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JP2017221001A - 同期電動機の制御装置 - Google Patents

同期電動機の制御装置 Download PDF

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JP2017221001A
JP2017221001A JP2016112539A JP2016112539A JP2017221001A JP 2017221001 A JP2017221001 A JP 2017221001A JP 2016112539 A JP2016112539 A JP 2016112539A JP 2016112539 A JP2016112539 A JP 2016112539A JP 2017221001 A JP2017221001 A JP 2017221001A
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洋一郎 中島
Yoichiro Nakajima
洋一郎 中島
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Sanken Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】回転子の初期位相を確定して、センサレスで確実に始動させることができる同期電動機の制御装置を提供する。【解決手段】相選択信号sで選択された、PMモータ1に流れるいずれか1相の電流をフィードバック電流Ifbとして検出するフィードバック電流検出部(U相電流センサ3u、W相電流センサ3w、V相電流演算部19、フィードバック電流選択部24)と、相電流指令値I*とフィードバック電流Ifbとに基づいて相電圧指令値V*を演算する相電圧指令演算部(相電流偏差演算部25、相電流PI演算部26)と、相選択信号sによって選択された相を相電圧指令値V*とする3相電圧指令値を演算する3相電圧指令値演算部と、前記相選択信号に応じて設定されている初期位相θ0を出力する初期位相選択部27とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、同期電動機の制御装置に関する。
永久磁石形同期電動機(以下、PMモータと称す)は、回転子の磁極位置に対して90度の位相差を持つ電流を流すことで、トルクを発生させて回転制御を行う。このためPMモータの制御には、回転子磁極位置を検出する必要がある。しかし回転子磁極位置を検出するセンサは、設置環境やコストの面で不利となるため、近年では、回転子磁極位置のセンサレス制御方法が提案されている。
PMモータが高速回転する場合は、推定演算に必要な逆起電力が大きく回転子位置の推定演算が比較的容易で、実用的な精度によるセンサレス制御方法が確立されている。一方始動時を含む低速でのセンサレス制御は、逆起電力が小さいため、推定精度の誤差が大きくなる。特に始動時には回転子位置の誤差によって起動トルク不足や脱調によりPMモータが始動できないことがあった。
そこで、PMモータのセンサレス始動方法では高調波印加によるインダクタンス変化を利用した方法が提案されている(例えば特許文献1)。また、適当なd軸又はq軸の電流指令値を与えて、始動時に速度0のまま直流電流を流して特定の位置に回転子を引き込む同期引き込み方式が知られている(例えば特許文献2)。
特開2016−039774号公報 特開2008−245411号公報
しかしながら、特許文献1では、d軸インダクタンスとq軸インダクタンスの差(突極性)を利用するため、突極形のPMモータ(IPMモータ)でないと適用しづらいといった問題点があった。また、特許文献2では、非突極形PMモータ(SPMモータ)でも起動可能であるが、dq座標上での電流制御が必要になるため、検出電流の回転座標変換で位相推定誤差の影響を受けやすい問題があった。
本発明の目的は、従来技術の上記課題を解決し、モータパラメータや位相推定誤差に影響されずに高い精度で回転子の初期位相を確定して、センサレスで確実に始動させることができる同期電動機の制御装置を提供することにある。
