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JP2021123539A - ピロロピリミジノン化合物 - Google Patents

ピロロピリミジノン化合物 Download PDF

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JP2021123539A
JP2021123539A JP2020016039A JP2020016039A JP2021123539A JP 2021123539 A JP2021123539 A JP 2021123539A JP 2020016039 A JP2020016039 A JP 2020016039A JP 2020016039 A JP2020016039 A JP 2020016039A JP 2021123539 A JP2021123539 A JP 2021123539A
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Japan
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alkyl
alkoxy
amino
mono
membered ring
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JP2020016039A
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English (en)
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靖 滝川
Yasushi Takigawa
靖 滝川
直英 森田
Naohide Morita
直英 森田
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Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、プロリル水酸化酵素(PHDs)の阻害作用を有し、潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患の治療剤として有用な新規化合物を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、下記式(I)で表されるピロロピリミジノン化合物又はその薬理学的に許容される塩に関する。本発明の化合物又はその薬理学的に許容される塩は、プロリル水酸化酵素の阻害作用を有し、潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患の治療剤等として有用である。【化1】【選択図】なし

Description

本発明は、医薬品として有用なピロロピリミジノン化合物に関する。さらに詳しく述べれば、本発明は、プロリル水酸化酵素の阻害作用を有し、潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患の治療剤として有用なピロロピリミジノン化合物又はその薬理学的に許容される塩に関する。
炎症性腸疾患(IBD)は、免疫の過剰応答により腸管粘膜に炎症及び潰瘍が生じる慢性疾患である。IBDには、例えば、潰瘍性大腸炎及びクローン病が含まれる。
潰瘍性大腸炎は、原因不明のびまん性非特異性炎症が生じる大腸の疾患である。大腸の粘膜が侵され、粘膜にびらん又は潰瘍を形成することがある。潰瘍性大腸炎は、血便、びらん、潰瘍等が認められる「活動期」と、活動期の所見が消失する「寛解期」に分けることができる。その経過中に再燃と寛解を繰り返すことが多いため、長期間の治療を要する。
潰瘍性大腸炎の治療には、まず5-アミノサリチル酸製剤(5-ASA)が標準薬として用いられる。しかしながら、5-ASAの有効性は50〜65%程度であり、5-ASAの投与により寛解が認められる患者は、30〜45%程度である。5-ASAの効果が認められない場合、ステロイド剤が用いられる。それらの薬剤に加えて免疫抑制剤、抗TNFα抗体等が潰瘍性大腸炎の治療に用いられることがある。しかしながら、いずれの薬剤にも副作用、慎重な投与が求められる等の課題があり、新たな作用メカニズムを有する潰瘍性大腸炎の治療剤が求められている。
IBDの病態において、低酸素誘導因子1α(HIF-1α)が消化管上皮のバリア機能に関連した遺伝子の発現を誘導することが知られている。HIF-1αは、低酸素誘導因子α(HIF-α)のサブタイプの1つである。HIF-αは低酸素の環境下(Hypoxia)で安定化され、低酸素に応答した様々な遺伝子の転写を活性化する。一方、酸素が豊富に存在する環境下(Normoxia)では、HIF-αのプロリン残基がプロリル水酸化酵素(PHDs)によって水酸化され、そのHIF-αはプロテアソーム分解を受ける。
PHDsは、PHD1、PHD2及びPHD3の3つのサブタイプが知られている。PHD2阻害剤としてAKB-4924が知られており、AKB-4924は、大腸組織においてHIF-1αを安定化することが報告されている(非特許文献1)。さらに、AKB-4924はトリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)誘発大腸炎モデルにおいて、改善効果が認められている。
一方、PHDs阻害剤、例えばRoxadustat及びDaprodustatは、造血作用を有し、貧血治療剤としても開発されている(非特許文献2)。
PHDs阻害剤として、例えば、キナゾリノン化合物が特許文献1に記載され、ピラゾロピリミジン化合物が特許文献2に記載されている。また、ピロロピリミジノンを含む化合物が特許文献3から5及び非特許文献3に記載又は例示されている。しかしながら、上記文献には、本願発明のピロロピリミジノン化合物は、記載されていない。
国際公開第2010/093727号 米国特許出願公開第2015/0239889号明細書 米国特許出願公開第2006/0258651号明細書 米国特許出願公開第2017/0096435号明細書 米国特許出願公開第2018/0155345号明細書
Ellen Marksら、「Inflamm. Bowel. Dis.」、2015年、第21巻、第2号、p.267-275 Mun Chiang Chanら、「Molecular Aspects of Medicine」、2016年、第47-48巻、p.54-75 Takashi Goiら、「Synlett」、2018年、第29巻、第14号p.1867-1870
本発明は、PHD2阻害作用を有し、炎症性腸疾患の治療に有用な新規化合物を提供することを課題とする。
本発明は、下記式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩に関する。すなわち、本発明は、以下の〔1〕〜〔11〕等に関する。
〔1〕式(I):
Figure 2021123539
〔式中、
nは、0から2の整数であり;
R1は、シアノ、カルボキシ、C1-6アルキル、シクロプロピル、又は、非置換又は置換基群Aから選択される1から3個の基で置換されたC6-10アリールであり(nが2である場合、2つのR1は互いに異なっていてもよい);
置換基群Aは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、カルボキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、モノC1-6アルキルカルボニルアミノ、モノC1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、及び、C1-6アルキルスルホニルからなる群であり;
R2は、水素原子、C1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルコキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルコキシC1-6アルキル、カルボキシC1-6アルキル、アミノC1-6アルキル、モノC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、ジC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、又は、以下の(a)〜(g)からなる群から選択される基:
Figure 2021123539
及び
Figure 2021123539
(式中、
環V1は、非置換又は置換基群Bから選択される1から5個の基で置換されたC6-10アリール、又は、非置換又は置換基群Bから選択される1から4個の基で置換された5又は6員環ヘテロアリールであり;
環V2は、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換されたC6-10アリールであり;
環Wは、非置換又は置換基群Dから選択される1から3個の基で置換された3〜8員環ヘテロシクロアルキルであり;
mは、0〜3の整数であり;
pは、1〜3の整数であり;
qは、0〜3の整数であり;
R5a、R5b、R5c及びR5dは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルであり(m及びpが2又は3である場合、2以上のR5a及びR5bは互いに異なっていてもよく、qが2又は3である場合、2以上のR5c及びR5dは互いに異なっていてもよい);
R6a及びR6bは、水素原子、又はフッ素原子であり;
Xは、酸素原子又はメチレンであり;
R7は、水素原子、C1-6アルキル、又は、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換されたC6-10アリール、C6-10アリールC1-6アルキル、若しくはC6-10アリールカルボニルであり;
置換基群Bは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、ペンタフルオロスルファニル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ハロC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、アミノC1-6アルキル、モノC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、ジC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、モノヒドロキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル、モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル、モノカルボキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル、カルボキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、ヒドロキシC1-6アルコキシ、C1-6アルコキシC1-6アルコキシ、アミノC1-6アルコキシ、モノC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ、ジC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ、モノヒドロキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ、ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ、モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ、C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ、モノカルボキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ、カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ、カルボキシC1-6アルコキシ、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、モノC1-6アルキルカルボニルアミノ、モノC1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、モノC1-6アルキルアミノカルボニル、ジC1-6アルキルアミノカルボニル、モノヒドロキシC1-6アルキルアミノカルボニル、ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノカルボニル、C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノカルボキシC1-6アルキルアミノカルボニル、カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、C1-6アルキルスルファニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノスルホニル、ジC1-6アルキルアミノスルホニル、並びに、以下の基Y及びZからなる群であり;
基Yは、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換された基であり、以下の置換基群から選択される基:
C6-10アリール、C6-10アリールオキシ、C6-10アリールC1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルコキシ、モノC6-10アリールアミノカルボニル、C6-10アリール(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC6-10アリールC1-6アルキルアミノカルボニル、C6-10アリールC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC6-10アリールカルボニルアミノ、C6-10アリールカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC6-10アリールC1-6アルキルカルボニルアミノ、C6-10アリールC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC6-10アリールスルホニルアミノ、C6-10アリールスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC6-10アリールC1-6アルキルスルホニルアミノ、C6-10アリールC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、5又は6員環ヘテロアリール、5又は6員環ヘテロアリールオキシ、5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル、5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルコキシ、モノ5又は6員環ヘテロアリールアミノカルボニル、5又は6員環ヘテロアリール(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルアミノカルボニル、5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ5又は6員環ヘテロアリールカルボニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルカルボニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールスルホニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルスルホニルアミノ、及び、5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノであり;
置換基群Cは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及び、ハロC1-6アルコキシからなる群であり;
基Zは、非置換又は置換基群Dから選択される1から3個の基で置換された基であり、以下の置換基群から選択される基:
C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキルオキシ、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル、C3-8シクロアルキルC1-6アルコキシ、モノC3-8シクロアルキルアミノカルボニル、C3-8シクロアルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルアミノカルボニル、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC3-8シクロアルキルカルボニルアミノ、C3-8シクロアルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルカルボニルアミノ、C3-8シクロアルキルC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC3-8シクロアルキルスルホニルアミノ、C3-8シクロアルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルスルホニルアミノ、C3-8シクロアルキルC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、3〜8員環ヘテロシクロアルキル、3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル、3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルコキシ、モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルアミノカルボニル、3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ、3〜8員環ヘテロシクロアルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルカルボニルアミノ、3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルスルホニルアミノ、3〜8員環ヘテロシクロアルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルスルホニルアミノ、及び、3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノであり;
置換基群Dは、ヒドロキシ、オキソ、アミノ、カルボキシ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及び、ハロC1-6アルコキシからなる群である);
R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルである〕
で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
〔2〕前記〔1〕に記載の化合物であって:
nが、0であり;
R2が、ヒドロキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルコキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC 1-6アルコキシC1-6アルキル、カルボキシC1-6アルキル、アミノC1-6アルキル、又は、以下の(a)〜(d)の基からなる群から選択される基:
Figure 2021123539
及び
Figure 2021123539
(式中、
環V1、環V2、環W、R5a、R5b、R5c、R5d、R7、p及びqは、前記〔1〕と同じ意味であり;
mが、1〜3の整数である);
R3及びR4が、水素原子である化合物;
又はその薬理学的に許容される塩。
〔3〕R2が、以下の(a)で表される基である前記〔1〕又は〔2〕に記載の化合物:
Figure 2021123539
(式中、
環V1、R5a及びR5bは、前記〔1〕と同じ意味であり;
mは、前記〔2〕と同じ意味である);
又はその薬理学的に許容される塩。
〔4〕環V1が、非置換又は置換基群Bから選択される1から5個の基で置換されたフェニル、又は、非置換又は置換基群Bから選択される1から4個の基で置換されたピリジルであり;
置換基群Bは前記〔1〕と同じ意味である、前記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
〔5〕環V1が、非置換又は1から5個のカルボキシ若しくはC1-6アルコキシで置換されたフェニル、又は、非置換又は1から4個のカルボキシ若しくはC1-6アルコキシで置換されたピリジルである前記〔1〕〜〔4〕の何れかに記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
〔6〕mが、1である前記〔1〕〜〔5〕の何れかに記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
〔7〕R5a及びR5bが、水素原子である前記〔1〕〜〔6〕の何れかに記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
〔8〕以下の化合物からなる群から選択される化合物:
Figure 2021123539
及び
Figure 2021123539
又はその薬理学的に許容される塩。
〔9〕前記〔1〕〜〔8〕の何れかに記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩、及び医薬品添加物を含む医薬組成物。
〔10〕炎症性腸疾患の治療用医薬組成物である、前記〔9〕に記載の医薬組成物。
〔11〕前記〔10〕に記載の医薬組成物であって、炎症性腸疾患が潰瘍性大腸炎又はクローン病である医薬組成物。
本発明の化合物は、優れたPHD2阻害作用を有する。したがって、本発明の化合物又はその薬理学的に許容される塩は、炎症性腸疾患の治療剤として有用である。
以下、本発明の実施形態についてより詳細に説明する。
本発明において、各用語は、特に断らない限り、以下の意味を有する。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を意味する。
「C1-6アルキル」とは、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基を意味する。例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル等が挙げられる。
「C2-6アルケニル」とは、炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状のアルケニル基を意味する。例えば、エテニル、プロぺニル、イソプロぺニル、ブテニル等が挙げられる。
「C2-6アルキニル」とは、炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状のアルキニル基を意味する。例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル等が挙げられる。
「C1-6アルコキシ」とは、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基を意味する。例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ等が挙げられる。
「ハロC1-6アルキル」とは、1〜3個の同種又は異種のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、モノフルオロメチル、2-フルオロエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、4,4,4-トリフルオロブチル等が挙げられる。
「ヒドロキシC1-6アルキル」とは、1又は2個の水酸基で置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル等が挙げられる。
「C1-6アルコキシC1-6アルキル」とは、1個のC1-6アルコキシで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル等が挙げられる。
「アミノC1-6アルキル」とは、1又は2個のアミノで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル等が挙げられる。
「カルボキシC1-6アルキル」とは、1又は2個のカルボキシで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシプロピル等が挙げられる。
「ハロC1-6アルコキシ」とは、1〜3個の同種又は異種のハロゲン原子で置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、モノフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ等が挙げられる。
「ヒドロキシC1-6アルコキシ」とは、1又は2個の水酸基で置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシ等が挙げられる。
「C1-6アルコキシC1-6アルコキシ」とは、1個のC1-6アルコキシで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、メトキシプロポキシ、エトキシプロポキシ等が挙げられる。
「アミノC1-6アルコキシ」とは、1又は2個のアミノで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、アミノエトキシ、アミノプロポキシ等が挙げられる。
「カルボキシC1-6アルコキシ」とは、1又は2個のカルボキシで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、カルボキシエトキシ、カルボキシプロポキシ等が挙げられる。
「モノC1-6アルキルアミノ」とは、(C1-6アルキル)-NH-で表される基を意味する。
「ジC1-6アルキルアミノ」とは、(C1-6アルキル)2N-で表される基を意味する。
「C1-6アルキルカルボニル」とは、(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「C1-6アルキルスルファニル」とは、(C1-6アルキル)-S-で表される基を意味する。
「C1-6アルキルスルフィニル」とは、(C1-6アルキル)-SO-で表される基を意味する。
「C1-6アルキルスルホニル」とは、(C1-6アルキル)-SO2-で表される基を意味する。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等が挙げられる。
「ヒドロキシC1-6アルコキシC1-6アルキル」とは、(ヒドロキシC1-6アルコキシ)-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「C1-6アルコキシC1-6アルコキシC1-6アルキル」とは、(C1-6アルコキシ)-(C1-6アルコキシ)-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルキルアミノC1-6アルキル」とは、(C1-6アルキル)-NH-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「ジC1-6アルキルアミノC1-6アルキル」とは、(C1-6アルキル)2N-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノヒドロキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル」とは、(C1-6アルコキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル」とは、(C1-6アルコキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノカルボキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ」とは、(C1-6アルキル)-NH-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「ジC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ」とは、(C1-6アルキル)2N-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「モノヒドロキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ」とは、(C1-6アルコキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ」とは、(C1-6アルコキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)- (C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「モノカルボキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルキルカルボニルアミノ」とは、(C1-6アルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルキルスルホニルアミノ」とは、(C1-6アルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「アミノカルボニル」とは、NH2-CO-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(C1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「ジC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(C1-6アルキル)2N-CO-で表される基を意味する。
