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JP2018099985A - 車両用ブレーキ - Google Patents

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JP2018099985A
JP2018099985A JP2016246922A JP2016246922A JP2018099985A JP 2018099985 A JP2018099985 A JP 2018099985A JP 2016246922 A JP2016246922 A JP 2016246922A JP 2016246922 A JP2016246922 A JP 2016246922A JP 2018099985 A JP2018099985 A JP 2018099985A
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陽成 佐々木
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陽成 佐々木
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Abstract

【課題】例えば、モータの駆動電流に基づいてモータを停止する車両用ブレーキにおいて、駆動電流に対応した直動部材の変位量が最も大きくなる条件においても、制動状態におけるブレーキトルクをより小さく設定することが可能な車両用ブレーキを得る。【解決手段】車両用ブレーキは、例えば、モータの電流値の変化率に基づいてモータを停止する制御部を備え、直動部材が解除位置に配置された状態では、弾性部材は自由状態であり、直動部材は、解除位置から制動位置に向かう場合に、制動位置に到達する前にハウジングとの間で弾性部材の圧縮を開始して制動位置に到達するまで弾性部材を圧縮する。【選択図】図9

Description

本開示は、車両用ブレーキに関する。
従来、運動変換機構においてモータの回転をケーブルの直動に変換し、直動するケーブルによってブレーキシューを動かすことにより制動状態を得る車両用ブレーキが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、例えば、運動変換機構の回転部材とハウジングとの間で皿ばねが圧縮されることにより、モータの回転負荷が高まるよう構成されている。この場合、制御装置は、モータの回転負荷に応じた駆動電流により、例えば、直動部材やケーブルが、所定位置、例えば可動範囲の境界位置にあることを、検知することができる。
特表2014−504711号公報
モータの駆動電流の検知による制動制御では、駆動電流に対する直動部材の変位量が環境条件等によって変化することを考慮し、駆動電流の所定の閾値に対応した直動部材の変位量、すなわちブレーキトルクが最も小さくなる条件であっても、車両の停止を維持するのに必要なブレーキトルクが得られるよう、駆動電流の閾値が設定されている。
しかしながら、その場合、駆動電流の所定の閾値に対応した直動部材の変位量が最も大きくなる条件では、車両の停止を維持するのに必要なブレーキトルクを大きく超えたブレーキトルクが作用してしまい、例えば、ブレーキ装置の剛性や強度を無駄に高めることが必要となる場合があった。
そこで、本発明の課題の一つは、例えば、モータの駆動電流に基づいてモータを停止する車両用ブレーキにおいて、駆動電流に対応した直動部材の変位量が最も大きくなる条件においても、制動状態におけるブレーキトルクをより小さく設定することが可能な車両用ブレーキを得ることである。
本開示の車両用ブレーキは、例えば、ハウジングと、モータと、上記ハウジング内に収容され、上記モータによって回転される回転部材と、上記ハウジング内に収容され、ホイールを制動する制動部材と連結され、上記回転部材の回転に伴って、上記制動部材が上記ホイールを制動する状態となる制動位置と、上記制動部材が上記ホイールの制動を解除する状態となる解除位置と、の間で直動する直動部材と、上記直動部材の移動に応じた弾性的な伸縮により上記直動部材に弾性力を与えて上記モータの回転負荷を変化させる弾性部材と、上記モータの電流値の変化率に基づいて上記モータを停止する制御部と、を備え、上記直動部材が上記解除位置に配置された状態では、上記弾性部材は自由状態であり、上記直動部材は、上記解除位置から上記制動位置に向かう場合に、上記制動位置に到達する前に上記ハウジングとの間で上記弾性部材の圧縮を開始して上記制動位置に到達するまで上記弾性部材を圧縮する。
上記車両用ブレーキでは、直動部材は、解除位置から制動位置に到達する前にハウジングとの間で弾性部材の圧縮を開始する。圧縮が開始される前後では、弾性部材から直動部材に印加される弾性反発力の変化率、ひいてはモータの駆動電流の変化率が変化する。また、弾性部材の圧縮が開始される位置は、駆動電流に対する直動部材の変位量の変化には依存しない。よって、制御部が、モータの電流値の変化率に基づいてモータを停止することにより、駆動電流に対する直動部材の変位量の変化によらず、所定位置の近傍位置で、直動部材を停止することができる。よって、駆動電流に対応した直動部材の変位量が最も大きくなる条件においても、制動状態におけるブレーキトルクをより小さく設定することが可能となる。
