JP2016066775A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ビット線と記憶素子をともにワード線の上方に配置しつつ、ビット線と導電層の間の寄生容量を小さく抑えるとともに、ビット線と導電層を近づけることを可能にする。
【解決手段】半導体装置1は、半導体基板2の内部に配置されるワード線WL1と、ワード線WL1を制御電極とするトランジスタTr1と、半導体基板2の表面近傍に設けられるシリコン窒化膜層(素子分離用絶縁膜3、キャップ絶縁膜8,22、及び保護絶縁膜10)と、下面がワード線WL1の上方に位置するように上記シリコン窒化膜層に形成されたビット線トレンチG6,G7内に配置され、下面でトランジスタTr1の一方の被制御電極に接続されるビット線BLと、上記シリコン窒化膜層内を垂直方向に延在するように配置される拡散層D2と、ビット線BLの上方に配置され、拡散層D2と接続されることによりトランジスタTr1の他方の被制御電極と接続されるキャパシタCとを備える。
【選択図】図3
【解決手段】半導体装置1は、半導体基板2の内部に配置されるワード線WL1と、ワード線WL1を制御電極とするトランジスタTr1と、半導体基板2の表面近傍に設けられるシリコン窒化膜層(素子分離用絶縁膜3、キャップ絶縁膜8,22、及び保護絶縁膜10)と、下面がワード線WL1の上方に位置するように上記シリコン窒化膜層に形成されたビット線トレンチG6,G7内に配置され、下面でトランジスタTr1の一方の被制御電極に接続されるビット線BLと、上記シリコン窒化膜層内を垂直方向に延在するように配置される拡散層D2と、ビット線BLの上方に配置され、拡散層D2と接続されることによりトランジスタTr1の他方の被制御電極と接続されるキャパシタCとを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特にトレンチゲート構造のワード線を備える半導体装置及びその製造方法に関する。
DRAM(Dynamic Randam Access Memory)などの半導体装置のメモリセルは一般に、セルトランジスタのゲート電極を構成するワード線と、ワード線と交差するように延在するビット線と、キャパシタなどの記憶素子とを備えて構成される。
従来、セルトランジスタの構造として、プレーナゲート型・トレンチゲート型・縦型などが知られている。特許文献1には、プレーナゲート型のセルトランジスタを備える半導体装置(以下、「プレーナゲート型の半導体装置」と称する)の例が開示されている。また、特許文献2〜5には、トレンチゲート型のセルトランジスタを備える半導体装置(以下、「トレンチゲート型の半導体装置」と称する)の例が開示されている。さらに、特許文献6,7には、縦型のセルトランジスタを備える半導体装置(以下、「縦型トランジスタ利用型の半導体装置」と称する)の例が開示されている。
プレーナゲート型の半導体装置では、特許文献1に示されるように、半導体基板の上面にワード線が配置され、ワード線の上方にビット線が配置され、ビット線の上方にキャパシタが配置される、といった積層構造が採用される。
プレーナゲート型の半導体装置には、製造方法がシンプルであることから、高い歩留まりを得られるという利点がある。しかし一方で、チャネルが水平方向(半導体基板の面内方向)に延在することから、チャネル長を長くするためにはセルトランジスタの平面サイズを大きくする必要があり、微細化に適さないという欠点もある。
次に、トレンチゲート型の半導体装置では、特許文献2〜5に示されるように、半導体基板の内部にワード線が埋め込まれており、半導体基板の上面には、ビット線と、ビット線の上方に配置されるキャパシタのみが配置される。
トレンチゲート型の半導体装置には、トレンチを深くすることによりチャネル長を大きく取れるので、平面サイズを大きくしなくても長いチャネル長を確保できるという利点がある。また、製造もそれほど困難でなく、高い歩留まりを得ることができる。しかし一方で、トレンチゲート型の半導体装置には、半導体基板内に設けられる拡散層(以下、「記憶素子拡散層」と称する)と記憶素子とを接続するためのコンタクトプラグ(以下、「記憶素子コンタクトプラグ」と称する)とビット線との間に大きな寄生容量が生ずるという問題、記憶素子拡散層と記憶素子との間の配線抵抗が大きくなるという問題がある。以下、これらの問題について詳しく説明する。
まず寄生容量の問題について説明すると、トレンチゲート型の半導体装置では、柱状に並ぶ記憶素子コンタクトプラグの間を縫うようにビット線が配置されるので、ビット線と記憶素子コンタクトプラグとが絶縁膜を挟んで隣接することになる。この絶縁膜はシリコン窒化膜によって構成されるが、シリコン窒化膜はシリコン酸化膜などの他の膜に比べて比誘電率が大きい(例えばシリコン酸化膜の比誘電率が約3.9であるのに対し、シリコン窒化膜の比誘電率は約7.5である)ため、ビット線と記憶素子コンタクトプラグの間の寄生容量が大きくなってしまうという結果になる。
一方、配線抵抗の問題については、トレンチゲート型の半導体装置では、ビット線と記憶素子コンタクトプラグが同一平面内に配置され、しかも、上述した比誘電率の問題によりビット線と記憶素子コンタクトプラグの間の離隔距離をある程度大きく取らなければならないため、記憶素子コンタクトプラグの設置スペースに余裕がない。その結果、記憶素子拡散層の上面の中心に記憶素子コンタクトプラグを配置することができず、これらの接触面積が低下することから、記憶素子と記憶素子拡散層との間の配線抵抗が大きくなってしまう。
このように、トレンチゲート型の半導体装置には、プレーナゲート型の半導体装置にない利点がある一方で、寄生容量と配線抵抗に関する問題がある。
次に、縦型トランジスタ利用型の半導体装置では、特許文献6,7に示されるように、半導体基板の表面に半導体ピラーが設けられ、ワード線はその側面を取り囲むように形成される。ビット線は半導体ピラーの下方に配置され、記憶素子は半導体ピラーの上面に配置される。
縦型トランジスタ利用型の半導体装置では、プレーナゲート型やトレンチゲート型の場合のような問題は発生しない。すなわち、半導体ピラーを高くすることによりチャネル長を大きく取れるので、平面サイズを大きくしなくても長いチャネル長を確保できる。また、ビット線と記憶素子とがワード線の上下に分かれて配置されることから、記憶素子コンタクトプラグとビット線とが隣接することはなく、記憶素子拡散層の上面の中心に記憶素子コンタクトプラグを配置できなくなることもない。
しかしながら一方で、縦型トランジスタ利用型の半導体装置には、ビット線を埋め込む工程に極めて大きな困難が伴うという問題がある。この問題のため、縦型トランジスタ利用型の半導体装置では、製造歩留まりの向上が課題となっている。
以上のように、プレーナゲート型・トレンチゲート型・縦型トランジスタ利用型の各半導体装置には、それぞれ利点もある一方で、問題もある。したがって、これらの問題を解消できる技術が求められている。
本発明の一側面による半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の内部に配置される第1のワード線と、前記第1のワード線を制御電極とする第1のトランジスタと、前記半導体基板の表面近傍に設けられるシリコン窒化膜層と、前記シリコン窒化膜層に形成されたビット線トレンチ内に配置され、下面が前記第1のワード線の上方に位置し、さらに該下面が前記第1のトランジスタの一方の被制御電極に接続されるビット線と、前記絶縁層を垂直方向に貫通する第1の導電層と、前記ビット線の上方に配置され、前記第1の導電層と接続されることにより前記第1のトランジスタの他方の被制御電極と接続される第1の記憶素子とを備えることを特徴とする。
本発明の他の一側面による半導体装置の製造方法は、半導体基板の表面に、第1の方向に延在する開口部を有するマスク膜を形成する工程と、前記マスク膜をマスクとして前記半導体基板をエッチングすることにより、前記第1の方向に延在する第1の素子分離用トレンチを形成する工程と、前記第1の素子分離用トレンチ内に第1の素子分離用絶縁膜を埋め込む工程と、前記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2の素子分離用トレンチを形成する工程と、前記第2の素子分離用トレンチ内に第2の素子分離用絶縁膜を埋め込む工程と、前記半導体基板の表面に不純物を注入することにより、前記第1及び第2の素子分離用絶縁膜によって区画される活性領域内に不純物拡散層を形成する工程と、前記活性領域を通過するように前記第1の方向に延在するワード線トレンチを形成することにより、前記不純物拡散層を第1及び第2の部分を含む複数の部分に分割する工程と、前記ワード線トレンチの内部に、第1のワード線と、該第1のワード線の上面を覆う第1のキャップ絶縁膜とを埋め込む工程と、前記マスク膜に前記第1の部分を露出させるように前記第1の方向に延在するビットコンタクトトレンチを設け、さらに該ビットコンタクトトレンチを通じて前記第1の部分の一部をエッチングすることにより、前記ビットコンタクトトレンチを前記半導体基板内に延長する工程と、前記ビットコンタクトトレンチ内に保護絶縁膜を埋め込む工程と、表面に露出する前記第2の素子分離用絶縁膜をエッチングすることにより、側面に前記第2の部分が露出する第1の部分ビット線トレンチを形成する工程と、前記第1及び第2のキャップ絶縁膜をエッチングすることにより、底面に前記第1の部分が露出し、側面で前記第1の部分ビット線トレンチと一体化する第2の部分ビット線トレンチを形成する工程と、前記第1及び第2の部分ビット線トレンチからなるビット線トレンチの内部に、上面が前記第2の部分の上面より深い場所に位置するビット線と、該ビット線の上面を覆う第2のキャップ絶縁膜とを埋め込む工程と、少なくとも前記マスク膜を貫通する貫通孔の底面で前記第2の部分と電気的に接するように記憶素子を形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、シリコン窒化膜層に形成されたビット線トレンチ内にビット線を配置しているので、導電層とビット線の間をシリコン窒化膜より比誘電率の小さいビット線スペーサ(例えばシリコン酸化膜又はエアーギャップ)によって絶縁することが可能になる。したがって、ビット線と導電層の間の寄生容量を小さく抑えることが可能になるとともに、導電層の設置スペースに余裕を持たせることが可能になる。また、ビット線と記憶素子がともにワード線の上方に配置されるので、従来のトレンチゲート型の半導体装置と同様、それほど困難なくビット線を形成することが可能になる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
初めに、本発明の第1の実施の形態による半導体装置1の構成について、図1〜図7を参照しながら説明する。
半導体装置1はDRAMであり、図3などに示すように、記憶素子としてのキャパシタCを備えている。なお、本発明の適用対象はDRAMに限られるものではなく、本発明は、例えば記憶素子として抵抗変化型の素子を用いるReRAM(Resistance Random Access Memory)や、記憶素子として相変化素子を用いるPRAM(Phase change Random Access Memory)などにも好適に適用可能である。
半導体装置1は、図3などに示すように半導体基板2を備えており、この半導体基板2の主面に、メモリセル領域及び周辺回路領域が形成された構成を有している。メモリセル領域は、複数のメモリセルがマトリックス状に並んで配置される領域である。一方、周辺回路領域は、各メモリセルの動作を制御するための回路が形成される領域であり、メモリセル領域の周辺に形成される。図1〜図7には、このうちメモリセル領域の一部のみを示している。
