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JP2018110179A - 正孔輸送層形成用組成物 - Google Patents

正孔輸送層形成用組成物 Download PDF

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JP2018110179A JP2016257503A JP2016257503A JP2018110179A JP 2018110179 A JP2018110179 A JP 2018110179A JP 2016257503 A JP2016257503 A JP 2016257503A JP 2016257503 A JP2016257503 A JP 2016257503A JP 2018110179 A JP2018110179 A JP 2018110179A
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重尊 香取
Shigetaka Katori
重尊 香取
真也 織田
Shinya Oda
真也 織田
俊実 人羅
Toshimi Hitora
俊実 人羅
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Abstract

【課題】簡便且つ容易に、効率良く工業的有利に正孔輸送層を製造できる新規な正孔輸送層形成用組成物を提供する。【解決手段】アミン誘導体と、溶媒としての酸素原子含有環式化合物とを含むことを特徴とする正孔輸送層形成用組成物を含む原料溶液を霧化又は液滴化し(霧化・液滴化工程)、得られたミスト又は液滴をキャリアガスで基体上まで搬送し(搬送工程)、前記基体上で前記ミスト又は液滴を反応させて、前記基体上に前記正孔輸送層を形成する(成膜工程)ことにより、正孔輸送層を得る。【選択図】なし

Description

本発明は、正孔輸送層及び/又は発光層を具備し、表示装置や照明装置等の電子機器に有用な有機発光素子の製造方法において、正孔輸送層を作製するために用いられる正孔輸送層形成用組成物に関する。また、陽極、陰極及びそれらの間にEL(Electro Luminescence)が得られる発光性有機材料(以下、有機EL材料という)を挟んだ構造でなる発光素子(EL素子ともいう)を基板上に形成した発光装置(EL表示装置ともいう)及びその発光装置を表示部(表示ディスプレイまたは表示モニター)として有する電子機器の作製方法に関する。なお、上記発光装置はOLED(Organic Light Emitting Diodes)ともいう。
近年、発光性有機材料のEL現象を利用した発光素子としてEL素子を用いた発光装置(EL表示装置)の開発が進んでいる。EL表示装置は自発光型であるため、液晶表示装置のようなバックライトが不要であり、さらに視野角が広いため、例えば、屋外で使用する携帯型機器の表示部として有望視されている。
EL素子には、正孔輸送層及び発光層が用いられており、EL素子を備えるEL表示装置にはパッシブ型(単純マトリクス型)とアクティブ型(アクティブマトリクス型)の二種類があり、どちらも盛んに開発が行われている。特に現在はアクティブマトリクス型EL表示装置が注目されている。また、EL素子の中心とも言える発光層となる有機EL材料は、低分子有機EL材料と高分子有機EL材料(ポリマー有機EL材料)とが研究されている。
特許文献1には、ノズルプリント法を用いて発光層等を形成することが開示されている。この手法によれば位置ずれなく精密にポリマーでなる有機EL材料を高いスループットで成膜することができる。しかしながら、真空中で加熱処理(ベーク処理または焼成処理)することにより塗布液に含まれる有機溶媒を揮発させ、有機EL材料でなる発光層等を形成するので、真空設備等が必要であり、製作工程の容易化が課題として考えられる。また、ノズルプリント法では、衝突エネルギーにより発光層等が均質に形成できない問題があった。
特許文献2には、真空蒸着を用いて正孔輸送層及び発光層を形成することが記載されている。しかしながら、特許文献2に記載の発明は、電子注入層の形成に特定の処理を行うことにより、電子注入効率が高く低電圧駆動が可能な有機発光素子を製造するものであり、正孔輸送層及び発光層についてはその形成手段等特に検討されておらず、また、真空設備等が必要になり、コストがかかるという問題があった。また、真空蒸着では、生産性が高くないので、容易且つ簡便に正孔輸送層及び発光層を形成する方法が待ち望まれていた。
特開2001−189192号公報 特開2007−188870号公報
本発明は、簡便且つ容易に、効率良く工業的有利に正孔輸送層を形成することができる正孔輸送層形成用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、アミン誘導体と、溶媒としての環状エステルとを含む正孔輸送層形成用組成物を用いてミストCVD法により正孔輸送層を形成すると、簡便且つ容易に、効率良く工業的有利に正孔輸送層を形成できることを知見し、このような正孔輸送層形成用組成物が上記した従来の問題を一挙に解決できるものであることを見出した。