上記車両用ブレーキでは、例えば、上記ハウジングおよび上記直動部材のうち一方に上記弾性部材の一端が固定され、上記ハウジングおよび上記直動部材のうち他方に上記弾性部材の他端が解除可能に接続され、上記他端は、上記弾性部材の所定長さ以内の引張状態では上記他方と接続され、上記所定長さを超えた引張状態では上記他方との接続が解除され、上記直動部材は、上記制動位置から上記解除位置に向かう場合に、上記ハウジングとの間で上記弾性部材を引っ張り、上記直動部材が上記解除位置に到達する前に上記弾性部材が上記所定長さを超えた引張状態となって上記他端と上記ハウジングおよび上記直動部材のうち他方との接続が解除される。よって、例えば、解除状態となる時点でのモータの負荷トルクが低減されるため、解除状態からモータの回転を開始する際のモータの負荷トルクを低減することができる。
上記車両用ブレーキでは、例えば、上記他端と上記ハウジングおよび上記直動部材のうち他方とが、磁力によって接続される。よって、例えば、上記他端と上記他方との解除可能な接続構造を、磁石によって、比較的簡素な構成として実現できる。
上記車両用ブレーキでは、例えば、上記他端と上記ハウジングおよび上記直動部材のうち他方とのうち少なくとも一方の弾性変形を伴って上記他端と上記他方との接続状態と離間状態とが切り替わるよう構成される。よって、例えば、上記他端と上記他方との解除可能な接続構造を、弾性変形を伴う構成によって、比較的簡素な構成として実現できる。
図1は、実施形態の車両用ブレーキの車両後方からの例示的かつ模式的な背面図である。 図2は、実施形態の車両用ブレーキの車幅方向外方からの例示的かつ模式的な側面図である。 図3は、実施形態の車両用ブレーキの移動機構による制動部材の動作の例示的かつ模式的な側面図であって、解除状態での図である。 図4は、実施形態の車両用ブレーキの移動機構による制動部材の動作の例示的かつ模式的な側面図であって、制動状態での図である。 図5は、第1実施形態の車両用ブレーキに含まれる駆動機構の例示的かつ模式的な断面図であって、解除状態での図である。 図6は、第1実施形態の車両用ブレーキに含まれる駆動機構の例示的かつ模式的な断面図であって、制動状態での図である。 図7は、第1実施形態の車両用ブレーキに含まれる駆動機構の例示的かつ模式的な断面図であって、直動部材が解除位置から制動位置に向かう場合に弾性部材の圧縮が開始された状態を示す図である。 図8は、第1実施形態の車両用ブレーキに含まれる駆動機構の例示的かつ模式的な断面図であって、直動部材が制動位置から解除位置に向かう場合に弾性部材が直動部材とハウジングとの間で引っ張られた状態を示す図である。 図9は、第1実施形態の車両用ブレーキの解除状態から制動状態へ移行する際のブレーキトルクおよびモータの駆動電流値の経時変化を示す例示的かつ模式的なグラフである。 図10は、第1実施形態の車両用ブレーキの制動状態から解除状態へ移行する際のモータの駆動電流値の経時変化を示す例示的かつ模式的なグラフである。 図11は、第2実施形態の車両用ブレーキに含まれる駆動機構の例示的かつ模式的な断面図である。 図12は、変形例の車両用ブレーキに含まれる駆動機構の例示的かつ模式的な断面図である。 図13は、図11,12とは別の変形例の車両用ブレーキに含まれる駆動機構の例示的かつ模式的な断面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
以下の実施形態や変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される場合がある。また、本明細書において、序数は、部品や部位等を区別するために便宜上付与されており、優先順位や順番を示すものではない。
また、図1〜4では、便宜上、車両前後方向の前方が矢印Xで示され、車幅方向(車軸方向)の外方が矢印Yで示され、車両上下方向の上方が矢印Zで示される。
また、以下では、車両用ブレーキの一例であるブレーキ装置2が、左側の後輪(非駆動輪)に適用された場合が例示されるが、本発明は、他の車輪にも同様に適用可能である。
(第1実施形態)
(ブレーキ装置の構成)
図1は、ブレーキ装置2の車両後方からの背面図である。図2は、ブレーキ装置2の車幅方向外方からの側面図である。図3は、ブレーキ装置2の移動機構8によるブレーキシュー3(制動部材)の動作を示す側面図であって、解除状態(非制動状態)での図である。図4は、ブレーキ装置2の移動機構8によるブレーキシュー3の動作を示す側面図であって、制動状態での図である。
図1に示されるように、ブレーキ装置2は、円筒状のホイール1の周壁1aの内側に収容されている。ブレーキ装置2は、所謂ドラムブレーキである。図2に示されるように、ブレーキ装置2は、前後に離間した二つのブレーキシュー3を備えている。二つのブレーキシュー3は、図3,4に示されるように、円筒状のドラム4の内周面4aに沿って円弧状に伸びている。ドラム4は、車幅方向(Y方向)に沿う回転中心C回りに、ホイール1と一体に回転する。ブレーキ装置2は、二つのブレーキシュー3を、円筒状のドラム4の内周面4aに接触するよう移動させる。これにより、ブレーキシュー3とドラム4との摩擦によって、ドラム4ひいてはホイール1が制動される。ブレーキシュー3は、制動部材の一例である。