「モノヒドロキシC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(C1-6アルコキシC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(C1-6アルコキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノカルボキシC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「アミノスルホニル」とは、NH2-SO2-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルキルアミノスルホニル」とは、(C1-6アルキル)-NH-SO2-で表される基を意味する。
「ジC1-6アルキルアミノスルホニル」とは、(C1-6アルキル)2N-SO2-で表される基を意味する。
「C6-10アリール」とは、フェニル、又はナフチルを意味する。環V1及びV2としては、フェニルが好ましい。
「5又は6員環ヘテロアリール」とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を環内に含む5又は6員環の芳香族複素環基を意味する。例えば、ピリジル、フリル、ピロリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,4-トリアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、又は1,2,4-オキサジアゾリル等が挙げられる。環V1としては、ピリジルが好ましい。
「C3-8シクロアルキル」とは、3〜8員環の飽和炭化水素基を意味する。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。基Zとしては、シクロプロピルが好ましい。
「3〜8員環ヘテロシクロアルキル」とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1若しくは2個のヘテロ原子を環内に含む3〜8員環のヘテロシクロアルキル基を意味する。例えば、アジリジニル、アゼチジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、ピロリジニル、ピペリジノ、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル等が挙げられる。基Zとしては、モルホリノ、又はピペラジニルが好ましい。
「C6-10アリールオキシ」とは、(C6-10アリール)-O-で表される基を意味する。
「C6-10アリールC1-6アルキル」とは、1個のC6-10アリールで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、ベンジルが挙げられる。
「C6-10アリールC1-6アルコキシ」とは、1個のC6-10アリールで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、ベンジルオキシが挙げられる。
「C6-10アリールカルボニル」とは、(C6-10アリール)-CO-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールアミノカルボニル」とは、(C6-10アリール)-NH-CO-で表される基を意味する。
「C6-10アリール(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(C6-10アリール)- N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「C6-10アリールC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールカルボニルアミノ」とは、(C6-10アリール)-CO-NH-で表される基を意味する。
「C6-10アリールカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C6-10アリール)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールC1-6アルキルカルボニルアミノ」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「C6-10アリールC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールスルホニルアミノ」とは、(C6-10アリール)-SO2- NH-で表される基を意味する。
「C6-10アリールスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C6-10アリール)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールC1-6アルキルスルホニルアミノ」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「C6-10アリールC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールオキシ」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-O-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル」とは、1個の5又は6員環ヘテロアリールで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、ピリジルエチルが挙げられる。
「5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルコキシ」とは、1個の5又は6員環ヘテロアリールで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、ピリジルエトキシが挙げられる。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールアミノカルボニル」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-NH-CO-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリール(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールカルボニルアミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-CO-NH-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルカルボニルアミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールスルホニルアミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルスルホニルアミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルオキシ」とは、(C3-8シクロアルキル)-O-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルC1-6アルキル」とは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、シクロプロピルエチルが挙げられる。
「C3-8シクロアルキルC1-6アルコキシ」とは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、シクロプロピルエトキシが挙げられる。
「モノC3-8シクロアルキルアミノカルボニル」とは、(C3-8シクロアルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(C3-8シクロアルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノC3-8シクロアルキルカルボニルアミノ」とは、(C3-8シクロアルキル)- CO-NH-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C3-8シクロアルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルカルボニルアミノ」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC3-8シクロアルキルスルホニルアミノ」とは、(C3-8シクロアルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C3-8シクロアルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルスルホニルアミノ」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル」とは、1個の3〜8員環ヘテロシクロアルキルで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、モルホリノエチルが挙げられる。
「3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルコキシ」とは、1個の3〜8員環ヘテロシクロアルキルで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、モルホリノエトキシが挙げられる。
「モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ」とは、(3〜8員環ヘテロシクロアルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「3〜8員環ヘテロシクロアルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(3〜8員環ヘテロシクロアルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルカルボニルアミノ」とは、(3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルスルホニルアミノ」とは、(3〜8員環ヘテロシクロアルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「3〜8員環ヘテロシクロアルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(3〜8員環ヘテロシクロアルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルスルホニルアミノ」とは、(3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
C6-10アリールが、置換基群Aから選択される2又は3個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
C6-10アリールが、置換基群Bから選択される2から5個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
C6-10アリールが、置換基群Cから選択される2又は3個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
5又は6員環ヘテロアリールが、置換基群Bから選択される2から4個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
5又は6員環ヘテロアリールが、置換基群Cから選択される2又は3個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
C3-8シクロアルキルが、置換基群Dから選択される2又は3個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
3〜8員環ヘテロシクロアルキルが、置換基群Dから選択される2又は3個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
C6-10アリール、又は、5又は6員環ヘテロアリールを含む基が、置換基群Cから選択される基で置換される場合、そのC6-10アリール部分、又は、5又は6員環ヘテロアリール部分が置換されることを意味する。
C3-8シクロアルキル、又は、3〜8員環ヘテロシクロアルキルを含む基が、置換基群Dから選択される基で置換される場合、そのC3-8シクロアルキル部分、又は、3〜8員環ヘテロシクロアルキル部分が置換されることを意味する。
本文中、図表中及び表中の以下の略語は、それぞれ以下の意味である。
CPME:シクロペンチルメチルエーテル
DIAD:アゾジカルボン酸ジイソプロピル
DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMA:N,N-ジメチルアセトアミド
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
NMP:1-メチル-2-ピロリジノン
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
