JP2020152144A - 乗物用シートリクライニング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートバックの傾倒を所定位置に係止するための負荷を乗物用シートリクライニング装置に掛けにくくすること。【解決手段】シートリクライニング装置4であって、互いに相対回転可能に軸方向に組み付けられたラチェット10及びガイド20と、ガイド20により回転方向に支えられてラチェット10との噛合によりラチェット10とガイド20との相対回転をロックする3つのポール30と、を有し、ラチェット10が、そのロック領域A1のフリー領域と隣る側とは反対側の端部にメインポールP1の乗り上がり突起34と回転方向に突き当たり得る形に突出する第2の凸部13Eを有し、第2の凸部13Eが、ラチェット10の回転に伴う乗り上がり突起34と第2の凸部13Eとの回転方向の突き当たりを逃がす逃がし凹部13E1を回転方向の一部領域にのみ有する。【選択図】図33
Description
本発明は、乗物用シートリクライニング装置に関する。詳しくは、シートバックの傾斜角度を調節するための乗物用シートリクライニング装置に関する。
従来、乗物用シートリクライニング装置として、シートバックの背凭れ角度を一定のピッチ角度で調節可能な有段式のロック機構を備えたものが知られている(特許文献1)。上記乗物用シートリクライニング装置は、シートバックをシートクッションに対して背凭れ角度調節可能なように連結する継手装置として構成されている。具体的には、乗物用シートリクライニング装置は、互いに相対回転可能な形に組み付けられた略円板状の金属部材から成るラチェット及びガイドと、これらの相対回転をロックするロック機構と、を備える。
上記ロック機構は、上記ガイドにセットされた複数のポールがラチェットの外周部に形成された内周歯に付勢により押し付けられて噛合されることにより、ラチェットとガイドとの相対回転をロックする構成とされる。詳しくは、上記ラチェットには、そのガイドに対する回転領域に、各ポールの噛合を受け入れるロック領域と、各ポールの噛合を乗り上がり面に乗り上がらせて食い止めるフリー領域と、が設定されている。
上記フリー領域の設定により、シートバックは、解除レバーの操作によってフリー領域となる前傾位置へと傾けられることで、解除レバーの操作を戻してもアンロック状態のまま保持される構成とされる。すなわち、シートバックがフリー領域となることで、解除レバーの戻しに伴う各ポールのラチェットへの噛合が、各ポールの乗り上がり面への乗り上がりによって阻止される。詳しくは、各ポールに形成された乗り上がり突起が乗り上がり面上に乗り上がることで、各ポールのラチェットへの噛合が途中で食い止められる。
上記従来技術では、シートバックを後側に大きく傾倒させることで、各ポールに形成されたいずれかの乗り上がり突起が、隣り合うポールの乗り上がり突起に対応する乗り上がり面に回転方向に突き当たって過負荷を受ける構成とされる。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートバックの傾倒を所定位置に係止するための負荷を乗物用シートリクライニング装置に掛けにくくすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートリクライニング装置は次の手段をとる。
すなわち、本発明は、乗物用シートリクライニング装置であって、互いに相対回転可能なように軸方向に組み付けられるラチェット及びガイドと、ガイドにより回転方向に支えられて半径方向の外側へ押される移動によりラチェットと噛合しラチェットとガイドとの相対回転をロックする回転方向に並ぶ複数のポールと、を有する。ラチェットが、ガイドに対する回転領域の中に、複数のポールのうちの特定のポールの半径方向の内側からの噛合を受け入れるロック領域と、特定のポールの半径方向の内側からの噛合を乗り上がり面に特定のポールの乗り上がり突起を乗り上がらせて阻止するフリー領域と、を連続的に有し、かつ、ロック領域のフリー領域と隣る側とは反対側の端部に特定のポールの乗り上がり突起と回転方向に突き当たり得る形に突出する凸部を有する。乗り上がり突起及び/又は凸部が、ラチェットの回転に伴う乗り上がり突起と凸部との回転方向の突き当たりを逃がす逃がし凹部を回転方向の一部領域にのみ有する。
上記構成によれば、乗物用シートリクライニング装置外に設定される係止構造によってシートバックの傾倒をロック領域の端部位置で係止させる場合、逃がし凹部により、乗り上がり突起と凸部とが回転方向に突き当たることを防止することができる。それにより、乗物用シートリクライニング装置にシートバックの傾倒を所定位置に係止するための負荷が掛からないようにすることができる。
また、本発明は、更に次のように構成されていても良い。凸部が、乗り上がり突起がロック領域からフリー領域の乗り上がり面の段差に回転方向に突き当たる関係となるときに、他のポールを回転方向に突き当てる当て部とされる。
上記構成によれば、凸部の当て部としての機能を損なうことなく、乗り上がり突起と凸部との回転方向の突き当たりを適切に逃がすことができる。
また、本発明は、更に次のように構成されていても良い。乗り上がり突起が、凸部に対して回転方向の突き当たりが逃がされて回転方向に重なる配置となるときには、特定のポールのラチェットに対する噛合が、乗り上がり突起の凸部への乗り上がりにより阻止される。
上記構成によれば、特定のポールがロック領域を越えてラチェットに噛合することを適切に防止することができる。
また、本発明は、更に次のように構成されていても良い。逃がし凹部が、凸部に形成される。
上記構成によれば、特定のポールの乗り上がり突起の乗り上がり性能を阻害することなく、乗り上がり突起と凸部との回転方向の突き当たりを逃がすことができる。
また、本発明は、更に次のように構成されていても良い。乗物用シートリクライニング装置が、シートバックを乗物本体上のベースに傾斜角度を調節可能なように連結する継手装置とされる。シートバックとベースとの間に、シートバックの傾倒を所定位置に係止するための係止構造が設定される。逃がし凹部が、ラチェットの所定位置への回転に伴う乗り上がり突起と凸部との回転方向の突き当たりを逃がす。
上記構成によれば、乗物用シートリクライニング装置外に設定される係止構造がシートバックの傾倒を所定位置に係止させるときの、乗り上がり突起と凸部との回転方向の突き当たりを適切に防止することができる。
また、本発明は、更に次のように構成されていても良い。上記所定位置において、乗り上がり突起と凸部との間に回転方向の隙間が設定される。
上記構成によれば、乗物用シートリクライニング装置外に設定される係止構造がシートバックの傾倒を所定位置に係止させるときの、乗り上がり突起と凸部との回転方向の突き当たりをより適切に防止することができる。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
《シートリクライニング装置4の概略構成について》
始めに、本発明の第1の実施形態に係るシートリクライニング装置(乗物用シートリクライニング装置)4の構成について、図1〜図33を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。また、「シート幅方向」と示す場合には、後述するシート1の左右方向を指すものとする。
《シートリクライニング装置4の概略構成について》
始めに、本発明の第1の実施形態に係るシートリクライニング装置(乗物用シートリクライニング装置)4の構成について、図1〜図33を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。また、「シート幅方向」と示す場合には、後述するシート1の左右方向を指すものとする。
本実施形態に係るシートリクライニング装置4は、図1に示すように、自動車の右側座席を成すシート1に適用されている。上記シートリクライニング装置4は、上記シート1の背凭れ部を成すシートバック2を着座部を成すシートクッション3に対して背凭れ角度の調節を行える状態に連結するリクライニング調節機構として構成されている。具体的には、シートリクライニング装置4は、シートバック2とシートクッション3との間に左右一対で設けられており、各々が一斉にロック・アンロックの各状態に切り換えられることで、シートバック2の背凭れ角度を固定したり解除したりする構成とされる。ここで、シートクッション3が、本発明の「ベース」に相当する。
詳しくは、上記シートリクライニング装置4は、図2〜図3に示すように、シートバック2の左右の側部骨格を成す各サイドフレーム2Fの下端部と、これらのシート幅方向の外側に位置するシートクッション3の左右の側部骨格の後端部に連結された各リクライニングプレート3Fと、の間にそれぞれ介設されて、これらを互いに同軸まわりに相対回転させたり回転止めしたりすることのできる形に連結している。
図1に示すように、上記シートリクライニング装置4は、常時は、シートバック2の背凭れ角度を固定したロック状態として保持される。そして、シートリクライニング装置4は、シートクッション3の車両外側(右側)の側部に設けられたリクライニングレバー5が引き上げられる操作(図1の丸付き数字1)により、それらのロック状態が一斉に解除されて、シートバック2の背凭れ角度を調節することのできるアンロック状態へと切り換えられる。そして、シートリクライニング装置4は、上記リクライニングレバー5の操作が戻されることで、付勢により再びロック状態へと戻される。
