施例1において中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉3重量部を、2重量部(実施例4)又は1重量部(比較例3)に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表2に示した。
表2の配合に従って、実施例1において中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉3重量部を12重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の添加水43重量部を88重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表2に示した。
表2の配合に従って、実施例1において中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉3重量部を15重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の添加水43重量部を88重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表2に示した。
表3の配合に従って、実施例1において本捏生地中の穀粉100重量部に対するエンド型アミラーゼ量0.014重量部を、0.0014重量部(実施例6)、0.084重量部(実施例7)、0.0008重量部(比較例5)、及び、0.097重量部(比較例6)に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表3に示した。
表4の配合に従って、実施例1において中種生地用材料の強力粉70重量部を30重量部、添加水42重量部を18重量部、及び、中種生地以外の本捏生地用材料の強力粉30重量部を70重量部、添加水43重量部を67重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表4に示した。
表4の配合に従って、実施例1において中種生地用材料の強力粉70重量部を80重量部、添加水42重量部を48重量部、及び、中種生地以外の本捏生地用材料の強力粉30重量部を20重量部、添加水43重量部を37重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表4に示した。
表4の配合に従って、実施例1において中種生地用材料の強力粉70重量部を20重量部、添加水42重量部を12重量部、及び、中種生地以外の本捏生地用材料の強力粉30重量部を80重量部、添加水43重量部を73重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表4に示した。
表4の配合に従って、実施例1において中種生地用材料の強力粉70重量部を92重量部、添加水42重量部を54重量部、及び、中種生地以外の本捏生地用材料の強力粉30重量部を8重量部、添加水43重量部を31重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表4に示した。
表5の配合に従って、実施例1において、各ローラーの隙間間隔(上段から12mm、8mm、3.5mm)を変えて、ガス抜きを行った後の生地の厚さを7mmから、3mm(実施例10:ローラーの隙間間隔は上段から12mm、6mm、2.6mm)及び2mm(比較例9:ローラーの隙間間隔は上段から12mm、6mm、1.8mm)に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表5に示した。
表5の配合に従って、実施例1において、最終発酵の時間を40分間から10分間に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表5に示した。
表5の配合に従って、実施例1において、加熱調理時のオーブンの下火温度230℃を260℃に、加熱調理時間20分間を14分間に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表5に示した。
表6の配合に従って、実施例1において、中種生地以外の本捏生地用材料として増粘剤であるカルボキシメチルセルロースを0.08重量部(実施例13)及び、0.1重量部(比較例10)添加した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表6に示した。
表6の配合に従って、実施例1において、中種生地以外の本捏生地用材料としてグルテンを0.18重量部(実施例14)及び、0.22重量部(比較例11)添加した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表6に示した。
表7の配合に従って、実施例1において、コーンスターチとの最大荷重の差が0.47Nの加工澱粉を、0.38N(実施例15)、0.75N(実施例16)、0.35N(実施例17)及び0.56N(実施例18)の加工澱粉に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表7に示した。
表8の配合に従って、実施例1において、コーンスターチとの最大荷重の差が0.47Nの加工澱粉を、0.28N(比較例12)、0N(比較例13)、0.16N(比較例14)及び0.26N(比較例15)の加工澱粉に変更した以外は、実施例1と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することで食パンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表8に示した。
表9の配合に従って、中種生地の原料を縦型ミキサー「HPI-20M」(関東混合機工業社製)に投入し、低速3分間、中速2分間混練して、25℃±1℃に捏ね上げて中種生地を得た。中種生地を15℃で24時間静置して一次発酵を行い、一次発酵後の中種生地を得た。一次発酵後の中種生地と、表9の中種生地以外の本捏生地用材料を添加して低速3分間、中速8分間、高速9分間混練し25℃±1℃に捏ね上げた本捏生地を、29℃、湿度60%で90分間静置し二次発酵を行い、二次発酵後の本捏生地を得た。二次発酵後の本捏生地の厚さを15mmに圧延し、9cmの四方にカットし約150gの成形後の本捏生地を得た。
