JP2019212396A - リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法、リチウムイオン二次電池用正極活物質、及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
1−1.遷移金属複合水酸化物粒子
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する過程においては、遷移金属複合水酸化物粒子(以下、「複合水酸化物粒子」という。)をリチウムイオン二次電池用正極活物質の前駆体として用いる。複合水酸化物粒子は、複数の板状一次粒子が凝集して形成された二次粒子から構成されることが好ましい。また、二次粒子は、微細一次粒子が凝集して形成された中心部を有し、当該中心部の外側に当該板状一次粒子が凝集して形成された外周部を備えることが好ましく、かかる中心部は、外周部より高濃度の添加元素を含むことがより好ましい。このような中心部を有する複合水酸化物粒子を用いることによって、より高い出力特性を有する中空構造の正極活物質を得ることが可能となる。なお、本実施形態における複合水酸化物粒子の二次粒子の平均粒径は、3μm〜15μmであることが好ましい。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する過程で用いる好適な複合水酸化物粒子は、複数の板状一次粒子が凝集して形成された略球状の二次粒子となっている。また、粒子内部は、微細一次粒子からなる中心部を有し、当該中心部の外側に微細一次粒子よりも大きな板状一次粒子からなる外周部を有する構造を備えていることが好ましい。このような複数の板状一次粒子が凝集した構造により、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質であるリチウムニッケルマンガン複合酸化物を形成する焼結工程において、粒子内へのリチウムの拡散が十分に行われるため、リチウムの分布が均一で良好な正極活物質が得られる。このような複合水酸化物粒子やその製造方法は、例えば、前述した特許文献1や特許文献2に詳細に開示されている。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する過程で用いる複合水酸化物粒子は、二次粒子の平均粒径が、好ましくは3μm〜12μm、より好ましくは3μm〜10μmに調整される。二次粒子の平均粒径は、この複合水酸化物粒子を前駆体とする正極活物質の平均粒径と相関する。このため、二次粒子の平均粒径をこのような範囲に制御することで、この複合水酸化物粒子を前駆体とする正極活物質の平均粒径を所定の範囲に制御することが可能となる。なお、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質において、二次粒子の平均粒径とは、体積基準平均粒径(MV)を意味し、例えば、レーザ光回折散乱式粒度分析計で測定した体積積算値から求めることができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する過程で用いる複合水酸化物粒子は、粒度分布の広がりを示す指標である〔(d90−d10)/平均粒径〕が、0.65以下、好ましくは0.55以下、より好ましくは0.50以下となるように調整される。正極活物質の粒度分布は、その前駆体である複合水酸化物粒子の影響を強く受ける。このため、微細粒子や粗大粒子を多く含む複合水酸化物粒子を前駆体とした場合には、正極活物質にも微細粒子や粗大粒子が多く含まれることとなり、これを用いた二次電池の安全性、サイクル特性及び出力特性を十分に改善することができなくなる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する過程で用いる複合水酸化物粒子は、一般式(A):NixMnyCozMt(OH)2+a(x+y+z+t=1、0.3≦x≦0.8、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0≦t≦0.1、0≦a≦0.5、Mは、Nb、Mo、Ta、Zr、Wから選択される1種以上の添加元素)で表される。このような複合水酸化物粒子を前駆体とすることで、後述する一般式(B)で表される正極活物質を容易に得ることができ、より高い電池性能を実現することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する過程で用いる複合水酸化物粒子は、例えば、反応槽内に、少なくとも遷移金属を含有する原料水溶液と、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液を供給することで反応水溶液を形成し、晶析反応によって、リチウムイオン二次電池用正極活物質の前駆体となる遷移金属複合水酸化物粒子を製造する方法で得られる。
