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JP2017088726A - 合金鋼の脱スケール促進添加剤、これを用いた酸洗浄液組成物および酸洗浄方法 - Google Patents

合金鋼の脱スケール促進添加剤、これを用いた酸洗浄液組成物および酸洗浄方法 Download PDF

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Toshifumi Jokyo
敏史 上恐
祐一 宇野
Yuichi Uno
祐一 宇野
真行 坂根
Masayuki Sakane
真行 坂根
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Abstract

【課題】 合金鋼の脱スケールを速やかに行うことのでき、しかも硫化水素などの有害ガスの発生がない脱スケール促進添加剤および酸洗浄液組成物ならびに酸洗浄方法を提供する。
【解決手段】 ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素および3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸から選択される1種以上を含有することを特徴とする脱スケール促進添加剤ならびに該促進添加剤を含有する酸洗浄液組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、合金鋼の脱スケール促進添加剤、これを用いる酸洗浄液組成物および酸洗浄方法に関する。
鋼材は、スラブに熱間圧延、冷間圧延を施して所望の製品厚さまで加工した後、鋼材の組織制御のために連続焼鈍ラインにて、焼鈍、焼き入れ処理を施すことが一般的である。
熱間圧延鋼板などの金属の熱延材料や熱処理を施した金属材料表面には、一般にミルスケール等の酸化物皮膜が付着しており、メッキや冷延等の後工程に供するためには、この酸化物皮膜を除去する必要があり、これら金属表面に付着しているスケールの除去には、塩酸、硫酸、リン酸、スルファミン酸、硝酸、フッ酸のような無機酸、これらの無機酸の混合物、シュウ酸、クエン酸などの有機酸などによる酸洗が行われている。
しかし、強固に付着した酸化物皮膜やスケールは、除去しがたく、これを酸洗で完全に除去するにはかなり長時間の酸洗時間が必要になる。
従来これらの問題点の解決に当たって界面活性剤を添加する方法(特許文献1)、酸化剤と腐食抑制剤を添加する方法(特許文献2)、あるいは還元剤を添加する方法(特許文献3)などが提案されている。さらに有機硫黄化合物を添加する方法(特許文献4)が提案されている。
比較的効果のあるメルカプト基含有有機硫黄化合物では、もう一つの問題として、酸洗中にこれらの化合物が一部分解して硫化水素を生じ、環境に対し著しい悪影響を与え、場合により黒変など鋼材の品質を劣化させることが挙げられる。これを防ぐ方法としては、発生する硫化水素を捕捉する硫化水素捕捉成分を含有させる方法(特許文献5)が提案されている。
特許文献5のメルカプト基含有有機硫黄化合物を用いる方法では、酸洗促進剤(脱スケール促進剤)として使用されている例があるが、その多くは、酸洗条件である80〜95℃の酸液中で分解が始まり、硫化水素を発生する。硫化水素の発生は、作業環境を著しく悪化させ、さらには、鋼材表面を黒く変色させ品質を低下させることがある。
また、硫化水素を捕捉する硫化水素捕捉成分は時間と共に効果が低下し、十分ではない。
しかも、メルカプト基含有有機硫黄化合物の一部分解による硫化水素の発生については、これまで知られたデータもなく、酸の種類、化合物の濃度、温度により異なり、予め予想することができない。したがって、実際の酸洗浄条件での挙動をそれぞれの化合物について実験により求めなければならないという問題もあった。
また、近年、家電製品、建材、自動車等の軽量化の目的で、高い強度と、優れた延性や加工性とを示す鋼材の需要が急増しているが、このような用途には、Si、Mn、Crなどを比較的多く含有させた低合金鋼材が使用されており、Si、Mn、Crを比較的多く含む合金鋼材の場合、上記熱間圧延または焼鈍時に、鋼材の表面にSi系酸化物、Mn系酸化物、Cr系酸化物またはこれらの複合酸化物が濃化し、その後に行われる酸洗浄において、極めて酸に溶解しにくいスケールが形成される。
そのため、このような低合金鋼では、通常の鋼の場合に比べ、熱処理等により生ずるスケールが、さらに強固なものとなるので、著しく酸洗速度が低下する。したがって、前記特許文献1〜3に記載されている方法では、低合金鋼材の脱スケールには十分対応できない。
特開昭57−198273号公報 特開昭63−203780号公報 特開昭47−34122号公報 特開平5−33171号公報 特開2006−183116号公報
本発明者らは、このような観点から、Si、Mn、Crを比較的多く含む合金鋼材でも脱スケールの速度が速く、硫化水素ガスなどの発生が極めて少ない脱スケール剤の研究を進め、ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素および3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸が優れた脱スケール促進効果を有すること、これらの成分を含有する酸洗浄液が優れた酸洗浄液組成物であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の目的は、Si、Mn、Crなどの合金元素の含有量が比較的少ない低合金鋼から、含有量の比較的多い中〜高合金鋼においても、脱スケールを速やかに行うことのでき、しかも硫化水素などの有害ガスの発生がない脱スケール促進添加剤を提供し、これを用いた酸洗浄液組成物および酸洗浄方法を提供することにある。
