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JP2021059936A - 螺旋状羽根付鋼管杭、ソイルセメント合成杭及びその造成方法 - Google Patents

螺旋状羽根付鋼管杭、ソイルセメント合成杭及びその造成方法 Download PDF

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JP2021059936A
JP2021059936A JP2019185886A JP2019185886A JP2021059936A JP 2021059936 A JP2021059936 A JP 2021059936A JP 2019185886 A JP2019185886 A JP 2019185886A JP 2019185886 A JP2019185886 A JP 2019185886A JP 2021059936 A JP2021059936 A JP 2021059936A
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和也 小川
Kazuya Ogawa
和也 小川
玉井 俊行
Toshiyuki Tamai
俊行 玉井
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Asahi Kasei Construction Materials Corp
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Abstract

【課題】ソイルセメント合成杭に比較的大きな水平力が作用して水平方向における変位が大きくなっても、鋼管杭とソイルセメント柱体との一体性を維持する。
【解決手段】ソイルセメント合成杭Pは、鋼管杭本体10と鋼管杭本体10に取り付けられた一つ以上の螺旋状羽根20とを有する螺旋状羽根付鋼管杭1を、地盤G中に造成されるソイルセメント柱体2に挿入することにより形成したものであって、螺旋状羽根20の上面21から上方へと突出する上方突起22を、螺旋状羽根20の外周に沿って設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、螺旋状羽根付鋼管杭、ソイルセメント合成杭及びその造成方法に関する。
現在、地盤を改良するための合成杭を造成する方法が種々提案され、実用化されている。例えば、セメントを主成分としたスラリーを地盤中に注入しながら撹拌混合装置で地盤とスラリーとを機械的に撹拌混合してソイルセメント柱体を造成し、硬化前のソイルセメント柱体に螺旋状羽根付鋼管杭を捩り込み貫入させて両者を一体化させることにより、合成杭を造成する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2001−317050号公報 特開2003−96771号公報
しかし、特許文献1や特許文献2に記載されたような従来の技術においては、合成杭に水平力が作用して変位が大きくなると、ソイルセメント柱体にひびが入り易く、螺旋状羽根付鋼管杭とソイルセメント柱体との一体性を維持することが困難である、という問題があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ソイルセメント合成杭に比較的大きな水平力が作用して水平方向における変位が大きくなっても、鋼管杭とソイルセメント柱体との一体性を維持することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る螺旋状羽根付鋼管杭は、鋼管杭本体と、鋼管杭本体に取り付けられた一つ以上の螺旋状羽根と、を備えるものであって、螺旋状羽根の上面から上方へと突出する上方突起及び/又は螺旋状羽根の下面から下方へと突出する下方突起が、螺旋状羽根の外周に沿って設けられているものである。
また、本発明に係るソイルセメント合成杭は、鋼管杭本体と鋼管杭本体に取り付けられた一つ以上の螺旋状羽根とを有する螺旋状羽根付鋼管杭が、地盤中に造成されるソイルセメント柱体に挿入されることにより形成されたものであって、螺旋状羽根の上面から上方へと突出する上方突起及び/又は螺旋状羽根の下面から下方へと突出する下方突起が、螺旋状羽根の外周に沿って設けられているものである。
