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JP2020188880A - インナーパッド型吸収性物品の製造方法 - Google Patents

インナーパッド型吸収性物品の製造方法 Download PDF

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JP2020188880A
JP2020188880A JP2019094821A JP2019094821A JP2020188880A JP 2020188880 A JP2020188880 A JP 2020188880A JP 2019094821 A JP2019094821 A JP 2019094821A JP 2019094821 A JP2019094821 A JP 2019094821A JP 2020188880 A JP2020188880 A JP 2020188880A
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小川 秀憲
Hidenori Ogawa
秀憲 小川
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Abstract

【課題】多量の高吸収性ポリマー粒子を担持しつつ、薄く、ゲルブロックや吸収速度の低下が少なく、柔らかさや肌ざわりが良好な吸収性物品を比較的低コストで製造する製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】吸収体形成工程、熱融着工程、切断分離工程、方向調整工程、位置調整工程、最終成形工程及び完成品形成工程を含み、熱融着工程における融着ラインが、一本の連続した吸収体の幅方向中心線から幅方向に左右に等間隔離れた位置に、一本の連続した吸収体の長手方向に略平行な長手融着部を幅方向の左右に交互に同じ長さで設けるとともに、長手方向の前後に隣接して設ける前記融着部の前端と後端を長手方向に対して斜め方向の線である、連結された傾斜融着部が設けられることを特徴とする吸収性物品1の製造方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、インナーパッド型吸収性物品の製造方法に関する。
テープ型おむつなどと併用するインナーパッドは、近年の介護職の人手不足から、交換回数を減らす目的でより吸収量の大きいものが求められているとともに、着用者が不快に感じないようにリウェットが良好なものが求められている。
このような要望に応えるために、使い捨て紙おむつの吸収体として汎用されているフラッフパルプと高吸収性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、SAPとも称する)粒子の内、高吸収性ポリマー粒子の使用量を増やす方法が考えられる。しかし、一定体積のフラッフパルプが繊維間の内部に担持できる高吸収性ポリマー粒子の量には上限があるため、ある程度以上の高吸収性ポリマー粒子を吸収体内部に持たせる場合には、フラッフパルプの使用量を増加させることとなる。その結果として、吸収体の厚さは厚くなり、結果として吸収性物品の厚みも増大するという欠点があった。
この問題を避けるため、吸収体を薄く維持した状態で、かつ、多量の高吸収性ポリマー粒子を吸収体内部に担持させる方法として、液透過性の不織布シートなどが用いられている。不織布の片側の表面または複数枚の不織布の間に接着剤または熱融着手段により高吸収性ポリマーを担持させ、吸収体の一部又は全部として用いる方法が提案されている。しかしながら、高吸収性ポリマーが高密度に、また肌に接する側の紙おむつ表面に近い部分に存在すると、ゲルブロックを起こし、吸収速度の低下を招くという欠点があった。そのため、例えば、特許文献1に記載のように、高吸収性ポリマーの配置を工夫する提案が多くなされている。しかしながら、接着剤の量が多くなるとシート自体が硬くなること、肌触りを含めた着用感が悪くなるという問題もあった。また、接着剤を用いて高吸収性ポリマーを不織布表面に担持できる量にも限界がある。
そこで、ある程度の吸収体の薄さで、ゲルブロックや吸収速度の低下を回避し、柔らかさや肌ざわりが良好な吸収体として、近年アセテートトウと高吸収性ポリマーからなる構成が報告されている。特許文献2及び特許文献3で開示された装置は、長繊維のアセテートトウがマット状に開繊され、その中に均一に高吸収性ポリマー粒子が担持される新しい吸収体の製造方法が示されている。この装置により製造される吸収体は柔軟でかつ高吸収性ポリマーの担持率を高くできるという特徴がある。
特開2004−329664号公報 特開2018−3205号公報 特開2018−59239号公報
