以下、この発明のシステムを図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態の加熱調理器の正面斜視図を示している。
この第1実施形態の加熱調理器は、図1に示すように、直方体形状のケーシング1の正面に、下端側の辺を略中心に回動する扉2を取り付けている。この扉2の上側にハンドル3を取り付けている。また、扉2において加熱庫13(図2に示す)とは反対側(前面側)に耐熱ガラス4を取り付けている。また、扉2の右側に操作パネル5を設けている。この操作パネル5は、表示部の一例としてのカラー液晶表示部6と、ボタン群7とを有している。また、ケーシング1の上側かつ右側後方に排気ダクト8を設けている。さらに、扉2の下方には、ケーシング1の前脚(図示せず)に着脱可能な露受容器9が配置されている。
図2は上記加熱調理器の縦断面の模式図を示している。
上記加熱調理器は、図2に示すように、給水タンク11から供給された水を飽和水蒸気発生装置12で加熱して飽和水蒸気を発生させる。そして、飽和水蒸気発生装置12で発生させた飽和水蒸気は、蒸気供給通路(図示せず)を介して、加熱庫13の右側面に取り付けられた循環ユニット14の蒸気吸込口15の加熱庫13側に供給される。なお、飽和水蒸気発生装置12は加熱部の一例である。
上記蒸気供給通路に接続された蒸気供給管34は、加熱庫13の右側面と平行になるように、循環ユニット14の蒸気吸込口15の近傍に取り付けられている。また、循環ユニット14内には、蒸気吸込口15に対向するように循環ファン18を配置している。循環ファン18は、循環ファン用ファンモータ19によって回転駆動される。
また、上記加熱庫13には、加熱庫13の上面および左側面を覆うように、L字状に屈曲した蒸気ダクト100を取り付けている。この蒸気ダクト100は、加熱庫13の上面側に固定された第1ダクト部110と、第1ダクト部110の左側方から下側に屈曲する屈曲部120と、加熱庫13の左側面側に固定され、屈曲部120を介して第1ダクト部110に連なる第2ダクト部130とを有している。
上記蒸気ダクト100の第1ダクト部110は過熱水蒸気生成ヒータ20を収納している。この蒸気ダクト100の第1ダクト部110と過熱水蒸気生成ヒータ20とで過熱水蒸気生成装置21を構成している。なお、過熱水蒸気生成装置は、蒸気ダクトとは別に設けてもよい。また、過熱水蒸気生成ヒータ20は加熱部の一例である。
また、上記蒸気ダクト100の第1ダクト部110の右側は、循環ユニット14の上部に設けられた蒸気供給口22に連通している。加熱庫13の天面には、複数の第1蒸気吹出口24が設けられており、蒸気ダクト100の第1ダクト部110は、第1蒸気吹出口24を介して加熱庫13内に連通している。一方、蒸気ダクト100の第2ダクト部130は、加熱庫13の左側面に設けられた複数の第2蒸気吹出口25を介して加熱庫13内に連通している。
上記加熱庫13と蒸気ダクト100との隙間は、耐熱樹脂などによりシールされている。また、加熱庫13と蒸気ダクト100は、加熱庫13の前面開口を除いて断熱材(図示せず)により覆われている。
上記循環ユニット14と過熱水蒸気生成装置21と加熱庫13とそれらを接続する接続部材とによって、蒸気の循環経路が形成されている。この循環経路における循環ユニット14の加熱庫13との境界部に、飽和水蒸気発生装置12で発生させた飽和水蒸気が供給される。
また、上記ケーシング1内の下側には、マグネトロン80(図5に示す)が配置されている。このマグネトロン80で発生したマイクロ波は、導波管(図示せず)によって加熱庫13の下部中央近傍に導かれ、モータ37によって駆動される回転アンテナ38によって攪拌されながら加熱庫13内の上方に向かって放射されて被加熱物27を加熱する。この場合、被加熱物27は、トレイ30や網40を使わずに加熱庫13内の下側または底面近傍に配置される。なお、マグネトロン80は加熱部の一例である。
また、上記ケーシング1内の下側には、冷却ファン部(図示せず)や、電装品部17も配置されている。この電装品部17は、加熱調理器の各部を駆動する駆動回路やこの駆動回路を制御する制御回路等を有している。
図3は、図1に示す操作パネル5を拡大した概略図であり、図3に示すように、ボタン群7は、複数の物理キーの集まりである。より詳しくは、ボタン群7は、「戻る」キー71、「とりけし」キー72、「手動加熱」キー73および「あたためスタート」キー74で構成されている。「戻る」キー71は、カラー液晶パネル61の画面表示を直前の画面表示に戻すときに押す。また、「とりけし」キー72は、途中で加熱を止めるときや、操作を取り消すときに押す。そして、「手動加熱」キー73は、高周波出力および加熱出力を手動で設定するときに押す。また、「あたためスタート」キー74は、加熱を開始するときに押す。
図4は、図3のF4−F4線から見た模式断面図を示している。
上記カラー液晶表示部6は、図4に示すように、カラー液晶パネル61上に、操作部の一例としてのタッチパネル62を重ねて構成されている。このタッチパネル62は、ユーザーにより操作されて操作信号を制御装置200(図5に示す)に出力する。なお、この発明の表示部は、液晶パネルに限らず、有機ELなどの他の表示デバイスを用いてもよく、カラー表示に限らず、白黒表示でもよい。
また、上記カラー液晶パネル61は、文字、数字、写真等をカラー表示できるものであり、加熱の種類、メニュー名、加熱時間、温度、料理の写真等を表示する。また、タッチパネル62は、静電容量方式のタッチパネルであり、ユーザーの例えば指のタッチで表面電荷が変化する透明素材からなっている。これにより、ユーザーがタッチパネル62をタッチすることで、カラー液晶パネル61に表示される画像を選択できるようになっている。また、上記選択可能な画像が選択されると、その画像の色が変わるようになっている。つまり、カラー液晶パネル61に表示される画像は、選択状態の色が非選択状態の色と異なるようになっている。なお、タッチパネル62は、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式または電磁誘導方式のタッチパネルに換えてもよく、また、指によるタッチパネルの操作だけでなく、タッチペンなどのペン状物体を用いて操作してもよい。