ここで、以下の説明では、リソグラフィの解像限界、すなわち最小加工寸法F(Feature size)を20nmとする。また、以下の説明では、半導体基板2がP型の単結晶シリコンで構成されるものとする。ただし、本発明は、最小加工寸法Fが20nmでないリソグラフィやP型の単結晶シリコンでない半導体基板を用いて製造された半導体装置にも適用可能である。
図1などに示すように、半導体基板2には、y方向(第1の方向)に延在し、y方向と直交するx方向(第3の方向)に繰り返し配置される素子分離用絶縁膜3(第1の素子分離用絶縁膜)が埋め込まれる。素子分離用絶縁膜3はシリコン窒化膜で構成されており、いわゆるSTI(Shallow Trench Isolation)法による素子分離領域を構成する。素子分離用絶縁膜3のx方向の幅L1は最小加工寸法Fに等しい20nmとすることが好適であり、x方向の配置ピッチL2は最小加工寸法Fの6倍である120nmとすることが好適である。
また、半導体基板2には、x方向に対してマイナス方向に傾斜するw方向(第2の方向)に延在し、y方向に繰り返し配置される素子分離用絶縁膜4(第2の素子分離用絶縁膜)が埋め込まれる。素子分離用絶縁膜4はシリコン酸化膜で構成されており、素子分離用絶縁膜3とともにSTI法による素子分離領域を構成する。素子分離用絶縁膜4のy方向の幅L3は最小加工寸法Fに等しい20nmとすることが好適であり、y方向の配置ピッチL4は最小加工寸法Fの2倍である40nmとすることが好適である。
製造方法の説明の際に再度説明するが、素子分離用絶縁膜3,4の材料としてそれぞれシリコン窒化膜とシリコン酸化膜を選択しているのは、半導体装置1の製造工程において、これらのエッチング速度を異ならせる(エッチングの選択比を確保する)ことが好ましいからである。
以上の素子分離用絶縁膜3,4により、半導体基板2の主面には、マトリクス状に並ぶ複数の活性領域kが区画される。各活性領域kの形状は、図1に示すように、一方の対辺がw方向に平行であり、他方の対辺がy方向に平行な平行四辺形となる。また、各活性領域kのx方向の幅は、図1(a)から理解されるように、L2−L1=5Fに等しくなる。各活性領域kは、x方向、y方向、及びw方向のそれぞれに複数列をなすように配置される。
半導体基板2には、図1(a)及び図3に示すように、それぞれy方向に延在する複数のワード線トレンチG3が設けられる。各ワード線トレンチG3の配置は、2本のワード線トレンチG3がy方向に並ぶ複数の活性領域kのそれぞれを通過するように決定される。したがって、各ワード線トレンチG3のx方向の内側面及び底面には、図1(a)及び図6(b)に示すように、半導体基板2と素子分離用絶縁膜4とが交互に露出することになる。
各ワード線トレンチG3のx方向の幅L6は、最小加工寸法Fに等しい20nmとすることが好適である。また、各ワード線トレンチG3と、隣接する素子分離用絶縁膜3とのx方向の離隔距離L7も、最小加工寸法Fに等しい20nmとすることが好適である。このように幅L6及び離隔距離L7を決定することで、図1(a)から理解されるように、1つの活性領域kを通過する2本のワード線トレンチG3の間のx方向の離隔距離L5も、最小加工寸法Fに等しい20nm(=L2−L1−2×L6−2×L7)となる。
各ワード線トレンチG3の下部には、ゲート絶縁膜6を介して導電膜7が埋め込まれる。ゲート絶縁膜6は例えば厚さ4nmのシリコン酸化膜であり、導電膜7は例えば窒化チタン(TiN)やタングステン(W)などの金属である。図1(a)及び図6(b)などに示すように、ゲート絶縁膜6は、シリコン酸化膜である素子分離用絶縁膜4がワード線トレンチG3の内表面に露出している部分には形成されない。各ワード線トレンチG3に埋め込まれる導電膜7により、図1(a)などに例示するワード線WL1,WL2(第1及び第2のワード線)を含む複数のワード線WLが構成される。各ワード線トレンチG3の上部にはシリコン窒化膜からなるキャップ絶縁膜8が埋設されており、各ワード線WLの上面は、このキャップ絶縁膜8によって覆われている。
活性領域kは、図3に示すように、対応する2本のワード線トレンチG3により、3つの領域に分割される。このうち、対応する2本のワード線トレンチG3の間に位置する領域は半導体ピラーP1を構成し、その上部には拡散層D1(第1の拡散層)が形成される。拡散層D1は、N型の不純物を半導体基板2にイオン注入することによって得られる不純物拡散層5と、この不純物拡散層5の上部をコバルト(Co)やチタン(Ti)などの金属と反応させることによって得られる金属シリサイド膜19とによって構成される。
また、ワード線WL1を挟んで半導体ピラーP1の反対側にある領域は半導体ピラーP2を構成し、その上部には拡散層D2(第2の拡散層)が形成される。同様に、ワード線WL2を挟んで半導体ピラーP1の反対側にある領域は半導体ピラーP3を構成し、その上部には拡散層D3が形成される。拡散層D2,D3は、拡散層D1と同様、N型の不純物を半導体基板2にイオン注入することによって得られる不純物拡散層5と、この不純物拡散層5の上部をコバルトやチタンなどの金属と反応させることによって得られる金属シリサイド膜29とによって構成される。
図1(a)から理解されるように、半導体ピラーP1(拡散層D1)のx方向の幅は上述した離隔距離L5に、半導体ピラーP2(拡散層D2)及び半導体ピラーP3(拡散層D3)それぞれのx方向の幅は上述した離隔距離L7に、それぞれ等しい値となる。
以上説明した構成のうち、ワード線WL1、半導体ピラーP1,P2、及び拡散層D1,D2により、図3に示すように、Nチャネル型MOSトランジスタTr1(第1のトランジスタ)が構成される。ワード線WL1はトランジスタTr1の制御電極となり、拡散層D1,D2はトランジスタの一方及び他方の被制御電極となる。トランジスタTr1のチャネルは、ワード線WL1の周囲に位置する半導体基板2内の領域に形成される。
また、ワード線WL2、半導体ピラーP1,P3、及び拡散層D1,D3により、Nチャネル型MOSトランジスタTr2(第2のトランジスタ)が構成される。ワード線WL2はトランジスタTr2の制御電極となり、拡散層D1,D3はトランジスタの一方及び他方の被制御電極となる。トランジスタTr2のチャネルは、ワード線WL2の周囲に位置する半導体基板2内の領域に形成される。
以上の説明から理解されるように、トランジスタTr1,Tr2は、各活性領域k内にそれぞれ1つずつ形成される。また、各活性領域k内の拡散層D1は、対応するトランジスタTr1,Tr2に共通の被制御電極を構成する。
ここで、ここまでに説明した各構成の垂直方向(半導体基板2の表面の法線方向)の位置について、図3及び図4を参照しながら説明する。以下では、加工前の半導体基板2の表面を基準面Sとし、この基準面Sを垂直方向の位置の基準として説明する。
素子分離用絶縁膜3は、図3に示すように、上面が基準面Sから高さH1の場所に位置し、下面が基準面Sから深さH2の場所に位置するように形成される。高さH1は例えば50nmであり、深さH2は例えば300nmである。一方、素子分離用絶縁膜4は、図4に示すように、上面が基準面Sから深さH6の場所に位置し、下面が基準面Sから深さH3の場所に位置するように形成される。深さH3は例えば250nmであり、深さH6は例えば75nmである。
ワード線WLは、図3に示すように、上面が基準面Sから深さH4の場所に位置し、下面が基準面Sから深さH5の場所に位置するように形成される。深さH4は例えば100nmであり、深さH5は例えば200nmである。ワード線WLの上面を覆うキャップ絶縁膜8は、上面が基準面Sから高さH1の場所に位置するように形成される。したがって、キャップ絶縁膜8の上面は、素子分離用絶縁膜3の上面と同一の平面を構成する。
拡散層D1は、上面が基準面Sから深さH6の場所に位置し、下面が基準面Sから深さH5の場所に位置するように形成される。したがって、拡散層D1の上面は素子分離用絶縁膜4の上面と同一の平面を構成する。また、拡散層D1の下面とワード線WLの上面とは、同じ深さに位置する。一方、拡散層D2,D3は、上面が基準面Sに位置し、下面が基準面Sから深さH5の場所に位置するように形成される。したがって、拡散層D2,D3は、拡散層D1に比べて高く形成されている。また、拡散層D2,D3の下面は、拡散層D1の下面と同一の平面を構成する。
さて、図2(a)に示すように、半導体基板2には、さらに複数のビット線トレンチG6,G7が形成される。これらビット線トレンチG6,G7は、図3などに示すように、底面の深さが基準面Sから深さH6の場所(拡散層D1の上面と同じ場所)に位置するように形成される。したがって、ビット線トレンチG6,G7の下面は、ワード線WLの上方に位置している。
ビット線トレンチG6はw方向に延在するトレンチであり、素子分離用絶縁膜4のうち素子分離用絶縁膜3を挟んで隣接する2本のワード線WLの間に位置する部分と、平面的に見て同一の形状及び配置を有している。したがって、各ビット線トレンチG6のy方向の幅は素子分離用絶縁膜4のy方向の幅L3に等しく、また、y方向の配置ピッチも、素子分離用絶縁膜4のy方向の配置ピッチL4に等しい。
一方、ビット線トレンチG7は、x方向に対してプラス方向に傾斜するv方向(第4の方向)に延在するトレンチであり、平面的に見て、同一の活性領域kに対応する2本のワード線WLとそれらの間とに相当する領域内に、活性領域kごとに配置される。各ビット線トレンチG7の具体的な配置は、対応する活性領域kとその中央で交差するように決定されており、各ビット線トレンチG7の底面には、対応する活性領域kの拡散層D1が露出している。各ビット線トレンチG7の幅及び配置ピッチは、ビット線トレンチG6と同じくそれぞれL3,L4に等しい。x方向に隣接するビット線トレンチG6,G7は一対一に接続されており、これにより、図2(a)に示すように、全体としてx方向に延在するスネーク状のトレンチが構成されている。
ビット線トレンチG6,G7それぞれのy方向の一方内側面にはビット線スペーサSPaが配置され、他方内側面にはビット線スペーサSPbが配置される。ビット線スペーサSPa,SPbはいずれもサイドウォール状に形成されたシリコン酸化膜21であり、対応する内側面の全体を覆っている。ビット線スペーサSPa,SPbのy方向の幅L10は、ともに最小加工寸法Fの1/10〜1/4(つまり、2〜5nm)とすることが好適であり、4nmとすることがより好適である。また、ビット線スペーサSPa,SPbはそれぞれ、図3に示すように、上面が基準面Sから深さH7の場所に位置するように形成される。深さH7は10nmから50nmの範囲の値とすればよく、40nmとすることがより好適である。
ビット線スペーサSPa,SPbの間に位置するトレンチ内の領域には、ビット線BLが配置される。別の言い方をすれば、ビット線スペーサSPa,SPbは、ビット線トレンチG6,G7の内側面とビット線BLの側面との間に配置される。ビット線BLのy方向の幅L11は、ビット線トレンチG6,G7のy方向の幅L3からビット線スペーサSPa,SPbのy方向の幅L10の2倍を減じてなる値となる。具体的な例を挙げると、幅L3及び幅L10がそれぞれ20nm及び4nmであれば、幅L11は12nmとなる。また、ビット線BLの上面は、ビット線スペーサSPa,SPbと同じ、基準面Sから深さH7の場所に位置する。ビット線トレンチG6,G7それぞれの上部にはシリコン窒化膜からなるキャップ絶縁膜22が埋設されており、各ビット線BLの上面は、このキャップ絶縁膜22によって覆われている。キャップ絶縁膜22の上面は、図3に示すように、基準面Sから高さH1の場所に位置している。これは、素子分離用絶縁膜3の上面と同じ位置である。