しかしながら、従来の吸収性物品の吸収体でよくみられる足回りの部分を細くした砂時計型に変形加工するためには、長方形に製造された吸収体を足回り部分の一部をカットする必要があった。また、吸収速度の低下を防ぐためにスリットを設けるにも同様にカットする必要があり、これらの方法ではカットして取り除く部分にも高価な高吸収性ポリマー粒子が存在するため、製造コスト的にロスが多いという経済的問題が残っていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、多量の高吸収性ポリマー粒子を担持しつつ、薄く、ゲルブロックや吸収速度の低下が少なく、柔らかさや肌ざわりが良好な吸収性物品を比較的低コストで製造する製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、吸収性物品の製造方法を吸収体形成工程、熱融着工程、切断分離工程、方向調整工程、位置調整工程、最終成形工程及び完成品形成工程から構成し、熱融着工程における融着ラインを所定の構成とすることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、アセテートトウをエアーによって開繊するとともに、高吸収性ポリマー粒子を担持させて吸収体コアを形成した後、水透過性かつ熱可塑性の不織布で前記吸収体コアの全体を包むことで、一本の連続した吸収体を形成する吸収体形成工程と、一本の連続した吸収体の幅方向中心線から幅方向に左右に等間隔離れた位置に、一本の連続した吸収体の長手方向に略平行な長手融着部を幅方向の左右に交互に同じ長さで設けるとともに、長手方向の前後に隣接して設ける前記長手融着部の前端と前方にある長手融着部の後端を長手方向に対して斜め方向の線である傾斜融着部を設けて、一連の融着ラインを形成する熱融着工程と、前記融着ラインに沿って一本の連続した吸収体を切断し、切り離された一本の連続した吸収体は幅方向に対峙する一対の連続した吸収体となる切断分離工程と、前記切断分離工程で切り離された一対の連続した吸収体の、互いに幅方向内側を向いて形成された凹凸形状が、それぞれ幅方向外側に向くように一対の連続した吸収体を方向調整する方向調整工程と、前記方向調整工程で得られた一対の連続した吸収体の、凹凸形状の位置を長手方向に位相調整し、凸同士、凹同士が長手方向で同位相に揃うように位相を合わせる位置調整工程と、前記位置調整工程で得られた一対の連続した吸収体を、それぞれの外向き凸部において、長手方向に略直角方向に一定の間隔で設けた直線で分離して、左右一対であり、かつ、砂時計型である第一吸収体を得る最終成形工程と、バックシート上に積層されたフラッフと高吸収性ポリマー粒子からなる砂時計型の第二吸収体の上に、前記最終成形工程で得られた左右一対の第一吸収体を積層し、立体ギャザーとトップシートとを積層したのち、一定の間隔で切り離すことにより、吸収性物品を形成する完成品形成工程とを含むことを特徴とする、吸収性物品の製造方法である。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の吸収性物品の製造方法であって、前記方向調整工程が、切り離された一対の連続した吸収体をそれぞれ幅方向外側に反転させる工程を含み、前記位置調整工程が、切り離された一対の連続した吸収体のうち少なくとも一方の連続した吸収体を、走行位置の上部及び/又は下部に設置したロールを経由することで位相調整を行う工程を含むことを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)に記載の吸収性物品の製造方法であって、前記方向調整工程が、一対の連続した吸収体のうち一方の連続した吸収体を、他方の連続した吸収体の列の反対側に移動させる工程を含み、前記位置調整工程が、該移動のための距離によって位相調整する工程を含むことを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の形態は、(1)から(3)のいずれかに記載の吸収性物品の製造方法であって、前記完成品形成工程において、左右一対の第一吸収体が、幅方向に10mm以上30mm以下の間隔を空けて配置されることを特徴とするものである。
よって、本発明の吸収性物品の製造方法によれば、多量の高吸収性ポリマー粒子を担持しつつ、薄く、ゲルブロックや吸収速度の低下が少なく、柔らかさや肌ざわりが良好な吸収性物品を比較的低コストで製造する製造方法を提供することができる。
本発明の吸収性物品の製造方法における、吸収性物品を身体側表面からみた平面図である。 図1における直線X−X’の断面図である。 本発明の吸収性物品の製造方法において、第一吸収体の熱融着工程及び切断分離工程を示す断面図である。 本発明の吸収性物品の製造方法において、第一吸収体の吸収体形成工程から最終成形工程までの流れを示す図である。 本発明の吸収性物品の製造方法において、第一吸収体の熱融着工程における融着ラインの詳細を示した図である。
以下、本発明の実施形態に係る、吸収性物品1の製造方法について詳細に説明するが、これらは例示の目的で掲げたものでこれらにより本発明を限定するものではない。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
