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JP2016078283A - 金属−樹脂複合体及びその製造方法 - Google Patents

金属−樹脂複合体及びその製造方法 Download PDF

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JP2016078283A JP2014210078A JP2014210078A JP2016078283A JP 2016078283 A JP2016078283 A JP 2016078283A JP 2014210078 A JP2014210078 A JP 2014210078A JP 2014210078 A JP2014210078 A JP 2014210078A JP 2016078283 A JP2016078283 A JP 2016078283A
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昌治 古山
Seiji Furuyama
昌治 古山
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Abstract

【課題】金属−樹脂複合体において、樹脂成形体にひずみや残留応力が発生しないようにし、また、樹脂成形体が変形しないようにする。【解決手段】金属−樹脂複合体5を、金属部材1と、樹脂成形体2と、金属部材と樹脂成形体とを接合する接合部3とを備えるものとし、接合部を、樹脂成形体の側に第1表面粗化部30Aを有し、第1表面粗化部に樹脂成形体の樹脂材料が埋め込まれて樹脂成形体と接合されている金属接合層30と、樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い材料からなり、金属接合層と金属部材とを接合する低融点接合層31とを備えるものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、金属−樹脂複合体及びその製造方法に関する。
一般に、金属と樹脂の複合部品を作製する場合、金属を金型内に配置し、そこに樹脂を射出するインサート成形が用いられている。
また、金属材料からなる第1部材と樹脂材料からなる第2部材とを接合して中空体を成形する場合に、第1部材のフランジ部と第2部材のフランジ部とを覆うように樹脂材料からなる接合部材を形成し、第2部材と接合部材を溶着する技術もある。
また、樹脂部材と金属部材とを接合した複合型中空容器を製造する場合に、熱可塑性樹脂層付き金属部材と樹脂部材とを突き合わせつつ、熱可塑性樹脂層と樹脂部材との突合せ部に熱を発生させて溶着する技術もある。
特開昭60−129224号公報 特開2001−277284号公報 特開2014−79975号公報
ところで、金属部材と樹脂成形体を接合して金属−樹脂複合体を製造する場合に、樹脂成形体を溶着によって接合すると、樹脂成形体は、接合部近傍では加熱されるのに対し、その他の部分ではほとんど加熱されない。このため、樹脂成形体内には温度分布が生じ、熱膨張差に起因したひずみや残留応力が発生する。この結果、ある時間経過後に接合部で剥離が生じたり、樹脂成形体に割れ等が発生したりする場合がある。
また、樹脂成形体を溶着によって接合する場合に、接合部近傍が加熱された状態で加圧されると、樹脂成形体が軟化して変形してしまうおそれがある。
そこで、樹脂成形体にひずみや残留応力が発生しないようにし、また、樹脂成形体が変形しないようにしたい。
本金属−樹脂複合体は、金属部材と、樹脂成形体と、金属部材と樹脂成形体とを接合する接合部とを備え、接合部は、樹脂成形体の側に第1表面粗化部を有し、第1表面粗化部に樹脂成形体の樹脂材料が埋め込まれて樹脂成形体と接合されている金属接合層と、樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い材料からなり、金属接合層と金属部材とを接合する低融点接合層とを備える。
本金属−樹脂複合体の製造方法は、金属部材と樹脂成形体とを接合部を介して接合して金属−樹脂複合体を製造する方法であって、接合部となる金属接合層の一方の側に設けられた第1表面粗化部に樹脂成形体を形成するための樹脂材料が埋め込まれるようにして金属接合層が接合された樹脂成形体を形成する工程と、接合部となる、樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い材料からなる低融点接合層で樹脂成形体に接合された金属接合層と金属部材とを接合する工程とを含む。
したがって、本金属−樹脂複合体及びその製造方法によれば、樹脂成形体にひずみや残留応力が発生しないようにし、また、樹脂成形体が変形しないようにすることができるという利点がある。
