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JP2019018420A - シート端検出装置、搬送装置、及び画像記録装置 - Google Patents

シート端検出装置、搬送装置、及び画像記録装置 Download PDF

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JP2019018420A
JP2019018420A JP2017137442A JP2017137442A JP2019018420A JP 2019018420 A JP2019018420 A JP 2019018420A JP 2017137442 A JP2017137442 A JP 2017137442A JP 2017137442 A JP2017137442 A JP 2017137442A JP 2019018420 A JP2019018420 A JP 2019018420A
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真奈 朴木
Mana Hounoki
真奈 朴木
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Abstract

【課題】シートの幅方向の両端位置を正確に検出する。【解決手段】複合機10は、用紙12を支持するプラテン42へ向けて光を照射し、当該光の反射光の光量に応じた電気信号を出力するメディアセンサ110と、メディアセンサ110を有しており、左右方向9へ往復移動するキャリッジ23と、制御部130とを備える。制御部130は、キャリッジ23を移動しつつメディアセンサ110に第1光量の光を照射させて、メディアセンサ110が出力した第1電気信号を取得し(S50)、キャリッジ23を移動しつつメディアセンサ110に第1光量よりも小さな第2光量の光を照射させて、メディアセンサ110が出力した第2電気信号を取得し(S40)、第1電気信号の最大値と第2電気信号の最小値との平均値を算出して、当該平均値に対応する左右方向9の位置を、プラテン42が支持した用紙12の左右方向9の端と判定する(S60)。【選択図】図8

Description

本発明は、シート端を検出するシート端検出装置、シート端検出装置を備えておりシートを搬送する搬送装置、及び搬送装置を備えておりシートに画像を記録する画像記録装置に関する。
シート端検出装置は、光学センサを備えている。光学センサは、シートを支持する支持部に対向して配置されており、幅方向に沿って移動可能に配置されている。支持部にシートが支持されている状態で、光学センサが光を照射しつつ幅方向に沿って移動する。光学センサは、支持部で反射した反射光及びシートで反射した反射光を受ける。このとき、支持部で反射した反射光の光量とシートで反射した反射光の光量とは異なる。この相違に基づいて、シートの幅方向の両端位置が検出される。
このとき、支持部が汚れていると、支持部で反射した反射光の光量にばらつきが生じるという問題が生じるおそれがある。例えば、ノズルからインクを吐出してシートに画像を記録するインクジェット記録装置において、シートに余白を設けずに画像を記録する所謂縁なし印刷が実行されると、シートの外方の領域にインクが吐出される。吐出されたインクが支持部に付着して堆積することで、支持部が汚れる。
上記問題を解決するために、特許文献1〜3に開示された装置では、事前に支持部にシートが支持されていない状態で支持部で反射した反射光を検出しておく。そして、当該装置では、当該検出の結果に基づいて、支持部にシートが支持された状態で支持部及びシートで反射した反射光の検出結果を補正したり、閾値を変更したりしている。
特開2014−76613号公報 特開2005−313603号公報 特開2014−172388号公報
しかしながら、上記問題を解決するための手段は、特許文献1〜3に開示された装置で採用されている手段に限らず、様々な手段が考えられる。例えば、特許文献1〜3に開示された装置は、事前に支持部にシートが支持されていない状態で支持部で反射した反射光を検出するものであった。しかし、事前に支持部にシートが支持されていない状態で支持部で反射した反射光を検出することなく、上記のような問題を解決するための手段も考えられる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、シートの幅方向の両端位置を正確に検出できる手段を提供することにある。
(1) 本発明に係るシート端検出装置は、シートを支持する支持部と、上記支持部に対向しており、上記支持部へ向けて光を照射し、当該光の反射光の光量に応じた電気信号を出力するセンサと、上記センサを有しており、上記支持部のシート支持面に沿った幅方向に往復移動するキャリッジと、制御部と、を備える。上記制御部は、上記キャリッジを上記幅方向に移動しつつ上記センサに第1光量の光を照射させて、上記センサが出力した第1電気信号を取得する。上記制御部は、上記キャリッジを上記幅方向に移動しつつ上記センサに上記第1光量よりも小さな第2光量の光を照射させて、上記センサが出力した第2電気信号を取得する。上記制御部は、上記第1電気信号のうち信号値の大きい第1範囲に基づく第1値と、上記第2電気信号のうち信号値の小さい第2範囲に基づく第2値との平均値を算出して、当該平均値に対応する上記幅方向の位置を、上記支持部が支持したシートの上記幅方向の端と判定する。
シートが支持部に支持された状態において、キャリッジを幅方向に移動しつつセンサが光を照射した場合に、センサから出力される電気信号は、信号値の大きな第1範囲及び信号値の小さな第2範囲の概ね2つの範囲で構成されている。第1範囲は、支持部におけるシートが位置する領域に対応する信号であると想定される。第2範囲は、支持部におけるシートが位置しない領域に対応する信号であると想定される。第1範囲では、シート表面の凹凸などに起因する信号値のばらつきが生じ得る。第2範囲では、支持部の汚れなどに起因する信号値のばらつきが生じ得る。
本構成によれば、大きな光量である第1光量の光をセンサに照射させることによって、第1電気信号における第1範囲の信号値を飽和させて、信号値のばらつきを小さくすることができる。また、小さな光量である第2光量の光をセンサに照射させることによって、第2電気信号における第2範囲の信号値のばらつきを小さくすることができる。そして、ばらつきが小さい第1電気信号の第1値とばらつきが小さい第2電気信号の第2値とに基づいてシートの幅方向の端を算出することにより、シートの幅方向の両端位置を正確に検出できる。
また、仮に、シート端検出装置が、事前に支持部にシートが支持されていない状態において支持部で反射した反射光を検出するものである場合、事前の検出の後にシート詰まりなどでシートが支持部に支持されない事態となると、事前の検出が無駄となってしまう。これに対して、本構成では、シートが支持部に支持された状態においてシート端の検出を実行することが可能であるため、上記のような無駄な検出の実行を防止できる。