本明細書の説明において、長手方向とは、吸収性物品1が着用されたときに着用者の前後に亘る方向であり、図中Yで示す方向である。また、幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中Xで示す方向である。また、本明細書において、身体側表面とは、吸収性物品1の着用時に着用者の肌に当接する表面又は吸収性物品1の着用時に着用者の肌に当接する側の表面を指し、衣類側表面とは、身体側表面に対して反対側の面であり、吸収性物品1の着用時に着用者の衣類に接触する表面又は吸収性物品1の着用時に着用者の衣類に接触する側の表面を指す。
<吸収性物品>
本発明の実施形態に係る吸収性物品1の製造方法に関して、吸収性物品1は、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等の吸収性物品1であってもよい。
図1は、本発明の吸収性物品の製造方法における、吸収性物品1を身体側表面からみた平面図であり、図2は図1における直線X−X’の断面図である。図1及び図2に示すように、吸収性物品1は、身体側表面に配置された液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向し、衣類側表面に配置された液不透過性又は液透過性のバックシート20と、トップシート10及びバックシート20の間に配置された第一吸収体30及び第二吸収体31と、を備える。これにより、第一吸収体30及び第二吸収体31は、トップシート10とバックシート20との間に挟まれた構造となっている。なお、トップシート10とバックシート20は、接着剤や熱融着等により、それぞれが接合されていてもよい。
[トップシート]
本発明の実施形態に係る吸収性物品1の製造方法において、吸収性物品1に用いられるトップシート10は、第一吸収体30及び第二吸収体31に向けて体液を速やかに通過させるものであり、第一吸収体30及び第二吸収体31を挟んで、バックシート20に対向して配置される。トップシート10は、肌と当接するシートとなることから、やわらかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する親水性不織布であることが好ましい。親水性不織布としては、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成繊維、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いた、エアスルー不織布等のサーマルボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム等を用いることができ、通気性及び着用時の肌触りの観点から、親水性エアスルー不織布等のサーマルボンド不織布又はスパンボンド不織布を用いることが好ましい。
トップシート10の坪量は、加工性及び強度の点から、18g/m以上40g/m以下であることが好ましい。また、トップシート10には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を適用してもよい。
[バックシート]
本発明の実施形態に係る吸収性物品1の製造方法において、吸収性物品1に用いられるバックシート20は、液不透過性を有するシート材であり、第一吸収体30及び第二吸収体31を挟んで、トップシート10に対向して配置される。バックシート20は、ポリエチレンシートやポリエチレンラミネート不織布等の厚みの薄いプラスチックシートを用いたシート材を用いることができる。なお、ムレ防止のために透湿性を有していてもよい。
また、バックシート20の坪量は、加工性及び強度の点から、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。
[吸収体]
本発明の実施形態に係る吸収性物品1の製造方法において、吸収性物品1に用いられる吸収体は、左右一対であり、かつ、砂時計型である第一吸収体30と、砂時計型の第二吸収体31の2種類の吸収体からなる。第一吸収体30及び第二吸収体31は、基材としての吸収性繊維と、高吸収性ポリマーとを含有するが、第一吸収体30は吸収性繊維としてアセテートトウを含み、第二吸収体31は吸収性繊維としてフラッフパルプを開繊したフラッフを含む。アセテートトウはセルロースの水酸基の置換度が約2.5の酢酸セルロースを原料とした、ジアセテート繊維の繊維束であり、本発明で用いるアセテートトウはタバコ用フィルターで用いられるものと同じものが使用できる。
フラッフパルプとしては、木材パルプ(例えば、サウザンパインやダグラスファー等の針葉樹晒クラフトパルプ(N−BKP)等)、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。
第一吸収体30及び第二吸収体31のそれぞれの吸収性能及び肌触りを損なわないよう、第一吸収体30の吸収性繊維は40g/m以上100g/m以下の坪量とすることが好ましく、第二吸収体31の吸収性繊維は150g/m以上250g/m以下の坪量とすることが好ましい。
