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JP2017090585A - 広帯域波長板およびその作製方法 - Google Patents

広帯域波長板およびその作製方法 Download PDF

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JP2017090585A JP2015218285A JP2015218285A JP2017090585A JP 2017090585 A JP2017090585 A JP 2017090585A JP 2015218285 A JP2015218285 A JP 2015218285A JP 2015218285 A JP2015218285 A JP 2015218285A JP 2017090585 A JP2017090585 A JP 2017090585A
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克彦 平林
Katsuhiko Hirabayashi
克彦 平林
幹隆 井藤
Mikitaka Itou
幹隆 井藤
俊夫 渡辺
Toshio Watanabe
俊夫 渡辺
光太 鹿間
Kota Shikama
光太 鹿間
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Abstract

【課題】薄型でかつ広帯域な波長板等を提供すること。
【解決手段】ガラス基板と、液晶配向膜と重合性液晶層とを含む第1の積層体と、第1の積層体上に形成され、重合性液晶の側から順に、液晶配向膜層と重合性液晶とを含む第2の積層体とを含み、第1の重合性液晶層と第2の重合性液晶層とは、配向方向が異なり、重合性液晶層の複屈折率は、いずれも0.1以上である。
【選択図】図4

Description

本発明は、広帯域で導波路に適用可能な薄い波長板およびその作製方法に関する。
従来、光導波路の偏波を制御するために、薄い波長板が用いられることが知られている(非特許文献1)。図1は、かかる波長板を導波路に挿入した光デバイス100を示している。この光デバイス100では、例えば、アレイ導波路101の格子素子の中心対象位置に、幅が20μm幅、深さが150μmの溝102が形成されており、この溝102に、厚さが15μmのλ/2を有するポリイミド波長板103を挿入することで、偏波依存性を解消している。なお、図1において、符号104は基板を示し、符号105は主軸方向(光デバイス100の厚さ方向に対して45°の傾きを与えた軸)を示す。符号d1は光入力を示し、符号d2は光出力を示す。
上述した波長板103は、波長依存性を持ち、λ/2波長領域(複屈折光の位相差がλ/2波長となる領域)と、λ/4波長領域(複屈折光の位相差がλ/4波長となる領域)は狭い。このため、波長板103は、1550nm付近でしか所望の波長板として機能しない。
ここで、一般的な単層のλ/2波長板およびλ/4波長板についてのクロスニコル(2つの波長板を、その主断面が互いに直角になるように一直線上に並べたもの)と、平行ニコル(2つの波長板を、その主断面が互いに平行になるように一直線上に並べたもの)との波長依存性の計算結果を図2に示す。
図2(a)は、かかる単層1/4波長板の計算結果を示している。図2(b)は、かかる単層1/2波長板の計算結果を示している。
図2(a)および図2(b)の計算結果によれば、1/2波長板および1/4波長板として機能するのは、1.55μm付近のみであることがわかる。このような狭い波長帯のみで作動する波長板の特性を改善する方法がディスプレイ分野で提案されている。
上述した1/2波長板を広帯域にするには、波長板平面内の光軸に対して遅延軸θ2が22.5°方向の1/2波長板と 遅延軸θ1が67.5°方向の1/2波長板とを積層すればよいことが知られている。一方、1/4波長板を広帯域にするには、遅延軸θ1が15°方向の1/2波長板と、遅延軸θ2が75°方向の1/4波長板とを積層すればよいことが知られている。このときの計算結果を図3に示す。
図3(a)は、かかる積層1/2波長板(θ1=67.5°、θ2=22.5°)の計算結果を示している。図3(b)は、かかる積層1/4波長板(θ1=15°、θ2=75°)の計算結果を示している。図3(a)および図3(b)の計算結果によれば、1.3μm〜1.9μmの波長帯域を有することがわかる。
このような積層型波長板を用いて、液晶ディスプレイの視野角の改善や色の補正をするために、パネルに複屈折フィルムを積層して貼り合わせることが行われている。一般的に、位相差フィルムは延伸したフィルムを用いることが多い。このときの位相差フィルムの位相差Δnは0.01〜0.05程度であり、1/2波長板または1/4波長板の厚さは数10μmとなる。仮に、これらの波長板をアクリルやエポキシの接着剤で貼り合わせると、広帯域化は実現するものの、波長板全体の厚さは100μm近くなってしまう。
T. Niwa, H. Hasegawa, K. Sato, "A 270 × 270 optical cross-connect switch utilizing wavelength routing with cascaded AWGs," Optical Fiber Communication Conference and Exposition and the National Fiber Optic Engineers Conference (OFC/NFOEC) 2013,OTh1A.3 (2013).
