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JP2019190683A - 加熱調理器 - Google Patents

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JP2019190683A
JP2019190683A JP2018081085A JP2018081085A JP2019190683A JP 2019190683 A JP2019190683 A JP 2019190683A JP 2018081085 A JP2018081085 A JP 2018081085A JP 2018081085 A JP2018081085 A JP 2018081085A JP 2019190683 A JP2019190683 A JP 2019190683A
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香織 竹中
Kaori Takenaka
香織 竹中
耐治 吉田
Taiji Yoshida
耐治 吉田
智美 高嶋
Tomomi Takashima
智美 高嶋
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Abstract

【課題】被加熱物毎に異なる電界強度分布を均一に近づけて,被加熱物の加熱ムラを抑制した加熱を可能とする加熱調理器を提供することにある。【解決手段】入力手段から被加熱物に係る情報の入力を受けて,被加熱物に係る情報に応じて,被加熱物に対して他のアンテナ回転角度よりも電界強度分布が相対的に高くなるアンテナ回転角度の際は,アンテナ回転速度が相対的に速い速度となるように駆動モータを制御或いは相対的に低いマイクロ波出力となるようにマイクロ波発振器を制御し,被加熱物に対して電界強度分布が相対的に低くなるアンテナ回転角度の際は,相対的に遅い速度となるように駆動モータを制御或いは相対的に高いマイクロ波出力となるようにマイクロ波発振器を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は,加熱調理器に係り,特にマイクロ波発振器により食品を加熱するのに好適な加熱調理器に関するものである。
従来この種の代表的な加熱調理器である電子レンジでは,マイクロ波発振器としてマグネトロンを使用し,マグネトロンにより発生させたマイクロ波を加熱室内に供給し,加熱室内の食品にマイクロ波エネルギーを吸収させることによって食品を加熱している。電子レンジに使用されるマイクロ波は,例えば,周波数が915MHz〜2450MHzで,その波長が約12〜33cmであり電子レンジ庫内寸法より小さいため,電子レンジの加熱室内では定在波が発生する。加熱室内に定在波が発生すると,加熱室内に食品を配置した場合に食品の位置によって電界強度が高い部分と低い部分が存在するため,加熱後の食品に高温部分と低温部分が生じ,加熱ムラが発生する。
そのため,食品に吸収されるマイクロ波の分布を制御するために,食品を載置台に載せて加熱室内で食品を回転させる方法や,マイクロ波を放射するアンテナを回転させることで加熱室内の定在波分布を回転制御する方法が考案されている。このような構成の電子レンジでは,食品自体を回転させて加熱室内の定在波分布を変化させることや,アンテナから放射するマイクロ波を一定速度で回転させることで加熱室内の定在波分布を変化させることによって,食品に吸収されるマイクロ波エネルギーが特定位置で強くならないように制御している。
また,電子レンジでは食品の状態を検知する検知手段として,食品の表面温度を検知する赤外線センサや,食品の重量を検知する重量センサが広く使用されている。赤外線センサを使用する場合は食品の温度上昇値から所望の温度に至るまでの加熱時間を推定し,重量センサを使用する場合は食品の重量から加熱にかかる時間を推定し,それぞれ加熱時間や出力を設定している。
また,被加熱物の状態をセンサで検出して,その状態に合わせてアンテナの回転を制御し,被加熱物にマイクロ波を集中させる方法も提案されている。