また、本発明に係るソイルセメント合成杭の造成方法は、鋼管杭本体に一つ以上の螺旋状羽根を取り付けることにより螺旋状羽根付鋼管杭を形成する羽根取付工程と、地盤中に造成されるソイルセメント柱体に螺旋状羽根付鋼管杭を挿入する杭挿入工程と、を含む方法であって、螺旋状羽根の上面から上方へと突出する上方突起及び/又は螺旋状羽根の下面から下方へと突出する下方突起を、螺旋状羽根の外周に沿って設ける突起増設工程を含むものである。
かかる構成及び方法を採用すると、螺旋状羽根の上面(下面)から上方(下方)へと突出する上方(下方)突起を螺旋状羽根の外周に沿って設けているため、合成杭の外周に近い位置に突起を配置することができる。従って、当該突起による応力伝達範囲を広くすることができるので、合成杭に水平力が作用して合成杭の水平方向における変位が大きくなっても、鋼管杭とソイルセメント柱体との一体性を維持することができる。この結果、大きな水平力に対抗することができる。
本発明に係る螺旋状羽根付鋼管杭及びソイルセメント合成杭において、鋼管杭本体の杭頭から1m以内の位置に螺旋状羽根を設けることができる。また、本発明に係る造成方法において、羽根取付工程では、螺旋状羽根を、鋼管杭本体の杭頭から1m以内の位置に設けることができる。
かかる構成及び方法を採用すると、螺旋状羽根を、鋼管杭本体の杭頭から1m以内の位置に設けているため、螺旋状羽根の外周に沿って設けた上方突起及び/又は下方突起を鋼管杭本体の杭頭に近い位置に配置することができる。従って、より大きな水平力に対抗することができる。
本発明に係る螺旋状羽根付鋼管杭及びソイルセメント合成杭において、螺旋状羽根の外周の50%以上にわたって上方突起及び/又は下方突起を設けることができる。また、本発明に係る造成方法において、突起増設工程では、上方突起及び/又は下方突起を、螺旋状羽根の外周の50%以上にわたって設けることができる。
かかる構成及び方法を採用すると、上方突起及び/又は下方突起を、螺旋状羽根の外周の50%以上にわたって設けているため、当該突起による水平力対抗効果をより高めることができる。
本発明に係る螺旋状羽根付鋼管杭及びソイルセメント合成杭において、鋼管杭本体は、杭頭を含む上方鋼管杭と、上方鋼管杭よりも鉛直方向下方に配置されるとともに上方鋼管杭よりも外径が小さい下方鋼管杭と、を有することができる。かかる場合において、上方鋼管杭と下方鋼管杭を、杭軸方向に沿って漸次外径が変化するテーパー型鋼管杭によって接続することができる。また、本発明に係る造成方法において、杭頭を含む上方鋼管杭と、上方鋼管杭よりも鉛直方向下方に配置されるとともに上方鋼管杭よりも外径が小さい下方鋼管杭と、を杭軸方向に沿って漸次外径が変化するテーパー型鋼管杭によって接続することにより鋼管杭本体を形成する鋼管杭形成工程を含むことができる。
かかる構成及び方法を採用すると、外径の異なる上方鋼管杭と下方鋼管杭を、杭軸方向に沿って漸次外径が変化するテーパー型鋼管杭によって接続しているため、杭に急激な断面変化が生じることを防止することができる。従って、杭の急激な断面変化に起因する応力集中によりソイルセメント柱体に亀裂が生じることを防止することができる。また、杭頭を含む上方鋼管杭が下方鋼管杭よりも大きな外径を有する(拡径されている)ことにより、杭埋設時における周辺地盤への押圧効果を増大させることができる。
本発明によれば、ソイルセメント合成杭に比較的大きな水平力が作用して水平方向における変位が大きくなっても、鋼管杭とソイルセメント柱体との一体性を維持することが可能となる。
本発明の実施形態に係るソイルセメント合成杭を構成する螺旋状羽根付鋼管杭の正面図である。 図1に示す螺旋状羽根付鋼管杭のテーパー型鋼管杭の側面図である。 図1に示す螺旋状羽根付鋼管杭のテーパー型鋼管杭の変形例の側面図である。 図1に示す螺旋状羽根付鋼管杭の螺旋状羽根の上面図である。 本発明の実施形態に係るソイルセメント合成杭を造成する方法を説明するための説明図である。 (A)は本発明の実施形態に係るソイルセメント合成杭の造成方法で使用される撹拌混合装置の構成を示す構成図であり、(B)及び(C)は撹拌混合装置の変形例を示す構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態はあくまでも好適な適用例であって、本発明の適用範囲がこれに限定されるものではない。