また、本発明者らは、上記知見を得た後、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
[1] 正孔輸送層を形成するのに用いられる正孔輸送層形成用組成物であって、アミン誘導体と、溶媒としての酸素原子含有環式化合物とを含むことを特徴とする正孔輸送層形成用組成物。
[2] 前記アミン誘導体が、アリールアミン誘導体である、前記[1]記載の正孔輸送層形成用組成物。
[3] 前記アミン誘導体が、α―NPDである前記[1]又は[2]に記載の正孔輸送層形成用組成物。
[4] 前記酸素原子含有環式化合物が、ラクトン類又はラクタム類である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の正孔輸送層形成用組成物。
[5] 前記酸素原子含有環式化合物が、γ―ブチロラクトンである、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の正孔輸送層形成用組成物。
[6] 原料溶液から基体上に直接又は他の層を介して正孔輸送層を形成する正孔輸送層の製造方法であって、前記原料溶液が前記[1]〜[5]のいずれかに記載の正孔輸送層形成用組成物を含むことを特徴とする正孔輸送層の製造方法。
[7] 前記正孔輸送層の形成を、前記原料溶液を霧化又は液滴化し、得られたミスト又は液滴をキャリアガスで前記基体上まで搬送し、前記基体上で前記ミスト又は液滴を反応させて、前記基体上に前記正孔輸送層を積層することにより行うことを特徴とする前記[6]記載の製造方法。
[8] 前記[6]又は[7]に記載の製造方法によって製造された正孔輸送層。
[9] 電極、正孔輸送層及び発光層を少なくとも有する有機発光素子であって、前記正孔輸送層が、前記[8]記載の正孔輸送層である有機発光素子。
[10] 前記[9]記載の有機発光素子を含む電子機器又はその部品。
[11] 前記[10]記載の電子機器又はその部品を備えたシステム。
本発明の正孔輸送層形成用組成物によれば、簡便且つ容易に、効率良く工業的有利に正孔輸送層を形成することができる。
実施例において用いた成膜装置(ミストCVD装置)の概略構成図である。 本実施の態様の有機発光素子を含むモジュールの模式的な概略構成図である。 図2のモジュールにおける駆動回路の構成を模式的に表す平面図である。 実施例で得られた積層体の蛍光スペクトルの測定結果を示す図である。 実施例で得られた積層体の蛍光スペクトルの測定結果を示す図である。
本発明の正孔輸送層形成用組成物は、正孔輸送層を形成するのに用いられる正孔輸送層形成用組成物であって、アミン誘導体と、溶媒としての酸素原子含有環式化合物とを含むことを特長とする。
前記アミン誘導体は、前記正孔輸送層の前駆体として用いることができ、アミン骨格を有するものであれば、特に限定されない。前記アミン誘導体としては、本発明においては、より効率良く正孔輸送層を形成することができるので、アリールアミン誘導体であるのが好ましく、第3級アリールアミン誘導体またはベンジジン系アミン誘導体であるのがより好ましい。前記第3級アリールアミン誘導体としては、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:α−NPD)やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、N,N’−ビス(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(略称:BSPB)、N,N’−ビス(4−メチルフェニル)(p−トリル)−N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(略称:DTDPPA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)又はこれら2種以上の混合物等が挙げられ、前記ベンジジン系アミン誘導体としては、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:α− NPD)やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、N,N’−ビス(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(略称:BSPB)、N,N,N’,N’−テトラナフチル−ベンジジン(略称:TNB)又はこれら2種以上の混合物等が挙げられる。本発明においては、前記アミン誘導体が、α―NPDを含むのが、酸素原子含有環式化合物との溶解性及び取扱い性により優れるので好ましく、α―NPDであるのがより好ましい。なお、α―NPDは、NPBともいうが、本発明においては、これら名称に限定されるものではない。前記アミン誘導体は、2種類以上のアミン化合物の混合物であってもよく、2種類以上のアミン化合物の例としては、上記ベンジジン系アミン誘導体として例示したアミン化合物等が挙げられる。