(A)、(B)は、第1実施形態にかかる金属−樹脂複合体の構成を示す模式図であって、(A)は斜視図であり、(B)はA−A線に沿う断面図である。 (A)〜(G)は、第1実施形態にかかる金属−樹脂複合体の製造方法を説明するための模式的断面図である。 第1実施形態にかかる金属−樹脂複合体の製造方法を説明するための模式的断面図である。 金属−樹脂複合体の課題を説明するための模式的断面図である。 金属−樹脂複合体の課題を説明するための模式的断面図である。 金属−樹脂複合体の課題を説明するための模式的断面図である。 (A)、(B)は、第2実施形態にかかる金属−樹脂複合体の構成を示す模式図であって、(A)は斜視図であり、(B)はA−A線に沿う断面図である。 (A)〜(D)は、第2実施形態にかかる金属−樹脂複合体の製造方法を説明するための模式的断面図である。 (A)〜(D)は、第2実施形態にかかる金属−樹脂複合体の製造方法を説明するための模式的断面図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる金属−樹脂複合体及びその製造方法について説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態にかかる金属−樹脂複合体及びその製造方法について、図1〜図6を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる金属−樹脂複合体は、金属部材と樹脂成形体が接合された金属−樹脂複合体であって、図1(A)、図1(B)に示すように、金属部材1と、樹脂成形体2と、金属部材1と樹脂成形体2とを接合する接合部3とを備える。なお、金属部材1を金属部品ともいう。また、複合体を複合部品ともいう。
本実施形態では、例えば、樹脂成形体2は、ベース部2Aと枠状側壁部2Bとを有する蓋状樹脂成形体であり、中空部4が形成されるように枠状側壁部2Bの端部が接合部3を介して金属部材1に接合されている。
このようにして、蓋状樹脂成形体2の枠状側壁部2Bの端部が接合部3を介して金属部材1に接合された金属−樹脂複合体5は、中空部4を有するものとなる。このような中空部4を有する金属−樹脂複合体5は、例えばCPUなどの発熱部品を冷却するための水冷クーリングプレートとして用いられる。この場合、金属−樹脂複合体5を構成する金属部材1は、例えばCPUなどの発熱部品に熱的に接続される。そして、中空部4を冷却水が流れることによって、金属部材1を介して、例えばCPUなどの発熱部品の冷却が行なわれることになる。一般に、例えばCPUなどの発熱部品を冷却するための水冷クーリングプレートは、例えば銅等の熱伝導率の良い金属材料からなるが、このような金属−樹脂複合体5を用い、冷却性能に影響しない部分を樹脂材料で代替することで、軽量化を図ることができる。
なお、CPUなどの発熱部品は例えば半導体パッケージ等に備えられる。このため、水冷クーリングプレートは、例えば半導体パッケージ等に備えられる発熱部品を冷却するために用いられる。また、発熱部品を発熱電子部品ともいう。
ここで、金属部材1は、例えば銅等の金属材料からなる。
また、樹脂成形体2は、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)等の樹脂材料からなる。ここで、ポリフェニレンサルファイド(PPS)の融点(溶融温度)は約280℃である。
また、接合部3は、金属接合層30と、低融点接合層31とを備える。
そして、金属接合層30は、樹脂成形体2の側に第1表面粗化部30Aを有し、第1表面粗化部30Aに樹脂成形体2の樹脂材料が埋め込まれて樹脂成形体2と接合されている。つまり、金属接合層30の第1表面粗化部30Aに形成されている微小な凹凸に樹脂成形体2の樹脂材料が埋め込まれて、いわゆるアンカー効果によって、金属接合層30と樹脂成形体2とが良好な強度で接合(アンカー接合)されるようになっている。なお、図1(A)では第1表面粗化部30Aは図示していない。
また、低融点接合層31は、樹脂成形体2の樹脂材料よりも融点が低い材料からなり、金属接合層30と金属部材1とを接合するようになっている。
本実施形態では、低融点接合層31は、樹脂成形体2の樹脂材料よりも融点が低い樹脂材料からなる樹脂接合層31Xである。つまり、樹脂接合層31Xの樹脂材料の融点は、樹脂成形体2の樹脂材料の融点よりも低くなっている。なお、樹脂成形体2の樹脂材料の融点は、金属部材1や金属接合層30を構成する金属材料の融点よりも低い。
このため、金属接合層30は、樹脂接合層31Xの側に第2表面粗化部30Bを有し、第2表面粗化部30Bに樹脂接合層31Xの樹脂材料が埋め込まれて樹脂接合層31Xと接合されている。つまり、金属接合層30の第2表面粗化部30Bに形成されている微小な凹凸に樹脂接合層31Xの樹脂材料が埋め込まれて、いわゆるアンカー効果によって、金属接合層30と樹脂接合層31Xとが良好な強度で接合されるようになっている。
また、金属部材1は、表面粗化部1Aを有し、表面粗化部1Aに樹脂接合層31Xの樹脂材料が埋め込まれて樹脂接合層31Xと接合されている。ここでは、金属部材1は、樹脂成形体2(ここでは枠状側壁部2Bの端部)が接合部3を介して接合される領域(樹脂成形体接合領域)、即ち、樹脂接合層31Xとの接合部分に、表面粗化部1Aを有する。そして、金属部材1の表面粗化部1Aに形成されている微小な凹凸に樹脂接合層31Xの樹脂材料が埋め込まれて、いわゆるアンカー効果によって、金属部材1と樹脂接合層31Xとが良好な強度で接合されるようになっている。
このように、本実施形態では、低融点接合層31が樹脂接合層31Xであり、金属接合層30の上下両面、及び、金属部材1の上面(ここでは樹脂成形体接合領域)が粗化されて、微小な凹凸を有する表面粗化部30A、30B、1A(粗化表面部;金属粗化面)になっている。これにより、樹脂成形体2と金属接合層30、金属接合層30と樹脂接合層31X、樹脂接合層31Xと金属部材1のそれぞれの界面(各接合面)において、表面粗化部30A、30B、1Aに樹脂材料が埋め込まれることで、いわゆるアンカー効果によって、良好な強度で接合されるようになっている。これにより、例えば水冷クーリングプレートに用いた場合などに、良好な接合強度と水密性を実現することができる。
