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JP2018125391A - 熱交換器 - Google Patents

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JP2018125391A
JP2018125391A JP2017015802A JP2017015802A JP2018125391A JP 2018125391 A JP2018125391 A JP 2018125391A JP 2017015802 A JP2017015802 A JP 2017015802A JP 2017015802 A JP2017015802 A JP 2017015802A JP 2018125391 A JP2018125391 A JP 2018125391A
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refrigerant
fin
refrigerant flow
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heat exchange
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JP2017015802A
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憲志郎 村松
Kenshiro Muramatsu
憲志郎 村松
勇輔 高木
Yusuke Takagi
勇輔 高木
慎吾 大野
Shingo Ono
慎吾 大野
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

【課題】積層型熱交換器1において冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させる。【解決手段】積層型熱交換器1は、複数の熱交換チューブ3と、冷媒流路30に配置されて電子部品2と冷媒との間の熱交換を促すインナーフィン50を備える。インナーフィン50は、それぞれ、山部53と谷部54とが交互に1つずつ交互に並べられている複数のフィン部51を備える。複数のフィン部51は、それぞれ、上流側山部53aから入口側冷媒流路37内の冷媒流れ上流側に向けて延びる流入端部55を備える。これにより、入口側冷媒流路37からの冷媒をスムーズにフィン流路52に導くことができる。入口側冷媒流路37からインナーフィン50に冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させることができる。【選択図】図5

Description

本発明は、熱交換器に関するものである。
従来、半導体素子を内蔵した半導体モジュール等の発熱体の放熱を行うために、発熱体を両面から挟持するように複数の熱交換チューブを配設して構成される熱交換器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
複数の熱交換チューブは、冷媒導入口からの冷媒を冷媒流出口に導く冷媒流路を構成している。複数の熱交換チューブは、それぞれ、冷媒導入口と冷媒流出口とを結ぶ長手方向に延びるように形成されている。
ここで、複数の熱交換チューブのそれぞれの内部には、発熱体と冷媒との間の熱交換を促進するインナーフィンが冷媒導入口と冷媒流出口との間に配置されている。インナーフィンは、熱交換チューブのうち長手方向に直交する短手方向に冷媒を流す複数のフィン流路を構成する。
特開2016−100562号公報
本発明者は、上記特許文献1の熱交換器において、インナーフィンとして、幅方向に蛇行する波状に複数のフィン流路を形成したウェーブフィンを用いることを検討した。
インナーフィン1は、図13A、図13Bに示すように、幅方向一方側(図13B中右側)に凸となる山部2と幅方向一方側(図13B中右側)に凹む谷部3とが交互に1つずつ並べられている複数のフィン部5を備える。
ここで、フィン部5のうち最も冷媒流れ上流側に位置する谷部3を上流側谷部3aとする。そして、複数のフィン部5が、それぞれ、上流側谷部3aから冷媒流れ下流側に延びる流入端部5aを備える場合には、冷媒導入口6および冷媒流出口7の間で冷媒がインナーフィン1に流入することを流入端部5aが妨げる。このため、インナーフィン1が冷媒の流れに対する圧力損失を増大させてしまう問題が生じる。
本発明は上記点に鑑みて、熱交換器の圧力損失を低減させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、被熱交換対象(2)と冷媒との間で熱交換する熱交換器であって、
冷媒導入口(33a)と、冷媒流出口(33b)と、冷媒導入口から導入された冷媒を冷媒流出口に導く冷媒流路(30)とを備える熱交換チューブ(3)と、
冷媒流路内に配置されて、被熱交換対象と冷媒との間で熱交換する面の面積を増加させるインナーフィン(50)と、を備え、
所定方向に並べられて、所定方向の一方側に凸となる山部(53)と所定方向他方向に凹む谷部(54)とが交互に並べられている複数のフィン部を備え、複数のフィン部のうち隣り合う2つのフィン部の間に冷媒を流通させるフィン流路(52)を形成し、
フィン部のうち最も冷媒流れ上流側に位置する山部を第1山部(53a)としたとき、フィン部のうち第1山部よりも冷媒流れ上流側には、谷部が設けられていなく、
冷媒流路は、冷媒導入口からの冷媒をインナーフィンに導く入口側冷媒流路(37)を有し、
複数のフィン部は、それぞれ、第1山部から入口側冷媒流路の冷媒流れ上流側に向けて延びる流入端部(55)を備える。
したがって、流入端部が冷媒導入口からの冷媒をスムーズにフィン流路に導くことができる。このため、冷媒導入口からインナーフィンに冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させることができる。よって、熱交換器に冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させることができる。
