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JP2020075017A - 吸収性物品用の透液性シート - Google Patents

吸収性物品用の透液性シート Download PDF

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Abstract

【課題】織物が液体を吸収する際に液体が拡散するのを軽減し、織物や吸収体に吸収保持された液体の液戻りを抑制する吸収性物品用の透液性シートを提供すること。【解決手段】疎水性を有する織物(40)と、親水性繊維を備えた不織の繊維集合体(50)であって、一部の繊維が前記織物(40)と交絡している繊維集合体(50)と、を有する吸収性物品用の透液性シート。【選択図】図4

Description

本発明は、吸収性物品用の透液性シートに関する。
生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の吸収性物品用の透液性表面シートには、経血や尿等の排出物をスムーズに吸収体に移行させることや、吸収体に一旦吸収された液の逆戻り(リウェット)を防止することが要求される。
吸液性の優れたシートとして、例えば、特許文献1には、目の粗い織物と不織布とを交絡させて、充分な強度と優れた形態安定性を備える低密度織物が開示されている。また、特許文献1の低密度織物は、織物を構成する繊維素材によって、柔らかい風合いをもち、取り扱いやすく優れた吸液性を併せて備えている。
しかし、そのような織物と不織布とを交絡させた複合シートは、透液性に優れているものの、ある程度の量の液体がシートを透過すると、シート中に液体が引き込まれにくくなり、スムーズに吸収体に移行されずに、シート表面に拡散されてしまう可能性がある。シート表面に液体が拡散されると、使用者にべたつきを感じさせてしまい、使用感が低下する虞がある。また、シートが有する優れた吸液性により、体圧等によって液が逆戻りしようとする際にシートが液体を引き込もうとするため、シート表面に液戻りが発生する可能性がある。
特開平11−170413号公報
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、織物が液体を吸収する際に液体が拡散するのを軽減し、織物や吸収体に吸収保持された液体の液戻りを抑制する吸収性物品用の透液性シートを提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、疎水性を有する織物と、親水性繊維を備えた不織の繊維集合体であって、一部の繊維が前記織物と交絡している繊維集合体と、を有する吸収性物品用の透液性シートである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、織物の素材による風合いを保ちつつ、織物が有する疎水性によって、液体は織物に保持されずに織物と交絡している繊維集合体に引き込まれ、繊維集合体を伝ってさらにその下層の吸収体に素早く移行される。それにより、織物表面に液体が拡散されるのを抑制する。また、着用中に体圧が加わって液体が逆戻りしようとしても、最も肌側にある織物が疎水性を有していることから液体を引き込みにくく、液戻り(リウェット)を抑制することができる吸収性物品用の透液性シートを提供できる。
図1は、生理用ナプキン1を肌側から見た平面図である。 図2は、生理用ナプキン1を非肌側から見た平面図である。 図3は、図1のX−X線に沿う断面図である。 図4は、表面シート3の一部拡大図である。 図5は、表面シート3を織物40と繊維集合体50とに分離した状態を示す図である。 図6は、図4に示す撚糸のC1〜C4を含む部分の拡大図である。 図4のY−Y線に沿う断面図である。 繊維集合体50の繊維51の一例における、繊維60の拡大図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
疎水性を有する織物と、親水性繊維を備えた不織の繊維集合体であって、一部の繊維が前記織物と交絡している繊維集合体と、を有する吸収性物品用の透液性シートである。
このような吸収性物品用の透液性シートによれば、織物が疎水性を有することで液体を引き込みにくくなり、織物の構成糸間に液体が誘導される。織物と交絡している繊維集合体が親水性繊維を有していることから液体を引き込んで保持し、液体がより下層に誘導され易くなり、織物表面に液体が拡散されるのを抑制する。また、着用中に体圧が加わって液体が逆戻りしようとしても、最も肌側にある織物が疎水性を有していることから液体を引き込みにくく、液戻り(リウェット)を抑制することができる。
かかる吸収性物品用の透液性シートであって、厚さ方向を有し、前記繊維集合体は、前記厚さ方向において、前記織物よりも非肌側に配置され、前記繊維集合体の親水度は、前記織物の親水度よりも高いことが望ましい。
