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JP2017032971A - マイクロレンズアレイおよび画像表示装置 - Google Patents

マイクロレンズアレイおよび画像表示装置 Download PDF

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JP2017032971A
JP2017032971A JP2016061771A JP2016061771A JP2017032971A JP 2017032971 A JP2017032971 A JP 2017032971A JP 2016061771 A JP2016061771 A JP 2016061771A JP 2016061771 A JP2016061771 A JP 2016061771A JP 2017032971 A JP2017032971 A JP 2017032971A
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microlens array
microlens
array
microlenses
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JP2016061771A
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English (en)
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啓之 田辺
Hiroyuki Tanabe
啓之 田辺
大輔 市井
Daisuke Ichii
大輔 市井
慎 稲本
Makoto Inamoto
慎 稲本
健翔 中村
Kento Nakamura
健翔 中村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】新規なマイクロレンズアレイを実現する。【解決手段】マイクロレンズm11、m12・・を2次元領域に規則的に配列してなり、隣接する走査線SL1〜SL5が互いに非平行となる光ビームの主走査及び副走査によって2次元的に走査されるマイクロレンズアレイであって、光ビームによる任意の主走査により主走査されるマイクロレンズmi1〜mi7が、主走査の走査線SLiに倣って配列されている。【選択図】図5

Description

この発明は、マイクロレンズアレイおよび画像表示装置に関する。
マイクロレンズアレイは、種々の用途に用いられているが、近来、例えばヘッド・アップ・ディスプレイ(以下、HUDと略記する。)や立体的2次元画像表示装置等の「画像表示装置」での使用が知られている(特許文献1〜4)。
これらの画像表示装置に用いられるマイクロレンズアレイは、マイクロレンズを2次元
領域にアレイ配列したものであり、マイクロレンズのアレイ配列は規則的で、1次元の配
列は直線的である。
この発明は、新規なマイクロレンズアレイの実現を課題とする。
この発明のマイクロレンズアレイは、マイクロレンズを2次元領域に規則的に配列して
なり、隣接する走査線が互いに非平行となる光ビームの主走査及び副走査によって2次元
的に走査されるマイクロレンズアレイであって、光ビームによる任意の主走査により主走
査されるマイクロレンズが、前記主走査の走査線に倣って配列されている。
この発明によれば、新規なマイクロレンズアレイを実現できる。
画像表示装置の1例であるHUDを説明するための図である。 図1のHUDにおけるマイクロレンズアレイの2次元的な走査を説明する図である。 図2に示す2次元的な走査による走査線を説明する図である。 図3に示す走査線群によるマイクロレンズアレイの走査を説明する図である。 マイクロレンズアレイにおけるマイクロレンズの配列の1例を説明図として示す図である。 マイクロレンズアレイのタイプを4例示す図である。 マイクロレンズの2次元的な配列の1例を説明する図である。 マイクロレンズの2次元的な配列の別例を説明する図である。 マイクロレンズの2次元的な配列の他の例を説明する図である。 マイクロレンズアレイにおけるマイクロレンズの配列のさらに他の例を説明するための図である。 マイクロレンズアレイにおけるマイクロレンズの配列のさらに他の例を説明するための図である。
以下、実施の形態を説明する。
図1を参照して、画像表示装置の構成を説明する。図1に示す画像表示装置は、HUD
であり、車両、航空機、船舶等に搭載され、これらの操縦に必要なナビゲーション情報(
例えば速度、走行距離等の情報)等を表示する。
以下では、図1のHUDが車載用である場合を例として説明する。
図1において、符号100で示す部分は「光源部」であり、カラー画像表示用の光ビー
ムLCが放射される。光ビームLCは赤(R)、緑(G)、青(B)の3色のビームを1
本に合成した「平行光束状の光ビーム」である。
光ビームLCを構成するR、G、Bの各色のレーザ光束は、表示するべき「2次元のカ
ラー画像」の画像信号により強度変調(信号化)されている。
光源部100から射出した光ビームLCは、偏向手段6に入射し、2次元的に偏向され
る。偏向手段6は、この形態例では、微小なミラーを「互いに直交する2軸」を揺動軸と
して揺動するように構成されたものである。
即ち、偏向手段6は具体的には、半導体プロセス等で微小揺動ミラー素子として作製さ
れたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)である。勿論、偏向手段は、この例
に限らず、他の構成のもの、例えば、1軸の回りに揺動する微小ミラーを2個、揺動方向
が互いに直交するように組み合わせたもの等でもよい。