本発明の同期電動機の制御装置は、同期電動機を駆動するインバータ回路を3相電圧指令値で制御する同期電動機の制御装置であって、相選択信号で選択された、前記同期電動機に流れるいずれか1相の電流をフィードバック電流として検出するフィードバック電流検出部と、相電流指令値と前記フィードバック電流とに基づいて相電圧指令値を演算する相電圧指令演算部と、前記相選択信号によって選択された相を前記相電圧指令値とする前記3相電圧指令値を演算する3相電圧指令値演算部と、前記相選択信号に応じて設定されている初期位相を出力する初期位相選択部とを具備することを特徴とする。
さらに、本発明の同期電動機の制御装置において、前記フィードバック電流検出部、前記相電圧指令演算部、前記3相電圧指令値演算部及び前記初期位相選択部による始動時相電流制御で、回転子位置を前記初期位相に固定した後、回転子磁極位置のセンサレス制御を実行しても良い。
さらに、本発明の同期電動機の制御装置において、前記3相電圧指令値演算部は、前記相選択信号によって選択されなかった相を、前記相電圧指令値を−1/2した値とする前記3相電圧指令値を演算しても良い。
さらに、本発明の同期電動機の制御装置において、U相巻線に電流を流したときに発生した磁束の向きを基準とすると、前記初期位相選択部は、前記相選択信号によってU相が選択されると前記初期位相として90degを、前記相選択信号によってV相が選択されると前記初期位相として210degを、前記相選択信号によってW相が選択されると前記初期位相として330degをそれぞれ出力しても良い。
本発明によれば、3相のうち1相の電流を制御することで、PMモータの回転子位置を所定の位置に固定することが可能となる。その結果、既知の回転子位置から起動することができるため、回転子位置検出器を設置しなくても確実かつ円滑にPMモータを始動させることができるという効果を奏する。
本発明に係る同期電動機の制御装置の実施の形態の回路構成を示す回路構成図である。 図1に示す3相電圧指令値選択部の構成を示す回路構成図である。 図2に示す変換テーブルを示す図である。 始動時相電流制御においてU相電流を制御した時の回転子引き込み位置を示す図である。 始動時相電流制御においてV相電流を制御した時の回転子引き込み位置を示す図である。 始動時相電流制御においてW相電流を制御した時の回転子引き込み位置を示す図である。
次に、本発明の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
本実施の形態は、同期電動機として永久磁石形同期電動機(以下、PMモータ1と称す)を駆動制御する制御装置であり、図1を参照すると、インバータ回路2と、U相電流センサ3u,W相電流センサ3wと、制御部10とを備えている。電源は、3相交流+ダイオード整流による直流電源であり、3相交流電源5をダイオードブリッジ回路6により整流し、平滑コンデンサ7によりリップルを除去した直流電圧Vdcがインバータ回路2に供給され、インバータ回路2で可変電圧、可変周波数の3相交流を出力してPMモータ1に印加するように構成されている。
インバータ回路2は、ブリッジ接続されたスイッチ素子Q1〜Q6から構成されている。スイッチ素子Q1〜Q6としては、NPNバイポーラトランジスタや、FET(Field Effect Transistor)を用いることもでき、また、トランジスタの代わりにIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)や、サイリスタを用いることもできる。
U相電流センサ3uは、PMモータ1のU相巻線に流れる電流の電流値を、W相電流センサ3wは、PMモータ1のW相巻線に流れる電流の電流値をそれぞれ検出するモータ電流検出手段である。なお、U相電流センサ3uとW相電流センサ3wとしては、コイルとホール素子とによって構成された電流センサや、シャント抵抗を用いることができる。
制御部10は、速度指令値ω を目標に、ベクトル制御に基づいてU相、V相、W相の3相電圧指令値V 、V 、V を生成し、生成した3相電圧指令値V 、V 、V をインバータ回路2に供給する電圧指令値供給手段である。なお、いかに示す制御部10の各機能は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成されたコンピュータと、ROM、RAM等に格納されたプログラムとによって実現される。
制御部10は、d軸電流偏差演算部11と、d軸電流PI演算部12と、速度偏差演算部13と、速度PI演算部14と、q軸電流偏差演算部15と、q軸電流PI演算部16と、dq軸/2相座標変換部17と、3相電圧指令値選択部18と、V相電流演算部19と、3相/2相座標変換部20と、2相/dq軸座標変換部21と、回転子位置推定部22と、PWMゲート信号生成器23と、フィードバック電流選択部24と、相電流偏差演算部25と、相電流PI演算部26と、初期位相選択部27とを備えている。