このような吸収性物品用の透液性シートによれば、織物の親水度よりも高い親水度を有する繊維集合体が織物に対して非肌側に配置されていることで、液体は親水度の高い繊維集合体に引き込まれることとなり、織物の表面で液体が拡散するのを抑制できる。
かかる吸収性物品用の透液性シートであって、厚さ方向を有し、前記織物の構成糸は、連続的に延びる複数の経糸と、前記経糸と前記厚さ方向において互いに交差するように連続的に延びる複数の緯糸とを有し、前記繊維集合体のうち、最も長い繊維の繊維長は、前記織物の互いに隣り合う経糸同士の最大離間距離と互いに隣り合う緯糸同士の最大離間距離とのうちの少なくとも一方の最大離間距離よりも長く、前記繊維集合体のうち、最も短い繊維の繊維長は、前記織物の互いに隣り合う経糸同士の最大離間距離と互いに隣り合う緯糸同士の最大離間距離とのうちの少なくとも一方の最大離間距離よりも長いことが望ましい。
このような吸収性物品用の透液性シートによれば、織物の隣り合う経糸又は緯糸の最大離間距離よりも繊維集合体の繊維の繊維長の方が長いことで、繊維集合体の繊維が織物の構成糸によく絡み、なおかつ繊維集合体の繊維が吸収体側へ延びていくことができる。そうすることで、織物に接触した液体が、絡んだ繊維集合体の繊維を伝って液体が吸収体に誘導され易くなり、液体の拡散を抑制できる。
かかる吸収性物品用の透液性シートであって、前記繊維集合体は、前記織物よりも肌側に設けられた肌側延出部分と、前記織物よりも非肌側に設けられた非肌側延出部分とを含み、前記非肌側延出部分の最大厚みは、前記肌側延出部分の最大厚みよりも大きいことが望ましい。
このような吸収性物品用の透液性シートによれば、繊維集合体の非肌側延出部分の最大厚みの方が大きいことによって、繊維集合体の繊維を伝ってより多くの液体が、繊維集合体よりも下側に配置されている吸収体に入り込み易くなる。
かかる吸収性物品用の透液性シートであって、前記繊維集合体は疎水性繊維を含み、前記繊維集合体において、単位体積当たりに含まれる前記疎水性繊維の重量が前記単位体積当たりに含まれる前記親水性繊維の重量よりも大きいことが望ましい。
このような吸収性物品用の透液性シートによれば、繊維集合体が疎水性繊維を含むことにより、繊維集合体が液体を保持しにくくなり、液体は繊維集合体の繊維を伝って吸収体側に誘導されるようになる。また、着用中に体圧で液体が逆戻りしようとしても、繊維集合体においては、単位体積当たりに含まれる疎水性繊維の重量の方が大きいため、逆戻りしようとした液体を引き込みにくく、液戻りを抑制する。
かかる吸収性物品用の透液性シートであって、前記織物の撚糸の太さの平均値は、前記繊維集合体の繊維の太さの平均値よりも大きいことが望ましい。
このような吸収性物品用の透液性シートによれば、織物の撚糸が太いことで、織物の撚糸同士が形成する格子状の骨格構造が安定し、体圧がかかっても潰れにくく、吸収体までの空間(距離)を確保できることから、織物への液体の液戻りを抑制できる。
かかる吸収性物品用の透液性シートであって、前記繊維集合体が備える前記親水性繊維は、延在方向に沿って複数の溝を有することが望ましい。
このような吸収性物品用の透液性シートによれば、繊維集合体の繊維が複数の溝を有していることから、繊維の外周面が平坦状である場合と比較して液体に接する表面積が大きくなり、また、溝の毛管力で液体が流れやすくなることから、繊維集合体の液体の引き込み性が向上する。
かかる吸収性物品用の透液性シートであって、前記織物の前記構成糸で囲まれる空間内に前記繊維集合体が存在していることが望ましい。
このような吸収性物品用の透液性シートによれば、織物の構成糸で囲まれる空間内に繊維集合体が存在していることで、構成糸間に誘導された液体が繊維集合体に引き込まれ易く、その繊維集合体を伝って液体がさらに吸収体側に誘導されるため、液体の引き込み性を向上させることができる。
かかる吸収性物品用の透液性シートであって、前記空間の平面視において、前記繊維集合体の繊維が存在する領域は、前記繊維集合体の繊維が存在しない領域よりも小さいことが望ましい。
このような吸収性物品用の透液性シートによれば、織物の構成糸で囲まれる空間において、繊維集合体の繊維が存在しない領域の方が大きいことで空間内に隙間も確保でき、織物と繊維集合体の間の通気性を保つことができる。
さらに、上記記載の透液性シートと、液体を吸収する吸収性コアと、前記透液性シートと前記吸収性コアとの間に設けられたシート部とを備える吸収性物品であって、前記シート部の親水度は、前記透液性シートに含まれる繊維集合体の親水度よりも高いことを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、吸収性コアを被覆するシート部の親水度が繊維集合体の親水度よりも高いことで、繊維集合体よりも非肌側に配置されている吸収性コアに液体が引き込まれ易くなり、透液性シートに液体が拡散されるのを抑制する。
===実施形態===
以下、本発明の吸収性物品として、生理用ナプキンを例に挙げて実施形態を説明する。但しこれに限定されず、本発明は、例えば、おりものシートや尿取りパッド等のその他の吸収性物品に対しても適用可能である。