特許文献1には,最大の出力を設定され,温度検出手段で検出した温度が所定温度以下の場合に,特定位置に配置された軽量負荷に対してインピーダンスを整合させて,マイクロ波を直接集中して照射できるように,回転アンテナの向きを制御するマイクロ波加熱装置が記載されている。
特許文献2には,他の箇所より多くマイクロ波を放出する多放出部を有する回転アンテナを備え,温度検知手段により検出した温度が高い被加熱物が配置された領域または温度が低い被加熱物が配置された領域に多放出部がある場合,調理室へ伝播されるマイクロ波の出力量を制御することで,温度の低い被加熱物に吸収されるマイクロ波エネルギー量を増加させる加熱調理器が記載されている。
特許文献3には,検温手段と,重量検出手段と,回転アンテナを有し,位置情報を算出し,回転アンテナ駆動手段の回転制御を行う加熱調理器が記載されている。
特開2007-227282号公報 特開2013-53795号公報 特開2004-28361号公報
上記従来技術では,マイクロ波を放射するアンテナを回転させて,アンテナから放射するマイクロ波を回転させることで加熱室内の定在波分布を変化させている。しかしながら,対象となる被加熱物により,被加熱物に対する電界強度分布は変化するため,単に加熱室内の定在波分布を回転させるだけでは,被加熱物毎に異なる特有の電界強度分布の偏りを緩和できない。
また,加熱の最初から電界強度分布の偏りがあると,各種センサを用いて被加熱物の状態を検知しても,例えば冷凍肉の解凍の場合,一度加熱ムラが生じて溶けた部分が出来ると,マイクロ波の誘電特性により,溶けた部分にマイクロ波加熱が集中してしまうため,加熱ムラがさらに拡大してしまう。
以下,特許文献1〜3に記載の装置を参照して課題について説明する。
(1)特許文献1に記載のマイクロ波利用装置は,回転アンテナのマイクロ波の放射指向性が強い部位に向けて停止,往復運動,回転速度低下制御を行う制御方法であり,冷凍肉の解凍など,被加熱物を0℃付近で加熱終了させたい場合に,マイクロ波が集中させるものである。特許文献1に記載のマイクロ波利用装置は,むしろ,冷凍肉は過加熱となり煮えてしまい,被加熱物に対する電界強度分布を均一に近づけることは出来ないため,加熱ムラを抑制できない。
(2)特許文献2に記載の加熱調理器は,複数の被加熱物の温度差を検知する温度検知部を備えており,温度が高い被加熱物が配置された領域と,温度が低い被加熱物が配置された領域でマイクロ波の出力を変えて加熱を制御する構造であり,赤外線センサの検出値を用いて複数の被加熱物の温度差を縮小する構造であるものの,やはり,被加熱物に対する電界強度分布を均一に近づけることは出来ないため,加熱ムラを抑制できない。
(3)特許文献3に記載の加熱調理器は,検温手段と重量検出手段から回転アンテナ駆動手段の回転制御を行う構造であるが,被加熱物に対する電界強度分布を均一に近づけることについての意識がなく,加熱ムラを抑制できない。
このように,これらの先行技術の例では,例えば冷凍肉の解凍など,被加熱物のムラを抑えて加熱したい場合に,加熱ムラの抑制は困難であり,例えば解凍させたい冷凍肉の一部が凍ったままである一方で,一部が過加熱となり煮えてしまう課題があった。
本発明の目的は,被加熱物毎に異なる電界強度分布に対して均一に近づけて,被加熱物の加熱ムラを抑制した加熱を可能とする加熱調理器を提供することにある。
上記目的を達成するために,本発明では,食品を収納する加熱室と,マイクロ波を発生するマイクロ波発振器と,加熱室内のマイクロ波分布を制御する回転可能な回転アンテナと,前記回転アンテナを駆動する駆動モータと,被加熱物に係る情報を入力する入力手段を備えた高周波加熱装置において,前記入力手段から前記被加熱物に係る情報の入力を受けて,前記被加熱物に係る情報に応じて,前記被加熱物に対して他のアンテナ回転角度よりも電界強度分布が相対的に高くなるアンテナ回転角度の際は,アンテナ回転速度が相対的に速い速度となるように前記駆動モータを制御し,前記被加熱物に対して電界強度分布が相対的に低くなるアンテナ回転角度の際は,相対的に遅い速度となるように前記駆動モータを制御するように構成した。
