JP2020056827A - 現像剤補給容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】非回転部である排出室と、排出室に対し相対回転する収容室と、排出室に設けられ収容室に押圧されることで現像剤の飛散を抑制するシール部材と、を有する現像剤補給容器において、シール部材に生ずるスライドする方向のストレスを軽減することができる現像剤補給容器を提供する。【解決手段】現像剤補給容器は、現像剤を排出する排出口を有し、非回転部である排出室4cと、内部に現像剤を収容し、排出室4cに対して相対回転する収容室2と、排出室4cと収容室2とが接続する部分をシールする弾性の環状のシール部材であるフランジシール77bと、フランジシール77bに対して摺動可能であり、フランジシール77bを収容室2に向かって押圧するための環状の押圧部2cと、排出室4cに設けられ、押圧部2cに押圧されたフランジシール77bを摺動可能に、フランジシール77bを受ける環状の受け部4eと、を有する。【選択図】図11
Description
本発明は、例えば、複写機、ファクシミリ、プリンタ、及びこれらの機能を複数備えた複合機などの画像形成装置における現像剤補給装置に着脱可能な現像剤補給容器に関する。
従来、電子写真複写機などの画像形成装置にはトナー等の現像剤が使用されている。このような画像形成装置は、画像形成に伴い消費されてしまう現像剤が、現像剤補給容器から補給される構成となっている。
従来の構成として、非回転部である排出室と、この排出室に対し相対回転する収容室と、排出室に設けられ収容室に押圧されることで現像剤の飛散を抑制するシールと、を有する現像剤補給容器が開示されている(特許文献1参照)。上記の構成において、シール部材は排出室に粘着材で固定されている。排出室に粘着材で固定されたシール部材は、現像剤補給動作時において、回転する収容室の開口部に摺擦することで、排出室と収容室との隙間から現像剤が漏出するのを防止している。
このような構成において、シール部材の一方面は収容室との摺擦し、多方面は排出室に固定されているため、シール部材の中心と収容室の回転中心がずれた場合には、シール部材にはスライドする方向に力が生ずる。その結果、シール部材にはより大きなストレスがかかることになる。そのため、そのストレスに対応する必要があり、シール部材の選択が制限されていた。
本発明は、現像剤補給装置に着脱可能な現像剤補給容器において、現像剤を排出する排出口を有し、現像剤を排出する排出室と、前記排出室に現像剤を供給する開口を有し、前記排出室に対して相対回転可能に前記排出室に保持され、現像剤を収容する回転可能な収容室と、前記排出室と前記収容室とが接続する部分をシールする弾性の環状のシール部材と、前記シール部材に対して摺動可能であり、前記シール部材を前記収容室に向かって押圧するための環状の押圧部と、前記排出室に設けられ、前記押圧部に押圧された前記シール部材を摺動可能に、前記シール部材を受ける環状の受け部と、を有することを特徴とする。
本発明により、シール部材に生ずるスライドする方向のストレスを軽減することができる。
次に、図面を参照しながら、本発明の実施形態の実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(第一実施形態)
本発明における構成の一例として、画像形成装置内の現像剤補給装置に着脱可能な現像剤補給容器に適用した場合の実施形態を具体的に説明する。
本発明における構成の一例として、画像形成装置内の現像剤補給装置に着脱可能な現像剤補給容器に適用した場合の実施形態を具体的に説明する。
(画像形成装置)
図1は、本実施形態の現像剤補給容器が着脱可能に装着される現像剤補給装置が搭載された画像形成装置100の概略断面図である。本実施形態の画像形成装置100は、電子写真方式を用いた複写機である。
図1は、本実施形態の現像剤補給容器が着脱可能に装着される現像剤補給装置が搭載された画像形成装置100の概略断面図である。本実施形態の画像形成装置100は、電子写真方式を用いた複写機である。
画像形成装置100は、ドラム型の感光体(電子写真感光体)104を有する。感光体104は、図1中の矢印R1方向(時計回り)に回転駆動される。感光体104の周りには、帯電手段としての帯電器203、現像手段としての現像器201、クリーニング手段としてのクリーナ部202などの画像形成プロセス機器が配置されている。
また、画像形成装置100は、原稿台ガラス102を有し、この原稿台ガラス102上に原稿Gが置かれる。そして、原稿Gの画像情報に応じた光像が、光学部103の複数のミラーMとレンズLnとによって、予め帯電器203によって一様に帯電された感光体104上に結像されることにより、感光体104上に静電潜像(静電像)が形成される。感光体104上に形成された静電潜像は、乾式の現像器(1成分現像器)201により、現像剤(乾式粉体)としてのトナー(1成分磁性トナー)を用いて現像(可視化)され、感光体104上にトナー像(現像剤像)が形成される。
画像形成装置100には、記録媒体(以下、「シート」ともいう。)Pを収容するカセット105〜108が設けられている。これらカセット105〜108のうち、画像形成装置100に設けられた操作部(図示せず)などからユーザなどの操作者によって入力された情報や、原稿Gのサイズに基づいて選択されたカセットから、シートPが給送される。記録媒体としては、記録用紙、OHPシートなどが適宜使用される。給送分離装置105A〜108Aにより搬送された1枚のシートPが、搬送部109を経由してレジストローラ110まで搬送される。そして、このシートPが、感光体104の回転や光学部103のスキャンのタイミングと同期がとられて転写部に搬送される。
転写部では、転写帯電器111、分離帯電器112が感光体104に対向して配置されている。感光体104上に形成されたトナー像は、転写部において転写帯電器111によってシートPに静電的に転写される。転写後に感光体104上に残留したトナー(転写残トナー)は、クリーナ部202によって感光体104上から除去されて回収される。そして、トナー像の転写されたシートPは、分離帯電器112によって感光体104から分離される。感光体104から分離されたシートPは、搬送部113により定着部114へと搬送され、定着部114において熱及び圧によりトナー像が定着(溶融固着)される。
その後、片面コピーの場合には、シートPは、排出反転部115を通過し、排出ローラ116により画像形成装置100の外部に設けられた排出トレイ117へ排出される。また、両面コピーの場合には、シートPは、排出反転部115を通り、一度排出ローラ116により一部が排出トレイ117へ排出される。そして、このシートPは、その終端がフラッパ118を通過し、排出ローラ116にまだ挟持されているタイミングで、フラッパ118が制御されると共に排出ローラ116が逆回転されることにより、再度、画像形成装置100の内部へと搬送される。その後、このシートPは、再給送搬送部119、120を経由してレジストローラ110まで搬送された後、片面コピーの場合と同様の経路をたどって排出トレイ117へ排出される。
(現像器)
次に、本実施形態における現像器201について更に説明する。図2は、本実施形態における現像器201の要部の概略断面図である。
次に、本実施形態における現像器201について更に説明する。図2は、本実施形態における現像器201の要部の概略断面図である。
図1及び図2に示すように、現像器201は、現像容器201a、現像ローラ201f、撹拌部材201c、及び送り部材201d、201eを有する。本実施形態では、現像器201には、後述する現像剤補給容器(トナーカートリッジ)1が装着された現像剤補給装置20から、現像剤Tとして1成分磁性トナーが補給される。
現像器201に補給された現像剤Tは、撹拌部材201cにより撹拌され、送り部材201d、201eにより現像ローラ201fに送られて、現像ローラ201fにより感光体104に供給される。
また、現像器201には、現像ローラ201f上の現像剤Tのコート量を規制する現像ブレード201gが現像ローラ201fに接触して配置されている。また、現像器201には、現像ローラ201fと現像容器201aとの間からの現像剤Tの漏れを防止するために、漏れ防止シート201hが現像ローラ201fに接触して配置されている。