偏向手段6により2次元的に偏向された光ビームLCは、走査ミラー7に入射し、マイ
クロレンズアレイ8に向けて反射される。
走査ミラー7の光学作用は、2次元的に偏向されて入射する光ビームLCの光路を、マ
イクロレンズアレイ8に向けて屈曲させるものである。この走査ミラー7を省略し、偏向
手段6により2次元的に偏向された光ビームLCが、直接的にマイクロレンズアレイ8に
入射するようにしてもよい。
走査ミラー7により反射された光ビームLCは、2次元的に偏向しつつマイクロレンズ
アレイ8に入射し、マイクロレンズアレイ8を2次元的に走査する。
この2次元的な走査により、マイクロレンズアレイ8に「カラーの2次元画像」が「原
像」として形成される。勿論、各瞬間に表示されるのは「光ビームLCが、その瞬間に照
射している画素のみ」である。
「原像」としてのカラーの2次元画像は、光ビームLCによる2次元的な走査により「
各瞬間に表示される画素の集合」としてマイクロレンズアレイ8に形成される。
凹面鏡9は、マイクロレンズアレイ8に形成された原像を「物体」として、その虚像1
2を結像する。即ち、上記原像を形成されたマイクロレンズアレイ8からの光は、凹面鏡
9に入射し、原像(2次元のカラー画像)の虚像12を結像する。
即ち、凹面鏡9は「表示すべき画像の虚像を結像させる結像光学系」である。
凹面鏡9により虚像12を結像する結像光束は、反射体10によって観察者11(図に
は「観察者の目」を示す。)の側へ反射される。
この反射光により、観察者11は、カラーの2次元画像の虚像12を視認できる。
即ち、図1の画像表示装置(HUD)は、表示すべき画像に応じて信号化された光ビー
ムLCにより、マイクロレンズアレイ8を2次元的に走査し、マイクロレンズアレイ8か
らの光を結像光学系9により虚像12として結像せしめる画像表示装置である。
図1の画像表示装置はまた、表示すべき画像に応じて信号化された光ビームLCを射出
させる光源部100と、光ビームLCを2次元的に偏向させる偏向手段6と、該偏向手段
により2次元的に偏向された光ビームLCにより2次元的に走査されるマイクロレンズア
レイ8と、該マイクロレンズアレイ8からの光により「表示すべき画像」の虚像12を結
像させる結像光学系9と、を有する。
上述の如く、図1のHUDは「車載用」であり、図1示す反射体10は「車両のフロン
トガラス」である。虚像12は、図の如く、観察者11の側から見て、反射体10を超え
た位置に結像する。
ここで、図1において、マイクロレンズアレイ8の表面に平行な平面を考え、この平面
上で、図の上下方向に対応する方向をy方向、図面に直交する方向をx方向とする。
2次元的に偏向された光ビームLCは、マイクロレンズアレイ8の「xy面」を2次元
的に走査する。光ビームLCによる2次元的な走査は所謂「ラスタスキャン」であり、x
方向の走査を「主走査」とし、この主走査をy方向に繰り返す「副走査」により2次元領
域を走査する。
光ビームLCが主走査するときの走査の軌跡が「走査線」である。從って、2次元的な
走査では「走査線が副走査方向へ微小ピッチで配列」することになる。
図1のHUDにおけるマイクロレンズアレイ8は「(副走査方向に)隣接する走査線が
互いに非平行となる光ビームLCの主走査及び副走査」によって2次元的に走査される。
この点を、図2および図3を参照して説明する。
図2は、上に説明した「x方向及びy方向」を基準として、光源部100から偏向手段
6を介して、マイクロレンズアレイ8に到達する光ビームLCの様子を説明図として示し
ている。
この図においては、図1における走査ミラー7は図示を省略され、偏向手段6により2
次元的に偏向された光ビームLCが直接的にマイクロレンズアレイ8に入射するように描
いてある。前述の如く、走査ミラー7は、2次元的に偏向されて入射する光ビームLCの
光路を、マイクロレンズアレイ8に向けて屈曲させるものであるから、走査ミラー7を省
略して図2の如く描いても、説明の一般性は失われない。
図2(a)は、図面に直交するy方向から見た、マイクロレンズアレイ8の走査状態を
示すものであり、上下方向がx方向であり、主走査はx方向に行われる。
この主走査における偏向手段6の偏向角をβ(反射された光ビームがx方向に偏向される角)とする。
偏向角:βを用いると、図に示す主走査位置:xは、マイクロレンズアレイ8と偏向手
段6の「z方向(x、y方向に直交する方向)の距離:L」を用いて、以下の様に表すこ
とができる。
x=L・tanβ 。
図2(b)は、図面に直交するx方向(主走査方向)から見た、マイクロレンズアレイ
8の走査状態を示し、上下方向がy方向で、副走査はy方向に行われる。
図2(b)において、偏向手段6によるy方向の偏向角(反射された光ビームがy方向
に偏向される角)をαとし、α=0のとき「光ビームLCとZ方向のなす角」をθとする。角:θは、光学系の配置により定まる値で定数である。
マイクロレンズアレイ8のレンズ面のy方向の座標を、図の如く「y0およびy」とす
ると、yz面内における副走査位置:yは、距離:L、角:α、θを用いて以下の様に表
すことができる。
即ち、
y+y0=L・tan(θ+α)
y0=L・tanθ
であるから、副走査位置:yは以下の様に与えられる。
y=L・tan(θ+α)―L・tanθ 。
図2(a)において、偏向角:βのときの偏向手段6からxy面までの「xz面内の距
離」をξとすると「ξ=L/cosβ」である。
従って、偏向角:α、βのときの副走査位置:yは、
y=(L/cosβ){tan(θ+α)―tanθ}
となる。「L/cosβ」は、角:βとともに増大し、角:βの増大に伴い、副走査位置
:yも増大する。
從って、偏向角:αで特定される走査線の形状は「y方向の負の側に向かって凸」の曲