(2) 上記制御部は、上記第2電気信号の取得を上記第1電気信号の取得よりも前に実行する。
例えば、ユーザの指定サイズがB5サイズであるにもかかわらず、実際に支持部へ送られてきたシートがB5サイズより大きなA4サイズであった場合に、本構成のように第2電気信号を先に取得すると、第2電気信号の第1範囲が大きい理由が、シートの誤りのためであると分かる。第2電気信号では、第2範囲の信号値のばらつきを小さくすることができるため、支持部の汚れの影響が出にくいからである。一方、第1電気信号を先に取得すると、第1電気信号の第1範囲が大きい理由が、シートの誤りのためであるのか、それと支持部の汚れのためであるのか判断することが困難である。そのため、その後に、第2電気信号を取得するまでは正しい判断をすることが困難である。つまり、第2電気信号を先に取得する場合よりも判断が遅くなる。
(3) 本発明に係るシート端検出装置は、上記支持部に支持されたシートを、上記センサに近づく凸部及び上記センサから遠ざかる凹部が上記幅方向に交互に複数配列された波形状とする波形状形成機構を備える。上記第1光量は、上記凸部で反射した反射光に対応する上記第1電気信号の値と、上記凹部で反射した反射光に対応する上記第1電気信号の値との差が第1差分値となる光量である。
波形状形成機構によってシートが波形状とされた場合、第1範囲(支持部におけるシートが位置する領域に対応する信号)の信号値のばらつきが大きくなる。しかし、本構成のような第1光量であることによって、当該ばらつきを低減することができる。
(4) 本発明に係るシート端検出装置は、上記支持部が支持するシートの種類、及び当該種類の各々に対応した上記第1光量または上記第2光量の少なくとも一方が記憶された記憶部を備える。上記制御部は、上記記憶部を参照して、上記支持部が支持したシートの種類に基づいて上記第1光量または上記第2光量の少なくとも一方を決定する。
異なる種類のシートに対してセンサから同一の光量の光を照射した場合にセンサが出力する電気信号は、シートの種類によって異なる。そこで、本構成のようにシートの種類に基づいてセンサが照射する光量が設定されることによって、センサが出力する電気信号をシートの種類にかかわらず一定とすることができる。
(5) 例えば、上記第1値は、上記第1電気信号における最大値である。
(6) 例えば、上記第2値は、上記第1電気信号における最小値である。
(7) 本発明は、上記シート端検出装置と、シートを搬送する搬送部と、を備える搬送装置として捉えることもできる。上記制御部は、上記搬送部にシートを搬送させる。上記支持部は、上記搬送部によって搬送されるシートを支持するものである。
(8) 本発明は、上記シート端検出装置と、シートを搬送する搬送部と、上記搬送部へ向けて給送されるシートを支持するシートトレイと、上記シートトレイに支持されたシートを、上記幅方向の中央部を基準位置として上記幅方向に位置決めする位置決め部と、を備える搬送装置として捉えることもできる。上記制御部は、上記搬送部にシートを搬送させる。上記支持部は、上記搬送部によって搬送されるシートを支持するものである。上記第1電気信号の第1値は、上記幅方向において上記基準位置に近い複数位置の信号値の平均値である。
仮に、第1電気信号にノイズなどによって突出した部分が第1値であると、第1電気信号の第1値が極端に大きくなる。本構成によれば、第1電気信号の第1値は、複数位置の信号値の平均値である。そのため、第1電気信号の第1値が極端に大きくなる可能性を低くできる。
また、シートが支持部に支持されている状態において、幅方向において基準位置に近い位置には、支持部上に必ずシートがある。そして、本構成によれば、第1電気信号の第1値は、幅方向において基準位置に近い複数位置の信号値、つまりシートが存在する位置の信号値から算出される。
(9) 本発明は、上記搬送装置と、上記キャリッジに搭載されており、上記支持部へ向けてインクを吐出する記録ヘッドと、を備える画像記録装置として捉えることもできる。
(10) 上記第2光量は、上記支持部におけるインクが堆積されない位置で反射した光に対応する上記第2電気信号の値と、上記支持部におけるインクが堆積され得る位置で反射した光に対応する上記第2電気信号の値との差が第2差分値となる光量である。
インクが支持部に堆積された場合、第1光量のような大きな光量では、第2範囲の信号値のばらつきが大きくなる。しかし、本構成のような第2光量であることによって、当該ばらつきを低減することができる。
(11) 上記記録ヘッドは、顔料のインクを吐出する。
顔料のインクは、染料のインクに比べて支持部に堆積し易い。しかし、本構成によれば、上述したように、支持部にインクが堆積した場合であっても、シート端を正確に検出することができる。
本発明によれば、シートの幅方向の両端位置を正確に検出できる。
図1は、複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、給送トレイ20の斜視図である。 図4は、記録部24とプラテン42とガイドレール43、44とを示す斜視図である。 図5は、当接部材80と搬送ローラ60とプラテン42と排出ローラ対55とを示す斜視図である。 図6は、プラテン42と当接部材80と用紙12とを示す断面図である。 図7は、制御部130及び記憶部140の構成を示すブロック図である。 図8は、用紙12の左右両端位置の検出制御を説明するためのフローチャートである。 図9は、メディアセンサ110から制御部130に出力された電気信号を示す特性図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が形成されている面を前面として前後方向8が定義され、複合機10を前面から見て左右方向9(幅方向の一例)が定義される。本実施形態では、複合機10が使用可能に設置された状態において、上下方向7が鉛直方向に相当し、前後方向8及び左右方向9が水平方向に相当する。前後方向8及び左右方向9は、直交している。
[複合機10の全体構成]
図1に示されるように、複合機10は、概ね直方体に形成されている。複合機10は、下部にインクジェット記録方式で用紙12(シートの一例、図2参照)に画像を記録するプリンタ部11(画像記録装置の一例)を備える。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。
図2に示されるように、プリンタ部11は、記録ヘッド39と、搬送装置とを備える。搬送装置は、給送トレイ20(シートトレイの一例)と、排出トレイ21と、位置決め部90(図3参照)と、給送部15と、搬送ローラ対54(搬送部の一例)と、排出ローラ対55と、シート端検出装置とを備える。シート端検出装置は、プラテン42(支持部の一例)と、メディアセンサ110(センサの一例)と、キャリッジ23と、制御部130(図7参照)と、記憶部140(図7参照)とを備える。