図5は上記加熱調理器の制御ブロック図を示している。
上記加熱調理器は、図5に示すように、マイクロコンピュータと入出力回路などからなる制御装置200を電装品部17(図2に示す)内に備えている。この制御装置200には、過熱水蒸気生成ヒータ20,循環ファン用ファンモータ19,冷却ファン用モータ16,給気ダンパ用モータ44,排気ダンパ用モータ60,操作パネル5,庫内温度センサ29,解凍センサ50,給水ポンプ70,飽和水蒸気発生装置12,マグネトロン80,スピーカ90などが接続されている。制御装置200は、操作パネル5からの信号および庫内温度センサ29,解凍センサ50からの検出信号に基づいて、過熱水蒸気生成ヒータ20,循環ファン用ファンモータ19,冷却ファン用モータ16,給気ダンパ用モータ44,排気ダンパ用モータ60,操作パネル5,給水ポンプ70,飽和水蒸気発生装置12,マグネトロン80,スピーカ90などを制御する。このスピーカ90は、音声、報知音、メロディ音、キータッチ音などを出力する。
また、上記制御装置200は、加熱部(飽和水蒸気発生装置12,過熱水蒸気生成ヒータ20,マグネトロン80)を制御する加熱制御部200aと、被加熱物の加熱を行った調理メニューの履歴情報を記憶する履歴情報記憶部200bと、推奨メニューを選出する推奨メニュー選出部200cと、上記推奨メニューをユーザーに選択させる推奨メニュー選択部200dと、調理する予定の推奨メニューとしてユーザーに選択させる予定推奨メニュー選択部200eと、予定推奨メニュー選択部200eで選択された上記調理する予定の推奨メニューを記憶する予定推奨メニュー記憶部200fと、スピーカ90から音声などを出力させるスピーカ制御部200gとを有している。
上記構成の加熱調理器において、過熱水蒸気を使用して加熱調理を行う場合には、図2に示す過熱水蒸気生成ヒータ20をオンすると共に、循環ファン18を回転駆動する。そうして、飽和水蒸気発生装置12から循環ユニット14の蒸気吸込口15の近傍上流側に供給された飽和水蒸気は、循環ファン18の回転によって負圧になっている循環ユニット14内に蒸気吸込口15を介して吸い込まれて、蒸気供給口22から過熱水蒸気生成装置21内に吹き出される。そして、過熱水蒸気生成装置21の過熱水蒸気生成ヒータ20によって加熱されて過熱水蒸気となる。この過熱水蒸気の一部は、下側の加熱庫13の天面に設けられた複数の第1蒸気吹出口24から、加熱庫13内に下方に向かって吹き出す。また、過熱水蒸気の他の一部は、蒸気ダクト100を介して加熱庫13の第2蒸気吹出口25から加熱庫13内に吹き出す。
そして、上記加熱庫13内に供給された過熱水蒸気は、トレイ30上の網40に搭載された被加熱物27を加熱した後、加熱庫13の右壁面に循環ユニット14の蒸気吸込口15に対向して形成された吸込口28から循環ユニット14内に吸い込まれる。そうして、再び循環経路を通って加熱庫13内に戻るという循環を繰り返す。
これに対して、飽和水蒸気を使用して被加熱物27を加熱調理する場合には、過熱水蒸気生成ヒータ20をオフすると共に、循環ファン18を停止する。そうすると、循環ファン18が停止しているため、循環経路内に循環気流が発生することがなく、飽和水蒸気発生装置12から循環ユニット14の蒸気吸込口15の近傍上流側に供給された飽和水蒸気は、循環ユニット14内に強制的に吸い込まれない。これにより、水蒸気圧によって自然に加熱庫13内に流れ込む飽和水蒸気により、被加熱物27が、蒸されたり、暖められたりする。
ここで、上記加熱庫13内の左壁面および右壁面には、図2に示すように、トレイ30の両端部を係止する係止部39a,39b,39cが上下方向に3段に設けられている。そして、蒸気供給管34は、上段の係止部39aよりもやや上側に位置するように配置されている。「蒸し暖めモード」において、被加熱物27を搭載した2つのトレイ30を上段と中段とに配置する場合には、蒸気供給管34の総てのノズル(図2の34の円形部の左側開口)を加熱庫13方向に斜め下向きにしておく。こうすることにより、被加熱物27を搭載したトレイ30が上段および中段の何れの位置にあっても、蒸気供給管34の斜め下向きのノズルから引き出された飽和水蒸気を被加熱物27に当てることができる。したがって、蒸気供給管34のノズルからの吹き出し方向を操作することなく、上中2段の被加熱物27に蒸し斑や暖め斑が生ずることがないようにできる。
図6は上記加熱調理器のカラー液晶パネルの初期画面を示している。
この図6に示すトップ操作画面は、加熱調理器の電源プラグ(図示せず)をコンセントに差し込んだ後、カラー液晶パネル61が最初に表示する画面である。
上記カラー液晶パネル61のトップ操作画面には画像G1〜G10が表示される。画像G1は、冷えた料理等を温めるときに選択すべき画像であり、エビフライの絵と、「あたためる」の文字とを含んでいる。画像G2は、焼き物や蒸し物を作るときに選択すべき画像であり、焼き物の絵と、「カンタン焼き・蒸し」の文字とを含んでいる。画像G3は、最近使ったメニューを表示させるときに選択すべき画像であり、時計と押しピンの絵と、「最近使ったメニュー」の文字とを含んでいる。画像G4は、登録メニューの登録や選択をするときに選択すべき画像であり、調理中の人の絵と、「私の登録メニュー」の文字とを含んでいる。画像G6は、牛乳や酒を温めるときに選択すべき画像であり、カップに牛乳が注がれている絵と、「牛乳・酒」の文字とを含んでいる。画像G7は、冷凍食材等を解凍するときに選択すべき画像であり、雪の結晶の絵と、「解凍」の文字とを含んでいる。画像G8は、料理集内の300種類以上の料理から希望の料理を探すときに選択すべき画像であり、数種類の料理の絵と、「自動メニュー」の文字とを含んでいる。また、画像G9は、調理履歴に基づいて推奨するメニューを表示させるときに選択すべき画像であり、「おすすめメニュー」の文字を含んでいる。