ビット線BLは、バリヤ膜としての窒化チタン膜と、低抵抗導電膜としてのタングステン膜との積層膜によって構成される。上述した金属シリサイド膜19は、このように金属膜によって構成されるビット線BLとシリコンの接触抵抗による影響を低減するために設けられるものである。
ビット線トレンチG6,G7が上記のようにスネーク状のトレンチを構成することから、ビット線BLも、スネーク状の構成を有している。具体的には、図2(a)に示すように、それぞれv方向に延在する複数の交差配線部BLaと、それぞれw方向に延在する複数の平行配線部BLbとがx方向に交互に接続されてなる形状を有している。
各交差配線部BLaは、対応する活性領域kと交差するように配置されており、図3、図4、及び図7(a)に示すように、ビット線トレンチG7の底面に露出する拡散層D1と接触している。この接触を通じて、各ビット線BLは、x方向に並ぶ複数の拡散層D1のそれぞれと電気的に接続される。また、各交差配線部BLaのx方向の幅L9a(図2(a))は、ワード線トレンチG3のx方向の幅L6の2倍に拡散層D1の幅L5を足した値(60nm)となる。
一方、各平行配線部BLbは、図5、図6(a)、及び図7(b)に示すように、素子分離用絶縁膜4と重なるように配置される。各平行配線部BLbのx方向の幅L9b(図2(b))は、素子分離用絶縁膜3のx方向の幅L1に拡散層D2,D3それぞれのx方向の幅L7の2倍を足した値(60nm)となる。互いに隣接する交差配線部BLaと平行配線部BLbとは、これらの境界に位置するy方向の仮想線を挟んで、互いに線対称の形状を有している。
各平行配線部BLbは、図2に示すように、拡散層D2,D3の間を縫うように配置される。各平行配線部BLbと拡散層D2,D3の間を絶縁するのは、図2(a)及び図6(a)に示すように、ビット線スペーサSPa,SPbのみである。したがって、拡散層D2,D3と各平行配線部BLbとの間には、ビット線スペーサSPa,SPbを容量絶縁膜とする寄生容量が形成されることになる。従来のトレンチゲート型の半導体装置では、上述したように、ビット線と隣接する導電層(具体的には記憶素子コンタクトプラグ)との間の絶縁膜が比較的比誘電率の大きいシリコン窒化膜であるために、これらの間に形成される寄生容量が大きくなってしまうという問題があったが、半導体装置1では、シリコン窒化膜に比べて比誘電率の小さいシリコン酸化膜を用いてビット線スペーサSPa,SPbを構成しているため、従来のトレンチゲート型の半導体装置に比べ、各平行配線部BLbと隣接する導電層(具体的には拡散層D2,D3)との間に形成される寄生容量が軽減されている。
y方向に隣接する2本の交差配線部BLaの間には、図2(a)(b)、図5、及び図7(a)に示すように、シリコン窒化膜である保護絶縁膜10が配置される。この保護絶縁膜10は、後述する製造工程(図26〜図30参照)において、y方向に交互に並ぶ拡散層D1及び素子分離用絶縁膜4を覆うように、ワード線WL1とワード線WL2の間の領域をy方向に延在して形成される絶縁膜である。このうち拡散層D1の直上に形成された部分はビット線トレンチG7を形成する際に除去されるので、例えば図7(a)から理解されるように、製品としての半導体装置1には残っていない。保護絶縁膜10は、図7(a)に示すように、上面が基準面Sから高さH1の場所に位置し、下面が基準面Sから深さH2の場所に位置するように形成される。
ここまでの説明から理解されるように、半導体装置1は、半導体基板2の表面近傍に、素子分離用絶縁膜3、キャップ絶縁膜8,22、及び保護絶縁膜10によって構成されるシリコン窒化膜層を有している。ビット線トレンチG6,G7は、このシリコン窒化膜層に形成されたトレンチとなっており、拡散層D2,D3の露出部を除き、その内側面にはシリコン窒化膜が露出している。これにより、ビット線スペーサSPa,SPbをシリコン酸化膜によって構成することが可能となっている。また、拡散層D2,D3は、このシリコン窒化膜層を垂直方向に延在する導電層(第1及び第2の導電層)を構成している。
上記シリコン窒化膜層の上面は平坦化されており、図3に示すように、膜厚H8のシリンダ絶縁膜34によって覆われている。膜厚H8は、例えば1500nmである。シリンダ絶縁膜34には、図2(b)及び図3に示すように、複数のシリンダホールG9が形成される。これら複数のシリンダホールG9は拡散層D2,D3と一対一に対応して設けられており、シリンダ絶縁膜34に加え、それぞれ上述したシリコン窒化膜層のうち対応する拡散層D2,D3の上面に位置する部分も貫通するように形成される。したがって、各シリンダホールG9の底面には、対応する拡散層D2,D3の上面が露出する。
これら複数のシリンダホールG9は、トランジスタTr1とともにメモリセルを構成するキャパシタC(第1の記憶素子)、トランジスタTr2とともにメモリセルを構成するキャパシタC(第2の記憶素子)を含む複数のキャパシタCを形成するために設けられるものである。具体的には、各シリンダホールG9内にキャパシタCごとの下部電極30が形成されるとともに、この下部電極30を覆うように、各キャパシタCに共通の容量絶縁膜31及び上部電極32が形成される。
より具体的に説明すると、下部電極30はシリンダホールG9ごとに独立しており、対応するシリンダホールG9の内表面を覆うように形成される。下部電極30の下面は対応する拡散層D2,D3の上面と接触しており、これにより対応するトランジスタの他方の被制御電極と接続している。下部電極30の材料は、窒化チタンなどの金属化合物とすることが好適である。上述した金属シリサイド膜29は、金属化合物である下部電極30とシリコンの接触抵抗による影響を低減するために設けられている。
容量絶縁膜31は、下部電極30を形成した後、下部電極30及びシリンダ絶縁膜34それぞれの露出面を覆うように薄く形成される。また、上部電極32は、容量絶縁膜31を形成した後、各シリンダホールG9の内部を埋め、さらに上面に一定の厚みの部分が残るように形成される。こうして形成される容量絶縁膜31及び上部電極32は、各キャパシタCに共通となる。
以上説明したように、本実施の形態による半導体装置1によれば、シリコン窒化膜層に形成されたビット線トレンチG6,G7内にビット線BLを配置しているので、拡散層D2,D3とビット線BLの間を、シリコン窒化膜より比誘電率の小さいシリコン酸化膜によって構成されたビット線スペーサによって絶縁することが可能となっている。したがって、ビット線と拡散層D2,D3の間の寄生容量を小さく抑えることが可能になる。このことは、、半導体装置1の高速動作の実現に寄与する。また、仮に拡散層D2,D3の一部を金属製のコンタクトプラグに置き換えるとして、その設置スペースに余裕を持たせることが可能となる。このような置換を実施した例については、後ほど第3の実施の形態で説明する。
また、本実施の形態による半導体装置1によれば、ビット線BLとキャパシタCがともにワード線WLの上方に配置されるので、従来のトレンチゲート型の半導体装置と同様、それほど困難なくビット線BLを形成することが可能になる。したがって、縦型トランジスタ利用型の半導体装置に比べ、高い製造歩留まりを得ることが可能になる。
さらに、ビット線BLを拡散層D2,D3の上面より深い位置に埋め込んでいる(拡散層D2,D3の上面がビット線BLの上面の上方に位置している)ことから、本実施の形態による半導体装置1では、上述した記憶素子コンタクトプラグを設ける必要がない。したがって、上述したトレンチゲート型の半導体装置の例とは異なり、拡散層D2,D3の上面の中心に記憶素子コンタクトプラグを配置できないという問題は発生しないので、キャパシタCと拡散層D2,D3との間の配線抵抗が大きくなるという問題も発生しない。
加えて、本実施の形態による半導体装置1によれば、下部電極30の配置がビット線BLによって阻害されないので、図2(b)に示すように、下部電極30を最密充填で配置することが可能になる。したがって、キャパシタCの表面積を拡大して容量増加を実現することが可能になる。
次に、半導体装置1の製造方法について、図8〜図65を参照しながら説明する。
まず、図8及び図9に示すように、半導体基板2の基準面Sの上に、厚さH1(=50nm)のシリコン窒化膜からなるハードマスク膜50(マスク膜)を成膜する。そしてその上面にホトレジスト(図示せず)を成膜し、リソグラフィにより、素子分離用絶縁膜3の形成領域に相当する開口部を形成する。この開口部は、y方向(第1の方向)に延在しx方向に繰り返し配置される開口部となる。なお、ホトレジストに代えて、非晶質カーボン膜などを含む多層マスク構造の膜を用いることも可能である。この点は、他の工程におけるリソグラフィでも同様である。
次に、異方性ドライエッチング法により、ハードマスク膜50にホトレジストの開口部を転写する。これにより、ハードマスク膜50に素子分離用トレンチG1(第1の素子分離用トレンチ)が形成される。この後、ホトレジストは除去する。続いて、ハードマスク膜50をマスクとする異方性ドライエッチング法によってシリコンからなる半導体基板2をエッチングすることにより、素子分離用トレンチG1を半導体基板2内に延長する。素子分離用トレンチG1の基準面Sからの深さH2は、例えば300nmとする。また、素子分離用トレンチG1のx方向の幅L1は例えば20nmとし、x方向の配置ピッチL2は例えば120nmとする。
なお、本実施の形態でいう異方性ドライエッチング法とは、例えば高周波励起により発生するフッ素含有プラズマ又は塩素含有プラズマにバイアス電圧を印加し、プラズマ中のフッ素イオン、塩素イオンなどを半導体基板2の表面に対して垂直に入射させ、マスクの平面形状に忠実なパターンで下層の被エッチング層を加工する方法を意味する。これに対し、単にドライエッチング法と言う場合には、等方性エッチングを含み、マスクに忠実なパターン形成が実施されるとは限らない。また、本実施の形態では、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、半導体基板2を構成するシリコンなど、各種材料で形成された膜がエッチングの対象となるが、上記プラズマを構成するガスの組成や、圧力、高周波パワーなどの制御により、適宜、相互に選択的なエッチング又は等速エッチングのいずれかを使用する。
次に、ハードマスク膜50を残した状態で、素子分離用トレンチG1を埋設するように、厚さ50nmのシリコン窒化膜を全面に成膜する。このシリコン窒化膜の成膜には、周知のCVD法やALD法を用いることが好適である。続いて、こうして成膜したシリコン窒化膜のうち、ハードマスク膜50の上面に形成された部分を、周知のCMP法又はドライエッチング法により除去する。このとき、シリコン窒化膜の上面が基準面Sから高さH1のところに位置するように、シリコン窒化膜の除去を行う。高さH1の具体的な値は、例えば50nmとする。これにより、素子分離用トレンチG1内に素子分離用絶縁膜3(第1の素子分離用絶縁膜)が埋め込まれ、これによってy方向に延在する素子分離領域が形成される。
次に、図10及び図11に示すように、全面に、厚さ100nmのシリコン酸化膜からなるハードマスク膜51を成膜する。そしてその上面にホトレジスト(図示せず)を成膜し、リソグラフィにより、素子分離用絶縁膜4の形成領域に相当する開口部を形成する。この開口部は、w方向(第2の方向)に延在しy方向に繰り返し配置される開口部となる。