上記複合水酸化物粒子の製造方法では、晶析反応を、主として核生成を行う核生成工程と、主として粒子成長を行う粒子成長工程の2段階に明確に分離すると共に、各工程における晶析条件を調整することにより、特に、粒子成長工程において、反応雰囲気を切り換えることにより、上述した粒子構造、平均粒径及び粒度分布を備える複合水酸化物粒子を効率よく得ることを可能としている。
核生成工程では、はじめに、この工程における原料となる遷移金属の化合物を水に溶解し、原料水溶液を調製する。同時に、反応槽内に、アルカリ水溶液と、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液を供給及び混合して、液温25℃基準で測定するpH値が12.0〜14.0、アンモニウムイオン濃度が3g/L〜25g/Lである反応前水溶液を調製する。なお、反応前水溶液のpH値はpH計により、アンモニウムイオン濃度はイオンメータにより測定することができる。
核生成工程終了後、反応槽内の核生成用水溶液のpH値を、液温25℃基準で10.5〜12.0に調整し、粒子成長工程における反応水溶液である粒子成長用水溶液を形成する。pH値は、アルカリ水溶液の供給を停止することでも調整可能であるが、粒度分布の狭い複合水酸化物粒子を得るためには、一旦、全ての水溶液の供給を停止してpH値を調整することが好ましい。具体的には、全ての水溶液の供給を停止した後、核生成用水溶液に、原料となる金属化合物を構成する酸と同種の無機酸を供給することにより、pH値を調整することが好ましい。
原料水溶液中における添加元素以外の元素に対する添加元素の濃度は、酸化性雰囲気における濃度を、非酸化性雰囲気における濃度より高くする。酸化性雰囲気における濃度は、非酸化性雰囲気における濃度の好ましく2倍以上、より好ましくは5倍以上とする。特に好ましくは、酸化性雰囲気においては添加元素を含む水溶液を添加し、非酸化性雰囲気においては前記添加元素を含む水溶液の添加を停止する。酸化性雰囲気で形成した微細一次粒子が凝集した中心部は、正極活物質を製造した際に、非酸化性雰囲気において形成された板状一次粒子が凝集して形成された外周部の内側に収縮して中空部を形成する。
上述のようにして得られる複合水酸化物粒子の粒径は、粒子成長工程や核生成工程の時間、核生成用水溶液や粒子成長用水溶液のpH値や、原料水溶液の供給量により制御することができる。例えば、核生成工程を高pH値で行うことにより、又は、粒子生成工程の時間を長くすることにより、供給する原料水溶液に含まれる金属化合物の量を増やし、核の生成量を増加させ、得られる複合水酸化物粒子の粒径を小さくすることができる。反対に、核生成工程における核の生成量を抑制することで、得られる複合水酸化物粒子の粒径を大きくすることができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する過程で用いる複合水酸化物粒子の製造方法では、核生成用水溶液とは別に、粒子成長工程に適したpH値及びアンモニウムイオン濃度に調整された成分調整水溶液を用意し、この成分調整用水溶液に、核生成工程後の核生成用水溶液、好ましくは核生成工程後の核生成用水溶液から液体成分の一部を除去したものを添加及び混合して、これを粒子成長用水溶液として、粒子成長工程を行ってもよい。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法においては、原料水溶液中の金属元素の比率が概ね得られる複合水酸化物粒子の組成比となる。このため、原料水溶液は、目的とする複合水酸化物粒子の組成に応じて、各金属元素の含有量を適宜調整することが必要となる。例えば、上述した一般式(A)で表される複合水酸化物粒子を得ようとする場合には、原料水溶液中の金属元素の比率をNi:Mn:Co:M=x:y:z;t(ただし、x+y+z+t=1、0.3≦x≦0.80、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0≦t≦0.1)となるように調整することが必要となる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する過程で用いる複合水酸化物粒子の製造方法においては、液温25℃基準におけるpH値を、核生成工程においては12.0〜14.0の範囲に、粒子成長工程においては10.5〜12.0の範囲に制御することが必要となる。なお、いずれの工程においても、晶析反応中のpH値の変動幅は、±0.2以内に制御することが好ましい。pH値の変動幅が大きい場合には、核生成量と粒子成長の割合が一定とならず、粒度分布の狭い複合水酸化物粒子を得ることが困難となる。
