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JP2020032623A - 三次元造形装置および三次元造形物の製造方法 - Google Patents

三次元造形装置および三次元造形物の製造方法 Download PDF

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JP2020032623A
JP2020032623A JP2018161191A JP2018161191A JP2020032623A JP 2020032623 A JP2020032623 A JP 2020032623A JP 2018161191 A JP2018161191 A JP 2018161191A JP 2018161191 A JP2018161191 A JP 2018161191A JP 2020032623 A JP2020032623 A JP 2020032623A
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dimensional
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俊介 水上
Shunsuke Mizukami
俊介 水上
三男 中村
Mitsuo Nakamura
三男 中村
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Abstract

【課題】三次元造形装置において、内部領域の造形速度を向上させて、三次元造形物の製造を効率良く行うことができる技術を提供する。
【解決手段】三次元造形装置は、造形材料を吐出するノズルを有する吐出部と、造形材料が堆積されるテーブルと、テーブルの位置を変化させる第一移動機構と、吐出部の位置を変化させる第二移動機構と、制御部と、を備える。制御部は、第一移動機構と第二移動機構とのいずれか一方を制御して、テーブルと吐出部との相対位置を変えながら、外郭を構成する第一部位を造形する第一造形制御と、第一移動機構と第二移動機構とを制御して、吐出部とテーブルとを反対方向に移動させながら、吐出部からの単位時間あたりの造形材料の吐出量を、第一造形制御での吐出量よりも大きくして、第一部位の内側である第二部位を、第一造形制御より速い速度で造形する第二造形制御と、を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、三次元造形装置および三次元造形物の製造方法に関する。
加熱部による加熱によって溶融させた造形材料を、ノズルからテーブル上の特定領域に押し出して三次元造形物を造形する三次元造形装置が提案されている。このような三次元造形装置では、吐出された材料を1層ずつ順に堆積させることによって三次元造形物を形成する。例えば、特許文献1には、三次元造形物の外観への影響の小さい内部領域を、三次元造形物の外郭領域を造形する際の吐出量よりも大きい吐出量で造形する技術が記載されている。
特開2017−88967号公報
従来の技術のように、吐出部からの造形材料の吐出量の大きさの変更のみでは、造形時間を短縮させることには限界がある。また、三次元造形装置では、吐出ヘッドの重量が大きいため、吐出ヘッドの移動速度を上げることには限界がある。
本開示の一形態によれば、三次元造形物を造形する三次元造形装置が提供される。この三次元造形装置は、造形材料を吐出するノズルを有する吐出部と、前記吐出部から吐出された前記造形材料が堆積されるテーブルと、前記テーブルの位置を変化させる第一移動機構と、前記吐出部の位置を変化させる第二移動機構と、前記吐出部と、前記第一移動機構と、前記第二移動機構とを制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記第一移動機構と前記第二移動機構とのいずれか一方を制御して、前記テーブルと前記吐出部との相対位置を変えながら、前記吐出部から前記テーブルに向かって前記造形材料を吐出させ、前記三次元造形物の外郭を構成する第一部位を造形する第一造形制御と、前記第一移動機構と前記第二移動機構とを制御して、前記吐出部と前記テーブルとを反対方向に移動させながら、前記吐出部からの単位時間あたりの前記造形材料の吐出量を、前記第一造形制御での前記吐出量よりも大きくして、前記吐出部から前記テーブルに向かって前記造形材料を吐出させ、前記第一部位の内側である第二部位を、前記第一造形制御より速い速度で造形する第二造形制御と、を実行してよい。
第1実施形態の三次元造形装置の全体構成を模式的に表す斜視図。 第1実施形態の三次元造形ユニットの構成を示す概略構成図。 フラットスクリューの下面側の概略構成を示す斜視図。 スクリュー対面部の上面側を示す概略平面図。 三次元造形ユニットによって造形物が造形されていく様子を示す概略図。 造形データの生成処理のフローを示す説明図。 第1実施形態の層データの構成を模式的に表す説明図。 造形データに基づく造形処理のフローを示す説明図。 第2実施形態の三次元造形装置の全体構成を模式的に表す斜視図。 2つの造形ユニットの構成を一部の部材を断面視して示す概略構成図。 第2実施形態の造形ユニットが備える吐出部の構成を表す説明図。
A.第1実施形態:
図1は、三次元造形装置10の全体構成を模式的に表す斜視図である。本実施形態の三次元造形装置10は、三次元造形ユニット100と、切削ユニット200と、造形テーブル81と、ステージ移動機構80と、ユニット移動機構90と、制御部101と、を備える。三次元造形装置10は、三次元造形ユニット100によって、造形テーブル81に造形材料を堆積させ、切削ユニット200によって、吐出されて硬化した後の造形材料の表面を切削して、三次元造形物を造形する。以下、「三次元造形ユニット」を単に「造形ユニット」とも呼び、三次元造形物を単に「造形物」とも呼ぶ。
造形テーブル81は、造形材料を堆積させるための平面状の部材である。造形テーブル81は、造形ユニット100の後述する吐出部60に対向する位置に配置される。本実施形態において、造形テーブル81の上面TTは、X−Y平面に平行、すなわち水平方向に平行となるように配置される。
ステージ移動機構80は、造形テーブル81を移動させる第一移動機構である。ステージ移動機構80は、X軸駆動部82と、Y軸駆動部84と、Z軸駆動部86(図2参照)とを備える。制御部101は、ステージ移動機構80のこれら3軸の駆動部82,84,86を制御することによって、造形テーブル81の位置を、X,Y,Z方向の3軸方向に変化させる。
ユニット移動機構90は、造形ユニット100と切削ユニット200とを移動させる第二移動機構である。ユニット移動機構90は、X軸駆動部92と、Y軸駆動部94とを備える。X軸駆動部92には、キャリッジ96が備えられる。キャリッジ96には、造形ユニット100と、切削ユニット200とが搭載されている。X軸駆動部92は、X軸に沿ったガイド上でキャリッジ96を往復移動させる。Y軸駆動部94は、X軸駆動部92をY方向に沿ってスライドさせて往復移動させる。ユニット移動機構90は、駆動部92,94によって、キャリッジ96をX−Y平面上を移動させることによって、造形ユニット100と切削ユニット200のX−Y平面上の位置を変化させる。図1には、互いに直交するX,Y,Z方向を示す矢印が示されている。X方向およびY方向は、水平面に平行な方向であり、Z方向は、重力方向(鉛直方向)とは反対の方向である。X,Y,Z方向を示す矢印は、他の参照図においても、図示の方向が図1と対応するように適宜、図示してある。以下の説明において、向きを特定する場合には、正の方向を「+」、負の方向を「−」として、方向表記に正負の符合を併用する。
切削ユニット200は、ユニット先端の軸に取り付けられた切削工具を回転させて造形物の切削を行う切削装置である。切削工具には、例えば、フラットエンドミル、ボールエンドミル等が採用できる。切削ユニット200は、一般的な位置検出センサーによって切削工具の先端の位置を検出し、検出結果を制御部101に送信する。制御部101は、この検出結果を利用し、ステージ移動機構80とユニット移動機構90との少なくともいずれか一方を制御することによって、切削工具と造形物との相対的な位置関係を制御して、造形物の切削を行う。