前記酸素原子含有環式化合物は、溶媒として用いることができ、置換基を有していてもよい環式化合物であって、ヘテロ原子または置換基の中に1又は2以上の酸素原子を含むものであれば、特に限定されない。前記酸素原子含有環式化合物としては、環状エステルまたは環状アミドが好適な例として挙げられる。前記環状エステルは、溶媒として用いることができ、且つエステル官能基を環内に含む環状エステル化合物であれば特に限定されないが、本発明においては、より効率良く正孔輸送層を形成することができるので、前記環状エステルが、ラクトン類であるのが好ましい。前記ラクトン類としては、例えば、β―ラクトン類、γ―ラクトン類、δ―ラクトン類、ε―ラクトン類などのラクトン類などが挙げられ、具体的には、例えば、γ―ブチロラクトン、γ―バレロラクトン、γ―カプロラクトン、γ―カプリロラクトン、γ―ラウロラクトンなどのγ―ラクトン類、δ―バレロラクトンなどのδ―ラクトン類、又はε―カプロラクトンなどのε―ラクトン類等が挙げられるが、本発明においては、前記ラクトン類が、γ―ラクトン類であるのが好ましく、γ―ブチロラクトンであるのがより好ましい。前記環状アミドは、溶媒として用いることができ、且つアミド基を環内に含む環状アミド化合物であれば特に限定されないが、本発明においては、より効率良く正孔輸送層を形成することができるので、前記環状アミドが、ラクタム類であるのが好ましい。前記ラクタム類としては、例えば、β―ラクタム類、γ―ラクタム類、δ―ラクタム類などが挙げられ、より具体的には例えば、γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、オキシドロール、イチサン、グリコシアニジンなどが挙げられる。前記酸素原子含有環式化合物は、2種類以上の酸素原子含有環式化合物の混合液であってもよく、2種類以上の酸素原子含有環式化合物の例としては、上記例示したラクトン類またはラクタム類等が挙げられる。
前記正孔輸送層形成用組成物には、前記酸素原子含有環式化合物以外の溶媒が含まれていてもよい。このような溶媒は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、前記酸素原子含有環式化合物以外の有機溶媒であってもよいし、無機溶媒であってもよい。有機溶媒と無機溶媒の混合溶媒であってもよい。前記有機溶媒としては、例えば、アルコール類、エステル類、エーテル類等があげられる。前記無機溶媒としては、水等が挙げられ、より具体的には、例えば、純水、超純水、水道水、井戸水鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水、海水などが挙げられる。本発明においては、前記の酸素原子含有環式化合物以外の溶媒を用いる場合には、当該溶媒が有機溶媒であるのが好ましい。
前記正孔輸送層形成用組成物中の前記アミン誘導体の配合割合は、特に限定されないが、0.0001モル%〜90モル%が好ましく、0.001モル%〜50モル%がより好ましい。前記正孔輸送層形成用組成物中の酸素原子含有環式化合物の配合割合は、特に限定されないが、好ましくは、0.01モル%〜99モル%であり、より好ましくは、1モル%〜95モル%である。
また、前記正孔輸送層形成用組成物に添加剤を混合してもよい。前記添加剤は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、公知の添加剤であってよい。前記正孔輸送層形成用組成物中の前記添加剤の配合割合は、特に限定されないが、0.00001モル%〜30モル%が好ましく、0.0001モル%〜10モル%がより好ましい。
前記正孔輸送層形成用組成物は、前記アミン誘導体を、例えば、前記酸素原子含有環式化合物に混合することにより得られる。混合手段は、特に限定されず、公知の混合手段であってよい。より具体的には、例えば、前記アミン誘導体を、前記酸素原子含有環式化合物を含む溶媒に溶解させることにより得られる。
本発明の正孔輸送層形成用組成物を用いることにより、工業的有利に正孔輸送層を製造することができる。より具体的には、例えば、前記正孔輸送層形成用組成物を含む原料溶液から、基体上に直接又は他の層を介して、公知の成膜手段を用いて、正孔輸送層を形成することができる。成膜手段は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されないが、本発明においては、ミストCVD法が好ましく、より具体的には、前記正孔輸送層形成用組成物を含む原料溶液を霧化又は液滴化し(霧化・液滴化工程)、得られたミスト又は液滴をキャリアガスで前記基体上まで搬送し(搬送工程)、前記基体上で前記ミスト又は液滴を反応させて、前記基体上に前記正孔輸送層を積層する(成膜工程)ことにより正孔輸送層を製造するのが好ましい。以下、このような好ましい製造方法についてより詳細に説明する。
