JP2016114894A - 電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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(一般式(1)中、Rfは直鎖状、分岐状または環状のn価のフッ化炭化水素基を表し、Lは(m+1)価のフッ素原子を含まない連結基を表し、Xはアクリロイル基またはメタクリロイル基を表し、nは2または3を表し、mは1〜3の整数を表し、かつXの総数は3以上である。)
上記含フッ素多官能モノマーのフッ素含有率が分子量の26.0%以上40.0%以下であることが好ましい。
また、本発明は、上記電子写真感光体を備えた、画像形成装置にも係わる。
本実施形態の電子写真感光体は、導電性支持体上に感光層及び保護層がこの順に積層されてなる。感光層は、電荷輸送材料と電荷発生材料とを含有するものであり、電荷輸送材料を含有する電荷輸送層と、電荷発生材料を含有する電荷発生層とにより構成されているものであっても、電荷輸送材料と電荷発生材料とを含有する単層により構成されているものであってもよい。
(1)導電性支持体上に、電荷発生層と電荷輸送層、及び保護層を順次積層した層構成、(2)導電性支持体上に、電荷輸送材料と電荷発生材料とを含有する単層、及び保護層を順次積層した層構成、
(3)導電性支持体上に、中間層、電荷発生層、電荷輸送層、及び保護層を順次積層した層構成、
(4)導電性支持体上に、中間層、電荷輸送材料と電荷発生材料とを含有する単層、及び保護層を順次積層した層構成。
本実施形態の電子写真感光体に形成される保護層は、下記一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを反応させて得られる樹脂成分を含有する。
(一般式(1)中、Rfは直鎖状、分岐状または環状のn価のフッ化炭化水素基を表し、Lは(m+1)価のフッ素原子を含まない連結基を表し、Xはアクリロイル基またはメタクリロイル基を表し、nは2または3を表し、mは1〜3の整数を表し、かつXの総数は3以上である。)
一般式(1)において、Rfは、F(フッ素原子)、C(炭素原子)、H(水素原子)のみを構成元素とするn価のフッ化炭化水素基である。フッ化炭化水素基Rfは、脂肪族炭化水素(直鎖状、分岐状または環状)、または芳香族炭化水素から、n個(nは2または3)の水素原子が取り除かれ、残りの水素原子のうち1または2以上の水素原子(例えば残りの全ての水素原子)がフッ素原子で置換されてなる構造である。脂肪族炭化水素としては、炭素数2〜20、好ましくは4〜12の炭化水素(アルカン、アルケン、アルキン、シクロアルカン等)が挙げられる。芳香族炭化水素としては、ベンゼン環、ナフタレンを含む炭化水素が挙げられる。
保護層に含まれる無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化錫、酸化ジルコニウム等の粒子を好ましく用いることができる。
S−2:CH2 =CHSi(OCH3 )3
S−3:CH2 =CHSiCl3
S−4:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )(OCH3 )2
S−5:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(OCH3 )3
S−6:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(OC2 H5 )(OCH3 )2
S−7:CH2 =CHCOO(CH2 )3 Si(OCH3 )3
S−8:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )Cl2
S−9:CH2 =CHCOO(CH2 )2 SiCl3
S−10:CH2 =CHCOO(CH2 )3 Si(CH3 )Cl2
S−11:CH2 =CHCOO(CH2 )3 SiCl3
S−12:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )2 Si(CH3 )(OCH3 )2
S−13:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )2 Si(OCH3 )3
S−14:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )3 Si(CH3 )(OCH3 )2
S−15:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )3 Si(OCH3 )3
S−16:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )2 Si(CH3 )Cl2
S−17:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )2 SiCl3
S−18:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )3 Si(CH3 )Cl2
S−19:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )3 SiCl3
S−20:CH2 =CHSi(C2 H5 )(OCH3 )2
S−21:CH2 =C(CH3 )Si(OCH3 )3
S−22:CH2 =C(CH3 )Si(OC2 H5 )3
S−23:CH2 =CHSi(OCH3 )3
S−24:CH2 =C(CH3 )Si(CH3 )(OCH3 )2
S−25:CH2 =CHSi(CH3 )Cl2
S−26:CH2 =CHCOOSi(OCH3 )3
S−27:CH2 =CHCOOSi(OC2 H5 )3
S−28:CH2 =C(CH3 )COOSi(OCH3 )3
S−29:CH2 =C(CH3 )COOSi(OC2 H5 )3
S−30:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )3 Si(OC2 H5 )3
S−31:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )2 (OCH3 )
S−32:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )(OCOCH3 )2
S−33:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )(ONHCH3 )2
S−34:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )(OC6 H5 )2
S−35:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(C10H21)(OCH3 )2
S−36:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH2 C6 H5 )(OCH3 )2
表面処理剤としては、上記S−1からS−36以外でも、ラジカル重合可能な反応性有機基を有するシラン化合物を用いてもよい。これらの表面処理剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
滑剤粒子として、フッ素系樹脂粒子を加えることが好ましい。フッ素系樹脂粒子を加えることにより、一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを反応させて得られる樹脂成分と相まって、さらに優れた低表面エネルギー性を得ることができる。フッ素系樹脂粒子としては、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化塩化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂、及びこれらの共重合体の中から1種あるいは2種以上を適宜選択するのが好ましいが、特に四フッ化エチレン樹脂及びフッ化ビニリデン樹脂が好ましい。フッ素樹脂粒子の数平均一次粒径は、0.1〜1μmの範囲内が好ましい。
本実施形態では、重合性化合物を硬化反応させて保護層が形成されるが、電子線開裂反応を利用する方法や光や熱の存在下でラジカル重合開始剤を利用する方法等により硬化反応を行なうことができる。ラジカル重合開始剤を用いて硬化反応を行う場合、重合開始剤として光重合開始剤、熱重合開始剤のいずれも使用することができる。また、光、熱の両方の開始剤を併用することもできる。
保護層の形成に使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノール、ベンジルアルコール、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン及びジエチルアミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
保護層は、一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを含む重合性化合物、必要に応じて公知の樹脂、重合開始剤、滑剤粒子、酸化防止剤等を添加して調製した塗布液を、公知の方法により感光層表面に塗布し、自然乾燥または熱乾燥を行ない、その後硬化処理して作製することができる。保護層の膜厚は、0.2〜10μmが好ましく、0.5〜6μmがより好ましい。
本実施形態で用いられる導電性支持体は、導電性を有するものであれば限定されることはなく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレスなどの金属をドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルム及び紙などが挙げられる。
本実施形態の電子写真感光体では、導電性支持体と感光層の中間にバリア機能と接着機能を有する中間層を設けることができる。中間層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ポリウレタン及びゼラチン等のバインダー樹脂を公知の溶媒に溶解させて浸漬塗布等により形成させることができる。バインダー樹脂の中でもアルコール可溶性のポリアミド樹脂が好ましい。
前述した様に、本実施形態の電子写真感光体を構成する感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に付与した単層構造の他に、電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に感光層の機能を分離させた層構成のものがより好ましい。この様に、機能分離型の層構成とすることにより、繰り返し使用に伴う残留電位の上昇を小さく制御できる他、各種の電子写真特性を目的に合わせて制御し易いメリットがある。負帯電性感光体は中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)を設ける構成をとり、正帯電性感光体は中間層の上に電荷輸送層(CTL)、その上に電荷発生層(CGL)を設ける構成をとる。好ましい感光層の層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体である。
本実施形態で形成される電荷発生層は、電荷発生物質とバインダー樹脂を含有するもので、電荷発生物質をバインダー樹脂溶液中に分散させてなる塗布液を塗布して形成されたものが好ましい。
本実施形態で形成される電荷輸送層は、少なくとも層内に電荷輸送物質とバインダー樹脂を含有するものであり、電荷輸送物質をバインダー樹脂溶液中に溶解、塗布して形成される。
本実施形態の画像形成装置は、上記で説明した電子写真感光体を備えたものであり、このような電子写真感光体を備える限り、その他の構成は従来公知の構成を特に制限することなく採用することができる。
本実施形態の電子写真感光体の保護層の材料として用いられる一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーの合成例を示す。
(1)中間体(A)の合成
オクタフルオロアジピン酸11.6g(40mmol)と塩化チオニル28.5g(240mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド2滴を混合し、4時間加熱還流した。過剰の塩化チオニルを留去した後、減圧蒸留精製して中間体(A)11.1gを得た。
2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルメタクリレート14.3g(71mmol)とピリジン5.6g(71mmol)をジクロロエタン30mLに溶解し、中間体(1)11.1g(34mmol)のジクロロエタン溶液20mLを添加した。そのまま室温で一晩撹拌した後、水を添加してジクロロエタン抽出した。有機層を水洗し、溶媒を留去して含フッ素モノマー(F−1A)16.0gを得た。
(1)中間体(B)の合成
1,6−ビス(2’,3’−エポキシプロピル)-パーフルオロ−n−ヘキサン14.6g(40mmol)、三フッ化ほう素ジエチルエーテル錯体114mg(0.8mmol)、アセトン30mLを混合し、1時間加熱還流した。アセトンを留去した後のオイルにメタノール30mL、濃塩酸2.0gを混合し、3時間加熱還流した。トルエンを加えて共沸蒸留にて水と塩酸を除去し、中間体(B)11.9gを得た。
中間体(B)8.0g(20mmol)、塩化アクリロイル10.9g(120mmol)、トリエチルアミン12.1g(120mmol)、ジエチルエーテル100mLを混合し、室温で3時間撹拌した。メタノール2mL添加してさらに1時間撹拌した後、水200mLを添加して分液した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒、アクリル酸メチル、トリエチルアミンを留去して含フッ素モノマー(F−5A)12.8gを得た。
その他の含フッ素多官能モノマーも、原料として対応する含フッ素ジカルボン酸化合物や含フッ素ジエポキシ化合物を用いることにより、上記合成例と同様にして合成することができる。原料となる含フッ素ジカルボン酸や含フッ素ジエポキシ化合物は、市販品を用いたり、特開2003−321409号公報、特開2004−35845号公報、特開2009−256632号公報、US3706772、WO2007−125829を参考にして合成することができる。
<電子写真感光体1(実施例)の作製>
(1)導電性支持体の準備
円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、導電性支持体を準備した。
ポリアミド樹脂(CM8000:東レ社製)10質量部、酸化チタン(数平均一次粒径35nm、一時表面処理:シリカ・アルミナ処理、二次表面処理:メチルハイドロジェンポリシロキサン処理)30質量部、メタノール90質量部、エタノール5質量部からなる組成を、循環式湿式分散機を用いて分散することにより、中間塗布液を調製した。
(3−1)無定形チタニルフタロシアニンの合成
1,3−ジイミノイソインドリン29.2gをオルトジクロロベンゼン(ODB)200mlに分散させ、チタニウムテトラ−n−ブトキシド20.4gを加えて窒素雰囲気下において150〜160℃で5時間加熱した。放冷後、析出した結晶を濾過し、クロロホルムによる洗浄、2%塩酸水溶液による洗浄、水洗、メタノールによる洗浄を順に行い、乾燥することにより、26.2g(収率91%)の粗チタニルフタロシアニンを得た。
無定形チタニルフタロシアニン((3−1)で合成)10.0gおよび(2R,3R)−2,3−ブタンジオール0.94g(無定形チタニルフタロシアニンに対する当量比=0.6)を、オルトジクロロベンゼン(ODB)200ml中に混合し、反応温度60〜70℃で6.0時間加熱撹拌した。一夜放置後、当該反応液にメタノールを加えて生じた結晶を濾過し、濾過後の結晶をメタノールにより洗浄することにより、電荷発生物質(CG−1)10.3gを得た。
電荷発生物質(CG−1)24質量部、ポリビニルブチラール樹脂「エスレックBL−1(積水化学社製)」12質量部、3−メチル−2−ブタノン/シクロヘキサノン=4/1(V/V)400質量部からなる電荷発生層用組成物を混合し、循環式超音波ホモジナイザー「RUS−600TCVP(株式会社日本精機製作所製)」を19.5kHz,600Wにて循環流量40L/Hで0.5時間にわたって分散することにより、電荷発生層塗布液を調製した。
下記構造式(2)で表わされる電荷輸送物質600質量部、ポリカーボネート樹脂「Z300(三菱ガス化学社製)」1000質量部、酸化防止剤「Irganox1010(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)」40質量部からなる組成を混合、溶解させることにより電荷輸送層塗布液を調製した。
(5−1)表面処理酸化スズ粒子の作製