線となり、偏向角:αが大きいほど曲率が大きい。
図3に、代表的な5本の走査線SL1〜SL5を示す。
走査線SL1は、角:αが最も大きい場合の走査線であり、走査線SL5は、角:αが
最も小さい場合の走査線である。
図3に示すように、走査線SL1〜SL5は「互いに非平行」である。
図4は、このような走査線SL1〜SL5が、マイクロレンズアレイを走査する様子を
説明図として示している。
説明の簡単のために、走査線SL1〜SL5は「相互に隣接」するものとしている。
マイクロレンズアレイは、マイクロレンズ・・Li-2j-1、Li-2j、Li-2j+1、・・Li-
1j-1、Li-1j、Li-1j+1、・・Lij-1、Lij、Lij+1、・・Li+1j-1、Li+1j、Li+1j+1
、・・Li+2j-1、Li+2j、Li+2j+1、・・が正方行列状に配列したものである。マイクロ
レンズのこのような2次元的配列を「正方行列型配列」と呼ぶ。
マイクロレンズ・・Li-2j-1、Li-2j、Li-2j+1、・・が配列されたマイクロレンズ配
列を主走査する光ビームは、走査線SL1を描く。
マイクロレンズ・・Li-1j-1、Li-1j、Li-1j+1、・・が配列されたマイクロレンズ配
列を主走査する光ビームは、走査線SL2を描く。
マイクロレンズ・・Lij-1、Lij、Lij+1、・・が配列されたマイクロレンズ配列を主
走査する光ビームは、走査線SL3を描く。
マイクロレンズ・・Li+1j-1、Li+1j、Li+1j+1、・・が配列されたマイクロレンズ配
列を主走査する光ビームは、走査線SL4を描く。
マイクロレンズ・・Li+2j-1、Li+2j、Li+2j+1、・・が配列されたマイクロレンズ配
列を主走査する光ビームは、走査線SL5を描く。
周知の如く、マイクロレンズアレイを2次元的に走査して形成された虚像には、走査線
とマイクロレンズの規則的な配列とにより「モアレ」が発生する。
発生するモアレは「走査線の向きとマイクロレンズ配列の向きが平行」である場合に、
コントラストが大きく(高く)なる。
図4(a)のように、走査線SL1〜SL5が湾曲しており、しかも「湾曲の程度」が
同一でなく、走査線が互いに非平行である場合には、走査線の向きとマイクロレンズ配列
は、マイクロレンズアレイの「至る所で平行」と言うわけではない。
即ち、図4(b)に示す領域DM0やDM4では、マイクロレンズ配列と走査線とが平
行に近いが、領域DM2やDM3では、マイクロレンズ配列と走査線との「平行度」が低
い。従って、領域DM0やDM4に相当する虚像部分に生じるモアレはコントラストが高
いが、領域DM2やDM3に相当する虚像部分に生じるモアレはコントラストが低い。
従って、このような場合、虚像には「像位置によってコントラストの強弱が異なる、濃
淡をもったモアレ」が生じることになる。
「モアレ」は、発生しても、そのコントラストが虚像上で均一であれば、視覚上「虚像
の像質」を大きく損なうものではない。しかし、虚像上に「コントラストに強弱のあるモ
アレ」が発生すると、像質がかなり損なわれる。
即ち、マイクロレンズアレイを走査する光ビームの走査線が湾曲して、隣接する走査線
が非平行である場合には、マイクロレンズの2次元的配列が「上記の如き規則的な正方行
列型配列」である場合には「コントラストに強弱のあるモアレ」が発生する。
この発明のマイクロレンズアレイは、このような「コントラストに強弱のあるモアレ」
を有効に軽減できる。
即ち、この発明のマイクロレンズアレイでは「マイクロレンズは2次元領域に規則的に
配列」されている。ここにマイクロレンズの2次元領域における配列が「規則的」である
とは、配列がランダムではなく、一定の規則に従って配列されていることを意味する。
マイクロレンズアレイの2次元的な走査は「隣接する走査線が互いに非平行となる光ビ
ームの主走査及び副走査」によって行われる。主走査では「光ビームの走査位置が走査線
を描いて変位」し、副走査は「走査線を順次に切り替え」て行われる。
「隣接する走査線が互いに非平行」となる場合とは、上に説明した走査線SL1〜SL
5のように、湾曲した走査線が互いに非平行である場合が含まれることは言うまでもないが、走査線自体は直線的でも「相互に平行でない場合」も含まれる。
マイクロレンズアレイは、光ビームによる任意の主走査により主走査されるマイクロレ
ンズが、前記主走査の走査線に倣って配列される。マイクロレンズの配列が「走査線に倣
う」とは、前記配列が走査線に沿っていることを意味する。
即ち、走査線が湾曲している場合、この走査線に倣うマイクロレンズの配列は、走査線の曲りに倣って湾曲する。
湾曲した走査線の任意の1本により主走査されるマイクロレンズを主走査方向に配列したとき、配列された個々のマイクロレンズの中心を滑らかに結ぶ曲線を、以下において便宜上「主走査配列線」と呼ぶ。
マイクロレンズの配列が「走査線に完全に倣う」とき、主走査配列線は「これらのマイクロレンズを主走査する走査線」と互いに平行に重なり合う。
発明の実施上では、両者は完全に平行になる必要はなく、実用上は、主走査配列線と走査線の相互の傾きが「±10度」程度の範囲にあればよく、好ましくは「±5度」、より好ましくは「±3度」程度の範囲にあるのがよい。
図4に示す走査線の例に、この発明を適用した場合を示す図5を説明図として、マイク
ロレンズのアレイ配列の1例を説明する。
図5において、符号SL1〜SL5は、図4で説明した場合のように「相互に隣接した
5本の走査線」を示す。
マイクロレンズm11〜m17は、走査線SL1に倣って配列されている。即ち、マイ
クロレンズm11〜m17の配列は、走査線SL1の湾曲に倣っている。
マイクロレンズm21〜m27は、走査線SL2に倣って配列され、マイクロレンズm
