JP2017186416A - 難燃性バッチ、それを用いて形成される電線・ケーブルおよびその製造方法 - Google Patents
難燃性バッチ、それを用いて形成される電線・ケーブルおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017186416A JP2017186416A JP2016075023A JP2016075023A JP2017186416A JP 2017186416 A JP2017186416 A JP 2017186416A JP 2016075023 A JP2016075023 A JP 2016075023A JP 2016075023 A JP2016075023 A JP 2016075023A JP 2017186416 A JP2017186416 A JP 2017186416A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flame retardant
- silane
- batch
- polyolefin
- graft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
Description
ポリマにシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリマを含むシランバッチに配合して難燃性を付与するための難燃性バッチであって、
遊離ラジカル発生剤の存在下でポリオレフィン(a)にシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリオレフィン(A)と、
アンチモン化合物、臭素系難燃剤、メラミン系難燃剤、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのうち少なくとも3つを含む難燃剤(B)と、を含有し、
前記難燃剤(B)を、前記ポリオレフィン(a)100質量部に対して60質量部以上300質量部以下となるように含有する、難燃性バッチが提供される。
ポリオレフィン(a)と、シラン化合物と、遊離ラジカル発生剤と、アンチモン化合物、臭素系難燃剤、メラミン系難燃剤、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのうち少なくとも3つを含む難燃剤(B)とを混合して、前記遊離ラジカル発生剤の存在下で前記ポリオレフィン(a)に前記シラン化合物をグラフト重合させてシラングラフトポリオレフィン(A)を形成しつつ、前記ポリオレフィン(a)に前記難燃剤(B)を分散させることで、難燃性バッチを得る難燃性バッチ調製工程と、
前記難燃性バッチと、ポリマにシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリマを含むシランバッチとを混合し、その混合物を導体の外周を被覆するように押し出して成形体を得る押出工程と、
前記成形体をシラン架橋させて被覆層を形成する架橋工程と、を有する電線・ケーブルの製造方法が提供される。
導体と前記導体の外周上に配置される被覆層とを備え、
前記被覆層は、ポリマにシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリマを含むシランバッチと難燃性バッチとを含む混合物をシラン架橋させてなり、
前記難燃性バッチは、
遊離ラジカル発生剤の存在下でポリオレフィン(a)にシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリオレフィン(A)と、
アンチモン化合物、臭素系難燃剤、メラミン系難燃剤、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのうち少なくとも3つを含む難燃剤(B)と、を含有し、
前記難燃剤(B)を、前記ポリオレフィン(a)100質量部に対して60質量部以上300質量部以下となるように含有する、電線・ケーブルが提供される。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
難燃性バッチとは、難燃剤を含み、ポリマにシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリマを含むシランバッチに配合して難燃性を付与するための成分である。
すなわち、難燃性バッチは、遊離ラジカル発生剤の存在下でポリオレフィン(a)にシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリオレフィン(A)と、アンチモン化合物、臭素系難燃剤、メラミン系難燃剤、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのうち少なくとも3つを含む難燃剤(B)と、を含有し、難燃剤(B)を、ポリオレフィン(a)100質量部に対して60質量部以上300質量部以下となるように含有する。
シラングラフトポリオレフィン(A)は、遊離ラジカル発生剤の存在下でポリオレフィン(a)にシラン化合物がグラフト重合されたものであり、難燃性バッチにおいて、難燃剤(B)を分散させる分散媒として作用する。
これらの中でも、特にEVAが好ましい。EVAは、シラノール縮合触媒(B)やその他の添加剤(例えば、難燃剤など)の受容性が高く、これらを多量に配合しても凝集させることなく、均一に分散させることができる。