[給送トレイ20]
図1に示されるように、プリンタ部11は、正面に開口13を備える。給送トレイ20が、開口13から前後方向8に挿抜可能である。給送トレイ20は、各種サイズの用紙12を支持可能である。
図3に示されるように、給送トレイ20は、上方が開放された箱形状である。給送トレイ20は底板32を備える。底板32は、A4サイズやB5サイズやリーガルサイズや葉書サイズなどの複数の定型サイズの用紙12を支持可能である。底板32には、種々の定型サイズの用紙12の左右方向9の一方側端部(図3の例では左端部)の位置を示す目印が付されている。図3には、目印の一例として、「A4」、「B5」の2種類が図示されているが、これらに限定されない。
[排出トレイ21]
図1に示されるように、排出トレイ21は、給送トレイ20の上方に位置している。排出トレイ21は、記録部24によって画像を記録されて排出された用紙12を支持する。
[位置決め部90]
図3に示されるように、位置決め部90が、底板32に配置されている。位置決め部90は、底板32が支持する用紙12の左右方向9の両端を位置決めする。位置決め部90は、底板32が支持する種々の定型サイズの用紙12を中央合わせにより位置決めする。これにより、用紙12の斜行が抑制される。中央合わせとは、用紙12の左右方向9における中央を底板32の左右方向9における中央に一致させる位置合わせを意味する。つまり、中央合わせとは、用紙12を、左右方向9における中央を基準位置として左右方向9に位置決めする位置合わせを意味する。
位置決め部90は、一対のガイド部材91、92と、ピニオンギヤ93とを備える。一対のガイド部材91、92は、左右方向9に対向して配置されている。一対のガイド部材91、92は、左右方向9へスライド可能に、底板32によって支持されている。ピニオンギヤ93は、一対のガイド部材91、92を連動して移動させる。ピニオンギヤ93は、底板32の左右方向9における中央部に、中心軸線を上下方向7に沿わせて配置されている。
ガイド部材91は、底板32の中央を前後方向8に延びる中心線(図3に一点鎖線で示される線)より右方に配置されている。ガイド部材91は、支持板94と、側板95と、ラックギヤ96とを備える。支持板94は、底板32に支持されている。側板95は、支持板94の右端部から上方へ突出している。ラックギヤ96は、支持板94から左方へ向かって延びている。ラックギヤ96は、ピニオンギヤ93の前方においてピニオンギヤ93と噛み合っている。
ガイド部材92は、上記中心線より左方に配置されている。ガイド部材92は、支持板97と、側板98と、ラックギヤ99とを備える。ガイド部材92は、ガイド部材91とほぼ左右対称な形状である。支持板97は、底板32に支持されている。側板98は、支持板97の左端部から上方へ突出している。ラックギヤ99は、支持板97から右方へ向かって延びている。ラックギヤ99は、ピニオンギヤ93の後方においてピニオンギヤ93と噛み合っている。
ユーザは、底板32におけるガイド部材91、92の間に用紙12を配置する。次に、ユーザは、ガイド部材91、92の一方を用紙12の右端または左端に接するように移動させる。ガイド部材91、92の他方は、ピニオンギヤ93を介してガイド部材91、92の一方の移動に連動して。用紙12の左端または右端に接するように移動する。これにより、支持板94が用紙12の右端部の下に潜り込み、支持板97が用紙12の左端部の下に潜り込む。また、側板95が用紙12の右端に当接し、側板98が用紙12の左端に当接する。このようにして、底板32に支持された種々の定型サイズの用紙12は、位置決め部90により中央合わせによって左右方向9に位置決めされる。
[給送部15]
図2に示されるように、給送部15は、プリンタ部11に挿入された状態の給送トレイ20の底板32の上方に配置されている。給送部15は、給送ローラ25と、給送アーム26と、軸27とを備える。
給送ローラ25は、給送アーム26の先端部に回転可能に支持されている。給送ローラ25は、給送用モータ101(図7参照)から駆動力を付与されて回転する。なお、給送ローラ25は、後述する搬送用モータ102から駆動力を付与されて回転してもよい。
給送アーム26の基端部は、軸27に回動可能に支持されている。軸27は、プリンタ部11のフレームに支持されている。給送アーム26は、自重またはバネ等による弾性力によって底板32へ向けて回動付勢されている。給送ローラ25は、底板32に支持された用紙12に当接した状態で回転することによって、底板32に支持された用紙12をピックアップして後述する搬送路65に給送する。
[搬送路65]
図2に示されるように、搬送路65は、プリンタ部11の内部において、所定間隔で対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって区画される空間を指す。搬送路65は、給送トレイ20の後端部を基点として後方へ延び、プリンタ部11の後部において下方から上方に延びつつUターンし、記録部24を経て排出トレイ21に至る通路である。搬送路65は、搬送ローラ対54による挟持位置、記録部24及びプラテン42の間、及び排出ローラ対55による挟持位置を経て排出トレイ21へ通じている。なお、搬送路65内における用紙12の搬送向き16は、図2において一点鎖線の矢印で示されている。
[搬送ローラ対54及び排出ローラ対55]
図2に示されるように、搬送ローラ対54は、搬送路65に配置されている。搬送ローラ対54は、搬送ローラ60とピンチローラ61とを備える。排出ローラ対55は、搬送路65における搬送ローラ対54より下流に配置されている。排出ローラ対55は、排出ローラ62と拍車63とを備える。
搬送ローラ60及びピンチローラ61は、相互に当接している。排出ローラ62及び拍車63は、相互に当接している。搬送ローラ60及び排出ローラ62は、搬送用モータ102(図7参照)から駆動力が伝達されて回転する。これにより、搬送ローラ対54及び排出ローラ対55は、用紙12を挟持して搬送向き16に搬送する。
[プラテン42]
図2に示されるように、プラテン42は、搬送路65における搬送ローラ対54及び排出ローラ対55の間に配置されている。プラテン42は、上下方向7において記録部24に対向して配置されている。プラテン42は、搬送路65を搬送される用紙12を下方から支持する。