図1は、生理用ナプキン1(以下「ナプキン1」ともいう)を肌側から見た平面図である。図2は、生理用ナプキン1を非肌側から見た平面図である。図3は、図1のX−X線に沿う断面図である。
ナプキン1は、互いに直交する前後方向と幅方向と厚さ方向とを有する。前後方向において、着用者の下腹部に当接する側を前側といい、着用者の臀部に当接する側を後側という。厚さ方向において、着用者に接する側を肌側といい、その反対側を非肌側という。
図3に示すように、ナプキン1では、厚さ方向の肌側から順に、一対のサイドシート5と、表面シート(透液性シート)3と、吸収体2と、裏面シート4とが積層されている。表面シート3と吸収体2とは、ホットメルト接着剤等の公知の接合手段によって互いに接合されている。表面シート3と裏面シート4とは、平面サイズが吸収体2よりも大きく、吸収体2の平面全体を覆っている。また、互いに積層された表面シート3、裏面シート4及びサイドシート5は、ナプキン1の外周縁に沿って位置する外周シール部8を介して互いに接合されている。
一対のサイドシート5は、図1に示すように、幅方向の両側に設けられ、表面シート3の肌側に前後方向に沿って配置されている。一対のサイドシート5は、表面シート3に公知の接着手段又は溶着手段からなるサイド接合部(図示せず)を介して接合される。サイドシート5を固定するためのサイド接合部は、花柄や幾何学模様等の意匠要素を有する前後方向に沿ったシールラインであってもよい。
また、ナプキン1は、ナプキン1の前後方向の中央領域から幅方向の両外側に延出する一対のウィング部6を有する。ウィング部6は、表面シート3の幅方向の両側部から外側に延出しているサイドシート5、及び、裏面シート4によって形成されている。なお、ナプキン1は、ウィング部6を有さない形態であってもよい。
なお、図示していないが、ナプキン1の柔軟性を向上させるために、表面シート(透液性シート)3と吸収体2との間に比較的繊維密度の高い不織布等から形成された中間シートを配置しても良い。また、吸収体2と裏面シート4との間において、体液の漏れを抑制するために、好ましくは通気性を有する、液不透過性のプラスチックフィルムや不織布等からなる防漏シートを配置してもよい。
図2に示すように、ナプキン1の非肌側面(裏面シート4の非肌側面)には、接着剤が塗布される等した粘着領域11が設けられている。ナプキン1の使用時に、粘着領域11は、下着等の肌側面に貼り付けられ、これによりナプキン1は下着等に固定される。図2では、前後方向に長辺を有する長方形状の6個の粘着領域11が幅方向に間隔を空けて並んでいるが、粘着領域11の形状や数はこれに限定されない。
同様に、各ウィング部6の非肌側面(裏面シート4の非肌側面)には、ウィング部用粘着領域12が設けられている。ナプキン1の使用時に、ウィング部用粘着領域12は、下着等の非肌側面に貼り付けられ、これによりナプキン1は下着等に固定される。図2では、前後方向に長辺を有する長方形状のウィング部用粘着領域12を各ウィング部6に一つずつ設けているが、ウィング部用粘着領域12の形状や数はこれに限定されない。また、粘着領域11及びウィング部用粘着領域12は、それぞれ、プラスチックフィルム製のセパレータ(図示せず)によって被覆される。
また、ナプキン1は、吸収体2と表面シート3とのうちの少なくとも一方が、その厚さ方向に窪んだ圧縮凹部7(凹部)を有している。本実施形態では、表面シート3の肌側面から表面シート3及び吸収体2が厚さ方向に圧縮され、表面シート3及び吸収体2が接合一体化されている。圧縮凹部7によって、表面シート3の浮き上がりを防止し、経血等が圧縮凹部7に流入した場合には、吸収体2への浸透を促して、拡散を抑えることができる。
表面シート3は透液性であって、厚さ方向において肌側面(上面)3aとその反対側に位置する非肌側面(下面)3bとを有し、織物40と繊維集合体50とによって構成される。裏面シート4は、不透液性及び透湿性のプラスチックフィルム、不透液性の不織布、それらのラミネートシート等から形成することができる。サイドシート5は、公知の不織布を用いることができるが、体液の横漏れを効果的に防止するために、疎水性若しくは撥水性を有するシート材を用いることが好ましい。
吸収体2は、経血等の排泄物を吸収して内部に保持する部材であり、図3に示すように、液体を吸収する吸収性コア10と、吸収性コア10の保形性及び液拡散性の向上のために吸収性コア10全体を包被する透液性のコアラップシート20とを有している。コアラップシート20には、表面シート3の非肌側に位置するシート部21(コアラップシート20の一部分)が含まれる。
吸収性コア10は、液体吸収性繊維であるパルプ繊維やセルロール系吸収性繊維等に、液体吸収性粒状物である高吸収性ポリマー(所謂SAP)等が加えられ、所定の形状に成形されたものである。コアラップシート20は、液透過性のシートであり、ティッシュペーパーやエアレイド等を例示できる
