JP2021046450A - 防虫フィルム、及び防虫フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献1には、塩化ビニル系樹脂中に、非蒸散性防虫成分およびエルカ酸が含有されてなる防虫樹脂組成物を成形してなる徐放性防虫樹脂成形体が記載され、当該成形体は、ペット用防虫首輪として製造されている。
特許文献1によれば、当該徐放性防虫樹脂成形体は、防虫樹脂組成物を、一般的な樹脂の成形加工方法、例えば、射出成形、押出成形、プレス成形などの通常の方法により、成形できるとされる。
また、本発明は、製造過程で揮散する防虫成分の量を低減可能である、防虫フィルムの製造方法の提供を目的とする。
(1)基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも一方の側に積層された防虫層とを備え、前記防虫層は、防虫成分及び合成樹脂を含有し、
前記防虫成分は、15〜25℃で揮散して防虫効果を発揮する常温揮散性であり、
前記合成樹脂が塩化ビニル系樹脂であり、
前記塩化ビニル系樹脂の平均重合度が600〜3000である、防虫成分揮散型防虫フィルム。
(2)前記防虫層100質量部に対し、前記防虫成分を10〜40質量部含有する前記(1)に記載の防虫成分揮散型防虫フィルム。
(3)前記防虫成分が、ピレスロイド系化合物である前記(1)又は(2)に記載の防虫成分揮散型防虫フィルム。
(4)更に、前記防虫層の基材フィルムが積層された側とは反対側に、剥離可能に積層された保護フィルムを備える、前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の防虫成分揮散型防虫フィルム。
(5)更に、前記基材フィルムの他方の側に積層された粘着剤層を備える、前記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の防虫成分揮散型防虫フィルム。
(6)防虫成分、合成樹脂及び溶媒を含有する防虫組成物を広げ、前記防虫組成物から溶媒を揮発させることで、前記防虫組成物をフィルム成形して、基材フィルムの少なくとも一方の面上に防虫層を形成することを含み、
前記防虫成分は、15〜25℃で揮散して防虫効果を発揮する常温揮散性であり、
前記合成樹脂が塩化ビニル系樹脂であり、
前記塩化ビニル系樹脂の平均重合度が600〜3000である、防虫成分揮散型防虫フィルムの製造方法。
本発明によれば、製造過程で揮散する防虫成分の量が低減された防虫フィルムの製造方法を提供できる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1に示すように、本実施形態に係る防虫フィルム1は、基材フィルム10と、基材フィルム10の一方の面上に積層された防虫層20とを備える。防虫層は基材フィルム10の両側に形成されていてもよいが、本実施形態では、防虫層20が基材フィルム10の一方の側のみに形成された場合について説明する。
基材フィルム10の材質は特に限定されず、例えば、紙、合成紙、布、合成樹脂等が挙げられる。防虫層の形成が容易になることから、基材フィルム10の材質としては、合成樹脂が好ましい。合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が挙げられる。
本実施形態に係る防虫フィルム1の防虫層20は、防虫成分及び合成樹脂を含有する。
合成樹脂としては、特に限定されないが、キャスティング法によりフィルム成形可能な樹脂が好ましい。キャスティング法によりフィルム成形可能な樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA樹脂)等が挙げられ、塩化ビニル系樹脂が好ましい。
本明細書における塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニルを必須モノマー成分として、該モノマーが重合して得られる樹脂をいい、該モノマーに由来する構成単位を含む樹脂である。塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニルの単独重合体であってもよく、塩化ビニルと共重合可能な単量体との共重合体であってもよい。塩化ビニルと共重合可能な単量体としては、例えば、酢酸ビニル、アクリルニトリル、スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、エチレン、プロピレン、ブチレン等が挙げられる。共重合体において、塩化ビニル由来の構成単位の量は、全構成単位中、50モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましい。