図4及び図5に示されるように、プラテン42の上面には、上方へ突出した複数の支持リブ52が形成されている。各支持リブ52は、少なくとも記録部24のノズル40(図2参照)と対向する位置において、前後方向8に延びている。各支持リブ52は、左右方向9において、相互に間隔を空けて配置されている。搬送路65を搬送される用紙12は、プラテン42によって、詳細にはプラテン42に形成された複数の支持リブ52の上面によって支持される。複数の支持リブ52の上面を含む仮想面(シート支持面の一例)は、前後方向8及び左右方向9に拡がる面である。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、搬送路65における搬送ローラ対54及び排出ローラ対55の間に配置されている。記録部24は、搬送路65の上方において、プラテン42と対向する位置に配置されている。記録部24は、キャリッジ23と記録ヘッド39とを備えている。キャリッジ23は、搬送路65の上方のプラテン42に対向する位置に配置されている。キャリッジ23は、搬送向き16と直交する走査方向(左右方向9)に往復移動する。
図4に示されるように、キャリッジ23は、プラテン42の前後方向8に間隔を空けて配置されたガイドレール43、44によって支持されている。ガイドレール43、44の少なくとも一方には、公知のベルト機構(不図示)が設けられている。キャリッジ23は、ベルト機構と連結されている。ベルト機構はキャリッジ駆動用モータ103(図7参照)により駆動される。これにより、キャリッジ23は、左右方向9に往復移動可能である。
図2に示されるように、記録ヘッド39は、キャリッジ23に搭載されている。記録ヘッド39の下面(プラテン42に対向する面)には、複数のノズル40が形成されている。記録ヘッド39には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。本実施形態では、インクカートリッジから記録ヘッド39へ供給されるインクは顔料である。記録ヘッド39は、ノズル40からインクを微小なインク滴として吐出する。キャリッジ23が左右方向9へ往復移動しているときに、ノズル40からプラテン42へ向けてインク滴が吐出される。これにより、プラテン42に支持されている用紙12にインク滴が着弾し、用紙12に画像が記録される。
[メディアセンサ110]
図2に示されるように、搬送路65を搬送される用紙12を検知するために用いられるメディアセンサ110が、キャリッジ23に搭載されている。メディアセンサ110は、キャリッジ23の下面において、ノズル40よりも搬送向き16の上流に配置されている。なお、搬送向き16において、メディアセンサ100の少なくとも一部が、ノズル40と重複して配置されていてもよい。
メディアセンサ110は、発光ダイオードなどからなる発光部111(図7参照)と、光学式センサなどからなる受光部112(図7参照)とを備えている。発光部111は、後述する制御部130(図7参照)によって指示された光量で、図5に示されるプラテン42の検知領域100へ向けて光を照射する。検知領域100へ照射された光は、プラテン42またはプラテン42に支持された用紙12において反射する。反射された光は受光部112で受光される。メディアセンサ110は、受光部112における反射光の受光量に応じた電気信号を、制御部130へ出力する。例えば、メディアセンサ110は、受光量が大きい程、レベルの高い電気信号を制御部130へ出力する。
[当接部材80]
図2、図4、及び図5に示されるように、搬送路65におけるノズル40よりも搬送向き16の上流には、複数の当接部材80が設けられている。本実施形態では、図5に示されるように、9個の当接部材80が設けられている。なお、当接部材80の数は9個に限らない。各当接部材80は、図2及び図5に示されるように、取り付け部81と、湾曲部82と、当接部83とで構成されている。
取り付け部81は、概ね平板形状である。各取り付け部81は、ガイドレール43に取り付けられている。図5に示されるように、各取り付け部81の上面には、複数(本実施形態では4個)の引っ掛け部75が上方に突出している。引っ掛け部75は、上端部において後方に屈曲している。一方、図4に示されるように、ガイドレール43は複数の開口74を備えている。各引っ掛け部75は、対応する開口74に挿通されて係止される。これにより、各取り付け部81の上面は、ガイドレール43の下面に取り付けられる。また、各取り付け部81は、左右方向9に相互に離間して取り付けられている。
図2、図4、及び図5に示されるように、湾曲部82は、取り付け部81から前方(当接部材80をガイドレール43に取り付けた状態における搬送向き16の下流)へ向けて突設している。湾曲部82は、前方に延びながら下方に向かって湾曲している。湾曲部82の先端部、つまり前端部からは当接部83が前方に突出している。
当接部83は、概ね平板形状である。当接部83は、記録ヘッド39のノズル40よりも搬送向き16の上流に位置している。当接部83は、上下方向7においてプラテン42と対向している。当接部83の下面84(図6参照)とプラテン42との間を、用紙12が搬送される。
図6に示されるように、当接部83の下面84には、下方に向かって突出する当接リブ85が設けられている。当接リブ85の下端は、プラテン42に支持された用紙12の画像記録面、つまり用紙12の上面に当接する。これにより、用紙12は、当接部83によって、下方(つまりプラテン42)へ向けて押さえられる。
図5に示されるように、プラテン42に形成された各支持リブ52は、左右方向9において、各当接部83が配置されていない位置に形成されている。つまり、当接部83と支持リブ52とは互いに対向していない。
図6に示されるように、各支持リブ52は、各当接部83の当接リブ85の下端よりも上方まで突出している。つまり、プラテン42の上端は、当接部83の下端よりも上方に位置している。以上より、プラテン42に支持された用紙12は、プラテン42と当接部83との間において、前後方向8に見て波打った状態となる。つまり、用紙12は、当接部材80及び支持リブ52によって、キャリッジ23の下面に近づく向きである上方に突出する凸部12Aと、キャリッジ23の下面から遠ざかる凹部12Bとが左右方向9に交互に複数配列された波形状とされる。当接部材80及び支持リブ52は、波形状形成機構の一例である。
[制御部130及び記憶部140]
以下、図7が参照されて、制御部130及び記憶部140の構成が説明される。制御部130が、後述するフローチャート(図8参照)に従って検出制御を行うことによって、本発明が実現される。
図7に示されるように、制御部130は、CPU131及びASIC135を備えている。記憶部140は、ROM132、RAM133、及びEEPROM134を備えている。CPU131、ASIC135、ROM132、RAM133、及びEEPROM134は、内部バス137によって接続されている。
ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、給送用モータ101、搬送用モータ102、及びキャリッジ駆動用モータ103が接続されている。ASIC135には、各モータを制御する駆動回路が組み込まれている。CPU131は、各モータを回転させるための駆動信号を各モータに対応する駆動回路(不図示)に出力する。駆動回路は、CPU131から取得した駆動信号に応じた駆動電流を対応するモータへ出力する。これにより、対応するモータが回転する。つまり、制御部130は、給送用モータ101を制御して、給送部15に用紙12を給送させる。また、制御部130は、搬送用モータ102を制御して、搬送ローラ対54及び排出ローラ対55に用紙12を搬送させる。また、制御部130は、キャリッジ駆動用モータ103を制御して、キャリッジ23を移動させる。