(霧化・液滴化工程)
霧化・液滴化工程は、原料溶液を霧化または液滴化する。霧化手段または液滴化手段は、原料溶液を霧化または液滴化できさえすれば特に限定されず、公知の手段であってよいが、本発明においては、超音波を用いる霧化手段または液滴化手段が好ましい。超音波を用いて得られたミストまたは液滴は、初速度がゼロであり、空中に浮遊するので好ましく、例えば、スプレーのように吹き付けるのではなく、空間に浮遊してガスとして搬送することが可能なミストであるので衝突エネルギーによる損傷がないため、非常に好適である。液滴サイズは、特に限定されず、数mm程度の液滴であってもよいが、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは100nm〜10μmである。
(原料溶液)
前記原料溶液は、前記正孔輸送層形成用組成物を含んでおり、霧化または液滴化が可能であれば特に限定されない。本発明においては、前記正孔輸送層形成用組成物をそのまま原料溶液として用いてもよいし、他の材料をさらに含む混合液を原料溶液として用いてもよい。他の材料としては、例えば、無機材料、有機材料等が挙げられ、前記原料溶液は、本発明の目的を阻害しない限り、さらに、無機材料を含んでいてもよいし、有機材料を含んでいてもよい。また、前記原料溶液は、無機材料および有機材料の両方の材料をさらに含んでいてもよい。
(搬送工程)
搬送工程では、キャリアガスでもって前記ミストまたは前記液滴を成膜部(例えば、成膜室)内に設置されている基体まで搬送する。前記キャリアガスとしては、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、例えば、酸素、オゾン、窒素やアルゴン等の不活性ガス、または水素ガスやフォーミングガス等の還元ガスなどが好適な例として挙げられる。また、キャリアガスの種類は1種類であってよいが、2種類以上であってもよく、流量を下げた希釈ガス(例えば10倍希釈ガス等)などを、第2のキャリアガスとしてさらに用いてもよい。また、キャリアガスの供給箇所も1箇所だけでなく、2箇所以上あってもよい。キャリアガスの流量は、特に限定されないが、0.01〜20L/分であるのが好ましく、1〜10L/分であるのがより好ましい。希釈ガスの場合には、希釈ガスの流量が、0.001〜2L/分であるのが好ましく、0.1〜1L/分であるのがより好ましい。
(成膜工程)
成膜工程では、基体上で前記ミストまたは液滴を反応させることによって、基体上に、成膜する。前記反応は、乾燥による反応であってもよいが、熱による熱反応が好ましく、熱反応は、熱でもって前記ミストまたは液滴が反応すればそれでよく、反応条件等も本発明の目的を阻害しない限り特に限定されない。本工程では、前記熱反応を、通常、250℃以下で行うが、本発明においては、200℃以下が好ましく、180℃以下が、より好ましく、140℃以下が最も好ましい。本発明においては、低温でも良好に成膜できるので、様々な種類の基板に適用することができ、特に、基板を損傷することなく、より密着性に優れ、且つ膜本来の性質をより良好に発揮できる。下限については、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、80℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましく、110℃以上が最も好ましい。また、前記反応は、本発明の目的を阻害しない限り、真空下、非酸素雰囲気下、還元ガス雰囲気下および酸素雰囲気下のいずれの雰囲気下で行われてもよいが、非酸素雰囲気下または酸素雰囲気下で行われるのが好ましい。また、大気圧下、加圧下および減圧下のいずれの条件下で行われてもよいが、本発明においては、大気圧下で行われるのが好ましい。なお、膜厚は、成膜時間を調整することにより、設定することができる。また、例えば、リニアソース式の成膜装置を用いる場合には、成膜のスキャン往復回数等を調整することにより、膜厚を適宜設定することができる。また、例えば、ロール・トゥ・ロール式の成膜装置を用いる場合には、ノズルの本数等を調整することにより、膜厚を適宜設定することができる。
また、本発明においては、前記基体上に、直接、成膜してもよいし、バッファ層(緩衝層)や応力緩和層等の他の層を介して成膜してもよい。バッファ層(緩衝層)や応力緩和層等の他の層の形成手段は、特に限定されず、公知の手段であってよいが、本発明においては、ミストCVD法が好ましい。
本発明においては、前記正孔輸送層の厚さは、特に限定されないが、駆動電圧低下、外部量子効率向上、耐久性向上の観点から、厚さが1nm〜100μmであるのが好ましく、5nm〜50μmであるのがより好ましく、10nm〜10μmであるのが最も好ましい。
(基体)