表9の配合に従って、実施例19において中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉4重量部を2重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の添加水87重量部を68重量部に変更した以外は、実施例19と同様にして成形後の本捏生地を得、それを焼成することでリュスティックを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表9に示した。
表9の配合に従って、実施例19において中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉4重量部を9重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の添加水87重量部を102重量部に変更した以外は、実施例19と同様にして成形後の本捏生地を得、それを焼成することでリュスティックを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表9に示した。
表9の配合に従って、実施例19において中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉4重量部を12重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の添加水87重量部を112重量部に変更した以外は、実施例19と同様にして成形後の本捏生地を得、それを焼成することでリュスティックを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表9に示した。
表9の配合に従って、実施例19において中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉4重量部を1重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の添加水87重量部を59重量部に変更した以外は、実施例19と同様にして成形後の本捏生地を得、それを焼成することでリュスティックを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表9に示した。
表9の配合に従って、実施例19において中種生地以外の本捏生地用材料の加工澱粉4重量部を15重量部、中種生地以外の本捏生地用材料の添加水87重量部を112重量部に変更した以外は、実施例19と同様にして成形後の本捏生地を得、それを焼成することでリュスティックを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表9に示した。
表10の配合に従って、中麺生地の原料を縦型ミキサー「HPI-20M」(関東混合機工業社製)に投入し、低速3分間、中速2分間混練して、20℃±1℃に捏ね上げて中麺生地を得た。中麺生地を5℃、湿度60%で12時間静置して寝かせを行い、静置後の中麺生地を得た。静置後の中麺生地と、表10の中麺生地以外の本捏生地用材料の油脂を除く原料をミキサーに投入し低速2分間、中速4分間、高速2分間混練後、油脂を添加して低速2分間、中速4分間、高速1分間混練し、27℃±1℃に捏ね上げた本捏生地を29℃、湿度60%に20分間静置して発酵を行い、発酵後の本捏生地を得た。発酵後の本捏生地を100gに分割し丸めた後、生地を29℃、湿度60%に20分間静置しベンチタイムを取った後、各ローラーの隙間間隔を上段からそれぞれ12mm、8mm、4mmに設定した3段モルダー「FM31Z型」(フジサワ・マルゼン株式会社製)を通過させ、ガス抜きを行い、厚さを7mmにした生地を棒状に巻いた後に、高さ22mmの展厚板を通して成形後の本捏生地を得た。
表10の配合に従って、実施例23において本捏生地中の穀粉100重量部に対するエンド型アミラーゼ量0.014重量部を、0.0014重量部(実施例24)、0.084重量部(実施例25)、0.0005重量部(比較例18)、及び、0.097重量部(比較例19)に変更した以外は、実施例23と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することでソフトフランスパンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表10に示した。
表10の配合に従って、実施例23において中麺生地の原料である水の添加時の温度を15℃から92℃(中麺生地の捏ね上げ温度は57℃±1℃)に変更した以外は、実施例23と同様にして成形後の本捏生地を得、それを最終発酵後に焼成することでソフトフランスパンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表10に示した。
表11の配合に従って、ストレート生地の油脂を除く全材料を縦型ミキサー「HPI-20M」(関東混合機工業社製)に投入し、低速2分間、中速5分間、高速4分間混練後、油脂を添加して低速2分間、中速5分間、高速1分間混練し、27℃±1℃に捏ね上げたストレート生地を29℃、湿度60%に90分間静置して発酵を行い、発酵後のストレート生地を得た。発酵後のストレート生地を120gに分割し丸めた後、分割したストレート生地を29℃、湿度60%に20分間静置しベンチタイムを取った後、各ローラーの隙間間隔を上段からそれぞれ12mm、8mm、4mmに設定した3段モルダー「FM31Z型」(フジサワ・マルゼン株式会社製)を通過させてガス抜きを行ない、厚さを約9mmにした生地を棒状に巻いた後、高さ35mmの展圧板を通して棒状に成形したストレート生地(水分含量:生地中の穀粉100重量部に対して90重量部)を得た。