上記積層型波長板は、複屈折フィルムが積層される。しかしながら、複屈折フィルムが貼り合わせられると、波長板自体の膜厚が厚くなりすぎるために、光ファイバまたは導波路用の広帯域波長板として適用することができない。
例えば、30μm厚のフィルムであれば、導波路に挿入した際に0.12dBの損失が生じるのに対し、100μmの厚さのフィルムでは2.2dBの損失が生じてしまう。このような大きな損失を生じる波長板は実用に耐えない。
波長板の膜厚を薄くするためには、複屈折Δnが大きい方が好ましいが、延伸フィルムのΔnは最大でも0.01〜0.05程度にしかならない。一方、通常の市販の重合性液晶のΔnは0.15〜0.2と延伸フィルムの数倍の複屈折を持つ。このため薄型化には適している。以下に、代表的な液晶メーカから市販されている重合性液晶のΔnを下記表に示す。
しかし、重合性液晶は塗布形の材料であるので、基板が必要となるが、この基板が厚ければ、トータルの膜厚は厚くなってしまう。
本発明は、このような状況下においてなされたものであり、その目的は、薄型でかつ広帯域な波長板を提供することである。
上記の課題を解決するための発明は、透明材層と、前記透明材層上に形成され、第1の液晶配向膜層と第1の重合性液晶層とを含む第1の積層体と、前記第1の積層体上に形成され、前記第1の重合性液晶層の側から順に、第2の液晶配向膜層と第2の重合性液晶層とを含む第2の積層体とを含み、前記第1の重合性液晶層と前記第2の重合性液晶層とは、配向方向が異なり、前記第1の重合性液晶層および前記第2の重合性液晶層の複屈折率は、0.1以上である。
ここで、前記第1の重合性液晶層および前記第2の重合性液晶層における複屈折光の位相差は、λ/2であり、前記第1の重合性液晶層と前記第2の重合性液晶層との光軸のなす角度は、35°以上55°以下であるようにしてもよい。
前記第1の重合性液晶層における複屈折光の位相差は、λ/2であり、前記第2の重合性液晶層における複屈折光の位相差は、λ/4であり、前記第1の重合性液晶層と前記第2の重合性液晶層との光軸のなす角度は、50°以上70°以下であるようにしてもよい。
前記透明材層は、ガラスまたはポリイミドで形成されるようにしてもよい。
前記波長板の全体の厚さは、30μm以下としてもよい。
上記の課題を解決するための発明は、波長板の作製方法であって、透明材層上に、第1の液晶配向膜層を塗布してラビング処理を施した後、前記第1の液晶配向膜層上に第1の重合性液晶層を塗布して硬化させるステップと、前記第1の重合性液晶層上に、当該第1の重合性液晶層の側から順に、第2の液晶配向膜層を塗布してラビング処理を施した後、前記第2の液晶配向膜層上に第2の重合性液晶層を塗布して硬化させるステップと、前記透明材層を研磨することにより前記波長板の全体の厚さを30μm以下にするステップとを含む。
上記の課題を解決するための発明は、波長板の作製方法であって、Si基板にフッ素化ポリイミドを塗布し、第1の液晶配向膜層を塗布してラビング処理を施した後、前記第1の液晶配向膜層上に第1の重合性液晶層を塗布して硬化させるステップと、前記第1の重合性液晶層上に、当該第1の重合性液晶層の側から順に、第2の液晶配向膜層を塗布してラビング処理を施した後、前記第2の液晶配向膜層上に第2の重合性液晶層を塗布して硬化させるステップと、前記Si基板から前記フッ素化ポリイミドを剥離することにより前記波長板の全体の厚さを30μm以下にするステップとを含む。
本発明によれば、従来よりも薄型でかつ広帯域な波長板が実現できる。
従来の波長板を導波路に挿入した光デバイスの構成を示す図である。 通常の単層1/2波長板および1/4波長板において、クロスニコルと平行ニコルとの波長依存性の計算結果を説明するための図である。 積層した広帯域1/2波長板および積層した広帯域1/4波長板のクロスニコルと平行ニコルとの波長依存性の計算結果を説明するための図である。 実施例1の広帯域1/4波長板の作製法を説明するための図である。 実施例1における広帯域1/2波長板の波長と透過率との関係を説明するための図である。 実施例1における広帯域1/4波長板の波長と透過率との関係を説明するための図である。 通常の1/2波長板の波長と透過率との関係を説明するための図である。 通常の1/4波長板の波長と透過率との関係を説明するための図である。 実施例2における波長板の作製工程を説明するための図である。 実施例3の波長板において、可視域での透過スペクトルを説明するための図である。 通常の1/2波長板および1/4波長板の透過スペクトルを説明するための図である。
