JP2016141763A - 消音性潤滑グリース組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この消音性潤滑グリース組成物は,基油,増ちょう剤及び添加剤から成る。増ちょう剤は,特に,リチウム石けんとナトリウムテレフタラメートの混合物であることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
移動部材2がAの右方向に移動して,移動部材2の凸部4が固定部材1の凹部3の方向に移動すると,図2に示すように,移動部材2の凸部4が固体板1の凹部3に挿入した状態になり,この時,移動部材2の凸部4の頂点5が固体板1の凹部3の底部に当接して音を発生する。また,固定部材1の凹部3に移動部材2の凸部4が挿入した状態では,凸部4と凹部3との壁面6には隙間即ちクリアランスが存在しているが,固体板1がB方向に動作するため,壁面6同士が接触して音を発生する。
この発明による消音性潤滑グリース組成物は,上記の隙間に充填することによって壁面6同士の接触時にも消音性を発揮することができる。
C18H37NHCO(C6 H4 )COONa
C18H37NHCO(C6 H4 )COOCH3
広温度範囲で使用できる点,ゴム・樹脂への適合性,添加剤との相溶性から,ポリαオレフィン及びエチレンαオレフィンオリゴマーが特に好ましい。
また,この消音性潤滑グリース組成物に使用される添加剤のうち,酸化防止剤は,ヒンダードフェノール系としては,2, 6- ジ-t- ブチル-4- メチルフェノール,ペンタエリスリトールテトラキス〔3-(3, 5- ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕などが挙げられる。アミン系としては,アルキルジフェニルアミン,N-n-ブチル-p- アミノフェノール,α- ナフチルアミン,N-フェニル- α- ナフチルアミン,フェノチアジンなどが挙げられ,これらの群から選ばれる少なくとも1種であり,潤滑油又はグリースに用いられる酸化防止剤として公知の添加剤である。
更に,この発明による消音性潤滑グリース組成物には,必要に応じて,防錆剤,金属腐食防止剤,油性剤,耐摩耗剤,極圧剤,固体潤滑剤などを添加することができる。
表1及び表2に示す配合で実施例1〜実施例6及び比較例1〜比較例5のグリースを調製した。ここで使用した原料は,以下の通りである。
基油A:ポリαオレフィン 動粘度(40℃):30mm2 /s
基油B:ポリαオレフィン 動粘度(40℃):600mm2 /s
基油C:エチレンαオレフィンオリゴマー 動粘度(40℃):380mm2 /s
増ちょう剤:リチウム石けん:12−ヒドロキシステアリン酸リチウム
ナトリウムテレフタラメート
酸化防止剤:2, 6- ジ-t- ブチル-4- メチルフェノール
増粘剤A:スチレン・イソプレンブロック共重合体,スチレン含有量は35質量%
増粘剤B:イソプレン(水添タイプ),分子量は31000
表1及び表2において,配合の単位は質量%である。増ちょう剤の配合重量比については,リチウム石けん/ナトリウムテレフタラメートの比を表す。
表1及び表2において,その他,記号の意味は次のとおりである。
1.消音性試験について,○:合格,×:不合格
2.離油度試験について,◎:離油なし,○:0.1 〜0.5 質量%,×:0.6 質量%以上 3.低温トルクについて,○:起動トルクが100mN・m未満
×:起動トルクが100mN・m以上
1.混和ちょう度
試験方法はJIS K 2220による。
2.消音性試験
図1に示す試験片にグリースを塗布し,1秒間に3往復の速度で,合計20万回往復摺動させ,5万往復毎にガタ音を確認した。ガタ音は試験者5人が聴覚で判定し,4人以上が消音性良好であると判断した場合を合格とした。
3.離油度
試験方法はJIS K 2220による。(但し,50℃,24h)
4.低温トルク
試験方法はJIS K 2220による。(但し,試験温度 −20℃)
1.比較例1のグリースは,増ちょう剤がリチウム石けんのみであり,ナトリウムテレフタラメートを含まないため,初期の消音性は良好であっても,繰り返し作動させると潤滑箇所のグリースが押しのけられ,初期の消音性を維持できなくなる。
2.比較例2のグリースは,比較例1のグリースに増粘剤を追加して付着性を付与したものであるが,消音性はやや改善されたものの,機械部品を15万回作動させると,不合格となった。
3.比較例3のグリースは,比較例2のグリースに更に増粘剤を追加して付着性を付与したものであるが,消音性はさらに改善されたが,低温性が悪くなっている。
4.比較例4のグリースは,増ちょう剤がナトリウムテレフタラメートのみであり,リチウム石けんを含まないため,消音性,低温性は良好であるが,離油度が大きい。
5.比較例5のグリースは,比較例4のグリースに増粘剤を追加して離油度を改善しようとしたものであるが,離油度は改善されたものの,消音性,低温性が悪化した。
2 移動部材
3 凹部
4 凸部
5 頂点
6 壁面
Claims (6)
- 基油,増ちょう剤及び添加剤から成る潤滑グリース組成物において,増ちょう剤がリチウム石けんとナトリウムテレフタラメートの混合物であることを特徴とする消音性潤滑グリース組成物。
- 前記増ちょう剤は,合計の配合量が全グリース重量に対して2〜25質量%の範囲であり,前記リチウム石けんと前記ナトリウムテレフタラメートとの配合重量比率は,リチウム石けん/ナトリウムテレフタラメート=0.1〜9の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の消音性潤滑グリース組成物。
- 前記基油は,鉱物油,ポリαオレフィン及びエチレンαオレフィンオリゴマーの合成炭化水素油,ジエステル油,ポリオールエステル油,アルキルジフェニルエーテル及びポリプロピレングリコールのエーテル系合成油,シリコーン油,及びフッ素油からなる群から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の消音性潤滑グリース組成物。
- 前記基油は,前記添加剤との相溶性からポリαオレフィン及びエチレンαオレフィンオリゴマーからなる群から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項3に記載の消音性潤滑グリース組成物。
- 前記添加剤として少なくとも増粘剤が添加されており,前記増粘剤は,ポリブテン,ポリイソブチレン,ポリメタクリレート,オレフィン共重合体,ポリアルキルスチレン,スチレン系ブロック共重合体,イソプレンからなる群から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の消音性潤滑グリース組成物。
- 前記添加剤として酸化防止剤が添加されていることを特徴とする請求項5に記載の消音性潤滑グリース組成物。
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