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JP2018180048A - フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物及びその製造方法、並びにフレキソ印刷原版 - Google Patents

フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物及びその製造方法、並びにフレキソ印刷原版 Download PDF

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JP2018180048A
JP2018180048A JP2017074418A JP2017074418A JP2018180048A JP 2018180048 A JP2018180048 A JP 2018180048A JP 2017074418 A JP2017074418 A JP 2017074418A JP 2017074418 A JP2017074418 A JP 2017074418A JP 2018180048 A JP2018180048 A JP 2018180048A
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photosensitive resin
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JP2017074418A
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小川 博司
Hiroshi Ogawa
博司 小川
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Asahi Kasei Corp
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

【課題】水系現像液に対する洗浄性が高く、耐刷性に優れたフレキソ印刷用原版を得ることができる感光性樹脂組成物を提供する。【解決手段】少なくとも、親水性共重合体(A)、エラストマー(B)、重合性不飽和単量体(C)、及び光重合開始材、を含有し、親水性共重合体(A)は、カップリング材(E)に由来する構造を有する、フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物及びその製造方法、並びにフレキソ印刷原版に関する。
フレキソ印刷は、凸版印刷の一種であり、印刷版にゴムや合成樹脂等の柔らかい材質を用いていることから、種々の被刷体に適用可能であるという利点を有している。
フレキソ印刷に用いる印刷版は、旧来よりネガフィルムを使用して製版する方法と、コンピューター上で処理された情報を印刷版状に直接描画してレリーフを作製するコンピューター製版技術(以下、CTP技術)とにより作製され、近年ではCTP技術で作製されることが主流になりつつある。
フレキソ印刷版の原版は、ネガフィルムを使用する場合とCTP技術を使用する場合とで版構成が異なる。ネガフィルムを使用する場合とCTP技術を使用する場合との両方とも、PET樹脂等の基板上に感光性樹脂組成物よりなる感光層を備えている点では共通しているが、ネガフィルムを使用する場合とCTP技術を使用する場合で、感光層の上に構成しているものが異なっている。まずネガフィルムを用いる場合は、感光層の粘着性からネガフィルムを保護するための透明画像担体層があり、使用する前に透明画像担体層上にネガフィルムを密着させ、ネガフィルムの上から感光層に紫外線照射し、未硬化部分を除去することでレリーフ像を形成する。一方、CTP技術を用いる場合は、感光層の上に赤外線アブレーション層を積層し、この赤外線アブレーション層に直接レーザー等で描画後、感光層に紫外線を照射し、未硬化部分を除去することでレリーフ像を形成する。
最近では、この未硬化部分の除去を、水を主成分とする現像液によって行う(水現像する)ことによりレリーフ像を形成することがある。
ところで、一般に、水系現像可能なフレキソ印刷用感光性樹脂印刷原版においては、寸法精度を維持する為の支持体の上に、親水性共重合体、エラストマー等の疎水性樹脂、重合性不飽和単量体、光重合開始剤等を混合した感光性樹脂組成物からなる感光層が形成されている。
このような感光層に用いる感光性樹脂組成物は、必要とする画像を忠実に得るために、該組成物中の各成分が細かく均一に分散していることが好ましく、また、製版時間の短縮のためには現像速度が速いことが好ましい。さらに、製版後は水性インキの使用に耐え、付着したインキを水で洗い落とす必要があることから、硬化後の水膨潤率が低いことが好ましく、また、当然耐刷性は高い方が良い。
水現像可能な感光性樹脂組成物としては、例えば特許文献1に、スルホン酸系界面活性剤が含有し、ゴムが、サイズが10μm以下の分散相を形成している感光性樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献2には、水分散ラテックスと、光重合性モノマーと、ミラブルゴムと、マレイン酸ハーフエステル、光重合開始剤とを含有する感光性樹脂組成物が開示されている。さらに、特許文献3には、水分散ラテックスと、分子量1000以下の分子量を有する光重合性モノマーと、ゴムと、光重合開始剤とを含有する感光性樹脂組成物が開示されている。またさらに、特許文献4には、水分散ラテックスと、光重合性モノマーと、ゴムと、光重合開始剤とを含有する感光性樹脂組成物が開示されている。
特許第5325823号公報 特開2014−197078公報 特許第5401840号公報 特許第5228572号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の水系現像可能な感光性樹脂組成物は、これを用いた印刷版の耐水性が低かったり、インキ付着後の耐刷性が低下したりする問題を抱えている。
一方、特許文献3及び4に記載の水系現像可能な感光性樹脂組成物は、印刷版の耐水性や耐刷性は高いものの、水系現像液に対する現像性が低いという問題を抱えている。
このように、フレキソ印刷用の印刷原版に用いる従来の感光性樹脂組成物には、水系現像液に対する良好な現像性と、印刷版とした後の耐水性や耐刷性とが求められているにも関わらず、これらが相反する面もあり、その両立が困難である。
そこで、本発明は、水系現像液に対する洗浄性が高く、耐刷性に優れたフレキソ印刷用原版を得ることができる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、このような課題について鋭意検討した結果、少なくとも(A)親水性共重合体、(B)エラストマー、(C)光重合性不飽和単量体、及び(D)光重合開始材を含有し、親水性共重合体(A)がカップリング材(E)に由来する構造を有する、フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物を用いることにより、水系現像液に対する高い洗浄性と、印刷版の優れた耐刷性との両方を同時に達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
[1]
少なくとも、親水性共重合体(A)、エラストマー(B)、重合性不飽和単量体(C)、及び光重合開始材、を含有し、
前記親水性共重合体(A)は、カップリング材(E)に由来する構造を有する、
フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
[2]
前記カップリング材(E)は、式(I)又は式(II)で表される化合物である、
[1]に記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
3-n(CH3n−Si−(CH2m−Y ・・・・・・・(I)
(式中、Xは加水分解基を示し、Yは有機官能基を示し、nは0、1又は2を示し、mは1〜6を示す。)
Y−(CH2m−Y ・・・・・・・(II)
[式中、Yは有機官能基を示し、mは1〜6を示す。]
[3]
式(I)における加水分解基Xが、メトキシ基(CH3O−)、及びエトキシ基(CH3CH2O−)からなる群より選ばれる少なくとも1種を示し、
式(II)における有機官能基Yが、アミノ基(−NH2)、ビニル基(−CH=CH2)、アクリルオキシ基(−OOCCH=CH2)、メタクリルオキシ基(−OOCC(CH3)=CH2)、イソシアネート基(−N=C=O)、メルカプト基(−SH)、硫黄原子(−S−)、ウレイド基(−NHCONH2)、オキセタタニル基、及びエポキシ基(−C−(−O−)−C−)からなる群より選ばれる少なくとも1種を示す、
[2]に記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
[4]
前記親水性共重合体(A)100質量部に対して、前記エラストマー(B)を30質量部以上250質量部以下、前記重合性不飽和単量体(C)を10質量部以上200質量部以下、前記光重合開始材(D)を0.1質量部以上50質量部以下を含有する、
[1]〜[3]のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
[5]
界面活性剤、ポリアルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、及び酸価が10mgKOH/g以上400mgKOH/g未満であり、カルボン酸構造を含有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(F)を0.1質量部以上15質量部以下さらに含有する、
[1]〜[4]のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