まず、図1〜図4を用いて、本実施形態に係るソイルセメント合成杭P(図5)を構成する螺旋状羽根付鋼管杭(以下、単に「鋼管杭」ということがある)1の構成について説明する。鋼管杭1は、図1に示すように、金属製の中空杭である鋼管杭本体10と、鋼管杭本体10に取り付けられた複数の螺旋状羽根20と、を備えている。
鋼管杭本体10は、図1及び図2に示すように、径の異なる2本の鋼管杭(上方鋼管杭11A及び下方鋼管杭11B)をテーパー型鋼管杭11Cによって接続して構成したものである。各鋼管杭11A・11B・11Cとして、JIS規格である一般構造用炭素鋼鋼管(STK400、STK490)や鋼管杭(SKK400、SKK490)、及びこれらに類する鋼材(これらの後継の鋼材を含む。)が用いられる。また、螺旋状羽根20の材質としては、JIS規格である溶接構造用圧延鋼材(SM490)やこれに類する鋼材(これの後継の鋼材を含む。)が用いられる。螺旋状羽根20は、主に工場で、主に溶接によって鋼管部材に取付けられるが、取り付けの場所や方法は、これらに限られるものではない。
上方鋼管杭11Aは、杭頭11Aaを含むものであり、小径鋼管杭11Bよりも鉛直方向上方に配置されるとともに、下方鋼管杭11Bよりも大きな外径を有している。このため、杭埋設時における周辺地盤への押圧効果を増大させることができる。下方鋼管杭11Bは、上方鋼管杭11Aよりも鉛直方向下方に配置されるとともに、上方鋼管杭11Aよりも小さい外径を有している。上方鋼管杭11Aの外径DA及び下方鋼管杭11Bの外径DBは、造成するソイルセメント合成杭Pの規模等に応じて適宜設定することができる。例えば、上方鋼管杭11Aの外径DAを100〜318.5mm程度に設定し、下方鋼管杭11Bの外径DBを65〜300mm程度に設定することができる。すなわち、上方鋼管杭11Aの外径DAを、下方鋼管杭11Bの外径DBの1.1〜1.5倍程度に設定することができる。
上方鋼管杭11Aと下方鋼管杭11Bとを接続するテーパー型鋼管杭11Cは、図2に示すように、杭軸方向に沿って漸次外径が変化するように構成されている。これにより、杭の急激な断面変化に起因する応力集中により杭に亀裂が生じることを防止することができる。テーパー型鋼管杭11Cの上端の外径は、上方鋼管杭11Aの外径DAと同一とされ、テーパー型鋼管杭11Cの下端の外径は、下方鋼管杭11Bの外径DBと同一とされている。テーパー型鋼管杭11Cの縮径率(テーパー型鋼管杭11Cの外径差DA−DBの1/2をテーパー型鋼管杭11Cの長さLで割った値:(DA−DB)/2L)は、例えば1/100〜15/100程度に設定することができる。
なお、テーパー型鋼管杭11Cの形状は、図2に示すように上端から下端まで一定の縮径率で変化するような形状に限られるものではなく、例えば縮径率が杭軸方向に沿って変化してもよい。また、図3に示すように、杭軸方向における略中間部のみが縮径するような形状を採用することもできる。
本実施形態においては、掘削用の鋭角な補助金具に代えて、鋼管杭本体10の先端側(鉛直方向下方)に配置される下方鋼管杭11Bの先端部に、平滑な底蓋を取り付けている。このように杭を閉塞状態とすることにより、鋼管杭1の挿入時に周辺地盤を押付ける力が発生し、地盤の緩みを防止するとともにより高い摩擦力を発現することが可能となる。また、鋼管杭1の挿入を補助するために杭底蓋に掘削刃を設ける構造としてもよい。このように、杭底蓋に掘削刃を設けることにより、下方鋼管杭11Bの先端部に平滑な底蓋を取り付けたことによる掘削力の低下を抑えることができる。なお、鋼管杭本体10の先端側に配置される下方鋼管杭11Bの先端部に底蓋を取り付けずに開放状態とすることもできる。
上方鋼管杭11A及び下方鋼管杭11Bには、螺旋状羽根20が取り付けられている。本実施形態においては、図1に示すように、3つの螺旋状羽根20を上方鋼管杭11A及び下方鋼管杭11Bに各々取り付けており、この際、隣接する螺旋状羽根20を180°回転させた状態で各鋼管杭11A・11Bに取り付けている。このように螺旋状羽根20を取り付けることにより、後述するソイルセメント柱体2(図5)の内部に鋼管杭1をバランス良く捩り込むことができる。本実施形態においては、鋼管杭本体10の杭頭11Aaから1m以内の位置に最上部の螺旋状羽根20を設けている。
