JP2019085691A - 防護施設、エネルギー吸収面材及びエネルギー吸収装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】両端部において立設される端末支柱11と、エネルギー吸収特性が異なる複数の網体121〜125と、横方向に張られる複数の索体13と、を備え、複数の網体121〜125が相互に並列状に接続されることにより、多段的エネルギー吸収部12を構成し、端末支柱11の間に、多段的エネルギー吸収部12と、複数の索体13を、直列状に接続する。
【選択図】図1
Description
索体や網体を用いた防護柵には、例えば、傾斜地等において道路や家屋等を落石等から保護するために、保護対象である道路や家屋等より斜面側に設置される防護柵(落石防護柵)がある。一般的な落石防護柵は、支柱、ワイヤロープ、金網で構成される上部材を、コンクリート基礎で支持する構造であり、これにより、斜面上方からの落石を受け止め、災害を防止するものである。
このような落石防護柵に関する従来技術が、特許文献1や特許文献2によって開示されている。
これに対し、ワイヤロープに緩衝部材を備えさせてこれにエネルギーを吸収させること等により、支柱に伝達されるエネルギーを低減させることで、支柱及びこれを支える基礎のスペックを抑えることができるようにしたものがある。
緩衝部材は、基本的には、部材が塑性変形することや部材同士の摩擦によってエネルギーを吸収するものであり、従って、その緩衝能力は、選択した部材の特性に左右されるものであり、緩衝能力のレンジを大きくすることは簡単ではなかった。
両端に配される固定部と、エネルギー吸収特性が異なる複数の網体と、索体若しくは面材と、を備え、前記複数の網体が相互に並列状に接続されることにより、多段的エネルギー吸収部を構成し、前記両端の固定部の間に、前記多段的エネルギー吸収部と、前記索体若しくは面材が、直列状に接続されていることを特徴とする防護施設。
前記複数の網体の長さ若しくは目合いが異なっていることにより、エネルギー吸収特性が異なることを特徴とする構成1に記載の防護施設。
前記複数の網体を構成する素線の線径若しくは素材強度が異なっていることにより、エネルギー吸収特性が異なることを特徴とする構成1又は2に記載の防護施設。
前記索体若しくは面材の幅方向と略直交するように、前記索体若しくは面材に対して締結される連結部材を複数備え、前記複数の連結部材のそれぞれに対して、前記複数の網体がそれぞれ締結されていることを特徴とする構成1から3の何れかに記載の防護施設。
前記多段的エネルギー吸収部の一端が前記固定部に締結され、他端が前記索体若しくは面材に締結されていることを特徴とする構成1から4の何れかに記載の防護施設。
前記多段的エネルギー吸収部が、所定間隔ごとに設けられていることを特徴とする構成1から5の何れかに記載の防護施設。
前記多段的エネルギー吸収部において相互に並列状に接続される複数の網体の内の少なくとも一部の網体が、余長を有して接続されていることを特徴とする構成1から6の何れかに記載の防護施設。
前記多段的エネルギー吸収部において相互に並列状に接続される複数の網体の内、前記余長を有して接続される網体が、余長を有さない網体に対して、伸び率若しくは変形率が小さいことを特徴とする構成7に記載の防護施設。
前記両端の固定部の間に、さらに別の面材と、当該別の面材の上端側と下端側に位置する索体と、が張られていることを特徴とする構成1から8の何れかに記載の防護施設。
前記両端の固定部の間において、前記索体若しくは面材が締結されない又は前記索体若しくは面材が摺動可能に取り付けられる補助固定部を備えることを特徴とする構成1から9の何れかに記載の防護施設。
エネルギー吸収特性が異なる複数の網体が相互に並列状に接続されることにより構成された多段的エネルギー吸収部と、面材とが、直列状に接続されていることを特徴とするエネルギー吸収面材。
前記複数の網体の長さ若しくは目合いが異なっていることにより、又は、前記複数の網体を構成する素線の線径若しくは素材強度が異なっていることにより、エネルギー吸収特性が異なることを特徴とする構成11に記載のエネルギー吸収面材。
前記多段的エネルギー吸収部が、所定間隔ごとに設けられていることを特徴とする構成11又は12に記載のエネルギー吸収面材。
前記多段的エネルギー吸収部において相互に並列状に接続される複数の網体の内の少なくとも一部の網体が、余長を有して接続されていることを特徴とする構成11から13の何れかに記載のエネルギー吸収面材。
前記多段的エネルギー吸収部において相互に並列状に接続される複数の網体の内、前記余長を有して接続される網体が、余長を有さない網体に対して、伸び率若しくは変形率が小さいことを特徴とする構成14に記載のエネルギー吸収面材。
