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JP2018185579A - 識別体搭載物品 - Google Patents

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JP2018185579A
JP2018185579A JP2017085488A JP2017085488A JP2018185579A JP 2018185579 A JP2018185579 A JP 2018185579A JP 2017085488 A JP2017085488 A JP 2017085488A JP 2017085488 A JP2017085488 A JP 2017085488A JP 2018185579 A JP2018185579 A JP 2018185579A
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Takeo Michisaka
岳央 道坂
裕 出口
Yutaka Deguchi
裕 出口
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Abstract

【課題】ICチップを持たない構成であっても、使用されている識別体のみに対する読み取りを高価な構成とすることなく実現する。【解決手段】絶縁性材料からなるベース基材10の一方の面に、ベース基材10を介して金属と対向することで共振ピークが発現するアンテナ20が積層されたIDタグが、物品3に取り付けられて構成され、IDタグは、ベース基材10のアンテナ20とは反対側の面を取り付け面として物品3に取り付けられ、物品3は、IDタグが取り付けられた領域に、平面視にてアンテナ20を覆う形状の金属を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、アンテナを用いて識別情報を識別可能とする識別体が物品に取り付けられてなる識別体搭載物品に関する。
昨今、情報化社会の進展に伴って、商品等に貼付されるラベルやタグに情報を記録し、このラベルやタグを用いて商品等の管理が行われている。このようなラベルやタグを用いた情報管理においては、ラベルやタグに対して非接触状態にて情報の書き込みや読み出しを行うことが可能なICチップが搭載された非接触型ICラベルや非接触型ICタグ等のRFID技術を利用した識別体がその優れた利便性から急速な普及が進みつつある。
このようなRFID技術を利用した識別体としては、上述したようにICチップが搭載されたものに限らず、共振ピークの周波数が互いに異なる複数のアンテナを有し、ICチップを用いずに複数のアンテナの組み合わせでIDを認識できるようにしたものも考えられている。例えば、複数のアンテナを構成する誘電子要素とコンデンサ要素の形状を異ならせたり、複数のアンテナの形状や向きを異ならせたりして共振ピークの周波数を複数のアンテナ毎に異ならせ、そのアンテナの組み合わせでIDを表現可能とする技術が、特許文献1,2に開示されている。この技術を用いれば、アンテナの数をN個とした場合、1つのアンテナの有無によって“1”,“0”の2つの情報を持たせることができ、また、全てのアンテナが無い場合を除いて、(2N−1)個のIDを認識可能に表現することができ、ICチップを用いないことでコストダウンを図ることができる。
しかしながら、特許文献1,2に開示されたようにICチップが搭載されていないものにおいては、ICチップが通常有するアンチコリジョン機能を持たないため、リーダの読取範囲に複数のタグが存在した場合、管理対象の物品に貼り付けられて使用されているタグと、管理対象の物品に貼り付けられておらずに使用されていないタグとを識別することができず、全てのタグからIDを読み取ってしまい、読取処理が不可能となったり、不必要なIDを読み取ってしまったりするという問題がある。
ここで、読み取りに用いるビームを走査することで、読み取り対象となるチップレスタグのみに対する読み取りを可能とする技術が、非特許文献1に開示されている。この技術においては、送信アンテナの電波の照射範囲を絞り、ビームを位相制御すること等によって照射位置を自在に走査することで、読み取り対象となるタグのみに電波を照射し、それにより、リーダの読取範囲に複数のタグが存在した場合でも、管理対象の物品に貼り付けられて使用されているタグと、管理対象の物品に貼り付けられておらずに使用されていないタグとを識別することができるようになる。
また、アンテナ部とグランド部とを基板を介して対向配置し、これらアンテナ部とグランド部とを短絡または容量結合させることによって動作させる無線通信デバイス付き金属物品が、特許文献3に開示されている。この技術を用いれば、基板のアンテナ部とは反対側の面にグランド部が設けられていることで、取り付け対象物品が金属物であっても、アンテナ部とグランド部との結合が崩れずに非接触通信が可能となる。
特公平7−80386号公報 特表2008−503759号公報 特許第5703977号公報
Nemai Chandra Karmakar, et al.,(2016) "Chipless Radio Frequency Identification Reader Signal Processing," Hoboken, New Jergy : John Wiley and Sons,inc.