アミノシリカゲル:アミノプロピル化シリカゲル
ODSカラムクロマトグラフィー:オクタデシルシリル化シリカゲルカラムクロマトグラフィー
Process:工程
Scheme:スキーム
Ref.No.:参考例番号
Et:エチル
Me:メチル
SEM:2-(トリメチルシリル)エトキシメチル
Ex.No.:実施例番号
Physical data:物性値
IC50:50%阻害濃度
1H-NMR:水素核磁気共鳴スペクトル
DMSO-d6:ジメチルスルホキシド-d6
CDCl3:クロロホルム-d1
MS:質量分析
(表中のMSの値は、エレクトロスプレーイオン化法−大気圧化学イオン化法のマルチイオン化法により測定した。)
式(I)で表される化合物の一つの実施態様として、例えば、以下の式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2021123539
式中、V1は、上記〔1〕と同じ意味であり、置換基群Bとしては、カルボキシ及びC1-6アルコキシが挙げられる。
式(I)で表される化合物において、1つ又はそれ以上の不斉炭素原子が存在する場合、本発明は、各々の不斉炭素原子がR配置の化合物、S配置の化合物及びそれらの任意の組み合わせの化合物も包含する。また、それらのラセミ化合物、ラセミ混合物、単一のエナンチオマー及びジアステレオマー混合物も本発明の範囲に含まれる。
式(I)で表される化合物において、シス−トランス異性体が存在する場合、本発明は、そのシス−トランス異性体のいずれも包含する。
式(I)で表される化合物において互変異性体が存在する場合、本発明は、その互変異性体の何れも含む。例えば、以下の式(I’)で表される互変異性体が挙げられる。
Figure 2021123539
式中の記号は、上記〔1〕と同じ意味である。
本発明において、立体化学の決定は、当技術分野で周知の方法で行うこともできる。
式(I)で表される化合物は、必要に応じて常法に従い、その薬理学的に許容される塩にすることもできる。このような塩としては、酸付加塩又は塩基との塩を挙げることができる。
酸付加塩としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸との酸付加塩、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、炭酸、安息香酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等の有機酸との酸付加塩を挙げることができる。
塩基との塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の無機塩基との塩、N-メチル-D-グルカミン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン、ピロリジン、アルギニン、リジン、コリン等の有機塩基との塩を挙げることができる。
式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩が、例えば結晶として存在する場合、本発明は、何れの結晶形も含む。例えば、薬理学的に許容される塩には、水又はエタノール等の医薬品として許容される溶媒との溶媒和物、適当な共結晶形成剤(Coformer)との共結晶等も含まれる。
式(I)で表される化合物において、各原子の一部は、それぞれ対応する同位体で置き換わっていてもよい。本発明は、これら同位体で置き換わった化合物も含む。同位体の例としては、それぞれ2H、3H、11C、13C、14C、36Cl、18F、123I、125I、13N、15N、15O、17O、18O、32P、及び35Sで表される水素原子、炭素原子、塩素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、窒素原子、酸素原子、リン原子、及び硫黄原子の同位体が挙げられる。一つの実施態様として、式(I)で表される化合物の一部の水素原子が2H(D:重水素原子)で置き換わった化合物が挙げられる。
式(I)で表される化合物において、一部の原子が同位体で置き換わった化合物は、市販の同位体が導入されたビルディングブロックを用いて、後述の製造方法と同様な方法で製造することができる。例えば、式(I)で表される化合物の一部の水素原子が重水素原子で置き換わった化合物は、前記方法、及び文献記載の方法(例えば、有機合成化学協会誌、第65巻、12号、1179-1190ページ、2007年参照)を用いて製造することもできる。また、例えば、式(I)で表される化合物の一部の炭素原子が13Cで置き換わった化合物は、上記方法、及び文献記載の方法(例えば、RADIOISOTOPES、第56巻、11号、35-44ページ、2007年参照)を用いて製造することもできる。
本発明の式(I)で表される化合物は、例えばスキーム1〜4に示す方法若しくはそれに準じた方法、又は文献記載の方法若しくはそれに準じた方法に従い製造することができる。
各工程の反応において、原料物質や試薬が市販されている場合には、市販品を用いることができる。
各工程の反応において、反応時間は、使用する原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、特に記載の無い場合、通常30分〜14日間である。
各工程の反応において、反応温度は、使用する原料物質や溶媒などにより異なるが、特に記載の無い場合、通常-78℃から還流温度である。
各工程の反応において、圧力は、使用する原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、特に記載の無い場合、通常1気圧〜20気圧である。
各工程の反応において、Biotage社製Initiatorなどのマイクロウェーブ反応装置を用いることもできる。マイクロウェーブ反応装置を用いて反応を行う場合、使用する原料物質、溶媒、及び機種などにより異なるが、圧力範囲:1〜30bar、出力領域:1〜400W、反応温度:室温〜300℃、反応時間:1分〜1日間の条件下で反応を行うことができる。
各工程の反応において、特に記載の無い場合、これらの反応は、無溶媒、または適当な溶媒を用いて行われる。適当な溶媒の例としては、その反応に対して不活性な溶媒が挙げられる。溶媒の具体例としては、各工程に対応する参考例若しくは実施例に記載されている溶媒、又は以下の溶媒が挙げられる。
アルコール類:メタノール、エタノール、tert-ブチルアルコール、2-プロパノールなど;
エーテル類:ジエチルエーテル、THF、1,2-ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン、2-メチルオキソラン、CPMEなど;
芳香族炭化水素類:クロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン、トルエン、キシレンなど;
飽和炭化水素類:シクロヘキサン、n-ヘキサンなど;
アミド類: DMF、DMA、NMPなど;
ハロゲン化炭化水素類:ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素など;
ニトリル類:アセトニトリルなど;
スルホキシド類:DMSOなど;
芳香族有機塩基類:ピリジンなど;
酸無水物類:無水酢酸など;
有機酸類:ギ酸、酢酸、TFAなど;
エステル類:酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピルなど;
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトンなど;
水。
上記溶媒は、二種以上を適当な割合で混合して用いてもよい。
各工程の反応において、塩基を用いる場合、これらの反応は、それぞれの反応に適した塩基を用いて行われる。塩基の具体例としては、各工程に対応する参考例若しくは実施例に記載されている塩基、又は以下の塩基が挙げられる。
無機塩基類:水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなど;
有機塩基類:トリエチルアミン、DIPEA、ジエチルアミン、ピリジン、DMAP、2,6-ルチジン、ピペリジンなど;
金属アルコキシド類:ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムtert-ブトキシドなど;
アルカリ金属水素化物類:水素化ナトリウムなど;
金属アミド類:ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドなど;
有機マグネシウム類:メチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムクロリド、アリルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムブロミドなど;
有機リチウム類:n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウムなど。
各工程の反応において、酸又は酸性触媒を用いる場合、これらの反応は、それぞれの反応に適した酸又は酸性触媒を用いて行われる。酸又は酸性触媒の具体例としては、各工程に対応する参考例若しくは実施例に記載されている酸若しくは酸性触媒、又は以下の酸若しくは酸性触媒が挙げられる。
無機酸類:塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸など;
有機酸類:酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、p-トルエンスルホン酸、10-カンファースルホン酸など;
ルイス酸:三フッ化ホウ素-ジエチルエーテルコンプレックス、ヨウ化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、チタニウム(IV)クロリドなど。
各工程において、官能基の種類により保護基が必要な場合は、常法に従い適宜導入及び除去の操作を組み合わせて実施をすることもできる。保護基の種類、保護、及び脱保護に関しては、例えば、Theodra W. Greene & Peter G. M. Wuts著編、「Greene's Protective Groups in Organic Synthesis」、fourth edition、Wiley-Interscience、2006年に記載の方法を挙げることができる。
各工程において、芳香族求核置換反応を行う場合、これらの反応は、塩基の存在下で反応を行うことができる。塩基としては、上述の例が挙げられる。
各工程において、水酸化反応を行う場合、これらの反応は、塩基の存在下で反応を行うことができる。塩基としては、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
各工程において、アルキル化反応を行う場合、これらの反応は、塩基の存在下で反応を行うことができる。塩基としては、上述の例が挙げられる。
各工程において、光延反応を行う場合、これらの反応は、アゾジカルボン酸エステル及びホスフィンの存在下で反応を行うことができる。アゾジカルボン酸エステルとしては、DIADなどが挙げられる。ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィンなどが挙げられる。
各工程において、特に記載の無い場合、式中の記号は、前記〔1〕と同じ意味を持つ。PG1は、エチル等の保護基である。PG2は、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル等の保護基である。PG3は、ベンジルオキシメチル基等の保護基である。L1は、塩素原子及び臭素原子等の脱離基である。
式(I)で表される化合物は、例えば、スキーム1に記載の工程1の方法に従い、化合物(1)の保護基(PG1)を除去することにより、製造することができる。
Figure 2021123539
化合物(1)は、例えば、スキーム2に記載の工程2-1〜2-3の方法に従い、製造することができる。
Figure 2021123539
工程2-1
化合物(3)は、化合物(2)に保護基(PG2)を導入することにより、製造することができる。PG2は、上記破線で示されたピリミジノン環内の酸素原子および窒素原子のどちらか一方に導入される。
工程2-2
化合物(5)は、化合物(3)に対する化合物(4)の芳香族求核置換反応を行うことにより、製造することができる。
工程2-3
化合物(1)は、化合物(5)の保護基(PG2)を除去することにより、製造することができる。
化合物(2)は、例えば、Journal of Medicinal Chemistry 1990, 33, p.2750-2755等に記載の方法に従って、製造することができる。
化合物(5)は、例えば、スキーム3に記載の工程3-1〜3-5の方法に従い、製造することもできる。
Figure 2021123539
工程3-1
化合物(7)は、化合物(6)の水酸化反応を行うことにより、製造することができる。
工程3-2
化合物(8)は、化合物(7)に保護基(PG2)を導入することにより、製造することができる。PG2は、上記破線で示されたピリミジノン環内の酸素原子および窒素原子のどちらか一方に導入される。
工程3-3
化合物(9)は、化合物(8)に対する化合物(4)の芳香族求核置換反応を行うことにより、製造することができる。
工程3-4
化合物(10)は、化合物(9)の保護基(PG3)を除去することにより、製造することができる。
工程3-5
化合物(5)は、化合物(11)を用いて、化合物(10)のアルキル化反応を行うことにより、製造することができる。
化合物(6)は、例えば、Tetrahedron 2007, 63, p.1589-1601等に記載の方法に従って、製造することができる。
化合物(5)は、例えば、スキーム4に記載の工程4の方法に従い、化合物(12)を用いて、化合物(10)の光延反応を行うことにより、製造することもできる。
Figure 2021123539
上記に示したスキームは、本発明の式(I)で表される化合物又はその製造中間体を製造する為の方法の例示である。上記スキームは、当業者の容易に理解され得るようなスキームへの様々な改変が可能である。
本発明の式(I)で表される化合物及びその製造中間体は、必要に応じて、当該技術分野の当業者にとって周知の単離及び精製手段である、溶媒抽出、晶析、再結晶、クロマトグラフィー、分取高速液体クロマトグラフィー等により、単離及び精製することもできる。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー及びアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィーとしては、例えば、SNAP Ultra、SNAP Isolute NH2(バイオタージ)、及びHi-Flashカラム(山善)等を用いたフラッシュクロマトグラフィーが挙げられる。