また、画像G5は、初期画面の表示をお好みで変更するときに選択すべき画像であり、画像G10は、除菌・音設定やお手入れを行いたいときに選択すべき画像である。
ここで、ユーザーが画像G8を選択すると、カラー液晶パネル61に図7に示す「自動メニュー」の画面が表示される。
この「自動メニュー」の画面には画像G11〜G18が表示される。ユーザーが画像G11〜G17を選択することにより、予め設定されたカテゴリー内の複数の自動メニューをカラー液晶パネル61に表示させることができるようになっている。このカテゴリーの名称は画像G11〜G17内の文字と一致する。また、画像G18は、予め設定されたメニュー番号で自動メニューを検索したいときに選択すべき画像である。
ユーザーが、例えば画像G11に重なるタッチパネル62の一部にタッチして、画像G11(「焼き物・フライ」)を選択すると、図8に示すように、カラー液晶パネル61に、焼き物・フライのカテゴリーに含まれる自動メニューの1つが表示される。
図8の画面には、「鶏の照り焼き」の写真画像が表示されている。また、図8の画面には、「鶏の照り焼き」に予め設定されたメニュー番号を示す「17」、「鶏の照り焼き」のカロリーを示す「約250kcal」なども表示されている。このような図8の画面は、ソフトキーである画像G20〜G23を含んでいる。この画像G23は、「鶏の照り焼き」の食べ方、メニューのアレンジ、メニューの付け合わせなどの料理支援情報を聞くための画像である。具体的には、ユーザーが画像G23を選択すると、スピーカ90が例えば「マヨネーズや七味をかけてどうぞ」という音声を出力する。
ユーザーが画像G23を選択してから、予め設定された時間(例えば60秒)が経過する前までに、画像G23をタッチで再選択すると、スピーカ90が前回と同じ内容の料理支援情報を出力する。具体的には、前回、スピーカ90が「マヨネーズや七味をかけてどうぞ」という音声を出力していた場合、スピーカ90が「マヨネーズや七味をかけてどうぞ」という音声を再び出力する。
一方、ユーザーが画像G9を選択してから、予め設定された時間(例えば60秒)が経過した後に、画像G9をタッチで再選択すると、スピーカ90が前回とは異なる内容の料理支援情報を出力する。具体的には、前回、スピーカ90が「マヨネーズや七味をかけてどうぞ」という音声を出力していた場合、スピーカ90が例えば「一口大の大きさの野菜を横に置くと一緒に焼けますよ」という音声を出力する。
また、ユーザーが画像G20,G21を選択すると、図示しないが、カラー液晶パネル61は、焼き物・フライのカテゴリーに含まれる他の自動メニューを表示する。
また、ユーザーが画像G22を選択すると、カラー液晶パネル61は、「鶏の照り焼き」の加熱調理がスタートする直前の画面を表示する。
そして、ユーザーが「あたためスタート」キー74を押すと、加熱調理がスタートする。ここで、図示しないが、「鶏の照り焼き」の焼き上がりの程度を調整できるようになっている。また、予め設定された時間が経過すると、加熱調理の残り時間が表示される。
次に、「おすすめメニュー」について操作パネル5の操作を説明する。
図9は上記カラー液晶パネルのおすすめメニューの選択画面を示している。
ユーザーが、図6に示す画像G9(「おすすめメニュー」)に重なるタッチパネル62の一部にタッチして、画像G9を選択すると、図9に示すように、カラー液晶パネル61に「おすすめメニュー」の画面が表示される。
上記カラー液晶パネル61の「おすすめメニュー」の画面には画像G31〜G35が表示される。画像G31は、シーフードサラダを作るときに選択すべき画像であり、シーフードサラダの写真と、「シーフードサラダ」の文字とを含んでいる。画像G32は、ヒレかつ&大根サラダを作るときに選択すべき画像であり、ヒレかつ&大根サラダの写真と、「ヒレかつ&大根サラダ」の文字とを含んでいる。画像G33は、ビタミンサラダを作るときに選択すべき画像であり、ビタミンサラダの写真画像と、「ビタミンサラダ」の文字とを含んでいる。また、画像G34は、ブロッコリー&アスパラのサラダを作るときに選択すべき画像であり、ブロッコリー&アスパラのサラダの写真と、「ブロッコリー&アス…」の文字とを含んでいる。
この例では、過去に食材が肉の調理メニューが多く行われているので、蒸し野菜の料理を勧めている(食材のカテゴリー)。
ここで、カラー液晶パネル61に表示された推奨メニュー(画像G31〜G35)のうちの1つをユーザーがタッチして、実行する推奨メニューを選択し、「あたためスタート」キー74(図3に示す)を押すと、推奨メニューの加熱調理を開始する。
なお、オーブンを用いた調理メニューが多く行われている場合に、蒸し料理を勧めたり、マグネトロン80によるマイクロ波を用いた調理メニューが多く行われている場合に、オーブン料理を勧めたりしてもよい。
上記構成の加熱調理器によれば、複数の調理メニューのうち加熱部(飽和水蒸気発生装置12,過熱水蒸気生成ヒータ20,マグネトロン80)により被加熱物の加熱を行った調理メニューの履歴情報を履歴情報記憶部200bに記憶し、推奨メニュー選出部200cは、その履歴情報記憶部200bに記憶された調理メニューに関わるカテゴリーとは異なるカテゴリーに含まれる調理メニューから少なくとも1つを推奨メニューとして選出し、その推奨メニューをカラー液晶パネル61の「おすすめメニュー」の画面に表示する(図9では4つの推奨メニューを表示)。