但し、冷媒導入口は、熱交換チューブの冷媒流路に冷媒を入れる入口であり、冷媒流出口は、熱交換チューブの冷媒流路から冷媒を排出させる出口である。
請求項4に記載の発明では、被熱交換対象(2)と冷媒との間で熱交換する熱交換器であって、
冷媒導入口(33a)と、冷媒流出口(33b)と、冷媒導入口から導入された冷媒を冷媒流出口に導く冷媒流路(30)とを備える熱交換チューブ(3)と、
冷媒流路内に配置されて、被熱交換対象と冷媒との間で熱交換する面の面積を増加させるインナーフィン(50)と、を備え、
所定方向に並べられて、所定方向の一方側に凸となる山部(53)と所定方向他方向に凹む谷部(54)とが交互に並べられている複数のフィン部を備え、複数のフィン部のうち隣り合う2つのフィン部の間に冷媒を流通させるフィン流路(52)を形成し、
フィン部のうち最も冷媒流れ上流側に位置する谷部を第2谷部(54b)としたとき、フィン部のうち第2谷部よりも冷媒流れ上流側には、山部が設けられていなく、
冷媒流路は、冷媒導入口からの冷媒をインナーフィンに導く入口側冷媒流路(37)を有し、
複数のフィン部は、それぞれ、第1谷部から入口側冷媒流路の冷媒流れ上流側に向けて延びる流入端部(55)を備える。
したがって、請求項1と同様に、流入端部が冷媒導入口からの冷媒をスムーズにフィン流路に導くことができる。このため、冷媒導入口からインナーフィンに冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させることができる。よって、熱交換器に冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における積層型熱交換器の正面図である。 図1中II−II断面図である。 図2中III−III断面図である。 図2中IV−IV断面図に相当する図である。 図2中のフィン部単体を示す斜視図である。 第1実施形態の第1変形例におけるフィン部単体を示す斜視図である。 第1実施形態の第2変形例におけるフィン部単体を示す斜視図である。 第1実施形態の第3変形例におけるフィン部単体を示す斜視図である。 第1実施形態の第3変形例におけるフィン部単体を示す斜視図である。 図8A中IXA部分拡大図ある。 図8A中IXB部分拡大図ある。 本発明の第2実施形態における積層型熱交換器の熱交換チューブの内部構成を示す図であり、図2に相当する図である。 本発明の第3実施形態における積層型熱交換器の熱交換チューブの内部構成を示す図であり、図2に相当する図である。 図11中のフィン部単体を示す斜視図である。 本発明の対比例における積層型熱交換器の熱交換チューブの内部構成を示す図である。 図13A中のフィン部単体を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に示す積層型熱交換器1は、その積層型熱交換器1の内部を循環する冷媒と熱交換対象とを熱交換させることによりその熱交換対象を冷却する冷却器である。具体的には、その熱交換対象すなわち冷却対象物は、板状に形成された複数の電子部品2であり、積層型熱交換器1は、その電子部品2をその両面から冷却する。積層型熱交換器1の冷媒すなわち冷媒としては、例えばエチレングリコール系の不凍液が混入した水(すなわち冷却水)が用いられる。
なお、図1の矢印DRstは、熱交換チューブ3の積層方向DRstを示す。図1の矢印DRtbは、熱交換チューブ3の長手方向DRtbを示す。図2の矢印DRwは、熱交換チューブ3の幅方向DRwを示す。
本実施形態では、そのチューブ積層方向DRst、チューブ長手方向DRtb、およびチューブ幅方向DRwは、互いに交差する方向、正確には互いに直交する方向である。また、図1では、見易い表示にするために、電子部品2に点ハッチングが付されている。
積層型熱交換器1は、図1に示すように、扁平形状に形成された複数の熱交換チューブ3を、隣り合う熱交換チューブ3同士の間に形成される隙間に電子部品2を配設した状態で積層配置されて構成されている。すなわち、その熱交換チューブ3は、チューブ積層方向DRstへ電子部品2と交互に積層されている熱交換チューブである。そして、熱交換チューブ3の内部には、その電子部品2と熱交換する冷媒が流れる。
電子部品2は、その電子部品2に隣り合う熱交換チューブ3にチューブ積層方向DRstの両側から狭持されるように扁平な直方体形状に形成されている。本実施形態では、電子部品2として、車載走行用電動機用のインバータ回路で使用される半導体モジュールが採用されている。インバータ回路は、直流電力を三相交流電力に変換したり、或いは三相交流電力を直流電力に変換したりする電気回路である。半導体モジュールとは、例えばIGBT等の半導体素子およびダイオードで構成される部品である。
熱交換チューブ3は、チューブ幅方向DRwの一対の周縁部がチューブ長手方向DRtbに沿って並行に延在する形状となっている。
本実施形態の熱交換チューブ3は、アルミニウムや銅等の高い熱伝導性を有する金属製のプレートを積層し、これらプレートを接合して構成されている。
具体的には、熱交換チューブ3は、図4に示すように、一対の外殻プレート31、32と、一対の外殻プレート31、32の間に配された中間プレート33とを備えている。外殻プレート31および中間プレート33の間には、2つのインナーフィン50が配置されている。外殻プレート32および中間プレート33の間には、2つのインナーフィン50が配置されている。
外殻プレート31および中間プレート33の間に、冷媒が流通する冷媒流路30が形成されている。外殻プレート32および中間プレート33の間に、冷媒が流通する冷媒流路30が形成されている。
一対の外殻プレート31、32は、熱交換チューブ3の外殻を構成する板部材である。一対の外殻プレート31、32、中間プレート33、およびインナーフィン50は互いにろう付けによって接合されている。
ここで、外殻プレート31のうちチューブ積層方向DRstの一方側(図1中上側)には、電子部品2と接触する接触面311が形成されている。外殻プレート32のうちチューブ積層方向DRstの他方側には、(図1中上側)には、電子部品2と接触する接触面321が形成されている。接触面311、321同士は、互いに反対側に向くように形成されている。