次に図2を用いて、造形ユニット100の構造について説明する。図2は、第1実施形態の三次元造形ユニット100の構成を一部の部材を断面視して示す概略構成図である。造形ユニット100は、造形材料に転化される前の材料の供給源である材料供給部20と、材料を造形材料へと転化させる造形材料生成部30と、造形材料を吐出する吐出部60と、を備える。
材料供給部20は、造形材料生成部30に、造形材料を生成するための原材料MRを供給する。材料供給部20は、例えば、原材料MRを収容するホッパーによって構成される。材料供給部20は、下方に排出口を有している。当該排出口は、連通路22を介して、造形材料生成部30に接続されている。原材料MRは、ペレットや粉末等の形態で材料供給部20に投入される。本実施形態では、原材料MRにはペレット状のABS樹脂の材料が用いられる。
造形材料生成部30は、材料供給部20から供給された原材料MRを溶融させて流動性を発現させたペースト状の造形材料を生成し、造形材料を押し出して吐出部60へと導く溶融部である。造形材料生成部30は、スクリューケース31と、駆動モーター32と、フラットスクリュー40と、スクリュー対面部50と、を有する。スクリュー対面部50及びフラットスクリュー40の具体的な構成は、図3および図4の各々に示した。
図3は、フラットスクリュー40の下面48側の概略構成を示す斜視図である。図3に示したフラットスクリュー40は、技術の理解を容易にするため、図2に示した上面47と下面48との位置関係を、鉛直方向に沿って逆向きとした状態で示されている。図4は、スクリュー対面部50の上面52側を示す概略平面図である。フラットスクリュー40は、その中心軸に沿った方向である軸線方向における高さが直径よりも小さい略円柱状を有する。フラットスクリュー40は、その軸線方向がZ方向に平行になるように配置され、円周方向に沿って回転する。フラットスクリュー40の中心軸は、その回転軸RXと一致する。図2および図3には、フラットスクリュー40の回転軸RXを一点鎖線で図示してある。
フラットスクリュー40は、スクリューケース31内に収納されているスクロール部である。フラットスクリュー40の上面47側は駆動モーター32に連結されており、フラットスクリュー40は、駆動モーター32が発生させる回転駆動力によって、スクリューケース31内で回転する。駆動モーター32は、制御部101の制御下において駆動する。
フラットスクリュー40は、回転軸RXと交差する面である下面48に、溝部42が形成されている。この下面48を、スクロール溝形成面48とも呼ぶ。上述した材料供給部20の連通路22は、フラットスクリュー40の側面から、当該溝部42に接続されている。図示するように溝部42は、凸条部43によって隔てられて3本分形成されている。
フラットスクリュー40の下面48は、スクリュー対面部50の上面52に面しており、フラットスクリュー40の下面48の溝部42と、スクリュー対面部50の上面52との間には空間が形成される。このスクリュー対面部50をバレル部とも呼ぶ。造形ユニット100では、フラットスクリュー40とスクリュー対面部50との間のこの空間に、材料供給部20から図3に示した材料流入口44へと原材料MRが供給される。
スクリュー対面部50には、回転しているフラットスクリュー40の溝部42内に供給された原材料MRを加熱するためのヒーター58が埋め込まれている。スクリュー対向面52には、連通孔56に接続され、連通孔56から外周に向かって渦状に延びている複数の案内溝54が形成されている。フラットスクリュー40の溝部42内に供給された原材料MRは、溝部42内において溶融されながら、フラットスクリュー40の回転によって溝部42に沿って流動し、造形材料としてフラットスクリュー40の中央部46へと導かれる。中央部46に流入した流動性を発現しているペースト状の造形材料は、図4に示したスクリュー対面部50の中心に設けられた連通孔56を介して吐出部60に供給される。なお、造形材料では、造形材料を構成する全ての種類の物質が溶融していなくてもよい。造形材料は、造形材料を構成する物質のうちの少なくとも一部の種類の物質が溶融することによって、全体として流動性を有する状態に転化されていればよい。
図2に戻り、吐出部60は、流路65と、第一流路63と、第二流路64と、第一ノズル61と、第二ノズル62と、弁機構70と、を有する。流路65は、スクリュー対面部50の連通孔56から弁機構70までの造形材料の流路である。本実施形態において、吐出部60の流路は、弁機構70より下流側で二つに分岐され、流路63,64の各々を介してノズル61,62が接続されている。
第一流路63は、弁機構70から第一ノズル61までの造形材料の流路であり、吐出部60内に造形材料を流通させる一方の流路である。第二流路64は、弁機構70と第二ノズル62とを接続する流路であり、吐出部60内に造形材料を流通させる他方の流路である。
第一ノズル61および第二ノズル62は、溶融状態の造形材料を、造形テーブル81に向かって吐出する吐出口である。第一ノズル61は孔径Dn1、第二ノズル62は孔径Dn2でそれぞれ設定されている。本実施形態において、第二ノズル62の孔径Dn2は、第一ノズル61の孔径Dn1よりも大きい。これにより、第二ノズル62からの造形材料の吐出量は、第一ノズル61からの吐出量よりも大きくなるように設定されている。本明細書において、「ノズルの孔径」とは、ノズルの開口幅の最大値である。ノズルが正円状の形状を有している場合には、孔径Dnはノズルの直径に相当する。ノズルが正円状以外の形状を有している場合には、孔径Dnはノズルの開口形状において、走査方向上の相互に最も離れた位置にある端部同士間の距離に相当する。ノズルが複数の微小な開口が配列された構成を有している場合には、孔径Dnはノズルの走査方向において最も外側に配列されている2つの微小開口における外側の端部同士間の距離に相当する。「造形材料を吐出する」とは、流動性を有する状態の造形材料が圧力を加えられて流出することを意味する。本実施形態において、「造形材料の吐出量」とは、単位時間あたりにノズル61,62の吐出口から流出する造形材料の体積量を意味する。なお、造形材料の吐出量は、体積量に変えて重量で定義されてもよい。造形材料の吐出量は、単位時間あたりに限らず、ノズル61,62が移動している場合、ノズル61,62の単位移動距離あたりの体積量として定義されてもよい。
弁機構70は、第一流路63と第二流路64との流路の切り換え機構である。弁機構70は、制御部101の制御下のモーターに接続される図示しない駆動軸と、駆動軸の一部を切り欠いて構成される弁体とで構成される。弁体は、第一流路63および第二流路64を接続する接続部に備えられる。接続部は、流路65の一端側に接続されている。すなわち、造形材料の流路は、流路65を介したのち、接続部によって第一流路63と第二流路64とに分岐される。弁体は、制御部101によるモーターの制御により駆動軸の回転に伴って回転される。弁機構70は、この制御部101による弁体の回転により、第一状態と第二状態とを切り換える。「第一状態」とは、第二ノズル62の吐出量よりも吐出量の小さい第一ノズル61から造形材料を吐出させる状態のことをいい、「第二状態」とは、第一ノズル61よりも吐出量の大きい第二ノズル62から造形材料を吐出させる状態のことをいう。弁機構70は、第二流路64への造形材料の流通を遮断しつつ流路65と第一流路63とを連通させて第一状態とし、第一流路63への造形材料の流通を遮断しつつ流路65と第二流路64とを連通させて第二状態とするようにして、第一状態と第二状態とを切り換える。このように、吐出部60は、弁機構70によって切り換えられる第一ノズル61と第二ノズル62とのうちのいずれか一方から造形テーブル81に向かって造形材料を吐出する。上述したように、第二ノズル62からの造形材料の吐出量は、第一ノズル61の吐出量よりも大きく設定されている。制御部101は、弁機構70を制御することによってノズル61,62によって規定される2種類の吐出量に、吐出部60の吐出量を切り換える。