前記基体は、成膜する膜を支持できるものであれば特に限定されない。伸縮性のある基体であってもよい。前記基体の材料も、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、公知の基体であってよく、有機化合物であってもよいし、無機化合物であってもよい。多孔質構造体であってもよい。前記基体の形状としては、どのような形状のものであってもよく、あらゆる形状に対して有効であり、例えば、平板や円板等の板状、繊維状、棒状、円柱状、角柱状、筒状、螺旋状、球状、リング状などが挙げられるが、本発明においては、基板が好ましい。基板の厚さは、本発明においては特に限定されないが、0.5μm〜100mmが好ましく、1μm〜10mmがより好ましい。
前記基板は、板状であって、成膜する膜の支持体となるものであれば特に限定されない。絶縁体基板であってもよいし、半導体基板であってもよいし、金属基板や導電性基板であってもよい。また、これらの表面の一部または全部の上に、金属膜、半導体膜、導電性膜および絶縁性膜の少なくとも1種の膜が形成されているものも、前記基板として好適に用いることができる。本発明においては、前記基板が、ガラス基板であるのが好ましく、また、金属膜、半導体膜、導電性膜および絶縁性膜の少なくとも1種の膜を表面に有するガラス基板であるのがより好ましい。前記金属膜の構成金属としては、例えば、ガリウム、鉄、インジウム、アルミニウム、バナジウム、チタン、クロム、ロジウム、ニッケル、コバルト、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、シリコン、イットリウム、ストロンチウムおよびバリウムから選ばれる1種または2種以上の金属などが挙げられる。半導体膜の構成材料としては、例えば、シリコン、ゲルマニウムのような元素単体、周期表の第3族〜第5族、第13族〜第15族の元素を有する化合物、金属酸化物、金属硫化物、金属セレン化物、または金属窒化物等が挙げられる。また、前記導電性膜の構成材料としては、例えば、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化インジウム(FTO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、酸化スズ(SnO)、酸化インジウム(In)、酸化タングステン(WO)などが挙げられるが、本発明においては、導電性酸化物からなる導電性膜であるのが好ましく、スズドープ酸化インジウム(ITO)膜又はフッ素ドープ酸化インジウム(FTO)膜であるのがより好ましく、スズドープ酸化インジウム(ITO)膜であるのが最も好ましい。前記絶縁性膜の構成材料としては、例えば、酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(Si)、酸窒化シリコン(Si)などが挙げられるが、絶縁性酸化物からなる絶縁性膜であるのが好ましく、チタニア膜であるのがより好ましい。
なお、金属膜、半導体膜、導電性膜および絶縁性膜の形成手段は、特に限定されず、公知の手段であってよい。このような形成手段としては、例えば、ミストCVD法、スパッタ法、CVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法、ALD(原子層堆積)法、塗布法(例えばディッピング、滴下、ドクターブレード、インクジェット、スピンコート、刷毛塗り、スプレー塗装、ロールコーター、エアーナイフコート、カーテンコート、ワイヤーバーコート、グラビアコート、インクジェット塗布等)などが挙げられる。
また、本発明においては、前記基板上に、陽極が形成されていてもよい。前記陽極は、公知のものであってよく、前記陽極としては、例えば、前記導電性膜、前記金属膜等が挙げられる。
前記陽極の形成手段は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、本発明においては、前記陽極の形成手段として、公知の手段を用いることができる。陽極の形成手段としては、例えば、ミストCVD法、スパッタ法やCVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法などが挙げられる。
前記陽極の厚さは、特に限定されず、陽極を構成する材料により適宜選択することができるが、通常、10nm〜500μmであり、50nm〜200μmであるのが好ましい。
本発明においては、表面に陽極が形成された基板上に、前記正孔輸送層を形成するのが好ましく、このようにして前記正孔輸送層を形成することにより、より効率的に有機発光素子を得ることができる。
上記のようにして製造することで、簡便且つ容易に、効率良く工業的有利に正孔輸送層を得ることができる。また、得られる正孔輸送層の膜厚も、成膜時間を調整することにより、容易に調整することができる。