ここで、接触面311、321は熱交換チューブ3の扁平面のうちの大部分を占めている。接触面311、321は、チューブ積層方向DRstから視ればインナーフィン50と重なっている。
中間プレート33は、チューブ積層方向DRstから見た外形が外殻プレート31、32と略同じような形状とされた平板状の板部材である。中間プレート33は、その周縁部分で外殻プレート31、32の間に挟まれて外殻プレート31、32と接合されている。
それと共に、中間プレート33は、インナーフィン50を介しても一対の外殻プレート31、32にそれぞれ接合されている。中間プレート33には、後述する突出管部35の開口部に対応して冷媒導入口33aおよび冷媒流出口33bが形成されている。
冷媒導入口33aは、中間プレート33のうちチューブ長手方向DRtb一方側に配置されて、冷媒流路30に冷媒を入れる入口である。冷媒流出口33bは、中間プレート33のうちチューブ長手方向DRtb他方側に配置されて、冷媒流路30から冷媒を排出させる出口である。
この中間プレート33が設けられているので、熱交換チューブ3内では、チューブ積層方向DRstに中間プレート33を挟んで2段の冷媒流路30が形成されている。すなわち、その2段の冷媒流路30のうちの一方の冷媒流路30は、一対の外殻プレート31、32のうちの一方の外殻プレート31と中間プレート33とによって形成されている。そして、他方の冷媒流路30は、一対の外殻プレート31、32のうちの他方の外殻プレート32と中間プレート33とによって形成されている。
インナーフィン50は、冷媒流路30を流通する冷媒と電子部品2との間で熱交換する面の面積を増大させる部材である。その冷媒と電子部品2との間の熱交換を促進するために、図2に示すように、冷媒流路30毎に、インナーフィン50は2つ設けられている。2つのインナーフィン50は、冷媒流路30のうち冷媒導入口33aおよび冷媒流出口33bの間に配置されている。
つまり、1つの熱交換チューブ3内には、4つのインナーフィン50が配置されている。4つのインナーフィン50は、それぞれ同一の構造を有している。
本実施形態の外殻プレート31と中間プレート33との間に配置されている2つのインナーフィン50の間には、仕切部34aが形成されている。仕切部34aは、外殻プレート31が中間プレート33側に凹むことにより形成されている。
外殻プレート32と中間プレート33との間に配置されている2つのインナーフィン50の間には、仕切部34bが形成されている。仕切部34bは、外殻プレート32が中間プレート33側に凹むことにより形成されている。
本実施形態の仕切部34a、34bは、それぞれ、冷媒導入口33aおよび冷媒流出口33bの間の中間位置に配置されている。より具体的には、2つの冷媒流路30のそれぞれにおいて、仕切部34a、34bは、2つのインナーフィン50の間に配置されている。
仕切部34a、34bは、2つのインナーフィン50の間に冷媒が流れることを避けるために設けられている。これは、電子部品2の発熱部がインナーフィン50に対応して配置され、冷媒導入口33aおよび冷媒流出口33bの間の中間位置からずれているからである。
冷媒流路30のうち2つのインナーフィン50に対してチューブ幅方向DRw一方側には、冷媒導入口33aからの冷媒を2つのインナーフィン50に導く入口側冷媒流路37が設けられている。
冷媒流路30のうち2つのインナーフィン50に対してチューブ幅方向DRw他方側には、2つのインナーフィン50から冷媒を冷媒流出口33bに導く出口側冷媒流路38が設けられている。
このため、外殻プレート31、32と中間プレート33との間において、入口側冷媒流路37と出口側冷媒流路38との間にインナーフィン50が配置されるフィン配置部50aが形成されることになる。なお、インナーフィン50の具体的な構造については後述する。
図1に戻り、熱交換チューブ3は、チューブ積層方向DRstへ開口すると共にチューブ積層方向DRstへ突出した円筒状の突出管部35を、チューブ長手方向DRtb一方側と他方側に有している。隣り合う熱交換チューブ3は、突出管部35同士を嵌合させると共にその突出管部35の側壁同士を接合することによって互いに連結されている。
なお、複数の熱交換チューブ3のうち、チューブ積層方向DRstの最も外側に位置する一対の熱交換チューブ3以外の熱交換チューブ3には、隣り合う熱交換チューブ3に対向する対向面の両面に一対の突出管部35が設けられている。一方、複数の熱交換チューブ3のうち、チューブ積層方向DRstの最も外側に位置する一対の熱交換チューブ3は、隣り合う熱交換チューブ3に対向する一面にだけ突出管部35が設けられている。
隣り合う熱交換チューブ3の相互間では、互いの突出管部35の接合により、互いの冷媒流路30が連通している。一対の突出管部35のうち、チューブ長手方向DRtbにおける一方の突出管部35は、チューブ積層方向DRstへ複数連結されることで、積層型熱交換器1での供給ヘッダ部11として機能する。その供給ヘッダ部11は、各熱交換チューブ3の冷媒流路30へ冷媒を供給するための部位である。また、チューブ長手方向DRtbにおける他方の突出管部35は、チューブ積層方向DRstへ複数連結されることで、積層型熱交換器1での排出ヘッダ部12として機能する。その排出ヘッダ部12は、各熱交換チューブ3の冷媒流路30から冷媒を排出させるための部位である。
また、突出管部35の根元部36は環状のダイヤフラムとして機能する。すなわち、その根元部36は、熱交換チューブ3に対してチューブ積層方向DRstに圧縮荷重が作用した際に、突出管部35を介してその圧縮荷重を受けて熱交換チューブ3の内側に向かって変形する変形部位である。
また、複数の熱交換チューブ3のうち、チューブ積層方向DRstの最も外側に配置される一対の熱交換チューブ3の一方には、冷媒導入管4と冷媒導出管5とが接続されている。その冷媒導入管4は、冷媒を積層型熱交換器1に導入するための冷媒導入部である。従って、冷媒導入管4は、上記一対の熱交換チューブ3の一方のうち供給ヘッダ部11を構成する部位に接続されている。