不飽和結合性基としては、例えば、ビニル基、メタクリル基およびアクリル基などが挙げられる。加水分解性のシラン基としては、例えば、ハロゲン、アルコキシ基、アシルオキシ基、フェノキシ基などの加水分解可能な構造を有するものが挙げられる。これらの加水分解可能な構造を有するシラン基として、例えばハロシリル基、アルコキシシリル基、アシロキシシリル基、フェノキシシリル基などが挙げられる。
上述したように、本実施形態では、難燃性バッチでの難燃剤(B)の分散性を高めるべく、1種類ではなく、複数の異なる種類を用いる。本発明者らの検討によると、難燃剤(B)としては、アンチモン化合物、臭素系難燃剤、メラミン系難燃剤、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのうち少なくとも3つを用いるとよいことが分かった。難燃剤(B)として、1種または2種を用いる場合、高い難燃性を得るには各成分を比較的多く配合する必要が生じるため、難燃剤が凝集してしまい、結果的に、被覆層の難燃性が低くなるばかりか、表面平滑性や機械特性までが低下することとなる。
・(b1)アンチモン化合物および臭素系難燃剤
・(b2)臭素系難燃剤およびメラミン系難燃剤
・(b3)アンチモン化合物、臭素系難燃剤およびメラミン系難燃剤
(b1)の組み合わせによれば、アンチモン化合物と臭素系難燃剤とが燃焼の際に臭化アンチモンを生成し、このガスが強力な窒息効果を発現させる。(b2)の組み合わせによれば、臭素系難燃剤とメラミン系難燃剤とが、燃焼の際に、それぞれ異なる燃焼温度で段階的に窒息ガスを生成し、強力な窒息効果を発現させる。(b3)の組み合わせによれば、(b1)および(b2)の組み合わせによる効果をともに発現させる。
難燃性バッチには、必要に応じて、その他の添加剤が配合されてもよい。
次に、上述した難燃性バッチの調製方法について説明する。
次に、上述した難燃性バッチを用いて電線を製造する方法、および電線の概略構造について図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電線の長さ方向に垂直な断面を示す図である。
ポリマにグラフト重合させるシラン化合物は、上述したものを用いるとよい。
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
以上、本発明の一実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
・ポリオレフィン EVA エバフレックスV5274:三井・デュポンポリケミカル株式会社製
・ポリオレフィン LLDPE NLTCG5130:株式会社NUC製
・ポリオレフィン HDPE ハイゼックス5305E:株式会社プライムポリマー製
・シラン化合物 KBM−1003:信越化学工業株式会社製
・遊離ラジカル発生剤 パークミルD:日油株式会社製
・シラノール縮合触媒 ネオスタンU−830:日東化成株式会社製
・酸化防止剤 イルガノックス1010:BASFジャパン株式会社製
・難燃剤(三酸化アンチモン):Twinkling Star製
・難燃剤(臭素系難燃剤):サイテックス8010 アルベマール日本株式会社製
・難燃剤(メラミンシアヌレート):Mc20s 堺化学工業株式会社製
・難燃剤(水酸化マグネシウム):マグシーズS4 神島化学工業株式会社製
・難燃剤(水酸化アルミニウム):MARTINAL OL−107ZO アルベマール日本株式会社製
(難燃性バッチの調製)
まず、下記表1に示すように、上記材料を配合し、難燃性バッチを調製した。
具体的には、遊離ラジカル発生剤(0.02質量部)をシラン化合物(6質量部)中に溶解させ、ポリ袋中で粉状の難燃剤(三酸化アンチモンを20質量部と臭素系難燃剤を20質量部とメラミンシアヌレートを20質量部との合計60質量部)に含浸させた。次に、3Lニーダー中の内部温度が90℃になったらポリオレフィン(EVA100質量部)を投入し、ポリオレフィンが軟化したら、シラン化合物を含浸させておいた粉状の難燃剤を投入して混練した。150℃になったら、シラノール縮合触媒(0.03質量部)および酸化防止剤(0.1質量部)を投入し、内部温度が160℃になったら材料を取り出した。これにより、シラングラフトポリオレフィン(A)中に難燃剤(B)およびシラノール縮合触媒が分散する難燃性バッチを得た。そして、難燃性バッチを取り出し、8インチロールにてテープ形状にし、角ペレタイザーでペレットにした。なお、シラノール縮合触媒を取出直前に投入したのは、ニーダー内での架橋反応抑制のためであり、酸化防止剤を取出直前に投入したのは、シラン化合物のグラフト重合を阻害しないようにするためである。
続いて、難燃性バッチと混合させるシランバッチを調製した。
具体的には、40mm押出機を用い、ホッパーからポリマを投入し、シラン化合物に遊離ラジカル発生剤を溶解させた溶液を液添ポンプで注入し、シリンダ温度200℃、押出機内滞留時間100〜150秒の設定で、ストランド状に押し出し、ペレタイザーにより径2〜3mmのシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリマを調製した。
なお、使用したポリマはV5274(EVA エバフレックス:三井・デュポンポリケミカル株式会社製)、シラン化合物は、KBM−1003(信越化学工業株式会社製)、遊離ラジカル発生剤はパークミルD(日油株式会社製)であり、ポリマ100質量部に対して、シラン化合物を4質量部、遊離ラジカル発生剤を0.1質量部の割合で配合した。
