JP2017058538A - プロジェクター - Google Patents

Abstract

【課題】室内空間の雰囲気を重要視する場所においても雰囲気が損なわれることのないプロジェクターを提供する。
【解決手段】プロジェクター１は、天井板ＣＬの上方の天井裏に配置され、天井板ＣＬの下方の室内に位置するスクリーンＳＣに画像光を投写するプロジェクター本体１００と、天井板ＣＬに設置されプロジェクター本体１００を覆うカバー部材２００と、カバー部材２００に設けられプロジェクター本体１００から投写された画像光を室内側に透過させる投写窓３０とを備え、投写窓３０は天井板ＣＬよりも天井裏側に天井板ＣＬに対して傾いて配置されていることを特徴とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、プロジェクターに関する。

会議室等の天井から吊り下げられて使用されるプロジェクターが知られている。天井から吊り下げられて設置されたプロジェクターでは、筐体が室内に露出しているため、塵埃が付着して蓄積する、あるいは、外観上目立ってしまう、という課題がある。これに対して、天井裏に収容されて使用されるプロジェクターが提案されている（例えば、特許文献１参照）。特許文献１に記載のプロジェクターでは、筐体が天井裏に設置され、筐体の底面に設けられた射出部が天井に形成された開口部から下側（すなわち、室内側）に突出して設置されている。このような構成によれば、天井から吊り下げられて設置されたプロジェクターと比べて、筐体が室内に露出しないため、塵埃の付着が抑えられ、外観上も目立ちにくくなる。

特開２０１０−１６４６８５号公報

しかしながら、特許文献１に記載のプロジェクターでは、筐体の底面に設けられた射出部が天井から室内に突出するため目についてしまうことがあり、例えば、衣料品店や飲食店等の室内空間の雰囲気を重要視する店舗で使用する場合に、雰囲気が損なわれてしまうおそれがある。したがって、天井から室内に突出する部分が無く、室内空間の雰囲気を重要視する場所においても雰囲気が損なわれることのない構成のプロジェクターが求められている。

本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。

［適用例１］本適用例に係るプロジェクターは、基準面の一方の側の空間に配置され、前記基準面の他方の側に位置する投写面に画像光を投写する投写部と、前記基準面に設置され、前記投写部を覆うカバー部材と、前記カバー部材に設けられ、前記投写部から投写された前記画像光を前記他方の側に透過させる投写窓と、を備え、前記投写窓は、前記基準面よりも前記一方の側に、前記基準面に対して傾いて配置されていることを特徴とする。

本適用例の構成によれば、プロジェクターの投写部は、基準面に対して画像光が投写される他方の側とは反対の一方の側に配置され、基準面に設置されたカバー部材で覆われている。また、カバー部材に設けられ、投写部から投写された画像光を他方の側に透過させる投写窓も、基準面に対して画像光が投写される側とは反対の一方の側に配置されている。したがって、例えば、基準面を天井とし、基準面の一方の側を天井裏とし、他方の側を室内とすれば、プロジェクターの投写部及び投写窓が、基準面（天井）から室内に突出しておらず、また、投写部がカバー部材で覆われて露出しない。これにより、室内空間の雰囲気を重要視する場所においても雰囲気が損なわれることのないプロジェクターを提供できる。

［適用例２］上記適用例に係るプロジェクターであって、前記カバー部材には前記基準面の前記一方の側に窪んだ凹部が形成されており、前記投写窓は前記凹部に配置されていることが好ましい。

本適用例の構成によれば、カバー部材には基準面の一方の側に窪んだ凹部が形成され、その凹部に投写窓が配置されているので、投写窓をカバー部材が設置された基準面（天井）よりも一方の側（天井裏）に配置できる。

［適用例３］上記適用例に係るプロジェクターであって、前記カバー部材には、前記凹部を覆う蓋が設けられていることが好ましい。

本適用例の構成によれば、カバー部材に形成された凹部を蓋で覆うことで、投写窓への塵埃の付着が抑えられる。また、凹部を蓋で覆うことで、外観上、カバー部材と蓋とが一体であるかのように視認されるため、カバー部材全体を目立ちにくくすることができる。

［適用例４］上記適用例に係るプロジェクターであって、前記投写面に投写される前記画像光の外形が矩形であり、前記凹部の外形も矩形であることが好ましい。

本適用例の構成によれば、投写面に投写される画像光の外形と画像光が通過する凹部の外形とが同様の矩形であるので、凹部の外形が画像光の外形と異なる場合と比べて、より小さい開口面積で画像光を通過させることができる。これにより、凹部の外形を小さくすることが可能となる。

［適用例５］上記適用例に係るプロジェクターであって、前記投写面に投写される前記画像光の外形が略円形であり、前記凹部の外形も略円形であることが好ましい。

本適用例の構成によれば、投写面に投写される画像光の外形と画像光が通過する凹部の外形とが同様の略円形であるので、凹部の外形が画像光の外形と異なる場合と比べて、より小さい開口面積で画像光を通過させることができる。これにより、凹部の外形を小さくすることが可能となる。

［適用例６］上記適用例に係るプロジェクターであって、前記投写窓は、前記投写部から投写された前記画像光の光軸に対して略垂直に配置されていることが好ましい。

本適用例の構成によれば、投写窓が基準面に対して傾くとともに投写部から投写された画像光の光軸に対して略垂直に配置されているので、投写部が天井裏に配置されていても、画像光を室内に向けて斜め方向に射出し、室内側に設置された投写面に投写することができる。そして、投写部から投写された画像光の広がりに対して、投写窓が基準面に平行である場合（すなわち、投写窓が画像光の光軸に対して略垂直に配置されていない場合）と比べて、画像光を透過させる投写窓の外形を小さくできる。

［適用例７］上記適用例に係るプロジェクターであって、前記投写窓には、透明板またはレンズが配置されていることが好ましい。

本適用例の構成によれば、投写窓に透明板が配置されている場合、投写窓から投写部側への塵埃の侵入が抑えられる。また、投写窓にレンズが配置されている場合、投写部から投写された画像光をレンズにより拡大して投写面に投写できる。

［適用例８］上記適用例に係るプロジェクターであって、前記投写部を冷却するための冷却部を有し、前記カバー部材には冷却用の吸気及び排気の少なくとも一方を行うための開口部が形成されていることが好ましい。

本適用例の構成によれば、投写部を冷却するための冷却部を有し、カバー部材に冷却用の吸気及び排気の少なくとも一方を行うための開口部が形成されている。そのため、開口部を介して、基準面（天井）の一方の側（天井裏）に配置された投写部から発せられる熱を他方の側（室内）に排気し、他方の側（室内）の空気を一方の側（天井裏）に吸気して、冷却部により投写部を冷却できる。

［適用例９］上記適用例に係るプロジェクターであって、前記カバー部材は、前記基準面に略平行に設置されていることが好ましい。

本適用例の構成によれば、カバー部材が基準面（天井）に略平行に設置されているので、他方の側（室内）から見てカバー部材を目立ちにくくすることができる。

［適用例１０］本適用例に係るプロジェクターは、非使用時には基準面の一方の側の空間に配置され、使用時には前記基準面の他方の側に少なくともその一部が配置されて前記基準面の他方の側に位置する投写面に画像光を投写する投写部と、前記基準面に設置され、非使用時は前記投写部を覆うカバー部材と、を備えていることを特徴とする。

本適用例の構成によれば、プロジェクターの投写部は、非使用時には基準面の一方の側の空間に配置されカバー部材で覆われる。そのため、例えば、基準面を天井とし、基準面の一方の側を天井裏とし、他方の側を室内とすれば、非使用時にプロジェクターの投写部が基準面から室内に突出しておらず、また、カバー部材で覆われて露出しないので、室内空間の雰囲気を重要視する場所においても雰囲気が損なわれることがない。