<実施例1>
図4は、実施例1の広帯域1/4波長板の一例を説明するための図であって、(a)〜(e)は広帯域1/4波長板の作製工程、(f)は広帯域1/4波長板の断面図、を示す。
まず、ガラス基板(透明材層)11にポリイミド配向膜(液晶配向膜層)12を塗布する(図4(a))。ポリイミド配向膜12は、例えば、日産化学工業株式会社の製品(製品名SE150)を用いる。図4(a)の例では、ポリイミド配向膜12の短手方向に対して15°右方向にポリイミド配向膜12をラビングする。
ポリイミド配向膜12上に重合性液晶13を塗布し、重合性液晶13にUV(紫外線)を照射することより重合性液晶13を硬化させる(図4(b))。重合性液晶13は、例えば、DIC株式会社の製品(製品名UCL017A、複屈折率=0.16)を用いる。なお、重合性液晶13の複屈折率は、0.1以上であることが好ましい。
この実施例では、上記図4(b)に示した工程(重合性液晶塗布+UV照射硬化)を5回繰り返して、波長板全体の膜厚を約5μmとして、1/2波長板を作製した。
この実施例の説明では、上述した1/2波長板は、ポリイミド配向膜12および重合性液晶13を含む積層体40である。
次に、図4(b)に示した重合性液晶13上に、ポリイミド配向膜14を塗布する(図4(c))。ポリイミド配向膜14は、例えば、上述したポリイミド配向膜12と同様の製品を用いる。さらに、ポリイミド配向膜14上に、重合性液晶15を形成し、その重合性液晶15にUV(紫外線)を照射することより重合性液晶15を硬化させる(図4(c))。重合性液晶15についても、例えば上述した重合性液晶13と同様の製品を用いる。なお、重合性液晶15の複屈折率も、0.1以上であることが好ましい。
図4(c)の例では、重合性液晶13の短手方向に対して75°右方向にポリイミド配向膜14をラビングする。
この実施例1では、上記図4(c)に示した工程(重合性液晶塗布+UV照射硬化)を3回繰り返して、波長板全体の膜厚を約3μmとして、1/4波長板を作製した。
この実施例の説明では、上述した1/4波長板は、ポリイミド配向膜14および重合性液晶15を含む積層体41である。
さらに、ガラス基板11を裏返し、重合性液晶15の裏面をワックスで固定し、ガラス基板11のガラス面を研磨する(図4(d))。この実施例では、作製された波長板全体の厚さが30μm以下となるまで研磨する。その結果、研磨してもカールすることなく、広帯域1/4波長板1としてのフィルムが完成した(図4(e)、図4(f))。
図4(f)の例では、重合性液晶15は、遅延軸方向が75°の1/4波長板1となっており、その厚さは3μmである。ポリイミド配向膜14の厚さは0.04μmである。重合性液晶13は、遅延軸方向が15°の1/2波長板となっており、その厚さは5μmである。ポリイミド配向膜12の厚さは0.04μmである。ガラス基板11の厚さは、8μmである。
その後、図4(f)に示した波長板1をダイシングで切断した。そして、例えば図1に示したような導波路101の溝102(この実施例では、例えば、幅30μm×深さ150μm)に真空ピンセットで挿入した。そして、導波路101に波長板1を挿入した状態で、クロスニコルおよび平行ニコルの特定を測定し、後述する図5および図6とほぼ同じスペクトルを得た。
なお、重合性液晶13における複屈折光の位相差は、λ/2であり、重合性液晶15における複屈折光の位相差は、λ/4であり、重合性液晶13と重合性液晶15との光軸のなす角度は、60°または45°が好適であるが、例えば、50°以上70°以下であってもよいし、35°以下55°以上であってもよい。このようにしても広帯域特性を実現できる(後記する1/2波長板についても同様)。
