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JP2021098434A - エアバッグ装置 - Google Patents

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JP2021098434A
JP2021098434A JP2019230955A JP2019230955A JP2021098434A JP 2021098434 A JP2021098434 A JP 2021098434A JP 2019230955 A JP2019230955 A JP 2019230955A JP 2019230955 A JP2019230955 A JP 2019230955A JP 2021098434 A JP2021098434 A JP 2021098434A
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奈々 竹内
Nana Takeuchi
奈々 竹内
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Abstract

【課題】車両の衝突時に車両用シートに着座した乗員の上体がシート幅方向一方側のシート斜め前方側へ向けて移動された際に、当該車両用シートに着座した乗員の身体を適切に保護する。【解決手段】エアバッグ装置10は、シート幅方向一方側に設けられ、内部にガスが供給されることで膨張するエアバッグ26を備えている。エアバッグ26は、第1縦膨張部(後膨張部)30と、第1縦膨張部30に対してシート前方側に配置される第2縦膨張部(前膨張部)32と、第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32のシート下方側の部分をシート前後方向につなぐ下膨張部34と、を備えている。また、エアバッグ26は、第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32における下膨張部34よりもシート上方側の部分をシート前後方向につなぎ、車両の衝突時に移動された着座乗員Pの上体が支持される頭部支持布36及び肩部支持布38を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、エアバッグ装置に関する。
下記特許文献1には、車両の衝突時に助手席に着座した乗員をエアバッグによって保護する助手席用エアバッグ装置が開示されている。この文献に記載された助手席用エアバッグ装置では、助手席が車両前後方向に対して横向きとなっている場合に、インストルメントパネル内に搭載されたエアバッグモジュールが基準位置に対して助手席のシートバック側へ移動するようになっている。これにより、助手席が車両前後方向に対して横向きとなっている状態で車両が前面衝突した場合に、エアバッグを助手席に着座した乗員の頭部や胸部に向けて展開させることが可能となっている。その結果、エアバッグの大容量化やインフレータの高出力化をすることなく助手席に着座した乗員の頭部や胸部を適切に保護することが可能となっている。
特開2018−127057号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された助手席用エアバッグ装置では、車両の衝突時に車両用シートに着座した乗員の上体がシート幅方向一方側のシート斜め前方側へ向けて移動された際に、当該車両用シートに着座した乗員の身体を適切に保護するという点で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、車両の衝突時に車両用シートに着座した乗員の上体がシート幅方向一方側のシート斜め前方側へ向けて移動された際に、当該車両用シートに着座した乗員の身体を適切に保護することができるエアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1記載のエアバッグ装置は、シート上下方向を軸方向として回転変位可能な車両用シートにおけるシート幅方向一方側に設けられ、内部にガスが供給されることで膨張するエアバッグを備え、前記エアバッグは、前記車両用シートに着座した着座乗員のシート幅方向一方側に配置される第1縦膨張部と、前記着座乗員のシート幅方向一方側かつ前記第1縦膨張部に対してシート前方側に配置される第2縦膨張部と、前記第1縦膨張部及び前記第2縦膨張部のシート下方側の部分をシート前後方向につなぐ下膨張部と、布状に形成されていると共に前記第1縦膨張部及び前記第2縦膨張部における前記下膨張部よりもシート上方側の部分をシート前後方向につなぎ、車両の衝突時に移動された前記着座乗員の上体が支持される接続部と、を備えている。