上記シートバック2の左右のサイドフレーム2Fとそれらの外側に位置する各リクライニングプレート3Fとの間には、それぞれ、シートバック2に対して常時、前倒れ回転させる方向のバネ付勢力を掛けるリターンスプリング6が掛着されている。これらリターンスプリング6の回転付勢力により、シートバック2は、シートリクライニング装置4による背凭れ角度の固定状態が解かれることで、着座乗員の背部に当たる位置まで起こし上げられる。そして、上記シートバック2は、着座乗員の背部が前後に傾動される動きに合わせて、その背凭れ角度が前後に自由に調節される(図1の丸付き数字2)。このように、シートバック2を前倒れ回転方向に付勢するリターンスプリング6の設定により、シートバック2の背凭れ角度の調節を簡便に行うことができる。
上記シートバック2は、図21に示すように、シートクッション3の上面に畳み込まれる前倒れ位置Paと、後側に略水平状に傾倒される後倒れ位置Pcと、の間の約180度の回転領域をシート前後方向に回動できるようになっている。上記シートバック2を前倒れ位置Paに係止させる構造は、シートバック2の各サイドフレーム2Fの外側面部に結合された各係止板2Fcが、各リクライニングプレート3Fの前側の縁部に突出して形成された各前側ストッパ3Fcに当たって係止される構造から成る。また、シートバック2を後倒れ位置Pcに係止させる構造は、上記シートバック2の各サイドフレーム2Fの外側面部に結合された各係止板2Fcが、各リクライニングプレート3Fの後側の縁部に突出して形成された各後側ストッパ3Fdに当たって係止される構造から成る。ここで、上記各係止板2Fcが、各リクライニングプレート3Fの後側ストッパ3Fdに当たって係止される構造が、本発明の「係止構造」に相当する。
上記シートバック2の回転領域のうち、シートバック2の背凭れ角度が略垂直状に起立した初段のロック位置Pbから後倒れ位置Pcまで倒れる間の約90度の回転領域は、リクライニングレバー5の引き上げ操作が解かれることでシートバック2の背凭れ角度が固定された状態に戻される「ロック領域A1」とされる。また、シートバック2の背凭れ角度が上記初段のロック位置Pbから前倒れ位置Paまで倒される間の約90度の回転領域は、リクライニングレバー5の引き上げ操作が解かれてもシートバック2の背凭れ角度が固定されることなく解除されたままの状態(ロックが無効となる状態)に維持される「フリー領域A2」とされる。
上記ロック領域A1とフリー領域A2とは、それぞれ、後述するシートリクライニング装置4に設定されたロック領域A1とフリー領域A2とによって形成されている。上記フリー領域A2の設定により、シートバック2は、シート1に人が座っていない状態でリクライニングレバー5が操作されてフリー領域A2に入る位置まで倒し込まれたら、そこからはリクライニングレバー5の操作を継続しなくても上記前倒れ位置Paまで勝手に倒し込まれるようになっている。
上記シートリクライニング装置4は、具体的には、図2〜図3に示すように、シートバック2の各側のサイドフレーム2Fの外側面部に一体的に結合されるラチェット10(図2参照)と、各側のリクライニングプレート3Fの内側面部に一体的に結合されるガイド20(図3参照)と、を有する。上記シートリクライニング装置4は、上記ラチェット10とガイド20とが互いの相対回転をロックされたり解除されたりすることにより、シートバック2の背凭れ角度を固定したり解除したりする構成とされる。
《シートリクライニング装置4の具体的な構成について》
以下、上記左右一対のシートリクライニング装置4の各構成について、詳しく説明していく。なお、各シートリクライニング装置4は、互いに左右対称となる同一の構成となっている。したがって、以下では、これらを代表して、図2〜図3に示されている車両外側(右側)に配置されたシートリクライニング装置4の構成について詳しく説明することとする。
以下、上記左右一対のシートリクライニング装置4の各構成について、詳しく説明していく。なお、各シートリクライニング装置4は、互いに左右対称となる同一の構成となっている。したがって、以下では、これらを代表して、図2〜図3に示されている車両外側(右側)に配置されたシートリクライニング装置4の構成について詳しく説明することとする。
図4〜図5に示すように、シートリクライニング装置4は、互いに軸方向に組み付けられる略円板形状のラチェット10及びガイド20と、これらの間に組み付けられる3つのポール30及びこれらを半径方向の内外に移動操作する回転カム40と、回転カム40をガイド20に対してロック作動させる回転方向に付勢するロックスプリング50(スパイラルスプリング)と、ラチェット10とガイド20との外周部間に跨って装着される略円筒形状の外周リング60と、を有する。外周リング60は、ラチェット10とガイド20とを互いに軸方向に組み付けた状態に保持する保持部材として機能するものである。
上記ラチェット10、ガイド20、3つのポール30、及び回転カム40は、それぞれ、プレス成形された後に焼き入れ処理されることにより、硬質化されて構造強度が高められた構成とされる。以下、上記シートリクライニング装置4を構成する各部材の具体的な構成について順に詳しく説明していく。
《ラチェット10について》
図4に示すように、ラチェット10は、1枚の金属製の板状部材が略円板状の形にカットされると共に、所々が板厚方向(軸方向)に半抜き加工された構成とされる。具体的には、上記ラチェット10の円板本体11の外周縁部には、ガイド20への組み付け方向となる軸方向に向かって略円筒形状に突出する円筒部12が形成されている。詳しくは、上記円筒部12は、円板本体11の外周縁部が軸方向に2段階に突出する段付きの円筒形状に半抜き加工された、外周側の円筒部分として構成されている。内周側の円筒部分は、上記円筒部12よりも軸方向に短く突出する中間円筒部13として構成されている。
図4に示すように、ラチェット10は、1枚の金属製の板状部材が略円板状の形にカットされると共に、所々が板厚方向(軸方向)に半抜き加工された構成とされる。具体的には、上記ラチェット10の円板本体11の外周縁部には、ガイド20への組み付け方向となる軸方向に向かって略円筒形状に突出する円筒部12が形成されている。詳しくは、上記円筒部12は、円板本体11の外周縁部が軸方向に2段階に突出する段付きの円筒形状に半抜き加工された、外周側の円筒部分として構成されている。内周側の円筒部分は、上記円筒部12よりも軸方向に短く突出する中間円筒部13として構成されている。
上記円筒部12の内周面部には、半径方向の内側に歯面を向ける内周歯12Aが回転方向の全域に亘って連続的に並んで形成されている。上記内周歯12Aは、後述する各ポール30の外周面部に形成された各外周歯31をそれぞれ半径方向の内側から押し付けて噛合させることのできる歯面形状とされる。詳しくは、上記内周歯12Aは、各内歯が回転方向に2度ピッチで等間隔に並ぶ歯面形状とされる。
また、中間円筒部13の内周面部には、その中心部(中心軸線C)からの内径や回転方向の長さが各々に設定された3つの領域(第1の領域13A、第2の領域13B及び第3の領域13C)と、各領域の境界部から半径方向の内側に突出する第1の凸部13D及び第2の凸部13Eと、が形成されている。
上記第1の領域13A、第2の領域13B及び第3の領域13Cは、それぞれ、ラチェット10の中心軸線Cまわりに描かれる同心円の円弧形状に湾曲した内周面形状に形成されている。詳しくは、図10に示すように、第1の領域13Aと第3の領域13Cとは、第2の領域13Bよりもひとまわり大きな内径を有する互いに同一径の内周面形状とされる。
上記第1の領域13Aは、図10、図17(a)及び図18(a)に示すように、ラチェット10の回転角度が後述する3つのポール30のうちの1つであるメインポールP1と回転方向に重なる配置となる時に、同メインポールP1の内周歯12Aへの噛合を許容するロック領域A1を成すものとされる。第2の領域13Bと第3の領域13Cとは、それぞれ、上記第1の領域13AにメインポールP1が回転方向に重なる配置となる時に、残る2つのサブポールP2と回転方向に重なる配置となる他の領域A3とされる。これら他の領域A3は、各サブポールP2のラチェット10の内周歯12Aへの噛合を許容する領域とされる。ここで、メインポールP1が、本発明の「特定のポール」に相当する。また、各サブポールP2が、本発明の「他のポール」に相当する。
一方、第2の領域13Bは、図12に示すように、ラチェット10の回転角度がメインポールP1と回転方向に重なる配置となる時に、図13、図17(b)及び図18(b)に示すように、メインポールP1のラチェット10の内周歯12Aへの噛合を内周面(乗り上がり面)上に乗り上がらせて食い止めるフリー領域A2を成すものとされる。その際、第3の領域13Cと第1の領域13Aとは、それぞれ、残る2つのサブポールP2と回転方向に重なる配置となる他の領域A3とされる。これら他の領域A3は、上記メインポールP1の動きに同調してロック作動が途中で阻止される各サブポールP2の動きを逃がす領域とされる。
すなわち、上記ラチェット10の中間円筒部13は、図10に示すように、その第1の領域13Aにおいて、メインポールP1のロック作動を許容するロック領域A1を構成する(図17(a)及び図18(a)参照)。そして、上記中間円筒部13は、図13に示すように、その第2の領域13Bにおいて、メインポールP1のロック作動を食い止めて、メインポールP1をアンロック状態に保持したままラチェット10を回転方向にフリー回転させられるようにするフリー領域A2を構成する(図17(b)及び図18(b)参照)。
そして、上記中間円筒部13は、図10、図17(a)及び図18(a)に示すように、上記メインポールP1が第1の領域13A(ロック領域A1)と回転方向に重なって配置される時には、その第2の領域13Bと第3の領域13Cとが、それぞれ、他の領域A3として、残る2つのサブポールP2がメインポールP1と同調してロック作動する動きを許容するように機能する。また、上記中間円筒部13は、図13、図17(b)及び図18(b)に示すように、上記メインポールP1が第2の領域13B(フリー領域A2)と回転方向に重なって配置される時には、その第3の領域13Cと第1の領域13Aとが、それぞれ、他の領域A3として、残る2つのサブポールP2がメインポールP1と同調してロック作動が食い止められる動きを逃がすように機能する。