その一方で、冷媒導出管5は、冷媒を積層型熱交換器1から導出するための冷媒導出部である。従って、冷媒導出管5は、上記一対の熱交換チューブ3の一方のうち排出ヘッダ部12を構成する部位に接続されている。この冷媒導入管4および冷媒導出管5は、例えばろう付け等の接合技術により、チューブ積層方向DRstの最も外側に配置される一対の熱交換チューブ3の一方に接合されている。
積層型熱交換器1は、電子部品2と熱交換チューブ3との密着性を高めるために、熱交換チューブ3同士の間に形成される隙間に電子部品2を配置した状態で、不図示のプレス機にてチューブ積層方向DRstに圧縮して電子部品2を熱交換チューブ3の両面で挟み込む構造となっている。この際、熱交換チューブ3の突出管部35の根元部36が、圧縮荷重により熱交換チューブ3の内側に向かって変形する。この圧縮荷重がプレス機によって保持されることで、電子部品2と熱交換チューブ3との密着が維持される。
次に、本実施形態のインナーフィン50の構造について図5を参照して説明する。図5は、2つのフィン部51の拡大図を示す。
インナーフィン50は、チューブ長手方向DRtb(すなわち、冷媒導入口33aおよび冷媒流出口33bが並ぶ方向)に並べられている複数のフィン部51を備える。複数のフィン部51は、それぞれの同一の構造を有している。複数のフィン部51は、外殻プレート31(或いは、32)および中間プレート33の間に複数のフィン流路52を構成する。つまり、複数のフィン部51のうち隣り合う2つのフィン部51の間に、フィン流路52が構成されることになる。
複数のフィン流路52は、それぞれ、流路幅方向Fwに蛇行する波状に延びるように形成されている。本実施形態の流路幅方向Fwは、チューブ長手方向DRtbに平行となる方向である。
複数のフィン部51は、それぞれ、流路幅方向Fw一方側に凸となる複数の山部53と流路幅方向Fw一方側に凹む複数の谷部54とを備える。複数のフィン流路52は、それぞれ、山部53と谷部54と1つずつ交互に並ぶように形成されている。
本実施形態では、複数のフィン部51のそれぞれにおいて、フィン流路52における最も冷媒流れ上流側には、山部53が配置される。以下、説明の便宜上、このように最も冷媒流れ上流側に配置される山部53を上流側山部(第1山部)53aとする。複数のフィン部51のそれぞれにおいて、上流側山部53aに対して、フィン流路52における冷媒流れ上流側には谷部54が設けられていない。
複数のフィン部51は、それぞれ、上流側山部53aから入口側冷媒流路37内の冷媒流れ方向上流側に向けて延びる流入端部55を備える。流入端部55は、入口側冷媒流路37からの冷媒をフィン流路52に導くガイドの役割を果たす。
本実施形態では、複数のフィン部51のそれぞれにおいて、フィン流路52における最も冷媒流れ下流側には、谷部54が配置される。以下、説明の便宜上、このように最も冷媒流れ下流側に配置される谷部54を下流側谷部(第1谷部)54aとする。複数のフィン部51のそれぞれにおいて、下流側谷部54aに対して、フィン流路52における冷媒流れ下流側には山部53が設けられていない。
複数のフィン部51は、それぞれ、下流側谷部54aから出口側冷媒流路38内の冷媒流れ方向下流側に向けて延びる流出端部56を備える。流出端部56は、フィン流路52からの冷媒を出口側冷媒流路38の下流側に導くガイドの役割を果たす。
ここで、複数のフィン部51のそれぞれの流入端部55と複数のフィン部51のそれぞれの流出端部56とは互いに逆方向に延びるように形成されている。つまり、複数のフィン部51のそれぞれの流入端部55が延びる方向は、複数のフィン部51のそれぞれの流出端部56が延びる方向に対して平行になっている。
ここで、流入端部55および流出端部56がそれぞれ延びる方向を延出方向としたとき、複数の流入端部55における延出方向の寸法は、複数の流出端部56における延出方向の寸法と同一になっている。また、幅方向DRwにおける流入端部55と流出端部56の高さが同等であり、さらには傾きの角度も同等としている。
また、並べられた複数のフィン部間の距離は、幅方向DRwにおいてどこも同等となっている。
このように構成される本実施形態では、インナーフィン50のうち流入端部55側を入口側冷媒流路37に向けて配置し、かつインナーフィン50のうち流出端部56側を出口側冷媒流路38に向けて配置した状態を第1状態する。
インナーフィン50のうち流入端部55側を出口側冷媒流路側38に向けて配置し、かつインナーフィン50のうち流出端部56側を入口側冷媒流路37側に配置した状態を第2状態とする。
フィン流路52を流れる冷媒流れ方向に直交し、かつ流路幅方向Fwに直交する方向(すなわち、図5の紙面垂直方向)から視たとき、第1状態のインナーフィン50と第2状態のインナーフィン50が同一形状になるようにインナーフィン50が形成されている。
つまり、インナーフィン50の中心点Pを中心としてインナーフィン50を図2中時計回り(或いは、半時計回り)に180度、回転しても、同一形状になるようにインナーフィン50が形成されている。
中心点Pは、フィン流路52を流れる冷媒流れ方向に直交し、かつ流路幅方向Fwに直交する方向(すなわち、図5の紙面垂直方向)からインナーフィン50を視たときのインナーフィン50の中心点である。
次に、本実施形態の積層型熱交換器1の製造工程について簡単に説明する。
先ず、1本の熱交換チューブ3につき、一対の外殻プレート31、32と1枚の中間プレート33と4つのインナーフィン50とが用意される。
続いて、外殻プレート31、32と中間プレート33とインナーフィン50から熱交換チューブ3が組み立てられ、例えばカシメ接合によって相互に接合される。
これにより、積層型熱交換器1を構成する個々の熱交換チューブ3がそれぞれ組み立てられる。
次に、図1に示すように、複数の熱交換チューブ3が、隣り合う熱交換チューブ3の突出管部35同士を嵌合させつつ、チューブ積層方向DRstに積層される。そして、冷媒導入管4が供給ヘッダ部11に接続されると共に、冷媒導出管5が排出ヘッダ部12に接続される。次に、積層型熱交換器1が加熱され、各構成部品がろう付け接合される。