請求項1記載のエアバッグ装置によれば、エアバッグの第1縦膨張部(後膨張部)、第2縦膨張部(前膨張部)及び下膨張部が膨張すると、第1縦膨張部が着座乗員のシート幅方向一方側に配置されると共に、第2縦膨張部が着座乗員のシート幅方向一方側かつ第1縦膨張部に対してシート前方側に配置される。また、この状態では、第1縦膨張部及び第2縦膨張部のシート下方側の部分が下膨張部によってシート前後方向につながれていると共に、第1縦膨張部及び第2縦膨張部における下膨張部よりもシート上方側の部分が接続部によってシート前後方向につながれている。ここで、車両の衝突時に、車両用シートに着座した乗員の上体がシート幅方向一方側のシート斜め前方側へ向けて移動されると、着座乗員の上体は、エアバッグの第1縦膨張部と第2縦膨張部とをつなぐ接続部によって支持される。このように、請求項1記載のエアバッグ装置によれば、車両の衝突時に車両用シートに着座した乗員の上体がシート幅方向一方側のシート斜め前方側へ向けて移動された際に、当該車両用シートに着座した乗員の身体を適切に保護することができる。
本発明に係るエアバッグ装置は、車両の衝突時に車両用シートに着座した乗員の上体がシート幅方向一方側のシート斜め前方側へ向けて移動された際に、当該車両用シートに着座した乗員の身体を適切に保護することができる、という優れた効果を有する。
第1実施形態のエアバッグ装置を備えた車両用シートをシート斜め前方側から見た斜視図である。 第1実施形態のエアバッグ装置のエアバッグが展開した状態を模式的に示す側面図である。 第1実施形態に係るエアバッグ装置のエアバッグが折り畳まれる第1の工程を説明するための説明図である。 第1実施形態に係るエアバッグ装置のエアバッグが折り畳まれる第2の工程を説明するための説明図である。 第1実施形態に係るエアバッグ装置のエアバッグが折り畳まれる第3の工程を説明するための説明図である。 第3の工程を経た後の第1実施形態に係るエアバッグ装置のエアバッグを示す斜視図である。 シートの向きが変更された車両用シートに乗員が着座した状態で車両が前面衝突した際の着座乗員の移動方向を説明するための平面図である。 図7に示された形態で車両が前面衝突した際の衝突初期のエアバッグと着座乗員との位置関係を模式的に示した平面図である。 エアバッグと着座乗員との位置関係を模式的に示した図8に対応する平面図であり、着座乗員の身体がエアバッグによって支持された状態を示している。 図7に示された形態で車両が前面衝突した際の衝突初期のエアバッグと着座乗員との位置関係を模式的に示した側面図である。 図10に示された状態におけるエアバッグと着座乗員との位置関係を模式的に示した正面図である。 図10に示された状態におけるエアバッグと着座乗員の頭部との位置関係を模式的に示した平面図である。 エアバッグと着座乗員との位置関係を模式的に示した図10に対応する側面図であり、着座乗員がエアバッグに当接し始めた状態を示している。 図13に示された状態におけるエアバッグと着座乗員との位置関係を模式的に示した正面図である。 図13に示された状態におけるエアバッグと着座乗員の頭部との位置関係を模式的に示した平面図である。 エアバッグと着座乗員との位置関係を模式的に示した図10に対応する側面図であり、着座乗員がエアバッグに支持されている状態を示している。 図16に示された状態におけるエアバッグと着座乗員との位置関係を模式的に示した正面図である。 図16に示された状態におけるエアバッグと着座乗員の頭部との位置関係を模式的に示した平面図である。 第2実施形態に係るエアバッグ装置を備えた車両用シートをシート斜め前方側から見た斜視図である。 第3実施形態のエアバッグ装置のエアバッグが展開した状態を示す側面図である。 第3実施形態のエアバッグ装置のエアバッグが展開した状態を示す正面図である。 第4実施形態のエアバッグ装置のエアバッグが展開した状態を示す側面図である。
(第1実施形態に係るエアバッグ装置10)
図1〜図6を用いて本発明の第1実施形態に係るエアバッグ装置10について説明する。