螺旋状羽根20の直径は、造成するソイルセメント合成杭Pの直径等に応じて適宜(例えば上方鋼管杭11Aの直径の2.5〜3倍程度に)設定することができる。螺旋状羽根20同士の間隔は、上方鋼管杭11A及び下方鋼管杭11Bの長さに応じて適宜(例えば2.0〜3.0m程度に)設定することができる。螺旋状羽根20は、鋼管杭本体10を構成する各鋼管杭11A・11B・11Cと同じ材料で構成することができる。
各螺旋状羽根20には、図1及び図4に示すように、螺旋状羽根20の上面21から上方へと突出する上方突起22が、螺旋状羽根20の外周に沿って設けられている。本実施形態においては、図4に示すように、螺旋状羽根20の外周に沿って等間隔をおいて同一周長で同一厚さの上方突起22を3つ設けており、これら3つの上方突起22が設けられた領域は、螺旋状羽根20の全外周の75%を占めている。このように螺旋状羽根20の上面21から上方へと突出する上方突起22を螺旋状羽根20の外周に沿って設けているため、合成杭Pの外周に近い位置に突起22を配置することができ、当該突起22による応力伝達範囲を広くすることができるので、合成杭Pに水平力が作用して合成杭の水平方向における変位が大きくなっても、鋼管杭1とソイルセメント柱体2との一体性を維持することができる。
上方突起22が設けられる領域は、図4に示すような領域(螺旋状羽根20の全外周の75%)に限られるものではなく、例えば螺旋状羽根20の全外周(100%)にわたって上方突起22を設けることもできる。また、上方突起22の数は3つに限られるものではなく、2つ又は4つ以上設けることもできる。複数の上方突起22の間隔は、等間隔でもよく、等間隔でなくてもよい。上方突起22が設けられる領域は、螺旋状羽根20の外周の50%以上とする。上方突起22が設けられる領域が螺旋状羽根20の外周の50%未満であると、充分な水平力対抗効果が得られないため好ましくない。上方突起22の高さHは、螺旋状羽根20の外径等に応じて適宜(例えば13〜100mm程度に)設定することができる。また、上方突起22の厚さ(径方向の寸法)Tは、螺旋状羽根20の外径等に応じて適宜(例えば13〜100mm程度に)設定することができる。
次に、図5及び図6を用いて、鋼管杭1を用いてソイルセメント合成杭Pを造成する方法について説明する。
まず、図5(A)及び図5(B)に示すように、地盤Gの改良対象位置に造成装置3を設置し、機械式深層混合処理工法によってソイルセメント柱体2を造成する(柱体造成工程)。造成装置3としては、オーガモータ41とオーガモータ41の回転を伝達する回転軸42とを有する駆動装置40と、回転軸42に接続した撹拌混合装置50と、を備えるものを採用することができる。撹拌混合装置50としては、図6(A)に示すように、掘削翼51と、撹拌翼52と、駆動装置40の回転軸42に接続される撹拌軸53と、を有するものを採用することができる。なお、機械式深層混合処理工法とは、セメント(又はセメントを主成分とした固化材)と水とを混練して作成したスラリーを地盤G中に注入しながら、掘削翼51及び撹拌翼52を有する撹拌混合装置50により、地盤Gとスラリーとを機械的に撹拌混合してソイルセメント柱体2を造成する地盤改良工法のことをいう。
撹拌混合装置50には、掘削翼51、撹拌翼52及び撹拌軸53に加えて、図6(B)及び図6(C)に示すように、掘削径よりも大きい径を持った共回り防止翼54を装着することが好ましく、このような共回り防止翼54を装着することにより、撹拌混合装置50を用いて効率良く地盤Gとスラリーを撹拌混合することが可能である。また撹拌混合装置50には、撹拌軸53を正転・逆転させる正逆転機構を備えることが好ましい。また、撹拌混合装置50の各撹拌翼52には、図6(C)に示すように、杭軸方向(貫入方向)に平行な掘削刃52aを複数設けることが好ましい。このように掘削刃52aを各撹拌翼52に設けることにより、撹拌混合の処理を向上させ、高速施工を実現させて施工費を低減させることができる。
