JP2015230407A - 転写電流の制御方法、画像形成装置 - Google Patents
転写電流の制御方法、画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015230407A JP2015230407A JP2014117009A JP2014117009A JP2015230407A JP 2015230407 A JP2015230407 A JP 2015230407A JP 2014117009 A JP2014117009 A JP 2014117009A JP 2014117009 A JP2014117009 A JP 2014117009A JP 2015230407 A JP2015230407 A JP 2015230407A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transfer
- region
- image
- transfer current
- area ratio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000012546 transfer Methods 0.000 title claims abstract description 605
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims abstract description 83
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 claims description 46
- 230000007423 decrease Effects 0.000 claims description 6
- 230000005684 electric field Effects 0.000 abstract description 52
- 230000004044 response Effects 0.000 abstract description 42
- 108091008695 photoreceptors Proteins 0.000 abstract description 38
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 description 40
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 39
- 230000008569 process Effects 0.000 description 25
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 18
- 230000008859 change Effects 0.000 description 16
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 13
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 description 13
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 12
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 12
- 238000004140 cleaning Methods 0.000 description 10
- 239000003086 colorant Substances 0.000 description 8
- 238000011161 development Methods 0.000 description 8
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 8
- 230000006870 function Effects 0.000 description 7
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 6
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 5
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 4
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 4
- 230000002441 reversible effect Effects 0.000 description 4
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 3
- 230000009471 action Effects 0.000 description 2
- 230000002238 attenuated effect Effects 0.000 description 2
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 2
- 239000000969 carrier Substances 0.000 description 2
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 2
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 2
- 238000012886 linear function Methods 0.000 description 2
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 2
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 2
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 2
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 2
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 2
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 2
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 2
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000004962 Polyamide-imide Substances 0.000 description 1
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 1
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 description 1
- 239000006258 conductive agent Substances 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 1
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 1
- 229910052736 halogen Inorganic materials 0.000 description 1
- 150000002367 halogens Chemical class 0.000 description 1
- 238000011835 investigation Methods 0.000 description 1
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 description 1
- 229920002312 polyamide-imide Polymers 0.000 description 1
- 229920000728 polyester Polymers 0.000 description 1
- 229920000642 polymer Polymers 0.000 description 1
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 1
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Control Or Security For Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】画像面積率に応じて転写電流を制御するときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる転写電流の制御方法を提供する。
【解決手段】感光体2上に担持したトナー像を中間転写ベルト21に転写する一次転写ローラ25を備え、一次転写ローラ25に対して、一次転写電源81から印加される一次転写電流の目標制御値を、Cトナーを例に挙げると、次のようにして設定することとした。一次転写ニップの出口を通過する、所定領域である領域Bの画像面積率:x1cと、Cトナー像が転写された下流側領域である領域Aの領域の画像面積率:x0cとを考慮して、一次転写電流を変化させるときの一次転写電流の目標制御値:ICtを設定する。
【選択図】図7
【解決手段】感光体2上に担持したトナー像を中間転写ベルト21に転写する一次転写ローラ25を備え、一次転写ローラ25に対して、一次転写電源81から印加される一次転写電流の目標制御値を、Cトナーを例に挙げると、次のようにして設定することとした。一次転写ニップの出口を通過する、所定領域である領域Bの画像面積率:x1cと、Cトナー像が転写された下流側領域である領域Aの領域の画像面積率:x0cとを考慮して、一次転写電流を変化させるときの一次転写電流の目標制御値:ICtを設定する。
【選択図】図7
Description
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に用いる転写電流の制御方法、この転写電流の制御方法を用いる画像形成装置に関するものである。
従来から、像担持体上に担持したトナー像を被転写体に転写する転写手段に対して、電源から印加される転写電流の目標制御値を、転写領域の出口を通過する所定領域の画像面積率に応じて制御する画像形成装置が知られている。
例えば、特許文献1には、次のような画像形成装置が記載されている。
4つの像担持体としての感光体と、各感光体との間に転写領域である一次転写ニップを形成する被転写体としての中間転写ベルトと、各感光体に担持したトナー像を中間転写ベルトに転写する転写手段としての4つの一次転写ローラとを有している。そして、電源から一次転写ローラに供給される一次転写電流を制御するための目標制御値(目標値)を、転写領域である一次転写ニップの出口を通過する所定領域(副走査方向10画素分の領域)の画像面積率(平均画像面積率)に応じて制御する(変化させる)。
4つの像担持体としての感光体と、各感光体との間に転写領域である一次転写ニップを形成する被転写体としての中間転写ベルトと、各感光体に担持したトナー像を中間転写ベルトに転写する転写手段としての4つの一次転写ローラとを有している。そして、電源から一次転写ローラに供給される一次転写電流を制御するための目標制御値(目標値)を、転写領域である一次転写ニップの出口を通過する所定領域(副走査方向10画素分の領域)の画像面積率(平均画像面積率)に応じて制御する(変化させる)。
また、上記制御とする理由について、次のような趣旨の記載がある。
感光体と中間転写ベルトとの間で流れる電流の殆どは、感光体と中間転写ベルトとが離間する一次転写ニップ出口における両者間での剥離放電による。一次転写ニップ出口において、一次転写電源からの電流供給量が比較的少ないにもかかわらず、感光体の画像面積率が比較的低いと、一次転写電源から供給される電流の殆どが感光体の非画像部とベルトとの間の剥離放電に使われてしまう。そして、感光体の画像部には殆ど電流が流れないことによって転写不良が発生してしまう。
感光体と中間転写ベルトとの間で流れる電流の殆どは、感光体と中間転写ベルトとが離間する一次転写ニップ出口における両者間での剥離放電による。一次転写ニップ出口において、一次転写電源からの電流供給量が比較的少ないにもかかわらず、感光体の画像面積率が比較的低いと、一次転写電源から供給される電流の殆どが感光体の非画像部とベルトとの間の剥離放電に使われてしまう。そして、感光体の画像部には殆ど電流が流れないことによって転写不良が発生してしまう。
一次転写ニップ出口の付近における画像面積率に応じた転写電流を流すことで、感光体の画像部に適度な電流を流すとともに、感光体の画像部と中間転写ベルトとの電位差を放電開始電圧よりも小さくすることが可能になる。
そして、感光体の画像面積率に応じて転写電流を変化させることで、画像面積率に応じた画像濃度変動(画像濃度ムラ)の発生を抑えることができる旨、記載されている。
すなわち、特許文献1に記載の画像形成装置は、転写手段に対して、電源から供給される転写電流の目標制御値を、転写領域の出口を通過する所定領域の画像面積率に基づいて制御することで、画像面積率に応じた画像濃度変動の発生を抑えることができる。
そして、感光体の画像面積率に応じて転写電流を変化させることで、画像面積率に応じた画像濃度変動(画像濃度ムラ)の発生を抑えることができる旨、記載されている。
すなわち、特許文献1に記載の画像形成装置は、転写手段に対して、電源から供給される転写電流の目標制御値を、転写領域の出口を通過する所定領域の画像面積率に基づいて制御することで、画像面積率に応じた画像濃度変動の発生を抑えることができる。
ところが、本発明者らが詳細に調査した結果、特許文献1のように画像面積率に応じて、電源から転写手段に供給される転写電流の目標制御値を設定しても、目標制御値を変化させた直後の領域で画像濃度変動が発生する場合があることが分かった。これは次の理由により発生するものと考えられる。