本実施形態の三次元造形ユニット100では、さらに、フラットスクリュー40を利用していることによって、流動性を有する造形材料を生成し、吐出部60へと圧送する構成が簡易に実現されている。この構成により、フラットスクリュー40の回転数を上げれば造形材料を押し出す圧力を大きくすることができる。すなわち、ノズル61,62からの造形材料の吐出量の制御がフラットスクリュー40の回転数の制御によって可能であり、ノズル61,62からの造形材料の吐出量の制御が容易化されている。
制御部101は、三次元造形装置10全体の動作を制御する制御装置である。制御部101は、1つ、または、複数のプロセッサーであるCPUと、主記憶装置であるメモリーと、外部との信号の入出力を行う入出力インターフェースとを備えるコンピューターによって構成される。制御部101は、主記憶装置上に読み込んだプログラムや命令をプロセッサーが実行することによって、種々の機能を発揮する。なお、制御部101は、そうしたコンピューターによって構成される代わりに、各機能の少なくとも一部を実現するための複数の回路を組み合わせた構成により実現されてもよい。
制御部101は、上述したステージ移動機構80とユニット移動機構90とを制御して、造形ユニット100および切削ユニット200と、造形テーブル81との三次元の相対的な位置関係を変更する。また、制御部101は、三次元造形ユニット100と切削ユニット200の各部の動作を制御して、造形材料を吐出して造形物を造形する吐出処理と、吐出されて硬化後の造形材料の表面を切削する切削工程とを実行する。また、制御部101は、造形物の形状を表す3次元CADデータなどの形状データに基づいて、造形データの生成処理を実行する。造形データの詳細については後述する。
図5は、制御部101の制御下で三次元造形ユニット100によって造形物が造形されていく様子を模式的に示す概略図である。第二ノズル62での造形処理は、吐出量を除き第一ノズル61の構成と同様であるため説明を省略し、以下、第一ノズル61での例を用いて造形処理を説明する。三次元造形ユニット100では、上述したように、造形材料生成部30において、回転しているフラットスクリュー40の溝部42に供給された固体状態の原材料MRが溶融されて造形材料MMが生成される。
制御部101は、造形テーブル81の上面TTと第一ノズル61との距離を保持したまま、造形テーブル81の上面TTの面方向に沿った向きに、造形テーブル81に対する第一ノズル61の位置を変えながら、第一ノズル61から造形材料MMを吐出させる。第一ノズル61から吐出された造形材料MMは、第一ノズル61の移動方向に沿って連続して堆積されていく。こうした第一ノズル61の走査によって、第一ノズル61の走査経路に沿って線状に延びる造形部位である線状部位LPが造形される。
本実施形態の三次元造形装置10は、造形テーブル81と第一ノズル61との相対位置を、ステージ移動機構80と、ユニット移動機構90とによって変化させる。本実施形態の三次元造形装置10は、第一造形制御と、第二造形制御との2つの造形制御に制御される。「第一造形制御」とは、ユニット移動機構90を停止して位置を固定された第一ノズル61に対して、ステージ移動機構80によって造形テーブル81の位置を変化させて、第一ノズル61と造形テーブル81との相対位置を変化ながら造形材料MMを吐出させる造形制御である。「第二造形制御」とは、ステージ移動機構80による造形テーブル81の位置の変化に加えて、ユニット移動機構90を駆動して第一ノズル61の位置を変化させながら造形材料MMを吐出させる造形制御である。なお、第一造形制御では、ステージ移動機構80を停止して位置を固定された造形テーブル81に対して、ユニット移動機構90によって第一ノズル61の位置を変化させて第一ノズル61と造形テーブル81との相対位置を変化させてもよい。
制御部101は、上記の第一ノズル61による走査を繰り返して材料層MLを形成する。制御部101は、1つの材料層MLを形成した後、ステージ移動機構80によって造形テーブル81を−Z方向に移動させる。これにより、第一ノズル61の位置を、造形テーブル81から第一ノズル61に向かう方向である+Z方向に相対的に移動させる。そして、これまでに形成された材料層MLの上に、さらに材料層MLを積み重ねることによって造形物を造形していく。
次に、図6および図7を参照して、三次元造形物を造形するための造形データの生成処理について説明する。図6は、制御部101によって実行される造形データの生成処理のフローを示す説明図である。造形データの生成処理は、本実施形態の三次元造形物の製造において、造形材料の吐出処理の前に実行される。造形データには、造形材料の吐出経路と、吐出量と、各移動機構80,90の造形制御の情報とを含む造形材料の吐出制御データが含まれる。「造形材料の吐出経路」とは、ノズル61,62が、造形材料を吐出しながら、造形テーブル81の面方向に沿って造形テーブル81に対して相対的に移動する方向であり、ノズル61,62の走査方向である。造形データは、制御部101によって、フラットスクリュー40を含む造形ユニット100の吐出部60と、ユニット移動機構90と、ステージ移動機構80と、を制御する吐出処理に用いられる。
図6に示した処理が開始されると、ステップS100において、制御部101は、まず外部から、3次元CADデータを取得する。ステップS110において、制御部101は、入力された3次元CADデータを解析して、複数の層に分解して層データを生成する。層数は、各層データが吐出部60が吐出可能な吐出量に応じた層の高さとなるように決定される。続いて、各層データに基づいて、ステップS120の第一造形データ生成と、ステップS130の第二造形データ生成とが行われる。
ステップS120で生成される「第一造形データ」は、三次元造形物の外郭を構成する第一部位の造形データとして生成される。「三次元造形物の外郭」とは、三次元造形物の外観に影響する部分のことを表す。ただし、三次元造形物の外郭は、最も外側の吐出経路のみには限られず、最も外側の吐出経路に加え、その内側の吐出経路を含んでもよく、三次元造形物の造形データの生成において任意に設定してよい。ステップS130で生成される「第二造形データ」は、三次元造形物の外郭領域の内側である第二部位の造形データとして生成される。三次元造形物の第二部位は、三次元造形物の外観への影響よりも強度への影響が大きい部分である。
図7は、第1実施形態の層データLD1の構成を模式的に表す説明図である。層データLD1は、三次元造形物の造形データを層状に分解した層データのうちの一つの例である。層データLD1は、第一造形データZD1と、第二造形データZD2とによって構成される矩形状の領域である。ただし、層データLD1の形状は矩形状の領域には限定されず、三次元造形物の種々の断面形状であってよい。
第一造形データZD1での吐出量は、予め定められた第一吐出量に設定される。「第一吐出量」とは、第一造形処理に用いられるノズルで形成可能な一層分の第一部位の造形材料を押し出せる量のことを表す。本実施形態では、第一造形処理に用いられるノズルとは、第一ノズル61である。第一吐出量は、後述する第二吐出量よりも小さい吐出量で設定される。第一吐出量は、第二吐出量よりも小さい吐出量の範囲で、造形物の外観の造形に合わせて任意に設定してよい。本実施形態では、制御部101が、弁機構70の制御による第一ノズル61からの造形材料の吐出をONにして第一状態にすることによって、第一吐出量として設定される。第一造形データZD1での造形制御は、第一造形制御に設定される。本実施形態において、第一造形データZD1での第一造形制御は、ユニット移動機構90を停止して位置を固定された第一ノズル61に対して、ステージ移動機構80によって造形テーブル81の位置を変化させて、第一ノズル61と造形テーブル81との相対位置を変化ながら造形材料MMを吐出させる造形制御である。