ここで、金属接合層30は、例えば銅(Cu)、銅合金(黄銅、青銅等)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、ニッケル(Ni)、ステンレス(SUS)、鉄鋼材料(炭素鋼、合金鋼等)等の金属材料からなる金属板(金属フィルム)によって構成される。なお、金属部材1は、熱伝導率が高い材料を用いるのに対し、金属接合層30は、必ずしも熱伝導率が高い材料を用いなくても良く、表面粗化部30A、30Bを形成しうる材料であれば良い。そして、金属接合層30を構成する金属板は、例えばエッチング液を用いたディップ処理によって表面粗化処理が施されて、両面が粗化されている。また、金属接合層30の厚さは、できるだけ薄くするのが望ましいが、表面粗化部30A、30Bの凹凸の高さ以上の厚さは必要であるため、例えば約10μmから約1000μm程度である。また、金属接合層30の表面粗さ(算術表面粗さ)Raは、約0.5μmから約10μm程度である。なお、金属接合層30の表面粗さは、ディップ時間で調整することができる。
また、樹脂接合層31Xは、例えばポリプロピレン(PP)等の樹脂材料からなる。ここで、ポリプロピレン(PP)の融点は約165℃である。このように、樹脂接合層31Xの樹脂材料は樹脂成形体2の樹脂材料よりも融点の低い材料を使用する。また、樹脂接合層31Xの厚さは、例えば約10μmから約1000μm程度である。
また、金属部材1は、例えば、表面粗化部1Aとする領域のみが開口され、それ以外の領域がマスキングされた状態で、エッチング液を用いたディップ処理によって表面粗化処理が施されて、表面粗化部1Aが設けられている。また、金属部材1の表面粗化部1Aの表面粗さ(算術表面粗さ)Raは、約0.5μmから約10μm程度である。なお、表面粗さは、ディップ時間で調整することができる。
なお、ここでは、金属接合層30の両面、及び、金属部材1の上面を粗化する方法、即ち、表面粗化方法として、ディップ処理を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、サンドブラスト、レーザエッチング、放電加工などを用いることもできる。例えば、サンドブラストによって表面粗化する場合、表面粗さ(算術表面粗さ)Raは、約0.1μm〜20μm程度である。また、例えば、レーザエッチングによって表面粗化する場合、表面粗さ(算術表面粗さ)Raは、約0.1μm〜20μm程度である。また、例えば、放電加工によって表面粗化する場合、表面粗さ(算術表面粗さ)Raは、約1μm〜50μm程度である。
ところで、上述のような構成を採用しているのは、以下の理由による。
樹脂材料は金属材料と比較して比重が小さく、金属材料からなるものの一部を樹脂材料で代替することによって軽量化を図ることができる。本実施形態のように、金属−樹脂複合体を用いることで一部を樹脂化して軽量化を図った水冷クーリングプレートでは、内部に冷却水の流路となる中空部を有するため、水圧に耐える良好な強度と水密性が得られるように樹脂と金属を接合することが必要になる。
金属と樹脂の複合部品を作製する場合、金属を金型内に配置し、そこに樹脂を射出するインサート成形が用いられることがあるが、特に、本実施形態のように、中空部(空洞部分)を有する金属−樹脂複合体では、上述のようなインサート成形が困難である。
また、金属部材と樹脂成形体が接合された金属−樹脂複合体を製造する場合に、樹脂成形体を溶着によって接合すると、樹脂成形体は、接合部近傍では加熱されるのに対し、その他の部分ではほとんど加熱されないため、樹脂成形体内には温度分布が生じ、熱膨張差に起因したひずみや残留応力が発生する。この結果、ある時間経過後に接合部で剥離が生じたり、樹脂成形体に割れ等が発生したりする場合がある。
また、樹脂成形体を溶着によって接合すると、接合部近傍が加熱された状態で加圧されると、樹脂成形体が軟化して変形してしまうおそれがある。
また、成形済みの樹脂成形体と金属部材を熱圧着によって接合して一体化することで金属−樹脂複合体とすることが考えられる。
この場合、例えば図4に示すように、金属部材101上に樹脂成形体100を配置し、ヒータ103によって金属部材101を加熱し、加圧治具103によって樹脂成形体100をある荷重で金属部材101に押し付ける(プレスする)。これにより、樹脂成形体100と金属部材101を熱圧着接合することができる。
しかしながら、このような熱圧着接合の際に、樹脂成形体100は、その接合部(金属部材101と接触する部分)の近傍ではその樹脂材料の溶融温度近傍又はそれ以上に加熱されるに対し、その他の部分(例えば加圧治具103が接触する部分)ではほとんど加熱されない。このため、樹脂成形体100内には温度分布が発生し、熱膨張差に起因したひずみや残留応力(残留内部応力)が発生する。このようなひずみや残留応力によって金属−樹脂複合体は、ある時間経過後に接合部で剥離が生じたり、樹脂成形体100に割れ等が発生したりする場合がある。
この場合、樹脂成形体100内に温度分布が発生しないように、例えば図5に示すように、金属部材101上に樹脂成形体100を配置し、樹脂成形体100の全体が均一に加熱されるようにしながら、上下の加圧治具103で樹脂成形体100を金属部材101に押し付けて加圧することが考えられる。
しかしながら、樹脂成形体100は、その樹脂材料の溶融温度近傍又はそれ以上に加熱され、その状態でプレスされるため、樹脂成形体が軟化して変形してしまうおそれがある。
このため、樹脂成形体の接合部のみが溶融して接合されるようにするのが望ましい。