[6]
前記親水性共重合体(A)100質量部に対して、可塑剤成分(G)を1.0質量部以上250質量部以下さらに含有する、
[1]〜[5]のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
[7]
前記親水性共重合体(A)は、不飽和二重結合を含む反応性乳化剤に由来する単位を含む、内部架橋した重合体粒子である、
[1]〜[6]のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
[8]
[1]〜[7]のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物の製造方法であって、
親水性共重合体(A)を含有する水分散液に、重合可能な結合基を含有するカップリング材(E)、界面活性剤、ポリアルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体、酸価が10mgKOH/g以上400mgKOH/g未満であり、カルボン酸を含有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(F)、並びに/又は可塑剤成分(G)を添加する工程、
前記親水性共重合体(A)を含有する水分散液から水を除去し、親水性共重合体(A)を含む混合物を得る工程、及び
前記親水性共重合体(A)を含む混合物に、エラストマー(B)、重合性不飽和単量体(C)、及び光重合開始材(D)を添加する工程
を含む、製造方法。
[9]
[1]〜[8]のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物を含む感光層を有する、
フレキソ印刷原版。
本発明に係る感光性樹脂組成物によれば、水系現像液に対する洗浄性が高く、耐刷性に優れたフレキソ印刷用原版を得ることができる。
以下に本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
[フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物]
本実施形態のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物は、少なくとも(A)親水性共重合体、(B)エラストマー、(C)光重合性不飽和単量体、及び(D)光重合開始材を含有する。また、親水性共重合体(A)は、カップリング材(E)に由来する構造を有する。
本実施形態において、フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物は、水系現像液によるフレキソ印刷版の感光性樹脂組成物層に好適に用いることができる。この要因は、親水性共重合体(A)がカップリング材に由来する構造を有することにより、フレキソ印刷版としたときに感光性樹脂組成物層がいわゆる海島構造を形成し、親水性共重合体(A)が形成する島構造中の凝集破壊を抑制することに起因することが推察される。
(親水性共重合体(A))
本実施形態において、親水性共重合体(A)とは、親水性の不飽和単量体に由来する単位を含む内部架橋した重合体粒子を意味する。親水性の不飽和単量体に由来する単位は、単量体単位の総量(100質量%)に対して、例えば、好ましくは0.1質量%以上20質量%以下であり、より好ましくは0.5〜15質量%であり、さらに好ましくは1質量%以上10質量%以下である。このような重合体粒子としては、例えば、親水性の不飽和単量体、及び、必要に応じてこれと共重合できるその他の単量体を用いて乳化重合して得られた重合体粒子を分散質として水中に分散した水分散ラテックスから水を取り除いて得られるものが挙げられる。
親水性の不飽和単量体としては、少なくとも一つの親水性基及び不飽和二重結合を含む単量体が好ましく、例えば、カルボン酸、スルホン酸、リン酸等又はそれらの塩や酸無水物等を含む不飽和二重結合を含む単量体、水酸基及び不飽和二重結合を含む単量体、アクリルアミド及び不飽和二重結合を含む単量体、反応性の不飽和二重結合を含む界面活性材(単量体)等が挙げられる。これらの化合物は1種類のみ用いてもよいし、2種類以上の複数が同時に用いられていても構わない。
このような水分散ラテックスとしては、特に限定されないが、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、ポリクロロプレンラテックス、ポリイソプレンラテックス、ポリウレタンラテックス、(メタ)アクリレート−ブタジエンラテックス、ビニルピリジン重合体ラテックス、ブチル重合体ラテックス、チオコール重合体ラテックス、アクリレート重合体ラテックス等の水分散ラテックス重合体等が挙げられ、また、これらの水分散ラテックスに(メタ)アクリレートや、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル安息香酸、桂皮酸等のカルボン酸や、スチレンスルホン酸等のスルホン酸等の一塩基酸や、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、ムコン酸等の二塩基酸等の酸性官能基含有不飽和単量体が1種類以上共重合したものも好ましい。
なお、上記水分散ラテックスには、親水性の不飽和単量体、及び、必要に応じてこれと共重合できるその他の単量体を用いて乳化重合して得られた重合体粒子に加えてさらに、分散質として他の重合体粒子を含んでいてもよい。このような他の重合体としては、例えば、ポリブタジエン、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体が挙げられる。
これらのうち、耐刷性の観点から分子鎖中にブタジエン骨格又はイソプレン骨格を含有している水分散ラテックスが好ましい。具体的には、ポリブタジエンラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、又は/及びこれらの水分散ラテックスに(メタ)アクリル酸エステルや、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等が共重合したものが好ましい。更に好ましくは、スチレン−ブタジエン共重合体に、(メタ)アクリル酸エステルや、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等の酸性官能基含有不飽和単量体が1種類以上共重合した共重合体の水分散ラテックスである。
酸性官能基含有不飽和単量体の使用量は、親水性共重合体(A)の合成に用いられる不飽和単量体全量(100質量%)のうち1質量%以上30質量%以下であることが好ましい。使用量が1質量%以上であることにより、水系現像をし易くなる傾向にあり、一方、使用量が30質量%以下であることにより、感光性樹脂組成物の吸湿量が増加したり、インキの膨潤量が増加したりして、感光性樹脂組成物の混合時の加工性が悪化したりするのを抑制することができる傾向にある。
親水性共重合体(A)の合成に用いることのできる酸性官能基含有不飽和単量体以外の不飽和単量体としては、特に限定されないが、例えば、共役ジエン、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、水酸基を有するエチレン系モノカルボン酸アルキルエステル単量体、不飽和二塩基酸アルキルエステル、無水マレイン酸、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリルアミド及びその誘導体、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ハロゲン化ビニル類、アミノ基を有する塩基性単量体、ビニルピリジン、オレフィン、ケイ素含有α,β−エチレン性不飽和単量体、アリル化合物等が挙げられる。
共役ジエンとしては、特に限定されないが、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、クロロプレン、2−クロル−1,3−ブタジエン、シクロペンタジエン等が挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、ブロモスチレン、ビニルベンジルクロリド、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレン、アルキルスチレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチル−ヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、メトキシポリエチリングリコール(メタ)アクリレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基を有するエチレン系モノカルボン酸アルキルエステル単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸1−ヒドロキシプロピル、ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
不飽和二塩基酸アルキルエステルとしては、特に限定されないが、例えば、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸アルキルエステル、フマル酸アルキルエステル、マレイン酸アルキルエステル等が挙げられる。
シアン化ビニル化合物としては、特に限定されないが、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド及びその誘導体としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−アルコキシ(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