防虫層100質量部あたりに含まれる塩化ビニル系樹脂の割合は、30〜98質量部であってもよく、50〜95質量部であってもよく、70〜90質量部であってもよい。
塩化ビニル系樹脂の平均重合度を変化させることで、防虫成分のリリースコントロールが可能になる。防虫層に含有される塩化ビニル系樹脂の平均重合度が高いほど、防虫層に防虫成分が滞留する時間が長くなり、防虫成分の徐放性に優れる。
防虫成分としては、例えば、除虫菊エキス、天然ピレトリン、プラレトリン、イミプロトリン、フタルスリン、アレスリン、ビフェントリン、レスメトリン、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、サイパーメスリン、エトフェンプロックス、シフルスリン、デルタメスリン、ビフェントリン、フェンバレレート、フェンプロパトリン、エムペンスリン、シラフルオフェン、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン等のピレスロイド系化合物;フェニトロチオン、ダイアジノン、マラソン、ピリダフェンチオン、プロチオホス、ホキシム、クロルピリホス、ジクロルボス等の有機リン系化合物;カルバリル、プロポクスル、メソミル、チオジカルブ等のカーバメート系化合物;メトキサジアゾン等のオキサジアゾール系化合物;フィプロニル等のフェニルピラゾール系化合物;アミドフルメト等のスルホンアミド系化合物;ジノテフラン、イミダクロプリド等のネオニコチノイド系殺虫剤;クロルフェナピル等のピロール系化合物;ユーカリプトール、α−ピネン、ゲラニオール、シトロネラール、カンファー、リナロール、p−メンタン−3,8−ジオール、テルペノール、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、ディート、エチル−ブチルアセチルアミノプロピオネート、2−エチル−1,3−ヘキサジオール、ブチル−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−4−オキソ−2H−プラン−6−カルボキシレート(インダロン)、n−ヘキシルトリエチレングリコールモノエーテル、メチル−6−n−ペンチル−シクロヘキセン−1−カルボキシレート、ジメチルフタレート、ナフタレン、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2,3,4,5−ビス(Δ2−ブチレン)テトラハイドロフルフラール、ジ−m−プロピルイソシンコメロネート、2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベンジルエーテル、桂皮、樟脳、レモングラス、クローバ、タチジャコウソウ、ジェラニウム、ベルガモント、月桂樹、松、アカモモ、ペニーロイヤル、ユーカリ、インドセンダン等からとれる精油又は抽出液等の天然物由来の害虫忌避剤などが挙げられる。これらの化合物は、防虫フィルムに1種類のみで含有されてもよいし、2種類以上含有されてもよい。また、これらの化合物は、防虫層に1種類のみで含有されてもよいし、2種類以上含有されてもよい。
上記のなかでも、取扱い性に優れることから、防虫層が含有する防虫成分としては、ピレスロイド系化合物が好ましい。
防虫層100質量部に対し防虫成分を上記値で含有する防虫フィルムは、防虫成分を高濃度で配合しているので、防虫効果に優れる。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート等のジアルキルエステル、アジピン酸/ブタンジオール縮合ポリエステル等のポリエステル系可塑剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化ポリブタジエン等のエポキシ系可塑剤、トリメリット酸エステル等を使用することができ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