コアラップシート20は、吸収性コア10の全体を覆うように配置され、コアラップシート20のうち、前後方向に沿った両側縁部20a、20b同士が吸収性コア10の幅方向の中央部分における非肌側において互いに積層されている。本実施形態において、コアラップシート20は一枚の連続するシートから形成されているが、吸収性コア10の肌側面を覆うシート部と、該シート部とは別体の非肌側面を覆うシート部とに分かれて構成されてもよい。
図4は、表面シート3を肌側から見た場合の一部拡大図であり、図5は、表面シート3を織物40と繊維集合体50とに分離した状態を示す図である。図3、図4及び図5に示すように、表面シート3は、肌側面に位置する織物40と、非肌側面に位置する繊維集合体50とを含む。織物40は、図3における部分拡大図及び図5に示すように、繊維集合体50と対向する下面40aと、その反対の肌と接触する面となる上面40bとを有する。織物40と繊維集合体50とは、互いに絡み合う(交絡する)ことによって一体化されている。織物40と繊維集合体を交絡させる方法については、後述する。
織物40は、図4に示すように、格子状に織り込まれた構成糸41から構成される。構成糸41は、複数の経糸42と、経糸42と互いに交差する複数の緯糸43とを有し、厚さ方向において互いに交差することによって複数の織目45が形成される。織物40の構成糸41は、綿糸(コットン繊維)からなる原糸を撚って形成された撚糸である。原糸の材料には、コットン繊維のほかに、麻やパルプ繊維等の天然セルロース繊維、レーヨン等の再生セルロース繊維、アセテート等の半合成セルロース繊維等のセルロース系繊維が好適に使用される。原糸に使用される綿糸としては、太さ10〜100綿番手のものが好ましい。このように、主に綿素材等からなる織物40が表面シート3の肌側に位置していることで、使用者は心地よい肌触りを得られ、肌トラブルも起こりにくくなる。また、織物40の織り方は、上述のように格子状に織り込まれた平織りに限定されず、綾織り、朱子織り、絡み織りなどの公知の織り方を適宜採用することができる。
上述のように、織物40の原糸が綿糸等から構成される場合は、織物自体の吸液性は優れているものの、その吸液性故に液体がスムーズに吸収体に移行されずに、織物からなるシート表面に液体が拡散されて、着用者にベタつき感を与えてしまう虞があった。これに対し、本実施形態では、織物40に対して撥水剤の塗布を行っている。撥水剤の塗布方法としては、一例として、パラフィン系撥水剤0.1%を含有する水系処理浴中にディッピングさせる方法が挙げられる。そのように織物40に撥水加工を施すことで、織物40に疎水性が付与される。撥水剤については、パラフィン系に限らず、フッ素系やシリコン系等の既知の撥水剤のうち、肌への刺激が少ないものを適宜選択して使用することもできる。
ここで、上記の「疎水性」とは、織物40の表面において液体が拡がらず、そして織物40の表面が90°よりも大きい接触角を有することを意味する。接触角とは、水平面(水平な表面)を有する織物40と当該水平面上に滴下された水(液滴)とを接触させた状態において、液体の輪郭曲線と当該水平面との交点における当該輪郭曲線の接線と、当該水平面とがなす角度である。撥水剤を塗布した織物40の接触角は、90°よりも大きく、疎水性の表面を有している。
繊維集合体50は、長繊維を使用したスパンボンド法や短繊維をカード機で一定方向へカーディングを行い、繊維を整えてウェッブを形成する乾式法等の公知の製法によって形成された、フォーミングされて不織布となる前の段階の繊維集合体である。また、繊維集合体50は、親水性繊維を含む構成繊維51から形成される。親水性繊維としては、例えば、レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース繊維、コットン、粉砕パルプ等の天然セルロース繊維、アセテート等の半合成セルロースなどが挙げられる。
織物40と繊維集合体50とを交絡一体化する方法としては、例えば公知の水流交絡法を用いることができる。水流交絡法による透液性シートの製造工程では、織物40の資材である連続した格子状の織物の上面に繊維集合体50の資材である連続した繊維の集合体を積層してなる連続積層体に対して、連続積層体の搬送方向と交差する方向に間隔を空けて配置された複数のノズルから高圧水流を噴射する。それにより、繊維集合体50の構成繊維51と織物40の構成糸41とが絡み合い、一体化させることができる。また、水の圧力によって、一体化したシートに柄を付与することもできる。
水流交絡を施す際、連続した織物と連続した繊維集合体が積層された上述の連続積層体が金属製のメッシュベルトからなる搬送手段によって搬送され、ノズルから連続積層体の上面に高圧水流を噴射したときに、上面側において繊維集合体の繊維と織物の構成糸とが交絡するとともに、搬送手段と対向する下面側においても搬送手段に当たって跳ね返る水流によって交絡される。また、水流交絡法によれば、搬送手段のメッシュベルトの構成を適宜変更することによって、厚さ、質量、吸収速度、シート強度等について所望のシート特性を備えた表面シート3を得ることができる。