このように、ラチェット10の中間円筒部13は、上記第1の領域13Aと第2の領域13BとによってメインポールP1のロック作動の許容・阻止を制御する。そして、その時その時の残る2つの領域が、それぞれ、各サブポールP2を位置させる他の領域A3として、各サブポールP2がメインポールP1の動きに同調する動きを逃がせるようにするものとなっている。
第1の凸部13Dと第2の凸部13Eとは、図17(c)及び図18(c)に示すように、メインポールP1がラチェット10の回転によりロック領域A1(第1の領域13A)からフリー領域A2(第2の領域13B)へと移される時に、半径方向の外側への押し出しが中途半端となって第1の領域13Aと第2の領域13Bとの間の段差に回転方向に突き当てられてしまった場合に、それによる負荷をメインポールP1にのみ集中させずに他の2つのサブポールP2へも分散させられるように、対応する各サブポールP2をそれぞれ同時に回転方向に突き当てさせるものとなっている。
具体的には、上記第1の凸部13Dと第2の凸部13Eとは、ラチェット10の回転によりメインポールP1の乗り上がり34が第1の領域13Aと第2の領域13Bとの間の段差に回転方向に突き当てられる関係となる時に、残る2つのサブポールP2の乗り上がり突起34と回転方向に突き当てられる関係となる位置にそれぞれ形成されている。各乗り上がり突起34の構成については、後に詳述する。
上記第2の凸部13Eは、図14、図17(d)及び図18(d)に示すように、中間円筒部13上のロック領域A1(第1の領域13A)の始端側、すなわちロック領域A1のフリー領域A2(第2の領域13B)と隣る側とは反対側の端部に突出して形成されている。上記第2の凸部13Eは、図21に示すようにシートバック2がロック領域A1の始端となる後倒れ位置Pcへと倒された時に、図14、図17(d)及び図18(d)に示すようにメインポールP1の乗り上がり突起34と回転方向の配置が重なり得る端部位置に形成されている。
すなわち、図21に示すように、シートバック2は、後倒れ位置Pcへと倒された際には、前述した係止板2Fcがリクライニングプレート3Fの後側ストッパ3Fdに当てられて係止される。その際、シート1及びシートリクライニング装置4の建て付けにより、上記係止板2Fcがリクライニングプレート3Fの後側ストッパ3Fdと当たるよりも先に、図14で示したメインポールP1の乗り上がり突起34が第2の凸部13Eと回転方向に突き当たることがあると、シートリクライニング装置4に大きな負荷が掛かる。そこで、このようなことが起こらないよう、第2の凸部13Eには、メインポールP1の乗り上がり突起34との回転方向の突き当たりを逃がす逃がし凹部13E1が形成されている。ここで、上記後倒れ位置Pcが、本発明の「所定位置」に相当する。また、第2の凸部13Eが、本発明の「凸部」に相当する。
上記逃がし凹部13E1は、図33に示すように、第2の凸部13Eの図示時計回り方向側の角部が略矩形状に肉抜きされた形となって形成されている。上記逃がし凹部13E1は、上記建て付けによる寸法ばらつきにより、図21に示すようにシートバック2が後倒れ位置Pcへと倒されて係止板2Fcがリクライニングプレート3Fの後側ストッパ3Fdに当たって係止される時に、図33に示すようにメインポールP1の乗り上がり突起34が第2の凸部13Eと回転方向の配置を重ねるような動きをとったとしても、同乗り上がり突起34を第2の凸部13Eと回転方向に突き当てさせないように受け入れる。詳しくは、上記逃がし凹部13E1は、上記乗り上がり突起34を、その図示反時計回り方向側の側面との間に回転方向の隙間Yを持たせた状態として受け入れるようになっている。
上記逃がし凹部13E1は、その内部に受け入れたメインポールP1の乗り上がり突起34が半径方向の外側に押し出された場合には、その内周面上に乗り上がり突起34を乗り上がらせて、メインポールP1のラチェット10の内周歯12Aへの噛合を阻止する。それにより、メインポールP1の乗り上がり突起34が逃がし凹部13E1内に入り込んだ回転位置(ロック領域A1を越えた回転位置)状態となる時のシートリクライニング装置4のロック動作が阻止される。
図4〜図5に示すように、上記ラチェット10の円板本体11の中心部(中心軸線C上の位置)には、丸孔形状に貫通した貫通孔11Aが形成されている。この貫通孔11A内には、後述する回転カム40の中心部(中心軸線C上の位置)に差し込まれて装着される操作ピン5Aが、軸方向の外側から回転フリーな状態に挿通されるようになっている。また、図5に示すように、上記ラチェット10の円板本体11の外側面上には、その中心部(中心軸線C)まわりの回転方向の3箇所の位置に、軸方向に円弧状に押し出された形に突出するダボ14が形成されている。
各ダボ14は、上記中間円筒部13の第1の領域13Aと第2の領域13Bと第3の領域13Cとが形成された回転方向の各形成領域上にそれぞれ1つずつ形成されている。上記構成のラチェット10は、図3に示すように、その円板本体11の外側面がシートバック2のサイドフレーム2Fの外側面に面当接される形にセットされて、互いの当接箇所が溶接されることにより、シートバック2のサイドフレーム2Fに一体的に結合されている(溶接箇所W)。
詳しくは、上記ラチェット10は、その円板本体11の外側面上に形成された3つのダボ14が、シートバック2のサイドフレーム2Fに形成された対応する略円弧形状に貫通する3つの各嵌合孔2Fa内にそれぞれ嵌合された形にセットされている。そして、上記ラチェット10は、これら嵌合された各箇所の周囲領域(結合領域A4)がそれぞれレーザ溶接によりサイドフレーム2Fに面当接した状態に接合されて結合されている(溶接箇所W)。
より詳しくは、上記ラチェット10の円板本体11の外側面には、その3つのダボ14が形成された領域の半径方向の外側かつ回転方向の両サイドの領域に、上記サイドフレーム2Fに面当接した状態に当てられてレーザ溶接される結合領域A4が形成されている。上記各結合領域A4は、図7に示すように、それらの外周縁部に形成された前出の中間円筒部13の形状により、第1の領域13Aと第3の領域13Cの形成箇所に形成された各結合領域A4の方が、第2の領域13Bの形成箇所に形成された結合領域A4よりも半径方向の面積が広い拡張面部11Bを有する構成とされている。
すなわち、上記中間円筒部13に形成された第1の領域13Aと第3の領域13Cとは、前述したように、第2の領域13Bよりも半径方向の外側に拡径された形に形成された構成とされる。それにより、第1の領域13A及び第3の領域13Cの形成箇所に形成された各結合領域A4の方が、第2の領域13Bの形成箇所に形成された結合領域A4よりも、半径方向の面積が拡張された構成とされる。上記構成により、ラチェット10の円板本体11の外側面は、上記第1の領域13Aと第3の領域13Cとが形成された各箇所にある拡張面部11Bを有する2つの結合領域A4が、サイドフレーム2Fに対して半径方向の外側へより広く当てられた状態として強固に溶接されるようになっている。
上記ラチェット10のサイドフレーム2Fに対する溶接は、各ダボ14を半径方向の外側から回転方向の両サイド領域に跨ってC字状に囲い込むように溶接ビードが入れられる形で行われる(溶接箇所W)。上記サイドフレーム2Fには、ラチェット10の中心部(中心軸線C上の位置)に形成された貫通孔11A内に通される操作ピン5Aを軸方向の外側へと通し出す通し孔2Fbが貫通して形成されている。
《ガイド20について》
図5に示すように、ガイド20は、1枚の金属製の板状部材が上記ラチェット10よりもひとまわり大きな外径をもつ略円板状の形にカットされると共に、所々が板厚方向(軸方向)に半抜き加工されて形成された構成とされる。具体的には、上記ガイド20の円板本体21の外周縁部には、ラチェット10への組み付け方向となる軸方向に向かって略円筒形状に突出する円筒部22が形成されている。
図5に示すように、ガイド20は、1枚の金属製の板状部材が上記ラチェット10よりもひとまわり大きな外径をもつ略円板状の形にカットされると共に、所々が板厚方向(軸方向)に半抜き加工されて形成された構成とされる。具体的には、上記ガイド20の円板本体21の外周縁部には、ラチェット10への組み付け方向となる軸方向に向かって略円筒形状に突出する円筒部22が形成されている。
上記円筒部22は、その内径寸法がラチェット10の円筒部12の外径寸法よりも僅かに大きな形となるように形成されている。詳しくは、上記円筒部22は、その半径方向の肉厚が、後述する外周リング60の板厚よりも薄型化された形に形成された構成とされる(図15参照)。より詳しくは、上記円筒部22は、その外周面が後述する外周リング60の段差部63の外周面よりも半径方向の内側に位置する程度に半径方向の肉厚が薄くされた構成とされる。上記ガイド20は、図9に示すように、その円筒部22内に上記ラチェット10の円筒部12が軸方向に差し込まれた状態としてセットされる。
それにより、ガイド20は、上記ラチェット10と互いの円筒部22,12同士が半径方向の内外に緩やかに嵌まり合った状態として、互いに相対回転可能に内外に支え合った状態に組み付けられるようになっている。そして、上記ガイド20は、その円筒部22とラチェット10の円筒部12との間に後述する外周リング60が外周側から跨った状態に装着されて、同外周リング60を介してラチェット10に対して軸方向に外れ止めされた状態に組み付けられる(図2〜図3及び図6〜図9参照)。