なお、本実施形態では、現像器201は1成分現像器であり、現像剤補給容器1から現像器201に補給する現像剤Tは1成分磁性トナーであるが、これに限定されるものではない。具体的には、現像器201は、1成分非磁性トナーを用いて現像を行う1成分現像器であってもよく、この場合現像器201には現像剤Tとして1成分非磁性トナーを補給することになる。また、現像器201は、磁性キャリアと非磁性トナーを混合した2成分現像剤を用いて現像を行う2成分現像器であってもよく、この場合現像器201には現像剤Tとして非磁性トナーを補給することになる。なお、この場合、現像剤Tとして非磁性トナーと共に磁性キャリアも併せて補給する構成としても構わない。
(現像剤補給装置)
次に、現像剤補給装置20について説明する。図3(a)は、現像剤補給容器1が装着される現像剤補給装置20の装着部20aの斜視図、図3(b)は、装着部20aの断面図である。また、図4は、駆動系及び制御系の模式図と共に示す、現像剤補給容器1が装着された現像剤補給装置20の部分断面図である。
次に、現像剤補給装置20について説明する。図3(a)は、現像剤補給容器1が装着される現像剤補給装置20の装着部20aの斜視図、図3(b)は、装着部20aの断面図である。また、図4は、駆動系及び制御系の模式図と共に示す、現像剤補給容器1が装着された現像剤補給装置20の部分断面図である。
現像剤補給装置20は、現像剤補給容器1が取り外し可能(着脱可能)に装着される装着部(装着スペース)20aと、現像剤補給容器1から排出された現像剤を一時的に貯留するホッパ20bと、を有する。
現像剤補給容器1は、装着部20aに対して図3(b)中の矢印M方向に装着される。
つまり、現像剤補給容器1は、その長手方向(回転軸線方向)がほぼこの矢印M方向と一致するように装着部20aに装着される。なお、この矢印M方向は、後述する図8中の矢印X方向(現像剤補給容器の回転軸線方向)と実質的に平行である。また、現像剤補給容器1の装着部20aからの取り出し方向は、この矢印M方向とは反対方向となる。
装着部20aは、現像剤補給容器1が装着された際に現像剤補給容器1のフランジ部4(排出室)と当接することでフランジ部4の回転方向への移動を規制するための回転方向規制部(突起部)21を有する。また、装着部20aは、現像剤補給容器1が装着された際に、現像剤補給容器1に設けられた孔である排出口4a(図7(b)参照)と連通し、現像剤補給容器1から排出された現像剤を受入れるための孔である現像剤受入れ口23を有する。現像剤補給容器1の排出口4aから排出された現像剤が、現像剤受入れ口23を通してホッパ20bへと供給される。本実施形態では、現像剤受入れ口23の直径は、装着部20a内の現像剤による汚れを抑制するべく、現像剤受入れ口23を微細口(ピンホール)とするために、3.0mmに設定されている。なお、現像剤受入れ口23の直径は排出口4aから現像剤が排出できる直径であればよい。ホッパ20bは、図4に示すように、現像器201へ現像剤を搬送するための搬送スクリュー20b1と、現像器201と連通した開口20b2と、ホッパ20b内に収容されている現像剤の量を検出する残量センサ20b3と、を有する。
また、装着部20aは、図3(a)、(b)に示すように、駆動機構(駆動部)として機能する駆動ギア300を有する。この駆動ギア300は、図4に示すように駆動モータ500から駆動ギア列を介して回転駆動力が伝達され、装着部20aにセットされた状態の現像剤補給容器1に対し回転駆動力を付与する。
また、駆動モータ500は、図4に示すように制御装置(CPU)600によりその動作を制御される。制御装置600は、図4に示すように、残量センサ20b3から入力された現像剤残量情報に基づき、駆動モータ500の動作を制御する。なお、本実施形態では、駆動ギア300は、駆動モータ500の制御を簡易化するため、一方向にのみ回転するように設定されている。つまり、制御装置600は、駆動モータ500について、そのオン(作動)/オフ(非作動)のみを制御する。したがって、駆動モータ500(駆動ギア300)を正方向と逆方向とに周期的に反転させることで得られる反転駆動力を現像剤補給容器1に付与する構成と比べて、現像剤補給装置20の駆動機構の簡易化を図ることができる。
本実施形態では、装着部20a、ホッパ20b、駆動モータ500、制御装置600などを有して現像剤補給装置20が構成され、その装着部20aに現像剤補給容器1が着脱可能に装着される。
(現像剤補給容器の装着/取り出し方法)
次に、現像剤補給容器1の装着/取り出し方法について説明する。
次に、現像剤補給容器1の装着/取り出し方法について説明する。
まず、操作者が、装置本体101に設けられた交換カバー(図示せず)を開き、現像剤補給容器1を現像剤補給装置20の装着部20aへ挿入して、装着する。この装着動作に伴い、現像剤補給容器1のフランジ部4が現像剤補給装置20に保持されて、固定される。その後、操作者が交換カバーを閉じることで、装着工程が終了する。その後、制御装置600が駆動モータ500を制御することにより、駆動ギア300を適宜のタイミングで回転させる。
一方、現像剤補給容器1内の現像剤が空になった場合には、操作者が交換カバーを開き、装着部20aから現像剤補給容器1を取り出す。そして、予め用意してある新しい現像剤補給容器1を装着部20aへと挿入して、装着し、交換カバーを閉じることにより、現像剤補給容器1の取り出しから再装着に至る交換作業が終了する。
(現像剤補給制御)
次に、現像剤補給装置20による現像剤補給制御について説明する。図5は、制御系による現像剤補給制御の流れを説明するフローチャート図である。この現像剤補給制御は、制御装置(CPU)600により各種機器を制御することにより実行される。
次に、現像剤補給装置20による現像剤補給制御について説明する。図5は、制御系による現像剤補給制御の流れを説明するフローチャート図である。この現像剤補給制御は、制御装置(CPU)600により各種機器を制御することにより実行される。
本実施形態では、残量センサ20b3の出力に応じて制御装置600が駆動モータ500の作動/非作動の制御を行うことにより、ホッパ20b内に一定量以上の現像剤が収容されないようになっている。
具体的には、まず、残量センサ20b3がホッパ20b内の現像剤量(現像剤残量、現像剤収容量)をチェックする(S100)。そして、制御装置600は、残量センサ20b3により検出された現像剤量が所定量未満であると判定した場合、駆動モータ500を駆動し、一定時間、現像剤補給動作を実行させる(S101)。なお、制御装置600は、残量センサ20b3により現像剤が検出されなかった場合、残量センサ20b3により検出された現像剤量が所定量未満であると判定する。制御装置600は、この現像剤補給動作の結果、現像剤センサ20b3により検出された現像剤量が所定量に達したと判定した場合、駆動モータ500の駆動をオフし、現像剤補給動作を停止させる(S102)。
なお、制御装置600は、現像剤センサ20b3により現像剤が検出された場合、現像剤センサ20b3により検出された現像剤量が所定量に達したと判定する。この現像剤補給動作の停止により、一連の現像剤補給制御が終了する。このような現像剤補給制御は、画像形成に伴い現像剤が消費されてホッパ20b内の現像剤量が所定量未満となると、繰り返し実行される。
なお、本実施形態では、現像剤補給装置20は、現像剤補給容器1から排出された現像剤をホッパ20b内に一時的に貯留し、その後現像器201へ補給する。しかし、これに限定されるものではなく、次のような構成としても良い。具体的には、図6に示すように、上述したホッパ20bを省き、現像剤補給容器1から現像器へ直接的に現像剤Tを補給する構成である。図6に示す例は、現像器として2成分現像器800を用いた例である。この現像器800は、現像剤Tが補給される攪拌室と、現像スリーブ800aへ現像剤Tを供給する現像室と、を有しており、攪拌室と現像室とにはそれぞれ回転軸線方向が互いに逆向きとなる攪拌スクリュー800bが設置されている。そして、攪拌室と現像室とは長手方向の両端部において互いに連通しており、現像剤Tはこれらの2つの室を循環搬送される。また、攪拌室には現像剤T中のトナー濃度を検出する磁気センサ800cが設置されており、この磁気センサ800cの検出結果に基づいて制御装置600が駆動モータ500の動作を制御する。この構成の場合、現像剤補給容器1から補給される現像剤Tは、非磁性トナー、又は非磁性トナー及び磁性キャリアとなる。
本実施形態では、現像剤補給容器1内の現像剤は、排出口4aから重力作用のみではほとんど排出されず、後述するポンプ部6による吸排気動作によって排出口4aから排出されるため、現像剤の排出量のばらつきを抑えることができる。したがって、上述の図6の例のようにホッパ20bを省いた場合でも、現像器に現像剤を安定的に補給することが可能である。
(現像剤補給容器の構成)
次に、図7、図8を参照して、現像剤補給容器1の構成について説明する。図7(a)は、現像剤補給容器1の全体斜視図、図7(b)は、現像剤補給容器1の排出口4aの周辺の部分拡大図である。また、図8(a)は、現像剤補給容器1の部分断面斜視図、図8(b)は、図8(a)中の部分Aの拡大斜視図である。
次に、図7、図8を参照して、現像剤補給容器1の構成について説明する。図7(a)は、現像剤補給容器1の全体斜視図、図7(b)は、現像剤補給容器1の排出口4aの周辺の部分拡大図である。また、図8(a)は、現像剤補給容器1の部分断面斜視図、図8(b)は、図8(a)中の部分Aの拡大斜視図である。
現像剤補給容器1は、中空円筒状に形成され、内部に現像剤を収容する内部空間(現像剤収容空間)を備えた収容室(現像剤収容部)2を有している。つまり、収容室2は、後述する搬送突起2aや押圧部2cが形成された概略円筒状の円筒部2bで構成されている。また、現像剤補給容器1は、収容室2の長手方向(回転軸線方向)の一端側に非回転部であるフランジ部4を有する。収容室2は、フランジ部4に対して相対回転可能とされている。フランジ部4は、上述した排出口4a、後述するシャッタ4b、排出室(現像剤排出部)4c、往復部材5、ポンプ部6などを有して構成されている。
なお、収容室2の断面形状を、後述する現像剤補給工程における回転動作に影響を与えない範囲内において非円形状、例えば、楕円形状や多角形状としても構わない。
本実施形態では、現像剤補給容器1は、これが現像剤補給装置20に装着された状態で収容室2と排出室4cとが収容室2の回転軸線方向(図8中の矢印X方向)に並ぶように構成されている。つまり、収容室2は、回転軸線方向の長さが鉛直方向長さよりも充分に長い。そして、収容室2は開口を有しており、この開口がフランジ部4と連通するように収容室2はフランジ部4に装着される。現像剤補給容器1が現像剤補給装置20に装着された状態で、排出室4cの鉛直上方に収容室2が位置するような構成と比べて、排出口4aの上に存在する現像剤の量を少なくすることができる。
そのため、排出口4aの近傍の現像剤が圧密され難く、後述する吸排気動作を円滑に行うことが可能となる。
(現像剤補給容器の材質)
本実施形態では、現像剤補給容器1は、ポンプ部6により現像剤補給容器1内の容積を変化させることにより、排出口4aから現像剤を排出させる構成となっている。そのため、現像剤補給容器1の材質としては、容積の変化に対して大きく潰れてしまったり、大きく膨らんでしまったりしない程度の剛性を有するのが好ましい。また、本実施形態では、現像剤補給容器1は、外部とは実質的に排出口4aを通じてのみ連通しており、排出口4aを除き外部から密閉されている。つまり、本実施形態では、ポンプ部6により現像剤補給容器1の容積を減少、増加させて排出口4aから現像剤を排出するので、現像剤補給容器1には安定した排出性能が保たれる程度の気密性が求められる。そこで、本実施形態では、収容室2を構成する円筒部2bの材質をPET樹脂とし、排出室4cの材質をポリスチレン樹脂とし、ポンプ部6の材質をポリプロピレン樹脂としている。
本実施形態では、現像剤補給容器1は、ポンプ部6により現像剤補給容器1内の容積を変化させることにより、排出口4aから現像剤を排出させる構成となっている。そのため、現像剤補給容器1の材質としては、容積の変化に対して大きく潰れてしまったり、大きく膨らんでしまったりしない程度の剛性を有するのが好ましい。また、本実施形態では、現像剤補給容器1は、外部とは実質的に排出口4aを通じてのみ連通しており、排出口4aを除き外部から密閉されている。つまり、本実施形態では、ポンプ部6により現像剤補給容器1の容積を減少、増加させて排出口4aから現像剤を排出するので、現像剤補給容器1には安定した排出性能が保たれる程度の気密性が求められる。そこで、本実施形態では、収容室2を構成する円筒部2bの材質をPET樹脂とし、排出室4cの材質をポリスチレン樹脂とし、ポンプ部6の材質をポリプロピレン樹脂としている。
なお、円筒部2b及び排出室4cの材質としては、容積変化に耐えうる素材であれば、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの他の樹脂を使用することも可能である。また、円筒部2b及び排出室4cは、金属製であっても構わない。また、ポンプ部6の材質としては、伸縮機能を発揮し容積変化によって現像剤補給容器1の容積を変化させることができる材料であれば良い。例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレンなどを肉薄で形成したものでも構わない。
また、ポンプ部6の材質としては、ゴムやその他の伸縮性材料などを使用することも可能である。
また、ポンプ部6、円筒部2b、排出室4cは、それぞれが上述した機能を満たすのであれば、樹脂材料の厚みを調整するなどしてそれぞれを同じ材質で、例えば、射出成形法やブロー成形法などを用いて一体的に成形しても構わない。
(フランジ部)
図8(a)に示すように、フランジ部4には、収容室2(円筒部2b)から搬送されてきた現像剤を一時的に収容するための中空の排出室4cが設けられている。この排出室4cの底部には、現像剤補給容器1の外への現像剤の排出を許容するための、つまり、排出室4cから現像剤補給装置20のホッパ20bへ現像剤を補給するための、小さな排出口4aが形成されている。排出口4aの上部には、排出前の現像剤を一定量貯留可能な現像剤貯留部4dが設けられている。
図8(a)に示すように、フランジ部4には、収容室2(円筒部2b)から搬送されてきた現像剤を一時的に収容するための中空の排出室4cが設けられている。この排出室4cの底部には、現像剤補給容器1の外への現像剤の排出を許容するための、つまり、排出室4cから現像剤補給装置20のホッパ20bへ現像剤を補給するための、小さな排出口4aが形成されている。排出口4aの上部には、排出前の現像剤を一定量貯留可能な現像剤貯留部4dが設けられている。
また、フランジ部4には、排出口4aを有するシャッタ4bが設けられている。このシャッタ4bは、現像剤補給容器1の装着部20aへの装着動作に伴い、装着部20aに設けられた突き当て部31(図3(a)参照)と突き当たる。したがって、シャッタ4bは、現像剤補給容器1の装着部20aへの装着動作に伴い、収容室2の回転軸線方向に沿って矢印X方向とは逆方向へ現像剤補給容器1に対して相対的にスライドする。なお、この一連の動作が終了したとき、シャッタ4bに設けられた排出口4aは現像剤貯留部4dの下部に移動されている。そして、この時点で、排出口4aは図3(b)に示す装着部20aの現像剤受入れ口23と位置が合致している。そのため、排出口4aと現像剤受入れ口23とが互いに連通した状態となり、現像剤補給容器1から現像剤補給装置20のホッパ20bへの現像剤の補給が可能な状態となる。シャッタ4bと現像剤貯留部4dとの間には、開口シール7aが設けられている。
また、フランジ部4は、現像剤補給容器1が現像剤補給装置20の装着部20aに装着されると、実質的に不動となるように構成されている。具体的には、現像剤補給装置20には、フランジ部4が自ら収容室2の回転方向へ回転することがないように、図3(a)に示す回転方向規制部21が設けられている。したがって、現像剤補給容器1が現像剤補給装置20に装着された状態では、フランジ部4に設けられている排出室4cも、収容室2の回転方向へ回転することが実質的に阻止された状態となる(ガタ程度の移動は許容する)。一方、収容室2は、現像剤補給装置20により回転方向への規制は受けることなく、現像剤補給工程において回転する。
また、フランジ部4には、図8(a)に示すように、収容室2から後述するように螺旋状の凸部(搬送突起)2aにより搬送されてきた現像剤を排出室4cへと搬送するための、板状の搬送部材8が設けられている。この搬送部材8は、収容室2の一部の領域を略2分割するように設けられており、収容室2と共に一体的に回転する。そして、この搬送部材8には、その両面に収容室2の回転軸線方向に対し排出室4c側に傾斜した傾斜リブ8aが複数設けられている。この構成により、搬送突起2aにより搬送されてきた現像剤は、収容室2の回転に連動してこの板状の搬送部材8により鉛直方向下方から上方へと掻き上げられる。その後、現像剤は、収容室2の回転が進むに連れて重力によって搬送部材8の表面上を滑り落ち、やがて傾斜リブ8aによって排出室4c側へと受け渡される。本実施形態では、この傾斜リブ8aは、収容室2が半周する毎に現像剤が排出室4cへと送り込まれるように、搬送部材8の両面に設けられている。
また、フランジ部4には、排出室4cと収容室2との間をシールするフランジシール7bの移動を規制する規制部9(図8(b)、図11参照)が設けられている。この規制部9の詳細については後述する。
(収容室)
図7(a)、図8(a)に示すように、収容室2(円筒部2b)には、そこに収容された現像剤を自らの回転に伴い排出室4c(排出口4a)に向けて搬送するための、螺旋状に突出した搬送突起2aが設けられている。本実施形態では、収容室2は、上述した材質の樹脂を用いてブロー成型法により形成されている。
図7(a)、図8(a)に示すように、収容室2(円筒部2b)には、そこに収容された現像剤を自らの回転に伴い排出室4c(排出口4a)に向けて搬送するための、螺旋状に突出した搬送突起2aが設けられている。本実施形態では、収容室2は、上述した材質の樹脂を用いてブロー成型法により形成されている。
なお、現像剤補給容器1の容積を大きくし充填量を増やそうとした場合、現像剤収容空間としての排出室4cの容積を高さ方向に大きくする方法が考えられる。しかし、このような構成とすると、現像剤の自重により排出口4aの近傍の現像剤への重力作用がより増大してしまう。その結果、排出口4aの近傍の現像剤が圧密されやすくなり、排出口4aを介した吸気/排気の妨げとなる。この場合、排出口4aからの吸気で圧密された現像剤を解す、又は排気で現像剤を排出させるためには、ポンプ部6の容積変化量を更に大きくしなければならなくなる。しかし、その場合、ポンプ部6を駆動させるための駆動力も増加し、装置本体101への負荷が過大になるおそれがある。これに対し、本実施形態では、収容室2を排出室4cに対し水平方向に並べて設置して、収容室2の容積により充填量を調整しているため、現像剤補給容器1内における排出口4a上の現像剤層の厚さを薄く設定することができる。これにより、重力作用により現像剤が圧密されにくくなるため、装置本体101の負荷を過大とすることなく、安定した現像剤の排出が可能になる。
また、図8(b)に示すように、従来の構成においては、排出室4cの矢印X方向上流側の端部に設けられたシール部材設置面4eには、環状のシール部材であるフランジシール7bが、粘着材(両面テープ)7cで固定されている。
本実施形態のフランジシール7bは、後述する図11(a)、および図11(b)に示すように、排出室4cのシール部材設置面4eに固着されずに備えてある。また、フランジシール7bは、排出室4cのシール部材設置面4eと収容室2の押圧部2cのいずれの接触面においても接着されずに摺擦(摺動)する構成とする。
(ポンプ部)
本実施形態では、ポンプ部6は、排出口4aを介して吸気動作と排気動作とを交互に行わせる吸排気機構として機能する。言い換えると、ポンプ部6は、排出口4aを通して現像剤補給容器1の内部に向かう気流と現像剤補給容器1から外部に向かう気流とを交互に繰り返し発生させる気流発生機構として機能する。
本実施形態では、ポンプ部6は、排出口4aを介して吸気動作と排気動作とを交互に行わせる吸排気機構として機能する。言い換えると、ポンプ部6は、排出口4aを通して現像剤補給容器1の内部に向かう気流と現像剤補給容器1から外部に向かう気流とを交互に繰り返し発生させる気流発生機構として機能する。
ポンプ部6は、図8(a)に示すように、排出室4cの矢印X方向下流側に設けられている。そして、ポンプ部6は、排出室4cに固定されているため非回転である。また、ポンプ部6は、その内部に現像剤を収容可能な現像剤収容空間を有している。このポンプ部6内の現像剤収容空間は、後述する吸気動作時における現像剤の流動化に大きな役割を担っている。
本実施形態では、ポンプ部6は、往復動に伴いその容積が可変な樹脂製の容積可変型ポンプ部(蛇腹状ポンプ)で構成されている。具体的には、ポンプ部6は、蛇腹状のポンプであり、「山折り」部と「谷折り」部とが周期的に交互に複数形成されている。したがって、このポンプ部6は、後述するように現像剤補給装置20から受けた駆動力により、圧縮、伸張を交互に繰り返し行うことができる。このポンプ部6により、現像剤補給容器1の容積を所定の周期で交互に繰り返し変化させることができる。その結果、小径(直径が約2.5mm)の排出口4aから排出室4c内にある現像剤を効率良く排出させることが可能となる。
(駆動受け機構)
現像剤補給容器1には、現像剤補給装置20の駆動機構(駆動部)として機能する駆動ギア300と係合(駆動連結)可能な、駆動受け機構(駆動入力部、駆動力受け部)として機能するギア部3aが設けられている。このギア部3aは、収容室2と一体的に回転可能なように収容室2に固定された駆動受け部材3に設けられている。したがって、駆動ギア300からギア部3aに入力された回転駆動力により、ギア部3aと収容室2とが一体的に回転することで、収容室2内に収容された現像剤を排出室4cに搬送することができる。
現像剤補給容器1には、現像剤補給装置20の駆動機構(駆動部)として機能する駆動ギア300と係合(駆動連結)可能な、駆動受け機構(駆動入力部、駆動力受け部)として機能するギア部3aが設けられている。このギア部3aは、収容室2と一体的に回転可能なように収容室2に固定された駆動受け部材3に設けられている。したがって、駆動ギア300からギア部3aに入力された回転駆動力により、ギア部3aと収容室2とが一体的に回転することで、収容室2内に収容された現像剤を排出室4cに搬送することができる。
本実施形態では、ギア部3aは、矢印X方向において収容室2の略中央より下流側に設けてられている。しかし、これに限定されるものではなく、例えば矢印X方向において収容室2の略中央より上流側の端部に設けられていても構わない。この場合、対応する位置に駆動ギア300が設置されることになる。
また、本実施形態では、現像剤補給容器1の駆動入力部と現像剤補給装置20の駆動部との間の駆動連結機構としてギア機構を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば利用可能な任意のカップリング機構を用いるようにしても構わない。具体的には、現像剤補給容器1の駆動入力部として非円形状の凹部を設け、現像剤補給装置20の駆動部としてその凹部と対応した形状の凸部を設け、これらが互いに駆動連結する構成とすることができる。
(駆動変換機構)
次に、図9を参照して、現像剤補給容器1の駆動変換機構(駆動変換部)について説明する。図9(a)は、ポンプ部6が使用上最大限伸張された状態の部分側面図、図9(b)はポンプ部6が使用上最大限収縮された状態の部分側面図である。
次に、図9を参照して、現像剤補給容器1の駆動変換機構(駆動変換部)について説明する。図9(a)は、ポンプ部6が使用上最大限伸張された状態の部分側面図、図9(b)はポンプ部6が使用上最大限収縮された状態の部分側面図である。
現像剤補給容器1には、ギア部3aが受けた収容室2を回転させるための回転駆動力を、ポンプ部6を往復動させる方向の力へ変換する駆動変換機構として機能する、後述するカム溝3bと往復部材突起5aとで構成されるカム機構が設けられている。つまり、本実施形態では、ギア部3aが受けた回転駆動力を、現像剤補給容器1側で往復動力へ変換することで、収容室2を回転させる駆動力とポンプ部6を往復動させる駆動力とを、1つの駆動入力部(ギア部3a)で受ける構成としている。これにより、現像剤補給容器1に駆動入力部を2つ別々に設ける場合と比べて、現像剤補給容器1の駆動入力機構の構成を簡易化することが可能となる。また、現像剤補給装置20の1つの駆動部(駆動ギア300)から駆動を受ける構成としているため、駆動部を2つ別々に設ける場合と比べて、現像剤補給装置20の駆動機構の構成を簡易化することが可能となる。
図9に示すように、本実施形態では、現像剤補給容器1は、回転駆動力をポンプ部6の往復動力に変換するための部材としての往復部材5を有する。具体的には、現像剤補給容器1は、ギア部3aと一体となって回転する駆動受け部材3の全周に設けられたカム溝3bを有する。このカム溝3bについては後述する。また、現像剤補給容器1は、非回転かつ矢印X方向に沿ってスライド移動可能な往復部材5を有する。この往復部材5の腕部5bから一部が突出して形成された往復部材突起5aが、カム溝3bと係合している。そのため、収容室2が回転すると、カム溝3bに沿って矢印X方向又はその逆方向へ往復部材突起5aが往復動する。そして、この往復動は、ポンプ部6の係合部6aと往復部材5に設けられた係合部5cとが係合しているため、ポンプ部6の往復動力となる。なお、往復部材5は、収容室2の回転方向へ自らが回転することがないように(ガタ程度は許容する)規制されている。
つまり、駆動ギア300から入力された回転駆動力でカム溝3bが回転することで、カム溝3bに沿って往復部材突起5aが矢印X方向又はその逆方向に往復動作をする。そのため、ポンプ部6は、往復部材5と一体となって、伸張した状態(図9(a))と、収縮した状態(図9(b))と、を交互に繰り返し、現像剤補給容器1の容積を変化させることができる。
なお、往復部材突起5aは、少なくとも1つ設けられていればよい。ただし、ポンプ部6の伸縮時の抗力により駆動変換機構などにモーメントが発生し、スムーズな往復動が行われないおそれがあるため、後述するカム溝3bの形状との関係が破綻しないよう複数個設けるのが好ましい。本実施形態では、2つの往復部材突起5aが現像剤補給容器1の周方向に約180°隔てて対向するように配置されており、これらの往復部材突起5aがカム溝3bと係合している。
(駆動変換機構の配置位置)
本実施形態では、図9に示すように、駆動変換機構(往復部材突起5aとカム溝3bにより構成されるカム機構)を、収容室2の外部に設けている。つまり、駆動変換機構を、現像剤収容空間として機能する収容室2、排出室4c、ポンプ部6の内部に収容された現像剤と接触することが無いように、収容室2、排出室4c、ポンプ部6の内部空間から隔てられた位置に設けている。これにより、駆動変換機構を現像剤収容空間に設けた場合に想定される問題を解消することができる。つまり、駆動変換機構の摺擦箇所への現像剤の侵入により、現像剤の粒子に熱と圧が加わって軟化していくつかの粒子同士がくっついて大きな塊(粗粒)となることや、変換機構への現像剤の噛み込みによりトルクアップするのを防止することができる。
本実施形態では、図9に示すように、駆動変換機構(往復部材突起5aとカム溝3bにより構成されるカム機構)を、収容室2の外部に設けている。つまり、駆動変換機構を、現像剤収容空間として機能する収容室2、排出室4c、ポンプ部6の内部に収容された現像剤と接触することが無いように、収容室2、排出室4c、ポンプ部6の内部空間から隔てられた位置に設けている。これにより、駆動変換機構を現像剤収容空間に設けた場合に想定される問題を解消することができる。つまり、駆動変換機構の摺擦箇所への現像剤の侵入により、現像剤の粒子に熱と圧が加わって軟化していくつかの粒子同士がくっついて大きな塊(粗粒)となることや、変換機構への現像剤の噛み込みによりトルクアップするのを防止することができる。
次に、現像剤補給容器1から現像剤補給装置20への現像剤補給工程について説明する。まず、図10を参照して、カム溝3bの設定条件について説明する。図10は、図9に示す駆動受け部材3のカム溝3bの展開図を示したものである。
図10において、矢印Aは収容室2の回転方向(カム溝3bの移動方向)、矢印Bはポンプ部6の伸張方向、矢印Cはポンプ部6の圧縮方向を示す。カム溝3bは、ポンプ部6を伸張させる際に使用する吸気カム溝3cと、ポンプ部6を圧縮させる際に使用される排気カム溝3dと、ポンプ部6を往復動作させない際に使用される停止カム溝3eと、が連続して形成された構成となっている。
次に、図9、図10を参照して、ポンプ部6による現像剤補給工程について説明する。本実施形態では、ポンプ部6の動作による吸気工程(排出口4aを介した吸気動作)及び排気工程(排出口4aを介した排気動作)と、ポンプ部6が非動作の動作停止工程(排出口4aを介した吸排気が行われない)と、が行われる。このとき、駆動変換機構が回転駆動力を往復動力へ変換する構成となっている。以下に、往復部材突起5aが上述の吸気カム溝3c、排気カム溝3d、停止カム溝3eにそれぞれ係合している状態の各現像剤補給工程を順次説明する。
吸気工程(排出口4aを介した吸気動作)について説明する。上述した駆動変換機構(カム機構)により、ポンプ部6が最も縮んだ状態(図9(b))からポンプ部6が最も伸びた状態(図9(a))になることで、吸気動作が行われる。
この吸気動作に伴い、現像剤収容空間として機能する現像剤補給容器1の内部(収容室2、排出室4c、ポンプ部6)の容積が増大する。
その際、現像剤補給容器1の内部は排出口4aを除き実質的に密閉された状態となっており、また排出口4aが現像剤で実質的に塞がれた状態となっている。そのため、現像剤補給容器1の現像剤を収容し得る部位の容積の増加に伴い、現像剤補給容器1の内圧が減少する。このとき、現像剤補給容器1の内圧は大気圧(外気圧)よりも低くなる。そのため、現像剤補給容器1外のエアーが、現像剤補給容器1内外の圧力差により、排出口4aを通って現像剤補給容器1内へと移動する。その際、排出口4aを通して現像剤補給容器1外からエアーが取り込まれるため、排出口4aの近傍に位置する現像剤を解す(流動化させる)ことができる。具体的には、排出口4aの近傍に位置する現像剤にエアーを含ませることでかさ密度を低下させ、現像剤を適切に流動化させることができる。また、この際、エアーが排出口4aを介して現像剤補給容器1内に取り込まれるため、現像剤補給容器1の容積が増加しているにもかかわらず、現像剤補給容器1の内圧は大気圧(外気圧)近傍を推移することになる。
このように、現像剤を流動化させておくことにより、後述する排気動作時に、現像剤が排出口4aに詰まってしまうことなく、排出口4aから現像剤をスムーズに排出させることが可能となる。したがって、排出口4aから排出される現像剤の量(単位時間当たり)を、長期に亘り、ほぼ一定とすることが可能となる。
なお、吸気動作は、ポンプ部6が最も縮んだ状態から最も伸びた状態になることで行われることに限定されるものではない。例えば、ポンプ部6が最も縮んだ状態から最も伸びた状態になる途中で停止したとしても、現像剤補給容器1の内圧変化が行われれば吸気動作は行われる。つまり、吸気工程とは、往復部材突起5aが図10に示す吸気カム溝3cに係合している状態のことである。
次に、排気工程(排出口4aを介した排気動作)について説明する。上述した駆動変換機構(カム機構)により、ポンプ部6が最も伸びた状態(図9(a))からポンプ部6が最も縮んだ状態(図9(b))になることで、排気動作が行われる。
この排気動作に伴い、現像剤収容空間として機能する現像剤補給容器1の内部(収容室2、排出室4c、ポンプ部6)の容積が減少する。その際、現像剤補給容器1の内部は排出口4aを除き実質的に密閉されており、現像剤が排出されるまでは、排出口4aが現像剤で実質的に塞がれた状態となっている。したがって、現像剤補給容器1の内部の容積が減少していくことで現像剤補給容器1の内圧が上昇する。このとき、現像剤補給容器1の内圧は大気圧(外気圧)よりも高くなるため、現像剤は現像剤補給容器1内外の圧力差により、排出口4aから押し出される。つまり、現像剤補給容器1から現像剤補給装置20へ現像剤が排出される。現像剤とともに現像剤補給容器1内のエアーも排出されていくため、現像剤補給容器1の内圧は低下する。