本発明は、合金鋼の酸洗浄での脱スケールを促進する脱スケール促進添加剤であって、ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素および3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸から選択される1種以上を含有することを特徴とする脱スケール促進添加剤である。
さらに本発明は、酸洗浄液および上記の脱スケール促進添加剤を含有することを特徴とする酸洗浄液組成物である。
また本発明は、前記ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素および3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸から選択される1種以上が、合計で1〜1000ppm含有されることを特徴とする。
また本発明は、前記酸洗浄液が、塩酸洗浄液またはクエン酸、ギ酸、グリコール酸またはマロン酸から選択される1種以上の有機酸洗浄液であることを特徴とする。
また本発明は、前記合金鋼が、合金元素としてSi,MnおよびCrを合計で0.3〜10wt%含むことを特徴とする。
さらにまた本発明は、上記の酸洗浄液組成物と、合金鋼とを接触させて脱スケールを行うことを特徴とする酸洗浄方法である。
また本発明は、前記ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素および3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸から選択される1種以上が、合計で1〜1000ppm含まれる酸洗浄液組成物を用いることを特徴とする。
また本発明は、前記酸洗浄液が、塩酸洗浄液であることを特徴とする。
また本発明は、前記酸洗浄液が、クエン酸、ギ酸、グリコール酸またはマロン酸から選択される1種以上の有機酸洗浄液であることを特徴とする。
また本発明は、前記合金鋼が、合金元素としてSi,MnおよびCrを合計で0.3〜10wt%含むことを特徴とする。
本発明によると、ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素および3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸から選択される1種以上を含有する脱スケール促進剤を酸洗浄液に添加し、合金鋼の脱スケールを行うことにより、脱スケール速度を速め、硫化水素などの発生が極めて小さい酸洗浄液組成物および洗浄方法を提供することができる。
本発明は、合金鋼の表面に形成された酸化皮膜であるスケールを除去するための脱スケール促進添加剤であり、ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素およびテトラメチルチオ尿素および3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸から選択される1種以上を含有する脱スケール促進添加剤、該脱スケール促進添加剤を用いた酸洗浄液組成物および酸洗浄方法である。
本発明の脱スケール促進添加剤は、ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素およびテトラメチルチオ尿素および3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸(以下、個々の化合物を添加剤成分ということがある)の1種以上を含む。
本発明の脱スケール促進添加剤(以下、添加剤ということがある)において、前記添加剤成分は、それぞれ1種類を含有していてもよく、2種以上を含有していてもよく、さらに3種類を含有していても、4種類全てを含有していてもよい。
また、2種類〜4種類を含有する場合には、その比率はどのような比率であってもよい。本発明の脱スケール促進添加剤は、前記成分以外に、水、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどの媒体を含んでいてもよく、これら媒体の含有量は、添加剤全体に対して、0.1〜99.99%であるのが好ましい。
本発明の添加剤は、前記添加剤成分の1種以上を、媒体と適宜、公知の手段で混合することにより、製造することができる。
混合温度は、冷却〜加温下に実施することができ、混合の順序も特に制限されない。
本発明の酸洗浄液組成物(以下、組成物ということがある)は、酸洗浄液に、添加剤として、ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素および3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸から選択される1種以上を含有する。
酸洗浄液における酸としては、通常、無機酸または有機酸があげられる。無機酸については、塩酸洗浄液または硫酸洗浄液が好ましい。また有機酸については、クエン酸、ギ酸、グリコール酸またはマロン酸から選択される1種以上の有機酸洗浄液が好ましい。
塩酸洗浄液の場合は、その濃度が10g/L以上350g/L以下であり、好ましくは、20g/L以上200g/L以下である。10g/L未満では、脱スケール時間が非常に長くなり、また、300g/Lを超えてもスケールの溶解度が小さくなり、脱スケール速度が急激に遅くなり、経済的に非効率である。
また有機酸洗浄液の場合は、クエン酸、ギ酸、グリコール酸またはマロン酸から選択される1種以上の濃度が、10g/L以上200g/L以下であり、好ましくは、30g/L以上150g/L以下である。10g/L未満では、脱スケール時間が非常に長くなり、また、200g/Lを超えてもスケールの溶解度が小さくなり、脱スケール速度が急激に遅くなり、経済的に非効率である。