図1に示されるように、本実施形態のエアバッグ装置10は、車両の乗員が着座する車両用シート12に設けられている。なお、以下の説明において前後、左右、上下の方向を示して説明するときは、車両用シート12に着座した乗員から見たシート前後方向、シート左右方向(シート幅方向)、シート上下方向を示すものとする。また、各図に適宜示す矢印FR1はシート前方向、矢印UPはシート上方向、矢印RHはシート右方向、矢印LHはシート左方向をそれぞれ示すものとする。また、車両の前後方向の前方向を矢印FR2で示すものとする。
本実施形態のエアバッグ装置10が設けられた車両用シート12は、着座乗員の臀部を支持するシートクッション14と、着座乗員の背部を支持するシートバック16と、着座乗員の頭部を支持するヘッドレスト18と、を備えている。
車両用シート12は、図示しないリクライニング機構を備えている。これにより、シートバック16をシートクッション14に対してシート前後方向にリクライニングさせることが可能となっていると共に、シートバック16のシートクッション14に対するリクライニング角度を所望の位置で固定することが可能となっている。
また、車両用シート12は、図示しないスライド機構を備えている。これにより、車両用シート12をシート前後方向にスライドさせることが可能となっていると共に、車両用シート12のシート前後方向の位置を所望の位置で固定することが可能となっている。
さらに、車両用シート12は、回転機構20を備えている。これにより、車両用シート12をシート上下方向を軸方向として回転させることが可能となっていると共に、車両用シート12の向きを所望の位置で固定することが可能となっている。
ここで、車両用シート12は、車両の乗員が運転操作をすることなく自動で走行することが可能とされた車両の車室内に設けられており、車室内における車幅方向の右側に配置された右側の車両用シートである。そして、エアバッグ装置10は、シートバック16における左側(車幅方向内側(矢印IN側))の端部16Lの内部に設けられている。なお、本実施形態では、サイドエアバッグ装置22がシートバック16における右側(車幅方向外側(矢印OUT側))の端部16Rの内部に設けられている。また、本実施形態では、エアバッグ装置10とサイドエアバッグ装置22とがシート正面視で左右対称となるような状態で、シートバック16における左側の端部16Lの内部及び右側の端部16Rの内部にそれぞれ格納されている。なお、右側の車両用シート12の構成を車室内における車幅方向の左側に配置された左側の車両用シートに適用する場合、エアバッグ装置10をシートバック16における右側(車幅方向内側)の端部の内部に設け、サイドエアバッグ装置22をシートバック16における左側(車幅方向外側)の端部の内部に設けた構成とすればよい。
図1及び図2に示されるように、エアバッグ装置10は、ガスを発生させるインフレータ24と、インフレータ24が発生したガスが内部に供給されることで膨張する膨張部28を有するエアバッグ26と、を含んで構成されている。
図2には、内部にガスが供給されて車両用シート12(図1参照)に着座した乗員Pの左側に展開した状態のエアバッグ26が示されている。この図に示されるように、エアバッグ26は、袋状に形成されていると共に膨張後の形状がシート側面視で上方側が開放されたU字状とされた膨張部28を備えている。ここで、膨張部28や後述する頭部支持布36及び肩部支持布38の寸法は、車両用シート12に着座した乗員Pの体格が大柄な男性であると仮定して設定している。一例として、膨張部28等の寸法は、車両用シート12に着座した乗員Pの体格がNHTSA(National Highway Traffic Safety Administration:米国高速道路交通安全協会)の規格[49CFR Part572]に基づいて製造されたAM95ダミーと同体型であると仮定して設定している。
この膨張部28は、車両用シート12に着座した乗員Pの左側において当該乗員Pの頭部P1から胸部P3にかけての範囲と左右方向に対向して配置される第1縦膨張部30(後膨張部)を備えている。この第1縦膨張部30は、上下方向に縦長とされた柱状に形成されている。また、第1縦膨張部30の上端部30Aは、上方側へ向かうにつれて窄まると共に緩やかに湾曲された球面状に形成されている。
また、膨張部28は、車両用シート12に着座した乗員Pの左側において第1縦膨張部30に対してシート前方側に配置される第2縦膨張部32(前膨張部)を備えている。この第2縦膨張部32の形状及び寸法は、第1縦膨張部30とほぼ同じ形状及び寸法に設定されている。