エネルギー吸収特性が異なる複数の緩衝部材と、前記複数の緩衝部材を相互に並列状に接続する端末部材と、を備えることを特徴とするエネルギー吸収装置。
前記複数の緩衝部材の寸法が異なっていることにより、又は、前記複数の緩衝部材の素材強度が異なっていることにより、エネルギー吸収特性が異なることを特徴とする構成16に記載のエネルギー吸収装置。
前記相互に並列状に接続される複数の緩衝部材の内の少なくとも一部の緩衝部材が、余長を有して接続されていることを特徴とする構成16又は17に記載のエネルギー吸収装置。
前記相互に並列状に接続される複数の緩衝部材の内、前記余長を有して接続される緩衝部材が、余長を有さない緩衝部材に対して、伸び率若しくは変形率が小さいことを特徴とする構成18に記載のエネルギー吸収装置。
図1は、本発明に係る実施形態1の防護柵を示す図であり、図1(a)は上面図、図1(b)は正面図である。
本実施形態の防護柵1は、傾斜地等において、道路や家屋等を落石等から保護するために、保護対象である道路や家屋等より斜面側に設けられる落石防護柵である。図1(a)の下側が斜面側であり、図1(b)は斜面側から見た正面図(ただし、見やすさの見地から、斜面側の金網15の記載を省くなどしている図)である。
図1に示されるように、防護柵1は、両端部において立設される端末支柱(固定部)11と、エネルギー吸収特性が異なる複数の金網121〜125が相互に並列状に接続されることにより構成された多段的エネルギー吸収部12と、横方向に張られる複数の索体13と、索体13と略直交するように索体13に対して締結される連結部材14と、端末支柱11間に張られる面材である金網15と、金網15の上端側と下端側において端末支柱11間に張られる索体16と、等を備える。
索体13はワイヤロープであり、多段に設けられる。各索体13は、その両端部にて連結部材14を介して多段的エネルギー吸収部12に締結される。即ち、多段的エネルギー吸収部12と索体13が、端末支柱11の間に直列状に接続されるものであり、索体13は、端末支柱11に対して直接には締結されない。
即ち、金網そのものとしては同様の(目合いや素線の線径や素線強度が同じ)ものであるが、幅方向の長さが最も短い金網121から、最も長い金網125まで、それぞれ長さが異なっている。これらの金網に対して幅方向(図1における横方向)に引っ張り荷重が加わった場合、幅方向の長さが長い程、エネルギーをより多く吸収できる。従って、各金網121〜125は、エネルギー吸収特性が異なるものである。
それぞれの金網121〜125は、一端が端末支柱11に締結され、他端が連結部材14を介して各索体13に締結される。より具体的には、各索体13にクリップ止め等によって締結される各連結部材14(ワイヤロープや棒状部材)に対して、コイル18によって金網121〜125の端部が締結される。図1に示されるように、連結部材14は各金網121〜125に対応して設けられ、各連結部材14の索体13に対する取り付け位置は、各金網121〜125の長さに応じて、幅方向にオフセットされて配置される。
これにより、索体13と端末支柱11の間において、各金網121〜125が並列状に設けられる。
また、防護柵1には、形状保持用補助支柱17も設けられる。形状保持用補助支柱17は各索体13に取り付けられることで、索体13の間隔を保持する間隔保持材であり、これも、落石の衝突時等における防護柵1の形態(索体13の間隔)を保持させるものである。
図2(b)に示されるように、防護柵1に落石Rが衝突すると、その衝突エネルギーにより、多段的エネルギー吸収部12を構成する各金網121〜125に伸びが生じ、この伸びによって衝突エネルギーを吸収するものである(なお、各索体13や金網15においても伸びが生じ、これらによってもエネルギーが吸収されるものであるが、これらは従来の防護柵と同様であるため、ここでは本発明に関する部分に重点をおいて説明する)。
より具体的には、落石Rの衝突を受け止める索体13と接続された多段的エネルギー吸収部12(及び各索体13や金網15)に、落石Rの衝突エネルギーがかかり、これによって多段的エネルギー吸収部12を構成する各金網121〜125に引っ張り応力がかかる。各金網121〜125では金網の構造的な変形(目合いの変形等)や、金網を構成する素線自体の伸び等により、幅方向(図中の略横方向)に伸びが生じる。この際に生じる塑性変形や部材間の摩擦等によってエネルギーが消費され、これらによって衝突エネルギーが吸収されるものである。