あるいは,前記入力手段から前記被加熱物に係る情報の入力を受けて,前記被加熱物に係る情報に応じて,前記被加熱物に対して電界強度分布が相対的に高くなるアンテナ角度で逆回転し,電界強度分布が相対的に高くなるアンテナ角度を通過しないように前記駆動モータを制御するように構成した。
本発明によれば,夫々の被加熱物に合わせて回転アンテナの回転速度を調整して被加熱物に対する平均電界強度を均一に近づけるため,被加熱物の加熱ムラを抑制した加熱を可能とする。
実施例1の加熱調理器本体を全面側から見た斜視図である。 実施例1の加熱調理器本体を前面側から見た断面図である。 図2に記載の加熱調理器を手前上方から見た分解斜視図である。 図2に記載の加熱調理器のマイクロ波伝送経路構造を拡大した部分断面図である。 図2に記載の加熱調理器の加熱室底面の上面図である。 図5に記載の上面図から,回転アンテナを右に90度回転させた場合の加熱室底面の上面図である。 図5に記載の上面図において,回転アンテナを1回転させた場合の平均電界強度分布が高い領域を示した模式図である。 図1に記載の加熱調理器を用いて食品を加熱調理する場合のアルゴリズムである。 実施例2に係る食品を加熱調理する場合のアルゴリズムである。
以下,本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。
実施例1の構造について,図1から図5を用いて説明する。
図1は,実施例1の加熱調理器を前面側から斜視図であり,図2は,実施例1の加熱調理器を前面側から見た断面図である。図3は,加熱調理器と手前上方から見た分解斜視図である。図4は,図2に記載の加熱調理器のマイクロ波伝送経路構造を拡大した部分断面図である。図5は,加熱調理器の加熱室3の底面を上から見た上面図である。
本実施例の加熱調理器は,マイクロ波を利用して食品を加熱するレンジ加熱機能を備え,食品が回転する載置台を備えていない,ターンテーブルレス式単機能電子レンジ(以下電子レンジ)であるが,本実施例は,ヒータによるオーブン加熱機能を備えたオーブンレンジにも適用可能である。また,本実施例の加熱調理器は,マイクロ波発振器としてマグネトロン7を備えているが,本実施例は,半導体素子で構成されたマイクロ波発振器を備えたオーブンレンジにも適用可能である。
[全体構成]
まず,電子レンジ(加熱調理器)の本体1の構造について説明する。図1と図2に示すように,電子レンジの本体1は,前方が開口した加熱室3と,加熱室3の開口に開閉可能なドア2と,加熱室3の下方に機械室4とを備えている。ドア2は上下方向に回動することで開閉が可能である。また,加熱室3及び機械室4をキャビネット10で覆うことで電子レンジの本体1が構成されている。
加熱室3の底面には,重量センサ40が3個設置されており,重量センサ40の上に食品を載置する載置台であるテーブルプレート31が配置されている。つまり,テーブルプレート31上に載置された被加熱物9の総重量を,3つの重量センサ40により計測することが可能である。また,重量センサ40が3つ配置されていることにより,重量センサ40の検出値の比から,被加熱物9の重心位置,つまり被加熱物9の配置位置を検出することが可能である。
加熱室3の上面には,赤外線センサ41が設置されている。テーブルプレート31上に載置された被加熱物9の表面温度を,赤外線センサ41により検出することが可能である。本体1には水タンク11が配置され,この水タンク11に貯水された水を加熱することで加熱室3に蒸気を供給する。
ここで,赤外線センサ41が複数の検出素子を備えているか,または温度検出位置を走査できる駆動手段(図示せず)を備えたセンサであれば,テーブルプレート31上の複数位置の温度を検出し,位置毎の表面温度を検出することが可能である。また,温度を検出する面積が小さくなるため,より小さな表面積の被加熱物9の温度を測定することができる。よってこれを利用して,赤外線センサ41の位置から見た食品の形状や,部位ごとの温度を測定・把握することができる。食品形状や温度の検出精度は検出素子の数や駆動方法によって異なるが,例えば8素子のセンサを駆動し,センサの走査方向に15分割して温度を検出する構造の場合,テーブルプレート全体を8×15=120分割した温度検出ができる。
