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JP2018204553A - 電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構成で、エンジンの圧縮行程の判定が可能な電子制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置100では、判定部132bが、三相交流発電機110がクランク軸の駆動を開始した後に電圧検出部132aが検出した鉛バッテリ101の電圧が所定の閾値Vth未満となったときに、エンジンの行程が圧縮行程にあることを判定する圧縮行程判定を行い、制御部132が、三相交流発電機110がクランク軸の駆動を開始してから判定部132bが圧縮行程判定をするまでの期間で鉛バッテリ101の電圧が所定の閾値Vth以上に維持されるように、三相交流発電機110を駆動するためのデューティを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子制御装置に関し、特に、鉛バッテリ等の二次電池を三相交流発電機により充電すると共に、その三相交流発電機を用いて内燃機関を始動する車両の電子制御装置に関する。
近年、自動車等の車両において、内燃機関であるエンジンのクランクシャフト(クランク軸)に連結されその回転に伴って駆動される界磁束発生用磁石を有する回転子及び発電出力発生用の固定子巻線が巻回された固定子を備える三相交流発電機を用いて、鉛バッテリ等の二次電池を充電するように制御すると共に、エンジンのクランクシャフトを回転させることによりエンジンを始動するように制御する電子制御装置が提案されている。
かかる状況下で、特許文献1は、内燃機関の始動装置及び始動制御装置に関し、エンジン始動時に、スタータモータを逆転させてクランクシャフトを逆転させピストンを一旦排気行程内に戻した後、スタータモータを正転させてピストンが排気行程内にある状態からエンジンを始動させる構成を開示する。
特許第4230116号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1の構成においては、具体的には、予め保持しているマップ等のデータに基づいて電源電圧とエンジン温度等から圧縮上死点までクランクシャフトを逆転させるために必要な時間を決定して逆転動作を行い、逆転動作中の回転数(クランクパルス間の時間)等を監視して回転数の低下比率から圧縮上死点を判定し、逆転動作中に圧縮上死点の圧縮反力により正転に転じたことをクランクパルスから検出して圧縮上死点を判定するという構成を有する必要がある。このため、特許文献1の構成によれば、電源電圧や温度条件に応じて複数種のデータを保持してデータの持ち替えを行う必要があり、また予めROM(Read−OnlyMemory)等のメモリにデータを保持しておく必要がある。また、クランクパルス毎に回転数比率を算出しなければならず処理負荷となる。さらに、クランク位置の検出精度によって圧縮上死点の判定精度が変化すると共に、圧縮上死点を精度よく判定するためにはリラクタの歯数を増やしてクランク位置検出を細かく行う必要がある。
また、本発明者の検討によれば、特許文献1の構成においては、逆転動作開始時の電源電圧の最低電圧を保持し、その保持している最低電圧以下の電源電圧を検出した場合に圧縮上死点と判定するという構成も採用し得るが、かかる場合には、エンジン温度や電源電圧によっては逆転動作開始時の電源電圧の最低電圧の方が圧縮上死点時の電源電圧よりも低くなることにより、圧縮上死点を判定できない可能性が考えられる。
本発明は、以上の検討経てなされたものであり、簡便な構成で、エンジンの圧縮行程の判定が可能な電子制御装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するべく、本発明は、内燃機関であるエンジンのクランク軸を回転させるように駆動する電動モータに電力を供給するバッテリの電圧を検出する電圧検出部を備えた電子制御装置において、前記電動モータが前記クランク軸の前記駆動を開始した後に前記電圧検出部が検出した前記バッテリの電圧が所定の閾値未満となったときに、前記エンジンの行程が圧縮行程にあることを判定する圧縮行程判定を行う判定部と、前記電動モータが前記クランク軸の前記駆動を開始してから前記判定部が前記圧縮行程判定をするまでの期間において前記バッテリの電圧が前記所定の閾値以上に継続して維持されるように、前記電動モータを駆動するためのデューティを制御する制御部と、を備えることを第1の局面とする。
また、本発明は、第1の局面に加えて、前記制御部が、前記デューティを所定値まで漸増させることを第2の局面とする。
また、本発明は、第1又は第2の局面に加えて、前記判定部が、前記電動モータが前記駆動を開始した前記時点を起点として、所定時間内に前記バッテリの電圧が前記所定の閾値未満となったときに、前記エンジンの行程が圧縮行程にあると判定することを第3の局面とする。
また、本発明は、第1から第3の局面のいずれかに加えて、前記電動モータの前記駆動は、前記クランク軸を、前記エンジンの運転中とは逆方向に回転させるものであることを第4の局面とする。
また、本発明は、第1から第4の局面のいずれかに加えて、前記エンジンは、単気筒の内燃機関であることを第5の局面とする。
以上の本発明の第1の局面にかかる電子制御装置によれば、電動モータがクランク軸の駆動を開始した後に前記電圧検出部が検出したバッテリの電圧が所定の閾値未満となったときに、エンジンの行程が圧縮行程にあることを判定する圧縮行程判定を行う判定部と、電動モータがクランク軸の駆動を開始してから判定部が圧縮行程判定をするまでの期間においてバッテリの電圧が所定の閾値以上に継続して維持されるように、電動モータを駆動するためのデューティを制御する制御部と、を備えるものであるため、簡便な構成で、エンジンの圧縮行程の判定をすることができる。また、電源電圧や温度条件によるマップ等のデータを保持する必要がなくメモリ容量を削減することができる。また、処理優先度の低い処理周期でもエンジンの圧縮行程を判定することができるために、クランクパルスに同期するような処理優先度の高いタスクの負荷を増やす必要なない。また、クランク位置検出信号を使用しないため、クランク位置の検出精度に関係なくエンジンの圧縮行程の判定をすることができる。また、逆転動作開始時の電源電圧の落ち込みによる圧縮上死点の誤判定を抑制することができる。
また、本発明の第2の局面にかかる電子制御装置によれば、制御部が、デューティを所定値まで漸増させるものであるため、簡便な構成で、より確実に、エンジンの圧縮行程の判定をすることができる。
また、本発明の第3の局面にかかる電子制御装置によれば、判定部が、電動モータが駆動を開始した時点を起点として、所定時間内にバッテリの電圧が所定の閾値未満となったときに、エンジンの行程が圧縮行程にあると判定するものであるため、簡便な構成で、より確実かつ実用的に、エンジンの圧縮行程の判定をすることができる。
また、本発明の第4の局面にかかる電子制御装置によれば、電動モータの駆動が、クランク軸を、エンジンの運転中とは逆方向に回転させるものであるため、簡便な構成で、より精度よく、エンジンの圧縮行程の判定をすることができると共に、より確実なエンジンの始動に寄与することができる。
また、本発明の第5の局面にかかる電子制御装置によれば、エンジンが、単気筒の内燃機関であるため、簡便な構成で、より確実に、エンジンの圧縮行程の判定をすることができる。
図1は、本発明の実施形態における電子制御装置の構成を示す回路図である。 図2は、本実施形態における電子制御装置が実行する圧縮行程判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図3は、本実施形態における電子制御装置が実行する圧縮行程判定処理での逆転動作開始時刻からの経過時間と三相交流発電機のデューティとの関係の一例を示す図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態における電子制御装置につき、詳細に説明する。
〔構成〕
まず、図1を参照して、本発明の実施形態における電子制御装置の構成について、詳細に説明する。
図1は、本実施形態における電子制御装置の構成を示す回路図である。
図1に示すように、本実施形態における電子制御装置100は、典型的には、自動二輪車等の車両に搭載され、二次電池である鉛バッテリ101を三相交流発電機110により充電すると共に、三相交流発電機110を用いて単気筒の内燃機関であるエンジンのクランク軸を回転させることによりエンジンを始動するECU(Electronic Control Unit)130を備えている。
なお、図中の符号102は、鉛バッテリ101の正極と負極との電圧差を鉛バッテリ101の電圧として検出する電圧センサを示し、符号103は、エンジンのクランク軸の回転角度を検出するクランク角センサを示している。また、二次電池としては、鉛バッテリ以外に、ニッケル水素バッテリやリチウムイオンバッテリも利用可能である。また、鉛バッテリ101の電圧は、鉛バッテリ101の正極と負極との電圧差を直接検出したものに限らず、三相交流発電機110への通電時の電圧降下量が検出することができるものであれば、鉛バッテリ101及び三相交流発電機110を含む電気回路における正極側と負極側との電圧差を検出したものであってもよい。
三相交流発電機110は、その詳細な構成は省略するが、U相のコイル110a、V相のコイル110b及びW相のコイル110cから成る3相の発電出力発生用のコイル(固定子巻線)が巻回された固定子と、これらの各相のコイル110a、コイル110b及び110cに対応する界磁束発生用の永久磁石が各々装着されると共に固定子の外周側を周回するように配設された回転子と、を備え、かかる回転子がエンジンのクランク軸に連結される。
U相のコイル110aは、AC/DCコンバータ131の一方のU相のスイッチング素子131aの他方の端子と、AC/DCコンバータ131の他方のU相のスイッチング素子131bの一方の端子と、に電気的に接続する接続端子111aを有している。V相のコイル110bは、AC/DCコンバータ131の一方のV相のスイッチング素子131cの他方の端子と、AC/DCコンバータ131の他方のV相のスイッチング素子131dの一方の端子と、に電気的に接続する接続端子111bを有している。また、W相のコイル110cは、AC/DCコンバータ131の一方のW相のスイッチング素子131eの他方の端子と、AC/DCコンバータ131の他方のW相のスイッチング素子131fの一方の端子と、に電気的に接続する接続端子111cを有している。
ここで、三相交流発電機110から出力される出力電圧の経時的変化は、エンジンのクランク軸によって駆動される三相交流発電機110の回転子の回転に同期している。詳しくは、回転子の回転方向の位相(回転位相:回転角)の1周期を360°(回転子の1回転)とすると、回転子の回転位相の1周期に対して、U相のコイル110a及びそれに対応する永久磁石の位相は、V相のコイル110b及びそれに対応する永久磁石の位相よりも120°ほど早く、V相のコイル110b及びそれに対応する永久磁石の位相は、W相のコイル110c及びそれに対応する永久磁石の位相よりも120°ほど早くなるように設定されている。これに対応して、U相のコイル110aから出力される出力電圧は、V相のコイル110bから出力される出力電圧よりも120°ほど位相が進み、V相のコイル110bから出力される出力電圧は、W相のコイル110cから出力される出力電圧よりも120°ほど位相が進むように設定されている。
ECU130は、マイクロコンピュータ等を含む演算処理装置であり、電力変換器であるAC(Alternate Current)/DC(Direct Current)コンバータ131、制御部132、メモリ133及びタイマ134を備えている。なお、AC/DCコンバータ131は、ECU130外にパワーモジュール等として設けられていてもよい。
AC/DCコンバータ131は、典型的には、3相ブリッジ接続されたスイッチング素子131a、131b、131c、131d、131e及び131fを有し、制御部132からの制御信号に従って、スイッチング素子131a、131b、131c、131d、131e及び131fの各々をオン状態又はオフ状態にして三相交流発電機110から供給された3相交流電流を直流電流に変換すると共に、鉛バッテリ101に直流電流を供給する。また、AC/DCコンバータ131は、制御部132からの制御信号に従って、スイッチング素子131a、131b、131c、131d、131e及び131fの各々をオン状態又はオフ状態にして鉛バッテリ101から供給された直流電流を3相交流電流に変換すると共に、三相交流発電機110に三相交流電流を供給するものであり、かかる場合には、AC/DCコンバータ131は、DC/ACコンバータとして機能する。なお、スイッチング素子131a、131b、131c、131d、131e及び131fは、典型的には各々トランジスタであり、図1中では、一例として、N型のMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)として各々示している。
具体的には、AC/DCコンバータ131は、U相、V相及びW相の3相の各相に対して、一対のスイッチング素子131a、131b、131c、131d、131e及び131fを各々対応して有している。
つまり、AC/DCコンバータ131では、U相の一対のスイッチング素子131aとスイッチング素子131bとが電気的に接続されており、スイッチング素子131aがオン状態で、且つ、スイッチング素子131bがオフ状態の場合にU相の出力電圧をハイレベルにし、スイッチング素子131aがオフ状態で、且つ、スイッチング素子131bがオン状態の場合にU相の出力電圧をローレベルにする。
また、AC/DCコンバータ131では、V相の一対のスイッチング素子131cとスイッチング素子131dとが電気的に接続されており、スイッチング素子131cがオン状態で、且つ、スイッチング素子131dがオフ状態の場合にV相の出力電圧をハイレベルにし、スイッチング素子131cがオフ状態で、且つ、スイッチング素子131dがオン状態の場合にV相の出力電圧をローレベルにする。
更に、AC/DCコンバータ131では、W相の一対のスイッチング素子131eとスイッチング素子131fとが電気的に接続されており、スイッチング素子131eがオン状態、且つ、スイッチング素子131fがオフ状態の場合にW相の出力電圧をハイレベルにし、スイッチング素子131eがオフ状態、且つ、スイッチング素子131fがオン状態の場合にW相の出力電圧をローレベルにする。
ここで、スイッチング素子131aは、制御部132に電気的に接続された制御端子と、鉛バッテリ101の高電位側に電気的に接続された一方の入力端子と、スイッチング素子131b及び三相交流発電機110の接続端子111aに電気的に接続された他方の入力端子と、を有している。かかるスイッチング素子131aは、その制御端子に対して制御部132から印加される所定の制御信号に従って、オン/オフ動作し、それがオン状態のときは、一方の入力端子から他方の入力端子へ電流が流れる。
また、スイッチング素子131bは、制御部132に電気的に接続された制御端子と、スイッチング素子131a及び三相交流発電機110の接続端子111aに電気的に接続された一方の入力端子と、鉛バッテリ101の低電位側に電気的に接続された他方の入力端子と、を有している。かかるスイッチング素子131bは、その制御端子に対して制御部132から印加される所定の制御信号に従って、オン/オフ動作し、それがオン状態のときには、一方の入力端子から他方の入力端子へ電流が流れる。
また、スイッチング素子131cは、制御部132に電気的に接続された制御端子と、鉛バッテリ101の高電位側に電気的に接続された一方の入力端子と、スイッチング素子131d及び三相交流発電機110の接続端子111bに電気的に接続された他方の入力端子と、を有している。かかるスイッチング素子131cは、その制御端子に対して制御部132から印加される所定の制御信号に従って、オン/オフ動作し、それがオン状態のときには、一方の入力端子から他方の入力端子へ電流が流れる。
また、スイッチング素子131dは、制御部132に電気的に接続された制御端子と、スイッチング素子131c及び三相交流発電機110の接続端子111bに電気的に接続された一方の入力端子と、鉛バッテリ101の低電位側に電気的に接続された他方の入力端子と、を有している。かかるスイッチング素子131dは、その制御端子に対して制御部132から印加される所定の制御信号に従って、オン/オフ動作し、それがオン状態のときには、一方の入力端子から他方の入力端子へ電流が流れる。
また、スイッチング素子131eは、制御部132に電気的に接続された制御端子と、鉛バッテリ101の高電位側に電気的に接続された一方の入力端子と、スイッチング素子131f及び三相交流発電機110の接続端子111cに電気的に接続された他方の入力端子と、を有している。かかるスイッチング素子131eは、その制御端子に対して制御部132から印加される所定の制御信号に従って、オン/オフ動作し、それがオン状態のときには、一方の入力端子から他方の入力端子へ電流が流れる。
更に、スイッチング素子131fは、制御部132に電気的に接続された制御端子と、スイッチング素子131e及び三相交流発電機110の接続端子110cに電気的に接続された一方の入力端子と、鉛バッテリ101の低電位側に電気的に接続された他方の入力端子と、を有している。かかるスイッチング素子131fは、その制御端子に対して制御部132から印加される所定の制御信号に従って、オン/オフ動作し、それがオン状態のときには、一方の入力端子から他方の入力端子へ電流が流れる。
制御部132は、メモリ133から必要な制御プログラム及び制御データを読み出して、制御プログラムを実行することによって、ECU130全体の動作を制御する。制御部132は、電圧センサ102及びクランク角センサ103に接続され、電圧センサ102によって検出された鉛バッテリ101の電圧を示す電気信号及びクランク角センサ103によって検出されたクランク軸の回転角度を示す電気信号が入力されるように構成されている。また、制御部132は、電圧検出部132a及び判定部132bを機能ブロックとして備えている。