ここで、多段的エネルギー吸収部12は、長さの異なる金網121〜125によって構成されており、従って、各金網121〜125において生じる伸び量は、長さの短い金網程小さくなる。即ち、各金網121〜125は、目合いや素線の線径や素線強度が同じであり、伸び率としても同じものであるが、長さが異なるため、破断伸びとしては長さの短い金網程小さくなる。従って、大きな衝突エネルギーが加わった際には、短い金網121(エネルギー吸収能力が小さいもの)から順番に破断していくこととなる(なお、必ずしも破断するということではない)。この点を概念的に示したのが図4のグラフである。各金網が多段的に破断していくことにより、多段的エネルギー吸収部12としては全体として大きなエネルギー(図中の斜線部分)を吸収することが可能なものである。
多段的エネルギー吸収部12によってより大きなエネルギーを吸収できるため、端末支柱11やその基礎に加わるエネルギーを低減することができる。従って、端末支柱11やその基礎を比較的安価に構成することも可能となる。
加えて、各金網が多段的に破断するものであるため、金網の破断状況によって、落石によって防護柵1が受けたエネルギーを評価することが可能であり、当該情報を設置環境の評価などに役立てることができる。
また、各金網が多段的に破断するものであるため、破断したもの(或いは塑性変形の大きなもの)のみを交換するという対応も可能となり、「加わった衝撃に対して必要な分だけのメンテナンス」をすることができ、効率的な維持費とすることができる。
これを抑止するために、補助支柱(補助固定部)を設けるようにしてもよい。図3にその一例を示した。図2と同様の構成については同一の符号を用いており、ここでの説明を省略する。
図3の防護柵1は、端末支柱11の間において、均等に2本の補助支柱19を設けるものを例としている。補助支柱19は、コンクリート基礎によって支持されるものであり、索体13に対して、斜面の反対側(図中の上側)に設けられる。
各索体13は、補助支柱19に対してフリーの状態(締結されない)か、少なくとも幅方向(図中の横方向)への動きがフリーとなるように、摺動可能に取り付けられる。当該構成により、索体13から多段的エネルギー吸収部12へのエネルギー伝達が阻害されることが抑止される。
上記構成の防護柵1によれば、図3(b)に示されるように、防護柵1の張り出し量が抑えられる。当該構成(補助支柱19を設置)は、雪崩防止柵としても好適である。雪崩防止柵の場合、積雪により恒常的に柵に負荷がかかることになるが、補助支柱19を設置することで、この負荷による雪崩防止柵の張り出し量を抑えることができる。
ただし、本実施形態によれば、金網自体は共通のものを利用できる(金網15を含めて共通化することも可能である)ため、部材の準備や現地への搬入、施行の観点等を含めて、効率的なものとすることができ、好適である。
図7は、このような余長を有して網体を接続したものの一例を示す概念図(上面から見た概念図)である。図7の例は、面材若しくは索体13´に対して、多段的エネルギー吸収部12´を設けているものである。面材若しくは索体13´の所定範囲をショートカットするようにして網体121´を設け、これにより、面材若しくは索体13´が所定範囲において余長を有するように構成されている。また、同範囲において、網体122´、網体123´が余長を有して接続される。当該構成により、衝突エネルギーが、当初は網体121´においてより集中的に吸収され、網体121´の破断等により次に網体122´で衝突エネルギーが吸収され、これが順次各網体で起こっていくことになる(図7の構成によれば、最終的には面材若しくは索体13´によって必要強度が確保される)。
当該構成の多段的エネルギー吸収部において相互に並列状に接続される複数の網体の内、余長を有して接続される網体が、余長を有さない網体に対して、伸び率若しくは変形率が小さくなるようにしてもよい。さらに、各網体の伸び率若しくは変形率に応じて各網体の余長を変化させるように(伸び率若しくは変形率が小さい網体ほど余長を小さくする等)してもよい。
また、多段的エネルギー吸収部が、端末支柱と索体の間に設けられるものを例としているが、これに限られるものではなく、端末支柱の間に、多段的エネルギー吸収部と索体若しくは面材が直列状に接続されているものであればよい。例えば、索体若しくは面材が両サイドに設けられ、これらの両サイドの索体若しくは面材を連結するように、中間部において多段的エネルギー吸収部が設けられるようなものであってもよい。このような変形例の一例を図8に示した。図8(概念図)に示す防護柵1´´は、両端部において立設される端末支柱(固定部)11´´と、エネルギー吸収特性が異なる複数の金網121´´〜123´´が相互に並列状に接続されることにより構成された多段的エネルギー吸収部12´´と、横方向に張られる金網M1及びM2と、形状保持用補助支柱17´´と、形状保持用補助支柱17´´間の上端側と下端側に張られる索体13´´と、補助支柱19´´と、横方向に張られる金網M1及びM2の上部と下部にそれぞれ幅方向に延びる帯状の金網M3、M4と、を備える。