前記正孔輸送層は、有機発光素子等に有用である。本発明においては、前記正孔輸送層を有機発光素子に用いる場合、例えば、陽極、正孔輸送層、発光層、所望により電子輸送層、及び陰極を少なくとも有する有機発光素子の正孔輸送層として、好適に用いることができる。この場合、例えば、前記基板上に、陽極、正孔輸送層、発光層、所望により電子輸送層、及び陰極をこの順に形成した有機発光素子等が好適な例として挙げられるが、これに限定されない。
以下、前記正孔輸送層を有機発光素子に用いた場合の好適な例を説明する。前記基体上に、前記陽極、前記正孔輸送層、発光層、所望により電子輸送層、及び陰極をこの順に形成する。
(発光層)
前記発光層は、陽極と陰極との間に電圧を印加することで発光する機能を有する。前記発光層の構成材料としては、例えば、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物等及びこれらの単独オリゴ体あるいは複合オリゴ体等が挙げられるが、本発明においては、前記発光層の構成材料が、金属錯体化合物であるのが好ましい。前記金属錯体は、キノリン骨格又はベンゾキノリン骨格を有するのが好ましく、キノリン骨格を有するのがより好ましく、アルミキノリノール錯体であるのが最も好ましい。前記金属錯体中の金属イオンは特に限定されないが、ベリリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、インジウムイオン、錫イオン、白金イオン、またはパラジウムイオンであるのが好ましく、ベリリウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、白金イオン、またはパラジウムイオンであるのがより好ましく、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、またはパラジウムイオンであるのが最も好ましい。
前記発光層の形成手段は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、公知の手段であってよい。前記発光層の形成手段としては、例えば、ミストCVD法、スパッタ法、CVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法、ALD(原子層堆積)法、塗布法(例えばディッピング、滴下、ドクターブレード、インクジェット、スピンコート、刷毛塗り、スプレー塗装、ロールコーター、エアーナイフコート、カーテンコート、ワイヤーバーコート、グラビアコート、インクジェット塗布等)などが挙げられる。
前記発光層の厚さは、特に限定されないが、1nm〜1μmであるのが好ましく、5nm〜500nmであるのがより好ましく、10nm〜200nmであるのが最も好ましい。
(電子輸送層)
前記電子輸送層は、通常、陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から注入され得た正孔を障壁する機能のいずれかを有している。前記電子輸送層の構成材料は、特に限定されず、公知の材料であってよい。前記電子輸送層の構成材料としては、例えば、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、およびそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体等が挙げられる。
前記電子輸送層の厚さは、特に限定されないが、駆動電圧低下、外部量子効率向上、耐久性向上の観点から、厚さが1nm〜5μmであるのが好ましく、5nm〜1μmであるのがより好ましく、10nm〜500nmであるのが最も好ましい。
前記電子輸送層の形成手段は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、公知の手段であってよい。前記電子輸送層の形成手段としては、例えば、ミストCVD法、スパッタ法、CVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法、ALD(原子層堆積)法、塗布法(例えばディッピング、滴下、ドクターブレード、インクジェット、スピンコート、刷毛塗り、スプレー塗装、ロールコーター、エアーナイフコート、カーテンコート、ワイヤーバーコート、グラビアコート、インクジェット塗布等)などが挙げられる。本発明においては、前記電子輸送層の形成手段が、ミストCVD法であるのが好ましい。
(陰極)
陰極は、導電性を有するものであって、電極として機能するものであれば、特に限定されず、公知の陰極であってよい。例えば、絶縁性材料であっても、電子輸送層に面している側に導電性物質層が設けてあり、電極として使用可能であれば、これを陰極として用いることができる。本発明においては、陰極は、電子輸送層との接触性が良いことが好ましい。陰極は、電子輸送層との仕事関数の差が小さく、化学的に安定であることも好ましい。このような材料としては、特に限定されないが、金、銀、銅、アルミニウム、白金、ロジウム、マグネシウム、インジウム等の金属薄膜、炭素、カーボンブラック、導電性高分子、導電性の金属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、酸化錫にフッ素をドープしたもの等)などの有機導電体などが挙げられる。また、陰極の平均厚みもまた、特に限定されないが、約10〜1000nmであるのが好ましい。また、陰極の表面抵抗は、特に限定されないが、低いのが好ましく、具体的には、陰極の表面抵抗の範囲は、好ましくは80Ω/□以下であり、より好ましくは20Ω/□以下である。なお、陰極の表面抵抗の下限は、可能な限り低いことが好ましいため、特に限定されないが、0.1Ω/□以上であればよい。