上述したように、疎水性を有した織物40と、親水性繊維を有する繊維集合体50とを交絡させた表面シート3をナプキン1の肌側に配置することにより、織物40が有する疎水性によって織物40の表面が液体を引き込みにくくなり、液体は、織物40の構成糸41間(すなわち、織目45)に誘導される。そして、織物40と交絡している繊維集合体50が親水性を有することから、構成糸41間に誘導された液体を各構成繊維51が引き込んで保持する。また、構成繊維51は吸収体2に向かって延びているため、液体が構成繊維51を伝って、より下層に位置する吸収体2に誘導され易くなる。その結果、織物40の表面に液体が拡散されるのを抑制できる。また、ナプキン1を着用中に体圧が加わって液体が逆戻りしようとしても、最も肌側にある織物40が疎水性を有していることで液体を引き込みにくく、液戻り(リウェット)を防ぐことができる。
また、繊維集合体50は、上述のように親水性繊維を含んでいるが、親水性繊維だけでなく、疎水性繊維を含んでいてもよい。疎水性繊維としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含むポリエステル系の熱可塑性樹脂繊維が好適であるが、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)を含むポリオレフィン系の熱可塑性繊維や、PPとPEとからなる芯鞘構造の複合繊維、サイド・バイ・サイド型複合繊維等の複合繊維を用いることもできる。
また、繊維集合体50が疎水性繊維を含む場合の親水性繊維と疎水性繊維の配合割合は、単位体積当たりに含まれる疎水性繊維の重量が、単位体積当たりに含まれる親水性繊維の重量よりも大きいことが好ましい。一例として、疎水性繊維が70重量%、親水性繊維が30重量%の割合で配合されることが好ましい。繊維集合体50に疎水性繊維が含まれることにより、繊維集合体50自体が液体を保持しにくくなり、液体は繊維集合体50の構成繊維51を伝って吸収体2側に誘導され易くなる。また、ナプキン1を着用中に体圧で液体が逆戻りしようとしても、繊維集合体50の繊維の構成割合として、単位体積当たりに含まれる疎水性繊維の重量の方が大きいため、逆戻りしようとした液体を引き込みにくく、液戻りを抑制する。
また、例として、繊維集合体50に含まれる親水性繊維は、PET繊維の表面に界面活性剤を塗工することにより、PET繊維表面の接触角を低下させて親水性に改質したものを使用してもよい。この際、用いられる好ましい界面活性剤としては、親水性シリコーンオイル等の非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
また、繊維集合体50は、厚さ方向において織物40よりも非肌側に配置されており、織物40に接触した液体(体液)を速やかに非肌側に引き込むためには、繊維集合体50及びその非肌側に配置された吸収性コア10を覆うシート部21の吸液性が、織物40の吸液性よりも高いことが望ましい。
<親水度評価>
この点につき、織物40、繊維集合体50及びシート部21の親水度の評価を沈降試験にて実施した。評価に用いた資材及び試験手順を以下に説明する。
(評価用資材)
A:無漂白であり、且つ事前にフッ素系撥水剤0.1%の濃度によるディッピングを施したガーゼ
B:レーヨン繊維と、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(東洋紡株式会社製の70W)とを、レーヨン繊維:PET繊維=70:30の質量比で混合した繊維集合体
C:無漂白のティッシュペーパー
D:エアレイドパルプ(合繊なし、合繊あり)
(測定方法)
(1)各資材A〜Dを5gずつ採取して試験片を用意する
(2)円筒型カゴ(銅線径0.4mm(26番線)、径50mm、深さ80mm、線と線との距離20mm、全体重量3g)に試験片を均一に詰める
(3)ビーカーに水を約水深200mmまで溜める
(4)円筒型カゴを横にして、水面上10mmの高さから静かに落とす
(5)円筒型カゴが水面に接してから水面下に沈むまでの時間を測定する(カゴが斜めに傾いていた場合は最後端が水面下に沈んだ時を終点とする)
測定時には、水を1回毎に交換し、1回毎にカゴの水分は拭き取ることとする。上述の方法で各資材A〜Dを水中に落下させ、沈む速度(沈降速度(秒))を測定したところ、Aのガーゼは180秒、Bの繊維集合体は4.5秒、シート部21の一例であるCは3.3秒、シート部21の別の一例であるDは、合繊なしが1.6秒、合繊ありが2.7秒であった。このことから、親水度が高いのは、シート部21の資材として使用されるC又はDであり、次に親水度が高いのは繊維集合体であることが確認できた。
本実施形態では、織物40の親水度よりも高い親水度を有する繊維集合体50を織物40に対して非肌側に配置することにより、液体は親水度の高い繊維集合体50に速やかに引き込まれることとなる。それにより、織物40の表面で液体が拡散するのを抑制できる。