第１の実施形態に係るプロジェクターの構成を示す概略図。 プロジェクター本体の構成の一例を示す概略図。 実施例１に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例２に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例２に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例２に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例３に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例３に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例４に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例４に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例５に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例５に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例６に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例６に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例７に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例７に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例８に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例８に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例８に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例９に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例９に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１０に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１０に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１１に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１１に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１１に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 第２の実施形態に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図。 実施例１２に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１２に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１３に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１３に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１４に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１４に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１５に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１５に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１６に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１６に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１７に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１７に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 第３の実施形態に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図。 第３の実施形態に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図。 第４の実施形態の実施例１８に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図。 第４の実施形態の実施例１８に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図。 実施例１８に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１８に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１８に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 第４の実施形態の実施例１９に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図。 第４の実施形態の実施例１９に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図。 実施例１９に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１９に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例１９に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 第４の実施形態の実施例２０に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図。 第４の実施形態の実施例２０に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図。 実施例２０に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例２０に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 実施例２０に係るカバー部材の外観を示す斜視図。 変形例に係るプロジェクターの構成を示す概略図。

以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大、縮小、あるいは誇張して表示している。また、説明に必要な構成要素以外は図示を省略する場合がある。

（第１の実施形態）
＜プロジェクターの構成＞
まず、第１の実施形態に係るプロジェクターの構成について図１を参照して説明する。図１は、第１の実施形態に係るプロジェクターの構成を示す概略図である。詳しくは、図１は、第１の実施形態に係るプロジェクターを横方向（左側）から見た図である。

図１に示す第１の実施形態に係るプロジェクター１は、店舗や会議室、ホール等の天井板ＣＬの上の空間（天井裏）に設置されて使用される。天井板ＣＬは、本発明における基準面の一例である。天井板ＣＬの一方（上方）の側の空間が天井裏であり、天井板ＣＬの他方（下方）の側の空間が室内である。プロジェクター１から投写された画像光（図１に１点鎖線で示す）は、天井板ＣＬの下方側に位置する投写面としてのスクリーンＳＣに投写される。

なお、以下では、基準面である天井板ＣＬに平行な方向であって、プロジェクター１に対してスクリーンＳＣが位置する側を「前方」とし、プロジェクター１に対してスクリーンＳＣが位置する側とは反対側を「後方」とする。また、プロジェクター１を下方側から見たときの、後方側から前方側に向かって（スクリーンＳＣに向かって）右側を右方向とし、後方側から前方側に向かって左側を左方向とする。

プロジェクター１は、投写部としてのプロジェクター本体１００と、固定部材１０と、投写窓３０が設けられたカバー部材２００とを備えている。図１には、プロジェクター本体１００の筐体１００ａと投写レンズ１１７とを図示している。プロジェクター本体１００は、投写レンズ１１７から後方側へ画像光を投写する。プロジェクター本体１００の構成については後述する。

プロジェクター１は、投写レンズ１１７に対して後方側に配置された反射ミラー３３を備えている。反射ミラー３３は、例えば、凹面鏡で構成される。反射ミラー３３は、投写レンズ１１７に対向する位置に、下方向きに傾いて配置されている。したがって、投写レンズ１１７から後方側へ投写された画像光は、反射ミラー３３で前方側かつ下方側に向けて反射される。

これにより、プロジェクター１は、プロジェクター本体１００が天井裏に配置されていても、画像光を天井板ＣＬよりも下方側の室内に向けて斜め方向に射出し、スクリーンＳＣに投写することができる。そして、投写レンズ１１７から投写された画像光を反射ミラー３３で反射してスクリーンＳＣに投写することで、投写レンズ１１７から直接スクリーンＳＣに投写する場合と比べて、投写レンズ１１７からスクリーンＳＣまでの画像光の光路長を長くできる。したがって、画像光の光路長が同じ長さである場合、スクリーンＳＣとプロジェクター１とを近接させることが可能となる。

固定部材１０は、固定台１０ａと外枠１０ｂとを有している。プロジェクター本体１００は、固定台１０ａに天井板ＣＬに略平行に載置され固定されている。プロジェクター本体１００が天井板ＣＬに略平行に配置されるので、天井板ＣＬと本天井ＲＦとの上下方向の距離が短い場合でも、プロジェクター本体１００を傾けて配置する場合と比べて、より容易にロジェクター本体１００を設置することが可能となる。

プロジェクター本体１００は、外枠１０ｂで覆われている。外枠１０ｂには、冷却部としての冷却ファン４６が設けられている。冷却ファン４６は、プロジェクター本体１００を冷却するための空気の固定部材１０内への吸気、及び、プロジェクター本体１００から発せられた熱の固定部材１０外への排気、の少なくとも一方を行う。なお、固定部材１０が外枠１０ｂを有していない構成であってもよく、その場合は、固定部材１０に冷却ファン４６が設けられていなくてもよい。

固定部材１０には上下方向（鉛直方向）に沿った天吊り棒５０が取り付けられており、天吊り棒５０の端部は本天井ＲＦに固定されている。プロジェクター１は、天吊り棒５０により本天井ＲＦから吊り下げられた状態で、天井裏の空間内に固定されている。なお、図示しないが、天吊り棒５０は長さを調整するための機構（ネジ等）を有している。これにより、プロジェクター１の設置高さを調整することができる。

カバー部材２００は、固定部材１０とは別体で構成され、天井板ＣＬの開口部ＣＬａに着脱可能に設置されている。カバー部材２００は、天井板ＣＬに略平行に設置されている。カバー部材２００は、プロジェクター本体１００と固定部材１０との下方（室内）側を覆うように配置されている。換言すれば、プロジェクター１は、天井板ＣＬから下方側に突出して露出する部分を有していない。

そのため、室内にいる人からは、プロジェクター１のうちカバー部材２００が視認されるが、プロジェクター本体１００と固定部材１０とは視認されない。そして、カバー部材２００が天井板ＣＬに略平行に設置されるので、室内側から見てカバー部材２００を外観上目立ちにくくすることができる。したがって、プロジェクター１の構成によれば、衣料品店や飲食店等の店舗のように室内空間の雰囲気を重要視する場所においても雰囲気が損なわれることがない。

なお、カバー部材２００は、天井板ＣＬに着脱可能に設置されているので、プロジェクター本体１００のメインテナンス等の場合に、カバー部材２００を取り外して作業を行うことができる。また、室内の装飾や投写する画像の大きさ等に応じて、カバー部材２００を取り換えることも可能である。カバー部材２００の実施例については後述する。

カバー部材２００は、凹部としての投写口２０を有している。投写口２０は、天井板ＣＬよりも上方（天井裏）側に窪むように形成されている。図１に示すように、カバー部材２００の前後方向の断面において、投写口２０は三角形状に窪んでいる。換言すれば、前後方向の断面において、投写口２０は上方側で交差する２つの斜面２０ａと斜面２０ｂとを含む。投写口２０の後方側の斜面２０ａには、投写窓３０が設けられている。投写窓３０が天井板ＣＬよりも上方（天井裏）側に配置されているので、投写窓３０を目立ちにくくすることができる。

なお、カバー部材２００は、プロジェクター１の非使用時に投写口２０を塞ぐ蓋３４（図３Ｃ参照）を有していてもよい。プロジェクター１の非使用時に蓋３４で投写口２０を塞ぐことで、投写窓３０への塵埃の付着が抑えられるとともに、カバー部材２００全体を目立ちにくくすることができる。

投写窓３０は、投写口２０の後方側の斜面２０ａに形成された開口部３１と、開口部３１に配置された透明板３２とで構成される。投写窓３０（開口部３１）は、投写レンズ１１７から後方側へ投写され反射ミラー３３で前方側かつ下方側に向けて反射された画像光を透過させる。投写窓３０を透過した画像光は、投写口２０からプロジェクター１の前方側かつ下方側に投写される。

反射ミラー３３が凹面鏡であるので、反射ミラー３３で反射された画像光は、一旦集光されて投写窓３０（開口部３１）を透過した後、拡散されて（すなわち、拡大されて）スクリーンＳＣに投写される。投写窓３０の開口部３１に透明板３２が配置されているので、投写窓３０からカバー部材２００の内側（プロジェクター本体１００側）への塵埃の侵入が抑えられる。