横方向に張られる金網M1とM2は同様の金網(面材)であり、防護柵1´´は、端末支柱11´´の間において金網M1とM2と、多段的エネルギー吸収部12´´が直列状に接続されている。金網M1とM2は、多段的エネルギー吸収部12´´の金網121´´〜123´´よりも高強度の(変形率が少ない)金網である。防護柵1´´は、端末支柱11´´の間で基本的には金網のみを配する構成である。ただし、金網だけの構成であると上端部付近と下端部付近への落石の衝突時に、面材がめくれるようにして落石が通過してしまうおそれがあるため、上端側と下端側に索体13´´が張られた形状保持用補助支柱17´´と、帯状の金網M3、M4と、を備えている。これにより、金網のM1の面としての広がりを保持させ、柵面としてより全体での変形につなげることで、効果的に落石を捉えるものである。
また、実施形態1では、金網15や索体16を設けるものを例としているが、金網15や索体16を設けないものであってもよい。
実施形態1では、本発明の概念である“多段的エネルギー吸収”を、防護柵(防護施設としての一例)に適用したものを例として説明したが、本発明の“多段的エネルギー吸収”は、より広範な用途に適用することができる。
実施形態2は、本発明の“多段的エネルギー吸収”の別の利用例を示すものであり、エネルギー吸収面材として適用したものである。
多段的エネルギー吸収部12の構成の概念は実施形態1と同様であるため、ここでの説明を省略する。
本実施形態のエネルギー吸収面材20は、網体(面材)21の両端部において、多段的エネルギー吸収部12が直列的に接続されることで構成される。即ち、多段的エネルギー吸収部12を構成する各網体121〜123の端部がそれぞれ網体21に対して締結される。各網体121〜123の網体21への締結は、実施形態1のコイル18を用いる等、適宜周知の方法で締結すればよい。
図5(b)には、本実施形態のエネルギー吸収面材20を、斜面の落石防護網(斜面上に点在する風化して脆くなった露岩や道路への転石を予防するために、斜面に沿って金網を張るもの)として利用した例(防護施設としての一例)を示した。図5(b)に示されるように、従来の金網を落石防護網として設置するのと同様に、縦や横に控ロープ24を張ってこれをアンカー25で固定すると共に、多段的エネルギー吸収部12の他端側(網体21との締結と逆側)を、押さえ治具22と押さえアンカー23(固定部)によって地面に固定する。即ち、多段的エネルギー吸収部12の端部部分を上面から押さえる各押さえ治具22を、押さえアンカー23によって固定するものである。多段的エネルギー吸収部12の他端側の固定は、ここで例示したものに限られないが、なるべく多段的エネルギー吸収部12の他端側の全長にわたって均等に固定することが好ましい。
また、実施形態1で述べたように、多段的エネルギー吸収部を所定間隔ごとに設けるようにしてもよいし、相互に並列状に接続される複数の網体の内の少なくとも一部の網体を、余長を有して接続する等してもよい(この際に、各網体の伸び率若しくは変形率に応じて各網体の余長を変化させる等してもよい)。
実施形態3は、本発明の“多段的エネルギー吸収”の別の利用例を示すものであり、エネルギー吸収装置として適用したものである。
図6は、本実施形態のエネルギー吸収装置30を示す図である。
エネルギー吸収装置30は、エネルギー吸収特性が異なる複数の金網(緩衝部材)331〜333と、当該金網331〜333を相互に並列状に接続する端末部材31、32と、によって構成される。
端末部材31、32は、それぞれ金網331〜333の端部が締結される部材であり、係止部311、321がそれぞれ形成される。
エネルギー吸収装置30は、係止部311、321に例えば他の施設のワイヤロープを締結する等して、エネルギーを吸収させる装置として使用するものであり、その概念としては実施例1や2と同様で、これにより、エネルギーの吸収能力のレンジを広くすることができる。
また、ここでは、長さを変えることでエネルギー吸収特性を異ならせるものを例としたが、各種の寸法(例えば、太さ(断面積)や、構造体である場合にはその構造)を変えることでエネルギー吸収特性が異ならせるものであってよく、また、素材自体を変えることで素材強度を異ならせることにより、エネルギー吸収特性が異ならせるようにしてもよい。