しかしながら、非特許文献1に開示された技術においては、一般的に照射範囲を絞ったアンテナは大型かつ高価であり、走査に必要な位相制御装置も高価となり、それにより、リーダの価格が高価なものとなってしまうという問題点がある。
また、特許文献3に開示された技術においては、基板、アンテナ部及びグランド部の他、短絡部、給電部及びICチップが必須となり、構成要素が多く、また、短絡部や給電部はアンテナやグランドに対して垂直方向の構造を持つため、加工難易度も高く、それにより、タグの価格が高価なものとなってしまうという問題点がある。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、ICチップを持たない構成であっても、使用されている識別体のみに対する読み取りを高価な構成とすることなく実現できる識別体搭載物品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
絶縁性材料からなるベース基材の一方の面に、前記ベース基材を介して金属と対向することで共振ピークが発現するアンテナが積層された識別体が、物品に取り付けられて構成された識別体搭載物品であって、
前記識別体は、前記ベース基材の前記アンテナとは反対側の面を取り付け面として前記物品に取り付けられ、
前記物品は、前記識別体が取り付けられた領域に、平面視にて前記アンテナを覆う形状の金属を有する。
上記のように構成された本発明においては、アンテナが金属と対向することで共振ピークが発現し、この共振ピークが検出されることで識別情報が認識されることとなるが、アンテナが絶縁性材料からなるベース基材の一方の面に積層されており、識別体が、ベース基材のアンテナとは反対側の面を取り付け面として物品に取り付けられ、物品が、識別体が取り付けられた領域に、平面視にてアンテナを覆う形状の金属を有するので、アンテナがベース基材を介して金属と対向した状態となり、共振ピークが発現し、この共振ピークが検出されることで識別情報が認識されることとなる。このように、識別体を、金属を有する管理対象物となる物品に取り付けるだけで、その物品に取り付けられた識別体のみにて共振ピークが発現することになるため、ICチップを持たない構成であっても、使用されている識別体のみに対する読み取りが高価な構成とすることなく実現される。
また、識別体の物品への取り付け面に、識別体を物品に固定するための固定手段を設けておけば、物品に識別体を容易に取り付けることができる。
また、固定手段がアンテナに対向する領域を避けて設けられていれば、アンテナと物品が有する金属とがベース基材を介して対向した場合に、アンテナと金属との間に固定手段が介在することがなくなり、固定手段の影響によって共振ピークの深さが低下してしまうことが回避される。
また、固定手段が磁性体であれば、識別体を物品から取り外した際に、物品側に汚れ等が残ることがない。
上記のようなアンテナとしては、金属に対向しない状態におけるQ値が30以下であれば、物品に取り付けられることで、Q値が30以上となる鋭い共振ピークを発現させることができる。
本発明によれば、識別体を、金属を有する管理対象物となる物品に取り付けるだけで、その物品に取り付けられた識別体のみにて共振ピークが発現することになるため、ICチップを持たない構成であっても、使用されている識別体のみに対する読み取りを高価な構成とすることなく実現できる。
また、識別体が、物品への取り付け面に、識別体を物品に固定するための固定手段を有するものにおいては、物品に識別体を容易に取り付けることができる。
また、固定手段が、アンテナに対向する領域を避けて設けられているものにおいては、アンテナと物品が有する金属とがベース基材を介して対向した場合に、アンテナと金属との間に固定手段が介在することがなくなり、固定手段の影響によって共振ピークの深さが低下してしまうことを回避できる。
また、固定手段が磁性体であるものにおいては、識別体を物品から取り外した際に、物品側に汚れ等が残ることがない。
また、アンテナが、金属に対向しない状態におけるQ値が30以下であるものにおいては、物品に取り付けられることで、Q値が30以上となる鋭い共振ピークを発現させることができる。