また、ASIC135には、メディアセンサ110が接続されている。制御部130は、種々の電気信号を、ASIC135を通じてメディアセンサ110へ出力する。発光部111は、制御部130が出力した電気信号のレベルに応じた光量の光を下方へ向けて照射する。受光部112は、発光部111から照射された光のプラテン42または用紙12における反射光を受光する。メディアセンサ110は、受光部112で受光された反射光の受光量に応じたレベルの電気信号を制御部130へ出力する。制御部130は、メディアセンサ110から取得した電気信号のレベルに基づいて、反射光の受光量を認識する。
[用紙12の左右両端位置の検出制御]
以下、制御部130による用紙12の左右両端位置の検出制御が、図8のフローチャートに基づいて説明される。検出制御は、プラテン42に支持されている用紙12の左右方向9の両端位置を検出する制御である。
検出制御は、複合機10の操作部17(図1参照)や複合機10と接続された外部機器などから、用紙12への印刷指示が制御部130に送られることにより開始される。
検出制御が開始されると、制御部130は、給送用モータ101を駆動する。これにより、給送ローラ25が回転して、給送トレイ20に支持された用紙12が搬送路65に給送される(S10)。
ステップS10において給送された用紙12が搬送ローラ対54の配置位置に到達すると、制御部130は、搬送用モータ102を駆動する。これにより、搬送ローラ60及び排出ローラ62が回転して、用紙12は、搬送ローラ対54によって、用紙12がメディアセンサ110と対向可能な位置まで搬送向き16に搬送される(S20)。
なお、ステップS10において給送された用紙12が搬送ローラ対54の配置位置に到達したことは、例えば給送用モータ101の駆動開始から時間がカウントされたり、給送用モータ101や給送ローラ25の回転量がロータリーエンコーダ(不図示)によってカウントされたりすることによって認識される。
次に、制御部130は、キャリッジ駆動用モータ103を駆動して、キャリッジ23を、用紙検出開始位置に移動させる(S30)。用紙検出開始位置は、左右方向9において、プラテン42に支持されている用紙12よりも外方(右方または左方)の位置である。本実施形態において、用紙検出開始位置は、プラテン42に支持されている用紙12よりも右方の位置であるとする。
なお、制御部130は、用紙12のおおよそのサイズを、ユーザの操作部17の操作によるA4やB5といった用紙12のサイズ指定などによって、知ることができる。そして、用紙検出開始位置は、当該おおよそのサイズに基づいて決定可能である。また、ステップS30の処理は、ステップS10、S20の処理と並行して実行されてもよい。また、ステップS30の処理は、キャリッジ23が元から用紙検出開始位置に位置している場合、省略可能である。
次に、制御部130は、以下に詳述する小電気信号取得処理を実行する(S40)。ステップS40において、制御部130は、キャリッジ駆動用モータ103を駆動して、キャリッジ23を、用紙検出開始位置(プラテン42に支持されている用紙12よりも右方の位置)から当該用紙12よりも左方の位置へ移動させる。また、制御部130は、キャリッジ23の移動と並行して、所定レベルの電気信号をメディアセンサ110へ出力する。これにより、メディアセンサ110の発光部111は、所定レベルに応じた光量(第2光量の一例。以下、第2光量と記す。)の光を下方へ向けて照射する。制御部130は、第2光量の光に対する反射光の受光量に応じた受光部112からの電気信号(第2電気信号の一例)を取得する。小電気信号取得処理(S40)において制御部130が取得した信号の一例が、図9(A)に破線で示されている。
次に、制御部130は、以下に詳述する大電気信号取得処理を実行する(S50)。ステップS50において、制御部130は、キャリッジ駆動用モータ103を駆動して、キャリッジ23を、ステップS40におけるキャリッジ23の移動終了位置(プラテン42に支持されている用紙12よりも左方の位置)から当該用紙12よりも右方の位置へ移動させる。また、制御部130は、キャリッジ23の移動と並行して、ステップS40における所定レベルよりも大きなレベルの電気信号をメディアセンサ110へ出力する。これにより、メディアセンサ110の発光部111は、当該大きなレベルに応じた光量(第1光量の一例。以下、第1光量と記す。)の光を下方へ向けて照射する。制御部130は、第1光量の光に対する反射光の受光量に応じた受光部112からの電気信号(第1電気信号の一例)を取得する。大電気信号取得処理(S50)において制御部130が取得した信号の一例が、図9(A)に実線で示されている。
ここで、ステップS40、50において取得された電気信号は、図9(A)に示されるように、信号値の大きな第1範囲RA1及び信号値の小さな第2範囲RA2の概ね2つの範囲を備えている。上述したように、制御部130は、用紙12のおおよそのサイズを、ユーザの操作部17の操作によるA4やB5といった用紙12のサイズ指定などによって、知ることができる。これにより、第1範囲RA1は、プラテン42における用紙12が位置する領域に対応する信号であると想定される。第2範囲RA2は、プラテン42における用紙12が位置しない領域に対応する信号であると想定される。つまり、制御部130は、ユーザの操作部17の操作による用紙12のサイズ指定などによって、第1範囲RA1と第2範囲RA2とを決める。
次に、制御部130は、以下に詳述する用紙端判定処理を実行する(S60)。制御部130は、ステップS40において取得した電気信号の最小値MIN(第2値の一例)と、ステップS50において取得した電気信号の最大値MAX(第1値の一例)との平均値AVGを算出する。最小値MINは第2範囲RA2に基づく値であり、最大値MAXは第1範囲RA1に基づく値である。そして、ステップS50において取得した電気信号が平均値AVGをとる位置P1、P2を、プラテン42に支持されている用紙12の右端及び左端の左右方向9の位置であると判定する。なお、ステップS40において取得した電気信号が平均値AVGをとる位置を、プラテン42に支持されている用紙12の右端及び左端の左右方向9の位置であると判定してもよい。
大電気信号取得処理(S50)において発光部111から照射される光の第1光量は、プラテン42に支持された用紙12の凸部12Aで反射した反射光に対応する電気信号の値と、プラテン42に支持された用紙12の凹部12Bで反射した反射光に対応する電気信号の値との差が第1所定値(第1差分値の一例)となる光量よりも大きな光量に設定されている。