制御部10は、PMモータ1の始動時に、3相電圧指令値選択部18と、PWMゲート信号生成器23と、フィードバック電流選択部24と、相電流偏差演算部25と、相電流PI演算部26と、初期位相選択部27とを動作させる始動時相電流制御を実行することで、PMモータ1の回転子位置を所定の位置に固定し、既知の回転子位置から始動させる。
d軸電流偏差演算部11は、ユーザーによって設定されたd軸電流設定値I と、2相/dq軸座標変換部21から出力されたd軸電流値Iとの差分をd軸電流偏差として演算する減算器である。
d軸電流PI演算部12は、d軸電流偏差演算部11によって演算されたd軸電流偏差にPI演算(比例積分演算)を施し、2相/dq軸座標変換部21から出力されるd軸電流値Iが、d軸電流設定値I に一致するような電圧を指示するd軸電圧指令値V を演算する。
速度偏差演算部13は、外部から供給されたモータ速度指令値ω と、回転子位置推定部22によって推定された速度推定値ωとの差分をモータ速度偏差として演算する減算器である。
速度PI演算部14と、速度偏差演算部13によって演算されたモータ速度偏差にPI演算(比例積分演算)を施し、ゲイン調整を行うことで、q軸電流指令値I を演算し、求めたq軸電流指令値I をq軸電流偏差演算部15に出力する。
q軸電流偏差演算部15は、q軸電流換算ゲイン調整部16から出力されたq軸電流指令値I と、2相/dq軸座標変換部20から出力されたq軸電流値Iとの差分をq軸電流偏差として演算する減算器である。
q軸電流PI演算部16は、q軸電流偏差演算部15によって演算されたq軸電流偏差にPI演算(比例積分演算)を施し、2相/dq軸座標変換部21から出力されたq軸電流値Iが、q軸電流換算ゲイン調整部16から出力されたq軸電流指令値I に一致するような電圧を指示するq軸電圧指令値V を演算する。
dq軸/2相座標変換部17は、d軸電流PI演算部12によって演算されたd軸電圧指令V と、q軸電流PI演算部16によって演算されたq軸電圧指令値V とを、回転子位置推定部22によって推定された位相角θに基づいてα軸、β軸の2相電圧指令値Vα 、Vβ に変換する。
3相電圧指令値選択部18は、図2を参照すると、変換テーブル181と、3相電圧指令値演算部182と、2相/3相座標変換部183と、選択スイッチ184とからなる。
変換テーブル181は、図3を参照すると、相電流PI演算部26から出力される相電圧指令値V*と、U相とV相とW相とのいずれかを選択する相選択信号sとに対応する3相電圧指令値V 、V 、V が設定されている。なお、相選択信号sは、始動時相電流制御と、通常の回転制御である回転子磁極位置のセンサレス制御とを選択する機能を有すると共に、始動時相電流制御において電流を制御する相を選択する機能とを有している。本実施の形態では、相選択信号sは「0〜3」までの値で変化し、相選択信号sが「0」に設定された場合、通常の回転制御が実行され、相選択信号sが「1〜3」のいずれかの値に設定された場合、始動時相電流制御が実行される。また、相選択信号sが「1」に設定された場合、U相の電流で始動時相電流制御が実行され、相選択信号sが「2」に設定された場合、V相の電流で始動時相電流制御が実行され、相選択信号sが「3」に設定された場合、W相の電流で始動時相電流制御が実行される。
3相電圧指令値演算部182は、変換テーブル181を用いて、相電流PI演算部26から出力される相電圧指令値Vと、U相とV相とW相とのいずれかを選択する相選択信号sとに基づいて、U相の電圧指令値V 、V相の電圧指令値V 、W相の電圧指令値V をそれぞれ演算する。
2相/3相座標変換部183は、dq軸/2相座標変換部17によって変換されたα軸、β軸の2相電圧指令値Vα 、Vβ に基づいて、U相の電圧指令値V 、V相の電圧指令値V 、W相の電圧指令値V をそれぞれ演算し、求めたU相の電圧指令値V 、V相の電圧指令値V 、W相の電圧指令値V を出力する。
選択スイッチ184は、相選択信号sが「1〜3」のいずれかの値に設定されると、3相電圧指令値演算部182から出力されるU相の電圧指令値Vu*、V相の電圧指令値Vv*、W相の電圧指令値Vw*をPWMゲート信号生成器23に出力し、相選択信号sが「0」に設定されると、2相/3相座標変換部183から出力されるU相の電圧指令値Vu*、V相の電圧指令値Vv*、W相の電圧指令値Vw*をPWMゲート信号生成器23に出力する。なお、相選択信号sは、始動時相電流制御において、3相電圧指令値選択部18と共に、フィードバック電流選択部24と、初期位相選択部27とに入力される。