上述のような複合水酸化物粒子が中心部を有する好ましい構造は、核生成工程及び粒子成長工程における反応水溶液のpH値を上述のように制御すると共に、これらの工程における反応雰囲気を制御することにより形成される。従って、このような複合水酸化物粒子の製造方法においては、各工程におけるpH値の制御と共に、反応雰囲気を制御する。すなわち、各工程におけるpH値を上述のように制御した上で、核生成工程と粒子成長工程の初期の反応雰囲気を酸化性雰囲気に調整することで、微細一次粒子が凝集した中心部が形成される。また、粒子成長工程の途中で、酸化性雰囲気から非酸化性雰囲気に切り替えることにより、中心部の外側に、板状一次粒子が凝集した外周部が形成される。
反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度は、好ましくは3g/L〜25g/L、より好ましくは5g/L〜20g/Lの範囲内で一定値に保持する。反応水溶液中においてアンモニウムイオンは錯化剤として機能するため、アンモニウムイオン濃度が3g/L未満では、金属イオンの溶解度を一定に保持することができず、また、反応水溶液がゲル化しやすくなり、形状や粒径の整った複合水酸化物粒子を得ることが困難となる。一方、アンモニウムイオン濃度が25g/Lを超えると、金属イオンの溶解度が大きくなりすぎるため、反応水溶液中に残存する金属イオン量が増加し、組成ずれ等の原因となる。なお、晶析反応中にアンモニウムイオン濃度が変動すると、金属イオンの溶解度が変動し、均一な複合水酸化物粒子が形成されなくなる。このため、核生成工程と粒子成長工程を通じて、アンモニウムイオン濃度の変動幅を一定の範囲に制御することが好ましく、具体的には、±5g/Lの変動幅に制御することが好ましい。
反応水溶液の温度(反応温度)は、核生成工程と粒子成長工程を通じて、好ましくは20℃以上、より好ましくは20℃〜60℃の範囲に制御することが必要となる。反応温度が20℃未満では、反応水溶液の溶解度が低くなることに起因して、核生成が起こりやすくなり、得られる複合水酸化物粒子の平均粒径や粒度分布の制御が困難となる。なお、反応温度の上限は、特に制限されることはないが、60℃を超えると、アンモニアの揮発が促進され、反応水溶液中のアンモニウムイオンを一定範囲に制御するために供給するアンモニウムイオン供給体を含む水溶液の量が増加し、生産コストが増加してしまう。
正極活物質に添加元素を加えるため、被覆工程を備えてもよい。被覆方法は、複合水酸化物粒子を添加元素Mが含まれる化合物によって均一に被覆することができる限り、特に制限されることはない。例えば、複合水酸化物粒子をスラリー化し、そのpH値を所定の範囲に制御した後、添加元素Mを含む化合物を溶解した水溶液(被覆用水溶液)を添加し、複合水酸化物粒子の表面に添加元素Mを含む化合物を析出させることで、添加元素を含む化合物によって均一に被覆された複合水酸化物粒子を得ることができる。この場合、被覆用水溶液に代えて、添加元素のアルコキシド溶液をスラリー化した複合水酸化物粒子に添加してもよい。また、複合水酸化物粒子をスラリー化せずに、添加元素を含む化合物を溶解した水溶液又はスラリーを吹き付けて乾燥させることにより被覆してもよい。更に、複合水酸化物粒子と添加元素を含む化合物が懸濁したスラリーを噴霧乾燥させる方法により、又は、複合水酸化物粒子と添加元素を含む化合物を固相法で混合する等の方法により被覆することもできる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する過程で用いる複合水酸化物粒子を製造するための晶析装置(反応槽)としては、上述した散気管によって反応雰囲気の切り替えを行うことができるものである限り、特に制限されることはない。しかしながら、晶析反応が終了するまで、析出した生成物を回収しないバッチ式晶析装置を用いることが好ましい。このような晶析装置であれば、オーバーフロー方式によって生成物を回収する連続晶析装置とは異なり、成長中の粒子がオーバーフロー液と同時に回収されることがないため、粒度分布の狭い複合水酸化物粒子を容易に得ることができる。また、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を製造する過程で用いる複合水酸化物粒子の製造方法では、晶析反応中の反応雰囲気を適切に制御することが必要となるため、密閉式の晶析装置を用いることが好ましい。
2−1.リチウムイオン二次電池用正極活物質