31〜m37は、走査線SL3に倣って配列されている。同様に、マイクロレンズm41
〜m47は、走査線SL4に倣って配列され、マイクロレンズm51〜m57は、走査線
SL5に倣って配列されている。
図5において、符号SS1〜SS7で示す「破線の曲線」はマイクロレンズの「副走査
配列線」、即ち、マイクロレンズの副走査方向の配列を連ねた線である。
マイクロレンズm11〜m51は、副走査配列線SS1上に配列され、マイクロレンズ
m12〜m52は、副走査配列線SS2上に配列されている。同様に、マイクロレンズm
13〜m53は、副走査配列線SS3上に配列され、マイクロレンズm14〜m54は、
副走査配列線SS4上に配列されている。
マイクロレンズm15〜m55は、副走査配列線SS5上に配列され、マイクロレンズ
m16〜m56は、副走査配列線SS6上に配列されており、マイクロレンズm17〜m
57は、副走査配列線SS7上に配列されている。
副走査配列線SS1〜SS7は、何れも、走査線群SL1〜SL5に直交する。
即ち「光ビームにより主走査されるマイクロレンズmi1〜mi7(i=1〜5)が、
主走査の走査線SLi(i=1〜5)に倣って配列」されている。マイクロレンズがこの
ように配列されていると「光ビームが現に主走査している部分において、隣接するマイク
ロレンズの配列が常に主走査方向に平行」になる。従って、発生するモアレのコントラス
トも均一化される。
図5の例においては「副走査方向におけるマイクロレンズの配列が、走査線に直交している」ので、副走査方向に関連するモアレのコントラストも均一化され、従って、モアレの濃淡による虚像の像質劣化を有効に軽減できる。
なお「副走査配列線が走査線群と直交する」とは、任意の副走査配列線が、これに交わ
る全ての走査線に直交することを意味するが、勿論「直交」と言っても厳密な意味で直交
する必要はない。
実用上は、副走査配列線と走査線との交叉角は「90度±10度」程度の範囲にあればよく、好ましくは「90度±5度」、より好ましくは「90度±3度」程度の範囲にあるのがよい。
図5の例では「副走査方向におけるマイクロレンズの配列が、走査線に直交している」が、このため、マイクロレンズmij(i=1〜5、j=1〜7)の大きさが均一でなく「iの値が大きいマイクロレンズ」は、その径も大きくなっている。
この場合、全てのマイクロレンズmijの大きさを一定の大きさに揃えても良い。全てのマイクロレンズmijの大きさを一定に揃えて、尚且つ「副走査方向におけるマイクロレンズの配列(副走査配列線)が、走査線に直交する」ようにすると、iの値が大きいマイクロレンズの配列(図5で下方側の配列)では、配列されるマイクロレンズ相互の「走査線に沿う間隔」が開くようになる。
マイクロレンズ相互の間隔は、ある程度小さいことが好ましい。
図10に、マイクロレンズアレイの配列の別の例を説明図的に示している。この図において、符号mlは、個々のマイクロレンズを示している。また、符号SL1〜SL2は、図3ないし図5等に置けると同じく走査線を示し、符号SS1〜SS7は、図5におけると同様「副走査配列線」を示している。
図10に示すマイクロレンズのアレイ配列では、配列されるマイクロレンズmlは「実質的に同一の大きさ・形状」を有している。そして、副走査配列線SSi(i=1〜7)は相互に平行で、副走査方向(図の上下方向)に向いている。
また、マイクロレンズmlの主走査方向の配列(主走査配列線)は、走査線に平行になっている。
このようにすると、副走査配列線上における隣接マイクロレンズの間隔は均一ではなくなるが、マイクロレンズmlの「主走査方向における配列間隔」は一定になる。
この場合、副走査配列線SSiが走査線SL1〜SL5に直交するわけではないので、「副走査方向に関連するモアレのコントラスト」は、図5の例のようには均一化されないが、マイクロレンズmlの主走査方向の配列は、走査線の湾曲に倣っているので、主走査方向に関するモアレのコントラストは有効に軽減される。從って、この場合も、モアレの濃淡による虚像の像質劣化を軽減できる。
図5に、マイクロレンズの配列の例を「説明図」として示した。この発明のマイクロレンズアレイでは「マイクロレンズは走査線に倣って配列」されるので、個々のマイクロレンズの「大きさや形状」が、図5の例のように配置位置に応じて異なる場合もある。
図5の配列例は、図4に示したような「整然とした碁盤の目状」ではないが、ランダムではなく「規則的」である。
上に、図5、図10に即して説明した例では、説明の簡単のため、円形状のマイクロレンズmi1〜mi7(i=1〜5)やマイクロレンズmlの配列例を説明した。
さらに別の配列例を、図11を参照して説明する。
図11(a)は、図1に即して説明したマイクロレンズアレイ8の1例を示している。
マイクロレンズアレイ8は、一般的には、図11(a)の如く「主走査方向に対応する横方向に長い矩形状」であることが多い。図に示す長さ「LP」は、マイクロレンズアレイの主走査方向の長さを示し、長さ「LS」は副走査方向の長さを示す。
これらの長さ:LP、LSは、種々区々ではあるが、一般的には、長さ:LPは30mm程度、長さ:LSは20mm程度のものが多い。
マイクロレンズmlの大きさは、後述のように100μmないし200μm程度が一般的であるが、1例として、「直径:100μmの円形状」で同一形状のマイクロレンズmlを考えてみる。
また、光ビームLCの光束径として、120μmを想定する。
この場合、図11のマイクロレンズアレイ8には、主走査方向に300個、副走査方向に200個のマイクロレンズがアレイ配列している。このアレイ配列の「1部」を、図11(b)に示す。これら300×200個のマイクロレンズmlの2次元的なアレイ配列を、200本の走査線による主走査で走査する場合を考える。
図1、図2に即して説明した光走査の場合には、上に説明したように、主走査の走査線SL1〜SL5は、図11(b)に示すように「下方に凸の湾曲した形状」となる。
マイクロレンズアレイにおいて、最も上方における300個のマイクロレンズの配列を走査する走査線(便宜上「最上走査線」という。)も、最も下方のマイクロレンズの配列を走査する走査線(便宜上「最下走査線」という。)も、下方に凸に湾曲した形状であり、その曲がり方(曲率)は、厳密には走査線ごとに異なり、最上走査線と最下走査線は「湾曲の程度」が異なる。
しかし、図11(a)に示すマイクロレンズアレイ8のように、30mm×20mm程度のサイズ程度では、上記最上走査線と最下走査線との「湾曲の程度の差」は小さい。
このような場合、主走査方向に配列する300個のマイクロレンズの主走査配列線の湾曲を走査線に湾曲に倣わせる場合、主走査配列線の「副走査方向の位置」に応じて主走査配列線の湾曲を走査線の湾曲に「厳密に合致させる」ことも考えられる。しかし、個々のマイクロレンズアレイのサイズ:100μmと、光ビームLCの光束径:120μmを考慮すると、主走査配列線と走査線の湾曲を厳密に合致させなくとも、走査線と主走査配列線が「実質的に倣う」状態を実現できる。
図11(b)に示すのは、このような場合で、走査線SL1〜SL5は「湾曲の程度」が厳密には相互に異なるが、マイクロレンズmlの主走査配列線は「副走査方向に互いに平行」になっている。
例えば、副走査方向の200列の主走査配列線のうち「副走査方向の中央にあるもの」を、この配列線上のマイクロレンズを走査するときの走査線に合致させて倣わせ、200列の主走査配列線を副走査方向に互いに平行にしておけば、最上走査線と最上列の主走査配列線との乖離も、最下列の主走査配列線と最下列の主走査配列線との乖離も、モアレのコントラストに「実際上問題となるほどの不均一」を生じない。
上には、円形状のマイクロレンズを2次元的にアレイ配列したマイクロレンズアレイの例を説明したが、マイクロレンズアレイはこのようなものに限らず、種々のタイプのものが可能である。
図6を参照して「マイクロレンズアレイのタイプ」の幾つかを例示する。
図6(a)に示すマイクロレンズアレイMLA1は、矩形形状のマイクロレンズML1
を正方行列状に配列したものであり「正方行列型配列」の1例である。
図6(b)に示すマイクロレンズアレイMLA2は、菱形形状のマイクロレンズML2
を正方行列状に配列したものであり、これも正方行列型配列の1例である。
図6(b)に示すマイクロレンズアレイMLA2は、(a)のマイクロレンズアレイM
LA1を、図面に直交する軸の回りに45度回転させたものである。この場合の菱形形状
のマイクロレンズML2の配列を、便宜上「菱形型配列」と呼ぶことにする。
図6(c)に示すマイクロレンズアレイMLA3は、正六角形形状のマイクロレンズM
L3を稠密に配列したものである。この配列を便宜上「縦ハニカム型配列」と呼ぶ。
図6(d)に示すマイクロレンズアレイMLA4は、正六角形形状のマイクロレンズM
L4を稠密に配列したものである。この配列を便宜上「横ハニカム型配列」と呼ぶ。
図6(d)の横ハニカム型配列のマイクロレンズアレイMLA4は、(c)に示す縦ハ
ニカム型配列のマイクロレンズアレイMLA3を、図面に直交する軸の回りに30度回転
させたものである。
縦ハニカム型配列と横ハニカム型配列を総称して「ハニカム型配列」と呼ぶ。
図6に示すマイクロレンズアレイMLA1〜MLA4は、何れも「マイクロレンズアレ
イの一部におけるマイクロレンズの配列」を説明図的に示すものである。
図6(a)、(b)に示すマイクロレンズアレイMLA1、MLA2において、マイク
ロレンズの配列方向としては、矢印a、b、cで示す3方向が考えられる。
この場合、光ビームによる2次元的な走査において「主走査の走査線に倣わせる方向」
としては、方向a、b、cの何れも可能である。例えば、図5(a)のマイクロレンズア
レイMLA1の場合で、矢印aの方向を「主走査の走査線に倣わせる」と、矢印bの方向
に配列したマイクロレンズは、副走査配列線に沿って並ぶことになる。
また、図6(b)に示すマイクロレンズアレイMLA2における矢印cの方向が「走査
線に倣う」ようにすると、「矢印cに直交する方向(図の上下方向)」に並ぶマイクロレ
ンズが、副走査配列線に沿って並ぶことになる。
図6(c)の縦ハニカム型配列のマイクロレンズアレイMLA3の場合には、矢印dの
方向を「走査線に倣う方向」とすると、この場合「走査線群に直交する方向」に配列され
るマイクロレンズはない。
図6(d)の横ハニカム型配列のマイクロレンズアレイMLA4の場合には、矢印eに
直交する方向を、走査線に倣う方向とすると、矢印eの方向に並ぶマイクロレンズが、副
走査配列線に沿って並ぶことになる。
図6に示すマイクロレンズアレイMLA1〜MLA4は説明図として示している。
即ち、図6のマイクロレンズアレイMLA1、MLA2では、2次元領域に配列されて
いるマイクロレンズML1、ML2は「正方形形状で同一形状」である。また、マイクロ
レンズアレイMLA3、MLA4では配列されたマイクロレンズML3、ML4は「同一
形状の正六角形形状」である。
そして、マイクロレンズアレイMLA1〜ML4においては、マイクロレンズML1〜
ML4は、図の如く「整然」と規則的に配列されている。
しかし、この発明のマイクロレンズアレイにおいては、マイクロレンズは「走査線に倣
って配列」されるから、走査線が湾曲していれば「湾曲した配列」となる。
從って、この発明のマイクロレンズアレイでも、マイクロレンズの「配列形態」として
は、正方行列型配列や菱形型配列、ハニカム型配列であることができる。しかし、マイク