V相電流演算部19は、3相平衡条件の下で、U相電流センサ3uによって求められたU相の電流値Iと、W相電流センサ3wよって求められたW相の電流値Iとに基づいて、V相の電流値Iを演算する減算器である。
3相/2相座標変換部20は、U相電流センサ3uによって検出されたU相の電流値Iと、W相電流センサ3wによって検出されたW相の電流値Iと、V相電流演算部19によって求められたV相の電流値Iとを、α軸、β軸の2相電圧指令値Vα、Vβに変換する。
2相/dq軸座標変換部21は、3相/2相座標変換部20によって変換された2相電圧指令値Vα、Vβを、回転子位置推定部22によって求められた電気角θに基づいて、PMモータ1の回転子と同期して回る回転座標系のd軸上のd軸電流値I、q軸上のq軸電流値Iに変換し、求めたd軸電流値Iをd軸電流偏差演算部11に、求めたq軸電流値Iをq軸電流偏差演算部15にそれぞれ出力する。
回転子位置推定部22は、dq軸/2相座標変換器17から出力される2相電圧指令値Vα 、Vβ と、3相/2相座標変換器20から出力される2相電流iα、iβとに基づいて速度推定値ωを生成し、生成した速度推定値ωを速度偏差演算部13に出力する。また、回転子位置推定部22は、また、回転子位置推定部22は、生成した速度推定値ωと、d軸電流設定値I と、速度PI演算部14で演算されたq軸電流指令値I とに基づいて電気角θを生成し、生成した電気角θをdq軸/2相座標変換部17と2相/dq軸座標変換部21とに出力する。なお、電気角θは、固定子の巻線軸、例えば、U相の巻線軸を基準軸として、その基準軸と回転子の回転子軸との回転角を表す。また、速度推定値ωは、PMモータ1の回転軸の推定された回転角速度である。
PWMゲート信号生成器23は、3相電圧指令値選択部18から出力されたU相の電圧指令値V 、V相の電圧指令値V 、W相の電圧指令値V に基づいて、インバータ回路2のスイッチ素子Q1〜Q6をオン/オフするインバータゲート信号を生成して、インバータ回路2を駆動する。
フィードバック電流選択部24は、相選択信号sが「1〜3」のいずれかの値に設定された場合、相選択信号sによって選択された、U相電流センサ3uによって求められたU相の電流値Iと、W相電流センサ3wよって求められたW相の電流値Iと、V相電流演算部19によって演算されたV相の電流値Iとのいずれかをフィードバック電流Ifbとして設定し、設定したフィードバック電流Ifbを相電流偏差演算部25に出力する。相選択信号sが「1」に設定された場合、U相の電流値Iが、相選択信号sが「2」に設定された場合、V相の電流値Iが、相選択信号sが「3」に設定された場合、W相の電流値Iがそれぞれ選択される。始動時相電流制御では、相選択信号sで選択した1相の電流に直流を流すよう制御する。なお、一般に汎用インバータでは出力の電流センサは2相分(U相電流センサ3u、W相電流センサ3w)あるので、相選択信号sによって電流センサが付けられている相(U相、W相)を選択し、相電流を制御するのが望ましいが、残りの相(W相)の電流も3相平衡の条件で計算することが可能なため、3相あるうちのどの相を選択しても構わない。
相電流偏差演算部25は、設定された相電流指令値Iと、フィードバック電流Ifbとの差分を相電流偏差として演算する減算器である。なお、相電流指令値Iは、PMモータ1の定格電流範囲内であれば、任意に設定可能である。特に大きな慣性を有し、起動トルクが必要となる場合は、相電流指令値Iを定格電流ぎりぎりまで設定することで、大きい起動トルクを得られる。
相電流PI演算部26は、相電流偏差によって演算された相電流偏差にPI演算(比例積分演算)を施すことで相電圧指令値Vを演算し、演算した相電圧指令値Vを3相電圧指令値選択部18の3相電圧指令値演算部182に出力する。
初期位相選択部27は、相選択信号sに応じて設定されている初期位相θ0を回転子位置推定部22に出力する。
次に、制御部10による始動時相電流制御について図4乃至図6を参照して説明する。