以上では、図4を参照して、広帯域に適用できる1/4波長板1について説明したが、広帯域に適用できる1/2波長板についても同様に作製することができる。このとき、1/2波長板の各層については、図4に示した1/2波長板のものと同様であるが、後述するように、遅延軸方向などが異なる。
すなわち、図4(f)に示したものにおいて、1/2波長板では、重合性液晶15は、遅延軸方向が67.5°の1/2波長板となっており、その厚さは5μmである。ポリイミド配向膜14の厚さは0.04μmである。重合性液晶13は、遅延軸方向が22.5°の1/2波長板となっており、その厚さは5μmである。ポリイミド配向膜12の厚さは0.04μmである。ガラス基板11の厚さは8μmである。
上述のように作製された1/2波長板および1/4波長板について、それぞれのクロスニコルと平行ニコルとにおける分光スペクトルを測定した。その結果を図5〜図6に示す。
図5は、かかる広帯域1/2波長板の波長と透過率との関係を示してある。図6は、かかる広帯域1/4波長板の波長と透過率との関係を示してある。
図5の一例をみれば、1/2波長板のクロスニコルおよび平行ニコルは、1300nm〜1800nmの波長において、フラットな透過率となることがわかる。
図6の一例をみれば、1/4波長板のクロスニコルおよび平行ニコルは、1400nm〜1700nmの波長において、ほぼフラットな透過率となることがわかる。
上述した図5〜図6と比較するために、通常の単層1/2波長板および通常の単層1/4波長板のスペクトルを図7〜8に示す。
図7は、通常の単層1/2波長板の波長と透過率との関係を示してある。図8は、通常の単層1/4波長板の波長と透過率との関係を示してある。
図7に示したものは、図2(b)に示した1/2波長板の計算結果とほぼ一致し、図8に示したものは、図2(a)に示した1/4波長板の計算結果とほぼ一致している。図7〜8において、1560nm付近でのみ、1/2波長板および1/4波長板として機能することがわかる。すなわち、図5〜6に示したものと異なり、波長帯域が狭い。
以上説明したように、この実施例の波長板は、ポリイミド配向膜12および重合性液晶13を含む積層体40と、ポリイミド配向膜14および重合性液晶15を含む積層体41とを含む。ここで、重合性液晶13と重合性液晶15とは、配向方向が異なり、重合性液晶13および重合性液晶15の複屈折率は、0.1以上である。このため、薄型で、かつ広帯域の波長板が実現できる。
<実施例2>
実施例1では、図4を参照して、ガラス基板を用いて波長板を作製する工程について説明した。これとは別に、ガラス基板を用いるのではなく、ポリイミド膜/Si基板を用いて作製するようにしてもよい。
図9は、実施例2の波長板の一例を説明するための図であって、(a)〜(f)は広帯域波長板の作製工程、(g)は広帯域波長板の断面図、を示す。
まず、Si基板21上に、フッ素化ポリイミド(ルクスビア)22を塗布して、340℃でアニールする(図9(a))。フッ素化ポリイミド22は、例えば、日揮触媒化成株式会社のルクスビアPFシリーズを用いる。フッ素化ポリイミド22は複屈折性を持たず、透明で強固な5〜10μm厚程度の膜となる。
次に、フッ素化ポリイミド22上に、ポリイミド配向膜(液晶配向膜層)23を塗布する。ポリイミド配向膜23は、実施例2においても、例えば、日産化学工業株式会社の製品(製品名SE150)を用いる。そして、ポリイミド配向膜23の短手方向に対して15°右方向にポリイミド配向膜23をラビングする(図9(b))。
次に、ポリイミド配向膜23上に、重合性液晶24を塗布し、重合性液晶24にUVを照射することより重合性液晶24を硬化させる(図9(c))。重合性液晶24は、例えば、DIC株式会社の製品(例えば、製品名UCL017A、複屈折率=0.16)を用いる。重合性液晶24の複屈折率は、0.1以上であることが好ましい。