そこで、例えば図6に示すように、樹脂成形体100を、融点の異なる2種類以上の樹脂材料から形成することが考えられる。つまり、樹脂成形体100を、金属部材101との接合部分を比較的低融点の樹脂材料100Aによって形成し、その他の部分を比較的高融点の樹脂材料100Bによって形成することが考えられる。そして、比較的低融点の樹脂材料100Aの融点以上、かつ、比較的高融点の樹脂材料100Bの融点未満の温度で、樹脂成形体100の全体を均一に加熱し、その状態でプレスして、熱圧着接合することが考えられる。
この場合、比較的低融点の樹脂材料100Aのみが溶融され、金属部材101と接合されることになる。このようにして、樹脂成形体100の全体を均一に加熱して熱圧着接合することで、樹脂成形体100内に温度分布が発生しないようにすることができる。つまり、樹脂成形体100内に発生した温度分布に起因するひずみや残留応力を発生させずに熱圧着接合することが可能となる。また、このようにして、樹脂成形体100を構成する比較的低融点の樹脂材料100Aのみが溶融して熱圧着接合されるようにすることで、樹脂成形体100が軟化して変形しないようにすることができる。
しかしながら、樹脂成形体100を2種類以上の樹脂材料を接合して形成する場合、異なる樹脂材料の接合において、良好な接合強度が得られない場合がある。例えば、樹脂材料の組合せによっては、接合強度が低くなってしまう場合があり、また、接合できない場合もある。
そこで、樹脂成形体にひずみや残留応力が発生しないようにし、また、樹脂成形体が変形しないようにしながら、良好な接合強度が得られるように、上述のような構成を採用している。
次に、本実施形態にかかる金属−樹脂複合体の製造方法について、図2及び図3を参照しながら説明する。
本実施形態の金属−樹脂複合体の製造方法は、図2、図3に示すように、金属部材1と樹脂成形体2とを接合部3を介して接合して金属−樹脂複合体5を製造する方法であって、金属接合層30が接合された樹脂成形体2を形成する工程と、低融点接合層31で樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する工程とを含む。
ここで、金属接合層30が接合された樹脂成形体2を形成する工程では、接合部3となる金属接合層30の一方の側に設けられた第1表面粗化部30Aに樹脂成形体2を形成するための樹脂材料が埋め込まれるようにして金属接合層30が接合された樹脂成形体2を形成する。
また、低融点接合層31で樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する工程では、接合部3となる、樹脂成形体2の樹脂材料よりも融点が低い材料からなる低融点接合層31で樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する。
本実施形態では、金属接合層30が接合された樹脂成形体2を形成する工程において、樹脂成形体2として、ベース部2Aと枠状側壁部2Bとを有し、接合部3となる金属接合層30の一方の側に設けられた第1表面粗化部30Aに樹脂成形体2を形成するための樹脂材料が埋め込まれるようにして枠状側壁部2Bの端部に金属接合層30が接合された蓋状樹脂成形体を形成する。
また、低融点接合層31で樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する工程において、中空部4が形成されるように枠状側壁部2Bの端部に接合された金属接合層30と金属部材1とを低融点接合層31で接合する。
また、本実施形態では、低融点接合層31で樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する工程において、低融点接合層31としての、樹脂成形体2の樹脂材料よりも融点が低い樹脂材料からなる樹脂接合層31Xの樹脂材料が、金属接合層30の他方の側に設けられた第2表面粗化部30B、及び、金属部材1の表面粗化部1Aに埋め込まれるようにして、樹脂接合層31Xで樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する。
特に、本実施形態では、樹脂接合層31Xで樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する工程は、金属接合層30に接合された樹脂接合層31Xを形成する工程と、樹脂接合層31Xで樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する工程とを含む。
ここで、金属接合層30に接合された樹脂接合層31Xを形成する工程では、樹脂成形体2に接合された金属接合層30の他方の側に設けられた第2表面粗化部30Bに樹脂接合層31Xを形成するための樹脂材料が埋め込まれるようにして金属接合層30に接合された樹脂接合層31Xを形成する。
また、樹脂接合層31Xで樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する工程では、金属部材1の表面粗化部1Aに樹脂接合層31Xが接するように、樹脂接合層31X及び金属接合層30が設けられた樹脂成形体2を金属部材1上に載せ、樹脂接合層31Xの樹脂材料が金属部材1の表面粗化部1Aに埋め込まれるように、樹脂成形体2の樹脂材料の融点未満、かつ、樹脂接合層31Xの樹脂材料の融点以上の温度で加熱しながら加圧して、樹脂接合層31Xで樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する。
以下、より具体的に説明する。