第一吸収体30及び第二吸収体31に用いるSAPとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、質量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系共重合体が好ましい。第一吸収体30及び第二吸収体31のそれぞれの吸収性能及び肌触りを損なわないよう、第一吸収体30のSAP量は100g/m以上400g/m以下の坪量とすることが好ましく、アセテートトウの重量に対し2倍以上5倍以下の含有量とすることが好ましい。また、第二吸収体31のSAP量は70g/m以上125g/m以下の坪量とすることが好ましく、15質量%以上50質量%以下の含有量とすることが好ましい。
図3は、第一吸収体30の熱融着工程及び切断分離工程を示す断面図である。第一吸収体30及び第二吸収体31において、吸収性繊維及びSAPの形態は、吸収性繊維中にSAP粒子を混合して形成したマットの形態であることが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や形状の安定化の目的から、第一吸収体30はキャリアシート50に包まれている。
第二吸収体31についても、製造工程での搬送とSAPの漏洩防止を目的にキャリアシート51を用い、好ましくは図2に示すようにバックシート20との間に配置される。さらに、図3(a)から(c)までに示すように、第一吸収体30の片側は融着部60でキャリアシート50とアセテートトウが一体化し、固定されている。融着処理に関しては、後述する吸収性物品1の製造方法において詳細に説明する。
キャリアシート50の基材は、水透過性及び熱可塑性を有する不織布であれば特に制限はない。キャリアシート51の基材としてはSAPが漏洩しない素材であれば特に制限はなく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等を挙げることができる。キャリアシート50及びキャリアシート51において、それぞれの基材は同一のものであっても異なるものであってもよく、キャリアシート50で第一吸収体30を包む際の包み方は特に限定されるものではない。
なお、第一吸収体30の坪量は、180g/m以上500g/m以下であることが好ましく、第二吸収体31の坪量は、180g/m以上375g/m以下であることが好ましい。第一吸収体30及び第二吸収体31の坪量をそれぞれ上記の範囲内にすることにより、吸収性に優れ、体液の漏れを効果的に防止することができる吸収性物品1となる。
また、第一吸収体30は幅方向に間隔Lを空けて配置されることが好ましい。このとき、間隔Lは10mm以上30mm以下であることが好ましく、15mm以上25mm以下であることがより好ましい。間隔Lを空けて一対の第一吸収体30を配置することにより、第二吸収体31へ直接、体液を送り込むことができるスリット部を持つ吸収性物品1が得られる。
[立体ギャザー]
本発明の実施形態に係る吸収性物品1の製造方法において、吸収性物品1の身体側表面には、使用者の排泄した体液の横漏れを防止するため、吸収性物品1の長手方向に沿って、立体ギャザー用弾性部材と立体ギャザーシートを有する一対の立体ギャザー40を備えていてもよい。立体ギャザー40は、吸収性物品1の幅方向端部(固定端)において、バックシート20に固定されており、自由端側は、端部にて二つ折りにされていることが好ましい。そして、立体ギャザー用弾性部材は、二つ折りにされた自由端側の立体ギャザーシートに挟持されていることが好ましい。これにより、立体ギャザー40が起立性を有し、着用者の体型に合わせて変形可能なものとすることができる。
立体ギャザー用弾性部材としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、合成ゴム、糸状又は帯状の天然ゴム等を用いることができ、糸状、紐状、平型形状のものを適宜用いることができる。また、立体ギャザーシートとしては、疎水性繊維にて形成された撥水性又は不透液性の不織布、例えば、スパンボンド不織布やメルトブローン不織布、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンドを積層した複合不織布等が使用される。また、立体ギャザーシートの坪量は、10g/m以上25g/m以下であることが好ましい。
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品1の製造方法としては、吸収体形成工程、熱融着工程、切断分離工程、方向調整工程、位置調整工程、最終成形工程及び完成品形成工程を含み、一連の工程を経ることで吸収性物品1を製造することができる。図4に、吸収体形成工程から最終成形工程までの流れを示す。以下、各工程に関して詳細に説明する。
[吸収体形成工程]