第1光量は、事前(例えば複合機10が工場から出荷される前)に設定される。以下に、第1光量の設定の一例が説明される。プラテン42に用紙12が支持された状態で、キャリッジ23を左右方向9に移動しつつ発光部111から光を照射する処理が実行される。当該処理は、発光部111から照射される光の光量を大きくしつつ複数回実行される。制御部130は、複数回実行される処理の各々において、取得された電気信号の凸部12A(左右方向9における支持リブ52の位置)での信号レベルと、取得された電気信号の凹部12B(左右方向9における当接部材80の当接リブ85の位置)での信号レベルとの差分値を求める。当該差分値は、発光部111から照射される光の光量が大きくなる程、小さくなってくる。そして、小さくなってきた当該差分値が第1所定値となったときの、発光部111から照射された光の光量が、ステップS50において発光部111から照射される第1光量に設定される。第1所定値は、できるだけ小さい値(理想的にはゼロ)に設定される。
第1光量が小さい場合、ステップS50において取得された電気信号に、用紙12の波形状の影響が大きく出てしまう。よって、第1光量を設定するための第1所定値は、当該影響が小さくなるような値に設定される。よって、上述したように、第1所定値は、できるだけ小さい値(理想的にはゼロ)であることが好ましい。
小電気信号取得処理(S40)において発光部111から照射される光の第2光量は、プラテン42におけるインクが堆積されない位置で反射した光に対応する電気信号の値と、プラテン42におけるインクが堆積され得る位置で反射した光に対応する電気信号の値との差が第2所定値(第2差分値の一例)となる光量よりも小さな光量に設定されている。
プラテン42におけるインクが堆積されない位置(以下、非堆積位置と記す。)は、記録部24が用紙12の端までインク滴を吐出する所謂縁なし印刷が実行されるときに、用紙12の真下の位置である。
プラテン42におけるインクが堆積され得る位置(以下、堆積位置と記す。)は、縁なし印刷が実行されるときに、用紙12の外方であって且つ用紙12の端の近傍領域の真下の位置である。
第2光量は、事前(例えば複合機10が工場から出荷される前)に設定される。以下に、第2光量の設定の一例が説明される。プラテン42に用紙12が支持されていない状態で、キャリッジ23を左右方向9に移動しつつ発光部111から光を照射する処理が実行される。当該処理は、発光部111から照射される光の光量を小さくしつつ複数回実行される。制御部130は、複数回実行される処理の各々において、取得された電気信号の堆積位置での信号レベルと、取得された電気信号の非堆積位置での信号レベルとの差分値を求める。当該差分値は、発光部111から照射される光の光量が小さくなる程、小さくなってくる。そして、小さくなってきた当該差分値が第2所定値となったときの、発光部111から照射された光の光量が、ステップS40において発光部111から照射される第2光量に設定される。第2所定値は、できるだけ小さい値(理想的にはゼロ)に設定される。
第2光量が大きい場合(例えば、第1光量と同じ光量の場合)、ステップS40において取得された電気信号に、プラテン42に堆積されたインクの影響が大きく出てしまう。よって、第2光量を設定するための第2所定値は、当該影響が小さくなるような値に設定される。よって、上述したように、第2所定値は、できるだけ小さい値(理想的にはゼロ)であることが好ましい。
[本実施形態の効果]
用紙12がプラテン42に支持された状態において、キャリッジ23を左右方向9に移動しつつメディアセンサ110が光を照射した場合に、メディアセンサ110から出力される電気信号は、信号値の大きな第1範囲RA1及び信号値の小さな第2範囲RA2の概ね2つの範囲で構成されている。第1範囲RA1では、用紙12表面の凹凸などに起因する信号値のばらつきが生じ得る。第2範囲RA2では、プラテン42の汚れなどに起因する信号値のばらつきが生じ得る。
本実施形態によれば、大きな光量である第1光量の光をメディアセンサ110に照射させることによって(S50)、図9(A)に実線で示された電気信号における第1範囲RA1の信号値を飽和させて、信号値のばらつきを小さくすることができる。また、小さな光量である第2光量の光をメディアセンサ110に照射させることによって(S40)、図9(A)に破線で示された電気信号における第2範囲RA2の信号値のばらつきを小さくすることができる。そして、第1範囲RA1のばらつきが小さい図9(A)に実線で示された電気信号の最大値MAXと、第2範囲RA2のばらつきが小さい図9(A)に破線で示された電気信号の最小値MINとに基づいて用紙12の左右方向9の端を算出することにより(S60)、用紙12の左右方向9の両端位置P1、P2を正確に検出できる。
また、仮に、シート端検出装置が、事前にプラテン42に用紙12が支持されていない状態においてプラテン42で反射した反射光を検出するものである場合、事前の検出の後に用紙詰まりなどで用紙12がプラテン42に支持されない事態となると、事前の検出が無駄となってしまう。これに対して、本実施形態では、用紙12がプラテン42に支持された状態において用紙端の検出を実行することが可能であるため、上記のような無駄な検出の実行を防止できる。
例えば、ユーザの指定サイズがB5サイズであるにもかかわらず、実際にプラテン42へ送られてきた用紙12がB5サイズより大きなA4サイズであった場合に、本実施形態のように小電気信号取得処理を大電気信号取得処理より先に実行して(ステップS40をステップS50より先に実行して)、図9(A)に破線で示された電気信号を先に取得すると、電気信号の第1範囲RA1が大きい理由が、用紙12の誤りのためであると分かる。図9(A)に破線で示された電気信号では、第2範囲RA2の信号値のばらつきを小さくすることができるため、プラテン42の汚れの影響が出にくいからである。一方、大電気信号取得処理を小電気信号取得処理より先に実行して(ステップS50をステップS40より先に実行して)、図9(A)に実線で示され電気信号を先に取得すると、電気信号の第1範囲RA1が大きい理由が、用紙12の誤りのためであるのか、それとプラテン42の汚れのためであるのか判断することが困難である。そのため、その後に、小電気信号取得処理において図9(A)に破線で示された電気信号を取得するまでは正しい判断をすることが困難である。つまり、図9(A)に破線で示された電気信号を先に取得する場合よりも判断が遅くなる。
当接部材80及び支持リブ52によって用紙12が波形状とされた場合、第1範囲RA1(プラテン42における用紙12が位置する領域に対応する信号)の信号値のばらつきが大きくなる。しかし、本実施形態では、第1光量は、プラテン42に支持された用紙12の凸部12Aで反射した反射光に対応する電気信号の値と、プラテン42に支持された用紙12の凹部12Bで反射した反射光に対応する電気信号の値との差が第1所定値となる光量に設定されている。これにより、当該ばらつきを低減することができる。