続いて、上記で調製した難燃性バッチおよびシランバッチを用いて被覆層を形成し、電線を作製した。
具体的には、難燃性バッチのペレットとシランバッチのペレットとを表1に示す割合で混合して、20mm押出機へホッパーから投入し、シリンダ温度180℃、ダイス温度200℃にて押出機内滞留時間120〜150秒に設定して、導体の外周に被覆厚が0.4mmとなるように押出被覆した。その後、押出被覆された導体を温度80℃で水分が存在する環境下に24時間放置し、シラン架橋させて絶縁層を形成することで、電線を作製した。なお、導体としては、径0.8mmの芯線を用いた。
実施例2〜4では、表1に示すように、用いる難燃剤の種類を変更して難燃性バッチを調製した以外は実施例1と同様に電線を作製した。
実施例5〜11では、表1に示すように、難燃剤の総量が80質量部となるように各難燃剤の配合量を変更して難燃性バッチを調製した以外は実施例1と同様に電線を作製した。
下記表2に示すように、実施例12〜14では、難燃剤の総量が140質量部となるように、実施例15〜20では、難燃剤の総量が300質量部となるように、それぞれ各難燃剤の配合量を変更して難燃性バッチを調製した以外は、実施例1と同様に電線を作製した。
実施例21〜25では、下記表3に示すように、実施例10,14,17と同様の難燃性バッチを準備し、この難燃性バッチとシランバッチとの混合比率を適宜変更した以外は、実施例1と同様に電線を作製した。
比較例1〜9では、難燃性バッチ、シランバッチおよび触媒バッチをそれぞれ以下のように調製し、これらを混合することにより電線を作製した。
難燃性バッチは、下記表4に示すように、シラン化合物および遊離ラジカル発生剤を配合せずにポリオレフィン、難燃剤および酸化防止剤を溶融混練し、ポリオレフィンに難燃剤および酸化防止剤が分散するように調製した。
シランバッチは、実施例1と同様に調製した。
触媒バッチは、ポリオレフィン(EVA V5724)を99.9質量部と、シラノール縮合触媒(ネオスタンU−830)を0.1質量部とを混練し、触媒含有濃度が0.1%となるように調製した。
そして、各バッチを下記表4に示す比率で混合して押し出すことにより、電線を作製した。
比較例10〜13では、表5に示すように、2種類の異なる難燃剤のみを用いて難燃性バッチを調製した以外は、実施例1と同様に電線を作製した。
比較例14では、難燃剤の総量が350質量部となるように、各難燃剤の配合量を変更して難燃性バッチを調製した以外は、実施例1と同様に電線を作製した。
作製した各電線を以下の方法により評価した。
作製した電線の絶縁層表面について、平滑さを手触りで、粒状の突起の有無を目視でそれぞれ評価した。本実施例では、平滑な手触りで電線5m当たり粒状の突起が1個も無い特に良好なものを○、手触りで荒れが分かり、電線5m当たり粒状の突起が10個以上目視で確認され、特に外観が荒れているものを×とし、○以上を合格とした。
絶縁層の機械特性を以下の引張試験により評価した。具体的には、作製した電線から芯線を引き抜いて得られた絶縁層を、23℃(±3℃)、湿度50%(±10%)の雰囲気下で初期の引張試験を行った。引張試験はn=3平均であり、標線は50mmでの評価である。本実施例では、強度10MPa以上かつ伸び200%以上を合格で〇とし、強度10MPa未満もしくは伸び200%未満を×とした。
絶縁層の難燃性を以下の2つの試験により評価した。
1つは、VFT試験を10回行い、その合格率を比較した。本実施例では、合格率が50%以上であれば、十分な難燃性を有するものと評価した。
もう1つは、VW−1試験を10回行い、その合格率を比較した。本実施例では、合格率が50%以上であれば、高い難燃性を有するものと評価した。
各実施例、比較例の評価結果をそれぞれの表に示す。
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
本発明の一態様によれば、
ポリマにシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリマを含むシランバッチに配合して難燃性を付与するための難燃性バッチであって、
遊離ラジカル発生剤の存在下でポリオレフィン(a)にシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリオレフィン(A)と、
アンチモン化合物、臭素系難燃剤、メラミン系難燃剤、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのうち少なくとも3つを含む難燃剤(B)と、を含有し、
前記難燃剤(B)を、前記ポリオレフィン(a)100質量部に対して60質量部以上300質量部以下となるように含有する、難燃性バッチが提供される。
付記1の難燃性バッチにおいて、好ましくは、
前記難燃剤(B)は、前記アンチモン化合物および前記臭素系難燃剤(b1)、前記臭素系難燃剤および前記メラミン系難燃剤(b2)、並びに、前記アンチモン化合物、前記臭素系難燃剤および前記メラミン系難燃剤(b3)のうちのいずれか1つの組み合わせと、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムの少なくとも1つと、を含む。