図5に示すように、上記ガイド20の円板本体21の内側面上には、その回転方向の3箇所の位置に、ラチェット10への組み付け方向となる軸方向に略扇形状に突出するガイド壁23が半抜き状に押し出されて形成されている。これらガイド壁23は、それらの半径方向の外側の外周面が、互いにガイド20の中心軸線Cまわりに描かれる同心円の円弧を描く形に湾曲した形状とされる。各ガイド壁23は、上記ガイド20の円筒部22内に組み付けられるラチェット10の円筒部12内に緩やかに嵌まり込んだ状態にセットされる。
上記各ガイド壁23の形成により、ガイド20の円板本体21の内側面上には、その各ガイド壁23の回転方向の配置間領域に、後述する3つのポール30をそれぞれ1つずつ半径方向の内外に摺動させられる形にセットすることのできる凹状のポール収容溝24Aが形成されている。また、各ガイド壁23によって囲まれた円板本体21の内側面上における中央領域には、後述する回転カム40を軸回転可能な形にセットすることのできるカム収容溝24Bが形成されている。
上記各ガイド壁23は、図10〜図11に示すように、上記各ポール収容溝24A内にセットされた対応する各ポール30を、それぞれ、各ポール収容溝24Aに臨む回転方向の両サイド面である各規制面23Aによって回転方向の両側から対面させる形にあてがえる。それにより、各ガイド壁23は、各ポール30を半径方向の内外方にのみ摺動させられるように回転方向の両側から支持する形にガイドする。
また、各ガイド壁23は、上記カム収容溝24B内にセットされた回転カム40を、カム収容溝24Bに臨む半径方向の内周面である支持面23Bによって半径方向の外側から対面させる形にあてがえる。それにより、各ガイド壁23は、回転カム40をガイド20の円板本体21上の中心部(中心軸線C上の位置)にて回転可能とするよう半径方向の外側から支持する。
また、上記ガイド20の円板本体21の中心部(中心軸線C上の位置)には、後述するロックスプリング50が内部にセットされる略丸孔形状に貫通した貫通孔21Aが形成されている。上記貫通孔21Aには、その孔形状を半径方向の外側に向かって細長く延出させる掛入れ孔21Aaが形成されている。上記掛入れ孔21Aaには、上記貫通孔21A内にセットされるロックスプリング50の外側の端部52が軸方向に嵌め込まれて回転方向に一体的とされた状態にセットされる。
図4に示すように、上記ガイド20の円板本体21の外側面上には、その回転方向の3箇所の位置に、軸方向に略寸胴状に押し出された形となって突出するダボ21Bが形成されている。これらダボ21Bは、上記円板本体21の外側面上における上記各ポール収容溝24Aの裏側の領域上にそれぞれ1つずつ軸方向に押し出された形となって形成されている。
上記構成のガイド20は、図2に示すように、上記円板本体21の外側面上から突出する各ダボ21Bが、リクライニングプレート3Fに形成された対応する各嵌合孔3Fa内に嵌め込まれて溶接されることにより、リクライニングプレート3Fに強固に一体的に結合された状態とされる。上記リクライニングプレート3Fには、上記ガイド20の中心部(中心軸線C上の位置)に形成された貫通孔21A内に通される操作ピン5Aを軸方向の外側へと通し出す通し孔3Fbが貫通して形成されている。
《ポール30について》
図4〜図5に示すように、3つのポール30は、それぞれ、1枚の金属製の板状部材が略矩形状の形にカットされると共に、所々が板厚方向(軸方向)に半抜き加工されて形成された構成とされる。それにより、上記各ポール30は、それらの半径方向の内周側の領域を成すオフセット面部30Bが、外周側の領域を成す本体面部30Aに対して、ラチェット10への組み付け方向となる軸方向に略板厚相当分だけ半抜き状に押し出された形状とされる。
図4〜図5に示すように、3つのポール30は、それぞれ、1枚の金属製の板状部材が略矩形状の形にカットされると共に、所々が板厚方向(軸方向)に半抜き加工されて形成された構成とされる。それにより、上記各ポール30は、それらの半径方向の内周側の領域を成すオフセット面部30Bが、外周側の領域を成す本体面部30Aに対して、ラチェット10への組み付け方向となる軸方向に略板厚相当分だけ半抜き状に押し出された形状とされる。
上記3つのポール30のうちの特定の1つは、メインポールP1として、他の2つのサブポールP2とは一部異なる形状とされて機能的に分別された構成とされる。なお、具体的な構成の違いについては、後に詳述することとする。
上記各ポール30は、それぞれ、図10〜図11に示すように、上記ガイド20の円板本体21の内側面上に形成された凹状の各ポール収容溝24A内にそれぞれ1つずつ収められた形にセットされている。上記セットにより、各ポール30は、各ポール収容溝24Aに回転方向の両側から臨む各ガイド壁23の規制面23Aによって回転方向の両側から面状に支持された状態とされる。それにより、各ポール30は、これらの規制面23Aに沿って半径方向の内外方にのみ移動可能となるように支持された状態とされる。
詳しくは、各ポール30は、図9に示すように、上記各ポール収容溝24A内にセットされた状態では、それらの本体面部30Aがガイド20の円板本体21の内側面上に当てられる形にセットされる。それにより、各ポール30は、それらの本体面部30Aの半径方向の外側の位置に、ガイド20の円筒部22内に組み付けられたラチェット10の円筒部12の内周歯12Aが半径方向に対面する形にセットされる。また、各ポール30のオフセット面部30Bは、上記ガイド20の円板本体21の内側面上から軸方向に離間した形にセットされて、ラチェット10の中間円筒部13と軸方向の配置が重なる形にセットされる。
図4に示すように、各ポール30の本体面部30Aの半径方向の外側の外周面には、半径方向の外側に歯面を向ける外周歯31が回転方向の全域に亘って連続的に並ぶ形に形成されている。これら外周歯31が形成された各ポール30の半径方向の外側の外周面は、前述したラチェット10の内周歯12Aが形成された円筒部12の内周面に沿って湾曲した凸曲面形状とされる。
上記構成により、各ポール30の外周歯31は、図10に示すように、ラチェット10の内周歯12Aに半径方向の内側から押し付けられることで、全体がラチェット10の内周歯12Aに噛合されるようになっている。各ポール30の外周歯31は、これらの噛合するラチェット10の内周歯12Aと同様に、各歯面が回転方向に2度ピッチで等間隔に並ぶ形に形成された構成とされる。
なお、より厳密には、各ポール30の外周歯31は、それぞれ、それらの回転方向の中央の歯面がラチェット10の内周歯12Aに最も深く噛合する形に入り込み、そこから回転方向の両端側に向かって、ラチェット10の内周歯12Aに対する入り込みが漸次浅くなっていくよう歯丈が小さくなっていく形に形成されている。上記構成により、各ポール30は、それらの進行方向に真っ直ぐ歯面を向ける中央の歯面の他、同中央の歯面から回転方向の両端側に向かって進行方向とは異なる方向に歯面が傾けられていくその他の歯面も、各ポール30の半径方向の外側への移動によって、対応するラチェット10の内周歯12Aの歯面につっかえることなく適切に噛合されるようになっている。なお、上記外周歯31の具体的な歯面形状については、特開2015−29635号公報等の文献に開示されたものと同一となっているため、詳細な説明を省略することとする。
図9に示すように、上記各ポール30の本体面部30Aの内周側の領域には、ガイド20の中心部(中心軸線C上の位置)にセットされた後述する回転カム40が半径方向に対向する形にセットされる。上記セットにより、各ポール30は、それらの本体面部30Aが回転カム40と半径方向に対向し、かつ、それらのオフセット面部30Bが回転カム40と軸方向に重なった状態として設けられる。
ここで、図5に示すように、上記各ポール30の本体面部30Aの内周面部には、上記回転カム40と半径方向に対面して、回転カム40の回転に伴って半径方向の内側から外側へと押圧される被押圧面部32が形成されている。また、各ポール30のオフセット面部30Bの中間部には、回転カム40の対応する各箇所に形成された各引込みピン42が軸方向に差し込まれて、回転カム40の回転に伴って半径方向の内側へと引き込まれる形に操作される引込み孔33が軸方向に貫通して形成されている。また、各ポール30の本体面部30Aの中間部には、それらのオフセット面部30Bと同一の軸方向に半抜き状に押し出された乗り上がり突起34が形成されている。
上記各ポール30の被押圧面部32は、図10に示すように、回転カム40がガイド20との間に掛着された後述するロックスプリング50のバネ附勢力によって図示反時計回り方向に回されることにより、同回転カム40の外周面部に形成された対応する各押圧部44によって半径方向の内側から外側へと押圧される。同押圧により、各ポール30は、それらの外周歯31がラチェット10の内周歯12Aに押し付けられて噛合され、同噛合された状態(ロック状態)として保持される。それにより、各ポール30がラチェット10に対して回転方向に一体的に結合された状態となり、各ポール30を介してラチェット10とガイド20との間の相対回転がロックされた状態となる。詳しくは、各ポール30の半径方向の噛合を介して、ラチェット10とガイド20とが互いに半径方向にもガタ詰めされた形にロックされた状態となる。
また、各ポール30の引込み孔33は、図11に示すように、上記回転カム40がリクライニングレバー5の操作によってロックスプリング50のバネ附勢力に抗した図示時計回り方向へと回されることにより、それらの内部に差し込まれた回転カム40の対応する各引込みピン42によって半径方向の内側へと引き込まれる。同引き込みにより、各ポール30は、それらの外周歯31がラチェット10の内周歯12Aとの噛合状態から外され、同外された状態(アンロック状態)として保持される。それにより、ラチェット10とガイド20との間の回転ロック状態が解除される。