投写窓３０（投写窓３０が設けられた投写口２０の後方側の斜面２０ａ）は、反射ミラー３３で反射されて投写窓３０を透過する画像光の光軸に対して略垂直に配置されていることが好ましい。投写窓３０が透過する画像光の光軸に対して略垂直に配置されていると、投写窓３０が画像光の光軸に対して略垂直に配置されていない場合と比べて、投写窓３０の外形を小さくできる。したがって、投写窓３０をさらに目立ちにくくすることができる。

なお、投写窓３０の開口部３１に透明板３２の代わりにレンズ（図示しない）が配置されていてもよい。投写窓３０にレンズが配置されている場合、反射ミラー３３で反射された画像光をレンズによりさらに拡大して広角にスクリーンＳＣに投写できる。したがって、スクリーンＳＣとプロジェクター１との距離に応じた画像の位置や画像の大きさの調整をより容易に行うことができる。そして、スクリーンＳＣとプロジェクター１とが近接している場合でも、スクリーンＳＣに大きな画像を表示することが可能となる。

また、投写窓３０の開口部３１に透明板３２（及びレンズ）が着脱可能な構成、すなわち透明板３２とレンズとを交換可能な構成であってもよい。透明板３２及びレンズがカバー部材２００の外側（室内側）から着脱可能な構成とすれば、例えば、プロジェクター１を天井裏に設置した後で、スクリーンＳＣの位置を変更したり、投写する画像の大きさを変更したりする場合に、スクリーンＳＣに対する画像の位置や大きさをより容易に調整することができる。

スクリーンＳＣは、例えば、室内の壁、ウインドー、パーティション等に設置されている。スクリーンＳＣは、天井板ＣＬまたは本天井ＲＦから吊り下げられていてもよい。スクリーンＳＣが壁に設置される場合や本天井ＲＦから吊り下げられる場合は、一般に鉛直方向（天井板ＣＬと直交する方向）に沿った投写面となるが、鉛直方向に対して傾いたスクリーンＳＣを投写面としてもよい。また、壁、ウインドー、パーティション等を投写面として画像光を投写する構成であってもよい。以下では、「スクリーンＳＣに投写する」との記載は、壁、ウインドー、パーティション等スクリーンＳＣ以外が投写面である場合も含むものとする。

＜プロジェクター本体の構成＞
続いて、プロジェクター本体１００の構成の一例を図２を参照して説明する。図２は、プロジェクター本体の構成の一例を示す概略図である。なお、図２では、筐体１００ａの図示を省略している。

図２に示すように、プロジェクター本体１００は、偏光照明装置１１０と、２つのダイクロイックミラー１０４，１０５と、３つの反射ミラー１０６，１０７，１０８と、５つのリレーレンズ１１１，１１２，１１３，１１４，１１５と、３つの液晶ライトバルブ１２１，１２２，１２３と、クロスダイクロイックプリズム１１６と、投写レンズ１１７とを備えている。

偏光照明装置１１０は、例えば超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット１０１と、インテグレーターレンズ１０２と、偏光変換素子１０３とを備えている。ランプユニット１０１と、インテグレーターレンズ１０２と、偏光変換素子１０３とは、システム光軸Ｌｘに沿って配置されている。

ダイクロイックミラー１０４は、偏光照明装置１１０から射出された偏光光束のうち、赤色光（Ｒ）を反射させ、緑色光（Ｇ）と青色光（Ｂ）とを透過させる。もう１つのダイクロイックミラー１０５は、ダイクロイックミラー１０４を透過した緑色光（Ｇ）を反射させ、青色光（Ｂ）を透過させる。

ダイクロイックミラー１０４で反射した赤色光（Ｒ）は、反射ミラー１０６で反射した後にリレーレンズ１１５を経由して液晶ライトバルブ１２１に入射する。ダイクロイックミラー１０５で反射した緑色光（Ｇ）は、リレーレンズ１１４を経由して液晶ライトバルブ１２２に入射する。ダイクロイックミラー１０５を透過した青色光（Ｂ）は、３つのリレーレンズ１１１，１１２，１１３と２つの反射ミラー１０７，１０８とで構成される導光系を経由して液晶ライトバルブ１２３に入射する。

光変調素子である透過型の液晶ライトバルブ１２１，１２２，１２３は、クロスダイクロイックプリズム１１６の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ１２１，１２２，１２３に入射した色光は、映像情報（映像信号）に基づいて変調され、クロスダイクロイックプリズム１１６に向けて射出される。

クロスダイクロイックプリズム１１６は、４つの直角プリズムが貼り合わされて構成されており、その内面には赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって３つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投写光学系である投写レンズ１１７によって反射ミラー３３（図１参照）に向けて投写され、反射ミラー３３で反射されてスクリーンＳＣ上に画像が拡大表示される。

＜カバー部材の実施例＞
上述したように、本実施形態に係るプロジェクター１では、室内にいる人からカバー部材２００が視認される。そのため、室内空間の雰囲気を重要視する場所においては、カバー部材２００が室内空間の雰囲気を損なわない構成であることが好ましい。本実施形態では、室内の装飾や投写する画像の大きさ（画像光の広がり）等に応じてカバー部材２００を選択できるように、形状や仕様が異なる複数の実施例を用意している。以下に、第１の実施形態に係るカバー部材の実施例を説明する。

（実施例１）
図３Ａ、図３Ｂ、及び図３Ｃは、実施例１に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図３Ａ及び図３Ｃは実施例１に係るカバー部材２００を前方かつ下方側から見た図であり、図３Ｂはカバー部材２００を後方かつ下方側から見た図である。なお、図３Ａ、図３Ｂ、及び図３Ｃでは、天井板ＣＬの図示を省略している。

図３Ａ、図３Ｂ、及び図３Ｃに示すように、実施例１に係るカバー部材２００の下方側から見た平面形状は略矩形であり、投写口２０の平面形状も略矩形である。カバー部材２００は、台形状に下方側へ少し盛り上がった平面部（台形状の上底に相当する部分）２００ａを有し、その周縁に斜面部２００ｂを有している。平面部２００ａは、天井板ＣＬ（図１参照）と略平行である。投写口２０と投写窓３０とは、平面部２００ａにおける左側かつ後方側の角部寄りに配置されている。

図３Ｃに示すように、実施例１に係るカバー部材２００は、非使用時に投写口２０を塞ぐ蓋３４を有していてもよい。非使用時に蓋３４で投写口２０を塞ぐことで、投写窓３０への塵埃の付着が抑えられる。また、蓋３４で投写口２０を塞ぐことで、外観上、平面部２００ａと蓋３４とが一体であるかのように視認されるため、カバー部材２００全体を目立ちにくくすることができる。

蓋３４は、カバー部材２００の平面部２００ａと同様の外観を有していることが、平面部２００ａと蓋３４とが一体であるかのように見える点で好ましい。しかしながら、蓋３４は、このような形態に限定されず、例えば、透明な板等であってもよい。蓋３４が透明な板であると、使用時にも投写窓３０を透明な板で覆って、静電気等による投写窓３０への塵埃の付着を抑えることができる。

なお、実施例１に係るカバー部材２００は、スクリーンＳＣに投写される画像の外形が矩形である場合を想定している。したがって、投写窓３０から外形が矩形の画像光が投写されることを前提として、投写口２０の外形も略矩形になっている。

（実施例２）
図４Ａ、図４Ｂ、及び図４Ｃは、実施例２に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図４Ａ及び図４Ｃは実施例２に係るカバー部材２０１を前方かつ下方側から見た図であり、図４Ｂはカバー部材２０１を後方かつ下方側から見た図である。

図４Ａ、図４Ｂ、及び図４Ｃに示すように、実施例２に係るカバー部材２０１は、実施例１に係るカバー部材２００に対して、左右両側に２つの投写口２０と投写窓３０とを有している点が異なる。図４Ｃに示すように、実施例２に係るカバー部材２０１は、実施例１に係るカバー部材２００と同様に、非使用時に２つの投写口２０のそれぞれを塞ぐ蓋３４を有していてもよい。

実施例２に係るカバー部材２０１の構成では、２台のプロジェクター本体１００（図１参照）を並べて設置できる。これにより、２台のプロジェクター本体１００で、スクリーンＳＣに異なる画像を並べて表示することや、１つの画像の左右を分割してスクリーンＳＣにワイドな画像として表示することや、スクリーンＳＣ上の同一の領域に画像を重畳させてスタック投写することができる。

（実施例３）
図５Ａ及び図５Ｂは、実施例３に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図５Ａは実施例３に係るカバー部材２０２を前方かつ下方側から見た図であり、図５Ｂはカバー部材２０２を後方かつ下方側から見た図である。図５Ａ及び図５Ｂに示すように、実施例３に係るカバー部材２０２は、実施例１に係るカバー部材２００に対して、投写口２０がカバー部材２０２の平面部２０２ａにおける中央部に配置されている点が異なる。

実施例３に係るカバー部材２０２では、投写口２０がカバー部材２０２の中央部に配置されており、前後方向及び左右方向において対称な配置となっている。そのため、外観上落ち着いた雰囲気になり、室内にいる人に安定感や安心感を与えることができる。なお、カバー部材２０２は、実施例１に係るカバー部材２００と同様に、投写口２０を塞ぐ蓋３４を有していてもよい。

（実施例４）
図６Ａ及び図６Ｂは、実施例４に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図６Ａは実施例４に係るカバー部材２０３を前方かつ下方側から見た図であり、図６Ｂはカバー部材２０３を後方かつ下方側から見た図である。図６Ａ及び図６Ｂに示すように、実施例４に係るカバー部材２０３は、実施例３に係るカバー部材２０２に対して、投写口２１の平面形状が前方に向かって広がる台形状である点が異なる。

実施例４に係るカバー部材２０３では、投写口２１が前方に向かって広がっているので、例えばスクリーンＳＣとプロジェクター１とが近接している場合等で、画像光が広角に投写されても、カバー部材２０３に遮られることなく画像光をスクリーンＳＣに投写できる。

（実施例５）
図７Ａ及び図７Ｂは、実施例５に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図７Ａは実施例５に係るカバー部材２０４を前方かつ下方側から見た図であり、図７Ｂはカバー部材２０４を後方かつ下方側から見た図である。図７Ａ及び図７Ｂに示すように、実施例５に係るカバー部材２０４は、実施例３に係るカバー部材２０２に対して、投写口２２の平面形状が矩形である点は同様であるが、投写口２２がカバー部材２０４の前方の斜面部２０４ｂまで延長して形成されている点が異なる。

実施例５に係るカバー部材２０４では、投写口２２が前方の斜面部２０４ｂまで延長して形成されているので、例えばスクリーンＳＣが天井板ＣＬにより近い（高い）位置に設置されている場合でも、カバー部材２０４に遮られることなく画像光をスクリーンＳＣに投写できる。

（実施例６）
図８Ａ及び図８Ｂは、実施例６に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図８Ａは実施例６に係るカバー部材２０５を前方かつ下方側から見た図であり、図８Ｂはカバー部材２０５を後方かつ下方側から見た図である。図８Ａ及び図８Ｂに示すように、実施例６に係るカバー部材２０５は、実施例５に係るカバー部材２０４に対して、投写口２３がカバー部材２０５の前方の斜面部２０５ｂまで延長して形成されている点は同様であるが、投写口２３の平面形状が前方に向かって広がる台形状である点が異なる。

実施例６に係るカバー部材２０５では、投写口２３が前方の斜面部２０５ｂまで延長して形成されているので、例えばスクリーンＳＣが天井板ＣＬにより近い（高い）位置に設置されている場合でも、カバー部材２０５に遮られることなく画像光をスクリーンＳＣに投写できる。そして、投写口２３が前方に向かって広がっているので、例えばスクリーンＳＣとプロジェクター１とが近接している場合等で、画像光が広角に投写されても、カバー部材２０５に遮られることなく画像光をスクリーンＳＣに投写できる。

（実施例７）
図９Ａ及び図９Ｂは、実施例７に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図９Ａは実施例７に係るカバー部材２０６を前方かつ下方側から見た図であり、図９Ｂはカバー部材２０６を後方かつ下方側から見た図である。

図９Ａ及び図９Ｂに示すように、実施例７に係るカバー部材２０６は、実施例３に係るカバー部材２０２に対して、投写口２４がカバー部材２０６の平面部２０６ａにおける中央部に配置されている点は同様であるが、投写口２４の平面形状が略円形である点が異なる。ここでいう略円形とは、円形や楕円形を含む。

実施例７に係るカバー部材２０６では、投写口２４がカバー部材２０６の中央部に配置されているため、外観上落ち着いた雰囲気になり、室内にいる人に安定感や安心感を与えることができる。そして、投写口２４の平面形状が略円形であるため、外観上穏やかな雰囲気になり、室内により安心感を与えることができる。

ここで、プロジェクター１が店舗等で使用される場合、例えば、室内の雰囲気を高めるための視覚的効果として、略円形状の画像光が用いられることがある。スクリーンＳＣに投写される画像光の外形が略円形である場合に、投写口２４の平面形状が略円形であると、投写口２４の外形を小さくすることができる。以下に、画像光の形状と投写口との対応について説明する。

実施例３のように投写口２０の平面形状が略矩形であって、スクリーンＳＣに投写される画像光の外形が略円形である場合には、略円形の画像光を投写口２０の内接円として通過させることとなる。そうすると、通過する画像光の外形に対して、矩形の投写口２０の開口面積は大きくなる。これに対して、実施例７に係るカバー部材２０６のように投写口２４の平面形状が略円形であると、通過する略円形の画像光に対する開口面積を小さくできる。

反対に、投写口２４の平面形状が略円形であって、スクリーンＳＣに投写される画像光の外形が矩形である場合には、投写口２４が矩形の画像光の外接円となる開口面積を必要とするため、通過する画像光の外形に対する開口面積が大きくなってしまう。したがって、スクリーンＳＣに投写される画像光の外形が矩形である場合には、実施例３のように投写口２０の平面形状が略矩形である方が、通過する画像光の外形に対する開口面積を小さくできる。

本実施例に関わらず、投写される画像光の外形が矩形である場合は、投写口の外形も略矩形であり、投写される画像光の外形が略円形である場合は、投写口の外形も略円形であることが好ましい。

（実施例８）
図１０Ａ、図１０Ｂ、及び図１０Ｃは、実施例８に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図１０Ａ及び図１０Ｃは実施例８に係るカバー部材２０７を前方かつ下方側から見た図であり、図１０Ｂはカバー部材２０７を後方かつ下方側から見た図である。

図１０Ａ、図１０Ｂ、及び図１０Ｃに示すように、実施例８に係るカバー部材２０７は、実施例７に係るカバー部材２０６に対して、カバー部材２０７が平板状である点と、カバー部材２０７の平面形状が略円形である点とが異なる。投写口２４が略円形であり、カバー部材２０７の中央部に配置されている点は実施例７と同様である。より具体的には、略円形の投写口２４が略円形のカバー部材２０７の中心位置付近に配置されている。図１０Ｃに示すように、カバー部材２０７は、カメラに用いられるリーフシャッターのように、複数の羽根を組み合わせて投写口２４を開閉する蓋３５を有していてもよい。

実施例８に係るカバー部材２０７では、平板状であるため、天井板ＣＬに対する違和感がより少ない。そして、カバー部材２０７の平面形状と投写口２４の平面形状とがともに略円形であり、略円形の投写口２４が略円形のカバー部材２０７の中心位置付近に配置されているため、室内にいる人により安定感や安心感を与えることができる。また、非使用時に蓋３５で投写口２４を塞ぐことで、投写窓３０への塵埃の付着が抑えられるとともに、外観上、カバー部材２０７と蓋３５とが一体であるかのように視認されるため、カバー部材２０７をより室内の雰囲気により馴染み易くすることができる。

（実施例９）
図１１Ａ及び図１１Ｂは、実施例９に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図１１Ａは実施例９に係るカバー部材２０８を前方かつ下方側から見た図であり、図１１Ｂはカバー部材２０８を後方かつ下方側から見た図である。

図１１Ａ及び図１１Ｂに示すように、実施例９に係るカバー部材２０８は、実施例８に係るカバー部材２０７に対して、投写口２４がカバー部材２０８における前方側に配置されている点が異なる。すなわち、投写口２４が、カバー部材２０８の平面形状の中心位置から偏心した位置に配置されている。

実施例９に係るカバー部材２０８では、投写口２４がカバー部材２０８の平面形状の中心位置から偏心した位置に配置されているので、投写口２４がカバー部材２０７の平面形状の中心位置に配置されている実施例８と比べて、躍動感が感じられ、室内にモダンな雰囲気を演出することができる。

（実施例１０）
図１２Ａ及び図１２Ｂは、実施例１０に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図１２Ａは実施例１０に係るカバー部材２０９を前方かつ下方側から見た図であり、図１２Ｂはカバー部材２０９を後方かつ下方側から見た図である。

図１２Ａ及び図１２Ｂに示すように、実施例１０に係るカバー部材２０９は、実施例９に係るカバー部材２０８に対して、投写口２５の平面形状が前方に向かって広がる扇状である点が異なる。換言すれば、投写口２５の平面形状は、上底側がカバー部材２０９の中央部に位置し、下底側がカバー部材２０９の前方側に位置する略台形状であって、外周側（下底側）はカバー部材２０９の外周に沿った円弧状となっている。

実施例１０に係るカバー部材２０９では、投写口２５が前方に向かって広がっているので、例えばスクリーンＳＣとプロジェクター１とが近接している場合等で、画像光が広角に投写されても、カバー部材２０９に遮られることなく画像光をスクリーンＳＣに投写できる。また、投写口２５の外周側がカバー部材２０９の外周に沿った円弧状となっているので、違和感を少なくすることができる。

（実施例１１）
図１３Ａ、図１３Ｂ、及び図１３Ｃは、実施例１１に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図１３Ａ及び図１３Ｃは実施例１１に係るカバー部材２１０を前方かつ下方側から見た図であり、図１３Ｂはカバー部材２１０を後方かつ下方側から見た図である。図１３Ａ、図１３Ｂ、及び図１３Ｃに示すように、実施例１１に係るカバー部材２１０は、実施例８に係るカバー部材２０７に対して、非使用時に投写口２６を塞ぐ蓋３６の一部が使用時に下方側に動いて投写窓３０が露出する構造を有している点が異なる。

実施例１１に係るカバー部材２１０では、蓋３６がともに半円状の可動部３６ａと固定部３６ｂとで構成される。固定部３６ｂは、投写口２６の後方側に配置され、プロジェクター１の使用時及び非使用時において投写口２６の開口部の後方側の半分を塞いでいる。可動部３６ａは、投写口２６の前方側に配置され、プロジェクター１の非使用時には投写口２６の開口部の前方側の半分を塞いでいる。

可動部３６ａは、プロジェクター１の使用時には、半円形の直線部側を回動軸として、半円形の円弧側（前方側）が下方側へ回動する。これにより、投写窓３０が天井板ＣＬに対して傾いた状態でカバー部材２１０の下方側へ露出するので、画像光を前方側かつ下方側に投写することができる。非使用時に可動部３６ａが投写口２６の開口部の前方側の半分を塞いでいる状態では、投写窓３０はカバー部材２１０（天井板ＣＬ）よりも上方側に配置されている。

実施例１１に係るカバー部材２１０では、実施例８に係るカバー部材２０７と同様に、非使用時に蓋３６で投写口２６を塞ぐことで、投写窓３０への塵埃の付着が抑えられるとともに、外観上、カバー部材２１０と蓋３６とが一体であるかのように視認されるため、カバー部材２１０をより室内の雰囲気に馴染み易くすることができる。

（第２の実施形態）
＜プロジェクターの構成＞
次に、第２の実施形態に係るプロジェクターの構成について図１４を参照して説明する。図１４は、第２の実施形態に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図である。詳しくは、図１４は、第２の実施形態に係るプロジェクターを上方側（図１に示す本天井ＲＦ側）から見た概略平面図である。図１４では、固定部材の図示を省略している。

第２の実施形態に係るプロジェクター２は、第１の実施形態に係るプロジェクター１に対して、カバー部材に通気口が形成されている点が異なる。ここでは、第２の実施形態に係るプロジェクター２の構成について、第１の実施形態との相違点を説明する。第１の実施形態と同じ構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。

図１４に示すように、第２の実施形態に係るプロジェクター２は、プロジェクター本体１００と、固定部材（図示しない）と、カバー部材２２０と、投写窓３０と、冷却部としての冷却ファン４６とを備えている。カバー部材２２０は、投写口２０と、冷却用の吸気及び排気を行うための開口部としての通気口４０とを有している。

左右方向に並ぶ投写口２０と通気口４０との間には、前後方向に沿って延在する仕切り板４７が配置されている。仕切り板４７の長さは、例えば、投写口２０及び通気口４０の前後方向の長さより短く、投写口２０と通気口４０との間を仕切りつつ、仕切り板４７よりも前方側及び後方側では空気が流動できるようになっている。

通気口４０の前後方向の略中央部には、左右方向に沿って延在する仕切り板４８が配置されている。仕切り板４８は、例えば、カバー部材２２０の右方側端部から仕切り板４７に到達するまでの長さを有し、通気口４０の領域を前方側と後方側とで略半分ずつに仕切っている。仕切り板４８で仕切られた後方側が吸気口４０ａであり、前方側が排気口４０ｂである。仕切り板４８は、吸気口４０ａと排気口４０ｂとの間の空気の流動を抑止している。

なお、仕切り板４７及び仕切り板４８は、カバー部材２２０に設けられていてもよいし、図示しない固定部材に設けられていてもよい。また、仕切り板４７及び仕切り板４８の一方または双方ともが設けられていない構成であってもよい。冷却ファン４６は、例えば、排気口４０ｂ側に配置されている。図１４には、プロジェクター２の内部における空気の流れを矢印で示している。

吸気口４０ａから室内の空気がカバー部材２２０の上方側へ吸気される。吸気口４０ａと排気口４０ｂとの間に仕切り板４８があるため、吸気口４０ａから吸気された空気は排気口４０ｂ側ではなく投写口２０の方へ向かう。そして、吸気口４０ａから吸気された空気は、プロジェクター本体１００を冷却する。プロジェクター本体１００から発せられた熱は排気口４０ｂの方へ向かい、冷却ファン４６により、排気口４０ｂから室内側へ排気される。冷却ファン４６からの排気により、吸気口４０ａからの吸気と上述した空気の流れが促進される。

なお、冷却ファン４６は、吸気口４０ａ側に配置されていてもよいし、排気口４０ｂと吸気口４０ａとの双方に配置されていてもよい。また、排気口４０ｂと吸気口４０ａとの双方に冷却ファン４６が配置されていなくても、吸気口４０ａと排気口４０ｂとにより自然冷却することも可能である。さらに、吸気口４０ａが前方側に配置され、排気口４０ｂが後方側に配置されていてもよい。

第２の実施形態に係るプロジェクター２では、室内空間の空気を利用してプロジェクター本体１００を冷却する。第２の実施形態に係るプロジェクター２の構成によれば、プロジェクター本体１００から発せられた熱が天井裏の空間にこもりにくい。したがって、例えば、プロジェクター２が設置される建物の気密性が高く、天井裏の空間と建物外（外気）との通気（換気）が十分でない場合等に、室内空間の空気を利用してプロジェクター本体１００を冷却することができる。

＜カバー部材の実施例＞
以下に、第２の実施形態に係るカバー部材の実施例を説明する。

（実施例１２）
図１５Ａ及び図１５Ｂは、実施例１２に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図１５Ａは実施例１２に係るカバー部材２２０を前方かつ下方側から見た図であり、図１５Ｂはカバー部材２２０を後方かつ下方側から見た図である。

図１５Ａ及び図１５Ｂに示すように、実施例１２に係るカバー部材２２０は、平面形状が略矩形の平板状である。カバー部材２２０の左側には、実施例１に係るカバー部材２００と同様に、投写窓３０が設けられた平面形状が略矩形の投写口２０が配置されている。そして、投写口２０の右側には、輪郭が略矩形の通気口４０が配置されている。実施例１２に係るカバー部材２２０では、通気口４０が複数の溝状の開口部で構成されている。

（実施例１３）
図１６Ａ及び図１６Ｂは、実施例１３に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図１６Ａは実施例１３に係るカバー部材２２１を前方かつ下方側から見た図であり、図１６Ｂはカバー部材２２１を後方かつ下方側から見た図である。図１６Ａ及び図１６Ｂに示すように、実施例１３に係るカバー部材２２１では、実施例１２に係るカバー部材２２０に対して、通気口４１が複数の丸穴状の開口部で構成されている点が異なる。

（実施例１４）
図１７Ａ及び図１７Ｂは、実施例１４に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図１７Ａは実施例１４に係るカバー部材２２２を前方かつ下方側から見た図であり、図１７Ｂはカバー部材２２２を後方かつ下方側から見た図である。

図１７Ａ及び図１７Ｂに示すように、実施例１４に係るカバー部材２２２は、実施例９に係るカバー部材２０８と同様に、略円形の平面形状を有する平板状である。そして、カバー部材２２２には、略円形の平面形状を有する投写口２４が前方側に配置されている。実施例１４に係るカバー部材２２２は、吸気口４２ａと排気口４２ｂとを含む通気口４２が設けられている点が実施例９と異なる。

カバー部材２２２では、例えば、吸気口４２ａが左側に配置され、排気口４２ｂが右側に配置されている。吸気口４２ａが右側に配置され、排気口４２ｂが左側に配置されていてもよい。吸気口４２ａ及び排気口４２ｂは、複数の溝状の開口部で構成されている。吸気口４２ａ及び排気口４２ｂの溝状の開口部は、カバー部材２２２の平面形状の中心位置を中心とする放射状に形成されている。

なお、実施例１４に係るカバー部材２２２では、実施例１２及び実施例１３に対して、プロジェクター本体１００（図１４参照）の左右両側に吸気口４２ａと排気口４２ｂとが分かれて配置される。

（実施例１５）
図１８Ａ及び図１８Ｂは、実施例１５に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図１８Ａは実施例１５に係るカバー部材２２３を前方かつ下方側から見た図であり、図１８Ｂはカバー部材２２３を後方かつ下方側から見た図である。

図１８Ａ及び図１８Ｂに示すように、実施例１５に係るカバー部材２２３は、実施例１４に係るカバー部材２２２に対して、投写口２４がカバー部材２２３の中央部に配置されている点と、通気口４３（吸気口４３ａ及び排気口４３ｂ）を構成する複数の溝状の開口部がカバー部材２２３の平面形状を中心とする同心円弧状に形成されている点とが異なる。

（実施例１６）
図１９Ａ及び図１９Ｂは、実施例１６に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図１９Ａは実施例１６に係るカバー部材２２４を前方かつ下方側から見た図であり、図１９Ｂはカバー部材２２４を後方かつ下方側から見た図である。図１９Ａ及び図１９Ｂに示すように、実施例１６に係るカバー部材２２４は、実施例１５に係るカバー部材２２３に対して、投写口２４が前方側に配置されている点が異なる。

（実施例１７）
図２０Ａ及び図２０Ｂは、実施例１７に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図２０Ａは実施例１７に係るカバー部材２２５を前方かつ下方側から見た図であり、図２０Ｂはカバー部材２２５を後方かつ下方側から見た図である。図２０Ａ及び図２０Ｂに示すように、実施例１７に係るカバー部材２２５では、実施例１６に係るカバー部材２２４に対して、投写口２５の平面形状が前方に向かって広がる扇状である点が異なる。

（第３の実施形態）
＜プロジェクターの構成＞
次に、第３の実施形態に係るプロジェクターの構成について図２１Ａ及び図２１Ｂを参照して説明する。図２１Ａ及び図２１Ｂは、第３の実施形態に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図である。詳しくは、図２１Ａは、第３の実施形態に係るプロジェクター３を左横方向（左側）から見た図である。図２１Ｂは、第３の実施形態に係るプロジェクター３を上方側（本天井側）から斜めに見た図である。なお、図２１Ａでは、本天井及び天吊り棒の図示を省略している。図２１Ｂでは、さらに天井板ＣＬの図示を省略している。

第３の実施形態に係るプロジェクター３は、上記実施形態に係るプロジェクター１，２に対して、反射ミラー３３を備えておらず、画像光がプロジェクター本体１００からスクリーンＳＣに対して直接投写される点が異なる。ここでは、第３の実施形態に係るプロジェクター３の構成について、上記実施形態との相違点を説明する。上記実施形態と同じ構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。

図２１Ａ及び図２１Ｂに示すように、第３の実施形態に係るプロジェクター３は、プロジェクター本体１００と、固定部材１１と、投写窓３０が設けられたカバー部材２３０とを備えている。固定部材１１は、固定台１１ａを有する。

第３の実施形態に係るプロジェクター３では、天井板ＣＬの上の空間（天井裏）に設置されたプロジェクター本体１００から、天井板ＣＬよりも下方側に設置されたスクリーンＳＣに対して画像光が直接投写される。そのため、プロジェクター本体１００が下方向きに傾いて配置されている。したがって、プロジェクター本体１００が載置される固定部材１１の固定台１１ａは、例えば、断面が三角形であり、プロジェクター本体１００を載置する面が斜面となっている。

カバー部材２３０は、凹部としての投写口２７を有している。投写口２７の後方側の斜面２７ａには、投写窓３０が設けられている。図２１Ａ及び図２１Ｂに示す例では、投写窓３０は開口部３１を有するが、開口部３１には透明板３２が配置されていない。投写窓３０の開口部３１には、下方向きに傾いて配置されたプロジェクター本体１００の投写レンズ１１７が挿入される。これにより、投写レンズ１１７から画像光が直接スクリーンＳＣに投写される。

なお、上記実施形態と同様に、投写窓３０の開口部３１に透明板３２（またはレンズ）が配置された構成としてもよい。このような構成とする場合は、投写レンズ１１７が投写窓３０の後方側かつ上方側に少し離れるようにプロジェクター本体１００が配置される。そして、投写レンズ１１７から投写された画像光は、投写窓３０の透明板３２（またはレンズ）を透過してスクリーンＳＣに投写される。

＜カバー部材の実施例＞
第３の実施形態に係るプロジェクター３には、カバー部材２３０の構成として、上記実施形態の実施例１から実施例１７の構成を適用することができる。ただし、実施例１１に係るカバー部材２１０（図１３Ａ、図１３Ｂ、及び図１３Ｃ参照）の構成の場合、蓋３６の可動部３６ａが投写窓３０とともに回動するため、投写窓３０に投写レンズ１１７を挿入することはできない。したがって、実施例１１に係るカバー部材２１０の構成を適用する場合は、投写レンズ１１７が投写窓３０の後方側かつ上方側に離れるようにプロジェクター本体１００を配置する必要がある。

（第４の実施形態）
＜プロジェクターの構成＞
次に、第４の実施形態に係るプロジェクターの構成について説明する。第４の実施形態に係るプロジェクターは、プロジェクター本体１００のうち投写レンズ１１７を含む少なくとも一部が使用時に天井板ＣＬよりも下方側に配置される点が上記実施形態と異なる。すなわち、上記実施形態ではプロジェクター本体１００が非使用時及び使用時の双方において天井板ＣＬよりも上方側に配置されるのに対して、第４の実施形態ではプロジェクター本体１００が非使用時に天井板ＣＬよりも上方側に配置されており、使用時にその少なくとも一部が天井板ＣＬよりも下方側に配置される。

第４の実施形態に係るプロジェクターは、第３の実施形態に係るプロジェクター３と同様に、反射ミラー３３を備えておらず、画像光がプロジェクター本体１００の投写レンズ１１７からスクリーンＳＣに対して直接投写される。

第４の実施形態では、実施例毎にプロジェクターの構成が異なるため、以下に実施例をあげて個別にプロジェクターの構成とカバー部材の構成とを説明する。以下では、上記実施形態との相違点を説明し、使用する図面において上記実施形態と同じ構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。

（実施例１８）
図２２Ａ及び図２２Ｂは、第４の実施形態の実施例１８に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図である。詳しくは、図２２Ａは、実施例１８に係るプロジェクター４を非使用時において左横方向（左側）から見た図である。図２２Ｂは、実施例１８に係るプロジェクター４を使用時において左横方向（左側）から見た図である。なお、図２２Ａ及び図２２Ｂでは、本天井、天吊り棒の図示を省略している。

図２２Ａに示すように、実施例１８に係るプロジェクター４は、プロジェクター本体１００と、カバー部材２４０とを備えている。カバー部材２４０は、可動蓋２４２を有している。可動蓋２４２は、カバー部材２４０に設置された回動軸２４１に回動可能に支持されている。可動蓋２４２は、前方側に配置される前部２４２ａと、下方側に配置される底部２４２ｂとを有している。前部２４２ａには、開口部３１を有する投写窓３０が設けられている。

プロジェクター本体１００は、可動蓋２４２に固定されている。より具体的には、筐体１００ａが可動蓋２４２に載置されて固定され、投写レンズ１１７が投写窓３０の開口部３１に挿入されている。プロジェクター本体１００が、可動蓋２４２とは別体の固定部材を介して可動蓋２４２に固定されていてもよい。非使用時には、可動蓋２４２は、底部２４２ｂがカバー部材２４０と略平行になるように配置されている。したがって、可動蓋２４２に載置されたプロジェクター本体１００も、カバー部材２４０（天井板ＣＬ）の上方側に、カバー部材２４０と略平行に配置されている。

図２２Ｂに示すように、使用時には、可動蓋２４２が回動軸２４１を回動中心として下方側に回動する。これにより、底部２４２ｂが前方側に傾斜し、前部２４２ａがカバー部材２４０の下方側に配置される。したがって、可動蓋２４２に載置されたプロジェクター本体１００も前方側に傾斜し、投写窓３０の開口部３１に挿入された投写レンズ１１７が、カバー部材２４０（天井板ＣＬ）の下方側に配置される。これにより、プロジェクター４の前方側かつ下方側に設置されたスクリーンＳＣに向けて画像光を投写することができる。

図２３Ａ、図２３Ｂ、及び図２３Ｃは、実施例１８に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図２３Ａは非使用時における実施例１８に係るカバー部材２４０を前方かつ下方側から見た図である。また、図２３Ｂは使用時におけるカバー部材２４０を前方かつ下方側から見た図であり、図２３Ｃは使用時におけるカバー部材２４０を後方かつ下方側から見た図である。

図２３Ａに示すように、非使用時においては、カバー部材２４０と可動蓋２４２（底部２４２ｂ）とが同一平面をなすように視認されるため、カバー部材２４０を目立ちにくくすることができる。カバー部材２４０には、可動蓋２４２の右側に、実施例１２に係るカバー部材２２０と同様に、複数の溝状の開口部で構成された通気口４０が配置されているので、室内空間の空気を利用してプロジェクター本体１００を冷却することができる。

なお、実施例１８において、実施例１３に係るカバー部材２２１と同様に複数の丸穴状の開口部で構成された通気口４１が配置されていてもよいし、通気口４０が設けられていない構成としてもよい。

図２３Ｂ及び図２３Ｃに示すように、使用時には、可動蓋２４２（底部２４２ｂ）が前方側に傾斜し、前部２４２ａがカバー部材２４０の下方側に配置される。これにより、投写窓３０に挿入された投写レンズ１１７が、カバー部材２４０（天井板ＣＬ）の下方側に配置されて、画像光を投写可能な状態となる。

（実施例１９）
図２４Ａ及び図２４Ｂは、第４の実施形態の実施例１９に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図である。詳しくは、図２４Ａは、実施例１９に係るプロジェクター５を非使用時において左横方向（左側）から見た図である。図２４Ｂは、プロジェクター５を使用時において左横方向（左側）から見た図である。

図２４Ａに示すように、実施例１９に係るプロジェクター５は、プロジェクター本体１００と、カバー部材２５０とを備えている。カバー部材２５０は、可動蓋２５２を有している。可動蓋２５２上には固定部材１２が固定され、固定部材１２にプロジェクター本体１００が収納される。固定部材１２の前方側には、開口部３１を有する投写窓３０が設けられている。

固定部材１２は、昇降（上下方向の移動）が可能な天吊り装置５２により、本天井ＲＦ（図１参照）から吊り下げられている。天吊り装置５２により、プロジェクター本体１００が収納された固定部材１２は、可動蓋２５２とともに昇降可能となっている。図２４Ａに示す非使用時には、可動蓋２５２がカバー部材２５０と同じ高さになる位置に配置され、プロジェクター本体１００はカバー部材２５０（天井板ＣＬ）の上方側に配置される。

図２４Ｂに示すように、使用時には、天吊り装置５２により、プロジェクター本体１００が収納された固定部材１２が可動蓋２５２とともに下降する。これにより、プロジェクター本体１００が投写レンズ１１７とともにカバー部材２５０（天井板ＣＬ）の下方側に配置される。これにより、プロジェクター５の前方側かつ下方側に設置されたスクリーンＳＣに向けて画像光を投写することができる。

図２５Ａ、図２５Ｂ、及び図２５Ｃは、実施例１９に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図２５Ａは非使用時における実施例１９に係るカバー部材２５０を前方かつ下方側から見た図である。また、図２５Ｂは使用時におけるカバー部材２５０を前方かつ下方側から見た図であり、図２５Ｃは使用時におけるカバー部材２５０を後方かつ下方側から見た図である。

図２５Ａに示すように、非使用時においては、カバー部材２５０と可動蓋２５２とが同一平面をなすように視認されるため、カバー部材２５０を目立ちにくくすることができる。

図２５Ｂ及び図２５Ｃに示すように、使用時には、固定部材１２とともに可動蓋２５２が下降してカバー部材２５０の下方側に配置され、投写窓３０に挿入された投写レンズ１１７が、カバー部材２５０（天井板ＣＬ）の下方側に配置されて、画像光を投写可能な状態となる。

固定部材１２の左右両側には、複数の溝状の開口部で構成された通気口４０が配置されているので、室内空間の空気を利用してプロジェクター本体１００を冷却することができる。通気口４０は、左右両側の一方が吸気口であり、他方が排気口である。なお、通気口４０が左右いずれか一方側にあって吸気口と排気口とが前後方向に並んで配置された構成であってもよい。

（実施例２０）
図２６Ａ及び図２６Ｂは、第４の実施形態の実施例２０に係るプロジェクターの要部の構成を示す概略図である。詳しくは、図２６Ａは、実施例２０に係るプロジェクター６を非使用時において左横方向（左側）から見た図である。図２６Ｂは、プロジェクター６を使用時において左横方向（左側）から見た図である。

図２６Ａに示すように、実施例２０に係るプロジェクター６は、プロジェクター本体１００と、カバー部材２６０とを備えている。カバー部材２６０は、可動蓋２６２を有している。可動蓋２６２は、カバー部材２６０に設置された回動軸２６１に回動可能に支持されている。可動蓋２６２は、プロジェクター本体１００を収納する固定部材を兼ねている。可動蓋２６２の前方側には、開口部３１を有する投写窓３０が設けられている。