ここで、「調理メニューに関わるカテゴリー」とは、食品材料(野菜、肉、魚介、卵、米・パンなど)による分類や、調理方法(レンジ温め料理、オーブン料理、グリル料理、蒸し料理、フライ料理、脱油料理、減塩料理など)による分類である。
なお、履歴情報記憶部200bには、実施した調理メニューを識別する登録番号などを履歴情報として記憶するが、登録番号毎に実施回数を記憶して、その実施回数に基づいて実施した調理メニューに重み付けを行って、重み付けされた実施の調理メニューを元に推奨メニューを選出する。
そうして、図9に示すカラー液晶パネル61に表示された推奨メニューに対して、実行する推奨メニューを推奨メニュー選択部200dでユーザーが選択することにより、制御装置200は、加熱部(12,20,80)を制御して推奨メニューの加熱調理を実行する。したがって、例えば、特定のカテゴリーに偏った調理ばかりを行っているユーザーに対して、普段とは異なるカテゴリーに含まれる調理メニューを勧めて、食生活を豊かにすることが可能になる。このように、調理履歴に基づいてユーザーに対して好適な調理メニューを勧めることができる。
なお、この実施形態では、「おすすめメニュー」の画面に4つの推奨メニューを表示したが、推奨メニューは1以上表示すればよく、また、「おすすめメニュー」の画面を表示させる毎に他の異なるカテゴリーから推奨メニューを選出して表示してもよい。
また、上記加熱調理器では、複数の調理メニューに設定された優先順位に基づいて、推奨メニュー選出部200cは、異なるカテゴリーに含まれる調理メニューから少なくとも1つを推奨メニューとするので、過熱蒸気を用いた加熱に特徴のある加熱調理器では、過熱蒸気を用いた調理メニュー(蒸し調理など)に高い優先順位を設定することが可能になり、加熱調理器の特徴に応じた調理メニューを勧めることができる。
ここで、異なるカテゴリーに含まれる調理メニューに設定された優先順位は、予め設定されていてもよいし、被加熱物の加熱を行った調理メニューの履歴情報に基づいて設定されてもよい。
また、カラー液晶パネル61に表示された推奨メニュー(画像G31〜G35)のうちの1つをユーザーがタッチして、調理する予定の推奨メニューとして予定推奨メニュー選択部200eで選択した後、画像G35(「記憶」)をユーザーがタッチすると、選択された上記調理する予定の推奨メニューを予定推奨メニュー記憶部200fに記憶する。
そして、電源オフ状態から次に電源をオンしたとき、制御装置200は、カラー液晶パネル61を制御して、予定推奨メニュー記憶部200fに記憶された推奨メニューをカラー液晶パネル61に表示可能にする。
これによって、ユーザーは、調理する予定の推奨メニューをカラー液晶パネル61で再び確認でき、電源オフ状態にしても、次に電源をオンしたときに調理する予定の推奨メニューを実行することが可能になる。
例えば、次のような直近3回分の調理メニューの履歴情報が履歴情報記憶部200bに記憶された場合、
3回前の調理メニュー:鶏の照り焼き(食品材料:肉、調理方法:脱油料理)
前々回の調理メニュー:赤飯(食品材料:米・パン、調理方法:蒸し料理)
前回の調理メニュー :ローストビーフ(食品材料:肉、調理方法:オーブン料理)
推奨メニュー選出部200cは、食品材料が肉および米・パン以外で、かつ、調理方法がオーブン料理、蒸し料理および脱油料理以外の調理メニューとして、食品材料は魚介料理で調理方法は減塩料理を選択する。そして、推奨メニュー選出部200cは、魚介料理で減塩料理に該当する調理メニューとして、例えば、あじの開き(食品材料:魚介、調理方法:減塩調理)を推奨メニューとして抽出し、「おすすめメニュー」の画面に表示する。
なお、履歴情報の食品材料だけに基づいて推奨メニューを選出したり、履歴情報の調理方法だけに基づいて推奨メニューを選出したりしてもよい。
〔第2実施形態〕
図10はこの発明の第2実施形態の加熱調理器のカラー液晶パネルの加熱終了画面を示している。この第2実施形態の加熱調理器は、加熱終了時の動作を除いて第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしており、図1,図2,図5を援用する。
この第2実施形態の加熱調理器では、図10に示すように、加熱終了時にユーザーに「仕上がり結果は?」どうかという質問をする画面をカラー液晶パネル61に表示する。
図10に示すカラー液晶パネル61の画面には画像G41〜G47が表示される。画像G41は「加熱終了」の文字、画像G42は「高温注意」の文字、画像G43は「仕上がり結果は?」の文字である。また、画像G44は、「弱め」の文字を含む四角形であり、画像G45は、「強め」の文字を含む四角形である。また、画像G46は「0秒」の文字で加熱終了であることを残時間が0秒であることを表している。
そして、ユーザーが調理の仕上がりが強めであると判断して画像G45(「強め」)をタッチすると、画像G45の外縁を囲むオレンジ色の枠FL-orgが表示され、「強め」が選択されたことを示す。ここで、画像G43の代わりに画像G48(「次は弱めにしますね」)をカラー液晶パネル61に表示する。
なお、上記第2実施形態では、調理終了後の仕上がり状態について「弱い」か「強い」かを、カラー液晶パネル61の画面に文章を表示してユーザーに質問したが、画面表示だけでなく音声により表示と同時に質問してもよい。また、質問内容は、焼き色について「濃い」、「薄い」、「ちょうどよい」などでもよく、例えば「薄い」が選ばれた場合は、次に同じ調理メニューを行うときは、加熱時間を長くするか、加熱量を増やすなどの調整をする。