ODSカラムクロマトグラフィーとしては、例えば、分取精製LCシステム(Gilson、流速:30 mL/min、検出:UV at 220 nm)及びカラム:SunFire C18 Prep OBD(5μm 19x50 mm)及びCAPCELL PAK C18 UG80(5 μm 20x50 mm)を用いた分取が挙げられる。
本発明の化合物は、優れたPHD2阻害作用を有するので、IBDの治療剤として使用できる(Nature Reviews Drug Discovery, 2014, 13, p.852-869参照)。本発明において、IBDには、例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸管型ベーチェット、感染性腸炎、放射線性腸炎、薬剤性腸炎、虚血性腸炎、腸間膜静脈硬化症(静脈硬化性大腸炎)、閉塞性大腸炎、及び膠原病に伴う腸炎が含まれる。好ましくは、本発明の化合物は、潰瘍性大腸炎又はクローン病の治療剤として用いることができる(Inflamm. Bowel. Dis., 2015, 21 (2), p.267-275参照)。
本発明において、「治療」には「予防」の意味が含まれる。例えば、潰瘍性大腸炎の治療には、「再燃予防」及び「寛解維持」の意味が含まれる。
本発明の化合物の大腸炎に対する治療効果は、試験例2に記載した方法又は当該技術分野において周知の方法に従い確認することができる。例えば、Biol. Pharm. Bull 2004, 27 (10), p.1599-1603等に記載の方法又はそれに準じた方法が挙げられる。
本発明の医薬組成物は、用法に応じ種々の剤型のものが使用される。このような剤型としては、例えば、散剤、顆粒剤、細粒剤、ドライシロップ剤、錠剤、カプセル剤、注射剤、液剤、軟膏剤、坐剤、貼付剤、及び注腸剤を挙げることができる。
本発明の医薬組成物は、式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含む。
本発明の医薬組成物は、式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩、及び少なくとも1つの医薬品添加物を用いて調製される。これら医薬組成物は、その剤型に応じ製剤学的に公知の手法により、適切な賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤等の医薬品添加物と適宜混合、希釈又は溶解することにより調製することもできる。
本発明の医薬組成物を治療に用いる場合、式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩の投与量は、患者の年齢、性別、体重、疾患及び治療の程度等により適宜決定される。1日投与量を1回、2回、3回又は4回に分けて投与してもよい。好ましくは、本発明の医薬組成物は、経口投与される。
経口投与の場合、成人に対する投与量は、例えば、0.1〜1000mg/日の範囲で定めることができる。一つの実施態様として、経口投与量は、1〜500mg/日の範囲で定めることもでき、好ましくは10〜200mg/日の範囲である。
非経口投与の場合、成人に対する投与量は、例えば、0.1〜1000mg/日で定めることができる。一つの実施態様として、非経口投与量は、0.5〜200mg/日の範囲で定めることもでき、好ましくは1〜20mg/日の範囲である。
一つの実施態様として、本発明の医薬組成物は、PHDs阻害剤以外の他の薬剤と組み合わせて使用することもできる。炎症性腸疾患の治療において組み合わせて使用することができる他の薬剤としては、例えば、5-ASA、ステロイド剤、免疫抑制剤、抗TNFα抗体、ヤヌスキナーゼ阻害剤、及びα4β7インテグリン抗体が挙げられる。
式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩と他の薬剤とを組み合わせて使用する場合、これらの有効成分を一緒に含有する製剤、又はこれらの有効成分の個々を別々に製剤化した製剤として投与することができる。別々に製剤化した場合、それらの製剤を別々に、又は同時に投与することができる。また、式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩の投与量は、組み合わせて使用する他の薬剤の投与量に応じて、適宜減量してもよい。
式(I)で表される化合物は、適宜プロドラッグに変換して使用してもよい。例えば、式(I)で表される化合物のプロドラッグは、相当するハロゲン化物等のプロドラッグ化試薬を用いて、プロドラッグを構成する基を導入し、精製することにより製造することもできる。プロドラッグを構成する基としては、例えば、「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第7巻 p.163-198に記載の基が挙げられる。
以下に、本発明を実施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はその内容に限定されるものではない。
下記の実施例に記載された化合物名は、市販の試薬を除き、ChemDraw Professional (PerkinElmer)、MarvinSketch (ChemAxon)等を用いて命名した。
参考例1
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2,4-ジクロロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
水素化ナトリウム(50〜72%含有、1.20 g)およびTHF(100 mL)の混合物に、室温で2,4-ジクロロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(4.70 g)のTHF(25 mL)溶液を加えた。その混合物を1時間撹拌した。反応混合物にベンジルクロロメチルエーテル(7.05 g)を加え、室温で18時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=25/75〜46/54)で精製し、表題化合物(7.54 g)を得た。
参考例2
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-クロロ-3,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-オン
参考例1(7.54 g)およびTHF(50 mL)の混合物に、1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(122 mL)を加えた。その混合物を80℃で18時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に1 mol/L 塩酸(122 mL)および水(50 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(6.83 g)を得た。
参考例3
5-((ベンジルオキシ)メチル)-2-クロロ-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
参考例2(3.90 g)、DIPEA(3.48 g)およびTHF(27 mL)の混合物に、氷冷下で2-(クロロメトキシ)エチルトリメチルシラン(3.20 g)を加えた。その混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=12/88〜33/67)で精製し、表題化合物(2.88 g)を得た。
参考例4
1-(5-((ベンジルオキシ)メチル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例5
1-(5-((ベンジルオキシ)メチル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例3(4.30 g)、1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(1.58 g)、炭酸セシウム(5.01 g)およびDMF(50 mL)の混合物を、50℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=17/83〜38/62)で精製し、表題化合物4(1.65 g)および5(0.89 g)をそれぞれ得た。
参考例6
1-(5-(ヒドロキシメチル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
アルゴン雰囲気下、参考例4(0.34 g)および酢酸エチル(3 mL)の混合物に、パラジウム10%-炭素(0.06 g,含水)を加えた。その混合物を水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=41/59〜62/38)で精製し、表題化合物(0.27 g)を得た。
参考例7
1-(4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例6(0.42 g)、炭酸カリウム(0.13 g)およびアセトン(10 mL)の混合物を、60℃で6時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後,無水硫酸マグネシウムで乾燥し,減圧下,濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=27/73〜48/52)で精製し、表題化合物(0.27 g)を得た。
参考例8
1-(5-(4-メトキシベンジル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例7(0.10 g)、炭酸カリウム(0.07 g)およびDMF(1 mL)の混合物に、4-メトキシベンジルクロリド(0.05 g)を加えた。その混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=18/82〜39/61)で精製し、表題化合物(0.13 g)を得た。
参考例9
1-(5-(4-メトキシベンジル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8(0.13 g)およびエタノール(0.6 mL)の混合物に、4 mol/L 塩化水素/1,4-ジオキサン溶液(0.6 mL)を加えた。その混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物にジエチルエーテルを加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を乾燥し、表題化合物(0.08 g)を得た。
参考例10
2-クロロ-5-メチル-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
参考例3と同様な方法により、2-クロロ-5-メチル-3,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-オン(0.37 g)から、表題化合物(0.35 g)を得た。
参考例11
1-(5-メチル-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例4と同様な方法により、参考例10(0.35 g)から、表題化合物(0.29 g)を得た。
参考例12
1-(5-メチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例9と同様な方法により、参考例11(0.29 g)から、表題化合物(0.20 g)を得た。
参考例13
1-(5-([1,1'-ビフェニル]-4-イルメチル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに4-(ブロモメチル)-1,1'-ビフェニルを用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.15 g)を得た。
参考例14
1-(5-([1,1'-ビフェニル]-4-イルメチル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例9と同様な方法により、参考例13(0.14 g)から、表題化合物(0.09 g)を得た。
参考例15
1-(5-(ピリジン-4-イルメチル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに4-(ブロモメチル)ピリジン臭化水素酸塩を用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
参考例16
1-(4-オキソ-5-(ピリジン-4-イルメチル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル塩酸塩
参考例9と同様な方法により、参考例15(0.07 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
参考例17
1-(5-(4-(メトキシカルボニル)ベンジル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに4-(ブロモメチル)安息香酸メチルを用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.14 g)を得た。
参考例18
1-(5-(4-(メトキシカルボニル)ベンジル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例9と同様な方法により、参考例17(0.10 g)から、表題化合物を(0.08 g)得た。
参考例19
1-(5-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンを用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.15 g)を得た。
参考例20
1-(5-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例9と同様な方法により、参考例19(0.14 g)から、表題化合物(0.10 g)を得た。
参考例21
6-((2-(4-(エトキシカルボニル)-1H-ピラゾール-1-イル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-5-イル)メチル)ニコチン酸メチル