本発明の識別体搭載物品に使用される識別体の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図1に示したIDタグが取り付けられてなる識別体搭載物品の一例を示す側面図である。 図1及び図2に示したIDタグ及びタグ搭載物品の特性を説明するための図であり、(a)はIDタグ単体の周波数特性を示す図、(b)はタグ搭載物品におけるIDタグの周波数特性を示す図である。 図1に示したIDタグの応用例を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図4に示したIDタグに付与されたIDを認識するID認識システムの一例を示す図である。 本発明の識別体搭載物品に使用される識別体の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図6に示したIDタグ1を物品に取り付けた場合の特性を説明するための図である。 本発明の識別体搭載物品に使用される識別体の第3の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面の構成を示す図である。 図8に示したIDタグを物品に取り付けた場合の特性を説明するための図である。 本発明の識別体搭載物品に使用される識別体の第4の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面の構成を示す図である。 本発明の識別体搭載物品に使用される識別体の第5の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面の構成を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の識別体搭載物品に使用される識別体の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本形態における識別体は図1に示すように、ベース基材10の表面にアンテナ領域21が設けられ、このアンテナ領域21に導電性のアンテナ20が積層されて構成されたIDタグ1である。
ベース基材10は、例えば300μm程度の厚みを有するポリプロピレン等の絶縁性材料からなる。絶縁性材料としては、特にポリプロピレンに限定されないが、誘電損(誘電正接tanδ)が小さなものが好ましい。
アンテナ20は、例えば、長方形の形状であって80μmの厚みを有するアルミニウムからなる。アンテナ20は、絶縁層を介して金属と対向することで、アンテナ20の形状に応じた周波数にて共振ピークを発現する。なお、金属に対向した場合に共振ピークが発現するためには、アンテナ20単体、すなわち、アンテナ20が金属に対向していない状態におけるQ値が30以下、好ましくは20以下であるか、あるいは、アンテナ単体では共振ピークが発現しないものである必要がある。これは、アンテナ単体のQ値が30を超えるものにおいては、金属と対向した場合、共振ピークが発現しなくなる一方、アンテナ単体のQ値が30以下のものにおいては、金属と対向した場合、Q値が30以上となる鋭い共振ピークが発現するためである。なお、Q値とは、共振ピークでの周波数をω0とし、その共振ピークよりも低周波側にて振動エネルギーが共振ピークの半値となる周波数をω1とし、共振ピークよりも高周波側にて振動エネルギーが共振ピークの半値となる周波数をω2とした場合、Q=ω0/(ω2−ω1)で表される値である。
図2は、図1に示したIDタグ1が取り付けられてなる識別体搭載物品の一例を示す側面図である。
本発明の識別体搭載物品は、例えば図2に示すように、図1に示したIDタグ1が物品3に取り付けられることで構成されたタグ搭載物品2として構成することができる。
その場合、物品3は金属からなり、平面視にてアンテナ20を覆う形状を有している。そして、IDタグ1が、ベース基材10のアンテナ20とは反対側の面を取り付け面として物品3に取り付けられている。
以下に、上述したIDタグ1及びタグ搭載物品2の特性について説明する。
図3は、図1及び図2に示したIDタグ1及びタグ搭載物品2の特性を説明するための図であり、(a)はIDタグ1単体の周波数特性を示す図、(b)はタグ搭載物品2におけるIDタグ1の周波数特性を示す図である。
図1に示したIDタグ1単体での周波数特性においては、図3(a)に示すように、アンテナ20による共振ピークは観測されず、IDタグ1単体ではタグとして機能しない。
一方、図2に示したタグ搭載物品2における物品3として1mmの厚みを有するSUS板(ステンレス)を用い、このSUS板にIDタグ1を取り付けた場合、その周波数特性は図3(b)に示すように、アンテナ20による共振ピークが発現して観測されるようになる。
このように図1に示したIDタグ1においては、アンテナ20が金属と対向することでアンテナ20の形状に応じた周波数にて共振ピークを発現するため、図2に示したように、IDタグ1を金属からなる物品3に取り付けることでアンテナ20と金属とを対向させ、その状態で電磁波を照射し、その反射波において、アンテナ20の形状に応じた周波数の近傍にて共振ピークが検出されるかどうかによって、IDタグ1に付与されたIDを認識することができる。具体的には、アンテナ領域21にアンテナ20が形成されていれば共振ピークが検出されるため、その際のIDを“1”とし、また、アンテナ領域21にアンテナ20が形成されていなければ共振ピークが検出されないため、その際のIDを“0”とすることで、IDを認識することができる。
また、使用されていないIDタグ1は、物品3に取り付けられていないことから共振ピークが検出されないため、共振ピークが検出されるかどうかによって、使用されているIDタグと使用されていないIDタグとを識別することができる。
このように、IDタグ1を、金属からなる物品3に取り付けるだけで、その物品3に取り付けられたIDタグ1のみにて共振ピークが発現することになるため、ICチップを持たない構成であっても、使用されているIDタグ1のみに対する読み取りを、リーダ側に特殊な機能を付加する等の高価な構成とすることなく実現できる。
なお、IDタグ1が取り付けられる物品3としては、上述したように金属からなるものに限らず、IDタグ1が取り付けられる領域のみが、平面視にてアンテナ20を覆う形状に金属であるものや、IDタグ1が取り付けられる領域に、平面視にてアンテナ20を覆う形状を有する金属板が取り付けられたもの等、IDタグ1が取り付けられる領域に、平面視にてアンテナ20を覆う形状を有する金属を有するものであればよく、金属からなるものも含めて、金属を有するものと言う。
ここで、特許文献3に開示されたものによれば、従来の金属対応タグは、アンテナとグランドとの結びつきが弱い場合、そもそもアンテナにならないため、アンテナの共振点でエネルギーを放射するためには、アンテナとグランドとの接続信頼性が重要である。よって、その接続信頼性を如何に担保するかに焦点があてられてきた。その点について図2に示したタグ搭載物品2においては、基本的にグランドとなる金属が反射(放射)面であり、共振点でアンテナがエネルギーを吸収することで谷形状のピークが発現し、これをIDとして機能させる。この場合は、グランドとなる金属とアンテナとが容量結合すれば良く、従来の金属対応タグほどの接続信頼性を要さない。そのため、予めグランドを設けなくても、金属からなる物品3をそのままグランドとして利用することができる。
以下に、図1に示したIDタグ1の応用例について説明する。
図4は、図1に示したIDタグ1の応用例を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本応用例における識別体は図4に示すように、図1に示したベース基材10と同様のベース基材110の表面に5つのアンテナ領域121a〜121eを有するIDタグ101である。
アンテナ領域121a〜121eは、互いに異なる周波数が割り当てられている。本応用例においては、アンテナ領域121aには、7.0GHzの周波数が割り当てられており、アンテナ領域121bには、8.0GHzの周波数が割り当てられており、アンテナ領域121cには、9.0GHzの周波数が割り当てられており、アンテナ領域121dには、10.0GHzの周波数が割り当てられており、アンテナ領域121eには、11.0GHzの周波数が割り当てられている。
アンテナ領域121aには、ベース基材110を介して金属と対向することで、アンテナ領域121aに割り当てられた7.0GHz近傍にて共振ピークが発現するアンテナ120aが形成されている。アンテナ領域121bには、ベース基材110を介して金属と対向することで、アンテナ領域121bに割り当てられた8.0GHz近傍にて共振ピークが発現するアンテナ120bが形成されている。アンテナ領域121cには、ベース基材110を介して金属と対向することで、アンテナ領域121cに割り当てられた9.0GHz近傍にて共振ピークが発現するアンテナ120cが形成されている。アンテナ領域121dには、アンテナが形成されていない。アンテナ領域121eには、ベース基材110を介して金属と対向することで、アンテナ領域121eに割り当てられた11.0GHz近傍にて共振ピークが発現するアンテナ120eが形成されている。これらアンテナ領域121a〜121eに形成されるアンテナは、同一の幅を有し、その長手方向の長さが異なることにより、金属と対向することで互いに異なる周波数にて共振ピークが発現するものとなっている。また、アンテナ領域121a〜121eのうち、アンテナ領域121a,121b,121d,121eに形成されるアンテナは、その長手方向が互いに同一方向となるのに対して、アンテナ領域121cに形成されるアンテナ120cは、その長手方向がこれらに対して直交しており、基準アンテナとなるものである。このように、アンテナ領域121a,121b,121d,121eに形成されるアンテナとアンテナ領域121cに形成されるアンテナ120cとは、長手方向が直交することにより、偏波方向が互いに異なっている。なお、アンテナ領域121a〜121eに形成されるアンテナは、同一の幅を有し、その長手方向の長さが異なることにより、金属と対向することで互いに異なる周波数にて共振ピークが発現するものとなっているが、アンテナの幅を互いに異ならせることで、互いに異なる周波数にて共振ピークが発現するものであってもよい。
図5は、図4に示したIDタグ101に付与されたIDを認識するID認識システムの一例を示す図である。
本例におけるID認識システムは図5に示すように、図4に示したIDタグ101と、IDタグ101に付与されたIDを認識するリーダ50とから構成され、リーダ50は、送信アンテナ51aと、受信アンテナ51bと、送信部52と、受信部53と、処理部54と、制御部55とを有する。
送信部52は、アンテナ領域121a〜121eに割り当てられた周波数を含む電磁波を生成し、送信アンテナ51aを介して照射する。
受信部53は、送信部52から送信アンテナ51aを介して照射された電磁波に対するIDタグ101からの反射波を受信アンテナ51bを介して受信し、反射波の受信電力のレベルを検知する。
処理部54は、受信部53にて検知された受信電力のレベルによって、IDタグ101における共振ピークを検出し、アンテナ領域121a〜121eに割り当てられた周波数のうち、共振ピークが検出された周波数についての個別IDを“1”とし、共振ピークが検出されなかった周波数についての個別IDを“0”とし、これら“1”と“0”とを周波数の順序に並べることで、IDタグ101に付与されたIDを認識する。この際、アンテナ領域121cに形成されたアンテナ120cが、上述したように、アンテナ領域121a,121b,121d,121eに形成されるアンテナに対して偏波方向が異なっているためアンテナ120cを基準アンテナとして利用する。
制御部55は、送信部52における電磁波の照射、及び処理部54における各処理を制御する。
上記のように構成されたリーダ50を用いて、IDタグ101に付与されたIDを認識する場合は、送信部52において、アンテナ領域121a〜121eに割り当てられた7.0GHz〜11.0GHzを含む周波数帯をスイープしながら当該周波数帯の電磁波を、図2に示したIDタグ1と同様に金属からなる物品3に取り付けられた状態のIDタグ101に対して送信アンテナ51aを介して照射する。
すると、金属からなる物品3に取り付けられたIDタグ101からの反射波が、受信アンテナ51bを介して受信部53にて受信されて反射波の受信電力のレベルが検知され、処理部54において、受信部53にて検知された受信電力のレベルによって共振ピークが検出される。図4に示したIDタグ101においては、上述したように、アンテナ領域121aに、IDタグ101が金属からなる物品に取り付けられることで7.0GHz近傍にて共振ピークが発現したアンテナ120aが形成され、また、アンテナ領域121bに、IDタグ101が金属からなる物品に取り付けられることで8.0GHz近傍にて共振ピークが発現したアンテナ120bが形成され、また、アンテナ領域121cに、IDタグ101が金属からなる物品に取り付けられることで9.0GHz近傍にて共振ピークが発現したアンテナ120cが形成され、また、アンテナ領域121eに、IDタグ101が金属からなる物品に取り付けられることで11.0GHz近傍にて共振ピークが発現したアンテナ120eが形成されているため、受信部53にて受信された反射波の受信電力は、7.0GHz、8.0GHz、9.0GHz及び11.0GHzのそれぞれにて共振ピークを有するものとなる。
そして、アンテナ領域121a〜121eに割り当てられた周波数が1GHzずつの等間隔であることから、処理部54において、1GHzの間隔で、共振ピークが検出された周波数についての個別IDを“1”とし、共振ピークが検出されなかった周波数についての個別IDを“0”とし、これら2値情報となる“1”と“0”とを、例えば周波数の低い順序に並べることで、IDタグ101に付与されたIDが認識される。図4に示したIDタグ101においては、上述したように、7.0GHz、8.0GHz、9.0GHz及び11.0GHzのそれぞれにて共振ピークが検出されるため、個別ID“1”,“1”,“1”,“0”,“1”がこの順序に並べられてなるID“11101”が認識される。なおこの際、9.0GHzの共振ピークは、偏波方向が他のアンテナとは異なる基準アンテナ120cによるものであるため、他の共振ピークとは区別することができる。そのため、アンテナ領域121cには必ずアンテナ120cを形成しておくことにより、アンテナ120cの共振ピークによる個別ID“1”が中央にくるように個別IDを並べることで、最も低い周波数が割り当てられたアンテナ領域121aや、最も高い周波数が割り当てられたアンテナ領域121eにアンテナ120aやアンテナ120eが形成されていない場合や、処理部54にて検出された共振ピークが若干ずれた場合でも、IDタグ101に付与されたIDを正確に認識することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の識別体搭載物品に使用される識別体の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本形態における識別体は図6に示すように、図1に示したものに対して、ベース基材10のアンテナ20とは反対側の面の全面に、固定手段となる接着層230が積層されている点のみが異なるIDタグ201である。
上記のように構成されたIDタグ201においては、ベース基材10のアンテナ20とは反対側の面、すなわち、金属からなる物品への取り付け面の全面に接着層230が積層されているので、接着層230によってIDタグ201を物品に貼着することで、金属からなる物品にIDタグ201を容易に取り付けることができる。
図7は、図6に示したIDタグ201を物品に取り付けた場合の特性を説明するための図である。
図6に示したIDタグ201として、100μmの厚みで誘電率ε=2.8、誘電正接tanδ=0.035の接着層230を有するものを、図2に示したタグ搭載物品2と同様に金属からなる物品に取り付けた場合、その周波数特性は図7の実線で示すように、8.3GHz近傍に−3dB程度の深さの共振ピークを有するものとなる。一方、図1に示したIDタグ1においては、図2に示したように物品3に取り付けた場合、その周波数特性は図7の破線で示すように、9.0GHz近傍に−5dB程度の深さの共振ピークを有するものとなる。
このように、ベース基材10のアンテナ20とは反対側の面の全面に接着層230が積層された場合、接着層230として使われる粘着剤は誘電損失が大きく、特に、アンテナ20と対向する領域に粘着剤がある場合、共振ピークがシフトするとともに弱化してしまうことになる。そこで、アンテナ20に対向する領域を避けて接着層230を設けることが考えられる。
(第3の実施の形態)
図8は、本発明の識別体搭載物品に使用される識別体の第3の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面の構成を示す図である。
本形態における識別体は図8に示すように、図6に示したものに対して、ベース基材10のアンテナ20とは反対側の面において、その全面ではなくアンテナ20に対向する領域をライン状に避けて接着層330が積層されている点のみが異なるIDタグ301である。
図9は、図8に示したIDタグ301を物品に取り付けた場合の特性を説明するための図である。
図9に示したIDタグ301として、図8に示したIDタグ201と同様に100μmの厚みで誘電率ε=2.8、誘電正接tanδ=0.035の接着層330を有するものを、図2に示したタグ搭載物品2と同様に金属からなる物品に取り付けた場合、その周波数特性は図9の実線で示すように、9.2GHz近傍に−5dB程度の深さの共振ピークを有するものとなる。一方、図1に示したIDタグ1においては、図2に示したように物品3に取り付けた場合、その周波数特性は図9の破線で示すように、9.0GHz近傍に−5dB程度の深さの共振ピークを有するものとなる。
このように、ベース基材10のアンテナ20とは反対側の面において、アンテナ20に対向する領域を避けて接着層330が積層された場合は、接着層330によって金属に貼着された場合でも、アンテナ20と金属との間に接着層330が介在することがなくなり、それにより、共振ピークの周波数は若干変化するものの、接着層330の影響によって共振ピークの深さが低下してしまうことを回避できる。
(第4の実施の形態)
図10は、本発明の識別体搭載物品に使用される識別体の第4の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面の構成を示す図である。
本形態における識別体は図10に示すように、図8に示したものに対して、ベース基材10のアンテナ20とは反対側の面において、アンテナ20に対向する領域をライン状に避けるのではなく、アンテナ20よりも一回り大きな領域のみを避けて接着層430が積層されている点のみが異なるIDタグ401である。
上記のように構成されたIDタグ401においても、図8に示したものと同様に、接着層430によって金属に貼着された場合でも、アンテナ20と金属との間に接着層430が介在することがなくなり、それにより、接着層430の影響によって共振ピークの深さが低下してしまうことを回避できる。
(第5の実施の形態)
図11は、本発明の識別体搭載物品に使用される識別体の第5の実施の形態を示す図であり、(a)は表面の構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面の構成を示す図である。
本形態における識別体は図11に示すように、図6に示したものに対して、接着層230の代わりに磁性層540が積層されている点のみが異なるIDタグ501である。
上記のように構成されたIDタグ501においては、ベース基材10のアンテナ20とは反対側の面、すなわち、金属からなる物品への取り付け面の全面に磁性層540が積層されているので、物品が特に鉄系金属であれば、磁性層540によってIDタグ501を物品に吸着させることで、物品にIDタグ501を容易に取り付けることができる。また、IDタグ501を物品から取り外した際に、物品側に粘着剤等の汚れが残ることがない。
なお、本形態においても、図8及び図10に示したものと同様に、アンテナ20に対向する領域を避けて磁性層540を積層することで、磁性層540によって金属に吸着された場合でも、アンテナ20と金属との間に磁性層540が介在することがなくなり、それにより、磁性層540の影響によって共振ピークの深さが低下してしまうことを回避できるようになる。
1,101,201,301,401,501 IDタグ
2 タグ搭載物品
3 物品
10,110 ベース基材
20,120a〜121c,121e アンテナ
21,121a〜121e アンテナ領域
50 リーダ
51a 送信アンテナ
51b 受信アンテナ
52 送信部
53 受信部
54 処理部
55 制御部
230,330,430 接着層
540 磁性層

Claims (5)

  1. 絶縁性材料からなるベース基材の一方の面に、前記ベース基材を介して金属と対向することで共振ピークが発現するアンテナが積層された識別体が、物品に取り付けられて構成された識別体搭載物品であって、
    前記識別体は、前記ベース基材の前記アンテナとは反対側の面を取り付け面として前記物品に取り付けられ、
    前記物品は、前記識別体が取り付けられた領域に、平面視にて前記アンテナを覆う形状の金属を有する、識別体搭載物品。
  2. 請求項1に記載の識別体搭載物品において、
    前記識別体は、当該識別体を前記物品に固定するための固定手段を前記取り付け面に有する、識別体搭載物品。
  3. 請求項2に記載の識別体搭載物品において、
    前記固定手段は、前記アンテナに対向する領域を避けて設けられている、識別体搭載物品。
  4. 請求項2または請求項3に記載の識別体搭載物品において、
    前記固定手段が磁性体である、識別体搭載物品。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の識別体において、
    前記アンテナは、金属に対向しない状態におけるQ値が30以下である、識別体搭載物品。
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