以上のように、本実施形態では、1つの往復動式のポンプ部6を用いて現像剤の排出を効率良く行うことができるので、現像剤の排出に要する機構を簡易化することができる。
なお、排気動作は、ポンプ部6が最も伸びた状態から最も縮んだ状態になることで行われることに限定されるものではない。例えば、ポンプ部6が最も伸びた状態から最も縮んだ状態になる途中で停止したとしても、現像剤補給容器1の内圧変化が行われれば排気動作は行われる。つまり、排気工程とは、往復部材突起5aが図10に示す排気カム溝3dに係合している状態のことである。
次に、ポンプ部6が往復動作しない動作停止工程について説明する。現像剤補給装置20は、現像器が必要とする量の現像剤を現像剤補給容器1から現像器に補給する必要がある。このとき、現像剤補給容器1から排出される現像剤量を安定させるために、毎回決まった容積変化量とすることが望ましい。例えば、前述したホッパ20bを省いた構成(図6)を採用する場合、現像剤補給容器1から排出される現像剤の量が、現像器内の現像剤中のトナー濃度に直接影響を与えるため、このことは特に重要となる。
例えば、排気工程及び吸気工程のみで構成されたカム溝3bにすると、排気工程又は吸気工程の途中で駆動モータ500の駆動を停止させることになる。その際、駆動モータ500の回転が停止した後も惰性で収容室2が回転し、収容室2が停止するまでポンプ部6も連動して往復動作し続け、排気工程又は吸気工程が行われることが考えられる。惰性で収容室2が回転する距離は、収容室2の回転速度に依存する。また、収容室2の回転速度は、駆動モータ500に与えられるトルクに依存する。そして、現像剤補給容器1内の現像剤量によってモータに与えられるトルクは変化する。そのため、収容室2の速度も変化する可能性があり、ポンプ部6の停止位置を毎回同じにすることが難しくなる。
そこで、ポンプ部6を毎回決まった位置で停止させるためには、カム溝3bに、収容室2が回転動作中でもポンプ部6が往復動しない領域を設けることが好ましい。本実施形態では、ポンプ部6を往復動させないために、図10に示す停止カム溝3eを設けている。停止カム溝3eは、収容室2の回転方向に沿って形成されており、収容室2が回転しても往復部材5が動かないストレート形状である。つまり、動作停止工程とは、往復部材突起5aが停止カム溝3eに係合している状態のことである。
なお、本実施形態ではポンプ部6が往復動しない期間を設けたが、この期間は排出口4aから現像剤が排出されない(収容室2の回転時振動などで排出口4aから落ちてしまう現像剤は許容する)期間であればよい。したがって、停止カム溝3eの形状は、排出口4aを通じた排気工程、吸気工程が行われなければ、回転軸線方向に対し直交する形状でなくともよく、回転軸線方向に対し傾斜する形状であっても何ら構わない。
(フランジシール部)
次に図11を参照して本実施形態について説明する。図11(a)は現像剤補給容器1の収容室2とフランジ部4の部分断面図、図11(b)は図11(a)中の部分Bの拡大断面図である。
次に図11を参照して本実施形態について説明する。図11(a)は現像剤補給容器1の収容室2とフランジ部4の部分断面図、図11(b)は図11(a)中の部分Bの拡大断面図である。
(実施例1)
前述したように図8(b)に示すように従来の構成においては、排出室4cのシール部材設置面(受け部)4eには弾性の環状のシール部材であるフランジシール7bが粘着材(両面テープ)7cで固定されている。
前述したように図8(b)に示すように従来の構成においては、排出室4cのシール部材設置面(受け部)4eには弾性の環状のシール部材であるフランジシール7bが粘着材(両面テープ)7cで固定されている。
本実施例のフランジシール77bは、収容室2とフランジ部4の接続する部分に設けられている。排出室4cのシール部材設置面4eとは固着されずに備え、シール部材設置面4eと収容室2の押圧部2cのいずれの接触面においても摺擦可能(摺動可能)とする。フランジシール77bと押圧部2cはそれぞれ角度αの傾斜面77d,2eが設けられ、この傾斜面77d,2eの部分で互いに接触する。傾斜面77dは、半径方向の内側の高さ(厚み)よりも半径方向の外側の高さ(厚み)が高くなるような傾斜面である。傾斜面2eは、半径方向の外側が半径方向の内側よりもシール部材設置面4eから離れるような傾斜面である。
この構成をとることで、収容室2が押圧され回転したときフランジシール77bは収容室と共に回転し、シール部材設置面4eとは滑る。これは楔効果によってシール部材設置面4eとフランジシール底面77eの間に作用する摩擦力より、押圧部傾斜面2eとフランジシール傾斜面77dの間に作用する摩擦力が大きくなるからである。もし両者が同等の摩擦力だった場合フランジシールはどちらに対して滑るかが不定になり、場合によってはスティック・スリップの現象が発生し振動、騒音等の不具合が発生するので避けるべきである。この場合本実施形態のように両者に摩擦力差を設け一方のみを滑らせることが望ましい。
本実施形態によれば、収容室2が径方向に振れながら回転したり、収容室2と排出室4cとの回転軸線の芯ずれがある場合においても、フランジシール77bは収容室2と一体的に回転する。従って従来例で懸念されていた排出室とフランジシールとの間に作用する横ずれ力による破損の心配がない。また、収容室とフランジシールも接着されていないので過大なストレスが作用しない。従って収容室の回転トルクが増加する懸念もない。
さらに、組立て時に関しても利点がある。フランジシール77bを収容室2に組み込むとき厳密に位置合わせをしなくてもよい。なぜならフランジシール77bを収容室2に組み込む時点でフランジシール77bは傾斜面77d,2eで保持されるためある程度調芯される。さらに排出室4cに組み込んだ時作用する摩擦力が不均一でも収容室を回転させることで均一化して高精度に調芯されるからである。
本実施例の作用を検証するため有限要素法による構造解析シミュレーションを行った。図12にシミュレーションモデルおよび計算結果を示す。図12(a),(b),(c)はそれぞれ計算初期状態、押圧状態、押圧回転状態を示す断面図である。図12(d)はそれぞれの状態のフランジシール77bの形状詳細を示す。
押圧部傾斜面2e及びシール部材設置面4eは剛体面としてモデル化する。フランジシール77bは弾性体で図示のようなメッシュモデルで構築する。本モデルではフランジシールはヤング率0.2MPaとした。フランジシール傾斜面77d、収容室傾斜面2eの角度αは45゜とした。また収容室2の押圧力は2Nとした。またフランジシール傾斜面77d、収容室傾斜面2eの間の摩擦係数およびフランジシール底面77eとシール部材設置面4eの間の摩擦係数は等しく0.3とした。尚、本実施例は今回用いた数値に限定されるものではない。
図12(a)に示すように初期状態では押圧部傾斜面2eの小径側端部2fとフランジシール傾斜面77dの小径側端部77fは径方向に等しい。図12(b)は押圧部2cを押圧した状態だが、フランジシール傾斜面端部77fは収容室傾斜面端部2fに対して大径側に変形する。図12(c)で押圧部2cをそのまま押圧しつつ回転させている。この結果フランジシール77bは押圧部2cと一体化して回転することが確認され、本実施例の作用が検証された。
図12(d)は図12(a),(b),(c)の各ステップ時のフランジシール77bの断面形状詳細を重ね書きしたものである。点線、一点鎖線、実線がそれぞれ図12(a),(b),(c)の状態を表している。無荷重状態(点線)に対し押圧時(一点鎖線)は傾斜面77d側を起点として大径側に滑る。底面77e側はこれに追随して滑るがやや小径側に歪んだ状態で静定する。押圧・回転時(実線)はフランジシール77bが回転してフランジシール底面77eとシール部材設置面4e間で滑ることで押圧時に発生した歪みが解消されフランジシール底面77eがやや大径側に移動する。