プロジェクター本体１００は可動蓋２６２に収納されており、投写レンズ１１７が投写窓３０の開口部３１に挿入されている。非使用時には、可動蓋２６２は、カバー部材２６０と略平行に配置されている。したがって、可動蓋２６２に収納されたプロジェクター本体１００も、カバー部材２６０（天井板ＣＬ）の上方側に、カバー部材２６０と略平行に配置されている。

図２６Ｂに示すように、使用時には、可動蓋２６２が回動軸２６１を回動中心として下方側に回動する。これにより、可動蓋２６２が前方側に傾斜し、可動蓋２６２の前方側がカバー部材２６０の下方側に配置される。したがって、可動蓋２６２に収納されたプロジェクター本体１００も前方側に傾斜し、投写窓３０の開口部３１に挿入された投写レンズ１１７が、カバー部材２６０（天井板ＣＬ）の下方側に配置される。これにより、プロジェクター６の前方側かつ下方側に設置されたスクリーンＳＣに向けて画像光を投写することができる。

図２７Ａ、図２７Ｂ、及び図２７Ｃは、実施例２０に係るカバー部材の外観を示す斜視図である。詳しくは、図２７Ａは非使用時における実施例２０に係るカバー部材２６０を前方かつ下方側から見た図である。また、図２７Ｂは使用時におけるカバー部材２６０を前方かつ下方側から見た図であり、図２７Ｃは使用時におけるカバー部材２６０を後方かつ下方側から見た図である。

図２７Ａに示すように、非使用時においては、カバー部材２６０と可動蓋２６２とが同一平面をなすように視認されるため、カバー部材２６０を目立ちにくくすることができる。図２７Ｂ及び図２７Ｃに示すように、使用時には、可動蓋２６２が前方側に傾斜し、可動蓋２６２の前方側がカバー部材２６０の下方側に配置され、投写窓３０に挿入された投写レンズ１１７が、カバー部材２６０（天井板ＣＬ）の下方側に配置されて、画像光を投写可能な状態となる。

なお、実施例２０において、プロジェクター本体１００の筐体１００ａ（図１参照）が可動蓋２６２を兼ねる構成としてもよい。すなわち、プロジェクター本体１００の筐体１００ａがカバー部材２６０に設置された回動軸２６１に回動可能に支持された構成としてもよい。このような構成の場合、図２７Ａに示す非使用時においては筐体１００ａの底部が視認され、図２７Ｂ及び図２７Ｃに示す使用時には、プロジェクター本体１００の前方側がカバー部材２６０（天井板ＣＬ）の下方側に露出して配置される。

上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。変形例としては、例えば、以下のようなものが考えられる。

（変形例）
上記実施形態では、プロジェクターが、基準面とする天井板ＣＬの上の空間（天井裏）に設置され、画像光が天井板ＣＬの下方側の室内に位置するスクリーンＳＣに投写される構成であったが、本発明はこのような形態に限定されない。例えば、基準面を床や壁とし、プロジェクターが床板の下の空間（床下）や壁の内側の空間に設置される構成であってもよい。

プロジェクターが床板の下の空間に設置される構成例を、図２８を参照して説明する。図２８は、変形例に係るプロジェクターの構成を示す概略図である。上記実施形態と同じ構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。

図２８に示すように、変形例に係るプロジェクター７は、店舗や会議室、ホール等の床板ＦＬの下の空間（床下）に設置され、プロジェクター７から投写された画像光は、床板ＦＬの上方側の室内に位置するスクリーンＳＣに投写される。

プロジェクター７は、プロジェクター本体１００と、固定部材１３と、投写窓３０が設けられたカバー部材３００とを備えている。固定部材１３は、固定台１３ａと、支持部１３ｂとを有している。固定台１３ａは床下の基礎面ＧＲに設置され、固定台１３ａ上にはプロジェクター本体１００が載置される。支持部１３ｂは、カバー部材３００を支持する。

カバー部材３００は、固定台１３ａに支持され、床板ＦＬに略平行に設置される。室内にいる人からは、プロジェクター７のうちカバー部材３００が視認されるが、プロジェクター本体１００と固定部材１３とは視認されないので、室内空間の雰囲気を重要視する場所においても雰囲気が損なわれることがない。カバー部材３００は、床板ＦＬに設置されていてもよい。

カバー部材３００は、床板ＦＬよりも下方（床下）側に窪むように形成された投写口２８を有している。投写口２８の後方側の斜面には、投写窓３０が設けられている。投写口２８は、透明蓋２９で覆われている。床板ＦＬの表面とカバー部材３００の表面及び透明蓋２９の表面との間の段差が生じないように、カバー部材３００の表面と透明蓋２９の表面とは、基礎面ＧＲに対して床板ＦＬの表面と略同一の高さとなっている。

プロジェクター７では、投写レンズ１１７から後方側へ投写された画像光が、反射ミラー３３で前方側かつ上方側に向けて反射され、投写窓３０と透明蓋２９とを透過して、床板ＦＬの上方側の室内に位置するスクリーンＳＣに投写される。

１，２，３，４，５，６，７…プロジェクター、２０，２１，２２，２３，２４，２５，２６，２７，２８…投写口（凹部）、２９…透明蓋（蓋）、３０…投写窓、３２…透明板、３４，３５，３６…蓋、４０…通気口（開口部）、４６…冷却ファン（冷却部）、１００…プロジェクター本体（投写部）、２００，２０１，２０２，２０３，２０４，２０５，２０６，２０７，２０８，２０９，２１０，２２０，２２１，２２２，２２３，２２４，２２５，２３０，２４０，２５０，２６０，３００…カバー部材、ＣＬ…天井板（基準面）、ＦＬ…床板（基準面）、ＳＣ…スクリーン（投写面）。

Claims (10)

1. 基準面の一方の側の空間に配置され、前記基準面の他方の側に位置する投写面に画像光を投写する投写部と、
   前記基準面に設置され、前記投写部を覆うカバー部材と、
   前記カバー部材に設けられ、前記投写部から投写された前記画像光を前記他方の側に透過させる投写窓と、を備え、
   前記投写窓は、前記基準面よりも前記一方の側に、前記基準面に対して傾いて配置されていることを特徴とするプロジェクター。
2. 請求項１に記載のプロジェクターであって、
   前記カバー部材には前記基準面の前記一方の側に窪んだ凹部が形成されており、前記投写窓は前記凹部に配置されていることを特徴とするプロジェクター。
3. 請求項２に記載のプロジェクターであって、
   前記カバー部材には、前記凹部を覆う蓋が設けられていることを特徴とするプロジェクター。
4. 請求項２または３に記載のプロジェクターであって、
   前記投写面に投写される前記画像光の外形が矩形であり、前記凹部の外形も矩形であることを特徴とするプロジェクター。
5. 請求項２または３に記載のプロジェクターであって、
   前記投写面に投写される前記画像光の外形が略円形であり、前記凹部の外形も略円形であることを特徴とするプロジェクター。
6. 請求項１から５のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
   前記投写窓は、前記投写部から投写された前記画像光の光軸に対して略垂直に配置されていることを特徴とするプロジェクター。
7. 請求項１から６のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
   前記投写窓には、透明板またはレンズが配置されていることを特徴とするプロジェクター。
8. 請求項１から７のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
   前記投写部を冷却するための冷却部を有し、前記カバー部材には冷却用の吸気及び排気の少なくとも一方を行うための開口部が形成されていることを特徴とするプロジェクター。
9. 請求項１から８のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
   前記カバー部材は、前記基準面に略平行に設置されていることを特徴とするプロジェクター。
10. 非使用時には基準面の一方の側の空間に配置され、使用時には前記基準面の他方の側に少なくともその一部が配置されて前記基準面の他方の側に位置する投写面に画像光を投写する投写部と、
    前記基準面に設置され、非使用時は前記投写部を覆うカバー部材と、を備えていることを特徴とするプロジェクター。

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