図2に示すように、本実施形態に係る防虫フィルム2は、基材フィルム10と、基材フィルム10の一方の面上に積層された防虫層20と、防虫層20の基材フィルム10が積層された側とは反対側の面上に、剥離可能に積層された保護フィルム30とを備える。第2実施形態の防虫フィルム2は、上記の第1実施形態の防虫フィルム1が、更に保護フィルム30を備えたものであり、上記第1実施形態の防虫フィルム1と同様の構成を有する部分については詳細な説明を省略する。
図2に示すように、保護フィルム30は防虫層20上に直接接触して設けられている。これにより、保護フィルム30が防虫層20を覆うことで防虫層20を保護する。
保護フィルム30は、防虫層20上に積層されることで、防虫層20に含有される防虫成分の透過を抑制可能なものが好ましい。防虫成分の透過を抑制可能な保護フィルム30では、保護フィルムが積層されていないものと比較して、防虫層20からの防虫成分の放出が低減される。防虫成分の透過を抑制可能な保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、エチレン‐ビニルアルコール共重合体フィルム、フッ素樹脂フィルム、・ポリエチレンテレフタレートフィルムを支持体とした粘着フィルム(粘着層はアクリル・ウレタン・シリコーン等)、ポリエチレンであり、自己粘着性を持ったフィルム、環状オレフィン・コポリマー等のエンジニアリングプラスチックを支持体とした粘着フィルム(粘着層はアクリル・ウレタン・シリコーン等)等が挙げられる。また、保護フィルム30は、防虫層20から剥離可能に積層されている。保管時など剥離前の状態では、保護フィルム30が防虫層20を覆うことで、防虫層20からの防虫成分の放出を抑制できる。使用時など保護フィルム30が防虫層20から剥離された剥離後の状態は、防虫層20が露出し、防虫層20から防虫成分が放出される。
図3に示すように、本実施形態に係る防虫フィルム3は、基材フィルム10と、基材フィルム10の一方の面上に積層された防虫層20と、保護フィルム30と、基材フィルム10の他方の面上に積層された粘着剤層40とを備える。第3実施形態の防虫フィルム3は、上記の第2実施形態の防虫フィルム2が、更に粘着剤層40を備えたものであり、上記第2実施形態の防虫フィルム2と同様の構成を有する部分については詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る防虫フィルム3における粘着剤層40は、粘着剤の機能を有するものであれば特に限定されることなく、公知の粘着剤によって構成することができ、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤が挙げられる。
本実施形態の防虫フィルムは、防虫用製品として使用可能である。防虫の対象となる虫は、アリ、ゴキブリ、ダニ、ワラジムシ、ダンゴムシ、カメムシ、クモ、ムカデ等の徘徊性害虫;ハエ、蚊、コバエ等の飛翔性害虫が挙げられる。
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態の防虫フィルムの製造方法によれば、本発明の実施形態の防虫フィルムを製造できる。なお、本実施形態の防虫フィルムの製造方法によって製造される防虫フィルムは、本発明の実施形態の防虫フィルムに限定されない。
まず、防虫成分、合成樹脂及び溶媒を含有する防虫組成物を広げ、前記防虫組成物から溶媒を揮発させるキャスティング工程を有する。これにより、前記防虫組成物がフィルム状に成形されて防虫層20となるので、基材フィルム10の一方の面上に防虫層20が形成される。
防虫組成物において、溶媒は防虫成分よりも揮発し易いものが好ましい。係る性質の一例として、溶媒の沸点が防虫成分の沸点よりも低いことが好ましい。
防虫組成物の温度を上記の温度範囲内とすることで、溶媒を揮発させて防虫層を製膜可能であるとともに、防虫層に高濃度の防虫成分を含有させることができる。
前記防虫組成物の作製時においても、防虫組成物の温度を上記温度範囲内とすることが好ましい。
例えば、適当な剥離ライナー上に粘着剤層を形成するための粘着剤組成物を塗工し、これを乾燥させて、剥離ライナー上に粘着剤層40を製造した後、粘着剤層40を基材フィルム10の他方の面上に貼付してもよい。
通常の方法で、樹脂に含有させる際に樹脂と加熱混練させると、加熱混練中に多くの防虫成分が揮散してしまい、樹脂成形体に高濃度の防虫成分を含有させることが困難であった。
対して、本実施形態の防虫フィルムの製造方法によれば、製造過程において高温で防虫成分を含む樹脂組成物を混練せずとも、防虫成分を含む防虫層を形成可能であるので、防虫層中に高濃度で防虫成分を含有させることが可能となる。また、製造工程での防虫成分のロスも低減される。