ブレーキ装置2は、ブレーキシュー3を動かすアクチュエータとして、油圧によって動作するホイールシリンダ51(図2参照)と、通電によって作動するモータ120(図5参照)と、を備えている。ホイールシリンダ51およびモータ120は、それぞれ、二つのブレーキシュー3を動かすことができる。ホイールシリンダ51は、例えば、走行中の制動に用いられ、モータ120は、例えば、駐車時の制動に用いられる。すなわち、ブレーキ装置2は、電動パーキングブレーキの一例である。なお、モータ120は、走行中の制動に用いられてもよい。
ブレーキ装置2は、図1,2に示されるように、円盤状のバックプレート6を備えている。バックプレート6は、回転中心Cと交差した姿勢で設けられる。すなわち、バックプレート6は、回転中心Cと交差する方向に略沿って、具体的には回転中心Cと直交する方向に略沿って、広がっている。図1に示されるように、ブレーキ装置2の構成部品は、バックプレート6の車幅方向の外側および内側の双方に設けられている。バックプレート6は、ブレーキ装置2の各構成部品を直接的または間接的に支持する。すなわち、バックプレート6は、支持部材の一例である。また、バックプレート6は、車体との不図示の接続部材と接続される。接続部材は、例えば、サスペンションの一部(例えば、アーム、リンク、取付部材等)である。図2に示されるバックプレート6に設けられた開口部6bは、接続部材との結合に用いられる。なお、ブレーキ装置2は、駆動輪および非駆動輪のいずれにも用いることができる。なお、ブレーキ装置2が駆動輪に用いられる場合、図2に示されるバックプレート6に設けられた開口部6cを不図示の車軸が貫通する。
<ホイールシリンダによるブレーキシューの作動>
図2に示されるホイールシリンダ51や、ブレーキシュー3等は、バックプレート6の車幅方向外方に配置されている。ブレーキシュー3は、バックプレート6に移動可能に支持されている。具体的には、図3に示されるように、ブレーキシュー3の下端部3aが、回転中心C11回りに回転可能に、バックプレート6(図2参照)に支持されている。回転中心C11は、ホイール1の回転中心Cと略平行である。また、図2に示されるように、ホイールシリンダ51は、バックプレート6の上端部に支持されている。ホイールシリンダ51は、車両前後方向(図2の左右方向)に突出可能な二つの不図示の可動部(ピストン)を有する。ホイールシリンダ51は、加圧に応じて、二つの可動部を突出させる。突出した二つの可動部は、それぞれ、ブレーキシュー3の上端部3bを押す。二つの可動部の突出により、二つのブレーキシュー3は、それぞれ、回転中心C11(図3,4参照)回りに回転し、上端部3b同士が車両前後方向に互いに離間するように移動する。これにより、二つのブレーキシュー3は、ホイール1の回転中心Cの径方向外方に移動する。各ブレーキシュー3の外周部には、円筒面に沿う帯状のライニング31が設けられている。よって、二つのブレーキシュー3の、回転中心Cの径方向外方への移動により、図4に示されるように、ライニング31とドラム4の内周面4aとが接触する。ライニング31と内周面4aとの摩擦によって、ドラム4ひいてはホイール1(図1参照)が制動される。また、図2に示されるように、ブレーキ装置2は、復帰部材32を備えている。復帰部材32は、ホイールシリンダ51によるブレーキシュー3を押す動作が解除された場合に、二つのブレーキシュー3を、ドラム4の内周面4aと接触する位置(制動位置Pb、図4参照)からドラム4の内周面4aと接触しない位置(非制動位置Pn、解除位置、初期位置、図3参照)へ動かす。復帰部材32は、例えば、コイルスプリング等の弾性部材であり、各ブレーキシュー3に、もう一方のブレーキシュー3に近付く方向の力、すなわち、ドラム4の内周面4aから離れる方向の力を与える。
(移動機構の構成および移動機構によるブレーキシューの作動)
また、ブレーキ装置2は、図3,4に示される移動機構8を備えている。移動機構8は、モータ120を含む駆動機構100(図5参照)の作動に基づいて、二つのブレーキシュー3を非制動位置Pnから制動位置Pbに移動させる。移動機構8は、バックプレート6の車幅方向外方に設けられている。移動機構8は、レバー81と、ケーブル82と、ストラット83と、を有する。レバー81は、二つのブレーキシュー3のうち一方、例えば図3,4では左側のブレーキシュー3Lと、バックプレート6との間で、当該ブレーキシュー3Lおよびバックプレート6にホイール1の回転中心Cの軸方向に重なるように、設けられている。また、レバー81は、ブレーキシュー3Lに、回転中心C12回りに回転可能に支持されている。回転中心C12は、ブレーキシュー3Lの、回転中心C11から離れた側(図3,4では上側)の端部に位置され、回転中心C11と略平行である。ケーブル82は、レバー81の、回転中心C12から遠い側の下端部81aを、他方、例えば図3,4では右側のブレーキシュー3Rに近付く方向に、動かす。ケーブル82は、バックプレート6に略沿って移動する。また、ストラット83は、レバー81と当該レバー81が支持されるブレーキシュー3Lとは別のブレーキシュー3Rとの間に介在し、レバー81と当該別のブレーキシュー3Rとの間で突っ張る。また、レバー81とストラット83との接続位置P1は、回転中心C12と、ケーブル82とレバー81との接続位置P2と、の間に設定されている。ケーブル82は、ブレーキシュー3を移動させる作動部材の一例である。