まず、図2(A)に示すように、金属部材1と樹脂成形体2とを接合する接合層3に備えられる金属接合層30となる金属板の両面を粗化して、第1表面粗化部30Aと第2表面粗化部30Bを有する金属板30を準備する。
ここでは、金属板30は、樹脂成形体2の金属部材1に接合される端部の形状と同等の形状になっている。本実施形態では、樹脂成形体2の枠状側壁部2Bの端部が金属部材1に接合されるようになっているため、金属板30は、矩形枠状の形状となっている。また、金属板30の厚さは、例えば約10μmから約1000μm程度である。
そして、例えばエッチング液を用いたディップ処理によって、金属板30の両面を粗化している。ここでは、ディップ時間を調整することによって、金属板30の表面粗さ(算術平均粗さ)Raが約0.5μmから約10μm程度になるようにしている。
次に、図2(B)に示すように、樹脂成形体2を成形するための金型10内に、上述のようにして両面粗化された金属板30を配置する。そして、図2(C)に示すように、金型10内に、樹脂成形体2を形成するための樹脂材料(例えばPPS)を射出し、いわゆるインサート成形によって、金型10内に配置された金属板30の一方の表面粗化部(第1表面粗化部30A)上に樹脂成形体2を形成する。この際、金属板30の一方の表面粗化部(第1表面粗化部30A)に形成されている微小な凹凸に樹脂成形体2を形成するための樹脂材料が流れ込むことによって、いわゆるアンカー効果によって、金属接合層となる金属板30と樹脂成形体2が良好な強度で接合されることになる。
次に、図2(D)に示すように、金属接合層となる金属板30が接合された樹脂成形体2(成形品)を金型10から取り出し、これを、図2(E)に示すように、金属部材1と樹脂成形体2とを接合する接合層3に備えられる樹脂接合層31X(低融点接合層31)を形成するための金型11内に配置する。
次に、図2(F)に示すように、金型11内に、樹脂接合層31Xを形成するための樹脂材料(例えばPP)を射出し、いわゆるインサート成形によって、金属接合層となる金属板30の他方の表面粗化部(第2表面粗化部30B)上に樹脂接合層31Xを形成する。この際、金属板30の他方の表面粗化部(第2表面粗化部30B)に形成されている微小な凹凸に樹脂接合層31Xを形成するための樹脂材料が流れ込むことによって、いわゆるアンカー効果によって、金属接合層となる金属板30と樹脂接合層31Xが良好な強度で接合されることになる。
次に、図2(G)に示すように、樹脂接合層31X及び金属接合層(金属板)30が設けられた樹脂成形体2(成形品;樹脂部品)を金型11から取り出す。
次に、図3に示すように、このようにして得られた、接合部3として金属接合層30及び樹脂接合層31Xが設けられた樹脂成形体2と金属部材1とを熱圧着接合する。
つまり、まず、金属部材1の表面を粗化して、樹脂成形体2を接合する領域(ここでは樹脂接合層31Xを接合する領域)に表面粗化部1Aを有する金属部材1を準備する。
ここでは、金属部材1は、例えば、表面粗化部1Aとする領域のみが開口され、それ以外の領域がマスキングされた状態で、エッチング液を用いたディップ処理によって表面粗化している。また、ディップ時間を調整することによって、金属部材1の表面粗化部1Aの表面粗さ(算術表面粗さ)Raが約0.5μmから約10μm程度になるようにしている。
次に、金属接合層30及び樹脂接合層31Xが設けられた樹脂成形体2、及び、金属部材1を、互いの接合面が当接するように、プレス機12内に配置する。つまり、樹脂成形体2に設けられた樹脂接合層31Xと金属部材1に設けられた表面粗化部1Aとが当接するように、樹脂成形体2を金属部材1上に載せてプレス機12内に配置する。
ここでは、プレス機12は、加熱スペースを有しており、加熱スペース内を雰囲気加熱可能となっている。そして、金属接合層30及び樹脂接合層31Xが設けられた樹脂成形体2、及び、金属部材1は、加熱スペース内で雰囲気加熱されることによって全体を均一に加熱される。これにより、加熱時に樹脂成形体2内に温度分布が発生しないようにすることができる。このため、熱膨張差に起因するひずみや残留応力が発生しないようにすることができ、接合面の剥離や樹脂成形体2の割れ等の発生を抑制することが可能である。
ここで、加熱温度は、樹脂成形体2の樹脂材料の融点未満、かつ、樹脂接合層31Xの樹脂材料の融点以上である。例えば、樹脂成形体2の樹脂材料がPPS、樹脂接合層31Xの樹脂材料がPPの場合、約170℃から約180℃の温度で加熱する。このように、加熱温度が樹脂成形体2の樹脂材料の融点未満になっているため、樹脂成形体2が軟化して変形してしまうことがなく、良好な金属−樹脂複合体5を製造することが可能となる。
このような温度で加熱した状態で、金属部材1上に載せられた樹脂成形体2を上下方向からプレス(加圧)する。ここで、プレスの加圧力は、接合部に対して例えば約0.2MPaである。
このようにして、プレス機12で加熱しながら加圧することで、樹脂接合層31Xで樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とが接合され、接合部3である金属接合層30及び樹脂接合層31Xを介して樹脂成形体2と金属部材1が熱圧着接合される。
この際、樹脂接合層31Xを構成する樹脂材料が溶融し、その一部が金属部材1の表面粗化部1Aに形成されている微小な凹凸に流れ込むことによって、いわゆるアンカー効果によって、金属部材1と樹脂接合層31Xが良好な強度で接合されることになる。