付記1又は2の難燃性バッチにおいて、好ましくは、
前記ポリオレフィン(a)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む。
付記1〜3のいずれかの難燃性バッチにおいて、好ましくは、
シラン架橋触媒(C)をさらに含有する。
本発明の他の態様によれば、
ポリオレフィン(a)と、シラン化合物と、遊離ラジカル発生剤と、アンチモン化合物、臭素系難燃剤、メラミン系難燃剤、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのうち少なくとも3つを含む難燃剤(B)とを混合して、前記遊離ラジカル発生剤の存在下で前記ポリオレフィン(a)に前記シラン化合物をグラフト重合させてシラングラフトポリオレフィン(A)を形成しつつ、前記ポリオレフィン(a)に前記難燃剤(B)を分散させることで、難燃性バッチを得る難燃性バッチ調製工程と、
前記難燃性バッチと、ポリマにシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリマを含むシランバッチとを混合し、その混合物を導体の外周を被覆するように押し出して成形体を得る押出工程と、
前記成形体をシラン架橋させて被覆層を形成する架橋工程と、を有する電線・ケーブルの製造方法が提供される。
付記5の電線・ケーブルの製造方法において、好ましくは、
前記押出工程では、前記難燃性バッチと前記シランバッチとを99:1〜20:80の範囲内で混合する。
本発明のさらに他の態様によれば、
導体と前記導体の外周上に配置される被覆層とを備え、
前記被覆層は、ポリマにシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリマを含むシランバッチと難燃性バッチとを含む混合物をシラン架橋させてなり、
前記難燃性バッチは、
遊離ラジカル発生剤の存在下でポリオレフィン(a)にシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリオレフィン(A)と、
アンチモン化合物、臭素系難燃剤、メラミン系難燃剤、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのうち少なくとも3つを含む難燃剤(B)と、を含有し、
前記難燃剤(B)を、前記ポリオレフィン(a)100質量部に対して60質量部以上300質量部以下となるように含有する、電線・ケーブルが提供される。
付記7の電線・ケーブルにおいて、好ましくは、
引張強度が10MPa以上であって、伸びが200%以上である。
11 導体
12 絶縁層
20 ケーブル
21 導体
22 絶縁層
23 電線
24 押さえテープ
25 シース
Claims (8)
- ポリマにシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリマを含むシランバッチに配合して難燃性を付与するための難燃性バッチであって、
遊離ラジカル発生剤の存在下でポリオレフィン(a)にシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリオレフィン(A)と、
アンチモン化合物、臭素系難燃剤、メラミン系難燃剤、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのうち少なくとも3つを含む難燃剤(B)と、を含有し、
前記難燃剤(B)を、前記ポリオレフィン(a)100質量部に対して60質量部以上300質量部以下となるように含有する、難燃性バッチ。 - 前記難燃剤(B)は、前記アンチモン化合物および前記臭素系難燃剤(b1)、前記臭素系難燃剤および前記メラミン系難燃剤(b2)、並びに、前記アンチモン化合物、前記臭素系難燃剤および前記メラミン系難燃剤(b3)のうちのいずれか1つの組み合わせと、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムの少なくとも1つと、を含む、請求項1に記載の難燃性バッチ。
- 前記ポリオレフィン(a)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む、請求項1又は2に記載の難燃性バッチ。
- シラン架橋触媒(C)をさらに含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性バッチ。
- ポリオレフィン(a)と、シラン化合物と、遊離ラジカル発生剤と、アンチモン化合物、臭素系難燃剤、メラミン系難燃剤、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのうち少なくとも3つを含む難燃剤(B)とを混合して、前記遊離ラジカル発生剤の存在下で前記ポリオレフィン(a)に前記シラン化合物をグラフト重合させてシラングラフトポリオレフィン(A)を形成しつつ、前記ポリオレフィン(a)に前記難燃剤(B)を分散させることで、難燃性バッチを得る難燃性バッチ調製工程と、
前記難燃性バッチと、ポリマにシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリマを含むシランバッチとを混合し、その混合物を導体の外周を被覆するように押し出して成形体を得る押出工程と、
前記成形体をシラン架橋させて被覆層を形成する架橋工程と、を有する電線・ケーブルの製造方法。 - 前記押出工程では、前記難燃性バッチと前記シランバッチとを99:1〜20:80の範囲内で混合する、請求項5に記載の電線・ケーブルの製造方法。