図3と図4に示すように,テーブルプレート31の下方の加熱室3の底面には,アンテナ収納部30とその内部に回転アンテナ5が配置され,またアンテナ収納部30には導波管8を介してマグネトロン7が接続されている。マグネトロン7において発生したマイクロ波は,導波管8を介して回転アンテナ5から加熱室3の方向に照射される構造である。
テーブルプレート31はセラミックやガラスなどのマイクロ波の吸収量が小さく透過しやすい材料で構成されており,テーブルプレート31上に食品などの被加熱物9を載置した場合には,回転アンテナ5から照射されてテーブルプレート31を透過したマイクロ波によって被加熱物9を加熱することができる。また,テーブルプレート31は加熱室3の底面と略同一形状であるため,加熱室3の容積を最大限に広く使用することが可能である。
図1及び図2において,入力手段25は,ドア2の前面下側の操作パネル24に設けられ,被加熱物条件やマイクロ波加熱などの加熱手段,加熱する時間等の調理条件を入力するための操作部25bと操作部25bから入力された内容や加熱の進行状態を表示する表示部25aとで構成されている。
食品を加熱調理する際には,まず,テーブルプレート31の上に被加熱物(食品)9を載置してドア2を閉じ,操作パネル24上で加熱調理を指示する。設定した加熱方法に応じてマグネトロン7で出力されたマイクロ波を導波管8に供給し,アンテナ収納部30内部の回転アンテナ5に伝送する。回転アンテナ5に伝送されたマイクロ波はテーブルプレート31を通過して加熱室3内に放射され,テーブルプレート31上に載置された被加熱物(食品)9に吸収され,熱エネルギーに変換されることで被加熱物(食品)9の温度が上昇する。以上のように,被加熱物(食品)9の加熱調理を行う。
[マイクロ波伝送経路構成]
次に,マイクロ波伝送経路の詳細構造を説明する。図4と図5に示すように,加熱室3の底面には3つの重量センサ40上に載置されたテーブルプレート31が配置されており,テーブルプレート31の下方にはアンテナ収納部30が,またアンテナ収納部30の下方には導波管8が接続されており,アンテナ収納部30内部には回転アンテナ5が配置されている。また,導波管8とアンテナ収納部30の間には開口部である導波管開口部80を設け,導波管開口部80に貫通してアンテナ軸51を,導波管8の下壁面の外にステッピングモータ6を,導波管8内部にモータ軸61を備えている。
回転アンテナ5とアンテナ軸51はそれぞれ金属材料で構成され,電気的に導通して接続されている。モータ軸61は樹脂等の非金属材料で構成されており,回転アンテナ5及びアンテナ軸51は導波管8の壁面とは電気的に接続されていない。そのため,アンテナ軸51と導波管開口部80は同軸伝送線路を構成しており,アンテナ軸51及び回転アンテナ5をマイクロ波が直接流れることで,導波管8内部のマイクロ波をアンテナ収納部30に伝送する構造である。アンテナ収納部30に伝送されたマイクロ波は,回転アンテナ5から上方に放射され,テーブルプレート31を透過して加熱室3内に供給される。
モータ軸61とアンテナ軸51は連動可能に接続されており,ステッピングモータ6を回転駆動することで,モータ軸61とそれに接続されたアンテナ軸51及び回転アンテナ5が回転する。そのため,ステッピングモータ6を回転駆動することで回転アンテナ5を回転させることができる。
本実施例では回転アンテナ5を駆動するモータは回転速度と回転方向を制御可能なステッピングモータ6であるが,駆動モータは回転速度と回転方向を制御可能であればモータの種類は問わない。例えば,DCモータであれば入力電圧を可変できる制御回路あるいは位相制御で駆動することで回転速度を制御可能であり,ACモータであれば入力周波数を可変できる制御回路で駆動することで回転速度を調整可能である。また,ステッピングモータ6では現在の回転アンテナ5の角度位置をモータ単体で検知することが可能であるが,回転角度を検知するセンサやスイッチを設けることで,DCモータやACモータでも回転アンテナ5の角度位置の検知が可能である。