参考例7(0.10 g)、6-(ヒドロキシメチル)ニコチン酸メチル(0.05 g)、トリフェニルホスフィン(0.10 g)のTHF(1 mL)混合物に、DIAD(1.9 mol/L トルエン溶液、0.16 mL)を加えた。その混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=34/66〜56/44)で精製し、表題化合物(0.15 g)を得た。
参考例22
6-((2-(4-(エトキシカルボニル)-1H-ピラゾール-1-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-5-イル)メチル)ニコチン酸メチル塩酸塩
参考例9と同様な方法により、参考例21(0.14 g)から、表題化合物(0.10 g)を得た。
参考例23
1-(5-(3-(メトキシカルボニル)ベンジル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに3-(ブロモメチル)安息香酸メチルを用いて、参考例7(0.07 g)から、表題化合物(0.10 g)を得た。
参考例24
1-(5-(3-(メトキシカルボニル)ベンジル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例23(0.10 g)およびTHF(1 mL)の混合物に、4 mol/L 塩化水素/1,4-ジオキサン溶液(1 mL)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮し、表題化合物(0.07 g)を得た。
参考例25
1-(5-(2-(メトキシカルボニル)ベンジル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに2-(ブロモメチル)安息香酸メチルを用いて、参考例7(0.07 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
参考例26
1-(5-(2-(メトキシカルボニル)ベンジル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例24と同様な方法により、参考例25(0.08 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
参考例27
1-(5-([1,1'-ビフェニル]-2-イルメチル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに2-(ブロモメチル)-1,1'-ビフェニルを用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
参考例28
1-(5-([1,1'-ビフェニル]-2-イルメチル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例27(0.07 g)およびエタノール(1 mL)の混合物に、4 mol/L 塩化水素/1,4-ジオキサン溶液(1 mL)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮し、表題化合物(0.06 g)を得た。
参考例29
1-(5-([1,1'-ビフェニル]-3-イルメチル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに3-(ブロモメチル)-1,1'-ビフェニルを用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.12 g)を得た。
参考例30
1-(5-([1,1'-ビフェニル]-3-イルメチル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例28と同様な方法により、参考例29(0.12 g)から、表題化合物(0.09 g)を得た。
参考例31
1-(5-(3-フェノキシベンジル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例7(0.10 g)、炭酸カリウム(0.08 g)およびDMF(1 mL)の混合物に、1-(ブロモメチル)-3-フェノキシベンゼン(0.09 g)を加えた。その混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=10/90〜45/55)で精製し、表題化合物(0.14 g)を得た。
参考例32
1-(4-オキソ-5-(3-フェノキシベンジル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例28と同様な方法により、参考例31(0.12 g)から、表題化合物(0.09 g)を得た。
参考例33
1-(5-(3-フェノキシプロピル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例7(0.05 g)、(3-ブロモプロポキシ)ベンゼン(0.04 g)およびDMF(1 mL)の混合物に、水素化ナトリウム(50〜72%含有、0.01 g)を加えた。その混合物を2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=10/90〜40/60)で精製し、表題化合物(0.08 g)を得た。
参考例34
1-(4-オキソ-5-(3-フェノキシプロピル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例28と同様な方法により、参考例33(0.07 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
参考例35
(R)-1-(5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例7(0.10 g)、(S)-1-ベンジルピロリジン-3-オール(0.06 g)、トリフェニルホスフィン(0.09 g)およびTHF(1 mL)の混合物に、DIAD(1.9 mol/L トルエン溶液、0.20 mL)を加えた。その混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=5/95〜25/75)で精製し、表題化合物(0.12 g)を得た。
参考例36
(R)-1-(5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル塩酸塩
参考例28と同様な方法により、参考例35(0.12 g)から、表題化合物(0.11 g)を得た。
参考例37
(S)-1-(5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例35と同様な方法により、(S)-1-ベンジルピロリジン-3-オールの代わりに(R)-1-ベンジルピロリジン-3-オールを用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.13 g)を得た。
参考例38
(S)-1-(5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル塩酸塩
参考例28と同様な方法により、参考例37(0.12 g)から、表題化合物(0.12 g)を得た。
参考例39
(2S,4R)-1-ベンゾイル-4-(ベンジルオキシ)ピロリジン-2-カルボン酸メチル
(2S,4R)-4-(ベンジルオキシ)ピロリジン-2-カルボン酸メチル塩酸塩(0.20 g)、DIPEA(0.24 g)およびTHF(4 mL)の混合物に、氷冷下でベンゾイルクロリド(0.13 g)を加えた。その混合物を同温で45分間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=30/70〜60/40)で精製し、表題化合物(0.26 g)を得た。
参考例40
(2S,4R)-1-ベンゾイル-4-ヒドロキシピロリジン-2-カルボン酸メチル
アルゴン雰囲気下、参考例39(0.25 g)およびエタノール(5 mL)の混合物に、パラジウム10%-炭素(0.05 g,含水)を加えた。その混合物を水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した。ろ液を減圧下、濃縮し、表題化合物(0.18 g)を得た。
参考例41
1-(5-((3S,5S)-1-ベンゾイル-5-(メトキシカルボニル)ピロリジン-3-イル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例35と同様な方法により、(S)-1-ベンジルピロリジン-3-オールの代わりに参考例40を用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.19 g)を得た。
参考例42
1-(5-((3S,5S)-1-ベンゾイル-5-(メトキシカルボニル)ピロリジン-3-イル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例28と同様な方法により、参考例41(0.16 g)から、表題化合物(0.19 g)を得た。
参考例43
1-(5-(3-メトキシプロピル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに1-ブロモ-3-メトキシプロパンを用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.11 g)を得た。
参考例44
1-(5-(3-メトキシプロピル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例9と同様な方法により、参考例43(0.11 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
参考例45
1-(5-(3-(2-メトキシエトキシ)プロピル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに1-ブロモ-3-(2-メトキシエトキシ)プロパンを用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.14 g)を得た。
参考例46
1-(5-(3-(2-メトキシエトキシ)プロピル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例9と同様な方法により、参考例45(0.13 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
参考例47
1-(5-(4-(tert-ブトキシ)-4-オキソブチル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに4-ブロモブタン酸tert-ブチルを用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.15 g)を得た。
参考例48
1-(5-(4-エトキシ-4-オキソブチル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例9と同様な方法により、参考例47(0.14 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
参考例49
1-(5-(2-(ピペリジン-1-イル)エチル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例8と同様な方法により、4-メトキシベンジルクロリドの代わりに1-(2-クロロエチル)ピペリジン塩酸塩を用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.13 g)を得た。
参考例50
1-(4-オキソ-5-(2-(ピペリジン-1-イル)エチル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル塩酸塩
参考例9と同様な方法により、参考例49(0.13 g)から、表題化合物(0.10 g)を得た。
参考例51
1-(5-(2-モルホリノエチル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例7(0.10 g)、4-(2-クロロエチル)モルホリン塩酸塩(0.06 g)、炭酸カリウム(0.10 g)、ヨウ化ナトリウム(0.04 g)およびDMF(1 mL)の混合物を、室温で終夜撹拌した。反応混合物に4-(2-クロロエチル)モルホリン塩酸塩(0.06 g)および炭酸カリウム(0.07 g)を加えた。その混合物を50℃で6時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=33/67〜78/22)で精製し、表題化合物(0.08 g)を得た。
参考例52
1-(5-(2-モルホリノエチル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル塩酸塩
参考例9と同様な方法により、参考例51(0.08 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
参考例53
1-(5-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)-4-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例51と同様な方法により、4-(2-クロロエチル)モルホリン塩酸塩の代わりに3-クロロ-N,N-ジメチルプロパン-1-アミン塩酸塩を用いて、参考例7(0.10 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
参考例54
1-(5-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル塩酸塩
参考例9と同様な方法により、参考例53(0.03 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
一部の参考例の化学構造式及び物性値を以下の表に示す。
Figure 2021123539
Figure 2021123539
実施例1
1-(5-(4-メトキシベンジル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例9(0.08 g)およびTHF(2.0 mL)の混合物に、1 mol/L 水酸化リチウム水溶液(1.0 mL)を加えた。その混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(1.2 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.06 g)を得た。
実施例2