また、吸収性コア10の肌側に位置するシート部21の親水度が繊維集合体50の親水度よりも高いことで、液体は、繊維集合体50よりも非肌側に設けられたシート部21に引き込まれ易くなり、さらに吸収性コア10へと誘導される。液体がスムーズに吸収性コア10に移行されることで、液体の拡散を抑制できる。
繊維集合体50は、接着剤等を介さずに交絡によって織物40と一体化されているので、接着剤等を介して互いに接合する場合に比べて柔軟性に優れている。また、構成繊維51の一部が、図4に示すように、織物40の経糸42と緯糸43とに絡んだり、まとわり付くように巻回していたり、さらには、構成繊維51の一部が、撚糸からなる経糸42と緯糸43との原糸間に入り込むようにして交絡していることがある。これにより、繊維集合体50と織物40とは、安定して一体化される。
繊維集合体50の構成繊維51は、繊維長が25〜64mm、好ましくは、32〜58mm、さらに好ましくは38〜51mmの短繊維である。この各繊維長を有する構成繊維51と織物40の構成糸41間との長さの関係について、図4及び図6を用いて説明する。先ず、図4に示す織物40の織目45のうち、1つの織目45において、隣り合う経糸42同士と隣り合う緯糸43同士のそれぞれの交点をC1〜C4として示している。図6は、図4に示す織目45のC1〜C4を含む部分の拡大図である。図6では、隣り合う経糸42同士の離間距離を計るために、先ず、交点C1とC4、及び、交点C2とC3とを直線で結び、C1−C4線及びC2−C3線をそれぞれ10等分する。そして、C1−C4線及びC2−C3線上の10等分した各点のうち幅方向に対向する点同士を、前後方向の前から順に、直線(破線)S1〜S9で結んでいく。隣り合う経糸42のそれぞれの幅方向の内側端が、C1−C4線或いはC2−C3線よりも幅方向の外側に位置している場合は、各線S1〜S9を経糸42の幅方向の内側端に接するまで延在させる。そして、各線S1〜S9と、隣り合う経糸42のそれぞれの幅方向の内側端との交点間の距離をL11〜L19で示し、L11〜L19の長さをそれぞれ計測する。例えば、L15は、隣り合う経糸42のそれぞれの幅方向の内側端がC1−C4線及びC2−C3線に対して幅方向の外側にそれぞれ位置しており、経糸42同士の離間距離は比較的長くなっている。一方、L19は、隣り合う経糸42のそれぞれの幅方向の内側端がC1−C4線及びC2−C3線に対して幅方向の内側に位置しており、経糸42同士の離間距離は比較的短くなっている。
このような計測を、隣接する4つの織目45を選択してそれぞれ行い、そのうち最も長いL1の長さを、互いに隣り合う経糸42同士の最大離間距離L1(図4参照)とする。そして、同様の方法により、図6の交点C1とC2、及び、交点C3とC4を結び、C1−C2線及びC3−C4線をそれぞれ10等分する点同士(前後方向に対向する点同士)を結んだ線、或いはそれを延在させた線と、隣り合う緯糸43のそれぞれの前後方向の内側端との交点の距離を計測すれば、隣り合う緯糸43同士の離間距離を計測することが可能である。そのようにして計測された最も長いL2の長さを、互いに隣り合う緯糸43同士の最大離間距離L2(図4参照)とする。繊維集合体50の構成繊維51の繊維長と比較すると、構成繊維51のうち最も長い繊維長は、隣り合う経糸42同士の最大離間距離L1と隣り合う緯糸43同士の最大離間距離L2とのうちの少なくとも一方の最大離間距離よりも長い。また、構成繊維51のうち最も短い繊維長であっても、同様に、隣り合う経糸42同士の最大離間距離L1と隣り合う緯糸43同士の最大離間距離L2とのうちの少なくとも一方の最大離間距離よりも長くなっている。
すなわち、織物40の隣り合う経糸42又は緯糸43の最大離間距離よりも繊維集合体50の構成繊維51の繊維長の方が長いことで、繊維集合体50の構成繊維51が織物40の構成糸41によく絡み合い、なおかつ繊維集合体50の繊維51が吸収体2側へ延びているため、織物40に接触した液体が、絡んだ繊維集合体50の構成繊維51を伝って吸収体2に引き込まれ易くなり、液体の拡散を抑制できる。
図7は、図4のY−Y線に沿う断面図であり、表面シート3の非肌側に位置するシート部21及び吸収性コア10を仮想線で示している。図7を参照すると、表面シート3において、繊維集合体50の一部の構成繊維51は、織物40よりも厚さ方向において肌側若しくは非肌側に延出している。具体的には、繊維集合体50は、織物40の上面40bよりも肌側に設けられた肌側延出部分52と、織物40の下面40aよりも非肌側に設けられた非肌側延出部分53とを含んでいる。非肌側延出部分53は、水流交絡法によって形成される時に、高圧水流が直接噴射された部分である。一方で肌側延出部分52は、高圧水流が噴射された際に下方に位置していた織物40の格子状の構成糸41及び構成糸41間を貫通して搬送手段であるメッシュベルト側に延出した部分である。
また、図7に示すように、織物40の上面40bから肌側延出部分52の最も肌側に延出している点51aまでの厚みを肌側延出部分52の最大厚みD1とし、織物40の下面40aから非肌側延出部分53の最も非肌側に延出している点51bまでの厚みを非肌側延出部分53の最大厚みD2とすると、非肌側延出部分53の最大厚みD2は、肌側延出部分52の最大厚みD1よりも大きいことが好ましい。