ろう付け接合によって完成した積層型熱交換器1には、上述したようにチューブ積層方向DRstの圧縮荷重が付与され、それと共に、積層型熱交換器1は、複数の熱交換チューブ3の相互間に電子部品2を挟み込む。
次に、本実施形態の積層型熱交換器1での冷媒の流れについて説明する。冷媒は、図1の矢印FWinのように、冷媒導入管4から供給ヘッダ部11内へ流入する。供給ヘッダ部11内へ流入した冷媒は、供給ヘッダ部11から各熱交換チューブ3の冷媒導入口33aを通して2つの冷媒流路30へ分配される。
ここで、2つの冷媒流路30に分配される冷媒は、冷媒流路30毎に、入口側冷媒流路37を通して2つのインナーフィン50に流入する。
この際に、複数のフィン部51のそれぞれの流入端部55は、複数のフィン流路52のうち対応するフィン流路52に冷媒を導く。このように複数のフィン流路52に導かれた冷媒はフィン流路52を通過してから流出端部56によって出口側冷媒流路38下流側に導かれる。
つまり、2つのインナーフィン50を通過した冷媒は、複数の流出端部56によって出口側冷媒流路38下流側に導かれる。このように導かれる冷媒は、冷媒流出口33bを通して排出ヘッダ部12内へ流入する。その排出ヘッダ部12内へ流入した冷媒は、矢印FWoutのように冷媒導出管5へ流出する。
ここで、冷媒がインナーフィン50を通過する際に、冷媒と電子部品2との間で熱交換が行われて、電子部品2が冷却される。
以上説明した本実施形態によれば、積層型熱交換器1は、電子部品2との間で熱交換する冷媒が入る冷媒導入口33aと、冷媒が排出する冷媒流出口33bと、冷媒導入口33aからの冷媒を冷媒流出口33bに導く冷媒流路30とを構成する複数の熱交換チューブ3と、冷媒流路30に配置されて電子部品2と冷媒との間の熱交換を促すインナーフィン50を備える。
インナーフィン50は、フィン流路52の流路幅方向Fwに並べられて、かつ流路幅方向Fw一方側に凸となる山部53と流路幅方向Fw一方側に凹む谷部54とが交互に1つずつ並べられている複数のフィン部51を備える。
インナーフィン50は、複数のフィン部51のうち隣り合う2つのフィン部51の間に冷媒を幅方向に蛇行する波状に流通させるフィン流路52を形成するウェーブフィンである。
本実施形態では、複数のフィン部51のそれぞれにおいて、最も冷媒流れ上流側に位置する山部53を上流側山部53aとする。複数のフィン部51のそれぞれにおいて、上流側山部53aに対して冷媒流れ上流側には谷部54が設けられていない。複数のフィン部51は、それぞれ、上流側山部53aから入口側冷媒流路37内の冷媒流れ上流側に向けて延びる流入端部55を備える。
これにより、流入端部55が入口側冷媒流路37からの冷媒をスムーズにフィン流路52に導くことができる。したがって、入口側冷媒流路37からインナーフィン50に冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させることができる。
本実施形態では、複数のフィン部51のぞれぞれにおいて、最も冷媒流れ下流側に位置する谷部54を下流側谷部54aとする。複数のフィン部51のぞれぞれにおいて、下流側谷部54aに対して冷媒流れ下流側には山部53が設けられていない。複数のフィン部51は、それぞれ、下流側谷部54aから出口側冷媒流路38内の冷媒流れ下流側に向けて延びる流出端部56を備える。
これにより、流出端部56がインナーフィン50からの冷媒を出口側冷媒流路38にスムーズに導くことができる。したがって、インナーフィン50から出口側冷媒流路38に冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させることができる。
以上により、積層型熱交換器1を通過する冷媒の流れによって生じる圧力損失を低減させることができる。
ここで、長手方向DRtbに大型化する電子部品2(被熱交換対象)の場合において、従来の冷媒導入口33aから冷媒排出口33bに向かってストレートに流れる冷媒流路30を備える熱交換チューブ3の場合には、冷媒流路30の流路長が大きくなり、冷媒流路30の下流側に配置された発熱体の冷却効率が悪化する恐れがある。
その点、図2のように、入口側冷媒流路37が、フィン配置部50aに対して幅方向DRw一方側に配置され、かつ出口側冷媒流路38が、フィン配置部50aに対して幅方向DRw他方側に配置されている。幅方向DRwは、冷媒導入口33aおよび冷媒流出口33bが並ぶ方向に交差する方向である。
このことにより、冷媒導入口33aに近い側に配置される電子部品2と、冷媒排出口33bに近い側に配置される電子部品2の双方に、近しい温度の冷媒を導くことができ、全体の冷却効率は改善される。
しかし、冷媒が流れる方向が上記ストレートの場合と比べて不規則になりがちになるため、インナーフィン50(すなわち、フィン形成領域)に効率的かつ低圧損なように冷媒を導く構造が求められることになる。
これに対して、本実施形態では、複数のフィン部51は、それぞれ、上述した流入端部55を備えるため、インナーフィン50に効率的かつ低圧損なように冷媒を導くことができる。
ここで、冷媒の圧損は、冷媒が流れる流路におけるトータルで決まる。つまり、冷媒上流側において特定のフィン流路52で冷媒の低圧損化を実現できても、冷媒下流側においてそのフィン流路52が高圧損となると、冷媒が流通しにくくなるなどの弊害が生じうる。その点、上述した流入端部55および流出端部56の双方を採用することにより、冷媒流れ上流側におけるフィン形状だけでなく、冷媒流れ下流側におけるフィン形状も低圧損を実現することができ、特定のフィン流路52において冷媒流通量を増加させたり減少させたりできる。
本実施形態では、複数のフィン部51のそれぞれの流入端部55と複数のフィン部51のそれぞれの流出端部56とは互いに逆方向に延びるように形成されている。つまり、インナーフィン50の中心点Pを中心としてインナーフィン50を図2中時計回り(或いは、半時計回り)に180度、回転しても、同一形状になるようにインナーフィン50が形成されている。このため、インナーフィン50が上下逆になったとしても同様の機能を果たすことができるので、生産性を向上することができる。これに加えて、インナーフィン50の熱交換性能のばらつきを抑え、信頼性を向上することができる。