ビニルエステル類としては、特に限定されないが、例えば、酢酸ビニル、ビニルブチレート、ビニルステアレート、ビニルラウレート、ビニルミリステート、ビニルプロピオネート、バーサティク酸ビニル等が挙げられる。
ビニルエーテル類としては、特に限定されないが、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。
ハロゲン化ビニル類としては、特に限定されないが、例えば、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等が挙げられる。
アミノ基を有する塩基性単量体としては、特に限定されないが、例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
オレフィンとしては、特に限定されないが、例えば、エチレン等が挙げられる。
ケイ素含有α,β−エチレン性不飽和単量体としては、特に限定されないが、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。
アリル化合物としては、特に限定されないが、例えば、アリルエステル、ジアリルフタレート等が挙げられる。
その他の酸性官能基含有不飽和単量体以外の不飽和単量体としては、特に限定されないが、例えば、トリアリルイソシアヌレート等の3個以上の二重結合を有する単量体が挙げられる。
これらの単量体は単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。共役ジエンとその他の単量体との質量比は5/95から95/5の間にあることが好ましく、より好ましくは50/50から90/10の間にあることである。質量比がこの範囲にあることにより、フレキソ印刷版用感光樹脂組成物のゴム弾性の悪化を抑制することができる傾向にある。
親水性共重合体(A)は、乳化重合で合成されたものであることが好ましく、この場合、重合時に使用される乳化剤(界面活性剤)として、反応性乳化剤を用いることが好ましい。反応性乳化剤を用いることにより、親水性共重合体(A)は反応性乳化剤に由来する単位を含むことができる。
反応性乳化剤としては、分子構造中にラジカル重合性の不飽和二重結合、親水性官能基及び疎水性基を含み、一般の乳化剤と同様に、乳化、分散、及び湿潤機能を持つものが好ましい。このような反応性乳化剤を用いることにより、親水性共重合体(A)は、不飽和二重結合を含む反応性乳化剤に由来する単位を含む、内部架橋した重合体粒子であるように得られる。また、親水性共重合体(A)を乳化重合するときに、反応性乳化剤を除いた不飽和単量体100質量部に対して、単独で0.1質量部以上用いた場合に、平均粒径が5〜500nmの重合物が合成できるような乳化(界面活性)剤が好ましい。また、反応性乳化剤が不飽和二重結合を含むことにより、親水性共重合体(A)が内部架橋した重合体粒子であることがより好ましい。
分子構造中のラジカル重合性の二重結合の構造例としては、特に限定されないが、例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基等が挙げられる。分子構造中の親水性官能基の例としては、特に限定されないが、例えば、硫酸基、硝酸基、燐酸基、ホウ酸基、カルボキシル基等のアニオン性基;アミノ基等のカチオン性基;ポリオキシエチレン、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレン等のポリオキシアルキレン鎖構造等;又は水酸基等が挙げられる。分子構造中の疎水性基としては、アルキル基、フェニル基等が挙げられる。
反応性乳化剤は、その構造に含まれる親水性官能基の構造種類によりアニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、両性乳化剤等を含む。また、分子構造中のラジカル重合性の二重結合、親水性官能基及び疎水性基は、各々、複数の種類含まれていてもよい。
本実施形態において反応性乳化剤として使用できるもののうち一般的に市販されているものを示すと、アニオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アデカリアソープSE(旭電化工業)、アクアロンHSやBCやKH(第一工業製薬)、ラテムルS(花王)、アントックスMS(日本乳化剤)、アデカリアソープSDXやPP(旭電化工業)、ハイテノールA(第一工業製薬)、エレミノールRS(三洋化成工業)、スピノマー(東洋曹達工業)等が挙げられ、非イオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アクアロンRNやノイゲンN(第一工業製薬)、アデカリアソープNE(旭電化工業)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態において、反応性乳化剤の使用量は、原料の仕込み量から計算される親水性共重合体(A)100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下の範囲であることが好ましい。反応性乳化剤の量が1質量部以上であると、得られる印刷版の画像再現性が向上する傾向があり、20質量部以下であると、得られる印刷版の耐印刷性が向上する傾向がある。
本実施形態において、親水性共重合体(A)を乳化重合で合成する場合には、必要に応じて、非反応性乳化剤を用いることもできる。
ここで、必要に応じて用いられる非反応性乳化剤としては、特に限定されないが、例えば、脂肪酸せっけん、ロジン酸せっけん、スルホン酸塩、サルフェート、リン酸エステル、ポリリン酸エステル、サリコジン酸アシル等のアニオン界面活性剤;ニトリル化油脂誘導体、油脂誘導体、脂肪酸誘導体、α−オレフィン誘導体等のカチオン界面活性剤;アルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、プロポキシレート、脂肪族アルカノールアミド、アルキルポリグリコシド、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン界面活性剤が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
スルホン酸塩としては、特に限定されないが、例えば、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、スルホン化油脂、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン酸塩等が挙げられる。
これらの界面活性剤の他の例としては、「界面活性剤ハンドブック(高橋、難波、小池、小林:工学図書、1972)」に記載されているもの等があげられる。
非反応性乳化剤の使用量は、原料の仕込み量から計算される親水性共重合体(A)100質量部に対して、1質量部未満であることが好ましい。1質量部未満の場合であると、得られる印刷版が適切な水膨潤率を示し、インキ付着時の耐摩耗性の低下及び吸湿後の画像再現性の低下を抑制することができる傾向にある。
親水性共重合体(A)の乳化重合方法としては、重合可能な温度に調製された反応系にあらかじめ所定量の水、乳化剤、その他添加剤を仕込み、この系に重合開始剤及び不飽和単量体、乳化剤、調整剤等を回分操作或いは連続操作で反応系内に添加するのが一般的である。また必要に応じて反応系には所定量のシードラテックス、開始剤、不飽和単量体、その他の調整剤をあらかじめ仕込んで置くことも通常よく用いられる方法である。
また不飽和単量体、乳化剤、その他の添加剤、調整剤を反応系へ添加する方法を工夫することによって、合成される親水性共重合体粒子の層構造を段階的に変えることも可能である。この場合、各層の構造を代表する物性としては、親水性、ガラス転移点、分子量、架橋密度等が挙げられる。また、この層構造の段階数は特に制限されない。
本実施形態において、親水性共重合体(A)の重合には、既知の連鎖移動剤を用いることができる。硫黄元素を含む連鎖移動剤としては、特に限定されないが、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、等のアルカンチオール;メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール等のチオアルキルアルコール;チオグリコール酸、チオプロピオン酸等のチオアルキルカルボン酸;チオグリコール酸オクチルエステル、チオプロピオン酸オクチルエステル等のチオカルボン酸アルキルエステル;ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド等のスルフィドが挙げられる。その他に、連鎖移動剤の例としては、特に限定されないが、例えば、ターピノーレン、ジペンテン、t−テルピネン及び四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。これらの中で、アルカンチオールは連鎖移動速度が大きく、また得られる重合物の物性バランスが良いので好ましい。
これらの連鎖移動剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。これらの連鎖移動剤は単量体に混合して反応系に供給するか、単独で所定の時期に所定量添加される。これらの連鎖移動剤の使用量は、親水性共重合体(A)の重合に用いられる不飽和単量体全量(100質量%)に対して、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下である。0.1質量%以上であることにより感光性樹脂組成物の混合を行うときの加工性の悪化を抑制することができる傾向にあり、10質量%以下であることにより分子量の低下を抑制することができる傾向にある。