PMモータ1の始動時には、相選択信号sが「1〜3」のいずれかの値に設定されると共に、制御部10に相電流指令値Iが入力され、制御部10は、相選択信号sと相電流指令値Iとに基づいて始動時相電流制御を実行し、PMモータ1の回転子位置を所定の位置に固定する。なお、相電流指令値Iとd軸電流設定値I とに共通の値を用いるようにしても良い。また、制御部10による始動時相電流制御の継続時間は、PMモータ1の回転子位置が所定の位置に固定されるまでに要する時間以上に設定される。例えば、慣性が大きい場合、所定の位置に回転子位置固定されるまで時間を要する場合があるが、始動時相電流制御の継続時間を長く設定することで慣性の大きいモータにも対応可能である。
相選択信号sが「1〜3」のいずれかの値に設定されると、選択スイッチ184は、3相電圧指令値演算部182から出力されるU相の電圧指令値V 、V相の電圧指令値V 、W相の電圧指令値V をPWMゲート信号生成器23に出力する。
3相電圧指令値演算部182は、図3に示す変換テーブル181を用いて、相選択信号sによって選択された相の電圧指令値を相電圧指令値Vとし、相選択信号sによって選択されなかった相の電圧指令値を相電圧指令値Vを−1/2した値とする。
これにより、相選択信号sによって選択された相には相電圧指令値Vに対応する電流Iが、相選択信号sによって選択されなかった相には相電圧指令値Vを−1/2した値に対応する電流−I/2が流れる。
図4には、相選択信号sが「1」に設定されてU相が選択された場合に始動時相電流制御でPMモータ1に流れる電流が示されている。相選択信号sによってU相が選択されると、U相巻線には、相電圧指令値Vに対応する電流Iが、V相、W相には相電圧指令値Vを−1/2した値に対応する電流−I/2がそれぞれ流れる。これにより、PMモータ1の固定子巻線には、図4に矢印で示す方向に磁束が発生する。なお、一般的に、U相巻線に電流を流したときに発生した磁束の向きが0degとして定義される。従って、PMモータ1の回転子位置は、相選択信号sによってU相が選択されると、90degに固定される。
図5には、相選択信号sが「2」に設定されてV相が選択された場合に始動時相電流制御でPMモータ1に流れる電流が示されている。相選択信号sによってV相が選択されると、V相巻線には、相電圧指令値Vに対応する電流Iが、U相、W相には相電圧指令値Vを−1/2した値に対応する電流−I/2がそれぞれ流れる。これにより、PMモータ1の固定子巻線には、図5に矢印で示す方向に磁束が発生する。従って、PMモータ1の回転子位置は、相選択信号sによってV相が選択されると、210degに固定される。
図6には、相選択信号sが「3」に設定されてW相が選択された場合に始動時相電流制御でPMモータ1に流れる電流が示されている。相選択信号sによってW相が選択されると、W相巻線には、相電圧指令値Vに対応する電流Iが、U相、V相には相電圧指令値Vを−1/2した値に対応する電流−I/2がそれぞれ流れる。これにより、PMモータ1の固定子巻線には、図6に矢印で示す方向に磁束が発生する。従って、PMモータ1の回転子位置は、相選択信号sによってW相が選択されると、330degに固定される。
初期位相選択部27には、U相、V相、W相に対応する初期位相θ0として90deg、210deg、330degがそれぞれ設定されている。そして、初期位相選択部27は、相選択信号sによってU相が選択されると、初期位相θ0として90degを、相選択信号sによってV相が選択されると、初期位相θ0として210degを、相選択信号sによってW相が選択されると、初期位相θ0として330degをそれぞれ回転子位置推定部22に出力する。
その後、相選択信号sが「0」に設定されると、3相電圧指令値選択部18の選択スイッチ184は、2相/3相座標変換部183から出力されるU相の電圧指令値Vu*、V相の電圧指令値Vv*、W相の電圧指令値Vw*をPWMゲート信号生成器23に出力する。これにより、所定の位置に回転子位置が固定された状態を初期位相θ0として、入力される速度指令値ω とd軸電流設定値I とに基づく、通常の回転制御である回転子磁極位置のセンサレス制御が開始される。
なお、始動時相電流制御から通常の回転制御への切り替えは、制御部10に始動時相電流制御を継続する継続時間を設定しておき、制御部10に設定された継続時間が経過したタイミングを行うようにしても良く、相選択信号s以外の外部信号に基づくタイミングで行うようにしても良い。