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質は、一般式(B):Li1+uNixMnyCozMtO2(−0.05≦u≦0.50、x+y+z+t=1、0.3≦x≦0.80、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0≦t≦0.1、Mは、Nb、Mo、Ta、Zr、Wから選択される1種以上の添加元素)で表され、層状構造を有する六方晶系の結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物粒子からなることを特徴とする。また、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極活物質を構成するリチウム遷移金属複合酸化物粒子は、複数の一次粒子が凝集して形成された二次粒子からなり、当該正極活物質を走査型電子顕微鏡を用いて観察した際に、5個以上の二次粒子が凝集した凝集粒子の割合は、視野中の二次粒子数に占める割合が0.7%以下であることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質は、複数の一次粒子が凝集して形成された二次粒子から構成される。より高い出力特性を有するためには、二次粒子は、外殻部と、外殻部の内側一次粒子が存在しない中空部とを備えていることが好ましい。中空構造を有する正極活物質では、一次粒子間の粒界又は空隙から電解液が浸入して、粒子内部の中空側の一次粒子表面における反応界面でもリチウムの挿脱入が行われるため、Liイオン、電子の移動が妨げられず、出力特性を高くすることができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質は、平均粒径が、好ましくは3μm〜15μm、より好ましくは3μm〜10μmとなるように調整される。正極活物質の平均粒径がこのような範囲にあれば、この正極活物質を用いた二次電池の単位体積あたりの電池容量を増加させることができるばかりでなく、安全性や出力特性も改善することができる。これに対して、平均粒径が3μm未満では、正極活物質の充填性が低下し、単位体積あたりの電池容量を充分に増加させることができないことがある。一方、平均粒径が15μmを超えると、正極活物質の反応面積が低下し、電解液との界面が減少するため、出力特性を充分に改善することができないことがある。なお、正極活物質の平均粒径とは、上述した複合水酸化物粒子と同様に、体積基準平均粒径(MV)を意味し、例えば、レーザ光回折散乱式粒度分析計で測定した体積積算値から求めることができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質は、走査型電子顕微鏡を用いて倍率1000倍で観察した際に、5個以上の二次粒子が凝集した凝集粒子の割合は、視野中の二次粒子数に占める割合が0.7%以下である。このように凝集粒子を低減することで、正極中の正極活物質粒子の分布が均一になり、Liの挿抜と電流の流れを均一にすることができ、電池容量とサイクル特性を向上させることができる。凝集粒子が増加すると、正極中の正極活物質粒子の分布が不均一になり、上記電池特性を改善することが困難である。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質は、一般式(B):Li1+uNixMnyCozMtO2(−0.05≦u≦0.50、x+y+z+t=1、0.3≦x≦0.80、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0≦t≦0.1、Mは、Nb、Mo、Ta、Zr、Wから選択される1種以上の添加元素)で表される正極活物質に対して好適に適用することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質は、比表面積が、0.7m2/g〜5.0m2/gであることが好ましく、1.8m2/g〜5.0m2/gであることがより好ましい。比表面積がこのような範囲にある正極活物質は、電解液との接触面積が大きく、これを用いた二次電池の出力特性を大幅に改善することができる。これに対して、正極活物質の比表面積が0.7m2/g未満では、二次電池を構成した場合に、電解液との反応面積を確保することができず、出力特性を十分に向上させることが困難となるので好ましくない。一方、正極活物質の比表面積が5.0m2/gを超えると、電解液との反応性が高くなりすぎるため、熱安定性が低下する場合があるので好ましくない。なお、正極活物質の比表面積は、例えば、窒素ガス吸着によるBET法により測定することができる。