この実施例では、1/2波長板とするために、図9(c)に示した工程(重合性液晶塗布+UV照射硬化)を5回繰り返して、波長板全体の膜厚を調整した。この実施例の1/2波長板は、上述した1/2波長板は、ポリイミド配向膜23および重合性液晶24を含む積層体50を備える。
図9(c)に示した重合性液晶24上に、ポリイミド配向膜25を塗布する(図9(d))。ポリイミド配向膜25も、例えば、上述した製品(日産化学工業SE150)を用いる。図9(d)の例では、重合性液晶24の直径方向に対して75°右方向にポリイミド配向膜25をラビングする。
さらに、ポリイミド配向膜25上に、重合性液晶26(例えば、上述したUCL017Aの製品)を塗布し、UV照射により重合性液晶26を硬化させる(図9(e))。重合性液晶26の複屈折率は、0.1以上であることが好ましい。
この実施例では、1/4波長板とするために、図9(d)および図9(e)に示した工程(重合性液晶塗布、UV硬化)を3回繰り返して、波長板全体の膜厚を調整した。
この実施例の説明では、上述した1/4波長板は、ポリイミド配向膜25および重合性液晶26を含む積層体51である。
その後、図9(e)に示したSi基板21を含む積層体を水に浸して側面に対してカッターで傷を入れると、Si基板21が積層体(この実施例では、膜22〜26)から剥がれる(図9(f):波長板の全体の厚さを30μm以下にする工程)。このとき、積層体全体(すなわち、膜22〜26)の厚さは15μmである。この積層体を所望の方向に切り出して、実施例1と同様にして導波路の溝に挿入する。このようにしても、実施例1と同様に、1/2波長板、1/4波長板を広帯域化することができる。
図4(g)に示した波長板1Aの例では、重合性液晶26は、遅延軸方向が75°のλ/4波長板となっており、その厚さは3μmである。ポリイミド配向膜25の厚さは0.04μmである。重合性液晶24は、遅延軸方向が15°のλ/2波長板となっており、その厚さは5μmである。ポリイミド配向膜23の厚さは0.04μmである。フッ素化ポリイミド22の厚さは5−10μmである。
なお、重合性液晶24における複屈折光の位相差は、λ/2であり、重合性液晶26における複屈折光の位相差は、λ/4であり、重合性液晶24と重合性液晶26との光軸のなす角度は、60°または45°が好適であるが、例えば、50°以上70°以下であってもよいし、35°以下55°以上であってもよい。このようにしても広帯域特性を実現できる。
以上説明したように、この実施例の波長板は、ポリイミド配向膜23および重合性液晶24を含む積層体50と、ポリイミド配向膜25および重合性液晶26を含む積層体51とを含む。ここで、重合性液晶24と重合性液晶26とは、配向方向が異なり、重合性液晶24および重合性液晶26の複屈折率は、0.1以上である。また、基板となるフッ素化ポリイミドは、5〜10μmの厚さである。このため、薄型で、かつ広帯域の波長板が実現できる。
<実施例3>
以上では、可視域用の光ファイバ、および光導波路の広帯域化、すなわち青色から赤色の波長域(450nm〜650nm)について言及しなかったが、上述した広帯域波長板によって、広帯域化を実現することができる。
例えば、550nm用の1/2波長板および1/4波長板として、上述したDIC株式会社の製品(例えば、製品名UCL017A、複屈折率=0.16)を用いる場合、1/2波長板の厚さは約4μm、1/4波長板の厚さは約1μmとなる。この場合、実施例1で示したガラス基板を用いて作製して、ガラス基板の厚さを8μmとしても、1/2波長板全体の厚さは、12μm、1/4波長板全体の厚さは11μmとなる。
図10(a)は、かかる1/2波長板における可視域での透過スペクトルを例示している。図10(b)は、かかる1/4波長板における可視域での透過スペクトルを例示している。
図10(a)および図10(b)をみれば、1/2波長板および1/4波長板は、450nm(青)〜650nm(赤)の波長にわたって、波長板としての機能を果たすことがわかる。
上述した図10と比較するために、膜の積層を有していない通常の単層1/2波長板および通常の単層1/4波長板の透過スペクトルを図11に示す。