柱体造成工程を経た後、図5(C)に示すように駆動装置40から撹拌混合装置50を取り外すとともに、駆動装置40に鋼管杭1を回転圧入させる治具60を取り付け、その後、図5(D)に示すように治具60に鋼管杭1を取り付ける(鋼管杭取付工程)。続いて、図5(E)に示すように駆動装置40を駆動して鋼管杭1を回転させつつソイルセメント柱体2に捩り込んで挿入する(杭挿入工程)。
本実施形態においては、杭挿入工程に先立って、上方鋼管杭11Aと下方鋼管杭11Bとをテーパー型鋼管杭11Cによって接続することにより鋼管杭本体10を形成し(鋼管杭形成工程)、鋼管杭本体10に螺旋状羽根20を取り付ける(羽根取付工程)ことにより鋼管杭1を形成しておく。羽根取付工程では、最上部の螺旋状羽根20を、鋼管杭本体10の杭頭11Aaから1m以内の位置に設けておく。また、螺旋状羽根20の上面21から上方へと突出する上方突起22を、螺旋状羽根20の外周に沿って設ける(突起増設工程)。突起増設工程では、上方突起22を、螺旋状羽根20の外周の50%以上にわたって設けるようにする。
なお、羽根取付工程及び突起増設工程は、通常、工場にて行われる。すなわち、上方鋼管杭11A及び下方鋼管杭11Bに螺旋状羽根20を取り付けるとともに、各螺旋状羽根20に上方突起22を設けておき、上方突起22付きの螺旋状羽根20が取り付けられた上方鋼管杭11A及び下方鋼管杭11Bをテーパー型鋼管杭11Cによって接続して鋼管杭本体10(鋼管杭1)を形成する。また、杭が長い場合には、現場で鋼管杭を適宜接続しながら埋設する。すなわち、最初に、鋼管杭本体10の先端側に配置される下方鋼管杭11Bをソイルセメント柱体2に捩り込んで挿入し、その後、上方鋼管杭11Aを下方鋼管杭11Bにテーパー型鋼管杭11Cによって接続した後、接続した上方鋼管杭11Aをソイルセメント柱体2に捩り込んで挿入することにより、鋼管杭本体10(鋼管杭1)の形成とソイルセメント柱体2への挿入とを連続的に行うようにする。
その後、図5(F)に示すように鋼管杭1から治具60を切り離し、鋼管杭1とソイルセメント柱体2とを一体化させることによって、地盤Gにソイルセメント合成杭Pを造成する(合成杭造成工程)。
以上説明した実施形態に係るソイルセメント合成杭Pにおいては、螺旋状羽根20の上面21から上方へと突出する上方突起22を螺旋状羽根20の外周に沿って設けているため、合成杭Pの外周に近い位置に突起22を配置することができる。従って、当該突起22による応力伝達範囲を広くすることができるので、合成杭Pに水平力が作用して合成杭Pの水平方向における変位が大きくなっても、鋼管杭1とソイルセメント柱体2との一体性を維持することができる。この結果、大きな水平力に対抗することができる。
また、以上説明した実施形態に係るソイルセメント合成杭Pにおいては、螺旋状羽根20を、鋼管杭本体10の杭頭11Aaから1m以内の位置に設けているため、螺旋状羽根20の外周に沿って設けた上方突起22を鋼管杭本体10の杭頭11Aaに近い位置に配置することができる。従って、より大きな水平力に対抗することができる。
また、以上説明した実施形態に係るソイルセメント合成杭Pにおいては、上方突起22を、螺旋状羽根20の外周の50%以上にわたって設けているため、当該突起22による水平力対抗効果をより高めることができる。
また、以上説明した実施形態に係るソイルセメント合成杭Pにおいては、外径の異なる上方鋼管杭11Aと下方鋼管杭11Bを、杭軸方向に沿って漸次外径が変化するテーパー型鋼管杭11Cによって接続しているため、杭に急激な断面変化が生じることを防止することができる。従って、杭の急激な断面変化に起因する応力集中により杭に亀裂が生じることを防止することができる。また、杭頭11Aaを含む上方鋼管杭11Aが下方鋼管杭11Bよりも大きな外径を有する(拡径されている)ことにより、杭埋設時における周辺地盤への押圧効果を増大させることができる。
なお、以上の実施形態においては、螺旋状羽根20の外周の最外縁に上方突起22を配置した例を示したが、螺旋状羽根20の外周の最外縁から若干(例えば50mm以内)径方向内側の位置に上方突起22を配置してもよい。また、以上の実施形態においては、螺旋状羽根20の上面21から上方へと突出する上方突起22を設けた例を示したが、このような上方突起22に変えて(又は上方突起22とともに)、螺旋状羽根20の下面から下方へと突出する下方突起を設けることもできる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、この実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる(例えば、雌雄のスプライン継手を上下入れ替えることができる)。また、前記実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1…螺旋状羽根付鋼管杭