陰極の形成方法は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、公知の手段を用いることができる。陰極の形成手段としては、例えば、ミストCVD法、スパッタ法やCVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法などが挙げられる。
前記有機発光素子は、表示装置又は照明装置等に用いられる発光素子として有用であり、前記表示装置又は照明装置等を備えた電子機器又はその部品に、好適に用いられる。前記電子機器又はその部品は、公知の手段を用いて作製することができる。
以下、本発明の有機発光素子を電子機器又はその部品に用いた場合の好適な態様を示す。図2に示すモジュールは、駆動用基板105の一辺に、封止用の基板から露出した領域121を設け、この領域121に信号線駆動回路112および走査線駆動回路113の配線を延長して外部接続端子(図示せず)を形成したものである。外部接続端子には、信号の入出力のためのフレキシブル・プリント配線基板122が設けられている。
図3に示す駆動用基板105には、例えば、表示領域111と、映像表示用のドライバである信号線駆動回路112及び走査線駆動回路113が形成されている。表示領域111内には画素駆動回路114が形成されている。表示領域111は、有機発光素子101R、101G、101Bを全体としてマトリックス状に配置したものである。有機発光素子101R、101G、101Bは短冊状の平面形状で構成され、有機発光素子101R、101G、101Bの組み合わせで1つの画素(ピクセル)が構成されている。
画素駆動回路114は、電極の下層に形成され、駆動トランジスタ及び書込みトランジスタと、キャパシタ(保持容量)Csと、有機発光素子とを備えるアクティブ型の駆動回路である。画素駆動回路114では、信号線112Aが列方向に複数配置され、走査線113Aが行方向に複数配置されている。各信号線112Aと各走査線113Aとの交差点が、有機発光素子101R、101G、101Bのいずれか一つ(サブピクセル)に対応している。各信号線112Aは、信号線駆動回路112に接続され、この信号線駆動回路112から信号線112Aを介して書き込みトランジスタのソース電極に画像信号が供給されるようになっている。各走査線113Aは走査線駆動回路113に接続され、この走査線駆動回路113から走査線113Aを介して書き込みトランジスタのゲート電極に走査信号が順次供給されるようになっている。
前記モジュールは、種々の電子機器又はその部品に組み込まれて例えば表示装置等として用いられる。前記電子機器としては、前記有機発光素子が用いられている電子機器であれば特に限定されないが、例えば、テレビ、カメラ、パソコン、携帯電話機、スマートフォン、ディスプレイなどが挙げられる。また、前記モジュールの前記電子機器又はその部品への組み込み手段は、特に限定されず、公知の手段であってよい。
また、本発明の有機発光素子は、前記モジュールの例に特に限定されることはなく、あらゆる態様をとることができ、前記モジュールや前記電子機器などが用いられたシステムも本発明に包含される。前記システムとしては、前記有機発光素子が用いられているシステムであれば特に限定されないが、例えば、照明システム、通信システム等が挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
1.成膜装置
図1を用いて、本実施例で用いたミストCVD装置1を説明する。ミストCVD装置1は、キャリアガスを供給するキャリアガス源2と、キャリアガス源2から送り出されるキャリアガスの流量を調節するための流量調節弁3と、原料溶液4aが収容されるミスト発生源4と、水5aが入れられる容器5と、容器5の底面に取り付けられた超音波振動子6と、ホットプレート8と、ホットプレート8上に載置された基板10と、ミスト発生源4から基板10近傍までをつなぐ供給管9とを備えている。
2.原料溶液の作製
α―NPDをγ-ブチロラクトンに混合し、これを原料溶液とした。なお、溶液中のα―NPDの濃度は0.0020mol/Lとした。
3.成膜準備
上記2.で得られた原料溶液4aを、ミスト発生源4内に収容した。次に、基板10として、15mm角のガラス/ITO基板をホットプレート8上に設置し、ホットプレート8を作動させて基板10の温度を180℃にまで昇温させた。次に、流量調節弁3を開いて、キャリアガス源であるキャリアガス供給手段2から供給されるキャリアガスの流量を4L/分に調節した。なお、キャリアガスとして窒素を用いた。