吸収体形成工程においては、図3(a)及び図4(a)に示すように、アセテートトウをエアーによって開繊するとともに、高吸収性ポリマー粒子を担持させて吸収体コア301を形成した後、熱可塑性の樹脂からなる水透過性かつ熱可塑性の不織布であるキャリアシート50で吸収体コア301の全体を包むことで、一本の連続した吸収体32を形成する。
なお、以後の工程は、一本の連続した吸収体32を長手方向に走行させつつ、各工程における処理を行うものとする。
[熱融着工程]
熱融着工程においては、図4(a)に示すように、凹凸形状の融着ラインC1を形成する。融着ラインC1は、一本の連続した吸収体32の幅方向中心線から幅方向平行線上に長さC3離れた位置に、一本の連続した吸収体32の長手方向に略平行な長手融着部を幅方向の左右に交互に長さC4で設けるとともに、長手方向の前後に隣接して設ける長手融着部の前端と後端を長手方向に対して斜め方向の線である、連結された傾斜融着部を、長手方向の長さC5で設ける。
図5に、融着ラインC1の詳細を示す。以下、融着ラインC1を、図5を用いてより詳細に説明すると、図5の線Y−Y‘は一本の連続した吸収体32の幅方向に二等分する中心線である(以下、幅方向中心線と称する)。幅方向中心線と略平行であり、幅方向中心線から幅方向の一方側(幅方向中心線の上部)に長さC3離れた位置に、長さC4の長手融着部61を設ける。また、幅方向中心線と略平行であり、幅方向中心線から幅方向の他方側(幅方向中心線の下部)に長さC3離れた位置に、長さC4の長手融着部62を設ける。長手融着部61と62は長手方向に長さC5の間隔を空けて、交互に配置される。さらに、長手融着部61の前端と、その長手融着部61の前方に隣接する長手融着部62の後端を、長手方向に対して斜め方向の線で連結する、長さC5の傾斜融着部63を設ける。また、長手融着部61の後端と、その長手融着部61の後方に隣接する長手融着部62の前端を、長手方向に対して斜め方向の線で連結する、長さC5の傾斜融着部64を設ける。このように、長手融着部61、62及び、傾斜融着部63、64が連続して配置されることで、一本の連続した凹凸形状の融着ラインC1を形成する。
このとき、長さC3は15mm以上20mm以下であることが好ましく、長さC4は100mm以上190mm以下であることが好ましく、長さC5は10mm以上40mm以下であることが好ましい。融着ラインC1の各部分の長さを上記の範囲内とすることにより、多量の高吸収性ポリマー粒子を担持しつつ、薄く、着用者にフィットしやすい砂時計型の第一吸収体30及びそれを備える吸収性物品1を得ることができる。
後述する切断分離工程の前に融着ラインC1を設けない場合、すなわち切断前に融着処理を行わない場合には、切断した端部で吸収体がむき出しになり、以後の工程でSAP粒子が脱落するおそれがある。図3(b)及び図3(c)に示すように、キャリアシート50でアセテートトウ及びSAP粒子が包まれていることと、吸収体の片側で融着部60によりキャリアシート50とアセテートトウが一体化し固定されることで、以後の工程においても一本の連続した吸収体32をコントロールしやすくなるという利点がある。
また、当該工程で融着部60によって固定することにより、後述する切断分離工程において一本の連続した吸収体32を切断しやすくなるという利点もある。
[切断分離工程]
図4(b)に示すように、融着ラインC1に沿って一本の連続した吸収体32を切断し、切り離された吸収体は幅方向に対峙する一対の連続した吸収体33となる。
[方向調整工程]
図4(b)に示すように、上述の切断分離工程で切り離された一対の連続した吸収体33は、凹凸形状の切断部が互いに幅方向内側を向いて形成されている。方向調整工程では、一対の連続した吸収体33の切断部が図4(c)に示すようにそれぞれ幅方向外側に向くように方向調整する。このとき、方向調整としては、切り離された一対の連続した吸収体33を、それぞれ図4(b)の矢印で示す方向Rに、すなわちそれぞれ幅方向外側に反転させる工程を含むことが好ましい。
[位置調整工程]
上述の方向調整工程で得られた一対の連続した吸収体33の、凹凸形状の位置を長手方向に位相調整し、図4(d)に示すように、凸同士、凹同士が長手方向で同位相に揃うように位相を合わせる。このとき、位置を調整するために行う処理としては、図4(e)に示すように、一対の連続した吸収体33のうち、少なくとも一方の吸収体を走行位置の上部及び/又は下部に設置したロール70を経由することで位相調整を行う工程を含むことが好ましい。当該処理により、一対の連続した吸収体33のうち、一方の吸収体のみを別のラインに送り速度調整をせずとも、同じライン上で位相を調整することが可能である。ロール70に関しては、一対の連続した吸収体33のうち一方の吸収体にのみ通してもよく、一対の連続した吸収体33の各々を異なる高さ(パスの距離)のロール70に通してもよい。
