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JP2019162748A - 版洗浄装置および版洗浄方法 - Google Patents

版洗浄装置および版洗浄方法 Download PDF

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JP2019162748A
JP2019162748A JP2018051055A JP2018051055A JP2019162748A JP 2019162748 A JP2019162748 A JP 2019162748A JP 2018051055 A JP2018051055 A JP 2018051055A JP 2018051055 A JP2018051055 A JP 2018051055A JP 2019162748 A JP2019162748 A JP 2019162748A
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washing
water
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JP2018051055A
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English (en)
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梶野 一樹
Kazuki Kajino
一樹 梶野
隆明 柳田
Takaaki Yanagida
隆明 柳田
和大 正司
Kazuhiro Shoji
和大 正司
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Screen Holdings Co Ltd
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Abstract

【課題】金属ナノ粒子が分散して付着する主面を有する版を良好に洗浄する。【解決手段】洗浄水を貯留するタンクと、版を洗浄する洗浄空間を有する洗浄槽と、洗浄空間内において版の主面に対してタンク内の洗浄水を供給することで金属ナノ粒子を凝集させて金属凝集体を形成するとともに主面に沿って流れる洗浄水と一緒に金属凝集体を版から取り除く第1洗浄部と、洗浄槽と第1洗浄部とを接続して洗浄水および金属凝集体を洗浄槽からタンクに向けて流通させる配管と、配管に介挿され、配管を流れる金属凝集体をトラップする一方で洗浄水をタンクに向けて通過させるフィルタとを備えている。【選択図】図2

Description

この発明は、金属ナノ粒子が分散して付着する版の主面を洗浄する版洗浄装置および版洗浄方法に関するものである。
半導体ウェハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、磁気または光ディスク用のガラスまたはセラミック基板、有機EL用ガラス基板、太陽電池用ガラス基板またはシリコン基板、その他フレキシブル基板およびプリント基板などの電子機器向け基板に対してパターン層を形成するために、版およびブランケットを用いた印刷技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
この印刷技術では、塗布層が塗布されたブランケットに対し、基板に形成すべきパターンと反対のパターン、つまり反転パターンを有する版を押し当てて接触させることによって、ブランケット上の塗布層をパターニングして上記反転パターンを有するパターン層をブランケット上に形成する(パターニング処理)。そして、当該ブランケットを基板に押し当てて接触させることによって、上記パターン層を基板に転写する(転写処理)。
特開2013−184382号公報
