[go: up one dir, main page]

JP2020042899A - 電極合材層 - Google Patents

電極合材層 Download PDF

Info

Publication number
JP2020042899A
JP2020042899A JP2018166734A JP2018166734A JP2020042899A JP 2020042899 A JP2020042899 A JP 2020042899A JP 2018166734 A JP2018166734 A JP 2018166734A JP 2018166734 A JP2018166734 A JP 2018166734A JP 2020042899 A JP2020042899 A JP 2020042899A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode mixture
mixture layer
slurry
mass
solid electrolyte
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018166734A
Other languages
English (en)
Inventor
慎吾 小村
Shingo Komura
慎吾 小村
慶 大浦
Kei Oura
慶 大浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2018166734A priority Critical patent/JP2020042899A/ja
Publication of JP2020042899A publication Critical patent/JP2020042899A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

【課題】厚みが均一な電極合材層を提供することを目的とする。
【解決手段】活物質とバインダーとを含む電極合材層であって、
前記電極合材層は、シリカ、アルミナ、及びチタニアからなる群より選ばれる少なくとも一種の添加材のナノ粒子を含み、
前記添加材の一次粒径が16nm以下であることを特徴とする、電極合材層。
【選択図】図2

Description

本開示は、電極合材層に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラおよび携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界等においても、電気自動車用あるいはハイブリッド自動車用の高出力かつ高容量の電池の開発が進められている。
全固体電池の中でも全固体リチウムイオン電池は、リチウムイオンの移動を伴う電池反応を利用するためエネルギー密度が高いという点、また、正極と負極の間に介在する電解質として、有機溶媒を含む電解液に替えて固体電解質を用いるという点で注目されている。
特許文献1には、固体電解質電池において、電解質層と活物質層との界面における接触抵抗をより一層低減させるべく、固体電解質層と正極活物質層および/または負極活物質層との界面の少なくとも1つに、シリカ、アルミナ、リチウムアルミネート、ゼオライトからなる群から選択される粒子を含む接着層を介在させる技術が開示されている。
特許文献2には、リチウム二次電池の内部イオン伝導性を高めることができるセパレータが開示され、当該セパレータに含まれるフィラーは、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、及びイオン伝導性ガラスのうち少なくともいずれか一つを含んでなるイオン非伝導性のセラミック物質である旨開示されている。
特開2006−185654号公報 特開2006−310295号公報
シリカ、アルミナ等の無機材料を電極合材の材料として用いて、電極合材層を形成するためのスラリーを作製した場合、スラリーを基板等に塗工する際に、ダイ塗工に適したスラリーの粘性を得ることが困難であり、均一な塗工が困難であるという問題がある。
本開示は、上記実情に鑑み、厚みが均一な電極合材層を提供することを目的とする。
本開示は、活物質とバインダーとを含む電極合材層であって、
前記電極合材層は、シリカ、アルミナ、及びチタニアからなる群より選ばれる少なくとも一種の添加材のナノ粒子を含み、
前記添加材の一次粒径が16nm以下であることを特徴とする、電極合材層を提供する。
本開示は、厚みが均一な電極合材層を提供することができる。
本開示の電極合材層の一例を示す断面模式図である。 実施例13のスラリーの粘性インターバル測定結果を示す図である。 比較例1のスラリーの粘性インターバル測定結果を示す図である。
本開示は、活物質とバインダーとを含む電極合材層であって、
前記電極合材層は、シリカ、アルミナ、及びチタニアからなる群より選ばれる少なくとも一種の添加材のナノ粒子を含み、
前記添加材の一次粒径が16nm以下であることを特徴とする、電極合材層を提供する。
一般に液系のリチウムイオン電池の電極を製造するために用いるスラリーは、例えば、溶媒としてN−メチルピロリドン(NMP)に、バインダーとしてPVdFを溶解させてスラリーの粘性を発現させ、あるいは水溶媒の場合は有機系増粘剤であるカルボキシルメチルセルロース(CMC)の溶解及び膨潤効果によってスラリーの粘性を発現させ、スラリーをダイ塗工に適した粘性に調整することで集電体などにスラリーを塗工した時の、目付ばらつきや塗工スジ、塗工スケを抑制する。