本実施形態の外殻プレート31と中間プレート33との間に配置されている2つのインナーフィン50の間には、仕切部34aが形成されている。外殻プレート32と中間プレート33との間に配置されている2つのインナーフィン50の間には、仕切部34bが形成されている。仕切部34a、34bは、冷媒導入口33aおよび前記冷媒流出口33bの間で冷媒が流れることを妨げられる部位である。これにより、電子部品2の発熱部以外に領域に冷媒が流れることを避けることができる。したがって、発熱部を効率的に冷却することができる。
(第1実施形態の第1変形例)
上記第1実施形態では、フィン部51のうち冷媒流れ上流側に山部53が配置されるインナーフィン50を用いた例について説明したが、これに代えて、図6に示すように、フィン部51のうち最も冷媒流れ上流側に谷部54が配置されるインナーフィン50を用いてもよい。
以下、説明の便宜上、このように最も冷媒流れ上流側に配置される谷部54を上流側谷部(第2谷部)54bという。この場合、複数のフィン部51のそれぞれにおいて、上流側谷部54bに対して、フィン流路52の冷媒流れ上流側には山部53が設けられていない。複数のフィン部51は、それぞれ、上流側谷部54bから入口側冷媒流路37内の冷媒流れ方向上流側に向けて延びる流入端部55を備えることになる。
これにより、上記第1実施形態と同様に、流入端部55が入口側冷媒流路37からの冷媒をスムーズにフィン流路52に導くことができる。したがって、入口側冷媒流路37からインナーフィン50に冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させることができる。
一方、本第1変形例のインナーフィン50では、フィン部51のうち冷媒流れ下流側に山部53が配置される。以下、説明の便宜上、このように冷媒流れ下流側に配置される山部53を下流側山部(第2山部)53bという。この場合、複数のフィン部51のそれぞれにおいて、下流側山部53bに対して、フィン流路52の冷媒流れ下流側には谷部54が設けられていない。複数のフィン部51は、それぞれ、下流側山部53bから出口側冷媒流路38内の冷媒流れ方向下流側に向けて延びる流出端部56を備えることになる。
これにより、上記第1実施形態と同様に、流出端部56がインナーフィン50からの冷媒を出口側冷媒流路38にスムーズに導くことができる。したがって、インナーフィン50から出口側冷媒流路38に冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させることができる。
(第1実施形態の第2変形例)
上記第1実施形態では、フィン部51の山部53、谷部54が鋭角な角部を形成する例について説明したが、これに代えて、図7に示すように、フィン部51の山部53、谷部54を湾曲形状に形成してもよい。
(第1実施形態の第3変形例)
上記第1実施形態では、複数のフィン部51をそれぞれ同一の形状にした例について説明したが、これに代えて、図8A、図8Bに示すように、フィン部51の流入端部55の角度を冷媒導入口33aからの距離によって変えるようにしてもよい。
複数のフィン部51のうち冷媒導入口33aに近い部位に配置されているフィン部51をフィン部51Aとし、複数のフィン部51のうちフィン部51Aよりも冷媒導入口333aから遠い部位に配置されているフィン部51をフィン部51Bとする。
上流側山部53aを通過して流路幅方向Fwに延びる仮想線を基準線K(図9A、図9B参照)とし、フィン部51A、51Bにおいて流入端部55と基準線Kとの間で形成される角度をフィン端部角度とする。
本変形例では、フィン部51Aに冷媒が流入する流入角度R1よりもフィン部51Bに冷媒が流入する流入角度R2の方が小さくなるように、フィン部51Aのフィン端部角度θ1(図9A参照)とフィン部51Bのフィン端部角度θ2(図9B参照)とが設定されている。
つまり、フィン部51Aに冷媒が流入する流入角度R1よりもフィン部51Bに冷媒が流入する流入角度R2の方が小さくなるように、フィン部51Aのフィン端部角度θ1よりもフィン部51Bのフィン端部角度θ2の方が小さくなっている。
以上により、冷媒導入口333aから遠い部位に配置されているフィン部51Bであっても、流入端部55によって、入口側冷媒流路37からの冷媒をスムーズにフィン流路52に導くことができる。
また、複数のフィン部51のうちフィン部51Aよりも冷媒導入口333aから遠い部位に配置されているフィン部51Bにおいて、流入端部のフィン端部角度よりも、流入端部以外の部分における角度のほうが大きく、さらには、複数のフィン部51のうち冷媒導入口33aに近い部位に配置されているフィン部51Aにおけるフィン角度と同等にすることが好ましい。これは、フィン部51Aとフィン部51Bにおける冷却性能差を極力小さくし、各フィン部に対応して配置される発熱部品の温度差を小さくすることにつながる。
一方で、フィン部51Bにおいては、すべての部位において流入端部の角度と同等の角度であってもよい。その場合、フィン部51Aとはすべての部位においてフィンの角度は小さいこととなる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、冷媒導入口33aおよび冷媒流出口33bの間に配置される2つのインナーフィン50をそれぞれ同一形状に形成した例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、図10に示すように、冷媒導入口33aおよび冷媒流出口33bの間において、2つのインナーフィン50を中心線Ceを中心とする左右対称になる形状にしてもよい。
中心線Ceは、2つのインナーフィン50の間の中間位置と、冷媒導入口33aの中心点と冷媒流出口33bの中心点とを通過する仮想線である。
本実施形態では、左右の2つのインナーフィン50において、複数のフィン部51のそれぞれの流入端部55は、上流側山部53aから入口側冷媒流路37内の冷媒流れ方向上流側(すなわち、冷媒導入口33a)に向けて延びるように形成されている。