次に、異方性ドライエッチング法により、ハードマスク膜51にホトレジストの開口部を転写する。これにより、ハードマスク膜51に、w方向に延在する素子分離用トレンチG2(第2の素子分離用トレンチ)が形成される。この後、ホトレジストは除去する。続いて、ハードマスク膜51をマスクとする異方性ドライエッチング法によってシリコンからなる半導体基板2とシリコン窒化膜からなる素子分離用絶縁膜3とを等速でエッチングすることにより、素子分離用トレンチG2を半導体基板2内に延長する。素子分離用トレンチG2の基準面Sからの深さH3は、例えば250nmの一定値とする。また、素子分離用トレンチG2のy方向の幅L3は例えば20nmとし、y方向の配置ピッチL4は例えば40nmとする。ここまでの工程により、素子分離用トレンチG1,G2の間に活性領域kが区画される。
次に、図12及び図13に示すように、素子分離用トレンチG2を埋設するように、全面に厚さ50nmのシリコン酸化膜を形成する。このシリコン酸化膜の形成には、周知の流動性を伴うCVD(F−CVD)法を用いる。この方法によれば、堆積される膜自体が流動性を有して成膜されるので、ボイドやシームを発生させることなく、素子分離用トレンチG2内をシリコン酸化膜で埋設することができる。なお、素子分離用トレンチG2を埋設するシリコン酸化膜は、周知のHDP法で形成するシリコン酸化膜と、F−CVD法により形成するシリコン酸化膜との積層構成としてもよい。すなわち、素子分離用トレンチG2を完全に埋設しないように、素子分離用トレンチG2の半分程度をHDP法によるシリコン酸化膜で埋設した後、上部空間をF−CVD法によるシリコン酸化膜で埋設してもよい。いずれの場合であっても、F−CVD法でシリコン酸化膜を形成した後に、緻密なシリコン酸化膜に変換するために周知の改質アニールを実施する。改質アニールは、水蒸気雰囲気又はオゾン雰囲気で実施する。
続いて、ハードマスク膜50の上面から上に形成されたシリコン酸化膜をCMP法により除去する。これにより、素子分離用トレンチG2を埋設するために成膜したシリコン酸化膜に加えてハードマスク膜51も除去され、ハードマスク膜50及び素子分離用絶縁膜3それぞれの上面が露出する。素子分離用トレンチG2内に残存するシリコン酸化膜は、素子分離用絶縁膜4(第2の素子分離用絶縁膜)となる。この時点での素子分離用絶縁膜4の上面は、ハードマスク膜50及び素子分離用絶縁膜3それぞれの上面と同一の平面を構成する。
次に、イオン注入法により、P型の半導体基板2と逆導電型のN型不純物を活性領域kに注入し、熱処理して注入不純物を活性化することにより、N型の不純物拡散層5を形成する。不純物拡散層5の形成は、不純物拡散層5の不純物濃度が1×1018〜1×1019(atoms/cm3)の範囲となり、かつ、不純物拡散層5の下面の深さH4が100nmとなるように行うことが好適である。
次に、CVD法により全面に、図14及び図15に示すように、シリコン窒化膜52とシリコン酸化膜53とからなるハードマスク膜を成膜する。そしてその上面にホトレジスト(図示せず)を成膜し、リソグラフィにより、ワード線トレンチG3の形成領域に相当する開口部を形成する。この開口部は、y方向に延在しx方向に繰り返し配置される開口部となる。
次に、異方性ドライエッチング法により、シリコン窒化膜52及びシリコン酸化膜53にホトレジストの開口部を転写する。これにより、シリコン窒化膜52及びシリコン酸化膜53にワード線トレンチG3が形成される。この後、ホトレジストは除去する。この段階で、各ワード線トレンチG3の底面には、図14に示すように、シリコン酸化膜(素子分離用絶縁膜4)とシリコン窒化膜(ハードマスク膜50)とがy方向に交互に露出することになる。
次いで、シリコン酸化膜53をマスクとする異方性ドライエッチング法によって、まずハードマスク膜50をエッチングする。この段階で、各ワード線トレンチG3の底面には、不純物拡散層5(半導体基板2)と素子分離用絶縁膜4とが交互に露出する(図示せず)。続いて、シリコン窒化膜52をマスクとする異方性ドライエッチング法によって、半導体基板2(不純物拡散層5を含む)及び素子分離用絶縁膜4を等速でエッチングする。ここまでの工程により、ワード線トレンチG3が半導体基板2内に延長される。ワード線トレンチG3の基準面Sからの深さH5は、例えば200nmの一定値とする。また、ワード線トレンチG3のx方向の幅L6は、例えば20nmとする。なお、シリコン窒化膜52及びシリコン酸化膜53は、ワード線トレンチG3を形成するためのエッチングの過程で消滅する。
上述したように、ワード線トレンチG3は、1つの活性領域kを2本のワード線トレンチG3が通過するように配置される。これにより、各活性領域kには、図1(a)に示したように、幅L5(例えば20nm)の半導体ピラーP1と、それぞれ幅L6(例えば20nm)の半導体ピラーP2,P3とが形成される。また、各活性領域kにおいて、不純物拡散層5が第1乃至第3の部分5a〜5cに分割される。なお、第1乃至第3の部分5a〜5cはそれぞれ、図3に示した拡散層D1〜D3に対応する。
次に、熱酸化法により、図18及び図19に示すように、各ワード線トレンチG3の内表面にシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜6を形成する。ゲート絶縁膜6の厚さは、例えば4nmとする。ゲート絶縁膜6は、図18にも示すように、半導体基板2が露出している部分に形成され、シリコン酸化膜である素子分離用絶縁膜4が露出している部分には形成されない。
続いて、周知のALD法やCVD法により、ワード線トレンチG3を埋設するように金属膜を成膜する。この金属膜としては、例えば厚さ3nmの窒化チタン膜と厚さ20nmのタングステン膜を順次に成膜した積層膜を用いることが好適である。なお、窒化チタン膜はバリヤ膜として機能させるものであり、バリヤ膜として機能するものであれば、窒化チタン膜以外の金属窒化膜を用いてもよい。タングステン膜は、低抵抗の導電膜として機能する。
上記金属膜を成膜した後、ワード線トレンチG3の内部はこの金属膜によって完全に埋設される。続いて、ドライエッチング法によって金属膜及びゲート絶縁膜6をエッチバックすることにより、金属膜及びゲート絶縁膜6をワード線トレンチG3の下部にのみに残す。これにより、ワード線トレンチG3の下部に、半導体基板2との間にゲート絶縁膜6を有するワード線WLが形成される。なお、このエッチバックは、ワード線WLの上面の基準面Sからの深さH4が例えば100nmとなるように制御することが好適である。こうすることにより、ワード線WLの上面と、不純物拡散層5の下面とが同じ深さに位置することになる。
次に、CVD法又はALD法により、図20及び図21に示すように、ワード線WLの上方に位置するワード線トレンチG3内の空間を埋設する膜厚(例えば50nm)で、シリコン窒化膜を成膜する。そして、ドライエッチング法により、ハードマスク膜50の上面に成膜された部分を除去する。これにより、ワード線WLの上面を覆うキャップ絶縁膜8(第1のキャップ絶縁膜)が形成される。キャップ絶縁膜8の上面は、ハードマスク膜50の上面及び素子分離用絶縁膜3,4それぞれの上面と同一の平面を構成する。
次に、CVD法により全面に、図22及び図23に示すように、シリコン酸化膜54と非晶質カーボン膜55とからなるハードマスク膜を成膜する。シリコン酸化膜54の膜厚は10nmとし、非晶質カーボン膜55の膜厚は100nmとすることが好適である。そしてその上面にホトレジスト(図示せず)を成膜し、リソグラフィにより、活性領域kのy方向の列ごとに、y方向に延在する開口部を形成する。この開口部は、x方向の中央位置が対応する活性領域kのx方向の中央位置と一致するように配置される。また、開口部のx方向の幅は、40nm程度とすることが好適である。
次に、異方性ドライエッチング法により、シリコン酸化膜54及び非晶質カーボン膜55にホトレジストの開口部を転写する。これにより、シリコン酸化膜54及び非晶質カーボン膜55にビットコンタクトトレンチG4が形成される。この後、ホトレジストは除去する。こうして形成されるビットコンタクトトレンチG4は、活性領域kのy方向の列ごとに、y方向に延在するように形成され、x方向の中央位置が対応する活性領域kのx方向の中央位置と一致するように配置される。また、ビットコンタクトトレンチG4の幅L8は、40nm程度となる。したがって、ビットコンタクトトレンチG4の底面には、不純物拡散層5の上面に位置するハードマスク膜50及び活性領域k間に位置する素子分離用絶縁膜4がy方向に交互に露出する他、これらのx方向両側に位置するキャップ絶縁膜8も露出することになる。
続いて、シリコン酸化膜54及び非晶質カーボン膜55をマスクとする異方性ドライエッチング法によって、不純物拡散層5の第1の部分5aの上面が露出するまで、ハードマスク膜50、素子分離用絶縁膜4、及びキャップ絶縁膜8をエッチングする。これにより、ビットコンタクトトレンチG4が基準面Sまで延長される。ビットコンタクトトレンチG4の基準面Sからの深さは、上述した深さH1(例えば50nm)の一定値とする。この段階で、ビットコンタクトトレンチG4の底面には、図22に示すように、不純物拡散層5及び素子分離用絶縁膜4がy方向に交互に露出する他、これらのx方向両側に位置するキャップ絶縁膜8も露出する。また、ビットコンタクトトレンチG4の内側面には、キャップ絶縁膜8が露出する。
次に、図24および図25に示すように、ビットコンタクトトレンチG4の底面に露出している不純物拡散層5の第1の部分5aと素子分離用絶縁膜4とを、異方性ドライエッチング法によりエッチバックする。このエッチングでは、図22及び図23に示した非晶質カーボン膜55と、それぞれシリコン窒化膜からなるハードマスク膜50及びキャップ絶縁膜8とをマスクとして用いる。これにより、シリコンからなる不純物拡散層5およびシリコン酸化膜からなる素子分離用絶縁膜4を、シリコン窒化膜に対して選択的にエッチングすることができる。エッチバックの結果、ビットコンタクトトレンチG4の底面に、ビットコンタクトトレンチG4と一体となって1つの深いビットコンタクトトレンチを構成するビットコンタクトトレンチG5が形成される。ビットコンタクトトレンチG5の基準面Sからの深さは、上述した深さH6(例えば75nm)の一定値とする。ビットコンタクトトレンチG5の底面には、不純物拡散層5の第1の部分5a及び素子分離用絶縁膜4がy方向に交互に露出し、内側面にはキャップ絶縁膜8が露出する。ビットコンタクトトレンチG5の形成が完了した後、残ったシリコン酸化膜54及び非晶質カーボン膜55を除去する。
次に、ビットコンタクトトレンチG5を通じて、イオン注入法により、例えばヒ素などのN型不純物を半導体基板2内に注入し、さらに熱処理を行う。これにより、不純物拡散層5の第1の部分5aの上部に、不純物濃度が1×1020〜1×1021(atoms/cm3)の高濃度N型不純物層(図示せず)を形成する。この高濃度N型不純物層は、ビット線BLと不純物拡散層5の第1の部分5aとの間の接触抵抗の低減に寄与する。
次に、CVD法などにより、図26〜図30に示すように、ビットコンタクトトレンチG4,G5の内部を埋設する膜厚でシリコン窒化膜を成膜し、続いてリセスエッチング(例えば、ホット燐酸を用いるウェットエッチング)により、ハードマスク膜50の上面が露出するまでシリコン窒化膜をリセスすることにより、ビットコンタクトトレンチG4,G5の内部にシリコン窒化膜からなる保護絶縁膜10を埋設する。この段階で、半導体基板2の表面近傍には、ハードマスク膜50、素子分離用絶縁膜3、キャップ絶縁膜8、及び保護絶縁膜10からなるシリコン窒化膜層が形成される。