このようにフランジシール77bは押圧部2cの押圧により大径側に変形し、押圧によって発生した歪みも回転させることで解消されるため、フランジシールに過剰なストレスを生じさせないことがわかる。
次に傾斜角αを変化させて計算を行った。その結果を図13に示す。結果は最終状態(押圧回転状態)である。計算条件は傾斜角以外は図12の時と同様である。
図13(a),(b),(c),(d)はそれぞれ傾斜角αが60゜,45゜(図12条件),20゜,10゜である。計算結果は傾斜角αが10゜以外は意図通り押圧部2cと一体化して回転した。また、押圧力は4パターンとも同様だが押圧部2cの排出室4c側への侵入量が傾斜角αが大きい方が明らかに大きい。同時にフランジシール傾斜面端部77fの位置が傾斜角αが小さい方が大径側になっている。すなわち傾斜角が小さいと押圧部傾斜面2eの侵入量が大きいため斜面の長さが大きくなる。またフランジシールの大径側への変形が大きくなる。これは装置構成を考えた時いずれも大型化する懸念があり、傾斜角αが60゜以上は現実的ではない。
従って傾斜角αは好適には20゜〜60゜であると考えられる。
上述のようなフランジシールの特性を鑑み他の実施例について説明する。図14は図11(b)と同様の拡大断面図である。図14(a),(b)はそれぞれ押圧部2c組み込み前、押圧部2c組み込み(押圧)後を示す。
本実施形態の特徴は収容室の押圧部傾斜面2eの端部に垂直な側壁2gを形成した点である。側壁2gとフランジシールの内径側側面77gの隙間を0.1〜0.3mmと小さく設定することで、押圧部2cにフランジシール77bを組み付ける時押圧部側壁2gがガイドとなり同軸度の高い、高精度な組み立てが可能となる。また、フランジシールの内径が側壁2gの外径より小さい、所謂締まりばめの構成にするのもよい。締まりばめ代は0.3mm以下が好ましい。こうすることでフランジシール77bが押圧部2cに仮固定されるので、組立て時の天地方向の向きを図14のように垂直方向に限定する必要がない。押圧部側壁2gの高さは図14(b)に示す組み込み後(押圧後)にシール部材設置面4eとの間に隙間が生じる高さである。
側壁2gとフランジシールの内径側側面77gの隙間が小さいまたは、締まりばめのどちらであっても図14(b)に示すように組み込み後は押圧部傾斜面2eによってフランジシール77bは大径側に移動する。その結果、押圧部側壁2gとフランジシールの内径側側面77gは離間して押圧部側壁2gによる影響はなくなる。
これらの実施例において押圧部傾斜面2eとフランジシール傾斜面77dの角度は必ずしも同値である必要はない。シミュレーションによれば5゜程度の偏差は影響がないことがわかっている。
また、これらの実施例は収容室2と排出室4cとフランジシール77bとの関係が逆転してもよい。すなわちフランジシール傾斜面77dが排出室側に固定され、収容室2が回転してフランジシール底面77eが押圧部2cに対して滑る構成にも適用できる。
ここで押圧部によってフランジシールが滑る方向は本例のようにフランジシール外径が大きくなる方向が好ましい。何故なら外径が小さくなる方向に変形するとフランジシールを圧縮する方向となり座屈が発生する恐れがあるためである。この滑る方向は斜面の向きによって規定される。従ってフランジシールの断面形状は半径が大きくなる方が厚い方向の傾斜となっていることが好ましい。
(実施例2)
次に図15を参照して本実施形態の他の実施例について説明する。図15(a)は現像剤補給容器1の収容室2とフランジ部4の部分断面図、図15(b)は図15(a)中の部分Cの拡大断面図である。
次に図15を参照して本実施形態の他の実施例について説明する。図15(a)は現像剤補給容器1の収容室2とフランジ部4の部分断面図、図15(b)は図15(a)中の部分Cの拡大断面図である。
本実施例も実施例1と同様にフランジシール77bは排出室4cのシール部材設置面4eとは固着されず、シール部材設置面4eと収容室2の押圧部2cのいずれの接触面においても摺擦する構成とする。フランジシール77bはその内径よりも一段大径の側壁77dを備える。押圧部2cの外径部2eはフランジシール側壁77dと接触する。押圧外径部2eの直径はフランジシール側壁の内径より大きく、両者は締まりばめの関係である。
この構成をとることで、押圧部2cが押圧され回転したときフランジシール77bは押圧部2cと共に回転し、シール部材設置面4eとは滑る。押圧外径部2eとフランジシール側壁77dがこれは締まりばめになっているためこの間に作用する摩擦力がシール部材設置面4eとフランジシール底面77eとの間に作用する摩擦力よりも大きくなるためである。
本実施形態によれば、収容室2が径方向に振れながら回転したり、収容室2と排出室4cとの回転軸の芯ずれがある場合においても、フランジシール77bは収容室2と一体的に回転する。従って従来例で懸念されていた排出室とフランジシールとの間に作用する横ずれ力による破損の心配がない。また、収容室とフランジシールも接着されていないので過大なストレスが作用しない。従って、収容室の回転トルクが増加する懸念もない。
さらに、組立て時に関しても利点がある。フランジシール77bを収容室2に組み込むとき締まりばめによってフランジシール77bは収容室2に固定される。従って組立て時の天地方向の向きを図15のように垂直方向に限定する必要がない。
本実施例の作用を検証するため有限要素法による構造解析シミュレーションを行った。図16にシミュレーションモデルおよび計算結果を示す。図16(a),(b),(c)はそれぞれフランジシール単体、収容室に組み付け時、押圧状態を示す断面図である。図16(d),(e)は押圧回転状態で、それぞれ押圧力2N時、10N時である。押圧部2c及びシール部材設置面4eは剛体面としてモデル化する。フランジシール77bは弾性体で実施例1と同様なメッシュモデルで構築する。本モデルではフランジシールはヤング率0.2MPaとした。収容室2の押圧力は前述のように実施例1と同等の2Nと、比較的過大な荷重である10Nとした。押圧外径部2eとフランジシール側壁77dとの締まりばめ代は0.5mmとし、同壁間の摩擦係数は0.3、フランジシール底面77eとシール部材設置面4eの間の摩擦係数は等しく0.3とした。尚、本実施例は今回用いた数値に限定されるものではない。
図16(b)に示すようにフランジシール77bを収容室の押圧部2cに組み付けると、フランジシール77bは締まりばめにより押圧部の内径側に倒れこむような変形が発生する。しかし押圧部2cをシール部材設置面4eに押圧すると図16(c)に示すようにフランジシール底面77eは幅方向全域でシール部材設置面に接触する。その後押圧部2cを押圧しながら回転すると図16(d)に示すようにフランジシール底面77eが押圧部の外径側に移動し外周壁がシール部材設置面4eと略垂直になり、フランジシール底面77e全域の接触を保持する。そしてフランジシール77bは押圧部2cと一体化して回転することが確認され、本実施例の作用が検証された。
この構成の安定性を確認するために、前述のように比較的過大な荷重で押圧・回転させた結果を図16(e)に示す。フランジシール底面77eはさらに押圧部の外径側に移動しフランジシール77bは大きく変形する。そしてフランジシール底面77eの外周側端部がシール部材設置面4eから浮き上がり、接触領域が減少する。この結果シール性が低下し、さらにフランジシール77bが大変形することで回転抵抗が増加する。従って本構成は比較的過大な押圧力の状況下では現像剤補給容器の密閉性および回転トルクの増加が懸念される。ここで設定した比較的過大な押圧力は今回の構成や物性等の条件では発生し得ないが、例えばフランジシールの硬度が大きく、収容室と排出室の組立て時の寸法ばらつきの影響でフランジシールの押圧量が大きくなった場合想定できる荷重である。従って考慮しておく方が好ましい。
他の実施例について説明する。図17に本実施例のシミュレーションモデルおよび計算結果を示す。図17(a),(b),(c)はそれぞれフランジシール単体、収容室に組み付け時、押圧状態を示す断面図である。図17(d),(e)は押圧回転状態で、それぞれ押圧力2N時、10N時である。シミュレーションモデルの条件、物性等は実施例2の前述と同じである。