このような移動機構8において、ケーブル82が引かれて図4の右方へ動くことにより、レバー81が、ブレーキシュー3Rに近付く方向へ動くと(矢印a)、レバー81はストラット83を介してブレーキシュー3Rを押す(矢印b)。これにより、ブレーキシュー3Rは、非制動位置Pn(図3)から回転中心C11回りに回転し(図4の矢印c)、ドラム4の内周面4aと接触する制動位置Pb(図4)へ動く。この状態では、ケーブル82とレバー81との接続位置P2は力点、回転中心C12は支点、レバー81とストラット83との接続位置P1は作用点に相当する。さらに、ブレーキシュー3Rが、内周面4aに接触した状態で、レバー81が図4の右方、すなわち、ストラット83がブレーキシュー3Rを押す方向へ動くと(矢印b)、ストラット83が突っ張ることにより、レバー81はストラット83との接続位置P1を支点として、レバー81の動く方向とは逆方向、すなわち、図3,4での反時計回りに回転する(矢印d)。これにより、ブレーキシュー3Lは、非制動位置Pn(図3)から回転中心C11回りに回転し、ドラム4の内周面4aと接触する制動位置Pb(図4)へ動く。このようにして、移動機構8の作動により、ブレーキシュー3L,3Rは、いずれも非制動位置Pn(図3)から制動位置Pb(図4)へ動く。なお、ブレーキシュー3Rがドラム4の内周面4aに接触した以降の状態では、レバー81とストラット83との接続位置P1が支点となる。なお、ブレーキシュー3L,3Rの移動量は微少であって、例えば、1mm以下である。
(駆動機構)
図5は、駆動機構100の解除状態での断面図である。図6は、駆動機構100の制動状態での断面図である。
図1,5,6に示される駆動機構100は、上述した移動機構8を介して、二つのブレーキシュー3を、非制動位置Pn(解除位置)から制動位置Pbへ動かす。駆動機構100は、バックプレート6の車幅方向内方に位置され、バックプレート6に固定されている。図2〜4に示されるケーブル82は、バックプレート6に設けられた不図示の開口部を貫通している。
図5に示されるように、駆動機構100は、ハウジング110、モータ120、減速機構130、および運動変換機構140を備えている。
ハウジング110は、モータ120、減速機構130、および運動変換機構140を支持している。ハウジング110は、複数の部材を含んでいる。複数の部材は、例えばねじ等の不図示の結合具によって結合され、一体化されている。ハウジング110内には、壁部111によって囲まれた収容室Rが設けられている。モータ120、減速機構130、および運動変換機構140は、収容室R内に収容され、壁部111によって覆われている。ハウジング110は、ベースや、支持部材、ケーシング等と称されうる。なお、ハウジング110の構成は、ここで例示されたものには限定されない。
モータ120は、アクチュエータの一例であって、ハウジング121と、ハウジング121内に収容された収容部品と、を有する。収容部品には、例えば、シャフト122の他、ステータや、ロータ、コイル、磁石(不図示)等が含まれる。シャフト122は、ハウジング121から、モータ120の第一の回転中心Ax1に沿ったD1方向(図5の右方)に突出している。モータ120は、制御信号に基づく駆動電力によって駆動され、シャフト122を回転させる。シャフト122は、出力シャフトと称されうる。なお、以下では、説明の便宜上、図5での右方はD1方向の前方と称され、図5での左方はD1方向の後方またはD1方向の反対方向と称される。
減速機構130は、ハウジング110に回転可能に支持された複数のギヤを含む。複数のギヤは、例えば、第一ギヤ131、第二ギヤ132、および第三ギヤ133である。減速機構130は、回転伝達機構と称されうる。
第一ギヤ131は、モータ120のシャフト122と一体に回転する。第一ギヤ131は、ドライブギヤと称されうる。
第二ギヤ132は、第一の回転中心Ax1と平行な第二の回転中心Ax2周りに回転する。第二ギヤ132は、入力ギヤ132aと出力ギヤ132bとを含む。入力ギヤ132aは、第一ギヤ131と噛み合っている。入力ギヤ132aの歯数は、第一ギヤ131の歯数よりも多い。よって、第二ギヤ132は、第一ギヤ131よりも低い回転速度に減速される。出力ギヤ132bは、入力ギヤ132aに対してD1方向の後方(図5では左方)に位置されている。第二ギヤ132は、アイドラギヤと称されうる。
第三ギヤ133は、第一の回転中心Ax1と平行な第三の回転中心Ax3周りに回転する。第三ギヤ133は、第二ギヤ132の出力ギヤ132bと噛み合っている。第三ギヤ133の歯数は、出力ギヤ132bの歯数よりも多い。よって、第三ギヤ133は、第二ギヤ132よりも低い回転速度に減速される。第三ギヤ133は、ドリブンギヤと称されうる。なお、減速機構130の構成は、ここで例示されたものには限定されない。減速機構130は、例えば、ベルトやプーリ等を用いた回転伝達機構のような、ギヤ機構以外の回転伝達機構であってもよい。
運動変換機構140は、回転部材141と、直動部材142とを有している。
回転部材141は、第三の回転中心Ax3回りに回転する。回転部材141は、ハブ141aと、ハブ141aから径方向外方に張り出したフランジ141eと、フランジ141eから軸方向に延びた周壁141dと、を有する。ハブ141aは、D1方向に伸びた筒状に構成されており、当該D1方向にフランジ141eを貫通している。フランジ141eは、ハブ141aのD1方向の中央位置から、第三の回転中心Ax3の径方向に円板状に張り出している。また、周壁141dは、フランジ141eの外縁からD1方向に円筒状に延びている。