全固体電池の電極を製造するために用いるスラリーは、固体電解質(以下、SEと称する場合がある)をスラリー中に含む場合があり、固体電解質が溶媒中で溶解しない(溶媒と反応しにくい)酪酸ブチル等の低極性溶媒を用いる。
しかし、バインダーとしてPVdF−HFPを用いた場合は、PVdF−HFPは酪酸ブチルに溶解しないため、スラリーの所望の粘性が得られない。そのため、塗工時のダレ(レベリング不良)による電極の寸法不良や、スラリーの沈降が課題となっている。
また、バインダーとしてのCMCなどの有機系増粘剤は、酪酸ブチルへの溶解性が低く、さらにSEと反応するため、使用することができない。従って、全固体電池の電極を製造するために用いるスラリーは、ダイ塗工に適した粘性が得られにくい。
本研究者らは、電気化学的に安定で比表面積が非常に高いシリカ、アルミナ、チタニア等の無機ナノ粒子を添加材としてスラリー中に含有させることで、スラリー中で構造粘性を発現(すなわち、スラリー中の粒子同士が緩やかに3次元構造体を形成することで粘性が発現)させ、ダレが少なく、塗工寸法精度の高い電池用(好ましくは全固体電池用)の塗工スラリーが得られることを見出し、当該スラリーを用いることで、厚みが均一な電極合材層が得られ、当該電極合材層を電池に用いることで、電池の抵抗を低減できることを見出した。
電極合材層は、少なくとも、活物質と、バインダーと添加材のナノ粒子を含み、必要に応じ、固体電解質等を含んでもよい。
図1は、本開示の電極合材層の一例を示す断面模式図である。
図1に示すように、電極合材層10には、活物質粒子1と、バインダー2と、固体電解質粒子3と、添加材4のナノ粒子が含まれている。
添加材は、シリカ、アルミナ、及び、チタニアからなる群より選ばれる少なくとも一種の無機ナノ粒子であればよい。上記無機ナノ粒子であれば、正極及び負極の充放電反応に寄与しないため、添加されていても電池の性能に影響を与えにくい。
添加材の一次粒径は16nm以下であればよく、電極合材層の製造に用いるスラリー中で構造粘性を発現でき、それにより均一な厚みの電極合材層が得られ、当該電極合材層を電池に用いたときに電池抵抗を低減する観点から下限は5nm以上であることが好ましく、電池抵抗をより低減する観点から7nm以上であることがより好ましい。添加材の一次粒径が5nm未満では粒子の表面自由エネルギーが高く、粒子凝集体を分散時の機械的シェアで解砕できないためにスラリー中での構造粘性を十分に発現できない。一方、添加材の一次粒径が16nmを超える場合、構造粘性を発現させるために多量に添加材を添加させる必要があり、電極合材中の活物質組成が低下し、電池のエネルギー密度が低下する。
粒子の一次粒径は、適切な倍率(例えば、5万〜100万倍)の透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope;以下、TEMと称する。)画像又は走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope;以下、SEMと称する。)画像において、ある1つの粒子について、当該粒子を球状と見なした際の粒径を一次粒径として算出することができる。
シリカとしては、通常のシリカであってもよく、フュームドシリカであってもよく、含有水分量の少なさから、表面処理剤によって、シリカ表面のシラノール基をジメチル、トリメチル、オクチル、及びジメチルシロキサン等で修飾して表面処理されたシリカ、及び、フュームドシリカ等であってもよい。
電極合材層中の添加材の含有量は、電極合材層の総質量を100質量%としたとき、下限は0.5質量%以上であることが好ましく、上限は10.0質量%以下であることが好ましく、4.5質量%以下であることがより好ましい。
添加材の含有量が、0.5質量%未満では、スラリーにおいて液特性を維持できる最大固形分比(NV65質量%)でも構造粘性が発現しない。一方、添加材の含有量が、10質量%より多いとスラリーの構造粘性が過大になり、均一な塗工ができない。また、電池のエネルギー密度が低下し、電池のIV抵抗が増大する。
活物質は、電池の正極活物質及び負極活物質として用いられる公知の活物質材料を用いることができ、例えば、LiTi12、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi1/3Co1/3Al1/3、金属リチウム(Li)、リチウム合金、Si、Si合金、黒鉛等が挙げられる。
リチウム合金としては、LiSn、LiSi、LiAl、LiGe、LiSb、LiP、及びLiIn等が挙げられる。
Si合金としては、Li等の金属との合金等が挙げられ、その他、Sn、Ge、Alからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属との合金であってもよい。
活物質の形状は特に限定されるものではないが、粒子状であることが好ましい。また、活物質の平均粒径は、例えば、0.01μm以上であり、0.8μm以上であっても良い。一方、活物質の平均粒径は、例えば、15μm以下であり、12μm以下であっても良い。
バインダーは、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVdF−HFP)、アクリロニトリルブタジエンゴム(ABR)、ブタジエンゴム(BR)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等を例示することができる。電極合材層におけるバインダーの含有量は特に限定されるものではない。