次に、シリコン酸化膜を選択的にエッチングする。このエッチングは、例えばフッ酸(HF)含有溶液を用いて行うことが好適である。これにより、図31〜図33に示すように、上面に露出したシリコン窒化膜層はエッチングされず、素子分離用絶縁膜4のみがエッチングされ、結果としてビット線トレンチG6(第1の部分ビット線トレンチ)が形成される。このエッチングでは、ビット線トレンチG6の底面が基準面Sから深さH6(例えば75nm)の場所に位置する程度まで、シリコン酸化膜のリセスを行う。これにより、ビット線トレンチG6の底面は、ビットコンタクトトレンチG5の底面と同一の平面を構成することになる。また、ビット線トレンチG6は、一方の対辺がw方向に平行であり、他方の対辺がy方向に平行な平行四辺形となり、y方向の内側面には素子分離用絶縁膜3、ハードマスク膜50、並びに不純物拡散層5の第2及び第3の部分5b,5cが露出し、w方向の内側面にはキャップ絶縁膜8が露出することとなる。また、ビット線トレンチG6のy方向の幅は素子分離用絶縁膜4のy方向の幅L3に等しく、y方向の配置ピッチは素子分離用絶縁膜4のy方向の配置ピッチL4に等しくなる。
次に、プラズマCVD法を用いて、図35〜図37に示すように、全面に非晶質カーボン膜57を成膜する。プラズマCVD法による成膜はステップカバレージが悪いことから、非晶質カーボン膜57は、ビット線トレンチG6の内部に入り込まず、上部開口を塞ぐように形成される。その結果、ビット線トレンチG6は、非晶質カーボン膜57によって上部が閉塞された空洞となる。
次に、図38〜図40に示すように、シリコン酸化膜58とシリコン窒化膜59とからなるハードマスク膜を成膜する。そしてその上面にホトレジスト(図示せず)を成膜し、リソグラフィにより、ビット線トレンチG7(第2の部分ビット線トレンチ)をv方向に延長してなる平面形状を有する開口部を形成する。こうして形成される開口部は、v方向に延在しy方向に繰り返し配置される開口部となる。
次に、異方性ドライエッチング法により、シリコン酸化膜58及びシリコン窒化膜59にホトレジストの開口部を転写する。これにより、シリコン酸化膜58及びシリコン窒化膜59に、底面に非晶質カーボン膜57が露出するビット線トレンチG7が形成される。この後、ホトレジストは除去する。なお、ビット線トレンチG7は、幅及び配置ピッチがそれぞれビット線トレンチG6の幅L3及び配置ピッチL4に等しくなるように形成する。また、各ビット線トレンチG7のy方向の配置は、対応する活性領域kとその中央で交差するように決定する。
続いて、図41〜図43に示すように、ホトレジスト60を成膜し、リソグラフィにより、y方向に延在するトレンチG8を形成する。このトレンチG8のx方向の位置及び幅は、保護絶縁膜10を中心に幅L9aとする。幅L9aは、上述した交差配線部BLaのx方向の幅であり、具体的には例えば60nmである。トレンチG8の形成後に残ったホトレジスト60のx方向の幅は、上述した平行配線部BLbのx方向の幅L9bに等しい値となる。
トレンチG8を有するホトレジスト60を形成したことにより、シリコン酸化膜58及びシリコン窒化膜59に形成したビット線トレンチG7のうち、平面的に見て交差配線部BLaの形成領域と重なる部分のみが露出し、その他の部分はホトレジスト60によって覆われた状態となる。この状態で、ホトレジスト60、シリコン酸化膜58、及びシリコン窒化膜59をマスクとして非晶質カーボン膜57をエッチングすることにより、図44〜図46に示すように、ビット線トレンチG7の露出部分のみを非晶質カーボン膜57に転写する。非晶質カーボン膜57に転写されたビット線トレンチG7の底面には、キャップ絶縁膜8及び保護絶縁膜10が露出する。
続いて、さらにエッチングを進めることにより、図47〜図49に示すように、非晶質カーボン膜57に転写されたビット線トレンチG7をキャップ絶縁膜8及び保護絶縁膜10に転写する。なお、ホトレジスト60、シリコン酸化膜58、及びシリコン窒化膜59は、このエッチングによって実質的に消滅する。図47から理解されるように、非晶質カーボン膜57、キャップ絶縁膜8、及び保護絶縁膜10に転写されたビット線トレンチG7は、一方の対辺がv方向に平行であり、他方の対辺がy方向に平行な平行四辺形となる。また、ビット線トレンチG7の基準面Sからの深さは、ビットコンタクトトレンチG5と同じ深さH6とする。したがって、ビット線トレンチG7の底面には、不純物拡散層5の第1の部分5aと、その周囲に位置するキャップ絶縁膜8及び素子分離用絶縁膜4とが露出する。さらに、図49から理解されるように、ビット線トレンチG7は、x方向の両側面で、x方向に隣接するビット線トレンチG6と一体化される。その結果、x方向に並ぶ複数のビット線トレンチG6,G7により、全体としてx方向に延在するスネーク状のトレンチが構成される。
なお、上記の工程では、ビット線トレンチG7をキャップ絶縁膜8及び保護絶縁膜10に転写する際、ホトレジスト60を残した状態でエッチングを行ったが、ビット線トレンチG7を非晶質カーボン膜57に転写した後、ホトレジスト60を除去することとしてもよい。こうしても、非晶質カーボン膜57が素子分離用絶縁膜3やハードマスク膜50をエッチングから保護する役割を果たすので、ビット線トレンチG7が保護絶縁膜10を中心とする幅L9aの領域の外まで延長されてしまうことはない。
次に、残存している非晶質カーボン膜57を除去することにより、図50〜図53に示すように、ビット線トレンチG6を露出させる。露出したビット線トレンチG6の底面には、素子分離用絶縁膜4が露出する。
次に、CVD法又はALD法により、全面に、膜厚L10が例えば4nmとなるシリコン酸化膜を形成する。これにより、ビット線トレンチG6,G7の内表面はシリコン酸化膜で覆われた状態となる。続いて、シリコン酸化膜を異方性ドライエッチング法により全面エッチバックする。これにより、上記シリコン酸化膜のうちビット線トレンチG6,G7の底面に形成された部分が除去され、図54〜図57に示すように、ビット線トレンチG6,G7の内側面にサイドウォール状のシリコン酸化膜21が残存する。残存したシリコン酸化膜21は、上述したビット線スペーサSPa,SPbとなる。
シリコン酸化膜21は、上述した工程から理解されるように、ビット線トレンチG6,G7の内側面に対して自己整合で形成される。したがって、シリコン酸化膜21の位置ずれが発生することはない。また、ビット線トレンチG6,G7の内側面に残存するシリコン酸化膜21の水平方向の膜厚L10は、成膜時の膜厚で規定されるため、高精度に制御することができる。
続いて、スパッタ法によりコバルト膜を成膜する。この成膜は、ビット線トレンチG7の底面に露出している不純物拡散層5の上面におけるコバルト膜の膜厚が2nmとなるように制御する。そして、熱処理を施し、不純物拡散層5を構成するシリコンとコバルト膜とを反応させることにより、ビット線トレンチG7の底面に露出している不純物拡散層5の上部に、厚さ3nm〜4nmの金属シリサイド膜19を形成する。これにより、半導体ピラーP1の上部に、不純物拡散層5の第1の部分5a及び金属シリサイド膜19からなる拡散層D1が形成される。なお、コバルト膜は不純物拡散層5以外の各膜が露出している表面にも成膜されるが、図54から理解されるようにいずれも絶縁膜であるため、上記熱処理によってコバルト膜と反応することはなく、したがって金属シリサイド膜が形成されることもない。
次に、未反応で残存しているコバルト膜を硫酸含有溶液により除去した後、バリヤメタルとなる厚さ2nmの窒化チタン膜をCVD法又はALD法により成膜し、さらに、低抵抗配線となる厚さ10nmのタングステン膜をCVD法により成膜する。なお、ここで成膜する窒化チタン膜は金属シリサイド膜19の上面を含む全面に均一に形成され、窒化チタン膜の成膜後の段階でビット線トレンチG6,G7内にはy方向に8nmの幅を有する空間が残存する。この空間は、続いて成膜するタングステン膜によって完全に埋設される。その後、ビット線トレンチG6,G7の外に成膜された窒化チタン膜及びタングステン膜をドライエッチング法により除去し、さらにビット線トレンチG6,G7内に形成された窒化チタン膜及びタングステン膜をエッチバックすることにより、図58〜図61に示すように、ビット線トレンチG6,G7内にビット線BLを形成する。こうして形成されるビット線BLは、ビット線トレンチG7内に形成される交差配線部BLaと、ビット線トレンチG6内に形成される平行配線部BLbとによって構成される。
ビット線BLの高さは、図59に示すように、ビット線BLの上面が基準面Sから深さH7の場所(少なくともこの時点における不純物拡散層5の第2及び第3の部分5b,5cの上面より深い場所)に位置するように調節する。上述したように、深さH7は10nmから50nmの範囲の値とすればよく、40nmとすることがより好適である。ハードマスク膜50の高さH1が50nmであることから、深さH7が40nmであるとすると、ビット線BL形成後のビット線トレンチG6,G7の深さ(最上面からの深さ)はH1+H7=90nmとなる。
ビット線BLの幅L11は、最小加工寸法F(20nm)より小さい12nmとなる。本実施の形態においてこのような細いビット線BLを形成可能なのは、上記した形成方法から理解されるように、ビット線BLの形成にリソグラフィを用いていないためである。
次に、CVD法又はALD法によってビット線トレンチG6,G7を埋設するようにシリコン窒化膜を成膜し、ビット線トレンチG6,G7の外に成膜されたシリコン窒化膜をエッチバック法又はCMP法により除去する。これにより、図62〜図65に示すように、ビット線トレンチG6,G7の上部を埋めるキャップ絶縁膜22(第2のキャップ絶縁膜)が形成される。キャップ絶縁膜22を形成した後の上面は、図62〜図65に示すように、シリコン窒化膜のみ(具体的には、素子分離用絶縁膜3、キャップ絶縁膜8,22、保護絶縁膜10、及びハードマスク膜50)が露出した平面となる。
この後、図3などに示したように、活性領域kごとに2つずつのキャパシタCを形成する。なお、従来の半導体装置の製造方法では、シリンダホールG9を形成する前に、エッチングストッパーとなるシリコン窒化膜を表面に形成する必要があったが、本実施の形態では露出面がすべてシリコン窒化膜となっているので、ストッパーとしてのシリコン窒化膜の形成は不要である。
さて、図3を参照しながらキャパシタCの形成方法について具体的に説明すると、まず、CVD法によって全面にシリコン酸化膜を成膜することにより、シリンダ絶縁膜34を形成する。シリンダ絶縁膜34の膜厚H8は、例えば1500nmとする。続いて、リソグラフィと異方性ドライエッチング法によってシリンダ絶縁膜34をエッチングすることにより、半導体ピラーP2,P3ごとに、円筒状のシリンダホールG9を形成する。この段階で、シリンダホールG9の底面には、半導体ピラーP2,P3の上層に位置するハードマスク膜50と、その周辺のシリコン窒化膜とが露出する。続けて、異方性ドライエッチング法によってシリコン窒化膜をエッチングすることにより、シリンダホールG9をシリコン窒化膜内に延長する。この段階で、シリンダホールG9(貫通孔)の底面には、対応する半導体ピラーP2,P3の上部に形成された不純物拡散層5(図63に示した第2及び第3の部分)の上面が露出する。
次に、半導体ピラーP1の上部に金属シリサイド膜19を形成したときと同様の処理を行うことにより、半導体ピラーP2,P3それぞれの上部に金属シリサイド膜29を形成する。これにより、半導体ピラーP2,P3の上部にそれぞれ拡散層D2,D3が形成される。拡散層D2,D3は、不純物拡散層5及び金属シリサイド膜29によって構成される。
次に、CVD法又はALD法により、窒化チタン膜などの金属からなる下部電極30をシリンダホールG9の内表面に形成する。下部電極30は、対応するシリンダホールG9の底面にて、対応する拡散層D2,D3の上面に接続される。その後、CVD法又はALD法によって容量絶縁膜31及び上部電極32を順次形成する工程を経て、半導体装置1が完成する。
以上説明したように、本実施の形態による半導体装置の製造方法によれば、ビット線BLと隣接する導電層(具体的には拡散層D2,D3)との間を、シリコン酸化膜からなるビット線スペーサSPa,SPbによって絶縁することが可能になる。したがって、これらの間に発生する寄生容量を小さく抑え、それによって半導体装置1の高速動作を実現することが可能になる。
また、ビット線BLが拡散層D2,D3の上面より下層に位置しているために記憶素子コンタクトプラグを形成する必要がないので、トレンチゲート型の半導体装置のような配線抵抗の問題の発生が回避できる。
さらに、シリコン窒化膜層にビット線トレンチG6,G7を設け、その中にビット線スペーサSPa,SPb及びビット線BLを形成するという、従来のトレンチゲート型の半導体装置と同様の容易な処理により、ビット線BLを形成することが可能になる。したがって、縦型トランジスタ利用型の半導体装置に比べ、高い製造歩留まりを得ることが可能になる。
次に、本発明の第2の実施の形態による半導体装置1の構成について、図66を参照しながら説明する。なお、図66は、図3に示したA−A断面に対応する本実施の形態による半導体装置1の垂直断面図である。
本実施の形態による半導体装置1は、下部電極30と拡散層D2,D3の間に金属膜70を設ける点で第1の実施の形態による半導体装置1と異なり、その他の点では第1の実施の形態による半導体装置1と同様であるので、対応する構成には第1の実施の形態と同一の符号を付し、以下では相違点に着目して説明する。
本実施の形態による半導体装置1の製造方法では、図62〜図65に示した状態を得た後、シリンダ絶縁膜34を成膜する前に、シリコン窒化膜をエッチングすることにより、半導体ピラーP2,P3それぞれの上方にコンタクトホールG10(貫通孔)を形成する。コンタクトホールG10は、深さがH1(例えば50nm)であり、直径が20nmである円筒状の穴とする。コンタクトホールG10の配置は、底面に対応する半導体ピラーP2,P3が露出するように決定する。
次に、第1の実施の形態と同様にして、半導体ピラーP2,P3それぞれの上部に金属シリサイド膜29を形成する。これにより、半導体ピラーP2,P3の上部にそれぞれ拡散層D2,D3が形成される。
次に、CVD法により全面に、厚さ10nmの窒化チタン膜と厚さ20nmのタングステン膜を順次成膜することにより、これらの積層膜である金属膜70(コンタクトプラグ)を形成する。窒化チタン膜は、コンタクトホールG10内を埋設するとともに、コンタクトホールG10の外部にも形成される。一方、タングステン膜は、窒化チタン膜上に平坦な膜として形成される。
次に、リソグラフィと異方性ドライエッチング法によって金属膜70をパターニングすることにより、金属膜70のうちコンタクトホールG10の外に形成された部分を、シリンダーホールG9の直径より大きな直径を有する金属パッド70aに加工する。続いて、第1の実施の形態と同様にシリンダ絶縁膜34を成膜し、シリンダーホールG9を形成する。ただし、シリンダーホールG9を形成する際のシリンダ絶縁膜34のエッチングは、シリンダーホールG9の底面に金属パッド70aの上面が露出した時点で停止する。その後は、第1の実施の形態と同様にして下部電極30、容量絶縁膜31、及び上部電極32を順次形成することにより、本実施の形態による半導体装置1が完成する。
本実施の形態による半導体装置1及びその製造方法によれば、コンタクトホールG10に比べて直径の大きいシリンダーホールG9をシリコン窒化膜内(ハードマスク膜50及びその周囲に形成されるシリコン窒化膜の内部)に設ける必要がないので、第1の実施の形態に比べ、シリコン窒化膜のエッチング量を減らすことが可能になる。
次に、本発明の第3の実施の形態による半導体装置1の構成について、図67を参照しながら説明する。なお、図67は、図3に示したA−A断面に対応する本実施の形態による半導体装置1の垂直断面図である。
本実施の形態による半導体装置1は、拡散層D2,D3の上面を拡散層D1と同程度の深さに設ける点で第2の実施の形態による半導体装置1と異なり、その他の点では第2の実施の形態による半導体装置1と同様であるので、対応する構成には第2の実施の形態と同一の符号を付し、以下では相違点に着目して説明する。
本実施の形態による半導体装置1の製造方法では、第2の実施の形態と同様にコンタクトホールG10を形成した後、コンタクトホールG10の底面に露出する不純物拡散層5の上面を下方に向かってさらにリセスする。このときのリセス深さは、基準面Sから深さH6(例えば75nm)程度とする。さらに深く形成すると、不純物拡散層5と半導体基板2とで構成されるPN接合が破壊され、リーク電流が増大し、記憶保持特性が悪化するので好ましくない。このリセスは、アンモニア水やエチレンジアミン溶液などの高選択シリコンエッチ液を用いて実施することが好適であるが、塩素プラズマなどを用いる異方性ドライエッチング法によって実施してもよい。その後の工程は、第2の実施の形態と同様である。
本実施の形態による半導体装置1及びその製造方法によれば、不純物拡散層5を構成するシリコンの一部を金属膜70(コンタクトプラグ)によって置換するので、拡散層D2,D3とキャパシタC間の抵抗を低減することが可能となる。したがって、半導体装置1をさらに高速で動作させることが可能になる。
また、本実施の形態による半導体装置1では、拡散層D2,D3の上面がビット線BLの上面より低い場所に位置しているため、コンタクトホールG10内に埋め込まれる金属膜70が上述した記憶素子コンタクトプラグに相当しているが、ビット線スペーサSPa,SPbがシリコン窒化膜に比べて比誘電率の小さいシリコン酸化膜で構成されていることから、記憶素子コンタクトプラグとしての金属膜70を拡散層D2,D3の上面の中心に設けることができる。したがって、記憶素子コンタクトプラグの設置スペースに余裕がないことに起因してキャパシタCと拡散層D2,D3との間の配線抵抗が大きくなる、という問題の発生を回避できる。
次に、本発明の第4の実施の形態による半導体装置1の構成について、図68〜図70
を参照しながら説明する。図68〜図70は、図59に示した工程に続く製造工程における本実施の形態による半導体装置1の垂直断面図であり、それぞれ図3に示したA−A断面に対応している。
を参照しながら説明する。図68〜図70は、図59に示した工程に続く製造工程における本実施の形態による半導体装置1の垂直断面図であり、それぞれ図3に示したA−A断面に対応している。
本実施の形態による半導体装置1は、シリコン酸化膜21によって構成されるビット線スペーサSPa,SPbに代えてエアーギャップAGa,AGbを設けた点で第1の実施の形態による半導体装置1と異なり、その他の点では第1の実施の形態による半導体装置1と同様であるので、対応する構成には第1の実施の形態と同一の符号を付し、以下では相違点に着目して説明する。
本実施の形態による半導体装置1の製造方法では、図58〜図61に示した状態を得た後、図68に示すように、フッ酸含有溶液により、ビット線スペーサSPa,SPbを構成するシリコン酸化膜21を選択的に除去する。これにより、ビット線スペーサSPa,SPbがあった位置に、それぞれスペーサスリットSa,Sbが形成される。スペーサスリットSa,Sbそれぞれのy方向の幅は図58に示した幅L10(例えば4nm)であり、高さ(スペーサスリットSa,Sbの下端から上端までの距離)はH6−H7に等しい値(例えば75nm−40nm=35nm)となる。
次に、ステップカバレージのよくないプラズマCVD法を用い、図69に示すように、例えば厚さ4nmのシリコン窒化膜からなる保護絶縁膜80を成膜する。こうして成膜した保護絶縁膜80はスペーサスリットSa,Sb内にほとんど入り込まないので、スペーサスリットSa,Sbの内部にそれぞれエアーギャップAGa,AGbが形成される。保護絶縁膜80は、ビット線BLの上面、ビット線BLより上側に位置するビット線トレンチG6,G7の内側面、及びハードマスク膜50などの上面に形成される。
続いて、ステップカバレージのよいCVD法又はALD法によってシリコン窒化膜を成膜することにより、ビット線トレンチG6,G7を埋設する保護絶縁膜81を形成する。保護絶縁膜81は、ハードマスク膜50などの上面に形成された保護絶縁膜80の上面にも形成される。その後、図62〜図65を参照して説明した工程と同様にして、ビット線トレンチG6,G7の外に成膜されたシリコン窒化膜をエッチバック法又はCMP法により除去する。その後の工程は、第1の実施の形態と同様である。
エアーギャップは、シリコン酸化膜よりもさらに小さい比誘電率を呈する(約1)。しだかって、ビット線スペーサSPa,SPbに代えてエアーギャップAGa,AGbを設けることにより、ビット線BLの寄生容量をさらに低減することが可能となる。これにより、キャパシタCに保持される記憶電荷の検出感度を向上させるとともに、半導体装置1をさらに高速動作させることが可能になる。
次に、本発明の第5の実施の形態による半導体装置1の構成について、図71を参照しながら説明する。なお、図71(a)は、本実施の形態による半導体装置1の平面構造を示す図であり、図71(b)は図71(a)のA−A線に対応する半導体装置1の断面図である。
本実施の形態による半導体装置1は、1つの活性領域kに設置されるメモリセルが1つだけである点、ビット線BLが直線状に形成される点、及び、素子分離用絶縁膜4(シリコン酸化膜)に代えて素子分離用絶縁膜3(シリコン窒化膜)を用いる点で、第1の実施の形態による半導体装置1と相違する。その他の点では第1の実施の形態による半導体装置1と同様であるので、対応する構成には第1の実施の形態と同一の符号を付し、以下では相違点に着目して説明する。
本実施の形態における各活性領域kの形状は、第1の実施の形態と同様、一方の対辺がw方向に平行であり、他方の対辺がy方向に平行な平行四辺形である。なお、本実施の形態においては、w方向はx方向に対して約45°傾斜した方向となる。各活性領域kは、x方向、y方向、及びw方向のそれぞれに複数列をなすように配置される。また、各活性領域kは、シリコン窒化膜である素子分離用絶縁膜3によって全周を囲まれており、この素子分離用絶縁膜3によって隣接する他の活性領域kと分離されている。
ワード線WL(図示したワード線WL1,WL2を含む)は、y方向に並ぶ複数の活性領域kのそれぞれを通過するように配置される。1つの活性領域kを通過するワード線WLの本数は、第1の実施の形態とは異なり、1本だけである。各ワード線WLは、対応する複数の活性領域kそれぞれのx方向の中央を通過するように配置される。
各活性領域kは、対応するワード線WLにより、それぞれ半導体ピラーP1,P2を構成する2つの領域に分割される。半導体ピラーP1の上部には、対応するビット線BLに接続される拡散層D1が形成される。ビット線BLは、x方向に並ぶ複数の活性領域kそれぞれと交差しつつx方向に直線の形状で延在するように形成されており、対応する各活性領域kの拡散層D1と接続される。一方、半導体ピラーP2の上部には、対応するキャパシタCの下部電極30に接続される拡散層D2が形成される。