携帯電子機器の使用時間や電気自動車の走行距離を伸ばすために、二次電池の高容量化は重要な課題となっている。一方、二次電池の電極の厚さは、電池全体のパッキングや電子伝導性の問題から数ミクロン程度とすることが要求される。このため、正極活物質として高容量のものを使用するばかりでなく、正極活物質の充填性を高め、二次電池全体としての高容量化を図ることが必要となる。このような観点から、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質では、充填性の指標であるタップ密度を、1.0g/cm3以上とすることが好ましく、1.2g/cm3以上とすることがより好ましい。タップ密度が1.0g/cm3未満では、充填性が低く、二次電池全体の電池容量を十分に改善することができない場合があるので好ましくない。一方、タップ密度の上限値は、特に制限されるものではないが、通常の製造条件での上限は、3.0g/cm3程度となる。なお、タップ密度とは、JIS Z−2504に基づき、容器に採取した試料粉末を、100回タッピングした後のかさ密度を表し、振とう比重測定器を用いて測定することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法の概略を示すフロー図である。本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法は、リチウム遷移金属複合酸化物粒子からなるリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法であって、図1に示すように、熱処理工程S1、混合工程S2、仮焼工程S3、焼成前解砕工程S4、焼成工程S5、及び焼成後解砕工程S6を有する。このような製造方法によって正極活物質を製造することによって、上述した正極活物質、特に、前述した一般式(B)で表される正極活物質を容易に得ることができる。以下、各工程について詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法においては、任意的に、混合工程の前に熱処理工程を設けて、複合水酸化物粒子を熱処理粒子としてからリチウム化合物と混合してもよい。ここで、熱処理粒子には、熱処理工程において余剰水分を除去された複合水酸化物粒子のみならず、熱処理工程により、酸化物に転換された遷移金属複合酸化物粒子(以下、「複合酸化物粒子」という)、又はこれらの混合物も含まれる。
混合工程は、前述した一般式(A)で表され、〔(d90−d10)/MV〕が0.65以下である遷移金属複合水酸化物粒子又は熱処理粒子にリチウム化合物を混合して、リチウム混合物を得る工程である。混合工程では、リチウム混合物中のリチウム以外の金属原子、具体的には、ニッケル、コバルト、マンガン及び添加元素Mとの物質量の和(Me)と、リチウムの物質量(Li)との比(Li/Me)が、0.95〜1.5、好ましくは1.0〜1.5、より好ましくは1.0〜1.35、更に好ましくは1.0〜1.2となるように、複合水酸化物粒子又は熱処理粒子とリチウム化合物を混合することが必要となる。すなわち、焼成工程の前後では、Li/Meは変化しないので、混合工程におけるLi/Meが目的とする正極活物質のLi/Meとなるように、複合水酸化物粒子又は熱処理粒子とリチウム化合物を混合することが必要となる。
仮焼工程は、混合工程で形成されたリチウム混合物を酸化性雰囲気中、750℃〜900℃、好ましくは750℃〜850℃で仮焼する。これにより、複合水酸化物粒子又は熱処理粒子中にリチウムを十分に拡散させて反応させ、焼成工程での二次粒子の焼結凝集を抑制することができる。すなわち、仮焼することにより、リチウム化合物が複合水酸化物粒子又は熱処理粒子との反応により消費され、仮焼後に残留するリチウム化合物が大幅に減少する。また、焼成工程では、リチウム遷移金属複合酸化物粒子の結晶性を高めるため、高温に保持する必要があり、この保持中にリチウム化合物が溶融してリチウム遷移金属複合酸化物の二次粒子の焼結凝集が急速に進む。
焼成前解砕工程は、焼成工程の前に、仮焼工程で仮焼したリチウム混合物を解砕する。本実施形態では、仮焼工程を酸化性雰囲気中、750℃〜900℃の高温下で行われるので、当該仮焼工程によって得られたリチウム複合酸化物粒子は、粗粒のLiOH等が十分ほぐれて無い場合等でリチウム濃度が高い部位が凝集しやすいため、凝集又は軽度の焼結が生じている場合がある。このような場合には、そのまま高温での焼成を行うと、焼結が強固になってしまい、焼成工程の後で行われる焼成後解砕工程を経て、なお、凝集粒子が残ってしまう。このため、本実施形態では、仮焼工程で生じた仮焼後のリチウム複合酸化物粒子の凝集体又は焼結体を解砕することによって、得られる正極活物質の平均粒径や粒度分布を好適な範囲に調整することができる。