固体電解質は、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質等が挙げられる。
硫化物系固体電解質としては、例えば、LiS−P、LiS−SiS、LiX−LiS−SiS、LiX−LiS−P、LiX−LiO−LiS−P、LiX−LiS−P、LiX−LiPO−P、LiPS等が挙げられる。なお、上記「LiS−P」の記載は、LiSおよびPを含む原料組成物を用いてなる材料を意味し、他の記載についても同様である。また、上記LiXの「X」は、F、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン元素を示す。
硫化物系固体電解質は、非晶質であってもよく、結晶材料であってもよく、ガラスセラミックスであってもよい。ガラスは、原料組成物(例えばLiSおよびPの混合物)を非晶質処理することにより得ることができる。非晶質処理としては、例えば、メカニカルミリングが挙げられる。メカニカルミリングは、乾式メカニカルミリングであっても良く、湿式メカニカルミリングであっても良いが、後者が好ましい。容器等の壁面に原料組成物が固着することを防止できるからである。また、ガラスセラミックスは、ガラスを熱処理することにより得ることができる。また、結晶材料は、例えば、原料組成物に対して固相反応処理することにより得ることができる。
酸化物系固体電解質としては、例えばLi6.25LaZrAl0.2512、LiPO、Li3+xPO4−x(LiPON)等が挙げられる。
固体電解質の形状は、粒子状であることが好ましい。また、固体電解質の平均粒径は、例えば、0.01μm以上である。一方、固体電解質の平均粒径は、例えば、10μm以下であり、5μm以下であっても良い。
固体電解質は、1種単独で、又は2種以上のものを用いることができる。
電極合材層における固体電解質の含有量は特に限定されるものではない。
本開示における粒子の平均粒径は、常法により算出される。粒子の平均粒径の算出方法の例は以下の通りである。まず、適切な倍率(例えば、5万〜100万倍)のTEM画像又はSEM画像において、ある1つの粒子について、当該粒子を球状と見なした際の粒径を算出する。このようなTEM観察又はSEM観察による粒径の算出を、同じ種類の200〜300個の粒子について行い、これらの粒子の平均を平均粒径とする。
電極合材層の製造方法は、例えば、(1)スラリーの準備工程、(2)スラリーの塗工工程を有していてもよい。
(1)スラリーの準備工程
スラリーは、少なくとも活物質と、バインダーと、シリカ、アルミナ、及びチタニアからなる群より選ばれる少なくとも1種の添加材のナノ粒子と、溶媒とを含み、必要に応じて固体電解質を含む。
溶媒は、例えば酢酸ブチル、ヘプタン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
スラリーに含まれる活物質、バインダー、添加材、及び固体電解質は、上記電極合材層に含まれるものと同様のものが挙げられるため、ここでの記載は省略する。
スラリーは、活物質、バインダー、添加材、及び必要に応じて固体電解質を溶媒中で分散させることにより得られる。
スラリーは、均一な厚みの電極合材層を得る観点から、レオメータとしてコーンプレート型粘度計CP−50(アントンパール社製)を用いて、クリアランス0.1mmで、剪断速度0.1s−1で30sec回転させ、その後剪断速度100s−1で30sec回転させ、その後、剪断速度を0.1s−1に戻し、その後再び粘度η(t=30sec)に戻るまでの粘性インターバル測定における回復時間t回復が29sec以下であることが好ましく、下限は4sec以上であってもよい。
(2)スラリーの塗工工程
スラリーの塗工工程は、集電体等の基板の表面に前記スラリーを塗工する工程である。
集電体としては、電池の集電体として使用可能な公知の金属を用いることができる。そのような金属としては、Cu、Ni、Al、V、Au、Pt、Mg、Fe、Ti、Co、Cr、Zn、Ge、Inからなる群から選択される一又は二以上の元素を含む金属材料を例示することができる。
集電体の形態は特に限定されるものではないが、箔状が好ましい。
基板の上面にスラリーを塗工する方法は、特に限定されず、ドクターブレード法、メタルマスク印刷法、静電塗布法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
そして、基板上に塗工したスラリーを乾燥することによって電極合材層を得ることができる。
本開示の電極合材層は、電池の抵抗を低減する観点から、電極合材層の断面SEM画像を厚み方向全体にわたりEDXで元素分析したとき、活物質構成元素の面積Sと固体電解質構成元素の面積Sに対するシリカ、アルミナ、及びチタニアからなる群より選ばれる少なくとも1種の添加材構成元素の面積Sの比(=S/(S+S))が3%を超え21%以下であることが好ましく、8%〜15%がより好ましい。
本開示の電極合材層は、均一な厚みの電極合材層であると判断する指標の1つとして、膜厚計にて塗工端から5mm部の厚みdに対する中央部の厚みd中央の比d/d中央×100(%)が、77%以上であることが好ましい。
本開示の電極合材層は、均一な厚みの電極合材層であると判断する指標の1つとして、20倍拡大レンズにて、電極合材層の塗工表面を観察して6cm×12.5cm=75cmの面積の範囲内で長辺0.5mm以上のスジ及びスケの個数がを合わせて13個/75cm以下であることが好ましい。
本開示の電極合材層は、種々の電池の正極層又は負極層として用いることができる。