上記印刷技術において、版の再利用によるランニングコストの低減を図るために、使用後の版に有機溶媒を供給して洗浄する版洗浄技術が提案されている。塗布層がレジスト材料などで構成される場合には、上記提案技術により版を良好に洗浄することが可能であった。しかしながら、近年に検討されているように上記印刷技術を配線パターンの印刷に転用する場合、版の洗浄が大きな問題となっている。配線パターンの印刷においては、銀(Ag)に代表される金属ナノ粒子を含有する塗布材料が用いられており、パターニング処理後の版のうち塗布層と接触していた主面においては乾燥状態または半乾き状態の金属ナノ粒子が分散して付着している。当該主面に対して提案技術と同様に有機溶媒を供給したとしても金属ナノ粒子を取り除くことが不可能であった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、金属ナノ粒子が分散して付着する主面を有する版を良好に洗浄することができる版洗浄装置および版洗浄方法を提供することを目的とする。
この発明の一の態様は、金属ナノ粒子が分散して付着する主面を有する版を洗浄する版洗浄装置であって、洗浄水を貯留するタンクと、版を洗浄する洗浄空間を有する洗浄槽と、洗浄空間内において版の主面に対してタンク内の洗浄水を供給することで金属ナノ粒子を凝集させて金属凝集体を形成するとともに主面に沿って流れる洗浄水と一緒に金属凝集体を版から取り除く第1洗浄部と、洗浄槽と第1洗浄部とを接続して洗浄水および金属凝集体を洗浄槽からタンクに向けて流通させる配管と、配管に介挿され、配管を流れる金属凝集体をトラップする一方で洗浄水をタンクに向けて通過させるフィルタとを備えることを特徴としている。
また、この発明の他の態様は、金属ナノ粒子が分散して付着する主面を有する版を洗浄する版洗浄方法であって、洗浄槽内においてタンクに貯留された洗浄水を版の主面に供給することで洗浄水によって金属ナノ粒子を凝集させて金属凝集体を形成するとともに主面に沿って流れる洗浄水と一緒に金属凝集体を版から取り除く工程と、版から取り除かれた金属凝集体を含有する洗浄水を洗浄槽により補集する工程と、洗浄槽により補集された洗浄水からフィルタにより金属凝集体を除去した後で洗浄水をタンクに戻す工程とを備えることを特徴としている。
なお、本明細書における「洗浄水」とは、半導体装置や液晶表示装置などの製造分野で多用されている、脱イオン水(De Ionized Water:以下「DIW」と記載する)、純水またはDIW等に界面活性剤を少量添加したものを意味している。
このように構成した発明によれば、版の主面に洗浄水が供給されると、主面上において分散して存在していた金属ナノ粒子同士が凝集し、フレーク状または薄片状の金属凝集体を形成する。この金属凝集体は主面に沿って流れる洗浄水と一緒に版から洗い流された後でフィルタにトラップされて分離除去される。一方、金属凝集体が分離除去された使用後の洗浄水はタンクに戻されて再利用に供される。
以上のように、金属ナノ粒子が分散して付着している版の主面に洗浄水を供給することで金属ナノ粒子を凝集して金属凝集体を形成し、洗浄水を一緒に版から洗い流しているため、版を良好に洗浄することができる。しかも、版から流れ出てくる洗浄水からフィルタにより金属凝集体を分離除去した洗浄水のみをタンクに戻し、再利用に供しているために、版の洗浄に要するランニングコストを低減することができる。
この発明にかかる版洗浄装置の第1実施形態を示す図である。 図1の版洗浄装置における部分平面図である。 この発明にかかる版洗浄装置の第2実施形態を示す図である。 この発明にかかる版洗浄装置の第3実施形態を示す図である。
図1はこの発明にかかる版洗浄装置の第1実施形態を示す図である。図2は図1の版洗浄装置における部分平面図である。この版洗浄装置100は、装置本体1が洗浄槽11と乾燥槽12とに区分けされている。洗浄槽11および乾燥槽12はそれぞれ洗浄空間11aおよび乾燥空間12aを有しており、これらの空間11a、12a内を版Pが搬送部2によりY方向に搬送される。なお、図1中の符号13〜15はそれぞれ搬入口、搬送口および搬出口であり、版Pは搬入口13を介して洗浄槽11に搬入され、搬送口14を介して洗浄槽11から乾燥槽12に搬送され、さらに搬出口15を介して乾燥槽12から搬出される。