さらに、膨張部28は、車両用シート12に着座した乗員Pの左側において第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32のシート下方側の部分をシート前後方向につなぐ下膨張部34を備えている。この下膨張部34は、車両用シート12に着座した乗員Pの臀部P4から大腿部P5にかけての範囲と左右方向に対向して配置されるようになっている。なお、本実施形態では、インフレータ24が発生したガスが下膨張部34における第1縦膨張部30側から供給されるようになっている。
なお、本実施形態のエアバッグ26は、膨張部28内に供給されたガスを排出するベントホール等が設けられていない構成となっている。これにより、膨張部28の膨張状態を保つことが可能となっている。
また、エアバッグ26は、第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32における下膨張部34よりもシート上方側の部分をシート前後方向につなぐ接続部としての頭部支持布36及び肩部支持布38を備えている。
頭部支持布36は、膨張部28を形成する素材と同様の素材で布状に形成されている。また、頭部支持布36は、シート左右方向を厚み方向とすると共にシート側面視で矩形状に形成されている。そして、この頭部支持布36は、第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32におけるシート上方側の端部30A、32Aを含むシート上方側の部分30B、32Bを前後方向につないでいる。また、頭部支持布36は、車両用シート12に着座した乗員Pの頭部P1とシート上下方向のほぼ同じ位置に配置されるようになっている。
肩部支持布38は、膨張部28を形成する素材と同様の素材で布状に形成されている。また、肩部支持布38は、シート左右方向を厚み方向とすると共にシート側面視で矩形状に形成されている。そして、この肩部支持布38は、第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32におけるシート上下方向の中間部30C、32Cを前後方向につないでいる。また、肩部支持布38は、車両用シート12に着座した乗員Pの肩部P2とシート上下方向のほぼ同じ位置に配置されるようになっている。また、本実施形態では、肩部支持布38の上縁38Aと頭部支持布36の下縁36Aとがシート上下方向のほぼ同じ位置に配置されている。なお、肩部支持布38の上縁38Aと頭部支持布36の下縁36Aとを接続した構成としてもよいし、接続しない構成としてもよい。また、肩部支持布38の厚み寸法を頭部支持布36の厚み寸法と異ならせること等により、肩部支持布38が引っ張られた際の変形特性と頭部支持布36が引っ張られた際の変形特性とが異なるようにしてもよい。
以上説明したエアバッグ26は、所定の形状に折りたたまれた状態でシートバック16における左側の端部16Lの内部に格納されている。
一例として、図3に示されるように、エアバッグ26は、第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32と下膨張部34との境目40を起点として折り畳まれる(第1の工程)。次に、図4に示されるように、第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32の長手方向のほぼ中央42を起点として、第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32のシート上方側の部分30B、32Bが下膨張部34が配置された側とは反対側に配置されるように折り畳まれる(第2の工程)。すなわち、第1の工程及び第2の工程において、エアバッグ26が、第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32の長手方向に蛇腹折り(アコーディオン折り)で折り畳まれる。次に、図5に示されるように、第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32の長手方向に蛇腹折り(アコーディオン折り)で折り畳まれたエアバッグ26が、第1縦膨張部30及び第2縦膨張部32の短手方向に蛇腹折り(アコーディオン折り)で折り畳まれる(第3の工程)。図6に示されるように、以上の工程を経て折り畳まれたエアバッグ26が、シートバック16における左側の端部16Lの内部に格納されている。