これにより、上記第1実施形態と同様に、流入端部55が入口側冷媒流路37からの冷媒をスムーズにフィン流路52に導くことができる。したがって、入口側冷媒流路37からインナーフィン50に冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させることができる。
一方、左右の2つのインナーフィン50において、複数のフィン部51のそれぞれの流出端部56は、下流側谷部54aから出口側冷媒流路38内の冷媒流れ方向下流側に向けて延びるように形成されている。
これにより、上記第1実施形態と同様に、流出端部56がインナーフィン50からの冷媒を出口側冷媒流路38にスムーズに導くことができる。したがって、インナーフィン50から出口側冷媒流路38に冷媒が流れる際に生じる圧力損失を低減させることができる。
このように構成される本実施形態では、冷媒導入口33aからの冷媒が矢印Faの如く入口側冷媒流路37を通過してインナーフィン50に流入する。その後、インナーフィン50を通過した冷媒は、矢印Fbの如く出口側冷媒流路38を通過して冷媒流出口33bに流入する。
(第3実施形態)
上記第1、第2実施形態では、冷媒導入口33aおよび冷媒流出口33bの間にインナーフィン50を配置した例について説明したが、これに代えて、図11に示すように、冷媒導入口33aおよび冷媒流出口33bは、熱交換チューブ3のうちインナーフィン50が配置されるフィン配置部50aに対して同一方向に配置した本第3実施形態について説明する。
図11、図12において、図2、図5と同一の符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
本実施形態では、図12に示すように、複数のフィン部51のそれぞれにおいて、フィン流路52における最も冷媒流れ上流側には、上記第1実施形態と同様、山部53が配置される。以下、説明の便宜上、このように最も冷媒流れ上流側に配置される山部53を上流側山部(第1山部)53aとする。複数のフィン部51のそれぞれにおいて、上流側山部53aに対して、フィン流路52における冷媒流れ上流側には谷部54が設けられていない。
複数のフィン部51は、それぞれ、上記第1実施形態と同様、上流側山部53aから入口側冷媒流路37内の冷媒流れ方向上流側に向けて延びる流入端部55を備える。
本実施形態では、複数のフィン部51のそれぞれにおいて、フィン流路52における最も冷媒流れ下流側には、山部53が配置される。以下、説明の便宜上、このように最も冷媒流れ下流側に配置される山部53を下流側山部(第2山部)53cとする。複数のフィン部51のそれぞれにおいて、下流側山部53cに対して、フィン流路52における冷媒流れ下流側には谷部54が設けられていない。
複数のフィン部51は、それぞれ、下流側山部53cから出口側冷媒流路38内の冷媒流れ方向下流側に向けて延びる流出端部56aを備える。流出端部56aは、フィン流路52からの冷媒を出口側冷媒流路38の下流側に導くガイドの役割を果たす。
ここで、複数のフィン部51のそれぞれの流入端部55と複数のフィン部51のそれぞれの流出端部56aとは、中心線Cbを基準として、線対称になるように形成されている。
中心線Cbは、複数のフィン部51において幅方向DRwの中間点を通過してチューブ長手方向DRtbに延びる仮想線である。
ここで、流入端部55および流出端部56aがそれぞれ延びる方向を延出方向としたとき、複数の流入端部55における延出方向の寸法は、複数の流出端部56aにおける延出方向の寸法と同一になっている。また、幅方向DRwにおける流入端部55と流出端部56aの高さが同等であり、さらには傾きの角度も同等としている。
また、並べられた複数のフィン部間の距離は、幅方向DRwにおいてどこも同等となっている。
このように構成される本実施形態では、冷媒導入口33aからの冷媒が矢印Fa(図12参照)の如く入口側冷媒流路37を通過してインナーフィン50に流入する。その後、インナーフィン50を通過した冷媒は、矢印Fbの如く出口側冷媒流路38を通過して冷媒流出口33bに流入する。
本実施形態のインナーフィン50においても、上記第1実施形態と同様に、複数のフィン部51のそれぞれの流入端部55は、上流側山部53aから入口側冷媒流路37内の冷媒流れ方向上流側(すなわち、冷媒導入口33a)に向けて延びるように形成されている。
複数のフィン部51のそれぞれの流出端部56aは、下流側山部53bから出口側冷媒流路38内の冷媒流れ方向下流側(すなわち、冷媒流出口33b)に向けて延びるように形成されている。
以上により、流入端部55が入口側冷媒流路37からの冷媒をスムーズにフィン流路52に導くことができる。さらに、流出端部56aがインナーフィン50からの冷媒を出口側冷媒流路38にスムーズに導くことができる。したがって、積層型熱交換器1を通過する冷媒の流れによって生じる圧力損失を低減させることができる。
(他の実施形態)
(1)上記第1〜第3実施形態、および各変形例では、冷媒と被熱交換対象との間の熱交換により被熱交換対象を冷却する例について説明したが、これに代えて、冷媒と被熱交換対象との間の熱交換により被熱交換対象を加熱してもよい。
(2)上記第1〜第3実施形態、および各変形例では、被熱交換対象として電子部品2を用いた例について説明したが、これに代えて、電子部品2以外の装置、流体(液体、気体)を被熱交換対象として用いてもよい。
(3)上記第1実施形態では、中心点Pを中心としてインナーフィン50を180度、回転しても、同一形状になるように形成されているインナーフィン50を用いた例について説明したが、これに限らず、次のようにしてもよい。
すなわち、第1実施形態の第1変形例のインナーフィン50においても、上記第1実施形態と同様に、中心点Pを中心としてインナーフィン50を180度、回転しても、同一形状になるように形成されているインナーフィン50を用いてもよい。
具体的には、上記第1実施形態と同様に、複数のフィン部51のうち冷媒導入口33aに近い部位に配置されているフィン部を第1フィン部とする。複数のフィン部51のうち第1フィン部よりも冷媒導入口33aから遠い部位に配置されているフィン部を第2フィン部とする。上流側谷部54bを通過してチューブ長手方向DRtbに延びる仮想線を基準線とする。