搬送部2は互いに平行にY方向に沿って配列された複数の搬送ローラ21を備える。複数の搬送ローラ21は、洗浄空間11aおよび乾燥空間12aにそれぞれ配設されている。また、図示を省略しているが、Y方向において洗浄槽11の上流側および乾燥槽12の下流側にも複数の搬送ローラがそれぞれ設けられている。
搬送ローラ21は図2に示すようにローラ軸211を有し、ローラ軸211の両端には、搬送される版Pの端部下面を支持するとともに版Pの幅方向、つまり図中のX方向への変位を規制する鍔付ローラ212がそれぞれ設けられている。これら一対の鍔付ローラ212、212の間では、ローラ軸211に対して版Pの下面を支持する円盤状の複数の中間ローラ213が設けられている。これらローラ軸211、鍔付ローラ212および中間ローラ213は、装置全体を制御する制御部3からの動作指令に応じて駆動機構(図示省略)が作動するにより、その軸心周りに一体的に回転駆動される。これによって金属ナノ粒子(本実施形態では、銀ナノ粒子)が分散して付着している上面Paを鉛直上方に向けた、いわゆるフェースアップ状態で版Pが搬入口13、洗浄槽11、搬送口14、乾燥槽12および搬出口15の順に搬送される。そして、版Pは洗浄槽11の移動中に第1洗浄部4による洗浄処理を受け、乾燥槽12の移動中に乾燥部5による乾燥処理を受ける。
第1洗浄部4は洗浄水供給部6から圧送されてくる洗浄水を洗浄空間11a内で版Pの下面Pbに供給して下面洗浄を行うとともに上記洗浄水とクリーンエアー(フィルタによってろ過されて不純物を含まない空気)との混合流体を版Pの上面Paに供給して上面洗浄を行う。なお、クリーンエアーの代わりに窒素ガスを用いてもよい。
また、第1洗浄部4では、図1に示すように、版Pの搬送方向Yにおける上流側に下面洗浄用のノズル41が配置される一方、下流側に上面洗浄用のノズル42が配置されており、ノズル41、42に対して洗浄水供給部6が接続されている。この洗浄水供給部6は、図1に示すように、鉛直方向Zにおいて洗浄槽11よりも低い位置に配置されて洗浄水を貯留するタンク61と、タンク61内の洗浄水をノズル41に供給する下面供給系62と、タンク61内の洗浄水をノズル42に供給する上面供給系63と、洗浄槽11に補集された使用済みの洗浄水を回収する回収系64とを有している。タンク61では、その側面下方部に対して供給用配管611の一方端部が接続されるとともに、その側面中央部に対して循環用配管612の一方端部が接続されている。また、供給用配管611および循環用配管612の他方端部に対して下面供給系62および上面供給系63が接続されている。
下面供給系62はポンプ621、減圧弁622および三方弁623を有している。下面供給系62では、三方弁623に設けられる3つのポートがそれぞれ配管624〜626を介して供給用配管611の他方端部、循環用配管612の他方端部およびノズル41と接続されている。これらのうち配管624にはポンプ621および減圧弁622が介挿されている。このため、制御部3からの指令に応じて三方弁623の切替が行われることでポンプ621により送液されてきた洗浄水の送り先が切り替えられる。より具体的には、配管624、625が接続されるように三方弁623が切り替えられることで、タンク61、ポンプ621、減圧弁622、三方弁623および配管611、624、625、612で循環経路が形成される。そして、制御部3からの指令に応じてポンプ621が作動すると、減圧弁622により調整された圧力で上記循環経路内を洗浄水が循環する。
一方、上記のように洗浄水を循環させた状態から配管624、626が接続されるように三方弁623が切り替えられると、次のようにしてノズル41への洗浄水の供給が開始される。つまり、上記切替によりタンク61、ポンプ621、減圧弁622、三方弁623および配管611、624、626で供給経路が形成される。この切替と同時に、洗浄水の循環が停止されるとともに上記供給経路に沿って洗浄水が直ちに所望圧力でノズル41に送液される。その結果、版Pの下面Pbに向けて洗浄水が供給され、搬送される版Pの下面Pbに対する下面洗浄が実行される。