ロレンズの実際の配列は、平行移動に対して不変な「整然たる配列」とはならないし、マ
イクロレンズ相互を密接させる場合であれば、配列される個々のマイクロレンズの大きさ
や形状も区々となる。
図6に示す4例のマイクロレンズアレイMLA1〜MLA4のうちの、マイクロレンズ
アレイMLA1〜MLA3の場合に着目する。この場合、マイクロレンズアレイMLA1
において矢印aの方向、マイクロレンズアレイMLA2において矢印cの方向、マイクロ
レンズアレイMLA3において矢印dの方向は、何れも「隣接するマイクロレンズの中心
を結ぶ線分」の方向に合致している。
従って、これらのマイクロレンズアレイMLA1〜MLA3における矢印a、矢印c、矢印dの方向を「走査線に倣う方向」とすることは以下の如くに表現できる。
即ち「主走査方向に配列する任意の1列をなすマイクロレンズにおける隣接するマイク
ロレンズの中心を結ぶ線分」が、該マイクロレンズを主走査する光ビームの走査線と平行
となる。
また、マイクロレンズアレイMLA1、MLA4において、図の左右方向を「走査線に
倣う方向」とすると、以下のことが言える。
マイクロレンズアレイMLA1では、配列された個々のマイクロレンズML1は「四辺
形形状」であり、マイクロレンズアレイMLA4では、配列された個々のマイクロレンズ
ML1は「六角形形状」である。從って、マイクロレンズアレイMLA1では、隣接する
マイクロレンズとの境界部は「4本の線群」で構成され、マイクロレンズアレイMLA4
では、隣接するマイクロレンズとの境界部は「6本の線群」で構成される。
そして、これらの4本もしくは6本の線群のうち、少なくとも一本は、該マイクロレン
ズを主走査する光ビームの走査線と平行である。
この発明のマイクロレンズアレイが満足すべき条件は「光ビームによる任意の主走査に
より主走査されるマイクロレンズが、該主走査の走査線に倣って配列されている」ことで
ある。図6の場合で言えば、マイクロレンズアレイMLA1〜MLA4は何れも、このよ
うになっている。
また、マイクロレンズアレイMLA1、MLA4では、隣接するマイクロレンズの境界
部をなす線群のうちの2本が走査線と平行である。
マイクロレンズアレイMLA1、MLA2、MLA4では、マイクロレンズの副走査方
向の配列である副走査配列線が、主走査による走査線群と直交するように、マイクロレン
ズが配列している。
このようなマイクロレンズの配列では、光ビームの主走査は「マイクロレンズの配列」
に倣って行われるから「走査線方向のモアレのコントラスト」は強度が略均一化される。
また、マイクロレンズの副走査配列線が「走査線群と直交」する場合には「副走査方向
のモアレのコントラスト」も強度が略均一化される。
従って「虚像に現れるモアレの濃淡」が低減され、画質の劣化が有効に軽減される。
図6(d)に即して説明したマイクロレンズアレイMLA4の場合に、図の左右方向が
走査線に平行になるようにすると、図の上下方向(矢印eの方向)に配列するマイクロレ
ンズは副走査配列線に倣うことになる。
この場合、マイクロレンズの配列は、上記走査線の方向および副走査配列線の方向の他
に、矢印d、fの方向の配列も存在する。矢印d、fの方向の配列も、走査線との関係で
モアレを発生させる。即ち、マイクロレンズアレイMLA4の場合、モアレを発生させる
マイクロレンズの配列は4方向存在する。
周知の如く「モアレを生じさせる光の総和」は一定であるため、配列方向が多くなるほ
ど、発生するモアレのコントラストは弱められて視認されにくくなる。
この観点からすると、図6のマイクロレンズアレイMLA1〜MLA4のうちで、モア
レを発生させるマイクロレンズ配列の数は、マイクロレンズアレイMLA1〜MLA3で
は3配列、マイクロレンズアレイMLA4では「走査線の方向の他に3配列」である。
従って、上記4種のマイクロレンズアレイMLA1〜MLA4のうちで、発生するモア
レのコントラストが最も弱くなるのはマイクロレンズアレイMLA4である。從って、横
ハニカム型配列は、好ましいアレイ配列の1つである。
なお、マイクロレンズアレイMLA2の場合を例にとると、矢印cの方向を走査線に倣
う方向とすれば、矢印cに直交する方向のマイクロレンズは副走査配列線に沿って並ぶ。
そして、矢印a、bの方向に並ぶマイクロレンズの配列もモアレを発生させる。
しかし、矢印a、bの方向に並ぶマイクロレンズも、その配列は「直線状の配列」には
ならない。そして、矢印a、bの方向に隣接して並ぶマイクロレンズと現に走査されてい
るマイクロレンズとの「配置関係」は、マイクロレンズアレイ上の至る所で同じである。
從って、発生するモアレのコントラストも同じになり、モアレ像に濃淡は発生しない。
従って、この発明のマイクロレンズアレイでは発生するモアレに濃淡は少なく、モアレ
による虚像の像質低下は有効に軽減される。
図3に即して、走査線の曲率が走査線SL1から走査線SL5へと順次小さくなる場合
を説明した。このような走査線群は、図2で示したような走査方式によって生じる。
マイクロレンズアレイを2次元的に走査する走査方式は、このような例に限定されるも
のではなく、実際のHUDでは「種々の走査方式」が可能である。以下「走査方式に応じ
たマイクロレンズ配列の例」を3例挙げる。
図7には、図2に示した走査方式によりマイクロレンズアレイ8Aを2次元的に走査す
る場合を説明図として示す。
図7(a)は、マイクロレンズアレイ8Aの、光ビームにより2次元的に走査される領
域(以下「被走査領域」と言う。)80と、被走査領域80を走査する光ビームによる走
査線群を「実線」で、副走査配列線群を「破線」で示している。
図7(b)は、このような場合におけるマイクロレンズの2次元的なアレイ配列を「横