周壁141dの外周には、第三ギヤ133の歯が設けられている。すなわち、回転部材141は、第三ギヤ133でもある。第三ギヤ133を軸方向に延びた周壁141dに設けることにより、第三ギヤ133および第二ギヤ132の出力ギヤ132bの面圧を低減することができる。第三ギヤ133の歯が設けられた部位は、被駆動部の一例である。
第一ギヤ131、第二ギヤ132、および第三ギヤ133の少なくとも歯部、あるいは全部は、合成樹脂材料によって構成することができる。ただし、これには限定されず、第一ギヤ131、第二ギヤ132、および第三ギヤ133のうち少なくとも一つは、部分的あるいは全体的に金属材料で構成されてもよい。
フランジ141eのD1方向の前方の端面と、ハウジング110に設けられた筒状部112のD1方向の後方の端部112aとの間には、スラストベアリング143が位置されている。スラストベアリング143は、第三の回転中心Ax3の軸方向の荷重を受ける。スラストベアリング143は、図5の例では、スラストころ軸受であるが、これには限定されない。フランジ141eひいては回転部材141は、ハウジング110に、スラストベアリング143を介して回転可能に支持されている。
ハブ141aは、筒状部112の先端部に収容された円筒状のラジアルベアリング144に挿入されている。ハブ141aひいては回転部材141は、ハウジング110に、ラジアルベアリング144を介して回転可能に支持されている。ラジアルベアリング144は、図5の例では、メタルブッシュであるが、これには限定されない。
回転部材141には、ハブ141aおよびフランジ141eを貫通する円形断面の貫通孔141cが設けられている。貫通孔141cには、雌ねじ部145aが設けられている。
直動部材142は、第三の回転中心Ax3に沿って延び、回転部材141を貫通している。直動部材142は、棒状部142aと、連結部142bと、フランジ142cと、を有する。
棒状部142aは、ハウジング110の第一孔部113a、回転部材141の貫通孔141c、およびハウジング110の筒状部112に設けられた第二孔部113b内に挿入されている。第二孔部113bの断面は、略円形である。第二孔部113bは、第一孔部113aに対して方向D1の前方に位置され、第三の回転中心Ax3の軸方向に沿って延びている。棒状部142aの断面は略円形である。棒状部142aには、回転部材141の雌ねじ部145aと噛み合う雄ねじ部145bが設けられている。
また、筒状部112には、第二孔部113bに面した筒状の内面113cが設けられている。内面113cの断面は、第二孔部113bの長孔状の断面に沿った形状である。内面113cは、第三の回転中心Ax3と直交する方向に延びた平面状の二つのガイド面113ca(図5では、一方のガイド面113caだけが示されている)を有している。二つのガイド面113caは、互いに間隔を空けて位置され、二つのガイド面113caの間に、直動部材142が位置されている。他方、直動部材142の例えば棒状部142aからは、第三の回転中心Ax3の径方向の外方に向けてフランジ142cが突出している。フランジ142cの外周は、内面113cに沿った形状に形成されている。フランジ142cと内面113cとの間には、隙間が設けられ、当該隙間には、グリスが設けられている。フランジ142cとガイド面113caとが当接することにより、フランジ142cひいては直動部材142の第三の回転中心Ax3回りの回転が制限される。また、フランジ142cとガイド面113caとが当接した状態で、ガイド面113caは、フランジ142cひいては直動部材142を第三の回転中心Ax3の軸方向にガイドする。
このような構成において、モータ120のシャフト122の回転が、減速機構130を介して回転部材141に伝達され、回転部材141が回転すると、回転部材141の雌ねじ部145aと直動部材142の雄ねじ部145bとの噛み合い、およびガイド面113caによる直動部材142の回転の制限により、直動部材142は、第三の回転中心Ax3の軸方向に沿って非制動位置Pn(図5)と制動位置(不図示)との間で移動する。
(直動部材の停止制御)
モータ120の回転によって直動部材142がD1方向の前方または後方へ移動している状態で、直動部材142の移動が機械的に制限される等により、直動部材142の移動抵抗が増大すると、回転部材141の回転が制限され、ひいては、モータ120の負荷トルクが増大する。
他方、モータ120の回転によって直動部材142がD1方向の前方または後方へ移動している状態で、直動部材142の移動の機械的な制限が解除される等により、直動部材142の移動抵抗が減少すると、回転部材141の回転の制限が解除され、ひいては、モータ120の負荷トルクが減少する。
また、モータ120の負荷トルクは、モータ120に印加される電流(駆動電流)により、検出することができる。
そこで、本実施形態では、駆動機構100は、直動部材142の位置に応じて直動部材142に作用する抵抗力が変化するよう、ひいては、直動部材142の位置に応じてモータ120の電流値が変化するように、構成される。これにより、制御部123は、モータ120の電流値あるいは電流値の変化に基づく停止制御を実行することによって、直動部材142を、所定位置に停止するよう制御することができる。ここに、電流値の変化とは、例えば、電流値の時間変化率、電流値の時間微分、電流値の履歴、あるいは直動部材142の変位に対する電流値の変化率等である。