また、各ポール30の乗り上がり突起34は、図9に示すように、各ポール30のオフセット面部30Bと同一の軸方向に略同一位置まで半抜き状に押し出されて、それらの外周面部34Aがラチェット10の中間円筒部13の内周面と半径方向に対面した状態として設けられる。上記各ポール30の乗り上がり突起34は、図10、図17(a)及び図18(a)に示すように、上記ラチェット10のガイド20に対する回転位置が前述したロック領域A1にある状態の時には、各ポール30が回転カム40によって半径方向の外側に押し出されても、ラチェット10の中間円筒部13の内周面には押し当てられず、各ポール30がラチェット10の内周歯12Aに噛合される動きを阻害しない。
しかし、各ポール30の乗り上がり突起34は、図13、図17(b)及び図18(b)に示すように、上記ラチェット10のガイド20に対する回転位置が前述したフリー領域A2の状態へと変えられることにより、各ポール30が回転カム40によって半径方向の外側に押し出された際に、ラチェット10の中間円筒部13の内周面上に押し当てられて、各ポール30がラチェット10の内周歯12Aに噛合される動きを食い止める。以下、上記構成について詳しく説明する。
上記各ポール30の乗り上がり突起34は、メインポールP1と他の2つのサブポールP2とでは、ガイド20の中心部(中心軸線C上の位置)からそれらの外周面部34Aまでの径寸法、すなわち半径方向の形成位置が互いに異なる構成とされる。具体的には、メインポールP1の乗り上がり突起34が、他の2つのサブポールP2の乗り上がり突起34よりも半径方向の外側に張り出した位置に形成されている。
上記メインポールP1の乗り上がり突起34は、図10、図17(a)及び図18(a)に示すように、前述したラチェット10の中間円筒部13の第1の領域13A(ロック領域A1)と回転方向に重なる配置とされる時には、回転カム40によって半径方向の外側に押し出されても、第1の領域13A上に乗り上がる位置までは押し出されず、メインポールP1がラチェット10の内周歯12Aと噛合する動きを阻害しない。
その際、他の2つのサブポールP2の乗り上がり突起34も、回転カム40によって半径方向の外側に押し出されても、これらの位置する第2の領域13B及び第3の領域13C上に乗り上がる位置までは押し出されず、各サブポールP2がラチェット10の内周歯12Aと噛合する動きを阻害しない。すなわち、2つのサブポールP2は、メインポールP1の乗り上がり突起34よりも半径方向の内側の位置に形成されている。それにより、2つのサブポールP2は、これらが第1の領域13Aよりも半径方向の内側に張り出す第2の領域13B及び第3の領域13C(他の領域A3)にそれぞれ配置されたとしても、回転カム40によって半径方向の外側に押し出された際に第2の領域13B及び第3の領域13C上にそれぞれ乗り上がる位置までは押し出されない。
また、図13、図17(b)及び図18(b)に示すように、上記メインポールP1の乗り上がり突起34は、前述したラチェット10の中間円筒部13の第2の領域13B(フリー領域A2)と回転方向に重なる配置とされる時には、回転カム40によって半径方向の外側に押し出されることで、第2の領域13B上に乗り上がり、メインポールP1がラチェット10の内周歯12Aと噛合する動きを食い止める。
しかし、その際、他の2つのサブポールP2の乗り上がり突起34は、対応する第3の領域13C(他の領域A3)及び第1の領域13A(他の領域A3)とそれぞれ回転方向に重なる配置となっても、回転カム40によって半径方向の外側に押し出された際にこれら第3の領域13C(他の領域A3)及び第1の領域13A(他の領域A3)上に乗り上がる位置までは押し出されず、各サブポールP2の半径方向の外側への移動を食い止めないようになっている。そのような構成であっても、各サブポールP2は、メインポールP1の半径方向の外側への移動が途中位置で食い止められることでもって、回転カム40の回転が止められて、それ以上半径方向の外側へ押し出されなくなることから、メインポールP1と共にラチェット10の内周歯12Aへの押し付けが阻止されたアンロック状態として保持される。
ところで、上記各ポール30は、図4〜図5及び図19〜図20に示すように、それらのオフセット面部30Bと乗り上がり突起34とが、互いに半径方向に離間して並ぶように本体面部30Aに対して同一の軸方向に別々に半抜き状に押し出されて形成されている。その際、各ポール30のオフセット面部30Bは、それらの半抜き加工による成形面に精度を持たせる精度管理面Qが、それらの半抜き状に押し出されて半径方向の外側に面を向ける外周面部側にではなく、半抜きによって半径方向の内側に面を向ける本体面部30Aの内周面部(被押圧面部32)側に設定されて形成されている。上記構成により、各ポール30は、それらの被押圧面部32が精度良く形成された構成とされている。
また、各ポール30の乗り上がり突起34は、それらの半抜き加工による成形面に精度を持たせる精度管理面Qが、それらの半抜き状に押し出されて半径方向の外側に面を向ける外周面部34A側に設定されて形成されている。上記構成により、各ポール30は、それらの外周面部34Aが精度良く形成された構成とされている。このように、各ポール30は、上記オフセット面部30Bと乗り上がり突起34とが、互いに半径方向に離間して並ぶように本体面部30Aに対して別々に半抜き状に押し出されて形成されていることで、上記のように精度管理面Qを互いに表裏別々の側に設定して成形面の精度を出せるようになっている。
なお、上記各ポール30の被押圧面部32は、詳しくはそれらの乗り上がり突起34の形成箇所から回転方向の両側に外れた各領域が、図4で前述した回転カム40の対応する各押圧部44によって半径方向の内側から押圧される構成とされる。そのため、実際には、各ポール30の被押圧面部32は、それらの乗り上がり突起34と回転方向の配置が重ならない両側の領域に精度管理面Qが設定され、乗り上がり突起34と回転方向の配置が重なる領域には精度管理面Qが設定されていない構成とされる。上記構成により、各ポール30のオフセット面部30Bと乗り上がり突起34とが互いに回転方向に重なる配置となっていても、各々に精度管理面Qを適切に設定して具合良く成形することができるようになっている。
《回転カム40について》
回転カム40は、図5に示すように、1枚の金属製の板状部材が略円板状の形にカットされると共に、所々が板厚方向(軸方向)に半抜き加工されて形成された構成とされる。上記回転カム40は、上記ガイド20の円板本体21の内側面上に形成されたカム収容溝24B内に収容された状態としてセットされる。上記回転カム40は、図9に示すように、上記各ポール30と略同一の板厚を有した形状とされる。上記回転カム40は、上記ガイド20の円板本体21の内側面と各ポール30の軸方向に半抜き状に押し出されたオフセット面部30Bとの間に挟まれる形で、各ポール30の本体面部30Aによって外周側から囲まれる形に配置された状態とされる。
回転カム40は、図5に示すように、1枚の金属製の板状部材が略円板状の形にカットされると共に、所々が板厚方向(軸方向)に半抜き加工されて形成された構成とされる。上記回転カム40は、上記ガイド20の円板本体21の内側面上に形成されたカム収容溝24B内に収容された状態としてセットされる。上記回転カム40は、図9に示すように、上記各ポール30と略同一の板厚を有した形状とされる。上記回転カム40は、上記ガイド20の円板本体21の内側面と各ポール30の軸方向に半抜き状に押し出されたオフセット面部30Bとの間に挟まれる形で、各ポール30の本体面部30Aによって外周側から囲まれる形に配置された状態とされる。
図5に示すように、上記回転カム40の中心部(中心軸線C上の位置)には、図1で前述したリクライニングレバー5と一体的に連結される操作ピン5Aが軸方向の内側から差し込まれて回転方向に一体的となる状態に装着される貫通孔41が形成されている。上記操作ピン5Aは、上記回転カム40の貫通孔41内に軸方向の内側から外側へと貫通して差し込まれて、その先で、図1で前述したリクライニングレバー5と一体的に接続されている。上記構成により、操作ピン5Aは、上記リクライニングレバー5の引き上げ操作に伴って回転カム40を一体的に回転操作するようになっている。
上記操作ピン5Aは、図1で前述したもう一方側のシートリクライニング装置4に差し込まれている操作ピン5Aとコネクティングロッド5Bを介して一体的に連結されている。上記構成により、リクライニングレバー5が引き上げられる操作によって、もう一方側の操作ピン5Aも一体的に回転操作されて、同側のシートリクライニング装置4の回転カム40も一体的に回転操作されるようになっている。
図5に示すように、上記回転カム40は、上記ガイド20の中心部(中心軸線C上の位置)に形成された貫通孔21Aよりもひとまわり大きな略円板形状に形成されている。そして、上記回転カム40には、そのガイド20の貫通孔21A内に臨む外側面上に、2本の引掛ピン43が軸方向に突出した形に形成されている。上記各引掛ピン43には、図2及び図6に示すように、後述するロックスプリング50の内側の端部51がこれらの間に挟み込まれる形に引掛けられて一体的に固定される。また、上記回転カム40の各ポール30のオフセット面部30Bに臨む内側面上には、各ポール30に形成された対応する引込み孔33内にそれぞれ差し込まれた状態にセットされる3本の引込みピン42が軸方向に突出した形となって形成されている。