更に、かかる制御部132は、詳細は後述する圧縮行程判定処理を実行するものであり、圧縮行程判定処理においては、電圧検出部132aが、電圧センサ102を介して鉛バッテリ101の電圧を検出し、判定部132bが、三相交流発電機110がエンジンのクランク軸の駆動を開始した時点及びそれ以降のバッテリ101の電圧が所定の閾値未満となったときに、エンジンの行程が圧縮行程にあることを判定するものである。この際に、制御部132が、三相交流発電機110がエンジンのクランク軸の駆動を開始してから判定部132bが圧縮行程判定をするまでの期間においてバッテリ101の電圧が所定の閾値以上に継続して維持されるように、三相交流発電機110を駆動するためのデューティを制御するものである。
メモリ133には、必要な制御プログラム及び制御データが記憶されている。タイマ134は、制御部132からの制御信号に従って各種計時処理を実行する。
このような構成を有する電子制御装置100は、三相交流発電機110を用いてエンジンのクランク軸を回転させることによりエンジンを始動する際、制御部132が以下に示す圧縮行程判定処理を実行することにより、簡便な構成で、エンジンの行程が圧縮行程にある、より詳しくは、エンジンのピストンの位置が圧縮上死点にあることを示す判定である圧縮行程判定を行う。以下、図2及び図3を参照して、圧縮行程判定処理を実行する際の制御部132の動作について説明する。
〔圧縮行程判定処理〕
図2は、本実施形態における電子制御装置100が実行する圧縮行程判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、図3は、本実施形態における電子制御装置100が実行する圧縮行程判定処理での逆転動作開始時刻からの経過時間と三相交流発電機のデューティ(Duty)との関係の一例を示す図である。
図2に示す圧縮行程判定処理は、車両のイグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に切り換えられて電子制御装置100のECU130が稼働したタイミングで開始となり、圧縮行程判定処理はステップS1の処理に進む。なお、かかる圧縮行程判定処理では、クランク軸をエンジンの運転中と同じ正方向に回転(正転)させる際に、エンジンのピストンが圧縮上死点前から圧縮上死点後に移動するように圧縮上死点を確実に乗り越えることを可能とする観点から、一旦、クランク軸をエンジンの運転中とは逆方向に回転(逆転)させることによりエンジンを始動することとするが、原理的には、クランク軸をエンジンの運転中と同じ方向に回転させることによりエンジンを始動する際にかかる圧縮行程判定処理を実行することも可能である。
ステップS1の処理では、制御部132が、鉛バッテリ101の電力を利用して三相交流発電機110(電動モータ)の駆動を開始することによってクランク軸をエンジンの運転中とは逆方向に回転させるため、三相交流発電機110を用いてエンジンのクランク軸をエンジンの運転中とは逆方向に回転させることによりエンジンを始動することを指示する制御信号をAC/DCコンバータ131に出力するに先立って、タイマ134の計時動作を開始すると共にその開始時の初期カウント値に基づいて、三相交流発電機110が逆転動作を開始する時刻(逆転開始時刻)を取得しメモリ133中に記憶する等して保持する。これにより、ステップS1の処理は完了し、圧縮行程判定処理はステップS2の処理に進む。なお、かかる逆転開始時刻は、図3(a)及び図3(b)において、各々時刻t=T0で示されている。
ステップS2の処理では、電圧検出部132aが、電圧センサ102を介して現在の鉛バッテリ101の電圧(モータ駆動電圧)Vの初期値として検出し、制御部132によって、かかる初期値が所定の閾値Vth以上であることの確認を可能とする。これにより、ステップS2の処理は完了し、圧縮行程判定処理はステップS3の処理に進む。なお、かかる鉛バッテリ101の電圧Vの初期値が所定の閾値Vth未満である場合には、今回の圧縮行程判定処理をこのまま終了させることも可能である。
ステップS3の処理では、制御部132が、タイマ134の現在のカウント値に基づいて、現在の時刻tを取得する。これにより、ステップS3の処理は完了し、圧縮行程判定処理はステップS4の処理に進む。
ステップS4の処理では、制御部132が、逆転動作開始時刻T0から現在の時刻tまでの経過時間(t−T0)と三相交流発電機110を駆動するためのデューティの値との関係を示すデューティテーブルから、逆転動作開始時刻T0からステップS3の処理において取得した現在の時刻tまでの経過時間に対応するデューティの値を検索する。なお、かかるデューティテーブルは、予め設定されてメモリ133中に記憶されているもので、図3(a)に示すように、逆転動作開始時刻T0からデューティ駆動終了時刻TEまでの間、デューティの値が一定値に保持されるように設定されていてもよいし、図3(b)に示すように、逆転駆動開始時刻T0からの経過時間が増えるに従ってデューティの値が所定値(図示例では100%で示しているが、80%や90%等であってもよい)まで漸増するように設定されていてもよい。また、この際、エンジン温度、大気温度、スロットル温度及び鉛バッテリ101の電圧等の車両に関係する状態から算出された補正係数をデューティの値に乗算して、デューティの値を補正してもよい。これにより、ステップS4の処理は完了し、圧縮行程判定処理はステップS5の処理に進む。
ステップS5の処理では、制御部132が、ステップS4の処理において検索されたデューティの値で三相交流発電機110を駆動することができる制御信号をAC/DCコンバータ131に出力することにより、鉛バッテリ101の電力を利用して三相交流発電機110の駆動を開始させて、クランク軸をエンジンの運転中とは逆方向に回転させる。この際、三相交流発電機110の逆転動作開始時からの駆動電流は、鉛バッテリ101の電圧を所定の閾値Vth以上に維持することができるように制限されている。これにより、ステップS5の処理は完了し、圧縮行程判定処理はステップS6の処理に進む。
ステップS6の処理では、電圧検出部132aが、電圧センサ102を介して三相交流発電機110の駆動中における現在の鉛バッテリ101の電圧(モータ駆動電圧)Vを検出する。これにより、ステップS6の処理は完了し、圧縮行程判定処理はステップS7の処理に進む。
ステップS7の処理では、判定部132bが、ステップS6の処理において検出されたモータ駆動電圧Vの値が所定の閾値Vth未満であるか否かを判別する。判別の結果、モータ駆動電圧Vが所定の閾値Vth未満である場合(ステップS7:Yes)、判定部132bは、圧縮行程判定処理をステップS11の処理に進める。一方、モータ駆動電圧Vが所定の閾値Vth以上である場合には(ステップS7:No)、判定部132bは、圧縮行程判定処理をステップS8の処理に進める。なお、所定の閾値電圧Vthとしては、例えば、実験により得られた始動時圧縮上死点での最小バッテリ電圧V3に水温やバッテリ電圧に応じた補正係数Kを乗算した値(V3×K)、又は、最小バッテリ電圧V3から補正係数K’を減算した値(V3−K’)を用いることができる。
ステップS8の処理では、制御部132が、タイマ134のカウント値に基づいて、現在の時刻tを取得する。これにより、ステップS8の処理は完了し、圧縮行程判定処理はステップS9の処理に進む。
ステップS9の処理では、制御部132が、逆転動作開始時刻T0からステップS8の処理において取得した現在の時刻tまでの経過時間T1(=t−T0)を算出する。これにより、ステップS9の処理は完了し、圧縮行程判定処理はステップS10の処理に進む。
ステップS10の処理では、判定部132bが、ステップS9の処理において算出された経過時間T1が所定時間未満であるか否かを判別する。判別の結果、経過時間T1が所定時間未満である場合(ステップS10:Yes)、判定部132bは、圧縮行程判定処理をステップS3の処理に戻す。一方、経過時間T1が所定時間以上である場合には(ステップS10:No)、判定部132bは、圧縮行程判定処理をステップS11の処理に進める。
ステップS11の処理では、判定部132bが、クランク角センサ103を介して現在のクランク軸の回転角度(現在のクランク位置)を検出し(図3(a)及び図3(b)に各々示す時刻t=T1)、検出された現在のクランク位置を圧縮上死点であると判定する。なお、所定時間内に所定の閾値電圧Vthよりも低いモータ駆動電圧Vを検出できない場合には、判定部132bは、圧縮上死点から逆転動作を開始したと判定してもよい。これにより、ステップS11の処理は完了し、圧縮行程判定処理はステップS12の処理に進む。
ステップS12の処理では、制御部132が、三相交流発電機110の駆動を停止することによってエンジンのクランク軸の逆転動作を終了する。これにより、ステップS12の処理は完了し、今回の一連の圧縮行程判定処理は終了する。
なお、本実施形態においては、クランク角センサ103のクランクパルス等の信号に基づくクランク軸の回転角度(クランク位置)と電圧センサ102の出力信号に基づく鉛バッテリ101の電圧変動との組み合わせによって圧縮上死点を排気上死点から区別して判定してもよい。具体的には、排気上死点付近の電圧と圧縮上死点付近の電圧に着目し、それらの電圧がより低い方を圧縮上死点と判定するようにしてもよい。
以上の説明から明らかなように、本実施形態における電子制御装置100では、判定部132bが、三相交流発電機110がクランク軸の駆動を開始した後に電圧検出部132aが検出した鉛バッテリ101の電圧が所定の閾値Vth未満となったときに、エンジンの行程が圧縮行程にあることを判定する圧縮行程判定を行い、制御部132が、三相交流発電機110がクランク軸の駆動を開始してから判定部132bが圧縮行程判定をするまでの期間で鉛バッテリ101の電圧が所定の閾値Vth以上に維持されるように、三相交流発電機110を駆動するためのデューティを制御するので、簡便な構成で、エンジンの圧縮行程の判定をすることができる。また、電源電圧や温度条件によるマップ等のデータを保持する必要がなくメモリ容量を削減することができる。また、処理優先度の低い処理周期でもエンジンの圧縮行程を判定することができるために、クランクパルスに同期するような処理優先度の高いタスクの負荷を増やす必要なない。また、クランク位置検出信号を使用しないため、クランク位置の検出精度に関係なくエンジンの圧縮行程の判定をすることができる。また、逆転動作開始時の電源電圧の落ち込みによる圧縮上死点の誤判定を無くすことができる。
また、本実施形態における電子制御装置100では、制御部132が、デューティを所定値まで漸増させるものであるため、簡便な構成で、より確実に、エンジンの圧縮行程の判定をすることができる。
また、本実施形態における電子制御装置100では、判定部132bが、三相交流発電機110が駆動を開始した時点を起点として、所定時間内に鉛バッテリ101の電圧が所定の閾値Vth未満となったときに、エンジンの行程が圧縮行程にあると判定するものであるため、簡便な構成で、より確実かつ実用的に、エンジンの圧縮行程の判定をすることができる。
また、本実施形態における電子制御装置100では、三相交流発電機110に、クランク軸をエンジンの運転中とは逆方向に回転させるように制御するものであるため、簡便な構成で、より精度よく、エンジンの圧縮行程の判定をすることができると共に、より確実なエンジンの始動に寄与することができる。
また、本実施形態における電子制御装置100では、単気筒の内燃機関であるエンジンを制御対象とするものであるため、簡便な構成で、より確実に、エンジンの圧縮行程の判定をすることができる。
なお、本発明は、構成要素の種類、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、かかる構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明は、簡便な構成で、エンジンの圧縮行程の判定が可能な電子制御装置を提供することができるものであり、その汎用普遍的な性格から自動二輪車等の車両の電子制御装置に広範に適用され得るものと期待される。
100…電子制御装置
101…鉛バッテリ
102…電圧センサ
103…クランク角センサ
110…三相交流発電機
130…ECU
131…AC/DCコンバータ
132…制御部
132a…電圧検出部
132b…判定部
133…メモリ
134…タイマ

Claims (5)

  1. 内燃機関であるエンジンのクランク軸を回転させるように駆動する電動モータに電力を供給するバッテリの電圧を検出する電圧検出部を備えた電子制御装置において、
    前記電動モータが前記クランク軸の前記駆動を開始した後に前記電圧検出部が検出した前記バッテリの電圧が所定の閾値未満となったときに、前記エンジンの行程が圧縮行程にあることを判定する圧縮行程判定を行う判定部と、
    前記電動モータが前記クランク軸の前記駆動を開始してから前記判定部が前記圧縮行程判定をするまでの期間において前記バッテリの電圧が前記所定の閾値以上に継続して維持されるように、前記電動モータを駆動するためのデューティを制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記制御部は、前記デューティを所定値まで漸増させることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記判定部は、前記電動モータが前記駆動を開始した前記時点を起点として、所定時間内に前記バッテリの電圧が前記所定の閾値未満となったときに、前記エンジンの行程が圧縮行程にあると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子制御装置。
  4. 前記電動モータの前記駆動は、前記クランク軸を、前記エンジンの運転中とは逆方向に回転させるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電子制御装置。
  5. 前記エンジンは、単気筒の内燃機関であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電子制御装置。
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