第一造形データZD1での吐出経路として、図7に示すように、吐出の開始位置St1を始点とし、層データLD1の外周2周分とする第一部位の吐出経路Daが設定される。本実施形態において、吐出経路Daの経路の進行方向に垂直な幅W1は、第一ノズル61による第一吐出量と、第一ノズル61の第一速度とによって実現可能な幅で設定される。「第一速度」は、第一造形制御によるステージ移動機構80またはユニット移動機構90のいずれか一方での第一ノズル61と造形テーブル81との相対位置を変化したときの第一ノズル61の最大速度である。なお、第一部位の吐出経路Daは、層データLD1の外周1周分とする最も外側の吐出経路のみであってもよく、造形物の構造に応じて一部を形成しないなど、吐出経路に造形物の外周全てが含まれなくてもよい。吐出の開始位置St1は、造形テーブル81の任意の位置に設定され得るが、本実施形態では、造形物の角部となる位置に設定している。
第二造形データZD2での吐出量は、予め定められた第二吐出量に設定される。「第二吐出量」とは、第二造形処理に用いられるノズルで形成可能な一層分の第二部位の造形材料を押し出せる量のことを表す。本実施形態では、第二造形処理に用いられるノズルとは、第二ノズル62である。第二吐出量は、上述したように、第一造形データZD1での第一吐出量に比較して大きくなるように設定される。第二吐出量は、第一吐出量より大きい吐出量の範囲で、造形物の内部領域である第二部位の造形に合わせて任意に設定してよい。本実施形態では、弁機構70の制御による第二ノズル62からの造形材料の吐出をONにして第二状態にすることによって、第二吐出量として設定される。第二造形データZD2での造形制御は、第二造形制御に設定される。
本実施形態において、第二造形データZD2での第二造形制御は、ユニット移動機構90によって第一ノズル61を移動させる方向を、ステージ移動機構80によって造形テーブル81を移動させる方向に対して反対方向に移動させる造形制御である。例えば、図5の例では、ステージ移動機構80のX軸駆動部82の制御によって造形テーブル81が移動される方向D1と、ユニット移動機構90によって第一ノズル61が移動される方向D2との例が示されている。方向D1は−X方向であるのに対して、方向D2は+X方向である。X方向成分に加えてY方向成分を加えてもよい。すなわち、図5では、ユニット移動機構90によって第一ノズル61を移動させる方向と、ステージ移動機構80によって造形テーブル81を移動させる方向とが、X方向において反対方向に移動させる第二造形制御である状態が示されている。このように、ステージ移動機構80とユニット移動機構90とをそれぞれ反対方向に移動させることによって、第二造形制御での第二ノズル62の移動速度は、上述した第一速度より速い速度である第二速度に設定可能となる。
第二造形データZD2での吐出経路として、図7に示すように、吐出の開始位置St2を始点とする吐出経路Dbが設定される。より具体的には、制御部101は、幅W2とする直線を、吐出開始位置St2から+X方向に沿って第一造形データZD1の吐出経路Daと接触する直前まで延伸した後、−Y方向に幅W2だけずらす。次に、−X方向に沿って吐出経路Daと接触する直前まで延伸した後、−Y方向に幅W2だけずらす。これらを繰り返し、内部領域を埋めるようにして吐出経路Dbを生成する。ただし、吐出経路Dbは、これに限定されず、例えば第一造形データZD1に沿って層データLD1の中心に向かって渦巻き状に経路を生成してもよく、吐出量や造形物の構造に応じて最適化して形成するなど、任意に設定されてよい。本実施形態において、吐出経路Dbの経路の進行方向に垂直な幅W2は、第二ノズル62による第二吐出量と、第二ノズル62の上述した第二速度とによって実現可能な幅で設定される。吐出開始位置St2は、吐出経路Daの終点から隣接する第二部位までの最小距離となる位置に設定される。図7では、その際のノズルの移動方向Cd1を模式的に表した。
第二造形データを生成した制御部101は、層データLD1に別のエリアのデータが含まれるのであれば、別のエリアに対しても同様に、第一造形データと第二造形データとを生成する。「別のエリアのデータ」とは、一つの層データに属する複数のエリアのうち、あるエリアのデータに対して、三次元造形物の構造上、造形材料の吐出を連続して造形することができない別のエリアのことを表す。制御部101は、以上のステップS120からS130までの処理を造形物の全層データに亘って繰り返す。
ステップS140において、制御部101は、全層の第一造形データおよび第二造形データを生成したか否かを確認する。全層の第一造形データおよび第二造形データの生成が完了していない場合には(S140:NO)、制御部101は、ステップS120からS130までの処理を繰り返す。全層の層データの生成を完了した場合(S140:YES)、制御部101は、造形データの生成処理を終了する。
次に、図8とともに図7を用いて、上述のように生成した造形データを用いて、三次元造形装置10が三次元造形を行う処理について説明する。図8は、造形データに基づく造形処理のフローを示す説明図である。造形処理とは、制御部101によって造形ユニット100による造形材料の吐出制御である吐出処理と、切削ユニット200による切削処理とによって、三次元造形物を造形する処理である。造形処理は、例えば使用者による三次元造形装置10の造形開始ボタンの押し下げによって開始される。造形処理は、生成した造形データの吐出経路と、吐出量と、造形制御モードとの情報に基づいて、制御部101が対応する各部を制御することによって実現される。
三次元造形処理を開始すると、ステップS210において、制御部101は、造形データのうち一つの層データを読み込む。本実施形態の造形ユニット100は、重力方向に沿って最も底面側の層から一層ずつ順に造形し、これを繰り返して積層する。したがって、制御部101は、層データのうち重力方向に沿った最も底面側の層データから読み込む。ただし、造形する順序はこれに限定されず、例えば三次元造形装置10が重力方向に沿って順次に造形する装置である場合には、最も上面側の層から形成されてもよい。ここでは、制御部101は、図7に示す層データLD1を読み込んだものとする。
ステップS220において、制御部101は、第一造形データZD1に基づく吐出処理である第一造形処理を実行する。第一造形処理は、造形物の第一部位を造形する第一工程である。第一造形処理により、三次元造形物のうち一つの層の第一部位が形成される。図7の例では、制御部101は、層データLD1のうち第一造形データZD1を読み込む。制御部101は、弁機構70を制御して第一状態とし、ステージ移動機構80を制御して第一造形制御としたうえで、第一部位である吐出経路Da上に造形材料を吐出する制御を実行する。
ステップS300において、制御部101は、第二造形データZD2に基づく吐出処理である第二造形処理を実行する。第二造形処理は、ステップS310からステップS330で構成される。第二造形処理は、造形物の第二部位を造形する第二工程である。第二造形処理により、三次元造形物のうち一つの層の第二部位が形成される。図7の例では、制御部101は、初めに第二造形データZD2を読み込んで、第一造形データZD1での設定から第二造形データZD2への設定へと変更する処理を行う。
ステップS310において、制御部101は、吐出量を、第一吐出量から第二吐出量に変更する制御を実行する。本実施形態において、制御部101は、弁機構70を制御して第二状態へと切り換えることで吐出量を変更する。ステップS320において、制御部101は、第一造形制御から第二造形制御へと造形制御のモードを変更する。これにより、制御部101は、ステージ移動機構80の制御に加え、ユニット移動機構90の制御を開始する。ステップS330において、制御部101は、設定を変更された各部を制御して、第二部位である吐出経路Db上に造形材料を吐出させる。吐出経路Dbへの吐出の完了により第二造形処理は完了し、層データLD1の造形処理が完了する。