このようにして、金属部材1と樹脂成形体2を熱圧着接合することで、金属−樹脂複合体5を製造することができる。このようにして製造された金属−樹脂複合体5は、金属と樹脂の各接合界面がアンカー効果によって直接接合されているため、接合強度が強く、かつ、水密性を有する良好な接合状態となっている。
したがって、本実施形態にかかる金属−樹脂複合体及びその製造方法によれば、樹脂成形体2にひずみや残留応力が発生しないようにし、また、樹脂成形体2が変形しないようにすることができるという利点がある。
[第2実施形態]
まず、第2実施形態にかかる金属−樹脂複合体及びその製造方法について、図7〜図9を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる金属−樹脂複合体及びその製造方法は、上述の第1実施形態のものに対し、低融点接合層31の構成が異なる。
つまり、本実施形態にかかる金属−樹脂複合体5では、低融点接合層31は、樹脂成形体2の樹脂材料よりも融点が低い低融点金属材料からなる低融点金属接合層31Yである。
なお、金属接合層30の第2表面粗化部30B及び金属部材1の表面粗化部1Aは設けられていなくても良い。この場合、金属接合層30を構成する金属板は、少なくとも片面が粗化されていれば良いことになる。なお、ここでは、金属接合層30の第2表面粗化部30Bは設けられており、金属部材1の表面粗化部1Aは設けられていない場合を例に挙げて示している。
ここで、低融点金属接合層31Yは、例えば、スズ‐銀‐銅(Sn−Ag−Cu)合金等のはんだ材料からなる。ここで、Sn−Ag−Cuはんだの融点は約220℃である。このように、低融点金属接合層31Yのはんだ材料は、樹脂成形体2の樹脂材料よりも融点の低い材料を使用する。この場合、金属接合層30と金属部材1は、低融点金属接合層31Yとしてのはんだ材料によって接合(はんだ接合)されることになる。また、低融点金属接合層31Yの厚さは、例えば約10μmから約1000μm程度である。
このように、本実施形態では、低融点接合層31が低融点金属接合層31Yであり、金属接合層30の少なくとも片面が粗化されて、微小な凹凸を有する表面粗化部(粗化表面部;金属粗化面)30Aになっている。これにより、樹脂成形体2と金属接合層30の界面(接合面)において、表面粗化部30Aに樹脂材料が埋め込まれることで、いわゆるアンカー効果によって、良好な強度で接合されるようになっている。また、金属接合層30と金属部材1が低融点金属接合層31Yを介して金属接合(はんだ接合)によって良好な強度で接合されるようになっている。つまり、金属接合層30と低融点金属接合層31Y、低融点金属接合層31Yと金属部材1が、金属接合(はんだ接合)によって、良好な強度で接合されるようになっている。これにより、例えば水冷クーリングプレートに用いた場合などに、良好な接合強度と水密性を実現することができる。
また、本実施形態にかかる金属−樹脂複合体の製造方法では、低融点接合層31で樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する工程において、低融点接合層31としての、樹脂成形体2の樹脂材料よりも融点が低い低融点金属材料からなる低融点金属接合層31Yで、樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とを接合する。
具体的には、上述の第1実施形態の場合と同様に、図8(A)〜図8(D)に示すように、金属接合層(金属板)30が接合された樹脂成形体2を形成する。
次に、このようにして得られた、接合部3として金属接合層30が設けられた樹脂成形体2と金属部材1とを、低融点金属接合層31Yとなるはんだ材料によって、はんだ接合する。
つまり、まず、図9(A)に示すように、金属部材1上の樹脂成形体2を接合する領域(ここでは樹脂成形体2に設けられた金属接合層30を接合する領域)に、低融点金属接合層31Yとなるはんだ材料を配置する。
ここで、例えばスクリーン印刷によってはんだペーストを金属部材1上に塗布することによって、低融点金属接合層31Yとなるはんだ材料を金属部材1上に配置する。なお、所定の形状に加工されたはんだシートを金属部材1上に配置することによって、低融点金属接合層31Yとなるはんだ材料を金属部材1上に配置しても良い。ここで、低融点金属接合層31Yとなるはんだ材料の厚さは、例えば約10μmから約1000μm程度である。
次に、図9(B)に示すように、金属部材1上に配置された低融点金属接合層31Yとなるはんだ材料の上に、上述のようにして得られた、金属接合層30が設けられた樹脂成形体2を載せて、これを、図9(C)に示すように、加熱炉13内に配置し、加熱する。つまり、樹脂成形体2に設けられた金属接合層30と、金属部材1上に配置された低融点金属接合層31Yとが当接するように、樹脂成形体2を金属部材1上に載せて加熱炉13内に配置し、加熱する。
ここでは、加熱温度は、樹脂成形体2の樹脂材料の融点未満、かつ、低融点金属接合層31Yとなるはんだ材料の融点以上の温度である。例えば、樹脂成形体2の樹脂材料がPPS(融点約280℃)、低融点金属接合層31Yとなるはんだ材料がSn−Ag−Cuはんだ(融点約220℃)の場合、約230℃から約240℃の温度で加熱する。また、加熱時間は、例えば約1分から約10分程度である。
このようにして加熱することで、図9(D)に示すように、樹脂成形体2に接合された金属接合層30と金属部材1とが、低融点金属接合層31Yとなるはんだ材料によってはんだ接合され、接合部3である金属接合層30及び低融点金属接合層31Yを介して樹脂成形体2と金属部材1が接合される。