1-(5-メチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例1と同様な方法により、参考例12(0.03 g)から、表題化合物(0.01 g)を得た。
実施例3
1-(5-([1,1'-ビフェニル]-4-イルメチル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例1と同様な方法により、参考例14(0.09 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
実施例4
1-(5-((ベンジルオキシ)メチル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例1と同様な方法により、参考例5(0.08 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
実施例5
1-(4-オキソ-5-(ピリジン-4-イルメチル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例1と同様な方法により、参考例16(0.06 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
実施例6
1-(5-(4-カルボキシベンジル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例1と同様な方法により、参考例18(0.09 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
実施例7
1-(5-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例1と同様な方法により、参考例20(0.10 g)から、表題化合物(0.09 g)を得た。
実施例8
6-((2-(4-カルボキシ-1H-ピラゾール-1-イル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-5-イル)メチル)ニコチン酸
実施例1と同様な方法により、参考例22(0.10 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
実施例9
1-(5-(3-カルボキシベンジル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例24(0.07 g)、THF(1.0 mL)、メタノール(0.5 mL)および水(0.5 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(0.04 g)を加えた。その混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(0.8 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.03 g)を得た。
実施例10
1-(5-(2-カルボキシベンジル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例9と同様な方法により、参考例26(0.06 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
実施例11
1-(5-([1,1'-ビフェニル]-2-イルメチル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例9と同様な方法により、参考例28(0.06 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
実施例12
1-(5-([1,1'-ビフェニル]-3-イルメチル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例30(0.09 g)、THF(1.0 mL)、エタノール(0.5 mL)および水(0.5 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(0.04 g)を加えた。その混合物を40℃でで30分間撹拌した。反応混合物に2 mol/L 塩酸(4.0 mL)を加え、ジクロロメタン/THF混合溶媒(1/1)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下、濃縮し、表題化合物(0.07 g)を得た。
実施例13
1-(4-オキソ-5-(3-フェノキシベンジル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例12と同様な方法により、参考例32(0.09 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
実施例14
1-(4-オキソ-5-(3-フェノキシプロピル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例12と同様な方法により、参考例34(0.06 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
実施例15
(R)-1-(5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例36(0.10 g)、エタノール(1.0 mL)および水(1.0 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(0.05 g)を加えた。その混合物を40℃で1時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(0.9 mL)を加えた。その混合物をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/水=30/70〜80/20)で精製し、表題化合物(0.05 g)を得た。
実施例16
(S)-1-(5-(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例15と同様な方法により、参考例38(0.10 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
実施例17
1-(5-((3S,5S)-1-ベンゾイル-5-カルボキシピロリジン-3-イル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例15と同様な方法により、参考例42(0.13 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
実施例18
1-(5-(3-メトキシプロピル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例1と同様な方法により、参考例44(0.05 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
実施例19
1-(5-(3-(2-メトキシエトキシ)プロピル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例1と同様な方法により、参考例46(0.06 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
実施例20
1-(5-(3-カルボキシプロピル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例1と同様な方法により、参考例48(0.07 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
実施例21
1-(4-オキソ-5-(2-(ピペリジン-1-イル)エチル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例1と同様な方法により、参考例50(0.10 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
実施例22
1-(5-(2-モルホリノエチル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例52(0.06 g)のTHF(1.4 mL)混合物に、1 mol/L 水酸化リチウム水溶液(0.7 mL)を加えた。その混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(0.9 mL)を加え、その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/0.1%ギ酸水溶液=10/90〜90/10)で精製し、表題化合物(0.03 g)を得た。
実施例23
1-(5-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例22と同様な方法により、参考例54(0.025 g)から、表題化合物(0.003 g)を得た。
実施例の化学構造式、物性値、及びPHD2阻害活性(試験例1参照)を以下の表に示す。
Figure 2021123539
Figure 2021123539
Figure 2021123539
Figure 2021123539
試験例1 PHD2阻害試験
(1)ヒトPHD2184-418の発現・調製
GenBankアクセッションID:CAC42509で表されるタンパク質の184〜418番のアミノ酸残基を含むヒトPHD2184-418を以下の方法で発現・調製した。
ヒトPHD2184-418の発現コンストラクトにN-末端ヒスチジンタグを組み込んだものをpET-30a(+)ベクターに導入し、配列を確認した。このベクターをBL21(DE3)株に導入し、抗生物質を含んだLB培地にて37℃で培養した。培養後、細胞溶解溶液を細胞に加え、超音波破砕により破砕懸濁した。破砕懸濁液を遠心し、上清をNiカラムを用いて精製し、ヒトPHD2184-418を得た。
(2)試験方法
ヒトHIF-1αの556〜574番のアミノ酸残基(部分ペプチド)を含むHIF-1α556-574のN-末端にFITC-Ahxが組み込まれたヒトHIF-1α556-574(FITCラベル化HIF-1α556-574)を基質とした。FITCラベル化HIF-1α556-574を用いて、2-oxoglutarateと試験化合物(PHD阻害剤)との競合阻害をFITCラベル化HIF-1α556-574の蛍光偏光の変化により、以下の方法で評価した。
酵素(ヒトPHD2184-418)及び基質を10 mM HEPES、150 mM NaCl、10μM MnCl2・4H2O、2μM 2-oxoglutarate及び0.05% Tween-20を含んだアッセイ緩衝液(pH 7.4)で希釈した。試験化合物をDMSOで希釈した。試験化合物、ヒトPHD2184-418を384ウェルプレート(Corning、黒色、不透明底)にあらかじめ添加し、FITCラベル化HIF-1α556-574を添加することにより反応を開始した。37℃で60分間インキュベーションした後に、PHERAstar FSX(BMG Labtech)にて蛍光偏光(励起波長470 nm、蛍光波長530 nm)を測定した。各ウェルの蛍光偏光を測定し、試験化合物のヒトPHD2結合阻害活性を試験物質無添加群の値に基づいて計算した。
(3)結果
上述の表に示したように、本発明の化合物は、PHD2とHIF-1αとの結合を阻害した。したがって、本発明の化合物は、PHD2阻害剤として有用であることが明らかとなった。
試験例2 大腸炎モデルにおける治療効果
(1)TNBS誘発大腸炎モデルラット
TNBSをラットの大腸内に投与することにより大腸局所的に炎症が惹起され、腸管内のバリア機能が破綻し、腸管膜の透過性が亢進することが知られている。そこで、試験化合物の経口投与による腸管膜の透過性抑制作用を薬効の指標として評価した。
(2)試験方法
8週齢のSLC:SD雄性ラット(日本エスエルシー)を用いた。ペントバルビタール麻酔下にて50%エタノールで調整した28 mg/mL TNBSを大腸内の肛門から8 cmの部位に300μL投与し、炎症を惹起させた。溶媒処置群には50%エタノールを300μL投与した。TNBSを投与する前に48時間絶食を行った。翌日から、0.05%メチルセルロース溶液で調製した試験化合物(3 mg/kg)を1日1回経口投与し、計3日間投与した。投与3日後、試験化合物投与4時間後に50 mg/kg FITCを経口投与し、4時間後にイソフルラン麻酔下にて頸静脈から採血を行った。血清を遠心分離し、PHERAstar FSX(BMG Labtech)にて蛍光強度を検出することにより、腸管膜を介して循環血に透過したFITC濃度を測定した。試験化合物の腸管膜の透過性抑制率を試験物質無添加群の値を0、TNBS未処置群の値を100として計算した。
(3)結果
各試験化合物の腸管膜の透過性抑制率(%,平均値)(Inhibition)を以下に示す。
Figure 2021123539
TNBSの投与により亢進したFITCの腸管膜透過性は、本発明の化合物の投与により抑制された。したがって、本発明の化合物は、炎症性腸疾患の治療剤として有用であることが明らかとなった。
本発明の化合物又はその薬理学的に許容される塩は、炎症性腸疾患の治療剤として有用である。

Claims (11)

  1. 式(I):
    Figure 2021123539
    〔式中、
    nは、0から2の整数であり;
    R1は、シアノ、カルボキシ、C1-6アルキル、シクロプロピル、又は、非置換又は置換基群Aから選択される1から3個の基で置換されたC6-10アリールであり(nが2である場合、2つのR1は互いに異なっていてもよい);
    置換基群Aは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、カルボキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、モノC1-6アルキルカルボニルアミノ、モノC1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、及び、C1-6アルキルスルホニルからなる群であり;
    R2は、水素原子、C1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルコキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルコキシC1-6アルキル、カルボキシC1-6アルキル、アミノC1-6アルキル、モノC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、ジC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、又は、以下の(a)〜(g)からなる群から選択される基:
    Figure 2021123539
    及び
    Figure 2021123539
    (式中、
    環V1は、非置換又は置換基群Bから選択される1から5個の基で置換されたC6-10アリール、又は、非置換又は置換基群Bから選択される1から4個の基で置換された5又は6員環ヘテロアリールであり;
    環V2は、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換されたC6-10アリールであり;
    環Wは、非置換又は置換基群Dから選択される1から3個の基で置換された3〜8員環ヘテロシクロアルキルであり;
    mは、0〜3の整数であり;
    pは、1〜3の整数であり;
    qは、0〜3の整数であり;
    R5a、R5b、R5c及びR5dは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルであり(m及びpが2又は3である場合、2以上のR5a及びR5bは互いに異なっていてもよく、qが2又は3である場合、2以上のR5c及びR5dは互いに異なっていてもよい);
    R6a及びR6bは、水素原子、又はフッ素原子であり;
    Xは、酸素原子又はメチレンであり;
    R7は、水素原子、C1-6アルキル、又は、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換されたC6-10アリール、C6-10アリールC1-6アルキル、若しくはC6-10アリールカルボニルであり;
    置換基群Bは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、ペンタフルオロスルファニル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ハロC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、アミノC1-6アルキル、モノC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、ジC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、モノヒドロキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル、モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル、モノカルボキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル、カルボキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、ヒドロキシC1-6アルコキシ、C1-6アルコキシC1-6アルコキシ、アミノC1-6アルコキシ、モノC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ、ジC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ、モノヒドロキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ、ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ、モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ、C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ、モノカルボキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ、カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ、カルボキシC1-6アルコキシ、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、モノC1-6アルキルカルボニルアミノ、モノC1-6アルキルスルホニルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、モノC1-6アルキルアミノカルボニル、ジC1-6アルキルアミノカルボニル、モノヒドロキシC1-6アルキルアミノカルボニル、ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノカルボニル、C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノカルボキシC1-6アルキルアミノカルボニル、カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、C1-6アルキルスルファニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノスルホニル、ジC1-6アルキルアミノスルホニル、並びに、以下の基Y及びZからなる群であり;
    基Yは、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換された基であり、以下の置換基群から選択される基:
    C6-10アリール、C6-10アリールオキシ、C6-10アリールC1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルコキシ、モノC6-10アリールアミノカルボニル、C6-10アリール(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC6-10アリールC1-6アルキルアミノカルボニル、C6-10アリールC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC6-10アリールカルボニルアミノ、C6-10アリールカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC6-10アリールC1-6アルキルカルボニルアミノ、C6-10アリールC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC6-10アリールスルホニルアミノ、C6-10アリールスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC6-10アリールC1-6アルキルスルホニルアミノ、C6-10アリールC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、5又は6員環ヘテロアリール、5又は6員環ヘテロアリールオキシ、5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル、5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルコキシ、モノ5又は6員環ヘテロアリールアミノカルボニル、5又は6員環ヘテロアリール(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルアミノカルボニル、5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ5又は6員環ヘテロアリールカルボニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルカルボニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールスルホニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルスルホニルアミノ、及び、5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノであり;
    置換基群Cは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及び、ハロC1-6アルコキシからなる群であり;
    基Zは、非置換又は置換基群Dから選択される1から3個の基で置換された基であり、以下の置換基群から選択される基:
    C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキルオキシ、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル、C3-8シクロアルキルC1-6アルコキシ、モノC3-8シクロアルキルアミノカルボニル、C3-8シクロアルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルアミノカルボニル、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC3-8シクロアルキルカルボニルアミノ、C3-8シクロアルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルカルボニルアミノ、C3-8シクロアルキルC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC3-8シクロアルキルスルホニルアミノ、C3-8シクロアルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルスルホニルアミノ、C3-8シクロアルキルC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、3〜8員環ヘテロシクロアルキル、3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル、3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルコキシ、モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルアミノカルボニル、3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ、3〜8員環ヘテロシクロアルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルカルボニルアミノ、3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルスルホニルアミノ、3〜8員環ヘテロシクロアルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ、モノ3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルスルホニルアミノ、及び、3〜8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノであり;
    置換基群Dは、ヒドロキシ、オキソ、アミノ、カルボキシ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及び、ハロC1-6アルコキシからなる群である);
    R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルである〕
    で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
  2. 請求項1に記載の化合物であって:
    nが、0であり;
    R2が、ヒドロキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルコキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC 1-6アルコキシC1-6アルキル、カルボキシC1-6アルキル、アミノC1-6アルキル、又は、以下の(a)〜(d)の基からなる群から選択される基:
    Figure 2021123539
    及び
    Figure 2021123539
    (式中、
    環V1、環V2、環W、R5a、R5b、R5c、R5d、R7、p及びqは、請求項1と同じ意味であり;
    mが、1〜3の整数である);
    R3及びR4が、水素原子である化合物;
    又はその薬理学的に許容される塩。
  3. R2が、以下の(a)で表される基である請求項2に記載の化合物:
    Figure 2021123539
    (式中、
    環V1、R5a及びR5bは、請求項1と同じ意味であり;
    mは、請求項2と同じ意味である);
    又はその薬理学的に許容される塩。
  4. 環V1が、非置換又は置換基群Bから選択される1から5個の基で置換されたフェニル、又は、非置換又は置換基群Bから選択される1から4個の基で置換されたピリジルであり;
    置換基群Bは請求項1と同じ意味である、請求項3に記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
  5. 環V1が、非置換又は1から5個のカルボキシ若しくはC1-6アルコキシで置換されたフェニル、又は、非置換又は1から4個のカルボキシ若しくはC1-6アルコキシで置換されたピリジルである請求項4に記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
  6. mが、1である請求項5に記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
  7. R5a及びR5bが、水素原子である請求項6に記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
  8. 以下の化合物からなる群から選択される化合物:
    Figure 2021123539
    及び
    Figure 2021123539
    又はその薬理学的に許容される塩。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩、及び医薬品添加物を含む医薬組成物。
  10. 炎症性腸疾患の治療用医薬組成物である、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 請求項10に記載の医薬組成物であって、炎症性腸疾患が潰瘍性大腸炎又はクローン病である医薬組成物。
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