単純に転写領域を通過する所定領域毎の画像面積率に応じて転写電流の目標制御値を変化させると、電源のフィードバック制御の遅延や、転写ニップ抵抗・コンデンサ成分による充放電による遅延で、転写電界の応答が目標制御値の制御に追従できない。このため、画像面積率に応じて転写電流を制御することによる、画像濃度変動の発生を抑制する効果が、目標制御値を変化させた直後の領域で低下したものと考えられる。
単純に転写領域を通過する所定領域毎の画像面積率に応じて転写電流の目標制御値を変化させると、電源のフィードバック制御の遅延や、転写ニップ抵抗・コンデンサ成分による充放電による遅延で、転写電界の応答が目標制御値の制御に追従できない。このため、画像面積率に応じて転写電流を制御することによる、画像濃度変動の発生を抑制する効果が、目標制御値を変化させた直後の領域で低下したものと考えられる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、画像面積率に応じて転写電流を制御するときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる転写電流の制御方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、像担持体上に担持したトナー像を被転写体に転写する転写手段を備え、前記転写手段に対して、電源から供給される転写電流を、前記像担持体と前記被転写体との間に形成される転写領域の出口を通過する、所定領域の画像面積率に基づいて制御する画像形成装置に用いる転写電流の制御方法において、前記所定領域の画像面積率と、前記所定領域以外の領域の画像面積率とを考慮して、前記転写電流を変化させるときの目標制御値を設定することを特徴とするものである。
本発明は、画像面積率に応じて転写電流を制御するときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる転写電流の制御方法を提供できる。
以下、本発明を画像形成装置としてのタンデム型の画像形成部によってカラー画像を形成するカラープリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した一実施形態について説明する。
なお、本実施形態は一つの例を示すものであり、構成やプロセス条件が変っても、本発明の効果が変らないことを複数の画像形成装置や種々の画像形成環境で確認している。
なお、本実施形態は一つの例を示すものであり、構成やプロセス条件が変っても、本発明の効果が変らないことを複数の画像形成装置や種々の画像形成環境で確認している。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、トナー画像(以下、トナー像という)の形成手段として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)用の4つのプロセスユニット1Y,M,C,Kを備えている。プロセスユニット1Y,M,C,Kは、画像を形成するための画像形成物質として、互いに異なる色のY、M、C、Kトナーを用いるが、それ以外は互いに同様の構成になっている。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、トナー画像(以下、トナー像という)の形成手段として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)用の4つのプロセスユニット1Y,M,C,Kを備えている。プロセスユニット1Y,M,C,Kは、画像を形成するための画像形成物質として、互いに異なる色のY、M、C、Kトナーを用いるが、それ以外は互いに同様の構成になっている。
ここで、Yトナー像を形成するためのプロセスユニット1Yを例にすると、プロセスユニット1Yは、感光体2Y、現像装置3Y、帯電装置4Y、感光体クリーニング装置5Yなどを1つのユニットとして共通の保持体に保持している。そして、プリンタの装置本体に対して一体的に着脱される。
帯電装置4Yは、感光体2Yに対して接触あるいは近接するように配設された帯電ローラを有しており、帯電ローラは図示しない駆動手段によって回転駆動される。この帯電ローラに対しては、図示しない帯電電源によって所定の帯電バイアスが印加される。そして、帯電ローラと感光体2Yとの間で放電を発生させることで、感光体2Yの表面をトナーの正規帯電極性と同極性(例えば−500[V]程度)に一様に帯電させる。このような方式の帯電装置に代えて、スコロトロン帯電器などを採用してもよい。
感光体2Yは、表面に有機感光層を被覆した直径30[mm]のドラム状の潜像担持体であり、静電容量が9.5×10−7[F/m2]に調整されている。そして、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される。帯電装置4Yによって、一様に帯電された感光体2Yの表面は、後述する光書込ユニット90から発せられるレーザー光によって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。
現像装置3Yは、ポリエステル系の重合トナーであるYトナーと磁性キャリアとを含有する図示しない現像剤を収容している。現像装置3Yのケーシングには開口が形成されており、この開口からは現像装置3に有した筒状の現像スリーブの周面の一部が露出して感光体2Yの表面に対向している。現像スリーブは、図示しない駆動モータにより図中反時計回りの方向に回転する自らと連れ回らないように内部に固定された図示しないマグネットローラの発する磁力により、ケーシング内の現像剤を担持する。そして、自らの回転駆動にともなって、必要量の現像剤を自らと感光体2Yとが対向する現像領域に搬送する。
現像領域では、現像スリーブ表面に保持されている現像剤は、現像領域でマグネットローラによる磁力で穂立ちし、現像スリーブ表面上の磁気穂が感光体2Y表面と接触する。
そして、現像スリーブに印加される現像バイアスと、感光体2Y上の静電潜像との間に、マイナス極性のYトナーを現像スリーブ側から感光体2Y側に移動させる現像ポテンシャルが作用し、現像剤からトナーが感光体2Y表面に移動して現像される。また、現像スリーブと感光体2Yの地肌部との間に、マイナス極性のYトナーを感光体側からスリーブ側に移動させる非画像ポテンシャルが作用する。現像剤中のYトナーは、現像領域において、前述した現像ポテンシャルの作用によって感光体2Yの静電潜像に転移する。これにより、感光体2Y上の静電潜像が現像されてYトナー像になる。
そして、現像スリーブに印加される現像バイアスと、感光体2Y上の静電潜像との間に、マイナス極性のYトナーを現像スリーブ側から感光体2Y側に移動させる現像ポテンシャルが作用し、現像剤からトナーが感光体2Y表面に移動して現像される。また、現像スリーブと感光体2Yの地肌部との間に、マイナス極性のYトナーを感光体側からスリーブ側に移動させる非画像ポテンシャルが作用する。現像剤中のYトナーは、現像領域において、前述した現像ポテンシャルの作用によって感光体2Yの静電潜像に転移する。これにより、感光体2Y上の静電潜像が現像されてYトナー像になる。
また、現像装置3Yは、内部の現像剤のトナー濃度を測定する図示しないトナー濃度センサを有している。このトナー濃度センサによる検知結果は、電圧信号として図示しない制御部に送られる。制御部はRAMを備えており、この中にトナー濃度センサからの出力電圧の目標値を記憶している。そして、トナー濃度センサからの出力電圧の値と前記目標値とを比較し、図示しないY用のトナー供給装置を比較結果に応じた時間だけ駆動させる。この駆動により、現像に伴うYトナー消費によってYトナー濃度を低下させた現像剤に対し、適量のYトナーが供給され、現像装置3Y内の現像剤のトナー濃度が所定の範囲内に維持される。
また、Y用のトナー供給装置には、Yトナーが、図示されないトナーボトルから供給され、他色用の現像装置3M,C,Kにおける現像剤に対しても、同様のトナー供給制御が実施される。
また、Y用のトナー供給装置には、Yトナーが、図示されないトナーボトルから供給され、他色用の現像装置3M,C,Kにおける現像剤に対しても、同様のトナー供給制御が実施される。
Y用のプロセスユニット1Yについて詳しく説明したが、他色用のプロセスユニット1M,1C,1Kも同様の構成になっており、感光体2M,C,K上にM、C、Kのトナー像が形成される。また、各プロセスユニット1による各色の作像動作は、形成した各トナー像が、中間転写ベルト21上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト21の無端移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
なお、感光体上に全面ベタ画像を形成したときの単位面積あたりのトナー付着量は0.45[mg/cm2]程度である。
なお、感光体上に全面ベタ画像を形成したときの単位面積あたりのトナー付着量は0.45[mg/cm2]程度である。
プロセスユニット1Y,M,C,Kの下方には、光書込ユニット90が配設されている。潜像形成手段としての光書込ユニット90は、色ごとに用意されたレーザダイオード(LD)方式の4つの光源と、6面のポリゴンミラー及びポリゴンモータから構成される1組のポリゴンスキャナとを備えている。また、各光源の光路に配置されたfθレンズ、長尺シリンドルカルレンズ等のレンズやミラーも備えている。光書込ユニット90は、画像情報に基づいて発したレーザー光Lを各光源から照射し、ポリゴンスキャナにより偏向走査することで、感光体2Y,M,C,Kの一様帯電した表面を走査する。
感光体2Y,M,C,Kにおけるレーザー露光部である画像部の電位は減衰して例えば、全面露光時の残留電位は−30[V]程度まで減衰し、周囲の地肌部である非画像部よりも電位が低い状態になる。このような状態になった箇所がY、M、C、Kの静電潜像となる。
なお、光書込ユニット90は、光源から発したレーザー光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラーによって偏向させながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体2Y,M,C,Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LEDアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
なお、光書込ユニット90は、光源から発したレーザー光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラーによって偏向させながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体2Y,M,C,Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LEDアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
プロセスユニット1Y,M,C,Kの上方には、中間転写ベルト21を図中反時計回りに無端移動させながら、その下部張架面を感光体2Y,M,C,Kに当接させてY、M、C、K用の一次転写ニップを形成する転写ユニット20が配設されている。感光体2Y,M,C,K上に形成されたY、M、C、Kトナー像は、各色の一次転写ニップにおいて中間転写ベルト21上に重ね合わせて一次転写される。
Y、M、C、K用の一次転写ニップを通過した後の感光体2Y,M,C,Kの表面に付着している転写残トナーは、感光体クリーニング装置5Y,M,C,Kによって感光体表面から除去される。
Y、M、C、K用の一次転写ニップを通過した後の感光体2Y,M,C,Kの表面に付着している転写残トナーは、感光体クリーニング装置5Y,M,C,Kによって感光体表面から除去される。
光書込ユニット90の下方には、給紙カセット95が配設されている。給紙カセット95内には、記録媒体としての用紙Pが複数枚重ねられた用紙束の状態で収容されており、一番上の用紙Pには、給紙ローラ95aが当接している。給紙ローラ95aが図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動すると、給紙カセット95内の一番上の用紙Pが、カセットの図中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路に向けて排出される。給紙路に送り込まれた用紙Pは、図中下側から上側に向けて搬送される。なお、感光体2Y,M,C,Kや中間転写ベルト21の線速であるプロセス線速は約350[mm/s]に設定されている。
給紙路の末端には、レジストローラ対32が配設されている。レジストローラ対32は、用紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、用紙Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップに向けて送り出す。なお、用紙Pを搬送するタイミングは図示しないセンサによって検知され、そのセンサからの指示によってレジストローラ対32が用紙Pを二次転写ニップに向けて送り出す。
プロセスユニット1Y,M,C,Kの上方に配設された転写ユニット20は、中間転写ベルト21の他、ベルトループ内に配設された一次転写ローラ25Y,M,C,K、従動ローラ23、二次転写対向ローラ24などを有している。また、ベルトループ外に配設された二次転写ローラ26、ベルトクリーニング装置28なども有している。
中間転写ベルト21は、カーボンを分散した導電性ポリアミドイミド樹脂からなるベルト基体を有する厚さが80[μm]の無端状のベルトであり、その体積抵抗率は1×109[Ω・cm]に調整されている。なお、体積抵抗率は、三菱化学製ハイレスターUP MCP HT450にて100Vの電圧印加条件で測定した値である。
そして、ベルトループ内に配設された各ローラに掛け回されて張架された状態で、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動により、図中反時計回り方向に無端移動する。
そして、ベルトループ内に配設された各ローラに掛け回されて張架された状態で、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動により、図中反時計回り方向に無端移動する。
一次転写ローラ25Y,M,C,Kは、感光体2Y,M,C,K上に形成されたトナー像を中間転写ベルト21上に一次転写するものである。そして、一次転写ローラ25Y,M,C,Kは、無端移動する中間転写ベルト21を挟んで、各感光体2と対向する位置に、中間転写ベルト21を感光体2Y,M,C,Kに押し付けるようにして配置されている。これにより、中間転写ベルト21と感光体2Y,M,C,Kとが当接するY、M、C、K用の一次転写ニップが形成される。
一次転写ローラ25Y,M,C,Kは、金属製の回転軸部材の周面に、イオン導電剤を分散させた樹脂からなる導電性スポンジローラ部を設けたものである。この導電性スポンジローラ部の体積抵抗率は5×108[Ω・cm]程度である。そして、金属製の回転軸部材の軸心を、感光体2Y,M,C,Kの回転軸に対してベルト移動方向の下流側に3[mm]下流側にオフセットして配置している。
一次転写ローラ25Y,M,C,Kには、一次転写電源81Y,M,C,Kにより、トナーの帯電極性とは逆極性の一次転写バイアスが印加される。これにより、一次転写ニップ内には、各感光体2上のトナー像を各感光体2側から中間転写ベルト21側に引き寄せる転写電界が形成される。
中間転写ベルト21は、その無端移動に伴ってY、M、C、K用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、その表面(おもて面)に感光体2Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像が重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト21上に4色重ね合わせたトナー画像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト21は、その無端移動に伴ってY、M、C、K用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、その表面(おもて面)に感光体2Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像が重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト21上に4色重ね合わせたトナー画像(以下、4色トナー像という)が形成される。
ベルトループ内側に配設された二次転写対向ローラ24は、ベルトループ外側に配設された二次転写ローラ26との間に中間転写ベルト21を挟み込むように配設されている。これにより、中間転写ベルト21のおもて面と、二次転写ローラ26とが当接する二次転写ニップが中間転写ベルト21の図中右側方に形成されている。先に説明したレジストローラ対32は、二次転写ニップに挟み込んだ用紙Pを、中間転写ベルト21上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで、二次転写ニップに向けて送り出す。
二次転写ローラ26には、トナーとは逆極性の二次転写バイアスが印加される。中間転写ベルト21上の4色トナー像は、二次転写バイアスやニップ圧の作用により、二次転写ニップ内で用紙Pに一括して二次転写される。そして、用紙Pの白色と相まって、フルカラーのトナー像となる。
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト21には、用紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニング装置28によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニング装置28は、クリーニングローラを中間転写ベルト21のおもて面に当接させており、中間転写ベルト21上の転写残トナーをクリーニングローラに静電転移させて除去するものである。
二次転写ニップの上方には、定着装置40が配設されている。この定着装置40は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ41と、これに向けて押圧される加圧ローラ42との当接によって定着ニップを形成している。二次転写ニップを通過した用紙Pは、中間転写ベルト21から分離した後、定着装置40内に送られる。そして、定着装置40内の定着ニップに挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ローラ41によって加熱されたり、押圧されたりして、フルカラーのトナー像が定着される。
このようにして定着処理が施された用紙Pは、定着装置40を出た後、図示しない排紙ローラ対を経て機外へと排出される。
このようにして定着処理が施された用紙Pは、定着装置40を出た後、図示しない排紙ローラ対を経て機外へと排出される。
また、本プリンタには、装置本体内の各部の制御手段としての制御部200(図1には不図示)を備えている。
図2は、プリンタの電気回路の一部を示すブロック図である。
図2に示すように、制御部200は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)200aを有している。また、不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)200bと、一時記憶手段であるRAM(Random Access Memory)200c等も有している。
この制御部200は、装置全体の制御を司るものであり、様々な機器やセンサが接続されているが、図2では、それら機器の一部だけを示している。
図2は、プリンタの電気回路の一部を示すブロック図である。
図2に示すように、制御部200は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)200aを有している。また、不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)200bと、一時記憶手段であるRAM(Random Access Memory)200c等も有している。
この制御部200は、装置全体の制御を司るものであり、様々な機器やセンサが接続されているが、図2では、それら機器の一部だけを示している。
制御部200は、ROM200b内に記憶している制御プログラムに基づいて、各センサや外部機器から入力したデータをRAM200cに読み込んで、CPU200aで演算処理を行って装置本体内の各部の動作を制御する。
また、外部機器であるパーソナルコンピューター等から送られてくる画像情報から生成れる露光時の書き込み信号に基づいて、各色のトナー像(画像)の各感光体2上の画像面積率を、所定の画素領域の単位で演算する機能を有している。
すなわち、各感光体2上から中間転写ベルト21上、中間転写ベルト21から用紙P上へ転写されるべきトナー像の画像面積率を、所定の画素領域の単位で演算する機能を有している。
また、外部機器であるパーソナルコンピューター等から送られてくる画像情報から生成れる露光時の書き込み信号に基づいて、各色のトナー像(画像)の各感光体2上の画像面積率を、所定の画素領域の単位で演算する機能を有している。
すなわち、各感光体2上から中間転写ベルト21上、中間転写ベルト21から用紙P上へ転写されるべきトナー像の画像面積率を、所定の画素領域の単位で演算する機能を有している。
そして、演算した画像面積率に基づいて、各一次転写ローラ25に印加する一次転写電流の目標制御値を決定し、印加する一次転写電流が決定した目標制御値となるように、一次転写電源81Y,M,C,Kを制御する一次転写電流の制御手段としても機能する。また、同様に、演算した画像面積率に基づいて、二次転写ローラ26に印加する二次転写電流の目標制御値を決定し、印加する二次転写電流が決定した目標制御値となるように、二次転写電源82を制御する二次転写電流の制御手段としても機能する。
なお、一次転写電流の出力の目標制御値、及び二転写電流の出力の目標制御値は、制御部200からPWM信号として出力されて、一次転写電源81Y,M,C,K、及び二次転写電源82に入力される。
なお、一次転写電流の出力の目標制御値、及び二転写電流の出力の目標制御値は、制御部200からPWM信号として出力されて、一次転写電源81Y,M,C,K、及び二次転写電源82に入力される。
また、制御部200は、図示しないメイン電源スイッチがONされた直後や、所定枚数のプリントを実施する毎に、位置ズレ量補正処理を実施するようになっている。この位置ズレ量補正処理において、中間転写ベルト21に、図3に示すようなシェブロンパッチPVと呼ばれる複数のトナー像からなる位置ズレ検知用画像が形成される。
そして、光学センサユニット86は、その発光手段から発した光を集光レンズに通した後、中間転写ベルト21の表面で反射させ、その反射光を自らの受光手段で受光して受光量に応じた電圧を出力する。
そして、光学センサユニット86は、その発光手段から発した光を集光レンズに通した後、中間転写ベルト21の表面で反射させ、その反射光を自らの受光手段で受光して受光量に応じた電圧を出力する。
中間転写ベルト21に形成されたシェブロンパッチPV内のトナー像が光学センサユニット86の直下を通過する際には、光学センサユニット86の受光手段による受光量が大きく変化する。これにより、制御部200は、中間転写ベルト21に形成したシェブロンパッチPV内の各トナー像を検知することで、各トナー像における副走査方向(中間転写ベルト21移動方向)の位置を検出することができる。このように、光学センサユニット86は、制御部200との組合せによって像検知手段として機能している。
なお、発光手段としては、トナー像を検出するために必要な反射光を作り得る光量をもつLED等が用いられている。また、受光手段としては、多数の受光素子が直線状に配列されたCCDなどが用いられている。
なお、発光手段としては、トナー像を検出するために必要な反射光を作り得る光量をもつLED等が用いられている。また、受光手段としては、多数の受光素子が直線状に配列されたCCDなどが用いられている。
シェブロンパッチPVは、図3に示すように、Y、M、C、Kの各色のトナー像を主走査方向(レーザ光が各感光体2表面上で走査する方向)から約45[°]傾けた姿勢で、副走査方向であるベルト移動方向に所定ピッチで並べたラインパターン群である。このようなシェブロンパッチPV内のY、M、Cトナー像について、光学センサユニット86がKトナー像との検知時間差を読み取っていく。
図3では、図中、上下方向が主走査方向に相当し、図中、左から順に、Y、M、C、Kトナー像が並んだ後、これらとは姿勢が90[°]異なっているK、C、M、Yトナー像が更に並んでいる。
基準色となるKとの検出時間差tky,tkm,tkcについての実測値と理論値との差に基づいて、各色トナー像の副走査方向のズレ量、即ち位置ズレ量を求める。そして、各位置ズレ量に基づいて、光書込ユニット90の各感光体2に対する光書込開始タイミングを補正して、各感光体2や中間転写ベルト21の速度変動に起因する各色トナー像の位置ズレを低減する。
図3では、図中、上下方向が主走査方向に相当し、図中、左から順に、Y、M、C、Kトナー像が並んだ後、これらとは姿勢が90[°]異なっているK、C、M、Yトナー像が更に並んでいる。
基準色となるKとの検出時間差tky,tkm,tkcについての実測値と理論値との差に基づいて、各色トナー像の副走査方向のズレ量、即ち位置ズレ量を求める。そして、各位置ズレ量に基づいて、光書込ユニット90の各感光体2に対する光書込開始タイミングを補正して、各感光体2や中間転写ベルト21の速度変動に起因する各色トナー像の位置ズレを低減する。
次に、本実施形態のプリンタの特徴である、各感光体2上における複数の領域の画像面積率の情報に基づいて、一次転写電流や二次転写電流の目標制御値を決定する方法について、複数の実施例を挙げて説明する。
(実施例1)
まず、本実施形態の実施例1について、プロセスユニット1Cで形成したCトナー像を中間転写ベルト21に転写するときの一次転写電流の制御を例に挙げ、図を用いて説明する。
図4は、一次転写ニップを通過する所定領域と下流領域の説明図、図5は、画像面積率の定義の説明図、図6は、図5の画像の画像面積率の取得結果を副走査方向の画素位置で示したグラフである。図7は、図6の画像面積率の取得結果に対して設定される、本実施例の一次転写電流の目標制御値を副走査方向の画素位置で示したグラフである。
まず、本実施形態の実施例1について、プロセスユニット1Cで形成したCトナー像を中間転写ベルト21に転写するときの一次転写電流の制御を例に挙げ、図を用いて説明する。
図4は、一次転写ニップを通過する所定領域と下流領域の説明図、図5は、画像面積率の定義の説明図、図6は、図5の画像の画像面積率の取得結果を副走査方向の画素位置で示したグラフである。図7は、図6の画像面積率の取得結果に対して設定される、本実施例の一次転写電流の目標制御値を副走査方向の画素位置で示したグラフである。
図8は、図6の画像面積率の取得結果に対して設定される、従来構成(比較例1)での一次転写電流の目標制御値を副走査方向の画素位置で示したグラフである。図9は、従来構成で設定した目標制御値に基づく制御で生じる画像濃度変動を副走査方向の画素位置で示したグラフである。図10は、従来構成で設定した目標制御値に基づく制御で得られる一次転写電界の強さを副走査方向の画素位置で示したグラフ、図11は、画像濃度変動を評価するときに用いた評価チャートである。
Cトナー像を転写する一次転写電流の目標制御値は、Cトナー像の主走査方向に対する、複数の画像面積率情報を用いて決定される。
具体的には、画像面積率は、副走査方向(中間転写ベルト21移動方向)の300画素単位(600dpi)の平均値である、平均画像面積率として算出される。そして、平均画像面積率が算出された300画素毎の個々の所定領域である中間転写ベルト21上の画像領域が一次転写ニップの出口を通過する間に設定される一次転写電流の目標制御値が、次のように決定される。
図4に示すように、一次転写部の出口を通過する所定領域の目標制御値が、自身の300画素の平均画像面積率と、既に出口を通過した中間転写ベルト21移動方向下流側に隣接する領域である下流側領域の平均画像面積率との二つの情報から決定される。なお、下流側領域は、上記のように既に出口を通過してCトナー像が一次転写された中間転写ベルト21上の領域でもある。
具体的には、画像面積率は、副走査方向(中間転写ベルト21移動方向)の300画素単位(600dpi)の平均値である、平均画像面積率として算出される。そして、平均画像面積率が算出された300画素毎の個々の所定領域である中間転写ベルト21上の画像領域が一次転写ニップの出口を通過する間に設定される一次転写電流の目標制御値が、次のように決定される。
図4に示すように、一次転写部の出口を通過する所定領域の目標制御値が、自身の300画素の平均画像面積率と、既に出口を通過した中間転写ベルト21移動方向下流側に隣接する領域である下流側領域の平均画像面積率との二つの情報から決定される。なお、下流側領域は、上記のように既に出口を通過してCトナー像が一次転写された中間転写ベルト21上の領域でもある。
ここで、平均画像面積率について、図5を用いて説明しておく。
平均画像面積率は、主走査方向における中間転写ベルト21の画像形成領域の幅:W(=297[mm])に対する、各副走査方向の画素における、画像面積の割合を示す数値であり、本実施例では300画素毎の平均値を平均画像面積率と定義している。
例えば、図5に示した領域Aには、幅14.9[mm]の帯状のベタパターンだけが存在しており、その主走査方向の幅が画像形成領域の幅:W×0.05[mm]になっている。
これは、中間転写ベルト21の画像形成領域幅:Wの0.05(5%)に相当しており、平均画像面積率は5%となる。
平均画像面積率は、主走査方向における中間転写ベルト21の画像形成領域の幅:W(=297[mm])に対する、各副走査方向の画素における、画像面積の割合を示す数値であり、本実施例では300画素毎の平均値を平均画像面積率と定義している。
例えば、図5に示した領域Aには、幅14.9[mm]の帯状のベタパターンだけが存在しており、その主走査方向の幅が画像形成領域の幅:W×0.05[mm]になっている。
これは、中間転写ベルト21の画像形成領域幅:Wの0.05(5%)に相当しており、平均画像面積率は5%となる。
一方、領域B、Cは全面がベタ画像であるため、平均画像面積率は100%となる。
なお、平均画像面積率は、パソコンやスキャナから得られた画像入力信号か、感光体2Cへ潜像を形成する際のレーザの書き込み信号を用いて算出することができ、本実施例では、上記したように後者の方法を採用している。
なお、平均画像面積率は、パソコンやスキャナから得られた画像入力信号か、感光体2Cへ潜像を形成する際のレーザの書き込み信号を用いて算出することができ、本実施例では、上記したように後者の方法を採用している。
次に、一次転写電流の目標制御値の決定方法について説明する。
感光体2C上のCトナー像の一次転写ニップを通過する任意の所定領域の平均画像面積率をx1c、一次転写ニップを通過する任意の所定領域に隣接する、既に一次転写済みの所定領域である下流側領域の平均画像面積率をx0cとする。但し、10≦x0c≦1、0≦x1c≦1とする。
そして、一次転写電源81Cから一次転写ローラ25Cに供給(印加)する一次転写電流の目標制御値:ICtを、次の式1を用いて決定する。
(式1):
ICt(x0c,x1c)= 24×(x0c−2x1c)+84 [μA]
なお、上記式1の係数「84」はベース電流値であり、係数「24」は実験等から導いた値である。
感光体2C上のCトナー像の一次転写ニップを通過する任意の所定領域の平均画像面積率をx1c、一次転写ニップを通過する任意の所定領域に隣接する、既に一次転写済みの所定領域である下流側領域の平均画像面積率をx0cとする。但し、10≦x0c≦1、0≦x1c≦1とする。
そして、一次転写電源81Cから一次転写ローラ25Cに供給(印加)する一次転写電流の目標制御値:ICtを、次の式1を用いて決定する。
(式1):
ICt(x0c,x1c)= 24×(x0c−2x1c)+84 [μA]
なお、上記式1の係数「84」はベース電流値であり、係数「24」は実験等から導いた値である。
式1から分かるように、一次転写ニップを通過する任意の目標制御値:ICtは、次のように決定される。
所定領域の平均画像面積率:x1cに対して、その下流側に隣接する下流側領域の平均画像面積率:x0cが大きい場合、その差が大きくなるほど大きくなるように決定される。一方、下流側領域の平均画像面積率:x0cが小さい場合、その差が大きくなるほど小さくなるように決定される。
所定領域の平均画像面積率:x1cに対して、その下流側に隣接する下流側領域の平均画像面積率:x0cが大きい場合、その差が大きくなるほど大きくなるように決定される。一方、下流側領域の平均画像面積率:x0cが小さい場合、その差が大きくなるほど小さくなるように決定される。
ここで、上記式1は、一次転写ニップを通過する任意の所定領域の平均画像面積率:x1cと、その下流側に隣接する下流側領域の平均画像面積率:x0cとが同じ場合(x0c=x1c)、変数を平均画像面積率:x1cのみにした、次の式2に変形できる。
(式2):
ICt1(x1c)= −24×x1c+84 [μA]
この式2が、後述する従来の構成(以下、従来例という)の一次転写ニップを通過する下流側領域の平均画像面積率:x0cを考慮していない、一次転写ニップを通過する任意の所定領域の平均画像面積率:x1cにみに応じた目標制御値を求める式に相当する。
以下、この一次転写ニップを通過する任意の所定領域の平均画像面積率:x1cにみに応じた目標制御値:ICt1を基準目標設定値という。
そして、一次転写ニップを通過する任意の所定領域の平均画像面積率:x1cと、下流側領域の平均画像面積率:x0cが同じ場合、所定領域の目標制御値:ICtは、下流側領域の基準目標制御値:ICt1と同一な、基準目標制御値:ICt1に決定される。
(式2):
ICt1(x1c)= −24×x1c+84 [μA]
この式2が、後述する従来の構成(以下、従来例という)の一次転写ニップを通過する下流側領域の平均画像面積率:x0cを考慮していない、一次転写ニップを通過する任意の所定領域の平均画像面積率:x1cにみに応じた目標制御値を求める式に相当する。
以下、この一次転写ニップを通過する任意の所定領域の平均画像面積率:x1cにみに応じた目標制御値:ICt1を基準目標設定値という。
そして、一次転写ニップを通過する任意の所定領域の平均画像面積率:x1cと、下流側領域の平均画像面積率:x0cが同じ場合、所定領域の目標制御値:ICtは、下流側領域の基準目標制御値:ICt1と同一な、基準目標制御値:ICt1に決定される。
例えば、感光体2Cから中間転写ベルト21に転写される画像が図5に示す画像で、300画素単位で算出される平均画像面積率が図6に示すような場合、各画像領域が一次転写ニップの出口を通過するときの一次転写電流の目標制御値を図7に示すように設定する。
つまり、中間転写ベルト21及び感光体2Cが、副走査方向に300画素分移動する場合、一次転写電源81Cから一次転写ローラ25に供給する一次転写電流を、式1で求める目標制御値:ICtになるように制御して変化させる。
ここで、領域Bと領域Cは、いずれも平均画像面積率は100%だが、領域Bの場合は下流側領域となる領域Aの平均画像面積率は5%であるため、式1に基づいて、領域Cよりも低い目標制御値:ICtが設定される。
このように、領域Bに対する目標制御値:ICtを設定して、一次転写電流を制御することで、領域Aと領域Bとの境界である領域Bの先頭付近で発生する、感光体2Cから中間転写ベルト21へ転写されるC画像の画像濃度変動の発生を抑制することができる。また、フルカラーの場合は、中間転写ベルト21上に、既に一次転写されて存在しているY、Mトナー像が逆転写してしまうことに起因した画像濃度変動の発生も抑制することができる。
つまり、中間転写ベルト21及び感光体2Cが、副走査方向に300画素分移動する場合、一次転写電源81Cから一次転写ローラ25に供給する一次転写電流を、式1で求める目標制御値:ICtになるように制御して変化させる。
ここで、領域Bと領域Cは、いずれも平均画像面積率は100%だが、領域Bの場合は下流側領域となる領域Aの平均画像面積率は5%であるため、式1に基づいて、領域Cよりも低い目標制御値:ICtが設定される。
このように、領域Bに対する目標制御値:ICtを設定して、一次転写電流を制御することで、領域Aと領域Bとの境界である領域Bの先頭付近で発生する、感光体2Cから中間転写ベルト21へ転写されるC画像の画像濃度変動の発生を抑制することができる。また、フルカラーの場合は、中間転写ベルト21上に、既に一次転写されて存在しているY、Mトナー像が逆転写してしまうことに起因した画像濃度変動の発生も抑制することができる。
ここで、従来例のように、下流側領域の平均画像面積率を考慮せずに、領域A,B,Cの平均画像面積率のみを上記式2に代入して単純に、図8に示すように基準目標設定値:ICt1を決定して一次転写電源81Cを制御したとする。すると、感光体2C上の領域BのCトナー像や、フルカラーの場合に中間転写ベルト21上に既に存在するY、Mトナー像の画像濃度が、電源のフィードバック制御の遅延や、転写ニップ抵抗・コンデンサ成分による充放電の遅延で、概ね図9に示すように変動する。これは、次の理由によるものと考えられる。
図8に示すように設定する従来例では、一次転写電界が基準目標設定値:ICt1で一定になるように、一次転写ニップを通過する任意の所定領域の平均画像面積率:x1cのみに応じて、上記式2で求めた基準目標設定値:ICt1の値を設定している。しかしながら、上記したように一次転写電源81のフィードバック制御の遅延や、転写ニップ抵抗・コンデンサ成分による充放電の遅延によって、単に基準目標設定値:ICt1を設定すると一次転写電流や一次転写電界の応答が追従できない。このため、一次転写電界が、図10に示すように変化しているもの考えられる。
このため、平均画像面積率に応じて一次転写電流を制御する効果が弱くなってしまい、画像濃度変動や、フルカラーの場合の逆転写が発生してしまう。特に、平均画像面積率が300画素前後のピッチで激しく変化するような画像が出力された場合には、基準目標設定値:ICt1を変化させた直後の領域で一次転写率の低下に起因した画像濃度変動が生じたり、逆転写が生じたりする現象がより顕著に現れてしまう。
このため、平均画像面積率に応じて一次転写電流を制御する効果が弱くなってしまい、画像濃度変動や、フルカラーの場合の逆転写が発生してしまう。特に、平均画像面積率が300画素前後のピッチで激しく変化するような画像が出力された場合には、基準目標設定値:ICt1を変化させた直後の領域で一次転写率の低下に起因した画像濃度変動が生じたり、逆転写が生じたりする現象がより顕著に現れてしまう。
これに対し、本実施例のように、下流側領域の平均画像面積率:x0cも考慮した式1により求めた目標制御値:ICtを、図7に示すように設定し、この目標制御値:ICtになるように一次転写電流を制御すれば、上記のような変動を抑えることができる。
つまり、所定領域の平均画像面積率:x1cに加え、下流側領域の平均画像面積率:x0cも用いる式1により、一次転写電源81Cの追従性等の遅延も考慮して、目標制御値:ICtを求めることができる。そして、このようにして求めた目標制御値:ICtを、図7に示すように設定して、一次転写ローラ25Cに供給する一次転写電流を制御することで、一次転写率の向上と逆転写の低減を確実に実現できる。
つまり、所定領域の平均画像面積率:x1cに加え、下流側領域の平均画像面積率:x0cも用いる式1により、一次転写電源81Cの追従性等の遅延も考慮して、目標制御値:ICtを求めることができる。そして、このようにして求めた目標制御値:ICtを、図7に示すように設定して、一次転写ローラ25Cに供給する一次転写電流を制御することで、一次転写率の向上と逆転写の低減を確実に実現できる。
上記のように一次転写電界の変動を抑えることができるのは、次の理由による。
すなわち、所定領域の平均画像面積率:x1cが、下流側領域と異なる場合、その差に応じて、所定領域の目標制御値:ICtを基準目標制御値:ICt1よりも下げたり、上げたりする。このようにすることで、平均画像面積率が下流側領域の平均画像面積率:x0cから所定領域の平均画像面積率:x1cに切り換わるときの一次転写電流の目標制御値:ICtの変化量を大きくする。このように変化量を大きくすることで、一次転写電流の目標制御値:ICtを変化させるときの単位時間当たりの変化量を大きくできる。そして、実際に一次転写電源81Cから一次転写ローラ25Cに供給される一次転写電流が、基準目標制御値:ICt1に達するまでの時間を短縮できる。
すなわち、所定領域の平均画像面積率:x1cが、下流側領域と異なる場合、その差に応じて、所定領域の目標制御値:ICtを基準目標制御値:ICt1よりも下げたり、上げたりする。このようにすることで、平均画像面積率が下流側領域の平均画像面積率:x0cから所定領域の平均画像面積率:x1cに切り換わるときの一次転写電流の目標制御値:ICtの変化量を大きくする。このように変化量を大きくすることで、一次転写電流の目標制御値:ICtを変化させるときの単位時間当たりの変化量を大きくできる。そして、実際に一次転写電源81Cから一次転写ローラ25Cに供給される一次転写電流が、基準目標制御値:ICt1に達するまでの時間を短縮できる。
したがって、平均画像面積率:x1cに応じた一次転写電界が生じるまでの時間を、平均画像面積率が切り換わる所定領域の少なくとも最下流部近傍で短縮して、従来よりも一次転写電界の応答特性を改善できる。そして、このように一次転写電流の目標制御値:ICtを変化させる制御を、転写領域の出口を順次、通過する各所定領域毎に繰り返すことで、一次転写電界の応答特性を画像形成領域の略全域で、従来の構成よりも改善することができる。
よって、平均画像面積率:x1cに応じて一次転写電流を制御するときに、一次転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる転写電流の制御方法を提供できる。
よって、平均画像面積率:x1cに応じて一次転写電流を制御するときに、一次転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる転写電流の制御方法を提供できる。
同様に、Y、M、Cステーションの一次転写電流の目標制御値:IYt(x0y,x1y)、IMt(x0m,x1m)、IKt(x0k,x1k)は、次の式3〜式5を用いて決定する。但し、10≦x0y,m,k≦1、0≦x1y,m,k≦0とする。
(式3):
IYt(x0y,x1y)= 24×(x0y−2x1y)+84 [μA]
(式4):
IMt(x0m,x1m)= 24×(x0m−2x1m)+84 [μA]
(式5):
IKt(x0k,x1k)= 22×(x0k−2x1k)+73 [μA]
(式3):
IYt(x0y,x1y)= 24×(x0y−2x1y)+84 [μA]
(式4):
IMt(x0m,x1m)= 24×(x0m−2x1m)+84 [μA]
(式5):
IKt(x0k,x1k)= 22×(x0k−2x1k)+73 [μA]
なお、図8に示す従来例では、次の式6〜式8を用いて決定している。
(式6):
IYt1(x1y)= −24×x1y+84 [μA]
(式7):
IMt1(x1m)= −24×x1m+84 [μA]
(式8):
IKt1(x1k)= −22×x1k+73 [μA]
(式6):
IYt1(x1y)= −24×x1y+84 [μA]
(式7):
IMt1(x1m)= −24×x1m+84 [μA]
(式8):
IKt1(x1k)= −22×x1k+73 [μA]
そして、発明者らは、本実施例の一次転写電流の制御方法による効果を確認するため、次のような評価試験を行った。なお、上記従来例に関しても、比較例として同様な、評価試験を行った。
図11に示すように、画像形成領域の略中央に副走査方向に沿って形成するグリーンベタの縦帯(画像面積10%一定)に対して、副走査方向に300画素、平均画像面積率が90%のKベタの横帯が300画素毎に繰り返し並んだ画像を評価チャートとして用いた。
そして、式5から求めた目標制御値:IKtを使って制御した場合と、式8から求めた基準目標制御値:IKt1を使って制御した場合の、K色の横帯部のグリーンと、K色の横帯の箇所のグリーンとの色差ΔEの測定を行った。すなわち、一次転写電源81Cの追従性等の遅延も考慮して目標制御値:ICtを求める式5を用いた本実施例の場合と、単純に各領域の平均画像面積率:x1kから求めた基準目標制御値:IKt1を求める式8を用いた比較例1の場合の色差ΔEの測定を行った。
なお、色差ΔEの測定には、X−Rite 938 Spectrodensitometerを使用した。
図11に示すように、画像形成領域の略中央に副走査方向に沿って形成するグリーンベタの縦帯(画像面積10%一定)に対して、副走査方向に300画素、平均画像面積率が90%のKベタの横帯が300画素毎に繰り返し並んだ画像を評価チャートとして用いた。
そして、式5から求めた目標制御値:IKtを使って制御した場合と、式8から求めた基準目標制御値:IKt1を使って制御した場合の、K色の横帯部のグリーンと、K色の横帯の箇所のグリーンとの色差ΔEの測定を行った。すなわち、一次転写電源81Cの追従性等の遅延も考慮して目標制御値:ICtを求める式5を用いた本実施例の場合と、単純に各領域の平均画像面積率:x1kから求めた基準目標制御値:IKt1を求める式8を用いた比較例1の場合の色差ΔEの測定を行った。
なお、色差ΔEの測定には、X−Rite 938 Spectrodensitometerを使用した。
なお、上記画像濃度変動の評価自体は、用いる紙種や、形成する画像により異なるため、1つの判断基準で評価することが難しく、色変動(色差ΔE)を用いて評価することは当業者間で慣用されている手法である。つまり、色変動(色差ΔE)を低減することで、上記画像濃度変動の発生も低減できる。
なお、色差ΔEが2以上となると、肉眼でも画像濃度変動が目視できるようになり、色差ΔEが3以上でははっきりと確認できるようになる。また、色差ΔEの理想値は「0」である。
また、単色の評価とせず、グリーンベタとK(ブラック)ベタとの評価としているのは、グリーンが、最も顕著に色変動(色差ΔE)が生じ易いためである。
なお、色差ΔEが2以上となると、肉眼でも画像濃度変動が目視できるようになり、色差ΔEが3以上でははっきりと確認できるようになる。また、色差ΔEの理想値は「0」である。
また、単色の評価とせず、グリーンベタとK(ブラック)ベタとの評価としているのは、グリーンが、最も顕著に色変動(色差ΔE)が生じ易いためである。
そして、次の表1に示すような測定結果を得た。
上記表1に示すように、比較例の色差:ΔEが1.0であるのに対し、実施例1では、色差:ΔEが0.5であり、本実施例の制御を行うことによって、ΔEは0.5改善されており、色変動が低減できていることがわかる。すなわち、本実施例の制御を行うことで、画像濃度変動の発生を低減できていることを確認できた。
なお、本実施例では、平均画像面積率を600dpi、300画素毎に算出したが、平均画像面積率を算出する間隔はこれに限定されず、もっと大きく、例えば1000画素でもかまわない。また、もっと小さく設定することも可能である。当然のことながら、解像度も600dpiに限られるものではない。
(実施例2)
本実施形態の実施例2について、実施例1と同様に、プロセスユニット1Cで形成したCトナー像を中間転写ベルト21に転写するときの一次転写電流の制御を例に挙げ、図を用いて説明する。
本実施例と上記した実施例1とでは、本実施例で一次転写電流の目標制御値を所定領域内で変化させることに係る点のみ異なる。他の構成に係る点は同様であるので、以下の説明では、実施例1と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。
本実施形態の実施例2について、実施例1と同様に、プロセスユニット1Cで形成したCトナー像を中間転写ベルト21に転写するときの一次転写電流の制御を例に挙げ、図を用いて説明する。
本実施例と上記した実施例1とでは、本実施例で一次転写電流の目標制御値を所定領域内で変化させることに係る点のみ異なる。他の構成に係る点は同様であるので、以下の説明では、実施例1と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図12は、本実施例に係る画像面積率の取得結果を副走査方向の画素位置で示したグラフ、図13は、図12の画像面積率の取得結果に対して設定される、本実施例の一次転写電流の目標制御値を副走査方向の画素位置で示したグラフである。図14は、図12の画像面積率の取得結果に対して設定される、本実施例の一次転写電流の目標制御値の別例を副走査方向の画素位置で示したグラフである。
上記した実施例1では、一次転写する所定領域の平均画像面積率:x1cと、その下流の下流側領域の平均画像面積率:x0cを使って、所定領域内で(時間に対して)変化しない、一定の一次転写電流の目標制御値:ICtを決定した。
しかし、一次転写電流の目標制御値:ICtは、所定領域内で、必ずしも一定に決定する必要はない。
そこで、本実施例では、所定領域内で一定な、一次転写電流の目標制御値を設定する実施例1と異なり、所定領域内で、一次転写電流の目標制御値:ICtを変化させる構成としている。
しかし、一次転写電流の目標制御値:ICtは、所定領域内で、必ずしも一定に決定する必要はない。
そこで、本実施例では、所定領域内で一定な、一次転写電流の目標制御値を設定する実施例1と異なり、所定領域内で、一次転写電流の目標制御値:ICtを変化させる構成としている。
例えば、図12に示すように、平均画像面積率の取得間隔が1000画素など、大きい場合は、図13や図14のように、所定領域内で目標制御値:ICtを変化させる方法も有効である。すなわち、図13に示す例では、所定領域の平均画像面積率:x1cの値は1000画素毎に取得するが、一次転写電流の目標制御値:ICtは、下流側領域の平均画像面積率:x0cとの差を考慮して500画素毎にステップで変化させている。このように変化させることで、少なくとも所定領域の最下流端近傍での転写電界の追従性を向上させることができる。
図13に示す一次転写電流の目標制御値:ICtの制御方法では、次の式9、式10のように設定する。
(式9):
ICt(x0c,x1c)=24×(x0c−2x1c)+84 [μA](下流側500画素の領域)
(式10):
ICt(x1c)=−24x1+84 [μA](上流側500画素の領域)
ここで、x0cは下流側領域の画像面積率を、x1cは所定領域の画像面積率を示す。
つまり、所定領域の下流側500画素分の部分の一次転写電流の目標制御値:ICtを、下流側領域の平均画像面積率:x0cも考慮した式9から求め、所定領域の上流側500画素分の部分を基準目標制御値:ICt1を導出する式10から求めた。
(式9):
ICt(x0c,x1c)=24×(x0c−2x1c)+84 [μA](下流側500画素の領域)
(式10):
ICt(x1c)=−24x1+84 [μA](上流側500画素の領域)
ここで、x0cは下流側領域の画像面積率を、x1cは所定領域の画像面積率を示す。
つまり、所定領域の下流側500画素分の部分の一次転写電流の目標制御値:ICtを、下流側領域の平均画像面積率:x0cも考慮した式9から求め、所定領域の上流側500画素分の部分を基準目標制御値:ICt1を導出する式10から求めた。
また、図14に示す一次転写電流の目標制御値:ICtの制御方法では、画像の下流側500画素の目標制御値:ICtが一次関数で変化する制御関数を採用している。すなわち、画像の先端部(最下流端)の目標制御値:ICtを、上記式9で求めた値とし、一次関数で変化させながら、先端から500画素分上流側の位置で上記式10で求めた値になるように制御している。
このように所定領域内で一次転写電流の目標制御値:ICtを変化させる場合は、個々の実機の電界の追従性を考慮して、変化させるタイミングやステップ数、関数などを決定する。
このように所定領域内で一次転写電流の目標制御値:ICtを変化させる場合は、個々の実機の電界の追従性を考慮して、変化させるタイミングやステップ数、関数などを決定する。
実際には、切り替えタイミング、ステップ数、及び関数は、図11に示したようなチャートを印字した際のΔEが小さくなるように決定される。しかし、所定領域内で一次転写電流を頻繁に切り替えると、制御部200のCPUやメモリの負荷が大きくなるため、そのあたりはCPUの性能や他の制御の負荷を考慮して決定するのが良い。
したがって、本実施例のように、所定領域内で一次転写電流の目標制御値:ICtを変化させることで、プリンタに搭載された制御部200のCPUの性能や他の制御の負荷を考慮して、最適な所定領域の画素数の設定が可能となる。
したがって、本実施例のように、所定領域内で一次転写電流の目標制御値:ICtを変化させることで、プリンタに搭載された制御部200のCPUの性能や他の制御の負荷を考慮して、最適な所定領域の画素数の設定が可能となる。
(実施例3)
本実施形態の実施例3について、実施例1、2と同様に、プロセスユニット1Cで形成したCトナー像を中間転写ベルト21に転写するときの一次転写電流の制御を例に挙げ、図を用いて説明する。
本実施例と上記した実施例1、2とでは、本実施例が一次転写電流の目標制御値を決定するときに、所定領域、及び下流側領域の画像面積率に加え、所定領域の上流側に隣接する上流側領域の画像面積率も考慮することに係る点のみ異なる。他の構成に係る点は同様であるので、以下の説明では、実施例1、2と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図15は、本実施例に係る画像面積率の取得結果を副走査方向の画素位置で示したグラフ、図16は、図15の画像面積率の取得結果に対して設定される、本実施例の一次転写電流の目標制御値を副走査方向の画素位置で示したグラフである。
本実施形態の実施例3について、実施例1、2と同様に、プロセスユニット1Cで形成したCトナー像を中間転写ベルト21に転写するときの一次転写電流の制御を例に挙げ、図を用いて説明する。
本実施例と上記した実施例1、2とでは、本実施例が一次転写電流の目標制御値を決定するときに、所定領域、及び下流側領域の画像面積率に加え、所定領域の上流側に隣接する上流側領域の画像面積率も考慮することに係る点のみ異なる。他の構成に係る点は同様であるので、以下の説明では、実施例1、2と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図15は、本実施例に係る画像面積率の取得結果を副走査方向の画素位置で示したグラフ、図16は、図15の画像面積率の取得結果に対して設定される、本実施例の一次転写電流の目標制御値を副走査方向の画素位置で示したグラフである。
上記した実施例1、2では、所定領域の平均画像面積率:x1cと下流側領域の平均画像面積率:x0cとを考慮して、一次転写電流の目標制御値:ICtを求めていた。
これに対し、本実施例では、所定領域の平均画像面積率:x1cと下流側領域の平均画像面積率:x0cに加え、上流側領域の平均画像面積率:x2cも考慮して、所定領域の一次転写電流の目標制御値:ICtを求める。
これに対し、本実施例では、所定領域の平均画像面積率:x1cと下流側領域の平均画像面積率:x0cに加え、上流側領域の平均画像面積率:x2cも考慮して、所定領域の一次転写電流の目標制御値:ICtを求める。
例えば、図15に示す平均画像面積率の取得情報に対して図16に示すように、下流側の領域Dの平均画像面積率:x0cだけでなく、上流側の領域Fの平均画像面積率:x2cも考慮して、所定領域である領域Eの一次転写電流の目標制御値:ICtを決定する。
具体的には、図16に示す例では、領域Eの1000画素内の先端部(下流側)からみて0〜250画素と、250〜750画素、750〜1000画素で、以下に示す式11、式12、式13から求めた目標制御値に変化させる。
このように制御すれば、下流側領域の平均画像面積率:x0cだけを考慮する場合と比較して、上流側領域での一次転写電流の一次転写電界の応答遅れを、より早いタイミングで補正できるので、画像濃度が大きく変化する濃度ムラ低減に効果的である。
具体的には、図16に示す例では、領域Eの1000画素内の先端部(下流側)からみて0〜250画素と、250〜750画素、750〜1000画素で、以下に示す式11、式12、式13から求めた目標制御値に変化させる。
このように制御すれば、下流側領域の平均画像面積率:x0cだけを考慮する場合と比較して、上流側領域での一次転写電流の一次転写電界の応答遅れを、より早いタイミングで補正できるので、画像濃度が大きく変化する濃度ムラ低減に効果的である。
(式11):
ICt0(x0c,x1c)=24×(x0c−2x1c)+84 [μA](0〜250画素:先端部250画素)
(式12):
ICt1(x1c)=−24x1c+84 [μA](250〜750画素:中央部500画素)
(式13):
ICt2(x1c,x2c)=24×(x2c−2x1c)+84 [μA](750〜1000画素:後端部250画素)
ここで、x0cは下流側の領域:Dの画像面積率を、x1cは所定領域である領域:Eの画像面積率を、x2cは上流側の領域:Fの画像面積率を示す。
ICt0(x0c,x1c)=24×(x0c−2x1c)+84 [μA](0〜250画素:先端部250画素)
(式12):
ICt1(x1c)=−24x1c+84 [μA](250〜750画素:中央部500画素)
(式13):
ICt2(x1c,x2c)=24×(x2c−2x1c)+84 [μA](750〜1000画素:後端部250画素)
