JP2020122912A - 膜付きレンズ、レンズユニットおよびカメラモジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の膜付きレンズ13は、鏡筒12に設けられるとともに、物体側を向くレンズ表面13aと、像側を向くレンズ裏面13bとを有し、少なくともレンズ表面13a上に反射防止膜30が形成されてなる。反射防止膜30上には撥水膜50Aまたは親水膜50Bが設けられ、反射防止膜30が高耐熱反射防止膜として設けられている。
【選択図】図1
Description
前記反射防止膜上に撥水膜または親水膜が設けられ、
前記反射防止膜が高耐熱反射防止膜として設けられることを特徴とする
なお、以下で説明される本実施の形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。なお、以下で説明する図1〜図4において複数のレンズについてはハッチングを省略している。
高耐熱反射防止膜30の組成を含有する塗布液を準備する。塗布液で使用される溶媒はたとえば、テトロヒドラフラン(tetrahydrofuran:THF)や、N,N−ジメチルホルムアミド(N,N-dimethylformamide:DMF)である。溶媒は、これらの物質に限定されない。溶媒は水でもよい。溶媒が有機溶媒である場合、好ましい有機溶媒の沸点は30℃〜250℃である。有機溶媒の沸点が低すぎる場合、有機溶媒の揮発速度が速すぎる。そのため、高耐熱反射防止膜30の膜厚が均一になりにくい。一方、有機溶媒の沸点が高すぎると、有機溶媒が揮発しにくい。そのため、高耐熱反射防止膜30が形成されにくい。好ましい有機溶媒の沸点は50℃〜150℃である。
塗布液の粘度及び表面張力は、低い方が好ましい。塗布液の好ましい粘度は10(mPa・s)以下であり、更に好ましくは1(mPa・s)以下である。塗布液の好ましい表面張力は70(mN/m)以下であり、更に好ましくは20(mN/m)以下である。レンズ13(あるいは、14−17も)を挟持した挟持部材を塗布液で満たされたディップ槽から引き上げるときに、挟持部材から塗布液を速やかに排出するためである。塗布液の粘度および表面張力の物性を制御するために、塗布液に界面活性剤などを添加してもよい。
これにより高耐熱反射防止膜30が形成される。
このような構成により、高耐熱反射防止膜30は、柔軟性および可撓性を有するとともに耐熱性に優れたものとなり、その結果、高温時における高耐熱反射防止膜のひび割れ等を防止できる。この場合、特に、空気層(空隙)33は、隣り合う無機粒子31,31間に形成されているため、高耐熱反射防止膜30が形成されているレンズ13(あるいは、14−17も)が温度変化によって膨張したり収縮したりしても、高耐熱反射防止膜30がそれに追随できる。そのため、高耐熱反射防止膜30が破壊されてしまうことを防止できる。
(1)レンズ13(あるいは、14−17も)上に、電解質ポリマー溶液または微粒子分散液のいずれかを接触または塗布する工程により、電解質ポリマー62または微粒子63の層を形成する(図4(a))。
(2)電解質ポリマー溶液を接触または塗布させた後のレンズ13(あるいは、14−17も)上に該電解質ポリマー溶液の電解質ポリマーと反対電荷を有する微粒子の分散液を接触または塗布する工程、または微粒子分散液を接触または塗布させた後のプラスチック基材上に該微粒子分散液の微粒子と反対電荷を有する電解質ポリマーの溶液を接触または塗布する工程により、微粒子63または電解質ポリマー62の層を形成する(図4(b))。
(3)電解質ポリマー溶液または微粒子を接触または塗布させた後のレンズ13(あるいは、14−17も)上に、アルコール性シリカゾル生成物65を接触または塗布する工程により、アルコール性シリカゾル生成物65を介してレンズ13(あるいは、14−17も)と微粒子63、および微粒子63同士を結合させる(図4(c))。
このような構成により、高耐熱反射防止膜30Aは、柔軟性および可撓性を有するとともに耐熱性に優れたものとなり、その結果、高温時における高耐熱反射防止膜のひび割れ等を防止できる。この場合、特に、空隙64の存在により、高耐熱反射防止膜30Aが形成されているレンズ13(あるいは、14−17も)が温度変化によって膨張したり収縮したりしても、高耐熱反射防止膜30Aがそれに追随できる。そのため、高耐熱反射防止膜30Aが破壊されてしまうことを防止できる。
なお、上述のような高耐熱反射防止膜30、30Aは、125℃以上の耐熱性を有するとともに、樹脂のレンズ13(あるいは、14−17も)の熱膨張率に近い熱膨張率を有するものを選択することが好ましい。
12 鏡筒
13,14,15,16,17 レンズ(膜付きレンズ)
13a レンズ表面
13b レンズ裏面
30 高耐熱反射防止膜
50A 撥水膜
50B 親水膜
300 カメラモジュール
Claims (9)
- 鏡筒に設けられるとともに、物体側を向くレンズ表面と、像側を向くレンズ裏面とを有し、少なくとも前記レンズ表面上に反射防止膜が形成されてなる膜付きレンズであって、
前記反射防止膜上に撥水膜または親水膜が設けられ、
前記反射防止膜が高耐熱反射防止膜として設けられ、この高耐熱反射防止膜は、当該高耐熱反射防止膜中の体積率が5〜74%である複数の無機粒子と、隣り合う前記無機粒子の間に形成され、体積率が65%以下である空気層と、前記無機粒子または前記無機粒子および前記空気層をバインディングし、前記無機粒子よりも低いヤング率を有し、体積率が5〜95%である、有機化合物、無機化合物および無機高分子のいずれかと、を備えることを特徴とする膜付きレンズ。 - 鏡筒に設けられるとともに、物体側を向くレンズ表面と、像側を向くレンズ裏面とを有し、少なくとも前記レンズ表面上に反射防止膜が形成されてなる膜付きレンズであって、
前記反射防止膜上に撥水膜または親水膜が設けられ、
前記反射防止膜が高耐熱反射防止膜として設けられ、この高耐熱反射防止膜は空隙を有する微粒子積層薄膜からなり、この微粒子積層薄膜は、電解質ポリマーと微粒子とが交互に吸着されてレンズに積層状態で結合されていることを特徴とする膜付きレンズ。 - 前記撥水膜または前記親水膜は、前記高耐熱反射防止膜の表面の凹凸形状にほぼ沿う形状を成して設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の膜付きレンズ。
- 前記凹凸形状を構成する凸部同士の頂点間距離の平均値をP、前記凸部の高さの平均値をHとすると、H/Pが0.3〜1.3であることを特徴とする請求項3に記載の膜付きレンズ。
- 前記撥水膜の平均膜厚が前記高耐熱反射防止膜の平均膜厚の70%〜150%、または、前記親水膜の平均膜厚が前記高耐熱反射防止膜の平均膜厚の5%〜150%であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の膜付きレンズ。
- 前記鏡筒の物体側の端部に設けられるレンズであり、前記高耐熱反射防止膜上に撥水膜が設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の膜付きレンズ。
- 樹脂製であるとともに、少なくとも前記レンズ表面上に直接に前記高耐熱反射防止膜が形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の膜付きレンズ。
- 複数のレンズが当該レンズの光軸に沿って並べられたレンズ群と、このレンズ群が収納される鏡筒とを備えるレンズユニットであって、
前記レンズ群を構成するレンズの少なくとも1つが請求項1から7のいずれか1項に記載の膜付きレンズであることを特徴とするレンズユニット。 - 請求項8に記載のレンズユニットを備えることを特徴とするカメラモジュール。
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