JP2021024641A - 延伸容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が10〜12dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a1)を0.5〜45質量%、および135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が0.5〜3.5dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a2)を55〜99.5質量%〔ただし、プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)との合計量を100質量%とする。〕含むプロピレン系重合体組成物(A)からなる延伸容器。
【選択図】なし
Description
[6]輸液容器である前記[1]〜[5]のいずれかに記載の延伸容器。
プロピレン系重合体組成物(A)は、135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が10〜12dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a1)を0.5〜45質量%、および135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が0.5〜3.5dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a2)を55〜99.5質量%〔ただし、プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)との合計量を100質量%とする。〕含む。
以下、プロピレン系重合体組成物(A)を単に「組成物(A)」ともいう。また、135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]を単に「極限粘度[η]」ともいう。プロピレン系重合体(a1)およびプロピレン系重合体(a2)のそれぞれの質量分率は、(a1)と(a2)との合計量を基準とする。
プロピレン系重合体(a1)の極限粘度[η]は、10〜12dl/gの範囲にあり、好ましくは10.5〜11.5dl/gの範囲にある。また、プロピレン系重合体(a1)の質量分率は、0.5〜45質量%の範囲にあり、好ましくは1.0〜40質量%、より好ましくは1.5〜35質量%、さらに好ましくは2.0〜30質量%の範囲にある。
プロピレン系重合体(a1)は1種または2種以上用いることができる。
プロピレン系重合体(a2)の極限粘度[η]は、0.5〜3.5dl/gの範囲にあり、好ましくは0.6〜3.0dl/g、より好ましくは0.8〜3.0dl/gの範囲にある。また、プロピレン系重合体(a2)の質量分率は、55〜99.5質量%の範囲にあり、好ましくは60〜99質量%、より好ましくは65〜98.5質量%、さらに好ましくは70〜98.0質量%の範囲にある。
プロピレン系重合体(a2)は1種または2種以上用いることができる。
プロピレン系重合体組成物(A)は、必要に応じて、酸化防止剤、中和剤、難燃剤、結晶核剤等の添加剤を含むことができる。添加剤は1種または2種以上用いることができる。添加剤の割合は特に制限されず、適宜調節することが可能である。
組成物(A)は、延伸ブロー成形性に優れる。また、組成物(A)を用いることにより、剛性が高く、高温滅菌処理後の容器収縮が小さい延伸容器を製造することができる。
プロピレン系重合体組成物(A)の製造方法としては、種々公知の製造方法が挙げられ、例えば、上記物性を満たすプロピレン系重合体(a1)およびプロピレン系重合体(a2)をそれぞれ製造した後、プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)とを上記範囲で混合または溶融混練してプロピレン系重合体組成物(A)を得る方法(1);上記物性を満たすプロピレン系重合体(a1)およびプロピレン系重合体(a2)を一つの重合系もしくは二つ以上の重合系で製造してプロピレン系重合体組成物(A)を得る方法(2)が挙げられる。
プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)の製造順序(重合順序)としては、第1段目で、実質的に水素の非存在下で相対的に高分子量のプロピレン系重合体(a1)を製造した後、第2段目以降で、例えば水素の存在下で相対的に低分子量のプロピレン系重合体(a2)を製造することが好ましい。製造順序を逆にすることもできるが、第1段目で相対的に低分子量のプロピレン系重合体(a2)を製造した後、第2段目以降で相対的に高分子量のプロピレン系重合体(a1)を製造するためには、第1段目の反応生成物中に含まれる水素などの分子量調整剤を、第2段目以降の重合開始前に限りなく除去する必要があるため、重合装置が複雑になり、また第2段目以降の極限粘度[η]が上がりにくい。