ここで,回転アンテナ5が特定方向にマイクロ波を放射する指向性の高いアンテナ形状であれば,回転アンテナ5の回転角度によって,加熱室3内部の定在波分布を制御できる。つまり電界強度が高い高電界強度領域を移動することができる。例えば,図5に示した回転アンテナ5の方向では,図5上に被加熱物に対する高電界強度領域32で示すように,加熱室3背面側(図5上方向)で被加熱物9に対する電界強度が高い定在波が発生する(図5では回転アンテナ5の角度が225度。以下,高電界強度領域32にある回転アンテナ5の角度を高電界強度領域アンテナ角度と称する)。図6に示すように,この高電界強度領域32は,回転アンテナ5の角度を変えることで位置が移動し(図6では回転アンテナ5の角度が315度。),また,図7に示すように,回転アンテナ5の位置をさらに回転させると,被加熱物に対する電界強度が高い高電界強度領域32を有しなくなる。
[制御方法]
回転アンテナ5の制御方法について,図5と図6を用いて説明する。図6は,図5の状態から回転アンテナ5を右に90度回転させた場合の上面図である。
図6に示すように図5の状態から回転アンテナ5を右に90度回転させると,被加熱物9に対して電界強度が高い定在波が発生し,高電界強度領域32が回転移動する。しかし,さらに図7に示すように,回転アンテナ5の位置をさらに回転させると,被加熱物9に対する電界強度が高い高電界強度領域32を有しなくなる。よって,被加熱物9に対して電界強度が高い回転アンテナ角度をすばやく通過させる,または通過させないことで被加熱物9に対する高電界強度領域32の被加熱物に対する影響を抑え,被加熱物9の加熱ムラを抑制した加熱が可能である。
被加熱物9に対する高電界強度領域32は,固形の冷凍ひき肉や,液体の牛乳など,被加熱物9の状態によって異なる。そのため,入力手段25に夫々の被加熱物に対する高電界強度領域32を生じるアンテナ角度を記録する。そして,入力手段25から入力された被加熱物9に対応したアンテナ角度において回転数をはやめて回転アンテナ5を動作させる。
例えば図5から図6のアンテナ角度において高電界強度領域32をもつ冷凍のひき肉の場合,1周24秒(2.5回転/分)で回転アンテナ5を回転させるところ,図5から図6はすばやく通過させるためこの角度のみ1周12秒(5回転/分)とし,倍速で回転させることで,被加熱物9に対する高電界強度領域32の影響を抑え,加熱ムラが抑制される。
[加熱方法]
本実施例の構造を用いた加熱調理器で実際に被加熱物(食品)9を加熱する場合の制御方法について,図8用いて説明する。図8は本実施例の制御アルゴリズムである。
まず,ステップS1で,テーブルプレート31上に被加熱物(食品)9を載置してドア2を閉じた状態で,入力手段25から被加熱物情報が入力される。被加熱物情報が入力されると,ステップS2で,あらかじめ設定してある夫々の被加熱物9に対する高電界強度領域アンテナ角度から,入力された被加熱物9に対応した高電界強度領域アンテナ角度を決定する。ここで,入力手段25から入力された被加熱物情報が冷凍のひき肉であれば,高電界強度領域アンテナ角度は角度225度〜315度である。
また,入力手段25から入力された被加熱物情報が液体の牛乳であれば,高電界強度領域アンテナ角度は角度45度〜120度である。
入力手段25から入力された被加熱物情報が冷凍のピザであれば,高電界強度領域アンテナ角度は角度90度〜135度である。
入力手段25から入力された被加熱物情報が冷蔵のシュウマイであれば,高電界強度領域アンテナ角度は角度0度〜75度である。
このような被加熱物9に対する高電界強度領域アンテナ角度は予め記憶装置に記憶されており,入力手段25から被加熱物情報が入力される毎に記憶装置から読み出すことで高電界強度領域アンテナ角度が得られる。