上記回転カム40は、上記ガイド20に対して、ロックスプリング50を介して弾性支持された状態に組み付けられている。すなわち、回転カム40は、上記ガイド20のカム収容溝24B内にセットされた状態から、そのガイド20の貫通孔21A内に臨む外側面上から突出する各引掛ピン43間にロックスプリング50の内側の端部51が引掛けられている。更に、上記ロックスプリング50は、その外側の端部52がガイド20の貫通孔21Aから延びる掛入れ孔21Aa内に掛け入れられる形でロックスプリング50がガイド20の貫通孔21A内にセットされている。それにより、回転カム40は、ガイド20に対して、ロックスプリング50を介して弾性支持された状態とされる。
上記組み付けにより、回転カム40は、図9に示すように、上記ガイド20の円板本体21と各ポール30の軸方向に半抜き状に押し出されたオフセット面部30Bとの間で軸方向に挟まれた状態として支持される。そして、回転カム40は、各ポール30の本体面部30Aの内周面部である被押圧面部32によって半径方向の外側から囲まれた形となって設けられる。
そして、上記回転カム40は、上記ガイド20との間に掛着されたロックスプリング50(図2及び図6参照)のバネ付勢力によって、常時、ガイド20に対して図10に示す反時計回り方向に回転付勢された状態とされる。上記付勢による反時計回り方向の回転により、回転カム40は、その外周面部上の回転方向の複数箇所に突出して形成された各押圧部44によって、各ポール30の被押圧面部32を半径方向の内側から外側へと押し出す形に操作する。
また、上記回転カム40は、図1で前述したリクライニングレバー5が引き上げ操作されることにより、図11に示すように、操作ピン5Aを介して上記付勢方向とは反対側となる図示時計回り方向に回転操作される。これにより、回転カム40は、その各ポール30の引込み孔33内に差し込まれている各引込みピン42が、各引込み孔33内を回転方向に移動しながら各引込み孔33の半径方向の外側に変化していく形状によって、各ポール30を半径方向の内側へ引き込むように操作する。
詳しくは、上記回転カム40は、図10に示すように、各ポール30をロックスプリング50のバネ付勢力による回転力によって半径方向の内側から押し出してラチェット10の内周歯12Aに噛合させた状態(ロック状態)では、その引掛ピン43に引掛けられたロックスプリング50の内側の端部51が、ガイド20に形成された3つのガイド壁23のうちの図示左上側と図示右上側の2つのガイド壁M1の間の回転方向領域に配置された状態とされる。
上記の状態では、回転カム40は、ロックスプリング50の内側の端部51から受けるバネ付勢力によって、図示反時計回り方向の回転付勢力の他、半径方向の外側に向けた偏心方向の付勢力を受けた状態とされる。それでも、回転カム40は、各ポール30がラチェット10の内周歯12Aに噛合した時には、各ポール30からの支持を受けてガイド20の中心部(中心軸線C上の位置)にセンタリングされた状態として保持されるようになっている。
しかし、上記回転カム40は、図11に示すように、上記ロックスプリング50のバネ付勢力に抗して図示時計回り方向に回転操作されて、各ポール30がラチェット10の内周歯12Aとの噛合状態から外されることにより、上記ロックスプリング50の内側の端部51から受ける偏心方向の付勢力により、図16に示すように、上記2つのガイド壁M1の内周側の支持面23Bに押し当てられながら、これら2つのガイド壁M1の支持面23B上を摺動する形で図示時計回り方向に回転操作される。その時、残るもう1つのガイド壁M2は、他の2つのガイド壁M1とは異なり、上記回転カム40の外周面との間に僅かな半径方向の隙間Tが設定される形状に形成されている。
上記構成により、回転カム40がロックスプリング50のバネ付勢力により押し当てられる2つのガイド壁M1において、回転カム40が軸ズレ方向(偏心方向)に移動しないように適切に支持しつつも、回転カム40がこれら2つのガイド壁M1を支点に残るもう1つのガイド壁M2のある方向にガタ付く場合の移動を適切に逃がして、回転カム40を偏心させることなくスムーズに解除方向に摺動回転させることができるようになっている。
《外周リング60について》
図4〜図5に示すように、外周リング60は、1枚の薄板材がリング状に打ち抜かれると共に、その打ち抜かれた中空円板の外周部分が板厚方向(軸方向)に円筒形状に突出する形に絞り加工されることにより、中空円板状の座の付いた略円筒型形状に形成されている。上記成形により、外周リング60は、軸方向に真っ直ぐ面を向ける中空円板状のフランジ部62と、同フランジ部62の外周縁部に沿って軸方向に略円筒形状に突出する結合部61と、を有した構成とされる。
図4〜図5に示すように、外周リング60は、1枚の薄板材がリング状に打ち抜かれると共に、その打ち抜かれた中空円板の外周部分が板厚方向(軸方向)に円筒形状に突出する形に絞り加工されることにより、中空円板状の座の付いた略円筒型形状に形成されている。上記成形により、外周リング60は、軸方向に真っ直ぐ面を向ける中空円板状のフランジ部62と、同フランジ部62の外周縁部に沿って軸方向に略円筒形状に突出する結合部61と、を有した構成とされる。
詳しくは、上記外周リング60は、上記結合部61がフランジ部62の外周部分から軸方向に2段階に突出する形に押し出されることで、結合部61の内周側に結合部61よりも軸方向に短く略円筒形状に突出する段差部63が形成された、内外2段の円筒形状を有する段付き円筒形状に形成されている。上記外周リング60は、上記ガイド20に3つのポール30と回転カム40とロックスプリング50とをそれぞれセットすると共にラチェット10を組み付けた後、これら組み付けたユニットをその円筒内にセットして結合部61をガイド20にかしめることにより、ラチェット10とガイド20との外周部間に跨って装着される(かしめ部位61A)。
詳しくは、上記外周リング60は、その円筒内に上記ユニットがラチェット10から順に組み付けられることにより、図9及び図15に示すように、その段差部63がガイド20の円筒部22に軸方向に突き当てられた状態にセットされて、上記フランジ部62が上記ラチェット10の円筒部12を軸方向の外側から覆った状態にセットされる。そして、上記のセットに伴って、外周リング60の円筒形状の結合部61内に、上記ガイド20の円筒部22が軸方向に嵌め込まれた状態にセットされる。
そして、上記セットの後、上記外周リング60の結合部61のガイド20の円筒部22から軸方向の外側に延出する先の部分を、半径方向の内側に折り曲げて、上記段差部63との間でガイド20の円筒部22を軸方向に挟み込むように円筒部22の外側面にかしめて一体的に結合する。これにより、外周リング60がラチェット10とガイド20との外周部間に跨って装着された状態となる。上記装着により、外周リング60は、上記ガイド20に対して一体的に結合される一方、そのフランジ部62によってラチェット10をガイド20に対して軸方向にも半径方向にも大きくガタ付かせないようにあてがえた状態として保持するようになっている。
詳しくは、上記外周リング60は、そのフランジ部62の半径方向の内側に張り出した先の角部が、ラチェット10の中間円筒部13と円筒部12との間の軸方向の外側面部に形成された半径方向の外側に斜めに面を向ける傾斜面13G上に添えられた形となってセットされる。それにより、外周リング60は、上記フランジ部62の半径方向の内側に張り出した先の角部によって、ラチェット10の軸方向の外側かつ半径方向の外側へのガタ付きを抑えた状態に保持する。
ここで、図5及び図7に示すように、上記外周リング60には、そのフランジ部62の回転方向の3箇所の領域に、軸方向の内側に突出する形にかしめられた斜め当接部62Aが形成されている。これら斜め当接部62Aは、ラチェット10の傾斜面13G上の回転方向の3箇所の領域に形成された、軸方向の外側かつ半径方向の外側に斜めに面を向ける形に突出する各突出傾斜面13H上と回転方向に重なる配置となる時に、対応する各突出傾斜面13H上に乗り上がる形に当接する。それにより、各斜め当接部62Aは、上記ラチェット10の軸方向の外側及び半径方向の外側へのガタ付きをより適切に抑えた状態として保持するようになっている。
上記外周リング60のフランジ部62に形成された各斜め当接部62Aは、上記フランジ部62の回転方向の3箇所の領域が、段差部63との繋ぎ目である半径方向の外側の端部を基点に内側の端部を軸方向の内側へ突出させるように斜めに折り曲げられる形にかしめられて形成されている。また、上記ラチェット10の傾斜面13G上の回転方向の3箇所の領域に形成された各突出傾斜面13Hは、ラチェット10の半抜き加工時に押し当てられる型形状により、傾斜面13Gと略平行に傾斜面13Gよりも軸方向の外側かつ半径方向の外側に斜めに突出した形となって形成されている。
上記各突出傾斜面13Hは、それぞれ、上記傾斜面13G上の回転方向の3箇所の領域に均等配置されている。各突出傾斜面13Hは、それぞれ、約20度の回転方向の長さを有する。各突出傾斜面13Hの回転方向の両サイド部には、各突出傾斜面13Hと傾斜面13Gとの間の段差を傾斜状に滑らかにするよう肉盛りされた案内斜面13H1が形成されている。また、上記外周リング60のフランジ部62に形成された各斜め当接部62Aも、上記フランジ部62上の回転方向の3箇所の領域に均等配置されている。そして、各斜め当接部62Aも、それぞれ、約20度の回転方向の長さを有する。
上記外周リング60は、図21に示すように、上記シートバック2の背凭れ角度が、上側に真っ直ぐ起立した直立姿勢となる初段のロック位置PbとトルソアングルPd(約20度)との間の角度領域にある時に、図22〜図23に示すように、上記フランジ部62に形成された各斜め当接部62Aにラチェット10の傾斜面13G上に形成された対応する各突出傾斜面13Hが回転方向に重ね合わされて、各斜め当接部62Aを対応する各突出傾斜面13H上に乗り上がらせて当接させるようになっている(当接領域B1)。