ここで、本実施の形態ではビット線BLが直線であることから、ビット線トレンチの形成には、第1の実施の形態のような複雑な工程ではなく、より簡易な方法を用いることが好適である。具体的に説明すると、第1の実施の形態と同様にしてワード線WLの上面を覆うキャップ絶縁膜8を形成した後、シリコン窒化膜と半導体基板2を等速でエッチングすることにより、x方向に延在するビット線トレンチを形成すればよい。こうすることで、ウエットエッチングを用いずに、広く利用されている方法でビット線トレンチを形成することが可能になる。また、こうしてビット線トレンチを形成しても、ビット線トレンチがシリコン窒化膜層に形成されるという点は第1の実施の形態と変わらないので、第1の実施の形態と同様、拡散層D2とビット線BLの間を、シリコン窒化膜より比誘電率の小さいシリコン酸化膜によって構成されたビット線スペーサSPa,SPbによって絶縁することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態による半導体装置1によれば、第1の実施の形態と同様、シリコン酸化膜であるビット線スペーサSPa,SPbによって拡散層D2とビット線BLの間を絶縁することができるので、ビット線と拡散層D2の間の寄生容量を小さく抑え、高速動作を実現することが可能になる。
また、第1の実施の形態と同様、ビット線BLが拡散層D2の上面より深い位置に埋め込まれることから、上述した記憶素子コンタクトプラグを設ける必要がない。したがって、拡散層D2の上面の中心に記憶素子コンタクトプラグを配置できないという問題は発生しないので、キャパシタCと拡散層D2との間の配線抵抗が大きくなるという問題も発生しない。
さらに、下部電極30の配置がビット線BLによって阻害されない点も第1の実施の形態と同様であるので、下部電極30を最密充填で配置することによってキャパシタCの表面積を拡大し、それによって容量増加を実現することが可能になる。また、下部電極30を複数の活性領域kに跨るように配置した場合、その複数の活性領域kが下部電極30を介してショートするという問題が発生するが、本実施の形態によれば、そのような配置を回避しつつ、下部電極30を最密充填で配置することが可能になる。
次に、本発明の第6の実施の形態による半導体装置1の構成について、図72を参照しながら説明する。なお、図72(a)は、本実施の形態による半導体装置1の平面構造を示す図であり、図72(b)は図72(a)のA−A線に対応する半導体装置1の断面図である。
本実施の形態による半導体装置1は、各活性領域kのx方向の位置がx方向の列ごとに異なっている点、ワード線WLが等間隔で配置される点、ビット線BLが直線状に形成される点、及び、素子分離用絶縁膜4(シリコン酸化膜)に代えて素子分離用絶縁膜3(シリコン窒化膜)を用いる点で、第1の実施の形態による半導体装置1と相違する。その他の点では第1の実施の形態による半導体装置1と同様であるので、対応する構成には第1の実施の形態と同一の符号を付し、以下では相違点に着目して説明する。
本実施の形態における各活性領域kの形状は、第1の実施の形態と同様、一方の対辺がw方向に平行であり、他方の対辺がy方向に平行な平行四辺形である。なお、本実施の形態におけるw方向は、第5の実施の形態と同様、x方向に対して約45°傾斜した方向である。各活性領域kは、x方向及びw方向のそれぞれに複数列をなすように配置される。また、各活性領域kは、第5の実施の形態と同様、シリコン窒化膜である素子分離用絶縁膜3によって全周を囲まれており、この素子分離用絶縁膜3によって隣接する他の活性領域kと分離されている。
ワード線WL(図示したワード線WL1〜WL4を含む)は、第1の実施の形態とは異なり、x方向に等間隔で配置される。活性領域kのx方向の列に着目すると、2本のワード線WLに対して1つの活性領域kが配置される。そして、この2本のワード線WLはともに、対応する活性領域kを通過している。その結果、各活性領域kの拡散層D2は、それぞれとx方向に隣接する他の活性領域kの拡散層D3とy方向に見て同じ位置に配置されている。一方、活性領域kのw方向の列に着目すると、3本のワード線WLに対して1つの活性領域kが配置される。そして、そのうち2本のワード線WLのみが対応する活性領域kを通過しており、他の1本は活性領域k間の素子分離用絶縁膜3上に配置される。
このような配置の結果、本実施の形態による活性領域kはy方向には整列しておらず、ワード線WL1本分のピッチに相当する長さだけ、ずれて配置されている。具体的な例を挙げると、図72(a)に示した活性領域k1〜k3はy方向に並んでいるが、それぞれのx方向の中心はy方向に整列していない。したがって、本実施の形態による活性領域kの配置は、w方向に延在する帯状活性領域をy方向に延在する直線状の素子分離領域で分断することによって得られるものとはなっていない。
各活性領域kは、対応する2本のワード線WLにより、第1の実施の形態と同様、それぞれ半導体ピラーP1〜P3を構成する3つの領域に分割される。中央に位置する半導体ピラーP1の上部には、対応するビット線BLに接続される拡散層D1が形成される。ビット線BLは、x方向に並ぶ複数の活性領域kそれぞれと交差しつつx方向に直線の形状で延在するように形成されており、対応する各活性領域kの拡散層D1と接続される。一方、半導体ピラーP2の上部には、対応するキャパシタCの下部電極30に接続される拡散層D2が形成される。同様に、半導体ピラーP3の上部には、対応するキャパシタCの下部電極30に接続される拡散層D3が形成される。
本実施の形態においても、ビット線トレンチの形成には、第5の実施の形態と同様、キャップ絶縁膜8の形成後にシリコン窒化膜と半導体基板2を等速でエッチングする方法を用いることが好適である。こうすることで、ウエットエッチングを用いずに、広く利用されている方法でビット線トレンチを形成することが可能になる。また、第1の実施の形態と同様、拡散層D2,D3とビット線BLの間を、シリコン窒化膜より比誘電率の小さいシリコン酸化膜によって構成されたビット線スペーサSPa,SPbによって絶縁することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態による半導体装置1によれば、第1の実施の形態と同様、シリコン酸化膜であるビット線スペーサSPa,SPbによって拡散層D2,D3とビット線BLの間を絶縁することができるので、ビット線と拡散層D2,D3の間の寄生容量を小さく抑え、高速動作を実現することが可能になる。
また、第1の実施の形態と同様、ビット線BLが拡散層D2,D3の上面より深い位置に埋め込まれることから、上述した記憶素子コンタクトプラグを設ける必要がない。したがって、拡散層D2,D3の上面の中心に記憶素子コンタクトプラグを配置できないという問題は発生しないので、キャパシタCと拡散層D2,D3との間の配線抵抗が大きくなるという問題も発生しない。
さらに、下部電極30の配置がビット線BLによって阻害されない点も第1の実施の形態と同様であるので、下部電極30を最密充填で配置することによってキャパシタCの表面積を拡大し、それによって容量増加を実現することが可能になる。なお、最密充填での下部電極30の配置は、w方向をx方向に対して約45°傾斜した方向とすることによって実現される。また、第5の実施の形態と同様、下部電極30が複数の活性領域kに跨って配置されることを回避しながら、下部電極30を最密充填で配置することが可能になる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記第1の実施の形態ではビット線スペーサSPa,SPbとしてシリコン酸化膜21を用いる例を説明したが、シリコン酸化膜と同等以下の比誘電率を有する材料であれば、他の材料を用いてビット線スペーサSPa,SPbを構成することも可能である。
また、拡散層D1の上部を構成する金属シリサイド膜19、拡散層D2,D3の上部を構成する金属シリサイド膜29は、上述したコバルトに代え、チタンなどの他の金属を用いて構成することも可能である。
また、上記各実施の形態では、下部電極30をシリンダホールG9の内表面のみに形成する、いわゆるコンケーブタイプのキャパシタCを用いる例を取り上げて説明したが、本発明は、他のタイプ、例えばクラウンタイプのキャパシタCを用いる半導体装置にも好適に適用可能である。
また、第2の実施の形態で示した下部電極30と拡散層D2,D3の間に金属膜70を設ける構成、第3の実施の形態で示した拡散層D2,D3の上面を拡散層D1と同程度の深さに設ける構成、第4の実施の形態で示したビット線スペーサSPa,SPbに代えてエアーギャップAGa,AGbを設ける構成はいずれも、第5及び第6の実施の形態にも適用可能である。
1 半導体装置
2 半導体基板
3,4 素子分離用絶縁膜
5 不純物拡散層
5a〜5c 不純物拡散層5の第1〜第3の部分
6 ゲート絶縁膜
7 導電膜
8,22 キャップ絶縁膜
10,80,81 保護絶縁膜
19,29 金属シリサイド膜
21,53,54,58 シリコン酸化膜
30 下部電極
31 容量絶縁膜
32 上部電極
34 シリンダ絶縁膜
50,51 ハードマスク膜
52,59 シリコン窒化膜
55,57 非晶質カーボン膜
60 ホトレジスト
70 金属膜
70a 金属パッド
AGa,AGb エアーギャップ
BL ビット線
BLa 交差配線部
BLb 平行配線部
C,C1,C2 キャパシタ
D1〜D3 拡散層
G1,G2 素子分離用トレンチ
G3 ワード線トレンチ
G4,G5 ビットコンタクトトレンチ
G6 ビット線トレンチ
G6,G7 ビット線トレンチ
G8 トレンチ
G9 シリンダホール
G10 コンタクトホール
k,k1〜k3 活性領域
P1〜P3 半導体ピラー
S 基準面
SPa,SPb ビット線スペーサ
Sa,Sb スペーサスリット
Tr1,Tr2 トランジスタ
WL,WL1〜WL4 ワード線
2 半導体基板
3,4 素子分離用絶縁膜
5 不純物拡散層
5a〜5c 不純物拡散層5の第1〜第3の部分
6 ゲート絶縁膜
7 導電膜
8,22 キャップ絶縁膜
10,80,81 保護絶縁膜
19,29 金属シリサイド膜
21,53,54,58 シリコン酸化膜
30 下部電極
31 容量絶縁膜
32 上部電極
34 シリンダ絶縁膜
50,51 ハードマスク膜
52,59 シリコン窒化膜
55,57 非晶質カーボン膜
60 ホトレジスト
70 金属膜
70a 金属パッド
AGa,AGb エアーギャップ
BL ビット線
BLa 交差配線部
BLb 平行配線部
C,C1,C2 キャパシタ
D1〜D3 拡散層
G1,G2 素子分離用トレンチ
G3 ワード線トレンチ
G4,G5 ビットコンタクトトレンチ
G6 ビット線トレンチ
G6,G7 ビット線トレンチ
G8 トレンチ
G9 シリンダホール
G10 コンタクトホール
k,k1〜k3 活性領域
P1〜P3 半導体ピラー
S 基準面
SPa,SPb ビット線スペーサ
Sa,Sb スペーサスリット
Tr1,Tr2 トランジスタ
WL,WL1〜WL4 ワード線
Claims (23)
- 半導体基板と、
前記半導体基板の内部に配置される第1のワード線と、
前記第1のワード線を制御電極とする第1のトランジスタと、
前記半導体基板の表面近傍に設けられるシリコン窒化膜層と、
下面が前記第1のワード線の上方に位置するように前記シリコン窒化膜層に形成されたビット線トレンチ内に配置され、下面で前記第1のトランジスタの一方の被制御電極に接続されるビット線と、