インクがプラテン42に堆積された場合、第1光量のような大きな光量では、第2範囲RA2の信号値のばらつきが大きくなる。しかし、本実施形態では、第2光量は、プラテン42におけるインクが堆積されない位置で反射した光に対応する電気信号の値と、プラテン42におけるインクが堆積され得る位置で反射した光に対応する電気信号の値との差が第2所定値となる光量に設定されている。これにより、当該ばらつきを低減することができる。
本実施形態において記録ヘッド39から吐出される顔料のインクは、染料のインクに比べてプラテン42に堆積し易い。しかし、本実施形態によれば、上述したように、プラテン42にインクが堆積した場合であっても、用紙端を正確に検出することができる。
[変形例]
プラテン42に支持される用紙12の種類と、当該種類の各々に対応した第1光量または第2光量の少なくとも一方とで構成される情報が、データテーブルとして、ROM132、RAM133、またはEEPROM134に記憶されていてもよい。ここで、用紙12の種類は、例えば、光沢紙や普通紙などのことである。
例えば、用紙12の種類は、当該用紙12が給送トレイ20に支持された際に、複合機10のユーザが複合機10の操作部17(図1参照)を操作することによって設定される。また、例えば、用紙12の種類は、メディアセンサ110によってプラテン42に支持された用紙12が走査されることによって判別されてもよい。この場合、当該走査において、受光部112から制御部130へ出力された電気信号のレベルに基づいて、用紙12の種類が判別される。例えば、電気信号のレベルが高ければ、用紙12の種類は光沢紙と判別され、電気信号のレベルが低ければ、用紙12の種類は普通紙と判別される。
制御部130は、データテーブルに第2光量が記憶されている場合、検出制御のステップS40(小電気信号取得処理)において、データテーブルを参照して、設定された用紙12の種類に応じた第2光量の光を発光部111に照射させる。また、制御部130は、データテーブルに第1光量が記憶されている場合、検出制御のステップS50(大電気信号取得処理)において、データテーブルを参照して、設定された用紙12の種類に応じた第1光量の光を発光部111に照射させる。
異なる種類の用紙12に対してメディアセンサ110から同一の光量の光を照射した場合にメディアセンサ110が出力する電気信号は、用紙12の種類によって異なる。そこで、この変形例のように用紙12の種類に基づいてメディアセンサ110が照射する光量が設定されることによって、メディアセンサ110が出力する電気信号を用紙12の種類にかかわらず一定とすることができる。
上記実施形態では、第1値は、ステップS50において取得した電気信号の最大値MAXであった。この場合、図9(B)に例示される電気信号では、第1値は、位置P3に対応するAである。しかし、第1値は、ステップS50において取得した電気信号のうち第1範囲RA1に基づく値であることを条件として、最大値MAXに限らない。
例えば、第1値は、左右方向9において基準位置(この変形例では上記実施形態と同様に左右方向9における中央)に近い複数位置、例えば3箇所の信号値の平均値であってもよい。この場合、第1値は、図9(B)に例示される電気信号では位置P4、P5、P6にそれぞれ対応する3つの値の平均値として算出される。なお、本例において、位置P4は基準位置であり、位置P5は位置P4から右方へ所定距離の位置であり、位置P6は位置P4から左方へ上記所定距離の位置である。
なお、上記複数位置は、基準位置とは関係なく決定されてもよい。例えば、上記複数位置は、電気信号の第1範囲RA1内の任意の位置から決定されてもよい。もちろん、この第1範囲RA1内の位置は、左右方向9における中央であってもよいし、左右方向9における端部であってもよい。
仮に、第1値が電気信号の最大値である場合、電気信号にノイズなどによって突出した部分があると、図9(B)にAで示されたように電気信号の第1値が極端に大きくなる。この変形例によれば、電気信号の第1値は、複数位置の信号値の平均値である。そのため、電気信号の第1値が極端に大きくなる可能性を低くできる。
また、用紙12がプラテン42に支持されている状態において、左右方向9において基準位置に近い位置(第1範囲RA1内の位置)には、プラテン42上に必ず用紙12がある。そして、この変形例によれば、電気信号の第1値は、左右方向9において基準位置(第1範囲RA1内の位置)に近い複数位置の信号値、つまり用紙12が存在する位置の信号値から算出される。
第2値は、最小値MINに限らない。例えば、第2値は、第1範囲RA1の左右方向9の中央から右方または左方へ向かうにしたがって、電気信号のレベルが第1範囲RA1におけるレベルから下がった場合の下げ止まりの位置であってもよい。下げ止まりの位置は、例えば以下のようにして判断される。左右方向9に所定間隔で隣り合う2つの位置の電気信号のレベルの差が、第1範囲RA1の中央をスタート位置として第1範囲RA1の中央から離れるように順次算出される。そして、当該差が予め設定された第1閾値以上となる位置からレベルの下降が開始したと判断し、その後、当該差が予め設定された第2閾値(第1閾値よりも小さい)以下となる位置でレベルが下げ止まったと判断する。
上記実施形態では、制御部130は、ユーザの操作部17の操作による用紙12のサイズ指定などによって、第1範囲RA1と第2範囲RA2とを決めていた。しかし、第1範囲RA1と第2範囲RA2の決定手段は、これに限らない。例えば、制御部130は、小電気信号閾値TH1よりも小さなレベルの信号を第2範囲RA2と決めてよい。また、制御部130は、大電気信号閾値TH2よりも大きなレベルの信号を第1範囲RA1と決めてよい。
小電気信号閾値TH1及び大電気信号閾値TH2は、複合機10が工場から出荷される前などにおいて、予め設定された値である。以下に、小電気信号閾値TH1の設定の一例が説明される。プラテン42に用紙12が支持された状態で、キャリッジ23を左右方向9に移動しつつ発光部111から第2光量の光を照射する処理が実行される。そして、当該処理において取得された電気信号における用紙12がない位置での信号レベルよりも少し大きい値が、小電気信号閾値TH1に設定される。次に、大電気信号閾値TH2の設定の一例が説明される。プラテン42に用紙12が支持された状態で、キャリッジ23を左右方向9に移動しつつ発光部111から第1光量の光を照射する処理が実行される。そして、当該処理において取得された電気信号における用紙12がある位置での信号レベルよりも少し小さい値が、大電気信号閾値TH2に設定される。なお、小電気信号閾値TH1及び大電気信号閾値TH2は、上記以外の公知の手段で算出されてもよい。
上記実施形態では、小電気信号取得処理が大電気信号取得処理よりも前に実行されたが、大電気信号取得処理が小電気信号取得処理よりも前に実行されてもよい。
上記実施形態では、インクカートリッジから記録ヘッド39へ供給されるインクは顔料であったが、インクカートリッジから記録ヘッド39へ供給されるインクは顔料でなく染料であってもよい。また、プリンタ部11は、複数のインクカートリッジを備えていてもよい。この場合、複数のインクカートリッジの全てが顔料のインクを記録ヘッド39へ供給してもよいし、複数のインクカートリッジの全てが染料のインクを記録ヘッド39へ供給してもよいし、複数のインクカートリッジの一部が顔料のインクを記録ヘッド39へ供給し且つ複数のインクカートリッジの残りが染料のインクを記録ヘッド39へ供給してもよい。
上記実施形態では、位置決め部90は、底板32が支持する用紙12を中央合わせにより位置決めしていたが、位置決め方式は中央合わせに限らない。例えば、位置決め部90は、用紙12を右端合わせまたは左端合わせにより位置決めしてもよい。右端合わせとは、用紙12を、右端を基準位置として左右方向9に位置決めする位置合わせを意味する。左端合わせとは、用紙12を、左端を基準位置として左右方向9に位置決めする位置合わせを意味する。
右端合わせまたは左端合わせの場合、位置決め部90は、ガイド部材を一対ではなく一つだけ備える。一つのガイド部材は、底板32が支持する用紙12の右端または左端の一方と当接する。一方、用紙12の右端または左端の他方は、底板32の右端または左端の他方から立設された側板と当接する。右端合わせの場合、用紙12の右端が底板32の右端から立設された側板と当接し、用紙12の左端がガイド部材と当接する。左端合わせの場合、用紙12の左端が底板32の左端から立設された側板と当接し、用紙12の右端がガイド部材と当接する。
波形状形成機構は、当接部材80及び支持リブ52に限らない。例えば、各当接部材80の代わりに、支持リブ52の上端よりも下方において用紙12に上方から当接するローラが設けられていてもよい。また、各支持リブ52の代わりに、当接部材80の用紙12に対する当接位置よりも上方において用紙12に下方から当接するローラが設けられていてもよい。
上記実施形態では、複合機10は、用紙12を波形状とする波形状形成機構を備えていたが、波形状形成機構を備えていなくてもよい。
上記実施形態では、搬送装置は、プリンタ部11に備えられていた。しかし、搬送装置は、プリンタ部11以外、例えばスキャナに備えられていてもよい。
11・・・プリンタ部(画像記録装置)
12・・・用紙(シート)
20・・・給送トレイ(シートトレイ)
23・・・キャリッジ
39・・・記録ヘッド
52・・・支持リブ(波形状形成機構)
54・・・搬送ローラ対(搬送部)
80・・・当接部材(波形状形成機構)
90・・・位置決め部
110・・・メディアセンサ(センサ)
130・・・制御部
140・・・記憶部

Claims (11)

  1. シートを支持する支持部と、
    上記支持部に対向しており、上記支持部へ向けて光を照射し、当該光の反射光の光量に応じた電気信号を出力するセンサと、
    上記センサを有しており、上記支持部のシート支持面に沿った幅方向に往復移動するキャリッジと、
    制御部と、を備え、
    上記制御部は、
    上記キャリッジを上記幅方向に移動しつつ上記センサに第1光量の光を照射させて、上記センサが出力した第1電気信号を取得し、
    上記キャリッジを上記幅方向に移動しつつ上記センサに上記第1光量よりも小さな第2光量の光を照射させて、上記センサが出力した第2電気信号を取得し、
    上記第1電気信号のうち信号値の大きい第1範囲に基づく第1値と、上記第2電気信号のうち信号値の小さい第2範囲に基づく第2値との平均値を算出して、当該平均値に対応する上記幅方向の位置を、上記支持部が支持したシートの上記幅方向の端と判定するシート端検出装置。
  2. 上記制御部は、上記第2電気信号の取得を上記第1電気信号の取得よりも前に実行する請求項1に記載のシート端検出装置。
  3. 上記支持部に支持されたシートを、上記センサに近づく凸部及び上記センサから遠ざかる凹部が上記幅方向に交互に複数配列された波形状とする波形状形成機構を備え、
    上記第1光量は、上記凸部で反射した反射光に対応する上記第1電気信号の値と、上記凹部で反射した反射光に対応する上記第1電気信号の値との差が第1差分値となる光量である請求項1または2に記載のシート端検出装置。
  4. 上記支持部が支持するシートの種類、及び当該種類の各々に対応した上記第1光量または上記第2光量の少なくとも一方が記憶された記憶部を備え、
    上記制御部は、上記記憶部を参照して、上記支持部が支持したシートの種類に基づいて上記第1光量または上記第2光量の少なくとも一方を決定する請求項1から3のいずれかに記載のシート端検出装置。
  5. 上記第1値は、上記第1電気信号における最大値である請求項1から4のいずれかに記載のシート端検出装置。
  6. 上記第2値は、上記第1電気信号における最小値である請求項1から5のいずれかに記載のシート端検出装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のシート端検出装置と、
    シートを搬送する搬送部と、を備え、
    上記制御部は、上記搬送部にシートを搬送させ、
    上記支持部は、上記搬送部によって搬送されるシートを支持するものである搬送装置。
  8. 請求項1から4のいずれかに記載のシート端検出装置と、
    シートを搬送する搬送部と、
    上記搬送部へ向けて給送されるシートを支持するシートトレイと、
    上記シートトレイに支持されたシートを、上記幅方向の中央部を基準位置として上記幅方向に位置決めする位置決め部と、を備え、
    上記制御部は、上記搬送部にシートを搬送させ、
    上記支持部は、上記搬送部によって搬送されるシートを支持するものであり、
    上記第1電気信号の上記第1値は、上記幅方向において上記基準位置に近い複数位置の信号値の平均値である搬送装置。
  9. 請求項7または8に記載の搬送装置と、
    上記キャリッジに搭載されており、上記支持部へ向けてインクを吐出する記録ヘッドと、を備える画像記録装置。
  10. 上記第2光量は、上記支持部におけるインクが堆積されない位置で反射した光に対応する上記第2電気信号の値と、上記支持部におけるインクが堆積され得る位置で反射した光に対応する上記第2電気信号の値との差が第2差分値となる光量である請求項9に記載の画像記録装置。
  11. 上記記録ヘッドは、顔料のインクを吐出する請求項9または10に記載の画像記録装置。
JP2017137442A 2017-07-13 2017-07-13 シート端検出装置、搬送装置、及び画像記録装置 Pending JP2019018420A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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