ハニカム型配列」で実現した場合を説明図として示している。
図8には、マイクロレンズアレイ8Bの「糸巻状の被走査領域81」を2次元的に走査
する場合を説明図として示す。
図8(a)は、マイクロレンズアレイ8Bの被走査領域81を走査する光ビームによる
走査線群を「実線」で、副走査配列線群を「破線」で示している。
図8(b)は、このような場合におけるマイクロレンズの2次元的なアレイ配列を「横
ハニカム型配列」で実現した場合を説明図として示している。
図8では、被走査領域81内での走査線が糸巻き状であり、マイクロレンズの配列の湾曲している方向も同様に糸巻き状で湾曲している。
図9には、マイクロレンズアレイ8Cを2次元的に走査する場合を説明図として示す。
図9(a)は、マイクロレンズアレイ8Cの被走査領域82(銅鐸を横にしたような形
状である。)と、被走査領域82を走査する光ビームによる走査線群を「実線」で、副走
査配列線を「破線」で示している。この例の場合、走査線の個々は「略直線状」であるが
、これらは互いに平行でなく、隣接する走査線の間隔は、図の左方から右方へ向かって狭
まっている。
図9(b)は、このような場合におけるマイクロレンズの2次元的なアレイ配列を「横
ハニカム型配列」で実現した場合を説明図として示している。
図9のように、被走査領域82内で、マイクロレンズの配列も同様に「銅鐸を横にしたような形状」である。
図7〜図9に示す例の場合、被走査領域80、81、82は矩形形状とはならない。從
って、マイクロレンズアレイ8A、8B、8Cに形成される「表示される2次元画像の原
像」の形状も矩形形状とはならない。
しかし、このような場合でも「原像を物体として虚像を結像する結像光学系」の光学機
能により「矩形形状の虚像」を結像するようにできる。図5、図10、図11(b)の場合も同様である。
例えば、図1の例の場合、結像光学系である凹面鏡9のミラー面形状を自由曲面とし、
凹面鏡9により結像される虚像の形状が矩形状となるようなミラー面形状を実現できる。
なお、マイクロレンズアレイを構成する個々のマイクロレンズは、凸面形状でも凹面形
状でもよい。マイクロレンズアレイにおける個々のマイクロレンズの機能は、個々のマイ
クロレンズから結像光学系へ向かう光束を発散光束にすることである。
このようにすると、反射体により反射される光が、観察者に向かって広がるので、観察
者の視点位置が少々移動しても、虚像を視認することができる。
マイクロレンズをなす凸面もしくは凹面の曲率が「マイクロレンズの中央部より周辺部
で大きくなる」ようなレンズ面形状を設定すると、観察者が視認する虚像の輝度を「観察
者の視点の位置の変動に対して均一化」できる。
なお、この発明のマイクロレンズアレイは、例えば、金型を用いる射出成型等により製
造することができる。個々のマイクロレンズの大きさは、例えば、100μm〜200μ
m程度である。光ビームLCの光束径は、レンズ径と同程度(例えば、レンズ径の2倍程
度)か、それよりも小さい(例えば、レンズ径の10%程度以上)ことができる。
上に説明した例では、光ビームLCの光束径が「マイクロレンズのレンズ径の1〜2倍
」である場合を想定している。
以上のように、この発明によれば、以下の如きマイクロレンズアレイ及び画像表示装置
を実現できる。
[1]
マイクロレンズを2次元領域に規則的に配列してなり、隣接する走査線が互いに非平行
となる光ビームの主走査及び副走査によって2次元的に走査されるマイクロレンズアレイ
であって、光ビームによる任意の主走査により主走査されるマイクロレンズが、前記主走
査の走査線に倣って配列されているマイクロレンズアレイ(図5、図7〜図9)。
[2]
[1]記載のマイクロレンズアレイであって、主走査方向に配列する任意の1列をなすマイクロレンズにおける隣接するマイクロレンズの中心を結ぶ線分が、該マイクロレンズを主走査する光ビームの走査線と平行となるマイクロレンズアレイ(MLA1、MLA2、MLA3)。
[3]
[1]または[2]記載のマイクロレンズアレイであって、マイクロレンズの副走査方向の配列である副走査配列線が、主走査による走査線群と直交するように、マイクロレンズが配列しているマイクロレンズアレイ(図5、図7〜図9)。
[4]
[1]ないし[4]の何れか1に記載のマイクロレンズアレイであって、個々のマイク
ロレンズは矩形状もしくは六角形形状であり、任意の1個のマイクロレンズと、これに隣
接するマイクロレンズとの境界部をなす4本もしくは6本の線群のうち、少なくとも1本
が、前記1個のマイクロレンズを主走査する光ビームの走査線と平行となるマイクロレン
ズアレイ(MLA1、MLA4)。
[5]
[3]または[4]記載のマイクロレンズアレイであって、個々のマイクロレンズが六
角形形状であり、ハニカム状に配列されているマイクロレンズアレイ(MLA3、MLA
4、図7〜図9)。
[6]
[3]記載のマイクロレンズアレイであって、個々のマイクロレンズ(ML3)が六角
形形状であり、縦ハニカム型配列で配列されているマイクロレンズアレイ(MLA3)。
[7]
[3]記載のマイクロレンズアレイであって、個々のマイクロレンズ(ML4)が六角
形形状であり、横ハニカム型配列で配列されているマイクロレンズアレイ(MLA4、図
7〜図9)。
[8]
マイクロレンズを2次元領域に規則的に配列してなるマイクロレンズアレイであって、
2次元領域に規則的に配列するマイクロレンズの配列線が、規則的な配列の少なくとも1
方向において互いに非平行であるマイクロレンズアレイ(図5、図7〜図9)。
[9]
画像表示のための光ビーム(LC)を射出させる光源部(100)と、前記光ビームを
2次元的に偏向させる偏向手段(6)と、該偏向手段により2次元的に偏向された前記光