表11の配合に従って、実施例27において加工澱粉3重量部を1重量部、添加水90重量部を70重量部に変更した以外は、実施例27と同様にして成形後のストレート生地(水分含量:生地中の穀粉100重量部に対して70重量部)を得、それを最終発酵後に焼成することでソフトフランスパンを得た。パン作製時の生地のベタつきのなさ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表11に示した。
表11の配合に従って、実施例27において加工澱粉3重量部を12重量部、添加水90重量部を120重量部に変更した以外は、実施例27と同様にして成形後のストレート生地(水分含量:生地中の穀粉100重量部に対して120重量部)を得、それを最終発酵後に焼成することでソフトフランスパンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表11に示した。
表11の配合に従って、実施例27において加工澱粉3重量部を添加せず、添加水90重量部を65重量部に変更した以外は、実施例27と同様にして成形後のストレート生地(水分含量:生地中の穀粉100重量部に対して65重量部)を得、それを最終発酵後に焼成することでソフトフランスパンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、及び異味の無さの官能評価の結果を表11に示した。
表11の配合に従って、実施例27において加工澱粉3重量部を16重量部、添加水90重量部を125重量部に変更した以外は、実施例27と同様にして成形後のストレート生地(水分含量:生地中の穀粉100重量部に対して125重量部)を得、それを最終発酵後に焼成することでソフトフランスパンを得た。パン作製時の生地のベタつきの無さ、生地の荒れの無さ、生地量のばらつきの無さ、及び、得られたパンのキメの粗さ、もっちりさ、しっとりさ、異味の無さの官能評価の結果を表11に示した。
Claims (9)
- 中種法に従った多加水パンの製造方法であって、
本捏生地に含まれる穀粉100重量部に対して、
本捏生地中においては、増粘剤含有量が0.09重量部以下、且つグルテン含有量が0.2重量部以下であり、
中種生地中の穀粉/中種生地以外の本捏生地用材料中の穀粉(重量比)が30/70~90/10であり、
パン酵母0.1~5重量部(乾燥重量)及び水12~90重量部を含有する中種生地を、2~35℃で、60~2880分間一次発酵する工程と、
前記一次発酵後の中種生地と、コーンスターチとの最大荷重の差が0.32~1.2Nの加工澱粉2~12重量部、水30~118重量部を含有し、更に、本捏生地に含まれる穀粉100gに対して、エンド型アミラーゼを5~300U含有する、中種生地以外の本捏生地用材料とを混練し、本捏生地中の添加水の量が75~130重量部である多加水パン用本捏生地を得る工程と、
前記本捏生地を、24~34℃で、5~120分間二次発酵する工程と、
前記二次発酵後の本捏生地を20~500gに分割する工程と、
前記分割後の本捏生地の厚みを2.5mm以上に保って成形する工程と、
前記成形後の本捏生地を160~260℃で、8~30分間加熱調理する工程、を含む多加水パンの製造方法。 - 前記加工澱粉が、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉である請求項1に記載の多加水パンの製造方法。
- 前記成形後の本捏生地を、25~40℃で、10~90分間最終発酵してから前記加熱調理を行う請求項1又は2に記載の多加水パンの製造方法。
- 中麺法に従った多加水パンの製造方法であって、
本捏生地に含まれる穀粉100重量部に対して、
本捏生地中においては、増粘剤含有量が0.09重量部以下、且つグルテン含有量が0.2重量部以下であり、
中麺生地中の穀粉/中麺生地以外の本捏生地用材料中の穀粉(重量比)が10/90~100/0であり、
水10~120重量部を含有する中麺生地を、2~20℃で、360~2880分間静置する工程と、
前記静置後の中麺生地と、パン酵母0.1~5重量部(乾燥重量)、コーンスターチとの最大荷重の差が0.32~1.2Nの加工澱粉2~12重量部を含有し、更に、本捏生地に含まれる穀粉100gに対して、エンド型アミラーゼを5~300U含有する、中麺生地以外の本捏生地用材料とを混練し、本捏生地中の添加水の量が75~130重量部である本捏生地を得る工程と、
前記本捏生地を、24~34℃で、5~60分間発酵する工程と、
前記発酵後の本捏生地を20~500gに分割する工程と、
前記分割後の本捏生地の厚みを2.5mm以上に保って成形する工程と、
前記成形後の本捏生地を160~260℃で、8~30分間加熱調理する工程、を含む多加水パンの製造方法。 - 前記中麺生地に含まれる水は、55~100℃で添加される請求項4に記載の多加水パンの製造方法。
- 前記加工澱粉が、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉である請求項4又は5に記載の多加水パンの製造方法。
- 前記成形後の本捏生地を、25~40℃で、10~90分間最終発酵してから前記加熱調理を行う請求項4~6の何れかに記載の多加水パンの製造方法。
- ストレート法に従った多加水パンの製造方法であって、
ストレート生地に含まれる穀粉100重量部に対して、増粘剤0.09重量部以下、グルテン0.2重量部以下、パン酵母0.1~5重量部(乾燥重量)、及び添加水70~120重量部、コーンスターチとの最大荷重の差が0.32~1.2Nの加工澱粉1~15重量部、且つエンド型アミラーゼ10~200Uを含有するように調整したストレート生地を、2~35℃で、60~2880分間発酵する工程と、
前記発酵後のストレート生地を20~500gに分割する工程と、
前記分割後のストレート生地の厚みを2.5mm以上に保って成形する工程と、
前記成形後のストレート生地を160~260℃で、8~30分間加熱調理する工程、を含む多加水パンの製造方法。 - 前記成形後のストレート生地を、25~40℃で、10~90分間最終発酵してから前記加熱調理を行う請求項8に記載の多加水パンの製造方法。
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