本発明の組成物における添加剤は、酸洗浄液組成物1L中に、1ppm〜1000ppm、好ましくは、10〜500ppm含有されるよう添加する。1ppm未満では、脱スケール促進の効果は認められない。また1000ppmを超えてもその効果はほとんど増加しない。
本発明の酸洗浄液組成物は、必要に応じ、さらに酸洗浄時の鋼材表面の腐食を抑制する腐食抑制剤を含んでいてもよい。かかる腐食抑制剤としては、入手可能な市販の腐食抑制剤を用いることができ、前記脱スケール促進剤と不都合な相互作用を示さないものであればよい。
たとえば酸として塩酸を用いる場合は、イビットNo.711NH−2(商品名、朝日化学工業株式会社製)、有機酸を用いる場合は、イビットNo.30AR(商品名、朝日化学工業株式会社製)などが好適である。
本発明の組成物は、前記酸洗浄液、添加剤および必要に応じて腐食抑制剤を、適宜、公知の手段で混合することにより、製造することができる。
混合温度は、冷却〜加温下に実施することができ、混合の順序も特に制限されない。
本発明において、合金鋼の酸洗浄は、合金鋼と、本発明の組成物とを、接触させることにより実施することができる。
本発明の組成物で洗浄される合金鋼としては、Cr、Si、Mnを含む合金鋼であればよく、特に限定されないが、たとえばCr、Si、Mnが合計で0.3〜10wt%、好ましくは、0.5〜10wt%、さらに好ましくは1〜10wt%含む合金鋼を挙げることができ、具体的には、炭素鋼にCrを数%添加した組成を持つクロム鋼、STB鋼、Si,Mnが比較的多く含まれる高張力鋼などを挙げることができる。
かかる合金鋼としては、たとえばSTBA12,STBA13、STBA20、STBA22、STBA23、STBA24、STBA5、STBA6などのSTB鋼、JFE‐HITEN590、JFE‐HITEN690、JFE‐HITEN980、JFE‐HITEN570U2、JFE‐HITEN590U2、JFE‐HITEN780EX、JFE‐HITEN590E、JFE‐HITEN590SL、JFE‐HYD960LEなどのハイテン鋼、SCr415、SCr420、SCr440、SCr445などのクロム鋼があげられる。さらには、SS400、SS540,熱間圧延軟鋼SPHCなどの普通鋼があげられる。
酸洗浄液組成物と合金鋼とを接触させる方法としては、合金鋼を酸洗浄液組成物に浸漬する方法、酸洗浄液組成物を合金鋼にスプレーする方法、シャワーリングする方法などを挙げることができるが他の方法であっても良い。
また適用できる具体的なプロセスとしては、熱間圧延処理後の鋼帯に対して行う連続酸洗プロセス、ボイラーなどの装置内に酸洗浄液を導入して現場で洗浄を行う酸洗浄プロセス、グレーチング材などを直接酸洗液に浸漬して洗浄を行うバッチ酸洗浄プロセスなどを挙げることができる。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例によって限定されるものではない。
実施例1
水1L中にベンジルチオシアネート(東洋紡株式会社製)100gを溶解し、脱スケール添加促進剤とした。次いで水1L中に、塩酸が10wt%と第一鉄イオンが70wt%含まれるように、塩酸と塩化第一鉄とを加えて溶解して、酸洗浄液を調製した。次いでこの酸洗浄液に前記脱スケール促進添加剤を加え、ベンジルチオシアネートが50ppm含有される酸洗浄液組成物とした。さらに、この酸洗浄液組成物に腐食抑制剤のインヒビター711NH−2(商品名、朝日化学工業株式会社製)を500ppm含有されるよう添加した。
この酸洗浄液組成物を85℃に加熱した後この温度を維持して、合金鋼材として3cm×3cmのサイズの熱間圧延後のクロム鋼(SCr420/Cr:0.9〜1.2%、Si:0.15〜0.35%、Mn:0.6〜0.9%)を浸漬した。評価は下記の方法で行った。結果は表1に示す。
実施例2
ベンジルチオシアネートが10ppmの酸洗浄液組成物とした他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例3
ベンジルチオシアネートが1000ppmの酸洗浄液組成物とした他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例4
脱スケール促進添加剤としてトリメチルチオ尿素を用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例5
脱スケール促進添加剤としてテトラメチルチオ尿素を用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例6
脱スケール促進添加剤として3-メルカプト-1-プロパンスルホン酸を用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例7
脱スケール促進添加剤としてトリメチルチオ尿素を25ppm、テトラメチルチオ尿素を25ppm用いたほかは実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例8
脱スケール促進添加剤としてトリメチルチオ尿素を20ppm、テトラメチルチオ尿素を20ppm、テトラメチルチオ尿素を10ppm用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例9
酸洗浄液として10%のクエン酸洗浄液とした他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例10
酸洗浄液として10%の蟻酸洗浄液とし、脱スケール促進添加剤としてトリメチルチオ尿素を用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例11
酸洗浄液として10%のグリコール酸洗浄液とし、脱スケール促進添加剤としてトリメチルチオ尿素を用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例12