そして,ステップS3で,決定した高電界強度領域アンテナ角度において,他の角度に対し倍速1周12秒(5回転/分)となるよう回転速度を決定する。言い換えると,決定した高電界強度領域アンテナ角度以外の角度では,通常速度1周24秒(2.5回転/分)となるように回転速度が決定される。
なお,高電界強度領域アンテナ角度において,通常速度1周24秒(2.5回転/分)となるよう回転速度を決定し,決定した高電界強度領域アンテナ角度以外の角度では,通常速度の半分1周48秒(1.25回転/分)となるように回転速度を決定しても良い。
ここで,被加熱物情報が冷凍のひき肉,液体の牛乳,冷凍のピザ,冷蔵のシュウマイ,であるかに応じて,各々を高電界強度領域アンテナ角度における回転速度を1周12秒(5回転/分)(冷凍のひき肉),1周20秒(3回転/分)(液体の牛乳),1周10秒(6回転/分)(冷凍のピザ),1周30秒(2回転/分)(冷蔵のシュウマイ)と決定しても良い。
次に,ステップS11で,被加熱物(食品)9の重量と初期温度が検出されているので(例えば,重量センサ40で被加熱物(食品)9の重量の検出が可能である。また,赤外線センサ41で被加熱物(食品)9の表面温度が検出できる。),ステップS4で,被加熱物(食品)9の重量と初期温度を判別して,被加熱物(食品)9の状態(冷凍か冷蔵か等)を判別する。また被加熱物(食品)9の平面面積が検出できるため,被加熱物(食品)9の重量と合わせて食品の高さを推定する。
被加熱物(食品)9の重量と初期温度が検出できると,ステップS4の判別に基づき,ステップS5で,食品重量と指示した加熱の種類に応じてマグネトロン7の出力と加熱時間を設定し,設定された出力でマグネトロン7を駆動することで加熱を開始する。マグネトロン7によって発振されたマイクロ波は,導波管8を介してアンテナ収納部30に伝送され,回転アンテナ5から加熱室3の方向に照射される。回転アンテナ5から照射されたマイクロ波は,テーブルプレート31を通過してテーブルプレート31上に載置された食品に吸収される。
ここで,重量センサ40と赤外線センサ41の検出値,及び入力した被加熱物9に応じて設定された高電界強度領域アンテナ角度に応じて,アンテナ回転速度を変更させるのが従来構造にはない本実施例の特徴である。まずステッピングモータ6は加熱開始時の回転アンテナ5の角度を検知して,加熱開始と同時に回転アンテナ5をステッピングモータ6によって回転駆動しながら加熱を行うが,入力された被加熱物9に応じてアンテナ角度毎に適切な回転速度にステッピングモータ6の回転速度を調整する。このように制御することで,被加熱物9に対する電界強度を平均化させ,加熱ムラを抑制することができる。
マグネトロン7を駆動して加熱しつつ,ステップS6で,被加熱物(食品)9の温度等を検知する。その検知結果はステップS21として温度が記憶される。ステップS7で,記憶された被加熱物(食品)9の温度等に基づいて被加熱物(食品)9の状態を検知する。被加熱物(食品)9の状態が想定と異なっていれば,ステップS31で,加熱時間を調整することによりマグネトロン7の駆動を継続して加熱をつづけるようステップS6に戻る。一方,食品の状態が想定通りであれば,ステップS8で,マグネトロン7の駆動を停止して加熱を終了する。
なお,本実施例では,決定した高電界強度領域アンテナ角度において,他の角度に対し倍速5回転/分となるよう回転速度を決定し,他のアンテナ角度では,通常速度2.5回転/分となるように回転速度が決定したが,代替として,高電界強度領域アンテナ角度と他の角度のいずれも通常速度2.5回転/分とし,高電界強度領域アンテナ角度においてマグネトロン7の出力を半減し,他のアンテナ角度では通常出力(ステップS4の判別にで求められたマグネトロンの出力)とすることで,被加熱物毎に異なる電界強度分布を均一に近づけて,被加熱物の加熱ムラを抑制することができる。