(モータの負荷トルクを変化させる機構)
図5に示されるように、ハウジング110の筒状部112からは、内向きのフランジ112bが、第三の回転中心Ax3の径方向内方に突出している。直動部材142の棒状部142aは、フランジ112bの内側の開口部(貫通孔)を貫通している。
筒状部112内には、直動部材142のフランジ142cと、ハウジング110のフランジ112bとの間に、コイルスプリング151が位置されている。コイルスプリング151の巻回中心は、第三の回転中心Ax3に沿っており、棒状部142aは、コイルスプリング151のコイル内を貫通している。換言すれば、コイルスプリング151は、第三の回転中心Ax3に沿って延びる螺旋状に構成され、棒状部142aの周囲に、隙間をあけて巻かれている。本実施形態では、駆動機構100は、コイルスプリング151から直動部材142に作用する弾性力が、直動部材142の位置によって変化するよう、構成される。コイルスプリング151は、弾性部材の一例である。コイルスプリング151は、付勢部材や、反発部材と称されうる。弾性部材は、コイルスプリング151には限定されず、例えばエラストマ等、コイルスプリング以外の弾性部材であってもよい。また、フランジ112b,142cは、壁部とも称されうる。
図5に示されるように、コイルスプリング151の第一端部151a(前端)は、フランジ142cと固定されている。第二端部151bとフランジ142cとは、例えば、機械的結合や溶接等により、固定されうる。
また、図5に示されるように、直動部材142が非制動位置Pnに位置されている状態で、コイルスプリング151の第二端部151b(後端)とフランジ112bとは離間している。すなわち、フランジ142cとフランジ112bとの間の長さは、コイルスプリング151の自由状態Sfにおける長さよりも長い。
図7は、駆動機構100の断面図であって、直動部材142を非制動位置Pnから制動位置Pbに向けて動かす途中の状態での図、図8は、駆動機構100の断面図であって、直動部材142を制動位置Pbから非制動位置Pnに向けて動かす途中の状態での図である。また、図9は、直動部材142が非制動位置Pnから制動位置Pbに向けて動く場合の、直動部材142の変位とブレーキトルクおよびモータ120の駆動電流との関係を示す図であり、図10は、直動部材142が制動位置Pbから非制動位置Pnに向けて動く場合の、モータ120の駆動電流の経時変化を示す図である。
(制動時におけるモータの停止)
図7に示されるように、直動部材142が、非制動位置Pnから制動位置Pbに動く途中で、自由状態のコイルスプリング151の第二端部151bがフランジ112bと接触する。図7における直動部材142の位置は、接触位置Pcと称されうる。コイルスプリング151の圧縮は、直動部材142が接触位置Pcに到達した時点から開始され、コイルスプリング151は、それ以降、すなわち、直動部材142が接触位置Pcから制動位置Pbに向けて移動するまでの間、フランジ112bとフランジ142cとに、互いに離れる方向の弾性反発力(圧縮反力)を与える。
この場合、直動部材142が接触位置Pcに到達する前後で、フランジ142cに与えられる第三の回転中心Ax3の軸方向の力、ひいては直動部材142の移動抵抗、ひいてはモータ120の駆動電流の変化率が変化する。具体的には、接触位置Pcに到達する前後で、駆動電流の変化率は増大する。
そこで、制御部123は、直動部材142が非制動位置Pnから制動位置Pbに向けて動くように(動く回転方向に)モータ120を回転制御している状態で、図9に示されるように、駆動電流の急変Du(急増)の検出をトリガとして(第一の停止条件)、モータ120を停止する。ここに、駆動電流の急変Duとは、駆動電流の変化率(例えば、電流値の時間変化率、電流値の時間微分、電流値の履歴、あるいは直動部材142の変位に対する電流値の変化率等)が、閾値以上である状態、である。また、制御部123は、駆動電流が閾値Ith1を超えたことをトリガとして(第二の停止条件)、モータ120を停止する。制御部123は、第一の停止条件または第二の停止条件のうちいずれか一方が満たされた場合に、モータ120を停止する。
図9の駆動電流のグラフにおいて、実線は、駆動機構100の個体差や環境条件によるばらつきの範囲において駆動電流に対する直動部材142の変位量が最も大きくなる場合を示している。この場合、駆動電流が閾値Ith1に到達する前に、直動部材142が接触位置Pcに到達し、駆動電流の急変Duが現れる。よって、制御部123は、第一の停止条件によって、モータ120を停止する。ブレーキ装置2および駆動機構100は、直動部材142が非制動位置Pnから接触位置Pcまで移動した場合にブレーキ装置2において生じるブレーキトルクTb1が必要最低限のブレーキトルク以上となるよう、構成されている。
