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JP2016088157A - パーティショントリムのシートベルトのロック防止構造 - Google Patents

パーティショントリムのシートベルトのロック防止構造 Download PDF

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JP2016088157A
JP2016088157A JP2014221644A JP2014221644A JP2016088157A JP 2016088157 A JP2016088157 A JP 2016088157A JP 2014221644 A JP2014221644 A JP 2014221644A JP 2014221644 A JP2014221644 A JP 2014221644A JP 2016088157 A JP2016088157 A JP 2016088157A
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篤史 関
Atsushi Seki
篤史 関
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

【課題】シートバックを前倒し状態から起立状態に戻すべく、当該シートバックを勢い良く回動させた時に、シートベルトリトラクターへの振動を極力抑え、シートベルトリトラクターの振動によるシートベルトのロック現象を防止することある。【解決手段】前倒し可能なシートバック3の車両後方にパーティションパネル1が配設され、パーティションパネル1には、シートベルト4を巻き取るシートベルトリトラクター5が固定され、パーティションパネル1は、シートベルトリトラクター5の上から配置されたパーティショントリム6によって覆われているパーティショントリム6のシートベルト3のロック防止構造において、シートベルトリトラクター5を固定した前側リトラクター固定部16aを有するセンタパーティションパネル13の前壁面13aと、前壁面13aに対向するパーティショントリム6の前部6aの裏面との間には、クッション材となるサイレンサ7が配置されている。【選択図】図5

Description

本発明は、車両のパーティショントリムに関連して設けられ、シートバックを起立状態に戻した時に生じるシートベルトリトラクターの振動によるシートベルトのロック現象を防止する構造に関する。
一般的に、セダンタイプの車両では、乗員客室と荷室との間を仕切るパネル材として、パーティションパネルが配設されている。このパーティションパネルには、後席乗員用のシートベルトの巻取装置であるシートベルトリトラクターが固定されており、パーティションパネルは、当該シートベルトリトラクターの上から配置された内装材のパーティショントリムによって覆われている。
一方、パーティショントリムに覆われたパーティションパネルの車両前方側には、後席の前倒し可能なシートバックが取付けられており、パーティショントリムの裏面には、シートバックの圧接によるパーティショントリムの破損を防止する緩衝材が設けられている(特許文献1参照)。
特開平7−277083号公報
しかしながら、上記緩衝材を設けた従来の構造では、後席のシートバックを前倒し状態から起立状態に戻す時に、当該シートバックを勢い良くパーティションパネルへ向かって回動させると、ストライカにシートバックロックが係合する際に、上記緩衝材が存在していても、シートバックがパーティショントリムを介してパーティションパネルに衝突し、パーティションパネルに固定されたシートベルトリトラクターが振動することになるので、シートベルトのウェビングの引き出しがロックされるという現象を生じるおそれがあった。
このようなシートベルトのロック現象が生じた時は、通常はシートベルトのウェビングを巻取り側に少し戻してやることにより、ロック状態が解除されるが、シートベルトが未装着の状態でシートベルトを戻した場合は、シートベルトが全部巻き取られた状態でロックされてしまうため、シートベルトを更に戻すことが困難になるという問題を有していた。この場合、ロックされたシートベルトのウェビングを無理やり引っ張ることにより戻し代を得ることができるが、この操作にはかなりの力が必要であり、使用者にとって負担となる。なお、このロック現象に似た現象で、所謂「エンドロック」と呼ばれるものがあるが、この「エンドロック」現象は、シートベルトのウェビングを最後まで巻き取る時の衝撃でロックが掛かる現象であるため、本発明が解決しようとする現象とは若干異なっている。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、シートバックを前倒し状態から起立状態に戻すべく、当該シートバックを勢い良く回動させた時に、シートベルトリトラクターへの振動を極力抑え、シートベルトリトラクターの振動によるシートベルトのロック現象を防止することが可能なパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、前倒し可能なシートバックの車両後方にパーティションパネルが配設され、該パーティションパネルには、シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクターが固定され、前記パーティションパネルは、前記シートベルトリトラクターの上から配置されたパーティショントリムによって覆われているパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造において、前記シートベルトリトラクターを固定した箇所の前記パーティションパネルの前壁と、該前壁に対向する前記パーティショントリムの裏面との間には、クッション材となるサイレンサが配置されている。
また、本発明において、前記パーティショントリムの前記パーティションパネルへのトリム固定部は、車両幅方向における前記シートベルトリトラクターの配置位置の周囲に近接して設けられ、前記サイレンサは、前記トリム固定部に隣接した位置の前記パーティショントリムの裏面に固着されている。
さらに、本発明において、前記パーティショントリムには、前記トリム固定部に加えて、もう1つのトリム固定部が車両幅方向で前記シートベルトリトラクターのリトラクター固定部を挟むような位置に設けられ、前記一対のトリム固定部の間に前記サイレンサが配置されて固着されている。
そして、本発明において、前記サイレンサは、前記リトラクター固定部よりも車両下方且つ車両前方側の位置に設けられている。
また、本発明において、前記サイレンサは、前記シートバック内の車両幅方向の中間部に位置し、且つ車両上下方向に延在するシートバックフレームに車両幅方向及び車両上下方向で部分的に重なるように配置されている。
さらに、本発明において、前記サイレンサは、前記シートベルトのベルト開口部の下端付近まで配置されている。
そして、本発明において、前記シートバックは、車両幅方向で2つに分割されて構成され、前記シートバックの分割位置が前記サイレンサの配置位置に部分的に重なっている。
また、本発明において、前記シートバックの分割の割合は不等分割であり、分割された一方の車両幅方向の長さが他方よりも大きく設定されている。
上述の如く、本発明に係るパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造は、前倒し可能なシートバックの車両後方にパーティションパネルが配設され、該パーティションパネルには、シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクターが固定され、前記パーティションパネルは、前記シートベルトリトラクターの上から配置されたパーティショントリムによって覆われているものであって、前記シートベルトリトラクターを固定した箇所の前記パーティションパネルの前壁と、該前壁に対向する前記パーティショントリムの裏面との間には、クッション材となるサイレンサが配置されているので、シートバックを前倒し状態から起立状態に戻す時に、当該シートバックを勢い良くパーティションパネルへ向かって回動させ、シートバックがパーティショントリムを介してパーティションパネルに衝突することで衝撃力が発生した場合でも、サイレンサによってシートバックからの衝撃力を吸収することが可能となり、パーティションパネルに固定されたシートベルトリトラクターへの振動の伝達を抑制することができる。
したがって、本発明のシートベルトのロック防止構造によれば、シートベルトリトラクターの振動に基づいてシートベルトのウェビングの引き出しがロックされるという現象の発生を防止することができ、シートベルトのウェビングを無理なく円滑に引き出せて着座した乗員をしっかりと保持することができる。
また、本発明において、前記パーティショントリムの前記パーティションパネルへのトリム固定部は、車両幅方向における前記シートベルトリトラクターの配置位置の周囲に近接して設けられ、前記サイレンサは、前記トリム固定部に隣接した位置の前記パーティショントリムの裏面に固着されているので、パーティションパネルを介してシートベルトリトラクターとサイレンサの相対位置の精度が向上することになり、サイレンサが広い範囲に設けられない場合においても、シートベルトリトラクターへの振動の伝達を極力防ぐことができる。しかも、パーティショントリムのトリム固定部を利用することにより、サイレンサの位置精度を高めることができる。
さらに、本発明において、パーティショントリムには、前記トリム固定部に加えて、もう1つのトリム固定部が車両幅方向で前記シートベルトリトラクターのリトラクター固定部を挟むような位置に設けられ、前記一対のトリム固定部の間に前記サイレンサが配置されて固着されているので、一対のトリム固定部に挟まれた範囲にサイレンサを固着することにより、シートベルトリトラクターとサイレンサの相対位置の精度を更に高めることが可能になり、シートベルトリトラクターへの振動の伝達を効果的に防止することができる。
そして、本発明において、前記サイレンサは、前記リトラクター固定部よりも車両下方且つ車両前方側の位置に設けられているので、シートバックを前倒し状態から起立状態に戻す時に、当該シートバックがパーティショントリムを介してサイレンサに接触する前にリトラクター固定部に接触する事態を防ぐことが可能になり、シートベルトリトラクターへの振動の伝達を効果的に防止することができる。
また、本発明において、前記サイレンサは、前記シートバック内の車両幅方向の中間部に位置し、且つ車両上下方向に延在するシートバックフレームに車両幅方向及び車両上下方向で部分的に重なるように配置されているので、シートバックから最も大きな衝撃力を受ける箇所にサイレンサを設けることができ、シートベルトリトラクターへの振動の伝達をより一層効果的に防ぐことができる。
さらに、本発明において、前記サイレンサは、前記シートベルトのベルト開口部の下端付近まで配置されているので、シートベルトの振動が抑えやすくなり、その結果、シートベルトリトラクターへの振動の伝達も極力防ぐことができる。
そして、本発明において、前記シートバックは、車両幅方向で2つに分割されて構成され、前記シートバックの分割位置が前記サイレンサの配置位置に部分的に重なっているので、衝撃発生時にシートバックフレームが撓みやすい位置であって、シートバックフレームを構成するパイプ材の曲げ部や接合部の位置であり、衝突時の衝撃力が大きくなりやすいシートバックの分割位置にサイレンサを配置することができ、シートベルトリトラクターへの振動の伝達も効果的に防止することができる。
また、本発明において、前記シートバックの分割の割合は不等分割であり、分割された一方の車両幅方向の長さが他方よりも大きく設定されているので、シートバックの分割の割合が等分割の場合と比べて、シートバックの分割位置をリトラクター固定部から離すことができ、分割タイプのシートバックに適用されるシートベルトリトラクターへの振動の伝達を極力抑えることができる。
本発明の実施形態に係るシートベルトのロック防止構造が適用されるパーティショントリムをパーティションパネルに取付ける前の状態を示す斜視図である。 図1におけるパーティショントリム、後席のシートバック及びその周辺を車室内側から見た斜視図である。 起立状態にある本発明の実施形態のシートバック及びパーティショントリムを車両前方から見た正面図である。 シートバックのトリム及びパッドが取り除かれた状態で、図3におけるX部を拡大して示す正面図である。 図4におけるA−A線断面図である。 後席乗員用のシートベルトリトラクターをパーティションパネルに固定する前の状態を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る不等分割タイプのシートバックの構成部品を分解して示す斜視図である。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図7は、本発明の実施形態に係るパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造を示すものである。なお、図中の矢印Fr方向は、車両前方側を示している。
本発明の実施形態に係るパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造が適用される車両は、セダンタイプの自動車であり、車両後部には、図1に示すように、乗員客室P及び荷室Lの間を仕切る壁として、パーティションパネル1が設けられている。このパーティションパネル1は、図1及び図2に示すように、3人掛けである後席2の前倒し可能なシートバック3の車両後方に配設され、複数枚のパネル部品を組み合わせることによって、乗員客室P側から車両後方を見た時に、中間部が開口した門型形状に形成されており、上面には、図示しない後面ガラスに対面する位置に水平なパネル面が形成されている。すなわち、パーティションパネル1は、ボディを形成する材質と同様に、鋼板などをプレス成形した左右一対のサイドロアパーティションパネル11、左右一対のサイドアッパパーティションパネル12及びセンタパーティションパネル13を溶接などで互いに接合して繋ぐことにより、車両前方側から見た時に、荷室Lへの連通口Tを囲むような門型に形成されており、これらパネルの車両後方には、荷室Lを上側から覆うリヤパーティションパネル14が連結されている。
本実施形態の構造において、パーティションパネル1を構成するパネルのうち、車両幅方向の中間部に配置されるセンタパーティションパネル13は、図1、図5及び図6に示すように、前壁面13a及び上壁面13bを有する略逆L字形状に折り曲げ形成されており、前壁面13aは、パーティションパネル1の前壁を構成している。また、センタパーティションパネル13の上壁面13bには、後席2の中央席に着座する乗員用のシートベルト4を巻き取るシートベルトリトラクター5を配置するための収容孔15が穿設されており、シートベルトリトラクター5は、該シートベルトリトラクター5を収容孔15内に収容した状態で、ボルト、スクリュー等の締付具51及び溶接ナット52を用いてリトラクター固定片53を締め付けることにより、収容孔15の周囲に位置する前壁面13aの前側リトラクター固定部16a及び上壁面13bの後側リトラクター固定部16bに固定されている。そのため、リトラクター固定片53、前側リトラクター固定部16a及び後側リトラクター固定部16bの対応箇所には、締付具51を挿入する挿入孔54,17がそれぞれ穿設されている。ここで、後側リトラクター固定部16bは、シートベルトリトラクター5自体の取付強度を確保することを目的で設けられ、前側リトラクター固定部16aは、車両走行時の振動などによるシートベルトリトラクター5の異音の発生を防ぐ目的で設けられている。
なお、3人掛けである後席2の左右両サイド席の乗員用にも、図2に示すように、それぞれシートベルト4A,4B及びシートベルトリトラクター(図示せず)が配置されている。
また、本実施形態のパーティションパネル1は、図1〜図5に示すように、シートベルトリトラクター5の上から配置された内装材としてのパーティショントリム6によって覆われている。このようなパーティショントリム6は、樹脂材などを用いて形成されており、複数のクリップ61やスクリュー62などにより、パーティションパネル1を構成するサイドロアパーティションパネル11、サイドアッパパーティションパネル12、センタパーティションパネル13及びリヤパーティションパネル14の所定箇所に固定されている。そして、シートベルトリトラクター5を固定した前側リトラクター固定部16aを有するセンタパーティションパネル13の前壁面13aと、該前壁面13aに対向するパーティショントリム6の前部6aの裏面との間には、車両幅方向の寸法が長い長方形形状のクッション材となるサイレンサ7が配置されており、該サイレンサ7によって、シートバック3がパーティショントリム6を介してパーティションパネル1に衝突する時の衝撃力を吸収するように構成されている。
しかも、センタパーティションパネル13の前壁面13aに固定されるパーティショントリム6のパーティションパネル1への第1トリム固定部63は、図1〜図4に示すように、車両幅方向の左側でシートベルトリトラクター5の配置位置の周囲に近接して設けられており、サイレンサ7は、第1トリム固定部63に隣接した位置のパーティショントリム6の前部6aの裏面に貼り付けられて固着されている。そのため、サイレンサ7は、センタパーティションパネル13の前壁面13aとパーティショントリム6の前部6aの裏面とに接触可能な厚さに形成されている。このような位置関係に配置すると、パーティションパネル1のセンタパーティションパネル13を介してシートベルトリトラクター5とサイレンサ7の相対位置の精度が向上することになり、サイレンサ7が広い範囲に設けられていなくても、シートバック3からシートベルトリトラクター5への振動の伝達が極力防げるようになっている。さらに、パーティショントリム6の第1トリム固定部63を利用すれば、サイレンサ7の位置精度が高められることになる。
また、本実施形態のパーティショントリム6には、第1トリム固定部63に加えて、もう1つの第2トリム固定部64が車両幅方向の右側でシートベルトリトラクター5のリトラクター固定部16aを挟むような位置に設けられており、当該一対の第1及び第2トリム固定部63,64の間にサイレンサ7が配置されて固着されている。第1及び第2トリム固定部63,64に挟まれた範囲にサイレンサ7を固着することにより、シートベルトリトラクター5とサイレンサ7の相対位置の精度が更に高められることになり、シートバック3からシートベルトリトラクター5への振動の伝達が効果的に防止されるようになっている。
なお、センタパーティションパネル13の前壁面13aには、図6に示すように、パーティショントリム6の第1及び第2トリム固定部63,64と対応して第1及び第2パネル固定部18a,18bが設けられ、これら固定部63,64,18a,18bには、スクリュー62を挿入するスクリュー孔65,19がそれぞれ穿設されている。
本実施形態のサイレンサ7は、図5及び図6に示すように、センタパーティションパネル13の前側リトラクター固定部16aよりも車両下方側で、且つ車両前方側の位置に設けられている。これにより、シートバック3を前倒し状態から起立状態に戻す時に、当該シートバック3がパーティショントリム6を介してサイレンサ7に接触する前に、センタパーティションパネル13の前側リトラクター固定部16aとの接触が防がれ、シートバック3からシートベルトリトラクター5への振動の伝達が防止されるようになっている。
また、サイレンサ7は、シートバック3内の車両幅方向の中間部に位置し、且つ車両上下方向に延在する後述の内側シートバックフレーム33Aa,33Baに車両幅方向及び車両上下方向で部分的に重なるように配置されている。このため、シートバック3から最も大きな衝撃力を受ける箇所にサイレンサ7が設けられることになり、該サイレンサ7が当該衝撃力を吸収することにより、シートベルトリトラクター5への振動の伝達防止構造が得られることになる。
さらに、サイレンサ7は、図2及び図4に示すように、パーティショントリム6の前部6aに設けられたシートベルト4のベルト開口部66の下端付近まで配置されている。このため、シートベルト4の振動がサイレンサ7により吸収されて抑えやすくなり、シートベルトリトラクター5への振動の伝達も極力防げるようになっている。
本実施形態のシートバック3は、図2及び図3に示すように、左右両側部の車両フロア面8に固定された左右一対のサイドヒンジ81と中央部の車両フロア面8のセンタヒンジ82を介して、車両後部の乗員客室P内に車両前後方向へ回動自在に取付けられており、起立状態から前倒し状態あるいは前倒し状態から起立状態にシートバック3の姿勢形態が変えられるようになっている。このため、シートバック3の側面部もしくは後面部の上寄りには、図示しないシートバックロック機構が内蔵されており、パーティションパネル1のサイドアッパパーティションパネル12側に固定された左右一対のストライカ9のループ形状部に係合させることによって、シートバック3が起立状態に保持され、乗員が着座可能になっている。なお、これらストライカ9に対してシートバック3に内蔵されたシートバックロック機構を係合させるために、車両後方へ向けてシートバック3を押し付ける必要があることから、作業時に勢いをつけてシートバック3を車両後方へ回動させることにより、当該ロック機構に係合させやすくしようとすることが行われている。
また、本実施形態のシートバック3は、図2、図3及び図7に示すように、車両幅方向で2つに分割されて構成されており、当該シートバック3の分割位置Cがサイレンサ7の配置位置に部分的に重なっている。シートバック3の分割位置Cは、当該シートバック3を起立する際の衝撃発生時にシートバックフレーム33A,33Bが撓みやすい位置であって、シートバックフレーム33A,33Bを構成するパイプ材の曲げ部や接合部の位置であるため、衝突時の衝撃力が大きくなりやすいシートバック3の分割位置Cにサイレンサ7を配置することにより、シートベルトリトラクター5への振動の伝達を効果的に防止するようにしている。
しかも、本実施形態におけるシートバック3の分割の割合は、6:4の不等分割であり、分割された一方の車両左側シートバック3Aの車両幅方向の長さが他方の車両右側シートバック3Bの車両幅方向の長さよりも大きく設定されている。これにより、シートバック3の分割の割合が5:5の等分割の場合と比べて、シートバック3の分割位置Cが前側リトラクター固定部16aから離れた配置されることになり、不等分割タイプのシートバック3に適用されるシートベルトリトラクター5への振動の伝達が極力抑えられるようになっている。
車両左右両側のシートバック3A,3Bは、図7に示すように、主として、構造部材であるシートバックフレーム33A,33Bの車両前方側にクッション材となるウレタンなどで発泡成形されたシートバックパッド34A,34Bを重ね、該シートバックパッド34A,34Bの上から布材などから成る表皮材で形成されたシートバックトリム35A,35Bを被せることによって、それぞれ構成されている。シートバックフレーム33A,33Bは、パイプ材を枠状に折り曲げることによって形成されており、鋼板をプレス成型により形成した四角形状のシートバックパネル36A,36Bの表面周囲に固着されている。そして、シートバックフレーム33A,33Bの車両幅方向の中間部内側で車両上下方向に延在する内側シートバックフレーム33Aa,33Baは、図3に示すように、シートバック3の分割位置Cの近傍で、かつ当該分割位置Cに沿って配置されている。
なお、図示しないシートバックロック機構を取付けるためのシートバックロックブラケット37A,37Bや、サイドヒンジ81及びセンタヒンジ82に締結するための補強部となるシートバックヒンジブラケット38A,38Bは、シートバックフレーム33A,33B、もしくはシートバックフレーム33A,33Bからシートバックパネル36A,36Bにかけて固着されている。なお、シートバックロックブラケット37A,37Bには、シートバックロックが図7において省略されているが、通常は、シートバックパッド34A,34Bを設置する前に、シートバックロックがボルト等で締結されるようになっている。
さらに、シートバック3の車両幅方向の長さが6割の割合で分割された車両左側のシートバック3Aのシートバックフレーム33Aの分割側寄りには、図3及び図7に示すように、枠状フレームの上下を繋ぐように、溶接等により固着されたセンタ補強フレーム39が車両上下方向に沿って配置されている。この理由として、車両左側のシートバック3Aのシートバックフレーム33Aは、車両右側のシートバック3Bのシートバックフレーム33Bに対して、車両幅方向の長さが長く、撓みやすくなるため、センタ補強フレーム39を追加することにより、分割部寄りの範囲のフレーム剛性を向上させ、シートバックフレーム33Bの変形や撓みを防ぐ構造としている。また、同様の理由により、中間部が分割されず、左右一体のベンチタイプのシートバックにおいても、シートバックフレームの車両幅方向の中間部に補強フレームを設けることにより、変形や撓みが生じやすい中央席の範囲のフレーム剛性を向上させることも可能である。
このように、本発明の実施形態に係るパーティショントリム6のシートベルト4のロック防止構造は、前倒し可能なシートバック3の車両後方にパーティションパネル1が配設され、該パーティションパネル1にシートベルト巻取装置のシートベルトリトラクター5が固定されているとともに、パーティションパネル1がシートベルトリトラクター6の上からパーティショントリム6によって覆われている構造であり、シートベルトリトラクター5の前方側が固定される前側リトラクター固定部16aを有するセンタパーティションパネル13の前壁面13aと、該前壁面13aに対向するパーティショントリム6の前部6aの裏面との間にクッション材となるサイレンサ7が配置されているので、乗員が後席2に着座する場合にシートバック3を前倒し状態から起立状態に戻す時に、当該シートバック3を勢い良く起こしてパーティショントリム6及びパーティションパネル1へ向かって車両後方に回動させる伴い、シートバック4の上部がパーティショントリム6を介してパーティションパネル1に衝突することで衝撃力が発生した場合でも、パーティショントリム6及びパーティションパネル1の間に介在するサイレンサ7の弾性変形などによって、シートバック3からの衝撃力を吸収することができる。また、サイレンサ7は、前側リトラクター固定部16aの位置よりも車両下方側で、且つ車両前方側の位置に設けられているので、シートバック3を前倒し状態から起立状態に戻す時に、シートバック3がパーティショントリム6を介してサイレンサ7に接触する前に前側リトラクター固定部16aに接触するのを防ぐことができる。したがって、本実施形態のシートベルト4のロック防止構造によれば、パーティションパネル1の前側リトラクター固定部16aなどに固定されているシートベルトリトラクター5への振動の伝達を抑制でき、シートベルトリトラクター5の振動に基づいてシートベルト4のウェビングの引き出しがロックされるのを防止することができる。
また、本実施形態のシートベルト4のロック防止構造では、第1トリム固定部63と第2トリム固定部64とがパーティショントリム6の車両幅方向において間隔を空けながらシートベルトリトラクター5の前側リトラクター固定部16aを挟むような位置に設けられ、これら第1及び第2トリム固定部63,64の間にサイレンサ7が配置されてパーティショントリム6の前部6aの裏面に固着されているので、第1及び第2トリム固定部63,64に挟まれた範囲にサイレンサ7を設置した状態で固着することが可能となり、シートベルトリトラクター5とサイレンサ7の相対位置を高精度で位置決めすることができ、シートバック3からシートベルトリトラクター5への振動の伝達を防止できる。
さらに、本実施形態のシートベルト4のロック防止構造では、シートバック3が車両幅方向で車両左右両側のシートバック3A,3Bに分割されて構成され、シートバック3の分割位置Cがサイレンサ7の配置位置に部分的に重なっているので、起立回動時にパーティショントリム6及びパーティションパネル1に衝突するシートバック3からの衝撃力が大きくなりやすい分割位置Cにサイレンサ7を配置できる。しかも、シートバック3の分割の割合は、6:4の不等分割であり、分割された一方の車両左側シートバック3Aの車両幅方向の長さが他方の車両右側シートバック3Bの車両幅方向の長さよりも大きく設定されているので、シートバック3の分割の割合が5:5の等分割の場合と比べて、シートバック3の分割位置Cを前側リトラクター固定部16aから離すことができる。また、サイレンサ7は、分割されたシートバック3A,3B内の車両幅方向の中間部に位置し、且つ車両上下方向に延在するシートバックフレーム33A,33Bの内側シートバックフレーム33Aa,33Baに車両幅方向及び車両上下方向で部分的に重なるように配置されているので、シートバック3から最も大きな衝撃力を受ける箇所にサイレンサ7を設けることができる。したがって、本実施形態のシートベルト4のロック防止構造によれば、分割タイプのシートバック3A,3Bに適用されるシートベルトリトラクター5への振動の伝達を効果的に防止することができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、既述の実施形態のサイレンサ7は、パーティショントリム6の前部6aの裏面側に固着されているが、適用車種などに応じて、パーティションパネル1を構成するセンタパーティションパネル13の前壁面13a側に固着されていても良い。また、既述の実施形態の構造は、6:4の割合で左右2つに分割された不等分割形式のシートバック3に適用されているが、5:5の割合で左右2つに分割された等分割形式のシートバックにも適用可能であり、さらに、中間部が分割されず、左右一体のベンチタイプのシートバックにも適用可能である。このようなベンチタイプのシートバックにおいても、左右両側部に設けたロック機構の間に位置するシートバックの車両幅方向の距離が長くなるため、シートバックの車両幅方向中央部が撓みやすく、左右の側端部側と比べて当該中央部側に位置するシートバックのパーティショントリム6及びパーティションパネル1への衝撃力が大きくなり、中央部寄りの位置に配置される中央席用シートベルトリトラクター5には左右サイド席用シートベルトリトラクターよりも振動を受けやすいことになるから、本実施形態のシートベルト4のロック防止構造は有効である。