ステップS400において、制御部101は、層データLD1に別のエリアのデータがあるか否かを確認する。層データLD1に別のエリアがあると判定した場合(S400:YES)、この別のエリアに対しても、ステップS220の第一造形処理とステップS300の第二造形処理とを実行する。別のエリアがない場合(S400:NO)、一つの層データLD1の造形が完了する。ステップS500において、制御部101は、造形データを構成する層データの全層について造形処理を完了したか否かを確認する。全層の造形処理が完了していない場合(S500:NO)、制御部101は、層データの処理順序に従い各層について上述の処理を繰り返し、全層の処理を完了させる。全層について吐出処理が完了した場合(S500:YES)、制御部101による吐出処理は完了する。ステップS600において、制御部101は、切削ユニット200を制御して、上記の吐出処理で形成された造形物の表面を切削して切削処理を実行する。本実施形態では、制御部101は、ステージ移動機構80とユニット移動機構90とを制御して、切削ユニット200の切削工具と造形物との相対的な位置関係を制御する。切削処理の完了により、三次元造形物の造形処理は完了する。
このように、本実施形態の三次元造形装置10によれば、制御部101によるステージ移動機構80とユニット移動機構90との制御の組み合わせを変更して、造形物の外郭を構成する第一部位での造形速度よりも、内部領域を構成する第二部位での造形速度が速くなるように切り換えられる。第二部位での造形速度を向上させることで、三次元造形物の製造を効率良く行うことができる。また、吐出部60と造形テーブル81を反対方向に移動させながら造形することで、ステージ移動機構80とユニット移動機構90とのいずれか一方の上限速度を超えた速度で、吐出部とテーブルとの相対位置を変えることができ、造形速度をより高めることができる。さらに、三次元造形物の外観への影響が大きい外部領域を小さい吐出量で形成し、三次元造形物の外観への影響の小さい内部領域を大きい吐出量で形成することで、三次元造形物の外観を精度良く造形しつつ、三次元造形物の製造を効率良く行うことができる。
本実施形態の三次元造形装置10によれば、弁機構70によって吐出量の異なる第一ノズル61と第二ノズル62とを切り替えることができる。そのため、1台の三次元造形装置10で吐出量の異なる2つのノズルを使い分けて造形できる。また、吐出量の異なる第一ノズル61と第二ノズル62とを切り替えることによって、造形材料の吐出を、より高い精度で簡易に切り換えることができる。
本実施形態の三次元造形装置10によれば、切削ユニット200を備えることにより、吐出後に硬化した造形材料の表面を切削できる。これにより、例えば、堆積した造形材料の表面の凹凸を切削して平坦化させることによって、造形材料の寸法精度を高めることができ、三次元造形物の外観を精度良く造形できる。
B.第2実施形態:
図9は、第2実施形態の三次元造形装置10bの全体構成を模式的に表す斜視図である。本実施形態の三次元造形装置10bは、第1実施形態の造形ユニット100に変えて、造形ユニット100bと、造形ユニット100cとの二つの造形ユニットを備える。それ以外の構成は、第1実施形態の三次元造形装置10と同様である。各造形ユニット100b、100cは、ともにユニット移動機構90のキャリッジ96に固定して搭載される。制御部101は、ユニット移動機構90を制御することによってキャリッジ96を移動させて、各造形ユニット100b、100cのX−Y平面上の位置を変化させる。
次に、図10および図11を参照して第2実施形態の三次元造形装置10が備える造形ユニット100bおよび造形ユニット100cについて説明する。図10は、2つの造形ユニット100b、100cの構成を一部の部材を断面視して示す概略構成図である。造形ユニット100b、100cはそれぞれ吐出部60b、60cを備え、それ以外の構成は第1実施形態の造形ユニット100と同様である。吐出部60b、60cは、それぞれ開閉機構75を備える点で互いに共通するが、ノズルの孔径が異なる点で相違する。より具体的には、吐出部60bは、孔径Dn1の第一ノズル61を備え、吐出部60cは、孔径Dn2の第二ノズル62を備える。各ノズルの構成は、第1実施形態の第一ノズル61および第二ノズル62の構成と同じである。
図11を参照して吐出部60b、60cが備える開閉機構75の詳細について説明する。図11は、第2実施形態の造形ユニット100bが備える吐出部60bの構成を表す説明図である。開閉機構75の主な機能は、吐出部60b、60cにおいて互いに共通するため、造形ユニット100cの図示や説明を省略する。図11では、技術の理解を容易にするため、吐出部60bだけを拡大して図示している。
開閉機構75は、流路65を開閉して、第一ノズル61からの造形材料の流出を制御する。本実施形態では、開閉機構75は、バタフライバルブによって構成されている。開閉機構75は、一方向に延びる軸状部材である駆動軸72と、駆動軸72の回転により回動する弁体73と、駆動軸72の回転駆動力を発生するバルブ駆動部76と、を備える。
駆動軸72は、造形材料の流通方向に交差するように流路65の途中に取り付けられている。より具体的には、駆動軸72は、流路65内の造形材料の流通方向に対して垂直な向きであるY方向に平行になるように取り付けられている。駆動軸72は、Y方向に沿った中心軸を中心に回転可能である。
弁体73は、流路65内において回転する板状部材である。本実施形態では、弁体73は、駆動軸72の流路65内に配置されている部位を板状に加工することによって形成されている。弁体73を、その板面に垂直な方向に見たときの形状は、弁体73が配置されている部位における流路65の開口形状とほぼ一致する。
バルブ駆動部76は、制御部101の制御下において、駆動軸72を回転させる。バルブ駆動部76は、例えば、ステッピングモーターによって構成される。駆動軸72の回転によって弁体73が流路65内において回転する。
弁体73の板面を、流路65における造形材料の流通方向に対して垂直にされた状態が、流路65が閉じられた状態である。この状態では、流路65から第一ノズル61への造形材料の流入が遮断され、第一ノズル61からの造形材料の流出が停止される。弁体73の板面が、駆動軸72の回転によって、この垂直にされた状態から回転されると、流路65から第一ノズル61への造形材料の流入が許容され、第一ノズル61から造形材料が流出する。また、図11に示されているように、流路65における造形材料の流通方向に沿った状態が、流路65が全開となる状態である。この状態は、第一ノズル61からの単位時間あたりの造形材料の吐出量が最大となる。開閉機構75は、造形材料の流出のON/OFFとともに、弁体73の位置を段階的に調節することによって造形材料の吐出量の調整を実現できる。
本実施形態の三次元造形装置10では、第一ノズル61を有する造形ユニット100bと、第二ノズル62を有する造形ユニット100cとのそれぞれの開閉機構75を制御して、造形材料の吐出量を切り換える。例えば、図8に示すステップS220において、造形物の外郭を構成する第一部位を造形する第一造形処理では、造形ユニット100bの開閉機構75を制御して、吐出量の小さい第一ノズル61からの吐出をONとするように制御する。このとき、造形ユニット100cの開閉機構75は制御部101によって制御されて吐出をOFFとされる。他方、図8に示すステップS310において、制御部101は、造形ユニット100bの開閉機構75をOFFとし、造形ユニット100cの開閉機構75をONに切り換える制御を実行する。これにより吐出量の大きい第二ノズル62からの造形材料の吐出をONとするように制御する。なお、制御部101は、吐出量の変更に合わせて、ステージ移動機構80とユニット移動機構90とを制御して、造形材料の吐出予定位置に応じて、各造形ユニット100b、100cの位置合わせも実行する。