本開示の電極合材層を用いた電池としては、正極層を含む正極と、負極層を含む負極と、当該正極層及び当該負極層の間に配置される固体電解質層と、を備える全固体電池が好ましい。なお、固体電解質層は、通常、固体電解質を含むものであり、固体電解質としては、上記電極合材層に用いることができる固体電解質と同様のものを用いることができる。
全固体電池としては、リチウムイオン電池、ナトリウム電池、マグネシウム電池及びカルシウム電池等を挙げることができ、好ましくはリチウムイオン電池であってもよい。
全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型、及び角型等を挙げることができる。
(比較例1)
[スラリーの作製]
チタン酸リチウムLiTi12(1次粒子径0.8μm、2次粒子径12μm)と、PVdF−HFPとを酪酸ブチル中で、超音波ホモジナイザーで分散し、スラリーを得た。
[スラリーの粘性インターバル測定]
得られたスラリーを、レオメータとしてコーンプレート型粘度計CP−50(アントンパール社製)を用いて、クリアランス0.1mmで、剪断速度0.1s−1で30sec回転させ、その後剪断速度100s−1で30sec回転させ、その後、剪断速度を0.1s−1に戻し、その後再び粘度η(t=30sec)に戻るまでの回復時間t回復を測定した。結果を表1に示す。粘性インターバル測定結果を図3に示す。
[電極合材層の作製]
ドクターブレードで、塗工ギャップ350μmでスラリーを集電箔上に塗工し、乾燥温度を50℃、100℃、150℃の順に段階的に昇温することでスラリーを徐々に乾燥させて集電箔上に電極合材層を形成し、集電箔上に電極合材層を有する電極を得た。
[電極合材層のd/d中央
得られた電極合材層について、膜厚計にて塗工端から5mm部の厚みdに対する中央部の厚みd中央の比d/d中央×100(%)を算出した。結果を表1に示す。
[電極合材層のスジ及びスケ]
20倍拡大レンズにて、得られた電極合材層の塗工表面を観察して6cm×12.5cm=75cmの面積の範囲内で長辺0.5mm以上のスジ及びスケを合わせた個数を数えた。結果を表1に示す。
[電極合材層の面積比]
走査型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線(SEM−EDX)分析により、電極合材層の断面の活物質構成元素の面積Sと固体電解質構成元素の面積Sに対する添加材構成元素の面積Sの比(=S/(S+S))を算出した。結果を表1に示す。
[セルの作製]
対極としてLi−Inと、固体電解質層(厚み15μm)を準備し、固体電解質層を上記で得た電極と当該対極で挟み、セルを作製した。
[セルのIV抵抗]
セルを拘束圧1MPaで印加した状態で、0.2Cレートで4回充放電を繰り返した。その後、セルをSOC50%の状態にし、SOC50%の状態からセルに7C放電レートで定電流I4Cを5sec印加した時の電圧低下△V4secからセルのIV抵抗RIV(=△V4sec/I4C)を測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
[スラリーの作製]において、スラリーにCMCを、電極合材層の総質量を100質量%としたときに1.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。比較例2においてS/(S+S)は、CMCを添加材として算出した。
(実施例1)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径16nmのシリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに1.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例2)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径12nmのジメチルクロロシラン処理シリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに1.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例3)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径12nmのトリメチルシリル処理シリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに1.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例4)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径12nmのジメチシリコーンオイル処理シリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに1.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例5)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径13nmのアルミナナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに1.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例6)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径14nmのチタニアナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに1.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例7)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径5nmのシリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに1.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例8)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径7nmのシリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに1.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例9)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径16nmのシリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに1.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(比較例3)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径50nmのシリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに1.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例10)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径12nmのシリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに0.5質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例11)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径12nmのシリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに2.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例12)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径12nmのシリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに3.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
(実施例13)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径12nmのシリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに4.5質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。実施例13のスラリーの粘性インターバル測定結果を図2に示す。
(実施例14)
[スラリーの作製]において、スラリーに1次粒径12nmのシリカナノ粒子を、電極合材層の総質量を100質量%としたときに10.0質量%となる量添加したこと以外は比較例1と同様に電極合材層及びセルの作製及び評価を行った。
表1に示すように、実施例1〜14の電極合材層であれば、SEM−EDX分析による電極合材層の断面の活物質構成元素の面積Sと固体電解質構成元素の面積Sに対する添加材構成元素の面積Sの比(=S/(S+S))が3%を超え21%以下であることにより、セルの抵抗を低減することができることが実証された。
/(S+S)が3%以下では、セルの抵抗が高い。これは、スラリー中の添加材の含有量が少なく、スラリーの粘性が不充分であったためと考えられる。
一方、S/(S+S)が21%を超えると電極合材層中の添加材の量が多すぎてセルの抵抗が高くなる傾向がある。したがって、S/(S+S)は、3%を超え21%以下が好ましく、8%〜15%がより好ましいことがわかる。
表1に示すように、実施例1〜14のスラリーであれば、スラリーの粘性回復時間は、29sec以下にすることができることが実証された。
実施例1〜14の電極合材層であれば、d/d中央比は77%以上にすることができることが実証された。
実施例1〜14の電極合材層であれば、電極合材層表面のスジ及びスケの個数は、合わせて13個/75m以下にすることができることが実証された。
実施例1〜14のセルであれば、IV抵抗は15.0Ω以下にすることができることが実証された。これは、スラリーに添加材を添加したことによって構造粘性が発現し、厚みの均一な電極合材層が得られるためと、スラリー中での活物質粒子の再凝集を抑制し、活物質粒子同士が分散した状態を維持でき、活物質粒子と固体電解質粒子との接触点を多くできるためであると推察される。
1 活物質粒子
2 バインダー
3 固体電解質粒子
4 添加材
10 電極合材層