11...端末支柱(固定部)
12...多段的エネルギー吸収部
121〜125...金網(網体)
13...索体
14...連結部材
15...金網(面材)
19...補助支柱(補助固定部)
20...エネルギー吸収面材
21...網体(面材)
30...エネルギー吸収装置
31、32...端末部材
331〜333...金網(緩衝部材)
Claims (17)
- 両端に配される固定部と、
エネルギー吸収特性が異なる複数の網体と、
索体若しくは面材と、
を備え、
前記複数の網体が相互に並列状に接続されることにより、多段的エネルギー吸収部を構成し、
前記両端の固定部の間に、前記多段的エネルギー吸収部と、前記索体若しくは面材が、直列状に接続されていることを特徴とする防護施設。 - 前記複数の網体の長さ若しくは目合いが異なっていることにより、エネルギー吸収特性が異なることを特徴とする請求項1に記載の防護施設。
- 前記複数の網体を構成する素線の線径若しくは素材強度が異なっていることにより、エネルギー吸収特性が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の防護施設。
- 前記索体若しくは面材の幅方向と略直交するように、前記索体若しくは面材に対して締結される連結部材を複数備え、前記複数の連結部材のそれぞれに対して、前記複数の網体がそれぞれ締結されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の防護施設。
- 前記多段的エネルギー吸収部の一端が前記固定部に締結され、他端が前記索体若しくは面材に締結されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の防護施設。
- 前記多段的エネルギー吸収部が、所定間隔ごとに設けられていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の防護施設。
- 前記多段的エネルギー吸収部において相互に並列状に接続される複数の網体の内の少なくとも一部の網体が、余長を有して接続されていることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の防護施設。
- 前記多段的エネルギー吸収部において相互に並列状に接続される複数の網体の内、前記余長を有して接続される網体が、余長を有さない網体に対して、伸び率若しくは変形率が小さいことを特徴とする請求項7に記載の防護施設。
- 前記両端の固定部の間に、さらに別の面材と、当該別の面材の上端側と下端側に位置する索体と、が張られていることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の防護施設。
- 前記両端の固定部の間において、前記索体若しくは面材が締結されない又は前記索体若しくは面材が摺動可能に取り付けられる補助固定部を備えることを特徴とする請求項1から9の何れかに記載の防護施設。
- エネルギー吸収特性が異なる複数の網体が相互に並列状に接続されることにより構成された多段的エネルギー吸収部と、面材とが、直列状に接続されていることを特徴とするエネルギー吸収面材。
- 前記複数の網体の長さ若しくは目合いが異なっていることにより、又は、前記複数の網体を構成する素線の線径若しくは素材強度が異なっていることにより、エネルギー吸収特性が異なることを特徴とする請求項11に記載のエネルギー吸収面材。
- 前記多段的エネルギー吸収部が、所定間隔ごとに設けられていることを特徴とする請求項11又は12に記載のエネルギー吸収面材。
- 前記多段的エネルギー吸収部において相互に並列状に接続される複数の網体の内の少なくとも一部の網体が、余長を有して接続されていることを特徴とする請求項11から13の何れかに記載のエネルギー吸収面材。
- 前記多段的エネルギー吸収部において相互に並列状に接続される複数の網体の内、前記余長を有して接続される網体が、余長を有さない網体に対して、伸び率若しくは変形率が小さいことを特徴とする請求項14に記載のエネルギー吸収面材。
- エネルギー吸収特性が異なる複数の緩衝部材と、
前記複数の緩衝部材を相互に並列状に接続する端末部材と、
を備えることを特徴とするエネルギー吸収装置。 - 前記複数の緩衝部材の寸法が異なっていることにより、又は、前記複数の緩衝部材の素材強度が異なっていることにより、エネルギー吸収特性が異なることを特徴とする請求項16に記載のエネルギー吸収装置。
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