以上のように、本実施形態の三次元造形装置10は、吐出量の異なる2つの造形ユニット100b、100cを制御することによって、第一造形制御と、第二造形制御との切り換えを実行する。これにより、吐出量の切り換えを精度良く行うことができる。また、2つの造形ユニット100b、100cを有しているので、2種類の異なる材料を用いて三次元造形物を製造することも可能である。例えば、異なる色を有する材料を採用することによって、2色の異なる色を有する三次元造形物を製造できる。例えば、外観に影響する外郭の部分は有色の材料を用い、内部領域は無色のインクを使うことによって必要となる塗料を削減することができる。そのほか、異なる材質の材料を採用することもできる。例えば、光沢のある材料のように外観に影響のある材料を外郭領域に使用し、強度を優先した材料を内部領域に使用するといった、内部領域と外部領域でそれぞれ用途に応じた適切な材質の材料を用いて三次元造形物を製造できる。
C.他の実施形態:
上記の各実施形態で説明した種々の構成は、例えば、以下のように改変することが可能である。以下に説明する他の実施形態はいずれも、上記の各実施形態と同様に、発明を実施するための形態の一例として位置づけられる。
(C1)他の実施形態1:
上記の各実施形態において、材料供給部20に供給される原材料MRには、ペレット状のABS樹脂の材料が用いられる。これに対して、造形ユニット100では、例えば、熱可塑性を有する材料や、金属材料、セラミック材料等の種々の材料を主材料として造形物を造形することができる。ここで、「主材料」とは、造形物の形状を形作っている中心となる材料を意味し、造形物において50重量%以上の含有率を占める材料を意味する。以下、造形ユニット100において用いられる造形物の材料について説明する。上述した造形材料MMには、それらの主材料を単体で溶融したものや、主材料とともに含有される一部の成分が溶融してペースト状にされたものが含まれる。
主材料として熱可塑性を有する材料を用いる場合には、造形材料生成部30において、当該材料が可塑化することによって造形材料MMが生成される。「可塑化」とは、熱可塑性を有する材料に熱が加わり溶融することを意味する。
熱可塑性を有する材料としては、例えば、下記の熱可塑性樹脂材料を用いることができる。
<熱可塑性樹脂材料の例>
ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリアミド樹脂(PA)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリ乳酸樹脂(PLA)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどの汎用エンジニアリングプラスチック、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトンなどのエンジニアリングプラスチック
熱可塑性を有する材料には、顔料や、金属、セラミック、その他に、ワックス、難燃剤、酸化防止剤、熱安定剤などの添加剤等が混入されていてもよい。熱可塑性を有する材料は、造形材料生成部30において、フラットスクリュー40の回転とヒーター58の加熱によって可塑化されて溶融した状態に転化される。熱可塑性を有する材料の溶融によって生成された造形材料MMは、ノズル61,62から吐出された後、温度の低下によって硬化する。
熱可塑性を有する材料は、そのガラス転移点以上に加熱されて完全に溶融した状態でノズル61,62から射出されることが望ましい。例えば、ABS樹脂は、ガラス転移点が約120℃であり、ノズル61,62からの射出時には約200℃であることが望ましい。このように高温の状態で造形材料MMを射出するために、ノズル61,62の周囲にはヒーターが設けられてもよい。
造形ユニット100では、上述した熱可塑性を有する材料の代わりに、例えば、以下の金属材料が主材料として用いられてもよい。この場合には、下記の金属材料を粉末状にした粉末材料に、造形材料MMの生成の際に溶融する成分が混合されて、原材料MRとして造形材料生成部30に投入されることが望ましい。
<金属材料の例>
マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、コバルト(Co)やクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)の単一の金属、もしくはこれらの金属を1つ以上含む合金
<前記合金の例>
マルエージング鋼、ステンレス、コバルトクロムモリブデン、チタニウム合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、コバルト合金、コバルトクロム合金
造形ユニット100においては、上記の金属材料の代わりに、セラミック材料を主材料として用いることが可能である。セラミック材料としては、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムなどの酸化物セラミックスや、窒化アルミニウムなどの非酸化物セラミックスなどが使用可能である。主材料として、上述したような金属材料やセラミック材料を用いる場合には、造形テーブル81に配置された造形材料MMはレーザーの照射や温風などによる焼結によって硬化されてもよい。
材料供給部20に原材料MRとして投入される金属材料やセラミック材料の粉末材料は、単一の金属の粉末や合金の粉末、セラミック材料の粉末を、複数種類、混合した混合材料であってもよい。また、金属材料やセラミック材料の粉末材料は、例えば、上で例示したような熱可塑性樹脂、あるいは、それ以外の熱可塑性樹脂によってコーティングされていてもよい。この場合には、造形材料生成部30において、その熱可塑性樹脂が溶融して流動性が発現されるものとしてもよい。
材料供給部20に原材料MRとして投入される金属材料やセラミック材料の粉末材料には、例えば、以下のような溶剤を添加することもできる。溶剤は、下記の中から選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
<溶剤の例>
水;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル等の酢酸エステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、アセチルアセトン等のケトン類;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;テトラアルキルアンモニウムアセテート類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;ピリジン、γ−ピコリン、2,6−ルチジン等のピリジン系溶剤;テトラアルキルアンモニウムアセテート(例えば、テトラブチルアンモニウムアセテート等);ブチルカルビトールアセテート等のイオン液体等
その他に、材料供給部20に原材料MRとして投入される金属材料やセラミック材料の粉末材料には、例えば、以下のようなバインダーを添加することもできる。
<バインダーの例>
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロース系樹脂或いはその他の合成樹脂又はPLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)或いはその他の熱可塑性樹脂。
(C2)他の実施形態2:
上記第1実施形態の弁機構70は、制御部101の制御によって、弁体の回転角を段階的に調節可能であってもよい。これにより、流路65と流路63,64とを接続する流路の断面積が段階的に調節される。弁機構70は、ノズル61,62によって規定される2種類の吐出量のほか、第一状態での第一ノズル61からの吐出量と、第二状態での第二ノズル62からの吐出量とをそれぞれ段階的に調節できる。同様に、上記第2実施形態の開閉機構75も、制御部101の制御によって、弁体73の回転角を段階的に調節可能であってもよい。
(C3)他の実施形態3:
上記各実施形態では、三次元造形ユニット100は、熱溶解積層法であるFDM(Fused Deposition Modeling)方式を採用しているが、光造形(SLA)方式など他の形式であってもよい。例えば、造形材料生成部30として、フラットスクリュー40を利用している構成の代わりに、スクリュー方式、プランジャー方式、プリプラ方式といった種々の方式を採用した造形ヘッドであってもよい。Z方向の長さが直径よりも長いインラインスクリューを回転させてノズル61,62から造形材料を押し出す構成を有していてもよい。造形ユニット100は、フラットスクリュー40や上述したインラインスクリューを用いる構成ではなく、通常のFDM方式を採用していてもよい。造形ユニット100では、熱可塑性樹脂からなるフィラメントが巻き回されたボビンから、ノズルへと、フィラメントを繰り出し、ノズル内に設けられたヒーターによって、そのフィラメントを溶融させ、造形材料としてノズルから吐出させる構成が採用されてもよい。
(C4)他の実施形態4:
造形ユニット100b、100cの開閉機構75は、ピストンが流路65内に突出して流路65を閉塞するプランジャーを用いた機構や、流路65に交差する方向に移動して流路65を閉塞するシャッターを用いた機構によって構成されてもよい。開閉機構75は、上記実施形態のバタフライバルブや、上述のシャッター機構、プランジャー機構のうちの2つ以上を組み合わせて構成されてもよい。また、開閉機構75自体を備えず、例えば、ノズル61,62の移動速度を速めることによって造形テーブル81上の造形材料の堆積量を小さくするなど、ノズル61,62の移動速度の変化によって造形テーブル81上の造形材料の堆積量を調節する機構を備えていてもよい。
(C5)他の実施形態5:
上記第2実施形態の三次元造形装置10bは吐出量の異なる2つの造形ユニット100bと、造形ユニット100cとの二つの造形ユニットを備える。これに対して、造形ユニット100cのみの造形ユニットを備える態様であってもよい。この態様において、制御部101は、造形ユニット100cの駆動モーター32の回転数を制御してフラットスクリュー40の回転数を制御する。より具体的には、第一造形制御では、第一吐出量に相当する吐出量となるようにフラットスクリュー40の回転数を制御する。第二造形処理では、第一造形処理よりもフラットスクリュー40の回転数を大きくすることによって、第二吐出量に相当する吐出量となるように制御する。このように、フラットスクリュー40の回転数によって、第一造形制御と第二造形制御とで吐出量を変更する態様としてもよい。
(C6)他の実施形態6:
上記各実施形態の三次元造形装置10および三次元造形装置10bは、切削部である切削ユニット200を備えているが、切削ユニット200を備えない態様であってもよい。
(C7)他の実施形態7:
上記各実施形態において、第二造形制御では、ユニット移動機構90は、X軸駆動部92と、Y軸駆動部94とによって、造形ユニット100と切削ユニット200のX−Y平面上の位置を変化させる。これに対して、ユニット移動機構90は、更にZ軸駆動部を備えてもよく、ユニット移動機構90がZ方向の移動機構を備える場合には、Z方向成分を互いに反対方向に移動させるように制御されてもよい。
(C8)他の実施形態8:
上記各実施形態において、図6に示す造形データの生成は、三次元造形装置10の制御部101によって実行される。これに対して、造形データは、ネットワークを介して接続されるサーバーやコンピューター等、三次元造形装置10以外の機器等によって生成されてもよい。この態様において、三次元造形装置10は、造形処理を開始する際、例えば無線通信によって三次元造形装置10以外の機器から造形データを受信して、受信した造形データを用いた造形処理を実行する。
(C9)他の実施形態9:
上記第1実施形態において、弁機構70の弁体は、第一流路63および第二流路64を接続する接続部に備えられる。これに対して、弁機構70の弁体は、接続部に備えられず、第一流路63と第二流路64とのそれぞれの流路内に一つずつ備えられる態様であってもよい。このような態様において、例えば、流路63,64それぞれに対応する独立した2つの駆動軸に一つずつ弁体が設けられる態様であってもよく、流路63,64に共通する1の駆動軸に流路63,64それぞれに対応する弁機構が設けられる態様であってよい。
D.他の形態:
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本発明は、以下の形態によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本発明の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本発明の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
(1)本開示の一形態によれば、三次元造形物を造形する三次元造形装置が提供される。この三次元造形装置は、造形材料を吐出するノズルを有する吐出部と、前記吐出部から吐出された前記造形材料が堆積されるテーブルと、前記テーブルの位置を変化させる第一移動機構と、前記吐出部の位置を変化させる第二移動機構と、前記吐出部と、前記第一移動機構と、前記第二移動機構とを制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記第一移動機構と前記第二移動機構とのいずれか一方を制御して、前記テーブルと前記吐出部との相対位置を変えながら、前記吐出部から前記テーブルに向かって前記造形材料を吐出させ、前記三次元造形物の外郭を構成する第一部位を造形する第一造形制御と、前記第一移動機構と前記第二移動機構とを制御して、前記吐出部と前記テーブルとを反対方向に移動させながら、前記吐出部からの単位時間あたりの前記造形材料の吐出量を、前記第一造形制御での前記吐出量よりも大きくして、前記吐出部から前記テーブルに向かって前記造形材料を吐出させ、前記第一部位の内側である第二部位を、前記第一造形制御より速い速度で造形する第二造形制御と、を実行してよい。この形態の三次元造形装置によれば、第一移動機構と第二移動機構との制御の組み合わせを変更して、造形物の外郭を構成する第一部位での造形速度よりも、内部領域を構成する第二部位での造形速度が速くなるように切り換えられる。第二部位の造形速度を向上させることで、三次元造形物の製造を効率良く行うことができる。また、吐出部とテーブルをともに反対方向に移動させながら造形することで、いずれか一方の移動機構での上限速度を超えた速度で、吐出部とテーブルとの相対位置を変えることができ、造形速度をより高めることができる。さらに、三次元造形物の外観への影響が大きい外部領域を、小さい吐出量で形成し、三次元造形物の外観への影響の小さい内部領域を、大きい吐出量で形成することで、三次元造形物の外観を精度良く造形しつつ、三次元造形物の製造を効率良く行うことができる。
(2)上記形態の三次元造形装置において、前記ノズルは、第一ノズルと、前記第一ノズルのノズル径よりも大きなノズル径を有する第二ノズルと、を含み、前記第一造形制御では、前記第一ノズルを用いて前記第一部位を造形し、前記第二造形制御では、前記第二ノズルを用いて前記第二部位を造形してよい。この形態の三次元造形装置によれば、吐出量の異なるノズルを切り替えることによって、造形材料の吐出を、より高い精度で簡易に切り換えることができる。
(3)上記形態の三次元造形装置において、前記吐出部は、前記第一ノズルと連通し、前記造形材料が流通する第一流路と、前記第二ノズルと連通し、前記造形材料が流通する第二流路と、前記第一流路および前記第二流路を接続する接続部と、前記制御部によって制御され、前記接続部に設けられた弁機構と、を備えてよい。前記制御部は、前記第一造形制御では、前記弁機構を制御して前記造形材料を前記第一ノズルから吐出させる第一状態とし、前記第二造形制御では、前記弁機構を制御して前記造形材料を前記第二ノズルから吐出させる第二状態としてよい。この形態の三次元造形装置によれば、弁機構によって第1状態と第2状態とを切替えることができる。そのため、1台の三次元造形装置で吐出量の異なる2つのノズルを使い分けて造形できる。