プロピレン系重合体(a2”)の、230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.1〜50g/10分、より好ましくは0.4〜40g/10分、さらに好ましくは0.5〜30g/10分の範囲にある。
プロピレン系重合体(a1)およびプロピレン系重合体(a2)の製造において、プロピレンの単独重合、またはプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの重合は、スラリー重合、バルク重合など、公知の方法で行うことができる。また、後述するポリプロピレン製造用触媒を使用することが好ましい。
プロピレン系重合体(a1)、プロピレン系重合体(a2)および組成物(A)の製造に使用することのできるポリプロピレン製造用触媒(以下、単に「触媒」ともいう。)は、例えば、マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成分とする固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物等の有機金属化合物触媒成分と、有機ケイ素化合物等の電子供与性化合物触媒成分とから形成することができるが、代表的なものとして、以下のような触媒成分が使用できる。
固体触媒成分を構成する担体としては、金属マグネシウムと、アルコールと、ハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物とから得られる担体が好ましい。
得られた担体は粒状に近く、しかも粒径分布がシャープである。さらには、粒子一つ一つをとってみても、粒形度のばらつきは非常に小さい。この場合、下記の式(I)で表される球形度(S)が1.60未満、特に1.40未満であり、かつ下記の式(II)で表される粒径分布指数(P)が5.0未満、特に4.0未満であることが好ましい。
式(I)中、E1は粒子の投影の輪郭長を示し、E2は粒子の投影面積に等しい円の周長を示す。
式(II)中、D90は質量累積分率が90%に対応する粒子径をいう。すなわち、D90で表される粒子径より小さい粒子群の質量和が全粒子総質量和の90%であることを示している。D10は質量累積分率が10%に対応する粒子径をいう。
式(III)中、X1はハロゲン原子であり、特に塩素原子が好ましく、R1は炭素数1〜10の炭化水素基であり、直鎖または分岐鎖のアルキル基が好ましく、R1が複数存在する場合にはそれらは互いに同じでも異なってもよく、nは0〜4の整数である。
チタン化合物は1種または2種以上用いることができる。
接触させる際の温度は、通常は−70〜200℃、好ましくは10〜150℃である。
触媒成分の内、有機金属化合物触媒成分としては、有機アルミニウム化合物が好ましい。有機アルミニウム化合物としては、例えば、一般式(IV)で表される化合物が挙げられる。
式(IV)中、R2は炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、X2はハロゲン原子またはアルコキシ基であり、塩素原子または臭素原子が好ましく、nは1〜3の整数である。
有機金属化合物触媒成分の使用量は、固体触媒成分中のチタン原子1モルに対して、通常は0.01〜20モル、好ましくは0.05〜10モルである。
触媒成分の内、重合系に供する電子供与性化合物成分としては、有機ケイ素化合物が好ましい。有機ケイ素化合物としては、例えば、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、ジエチルアミノトリエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、シクロヘキシルイソブチルジメトキシシランが挙げられる。
電子供与性化合物成分の使用量は、固体触媒成分中のチタン原子1モルに対して、通常は0.01〜20モル、好ましくは0.1〜5モルである。
上記固体触媒成分は、予備重合等の前処理をしてから、重合に用いることが好ましい。例えば、ペンタン、ヘキサン、ペプタン、オクタン等の不活性炭化水素を溶媒として用い、前記溶媒に、上記の固体触媒成分、有機金属化合物触媒成分、および必要に応じて電子供与性化合物成分を投入し、攪拌しながら、プロピレンを供給し、反応させる。プロピレンは、大気圧よりも高いプロピレンの分圧下で供給し、0〜100℃にて、0.1〜24時間前処理することが好ましい。反応終了後は、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の不活性炭化水素を用いて、前処理したものを洗浄することが好ましい。
本発明の延伸容器は、例えば、上述のプロピレン系重合体組成物(A)を延伸ブロー成形して得ることができる。具体的には、組成物(A)を溶融し、金型内にこの組成物(A)を射出成形することによりプリフォームを形成し、次いで、プリフォームを必要に応じて加熱した後、延伸することにより、本発明の延伸容器を得ることができる。延伸の一例を挙げれば、前記プリフォームを延伸棒を用いて縦方向に強制的に延伸し、また、プリフォーム中に加熱気体を導入することにより前記プリフォームを横方向に延伸する。
本発明の延伸容器は、医療容器、食品容器、飲料容器、トイレタリー容器、洗剤容器、化粧品容器全般に用いることができ、例えば、血液、リンゲル液、精製水等の輸液容器(特に静注用輸液容器)、液体風邪薬等の投薬容器、目薬容器、洗眼液容器、栄養剤容器、流動食容器、診断薬容器などの医療容器;飲料水、清涼飲料水、スポーツドリンク等の飲料容器;しょうゆ容器、ソース容器、サラダ油容器等の食品容器が挙げられる。本発明の延伸容器は、液体ばかりでなく錠剤、粉薬等の固体を収容するための容器にも使用できる。本発明の延伸容器は、これらの中でも、剛性に対する要求性能の高い用途に効力を発揮する。
[η]2=([η]total×100−[η]1×W1)/W2
[η]total:プロピレン系重合体全体の極限粘度
[η]1:第1段目で得られたプロピレン系重合体の極限粘度
W1:第1段目で得られたプロピレン系重合体の質量分率(%)
W2:第2段目で得られたプロピレン系重合体の質量分率(%)
GPC測定装置
ゲル浸透クロマトグラフ HLC-8321 GPC/HT型 (東ソー社製)
解析装置
データ処理ソフトEmpower 3(Waters社製)
測定条件
カラム:TSKgel GMH6-HT×2 + TSKgel GMH6-HTL×2
(いずれも7.5mmI.D.x30cm, 東ソー社製)
カラム温度:140℃
移動相:o-ジクロロベンゼン(0.025%BHT含有)
検出器:示差屈折計
流量:1.0mL/min
試料濃度:0.1 %(w/v)
注入量:0.4mL
サンプリング時間間隔:1s
カラム校正:単分散ポリスチレン(東ソー社製)
分子量換算:PP換算/汎用校正法(PS(ポリスチレン)の粘度換算係数KPS=0.000138dl/g、
αPS=0.700、PP(ポリプロピレン)の粘度換算係数KPP=0.000242dl/g、αPP=0.707)
エチレンに由来する構成単位の含有割合(エチレン含有割合)を測定するために、サンプル20〜30mgを1,2,4−トリクロロベンゼン/重ベンゼン(2:1)溶液0.6mLに溶解し、得られた溶液を用いて炭素核磁気共鳴分析(13C−NMR)を行った。プロピレン、エチレン、α−オレフィンの定量はダイアッド連鎖分布より求めた。例えば、プロピレン・エチレン共重合体の場合、PP=Sαα、EP=Sαγ+Sαβ、EE=1/2(Sβδ+Sδδ)+1/4Sγδを用い、以下の計算式(Eq−1)および(Eq−2)により求めた。なお、本実施例におけるエチレン含有割合の単位は、質量%に換算して表記した。
エチレンに由来する構成単位の含有割合(mol%)=(1/2EP+EE)×100/[(PP+1/2EP)+(1/2EP+EE)]・・・(Eq−2)
なお、前記Sααなどは、ピーク強度であり、J.C.Randall(Review Macromolecular Chemistry Physics,C29,201(1989))に記載された方法に従って解析された値である。
(株)プラスチック工学研究所製の25mmΦのTダイ製膜機で作成した厚さ50μmのフィルムのFEの個数を、ジェルカウンターとして(株)ヒューテック製のフィッシュアイカウンター(商標)を用いて測定した。ここで、100μm以上の大きさのFEを計測した。測定数を、フィルム単位面積(3000cm2)あたりのFE個数として示した。
Tダイ製膜機:(株)プラスチック工学研究所製
型式:GT−25−A
スクリュー直径:25mm、L/D=24
スクリュー回転数:60rpm
シリンダー温度設定:C1=230℃、C2=260℃
ヘッド温度設定:260℃
Tダイ温度設定:D1〜D3=260℃
Tダイ幅:230mm,リップ開度=1mm
フィルム巻取速度:4m/s
ロール温度:65℃
ジェルカウンターの測定条件は次の通りである。
装置構成
・受光器(4096画素)
・投光器
・信号処理装置
・パルスジェネレーター
・装置間ケーブル
(8−1)プリフォーム成形
射出成形機でプリフォームを成形した。具体的には、東芝機械(株)製EC−160N−6A型射出成形機を用い、射出樹脂温度230℃、射出圧力100MPa、金型冷却温度20℃の条件で外径27mm、高さ96mm、最大肉厚4.7mm、重量23gの試験管形状の有底パリソン(プリフォーム)を射出成形した。
前記で得られたプリフォームを、コールドパリソン法二軸延伸ブロー成形機で成形した。具体的には、ETEC社製二軸延伸ブロー成形機、EFB1000型二軸延伸ブロー成形機を用い、プリフォームを回転させながら赤外ランプで加熱し、縦延伸倍率2.3倍、横延伸倍率2.3〜3.1倍になるような500mLの扁平状の容器(成形体)を、縦延伸用ロッドの上昇と伴に一次圧力0.9MPa、二次圧力1.5MPaの空気圧力で二軸延伸ブロー成形した。
成形体の首部・胴部・底部を確認し、成形体の偏肉・変形の有無を確認した。
○:成形体の偏肉が少なく、変形も確認されない。
×:成形体の偏肉が大きいか、或いは変形が確認される。
上記(8−2)で得た延伸容器を標準状態(25℃,1気圧)にて48時間状態調整した。状態調整後の3本について、延伸容器の口部一杯まで水を入れてその水の重さを測定した。この時の水の重さを(W1)とする。
(1)マグネシウム化合物の調製
攪拌機付き反応槽(内容積500リットル)を窒素ガスで充分に置換し、エタノール97.2kg、ヨウ素640g、および金属マグネシウム6.4kgを投入し、攪拌しながら還流条件下で系内から水素ガスの発生が無くなるまで反応させ、固体状反応生成物を得た。この固体状反応生成物を含む反応液を減圧乾燥させることにより目的のマグネシウム化合物(固体触媒成分の担体)を得た。
窒素ガスで充分に置換した撹拌機付き反応槽(内容積500リットル)に、前記マグネシウム化合物(粉砕していないもの)30kg、精製ヘプタン(n−ヘプタン)150リットル、四塩化ケイ素4.5リットル、およびフタル酸ジ−n−ブチル5.4リットルを加えた。系内を90℃に保ち、攪拌しながら四塩化チタン144リットルを投入して110℃で2時間反応させた後、固体成分を分離して80℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩化チタン228リットルを加え、110℃で2時間反応させた後、精製ヘプタンで充分に洗浄し、固体状チタン触媒成分を得た。
ヘプタン200mL中にトリエチルアルミニウム10mmol、ジシクロペンチルジメトキシシラン2mmol、および前記(2)で得られた固体状チタン触媒成分をチタン原子換算で1mmol添加した。内温を20℃に保持し、攪拌しながらプロピレンを連続的に導入した。60分後、攪拌を停止し、結果的に固体状チタン触媒成分1gあたり4.0gのプロピレンが重合した前重合触媒スラリーを得た。
600リットルのオートクレーブ中にプロピレン336リットルを装入し、60℃に昇温した。その後、トリエチルアルミニウム8.7mL、ジシクロペンチルジメトキシシラン11.4mL、前記(3)で得られた前重合触媒スラリーを固体状チタン触媒成分として2.9gを装入して重合を開始した。重合開始より75分後に、10分間かけて50℃まで降温した(第1段目の重合終了)。
降温後、圧力が3.3MPaGで一定となるよう水素を連続的に投入し、141分間重合を行った。次いでベントバルブを開け、未反応のプロピレンを、積算流量計を経由させてパージした(第2段目の重合終了)。
(1)固体状チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム95.2g、デカン442mLおよび2−エチルヘキシルアルコール390.6gを130℃で2時間加熱反応を行って均一溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸21.3gを添加し、さらに130℃にて1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸を溶解させた。
200リットルの攪拌機付きオートクレーブ中に、窒素雰囲気下、精製ヘプタン140リットル、トリエチルアルミニウム0.20mol、および上記で得られた固体状チタン触媒成分をチタン原子換算で0.067mol装入した後、プロピレンを840g導入し、温度20℃以下に保ちながら、1時間反応させた。
内容積500リットルの攪拌機付き重合槽に液化プロピレン300リットルを装入し、この液位を保ちながら、液化プロピレン100kg/h、前記(2)で得られた前重合触媒スラリーを固体状チタン触媒成分として1.3g/h、トリエチルアルミニウム4.2mL/h、およびシクロヘキシルメチルジメトキシシラン6.1mL/hを連続的に供給し、温度70℃で重合した。ここで、重合槽内の気相部の水素濃度が0.3mol%となるように、水素を連続的に供給した。得られたスラリーを失活後、液化プロピレンにより洗浄槽に送液し、ポリプロピレンパウダーを洗浄した後、プロピレンを蒸発させることで、パウダー状のプロピレン重合体を得た。
(1)前重合触媒の製造
製造例2の前記(1)で調製した固体状チタン触媒成分87.5g、トリエチルアルミニウム19.5mLおよびヘプタン10リットルを内容量20リットルの攪拌機付きオートクレーブに装入し、内温を15〜20℃に保ち、そこにプロピレンを263g装入し、攪拌しながら100分間反応させた。反応終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を2回行うことで、前重合触媒を得た。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに再懸濁して、固体状チタン触媒成分の濃度が0.7g/Lとなるよう、ヘプタンを用いて調整することで前重合触媒スラリーを得た。