- 導体と前記導体の外周上に配置される被覆層とを備え、
前記被覆層は、ポリマにシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリマを含むシランバッチと難燃性バッチとを含む混合物をシラン架橋させてなり、
前記難燃性バッチは、
遊離ラジカル発生剤の存在下でポリオレフィン(a)にシラン化合物がグラフト重合されたシラングラフトポリオレフィン(A)と、
アンチモン化合物、臭素系難燃剤、メラミン系難燃剤、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのうち少なくとも3つを含む難燃剤(B)と、を含有し、
前記難燃剤(B)を、前記ポリオレフィン(a)100質量部に対して60質量部以上300質量部以下となるように含有する、電線・ケーブル。 - 引張強度が10MPa以上であって、伸びが200%以上である、請求項7に記載の電線・ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016075023A JP6776584B2 (ja) | 2016-04-04 | 2016-04-04 | 電線・ケーブルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016075023A JP6776584B2 (ja) | 2016-04-04 | 2016-04-04 | 電線・ケーブルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017186416A true JP2017186416A (ja) | 2017-10-12 |
JP6776584B2 JP6776584B2 (ja) | 2020-10-28 |
Family
ID=60043913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016075023A Active JP6776584B2 (ja) | 2016-04-04 | 2016-04-04 | 電線・ケーブルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6776584B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019026692A (ja) * | 2017-07-27 | 2019-02-21 | 矢崎総業株式会社 | 樹脂組成物、並びにこれを用いた被覆電線及びワイヤーハーネス |
WO2020067205A1 (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 出光ライオンコンポジット株式会社 | 難燃性樹脂組成物及び成形体 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008297453A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk | 難燃性シラン架橋オレフィン系樹脂の製造方法および絶縁電線ならびに絶縁電線の製造方法 |
JP2011168697A (ja) * | 2010-02-18 | 2011-09-01 | Autonetworks Technologies Ltd | 電線被覆材用組成物、絶縁電線およびワイヤーハーネス |
WO2015002263A1 (ja) * | 2013-07-03 | 2015-01-08 | 古河電気工業株式会社 | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、並びに、耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 |
-
2016
- 2016-04-04 JP JP2016075023A patent/JP6776584B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008297453A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk | 難燃性シラン架橋オレフィン系樹脂の製造方法および絶縁電線ならびに絶縁電線の製造方法 |
JP2011168697A (ja) * | 2010-02-18 | 2011-09-01 | Autonetworks Technologies Ltd | 電線被覆材用組成物、絶縁電線およびワイヤーハーネス |
WO2015002263A1 (ja) * | 2013-07-03 | 2015-01-08 | 古河電気工業株式会社 | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、並びに、耐熱性シラン架橋樹脂成形体を用いた耐熱性製品 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019026692A (ja) * | 2017-07-27 | 2019-02-21 | 矢崎総業株式会社 | 樹脂組成物、並びにこれを用いた被覆電線及びワイヤーハーネス |