図11(a)は、通常の単層1/2波長板の透過スペクトルを示してある。図11(b)は、通常の単層1/4波長板の透過スペクトルを示してある。
図11(a)および図11(b)において、波長板として機能するのは、図10(a)および図10(b)のものと異なり、550nmの10μm前後のみに制限されることがわかる。
各実施例を詳述してきたが、具体的な層の材料等は各実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更なども含まれる。
例えば、図4に示したものにおいて、重合性液晶13および重合性液晶15における複屈折光の位相差をλ/2とし、重合性液晶13と重合性液晶15との光軸のなす角度を35°以上55°以下とするようにしてもよい。あるいは、図9に示したものにおいて、重合性液晶24および重合性液晶26における複屈折光の位相差をλ/2とし、重合性液晶24と重合性液晶26との光軸のなす角度を35°以上55°以下とするようにしてもよい。
1,1A 波長板
11 ガラス基板
12,14,23,25 ポリイミド配向膜
13,15,24,26 重合性液晶
21 Si基板
22 フッ素化ポリイミド

Claims (7)

  1. 透明材層と、
    前記透明材層上に形成され、第1の液晶配向膜層と第1の重合性液晶層とを含む第1の積層体と、
    前記第1の積層体上に形成され、前記第1の重合性液晶層の側から順に、第2の液晶配向膜層と第2の重合性液晶層とを含む第2の積層体と
    を含み、
    前記第1の重合性液晶層と前記第2の重合性液晶層とは、配向方向が異なり、
    前記第1の重合性液晶層および前記第2の重合性液晶層の複屈折率は、0.1以上であることを特徴とする波長板。
  2. 前記第1の重合性液晶層および前記第2の重合性液晶層における複屈折光の位相差は、λ/2であり、前記第1の重合性液晶層と前記第2の重合性液晶層との光軸のなす角度は、35°以上55°以下であることを特徴とする請求項1に記載の波長板。
  3. 前記第1の重合性液晶層における複屈折光の位相差は、λ/2であり、前記第2の重合性液晶層における複屈折光の位相差は、λ/4であり、前記第1の重合性液晶層と前記第2の重合性液晶層との光軸のなす角度は、50°以上70°以下であることを特徴とする請求項1に記載の波長板。
  4. 前記透明材層は、ガラスまたはポリイミドで形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の波長板。
  5. 前記波長板の全体の厚さは、30μm以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の波長板。
  6. 波長板の作製方法であって、
    透明材層上に、第1の液晶配向膜層を塗布してラビング処理を施した後、前記第1の液晶配向膜層上に第1の重合性液晶層を塗布して硬化させるステップと、
    前記第1の重合性液晶層上に、当該第1の重合性液晶層の側から順に、第2の液晶配向膜層を塗布してラビング処理を施した後、前記第2の液晶配向膜層上に第2の重合性液晶層を塗布して硬化させるステップと、
    前記透明材層を研磨することにより前記波長板の全体の厚さを30μm以下にするステップと
    を含むことを特徴とする波長板の作製方法。
  7. 波長板の作製方法であって、
    Si基板にフッ素化ポリイミドを塗布し、第1の液晶配向膜層を塗布してラビング処理を施した後、前記第1の液晶配向膜層上に第1の重合性液晶層を塗布して硬化させるステップと、
    前記第1の重合性液晶層上に、当該第1の重合性液晶層の側から順に、第2の液晶配向膜層を塗布してラビング処理を施した後、前記第2の液晶配向膜層上に第2の重合性液晶層を塗布して硬化させるステップと、
    前記Si基板から前記フッ素化ポリイミドを剥離することにより前記波長板の全体の厚さを30μm以下にするステップと
    を含むことを特徴とする波長板の作製方法。
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