本実施形態において、親水性共重合体(A)の重合には、必要に応じて重合反応抑制剤を用いることができる。
重合反応抑制剤とは、乳化重合系に添加することにより、ラジカル重合速度を低下させる化合物である。より具体的には、重合速度遅延剤、重合禁止剤、ラジカル再開始反応性が低い連鎖移動剤、及びラジカル再開始反応性が低い単量体である。重合反応抑制剤は、一般に、重合反応速度の調整及びラテックス物性の調整に用いられる。これらの重合反応抑制剤は回分操作或いは連続操作で反応系に添加される。重合反応抑制剤を用いた場合、ラテックス被膜の強度が向上し、耐刷性が向上する。反応メカニズムの詳細は不明であるが、重合反応抑制剤はポリマーの立体構造に密接に関与していると思われ、このことによりラテックス被膜の物性の調整に効果があるものと推定している。
重合反応抑制剤としては、特に限定されないが、例えば、o−,m−,或いはp−ベンゾキノン等のキノン類;ニトロベンゼン、o−,m−,或いはp−ジニトロベンゼン等のニトロ化合物;ジフェニルアミンのようなアミン類;第三ブチルカテコールのようなカテコール誘導体;1,1−ジフェニルエチレン或いはα−メチルスチレン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等の1,1−ジ置換ビニル化合物;2,4−ジフェニル−4−メチル−2−ペンテン、シクロヘキセン等の1,2−ジ置換ビニル化合物等が挙げられる。この他にも、「POLYMER HANDBOOK 3rd Ed.(J.Brandup,E.H.Immergut:John Wiley & Sons,1989)」、「改訂高分子合成の化学(大津:化学同人、1979.)」に重合禁止剤或いは重合抑制剤として記載されている化合物が挙げられる。これらの中でも、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン(α−メチルスチレンダイマー)が反応性の点でより好ましい。これらの重合反応抑制剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの重合反応抑制剤の使用量は、親水性共重合体(A)の重合に用いられる不飽和単量体全量(100質量%)に対して、10質量%以下であることが好ましい。10質量%以下であることにより重合速度の低下を抑制できる傾向にある。
ラジカル重合開始剤は、熱又は還元性物質の存在下でラジカル分解して単量体の付加重合を開始させるものであり、無機系開始剤及び有機系開始剤のいずれも使用できる。このようなものとしては、特に限定されないが、例えば、水溶性又は油溶性のペルオキソ二硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物等が挙げられ、具体的にはペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、2,2−アゾビスブチロニトリル、クメンハイドロパーオキサイド等があり、また他に、POLYMER HANDBOOK (3rd edition)、J.Brandrup及びE.H.Immergut著、John Willy&Sons刊(1989)に記載されている化合物が挙げられる。また、酸性亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸やその塩、エリソルビン酸やその塩、ロンガリット等の還元剤を重合開始剤に組み合わせて用いる、いわゆるレドックス重合法を採用することもできる。これらの中で特にペルオキソ二硫酸塩が重合開始剤として好適である。この重合開始剤の使用量は、不飽和単量体の全量(100質量%)に対して、好ましくは0.1質量%以上5.0質量%以下の範囲であり、より好ましくは0.2質量%以上3.0質量%以下の範囲である。0.1質量%以上であることにより親水性共重合体の合成時の安定性を得られやすくなる傾向にあり、5.0質量%以下であることにより感光性樹脂組成物の吸湿量の増加を抑制することができる傾向にある。
本実施形態においては、親水性共重合体(A)の合成時に、必要に応じ各種重合調整剤を添加することができる。pH調整剤としては、特に限定されないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム等が挙げられる。また、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム等の各種キレート剤等も重合調整剤として添加することもできる。また、その他の添加剤としては、特に限定されないが、例えば、アルカリ感応ラテックス、ヘキサメタリン酸等の減粘剤、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子、増粘剤、各種老化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、殺菌剤、消泡剤、ポリアクリル酸ナトリウム等の分散剤、耐水化剤、亜鉛華等の金属酸化物、イソシアネート系化合物、エポキシ化合物等の架橋剤、滑剤、保水剤等の各種添加剤が挙げられる。これらの添加剤の添加方法は特に制限されず親水性共重合体の合成時、合成後に関わらず添加することができる。
本実施形態において、親水性共重合体(A)を乳化重合する場合における重合温度は、好ましくは60〜120℃の範囲で選ばれるが、上述したレドックス重合法等により、より低い温度で重合を行ってもよい。さらに酸化還元触媒として、金属触媒、例えば、2価の鉄イオン、3価の鉄イオン、銅イオン等を共存させてもよい。
親水性共重合体(A)は粒子状であることが好ましく、その平均粒径は500nm以下がより好ましく、100nm以下がさらに好ましい。平均粒径が500nm以下であることにより、得られる印刷原版の水系現像性の低下を抑制することができる傾向にある。
また、親水性共重合体(A)のトルエンゲル分率は、60〜99%であることが好ましい。ゲル分率が60%以上であることにより、得られる印刷版の強度の低下を抑制し、99%以下であることにより、親水性共重合体(A)とエラストマー(B)との混合性の低下を抑制する傾向にある。
ここで、トルエンゲル分率とは、親水性共重合体(A)の約30質量%の分散液を、テフロン(登録商標)シートの上に適当量垂らし、130℃で30分間乾燥させて親水性共重合体(A)を0.5g取り、これを25℃のトルエン30mLに浸漬させ、振とう器を用いて3時間振とうさせた後に320SUSメッシュで濾過し、不通過分を130℃1時間乾燥させた後の質量を0.5(g)で割った質量分率(%)をいう。
(エラストマー(B))
本実施形態において、エラストマー(B)とは、常温(25℃)においてゴム弾性を示すエラストマーを意味する。エラストマー(B)として、特に限定されないが、例えば、熱可塑性ブロック共重合体、ポリブタジエン、ポリアクリロニトリル−ブタジエン、ポリウレタン系エラストマー等が挙げられる。中でも熱可塑性ブロック共重合体が好ましい。
熱可塑性ブロック共重合体としては、モノビニル置換芳香族炭化水素モノマーと共役ジエンモノマーを重合して得られるものが好ましく、モノビニル置換芳香族炭化水素モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン等が挙げられ、共役ジエンモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。
具体的な熱可塑性ブロック共重合体としては、特に限定されないが、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体や、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体等が挙げられる。ここで、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体やスチレン−イソプレン−スチレン共重合体中には、スチレン−ブタジエン共重合体やスチレン−イソプレン共重合体等のジブロック体が混ざっていても構わない。また、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体やスチレン−イソプレン−スチレン共重合体中のブタジエン部やイソプレン部に、スチレンとブタジエン或いはイソプレンとがランダム共重合されたものでも構わない。
ここでエラストマー(B)中におけるモノビニル置換芳香族炭化水素単位の含量は、一定量含まれる場合には感光性樹脂組成物のコールドフローを抑止して良好な厚み精度を得、また一定量以下である場合はフレキソ印刷版の硬度が抑えられ良好な印刷品質が得られる、樹脂組成物の総量(100質量%)に対して、8.0質量%以上50質量%以下の範囲にあることが好ましい。
エラストマー(B)の共役ジエンセグメント中のビニル結合単位はレリーフの再現性向上に寄与するが、同時にフレキソ印刷版表面の粘着性を高める原因にもなる。この両特性のバランスをとる観点から、ビニル結合単位の平均比率は、好ましくは5質量%以上40質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上35質量%以下である。
なお、モノビニル置換芳香族炭化水素単位及び共役ジエン単位の平均含有量や、エラストマー(B)の共役ジエンセグメント中のビニル結合単位の平均比率は、IRスペクトルやNMRで求めることができる。
感光性樹脂組成物において、エラストマー(B)の含有量は、親水性共重合体(A)100質量部に対して、30質量部以上250質量部以下が好ましい。より好ましくは30質量部以上200質量部未満であり、さらに好ましくは50質量部以上100質量部未満である。