これにより、従来、仕上がりを調整するために加熱時間などをユーザー自身が覚えている過去の経験に基づいて変更していたのに対して、この第2実施形態の加熱調理器では、調理仕上がりについてユーザーの意見を取り入れて、次に同じ調理メニューを行うときにユーザーの意見を反映させた加熱調理を行うことができる。
〔第3実施形態〕
図12はこの発明の第3実施形態の加熱調理器の制御ブロック図を示している。この第2実施形態の加熱調理器は、制御装置1200を除いて第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしており、図1,図2を援用する。
この第3実施形態の加熱調理器は、図12に示すように、ユーザーの声を音声信号に変換するマイク91を備えている。また、制御装置1200は、加熱制御部200a,履歴情報記憶部200b,推奨メニュー選出部200c,推奨メニュー選択部200d,予定推奨メニュー選択部200e,予定推奨メニュー記憶部200f,スピーカ制御部200g以外に、マイク91からの音声信号に基づいて、ユーザーの音声を認識する音声認識部1200hと、状況推測部1200iを有している。この状況推測部1200iは、ユーザーの本装置に対する扱い方からユーザーの機嫌や疲れを推測する。
また、この加熱調理器は、扉2(図1に示す)の開閉速度を測定する第1速度センサ(図示せず)と、トレイ30(図2に示す)の挿入速度を測定する第2速度センサ(図示せず)を備えている。第1速度センサにより検出された扉2の開閉速度が所定速度よりも速いとき、状況推測部1200iは、ユーザーの閉め方が乱暴になっており、機嫌が悪いと推定する。また、第2速度センサにより検出されたトレイ30の挿入速度が所定速度よりも速いとき、状況推測部1200iは、ユーザーの挿入の仕方が乱暴になっており、機嫌が悪いと推定する。
また、操作パネル5の入力操作で同じキーが何度も押されたり、意味のないキー(取り消しキーやスタートキー)を連打するとき、状況推測部1200iは、ユーザーが焦っていたりいらいらしたりしているものと推定する。
なお、操作パネル5の入力操作でなく、音声認識部1200hにより音声を認識することにより操作する場合、メッセージをキャンセルして次ぎの操作をしたり、返事をする語彙の種類によって、状況推測部1200iは、ユーザーの機嫌が悪いか疲れているものと推定してもよい。例えば、「仕上がりを濃いめにしますか?」という音声による問いかけに対して、ユーザーが通常の精神状態であれば、「はい」、「いいえ」、「お願いします」といった応答があるが、ユーザーの機嫌が悪いときは、「いや」、「いらない」といった応答があり、またユーザーが焦っていたり急いでいたりするときは、無視(問いかけに対して応答なし)したり、返事が早い(「はい」でもすぐに言う)といった応答があったりする。このようなときに、状況推測部1200iは、音声認識部1200hによる認識結果に基づいて、ユーザーの機嫌が悪いか疲れているものと推定する。
このようにして、状況推測部1200iによってユーザーの機嫌が悪いか疲れているものと推定されたとき、制御装置1200は、スピーカ制御部200gを制御してスピーカ90から音声によりなだめたり穏やかな音楽や効果音を出力することにより、ユーザー自身に機嫌が悪かったり疲れていたりしていることに気づいてもらって、乱暴な操作を行わないように注意を喚起する。
これにより、加熱調理器自体を優しく扱ってもらえるので、手荒に扱われて製品寿命が縮むようなことがなく、さらに、人に対してやさしい加熱調理器を提供できる。
〔第4実施形態〕
図13はこの発明の第4実施形態の加熱調理器の制御ブロック図である。この第4実施形態の加熱調理器は、WiFi(登録商標)通信部92と制御装置2200の動作を除いて第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしており、図1,図2を援用する。
この第4実施形態の加熱調理器は、図13に示すように、制御装置2200の通信制御部2200hにより制御されるWiFi(Wireless Fidelity)通信部92を備えている。
図13に示す制御装置2200の通信制御部2200hは、WiFi通信部92を制御して、スマートフォン400(図14,図15に示す)と無線通信を行う。
まず、スマートフォン400でアプリケーションソフトを起動すると、WiFi無線通信により、登録された加熱調理器が運転しているか否かを確認し、起動中であれば、スマートフォン400から加熱調理器に対して運転状態などの情報を送信するように要求する。そして、起動中の加熱調理器は、WiFi通信部92を介してスマートフォン400からの送信要求を受けて、運転状態やメンテナンス状態を予め決められたフォーマットの信号でWiFi通信部92を介してスマートフォン400に送信する。スマートフォン400は、起動中の加熱調理器からの信号に基づいて、加熱調理器の運転状態などを色,大きさ,動きなどで表すアイコンを表示する。ここで、スマートフォン400は、加熱調理器に対して運転指令を送信して動作させることもできる。
図14は上記加熱調理器の状態を示すスマートフォン400の画面を示している。このスマートフォン400は、加熱調理中の加熱調理器の状態を模式的に示す図形と文字(「調理器モニタ」)を表示画面401に表示している。この表示画面では、加熱調理器の扉の窓の部分を赤色にし、3本の赤色の波線で上方に向かって熱が放射されていることを示している。
また、図15は上記加熱調理器の残時間を表示するスマートフォン400の画面を示している。このスマートフォン400では、加熱調理終了の1分前である加熱調理器の状態を模式的に示す図形と文字(「調理器モニタ」)を表示画面401に表示している。この表示画面では、加熱調理器の扉の窓の部分を例えば水色にし、「残り1分」ということを示している。なお、この表示画面で「残り1分」という音声をスピーカ90から出力してもよい。
