JP2016065312A - 水素用鋼構造物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水素ガスに接触する鋼材の表面に、アルミニウムめっき等により形成した、厚み0.10μm以上、好ましくは、厚み50.00μm以下のアルミニウム膜を有することを特徴とする、高圧水素ガス中の耐水素透過特性に優れた水素用鋼構造物であり、鋼材の表面にアルミニウム膜を形成することで、水素透過開始時間を遅くし、水素透過量を少なくする。
【選択図】なし
Description
以下、このような観点から、好ましい鋼組織および鋼組成について説明する。
水素用鋼構造物の好ましい鋼組織の一つは、ベイナイトの面積率が10〜95%であり、残部が実質的にフェライトからなる鋼組織である。この水素用鋼構造物の鋼組織は、軟質なフェライトと硬質なベイナイトが分散している鋼組織である。このような鋼組織を有する水素用鋼構造物では、分散して存在する軟質なフェライトと硬質なベイナイトの界面近傍で疲労き裂が停滞し、迂回、分岐する効果のため、疲労き裂の進展速度が低下し、優れた耐水素脆化特性を有する。なお、ここで言う軟質なフェライトとは、ポリゴナルフェライトを意味し、硬さが概ねHV10で70〜150の組織とする。また、硬質なベイナイトとは、上部ベイナイト(BI、BII、BIII型)または下部ベイナイトいずれでも良く、硬さが概ねHV10で150〜300の組織を意味する。また、HV10とは、JIS Z 2244:2009記載のビッカース硬さ試験の試験方法に従って、試験力98Nで求められるビッカース硬さのことである。
Cは、適度な焼入れ性を確保するために含有するが、0.05%未満ではその効果が不十分である。このため、C含有量は0.05%以上とする。好ましくは、C含有量は0.08%以上である。なお、特に上記したベイナイトの面積率を確保しやすくするためには、C含有量は0.10%以上とすることが好ましい。一方、C含有量は、0.20%を超えると母材および溶接熱影響部の靭性が劣化するとともに、溶接性が著しく劣化する。このため、C含有量は0.20%以下とする。好ましくは、C含有量は0.17%以下である。なお、特に上記したベイナイトの面積率を確保しやすくするためには、C含有量は0.15%以下とすることが好ましい。従って、C含有量を0.05〜0.20%に限定する。
Siは、製鋼段階の脱酸材および焼入れ性を確保する元素として含有するが、0.05%未満ではその効果が不十分である。このため、Si含有量は0.05%以上とする。好ましくは、Si含有量は0.08%以上である。なお、特に上記したベイナイトの面積率を確保しやすくするためには、Si含有量は0.10%以上とすることが好ましい。一方、Si含有量は、0.50%を超えると粒界が脆化し、低温靭性を劣化させる。このため、Si含有量は0.50%以下とする。好ましくは、Si含有量は0.45%以下である。なお、特に上記したベイナイトの面積率を確保しやすくするためには、Si含有量は0.40%以下とすることが好ましい。従って、Si含有量を0.05〜0.50%に限定する。
Mnは、焼入れ性を確保する元素として含有するが、0.5%未満ではその効果が不十分である。このため、Mn含有量は0.5%以上とする。好ましくは、Mn含有量は0.8%以上である。なお、特に上記したベイナイトの面積率を確保しやすくするためには、Mn含有量は1.0%以上とすることが好ましい。一方、Mnは、2.0%を超えて含有すると、粒界強度が低下し、低温靭性が劣化する。このため、Mn含有量は2.0%以下とする。好ましくは、Mn含有量は1.8%以下である。なお、特に上記したベイナイトの面積率を確保しやすくするためには、Mn含有量は1.5%以下とすることが好ましい。したがって、Mn含有量を0.5〜2.0%に限定する。
Alは、脱酸材として添加されると同時に、Al系窒化物の微細析出物として加熱時にオーステナイト粒をピンニングし、粒の粗大化を抑制する効果があるが、0.01%未満の場合にはその効果が十分でない。このため、Al含有量は0.01%以上とする。好ましくは、Al含有量は0.02%以上である。一方、Alは、0.10%を超えて含有すると、鋼板の表面疵が発生し易くなる。このため、Al含有量は0.10%以下とする。好ましくは、Al含有量は0.08%以下である。従って、Al含有量を0.01〜0.10%に限定する。
Nは、Nb、TiおよびAlなどと窒化物を形成することによって微細析出物を形成し、加熱時にオーステナイト粒をピンニングすることによって、粒の粗大化を抑制し、低温靭性を向上させる効果を有するために添加する。0.0005%未満の含有では組織の微細化効果が充分にもたらされない。このため、N含有量は0.0005%以上とする。好ましくは、N含有量は0.002%以上である。一方、0.008%を超える含有は固溶N量が増加するために母材および溶接熱影響部の靭性を損なう。このため、N含有量は0.008%以下とする。好ましくは、N含有量は0.006%以下である。従って、N含有量を0.0005〜0.008%に限定する。
不純物元素であるPは、結晶粒界に偏析しやすく、0.05%を超えると隣接結晶粒の接合強度を低下させ、低温靭性を劣化させる。従って、P含有量を0.05%以下に限定する。好ましくは、P含有量は0.03%以下である。
不純物元素であるSは、結晶粒界に偏析しやすく、また、非金属介在物であるMnSを生成しやすい。0.01%を超えると隣接結晶粒の接合強度が低下し、介在物の量が多くなり、低温靭性を劣化させる。従って、S含有量を0.01%以下に限定する。好ましくは、S含有量は0.005%以下である。
Oは、Alなどと酸化物を形成することによって、材料の成形性に影響を及ぼす。0.01%を超える含有は介在物が増加し、成形性を損なう。従って、O含有量を0.01%以下に限定する。好ましくは、O含有量は0.006%以下である。
水素用鋼構造物の好ましい鋼組織の一つは、マルテンサイトの面積率が10〜95%であり、残部が実質的にフェライトからなる鋼組織である。この水素用鋼構造物の鋼組織は、軟質なフェライトと硬質なマルテンサイトが分散している鋼組織である。このような鋼組織を有する水素用鋼構造物では、分散して存在する軟質なフェライトと硬質なマルテンサイトの界面近傍で疲労き裂が停滞し、迂回、分岐する効果のため、疲労き裂の進展速度が低下し、優れた耐水素脆化特性を有する。なお、ここで言う軟質なフェライトとは、ポリゴナルフェライトを意味し、硬さが概ねHV10で70〜150の組織とする。また、硬質なマルテンサイトとは、セメンタイトを含んでいても含んでいなくても良く、硬さが概ねHV10で200〜600の組織を意味する。
Cは、適度な焼入れ性を確保するために含有するが、0.05%未満ではその効果が不十分である。このため、C含有量は0.05%以上とする。好ましくは、C含有量は0.08%以上である。なお、特に上記したマルテンサイトの面積率を確保しやすくするためには、C含有量を0.10%以上とすることが好ましい。一方、C含有量が0.35%を超えると母材および溶接熱影響部の靭性が劣化するとともに、溶接性が著しく劣化する。このため、C含有量は0.35%以下とする。好ましくは、C含有量は0.27%以下である。なお、特に上記したマルテンサイトの面積率を確保しやすくするためには、C含有量を0.25%以下とすることが好ましい。従って、C含有量を0.05〜0.35%に限定する。
Siは、製鋼段階の脱酸材および焼入れ性を確保する元素として含有するが、0.05%未満ではその効果が不十分である。このため、Si含有量は0.05%以上とする。好ましくは、Si含有量は0.08%以上である。なお、特に上記したマルテンサイトの面積率を確保しやすくするためには、Si含有量を0.10%以上とすることが好ましい。一方、Si含有量が0.50%を超えると粒界が脆化し、低温靭性を劣化させる。このため、Si含有量は0.50%以下とする。好ましくは、Si含有量は0.45%以下である。なお、特に上記したマルテンサイトの面積率を確保しやすくするためには、Si含有量を0.40%以下とすることが好ましい。従って、Si含有量を0.05〜0.50%に限定する。
Mnは、焼入れ性を確保する元素として含有するが、0.5%未満ではその効果が不十分である。このため、Mn含有量は0.5%以上とする。好ましくは、Mn含有量は0.8%以上である。なお、特に上記したマルテンサイトの面積率を確保しやすくするためには、Mn含有量は1.0%以上とすることが好ましい。一方、Mnは、2.0%を超えて含有すると、粒界強度が低下し、低温靭性が劣化する。このため、Mn含有量は2.0%以下とする。好ましくは、Mn含有量は1.8%以下である。なお、特に上記したマルテンサイトの面積率を確保しやすくするためには、Mn含有量は1.5%以下とすることが好ましい。したがって、Mn含有量を0.5〜2.0%に限定する。
Alは、脱酸材として添加されると同時に、Al系窒化物の微細析出物として加熱時にオーステナイト粒をピンニングし、粒の粗大化を抑制する効果があるが、0.01%未満の場合にはその効果が十分でない。このため、Al含量は0.01%以上とする。好ましくは、Al含有量は0.02%以上である。一方、Alは、0.10%を超えて含有すると、鋼板の表面疵が発生し易くなる。このため、Al含有量は0.10%以下とする。好ましくは、Al含有量は0.08%以下である。従って、Al含有量を0.01〜0.10%に限定する。
Nは、Nb、Ti、Alなどと窒化物を形成することによって微細析出物を形成し、加熱時にオーステナイト粒をピンニングすることによって、粒の粗大化を抑制し、低温靭性を向上させる効果を有するために添加する。0.0005%未満の含有では組織の微細化効果が充分にもたらされない。このため、N含有量は0.0005%以上とする。好ましくは、N含有量は0.002%以上である。一方、0.008%を超える含有は固溶N量が増加するために母材および溶接熱影響部の靭性を損なう。このため、N含有量は0.008%以下とする。好ましくは、N含有量は0.006%以下である。従って、N含有量を0.0005〜0.008%に限定する。
不純物元素であるPは、結晶粒界に偏析しやすく、0.05%を超えると隣接結晶粒の接合強度を低下させ、低温靭性を劣化させる。従って、P含有量を0.05%以下に限定する。好ましくは、P含有量は0.03%以下である。
不純物元素であるSは、結晶粒界に偏析しやすく、また、非金属介在物であるMnSを生成しやすい。0.01%を超えると隣接結晶粒の接合強度が低下し、介在物の量が多くなり、低温靭性を劣化させる。従って、S含有量を0.01%以下に限定する。好ましくは、S含有量は0.005%以下である。
Oは、Alなどと酸化物を形成することによって、材料の成形性に影響を及ぼす。0.01%を超える含有は介在物が増加し、成形性を損なう。従って、O含有量を0.01%以下に限定する。好ましくは、O含有量は0.006%以下である。
水素用鋼構造物の好ましい鋼組織の一つは、パーライトの面積率が10〜95%であり、残部が実質的にフェライトからなる鋼組織である。この水素用鋼構造物の鋼組織は、軟質なフェライトと硬質なパーライトが分散している鋼組織である。このような鋼組織を有する水素用鋼構造物では、分散している軟質なフェライトと硬質なパーライトの界面近傍で疲労き裂が停滞し、迂回、分岐する効果のため、疲労き裂の進展速度が低下し、優れた耐水素脆化特性を有する。なお、ここで言う軟質なフェライトとは、ポリゴナルフェライトを意味し、硬さが概ねHV10で70〜150の組織とする。また、硬質なパーライトとは、フェライトとパーライトがラメラ状またはフェライト中にパーライトが塊状に分散する形態いずれでも良く、硬さが概ねHV10で150〜300の組織を意味する。
Cは、適度な焼入れ性を確保するために含有するが、0.05%未満ではその効果が不十分である。このため、C含有量は0.05%以上とする。好ましくは、C含有量は0.06%以上である。なお、特に上記したパーライトの面積率を確保しやすくするためには、C含有量は0.07%以上とすることが好ましい。一方、0.10%を超えると母材および溶接熱影響部の靭性が劣化するとともに、溶接性が著しく劣化する。このため、C含有量は0.10%以下とする。好ましくは、C含有量は0.09%以下である。なお、特に上記したパーライトの面積率を確保しやすくするためには、C含有量は0.08%以下とすることが好ましい。従って、C含有量を0.05〜0.10%に限定する。
Siは、製鋼段階の脱酸材および焼入れ性を確保する元素として含有するが、0.05%未満ではその効果が不十分である。このため、Si含有量は0.05%以上とする。好ましくは、Si含有量は0.08%以上である。なお、特に上記したパーライトの面積率を確保しやすくするためには、Si含有量は0.10%以上とすることが好ましい。一方、Si含有量が0.50%を超えると粒界が脆化し、低温靭性を劣化させる。このため、Si含有量は0.50%以下とする。好ましくは、Si含有量は0.45%以下である。なお、特に上記したパーライトの面積率を確保しやすくするためには、Si含有量は0.40%以下とすることが好ましい。従って、Si含有量を0.05〜0.50%に限定する。
Mnは、焼入れ性を確保する元素として含有するが、0.5%未満ではその効果が不十分である。このため、Mn含有量は0.5%以上とする。好ましくは、Mn含有量は0.8%以上である。なお、特に上記したパーライトの面積率を確保しやすくするためには、Mn含有量は1.0%以上とすることが好ましい。一方、Mnは、2.0%を超えて含有すると、粒界強度が低下し、低温靭性が劣化する。このため、Mn含有量は2.0%以下とする。好ましくは、Mn含有量は1.8%以下である。なお、特に上記したパーライトの面積率を確保しやすくするためには、Mn含有量は1.5%以下とすることが好ましい。したがって、Mn含有量を0.5〜2.0%に限定する。
Alは、脱酸材として添加されると同時に、Al系窒化物の微細析出物として加熱時にオーステナイト粒をピンニングし、粒の粗大化を抑制する効果があるが、0.01%未満の場合にはその効果が十分でない。このため、Al含有量は0.01%以上とする。好ましくは、Al含有量は0.02%以上である。一方、Alは、0.10%を超えて含有すると、鋼板の表面疵が発生し易くなる。このため、Al含有量は0.10%以下とする。好ましくは、Al含有量は0.08%以下である。従って、Al含有量を0.01〜0.10%に限定する。
Nは、Nb、Ti、Alなどと窒化物を形成することによって微細析出物を形成し、加熱時にオーステナイト粒をピンニングすることによって、粒の粗大化を抑制し、低温靭性を向上させる効果を有するために添加する。0.0005%未満の含有では組織の微細化効果が充分にもたらされない。このため、N含有量は0.0005%以上とする。好ましくは、N含有量は0.002%以上である。一方、0.008%を超える含有は固溶N量が増加するために母材および溶接熱影響部の靭性を損なう。このため、N含有量は0.008%以下とする。好ましくは、N含有量は0.006%以下である。従って、N含有量を0.0005〜0.008%に限定する。
不純物元素であるPは、結晶粒界に偏析しやすく、0.05%を超えると隣接結晶粒の接合強度を低下させ、低温靭性を劣化させる。従って、P含有量を0.05%以下に限定する。好ましくは、P含有量は0.03%以下である。
不純物元素であるSは、結晶粒界に偏析しやすく、また、非金属介在物であるMnSを生成しやすい。0.01%を超えると隣接結晶粒の接合強度が低下し、介在物の量が多くなり、低温靭性を劣化させる。従って、S含有量を0.01%以下に限定する。好ましくは、S含有量は0.005%以下である。
Oは、Alなどと酸化物を形成することによって、材料の加工性に影響を及ぼす。0.01%を超える含有は介在物が増加し、加工性を損なう。従って、O含有量を0.01%以下に限定する。好ましくは、O含有量は0.006%以下である。
i)Cu:0.05〜1.0%、Ni:0.05〜10.0%、Cr:0.1〜2.5%、Mo:0.05〜2.0%、Nb:0.005〜0.5%、V:0.005〜1.0%、Ti:0.005〜0.5%、W:0.05〜2.0%、B:0.0005〜0.005%の一種または二種以上。
ii)Nd:0.005〜1.0%、Ca:0.0005〜0.005%、Mg:0.0005〜0.005%、REM:0.0005〜0.005%の一種または二種以上。
Cuは、焼入れ性を向上する作用を有している。0.05%未満ではその効果が充分でなく、一方、1.0%を超えると、鋼片加熱時や溶接時に熱間での割れを生じやすくする。従って、Cuを添加する場合には、その含有量を0.05%以上1.0%以下に限定する。
Niは、Cuと同様に焼入れ性を向上する作用を有しており、さらに靭性を向上する作用も有する。0.05%未満ではその効果が充分ではなく、一方、10.0%を超えると、経済性が劣る。従って、Niを添加する場合には、その含有量を0.05%以上10.0%以下に限定する。
Crは、焼入れ性を確保する元素として含有するが、0.1%未満ではその効果が不十分であり、一方、2.5%を超えて含有すると溶接性が劣化する。従って、Crを添加する場合には、その含有量を0.1%以上2.5%以下に限定する。
Moは、焼入れ性を向上する作用を有するが、0.05%未満ではその効果が不十分であり、一方、2.0%を超える含有は経済性が劣る。従って、Moを添加する場合には、その含有量を0.05%以上2.0%以下に限定する。
Nbは、焼入れ性を向上する作用を有するとともに、Nb系炭窒化物の微細析出物として加熱時にオーステナイト粒をピンニングし、粒の粗大化を抑制する。含有量が0.005%未満ではその効果が不十分であり、一方、0.5%を超える含有は溶接熱影響部の靭性を劣化させる。従って、Nbを添加する場合には、その含有量を0.005%以上0.5%以下に限定する。
Vは、焼入れ性を向上する作用を有すると共に、V系炭化物の微細析出物として加熱時にオーステナイト粒をピンニングし、粒の粗大化を抑制する。含有量が0.005%未満ではその効果が不十分であり、一方、1.0%を超える含有は溶接熱影響部の靭性を劣化させる。従って、Vを添加する場合には、その含有量を0.005%以上1.0%以下に限定する。
Tiは、焼入れ性を向上する作用を有するとともに、Ti系炭窒化物の微細析出物として加熱時にオーステナイト粒をピンニングし、粒の成長を抑制する効果がある。含有量が0.005%未満ではその効果が不十分であり、一方、0.5%を超える含有は溶接熱影響部の靭性を劣化させる。従って、Tiを添加する場合には、その含有量を0.005%以上0.5%以下に限定する。
Wは、焼入れ性を向上する作用を有するが、0.05%未満ではその効果が不十分であり、一方、2.0%を超えると、溶接性が劣化する。従って、Wを添加する場合は、その含有量を0.05%以上2.0%以下に限定する。
Bは、焼入れ性を確保する元素として含有するが、0.0005%未満ではその効果が不十分であり、一方、0.005%を超えると、靭性を劣化させる。従って、Bを添加する場合には、その含有量を0.0005%以上0.005%以下に限定する。
Ndは、Sを介在物として取り込み、Sの粒界偏析量を低減させ、低温靭性および耐水素脆性を向上させる作用を有している。含有量が0.005%未満ではその効果が不十分であり、一方、1.0%を超える含有は溶接熱影響部の靭性を劣化させる。従って、Ndを添加する場合には、その含有量を0.005%以上1.0%以下に限定する。
Caは、CaSを形成し、圧延によって展伸しやすい介在物であるMnSの代わりに、圧延により展伸しにくい球状介在物であるCaSへと、硫化物系介在物の形態を制御する作用を有する。含有量が0.0005%未満ではその効果は充分ではなく、一方、0.005%を超えて含有すると清浄度が低下するため、靭性などの材質が劣化する。したがって、Caを添加する場合には、その含有量を0.0005%以上0.005%以下に限定する。
Mgは、溶銑脱硫材として使用する場合がある。含有量が0.0005%未満ではその効果は充分ではなく、一方、0.005%を超える含有は、清浄度の低下を招く。従って、Mgを添加する場合には、その含有量を0.0005%以上0.005%以下に限定する。
REMは、鋼中でREM(O、S)として硫化物を生成することによって結晶粒界の固溶S量を低減して耐SR割れ特性を改善する。含有量が0.0005%未満ではその効果が充分ではなく、一方、0.005%を超える含有は、沈殿晶帯にREM硫化物が著しく集積し、材質の劣化を招く。従って、REMを添加する場合には、その含有量を0.0005%以上0.005%以下に限定する。なお、REMとはRare Earth Metalの略、であり、希土類金属である。
本発明の水素用ラインパイプの製造に用いる鋼素材は、上記好ましい鋼組織に応じた好ましい成分組成に調整された溶鋼から鋳造する。ここで、特に鋳造条件を限定する必要はなく、いかなる鋳造条件で製造された鋼素材としてもよい。溶鋼から鋳片を製造する方法や、鋳片を圧延して鋼片を製造する方法は特に規定しない。転炉法・電気炉法等で溶製された鋼や、連続鋳造・造塊法等で製造された鋼スラブが利用できる。
上記鋼素材を、Ac3変態点以上に加熱し、熱間圧延によって所定の板厚とし、引続きAr3変態点以上から、水冷などにより冷却速度を1〜200℃/sとして600℃以下の温度まで加速冷却する。加熱温度がAc3変態点未満では、一部未変態オーステナイトが残存するため、熱間圧延および加速冷却後に所望の鋼組織を得ることができない。このため、熱間圧延前の加熱温度はAc3変態点以上とする。好ましくは、該加熱温度は(Ac3+50)℃以上である。なお、該加熱温度は、初期オーステナイト粒径の過度な粗大化抑制および生産効率向上の観点から、1250℃以下とすることが好ましい。また、熱間圧延後の冷却の開始温度がAr3変態点未満であると、オーステナイトの一部の変態が冷却開始前に生じてしまうため、加速冷却後に所望の鋼組織を得ることができない。このため熱間圧延後、Ar3変態点以上から冷却を開始する。好ましくは、(Ar3+50)℃以上から冷却を開始する。なお、冷却を開始する温度は、熱間圧延との兼ね合いから、1000℃以下とすることが好ましい。Ar3変態点以上からの冷却速度は、所望の組織を得るため、1℃/s以上200℃/s以下とする。なお、該冷却速度は、板厚中心での平均冷却速度である。また、ベイナイトの面積率が10〜95%であり残部が実質的にフェライトからなる鋼組織を安定して得るためには、該冷却速度は5℃/s以上20℃/s未満とすることが好ましい。また、マルテンサイトの面積率が10〜95%であり残部が実質的にフェライトからなる鋼組織を安定して得るためには、該冷却速度は20℃/s以上200℃/s以下とすることが好ましい。また、パーライトの面積率が10〜95%であり残部が実質的にフェライトからなる鋼組織を安定して得るためには、該冷却速度は1℃/s以上5℃/s未満とすることが好ましい。冷却手段は特に限定する必要はなく、水冷等により行えばよい。また、該冷却を600℃超えの温度で停止すると、所望の変態が完了しないため、所望の鋼組織を得ることができない。このため、600℃以下の温度まで加速冷却する。好ましくは、550℃以下まで加速冷却する。なお、該冷却を停止する温度は、変態挙動との関係から、300℃以上とすることが好ましい。
上記鋼素材を、Ac3変態点以上に加熱し、熱間圧延後、引続きAr3変態点以上から冷却速度1〜200℃/sで250℃以下の温度まで焼入れ、引続きAc1変態点以下の温度で焼戻す。加熱温度がAc3変態点未満では、一部未変態オーステナイトが残存するため、熱間圧延および焼入れ、焼戻し後に所望の鋼組織を得ることができない。このため、熱間圧延前の加熱温度はAc3変態点以上とする。好ましくは、該加熱温度は(Ac3+50)℃以上である。なお、該加熱温度は、初期オーステナイト粒径の過度な粗大化抑制および生産効率向上の観点から、1250℃以下とすることが好ましい。また、熱間圧延後の焼入れの開始温度がAr3変態点未満であると、オーステナイトの一部の変態が焼入れ前に生じてしまうため、焼入れ、焼戻し後に所望の鋼組織を得ることができない。このため熱間圧延後、Ar3変態点以上から冷却を開始し、焼入れを行う。好ましくは、(Ar3+50)℃以上から冷却を開始する。なお、焼入れの開始温度は、熱間圧延との兼ね合いから、1000℃以下とすることが好ましい。Ar3変態点以上から焼入れる際の冷却速度は、所望の組織を得るため、1℃/s以上200℃/s以下とする。なお、該冷却速度は、板厚中心での平均冷却速度である。また、ベイナイトの面積率が10〜95%であり残部が実質的にフェライトからなる鋼組織を安定して得るためには、該冷却速度は5℃/s以上20℃/s未満とすることが好ましい。また、マルテンサイトの面積率が10〜95%であり残部が実質的にフェライトからなる鋼組織を安定して得るためには、該冷却速度は20℃/s以上200℃/s以下とすることが好ましい。また、パーライトの面積率が10〜95%であり残部が実質的にフェライトからなる鋼組織を安定して得るためには、該冷却速度は1℃/s以上5℃/s未満とすることが好ましい。冷却手段は特に限定する必要はなく、水冷等により行えばよい。また、該焼入れを250℃超えの温度で停止すると、所望の変態が完了しないため、焼戻し後に所望の鋼組織を得ることができない。このため、250℃以下の温度まで焼入れることとする。好ましくは、200℃以下の温度まで焼き入れる。なお、焼入れの停止温度は、生産効率向上の関連から、100℃以上とすることが好ましい。焼入れ後は、引き続きAc1変態点以下の温度で焼戻す。焼戻し温度がAc1変態点を超えると、一部オーステナイトに変態するため、焼戻し後に所望の鋼組織を得ることができない。好ましくは、(Ac1−20)℃以下の温度で焼戻す。なお、焼戻し温度は、靭性等を回復させる等の目的を達成するために、300℃以上とすることが好ましい。
上記の成分組成を有する鋼材を、所定形状に成形後、Ac3変態点以上に加熱し、引続きAr3変態点以上から冷却速度0.5〜100℃/sで250℃以下の温度まで焼入れ、引続きAc1変態点以下の温度で焼戻す。ここで、Ac3変態点以上に加熱する鋼材は、所望する水素用蓄圧器の鋼組織に対応した成分組成を有するものであれば良く、鋼材の鋼組織は特に規定する必要はない。所定形状に成形後の加熱温度がAc3変態点未満では、一部未変態オーステナイトが残存するため、熱間圧延および焼入れ、焼戻し後に所望の鋼組織を得ることができない。このため、加熱温度はAc3変態点以上とする。好ましくは、該加熱温度は(Ac3+50)℃以上である。なお、初期オーステナイト粒径の過度な粗大化抑制および生産効率向上のため、該加熱温度は1250℃以下とすることが好ましい。また、加熱後の焼入れの開始温度がAr3変態点未満であるとオーステナイトの一部の変態が冷却前に生じてしまうため、焼入れ、焼戻し後に所望の鋼組織を得ることができない。このため前記加熱後に、Ar3変態点以上から冷却を開始し、焼入れを行う。好ましくは、(Ar3+50)℃以上から冷却を開始する。なお、熱間圧延との兼ね合いから、焼入れの開始温度は1000℃以下とすることが好ましい。Ar3変態点以上から焼入れる際の冷却速度は、所望の組織を得るとともに、焼割れを防止するため、0.5℃/s以上100℃/s以下とする。なお、該冷却速度は、板厚(蓄圧器の壁厚)中心での平均冷却速度である。また、ベイナイトの面積率が10〜95%であり残部が実質的にフェライトからなる鋼組織を安定して得るためには、該冷却速度は5℃/s以上20℃/s未満とすることが好ましい。また、マルテンサイトの面積率が10〜95%であり残部が実質的にフェライトからなる鋼組織を安定して得るためには、該冷却速度は20℃/s以上100℃/s以下とすることが好ましい。また、パーライトの面積率が10〜95%であり残部が実質的にフェライトからなる鋼組織を安定して得るためには、該冷却速度は0.5℃/s以上5℃/s未満とすることが好ましい。冷却手段は特に限定する必要はなく、油冷や水冷等により行えばよい。また、該焼入れ、すなわち該冷却を250℃超えの温度で停止すると、所望の変態が完了しないため、焼戻し後に所望の鋼組織を得ることができない。このため、250℃以下の温度まで焼入れることとする。好ましくは、200℃以下の温度まで焼入れる。なお、生産効率向上のため、焼入れの停止温度は100℃以上とすることが好ましい。焼入れ後は、引き続きAc1変態点以下の温度で焼戻す。焼戻し温度がAc1変態点を超えると、一部オーステナイトに変態するため、焼戻し後に所望の鋼組織を得ることができない。好ましくは、焼戻し温度は(Ac1−20)℃以下である。なお、靭性等を回復させる等の目的を達成するため、焼戻し温度は300℃以上とすることが好ましい。
Claims (4)
- 水素ガスに接触する鋼材の表面に厚み0.10μm以上のアルミニウム膜を有することを特徴とする水素用鋼構造物。
- 前記アルミニウム膜の厚みが50.00μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の水素用鋼構造物。
- 前記鋼材と前記アルミニウム膜との間に鉄酸化膜を有し、前記アルミニウム膜上にアルミニウム酸化膜を有することを特徴とする請求項1または2に記載の水素用鋼構造物。
- 前記水素用鋼構造物が、水素用蓄圧器あるいは水素用ラインパイプであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素用鋼構造物。
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