内容積500リットルの攪拌機付き重合槽に液化プロピレン300リットルを装入し、この液位を保ちながら、液化プロピレン130kg/h、前記(1)で得られた前重合触媒スラリーを固体状チタン触媒成分として0.9g/h、トリエチルアルミニウム4.9mL/h、およびジシクロペンチルジメトキシシラン8.3mL/hを連続的に供給し、温度70℃で重合した。ここで、重合槽内の気相部の水素濃度が0.4mol%、エチレン濃度が2.0mol%となるように、水素およびエチレンを連続的に供給した。
プライムポリマー社製:商品名「J−452HP」、ブロックタイプのプロピレン重合体(ブロックPP)、MFR=3.5g/10分、極限粘度[η]=1.99dl/g。
製造例1において得られたプロピレン系重合体と、製造例2において得られたプロピレン系重合体とを10:90の質量比で配合し、これら樹脂の合計100質量部を東芝機械株式会社製の二軸押出機(TEM35BS)で溶融混練することで重合体組成物を得た。得られた重合体組成物を用いて、前記成形条件でプリフォームを成形し、得られたプリフォームを、コールドパリソン法二軸延伸ブロー成形機で成形した。
配合組成を表3に記載したとおりに変更したこと以外は実施例1と同様に行った。
製造例2において得られたプロピレン系重合体を用いて、前記成形条件でプリフォームを成形し、得られたプリフォームを、コールドパリソン法二軸延伸ブロー成形機で成形した。製造例2は滅菌処理後の収縮率が大きい結果となった。
製造例3において得られたプロピレン系重合体を用いて、前記成形条件でプリフォームを成形し、得られたプリフォームを、コールドパリソン法二軸延伸ブロー成形機で成形した。製造例3は滅菌処理後の収縮率が大きい結果となった。
J−452HPを用いて、前記成形条件でプリフォームを成形し、得られたプリフォームを、コールドパリソン法二軸延伸ブロー成形機で成形した。胴部の偏肉および首部/底部の変形が大きく、延伸ブロー成形性が劣る結果となった。
製造例2において得られたプロピレン系重合体と、J−452HPとを40:60の質量比で配合し、これら樹脂の合計100質量部を東芝機械株式会社製の二軸押出機(TEM35BS)で溶融混練することで重合体組成物を得た。得られた重合体組成物を用いて、前記成形条件でプリフォームを成形し、得られたプリフォームを、コールドパリソン法二軸延伸ブロー成形機で成形した。胴部の偏肉および首部/底部の変形が大きく、延伸ブロー成形性が劣る結果となった。
Claims (6)
- 135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が10〜12dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a1)を0.5〜45質量%、および135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が0.5〜3.5dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a2)を55〜99.5質量%〔ただし、プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)との合計量を100質量%とする。〕含むプロピレン系重合体組成物(A)からなる延伸容器。
- 前記プロピレン系重合体組成物(A)の、230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜40g/10分の範囲にある請求項1に記載の延伸容器。
- 前記プロピレン系重合体組成物(A)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線で囲まれる領域の全面積に占める、分子量150万以上の高分子量領域の面積割合が1%以上である請求項1または2に記載の延伸容器。
- 前記プロピレン系重合体組成物(A)が、FE個数〔25mmΦのTダイ製膜機で製膜した厚さ50μmのフィルムについて、FEカウンターを用いて測定されるFE個数を単位面積(3000cm2)当たりの個数に換算した値〕が100個以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の延伸容器。
- 医療容器、食品容器、飲料容器、トイレタリー容器、洗剤容器または化粧品容器である請求項1〜4のいずれか1項に記載の延伸容器。
- 輸液容器である請求項1〜5のいずれか1項に記載の延伸容器。
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