また、図14,図15は一例であって、スマートフォン400は、加熱調理器の手入れの時期や故障情報などを表示する。
上記第4実施形態の加熱調理器によれば、少し離れたところでも加熱調理器の状態を知ることができ、利便性が向上する。
なお、上記第4実施形態では、スマートフォン400の表示画面401に加熱調理器の状態を表示したが、加熱調理器に限らず、他の装置の状態を表示してもよい。
例えば、掃除機であれば、表示された掃除機のアイコンが太ると、ゴミ捨て時期や紙パックの交換時期であることを知らせる。また、蛍光灯であれば、表示された蛍光灯のアイコンが暗くなると、蛍光灯の交換時期であることを知らせる。また、空気調和機であれば、表示された空気調和機のアイコンの動きなどが激しいときは、最大能力で運転していることを知らせる。また、他の装置の稼働中であることを、表示されたアイコンが震えたり一部が回ったりすることにより知らせる。
このように、スマートフォンに同時に複数のアイコンを表示することで、ユーザーは各装置のアイコンの状態を見て、装置を制御したりメンテナンスの準備(保守部品の用意)をしたりできる。なお、スマートフォンで各装置を遠隔操作してもよい。
〔第5実施形態〕
図16はこの発明の第5実施形態の加熱調理器の制御ブロック図である。この第5実施形態の加熱調理器は、マイク91と制御装置3200を除いて第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしており、図1,図2を援用する。
この第5実施形態の加熱調理器は、図16に示すように、ユーザーの声を音声信号に変換するマイク91を備えている。また、制御装置3200は、マイク91からの音声信号に基づいて、ユーザーの音声を認識する音声認識部3200hと、音声認識部3200hにより認識された音声を判定する音声判定部3200iとを有する。
上記加熱調理器は、スピーカ制御部200gによりスピーカ90から音声ガイドを実行する。この音声ガイドでは、例えば料理のレシピや作り方、機器の操作方法などの案内を音声で行う。
上記制御装置3200は、音声ガイドの実行時にユーザーが発する音声を音声認識部3200hにより認識して、認識された音声に基づいて音声判定部3200iにより音声ガイドが聞き取り難かったか否かを判定する。
そして、例えば認識された音声が「えっ」や検討違いの反応の音声であれば、音声ガイドが聞き取り難かったと音声判定部3200iが判定して、スピーカ制御部200gにより直前に行った音声ガイドを繰り返す。
ここで、音声判定部3200iは、ユーザーが行う反応を予め類推した音声認識用のデータベースを作成しておき、音声認識用のデータベースを用いて音声ガイド後にユーザーが発した言葉を「聞き取れた」反応と「聞き取れなかった」反応に分類する。
そして、ユーザーが聞き取れたと音声判定部3200iが判定するまで、音声ガイドを繰り返す。
なお、音声ガイドを繰り返す代わりに、音量を大きくしてもよいし、声のトーンを高くするか低くしてもよく、音声をゆっくり再生してもよく、さらにこれらを組み合わせてもよい。
上記音量を大きくする場合は、ユーザーが聞き取れずに音声ガイドを繰り返す毎に段階的に音量を大きくする。また、声のトーンを高くしたり低くしたりする場合は、ユーザーが聞き取れずに音声ガイドを繰り返すたびに段階的に声のトーンを高くするか低くする。また、音声をゆっくり再生する場合は、ユーザーが聞き取れずに音声ガイドを繰り返すたびに段階的に再生速度を遅くする。この場合、ユーザーが聞き取れたと音声判定部3200iが判定した後、次の音声ガイドでは、ユーザーが聞き取れたときの条件(音量、声のトーン、再生速度)で音声ガイドを行うことで、よりユーザーにやさしいユーザーインターフェースを実現できる。
従来は、音声ガイドを聞き取れなかったユーザーが聞き返す操作を行う必要があったが、無反応でいると聞き取れているものと判断されたり、調理中でユーザーの手が塞がっていてボタン操作などが容易でなかったりする場合があった。
これに対して、この第5実施形態の加熱調理器によれば、ユーザーが聞き返す操作をすることなく、聞き取れなかったことを音声認識により判定して、音声ガイドを再度行ってユーザーが音声ガイドを聞き取りやすくする。
〔第6実施形態〕
次に、この発明の第6実施形態の加熱調理器は、制御装置の動作を除いて第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしており、図1,図2,図5を援用する。
上記制御装置200は、複数の調理メニューをカテゴリーなどで分類された階層構造の選択画面を用いて選択可能にしている。
上記制御装置200の履歴情報記憶部200bは、被加熱物の加熱を行った調理メニューの履歴情報を記憶するだけでなく、さらに、調理のカテゴリーやメニューなどの使用回数を記憶する。そして、履歴情報記憶部200bに記憶された使用回数の多いものを階層構造の浅い位置に移動させることによって、多くのメニューを階層構造の選択画面で選択する加熱調理器において、使用を重ねる毎に使いやすくしている。
例えば、図17はこの発明の第6実施形態の加熱調理器のカラー液晶パネルのトップ画面を示している。
この図17に示すトップ操作画面は、カラー液晶パネル61が最初に表示する図6の画面からいくつかのメニュー項目の階層が入れ替わったものである。