上面供給系63も基本的に下面供給系62と同様に構成されている。つまり、上面供給系63はポンプ631、減圧弁632および三方弁633を有している。上面供給系63では、三方弁633に設けられる3つのポートがそれぞれ配管634〜636を介して供給用配管611の他方端部、循環用配管612の他方端部およびノズル42と接続されている。このため、制御部3からの指令に応じて三方弁633の切替が行われることでポンプ631により送液されてきた洗浄水の送り先が切り替えられ、下面供給系62と同様に循環経路と供給経路とが選択的に形成される。つまり、配管634、635が接続されるように三方弁633が切り替えられることで循環経路が形成され、その状態でポンプ631が作動すると、減圧弁622により調整された圧力で上記循環経路内を洗浄水が循環する。一方、配管634、636が接続されるように三方弁633が切り替えられることで供給経路が形成され、次のようにしてノズル42への洗浄水の供給が開始される。つまり、上記切替によりタンク61、ポンプ631、減圧弁632、三方弁633および配管611、634、636で供給経路が形成される。この切替と同時に、洗浄水の循環が停止されるとともに上記供給経路に沿って洗浄水が直ちに所望圧力でノズル42に送液される。このノズル42は、いわゆる2流体ノズルであり、洗浄水供給部6以外にクリーンエアー供給部7にも接続されている。なお、本実施形態では、5本のノズル42をX方向に配列しているが、X方向に吐出口がスリット状に延設された、いわゆるスリットノズルを用いてもよい。
クリーンエアー供給部7は、図1に示すように、工場用力などのクリーンエアー源(窒素ガスを用いる場合には、窒素ガス供給源)とノズル42とを接続する配管71と、配管71に介挿された開閉弁72とを備えている。そして、上記したように洗浄水がノズル42に供給されるのに同期して開閉弁72が開成してクリーンエアーがノズル42に圧送される。これによって、洗浄水とクリーンエアーの混合流体が版Pの上面Paに向けてノズル42から吐出され、混合流体による版Pの上面洗浄が実行される。なお、このようにして洗浄槽11の洗浄空間11aでは洗浄水および混合流体による版Pの洗浄が行われる。そして、使用された洗浄水は洗浄槽11の内底部に補集される。この補集された洗浄水を回収するために、洗浄水供給部6に回収系64が設けられている。
回収系64は、洗浄槽11とタンク61とを接続する回収用の配管641と、配管641に介挿されたフィルタ642とを有している。フィルタ642は上記したように洗浄水により版Pを洗浄した際に版Pの上面Paに沿って流れる洗浄水と一緒に版Pから取り除かれた除去物(後で詳述する金属凝集体8)をトラップして洗浄水のみをタンク61に戻す機能を有している。特に、本実施形態では後で図2に基づいて詳述するように版Pの上面Paに分散して付着している銀ナノ粒子を凝集させた金属凝集体を除去するために、ろ過精度(捕集対象とする粒子径をミクロンで表した値)が30μmないし100μmのフィルタを用いている。したがって、回収系64によりタンク61に戻される回収物はほぼ洗浄水となっている。
このように洗浄水を回収しており、タンク61内での洗浄水の貯留量は時間とともに変動する。そこで、貯留量を確認するために、タンク61内での洗浄水の液面が所定の下限位置となっていることを検知する下限液面センサ613と、同液面が所定の上限位置となっていることを検知する上限液面センサ614とがタンク61に取り付けられている。また、タンク61には、図1に示すように、洗浄水補充部65が接続され、液面が下限位置を下回った際には洗浄水を補充する。こうしてタンク61には版Pの洗浄処理に十分な量の洗浄水が常時貯留されている。なお、同図中の符号615はタンク61の側面上方部に接続され、タンク61の貯留容量を超えた洗浄水をタンク外に排液するオーバーフロー配管を示している。