金属酸化物:数平均粒子径20nmの酸化スズ「SnO2」100質量部、表面処理剤:「CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3」10質量部、メチルエチルケトン1000質量部からなる組成を湿式サンドミル(直径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃にて6時間混合、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃にて乾燥し、表面処理酸化スズ粒子を調製した。
次いで、表面処理酸化スズ粒子150質量部、下記構造式(3)で示す重合性化合物100質量部、含フッ素多官能モノマー(F−1A)30質量部、重合開始剤(「イルガキュアー819」:BASFジャパン社製)10質量部、2−ブタノール320質量部、テトラヒドロフラン80質量部からなる組成を混合撹拌して十分に溶解・分散し、保護層塗布液を作製した。この塗布液を電荷輸送層上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、保護層を塗布した。塗布後、メタルハライドランプを用いて紫外線を1分間照射して、乾燥膜厚3.0μmの保護層を形成し電子写真感光体1を作製した。
電子写真感光体1の保護層の作製で用いた含フッ素多官能モノマーの種類及び添加量を表3のように変更した点以外は、電子写真感光体1と同様にして電子写真感光体2〜14を作製した。
電子写真感光体1の保護層の作製で用いた含フッ素多官能モノマーの種類及び添加量を表3のように変更し、さらに四フッ化エチレン樹脂(PTFE)からなる滑剤(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業株式会社製、平均一次粒径:0.3μm)を表3に示す添加量で加えた点以外は、電子写真感光体1と同様にして電子写真感光体15〜19を作製した。
電子写真感光体1の保護層の作製で用いた含フッ素多官能モノマーに変えて、表3に記載の含フッ素モノマーを表3に示す添加量で配合し、また四フッ化エチレン樹脂(PTFE)からなる滑剤(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業株式会社製、平均一次粒径:0.3μm)を表3に示す添加量で加えた点以外は、電子写真感光体1と同様にして電子写真感光体20〜23を比較例として作製した。
以上のようにして作製した実施例の電子写真感光体1〜19と比較例の電子写真感光体20〜23について、以下のように評価を行なった。
フルカラー複写機(商品名:「bizhub PRO C6501」、コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用いて、実施例の電子写真感光体1〜19と、比較例の電子写真感光体20〜23を搭載して評価を行なった。30℃/85%HH環境で、画像比率6%の文字画像をA4横送りにおいて各50万枚連続でプリントを行う耐久試験を実施し、耐久試験中あるいは耐久試験後に、電子写真感光体の耐摩耗性、耐傷性、クリーニング性の評価を行った。評価は、以下に示した指標にしたがい実施した。表4に評価結果を示す。
上記耐久試験前後における導電性支持体上の中間層、感光層、保護層からなる積層構造の膜厚を測定し、積層構造の膜厚減耗量を算出し、評価した。なお、積層構造の膜厚減耗量は、保護層の膜厚減耗量と一致する。積層構造の膜厚は均一膜厚部分(塗布の先端部及び後端部の膜厚変動部分を膜厚プロフィールを作製して除く)をランダムに10か所測定し、その平均値を積層構造の膜厚とする。膜厚測定器は渦電流方式の膜厚測定器(商品名:「EDDY560C」、HELMUT FISCHER GMBTE CO社製)を用いて行ない、実写試験前後の積層構造の膜厚の差を、保護層の膜厚減耗量とする。100krot(10万回転)あたりの減耗量(μm)をα値として表4に記載した。
上記耐久試験後、A3紙全面にハーフトーン画像の画出しを行ない下記評価を行なった。
B:電子写真感光体表面に目視で軽微な傷の発生があるが、ハーフトーン画像には感光体傷に対応する画像不良の発生は見あたらない(実用上問題なし)、
D:電子写真感光体表面に目視で明確に傷の発生があり、ハーフトーン画像にも該傷に対応する画像不良の発生が認められる(実用上問題あり)。
上記耐久試験中および耐久試験後に、電子写真感光体表面の目視観察により下記評価を行なった。
B:50万枚までの時点で感光体上にトナーのすり抜けが一部見られるが、出力画像は良好であり、実用上問題ないレベル、
C:50万枚以前にトナーすり抜けにより、出力画像上にスジ状の軽微な画像不良が発生したが、実用上問題ないレベル、
D:50万枚以前にトナーすり抜けにより、出力画像上にスジ状の明らかな画像不良の発生が認められる(実用上問題あり)。
Claims (4)
- 導電性支持体上に感光層及び保護層をこの順に積層した電子写真感光体であって、
前記保護層が下記一般式(1)で表される含フッ素多官能モノマーを反応させて得られる樹脂成分を含有する、電子写真感光体。
Rf−(L(X)m)n ・・・(1)
(一般式(1)中、Rfは直鎖状、分岐状または環状のn価のフッ化炭化水素基を表し、Lは(m+1)価のフッ素原子を含まない連結基を表し、Xはアクリロイル基またはメタクリロイル基を表し、nは2または3を表し、mは1〜3の整数を表し、かつXの総数は3以上である。) - 前記含フッ素多官能モノマーのフッ素含有率が分子量の26.0%以上40.0%以下である、請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記保護層がさらにフッ素系樹脂粒子を含有する、請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備えた、画像形成装置。
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