上記カラー液晶パネル61のトップ操作画面には画像G51〜G60が表示される。画像G51は、冷えた料理等を温めるときに選択すべき画像であり、エビフライの絵と、「あたためる」の文字とを含んでいる。画像G52は、焼き物や蒸し物を作るときに選択すべき画像であり、焼き物の絵と、「カンタン焼き・蒸し」の文字とを含んでいる。画像G53は、最近使ったメニューを表示させるときに選択すべき画像であり、時計と押しピンの絵と、「最近使ったメニュー」の文字とを含んでいる。画像G54は、牛乳や酒を温めるときに選択すべき画像であり、カップに牛乳が注がれている絵と、「牛乳・酒」の文字とを含んでいる。画像G56は、登録メニューの登録や選択をするときに選択すべき画像であり、調理中の人の絵と、「私の登録メニュー」の文字とを含んでいる。画像G57は、入門メニューをするときに選択すべき画像であり、フォークとナイフの絵と、「入門メニュー」の文字とを含んでいる。画像G58は、料理集内の300種類以上の料理から希望の料理を探すときに選択すべき画像であり、数種類の料理の絵と、「自動メニュー」の文字とを含んでいる。また、画像G59は、冷凍食材等を解凍するときに選択すべき画像であり、雪の結晶の絵と、「解凍」の文字とを含んでいる。
また、画像G55は、初期画面の表示をお好みで変更するときに選択すべき画像であり、画像G60は、除菌・音設定やお手入れを行いたいときに選択すべき画像である。
図17では、図6から画像G54(「牛乳・酒」)と画像G56(「私の登録メニュー」)の位置が入れ替わっていると共に、画像G57の位置から画像G59に「解凍」が移動し、画像G57に新しく「入門メニュー」が入り、「おすすめメニュー」が階層構造の下側の階層に移っている。
さらに、図18では、「カレーライス」と「あさり酒蒸し」の使用回数が多くなって、画像G54(「牛乳・酒」)の位置に画像G61(「カレーライス」)が入り、画像G59(「解凍」)の位置に画像G62(「あさり酒蒸し」)が入っている。これに伴って、画像G54(「牛乳・酒」)と画像G59(「解凍」)が階層構造の下側の階層に移っている。
従来、複数の調理メニューを備えた加熱調理器では、所望の調理メニューを選択するために複数のカテゴリ(調理方法や材料など)を選択する必要があり、階層構造の選択画面では、階層の深いところに調理メニューがあるために選択に多くの操作と時間が必要となる。
これに対して、上記第6実施形態の加熱調理器よれば、実際に選択された回数の多いカテゴリーや調理メニューなどを階層構造の選択画面において階層の浅い位置に選択可能に配置することによって、使用状況に応じた使いやすい加熱調理器を実現できる。
〔第7実施形態〕
図19はこの発明の第7実施形態の加熱調理器の正面斜視図を示している。この第7実施形態の加熱調理器は、体脂肪測定用のハンドル300と制御装置4200(図20に示す)を除いて第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしており、第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしており、図2を援用する。
この第1実施形態の加熱調理器は、図1に示すように、直方体形状のケーシング1の正面に、下端側の辺を略中心に回動する扉2を取り付けている。この扉2の上側にハンドル300を取り付けている。このハンドル300に所定の間隔をあけて左電極部301,右電極部302を設けている。
また、図20は上記加熱調理器の制御ブロック図である。上記加熱調理器は、図20に示すように、左電極部301,右電極部302の間に流れる電流に基づいて体脂肪率を測定する体脂肪測定部93を備えている。また、制御装置4200は、体脂肪測定部93を制御して体脂肪率を求める体脂肪測定制御部4200hを有する。
ここで、ユーザーが左手で左電極部301を持ち、右手で右電極部302を持って体脂肪率を測定するとき、体脂肪測定制御部4200hは、体脂肪測定部93を制御して、体脂肪測定部93において、左電極部301,右電極部302間に微弱な交流電圧を印加し、左電極部301,右電極部302の間に流れる電流を測定する。そして、左電極部301,右電極部302の間に流れる電流に基づいて、体脂肪測定制御部4200hは、人体のインピーダンスを求め、そのインピーダンスの測定結果の他に入力された性別、年齢、身長、体重などのデータに基づいて体脂肪率の換算を行う。なお、体脂肪率の測定原理はこれに限らない。
また、制御装置4200は、体脂肪測定制御部4200hにより求められた体脂肪率を表す信号に基づいて、複数の調理メニューの中から健康により調理メニューを提案したり、体脂肪率のデータを記憶してその変化が分かるように表示したりすることで、健康によい食生活を実現できる。
例えば、加熱調理器の使用時に必ず、ユーザーが両手で左電極部301,右電極部302を持って体脂肪率を測定し、カラー液晶パネル61に体脂肪率を表示することで、簡単に自身の健康状態をチェックすることができ、測定結果に応じて健康に配慮した調理メニューを優先的に選択可能とすることで、効果的な健康管理ができる。
なお、体脂肪率の測定結果に応じて、制御装置4200は、選択可能な調理メニューをより健康的なものだけに制限するようにしてもよい。これによって、健康管理がより効果的に行える。
この発明の加熱調理器では、オーブンレンジなどにおいて、過熱水蒸気または飽和水蒸気を用いることによって、ヘルシーな調理を行うことができる。例えば、この発明の加熱調理器では、温度が100℃以上の過熱水蒸気または飽和水蒸気を食品表面に供給し、食品表面に付着した過熱水蒸気または飽和水蒸気が凝縮して大量の凝縮潜熱を食品に与えるので、食品に熱を効率よく伝えることができる。また、凝縮水が食品表面に付着して塩分や油分が凝縮水と共に滴下することにより、食品中の塩分や油分を低減できる。さらに、加熱室内は過熱水蒸気または飽和水蒸気が充満して低酸素状態となることにより、食品の酸化を抑制した調理が可能となる。ここで、低酸素状態とは、加熱室内において酸素の体積%が10%以下(例えば0.5〜3%)である状態を指す。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1〜第7実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