2…ソイルセメント柱体
10…鋼管杭本体
11A…上方鋼管杭
11Aa…杭頭
11B…下方鋼管杭
11C…テーパー型鋼管杭
20…螺旋状羽根
21…(螺旋状羽根の)上面
22…上方突起
G…地盤
P…ソイルセメント合成杭

Claims (12)

  1. 鋼管杭本体と、前記鋼管杭本体に取り付けられた一つ以上の螺旋状羽根と、を備える螺旋状羽根付鋼管杭であって、
    前記螺旋状羽根の上面から上方へと突出する上方突起及び/又は前記螺旋状羽根の下面から下方へと突出する下方突起が、前記螺旋状羽根の外周に沿って設けられている、螺旋状羽根付鋼管杭。
  2. 前記螺旋状羽根は、前記鋼管杭本体の杭頭から1m以内の位置に設けられている、請求項1に記載の螺旋状羽根付鋼管杭。
  3. 前記上方突起及び/又は前記下方突起は、前記螺旋状羽根の外周の50%以上にわたって設けられている、請求項1又は2に記載の螺旋状羽根付鋼管杭。
  4. 前記鋼管杭本体は、杭頭を含む上方鋼管杭と、前記上方鋼管杭よりも鉛直方向下方に配置されるとともに前記上方鋼管杭よりも外径が小さい下方鋼管杭と、を有し、
    前記上方鋼管杭と前記下方鋼管杭は、杭軸方向に沿って漸次外径が変化するテーパー型鋼管杭によって接続されている、請求項1から3の何れか一項に記載の螺旋状羽根付鋼管杭。
  5. 鋼管杭本体と前記鋼管杭本体に取り付けられた一つ以上の螺旋状羽根とを有する螺旋状羽根付鋼管杭が、地盤中に造成されるソイルセメント柱体に挿入されることにより形成されたソイルセメント合成杭であって、
    前記螺旋状羽根の上面から上方へと突出する上方突起及び/又は前記螺旋状羽根の下面から下方へと突出する下方突起が、前記螺旋状羽根の外周に沿って設けられている、ソイルセメント合成杭。
  6. 前記螺旋状羽根は、前記鋼管杭本体の杭頭から1m以内の位置に設けられている、請求項5に記載のソイルセメント合成杭。
  7. 前記上方突起及び/又は前記下方突起は、前記螺旋状羽根の外周の50%以上にわたって設けられている、請求項5又は6に記載のソイルセメント合成杭。
  8. 前記鋼管杭本体は、杭頭を含む上方鋼管杭と、前記上方鋼管杭よりも鉛直方向下方に配置されるとともに前記上方鋼管杭よりも外径が小さい下方鋼管杭と、を有し、
    前記上方鋼管杭と前記下方鋼管杭は、杭軸方向に沿って漸次外径が変化するテーパー型鋼管杭によって接続されている、請求項5から7の何れか一項に記載のソイルセメント合成杭。
  9. 鋼管杭本体に一つ以上の螺旋状羽根を取り付けることにより螺旋状羽根付鋼管杭を形成する羽根取付工程と、地盤中に造成されるソイルセメント柱体に前記螺旋状羽根付鋼管杭を挿入する杭挿入工程と、を含むソイルセメント合成杭の造成方法であって、
    前記螺旋状羽根の上面から上方へと突出する上方突起及び/又は前記螺旋状羽根の下面から下方へと突出する下方突起を、前記螺旋状羽根の外周に沿って設ける突起増設工程を含む、ソイルセメント合成杭の造成方法。
  10. 前記羽根取付工程では、前記螺旋状羽根を、前記鋼管杭本体の杭頭から1m以内の位置に設ける、請求項9に記載のソイルセメント合成杭の造成方法。
  11. 前記突起増設工程では、前記上方突起及び/又は前記下方突起を、前記螺旋状羽根の外周の50%以上にわたって設ける、請求項9又は10に記載のソイルセメント合成杭の造成方法。
  12. 杭頭を含む上方鋼管杭と、前記上方鋼管杭よりも鉛直方向下方に配置されるとともに前記上方鋼管杭よりも外径が小さい下方鋼管杭と、を杭軸方向に沿って漸次外径が変化するテーパー型鋼管杭によって接続することにより前記鋼管杭本体を形成する鋼管杭形成工程を含む、請求項9から11の何れか一項に記載のソイルセメント合成杭の造成方法。
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