酸洗浄液として10%のマロン酸洗浄液とし、脱スケール促進添加剤としてトリメチルチオ尿素を用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例13
合金鋼材として、STB鋼(STBA20/Cr:0.5〜0.8%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.3〜0.6%)を酸洗浄対象とし、脱スケール促進添加剤としてトリメチルチオ尿素を用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
実施例14
合金鋼材として、STB鋼(STBA25/Cr:4.0〜6.0%、Si:0.5%以下、Mn:0.3〜0.6%)を酸洗浄対象とし、脱スケール促進添加剤としてトリメチルチオ尿素を用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
比較例1
脱スケール剤を用いなかった他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
比較例2
脱スケール剤としてチオ硫酸アンモニウムを用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
比較例3
脱スケール剤として1,3−ジメチルチオ尿素を用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
比較例4
脱スケール剤としてチオ尿素を用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
比較例5
脱スケール剤としてジブチルチオ尿素を用いた他は、実施例1と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
比較例6
脱スケール剤を用いなかった他は、実施例7と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
比較例7
脱スケール剤を用いなかった他は、実施例8と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
比較例8
脱スケール剤を用いなかった他は、実施例9と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
比較例9
脱スケール剤を用いなかった他は、実施例10と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
比較例10
脱スケール剤を用いなかった他は、実施例11と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示す。
比較例11
脱スケール剤を用いなかった他は、実施例12と同様に酸洗浄し脱スケールを行った。結果は表1に示すとおりである。
<評価方法>
脱スケール時間
サンプルを浸漬させてから表面のスケールが完全に除去されるまでの時間を目視判定で測定した。
硫化水素発生量
サンプルを浸漬させて後、液面から3cmの距離でガス検知管No.120SE(光明理化学工業社製)を用いて硫化水素を計測した。
Figure 2017088726

Claims (11)

  1. 合金鋼の酸洗浄での脱スケールを促進する脱スケール促進添加剤であって、ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素および3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸から選択される1種以上を含有することを特徴とする脱スケール促進添加剤。
  2. 酸洗浄液および請求項1に記載の脱スケール促進添加剤を含有することを特徴とする酸洗浄液組成物。
  3. 前記ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素および3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸から選択される1種以上が、合計で1〜1000ppm含有されることを特徴とする請求項2記載の酸洗浄液組成物。
  4. 前記酸洗浄液が、塩酸洗浄液または有機酸洗浄液である請求項2または3に記載の酸洗浄液組成物。
  5. 前記酸洗浄液が、クエン酸、ギ酸、グリコール酸またはマロン酸から選択される1種以上の有機酸洗浄液である請求項2または3に記載の酸洗浄液組成物。
  6. 前記合金鋼が、合金元素としてSi,MnおよびCrを合計で0.3〜10wt%含む合金鋼であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の酸洗浄液組成物。
  7. 請求項2に記載の酸洗浄液組成物と、合金鋼とを接触させて脱スケールを行うことを特徴とする酸洗浄方法。
  8. 前記ベンジルチオシアネート、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素および3−メルカプト-1-プロパンスルホン酸から選択される1種以上が、合計で1〜1000ppm含まれる酸洗浄液組成物を用いることを特徴とする請求項7記載の酸洗浄方法。
  9. 前記酸洗浄液が、塩酸洗浄液である請求項7または8に記載の酸洗浄方法。
  10. 前記酸洗浄液が、クエン酸、ギ酸、グリコール酸またはマロン酸から選択される1種以上の有機酸洗浄液である請求項7または8に記載の酸洗浄方法。
  11. 前記合金鋼が、合金元素としてSi,MnおよびCrを合計で0.3〜10wt%含む合金鋼であることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の酸洗浄方法。
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