30質量部以上であることにより、耐刷性の低下や、極性のあるインキの膨潤率の増加を抑制する傾向があり、また250質量部以下であることにより、水系現像液に対する現像性の低下を抑制する傾向がある。
(重合性不飽和単量体(C))
本実施形態において使用される重合性不飽和単量体(C)としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸及びマレイン酸等のカルボン酸エステル類、アクリルアミドやメタクリルアミドの誘導体、アリルエステル、スチレン及びその誘導体、N置換マレイミド化合物等が挙げられる。
その具体的な例としては、特に限定されないが、ヘキサンジオール、ノナンジオール等のアルカンジオールのジアクリレート及びジメタクリレート、或いはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチレングリコールのジアクリレート及びジメタクリレート、或いはトリメチロールプロパントリアクリレート及びトリメタクリレート、ペンタエリトリットテトラアクリレート及びテトラメタクリレート等や、N,N’−ヘキサメチレンビスアクリルアミド及びメタクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ジアクリルフタレート、トリアリルシアヌレート、フマル酸ジエチルエステル、フマル酸ジブチルエステル、フマル酸ジオクチルエステル、フマル酸ジステアリルエステル、フマル酸ブチルオクチルエステル、フマル酸ジフェニルエステル、フマル酸ジベンジルエステル、マレイン酸ジブチルエステル、マレイン酸ジオクチルエステル、フマル酸ビス(3−フェニルプロピル)エステル、フマル酸ジラウリルエステル、フマル酸ジベヘニルエステル、N−ラウリルマレイミド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
感光性樹脂組成物において、重合性不飽和単量体(C)の含有量は、親水性共重合体(A)100質量部に対して、10質量部以上200質量部以下が好ましく、より好ましくは20質量部以上150質量部未満であり、さらに好ましくは30質量部以上100質量部未満である。10質量部以上であると、細かい点や文字の形成性を向上させるため好ましい。また、200質量部以下であると、未硬化版の貯蔵・輸送時の変形が抑止され、得られた版の硬度が適度になって、表面凹凸のある紙質の悪い被印刷体への印刷におけるベタ部分のインキ乗りが良好となる等の効果を生じるため、好ましい。
(光重合開始材(D))
本実施形態において使用される光重合開始材(D)としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、α−メチロールベンゾイン、α−メチロールベンゾインメチルエーテル、α−メトキシベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェイニルエーテル、α−t−ブチルベンゾイン、2,2−ジメトキシフェニルアセトフェノン、2,2−ジエチキシフェニルアセトフェノン、ベンジル、ピバロイン、アンスラキノン、ベンズアンスラキノン、2−エチルアンスラキノン、2−クロルアンスラキノン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
感光性樹脂組成物において、光重合開始剤(D)の含有量としては、親水性共重合体(A)100質量部に対して、0.1質量部以上50質量部未満が好ましい。より好ましくは1質量部以上30質量部未満である。0.1質量部以上の場合、細かい点や文字の形成性を向上させる傾向にある。また、50質量部以下の場合、感光性樹脂組成物の紫外線等の活性光透過率を担保でき露光感度を維持できる傾向にある。
(カップリング材(E))
感光性樹脂組成物において、カップリング材(E)に由来する単位の含有量は、該単位を含む親水性共重合体(A)の総量(100質量%)に対して、1質量%以上20質量%下であることが好ましい。カップリング材の含有量は、2質量%以上15質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上10質量%以下であることがさらに好ましい。1質量部以上の場合、耐刷性及び洗浄性が良好になる傾向にあり、20質量部以下の場合は、フレキソ印刷原版を作製後、積層した場合に、樹脂層が荷重に押されて流れにくくなる傾向にある。
本実施形態で用いられるカップリング材(E)としては、親水性共重合体(A)に重合可能な結合基を含有するものであれば特に限定されないが、例えば、式(I)、(II)で表される化合物が挙げられる。
3-n(CH3n−Si−(CH2m−Y ・・・・・・・(I)
(式中、Xは加水分解基を示し、Yは有機官能基を示し、nは0、1又は2を示し、mは1〜6を示す。)
Y−(CH2m−Y ・・・・・・・(II)
[式中、Yは有機官能基を示し、mは1〜6を示す。]
ここで、式(I)(II)において加水分解基Xとしては、加水分解する官能基であれば特に限定されないが、例えば、メトキシ基(CH3O−)、エトキシ基(CH3CH2O−)、2−メトキシエトキシ基(CH3OCH2CH2O−)等を示し、有機官能基Yとしては、アミノ基(−NH2)、ビニル基(−CH=CH2)、アクリル基(−OOCCH=CH2)、メタクリル基(−OOCC(CH3)=CH2)、イソシアネート基(−N=C=O)、メルカプト基(−SH)、硫黄原子(−S−)、ウレイド基(−NHCONH2)、エポキシ基(−C−(−O−)−C−)等を示す。これらの中でも、加水分解基Xが、メトキシ基(CH3O−)、及びエトキシ基(CH3CH2O−)からなる群より選ばれる少なくとも1種を示し、有機官能基Yが、アミノ基(−NH2)、ビニル基(−CH=CH2)、アクリルオキシ基(−OOCCH=CH2)、メタクリルオキシ基(−OOCC(CH3)=CH2)、イソシアネート基(−N=C=O)、メルカプト基(−SH)、硫黄原子(−S−)、ウレイド基(−NHCONH2)、オキセタタニル基、及びエポキシ基(−C−(−O−)−C−)からなる群より選ばれる少なくとも1種を示すことが好ましい。
カップリング材(E)としては、特に限定されないが、例えば、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピル−トリメトキシシラン、3−エチルオキセタン−3−イル)メチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル等が挙げられる。この中で好ましくは、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、及び4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルである。これらのカップリング材のうちの1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態において、カップリング材(E)は、親水性共重合体(A)含有水分散液に添加し、水を除去する際に、親水性共重合体(A)表面に存在するカルボン酸によって加水分解され、更に縮合或いは水素結合等することによって、親水性共重合体(A)に導入される。また、カップリング材(E)は、上記カルボン酸と塩を形成することや、付加反応、架橋反応、及び共重合反応することによっても導入されうる。
カップリング材(E)が親水性共重合体(A)に導入される形態としては、例えば、親水性共重合体(A)表面に存在するカルボン酸に対して、例えば、カップリング材(E)が有するアミノ基と塩を形成する態様、カップリング材(E)が有するイソシアネート基と縮合してウレタン結合を形成する態様、及びカップリング材(E)が有するシラノール基と水素結合を形成する態様が挙げられる。また、親水性共重合体(A)表面に存在するブタジエンの二重結合に対して、例えば、カップリング材(E)が有するメルカプト基と付加反応による結合を形成する態様、及びカップリング材(E)が有する硫黄原子と架橋反応による結合を形成する態様が挙げられる。さらに、親水性共重合体(A)又はその単量体のビニル部位に対して、例えば、カップリング材(E)が有するビニル基、アクリルオキシ基又はメタクリルオキシ基と共重合(架橋)反応による結合を形成する態様、及びカップリング材(E)が有するエポキシ基又はオキセタニル基と共重合(架橋)反応による結合を形成する態様が挙げられる。またさらに、上述した態様の組み合わせも挙げられる。
(化合物(F))
本実施形態において、感光性樹脂組成物は、界面活性剤、ポリアルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、及び酸価が10mgKOH/g以上400mgKOH/g未満であり、カルボン酸構造を含有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(F)をさらに含有することができる。
本実施形態で使用できる化合物(F)の界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アニオン系界面活性剤、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、アニオン系反応性界面活性剤、非イオン性反応性界面活性剤等が挙げられる。