また、図9の駆動電流のグラフにおいて、一点鎖線は、駆動機構100の個体差や環境条件によるばらつきの範囲において駆動電流に対する直動部材142の変位量が最も小さくなる場合を示している。この場合、直動部材142の変位の単位長さあたりの駆動電流の増加量が比較的大きいため、駆動電流の急変Duが現れることなく、すなわち、直動部材142が接触位置Pcに到達する前に、駆動電流が閾値Ith1に到達する。よって、制御部123は、第二の停止条件によって、モータ120を停止する。ブレーキ装置2および駆動機構100は、直動部材142が非制動位置Pnから駆動電流が閾値Ith1となる位置(不図示)まで移動した場合にブレーキ装置2において生じるブレーキトルクTb2が必要最低限のブレーキトルク以上となるよう、構成されている。なお、図9は、ブレーキトルクTb1とブレーキトルクTb2が略同じ値となるよう設定されているが、これには限定されない。
また、図9のグラフにおいて、破線は、直動部材142が非制動位置Pnから制動位置Pbに向かう途中でコイルスプリング151が圧縮されず、駆動電流が閾値Ith1に到達したことをトリガとしてモータ120が停止される構成(比較例)における駆動電流の経時変化を示している。図9に示されるように、本実施形態の制動位置PbにおけるブレーキトルクTb1(Tb2)は、比較例の制動位置PbにおけるブレーキトルクTb0よりも、差分ΔTbだけ小さい。以上のように、本実施形態によれば、例えば、駆動電流に対応した直動部材142の変位量が最も大きくなる条件においても、制動状態におけるブレーキトルクをより小さく設定することが可能となる。
なお、上述した実線の場合において、第一の停止条件のバックアップとして、あるいは第一の停止条件に代えて、第二の停止条件(駆動電流が閾値Ith1を超えたこと)によってモータ120を停止させるようにしてもよい。これによれば、上述の破線の場合(比較例)と比較して、制動位置Pbにおけるブレーキトルクをより小さくすることができる。
(解除時におけるモータの停止)
本実施形態では、コイルスプリング151の第二端部151bおよびフランジ112bのうち少なくとも一方が磁化されるとともに、他方が磁性体で構成されている。すなわち、第二端部151bとフランジ112bとは、それらの間に作用する磁力により解除可能に(離間可能に)接続されている。よって、図8に示されるように、直動部材142が制動位置Pbから非制動位置Pnに向けて動く途中において、第二端部151bとフランジ112bとは、磁力によって結合され、コイルスプリング151は、フランジ112bとフランジ142cとによって自由状態Sf(図5,7参照)を超えて引っ張られ、引張状態Seとなる。図8に示される直動部材142の位置は、引張限界位置Peである。すなわち、コイルスプリング151は、直動部材142が制動位置Pbから引張限界位置Peに到達するまでの間、フランジ112b,142cによって引っ張られる。換言すれば、コイルスプリング151は、直動部材142が制動位置Pbから引張限界位置Peに向けて移動するまでの間、フランジ112bとフランジ142cとに、互いに近付く方向の弾性反発力(引張反力)を与える。引張限界位置Peは、当該引張限界位置Peにおけるコイルスプリング151の弾性力が第二端部151bとフランジ112bとの磁力と等しくなる位置である。直動部材142が引張限界位置Peを超えた時点で、第二端部151bとフランジ112bとが離間し、コイルスプリング151は自由状態Sfとなる。
この場合も、直動部材142が引張限界位置Peに到達する前後で、フランジ142cに与えられる第三の回転中心Ax3の軸方向の力、ひいては直動部材142の移動抵抗、ひいてはモータ120の駆動電流の変化率が変化する。具体的には、引張限界位置Peに到達する前後で、駆動電流の変化率は減少する。
そこで、制御部123は、直動部材142が制動位置Pbから非制動位置Pnに向けて動くように(動く回転方向に)モータ120を回転制御している状態で、図10に示されるように、駆動電流の急変Dd(急減)の検出をトリガとして(第三の停止条件)、モータ120を停止する。
図10のグラフにおいて、実線は、本実施形態による駆動電流の経時変化を示している。また、破線は、非制動位置Pnにおけるコイルスプリングの圧縮によるモータ120の負荷トルクの増大を検知する構成(比較例)における駆動電流の経時変化を示している。図10に示されるように、比較例では、駆動電流が上昇した時刻teでモータ120が停止されるのに対し、本実施形態では、駆動電流の急変Ddにより駆動電流が低下した時刻t1でモータ120が停止されるため、比較例と比べて、駆動電流がΔInだけ小さい。停止時点でのモータ120の駆動電流、ひいてはモータ120の負荷トルクが大きいほど、直動部材142を非制動位置Pnから制動位置Pbに向けて動かし始める際の負荷トルクが大きい。すなわち、本実施形態によれば、解除状態となる時点でのモータ120の負荷トルクが低減されるため、解除状態からモータ120の回転を開始する際のモータ120の負荷トルクを低減することができる。本実施形態によれば、例えば、第二端部151bとフランジ112bとの解除可能な接続構造を、磁石によって、比較的簡素な構成として実現できる。
(第2実施形態)
図11に示される第2実施形態の駆動機構100Aは、第1実施形態の駆動機構100と同様の構成を備えている。よって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の構成に基づく同様の結果が得られる。