焼成工程は、リチウム混合物を所定条件の下で仮焼し、複合水酸化物粒子又は熱処理粒子中にリチウムを拡散させ反応させた粒子の結晶性を高めて、リチウム遷移金属複合酸化物粒子を得る工程である。本実施形態では、仮焼工程で仮焼した前記リチウム混合物を酸化性雰囲気中、仮焼温度より高く、かつ760℃〜1050℃で焼成することを特徴とする。
焼成工程によって得られたリチウム複合酸化物粒子は、凝集又は軽度の焼結が生じている場合がある。このような場合には、焼成後のリチウム複合酸化物粒子の凝集体又は焼結体を解砕することが好ましい。これによって、得られる正極活物質の平均粒径や粒度分布を好適な範囲に調整することができる。なお、解砕とは、焼成時に二次粒子間の焼結ネッキング等により生じた複数の二次粒子からなる凝集体に、機械的エネルギを投入して、二次粒子自体をほとんど破壊することなく分離させて、凝集体をほぐす操作を意味する。また、解砕の方法としては、公知の手段を用いることができ、例えば、ピンミルやハンマーミル等を使用することができる。この際に、二次粒子を破壊しないように解砕力を適切な範囲に調整することが好ましい。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質は、用いる二次電池に限定されないが、例えば、リチウムイオン二次電池に好適に用いることができる。リチウムイオン二次電池は、正極、負極、セパレータ及び非水電解液等の、一般のリチウムイオン二次電池と同様の構成部材を備える。なお、以下に説明する実施形態は例示にすぎず、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を正極活物質として用いるリチウムイオン二次電池は、本明細書に記載されている各実施形態を基づいて、種々の変更、改良を施した形態に適用することも可能である。
上述した正極活物質を用いて、例えば、以下のようにして非水電解質二次電池の正極を作製する。まず、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質に、導電材及び結着剤を混合し、更に必要に応じて活性炭や、粘度調整等の溶剤を添加し、これらを混練して正極合材ペーストを作製する。その際、正極合材ペースト中のそれぞれの混合比も、リチウムイオン二次電池の性能を決定する重要な要素となる。例えば、溶剤を除いた正極合材の固形分を100質量部とした場合には、一般のリチウムイオン二次電池の正極と同様に、正極活物質の含有量を60質量部〜95質量部、導電材の含有量を1質量部〜20質量部及び結着剤の含有量を1質量部〜20質量部とすることができる。
以上の正極、負極、セパレータ及び非水電解液で構成される本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、円筒形や積層形等、種々の形状にすることができる。何れの形状を採る場合であっても、正極及び負極がセパレータを介して積層されて電極体とし、得られた電極体に非水電解液を含浸させ、正極集電体と外部に通じる正極端子との間、及び負極集電体と外部に通ずる負極端子との間を集電用リード等で接続し、電池ケースに密閉して、リチウムイオン二次電池を完成させる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、上述したように、本発明の一実施形態に係る正極活物質を正極活物質として用いているため、電池容量、出力特性及びサイクル特性に優れる。しかも、従来のリチウムニッケル系複合酸化物粒子からなる正極活物質を用いた二次電池との比較においても、熱安定性や安全性において優れているといえる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質を正極活物質に用いるリチウムイオン二次電池は、上述のように、電池容量、出力特性及びサイクル特性に優れており、これらの特性が高いレベルで要求されるノート型パーソナルコンピュータや携帯電話等の小型携帯電子機器の電源に好適に利用することができる。また、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、安全性にも優れており、小型化及び高出力化が可能であるばかりでなく、高価な保護回路を簡略することができるため、搭載スペースに制約を受ける輸送用機器の電源としても好適に利用することができる。
[複合水酸化物粒子の製造]
(核生成工程)