前記シリコン窒化膜層内を垂直方向に延在するように配置される第1の導電層と、
前記ビット線の上方に配置され、前記第1の導電層と接続されることにより前記第1のトランジスタの他方の被制御電極と接続される第1の記憶素子と
を備えることを特徴とする半導体装置。 - 前記ビット線トレンチの内側面と前記ビット線の側面の間に配置されたビット線スペーサをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 前記ビット線スペーサはシリコン酸化膜によって構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。 - 前記ビット線スペーサはエアーギャップによって構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。 - 前記第1の導電層の少なくとも一部は、前記第1のトランジスタの前記他方の被制御電極を構成する第2の拡散層によって構成される
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記第2の拡散層の上面は、前記ビット線の上面の上方に位置する
ことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。 - 前記第1の記憶素子は、下部電極を有するキャパシタであり、
前記下部電極は、前記第2の拡散層と接するように配置される
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の半導体装置。 - 前記第1の導電層の少なくとも一部は、前記第2の拡散層と前記第1の記憶素子とを接続するコンタクトプラグによって構成される
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の半導体装置。 - 前記第1のワード線と同じ深さでかつ前記第1のワード線と平行に前記半導体基板の内部に配置される第2のワード線と、
前記第2のワード線を制御電極とする第2のトランジスタと、
前記絶縁層を垂直方向に貫通する第2の導電層と、
前記ビット線の上方に配置され、前記第2の導電層と接続されることにより前記第2のトランジスタの他方の被制御電極と接続される第2の記憶素子とをさらに備え、
前記第1のトランジスタの前記他方の被制御電極と前記第2のトランジスタの前記他方の被制御電極とは共通の第1の拡散層によって構成され、
前記ビット線の下面は、前記第1の拡散層に接続される
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の半導体装置。 - それぞれ前記第1及び第2のワード線の上面を覆う第1及び第2の部分を含むキャップ絶縁膜と、
前記第1及び第2のワード線と平行に延在する第1の素子分離用絶縁膜と、
前記第1及び第2のワード線と交差する方向に延在する第2の素子分離用絶縁膜と、
前記第2の素子分離用絶縁膜のうち前記第1及び第2のワード線の間に位置する部分の上面を覆う保護絶縁膜とをさらに備え、
前記キャップ絶縁膜、前記第1の素子分離用絶縁膜、及び前記保護絶縁膜はそれぞれシリコン窒化膜によって構成され、
前記シリコン窒化膜層は、前記キャップ絶縁膜、前記第1の素子分離用絶縁膜、及び前記保護絶縁膜を含んで構成される
ことを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。 - 前記第2の素子分離用絶縁膜はシリコン酸化膜によって構成される
ことを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。 - 前記第1のワード線を含み、それぞれ第1の方向に延在する複数のワード線と、
前記第1の方向、前記第1の方向に直交する第3の方向、及び、該第3の方向に対して傾斜する第2の方向のそれぞれに複数列をなすように配置される複数の活性領域とをさらに備え、
前記複数のワード線は、1つの前記活性領域を2本の前記ワード線が通過するように配置され、
前記ビット線は、前記第1のワード線に対応する前記活性領域と交差しつつ前記第3の方向に対して前記第2の方向とは逆方向に傾斜する第4の方向に延在する交差配線部、及び、該交差配線部の前記第4の方向の一端に接続されかつ前記第2の方向に延在する平行配線部を有する
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記第1のワード線を含み、それぞれ第1の方向に延在する複数のワード線と、
前記第1の方向、前記第1の方向に直交する第3の方向、及び、該第3の方向に対して傾斜する第2の方向のそれぞれに複数列をなすように配置される複数の活性領域とをさらに備え、
前記複数のワード線は、1つの前記活性領域を1本の前記ワード線が通過するように配置され、
前記ビット線は、前記第1のワード線に対応する前記活性領域と交差しつつ前記第3の方向に直線の形状で延在するように形成される
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記第1のワード線を含み、それぞれ第1の方向に延在する複数のワード線と、
前記第1の方向に直交する第3の方向、及び、該第3の方向に対して傾斜する第2の方向のそれぞれに複数列をなすように配置される複数の活性領域とをさらに備え、
前記複数のワード線は、前記第2の方向に等間隔で配置され、
前記複数の活性領域は、前記第3の方向に見て2本の前記ワード線に対して1つの前記活性領域が対応するように配置されるとともに、前記第2の方向に見て3本の前記ワード線に対して1つの前記活性領域が対応するように配置され、かつ、1つの前記活性領域を2本の前記ワード線が通過するように配置され、
前記ビット線は、前記第1のワード線に対応する前記活性領域と交差しつつ前記第3の方向に直線の形状で延在するように形成される
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 半導体基板の表面に、第1の方向に延在する開口部を有するマスク膜を形成する工程と、
前記マスク膜をマスクとして前記半導体基板をエッチングすることにより、前記第1の方向に延在する第1の素子分離用トレンチを形成する工程と、
前記第1の素子分離用トレンチ内に第1の素子分離用絶縁膜を埋め込む工程と、
前記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2の素子分離用トレンチを形成する工程と、
前記第2の素子分離用トレンチ内に第2の素子分離用絶縁膜を埋め込む工程と、
前記半導体基板の表面に不純物を注入することにより、前記第1及び第2の素子分離用絶縁膜によって区画される活性領域内に不純物拡散層を形成する工程と、
前記活性領域を通過するように前記第1の方向に延在するワード線トレンチを形成することにより、前記不純物拡散層を第1及び第2の部分を含む複数の部分に分割する工程と、
前記ワード線トレンチの内部に、ワード線と、該ワード線の上面を覆う第1のキャップ絶縁膜とを埋め込む工程と、
前記マスク膜に前記第1の部分を露出させるように前記第1の方向に延在するビットコンタクトトレンチを設け、さらに該ビットコンタクトトレンチを通じて前記第1の部分の一部をエッチングすることにより、前記ビットコンタクトトレンチを前記半導体基板内に延長する工程と、
前記ビットコンタクトトレンチ内に保護絶縁膜を埋め込む工程と、
表面に露出する前記第2の素子分離用絶縁膜をエッチングすることにより、側面に前記第2の部分が露出する第1の部分ビット線トレンチを形成する工程と、
前記第1及び第2のキャップ絶縁膜をエッチングすることにより、底面に前記第1の部分が露出し、側面で前記第1の部分ビット線トレンチと一体化する第2の部分ビット線トレンチを形成する工程と、
前記第1及び第2の部分ビット線トレンチからなるビット線トレンチの内部に、上面が前記第2の部分の上面より深い場所に位置するビット線と、該ビット線の上面を覆う第2のキャップ絶縁膜とを埋め込む工程と、
少なくとも前記マスク膜を貫通する貫通孔の底面で前記第2の部分と電気的に接するように記憶素子を形成する工程と
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記ビット線を埋め込む前に、前記ビット線トレンチの内壁にサイドウォール状のシリコン酸化膜を形成する工程
をさらに備えることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記サイドウォール状のシリコン酸化膜を除去することにより、前記ビット線トレンチの内側面と前記ビット線の側面の間にスペーサスリットを形成する工程をさらに備え、
前記第2のキャップ絶縁膜を形成する工程は、前記スペーサスリットがエアーギャップとなるようにシリコン窒化膜を形成する工程を含む
ことを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記マスク膜、前記第1の素子分離用絶縁膜、前記第1及び第2のキャップ絶縁膜、並びに前記保護絶縁膜はそれぞれシリコン窒化膜によって構成され、前記第2の素子分離用絶縁膜はシリコン酸化膜によって構成される
ことを特徴とする請求項15乃至17のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第2の部分ビット線トレンチは、前記第1及び第2の方向のそれぞれと交差する第3の方向に延在する
ことを特徴とする請求項15乃至18のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記記憶素子を形成する工程は、
前記マスク膜の上面を覆うようにシリンダ絶縁膜を形成する工程と、
前記シリンダ絶縁膜及び前記マスク膜を貫通するシリンダホールを形成する工程と、
前記シリンダホールの内表面を覆うように前記記憶素子の下部電極を形成する工程とを含み、
前記貫通孔は前記シリンダホールによって構成される
ことを特徴とする請求項15乃至19のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記貫通孔を形成する工程は、
前記マスク膜を貫通し、底面に前記第2の部分が露出するコンタクトホールを形成する工程と、
前記コンタクトホール内を埋設するとともに、前記コンタクトホールの外部にも形成される導電膜を形成する工程と、
前記導電膜のうち前記コンタクトホールの外部に形成された部分をパターニングすることにより金属パッドを形成する工程と、
前記金属パッドの上面を覆うようにシリンダ絶縁膜を形成する工程と、
前記シリンダ絶縁膜を貫通し、底面に前記金属パッドが露出するシリンダホールを形成する工程と、
前記シリンダホールの内表面を覆うように前記記憶素子の下部電極を形成する工程とを含み、
前記貫通孔は前記コンタクトホールによって構成される
ことを特徴とする請求項15乃至19のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記コンタクトホールを形成する工程では、前記マスク膜とともに前記第2の部分の上部もエッチングされる
ことを特徴とする請求項21に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記コンタクトホールを形成した後の第2の部分の上面は、前記ビット線の上面より深い場所に位置する
ことを特徴とする請求項22に記載の半導体装置の製造方法。
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