このようにして、金属部材1と樹脂成形体2を接合することで、金属−樹脂複合体5を製造することができる。このようにして製造された金属−樹脂複合体5は、金属接合層30と樹脂成形体2の接合界面がアンカー効果によって接合されており、さらに、金属接合層30と金属部材1が低融点金属接合層31Yによって金属接合されているため、接合強度が強く、かつ、水密性を有する良好な接合状態となっている。
また、上述のように、加熱温度が樹脂成形体2の樹脂材料の融点未満になっており、また、上述の第1実施形態の熱圧着接合のような加圧工程がないため、樹脂成形体2が軟化して変形してしまうことがなく、良好な金属−樹脂複合体5を製造することができる。
なお、その他の詳細は上述の第1実施形態の場合と同様である。
したがって、本実施形態にかかる金属−樹脂複合体及びその製造方法によれば、樹脂成形体2にひずみや残留応力が発生しないようにし、また、樹脂成形体2が変形しないようにすることができるという利点がある。
[付記]
以下、上述の各実施形態に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
金属部材と、
樹脂成形体と、
前記金属部材と前記樹脂成形体とを接合する接合部とを備え、
前記接合部は、
前記樹脂成形体の側に第1表面粗化部を有し、前記第1表面粗化部に前記樹脂成形体の樹脂材料が埋め込まれて前記樹脂成形体と接合されている金属接合層と、
前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い材料からなり、前記金属接合層と前記金属部材とを接合する低融点接合層とを備えることを特徴とする金属−樹脂複合体。
(付記2)
前記低融点接合層は、前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い樹脂材料からなる樹脂接合層であり、
前記金属接合層は、前記樹脂接合層の側に第2表面粗化部を有し、前記第2表面粗化部に前記樹脂接合層の樹脂材料が埋め込まれて前記樹脂接合層と接合されており、
前記金属部材は、表面粗化部を有し、前記表面粗化部に前記樹脂接合層の樹脂材料が埋め込まれて前記樹脂接合層と接合されていることを特徴とする、付記1に記載の金属−樹脂複合体。
(付記3)
前記低融点接合層は、前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い低融点金属材料からなる低融点金属接合層であることを特徴とする、付記1に記載の金属−樹脂複合体。
(付記4)
前記樹脂成形体は、ベース部と枠状側壁部とを有する蓋状樹脂成形体であり、中空部が形成されるように前記枠状側壁部の端部が前記接合部を介して前記金属部材に接合されていることを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の金属−樹脂複合体。
(付記5)
金属部材と樹脂成形体とを接合部を介して接合して金属−樹脂複合体を製造する方法であって、
前記接合部となる金属接合層の一方の側に設けられた第1表面粗化部に前記樹脂成形体を形成するための樹脂材料が埋め込まれるようにして前記金属接合層が接合された樹脂成形体を形成する工程と、
前記接合部となる、前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い材料からなる低融点接合層で前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合する工程とを含むことを特徴とする金属−樹脂複合体の製造方法。
(付記6)
前記低融点接合層で前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合する工程において、前記低融点接合層としての、前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い樹脂材料からなる樹脂接合層の樹脂材料が、前記金属接合層の他方の側に設けられた第2表面粗化部、及び、前記金属部材の表面粗化部に埋め込まれるようにして、前記樹脂接合層で前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合することを特徴とする、付記5に記載の金属−樹脂複合体の製造方法。
(付記7)
前記樹脂接合層で前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合する工程は、
前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層の他方の側に設けられた第2表面粗化部に前記樹脂接合層を形成するための樹脂材料が埋め込まれるようにして前記金属接合層に接合された前記樹脂接合層を形成する工程と、
前記金属部材の表面粗化部に前記樹脂接合層が接するように、前記樹脂接合層及び前記金属接合層が設けられた前記樹脂成形体を前記金属部材上に載せ、前記樹脂接合層の樹脂材料が前記金属部材の表面粗化部に埋め込まれるように、前記樹脂成形体の樹脂材料の融点未満、かつ、前記樹脂接合層の樹脂材料の融点以上の温度で加熱しながら加圧して、前記樹脂接合層で前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合する工程とを含むことを特徴とする、付記6に記載の金属−樹脂複合体の製造方法。
(付記8)