最大厚みD1及び最大厚みD2は見掛けの厚さであり、その厚さ寸法の測定は、図7に示すように、まず表面シート3を好ましくは繊維集合体50の厚さ方向に沿って切断して、切断面の拡大写真をキーエンス社製のデジタルマイクロスコープVHX−1000等を用いて撮影する。この拡大写真に基づいて、織物40の上面40bから肌側延出部分52の最も肌側に延出している点51aまでの離間寸法(D1)を測定し、織物40の下面40aから非肌側延出部分53の最も非肌側に延出している点51bまでの離間寸法(D2)を測定する。
このように、繊維集合体50の非肌側延出部分53の最大厚みD2の方が大きいことによって、繊維集合体50の繊維51を伝ってより多くの液体が非肌側に引き込まれ、繊維集合体50よりも非肌側に配置されている吸収体2に液体を速やかに移行できる。
また、そのような非肌側部分の厚みを確保するためには、ナプキン1の着用中に体圧がかかっても潰れにくい安定した骨格を有する織物40を形成する必要がある。この点につき、織物40の撚糸の太さと、繊維集合体50の繊維51の太さとの関係について説明する。織物40の撚糸の太さは、まず、撚糸の繊度を不作為に、例えば30箇所計測し、計測した値の平均値を求める。次に、繊維51も同様に、無作為に30箇所繊度を計測し、計測した値の平均値を求める。本実施形態の撚糸である構成糸41を、例として、30綿番手のものを使用した場合、撚糸の太さ(繊度)の平均値は、約19.68tex(約197dtex)である。これに対し、繊維51の太さ(繊度)の平均値は、約3.4dtex(0.34tex)であり、従って、撚糸の太さの平均値は、繊維集合体50の繊維51の太さの平均値よりも大きい。
撚糸が太いことで、織物40の撚糸同士が形成する格子状の骨格構造が安定したものとなり、ナプキン1の着用中に体圧がかかっても潰れにくく、吸収体2までの空間(距離)を確保できることから、織物40への液体の液戻り(リウェット)を抑制できる。
尚、原糸に使用される綿糸としては、太さ10〜100綿番手のものを使用することが好適であるが、一番細い100綿番手の撚糸であっても、その太さの平均値は、構成繊維51の太さの平均値よりも大きい。
図8は、繊維集合体50を構成する親水性繊維の一例である、親水性繊維60の拡大図である。かかる親水性繊維60は、親水化処理を施した熱可塑性樹脂繊維、例えば親水性PET繊維であり、その延在方向に沿って複数の溝61を有する。複数の溝61を有することによって、外周面が平坦状である場合と比較して液体に接する表面積が大きくなり、また、溝61の毛管力で液体が流れやすくなることから、液体の引き込み性が向上する。
繊維集合体50は、図4に示すように、織物40の構成糸41である経糸42と緯糸43とに囲まれる空間内、つまり織目45に存在していることが好ましい。織物40の構成糸41で囲まれる空間内に、織物40と絡み合いながら繊維集合体50が存在していることで、構成糸41間に誘導された液体がスムーズに繊維集合体50に引き込まれ、その繊維集合体50を伝って液体がさらに吸収体2側に誘導される。これにより、液体の引き込み性を向上できる。
また、織物40の構成糸41で囲まれる空間(織目45)の平面視において、繊維集合体50の構成繊維51が、当該空間内に存在する領域は、同空間内に存在しない領域よりも小さくなっていてもよい。つまり、織物40の構成糸41で囲まれる空間内には、織物40と絡み合っている構成繊維51が存在するものの、存在していない領域の方が大きくてもよい。尚、図4に示す織目45は、いずれも構成繊維51が存在していない領域の方が大きいが、全ての空間(織目45)が同様である必要はなく、そのような空間が少なくとも1つあればよい。
繊維集合体50の構成繊維51が存在しない領域の方が大きいことで、織物40の構成糸41で囲まれる空間内に隙間も確保でき、織物40と繊維集合体50との間の通気性を保つことができる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
上述の実施形態において、織物40の原糸として綿糸を使用しているが、綿糸は、漂白を施していない、いわゆる生成りの綿糸を使用してもよい。無漂白である生成りの生地には、天然の色素、綿カス(綿の葉や茎の破片)及び若干の油脂分等が含まれるため、表面シート3の色は薄茶色のナチュラルな色合いになり、天然材料を使用した肌に優しい温かみのある製品の印象を与えることができる。また、漂白処理された白色のシートを使用する場合に比べて、吸収体2に吸収された経血の赤味が抑えられるため、月経が始まって間もない未成年者等の着用者に対しても、経血を直接視認することによる不安感を軽減することができる。
また、吸収性コア10を被覆するシート部21は、未漂白のパルプ繊維を含んでいてもよい。例えば、上述の無漂白の織物40を含む表面シート3と共に使用した場合、未漂白パルプ繊維の天然材料由来の薄茶色により、よりナチュラルな肌に優しい印象を与えることができるだけでなく、経血の隠蔽性及び抗菌性に寄与しうる。