なお、上述の方向調整工程及び位置調整工程は、図4(f)に示すように、一対の連続した吸収体33のうち一方の連続した吸収体を、ロール70によって他方の連続した吸収体の列の反対側に移動させる工程と、該移動のためのパスの距離を調整する(該移動によって一方の吸収体を意図的に遅らせる)ことによって位相調整することで行う工程を含むことも可能である。当該処理により、方向調整工程及び位置調整工程を同じロール70を用いて一度の処理で行うことができ、処理の高速化に繋がる。
[最終成形工程]
上述の位置調整工程で得られた一対の連続した吸収体33を、図4(d)で示すように、それぞれの外向き凸部において、長手方向に略直角方向に一定の間隔で設けた直線C2で分離することにより、左右一対であり、かつ、砂時計型である第一吸収体30を得る。このとき、直線C2の長さは70mm以上90mm以下であることが好ましく、隣り合う直線C2同士の間隔は220mm以上460mm以下であることが好ましい。
[完成品形成工程]
バックシート20上に積層された第二吸収体31の上に、上述の最終成形工程で得られた左右一対の第一吸収体30を積層し、立体ギャザー40とトップシート10とを積層したのち、一定の間隔で切り離すことにより、吸収性物品1を形成する。以上の工程により、カットして取り除く部分がなく、かつ、高価な高吸収性ポリマー粒子をカットにより廃棄することもないことから、柔らかさや肌ざわりが良好な吸収性物品1を比較的低コストで製造することができる。
また、好ましくは上述のように間隔Lを空けて第一吸収体30を積層することにより、第二吸収体31へ直接、体液を送り込むことができるスリット部を持つ吸収性物品1が得られる。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 吸収性物品
10 トップシート
20 バックシート
30、31、32、33,301 吸収体
40 立体ギャザー
50、51 キャリアシート
60、61、62、63、64 融着部
70 ロール

Claims (4)

  1. アセテートトウをエアーによって開繊するとともに、高吸収性ポリマー粒子を担持させて吸収体コアを形成した後、水透過性かつ熱可塑性の不織布で前記吸収体コアの全体を包むことで、一本の連続した吸収体を形成する吸収体形成工程と、
    一本の連続した吸収体の幅方向中心線から幅方向に左右に等間隔離れた位置に、一本の連続した吸収体の長手方向に略平行な長手融着部を幅方向の左右に交互に同じ長さで設けるとともに、長手方向の前後に隣接して設ける前記長手融着部の前端と前方にある長手融着部の後端を長手方向に対して斜め方向の線である傾斜融着部を設けて、一連の融着ラインを形成する熱融着工程と、
    前記融着ラインに沿って一本の連続した吸収体を切断し、切り離された一本の連続した吸収体は幅方向に対峙する一対の連続した吸収体となる切断分離工程と、
    前記切断分離工程で切り離された一対の連続した吸収体の、互いに幅方向内側を向いて形成された凹凸形状が、それぞれ幅方向外側に向くように一対の連続した吸収体を方向調整する方向調整工程と、
    前記方向調整工程で得られた一対の連続した吸収体の、凹凸形状の位置を長手方向に位相調整し、凸同士、凹同士が長手方向で同位相に揃うように位相を合わせる位置調整工程と、
    前記位置調整工程で得られた一対の連続した吸収体を、それぞれの外向き凸部において、長手方向に略直角方向に一定の間隔で設けた直線で分離して、左右一対であり、かつ、砂時計型である第一吸収体を得る最終成形工程と、
    バックシート上に積層されたフラッフと高吸収性ポリマー粒子からなる砂時計型の第二吸収体の上に、前記最終成形工程で得られた左右一対の第一吸収体を積層し、立体ギャザーとトップシートとを積層したのち、一定の間隔で切り離すことにより、吸収性物品を形成する完成品形成工程と
    を含むことを特徴とする、吸収性物品の製造方法。
  2. 前記方向調整工程が、切り離された一対の連続した吸収体をそれぞれ幅方向外側に反転させる工程を含み、
    前記位置調整工程が、切り離された一対の連続した吸収体のうち少なくとも一方の連続した吸収体を、走行位置の上部及び/又は下部に設置したロールを経由することで位相調整を行う工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の吸収性物品の製造方法。
  3. 前記方向調整工程が、一対の連続した吸収体のうち一方の連続した吸収体を、他方の連続した吸収体の列の反対側に移動させる工程を含み、
    前記位置調整工程が、該移動のための距離によって位相調整する工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の吸収性物品の製造方法。
  4. 前記完成品形成工程において、左右一対の第一吸収体が、幅方向に10mm以上30mm以下の間隔を空けて配置されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の吸収性物品の製造方法。
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