本実施例ではフランジシール底面77eが角度βの傾斜面となっている。本例ではβは9.5゜である。
図17(b)に示すようにフランジシール77bを収容室の押圧部2cに組み付けると、フランジシール77bは締まりばめにより押圧部の内径側に倒れこむような変形が発生し、底面77eの傾斜角度はβより小さいβ’となる。本例の計算結果ではβ’は3.9゜である。押圧部2cをシール部材設置面4eに押圧すると図17(c)に示すようにフランジシール底面77eは幅方向全域でシール部材設置面に接触する。その後押圧部2cを押圧しながら回転すると図17(d)に示すようにフランジシール底面77eは押圧部半径方向へほぼ移動せず、フランジシール底面77e全域の接触を保持する。この時フランジシール77bは押圧部2cと一体化して回転することが確認された。さらに比較的過大な荷重で押圧・回転させた結果を図17(e)に示す。フランジシール底面77eはやや押圧部の外径側に移動するが変形は軽微で、かつフランジシール底面77e全域の接触を保持する。そしてこの場合もフランジシール77bは押圧部2cと一体化して回転することが確認された。従って本例においてはフランジシールの押圧量が大きくなった場合でも現像剤補給容器の密閉性及び収容室の回転トルクの増加が懸念される事態にはならない。
本実施例の現象が発生するメカニズムについて考察する。図18は図16及び図17の部分Dを拡大した、フランジシール77bの詳細断面を示すシミュレーション結果である。図18(a),(b),(c),(d)はそれぞれ、押圧力2N時、押圧力10N時、βが9.5゜で押圧力10N時、βを26.6゜と変更し押圧力10N時である。各詳細図は4個の断面図が重ね書きされている。細点線がフランジシール単体、一点鎖線がフランジシールを押圧部に組み付けた時、太点線が押圧部を押圧したとき、実線がその後押圧部を押圧しつつ回転した時である。フランジシールを押圧部に組み付けると(細点線から一点鎖線)、フランジシール側壁77dが締まりばめによって広がり、その影響でフランジシールは内径側に倒れこむような変形が発生する。この時フランジシール底面77eの角度βはマイナス方向に変化しβ’となる。そしてフランジシールはシール部材設置面4eに押圧される(一点鎖線から太点線)。次に押圧され回転したときの変化(太点線から実線)はそれぞれで異なるので、順に説明する。図18(a),(b)に示すように、実施例2においてフランジシール底面の外周側端部77fは回転することで外周側に移動するが、その量が押圧力によって異なる。押圧力が2Nの図18(a)においては移動量が小さくフランジシール底面77eは全面がシール部材設置面4eに接触する正常状態を示す。ところが押圧力が10Nの図18(b)においては外周側端部77fの移動量が大きく、フランジシール底面77eの外周側はシール部材設置面4eから離間し、不正な状態である。
図18(c),(d)は押圧力10Nの場合を示す。図18(c)のようにフランジシール底面77eの傾斜角度βが9.5゜の場合、フランジシール外周側端部77fの移動量は図18(a)に示す押圧力2Nの時と同等で、正常な状態である。ところが図18(d)のようにフランジシール底面77eの傾斜角度βが26.6゜の場合、フランジシール外周側端部77fの移動は方向が逆に内径側で、かつ大きくなる。またフランジシール側壁77dが傾き、図示しない押圧部の外径部から離間して、不正な状態である。従って、フランジシール底面の傾斜角度は大きければよいということではない。傾斜角度βを変化させて計算検討したところ20゜以下でフランジシール底面77eは全面がシール部材設置面4eに接触する正常状態となることを確認した。
それではこれらフランジシールに作用する荷重及び断面形状で押圧時から押圧回転時の断面の変化(太点線から実線)がなぜ発生するのかを考察する。変形のきっかけは押圧時(太点線)のフランジシール底面77eに作用する接触圧分布であると考えた。図19に押圧時のフランジシール断面とフランジシール底面の接触圧分布を示す。図19(a),(b),(c),(d)は図18と同じくそれぞれ、押圧力2N時、押圧力10N時、βが9.5゜で押圧力10N時、βを26.6゜と変更し押圧力10N時である。接触圧分布は濃いほど接触圧が高いことを示し、接触圧に対する濃淡の度合いは図19(a),(b),(c),(d)において同じスケールになっている。接触圧分布はいずれも同心円状に分布している。接触圧の最も大きくなる半径上のポイントを矢印で示す。図19(a),(b)に示すように、押圧力2N、10Nはいずれもフランジシールの外周端部が接触圧が大きくなる。また押圧力10Nの方が濃く接触圧が大きい。押圧力10N、フランジシール底面77eの傾斜角度βが9.5゜の場合は図19(c)に示すようにフランジシールの幅方向略中央の部分が接触圧が大きい。傾斜角度βが26.6゜の場合は図19(d)に示すようにフランジシールの幅方向略中央より内周側の部分が接触圧が大きい。さらに傾斜角度βが9.5゜の場合より分布の濃淡が濃く接触圧が大きい。
図18の各図に示す黒矢印は、図19から読み取った押圧時のタイミング(太点線)における接触圧の大きい箇所と、押圧力が作用する押圧部(不図示)の内外周壁の中間部に、それぞれ作用する力の向きと大きさを表したものである。各図二つの黒矢印の力の作用から発生するモーメントの、その大きさと向きを白抜き矢印で示す。この矢印の大きさ、向きは、押圧回転時の断面の変化(太点線から実線)と対応する。従って押圧回転時の断面の変化は押圧時のフランジシール底面77eに作用する接触圧分布の半径方向の傾斜と、押圧部の押圧力作用位置とのずれによるモーメントによって発生すると考えられる。
以上述べたようにフランジシールを収容室の押圧部に締まりばめにすることで、従来例で懸念されていた排出室とフランジシールとの間に作用する横ずれ力による破損や回転トルクの増加の懸念がなくなる。さらに押圧部の押圧力が大きい場合でもフランジシール底面に20゜以下の傾斜を、半径が小さくなる方が高くなる方向に設けることでフランジシールの破損や回転トルクの増加を防止できる。
尚、これらの実施例は収容室2と排出室4cとフランジシール77bとの関係が逆転してもよい。すなわちフランジシール側壁77dが排出室側に固定され、収容室2が回転してフランジシール底面77eが押圧部2cに対して滑る構成にも適用できる。
1 現像剤補給容器
2 収容室
2g 規制壁
4c 排出室
77b フランジシール
2 収容室
2g 規制壁
4c 排出室
77b フランジシール
Claims (5)
- 現像剤補給装置に着脱可能な現像剤補給容器において、
現像剤を排出する排出口を有し、現像剤を排出する排出室と、前記排出室に現像剤を供給する開口を有し、前記排出室に対して相対回転可能に前記排出室に保持され、現像剤を収容する回転可能な収容室と、前記排出室と前記収容室とが接続する部分をシールする弾性の環状のシール部材と、前記シール部材に対して摺動可能であり、前記シール部材を前記収容室に向かって押圧するための環状の押圧部と、前記排出室に設けられ、前記押圧部に押圧された前記シール部材を摺動可能に、前記シール部材を受ける環状の受け部と、を有することを特徴とする現像剤補給容器。 - 前記シール部材は内側の高さよりも外側の高さが高くなるような傾斜面を有することを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給容器。
- 前記押圧部は半径方向の外側が半径方向の内側よりも前記受け部から離れるような傾斜面を有することを特徴とする請求項2に記載の現像剤補給容器。
- 前記受け部の半径方向の内側に環状の突起部を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の現像剤補給容器。
- 前記収容室の回転軸線方向において、前記突起部の高さの前記シール部材の高さよりも低いことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の現像剤補給容器。
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