下記表1に示した配合に従って、溶剤であるシクロヘキサノンに各材料を配合して、30℃で24時間混合し、防虫組成物を得た。なお、表1中の数値は特に記載が無い限り質量部を表す。
基材フィルム10として厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム;東洋紡社製 コスモシャインA4300)を用意し、バーコーターを用いて上記で得られた防虫組成物を当該PETフィルムにコーティングし、オーブンにて95℃で4分間乾燥させ溶剤を除去し(溶液キャスト法)、基材フィルム10の一方の面上に厚み25μmの防虫層20を形成した。
次いで、防虫層20の基材フィルム10が積層された側とは反対側の面上に、保護フィルム30としてPETフィルム(ユニチカ社製 エンブレット16μm)を貼りあわせ、各実施例の防虫フィルムを得た。得られた各実施例の防虫フィルムは透明であり、光を透過可能なものであった。
下記表1に示した配合に従って、各材料を配合して撹拌し、防虫組成物の混練物を得た。なお、表1中の数値は、特に記載が無い限り質量部を表す。
得られた混練物をミキシングロール機「安田精機製作所社製 NO.191」にて、所定の温度で4分間加熱混練して、表1記載の所定の温度にてカレンダー法により製膜して厚さ200μmの防虫層を得た。
上記で得られた防虫層を厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム;東洋紡社製 コスモシャインA4300)に貼りあわせた。
次いで、防虫層の前記PETフィルムが積層された側とは反対側の面上に、保護フィルムとしてPETフィルム(ユニチカ社製 エンブレット16μm)を貼り合わせ、各参考例の防虫フィルムを得た。なお、参考例1と参考例3では、防虫層が製膜できず、防虫フィルムは得られなかった。
・ポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度400;カネカ社製 カネビニールS−400)
・ポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度600;カネカ社製 カネビニールS−1006)
・ポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度800;カネカ社製 カネビニールS−1008)
・ポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度1000;カネカ社製 カネビニールS−1001)
・ポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度1700;カネカ社製 カネビニールKS−1700)
・可塑剤量(ADEKA社製 アデカサイザーPN−1430)
・安定化助剤(ADEKA社製 アデカサイザーO−130P)
・Ba−Zn液状安定剤 (勝田化工社製 BZ−30K)
・Ba−Zn粉末安定剤 (勝田化工社製 PSE−126)
・紫外線吸収剤(ADEKA社製 アデカスタブ1413)
・帯電防止剤(理研ビタミン社製 リケマールL−250A)
・加工助剤(三菱レイヨン社製 メタブレンP−530A)
・防虫成分(住友化学社製 プロフルトリン)
・溶剤(ゴードー社製 シクロヘキサノン)
上記で製造した実施例1,4,5、参考例2,4の防虫フィルムに対し、防虫成分含量を測定した。測定試料として、実施例1,4,5、参考例2,4の防虫フィルムについて縦148cm、横210cmの測定用フィルムを用意した。測定用フィルムをアセトンにて抽出後、ガスクロマトグラフィーにて防虫成分の定量分析を実施した。25℃の室温開放条件下に測定用フィルムを設置し、設置後10日目の測定用フィルムについても同様に、含まれる防虫成分量を測定した。
結果を表2に示す。表2中の、防虫成分含有量(初期)は、上記設置前の測定用フィルムの防虫層の100質量%あたりの防虫成分量を質量%で算出した値である。防虫成分含有量(10日後)は、設置後10日目の測定用フィルムの防虫層の100質量%あたりの防虫成分量を質量%で算出した値である。
〔試験2 防虫フィルムの防虫成分の残存率の測定〕