(4)上記形態の三次元造形装置において、材料を溶融して前記造形材料とする溶融部を備えてよい。前記溶融部は、駆動モーターと、スクロール溝が形成されたスクロール溝形成面を有し、前記駆動モーターにより回転するスクロール部と、前記スクロール溝形成面に対面し、ヒーターを有するバレル部と、を備えてよい。前記スクロール部の回転と前記ヒーターによる加熱により前記スクロール部と前記バレル部との間に供給された前記材料を溶融して前記造形材料としてよい。この形態の三次元造形装置によれば、フラットスクリューを利用していることによって、造形材料の生成機構を小型化することができる。
(5)上記形態の三次元造形装置において、前記制御部は、前記スクロール部の単位時間あたりの回転数を制御して、前記吐出部からの前記吐出量を調節してよい。この形態の三次元造形装置によれば、装置を小型化しつつ、簡易な方法により吐出量を調整することができる。
(6)上記形態の三次元造形装置において、更に、吐出されて硬化した後の前記造形材料の表面を切削する切削部を備えてよい。この形態の三次元造形装置によれば、吐出後に硬化した造形材料の表面を切削できる。これにより、例えば、堆積した造形材料の表面の凹凸を切削して平坦化させることによって、造形材料の寸法精度を高めることができ、三次元造形物の外観を精度良く造形できる。
(7)本開示の他の形態によれば、三次元造形物の製造方法が提供される。この三次元造形物の製造方法は、テーブルとノズルとの相対位置を変えながら、前記ノズルから前記テーブルに向かって造形材料を吐出して、前記三次元造形物の外郭を構成する第一部位を造形する第一工程と、前記造形材料を吐出して前記三次元造形物の前記第一部位の内側である第二部位を造形する第二工程と、を備える。前記第二工程において、単位時間あたりの前記ノズルからの前記造形材料の吐出量を、前記第一工程の前記吐出量よりも大きくし、前記ノズルと前記テーブルをそれぞれ反対方向に移動させて前記相対位置を変えながら前記第二部位を造形してよい。
本開示は、三次元造形物の製造方法や三次元造形装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、前記の製造方法や装置によって造形された三次元造形物や、その三次元造形物の構造、三次元造形物の造形方法、造形材料の吐出方法、三次元造形装置の制御方法などの形態で実現することができる。また、前述の方法を実現するための制御装置やコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体(non-transitory storage medium)等の形態で実現することができる。
10…三次元造形装置、10b…三次元造形装置、20…材料供給部、22…連通路、30…造形材料生成部、31…スクリューケース、32…駆動モーター、40…フラットスクリュー、42…溝部、43…凸条部、44…材料流入口、46…中央部、47…上面、48…下面、50…スクリュー対面部、52…スクリュー対向面、54…案内溝、56…連通孔、58…ヒーター、60…吐出部、60b…吐出部、60c…吐出部、61…第一ノズル、62…第二ノズル、63…第一流路、64…第二流路、65…流路、70…弁機構、72…駆動軸、73…弁体、75…開閉機構、76…バルブ駆動部、80…ステージ移動機構、81…造形テーブル、82…X軸駆動部、84…Y軸駆動部、86…Z軸駆動部、90…ユニット移動機構、92…X軸駆動部、94…Y軸駆動部、96…キャリッジ、100…三次元造形ユニット、101…制御部、200…切削ユニット

Claims (7)

  1. 三次元造形物を造形する三次元造形装置であって、
    造形材料を吐出するノズルを有する吐出部と、
    前記吐出部から吐出された前記造形材料が堆積されるテーブルと、
    前記テーブルの位置を変化させる第一移動機構と、
    前記吐出部の位置を変化させる第二移動機構と、
    前記吐出部と、前記第一移動機構と、前記第二移動機構とを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第一移動機構と前記第二移動機構とのいずれか一方を制御して、前記テーブルと前記吐出部との相対位置を変えながら、前記吐出部から前記テーブルに向かって前記造形材料を吐出させ、前記三次元造形物の外郭を構成する第一部位を造形する第一造形制御と、
    前記第一移動機構と前記第二移動機構とを制御して、前記吐出部と前記テーブルとを反対方向に移動させながら、前記吐出部からの単位時間あたりの前記造形材料の吐出量を、前記第一造形制御での前記吐出量よりも大きくして、前記吐出部から前記テーブルに向かって前記造形材料を吐出させ、前記第一部位の内側である第二部位を、前記第一造形制御より速い速度で造形する第二造形制御と、を実行する、
    三次元造形装置。
  2. 請求項1に記載の三次元造形装置であって、
    前記ノズルは、第一ノズルと、前記第一ノズルのノズル径よりも大きなノズル径を有する第二ノズルと、を含み、
    前記第一造形制御では、前記第一ノズルを用いて前記第一部位を造形し、
    前記第二造形制御では、前記第二ノズルを用いて前記第二部位を造形する、三次元造形装置。
  3. 請求項2に記載の三次元造形装置であって、
    前記吐出部は、
    前記第一ノズルと連通し、前記造形材料が流通する第一流路と、
    前記第二ノズルと連通し、前記造形材料が流通する第二流路と、
    前記第一流路および前記第二流路を接続する接続部と、
    前記制御部によって制御され、前記接続部に設けられた弁機構と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第一造形制御では、前記弁機構を制御して前記造形材料を前記第一ノズルから吐出させる第一状態とし、
    前記第二造形制御では、前記弁機構を制御して前記造形材料を前記第二ノズルから吐出させる第二状態とする、三次元造形装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の三次元造形装置であって、
    材料を溶融して前記造形材料とする溶融部を備え、
    前記溶融部は、
    駆動モーターと、
    スクロール溝が形成されたスクロール溝形成面を有し、前記駆動モーターにより回転するスクロール部と、
    前記スクロール溝形成面に対面し、ヒーターを有するバレル部と、を備え、
    前記スクロール部の回転と前記ヒーターによる加熱により前記スクロール部と前記バレル部との間に供給された前記材料を溶融して前記造形材料とする、
    三次元造形装置。
  5. 請求項4に記載の三次元造形装置であって、
    前記制御部は、前記スクロール部の単位時間あたりの回転数を制御して、前記吐出部からの前記吐出量を調節する、
    三次元造形装置。
  6. 更に、吐出されて硬化した後の前記造形材料の表面を切削する切削部を備える、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の三次元造形装置。
  7. 三次元造形物の製造方法であって、
    テーブルとノズルとの相対位置を変えながら、前記ノズルから前記テーブルに向かって造形材料を吐出して、前記三次元造形物の外郭を構成する第一部位を造形する第一工程と、
    前記造形材料を吐出して前記三次元造形物の前記第一部位の内側である第二部位を造形する第二工程と、を備え、
    前記第二工程において、
    単位時間あたりの前記ノズルからの前記造形材料の吐出量を、前記第一工程の前記吐出量よりも大きくし、
    前記ノズルと前記テーブルをそれぞれ反対方向に移動させて前記相対位置を変えながら前記第二部位を造形する、
    三次元造形物の製造方法。
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