WO2020067205A1 (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 出光ライオンコンポジット株式会社 | 難燃性樹脂組成物及び成形体 |
JP2020050809A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 出光ライオンコンポジット株式会社 | 難燃性樹脂組成物及び成形体 |
CN112739764A (zh) * | 2018-09-28 | 2021-04-30 | 出光狮王塑料株式会社 | 阻燃性树脂组合物和成形体 |
JP7599268B2 (ja) | 2018-09-28 | 2024-12-13 | 出光ファインコンポジット株式会社 | 難燃性樹脂組成物及び成形体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6776584B2 (ja) | 2020-10-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5870477B2 (ja) | 電線被覆材用組成物、絶縁電線およびワイヤーハーネス | |
JP6287919B2 (ja) | 電線被覆材組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネス | |
JP5343327B2 (ja) | 難燃性シラン架橋オレフィン系樹脂の製造方法および絶縁電線ならびに絶縁電線の製造方法 | |
US9093197B2 (en) | Composition for wire coating member, insulated wire, and wiring harness | |
EP2355111A2 (en) | Cross-linked clean flame retardant wire and cable insulation compositions for enhancing mechanical properties and flame retardancy | |
JP6350129B2 (ja) | 電線被覆材用組成物、絶縁電線およびワイヤーハーネス | |
JP3457560B2 (ja) | ノンハロゲン難燃シラン架橋ポリオレフィン組成物の製造方法 | |
JP6569129B2 (ja) | 電線被覆材組成物、絶縁電線およびワイヤーハーネス | |
JP6706854B2 (ja) | 耐熱性架橋樹脂成形体及びその製造方法、並びに、耐熱性製品 | |
JP5641497B2 (ja) | 耐熱難燃性樹脂組成物及び絶縁電線、チューブ | |
CN103842431B (zh) | 耐热阻燃树脂组合物、绝缘电线和管 | |
CN108070184A (zh) | 含氟弹性体被覆绝缘电线的制造方法 | |
JP6776584B2 (ja) | 電線・ケーブルの製造方法 | |
US20180265689A1 (en) | Halogen-free flame retardant polymer composition coprising novel polar ethylene copolymer | |
JP6969082B2 (ja) | 触媒バッチ、それを用いて形成される電線・ケーブルおよびその製造方法 | |
JP2014047246A (ja) | シラン架橋性樹脂組成物、絶縁電線及び絶縁電線の製造方法 | |
JP5655595B2 (ja) | 剥離性を有する難燃性組成物、難燃性樹脂の製造方法および絶縁電線 | |
JP2017141386A (ja) | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、並びに、シランマスターバッチ及び耐熱性製品 | |
JP2014196397A (ja) | 難燃性樹脂組成物及びこれを用いた電線・ケーブル | |
JP6786847B2 (ja) | 電線・ケーブルの製造方法 | |
JP2011057860A (ja) | 難燃性樹脂組成物およびこれを用いた電線・ケーブル | |
JP7214677B2 (ja) | 架橋フッ素ゴム組成物、並びに、これを用いた配線材及びその製造方法 | |
RU2369931C1 (ru) | Электроизоляционная самозатухающая композиция | |
CN108503754B (zh) | 硅烷接枝树脂组合物、电线和电缆 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190215 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200303 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200403 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200908 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200921 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6776584 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |