JP2018207636A - 判別システム、分電盤、判別方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】分割形電流センサの施工状態を容易に判別する。【解決手段】判別システム2は、複数の電流センサ20,21,22と、判別装置11と、を備える。複数の電流センサ20,21,22は、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサ21,22を含み、1つの電路における複数の計測点を流れる電流を計測する。判別装置11は、2つ以上の電流の間、又は2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別する。2つ以上の電流は、複数の電流センサ20,21,22のうち、分割形電流センサ21,22を含む2つ以上の電流センサにて計測される。【選択図】図1
Description
本発明は、一般に判別システム、分電盤、判別方法、及びプログラムに関し、より詳細には、分割構造を有する分割形電流センサの施工状態を判別するための判別システム、分電盤、判別方法、及びプログラムに関する。
特許文献1には、被計測電線を流れる電流を計測するための分割形変流器が記載されている。特許文献1に記載の分割形変流器は、磁気回路組立品と、非磁性体容器と、帯状固定体と、ねじ及びナットと、を備える。磁気回路組立品は、2つに分割された磁性体と、2つの磁性体にそれぞれ巻回される2つの巻線と、を含む。特許文献1に記載の分割形変流器は、2つの磁性体の切断面同士を突き合わせた状態で磁気回路組立品を非磁性体容器内に収納し、非磁性体容器を覆うように取り付けられた帯状固定体の開口部においてねじ及びナットにより締結することで組み立てられる。
特許文献1に記載の分割形変流器(分割形電流センサ)では、ねじ及びナットによる締結が不十分であると、2つの磁性体間にギャップが生じ、被計測電線を流れる電流を正しく計測できない可能性がある。そのため、特許文献1に記載の分割形変流器では、施工者が、ねじ及びナットによる締結状態を目視にて確認したり、計測結果から施工状態を判別しなければならず、容易に判別する方法が望まれていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされており、分割形電流センサの施工状態を容易に判別することができる判別システム、分電盤、判別方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る判別システムは、複数の電流センサと、判別装置と、を備える。前記複数の電流センサは、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサを含み、1つの電路における複数の計測点を流れる電流を計測する。前記判別装置は、2つ以上の電流の間、又は前記2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、前記分割形電流センサの施工状態を判別する。前記2つ以上の電流は、前記複数の電流センサのうち、前記分割形電流センサを含む2つ以上の電流センサにて計測される。
本発明の一態様に係る分電盤は、前記判別システムと、前記判別システムを収納するキャビネットと、を備える。
本発明の一態様に係る判別方法は、判別ステップを備える。前記判別ステップは、2つ以上の電流の間、又は前記2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサの施工状態を判別するステップである。前記2つ以上の電流は、前記分割形電流センサを含み、1つの電路における複数の計測点を流れる電流を計測する複数の電流センサのうち、前記分割形電流センサを含む2つ以上の電流センサにて計測される。
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、判別ステップを実行させる。前記判別ステップは、2つ以上の電流の間、又は前記2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサの施工状態を判別するステップである。前記2つ以上の電流は、前記分割形電流センサを含み、1つの電路における複数の計測点を流れる電流を計測する複数の電流センサのうち、前記分割形電流センサを含む2つ以上の電流センサにて計測される。
本発明は、分割形電流センサの施工状態を容易に判別することができる、という利点がある。
(1)概要
以下、本実施形態に係る判別システムの概要について説明する。
以下、本実施形態に係る判別システムの概要について説明する。
本実施形態に係る判別システムは、例えば分電盤に用いられ、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサを含む複数の電流センサの計測結果に基づいて、分割形電流センサの施工状態を判別するためのシステムである。
例えば単相3線式の配電方式であれば、分電盤は、図1に示すように、第1電圧線(L1)41と第2電圧線(L2)42と中性線(N)43とを有する電力線4に電気的に接続される。この場合、第1電圧線41は「第1電線」を構成し、第2電圧線42は「第2電線」を構成し、中性線43は「第3電線」を構成する。
第1電圧線41と中性線43とは、第1電圧系統81に電気的に接続され、第2電圧線42と中性線43とは、第2電圧系統82に電気的に接続され、第1電圧線41と第2電圧線42とは、第3電圧系統83に電気的に接続される。つまり、分電盤は、第1電圧系統81、第2電圧系統82及び第3電圧系統83からの電力が電力線4を介して供給される。言い換えると、分電盤は、第1電圧系統81、第2電圧系統82及び第3電圧系統83からそれぞれ電力が供給される3つの電路を有している。これら3つの電路は、それぞれ、第1電圧系統81、第2電圧系統82及び第3電圧系統83のいずれかに対して閉ループを形成する。
そして、分電盤は、第1電圧系統81、第2電圧系統82及び第3電圧系統83からの交流電力を複数(図1では6つ)の分岐回路51〜56に分配する。図1では、分岐回路51,52は第1電圧線41と中性線43とに電気的に接続され、分岐回路53,54は第2電圧線42と中性線43とに電気的に接続され、分岐回路55,56は第1電圧線41と第2電圧線42とに電気的に接続されている。つまり、分岐回路51,52は第1電圧系統81から電力が供給され、分岐回路53,54は第2電圧系統82から電力が供給され、分岐回路55,56は第3電圧系統83から電力が供給される。
なお、以下では、複数の分岐回路51〜56を特に区別しない場合には、複数の分岐回路51〜56の各々を「分岐回路5」ともいう。また、ここでいう「分岐回路」は、分岐ブレーカ、並びに分岐ブレーカの二次側に接続される配線路、配線器具(アウトレット、壁スイッチ等)、及び各種の機器(照明器具、調理家電等)を含んでいる。
ここで、第1電圧線41又は第2電圧線42と、中性線43との間の電圧が100〔V〕(実効値)であるとすれば、分岐回路51〜54には100〔V〕が印加され、分岐回路55,56には200〔V〕が印加される。
ところで、このような分電盤では、主幹ブレーカ61(図2参照)の一次側端子に電気的に接続される第1電圧線41及び第2電圧線42を流れる電流(主幹電流)を計測するために、第1電圧線41及び第2電圧線42に電流センサを取り付けることになる。この場合、分電盤の施工者は、主幹ブレーカ61の一次側端子に接続された後の第1電圧線41及び第2電圧線42に対して電流センサを取り付けることになるため、これらの電流センサとして分割形電流センサが用いられる。ここでいう「分割形電流センサ」とは、互いに分割可能な2つの分割構造を有し、2つの分割構造を互いに組み合わせることで形成される貫通孔内に第1電圧線41又は第2電圧線42を通した状態で施工される電流センサである。この分割形電流センサでは、2つの分割構造が正常に組み合わされていない状態、言い換えると2つの分割構造の嵌合が不十分な状態では、分割構造間のギャップによってインダクタンスが変化し、正しい計測結果が得られない可能性がある。そのため、正しい計測結果を得るために分割形電流センサの施工状態を確認する必要があるが、従来の分割形変流器では、目視にて確認したり、計測結果から施工者が判別しなければならず、分割形電流センサの施工状態を容易に判別する方法が望まれていた。
本実施形態に係る判別システムは、分割形電流センサの施工状態を容易に判別できるように、以下の構成を備えている。
本実施形態に係る判別システム2は、図1に示すように、複数の電流センサ20,21,22と、判別装置11と、を備えている。複数の電流センサ20,21,22は、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサ21,22を含む。複数の電流センサ20,21,22は、1つの電路(一例として、第3電圧系統83)における複数の計測点(P1,P2,P15,P16)を流れる電流を計測する。判別装置11は、2つ以上の電流の間、又は2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別する。2つ以上の電流は、複数の電流センサ20,21,22のうち、分割形電流センサ21,22を含む2つ以上の電流センサにて計測される。
この構成によれば、判別装置11は、分割形電流センサ21,22を含む2つ以上の電流センサにて計測される2つ以上の電流の間、又は2つ以上の電流による2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別する。そのため、従来の分割形変流器のように、施工者が、ねじ及びナットによる締結状態を目視にて確認したり、計測結果から施工状態を判別しなくてもよく、判別装置11の判別結果にて分割形電流センサ21,22の施工状態を容易に判別することができる。
(2)詳細
以下、本実施形態に係る判別システムの詳細について説明する。
以下、本実施形態に係る判別システムの詳細について説明する。
本実施形態では、判別システムは、需要家施設において消費電力と消費電力量との少なくとも一方を計測するための電力計測システムに適用され、分割形電流センサの施工状態を判別するために用いられる。ここでいう「需要家施設」は、電力の需要家の施設を意味しており、電力会社等の電気事業者から電力の供給を受ける施設だけでなく、太陽光発電設備等の自家発電設備から電力の供給を受ける施設も含む。本実施形態では、戸建住宅を需要家施設の一例として説明する。
(2.1)基本構成
ここではまず、判別システム2が適用される電力計測システム1の基本構成について、図1を参照して説明する。
ここではまず、判別システム2が適用される電力計測システム1の基本構成について、図1を参照して説明する。
本実施形態に係る電力計測システム1は、図1に示すように、判別装置11の他、計測装置12と、演算装置13と、記憶装置14と、表示装置15と、を更に備えている。さらに、電力計測システム1は、複数の計測点P1,P2,P11〜P16を流れる電流を計測するために、複数の電流センサ21,22,201〜206を備えている。計測装置12は、複数の電流センサ21,22,201〜206の出力から、複数の計測点P1,P2,P11〜P16を流れる電流を計測する。演算装置13は、計測装置12の計測結果に基づいて、消費電力と消費電力量との少なくとも一方を演算する。記憶装置14は、複数の分岐回路5の各々に印加される電圧が100〔V〕か200V〔V〕かを表す情報(以下、「電圧区分」という)を記憶する。表示装置15は、演算装置13の演算結果、判別装置11の判別結果等を表示する。
ここで、電力計測システム1の構成要素は、演算装置13、記憶装置14及び表示装置15を除き、判別システム2の構成要素と共通である。すなわち、本実施形態に係る判別システム2は、判別装置11と、計測装置12と、複数の電流センサ21,22,201〜206と、を備えている。なお、複数の電流センサ21,22,201〜206は、計測装置12に含まれていてもよい。
本実施形態では、これらの電力計測システム1の構成要素(判別装置11、計測装置12、演算装置13、記憶装置14、表示装置15及び電流センサ21,22,201〜206)は、分電盤6(図2参照)のキャビネット60(図2参照)内に収納されている。
計測装置12には、一対の(主幹用)電流センサ21,22及び複数の(分岐用)電流センサ201〜206の各々が電気的に接続されている。一対の電流センサ21,22は第1電圧線41及び第2電圧線42に一対一に対応して設けられており、複数の電流センサ201〜206は複数の分岐回路5に一対一に対応して設けられている。これにより、計測装置12では、電流センサ21の出力から第1電圧線41を流れる第1主幹電流(主幹電流)I1が計測可能であり、電流センサ22の出力から第2電圧線42を流れる第2主幹電流(主幹電流)I2が計測可能である。また、計測装置12では、複数の電流センサ201〜206の出力から、複数の分岐回路5の各々を流れる電流(以下、「分岐電流」という)を計測可能である。以下では、分岐電流を計測するための複数の電流センサ201〜206を特に区別しない場合には、複数の電流センサ201〜206の各々を「電流センサ20」ともいう。
なお、以下では、分岐回路51を流れる分岐電流、つまり電流センサ201にて計測される分岐電流を「分岐電流I11」という。同様に、分岐回路5n(nは自然数)を流れる分岐電流、つまり電流センサ20n(nは自然数)にて計測される分岐電流を「分岐電流I1n」という。
また、一対の電流センサ21,22は、上述のように、主幹ブレーカ61(後述する)の一次側端子に接続された後の第1電圧線41及び第2電圧線42に取り付けられる。そのため、一対の電流センサ21,22は、分割構造を有する分割形電流センサ(以下、「分割形電流センサ21,22」ともいう)であることが好ましい。本実施形態では、第1電圧線41を流れる第1主幹電流I1を計測する分割形電流センサ21が第1分割形電流センサであり、第2電圧線42を流れる第2主幹電流I2を計測する分割形電流センサ22が第2分割形電流センサである。以下では、分割構造が分割可能なコア(以下、「分割コア」という)である場合を例として説明する。
演算装置13は、計測装置12と電気的に接続されており、計測装置12の計測結果を用いて、複数の分岐回路5の各々について、消費電力と消費電力量との少なくとも一方を計測値として計測する。計測値は、瞬時電力を表す消費電力であってもよいし、あるいは一定時間における電力の消費量(使用量)を表す消費電力量であってもよい。また、計測値は、消費電力と消費電力量との両方であってもよい。本実施形態では一例として、計測値は、消費電力であることとする。
演算装置13は、電力線(第1電圧線41、第2電圧線42、及び中性線43)4の線間電圧を監視している。演算装置13は、例えばマイクロコンピュータからなり、線間電圧と分岐電流とを用いて演算することにより、計測値を求める。なお、演算装置13では、複数の分岐回路5の各々についての計測値だけでなく、需要家施設の総消費電力量を計測値として求める構成であってもよい。
記憶装置14は、複数の分岐回路5の各々の電圧区分(印加電圧が100〔V〕か200〔V〕かを表す情報)を記憶する。言い換えると、記憶装置14は、複数の分岐回路5の各々について、第1電圧系統81、第2電圧系統82及び第3電圧系統83のいずれに接続されているかを記憶する。本実施形態では、第1電圧系統81に電気的に接続されている分岐回路51,52、及び第2電圧系統82に電気的に接続されている分岐回路53,54については、100〔V〕との電圧区分を対応付けて記憶装置14に記憶される。また、第3電圧系統83に電気的に接続されている分岐回路55,56については、200〔V〕との電圧区分を対応付けて記憶装置14に記憶される。以下の説明では、複数の分岐回路5の各々に正しい電圧区分が対応付けられていると仮定する。
判別装置11は、計測装置12に電気的に接続されており、計測装置12の計測結果を用いて、分割形電流センサ21,22の施工状態、言い換えると分割形電流センサ21,22の施工不良がないかどうかを判別する。分割形電流センサ21,22の施工不良としては、例えば、分割コアの嵌合不良、分割コアの割れ、分割コアの絶縁不良、分割形電流センサ21,22から計測装置12までの電線の断線等が想定される。ここでいう計測装置12の計測結果は、計測装置12での各電流(第1主幹電流I1、第2主幹電流I2、及び各分岐電流)の計測結果であって、例えば実効値や電流波形などである。
ここで、判別装置11は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、判別装置11は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが判別装置11として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。さらに、プログラムは、記憶装置14に予め記録されていてもよい。なお、判別装置11の動作については、「(3)判別動作」の欄で詳しく説明する。
本実施形態では、判別装置11は、少なくとも判別システム(電力計測システム1)2の起動時、つまり電源投入時に、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別する。また、判別装置11は、例えば電線からの応力、振動等によっても分割形電流センサ21,22の施工不良が生じる可能性があることから、分割形電流センサ21,22の施工状態を定期的に判別するように構成されている。これにより、判別装置11は、分割形電流センサ21,22の施工状態を常時判別する場合と比較して、判別に関連する処理負荷(演算負荷)を低減することができる。
表示装置15は、例えば液晶ディスプレイ(liquid crystal display:LCD)である。表示装置15は、例えば計測装置12の計測結果、演算装置13の演算結果(計測値)、判別装置11の判別結果等を表示する。したがって、施工者は、表示装置15に表示させた判別装置11の判別結果を見ることで、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別することができる。
(2.2)分電盤
次に、分電盤6の構成について説明する。
次に、分電盤6の構成について説明する。
分電盤6は、図2に示すように、電力線4に電気的に接続される主幹ブレーカ61と、主幹ブレーカ61の二次側端子に電気的に接続される複数の分岐ブレーカ62とをキャビネット60内に備えている。さらに、分電盤6は、計測ユニット63、電流センサ21,22、及びセンサユニット23,24をキャビネット60内に備えている。
本実施形態では一例として、電力計測システム1の構成要素のうち、判別装置11、計測装置12及び記憶装置14としての機能は、計測ユニット63に設けられている。同様に、演算装置13及び電流センサ201〜206としての機能は、センサユニット23,24に設けられている。
主幹ブレーカ61の一次側端子は、3線式(第1電圧線41、第2電圧線42、及び中性線43)の電力線4を介して、系統電源7(図1参照)に電気的に接続されている。主幹ブレーカ61の二次側端子には、L1、L2、Nの3極の導電バーが接続されている。これら3極の導電バーは、第1電圧線(L1)41、第2電圧線(L2)42、及び中性線(N)43と一対一に電気的に接続される。
複数の分岐ブレーカ62は、導電バーに接続されることにより、主幹ブレーカ61の二次側端子に電気的に接続される。なお、複数の分岐ブレーカ62は、導電バーの幅方向の両側(上段と下段)に分かれて、それぞれ複数ずつ配置されている。
ここで、複数の分岐ブレーカ62のうち、分岐回路51〜54に含まれる分岐ブレーカ62は、L1及びL2のいずれか一方の導電バーと、Nの導電バーとに接続されている。また、複数の分岐ブレーカ62のうち、分岐回路55,56に含まれる分岐ブレーカ62は、L1の導電バーと、L2の導電バーとに接続されている。これにより、分岐回路51〜54の各々は、第1電圧線(L1)41と第2電圧線(L2)42との一方、及び中性線(N)43に電気的に接続されることになる。また、分岐回路55,56は、第1電圧線(L1)41及び第2電圧線(L2)42に電気的に接続されることになる。
ここにおいて、100〔V〕用の分岐ブレーカ62、つまり電圧区分が100〔V〕に設定されている分岐回路5の分岐ブレーカ62は、導電バーの上段に取り付けられた状態では、第1電圧線(L1)41と中性線(N)43とに電気的に接続される。一方、導電バーの下段に取り付けられた状態では、100〔V〕用の分岐ブレーカ62は、第2電圧線(L2)42と中性線(N)43とに電気的に接続される。また、200V用の分岐ブレーカ62、つまり電圧区分が200〔V〕に設定されている分岐回路5の分岐ブレーカ62は、導電バーの上段、下段に関わらず、第1電圧線(L1)41と第2電圧線(L2)42とに電気的に接続される。
計測ユニット63には、一対の電流センサ21,22及び一対のセンサユニット23,24の各々が電気的に接続されている。電流センサ21,22としては、例えばCT(Current Transformer)センサ、ホール素子、GMR(Giant Magnetic Resistances)素子等の磁気抵抗素子などが用いられる。また、電流センサ201〜206としては、例えばCTセンサ、ホール素子、GMR素子等の磁気抵抗素子、シャント抵抗などが用いられる。本実施形態では一例として、電流センサ21,22の各々はCTセンサからなる。一方、センサユニット23,24に設けられた複数の電流センサ20の各々は、コアを用いない(コアレスの)空芯コイルからなり、貫通孔内を通過する電流に応じた出力を生じるロゴスキコイルである。
一対の電流センサ(分割形電流センサ)21,22は、主幹ブレーカ61の一次側端子に接続された電力線4の電流を計測するように、電力線4に取り付けられている。ここでは、一対の電流センサ21,22のうち、一方の(第1の)電流センサ21は第1電圧線41に取り付けられ、他方の(第2の)電流センサ22は第2電圧線42に取り付けられている。これにより、計測ユニット63に設けられた計測装置12では、電流センサ21の出力から第1電圧線41を流れる第1主幹電流I1が計測可能となり、電流センサ22の出力から第2電圧線42を流れる第2主幹電流I2が計測可能となる。
一対のセンサユニット23,24の各々は、主幹ブレーカ61の二次側端子に接続された複数の分岐ブレーカ62の各々の電流を計測するように、複数の分岐ブレーカ62と導電バーとの間に取り付けられている。一対のセンサユニット23,24の各々は、複数の電流センサ20を具備し、これら複数の電流センサ20が、複数の分岐ブレーカ62に一対一に対応するように取り付けられている。これにより、計測ユニット63に設けられた計測装置12では、一対のセンサユニット23,24の出力から、複数の分岐回路5の各々を流れる分岐電流が計測可能となる。
なお、本実施形態では、演算装置13としての機能は一対のセンサユニット23,24に設けられている。そのため、一対のセンサユニット23,24は、複数の分岐回路5の各々を流れる分岐電流に加えて、演算装置13にて求めた計測値(消費電力)についても、計測ユニット63へ出力するように構成されている。
ここで、導電バーの上段の分岐ブレーカ62は、100〔V〕用か200〔V〕用かによらず、いずれも第1電圧線41に対して電気的に接続される。一方、導電バーの下段の分岐ブレーカ62は、100〔V〕用か200〔V〕用かによらず、いずれも第2電圧線42に対して電気的に接続される。そこで、上段の分岐ブレーカ62の電流を計測するセンサユニット23においては、複数の電流センサ20は、第1電圧線41と分岐ブレーカ62との間に設置され、第1電圧線41と分岐ブレーカ62との間の電流を計測する。一方、下段の分岐ブレーカ62の電流を計測するセンサユニット24においては、複数の電流センサ20は、第2電圧線42と分岐ブレーカ62との間に設置され、第2電圧線42と分岐ブレーカ62との間の電流を計測する。
(3)判別動作
次に、本実施形態に係る電力計測システム1(判別システム2)における、判別装置11の動作(判別動作)について、図3A及び図3Bを参照して説明する。本実施形態では一例として、3つの電路のうち、第3電圧系統83からの電力が供給される電路について説明する。また、以下の説明では、第3電圧系統83に電気的に接続されている分岐回路56を流れる分岐電流I16が一定であると仮定する。この場合、計測点P1において第1電圧線41を流れる第1主幹電流I1を計測する電流センサ21と、計測点P2において第2電圧線42を流れる第2主幹電流I2を計測する電流センサ22とが分割形電流センサである。そして、判別装置11は、分割形電流センサ21,22にて計測される第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2と、電流センサ205にて計測される分岐電流I15との間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別する。
次に、本実施形態に係る電力計測システム1(判別システム2)における、判別装置11の動作(判別動作)について、図3A及び図3Bを参照して説明する。本実施形態では一例として、3つの電路のうち、第3電圧系統83からの電力が供給される電路について説明する。また、以下の説明では、第3電圧系統83に電気的に接続されている分岐回路56を流れる分岐電流I16が一定であると仮定する。この場合、計測点P1において第1電圧線41を流れる第1主幹電流I1を計測する電流センサ21と、計測点P2において第2電圧線42を流れる第2主幹電流I2を計測する電流センサ22とが分割形電流センサである。そして、判別装置11は、分割形電流センサ21,22にて計測される第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2と、電流センサ205にて計測される分岐電流I15との間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別する。
ここでいう「相関」とは、一般に、2つ以上の要素が密接に関わり合っていることをいい、本実施形態では、第1主幹電流I1(又は第2主幹電流I2)の実効値Ieの変化量と、分岐電流I15の実効値Ieの変化量とが等しい場合に相関があるという。すなわち、本実施形態では、電流センサ21,22,205にて計測される電流の変化は、当該電流の実効値の変化である。また、ここでいう「等しい」とは、両者が完全に一致する場合だけでなく、両者の差分が所定値よりも小さい場合も含まれる。
図3A及び図3Bは、横軸を時間軸として、第1電圧線41を流れる第1主幹電流I1、第2電圧線42を流れる第2主幹電流I2、及び分岐回路55を流れる分岐電流I15の各々の実効値Ieの変化を表した波形図である。また、図3A及び図3Bにおいて、実線a1は第1主幹電流I1を表し、破線a2は第2主幹電流I2を表し、一点鎖線a3は分岐電流I15を表している。さらに、図3Aは、分割形電流センサ21,22が正常に施工されている(施工不良がない)場合を表し、図3Bは、分割形電流センサ22が正常に施工されていない(施工不良がある)場合を表している。
図3A及び図3Bにおける時刻t1では、第1主幹電流I1の実効値Ieが大きくなっているが、第2主幹電流I2の実効値Ie及び分岐電流I15の実効値Ieは変化していない。これは、例えば第3電圧系統83とは異なる電路である第1電圧系統81に電気的に接続されている分岐回路51を流れる分岐電流I11の変化により、第1主幹電流I1の実効値Ieが大きくなっていると想定される。このとき、判別装置11は、分岐回路55を流れる分岐電流I15が変化していないため、分割形電流センサ21、22の施工状態を判別しない。
図3Aでは、時刻t2から時刻t3までの一定期間T1において、分岐回路55を流れる分岐電流I15の実効値Ieが減少している。また、図3Aでは、一定期間T1において、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々の実効値Ieも減少している。ここで、分割形電流センサ21,22は正常に施工されていることから、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々の実効値Ieの変化量と、分岐電流I15の実効値Ieの変化量とは等しくなる(図3A参照)。判別装置11は、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々の実効値Ieの変化量と、分岐電流I15の実効値Ieの変化量とが等しいことから、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々と分岐電流I15との間に相関があると判別する。そして、判別装置11は、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々と分岐電流I15との間に相関があることから、分割形電流センサ21,22が正常に施工されている(施工不良がない)と判別する。
図3Bでは、時刻t2から時刻t3までの一定期間T1において、分岐回路55を流れる分岐電流I15の実効値Ieが減少している。また、図3Bでは、一定期間T1において、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々の実効値Ieも減少している。ここで、分割形電流センサ22は正常に施工されていないため、第2電圧線42を流れる第2主幹電流I2を正確に計測することができない。そのため、第1主幹電流I1の実効値Ieの変化量と分岐電流I15の実効値Ieの変化量とは等しくなるものの、第2主幹電流I2の実効値Ieの変化量と分岐電流I15の実効値Ieの変化量とは等しくならない(図3B参照)。判別装置11は、第1主幹電流I1の実効値Ieの変化量と、分岐電流I15の実効値Ieの変化量とが等しいことから、第1主幹電流I1と分岐電流I15との間に相関があると判別する。また、判別装置11は、第2主幹電流I2の実効値Ieの変化量と、分岐電流I15の実効値Ieの変化量とが異なっている(等しくない)ことから、第2主幹電流I2と分岐電流I15との間に相関がないと判別する。そして、判別装置11は、第1主幹電流I1と分岐電流I15との間に相関があることから、分割形電流センサ21が正常に施工されている(施工不良がない)と判別する。また、判別装置11は、第2主幹電流I2と分岐電流I15との間に相関がないことから、分割形電流センサ22が正常に施工されていない(施工不良がある)と判別する。判別装置11の判別結果は、表示装置15に表示される。
本実施形態に係る判別システム2によれば、判別装置11は、第1主幹電流I1(又は第2主幹電流I2)と分岐電流I15との間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21(又は分割形センサ22)の施工状態を判別する。そして、分電盤6の施工者は、判別装置11の判別結果(表示装置15に表示されている場合にはその表示内容)から、分割形電流センサ21(又は分割形電流センサ22)の施工状態を判別することができる。すなわち、本実施形態に係る判別システム2によれば、従来の分割形変流器のように、施工者が、目視にて施工状態を確認したり、計測結果から施工状態を判別しなくてもよく、分割形電流センサ21,22の施工状態を容易に判別することができる。
(4)判別方法、プログラム
以下の判別方法を採用することで、専用の判別装置11を用いなくても、例えば、タブレット端末、スマートフォン等の携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータ等を用いて、本実施形態に係る判別システム2と同等の機能を実現できる。
以下の判別方法を採用することで、専用の判別装置11を用いなくても、例えば、タブレット端末、スマートフォン等の携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータ等を用いて、本実施形態に係る判別システム2と同等の機能を実現できる。
すなわち、判別方法は、判別ステップを備えている。判別ステップは、2つ以上の電流の間、又は2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサ21,22の施工状態を判別するステップである。分割形電流センサ21,22は、1つの電路(一例として、第3電圧系統83)における複数の計測点(P1,P2,P15,P16)を流れる電流を計測する複数の電流センサ20,21,22に含まれる。2つ以上の電流は、複数の電流センサ20,21,22のうち、分割形電流センサ21,22を含む2つ以上の電流センサにて計測される。
この判別方法によれば、専用の判別装置11を用いなくても、本実施形態に係る判別システム2と同等の機能を実現でき、分割形電流センサ21,22の施工状態を容易に判別することができる、という利点がある。
また、判別装置11がコンピュータ(マイコンを含む)を主構成とする場合、コンピュータのメモリに記録されるプログラムは、コンピュータに判別ステップを実行させるためのプログラムである。判別ステップは、2つ以上の電流の間、又は2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサ21,22の施工状態を判別するステップである。分割形電流センサ21,22は、1つの電路(一例として、第3電圧系統83)における複数の計測点(P1,P2,P15,P16)を流れる電流を計測する複数の電流センサ20,21,22に含まれる。2つ以上の電流は、複数の電流センサ20,21,22のうち、分割形電流センサ21,22を含む2つ以上の電流センサにて計測される。
このプログラムによれば、専用の判別装置11を用いなくても、本実施形態の判別システム2と同等の機能を実現でき、分割形電流センサ21,22の施工状態を容易に判別することができる、という利点がある。
(5)変形例
上述の実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上述の実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(5.1)第1変形例