1 パーティションパネル
2 後席
3 シートバック
3A 車両左側のシートバック
3B 車両右側のシートバック
4 シートベルト
5 シートベルトリトラクター
6 パーティショントリム
6a 前部
7 サイレンサ
8 車両フロア面
9 ストライカ
11 サイドロアパーティションパネル
12 サイドアッパパーティションパネル
13 センタパーティションパネル
13a 前壁面
13b 上壁面
14 リヤパーティションパネル
15 収容孔
16a 前側リトラクター固定部
16b 後側リトラクター固定部
17 挿入孔
18a 第1パネル固定部
18b 第2パネル固定部
19 スクリュー孔
33A,33B シートバックフレーム
33Aa,33Ba 内側シートバックフレーム
51 締付具
52 溶接ナット
53 リトラクター固定片
54 挿入孔
61 クリップ
62 スクリュー
63 第1トリム固定部
64 第2トリム固定部
65 スクリュー孔
81 サイドヒンジ
82 センタヒンジ
C シートバックの分割位置
L 荷室
P 乗員客室

Claims (8)

  1. 前倒し可能なシートバックの車両後方にパーティションパネルが配設され、該パーティションパネルには、シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクターが固定され、前記パーティションパネルは、前記シートベルトリトラクターの上から配置されたパーティショントリムによって覆われているパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造において、
    前記シートベルトリトラクターを固定した箇所の前記パーティションパネルの前壁と、該前壁に対向する前記パーティショントリムの裏面との間には、クッション材となるサイレンサが配置されていることを特徴とするパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造。
  2. 前記パーティショントリムの前記パーティションパネルへのトリム固定部は、車両幅方向における前記シートベルトリトラクターの配置位置の周囲に近接して設けられ、前記サイレンサは、前記トリム固定部に隣接した位置の前記パーティショントリムの裏面に固着されていることを特徴とする請求項1に記載のパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造。
  3. 前記パーティショントリムには、前記トリム固定部に加えて、もう1つのトリム固定部が車両幅方向で前記シートベルトリトラクターのリトラクター固定部を挟むような位置に設けられ、前記一対のトリム固定部の間に前記サイレンサが配置されて固着されていることを特徴とする請求項2に記載のパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造。
  4. 前記サイレンサは、前記リトラクター固定部よりも車両下方且つ車両前方側の位置に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造。
  5. 前記サイレンサは、前記シートバック内の車両幅方向の中間部に位置し、且つ車両上下方向に延在するシートバックフレームに車両幅方向及び車両上下方向で部分的に重なるように配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造。
  6. 前記サイレンサは、前記シートベルトのベルト開口部の下端付近まで配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造。
  7. 前記シートバックは、車両幅方向で2つに分割されて構成され、前記シートバックの分割位置が前記サイレンサの配置位置に部分的に重なっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造。
  8. 前記シートバックの分割の割合は不等分割であり、分割された一方の車両幅方向の長さが他方よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項7に記載のパーティショントリムのシートベルトのロック防止構造。
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