そして、エアバッグ26は、シートバック16の縫製部や他の部分よりも薄肉とされたティアラインを破断させることにより、シートバック16における左側の端部16Lから車両用シート12に着座した乗員Pの左側に展開するようになっている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1に示されるように、以上説明したエアバッグ装置10を備えた車両用シート12は、回転機構20を有することによって当該車両用シート12を回転させることができる。一例として、図7に示された例では、シート前方向(矢印FR1方向)と車両の前方向(矢印FR2方向)とのなす角度が車両平面視で45°となる位置で車両用シート12が固定されている。この位置に固定された車両用シート12に乗員Pが着座した状態かつ乗員Pが3点式シートベルト装置60のシートベルト62を装着した状態で、車両が前面衝突の一形態である正面衝突をすると、この乗員Pの身体が、シート左側のシート斜め前方側へ向けて移動される。すなわち、乗員Pの身体が、車両の前方側へ向けて移動される。
その一方で、車両用シート12のシート前方側が上記の方向へ向けられた状態で、車両が正面衝突したことが図示しないセンサによって検出されると、図2に示されるように、インフレータ24が発生したガスがシートバック16における左側の端部16Lの内部に格納されたエアバッグ26の膨張部28内に供給される。これにより、エアバッグ26が、シートバック16における左側の端部16Lから車両用シート12(図1参照)に着座した乗員Pの左側に展開する。
そして、図8及び図9に示されるように、シート左側のシート斜め前方側へ向けて移動する着座乗員Pの上体は、エアバッグ26の頭部支持布36及び肩部支持布38によって支持される。
詳述すると、図10〜図12に示されるように、車両の前面衝突時に着座乗員Pのシート斜め前方側への移動(矢印B方向への移動)が開始される前又は移動の初期においては、エアバッグ26の着座乗員Pの左側への展開は完了している。これらの図の例では、着座乗員Pの臀部P4付近がエアバッグ26の下膨張部34と左右方向に対向して配置される。また、着座乗員Pの頭部P1及び肩部P2が、エアバッグ26の第1縦膨張部30の上端部及び上下方向の中央部と左右方向に対向して配置される。
そして、図13〜図15に示されるように、着座乗員Pのシート斜め前方側への移動が開始されると又は着座乗員Pのシート斜め前方側への移動距離が増えると、着座乗員Pの臀部P4付近がエアバッグ26の下膨張部34に当接する。また、着座乗員Pの頭部P1及び肩部P2が、エアバッグ26の第1縦膨張部30と第2縦膨張部32との間に配置される。これらの図の例では、着座乗員Pの肩部P2が、エアバッグ26の第1縦膨張部30の右前面上を滑るように移動して、着座乗員Pの頭部P1及び肩部P2が、エアバッグ26の第1縦膨張部30と第2縦膨張部32との間に配置される。
そしてさらに、図16〜図18に示されるように、着座乗員Pのシート斜め前方側への移動距離が増えると、着座乗員Pの臀部P4付近がエアバッグ26の下膨張部34を押圧した状態で、着座乗員Pの臀部P4付近が下膨張部34によって支持される。また、着座乗員Pの肩部P2がエアバッグ26の肩部支持布38を押圧した状態で、かつ肩部支持布38がシート左側へ凸状に撓み変形した状態で、着座乗員Pの肩部P2が肩部支持布38によって支持される。さらに、着座乗員Pの頭部P1がエアバッグ26の頭部支持布36を押圧した状態で、かつ頭部支持布36がシート左側へ凸状に撓み変形した状態で、着座乗員Pの頭部P1が頭部支持布36によって支持される。なお、これらの図の例では、頭部支持布36のシート左側への撓み変形量が、肩部支持布38のシート左側への撓み変形両よりも多くなっている。
以上説明したように、本実施形態のエアバッグ装置10では、車両用シート12のシート前方側が上記の方向へ向けられた状態における車両の正面衝突時に、車両用シート12に着座した乗員Pの身体を適切に保護することができる。特に、着座乗員Pの頭部P1及び肩部P2が、エアバッグ26の第1縦膨張部30と第2縦膨張部32との間に配置可能に構成することにより、着座乗員Pの頭部P1及び肩部P2が頭部支持布36及び肩部支持布38によってそれぞれ包み込まれるように拘束される。これにより、頭部P1の回転変位に伴う傷害値(所謂BrIC傷害値)を効果的に低減することができる。
なお、以上説明したエアバッグ装置10は、車両用シート12のシート前方側が車両の右斜め前方側へ向けられた状態だけではなく、車両用シート12に着座した乗員Pの身体がシート左側のシート斜め前方側へ向けて移動される可能性がある場合にも作動される。一例として、車両用シート12のシート前方側が車両の前方側へ向けられた状態で、車両の左前部が前面衝突の一形態であるオフセット衝突した場合等にエアバッグ装置10が作動される。この場合においても、シート左側のシート斜め前方側へ向けて移動された着座乗員Pの身体を適切に保護することができる。