はじめに、反応槽(34L)内に、水を半分の量まで入れて撹拌しながら、槽内温度を40℃に設定した。このときの反応槽内は、大気雰囲気(酸素濃度:21容量%)とした。この反応槽内の水に、25質量%水酸化ナトリウム水溶液と25質量%アンモニア水を適量加えて、液温25℃基準で、槽内の反応液のpH値が13.0となるように調整した。更に、該反応液中のアンモニア濃度を10g/Lに調節して反応前水溶液とした。同時に、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン、硫酸ジルコニウムを、各金属元素のモル比がNi:Mn:Co:Zr=33.1:33.1:33.1:0.2となるように水に溶解し、1.8mol/Lの原料水溶液を調製した。
核生成終了後、一旦、全ての水溶液の供給を一旦停止すると共に、硫酸を加えて、pH値が、液温25℃基準で11.6となるように調整することで、粒子成長用水溶液を形成した。反応水溶液(粒子成長用水溶液)に、再度、原料水溶液と25質量%水酸化ナトリウム水溶液の供給を再開すると共に原料水溶液としてタングステン酸ナトリウム水溶液を追加供給し、25質量%アンモニア水によりアンモニア濃度を上記値に保持して、pH値を上記値に保持し、晶析を継続して粒子成長を行った。タングステン酸ナトリウム水溶液は、組成に合うように濃度と流量を調整した。30分間の粒子成長を行った後、給液を一旦停止し、反応槽内空間の酸素濃度が0.2容量%以下の非酸化性雰囲気となるまで窒素ガスを5L/minで流通させた。その後、原料水溶液とタングステン酸ナトリウム水溶液の給液を再開し、アンモニア濃度とpH値を保持して成長開始からあわせて2時間晶析を行った。
得られた複合水酸化物について、その試料を無機酸により溶解した後、ICP発光分光法により化学分析を行ったところ、その組成は、Ni0.331Mn0.331Co0.331Zr0.002W0.005(OH)2+a(0≦a≦0.5)であった。また、この複合水酸化物について、平均粒径及び粒度分布を示す〔(d90−d10)/平均粒径〕値をレーザ回折散乱式粒度分布測定装置(日機装株式会社製、マイクロトラックHRA)を用いて測定した体積積算値から算出して求めた。その結果、平均粒径は、5.2μmであり、〔(d90−d10)/平均粒径〕値は、0.48であった。
上記複合水酸化物粒子を、Li/Me=1.12となるように水酸化リチウムを秤量して混合し、リチウム混合物を調製した。混合は、シェーカーミキサ装置(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製、TURBULA TypeT2C)を用いて行った。得られたリチウム混合物を大気中(酸素:21容量%)にて、780℃で4時間仮焼した。仮焼したリチウム混合物を解砕後、5℃/分で昇温し990℃で4時間焼成し、冷却した後、解砕して正極活物質を得た。
複合水酸化物粒子と同様の方法で得られた正極活物質の粒度分布を測定したところ、平均粒径は、4.7μmであり、〔(d90−d10)/平均粒径〕値は、0.48であった。 また、複合水酸化物粒子と同様の方法で正極活物質のSEM観察及び断面SEM観察を行ったところ、得られた正極活物質は、略球状であり、粒径がほぼ均一に揃っていることが確認された。更に、走査型電子顕微鏡を用いて倍率1000倍で観察した際に、5個以上の二次粒子が凝集した凝集粒子の割合は、視野中の二次粒子数に占める割合が0.32%以下であり、5個以上の二次粒子が凝集した凝集粒子が二次粒子数約1000個に対して3個/視野以下であった。
リチウムイオン二次電池用正極活物質52.5mg、アセチレンブラック15mg、及びポリテトラフッ化エチレン樹脂(PTFE)7.5mgを混合し、100MPaの圧力で直径11mm、厚さ100μmにプレス成形して、図2に示す正極1(評価用電極)を作製した。その作製した正極1を真空乾燥機中120℃で12時間乾燥した。そして、この正極1を用いて2032型のコイン型電池Bを、露点が−80℃に管理されたAr雰囲気のグローブボックス内で作製した。
粒子成長工程において、酸化性雰囲気における原料水溶液中の添加元素(タングステン)の濃度に対して非酸化性雰囲気におけるタングステンの濃度が20%となるようにタングステン酸ナトリウム水溶液の流量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池用正極活物質を得ると共に評価を行った。得られた正極活物質の組成は、Li1.12Ni0.331Mn0.331Co0.331Zr0.002W0.005O2で表されるものであることが確認された。
仮焼温度を760、焼成温度を980℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池用正極活物質を得ると共に評価した。
仮焼温度を800、焼成温度を1000℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池用正極活物質を得ると共に評価を行った。