このように構成された第1洗浄部4を有する洗浄槽11に隣接して乾燥槽12が配置され、当該乾燥槽12の乾燥空間12aには乾燥部5が設けられている。乾燥部5は、版Pの上面Paおよび下面Pbに付着した洗浄水をエアーにより除去する、いわゆる液切り処理を実行して版Pを乾燥させる。乾燥空間12aには、上下一対の上エアナイフ51および下エアナイフ52が配設されている。上エアナイフ51は、複数の搬送ローラ21によって搬送される版Pの上方に配置される。上エアナイフ51は、版Pの上面Paに対向し、X方向に延びるスリット状の吐出口511を備え、当該吐出口511より下方かつ上流側(図1における左手側)に向かう気体流を、版PのX方向に亘って供給する。同様に、下エアナイフ52は版Pの下面Pbに対向し、X方向に延びるスリット状の吐出口521を備え、当該吐出口521より上方かつ上流側(図1における左手側)に向かうエアー流を、版PのX方向に亘って供給する。その結果、洗浄処理を受けた版Pに付着する洗浄水が除去される(乾燥処理)。
このように構成された版洗浄装置100では、予め記憶部(図示省略)に記憶された版洗浄プログラムにしたがって制御部3が装置各部を制御することで、いわゆるフェースアップ姿勢で版PをY方向に搬送しつつ第1洗浄部4による水洗処理および乾燥部5による乾燥処理が制御部3により統括制御されて、順次、実行される。特に、版Pの搬送が開始された時点では、下面供給系62および上面供給系63はともに循環経路に切り替えられ、図1中の点線矢印で示すように、洗浄水は循環している。そして、搬送部2により版PがY方向に搬送され、版Pの先端部、つまり(+Y)方向端部がノズル41の上方位置に移動してくるタイミングで下面供給系62においてのみ循環経路から供給経路に切り替えられ(同図の1点鎖線参照)、版Pの下面Pbへの洗浄水供給が開始される。この下面洗浄処理は版Pがノズル41の直上位置を通過するまで継続され、版Pの下面洗浄が行われる。一方、直上通過後において洗浄水の経路は循環経路に戻される。
また、版Pの下面洗浄から少し遅れて上面洗浄が行われる。すなわち、搬送部2により搬送される版Pの先端部がノズル42の下方位置に移動してくるタイミングで上面供給系63において三方弁633の開閉状態が変更されることで洗浄水の経路が循環経路から供給経路に切り替えられ(同図の1点鎖線参照)、ノズル42に向けて洗浄水が送液される。また、開閉弁72が開成されて当該ノズル42に対してクリーンエアー供給部7によりクリーンエアーが圧送される。これによって、洗浄水とクリーンエアーの混合流体が版Pの上面Paに向けてノズル42から吐出され、銀ナノ粒子が分散して付着している上面Paに対して混合流体が供給される。
銀ナノ粒子は従来より知られているように活性であり、純水やDIWに接液すると、直ちに凝集する性質を有している。このため、図2中の拡大図に示すように、版Pの上面Paへの混合流体の供給によって混合流体に含まれる洗浄水によって銀ナノ粒子(同図中ではドットにより模式的に示している)が凝集してフレーク状または薄片状の金属凝集体8を形成する。金属凝集体8は小さくても100μmを超える粒径を有しており、上面Paに沿って流れる混合流体と一緒に版Pから洗い流される。このような上面洗浄が版Pの後端部、つまり(−Y)方向端部がノズル42の下方位置を通過するまで継続される。一方、直下通過後において洗浄水の経路は循環経路に戻される。
こうして版Pの上面Paおよび下面Pbが洗浄水により洗浄された後で、版Pは洗浄槽11から乾燥槽12に搬送され、液切りによる乾燥処理を受け、版洗浄装置100から搬出される。また、上記のように洗浄処理を行っている間、洗浄槽11の内底部で補集された使用済の洗浄水と金属凝集体8(図2)は配管641を介してタンク61に向けて流れる。このとき、金属凝集体8は上記したように100μmを超える粒径を有しているため、フィルタ642にトラップされ、タンク61には洗浄水のみが戻る。このため、タンク61に金属凝集体8が混入するのを確実に防止することができ、上記のようにして回収した洗浄水を再利用に供することが可能となっている。
以上のように、本実施形態によれば、図2中の拡大図に示すように銀ナノ粒子が分散して付着している版Pの上面Paに対して混合流体(=洗浄水+クリーンエアー)を供給することによってフィルタ642によりトラップ可能なサイズにまで銀ナノ粒子を凝集させて金属凝集体8を形成している。そして、版Pの上面Paに沿って流れる混合流体と一緒に金属凝集体8を版Pから取り除いている。したがって、版Pを良好に洗浄することができる。しかも、版Pから流れ出てくる使用済の洗浄水からフィルタ642により金属凝集体8を取り除いて洗浄水のみをタンクに戻し、再利用に供しているために、版Pの洗浄に要するランニングコストを低減することができる。