次に,実施例2を説明する。実施例2では,実施例1と異なる部分のみ説明する。したがって,説明が省略された部分は実施例1と同様である。実施例2について,図9を用いて説明する。図9は実施例2の制御アルゴリズムである。本実施例の加熱調理器は,図8のステップS3を図9のステップS3-Aに置き換えたことが特徴であり,決定した高電界強度領域アンテナ角度を通過しないよう,決定した高電界強度領域アンテナ角度に差し掛かった際に,逆回転するようにアンテナ回転方向変更角度を決定する点が実施例1と異なる点である。
次に,実施例3を説明する。実施例3では,実施例1及び実施例2と異なる部分のみ説明する。回転アンテナ5は周期的に回転するところ,第1周目では,高電界強度領域アンテナ角度において,他の角度に対し倍速5回転/分となるよう回転速度を決定し,他のアンテナ角度では,通常速度2.5回転/分となるように回転速度を決定する。第2週目では,高電界強度領域アンテナ角度と他の角度のいずれでも通常速度2.5回転/分となるように回転速度を決定する。第3周目では,高電界強度領域アンテナ角度において,他の角度に対し倍速5回転/分となるよう回転速度を決定し,他のアンテナ角度では,通常速度2.5回転/分となるように回転速度を決定する。このように,奇数周目では,高電界強度領域アンテナ角度で倍速回転5回転/分させ,偶数周目では,倍速回転5回転/分を入れずに全周で通常速度2.5回転/分とする。
1:本体
2:ドア
3:加熱室
4:機械室
5:回転アンテナ
6:ステッピングモータ
7:マグネトロン
8:導波管
9:被加熱物(食品)
10:キャビネット
11:水タンク
18:外部排気ダクト
21:ガラス窓
22:取っ手
23:外部排気口
24:操作パネル
25:入力手段
25a:表示部
25b:操作部
30:アンテナ収納部
31:テーブルプレート
32:高電界強度領域
40:重量センサ
41:赤外線センサ
51:アンテナ軸
53:回転軸
61:モータ軸
80:導波管開口部

Claims (5)

  1. 食品を収納する加熱室と,
    マイクロ波を発生するマイクロ波発振器と,
    加熱室内のマイクロ波分布を制御する回転可能な回転アンテナと,
    前記回転アンテナを駆動する駆動モータと,
    被加熱物に係る情報を入力する入力手段を備えた加熱調理器において,
    前記入力手段から前記被加熱物に係る情報の入力を受けて,前記被加熱物に係る情報に応じて,前記被加熱物に対して他のアンテナ回転角度よりも電界強度分布が相対的に高くなるアンテナ回転角度の際は,アンテナ回転速度が相対的に速い速度となるように前記駆動モータを制御し,前記被加熱物に対して電界強度分布が相対的に低くなるアンテナ回転角度の際は,相対的に遅い速度となるように前記駆動モータを制御することを特徴とする加熱調理器。
  2. 請求項1において,前記被加熱物に係る情報に応じて,アンテナ回転速度を相対的に速い速度として開始するアンテナ回転角度と,終了するアンテナ回転角度を決定することを特徴とする加熱調理器。
  3. 請求項1において,前記アンテナ回転速度が相対的に遅い速度は通常速度よりも遅い速度であることを特徴とする加熱調理器。
  4. 請求項1において,前記アンテナ回転速度を相対的に速くするのは,所定の周期で行うことを特徴とする加熱調理器。
  5. 食品を収納する加熱室と,
    マイクロ波を発生するマイクロ波発振器と,
    加熱室内のマイクロ波分布を制御する回転可能な回転アンテナと,
    前記回転アンテナを駆動する駆動モータと,
    被加熱物に係る情報を入力する入力手段を備えた加熱調理器において,
    前記入力手段から前記被加熱物に係る情報の入力を受けて,前記被加熱物に係る情報に応じて,前記被加熱物に対して電界強度分布が相対的に高くなるアンテナ角度で逆回転し,電界強度分布が相対的に高くなるアンテナ角度を通過しないように前記駆動モータを制御することを特徴とする加熱調理器。
JP2018081085A 2018-04-20 2018-04-20 加熱調理器 Pending JP2019190683A (ja)

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