Claims (1)

  1. 活物質とバインダーとを含む電極合材層であって、
    前記電極合材層は、シリカ、アルミナ、及びチタニアからなる群より選ばれる少なくとも一種の添加材のナノ粒子を含み、
    前記添加材の一次粒径が16nm以下であることを特徴とする、電極合材層。
JP2018166734A 2018-09-06 2018-09-06 電極合材層 Pending JP2020042899A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018166734A JP2020042899A (ja) 2018-09-06 2018-09-06 電極合材層

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018166734A JP2020042899A (ja) 2018-09-06 2018-09-06 電極合材層

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020042899A true JP2020042899A (ja) 2020-03-19

Family

ID=69798496

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018166734A Pending JP2020042899A (ja) 2018-09-06 2018-09-06 電極合材層

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020042899A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004296108A (ja) * 2003-03-25 2004-10-21 Toshiba Corp 非水電解質電池
JP2009206091A (ja) * 2008-02-01 2009-09-10 Sony Corp 非水電解質電池および負極ならびにこれらの製造方法
JP2009206092A (ja) * 2008-02-01 2009-09-10 Sony Corp 非水電解質電池および正極ならびにこれらの製造方法
JP2011048912A (ja) * 2009-08-25 2011-03-10 Nec Energy Devices Ltd リチウムイオン二次電池電極と、電極合材塗工機
JP2018120739A (ja) * 2017-01-25 2018-08-02 富士フイルム株式会社 固体電解質含有シートの製造方法、全固体二次電池用電極シートの製造方法、及び全固体二次電池の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004296108A (ja) * 2003-03-25 2004-10-21 Toshiba Corp 非水電解質電池
JP2009206091A (ja) * 2008-02-01 2009-09-10 Sony Corp 非水電解質電池および負極ならびにこれらの製造方法
JP2009206092A (ja) * 2008-02-01 2009-09-10 Sony Corp 非水電解質電池および正極ならびにこれらの製造方法
JP2011048912A (ja) * 2009-08-25 2011-03-10 Nec Energy Devices Ltd リチウムイオン二次電池電極と、電極合材塗工機
JP2018120739A (ja) * 2017-01-25 2018-08-02 富士フイルム株式会社 固体電解質含有シートの製造方法、全固体二次電池用電極シートの製造方法、及び全固体二次電池の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110797567B (zh) 全固体电池和其制造方法
JP6838521B2 (ja) 全固体電池および負極
CN105580169B (zh) 正极活性物质层
JP2017220339A (ja) 固体電池
JP7527590B2 (ja) 全固体電池の製造方法
JP2020508541A (ja) コンフォーマルグラフェン分散によるナノ構造リチウムイオンバッテリ電極複合材料
JP2019140042A (ja) 全固体電池の製造方法
JP7632354B2 (ja) 全固体電池用電極、全固体電池及びこれらの製造方法
CN111063886B (zh) 硫化物全固体电池
CN116895756A (zh) 用于全固态电池的包含簇状复合材料的电极浆料及其制造方法
EP4191699A1 (en) Electrode
JP7074099B2 (ja) 負極用スラリー
JP2020042899A (ja) 電極合材層
JP2015076387A (ja) 電極の製造方法、および電極
JP5303057B2 (ja) 集電体、電極および二次電池
WO2022034918A1 (ja) 鉛蓄電池用セパレータ、および鉛蓄電池
TW202404160A (zh) 二次電池用合劑、二次電池用合劑片及其製造方法以及固體二次電池
CN112421186A (zh) 涂层隔膜及其制备方法和电化学装置
JP7207273B2 (ja) 負極の製造方法
US20250158012A1 (en) Electrode
RU2803640C2 (ru) Способ получения полностью твердотельного аккумулятора
Mori Lithium Ion Secondary Cell Prepared by a Printing Procedure, and Its Application to All-Solid-State Inorganic Lithium Ion Cells
JP2023114598A (ja) 負極層
JP2023096596A (ja) 負極層、負極層の製造方法および全固体電池
JP2025073568A (ja) 電極スラリー、電極層、全固体電池、および、電極スラリーの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210921

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220705