また、エアバッグ装置10は、車両用シート12に着座した乗員Pの身体がシート左側へ向けて移動される可能性がある場合にも作動される。一例として、車両用シート12のシート前方側が車両の前方側へ向けられた状態で、着座乗員Pが車幅方向内側へ移動するような衝突形態(所謂ファーサイド側突など)で車両が側面衝突した場合等にエアバッグ装置10が作動される。この場合においても、車幅方向内側へ向けて移動された着座乗員Pの身体を適切に保護することができる。
また、本実施形態では、エアバッグ26における頭部支持布36及び肩部支持布38と対応する部分が膨張しない構成となっている。これにより、膨張部28内の容積を少なくすることができる。その結果、インフレータ24が発生したガスによって膨張部28を速やかに膨張させることができ、エアバッグ26を着座乗員Pの左側に速やかに展開させることができる。
また、本実施形態では、インフレータ24が発生したガスが下膨張部34側から供給されるようになっている。これにより、エアバッグ26が下膨張部34側から膨張し、着座乗員Pの臀部P4付近を下膨張部34によって速やかに支持させることができる。
また、本実施形態では、エアバッグ装置10とサイドエアバッグ装置22とが、シート正面視で左右対称となるような状態でシートバック16における左側の端部16Lの内部及び右側の端部16Rの内部にそれぞれ格納されている。これにより、シートバック16内にエアバッグ装置10及びサイドエアバッグ装置22が格納されることによる座り心地への影響を小さくすることができる。また、エアバッグ26をシートバック16における右側の端部16R内に格納する(組付ける)際の作業性と、サイドエアバッグ装置22のエアバッグをシートバック16における右側の端部16R内に格納する(組付ける)際の作業性と、をほぼ同じ作業性にすることができる。
(第2実施形態に係るエアバッグ装置44)
次に、図19を用いて本発明の第2実施形態に係るエアバッグ装置44について説明する。
図19に示されるように、本実施形態のエアバッグ装置44は、当該エアバッグ装置44がシートクッション14における左側の端部14Lに設けられていること、及びインフレータ24が発生したガスが下膨張部34(図2参照)における第1縦膨張部30と第2縦膨張部32との間の中央部から供給されるようになっていることを除いては、前述の第1実施形態に係るエアバッグ装置10と同様に構成されている。
以上説明した本実施形態に係るエアバッグ装置44では、インフレータ24が発生したガスが下膨張部34(図2参照)における第1縦膨張部30と第2縦膨張部32との間の中央部から供給されることにより、前述の第1実施形態に係るエアバッグ装置10と比べて、第2縦膨張部32の第1縦膨張部30に対する膨張遅れを抑制することができる。
(第3実施形態に係るエアバッグ装置46)
次に、図20及び図21を用いて本発明の第3実施形態に係るエアバッグ装置46について説明する。なお、第3実施形態に係るエアバッグ装置46において、前述の第1実施形態に係るエアバッグ装置10と対応する部材及び部分には、第1実施形態に係るエアバッグ装置10と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図20及び図21に示されるように、本実施形態のエアバッグ装置46は、シートバック16の左側に設けられたアームレスト48から着座乗員Pの左側に展開する第1エアバッグ50と、シートバック16の左側の端部16Lから着座乗員Pの左側かつ第1エアバッグ50のシート上方側に展開する第2エアバッグ52と、を含んで構成されている。
第1エアバッグ50は、その全体が袋状に形成されていると共にシート側面視で矩形状に形成されている。この第1エアバッグ50は、車両用シート12に着座した乗員Pの臀部P4から大腿部P5にかけての範囲と左右方向に対向して配置されるようになっている。
第2エアバッグ52は、環状に形成された膨張部28と、膨張部28の中央部分の開口を閉止するように設けられた頭部支持布36と、を含んで構成されている。なお、第2エアバッグ52の下膨張部47は、前述の下膨張部34(図2参照)と対応する部分であり、乗員Pの胸部P3の左側に配置される。