上述の実施形態においては、本発明に係る吸収性物品1用の透液性シートとして、吸収体2よりも肌側に配置された表面シート3について説明したが、吸収性物品1に使用されるシート、例えば、表面シートの内面側に位置する中間シート、コアカバーシート等として使用することもできる。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 吸収体
3 表面シート(透液性シート)
3a 肌側面
3b 非肌側面
4 裏面シート
5 サイドシート
6 ウィング部
7 圧縮凹部
8 外周シール部
10 吸収性コア
11 粘着領域
12 ウィング部用粘着領域
20 コアラップシート
20a、20b 両側縁部
21 シート部
40 織物
40a 下面
40b 上面
41 構成糸
42 経糸
43 緯糸
45 織目
50 繊維集合体
51 構成繊維
52 肌側延出部分
53 非肌側延出部分
60 親水性繊維
61 溝
L1、L2 最大離間距離
D1、D2 最大厚み
C1〜C4 交点

Claims (10)

  1. 疎水性を有する織物と、
    親水性繊維を備えた不織の繊維集合体であって、一部の繊維が前記織物と交絡している繊維集合体と、
    を有する吸収性物品用の透液性シート。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品用の透液性シートであって、
    厚さ方向を有し、
    前記繊維集合体は、前記厚さ方向において、前記織物よりも非肌側に配置され、
    前記繊維集合体の親水度は、前記織物の親水度よりも高い
    ことを特徴とする吸収性物品用の透液性シート。
  3. 請求項1又は2に記載の吸収性物品用の透液性シートであって、
    厚さ方向を有し、
    前記織物の構成糸は、連続的に延びる複数の経糸と、前記経糸と前記厚さ方向において互いに交差するように連続的に延びる複数の緯糸とを有し、
    前記繊維集合体のうち、最も長い繊維の繊維長は、前記織物の互いに隣り合う経糸同士の最大離間距離と互いに隣り合う緯糸同士の最大離間距離とのうちの少なくとも一方の最大離間距離よりも長く、
    前記繊維集合体のうち、最も短い繊維の繊維長は、前記織物の互いに隣り合う経糸同士の最大離間距離と互いに隣り合う緯糸同士の最大離間距離とのうちの少なくとも一方の最大離間距離よりも長い
    ことを特徴とする吸収性物品用の透液性シート。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の吸収性物品用の透液性シートであって、
    前記繊維集合体は、前記織物よりも肌側に設けられた肌側延出部分と、前記織物よりも非肌側に設けられた非肌側延出部分とを含み、前記非肌側延出部分の最大厚みは、前記肌側延出部分の最大厚みよりも大きい
    ことを特徴とする吸収性物品用の透液性シート。
  5. 請求項1に記載の吸収性物品用の透液性シートであって、
    前記繊維集合体は疎水性繊維を含み、
    前記繊維集合体において、単位体積当たりに含まれる前記疎水性繊維の重量が前記単位体積当たりに含まれる前記親水性繊維の重量よりも大きい
    ことを特徴とする吸収性物品用の透液性シート。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の吸収性物品用の透液性シートであって、
    前記織物の撚糸の太さの平均値は、前記繊維集合体の繊維の太さの平均値よりも大きい
    ことを特徴とする吸収性物品用の透液性シート。
  7. 請求項1に記載の吸収性物品用の透液性シートであって、
    前記繊維集合体が備える前記親水性繊維は、延在方向に沿って複数の溝を有する
    ことを特徴とする吸収性物品用の透液性シート。
  8. 請求項3に記載の吸収性物品用の透液性シートであって、
    前記織物の前記構成糸で囲まれる空間内に前記繊維集合体が存在している
    ことを特徴とする吸収性物品用の透液性シート。
  9. 請求項8に記載の吸収性物品用の透液性シートであって、
    前記空間の平面視において、前記繊維集合体の繊維が存在する領域は、前記繊維集合体の繊維が存在しない領域よりも小さい
    ことを特徴とする吸収性物品用の透液性シート。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の透液性シートと、
    液体を吸収する吸収性コアと、
    前記透液性シートと前記吸収性コアとの間に設けられたシート部と
    を備える吸収性物品であって、
    前記シート部の親水度は、前記透液性シートに含まれる繊維集合体の親水度よりも高い
    ことを特徴とする吸収性物品。
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