具体的には、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシアルキレン分岐デシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C2〜C16)エーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C2〜C16)エーテルリン酸エステル・モノエタノールアミン塩、アルキル(C2−C16)リン酸エステルナトリウム、アルキル(C2−C16)リン酸エステル・モノエタノールアミン塩、ラウリルスルホコハク酸ジナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリルジナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル(C2−C20)スルホコハク酸ジナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、アルファーオレフィンスルホン酸ナトリウム、フェノールスルホン酸、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、高級脂肪酸カリウム塩等のアニオン系界面活性剤、アルキル(C8−C20)トリメチルアンモニウムクロライド、アルキル(C8−C20)ジメチルエチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパラトルエンスルホネート、ステアリルジメチルアミノプロピルアミド、トリブチルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリル酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、オクタン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等のイオン性界面活性剤、ポリオキシアルキレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンエーテルとポリエーテルポリオールの混合物、ポリエーテルポリオール、ポリオキシエチレンスルホン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、フェノキシエタノール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル、ポリオキシレチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリル酸エステル、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノココレート、ソルビタンモノカプレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノココエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、オクチルポリグリコシド、ブチルポリグリコシド、ショ糖安息香酸エステル、ショ糖酢酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルの非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム等のアニオン系反応性界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル等の非イオン性反応性界面活性剤等が挙げられる。
また、本実施形態で使用できる化合物(F)のポリアルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリアルキレングリコールを有するモノマーとして、エチレングリコール鎖が2以上20以下の範囲で含むポリエチレングリコールモノ(アクリレート)、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール鎖が2以上20以下の範囲で含むポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール鎖及び/又はポリプロピレングリコール鎖をそれぞれ2から20の範囲で含むポリエチレングリコールポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、クレジルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本実施形態で使用できる化合物(F)のカルボン酸構造を含有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、少なくとも一種類の繰り返し単位中にカルボキシル基を有するポリマー(以下、「カルボン酸変性アクリルポリマー」ともいう。)等が挙げられる。また、市販品としては液状カルボン酸変性アクリルポリマー[CB−3060、CB−3098、CBB−3060、綜研化学製]、[BR−605、三菱レーヨン製]等が挙げられる。
ここで、カルボン酸変性アクリルポリマーは、合成することによって調製することもでき、例えば、東亜合成研究年報、TREND,1999,第2号,20〜26を参照して調製することができる。具体的には、カルボン酸変性アクリルポリマーは、アクリル酸と、過硫酸ナトリウム等の重合開始剤と、イソプロピルアルコール等の連鎖移動剤とを、反応させることによって、合成することができる。ここで、反応温度、重合開始剤及び連鎖移動剤の添加量を適宜調整することによって、酸価を10mgKOH/g以上400mgKOH/g未満であるように制御することができる。
化合物(F)は、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
これらの化合物(F)のうち、非イオン性界面活性剤、非イオン性反応性界面活性剤、ポリアルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーが好ましい。
感光性樹脂組成物において、化合物(F)の含有量は、親水性共重合体(A)100質量部に対して、0.1質量部以上15質量部以下が好ましい。より好ましくは0.5質量部以上10質量部未満である。0.1質量部以上であることにより、水系現像液に対する現像性の低下を抑制する傾向にあり、15質量部以下であることにより、得られた樹脂組成物のHazeが高くなったり、現像後の乾燥時間が長くなったり、水系インクに対する耐溶剤性が下がることを抑制する傾向にある。
(可塑剤成分(G))
本実施形態において、感光性樹脂組成物は、可塑剤成分(G)をさらに含有してもよい。
可塑剤成分(G)としては、特に限定されないが、例えば、ナフテン油、パラフィン油等の炭化水素油、液状ポリブタジエン、液状ポリイソプレン、液状ポリブタジエンの末端変性物、液状アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体のカルボン酸変性物、液状スチレン−ブタジエン共重合体、数平均分子量2,000以下のポリスチレン、セバチン酸エステル、フタル酸エステル、カルボン酸変性アクリルポリマー等が挙げられる。
この中でも、液状ポリブタジエン、OH基やカルボキシル基等で変性された液状ポリブタジエンの末端変性物、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体のカルボン酸変性物、液状スチレン−ブタジエン共重合体、及びカルボン酸変性アクリルポリマーが好ましい。
液状ポリブタジエン、液状ポリブタジエンの末端変性物、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体のカルボン酸変性物、液状スチレン−ブタジエン共重合体、カルボン酸変性アクリルポリマーを可塑剤成分(G)として用いると、混練成型性及び現像性を向上させるとともに、可塑剤成分(G)がエラストマー(B)に容易に混合することによって耐刷性が向上するため、好ましい。
感光性樹脂組成物において、可塑剤成分(G)の含有量は、親水性共重合体(A)100質量部に対して、1.0質量部以上250質量部以下が好ましく、より好ましくは10質量部以上220質量部未満、さらに好ましくは20質量以上200質量部未満である。0.1質量部以上であることにより、成型後の硬化収縮が大きくなる傾向にあり、250質量部以上であることにより、コールドフロー性の悪化を抑制する傾向にある。
その他、本実施形態のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物には、上述した必須又は任意成分の他に、さらに、所望に応じ種々の補助添加成分、例えば、熱重合防止剤、紫外線吸収剤、ハレーション防止剤、光安定剤等を添加することができる。
本実施形態において、フレキソ印刷用感光性樹脂組成物は、親水性共重合体(A)を含む相が他の相から分離した構造を有しており、具体的には、少なくともその一部が、親水性共重合体(A)を含む相が島、その他の相が海のような、いわゆる海島構造のような構造をとることが好ましい。カップリング材(E)を用いることで、海と島の構造が一体化し、耐摩耗性が向上する。一方、洗浄は親水性共重合体(A)を含む相が開始点となって始まる。カルボン酸変性ポリマーを用いると、親水性共重合体(A)に容易に分散できることで、樹脂組成物中において親水性共重合体(A)を含む相の親水性度が高くなり、これによって洗浄性が高まると推定される。しかしながら、耐摩耗性(耐刷性)や洗浄性等が向上する要因はこの推定に限定されるものではない。
本実施形態において、フレキソ印刷用感光性樹脂組成物の製造方法に限定はない。
例えば、親水性共重合体(A)は、水分散液(ラテックス)の形態で得られる場合には、各種方法により水を取り除いてから使用することが好ましい。例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩、炭酸塩、カルボン酸塩等の凝集剤を用いて親水性共重合体(A)を凝固させた後、遠心分離等の脱水工程により親水性共重合体(A)含有水分散液からある程度の水を取り除き、その後、必要に応じて可塑剤成分(G)、界面活性剤等の化合物(F)、安定剤等と混合してから乾燥してもよいし、必要に応じて可塑剤成分(G)、界面活性剤等の化合物(F)、安定剤等と混合してから、親水性共重合体(A)含有水分散液から蒸留等により水を取り除いてもよい。
親水性共重合体(A)含有水分散液に、カップリング材(E)、可塑剤成分(G)、界面活性剤等の化合物(F)及び安定剤等の化合物と混合してから蒸留等により水を除去すると、親水性共重合体(A)中に、カップリング材(E)、可塑剤成分(G)、界面活性剤等の化合物(F)及び安定剤等を均一に分散させることができ、印刷版としたときの画像形成時に物性差を生じさせないため、好ましい。
蒸留等による水を取り除く方法としては、ニーダー、ナウターミキサー、リボコーン等のバッチ式乾燥機を用いてもよいし、脱揮押し出し機、薄膜蒸留機、CDドライヤー、KRCニーダー、SCプロセッサー等の連続式乾燥機を用いてもよい。
このようにして親水性共重合体(A)、又は、親水性共重合体(A)と、必要に応じて添加される可塑剤成分(G)、界面活性剤等の化合物(F)、及び、安定剤等の少なくとも1種以上の混合物の乾燥物を得た後に、エラストマー(B)、重合性不飽和単量体(C)や光重合開始材(D)と共に、押し出し機、バンバリミキサー、ニーダー等、各種公知の混練装置を用いて混練することにより、感光性樹脂組成物を調製することができる。
本実施形態において、フレキソ印刷用感光性樹脂組成物の洗浄性を上げるために、樹脂組成物混練時、押し出し機を用いる場合にはスクリューパターンやスクリュー回転数を、バッチ式混練機を用いる場合には回転数や混練時間を制御する等して、混練具合を調整したり、親水性共重合体(A)に予めカップリング材(E)や可塑剤成分(F)を添加してから他の成分と混合したり、さらに、親水性共重合体(A)を水分散液の形態で供給する場合には親水性共重合体(A)に残存する水分の量をコントロールことによって、親水性共重合体(A)を含む相の分散状態をコントロールすることが好ましい。
[フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物の製造方法]
本実施形態のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物の製造方法は、以下に記載の工程をこの順に含むことができる。
親水性共重合体(A)を含有する水分散液に、重合可能な結合基を含有するカップリング材(E)、上述した化合物(F)、及び/又は可塑剤成分(G)を添加する工程
上記親水性共重合体(A)を含有する水分散液から水を除去し、親水性共重合体(A)を含む混合物を得る工程
上記親水性共重合体(A)を含む混合物に、エラストマー(B)、重合性不飽和単量体(C)、及び光重合開始材(D)を添加する工程
[フレキソ印刷原版]
本実施形態において、フレキソ印刷原版は、少なくとも、本実施形態の感光性樹脂組成物からなる、又は、感光性樹脂組成物を含む感光層を有する。感光層は、例えば、感光性樹脂組成物を熱プレス成型やカレンダー処理又は押出成型等により所望の厚さの層に成形することによって形成することができる。
フレキソ印刷原版は、印刷版としての精度を維持するために、ポリエステル等の支持体の上に感光層を設けた積層体としてもよい。
また、感光層の支持体と逆の面には、感光層に直接描画するための赤外線アブレーション層、又は、ネガフィルムとの接触性を良くするためと、ネガフィルムの再利用を可能にするための、水系現像可能な可とう性フィルム層(透明画像担体層、粘着防止層ともいう。)を設けてもよい。
支持体や赤外線アブレーション層、可とう性フィルム層は、例えば、感光層をシート状に成型した後に、ロールラミネートにより感光層に密着させることができる。ラミネート後に、さらに加熱プレスを行って、感光層の表面精度を向上させることもできる。
本実施形態において、フレキソ印刷原版の感光層を光硬化させる(潜像形成する)のに用いられる活性光線源としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、ジルコニウムランプ、太陽光等が挙げられる。
本実施形態においては、感光層に描画後の赤外線アブレーション層又は透明画像担体を通じて光照射して潜像を形成した後、未照射部分を水系現像液を用いて除去(現像)することでレリーフ(印刷版)が得られる。
水系現像液は、水を主成分とする現像液であり、水そのものであってもよいし、例えば、水にノニオン性、アニオン性等の界面活性剤、及び、必要に応じてPH調整剤、洗浄促進剤等を配合してなるものであってもよい。
ノニオン性界面活性剤の具体的な例としては、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルアミン、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルアミド、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロック附加物等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体的な例としては、特に限定されないが、平均炭素数8〜16のアルキルを有する直鎖アルキルベンゼンスルフォン酸塩、平均炭素数10〜20のα−オレフィンスルフォン酸塩、アルキル基又はアルケニル基の炭素数が4〜10のジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸低級アルキルエステルのスルフォン酸塩、平均炭素数10〜20のアルキル硫酸塩、平均炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチレンオキサイドを附加したアルキルエーテル硫酸塩、平均炭素数10〜22の飽和又は不飽和脂肪酸塩等が挙げられる。
また、PH調整剤としては、特に限定されないが、例えば、ホウ酸ソーダ、炭酸ソーダ、ケイ酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、コハク酸ソーダ、酢酸ソーダ等が挙げられる。水に溶かしやすいことからケイ酸ソーダが好ましい。
さらに、現像液には洗浄助剤を添加してもよい。洗浄助剤とは、上記界面活性剤、PH調整剤と併用して用いることにより、現像液の洗浄(現像)能力を高めるものを意味する。具体例としては、特に限定されないが、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等のアンモニウム塩類、パラフィン系炭化水素等が挙げられる。
これらは、例えば、現像液に0.1〜50質量%、好ましくは1〜10質量%の範囲で添加混合して使用することができる。
現像に際しては、補助的に、超音波等で印刷原版に振動を与えたり、ブラシ等の機械的手段を用いて印刷原版の表面をこすったりしてもよい。
現像後の印刷版は、オーブン中で例えば50℃で10〜120分間乾燥を行うことが好ましい。
本実施形態の感光性樹脂組成物を含む感光層は、その組成によっては乾燥が終わった後も版表面にベトツキが残ることがある。その場合、公知の表面処理方法により、ベトツキを除去することができる。このような表面処理方法としては波長300nm以下の活性光線による露光処理が望しい。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
<製造例1:その他の可塑剤(G)を含む親水性共重合体(A)含有混合物の合成>
撹拌装置及び温度調節用ジャケットを取り付けた耐圧反応容器に、水125質量部と、反応性乳化剤として(α−スルフォ(1−ノニルフェノキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩「アデカリアソープ」(旭電化工業製)2質量部を初期仕込みし、内温を80℃に昇温し、スチレン10質量部、ブタジエン60質量部、ブチルアクリレート23質量部、メタアクリル酸5質量部、及びアクリル酸2質量部からなる単量体混合物とt−ドデシルメルカプタン2質量部との油性混合液と、水28質量部、ペルオキソ二硫酸ナトリウム1.2質量部、水酸化ナトリウム0.2質量部、及び(α−スルフォ(1−ノニルフェノキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩2質量部からなる水溶液と、をそれぞれ5時間及び6時間かけて一定の流速で添加した。
ついで、80℃の温度をそのまま1時間保って、重合反応を完了した後、冷却した。更に、生成した共重合体ラテックスを水酸化ナトリウムでpHを7に調整した後スチームストリッピング法により未反応の単量体を除去し、200メッシュの金網で濾過し、最終的にはろ液の固形分濃度が40質量%になるように調整して親水性共重合体(A)の水分散液を得た。
また、この水分散液中に含まれる親水性共重合体(A)100質量部に対して、カップリング材(E)として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン[KBM305:信越化学製]5質量部、可塑剤成分(G)として液状ポリブタジエン[LBR352:クラレ製]10質量部を混合しながら80℃で減圧乾燥し、カップリング材構造を有する親水性共重合体(A)と可塑剤成分(G)との混合乾燥物を得た。
<製造例2:赤外線アブレーション層の作製>
アニオン性極性官能基としてカルボン酸基を有するアニオン性ポリマーであるエチレン−アクリル酸共重合体[SG−2000:鉛市製、20質量%水溶液]10質量部、カーボンブラック[BONJET CW−2:オリエント化学工業製、20質量%水溶液]5質量部、離型剤[KF−351:信越化学工業製]0.05質量部、水30質量部、及びエタノール15質量部を混合し、アブレーション層形成用の塗工溶液を得た。