それにより、外周リング60は、上記各斜め当接部62Aによって、ラチェット10の軸方向及び半径方向のガタ付きを適切に抑えた状態として保持する。その際、図24に示すように、上記外周リング60のフランジ部62は、上記ラチェット10の傾斜面13Gとは当接することなく離間された非当接状態とされる。上記当接領域B1は、図21に示すように、シートバック2の背凭れ角度が上記初段のロック位置Pbである直立位置から前側に約10度傾斜した角度位置と、トルソアングルPdから後側に約10度傾斜した角度位置と、の間の約40度の角度領域に設定されている。
上記の当接領域B1では、図22に示すように、外周リング60によるラチェット10のガタ抑えが比較的強く働くため、これらの当接に伴う摺動摩擦抵抗力の作用によって、ラチェット10のガイド20に対する回転移動が抑制されやすい。しかし、上記のようにシートバック2が起立した角度領域にある時には、シートバック2を前回転方向に付勢する前述したリターンスプリング6(図1参照)の付勢力が比較的強く作用することから、上記のようにガタ詰めが行われても、シートバック2を円滑に回転移動させることができる。
また、上記外周リング60は、図25に示すように、上記シートバック2の背凭れ角度が、図21で示した当接領域B1から後側に外れた角度領域へと移された時には、図26〜図27に示すように、上記フランジ部62に形成された各斜め当接部62Aにラチェット10の傾斜面13Gが回転方向に重ね合わされて、各斜め当接部62Aとラチェット10の傾斜面13Gとの間に僅かな隙間が形成される非当接状態とされる(非当接領域B2)。その際、図28に示すように、上記外周リング60のフランジ部62も、その一部領域がラチェット10の各突出傾斜面13Hと回転方向に重ね合わされる状態となるが、各突出傾斜面13Hとは当接することなく離間された非当接状態とされる。
上記の領域(非当接領域B2)では、外周リング60によるラチェット10のガタ抑えが働きにくくなるが、その分、ラチェット10をガイド20に対してスムーズに回転移動させることができる。したがって、上記のようにシートバック2が後傾した角度領域にある時には、シートバック2を前回転方向に付勢する前述したリターンスプリング6(図1参照)の付勢力が比較的弱く作用するものの、シートバック2を円滑に前側に起こし上げることができる。
また、上記外周リング60は、図29に示すように、上記シートバック2の背凭れ角度が、図21で示した当接領域B1から前側に外れた角度領域へと移された時にも、図30〜図31に示すように、上記フランジ部62に形成された各斜め当接部62Aにラチェット10の傾斜面13Gが回転方向に重ね合わされて、各斜め当接部62Aとラチェット10の傾斜面13Gとの間に僅かな隙間が形成される非当接状態とされる(非当接領域B2)。その際、図32に示すように、上記外周リング60のフランジ部62も、その一部領域がラチェット10の各突出傾斜面13Hと回転方向に重ね合わされる状態となるが、各突出傾斜面13Hとは当接することなく離間された非当接状態とされる。
上記の領域(非当接領域B2)でも、外周リング60によるラチェット10のガタ抑えが働きにくくなるが、その分、ラチェット10をガイド20に対してスムーズに回転移動させることができる。したがって、上記のようにシートバック2が前傾した角度領域にある時には、シートバック2を後方向に起こし上げるための力が大きくなるが、そのような領域であってもシートバック2を比較的円滑に後側に起こし上げることができる。
《まとめ》
以上をまとめると、本実施形態に係るシートリクライニング装置4は次のような構成とされている。すなわち、乗物用シートリクライニング装置(4)であって、互いに相対回転可能なように軸方向に組み付けられるラチェット(10)及びガイド(20)と、ガイド(20)により回転方向に支えられて半径方向の外側へ押される移動によりラチェット(10)と噛合しラチェット(10)とガイド(20)との相対回転をロックする回転方向に並ぶ複数のポール(30)と、を有する。
以上をまとめると、本実施形態に係るシートリクライニング装置4は次のような構成とされている。すなわち、乗物用シートリクライニング装置(4)であって、互いに相対回転可能なように軸方向に組み付けられるラチェット(10)及びガイド(20)と、ガイド(20)により回転方向に支えられて半径方向の外側へ押される移動によりラチェット(10)と噛合しラチェット(10)とガイド(20)との相対回転をロックする回転方向に並ぶ複数のポール(30)と、を有する。
ラチェット(10)が、ガイド(20)に対する回転領域の中に、複数のポール(30)のうちの特定のポール(P1)の半径方向の内側からの噛合を受け入れるロック領域(A1)と、特定のポール(P1)の半径方向の内側からの噛合を乗り上がり面に特定のポール(P1)の乗り上がり突起(34)を乗り上がらせて阻止するフリー領域(A2)と、を連続的に有し、かつ、ロック領域(A1)のフリー領域(A2)と隣る側とは反対側の端部に特定のポール(P1)の乗り上がり突起(34)と回転方向に突き当たり得る形に突出する凸部(13E)を有する。
凸部(13E)が、ラチェット(10)の回転に伴う乗り上がり突起(34)と凸部(13E)との回転方向の突き当たりを逃がす逃がし凹部(13E1)を回転方向の一部領域にのみ有する。上記構成によれば、乗物用シートリクライニング装置(4)外に設定される係止構造(2Fc,3Fd)によってシートバック(2)の傾倒をロック領域(A1)の端部位置で係止させる場合、逃がし凹部(13E1)により、乗り上がり突起(34)と凸部(13E)とが回転方向に突き当たることを防止することができる。それにより、乗物用シートリクライニング装置(4)にシートバック(2)の傾倒を所定位置(Pc)に係止するための負荷が掛からないようにすることができる。
また、凸部(13E)が、乗り上がり突起(34)がロック領域(A1)からフリー領域(A2)の乗り上がり面の段差に回転方向に突き当たる関係となるときに、他のポール(P2)を回転方向に突き当てる当て部とされる。上記構成によれば、凸部(13E)の当て部としての機能を損なうことなく、乗り上がり突起(34)と凸部(13E)との回転方向の突き当たりを適切に逃がすことができる。
また、乗り上がり突起(34)が、凸部(13E)に対して回転方向の突き当たりが逃がされて回転方向に重なる配置となるときには、特定のポール(P1)のラチェット(10)に対する噛合が、乗り上がり突起(34)の凸部(13E)への乗り上がりにより阻止される。上記構成によれば、特定のポール(P1)がロック領域(A1)を越えてラチェット(10)に噛合することを適切に防止することができる。
また、乗物用シートリクライニング装置(4)が、シートバック(2)を乗物本体上のベース(3)に傾斜角度を調節可能なように連結する継手装置とされる。シートバック(2)とベース(3)との間に、シートバック(2)の傾倒を所定位置(Pc)に係止するための係止構造(2Fc,3Fd)が設定される。逃がし凹部(13E1)が、ラチェット(10)の所定位置(Pc)への回転に伴う乗り上がり突起(34)と凸部(13E)との回転方向の突き当たりを逃がす。上記構成によれば、乗物用シートリクライニング装置(4)外に設定される係止構造(2Fc,3Fd)がシートバック(2)の傾倒を所定位置(Pc)に係止させるときの、乗り上がり突起(34)と凸部(13E)との回転方向の突き当たりを適切に防止することができる。
また、上記所定位置(Pc)において、乗り上がり突起(34)と凸部(13E)との間に回転方向の隙間(Y)が設定される。上記構成によれば、乗物用シートリクライニング装置(4)外に設定される係止構造(2Fc,3Fd)がシートバック(2)の傾倒を所定位置(Pc)に係止させるときの、乗り上がり突起(34)と凸部(13E)との回転方向の突き当たりをより適切に防止することができる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係るシートリクライニング装置(乗物用シートリクライニング装置)4の構成について、図34を用いて説明する。本実施形態では、メインポールP1(本発明の「特定のポール」に相当)の乗り上がり突起34に、第2の凸部13E(本発明の「凸部」に相当)との回転方向の突き当たりを逃がす逃がし凹部34Bが形成された構成とされる。
続いて、本発明の第2の実施形態に係るシートリクライニング装置(乗物用シートリクライニング装置)4の構成について、図34を用いて説明する。本実施形態では、メインポールP1(本発明の「特定のポール」に相当)の乗り上がり突起34に、第2の凸部13E(本発明の「凸部」に相当)との回転方向の突き当たりを逃がす逃がし凹部34Bが形成された構成とされる。
上記逃がし凹部34Bは、乗り上がり突起34の図示反時計回り方向側の角部が略矩形状に肉抜きされた形となって形成されている。上記逃がし凹部34Bは、メインポールP1の乗り上がり突起34が第2の凸部13Eと回転方向の配置を重ねるような動きをとったとしても、第2の凸部13Eを乗り上がり突起34と回転方向に突き当てさせないように受け入れる。詳しくは、上記逃がし凹部34Bは、第2の凸部13Eを、その図示時計回り方向側の側面との間に回転方向の隙間Yを持たせた状態として受け入れるようになっている。それにより、第2の凸部13Eが逃がし凹部34B内に入り込んだ回転位置(ロック領域A1を越えた回転位置)状態となる時のシートリクライニング装置4のロック動作が阻止される。上記以外の構成については、実施形態1で示したシートリクライニング装置4と同一の構成となっているため、同一の符号を付して説明を省略することとする。
《その他の実施形態について》
以上、本発明の実施形態を2つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、各種の形態で実施することができるものである。