ただし、本実施形態では、コイルスプリング151の第二端部151bとフランジ112bとが、例えば、機械的結合や溶接等により、固定されている。他方、コイルスプリング151の第一端部151a(前端)とフランジ142cとが、第一端部151aおよびフランジ142cの少なくともいずれか一方の弾性変形を伴って接続状態と離間状態とを切替可能な着脱機構142dを介して、接続されている。着脱機構142dは、コイルスプリング151の第一端部151aの外周部および端部を、着脱可能に保持する。着脱機構142dは、スナップファスナあるいはスナップフィット機構とも称されうる。よって、本実施形態によれば、例えば、第一端部151aとフランジ142cとの解除可能な接続構造を、弾性変形を伴う構成によって、比較的簡素な構成として実現できる。
(第1変形例)
図12に示される第1変形例の駆動機構100Bは、第2実施形態の駆動機構100Aと同様の構成を備えている。よって、本変形例によっても、上記第2実施形態と同様の構成に基づく同様の結果が得られる。
ただし、本変形例では、着脱機構142dは、コイルスプリング151の第一端部151aの内周部および端部を、着脱可能に保持する。着脱機構142dは、スナップファスナ、スナップフィット機構等とも称されうる。
第2実施形態および第1変形例によれば、磁石を用いることなく、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第2変形例)
図13に示される第1変形例の駆動機構100Cは、第1実施形態の駆動機構100と同様の構成を備えている。よって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の構成に基づく同様の結果が得られる。
ただし、本変形例では、コイルスプリング151の第二端部151bがフランジ112bと固定され、コイルスプリング151の第一端部151aとフランジ142cとが磁力により解除可能に接続されている。
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
例えば、上記実施形態では、ブレーキ装置2は、リーディングトレーリング式のドラムブレーキとして構成されたが、本発明は他の形式のブレーキ装置としても構成することができる。また、一のアクチュエータによるディスクブレーキと他のアクチュエータによるドラムブレーキとを有するブレーキ装置の、当該他のアクチュエータに対応した構成として、本発明を実施することが可能である。
また、上記実施形態では、制動部材を移動させる作動部材がケーブル82である構成が例示されたが、作動部材は、ロッドやレバーなど、ケーブル82以外のものであってもよい。また、作動部材は、引っ張るのではなく押すことにより、制動部材を移動させてもよい。また、弾性部材とハウジングとが、弾性部材およびハウジングのうち少なくとも一方の弾性変形を伴って解除可能に接続されてもよい。
1…ホイール、2…ブレーキ装置(車両用ブレーキ)、3…ブレーキシュー(制動部材)、110…ハウジング、120…モータ、123…制御部、141…回転部材、142…直動部材、151…コイルスプリング(弾性部材)、151a…第一端部(一端または他端)、151b…第二端部(一端または他端)、Pb…制動位置、Pn…非制動位置(解除位置)、Sf…自由状態。

Claims (4)

  1. ハウジングと、
    モータと、
    前記ハウジング内に収容され、前記モータによって回転される回転部材と、
    前記ハウジング内に収容され、ホイールを制動する制動部材と連結され、前記回転部材の回転に伴って、前記制動部材が前記ホイールを制動する状態となる制動位置と、前記制動部材が前記ホイールの制動を解除する状態となる解除位置と、の間で直動する直動部材と、
    前記直動部材の移動に応じた弾性的な伸縮により前記直動部材に弾性力を与えて前記モータの回転負荷を変化させる弾性部材と、
    前記モータの電流値の変化率に基づいて前記モータを停止する制御部と、
    を備え、
    前記直動部材が前記解除位置に配置された状態では、前記弾性部材は自由状態であり、
    前記直動部材は、前記解除位置から前記制動位置に向かう場合に、前記制動位置に到達する前に前記ハウジングとの間で前記弾性部材の圧縮を開始して前記制動位置に到達するまで前記弾性部材を圧縮する、車両用ブレーキ。
  2. 前記ハウジングおよび前記直動部材のうち一方に前記弾性部材の一端が固定され、前記ハウジングおよび前記直動部材のうち他方に前記弾性部材の他端が解除可能に接続され、
    前記他端は、前記弾性部材の所定長さ以内の引張状態では前記他方と接続され、前記所定長さを超えた引張状態では前記他方との接続が解除され、
    前記直動部材は、前記制動位置から前記解除位置に向かう場合に、前記ハウジングとの間で前記弾性部材を引っ張り、
    前記直動部材が前記解除位置に到達する前に前記弾性部材が前記所定長さを超えた引張状態となって前記他端と前記ハウジングおよび前記直動部材のうち他方との接続が解除される、請求項1に記載の車両用ブレーキ。
  3. 前記他端と前記ハウジングおよび前記直動部材のうち他方とが、磁力によって接続された、請求項2に記載の車両用ブレーキ。
  4. 前記他端と前記ハウジングおよび前記直動部材のうち他方とのうち少なくとも一方の弾性変形を伴って前記他端と前記他方との接続状態と離間状態とが切り替わるよう構成された、請求項2に記載の車両用ブレーキ。
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