このアブレーション層形成用の塗工溶液をカバーフィルムとなる約100μmの厚さのPETフィルムに、乾燥後の膜厚が3μmとなるようにコーティングし、90℃で2分間の乾燥処理を施して、アブレーション層とカバーフィルムとの積層体を得た。
(実施例1)
(1)感光性樹脂組成物の製造
製造例1で得られたカップリング材構造を有する親水性共重合体(A)とその他の可塑剤成分(G)を含む混合物110質量部と、エラストマー(B):スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体[D−KX405:クレイトン製]75質量部を、加圧ニーダーを用いて140℃に混合後、液状ポリブタジエン[LBR−352クラレ製]40質量部、重合性不飽和単量体(C):1,9−ノナンジオールジアクリレート10質量部及び1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート10質量部、光重合開始材(D):2,2−ジメトキシフェニルアセトフェノン5質量部、界面活性剤(F):[NT−12:第一工業製薬製]2質量部、及び安定剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール5質量部の混合物を15分掛けて少しずつ加えて、加え終えてさらに20分混練し、感光性樹脂組成物を得た。
(2)印刷原版の製造
上記組成物を取り出し、エラストマー含有接着剤がコートされた厚さ100μmのポリエステルフィルム(以下PETと略す)と、厚さ5μmのポリビニルアルコール(PVA)層がコートされた厚さ100μmのPETの間でサンドイッチし、120℃に加熱したプレス機を用いて厚さ1.14mmの板状に成型し、次いで、PVA層がコートされたPETをはがし、支持体(PET)−感光層からなる積層体を得た。得られた積層体に、製造例2で得られた赤外線アブレーション層を感光層と接するようにラミネートして印刷原版を得た。
(3)印刷版の製造
印刷原版の支持体(接着剤がコートされたPET)の側から、硬化後のパターン高さ(RD)が0.6mm程度となるように、紫外線露光機(日本電子精機製JE−A2−SS)を用いて露光した。
次に、赤外線アブレーション層のカバーフィルムを剥がし、ESKO製レーザー描画機(CDI)を用いて赤外線アブレーション層に描画した後、赤外線アブレーション層の側から上記紫外線露光機で10分間露光した。
露光後、ニッサン石鹸1%の水溶液(水系現像液)を調製し、日本電子精機製洗浄機(JOW−A3−P)を用いて、40℃で洗浄(現像)し、未露光部を除去した。尚、洗浄時間は、予め、未露光の印刷原版を5分洗浄して削れた厚みd(mm)を測定しておき、所望のパターン高さ(RD=0.6(mm))に合せて、RD×d×1.5(分)を計算し、その時間とした。乾燥後、紫外線殺菌ランプ、紫外線ケミカルランプで後露光して、印刷版を得た。
(4)評価
(a)印刷原版の洗浄性(水現像性)の評価
日本電子精機製洗浄機(JOW−A3−P)にニッサン石鹸1%水溶液を充填し、(2)で得られた印刷原版の赤外線アブレーション層のカバーフィルムを剥がして40℃で5分間洗浄した。
0.5mm以上削れた場合を◎、0.3mm以上0.5mm未満削れた場合を○、0.1mm以上0.3mm未満を△、削れて量が0.1mm未満の場合を×とした。
(b)印刷版の耐刷性の評価
印刷版の版面の強さ(耐刷性)を評価するため、疑似的に、摩耗輪(テスター産業製テーパー摩耗試験機、硬質摩耗輪)を用いて耐摩耗試験を行った。
全面ベタ部の印刷版を、(2)と同様にして作製し、得られた印刷版を、水性インキ代替として10%イソプロピルアルコール水溶液に16時間浸漬した後に、摩耗輪を用いて1000回転後の版面の摩耗量(mg/cm2)を測定した。なお、摩耗量は、印刷版の質量の減少分(mg)を摩耗輪がベタ部と接する面積(cm2)で割って求めた。
摩耗量が2mg/cm2未満を◎、2mg/cm2以上5mg/cm2未満を○、5mg/cm2以上を×とした。
(c)印刷原版の透明性(Haze)評価
感光性樹脂組成物を離形処理された厚み100μmのPETフィルムに両面はさみ、120℃に加熱したプレス機にて、3mm厚みの板に成型した。
日本電色工業社製Hazeメーター(NDH−5000)を使用し、未硬化状態で3mm厚に成型した板のHazeを測定した。Hazeが20以下を○、20超30以下を△、30超50以上を×とした。
(d)吸湿前後の画像再現性(水膨潤性)評価
(3)で作製した感光性樹脂印刷版及び、(2)で作製した印刷原版を40℃湿度80%の恒温槽に1週間保管し、(3)と同様にして、印刷版を作製した。500μmの白抜き線幅及び深さについて吸湿前後で比較した。吸湿後で線幅及び深さの差が5%未満の場合は○、5%以上10%未満の場合は△、10%以上の場合を×とした。
(実施例2−7、比較例1)
カップリング材(E)の種類及び添加量を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物、並びに、その樹脂組成物からなるフレキソ印刷用原版及び印刷版を得た。得られた感光性樹脂組成物、印刷原版及び印刷版の評価結果を表2に示す。
(比較例2)
カップリング材(E)を用いない以外は実施例1と同様にして感光性樹脂を得た。得られた感光性樹脂組成物、印刷原版及び印刷版の評価結果を表2に示す。
本発明のフレキソ印刷用樹脂組成物は、フレキソ印刷原版、とりわけ水系現像用フレキソ印刷原版、の感光層の材料として好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 少なくとも、親水性共重合体(A)、エラストマー(B)、重合性不飽和単量体(C)、及び光重合開始材、を含有し、
    前記親水性共重合体(A)は、カップリング材(E)に由来する構造を有する、
    フレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
  2. 前記カップリング材(E)は、式(I)又は式(II)で表される化合物である、
    請求項1に記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
    3-n(CH3n−Si−(CH2m−Y ・・・・・・・(I)
    (式中、Xは加水分解基を示し、Yは有機官能基を示し、nは0、1又は2を示し、mは1〜6を示す。)
    Y−(CH2m−Y ・・・・・・・(II)
    [式中、Yは有機官能基を示し、mは1〜6を示す。]
  3. 式(I)における加水分解基Xが、メトキシ基(CH3O−)、及びエトキシ基(CH3CH2O−)からなる群より選ばれる少なくとも1種を示し、
    式(II)における有機官能基Yが、アミノ基(−NH2)、ビニル基(−CH=CH2)、アクリルオキシ基(−OOCCH=CH2)、メタクリルオキシ基(−OOCC(CH3)=CH2)、イソシアネート基(−N=C=O)、メルカプト基(−SH)、硫黄原子(−S−)、ウレイド基(−NHCONH2)、オキセタタニル基、及びエポキシ基(−C−(−O−)−C−)からなる群より選ばれる少なくとも1種を示す、
    請求項2に記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
  4. 前記親水性共重合体(A)100質量部に対して、前記エラストマー(B)を30質量部以上250質量部以下、前記重合性不飽和単量体(C)を10質量部以上200質量部以下、前記光重合開始材(D)を0.1質量部以上50質量部以下を含有する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
  5. 界面活性剤、ポリアルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、及び酸価が10mgKOH/g以上400mgKOH/g未満であり、カルボン酸構造を含有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(F)を0.1質量部以上15質量部以下さらに含有する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
  6. 前記親水性共重合体(A)100質量部に対して、可塑剤成分(G)を1.0質量部以上250質量部以下さらに含有する、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
  7. 前記親水性共重合体(A)は、不飽和二重結合を含む反応性乳化剤に由来する単位を含む、内部架橋した重合体粒子である、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物の製造方法であって、
    親水性共重合体(A)を含有する水分散液に、重合可能な結合基を含有するカップリング材(E)、界面活性剤、ポリアルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体、酸価が10mgKOH/g以上400mgKOH/g未満であり、カルボン酸を含有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(F)、並びに/又は可塑剤成分(G)を添加する工程、
    前記親水性共重合体(A)を含有する水分散液から水を除去し、親水性共重合体(A)を含む混合物を得る工程、及び
    前記親水性共重合体(A)を含む混合物に、エラストマー(B)、重合性不飽和単量体(C)、及び光重合開始材(D)を添加する工程
    を含む、製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物を含む感光層を有する、
    フレキソ印刷原版。
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