前記低融点接合層で前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合する工程において、前記低融点接合層としての、前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い低融点金属材料からなる低融点金属接合層で、前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合することを特徴とする、付記5に記載の金属−樹脂複合体の製造方法。
(付記9)
前記金属接合層が接合された前記樹脂成形体を形成する工程において、前記樹脂成形体として、ベース部と枠状側壁部とを有し、前記接合部となる金属接合層の一方の側に設けられた第1表面粗化部に前記樹脂成形体を形成するための樹脂材料が埋め込まれるようにして前記枠状側壁部の端部に前記金属接合層が接合された蓋状樹脂成形体を形成し、
前記低融点接合層で前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合する工程において、中空部が形成されるように前記枠状側壁部の端部に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを前記低融点接合層で接合することを特徴とする、付記5〜8のいずれか1項に記載の金属−樹脂複合体の製造方法。
1 金属部材
1A 表面粗化部
2 樹脂成形体
2A ベース部
2B 枠状側壁部
3 接合部
4 中空部
5 金属−樹脂複合体
10、11 金型
12 プレス機
13 加熱炉
30 金属接合層(金属板)
30A 第1表面粗化部
30B 第2表面粗化部
31 低融点接合層
31X 樹脂接合層
31Y 低融点金属接合層

Claims (6)

  1. 金属部材と、
    樹脂成形体と、
    前記金属部材と前記樹脂成形体とを接合する接合部とを備え、
    前記接合部は、
    前記樹脂成形体の側に第1表面粗化部を有し、前記第1表面粗化部に前記樹脂成形体の樹脂材料が埋め込まれて前記樹脂成形体と接合されている金属接合層と、
    前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い材料からなり、前記金属接合層と前記金属部材とを接合する低融点接合層とを備えることを特徴とする金属−樹脂複合体。
  2. 前記低融点接合層は、前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い樹脂材料からなる樹脂接合層であり、
    前記金属接合層は、前記樹脂接合層の側に第2表面粗化部を有し、前記第2表面粗化部に前記樹脂接合層の樹脂材料が埋め込まれて前記樹脂接合層と接合されており、
    前記金属部材は、表面粗化部を有し、前記表面粗化部に前記樹脂接合層の樹脂材料が埋め込まれて前記樹脂接合層と接合されていることを特徴とする、請求項1に記載の金属−樹脂複合体。
  3. 前記低融点接合層は、前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い低融点金属材料からなる低融点金属接合層であることを特徴とする、請求項1に記載の金属−樹脂複合体。
  4. 金属部材と樹脂成形体とを接合部を介して接合して金属−樹脂複合体を製造する方法であって、
    前記接合部となる金属接合層の一方の側に設けられた第1表面粗化部に前記樹脂成形体を形成するための樹脂材料が埋め込まれるようにして前記金属接合層が接合された樹脂成形体を形成する工程と、
    前記接合部となる、前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い材料からなる低融点接合層で前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合する工程とを含むことを特徴とする金属−樹脂複合体の製造方法。
  5. 前記低融点接合層で前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合する工程において、前記低融点接合層としての、前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い樹脂材料からなる樹脂接合層の樹脂材料が、前記金属接合層の他方の側に設けられた第2表面粗化部、及び、前記金属部材の表面粗化部に埋め込まれるようにして、前記樹脂接合層で前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合することを特徴とする、請求項4に記載の金属−樹脂複合体の製造方法。
  6. 前記低融点接合層で前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合する工程において、前記低融点接合層としての、前記樹脂成形体の樹脂材料よりも融点が低い低融点金属材料からなる低融点金属接合層で、前記樹脂成形体に接合された前記金属接合層と前記金属部材とを接合することを特徴とする、請求項4に記載の金属−樹脂複合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20190288224A1 (en) * 2016-09-26 2019-09-19 Pioneer Corporation Light emitting device
WO2023127665A1 (ja) * 2021-12-27 2023-07-06 株式会社レゾナック 接合体の製造方法及び基材の製造方法

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