また、銀ナノ粒子を凝集して金属凝集体8を形成し、これをフィルタ642で除去するため、銀ナノ粒子を直接トラップするためのフィルタに比べてフィルタ642のろ過精度を大幅に高い値に設定することができる。このことはフィルタ642のコストを低減することができるのみならず、フィルタ交換頻度を抑えることができる。また、フィルタ642での圧損を抑えることができ、本実施形態のように鉛直方向Zにおいてタンク61を洗浄槽11よりも低い位置に配置し、水頭差を利用して洗浄水を効率よく回収することができる。これらのことは、ランニングコストの低減を図る上で有利である。
さらに、銀ナノ粒子が付着した版Pの上面Paを洗浄した洗浄水をタンク61に戻しているため、タンク61に貯留された洗浄水中に抗菌効果を有する銀イオンが存在する。その結果、洗浄水を長時間繰り返して使用したとしても循環使用している洗浄水にバクテリア等が発生することなく、洗浄水の交換頻度を抑えることができ、ランニングコストを低減させることができる。
このように第1実施形態では、版Pの上面Paが本発明の「版の主面」の一例に相当している。
図3はこの発明にかかる版洗浄装置の第2実施形態を示す図である。第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、洗浄槽11の洗浄空間11aで版Pの上面Paを洗浄する洗浄手段として第2洗浄部9を追加している点である。なお、その他の構成は第1実施形態と基本的に同一であるため、同一構成については同一符号を付して構成説明を省略する。
第2洗浄部9は、洗浄空間11a内で版Pの搬送方向Yにおいて第1洗浄部4の下流側に配置されて混合流体によりスプレ洗浄された版Pの上面Paをさらにブラシ洗浄するものである。この第2洗浄部9は、図示を省略する駆動機構により回転駆動されるロールブラシ91を有している。ロールブラシ91は、搬送部2により搬送される版Pの上面Paに対して摺接可能に配置されている。このため、例えば版Pの周縁部に付着していたために、微量ながらも第1洗浄部4により除去することができなかった銀ナノ粒子などをロールブラシ91により確実に版Pの上面Paから取り除くことができる。したがって、第2実施形態によれば、洗浄効率をさらに高めることができる。
ところで、第1実施形態では、ノズル42からスプレ状に吐出される混合流体により版Pの上面Paをスプレ洗浄し、第2実施形態ではさらにブラシ洗浄を組み合わせている。このようなスプレ洗浄やブラシ洗浄を行うことで上記したように大部分の銀ナノ粒子を版Pから除去することができるが、上記洗浄中に微量ながらも銀ナノ粒子が版Pの上面Paに形成された凹凸パターン(図2中の符号PT)に入り込むことがある。そこで、凹凸パターンPTに入り込んだ銀ナノ粒子をも除去するためには、超音波洗浄部を本発明の「第3洗浄部」として第1実施形態や第2実施形態と組み合わせるのが好適である。ここでは、第2実施形態に超音波洗浄部を組み合わせた版洗浄装置100について図4を参照しつつ説明する。
図4はこの発明にかかる版洗浄装置の第3実施形態を示す図である。この版洗浄装置100では、銀ナノ粒子が分散して付着した版Pの上面Paに対して第1洗浄部4が混合流体(=洗浄水+クリーンエアー)をスプレ状に供給して銀ナノ粒子を凝集させて金属凝集体8を形成し、洗浄水と一緒に洗い流す。そして、スプレ洗浄された版Pの上面Paに対して第2洗浄部9がブラシ洗浄を行う。こうしたスプレ洗浄時およびブラシ洗浄時に微量ではあるもの銀ナノ粒子が版Pの凹凸パターンPT(図2)に入り込むことがあるが、次の超音波洗浄部10で凹凸パターンPTから効率よく除去される(超音波洗浄)。そして、これらの互いに異なる3種類の洗浄態様で洗浄された版Pから洗浄水が最後に乾燥部5により除去される。