以上、本発明の実施形態を2つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、各種の形態で実施することができるものである。
1.本発明の乗物用シートリクライニング装置は、自動車の右側座席以外のシートにも適用することができる他、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、乗物用シートリクライニング装置は、シートバックをシートクッション(ベース)に対して背凭れ角度の調節を行える状態に連結するものの他、シートバックを乗物本体側に固定されたブラケット等のベースに対して背凭れ角度の調節を行える状態に連結するものであってもよい。
2.乗物用シートリクライニング装置は、ラチェットがシートクッション等の乗物本体側に固定されるベースに結合され、ガイドがシートバックに結合される構成であってもよい。
3.ラチェットとガイドとの相対回転をロックする複数のポールは、回転方向に2つ又は4つ以上並べられて設けられるものであってもよい。各ポールの回転方向の配置は、均等配置されるものに限らず、片寄って配置されるものであってもよい。
4.各ポールを半径方向の外側に押し出すように操作するカムは、回転により各ポールを半径方向の外側に押し出すタイプの他、半径方向のスライドにより各ポールを上記スライド方向とは交差する半径方向に押し出すようにスライドさせるタイプの構成であってもよい(特開2015−227071号公報参照)。なお、各ポールを半径方向の内側へ引き戻す操作は、レリーズプレート等のカムとは別体の部材によって行われるようになっていてもよい(同公報参照)。
5.外周リングの当て部は、ラチェットに対して斜め当たりとなるものの他、軸方向の外側から真っ直ぐ当てられるものであってもよい。また、外周リングは、結合部がラチェットと結合され、当て部がガイドに対して軸方向の外側から当てられる構成となっているものであってもよい。また、外周リングの結合部は、ラチェット及びガイドのうちの一方にかしめられて結合されるものの他、溶接により結合されるものであってもよい。また、円筒部は、ガイドではなく、ラチェットに設定されてガイドを外周側から囲い込み状に覆う構成とされたものであってもよい。
6.逃がし凹部は、乗り上がり突起(上記各実施形態における乗り上がり突起34)と凸部(上記各実施形態における第2の凸部13E)の両方に形成されても良い。また、凸部は、乗り上がり突起がロック領域からフリー領域の乗り上がり面の段差に回転方向に突き当たる関係となるときに、他のポールを回転方向に突き当てる当て部から成るものの他、別の目的のために突出して形成されるものであっても良い。
また、逃がし凹部は、その内部に凸部又は乗り上がり突起を受け入れて、乗り上がり突起と凸部とが回転方向に重なる回転位置状態(ロック領域を越えた回転位置状態)において、特定のポールをラチェットの内周歯にロックさせられる凹形状となっていても良い。上記逃がし凹部は、傾斜面状や湾曲面状にカットされた凹形状から成るものであっても良い。
1 シート
2 シートバック
2F サイドフレーム
2Fa 嵌合孔
2Fb 通し孔
2Fc 係止板(係止構造)
3 シートクッション(ベース)
3F リクライニングプレート
3Fa 嵌合孔
3Fb 通し孔
3Fc 前側ストッパ
3Fd 後側ストッパ(係止構造)
4 シートリクライニング装置(乗物用シートリクライニング装置)
5 リクライニングレバー
5A 操作ピン
5B コネクティングロッド
6 リターンスプリング
10 ラチェット
11 円板本体
11A 貫通孔
11B 拡張面部
12 円筒部
12A 内周歯
13 中間円筒部
13A 第1の領域
13B 第2の領域
13C 第3の領域
13D 第1の凸部
13E 第2の凸部(凸部)
13E1 逃がし凹部
Y 隙間
13G 傾斜面
13H 突出傾斜面
13H1 案内斜面
A1 ロック領域
A2 フリー領域
A3 他の領域
A4 結合領域
14 ダボ
W 溶接箇所
B1 当接領域
B2 非当接領域
20 ガイド
21 円板本体
21A 貫通孔
21Aa 掛入れ孔
21B ダボ
22 円筒部
23 ガイド壁
23A 規制面
23B 支持面
M1 ガイド壁
M2 ガイド壁
T 隙間
24A ポール収容溝
24B カム収容溝
30 ポール
30A 本体面部
30B オフセット面部
31 外周歯
32 被押圧面部
33 引込み孔
34 乗り上がり突起
34A 外周面部
34B 逃がし凹部
P1 メインポール(特定のポール)
P2 サブポール(他のポール)
Q 精度管理面
40 回転カム
41 貫通孔
42 引込みピン
43 引掛ピン
44 押圧部
50 ロックスプリング
51 内側の端部
52 外側の端部
60 外周リング
61 結合部
61A かしめ部位
62 フランジ部
62A 斜め当接部
63 段差部
C 中心軸線
Pa 前倒れ位置
Pb 初段のロック位置
Pc 後倒れ位置(所定位置)
Pd トルソアングル
2 シートバック
2F サイドフレーム
2Fa 嵌合孔
2Fb 通し孔
2Fc 係止板(係止構造)
3 シートクッション(ベース)
3F リクライニングプレート
3Fa 嵌合孔
3Fb 通し孔
3Fc 前側ストッパ
3Fd 後側ストッパ(係止構造)
4 シートリクライニング装置(乗物用シートリクライニング装置)
5 リクライニングレバー
5A 操作ピン
5B コネクティングロッド
6 リターンスプリング
10 ラチェット
11 円板本体
11A 貫通孔
11B 拡張面部
12 円筒部
12A 内周歯
13 中間円筒部
13A 第1の領域
13B 第2の領域
13C 第3の領域
13D 第1の凸部
13E 第2の凸部(凸部)
13E1 逃がし凹部
Y 隙間
13G 傾斜面
13H 突出傾斜面
13H1 案内斜面
A1 ロック領域
A2 フリー領域
A3 他の領域
A4 結合領域
14 ダボ
W 溶接箇所
B1 当接領域
B2 非当接領域
20 ガイド
21 円板本体
21A 貫通孔
21Aa 掛入れ孔
21B ダボ
22 円筒部
23 ガイド壁
23A 規制面
23B 支持面
M1 ガイド壁
M2 ガイド壁
T 隙間
24A ポール収容溝
24B カム収容溝
30 ポール
30A 本体面部
30B オフセット面部
31 外周歯
32 被押圧面部
33 引込み孔
34 乗り上がり突起
34A 外周面部
34B 逃がし凹部
P1 メインポール(特定のポール)
P2 サブポール(他のポール)
Q 精度管理面
40 回転カム
41 貫通孔
42 引込みピン
43 引掛ピン
44 押圧部
50 ロックスプリング
51 内側の端部
52 外側の端部
60 外周リング
61 結合部
61A かしめ部位
62 フランジ部
62A 斜め当接部
63 段差部
C 中心軸線
Pa 前倒れ位置
Pb 初段のロック位置
Pc 後倒れ位置(所定位置)
Pd トルソアングル
Claims (6)
- 乗物用シートリクライニング装置であって、
互いに相対回転可能なように軸方向に組み付けられるラチェット及びガイドと、
前記ガイドにより回転方向に支えられて半径方向の外側へ押される移動により前記ラチェットと噛合し該ラチェットと前記ガイドとの相対回転をロックする回転方向に並ぶ複数のポールと、を有し、
前記ラチェットが、前記ガイドに対する回転領域の中に、前記複数のポールのうちの特定のポールの半径方向の内側からの噛合を受け入れるロック領域と、前記特定のポールの半径方向の内側からの噛合を乗り上がり面に前記特定のポールの乗り上がり突起を乗り上がらせて阻止するフリー領域と、を連続的に有し、かつ、前記ロック領域の前記フリー領域と隣る側とは反対側の端部に前記特定のポールの前記乗り上がり突起と回転方向に突き当たり得る形に突出する凸部を有し、
前記乗り上がり突起及び/又は前記凸部が、前記ラチェットの回転に伴う前記乗り上がり突起と前記凸部との回転方向の突き当たりを逃がす逃がし凹部を回転方向の一部領域にのみ有する乗物用シートリクライニング装置。 - 請求項1に記載の乗物用シートリクライニング装置であって、
前記凸部が、前記乗り上がり突起が前記ロック領域から前記フリー領域の前記乗り上がり面の段差に回転方向に突き当たる関係となるときに、他のポールを回転方向に突き当てる当て部とされる乗物用シートリクライニング装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートリクライニング装置であって、
前記乗り上がり突起が、前記凸部に対して回転方向の突き当たりが逃がされて回転方向に重なる配置となるときには、前記特定のポールの前記ラチェットに対する噛合が、前記乗り上がり突起の前記凸部への乗り上がりにより阻止される乗物用シートリクライニング装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の乗物用シートリクライニング装置であって、
前記逃がし凹部が、前記凸部に形成される乗物用シートリクライニング装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の乗物用シートリクライニング装置であって、
当該乗物用シートリクライニング装置が、シートバックを乗物本体上のベースに傾斜角度を調節可能なように連結する継手装置とされ、
前記シートバックと前記ベースとの間に、前記シートバックの傾倒を所定位置に係止するための係止構造が設定され、
前記逃がし凹部が、前記ラチェットの前記所定位置への回転に伴う前記乗り上がり突起と前記凸部との回転方向の突き当たりを逃がす乗物用シートリクライニング装置。 - 請求項5に記載の乗物用シートリクライニング装置であって、
前記所定位置において、前記乗り上がり突起と前記凸部との間に回転方向の隙間が設定される乗物用シートリクライニング装置。
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