以上のように、本実施の形態によれば、同期電動機であるPMモータ1を駆動するインバータ回路2を3相電圧指令値V 、V 、V で制御する同期電動機の制御部10であって、相選択信号sで選択された、PMモータ1に流れるいずれか1相の電流をフィードバック電流Ifbとして検出するフィードバック電流検出部(U相電流センサ3u、W相電流センサ3w、V相電流演算部19、フィードバック電流選択部24)と、相電流指令値Iとフィードバック電流Ifbとに基づいて相電圧指令値Vを演算する相電圧指令演算部(相電流偏差演算部25、相電流PI演算部26)と、相選択信号sによって選択された相を相電圧指令値Vとする3相電圧指令値V 、V 、V を演算する3相電圧指令値演算部182と、前記相選択信号に応じて設定されている初期位相θ0を出力する初期位相選択部27とを備えている。
さらに、本実施の形態によれば、始動時相電流制御で回転子位置を初期位相θ0に固定した後、回転子磁極位置のセンサレス制御を実行する。
さらに、本実施の形態によれば、始動時相電流制御において、3相電圧指令値演算部182は、相選択信号sによって選択されなかった相を、相電圧指令値Vを−1/2した値とする3相電圧指令値V 、V 、V を演算する。
さらに、本実施の形態によれば、U相巻線に電流を流したときに発生した磁束の向きを基準とすると、初期位相選択部27は、相選択信号sによってU相が選択されると初期位相θ0として90degを、相選択信号sによってV相が選択されると初期位相θ0として210degを、相選択信号sによってW相が選択されると初期位相θ0として330degをそれぞれ出力する。
これらの構成により、3相のうち1相の電流を制御することで、PMモータ1の回転子位置を所定の位置に固定することが可能となる。その結果、既知の回転子位置から起動することができるため、回転子位置検出器を設置しなくても確実かつ円滑にPMモータ1を始動することができる。また相電流を直接制御することから、モータパラメータや推定位相の誤差の影響を受けないといった特徴を有する。
以上、本発明を具体的な実施形態で説明したが、上記実施形態は一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更して実施できることは言うまでも無い。
1 PMモータ
2 インバータ回路
3u U相電流センサ
3w W相電流センサ
5 3相交流電源
6 ダイオードブリッジ回路
7 平滑コンデンサ
10 制御部
11 d軸電流偏差演算部
12 d軸電流PI演算部
13 速度偏差演算部
14 速度PI演算部
15 q軸電流偏差演算部
16 q軸電流PI演算部
17 dq軸/2相座標変換部
18 3相電圧指令値選択部
19 V相電流演算部
20 3相/2相座標変換部
21 2相/dq軸座標変換部
22 回転子位置推定部
23 PWMゲート信号生成器
24 フィードバック電流選択部
25 相電流偏差演算部
26 相電流PI演算部
27 初期位相選択部
181 変換テーブル
182 3相電圧指令値演算部
183 2相/3相座標変換部
184 選択スイッチ

Claims (4)

  1. 同期電動機を駆動するインバータ回路を3相電圧指令値で制御する同期電動機の制御装置であって、
    相選択信号で選択された、前記同期電動機に流れるいずれか1相の電流をフィードバック電流として検出するフィードバック電流検出部と、
    相電流指令値と前記フィードバック電流とに基づいて相電圧指令値を演算する相電圧指令演算部と、
    前記相選択信号によって選択された相を前記相電圧指令値とする前記3相電圧指令値を演算する3相電圧指令値演算部と、
    前記相選択信号に応じて設定されている初期位相を出力する初期位相選択部とを具備することを特徴とする同期電動機の制御装置。
  2. 前記フィードバック電流検出部、前記相電圧指令演算部、前記3相電圧指令値演算部及び前記初期位相選択部による始動時相電流制御で、回転子位置を前記初期位相に固定した後、回転子磁極位置のセンサレス制御を実行することを特徴とする同期電動機の制御装置。
  3. 前記3相電圧指令値演算部は、前記相選択信号によって選択されなかった相を、前記相電圧指令値を−1/2した値とする前記3相電圧指令値を演算することを特徴とする請求項1又は2記載の同期電動機の制御装置。
  4. U相巻線に電流を流したときに発生した磁束の向きを基準とすると、前記初期位相選択部は、前記相選択信号によってU相が選択されると前記初期位相として90degを、前記相選択信号によってV相が選択されると前記初期位相として210degを、前記相選択信号によってW相が選択されると前記初期位相として330degをそれぞれ出力することを特徴とする請求項3記載の同期電動機の制御装置。
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