以上説明した本実施形態のエアバッグ装置46においても、シート左側のシート斜め前方側やシート左側へ向けて移動された着座乗員Pの身体を適切に保護することができる。
また、本実施形態のエアバッグ装置46では、第1エアバッグ50がアームレスト48から展開する構成とすることにより、シート左側のシート斜め前方側やシート左側へ向けて移動された着座乗員Pの身体がアームレスト48に直接接触することを防止又は抑制することができる。
(第4実施形態に係るエアバッグ装置54)
次に、図22を用いて本発明の第4実施形態に係るエアバッグ装置54について説明する。なお、第4実施形態に係るエアバッグ装置54において、前述の第1実施形態に係るエアバッグ装置10と対応する部材及び部分には、第1実施形態に係るエアバッグ装置10と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図22に示されるように、本実施形態のエアバッグ装置54は、頭部支持布36が外周縁が縫製されて袋状に形成されていると共に、膨張部28内のガスが可変ベントホール56を通じて2枚の頭部支持布36の間に供給されることに特徴がある。また、可変ベントホール56は、車両用シート12のシート前方側が車両の前方側へ向けられた状態で、車両が側面衝突した場合に開放されるようになっている。すなわち、可変ベントホール56は、着座乗員Pの頭部P1が当該着座乗員Pの左側の乗員へ衝突する可能性がある場合に開放されるようになっている。
以上説明した、本実施形態では、可変ベントホール56が開放されて、膨張部28内のガスが可変ベントホール56を通じて2枚の頭部支持布36の間に供給されることにより、着座乗員Pの頭部P1を支持する2枚の頭部支持布36と対応する部分の厚みを厚くすることができる。これにより、着座乗員Pの頭部P1が当該着座乗員Pの左側の乗員へ直接接触することを防止又は抑制することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 エアバッグ装置
12 車両用シート
26 エアバッグ
30 第1縦膨張部
32 第2縦膨張部
34 下膨張部
36 頭部支持布(接続部)
38 肩部支持布(接続部)
44 エアバッグ装置
46 エアバッグ装置
54 エアバッグ装置
P 乗員




Claims (1)

  1. シート上下方向を軸方向として回転変位可能な車両用シートにおけるシート幅方向一方側に設けられ、内部にガスが供給されることで膨張するエアバッグを備え、
    前記エアバッグは、
    前記車両用シートに着座した着座乗員のシート幅方向一方側に配置される第1縦膨張部と、
    前記着座乗員のシート幅方向一方側かつ前記第1縦膨張部に対してシート前方側に配置される第2縦膨張部と、
    前記第1縦膨張部及び前記第2縦膨張部のシート下方側の部分をシート前後方向につなぐ下膨張部と、
    布状に形成されていると共に前記第1縦膨張部及び前記第2縦膨張部における前記下膨張部よりもシート上方側の部分をシート前後方向につなぎ、車両の衝突時に移動された前記着座乗員の上体が支持される接続部と、
    を備えたエアバッグ装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20240375604A1 (en) * 2023-05-08 2024-11-14 Volvo Car Corporation Airbag module for a vehicle, vehicle comprising an airbag module, use of an airbag module and method for protecting an occupant by a collision using an airbag module

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US20240375604A1 (en) * 2023-05-08 2024-11-14 Volvo Car Corporation Airbag module for a vehicle, vehicle comprising an airbag module, use of an airbag module and method for protecting an occupant by a collision using an airbag module

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