仮焼温度を840、焼成温度を1020℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池用正極活物質を得ると共に評価を行った。
仮焼をせず、焼成温度を980℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池用正極活物質を得ると共に評価を行った。
実施例1〜5の複合水酸化物粒子及び正極活物質は、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法に従って製造されたため、何れの正極活物質も凝集した一次粒子が焼結している外殻部と、その内側の中空部とからなる構造を備え、一次粒子の表面に添加元素の濃縮層を有していた。また、〔(d90−d10)/平均粒径〕値が何れも比較例1よりも低くなっており、かつ、凝集粒子の個数や割合も少なくなっていた。このため、これらの正極活物質を用いたコイン型電池は、比較例1と比べて何れも初期放電容量が高く、正極抵抗も低いものとなっており、優れた出力特性を有した電池となっていた。
Claims (8)
- リチウム遷移金属複合酸化物粒子からなるリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法であって、
一般式(A):NixMnyCozMt(OH)2+a(x+y+z+t=1、0.3≦x≦0.8、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0≦t≦0.1、0≦a≦0.5、Mは、Nb、Mo、Ta、Zr、Wから選択される1種以上の添加元素)で表され、粒度分布の広がりを示す指標である〔(d90−d10)/MV〕が0.65以下である遷移金属複合水酸化物粒子とリチウム化合物を混合してリチウム混合物を形成する混合工程と、
前記混合工程で形成された前記リチウム混合物を酸化性雰囲気中、750℃〜900℃で仮焼する仮焼工程と、
前記仮焼工程で仮焼した前記リチウム混合物を酸化性雰囲気中、仮焼温度より高く、かつ760℃〜1050℃で焼成する焼成工程と、
を有するリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。 - 前記焼成工程の前に、前記仮焼工程で仮焼した前記リチウム混合物を解砕する解砕工程を更に有する請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記混合工程において、前記リチウム混合物を、該リチウム混合物に含まれるリチウム以外の金属の物質量の和と、リチウムの物質量との比が、1:0.95〜1.5となるように調整する請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記混合工程前に前記遷移金属複合水酸化物粒子を105℃〜750℃で熱処理する熱処理工程を更に有する請求項1乃至3の何れか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
- リチウム遷移金属複合酸化物粒子からなるリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
前記リチウム遷移金属複合酸化物粒子は、一般式(B):Li1+uNixMnyCozMtO2(−0.05≦u≦0.50、x+y+z+t=1、0.3≦x≦0.80、0.05≦y≦0.55、0≦z≦0.4、0≦t≦0.1、Mは、Nb、Mo、Ta、Zr、Wから選択される1種以上の添加元素)で表され、層状構造を有する六方晶系の結晶構造を有しており、かつ、複数の一次粒子が凝集して形成された二次粒子からなり、
走査型電子顕微鏡を用いて観察した際に、5個以上の二次粒子が凝集した凝集粒子の割合は、視野中の二次粒子数に占める割合が0.7%以下であるリチウムイオン二次電池用正極活物質。 - 粒度分布の広がりを示す指標である〔(d90−d10)/MV〕が0.52以下である請求項5に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- 前記二次粒子は、平均粒径が3μm〜15μmである請求項5又は6に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
- 正極と、負極と、セパレータと、非水電解質とを備え、前記正極の正極活物質として、請求項5乃至7の何れか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質が用いられているリチウムイオン二次電池。
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