上述の実施形態では、判別装置11は、第1主幹電流I1、第2主幹電流I2及び分岐電流I15の各々の実効値Ieの変化量に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別する場合を例として説明した。これに対して、第1主幹電流I1、第2主幹電流I2及び分岐電流I15の変化は実効値Ieの変化に限らず、例えば電流に含まれる周波数成分の変化であってもよい。すなわち、第1変形例では、電流センサ21,22,205にて計測される電流の変化は、当該電流に含まれる周波数成分の変化である。以下、第1変形例に係る判別装置11の動作について、図4A〜図5Cを参照して説明する。
上述の実施形態では、判別装置11は、第1主幹電流I1、第2主幹電流I2及び分岐電流I15の各々の実効値Ieの変化量に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別する場合を例として説明した。これに対して、第1主幹電流I1、第2主幹電流I2及び分岐電流I15の変化は実効値Ieの変化に限らず、例えば電流に含まれる周波数成分の変化であってもよい。すなわち、第1変形例では、電流センサ21,22,205にて計測される電流の変化は、当該電流に含まれる周波数成分の変化である。以下、第1変形例に係る判別装置11の動作について、図4A〜図5Cを参照して説明する。
図4A及び図5Aにおいては、横軸を周波数として、第1主幹電流I1の周波数スペクトル(周波数ごとの強度)を表しており、図4B及び図5Bにおいては、第2主幹電流I2の周波数スペクトルを表している。さらに、図4C及び図5Cにおいては、分岐電流I15の周波数スペクトルを表している。ここで、本変形例では、第1主幹電流I1、第2主幹電流I2、及び分岐電流I15の周波数ごとの強度を、いわゆる高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)により求めている。また、図4A〜図5Cにおいて、f1は基本周波数であり、f3、f5、f7、f9は、それぞれ第3次、第5次、第7次、第9次の高調波成分である。
まず、分割形電流センサ21,22が正常に施工されている場合について、図4A〜図4Cを参照して説明する。電流センサ205にて計測された分岐電流I15には、図4Cに示すように、第7次及び第9次の高調波成分f7,f9が含まれている。分割形電流センサ21にて計測された第1主幹電流I1には、図4Aに示すように、分岐電流I15と同じ強さの第7次及び第9次の高調波成分f7,f9が含まれている。また、分割形電流センサ22にて計測された第2主幹電流I2にも、図4Bに示すように、分岐電流I15と同じ強さの第7次及び第9次の高調波成分f7,f9が含まれている。判別装置11は、分岐電流I15と同じ強さの第7次及び第9次の高調波成分f7,f9が第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2に含まれていることから、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々と分岐電流I15との間に相関があると判別する。そして、判別装置11は、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々と分岐電流I15との間に相関があることから、分割形電流センサ21,22が正常に施工されている(施工不良がない)と判別する。
次に、分割形電流センサ22が正常に施工されていない(施工不良がある)場合について、図5A〜図5Cを参照して説明する。電流センサ205にて計測された分岐電流I15には、図5Cに示すように、第7次及び第9次の高調波成分f7,f9が含まれている。分割形電流センサ21にて計測された第1主幹電流I1には、図5Aに示すように、分岐電流I15と同じ強さの第7次及び第9次の高調波成分f7,f9が含まれている。一方、分割形電流センサ22にて計測された第2主幹電流I2には、図5Bに示すように、分岐電流I15と同じ強さの第7次及び第9次の高調波成分f7,f9が含まれていない。判別装置11は、分岐電流I15と同じ強さの第7次及び第9次の高調波成分f7,f9が第1主幹電流I1に含まれていることから、第1主幹電流I1と分岐電流I15との間に相関があると判別する。また、判別装置11は、分岐電流I15と同じ強さの第7次及び第9次の高調波成分f7,f9が第2主幹電流I2に含まれていないことから、第2主幹電流I2と分岐電流I15との間に相関がないと判別する。そして、判別装置11は、第1主幹電流I1と分岐電流I15との間に相関があることから、分割形電流センサ21が正常に施工されていると判別する。また、判別装置11は、第2主幹電流I2と分岐電流I15との間に相関がないことから、分割形電流センサ22が正常に施工されていないと判別する。
このように、第1変形例によれば、正常に施工されている電流センサ205にて計測される分岐電流I15に含まれている周波数成分と同じ強さの周波数成分が含まれているか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別することができる。そして、施工者は、判別装置11の判別結果から、分割形電流センサ21,22の施工状態を容易に判別することができる。
(5.2)その他の変形例
以下、その他の変形例について列挙する。
以下、その他の変形例について列挙する。
上述の実施形態では、系統電源7からの交流電力を複数の分岐回路5に分配する場合を例として説明したが、複数の分岐回路5に分配される電力は交流電力に限らず、直流電力であってもよい。また、上述の実施形態では、配電方式が単相3線式である場合を例として説明したが、配電方式は単相3線式に限らず、例えば、単相2線式であってもよいし、三相3線式であってもよい。
上述の実施形態では、需要家施設が戸建て住宅である場合を例として説明したが、需要家施設は戸建て住宅に限らず、マンション等の集合住宅の各住戸であってもよいし、オフィスビル、工場等の非住宅であってもよい。
上述の実施形態では、判別装置11は、第1主幹電流I1、第2主幹電流I2及び分岐電流I15の各々の実効値Ieの変化量に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別した。また、第1変形例では、判別装置11は、分岐電流I15に含まれている周波数成分と同じ強さの周波数成分が第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々に含まれているか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別した。これに対して、判別装置11は、例えば第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々の電流波形と、分岐電流I15の電流波形とが一致するか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別するように構成されていてもよい。
この場合、判別装置11は、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々の電流波形と、分岐電流I15の電流波形とを比較するにあたり、例えばパターンマッチングにより両者の一致度(合致度)を数値化して求める。そして、判別装置11は、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々の電流波形と、分岐電流I15の電流波形との一致度が閾値以上であれば、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々の電流波形と、分岐電流I15の電流波形とが一致すると判別する。
判別装置11は、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々の電流波形と、分岐電流I15の電流波形とが一致していれば両者の間に相関があると判別し、一致していなければ両者の間に相関がないと判別する。そして、判別装置11は、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々と分岐電流I15との間に相関があれば、分割形電流センサ21,22が正常に施工されていると判別する。また、判別装置11は、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々と分岐電流I15との間に相関がなければ、分割形電流センサ21,22が正常に施工されていないと判別する。
このように、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々と分岐電流I15との間に相関があるか否かを判別する際に、電流の変化として、電流波形の変化を用いることもできる。
また、判別装置11は、上述のように、電流波形同士を比較するのではなく、電流波形の波高値同士を比較するように構成されていてもよいし、波高値以外の電流波形についての特徴量同士を比較するように構成されていてもよい。
さらに、1つの電路に電気的に接続されている複数の分岐回路において、同じタイミングで分岐電流が流れている場合を想定する。この場合、主幹電流の電流波形は、複数の分岐回路の各々の電流波形を合成した合成波形になるため、複数の分岐回路のうちいずれか1つの分岐回路の電流波形と主幹電流の電流波形とを比較しても正しく判別できない可能性がある。この場合、例えばディスアグリゲーション(disaggregation)によって、主幹電流の電流波形を分岐回路ごとの電流波形に分離することで、主幹電流の電流波形と分岐回路の電流波形との比較が可能になる。
また、主幹電流の電流波形から分離した分岐回路ごとの電流波形に基づいて主幹電流と分岐電流との相関を判別する際に、実効値の変化にて比較してもよいし、周波数成分の変化にて比較してもよいし、電流波形の変化にて比較してもよい。
上述の実施形態及び第1変形例では、判別装置11は、3つの電路のうち、第3電圧系統83から電力が供給される電路を流れる第1主幹電流I1、第2主幹電流I2及び分岐電流I15に基づいて、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別した。これに対して、判別装置11は、分割形電流センサ21については、第1電圧系統81から電力が供給される電路を流れる第1主幹電流I1と分岐電流I11との間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21の施工状態を判別してもよい。また、判別装置11は、分割形電流センサ22については、第2電圧系統82から電力が供給される電路を流れる第2主幹電流I2と分岐電流I13との間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ22の施工状態を判別してもよい。
上述の実施形態及び第1変形例では、判別装置11は、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々と分岐電流I15との間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別した。これに対して、判別装置11は、第1主幹電流I1と第2主幹電流I2との間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別するように構成されていてもよい。ただし、この場合には、分割形電流センサ21,22のうちいずれか一方については正常に施工されていることを前提とする。
上述の第1変形例では、判別装置11は、分岐電流I15と同じ大きさの周波数成分が第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々に含まれているか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別した。これに対して、判別装置11は、一定期間における特定の周波数成分の変化量が、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々と分岐電流I15とで同じであるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別するように構成されていてもよい。
また、判別装置11は、基本周波数を含む複数の周波数成分の成分比が、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々と分岐電流I15とで同じであるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別するように構成されていてもよい。
上述の実施形態では、第3電圧系統83から電力が供給される電路において、分岐回路56を流れる分岐電流I16が一定である場合を例として説明したが、分岐電流I16は変動していてもよい。この場合、判別装置11は、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々の実効値Ieの変化と、分岐電流I15,I16の実効値Ieの変化の和とを比較することで、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別することができる。
上述の実施形態及び第1変形例では、判別装置11は、第1主幹電流I1、第2主幹電流I2及び分岐電流I15の各々の変化に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別した。これに対して、判別装置11は、主幹電流の大きさと分岐電流の大きさとの間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別するように構成されていてもよい。例えば、第1電圧系統81から電力が供給される電路に電気的に接続されている分岐回路51,52にそれぞれ分岐電流I11,I12が流れている場合を想定する。この場合、分割形電流センサ21が正常に施工されており、かつ残りの分岐回路53〜56に分岐電流I13〜I16が流れていなければ、第1主幹電流I1は分岐電流I11,I12の和になる。したがって、判別装置11は、第1主幹電流I1の大きさと、分岐電流I11,I12の大きさの和とが同じであれば、第1主幹電流I1と分岐電流I11,I12との間に相関があると判別する。そして、判別装置11は、第1主幹電流I1と分岐電流I11,I12との間に相関があることから、分割形電流センサ21が正常に施工されていると判別する。
上述の実施形態及び第1変形例では、判別装置11は、主幹電流と分岐電流との間、又は主幹電流同士の間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別した。これに対して、判別装置11は、主幹電流から得られる主幹電力と分岐電流から得られる分岐電力との間、又は主幹電流から得られる主幹電力同士の間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別するように構成されていてもよい。本実施形態に係る電力計測システム1では、複数の分岐回路5の各々において消費される消費電力を演算装置13にて演算している。また、本実施形態に係る電力計測システム1では、第1主幹電流I1及び第2主幹電流I2の各々と線間電圧とに基づいて、第1主幹電力及び第2主幹電力を演算することもできる。したがって、判別装置11は、第1主幹電力及び第2主幹電力の各々と分岐電力との間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ21,22の施工状態を判別することができる。この場合においても、電力の変化は、当該電力を得るための電流の実効値の変化であってもよいし、電流に含まれる周波数成分の変化であってもよいし、電流の波形の変化であってもよい。
上述の実施形態及び第1変形例では、分割形電流センサが2個の場合を例として説明したが、分割形電流センサの個数は2個に限らず、少なくとも1つであればよい。また、上述の実施形態及び第1変形例では、複数の分岐回路5の各々を流れる分岐電流を計測する電流センサ20がロゴスキコイルである場合を例として説明したが、これらの電流センサ20についても、分割構造を有する分割形電流センサであってもよい。
上述の実施形態及び第1変形例では、分割形電流センサ21,22がCTセンサである場合を例として説明したが、分割形電流センサ21,22はCTセンサに限らず、例えばホール素子、GMR素子等の磁気抵抗素子を用いたセンサであってもよい。
上述の実施形態及び第1変形例では、判別装置11が計測ユニット63に含まれている場合を例として説明したが、判別装置11は計測ユニット63に含まれていなくてもよい。言い換えると、判別装置11は、計測装置12と一体に構成されていてもよいし、計測装置12と別体に構成されていてもよい。
上述の実施形態では、判別システム2が計測装置12を備えている場合を例として説明したが、判別システム2は、判別装置11と、複数の電流センサ21,22,201〜206とを備えていればよく、計測装置12を備えていなくてもよい。
表示装置15は、例えばタブレット端末、スマートフォン等の携帯情報端末であってもよい。この場合、施工者は、分電盤6から離れた位置にいても判別装置11の判別結果を確認することができる。
上述の実施形態及び第1変形例では、分割構造が分割コアである場合を例として説明したが、分割構造は分割コアに限らず、例えばロゴスキコイルにおいて2つに分割されるような分割構造であってもよい。
(まとめ)
以上述べた実施形態から明らかなように、第1の態様に係る判別システム(2)は、複数の電流センサ(20,21,22)と、判別装置(11)と、を備える。複数の電流センサ(20,21,22)は、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサ(21,22)を含み、1つの電路(一例として、第3電圧系統83)における複数の計測点(P1,P2,P15,P16)を流れる電流を計測する。判別装置(11)は、2つ以上の電流の間、又は2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別する。2つ以上の電流は、複数の電流センサ(20,21,22)のうち、分割形電流センサ(21,22)を含む2つ以上の電流センサにて計測される。
以上述べた実施形態から明らかなように、第1の態様に係る判別システム(2)は、複数の電流センサ(20,21,22)と、判別装置(11)と、を備える。複数の電流センサ(20,21,22)は、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサ(21,22)を含み、1つの電路(一例として、第3電圧系統83)における複数の計測点(P1,P2,P15,P16)を流れる電流を計測する。判別装置(11)は、2つ以上の電流の間、又は2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別する。2つ以上の電流は、複数の電流センサ(20,21,22)のうち、分割形電流センサ(21,22)を含む2つ以上の電流センサにて計測される。
第1の態様によれば、判別装置(11)は、2つ以上の電流の間、又は2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別している。したがって、施工者は、従来の分割形変流器のように、目視にて施工状態を確認したり、計測結果から施工状態を判別しなくてもよく、判別装置(11)の判別結果にて分割形電流センサ(21,22)の施工状態を容易に判別することができる。
第2の態様に係る判別システム(2)は、第1の態様において、電力線(4)に電気的に接続され、電力線(4)からの電力を複数の分岐回路(5)に分配する分電盤(6)に用いられる。分割形電流センサ(21,22)は、電力線(4)を流れる主幹電流(第1主幹電流I1、第2主幹電流I2)を計測する。複数の電流センサ(20,21,22)のうち、分割形電流センサ(21,22)を除く残りの電流センサ(20)は、複数の分岐回路(5)のうち1つの電路に電気的に接続される少なくとも1つの分岐回路(5)を流れる少なくとも1つの分岐電流を計測する。判別装置(11)は、主幹電流の変化と分岐電流の変化との間、又は主幹電力の変化と分岐電力の変化との間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別するように構成されている。主幹電力は主幹電流から得られ、分岐電力は分岐電流から得られる。
第2の態様によれば、電力線(4)を流れる主幹電流の変化と、分岐回路(5)を流れる分岐電流とに基づいて、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別することができる。
第3の態様に係る判別システム(2)では、第2の態様において、電力線(4)は、第1電線(第1電圧線41)と第2電線(第2電圧線42)と第3電線(中性線43)とを有する。複数の分岐回路(5)の各々は、第1電線と第2電線との一方と、第3電線とに電気的に接続されている。主幹電流(第1主幹電流I1、第2主幹電流I2)は、第1電線と第2電線との一方を流れる電流である。
第3の態様によれば、単相3線式の配電方式において、電力線(4)を流れる主幹電流と、分岐回路(5)を流れる分岐電流とに基づいて、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別することができる。
第4の態様に係る判別システム(2)は、第1の態様において、電力線(4)に電気的に接続され、電力線(4)からの電力を複数の分岐回路(5)に分配する分電盤(6)に用いられる。電力線(4)は、第1電線(第1電圧線41)と、第2電線(第2電圧線42)と、第3電線(中性線43)と、を有する。分割形電流センサ(21,22)は、第1電線を流れる第1主幹電流(I1)を計測する(第1)分割形電流センサ(21)と、第2電線を流れる第2主幹電流(I2)を計測する(第2)分割形電流センサ(22)と、を含む。判別装置(11)は、第1主幹電流(I1)の変化と第2主幹電流(I2)の変化との間、又は第1電力の変化と第2電力の変化との間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別するように構成されている。第1電力は第1主幹電流(I1)から得られ、第2電力は第2主幹電流(I2)から得られる。
第4の態様によれば、第1電線及び第2電線を流れる主幹電流同士、又は主幹電流から得られる主幹電力同士を比較するだけで、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別することができる。
第5の態様に係る判別システム(2)は、第1の態様において、電力線(4)に電気的に接続され、電力線(4)からの電力を複数の分岐回路(5)に分配する分電盤(6)に用いられる。電力線(4)は、第1電線(第1電圧線41)と、第2電線(第2電圧線42)と、第3電線(中性線43)と、を有する。分割形電流センサ(21,22)は、第1電線と第2電線との一方を流れる主幹電流(第1主幹電流I1、第2主幹電流I2)を計測する。複数の電流センサ(20,21,22)のうち、分割形電流センサ(21,22)を除く残りの電流センサ(20)は、複数の分岐回路(5)のうち1つの電路に電気的に接続される少なくとも1つの分岐回路(5)を流れる少なくとも1つの分岐電流を計測する。判別装置(11)は、主幹電流の大きさと分岐電流の大きさとの間、又は主幹電力の大きさと分岐電力の大きさとの間に相関があるか否かによって、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別するように構成されている。主幹電力は主幹電流から得られ、分岐電力は分岐電流から得られる。
第5の態様によれば、電流の大きさ、又は電力の大きさを比較するだけで、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別することができる。
第6の態様に係る判別システム(2)では、第2〜4のいずれかの態様において、電流の変化、及び電力の変化は、電流の実効値の変化である。
第6の態様によれば、電流波形の変化を比較する場合に比べて、判別装置11での処理負荷を低減することができる。
第7の態様に係る判別システム(2)では、第2〜4のいずれかの態様において、電流の変化、及び電力の変化は、電流の波形の変化である。
第7の態様によれば、電流の実効値の変化、又は電流に含まれる周波数成分の変化を比較する場合に比べて、判別装置11での判別精度を向上させることができる。
第8の態様に係る判別システム(2)では、第2〜4のいずれかの態様において、電流の変化、及び電力の変化は、電流に含まれる周波数成分の変化である。
第8の態様によれば、電流波形の変化を比較する場合に比べて、判別装置11での処理負荷を低減することができる。
第9の態様に係る分電盤(6)は、第1〜8のいずれかの態様の判別システム(2)と、判別システム(2)を収納するキャビネット(60)と、を備える。
第9の態様によれば、第1〜8のいずれかの態様の判別システム(2)を分電盤(6)に適用することで、分電盤(6)内に引き込まれる電力線(4)を流れる主幹電流を計測する分割形電流センサ(21,22)の施工状態を容易に判別することができる。
第10の態様に係る判別方法は、判別ステップを備える。判別ステップは、2つ以上の電流の間、又は2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別するステップである。分割形電流センサ(21,22)は、1つの電路(一例として、第3電圧系統83)における複数の計測点(P1,P2,P15,P16)を流れる電流を計測する複数の電流センサ(20,21,22)に含まれる。2つ以上の電流は、複数の電流センサ(20,21,22)のうち、分割形電流センサ(21,22)を含む2つ以上の電流センサにて計測される。
第10の態様によれば、専用の判別装置(11)を用いなくても、本実施形態に係る判別システム(2)と同等の機能を実現でき、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を容易に判別することができる。
第11の態様に係るプログラムは、コンピュータに判別ステップを実行させる。判別ステップは、2つ以上の電流の間、又は2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサ(21,22)の施工状態を判別するステップである。分割形電流センサ(21,22)は、1つの電路(一例として、第3電圧系統83)における複数の計測点(P1,P2,P15,P16)を流れる電流を計測する複数の電流センサ(20,21,22)に含まれる。2つ以上の電流は、複数の電流センサ(20,21,22)のうち、分割形電流センサ(21,22)を含む2つ以上の電流センサにて計測される。
第11の態様によれば、専用の判別装置(11)を用いなくても、本実施形態に係る判別システム(2)と同等の機能を実現でき、分割形電流センサ(21,22)の施工状態を容易に判別することができる。
第2〜第8の態様に係る構成については、判別システム(2)の必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
2 判別システム
11 判別装置
20 電流センサ
21 電流センサ((第1)分割形電流センサ)
22 電流センサ((第2)分割形電流センサ)
4 電力線
41 第1電圧線(第1電線)
42 第2電圧線(第2電線)
43 中性線(第3電線)
5 分岐回路
6 分電盤
60 キャビネット
81 第1電圧系統(電路)
82 第2電圧系統(電路)
83 第3電圧系統(電路)
I1 第1主幹電流(主幹電流)
I2 第2主幹電流(主幹電流)
P1,P2,P11〜P16 計測点
11 判別装置
20 電流センサ
21 電流センサ((第1)分割形電流センサ)
22 電流センサ((第2)分割形電流センサ)
4 電力線
41 第1電圧線(第1電線)
42 第2電圧線(第2電線)
43 中性線(第3電線)
5 分岐回路
6 分電盤
60 キャビネット
81 第1電圧系統(電路)
82 第2電圧系統(電路)
83 第3電圧系統(電路)
I1 第1主幹電流(主幹電流)
I2 第2主幹電流(主幹電流)
P1,P2,P11〜P16 計測点
Claims (11)
- 分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサを含み、1つの電路における複数の計測点を流れる電流を計測する複数の電流センサと、
前記複数の電流センサのうち、前記分割形電流センサを含む2つ以上の電流センサにて計測される2つ以上の電流の間、又は前記2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、前記分割形電流センサの施工状態を判別する判別装置と、を備える
判別システム。 - 電力線に電気的に接続され、前記電力線からの電力を複数の分岐回路に分配する分電盤に用いられ、
前記分割形電流センサは、前記電力線を流れる主幹電流を計測し、
前記複数の電流センサのうち、前記分割形電流センサを除く残りの電流センサは、前記複数の分岐回路のうち前記1つの電路に電気的に接続される少なくとも1つの分岐回路を流れる分岐電流を計測し、
前記判別装置は、前記主幹電流の変化と前記分岐電流の変化との間、又は前記主幹電流から得られる主幹電力の変化と前記分岐電流から得られる分岐電力の変化との間に相関があるか否かによって、前記分割形電流センサの施工状態を判別するように構成されている
請求項1に記載の判別システム。 - 前記電力線は、第1電線と第2電線と第3電線とを有し、
前記複数の分岐回路の各々は、前記第1電線と前記第2電線との一方と、前記第3電線とに電気的に接続されており、
前記主幹電流は、前記第1電線と前記第2電線との一方を流れる電流である
請求項2に記載の判別システム。 - 第1電線と第2電線と第3電線とを有する電力線に電気的に接続され、前記電力線からの電力を複数の分岐回路に分配する分電盤に用いられ、
前記複数の電流センサは、前記分割形電流センサとして、前記第1電線を流れる第1主幹電流を計測する第1分割形電流センサと、前記第2電線を流れる第2主幹電流を計測する第2分割形電流センサと、を含み、
前記判別装置は、前記第1主幹電流の変化と前記第2主幹電流の変化との間、又は前記第1主幹電流から得られる第1主幹電力の変化と前記第2主幹電流から得られる第2主幹電力の変化との間に相関があるか否かによって、前記分割形電流センサの施工状態を判別するように構成されている
請求項1に記載の判別システム。 - 第1電線と第2電線と第3電線とを有する電力線に電気的に接続され、前記電力線からの電力を複数の分岐回路に分配する分電盤に用いられ、
前記分割形電流センサは、前記第1電線と前記第2電線との一方を流れる主幹電流を計測し、
前記複数の電流センサのうち、前記分割形電流センサを除く残りの電流センサは、前記複数の分岐回路のうち前記1つの電路に電気的に接続される少なくとも1つの分岐回路を流れる分岐電流を計測し、
前記判別装置は、前記主幹電流の大きさと前記分岐電流の大きさとの間、又は前記主幹電流から得られる主幹電力の大きさと前記分岐電流から得られる分岐電力の大きさとの間に相関があるか否かによって、前記分割形電流センサの施工状態を判別するように構成されている
請求項1に記載の判別システム。 - 前記電流の変化、及び前記電力の変化は、前記電流の実効値の変化である
請求項2〜4のいずれか1項に記載の判別システム。 - 前記電流の変化、及び前記電力の変化は、前記電流の波形の変化である
請求項2〜4のいずれか1項に記載の判別システム。 - 前記電流の変化、及び前記電力の変化は、前記電流に含まれる周波数成分の変化である
請求項2〜4のいずれか1項に記載の判別システム。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の判別システムと、
前記判別システムを収納するキャビネットと、を備える
分電盤。 - 分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサを含み、1つの電路における複数の計測点を流れる電流を計測する複数の電流センサのうち、前記分割形電流センサを含む2つ以上の電流センサにて計測される2つ以上の電流の間、又は前記2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、前記分割形電流センサの施工状態を判別する判別ステップを備える
判別方法。 - コンピュータに、
分割構造を有する少なくとも1つの分割形電流センサを含み、1つの電路における複数の計測点を流れる電流を計測する複数の電流センサのうち、前記分割形電流センサを含む2つ以上の電流センサにて計測される2つ以上の電流の間、又は前記2つ以上の電流から得られる2つ以上の電力の間に相関があるか否かによって、前記分割形電流センサの施工状態を判別する判別ステップを実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017109433A JP2018207636A (ja) | 2017-06-01 | 2017-06-01 | 判別システム、分電盤、判別方法、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017109433A JP2018207636A (ja) | 2017-06-01 | 2017-06-01 | 判別システム、分電盤、判別方法、及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018207636A true JP2018207636A (ja) | 2018-12-27 |
Family
ID=64958383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017109433A Pending JP2018207636A (ja) | 2017-06-01 | 2017-06-01 | 判別システム、分電盤、判別方法、及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018207636A (ja) |
-
2017
- 2017-06-01 JP JP2017109433A patent/JP2018207636A/ja active Pending
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