この発明のシステムは、
携帯情報端末400と、
上記携帯情報端末400と互いに通信を行う通信部92を有する加熱調理器と
を備え、
上記携帯情報端末400は、上記加熱調理器の上記通信部92からの上記加熱調理器の状態を表す情報を受信して、上記加熱調理器の状態を上記携帯情報端末400の画面401に表示することを特徴とする。
上記構成のシステムによれば、加熱調理器の状態を携帯情報端末により知ることができ、利便性を向上できる。
また、一実施形態のシステムでは、
上記加熱調理器の状態を表す情報は、加熱調理の残時間を含む。
また、一実施形態のシステムでは、
上記加熱調理器の状態を表す情報は、上記加熱調理器の手入れの時期を含む。
また、一実施形態のシステムでは、
上記加熱調理器の状態を表す情報は、上記加熱調理器の故障情報を含む。
また、一実施形態のシステムでは、
上記携帯情報端末400は、上記加熱調理器の状態を表す情報を受信して、上記加熱調理器の状態を上記携帯情報端末400の画面401にアイコンで表示する。
この発明の加熱調理器は、
被加熱物を加熱するための加熱部12,20,80と、
上記被加熱物に係る複数の調理メニューを表示する表示部6と、
上記複数の調理メニューのうち上記加熱部12,20,80により上記被加熱物の加熱を行った調理メニューの履歴情報を記憶する履歴情報記憶部200bと、
上記履歴情報記憶部200bに記憶された上記調理メニューに関わるカテゴリーとは異なるカテゴリーに含まれる調理メニューから少なくとも1つを推奨メニューとして選出する推奨メニュー選出部200cと
を備え、
上記表示部6は、上記推奨メニュー選出部200cにより選出された上記推奨メニューを表示することを特徴とする。
ここで、「調理メニューに関わるカテゴリー」とは、食品材料(肉、魚、野菜など)による分類や、調理方法(オーブン料理、過熱水蒸気による料理、蒸し料理、温めなど)による分類である。
上記構成によれば、複数の調理メニューのうち加熱部12,20,80により被加熱物の加熱を行った調理メニューの履歴情報を履歴情報記憶部200bに記憶し、推奨メニュー選出部200cは、その履歴情報記憶部200bに記憶された調理メニューに関わるカテゴリーとは異なるカテゴリーに含まれる調理メニューから少なくとも1つを推奨メニューとして選出し、その推奨メニューを表示部6が表示する。したがって、例えば、特定のカテゴリーに偏った調理ばかりを行っているユーザーに対して、普段とは異なるカテゴリーに含まれる調理メニューを勧めて、食生活を豊かにすることが可能になる。このように、調理履歴に基づいてユーザーに対して好適な調理メニューを勧めることができる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記加熱部12,20,80を制御する加熱制御部200aと、
上記表示部により表示された上記推奨メニューをユーザーに選択させる推奨メニュー選択部200dと
を備え、
上記加熱制御部200aは、上記加熱部12,20,80を制御して、上記推奨メニュー選択部200dで選択された上記推奨メニューの加熱調理を実行する。
上記実施形態によれば、表示部6に表示された推奨メニューに対して、実行する推奨メニューを推奨メニュー選択部200dでユーザーが選択することにより、加熱制御部200aは、加熱部12,20,80を制御して推奨メニューの加熱調理を実行する。これにより、表示部6に表示された推奨メニューをすぐに実行でき、利便性が向上する。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記複数の調理メニューは、優先順位が設定されており、
上記推奨メニュー選出部200cは、上記優先順位に基づいて上記異なるカテゴリーに含まれる調理メニューから少なくとも1つを推奨メニューとして選出する。
上記実施形態によれば、複数の調理メニューに設定された優先順位に基づいて、推奨メニュー選出部200cは、異なるカテゴリーに含まれる調理メニューから少なくとも1つを推奨メニューとして選出するので、例えば過熱蒸気を用いた加熱に特徴のある加熱調理器では、過熱蒸気を用いた調理メニュー(蒸し調理など)に高い優先順位を設定することが可能になり、加熱調理器の特徴に応じた調理メニューを勧めることができる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記表示部6に表示された上記推奨メニューのうちの1つを、調理する予定の推奨メニューとしてユーザーに選択させる予定推奨メニュー選択部200eと、
上記予定推奨メニュー選択部200eで選択された上記調理する予定の推奨メニューを記憶する予定推奨メニュー記憶部200fを備え、
上記予定推奨メニュー記憶部200fに上記調理する予定の推奨メニューが記憶された後の電源オフ状態から次に電源をオンしたとき、上記予定推奨メニュー記憶部200fに記憶された上記調理する予定の推奨メニューを、上記推奨メニュー選択部200dで選択可能なように上記表示部6に表示する。
上記実施形態によれば、表示部6に表示された推奨メニューのうちの1つを、調理する予定の推奨メニューとして予定推奨メニュー選択部200eでユーザーが選択し、選択された上記調理する予定の推奨メニューを予定推奨メニュー記憶部200fに記憶する。そして、上記調理する予定の推奨メニューが予定推奨メニュー記憶部200fに記憶された後の電源オフ状態から次に電源をオンしたとき、予定推奨メニュー記憶部200fに記憶された推奨メニューを、推奨メニュー選択部200dで選択可能なように表示部6に表示する。これによって、ユーザーは、調理する予定の推奨メニューを表示部6で再び確認でき、電源オフ状態にしても、次に電源をオンしたときに調理する予定の推奨メニューを実行することが可能になる。