第1フィン部および第2フィン部において、流入端部55と基準線との間で形成される角度をフィン端部角度とする。第1フィン部に冷媒が流入する流入角度よりも第2フィン部に前記冷媒が流入する流入角度の方が小さくなるように、第1フィン部のフィン端部角度と第2フィン部のフィン端部角度とが設定されている。
(4)上記第1実施形態の第3変形例では、フィン部51の流入端部55の角度を冷媒導入口33aからの距離によって変えるようにした例について説明したが、上記第3実施形態においても、上記第1実施形態の第3変形例と同様に、フィン部51の流入端部55の角度を冷媒導入口33aからの距離によって変えるようにしてもよい。
(5)なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
1 積層型熱交換器
3 熱交換チューブ
33 中間プレート
33a 冷媒導入口
33b 冷媒流出口
50 インナーフィン
51 フィン部
53 山部
54 谷部
55 流入端部
56 流出端部

Claims (10)

  1. 被熱交換対象(2)と冷媒との間で熱交換する熱交換器であって、
    冷媒導入口(33a)と、冷媒流出口(33b)と、前記冷媒導入口から導入された冷媒を前記冷媒流出口に導く冷媒流路(30)とを備える熱交換チューブ(3)と、
    前記冷媒流路内に配置されて、前記被熱交換対象および前記冷媒の間で熱交換するインナーフィン(50)と、を備え、
    所定方向に並べられて、前記所定方向の一方側に凸となる山部(53)と前記所定方向の一方側に凹む谷部(54)とが交互に並べられている複数のフィン部(51)を備え、前記複数のフィン部のうち隣り合う2つのフィン部の間に冷媒を流通させるフィン流路(52)を形成し、
    前記フィン部のうち最も冷媒流れ上流側に位置する前記山部を第1山部(53a)としたとき、前記フィン部のうち前記第1山部よりも冷媒流れ上流側には、前記谷部が設けられていなく、
    前記冷媒流路は、前記冷媒導入口からの冷媒を前記インナーフィンに導く入口側冷媒流路(37)を有し、
    前記複数のフィン部は、それぞれ、前記第1山部から前記入口側冷媒流路の冷媒流れ上流側に向けて延びる流入端部(55)を備える熱交換器。
  2. 前記フィン部のうち最も冷媒流れ下流側に位置する前記谷部を第1谷部(54a)としたとき、前記フィン部のうち前記第1谷部よりも冷媒流れ下流側には、前記山部が設けられていなく、
    前記冷媒流路は、前記インナーフィンからの冷媒を前記冷媒流出口に導く出口側冷媒流路(38)を有し、
    前記複数のフィン部は、それぞれ、前記第1谷部から前記出口側冷媒流路の冷媒流れ下流側に向けて延びる流出端部(56)を備える請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記流入端部および前記流入端部は、互いに反対方向に延びるように前記複数のフィン部がそれぞれ形成されている請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記冷媒導入口および前記冷媒流出口は、前記熱交換チューブのうち前記インナーフィンが配置されるフィン配置部(50a)を挟むように配置されている請求項3に記載の熱交換器。
  5. 前記冷媒導入口および前記冷媒流出口が並ぶ方向に交差する方向を交差方向としたとき、
    前記入口側冷媒流路は、前記熱交換チューブのうち前記フィン配置部に対して前記交差方向一方側に配置されており、
    前記出口側冷媒流路は、前記熱交換チューブのうち前記フィン配置部に対して前記交差方向他方側に配置されている請求項4に記載の熱交換器。
  6. 前記複数のフィン部は、それぞれ、前記冷媒導入口および前記冷媒流出口が並ぶ方向に並べられている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の熱交換器。
  7. 前記熱交換チューブのうち前記冷媒導入口および前記冷媒流出口の間には、前記インナーフィンが2つ配置されており、
    さらに、前記熱交換チューブのうち前記2つのインナーフィンの間には、前記冷媒導入口および前記冷媒流出口の間で冷媒が流れることを妨げられる部位(34a)が設けられている請求項1ないし6のいずれか1つに記載の熱交換器。
  8. 前記フィン部のうち最も冷媒流れ下流側に位置する前記山部を第2山部(53c)としたとき、前記フィン部のうち前記第2山部よりも冷媒流れ下流側には、前記谷部が設けられていなく、
    前記冷媒流路は、前記インナーフィンからの冷媒を前記冷媒流出口に導く出口側冷媒流路(38)を有し、
    前記複数のフィン部は、それぞれ、前記第2山部から前記出口側冷媒流路の冷媒流れ下流側に向けて延びる流出端部(56a)を備える請求項1に記載の熱交換器。
  9. 前記冷媒導入口および前記冷媒流出口は、前記熱交換チューブのうち前記インナーフィンが配置されるフィン配置部(50a)に対して同一方向に配置されている請求項8に記載の熱交換器。
  10. 前記複数のフィン部のうち冷媒導入口に近い部位に配置されているフィン部を第1フィン部(51A)とし、前記複数のフィン部のうち前記第1フィン部よりも前記冷媒導入口から遠い部位に配置されているフィン部を第2フィン部(51B)とし、
    前記第1山部を通過して前記所定方向に延びる仮想線を基準線(K)とし、
    前記第1フィン部および前記第2フィン部において前記流入端部と前記基準線との間で形成される角度をフィン端部角度としたとき、
    前記第1フィン部に前記冷媒が流入する流入角度(R1)よりも前記第2フィン部に前記冷媒が流入する流入角度(R2)の方が小さくなるように、前記第1フィン部のフィン端部角度と前記第2フィン部のフィン端部角度とが設定されている請求項1ないし9のいずれか1つに記載の熱交換器。
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