上記で製造した実施例1〜5の防虫フィルムに対し、経過後の防虫成分の残存率を測定した。測定試料として、実施例1〜5の防虫フィルムについて縦148cm横105cmの測定用フィルムを用意した。測定試料のフィルムから保護フィルムを剥離した後、32℃の通気性のある恒温槽条件下に設置し、設置後8日目、17日目、30日目の、測定用フィルムに含まれる防虫成分量を測定した。測定用フィルムをアセトンにて抽出後、ガスクロマトグラフィーにて防虫成分の定量分析を実施した。予め設置0日目の測定用フィルムに含まれる防虫成分量を測定しておき、経過日数後の残存率(経過日数後の測定用フィルムに含まれる防虫成分量/設置0日目の測定用フィルムに含まれる防虫成分量×100)を求めた。結果を図4に示す。
図5は、防虫試験に使用した試験箱の構成を模式的に示す斜視図である。まず、図5に示すように、捕獲用試験箱100および照明用試験箱200を作製した。捕獲用試験箱100は外枠102(支持部材)と奥壁101とを備え、捕獲用試験箱100の奥壁101は、実施例3の防虫フィルムにより構成されている。照明用試験箱200は、外枠202と奥壁201と前壁203とを備え、照明用試験箱200の内部には光源210が設置されている。照明用試験箱200の前壁203は光源210から照射された光を一部透過可能な紙素材により構成されている。
次いで、捕獲用試験箱100の奥壁101および照明用試験箱200の前壁203が重なるように、捕獲用試験箱100および照明用試験箱200を組み立て、試験箱300(防虫フィルム有)を得た。
防虫フィルム有:コバエなどが飛来した。防虫フィルムに触れると底面に落下仰転し、動かなくなった。
防虫フィルム無:コバエなどが飛来し試験箱内に留まるものや試験箱外に飛び去るものが確認された。
防虫フィルム有:約280匹
防虫フィルム無:約40匹
尚、防虫フィルム無の試験箱内の虫の数は、紫外線による誘引数であり、仰転した虫は確認されなかった。
Claims (10)
- 基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも一方の側に積層された防虫層とを備え、
前記基材フィルムの材質は合成樹脂であり、
前記防虫層は、防虫成分及び合成樹脂を含有し、
前記防虫層の厚さは、3μm以上100μm未満であり、
前記防虫成分は、15〜25℃で揮散して防虫効果を発揮する常温揮散性であり、
前記合成樹脂が塩化ビニル系樹脂であり、
前記塩化ビニル系樹脂の平均重合度が600〜3000である、防虫成分揮散型の透明防虫フィルム。 - 前記透明防虫フィルムの全光線透過率が50%以上である、請求項1に記載の透明防虫フィルム。
- 前記透明防虫フィルムの厚さが20〜1500μmである、請求項1又は2に記載の透明防虫フィルム。
- 前記塩化ビニル系樹脂の平均重合度が1000〜3000である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の透明防虫フィルム。
- 前記防虫層100質量部に対し、前記防虫成分を10〜40質量部含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の透明防虫フィルム。
- 前記防虫成分が、ピレスロイド系化合物である請求項1〜5のいずれか一項に記載の透明防虫フィルム。
- 更に、前記防虫層の基材フィルムが積層された側とは反対側に、剥離可能に積層された保護フィルムを備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の透明防虫フィルム。
- 更に、前記基材フィルムの他方の側に積層された粘着剤層を備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の透明防虫フィルム。
- 窓ガラスに貼付して使用する窓貼用である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の透明防虫フィルム。
- 防虫成分、合成樹脂及び溶媒を含有する防虫組成物を広げ、前記防虫組成物から溶媒を揮発させることで、前記防虫組成物をフィルム成形して、基材フィルムの少なくとも一方の面上に防虫層を形成することを含み、
前記基材フィルムの材質は合成樹脂であり、
前記防虫層の厚さは、3μm以上100μm未満であり、
前記防虫成分は、15〜25℃で揮散して防虫効果を発揮する常温揮散性であり、
前記合成樹脂が塩化ビニル系樹脂であり、
前記塩化ビニル系樹脂の平均重合度が600〜3000である、防虫成分揮散型の透明防虫フィルムの製造方法。
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