このように第3実施形態では、銀ナノ粒子を凝集させて金属凝集体8の形で洗浄除去する態様と、銀ナノ粒子のままで超音波により除去する態様とを組み合わせているため、版Pから銀ナノ粒子を高効率で除去することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、第1洗浄部4は混合流体をノズル42からスプレ状に吐出しているが、混合流体の代わりに、洗浄水のみを供給するように構成してもよく、この場合、スプレ状に洗浄水を吐出してもよいし、X方向に延びる吐出口を有するスリットノズルをノズル42として用いてもよい。
また、上記第3実施形態では、洗浄手段として、スプレ洗浄、ブラシ洗浄および超音波洗浄を組み合わせているが、スプレ洗浄と超音波洗浄を組み合わせても同様の作用効果が得られる。
この発明は、金属ナノ粒子が分散して付着する版の主面を洗浄する版洗浄技術全般に適用することができる。
2…搬送部
4…第1洗浄部
6…洗浄水供給部
8…金属凝集体
9…第2洗浄部
10…超音波洗浄部(第3洗浄部)
11…洗浄槽
42…ノズル
61…タンク
91…ロールブラシ
100…版洗浄装置
641…配管
642…フィルタ
P…版
Pa…(版の)上面

Claims (6)

  1. 金属ナノ粒子が分散して付着する主面を有する版を洗浄する版洗浄装置であって、
    洗浄水を貯留するタンクと、
    前記版を洗浄する洗浄空間を有する洗浄槽と、
    前記洗浄空間内において前記版の前記主面に対して前記タンク内の前記洗浄水を供給することで前記金属ナノ粒子を凝集させて金属凝集体を形成するとともに前記主面に沿って流れる前記洗浄水と一緒に前記金属凝集体を前記版から取り除く第1洗浄部と、
    前記洗浄槽と前記第1洗浄部とを接続して前記洗浄水および前記金属凝集体を前記洗浄槽から前記タンクに向けて流通させる配管と、
    前記配管に介挿され、前記配管を流れる前記金属凝集体をトラップする一方で前記洗浄水を前記タンクに向けて通過させるフィルタと
    を備えることを特徴とする版洗浄装置。
  2. 請求項1に記載の版洗浄装置であって、
    前記洗浄空間内において前記第1洗浄部により洗浄された前記版の前記主面をブラシにより洗浄する第2洗浄部をさらに備える版洗浄装置。
  3. 請求項1または2に記載の版洗浄装置であって、
    前記洗浄槽から分離して設けられ、前記洗浄空間内で洗浄された前記版の前記主面を超音波洗浄する第3洗浄部をさらに備える版洗浄装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の版洗浄装置であって、
    前記フィルタは30μm〜100μmのろ過精度を有している版洗浄装置。
  5. 請求項4に記載の版洗浄装置であって、
    鉛直方向において前記洗浄槽は前記タンクよりも高い位置に配置されている版洗浄装置。
  6. 金属ナノ粒子が分散して付着する主面を有する版を洗浄する版洗浄方法であって、
    洗浄槽内においてタンクに貯留された洗浄水を前記版の前記主面に供給することで前記洗浄水によって前記金属ナノ粒子を凝集させて金属凝集体を形成するとともに前記主面に沿って流れる前記洗浄水と一緒に前記金属凝集体を前記版から取り除く工程と、
    前記版から取り除かれた前記金属凝集体を含有する前記洗浄水を前記洗浄槽により補集する工程と、
    前記洗浄槽により補集された前記洗浄水からフィルタにより前記金属凝集体を除去した後で前記洗浄水を前記タンクに戻す工程と
    を備えることを特徴とする版洗浄方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113182236A (zh) * 2021-04-06 2021-07-30 丘远斌 一种科室用真菌培养皿批量清洁设备
IT202100011015A1 (it) * 2021-04-30 2022-10-30 Bmr S P A Impianto per la lavorazione di lastre

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