ビームにより2次元的に走査されるマイクロレンズアレイ(8)と、該マイクロレンズア
レイからの光により、表示すべき画像の虚像(12)を結像させる結像光学系(9)と、
を有し、前記マイクロレンズアレイ(8)として、[1]〜[8]の何れか1に記載のも
のを用いる画像表示装置(図1)。
[10]
[9]記載の画像表示装置であって、結像光学系(9)により虚像(12)を結像する
光束は、反射体(10)に向かって照射され、前記反射体を超えた位置に前記虚像(12
)を結像する画像表示装置(図1)。
[11]
[10]記載の画像表示装置であって「ヘッド・アップ・ディスプレイ」として構成さ
れた画像表示装置(図1)。
[12]
マイクロレンズ(ml)を2次元領域に規則的に配列してなり、光ビームによる主走査と副走査によって2次元的に走査されるマイクロレンズアレイであって、光ビームにより主走査されるマイクロレンズが、前記主走査の湾曲した走査線に倣って配列されているマイクロレンズアレイ(図5、図7〜図11)。
以上、発明の好ましい実施の形態について説明したが、この発明は上述した特定の実施
形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲
に記載された発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、図1に示す実施の形態において、反射体10を「フロントガラス」とする場合
を例示したが、「フロントアガラスとは別個の部分反射鏡(コンバイナ)」を用いること
もできる。
この発明の実施の形態に記載された効果は、発明から生じる好適な効果を列挙したに過
ぎず、発明による効果は「実施の形態に記載されたもの」に限定されるものではない。
100 光源部
LC 光ビーム
6 偏向手段
7 走査ミラー
8 マイクロレンズアレイ
m11〜m57 マイクロレンズ
9 凹面ミラー(結像光学系)
10 フロントガラス(反射体)
12 虚像
SL1〜SL5 走査線
SS1〜SS7 副走査配列線
特開2014−139655号公報 特開2014−139656号公報 特許第5228785号公報 WO2006/077706

Claims (12)

  1. マイクロレンズを2次元領域に規則的に配列してなり、隣接する走査線が互いに非平行
    となる光ビームの主走査及び副走査によって2次元的に走査されるマイクロレンズアレイ
    であって、
    光ビームによる任意の主走査により主走査されるマイクロレンズが、前記主走査の走査
    線に倣って配列されているマイクロレンズアレイ。
  2. 請求項1記載のマイクロレンズアレイであって、
    主走査方向に配列する任意の1列をなすマイクロレンズにおける隣接するマイクロレン
    ズの中心を結ぶ線分が、該マイクロレンズを主走査する光ビームの走査線と平行となるマ
    イクロレンズアレイ。
  3. 請求項1または2記載のマイクロレンズアレイであって、
    マイクロレンズの副走査方向の配列である副走査配列線が、主走査による走査線群と直
    交するように、前記マイクロレンズが配列しているマイクロレンズアレイ。
  4. 請求項1ないし3の何れか1項に記載のマイクロレンズアレイであって、
    個々のマイクロレンズは矩形状もしくは六角形形状であり、任意の1個のマイクロレン
    ズと、これに隣接するマイクロレンズとの境界部をなす4本もしくは6本の線群のうち、
    少なくとも1本が、前記1個のマイクロレンズを主走査する光ビームの走査線と平行とな
    るマイクロレンズアレイ。
  5. 請求項3または4記載のマイクロレンズアレイであって、
    個々のマイクロレンズが六角形形状であり、ハニカム状に配列されているマイクロレン
    ズアレイ。
  6. 請求項3記載のマイクロレンズアレイであって、
    個々のマイクロレンズが六角形形状であり、縦ハニカム型配列で配列されているマイク
    ロレンズアレイ。
  7. 請求項3記載のマイクロレンズアレイであって、
    個々のマイクロレンズが六角形形状であり、横ハニカム型配列で配列されているマイク
    ロレンズアレイ。
  8. マイクロレンズを2次元領域に規則的に配列してなるマイクロレンズアレイであって、
    2次元領域に規則的に配列するマイクロレンズの配列線が、規則的な配列の少なくとも
    1方向において互いに非平行であるマイクロレンズアレイ。
  9. 画像表示のための光ビームを射出させる光源部と、
    前記光ビームを2次元的に偏向させる偏向手段と、
    該偏向手段により2次元的に偏向された前記光ビームにより2次元的に走査されるマイ
    クロレンズアレイと、
    該マイクロレンズアレイからの光により、表示すべき画像の虚像を結像させる結像光学
    系と、を有し、
    前記マイクロレンズアレイとして、請求項1〜8の何れか1項に記載のものを用いる画
    像表示装置。
  10. 請求項9記載の画像表示装置であって、
    結像光学系により虚像を結像する光束は、反射体に向かって照射され、前記反射体を超
    えた位置に前記虚像を結像する画像表示装置。
  11. 請求項10記載の画像表示装置であって、
    ヘッド・アップ・ディスプレイとして構成された画像表示装置。
  12. マイクロレンズを2次元領域に規則的に配列してなり、光ビームによる主走査と副走査によって2次元的に走査されるマイクロレンズアレイであって、
    光ビームにより主走査されるマイクロレンズが、前記主走査の湾曲した走査線に倣って配列されているマイクロレンズアレイ。
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