4.正孔輸送層の形成
次に、超音波振動子6を2.4MHzで振動させ、その振動を、水5aを通じて原料溶液4aに伝播させることによって、原料溶液4aを霧化させてミスト4bを生成させた。このミスト4bが、キャリアガスによって、供給管9内を通って、基板10へと搬送され、大気圧下、180℃にて、基板10近傍でミストが熱反応して、基板10上に正孔輸送層が形成された。なお、得られた正孔輸送層の膜厚は約50nmであり、成膜時間は、10分間であった。また、得られた積層体の蛍光スペクトルを、励起波長300nmにおいて測定した。図4にその結果を示す。図4からわかるように、得られた積層体は、波長430〜450nmに発光ピークを有していた。
5.発光層の形成
α―NPDの代わりにAlq3を用いて、溶液中のAlq3の濃度を0.0025mol/Lとして混合溶液を作製し、これを原料溶液としたこと、基板として、上記4.で得られた積層体を用いたこと以外は、前記正孔輸送層の形成と同様に、上記4.で形成した正孔輸送層上に発光層を形成した。また、得られた発光層の膜厚は約50nmであり、成膜時間は10分間であった。また、得られた積層体の蛍光スペクトルを、励起波長300nmにおいて測定した。図5にその結果を示す。図5からわかるように、得られた積層体は、波長500〜520nmに発光ピークを有していた。
6.陰極の形成
上記5.で形成された発光層上に、真空蒸着法を用いて、陰極としてアルミニウムを形成し、有機発光素子を作製した。
(実施例2)
正孔輸送層及び発光層形成時の成膜温度を140℃にしたこと以外は、実施例1と同様にして有機発光素子を作製した。また、正孔輸送層形成工程(実施例1の4.に対応)および発光層形成工程(実施例1の5.に対応)で得られたそれぞれの積層体について蛍光スペクトルを測定した。その結果を図4および図5に示す。図4および図5からわかるように、発光ピークが見られた波長の範囲は、実施例1の4.および5.で得られた積層体とそれぞれ同様であった。また、発光強度は、実施例1の4.および5.で得られた積層体よりもそれぞれ高く、より良好な発光特性を有していた。
本発明の正孔輸送層形成用組成物は、簡便且つ容易に、効率良く工業的有利に正孔輸送層を製造することができるので、種々の産業に利用することができる。特に、表示装置や照明装置等を備えた電子機器等の産業分野に利用することができる。
1 ミストCVD装置
2 キャリアガス源
3 流量調節弁
4 ミスト発生源
4a 原料溶液
4b ミスト
5 容器
5a 水
6 超音波振動子
8 ホットプレート
9 供給管
10 基板
101R 有機発光素子
101G 有機発光素子
101B 有機発光素子
105 駆動用基板
111 表示領域
112 信号線駆動回路
112A 信号線
113 走査線駆動回路
113A 走査線
114 画素駆動回路
121 領域
122 フレキシブル・プリント配線基板


Claims (11)

  1. 正孔輸送層を形成するのに用いられる正孔輸送層形成用組成物であって、アミン誘導体と、溶媒としての酸素原子含有環式化合物とを含むことを特徴とする正孔輸送層形成用組成物。
  2. 前記アミン誘導体が、アリールアミン誘導体である、請求項1記載の正孔輸送層形成用組成物。
  3. 前記アミン誘導体が、α―NPDである請求項1又は2に記載の正孔輸送層形成用組成物。
  4. 前記酸素原子含有環式化合物が、ラクトン類又はラクタム類である請求項1〜3のいずれかに記載の正孔輸送層形成用組成物。
  5. 前記酸素原子含有環式化合物が、γ―ブチロラクトンである、請求項1〜4のいずれかに記載の正孔輸送層形成用組成物。
  6. 原料溶液から基体上に直接又は他の層を介して正孔輸送層を形成する正孔輸送層の製造方法であって、前記原料溶液が請求項1〜5のいずれかに記載の正孔輸送層形成用組成物を含むことを特徴とする正孔輸送層の製造方法。
  7. 前記正孔輸送層の形成を、前記原料溶液を霧化又は液滴化し、得られたミスト又は液滴をキャリアガスで前記基体上まで搬送し、前記基体上で前記ミスト又は液滴を反応させて、前記基体上に前記正孔輸送層を積層することにより行うことを特徴とする請求項6記載の製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載の製造方法によって製造された正孔輸送層。
  9. 電極、正孔輸送層及び発光層を少なくとも有する有機発光素子であって、前記正孔輸送層が、請求項8記載の正孔輸送層である有機発光素子。
  10. 請求項9記載の有機発光素子を含む電子機器又はその部品。
  11. 請求項10記載の電子機器又はその部品を備えたシステム。
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