ここで、x0cは下流側の領域:Dの画像面積率を、x1cは所定領域である領域:Eの画像面積率を、x2cは上流側の領域:Fの画像面積率を示す。
このように領域:Eの一次転写電流の目標制御値を決定するときに考慮する所定領域以外の領域が、領域:Eに隣接する下流側領域である領域Dと上流側領域である領域Fであることで、次のような効果を奏することができる。
領域:Eに隣接する領域Dの画像面積率を考慮し、一次転写電流の目標制御値:ICt0を設定して転写電流を制御することで、実施例1、2における所定領域の最下流部近傍での一次転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
加えて、領域:Eの最上流部の目標制御値、つまり隣接する領域Fの最下流部の目標制御値を変化させる制御を、早いタイミングで開始することができる。このような制御を、順次、一次転写領域を通過する各所定領域毎に繰り返すことで、実施例1、2よりも、一次転写電界の応答特性をさらに改善できる。
よって、画像面積率に応じて一次転写電流の目標制御値を制御したときに、一次転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、さらに抑制できる。
領域:Eに隣接する領域Dの画像面積率を考慮し、一次転写電流の目標制御値:ICt0を設定して転写電流を制御することで、実施例1、2における所定領域の最下流部近傍での一次転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
加えて、領域:Eの最上流部の目標制御値、つまり隣接する領域Fの最下流部の目標制御値を変化させる制御を、早いタイミングで開始することができる。このような制御を、順次、一次転写領域を通過する各所定領域毎に繰り返すことで、実施例1、2よりも、一次転写電界の応答特性をさらに改善できる。
よって、画像面積率に応じて一次転写電流の目標制御値を制御したときに、一次転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、さらに抑制できる。
なお、本実施例の一次転写電流の具体的な制御は、次のように行われる。
所定領域である領域Eの平均画像面積率:x1cに対して、領域Dの平均画像面積率:x0cが大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも一次転写ニップを通過する領域E内の先端部の転写電流が大きくなるように目標制御値:IC0tを設定する。一方、領域Dの平均画像面積率:x0cが小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも一次転写ニップを通過する領域E内の先端部の転写電流が小さくなるように目標制御値:IC0tを設定する。
また、領域Fの平均画像面積率:x2cが大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも一次転写ニップを通過する領域E内の後端部の一次転写電流が小さくなるように目標制御値:IC2tを設定する。一方、領域Fのの平均画像面積率:x2cが小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも一次転写ニップを通過する領域E内の後端部の一次転写電流が大きくなるように目標制御値:IC2tを設定する。
所定領域である領域Eの平均画像面積率:x1cに対して、領域Dの平均画像面積率:x0cが大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも一次転写ニップを通過する領域E内の先端部の転写電流が大きくなるように目標制御値:IC0tを設定する。一方、領域Dの平均画像面積率:x0cが小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも一次転写ニップを通過する領域E内の先端部の転写電流が小さくなるように目標制御値:IC0tを設定する。
また、領域Fの平均画像面積率:x2cが大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも一次転写ニップを通過する領域E内の後端部の一次転写電流が小さくなるように目標制御値:IC2tを設定する。一方、領域Fのの平均画像面積率:x2cが小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも一次転写ニップを通過する領域E内の後端部の一次転写電流が大きくなるように目標制御値:IC2tを設定する。
そして、図15に示すように平均画像面積率(画像面積率)が変化する場合、すなわち、1000画素毎の領域Dが5[%]、領域Eが100[%]、領域Fが5[%]に変化するとき、各領域の一次転写電流の目標制御値を次のように制御する。
図16に示すように、下流側領域である領域Dの後端部(750〜1000画素)では、所定領域である領域Eの先端部での一次転写電界の応答特性を改善するため、式11から求められる領域Eの先端部の一次転写電流の目標制御値:ICt0に設定される。そして、領域Eでは、先端部(0〜250画素)の目標制御値:ICt0を維持し、その後、中央部(250〜750画素)では、式12から求められる領域Eの基準目標制御値:ICt1に変更する。
その後、領域Eの後端部(750〜1000画素)では、上流側領域である領域Fの先端部での一次転写電界の応答特性を改善するため、式13から求められる領域Eの後端部の一次転写電流の目標制御値:ICt2に設定される。
図16に示すように、下流側領域である領域Dの後端部(750〜1000画素)では、所定領域である領域Eの先端部での一次転写電界の応答特性を改善するため、式11から求められる領域Eの先端部の一次転写電流の目標制御値:ICt0に設定される。そして、領域Eでは、先端部(0〜250画素)の目標制御値:ICt0を維持し、その後、中央部(250〜750画素)では、式12から求められる領域Eの基準目標制御値:ICt1に変更する。
その後、領域Eの後端部(750〜1000画素)では、上流側領域である領域Fの先端部での一次転写電界の応答特性を改善するため、式13から求められる領域Eの後端部の一次転写電流の目標制御値:ICt2に設定される。
そして、領域Fでは先端部(0〜250画素)の目標制御値:ICt2を維持し、その後、中央部(250〜750画素)では、式12から求められる領域Fの基準目標制御値:ICt1に変更する。
上記したように一次転写電流の目標制御値:ICt0,ICt1,ICt2を決定して一次転写電流を制御することを、一次転写ニップを順次、通過する各所定領域毎に繰り返す。このように繰り返すことで、画像面積率に応じて一次転写電流の目標制御値を制御したときに、一次転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、さらに抑制できる。
上記したように一次転写電流の目標制御値:ICt0,ICt1,ICt2を決定して一次転写電流を制御することを、一次転写ニップを順次、通過する各所定領域毎に繰り返す。このように繰り返すことで、画像面積率に応じて一次転写電流の目標制御値を制御したときに、一次転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、さらに抑制できる。
(実施例4)
本実施形態の実施例4について、各プロセスユニット1Y,M,C,Kで形成し、中間転写ベルト21に二次転写したカラーのトナー像を用紙Pに転写するときの二次転写電流の制御を例に挙げ、図を用いて説明する。
本実施例と上記した実施例1乃至3とでは、本実施例で転写電流の目標制御値を決定するのが二次転写電流の目標制御値であることに係る点のみ異なる。他の構成に係る点は同様であるので、以下の説明では、実施例1、2と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図17は、各色に対応した画像面積率が、全色同一で有る場合の、上記した実施例3の説明で用いた図15の画像面積率の取得結果に対して設定される、本実施例の二次転写電流の目標制御値:I2tを副走査方向の画素位置で示したグラフである。
本実施形態の実施例4について、各プロセスユニット1Y,M,C,Kで形成し、中間転写ベルト21に二次転写したカラーのトナー像を用紙Pに転写するときの二次転写電流の制御を例に挙げ、図を用いて説明する。
本実施例と上記した実施例1乃至3とでは、本実施例で転写電流の目標制御値を決定するのが二次転写電流の目標制御値であることに係る点のみ異なる。他の構成に係る点は同様であるので、以下の説明では、実施例1、2と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図17は、各色に対応した画像面積率が、全色同一で有る場合の、上記した実施例3の説明で用いた図15の画像面積率の取得結果に対して設定される、本実施例の二次転写電流の目標制御値:I2tを副走査方向の画素位置で示したグラフである。
実施例1乃至3で説明した一次転写電流の目標制御値:ICt0,ICt1,ICt2の決定方法は、当然のことながら、一次転写電流への適用に限られるものではなく、二次転写電流への適用も可能である。
本実施例では、二次転写電流の目標制御値I2tは、式13、式14、式15に示すように設定する。以下の実施例では、1000画素(600dpi)毎の領域における、各色の画像面積率の和を、平均画像面積率として算出する。すなわち、二次転写の平均画像面積率は0〜4(=400%)の値をとり得る。
そして、二次転写ニップを通過する、所定領域に対して設定する目標制御値を次の式13、式14、式15に示すように、すでに二次転写ニップを通過した下流側領域と、後続の上流側領域の所定領域の画像面積率も考慮して設定している。なお、式14は、下流側領域と所定領域、又は所定領域と上流側領域の平均画像面積率が同一となった場合の二次転写電流の基準目標制御値に相当する。
本実施例では、二次転写電流の目標制御値I2tは、式13、式14、式15に示すように設定する。以下の実施例では、1000画素(600dpi)毎の領域における、各色の画像面積率の和を、平均画像面積率として算出する。すなわち、二次転写の平均画像面積率は0〜4(=400%)の値をとり得る。
そして、二次転写ニップを通過する、所定領域に対して設定する目標制御値を次の式13、式14、式15に示すように、すでに二次転写ニップを通過した下流側領域と、後続の上流側領域の所定領域の画像面積率も考慮して設定している。なお、式14は、下流側領域と所定領域、又は所定領域と上流側領域の平均画像面積率が同一となった場合の二次転写電流の基準目標制御値に相当する。
(式13):
I2t0(x0,x1)= −84×(2x1−x0)−45 [μA](0〜250画素:先端部250画素)
(式14):
I2t1(x1)= −84×x1−45 [μA](250〜750画素:中央部500画素)
(式15):
I2t2(x1,x2)= −84×(2x1−x2)−45 [μA](750〜1000画素:後端部250画素)
但し、I2t0,1,2≦0、0≦x0≦1、0≦x1≦1、0≦x2≦1。また、x0、x1、x2はY、M、C、K各色の全ベタ画像の画像面積率を0.25(4色重ね全ベタ画像を1)として定義。
I2t0(x0,x1)= −84×(2x1−x0)−45 [μA](0〜250画素:先端部250画素)
(式14):
I2t1(x1)= −84×x1−45 [μA](250〜750画素:中央部500画素)
(式15):
I2t2(x1,x2)= −84×(2x1−x2)−45 [μA](750〜1000画素:後端部250画素)
但し、I2t0,1,2≦0、0≦x0≦1、0≦x1≦1、0≦x2≦1。また、x0、x1、x2はY、M、C、K各色の全ベタ画像の画像面積率を0.25(4色重ね全ベタ画像を1)として定義。
このように領域:Eの一次転写電流の目標制御値を決定するときに考慮する所定領域以外の領域が、領域:Eに隣接する下流側領域である領域Dと上流側領域である領域Fであることで、次のような効果を奏することができる。
領域:Eに隣接する領域Dと領域Fの画像面積率を考慮し、所定領域の先端部の二次転写電流の目標制御値:I2t0や、所定領域の後端部の二次転写電流の目標制御値:I2t2を設定して転写電流を制御する。このように制御することで、実施例3における所定領域の最下流部近傍での一次転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
領域:Eに隣接する領域Dと領域Fの画像面積率を考慮し、所定領域の先端部の二次転写電流の目標制御値:I2t0や、所定領域の後端部の二次転写電流の目標制御値:I2t2を設定して転写電流を制御する。このように制御することで、実施例3における所定領域の最下流部近傍での一次転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
すなわち、中間転写方式での二次転写において、実施例3で説明した所定領域の一次転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
よって、中間転写方式での二次転写において、画像面積率に応じて二次転写電流の目標制御値を制御したときに、二次転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる。
なお、本実施例では、下流側領域である領域Dと上流側領域である領域Fの平均画像面積率を考慮して、二次転写電流の目標制御値を決定する例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、実施例1、2で説明した一次転写電流の目標制御値の決定方法と同様に、下流側領域である領域Dと、所定領域である領域Eの平均画像面積率に基づいて、領域Eや領域Eの先端部の目標制御値を決定しても良い。但し、本実施例のように、領域D、領域E、及び領域Fの平均画像面積率に基づいて、領域Eの先端部、中央部、及び後端部の目標制御値を決定して、二次転写電流を制御することで、さらに画像濃度変動の発生を抑制できる。
よって、中間転写方式での二次転写において、画像面積率に応じて二次転写電流の目標制御値を制御したときに、二次転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる。
なお、本実施例では、下流側領域である領域Dと上流側領域である領域Fの平均画像面積率を考慮して、二次転写電流の目標制御値を決定する例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、実施例1、2で説明した一次転写電流の目標制御値の決定方法と同様に、下流側領域である領域Dと、所定領域である領域Eの平均画像面積率に基づいて、領域Eや領域Eの先端部の目標制御値を決定しても良い。但し、本実施例のように、領域D、領域E、及び領域Fの平均画像面積率に基づいて、領域Eの先端部、中央部、及び後端部の目標制御値を決定して、二次転写電流を制御することで、さらに画像濃度変動の発生を抑制できる。
なお、本実施例の二次転写電流の具体的な制御は、次のように行われる。
所定領域である領域Eの平均画像面積率:x1に対して、領域Dの平均画像面積率:x0が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも二次転写ニップを通過する領域E内の先端部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値:I2t0を設定する。一方、領域Dの平均画像面積率:x0が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも二次転写ニップを通過する領域E内の先端部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値:I2t0を設定する。
また、領域Fの平均画像面積率:x2が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも二次転写ニップを通過する領域E内の後端部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値:IC2tを設定する。一方、領域Fの平均画像面積率:x2cが小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも二次転写ニップを通過する領域E内の後端部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値:I2t2を設定する。
所定領域である領域Eの平均画像面積率:x1に対して、領域Dの平均画像面積率:x0が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも二次転写ニップを通過する領域E内の先端部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値:I2t0を設定する。一方、領域Dの平均画像面積率:x0が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも二次転写ニップを通過する領域E内の先端部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値:I2t0を設定する。
また、領域Fの平均画像面積率:x2が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも二次転写ニップを通過する領域E内の後端部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値:IC2tを設定する。一方、領域Fの平均画像面積率:x2cが小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも二次転写ニップを通過する領域E内の後端部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値:I2t2を設定する。
そして、図15に示すように平均画像面積率(画像面積率)が変化する場合、すなわち、1000画素毎の領域Dが5[%]、領域Eが100[%]、領域Fが5[%]に変化するとき、各領域の一次転写電流の目標制御値を次のように制御する。
図17に示すように、下流側領域である領域Dの後端部(750〜1000画素)では、所定領域である領域Eの先端部での二次転写電界の応答特性を改善するため、式13から求められる領域Eの先端部の二次転写電流の目標制御値:I2t0に設定される。そして、領域Eでは、先端部(0〜250画素)の目標制御値:I2t0を維持し、その後、中央部(250〜750画素)では、式14から求められる領域Eの基準目標制御値:I2t1に変更する。
その後、領域Eの後端部(750〜1000画素)では、上流側領域である領域Fの先端部での二次転写電界の応答特性を改善するため、式15から求められる領域Eの後端部の二次転写電流の目標制御値:I2t2に設定される。
図17に示すように、下流側領域である領域Dの後端部(750〜1000画素)では、所定領域である領域Eの先端部での二次転写電界の応答特性を改善するため、式13から求められる領域Eの先端部の二次転写電流の目標制御値:I2t0に設定される。そして、領域Eでは、先端部(0〜250画素)の目標制御値:I2t0を維持し、その後、中央部(250〜750画素)では、式14から求められる領域Eの基準目標制御値:I2t1に変更する。
その後、領域Eの後端部(750〜1000画素)では、上流側領域である領域Fの先端部での二次転写電界の応答特性を改善するため、式15から求められる領域Eの後端部の二次転写電流の目標制御値:I2t2に設定される。
そして、領域Fでは先端部(0〜250画素)の目標制御値:I2t2を維持し、その後、中央部(250〜750画素)では、式14から求められる領域Fの基準目標制御値:I2t1に変更する。
上記したように二次転写電流の目標制御値:I2t0,I2t1,I2t2を決定して二次転写電流を制御することを、二次転写ニップを順次、通過する各所定領域毎に繰り返す。このように繰り返すことで、画像面積率に応じて二次転写電流の目標制御値を制御したときに、二次転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、さらに抑制できる。
上記したように二次転写電流の目標制御値:I2t0,I2t1,I2t2を決定して二次転写電流を制御することを、二次転写ニップを順次、通過する各所定領域毎に繰り返す。このように繰り返すことで、画像面積率に応じて二次転写電流の目標制御値を制御したときに、二次転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、さらに抑制できる。
なお、本実施形態では、中間転写方式のプリンタに本発明を適用した例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、直接転写方式の画像形成装置や、感光体を1つだけ備えた画像形成装置等にも適用可能である。
次に、本発明を適用可能な、実施形態に係るプリンタの例について、複数の変形例を挙げて説明する。
なお、以下に特筆しない限り、各変形例に係るプリンタの構成は、本実施形態とほぼ同様である。
次に、本発明を適用可能な、実施形態に係るプリンタの例について、複数の変形例を挙げて説明する。
なお、以下に特筆しない限り、各変形例に係るプリンタの構成は、本実施形態とほぼ同様である。
(変形例1)
図18は、変形例1に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、装置内で用紙Pを水平方向に搬送しながら、その用紙Pに画像を形成する点が、用紙Pを鉛直方向に搬送する実施形態に係るプリンタと異なっている。
図18は、変形例1に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、装置内で用紙Pを水平方向に搬送しながら、その用紙Pに画像を形成する点が、用紙Pを鉛直方向に搬送する実施形態に係るプリンタと異なっている。
タンデムトナー画像形成部10は、Y、M、C、Kの各色トナー画像を形成するための4つのプロセスユニット1Y,M,C,Kを有している。転写手段である転写ユニット20は、ニップ形成部材たる無端状の中間転写ベルト21、駆動ローラ22、従動ローラ23、二次転写対向ローラ24、4つの一次転写ローラ25Y,M,C,K、二次転写ローラ26などを有している。
無端状の中間転写ベルト21は、側方からの眺めが逆三角形状の形状になる姿勢で、駆動ローラ22、従動ローラ23及び二次転写対向ローラ24に掛け回されている。そして、図示しない駆動装置によって駆動ローラ22を回転駆動させ、中間転写ベルト21が、図中時計回り方向に無端移動される。中間転写ベルト21のループ内側には、駆動ローラ22、従動ローラ23、及び二次転写対向ローラ24の他に、4つの一次転写ローラ25Y,M,C,Kも配設されている。
タンデムトナー画像形成部10は、4つのプロセスユニット1Y,M,C,Kを中間転写ベルト21の上張架面に沿って水平方向に並べる姿勢で、転写ユニット20の上方に配設されている。画像形成部たるプロセスユニット1Y,M,C,Kは、図中反時計回り方向に回転駆動されるドラム状の感光体2Y,M,C,Kと、現像装置3Y,M,C,Kと、帯電装置4Y,M,C,Kとを有している。潜像担持体である感光体2Y,M,C,Kは、それぞれ中間転写ベルト21の上張架面に当接してY、M、C、K用の一次転写ニップを形成しながら、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動される。
Y、M、C、K用の一次転写ニップの下方では、中間転写ベルト21のループ内で、一次転写ローラ25Y,M,C,Kが中間転写ベルト21を感光体2Y,M,C,Kに向けて押圧している。これら一次転写ローラ25Y,M,C,Kには、一次転写電源81Y,M,C,Kによって、トナー帯電極性と逆極性の一次転写電流が印加される。
感光体2Y,M,C,Kに形成された静電潜像は、現像装置3Y,M,C,Kによってトナーで現像され、Y、M、C、Kのトナー像になる。これらY、M、C、Kのトナー画像は、上記したY、M、C、K用の一次転写ニップにて、順次、中間転写ベルト21のおもて面に重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト21のおもて面には、4色重ね合わせフルカラーのトナー像が形成される。そして、二次転写ニップで用紙P上に一括して、二次転写される。
(変形例2)
図19は、変形例2に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、ニップ形成部材として、中間転写ベルトの代わりに、無端状の紙搬送ベルト121を各色の感光体2Y,M,C,Kに当接させている直接転写方式の画像形成装置である点が、本実施形態に係るプリンタと異なっている。紙搬送ベルト121は、その表面に保持した被転写体である記録紙を、自らの無端移動に伴ってY、M、C、K用の転写ニップに順次、通過していく。この過程で、感光体2Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー画像が、順次、用紙Pの表面に重ね合わせて転写されていく。
図19は、変形例2に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、ニップ形成部材として、中間転写ベルトの代わりに、無端状の紙搬送ベルト121を各色の感光体2Y,M,C,Kに当接させている直接転写方式の画像形成装置である点が、本実施形態に係るプリンタと異なっている。紙搬送ベルト121は、その表面に保持した被転写体である記録紙を、自らの無端移動に伴ってY、M、C、K用の転写ニップに順次、通過していく。この過程で、感光体2Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー画像が、順次、用紙Pの表面に重ね合わせて転写されていく。
(変形例3)
図20は、変形例3に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、1つの感光体2の周囲に、Y、M、C、K用の現像装置3Y,M,C,Kを有している。画像形成を行う場合、まず、感光体2の表面を帯電装置4によって一様に帯電させた後、感光体2の表面に対してY用の画像データに基づいて変調されたレーザー光Lを照射して、感光体2の表面にY用の静電潜像を形成する。そして、このY用の静電潜像を現像装置3Yによって現像してYトナー像を得た後、これを中間転写ベルト21上に一次転写する。
図20は、変形例3に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、1つの感光体2の周囲に、Y、M、C、K用の現像装置3Y,M,C,Kを有している。画像形成を行う場合、まず、感光体2の表面を帯電装置4によって一様に帯電させた後、感光体2の表面に対してY用の画像データに基づいて変調されたレーザー光Lを照射して、感光体2の表面にY用の静電潜像を形成する。そして、このY用の静電潜像を現像装置3Yによって現像してYトナー像を得た後、これを中間転写ベルト21上に一次転写する。
その後、感光体2の表面上の転写残トナーを感光体クリーニング装置5によって除去した後、感光体2の表面を帯電装置4によって再び一様に帯電させる。次に、感光体2の表面に対して、M用の画像データに基づいて変調されたレーザー光Lを照射して、感光体2の表面にM用の静電潜像を形成した後、これを現像装置3Mによって現像してMトナー像を得る。そして、このMトナー像を中間転写ベルト21上のYトナー像に重ね合わせて一次転写する。以降、同様にして、感光体2上でCトナー像、Kトナー像を順次現像して、ベルト上のY、Mトナー画像上に順次重ね合わせて一次転写していく。
これにより、中間転写ベルト21上に4色トナー像を形成する。その後、中間転写ベルト21上の4色トナー像を、二次転写ニップで用紙Pの表面に一括で二次転写して、用紙P上にフルカラー像を形成する。そして、定着装置40によって用紙Pにフルカラー像を定着させた後、用紙Pを機外に排出する。
上記各変形例に係るプリンタに本発明を適用することによって、画像面積率に応じた転写電界が生じるまでの時間を、画像面積率が切り換わる所定領域の少なくとも最下流部近傍や最上流部近傍で短縮して、従来よりも各転写電界の応答特性を改善できる。そして、このように転写電流の目標制御値を変化させる制御を、転写領域の出口を順次、通過する各所定領域毎に繰り返すことで、転写電界の応答特性を画像形成領域の略全域で、従来の構成よりも改善することができる。
よって、画像面積率に応じて転写電流を制御するときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる転写電流の制御方法を提供できる。
よって、画像面積率に応じて転写電流を制御するときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる転写電流の制御方法を提供できる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
感光体2Cなどの像担持体上に担持したCトナー像などのトナー像を中間転写ベルト21などの被転写体に転写する一次転写ローラ25Cなどの転写手段を備え、前記転写手段に対して、一次転写電源81Cなどの電源から供給される一次転写電流などの転写電流を、前記像担持体と前記被転写体との間に形成される一次転写ニップなどの転写領域の出口を通過する領域Bなどの所定領域の平均画像面積率:x1cなどの画像面積率に基づいて制御するプリンタなどの画像形成装置に用いる転写電流の制御方法において、前記所定領域の画像面積率と、下流側領域である領域Aなどの前記所定領域以外の領域の平均画像面積率:x0cなどの画像面積率とを考慮して、前記転写電流を変化させるときの目標制御値:ICtなどの目標制御値を設定することを特徴とするものである。
(態様A)
感光体2Cなどの像担持体上に担持したCトナー像などのトナー像を中間転写ベルト21などの被転写体に転写する一次転写ローラ25Cなどの転写手段を備え、前記転写手段に対して、一次転写電源81Cなどの電源から供給される一次転写電流などの転写電流を、前記像担持体と前記被転写体との間に形成される一次転写ニップなどの転写領域の出口を通過する領域Bなどの所定領域の平均画像面積率:x1cなどの画像面積率に基づいて制御するプリンタなどの画像形成装置に用いる転写電流の制御方法において、前記所定領域の画像面積率と、下流側領域である領域Aなどの前記所定領域以外の領域の平均画像面積率:x0cなどの画像面積率とを考慮して、前記転写電流を変化させるときの目標制御値:ICtなどの目標制御値を設定することを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
所定領域以外の領域、つまり、転写する領域に隣接する、既に被転写体にトナー像が転写された下流側領域や、後から転写する上流側領域の画像面積率を考慮して、所定領域の目標制御値を設定して、所定領域が転写領域を通過するときの転写電流を制御できる。
一次転写領域の出口を通過する所定領域では、例えば、上記した実施例1ように電源から転写手段に供給する一転写電流の目標制御値を設定して、所定領域が一次転写領域を通過するときの一次転写電流を制御する。
所定領域以外の領域、つまり、転写する領域に隣接する、既に被転写体にトナー像が転写された下流側領域や、後から転写する上流側領域の画像面積率を考慮して、所定領域の目標制御値を設定して、所定領域が転写領域を通過するときの転写電流を制御できる。
一次転写領域の出口を通過する所定領域では、例えば、上記した実施例1ように電源から転写手段に供給する一転写電流の目標制御値を設定して、所定領域が一次転写領域を通過するときの一次転写電流を制御する。
すなわち、所定領域の画像面積率に対して、下流側領域の画像面積率が大きく、所定領域の基準目標制御値が下流側領域の基準目標制御値よりも大きい場合、画像面積率の差が大きいほど、所定領域の目標制御値を基準目標制御値よりも大きくなるように設定する。
一方、所定領域の画像面積率に対して、下流側領域の画像面積率が小さく、所定領域の基準目標制御値が下流側領域の基準目標制御値よりも小さい場合、画像面積率の差が大きいほど、所定領域の目標制御値を基準目標制御値よりも小さくなるように設定する。
そして、下流側領域と所定領域の画像面積率が同じで、これらの基準目標制御値が変化しない場合、所定領域の目標制御値を、基準目標制御値で一定になるように設定する。
一方、所定領域の画像面積率に対して、下流側領域の画像面積率が小さく、所定領域の基準目標制御値が下流側領域の基準目標制御値よりも小さい場合、画像面積率の差が大きいほど、所定領域の目標制御値を基準目標制御値よりも小さくなるように設定する。
そして、下流側領域と所定領域の画像面積率が同じで、これらの基準目標制御値が変化しない場合、所定領域の目標制御値を、基準目標制御値で一定になるように設定する。
上記のように所定領域の画像面積率が、所定領域以外の領域と異なる場合、その差に応じて、所定領域の転写電流の目標制御値を基準目標制御値よりも下げたり、上げたりすることで、画像面積率が切り換わるときの転写電流の目標制御値の変化量を大きくする。このように変化量を大きくすることで、転写電流の目標制御値を変化させるときの単位時間当たりの変化量を大きくし、実際に電源から転写手段に供給される転写電流が、基準目標制御値に達するまでの時間を短縮できる。
したがって、画像面積率に応じた転写電界が生じるまでの時間を、画像面積率が切り換わる所定領域の少なくとも最下流部近傍で短縮して、従来よりも転写電界の応答特性を改善できる。そして、このように転写電流の目標制御値を変化させる制御を、転写領域の出口を順次、通過する各所定領域毎に繰り返すことで、転写電界の応答特性を画像形成領域の略全域で、従来の構成よりも改善することができる。
よって、画像面積率に応じて転写電流を制御するときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる転写電流の制御方法を提供できる。
したがって、画像面積率に応じた転写電界が生じるまでの時間を、画像面積率が切り換わる所定領域の少なくとも最下流部近傍で短縮して、従来よりも転写電界の応答特性を改善できる。そして、このように転写電流の目標制御値を変化させる制御を、転写領域の出口を順次、通過する各所定領域毎に繰り返すことで、転写電界の応答特性を画像形成領域の略全域で、従来の構成よりも改善することができる。
よって、画像面積率に応じて転写電流を制御するときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる転写電流の制御方法を提供できる。
(態様B)
(態様A)において、前記所定領域以外の領域が、領域Bなどの前記所定領域に隣接する領域Aなどの下流側領域であることを特徴とするものである。
(態様A)において、前記所定領域以外の領域が、領域Bなどの前記所定領域に隣接する領域Aなどの下流側領域であることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
所定領域に隣接する下流側領域の画像面積率を考慮し、目標制御値を設定して転写電流を制御することで、上記態様Aで説明した改善効果と同様な、転写電界の応答特性の改善効果を得ることができる。
所定領域に隣接する下流側領域の画像面積率を考慮し、目標制御値を設定して転写電流を制御することで、上記態様Aで説明した改善効果と同様な、転写電界の応答特性の改善効果を得ることができる。
(態様C)
(態様B)において、前記像担持体が感光体2などの潜像担持体、前記被転写体が中間転写ベルト21などの中間転写体又は用紙Pなどの記録媒体であり、領域Bなどの前記所定領域の平均画像面積率:x1cなどの画像面積率に対して、領域Aなどの前記下流側領域の平均画像面積率:x0cなどの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記所定領域内の先端部などの最下流部の転写電流が大きくなるように目標制御値:ICtなどの目標制御値が設定され、前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の転写電流が小さくなるように目標制御値が設定されることを特徴とするものである。
(態様B)において、前記像担持体が感光体2などの潜像担持体、前記被転写体が中間転写ベルト21などの中間転写体又は用紙Pなどの記録媒体であり、領域Bなどの前記所定領域の平均画像面積率:x1cなどの画像面積率に対して、領域Aなどの前記下流側領域の平均画像面積率:x0cなどの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記所定領域内の先端部などの最下流部の転写電流が大きくなるように目標制御値:ICtなどの目標制御値が設定され、前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の転写電流が小さくなるように目標制御値が設定されることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
中間転写方式での一次転写、又は直接転写方式での転写において、上記態様Aで説明した所定領域の最下流部での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
よって、中間転写方式での一次転写、又は直接転写方式での転写において、画像面積率に応じて転写電流の目標制御値を制御したときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる。
中間転写方式での一次転写、又は直接転写方式での転写において、上記態様Aで説明した所定領域の最下流部での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
よって、中間転写方式での一次転写、又は直接転写方式での転写において、画像面積率に応じて転写電流の目標制御値を制御したときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる。
(態様D)
(態様B)又な(態様C)において、プリンタなどの前記画像形成装置は中間転写ベルト21などの中間転写体を備え、二次転写ニップなどの二次転写領域を通過する領域Eなどの前記所定領域の平均画像面積率:x1などの画像面積率に対して、領域Dなどの前記下流側領域の平均画像面積率:x0などの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の先端部などの最下流部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値:I2t0などの目標制御値が設定され、前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値が設定されることを特徴とするものである。
(態様B)又な(態様C)において、プリンタなどの前記画像形成装置は中間転写ベルト21などの中間転写体を備え、二次転写ニップなどの二次転写領域を通過する領域Eなどの前記所定領域の平均画像面積率:x1などの画像面積率に対して、領域Dなどの前記下流側領域の平均画像面積率:x0などの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の先端部などの最下流部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値:I2t0などの目標制御値が設定され、前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値が設定されることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
中間転写方式での二次転写、又は中間転写方式での一次転写及び二次転写転写において、上記態様Aで説明した所定領域の最下流部での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
よって、画像面積率に応じて二次転写電流の目標制御値、又は一次転写電流の目標制御値:ICtなどの目標制御値及び二次転写電流の目標制御値を制御したときに、各転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる。
中間転写方式での二次転写、又は中間転写方式での一次転写及び二次転写転写において、上記態様Aで説明した所定領域の最下流部での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
よって、画像面積率に応じて二次転写電流の目標制御値、又は一次転写電流の目標制御値:ICtなどの目標制御値及び二次転写電流の目標制御値を制御したときに、各転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を抑制できる。
(態様E)
(態様A)において、前記所定領域以外の領域が、領域:Eなどの前記所定領域に隣接する領域Dなどの下流側領域と領域Fなどの上流側領域であることを特徴とするものである。
(態様A)において、前記所定領域以外の領域が、領域:Eなどの前記所定領域に隣接する領域Dなどの下流側領域と領域Fなどの上流側領域であることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
所定領域に隣接する下流側領域と上流側領域の画像面積率を考慮し、目標制御値を設定して転写電流を制御することで、上記態様Aで説明した所定領域の少なくとも最下流部近傍での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
加えて、所定領域の最上流部の目標制御値、つまり隣接する上流側領域の最下流部の目標制御値を変化させる制御を、早いタイミングで開始することができる。このような制御を、順次、転写領域を通過する各所定領域毎に繰り返すことで、上記態様Aよりも、転写電界の応答特性をさらに改善できる。
よって、画像面積率に応じて転写電流の目標制御値を制御したときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、さらに抑制できる。
所定領域に隣接する下流側領域と上流側領域の画像面積率を考慮し、目標制御値を設定して転写電流を制御することで、上記態様Aで説明した所定領域の少なくとも最下流部近傍での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
加えて、所定領域の最上流部の目標制御値、つまり隣接する上流側領域の最下流部の目標制御値を変化させる制御を、早いタイミングで開始することができる。このような制御を、順次、転写領域を通過する各所定領域毎に繰り返すことで、上記態様Aよりも、転写電界の応答特性をさらに改善できる。
よって、画像面積率に応じて転写電流の目標制御値を制御したときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、さらに抑制できる。
(態様F)
(態様E)において、前記像担持体が感光体2などの潜像担持体、前記被転写体が中間転写ベルト21などの中間転写体又は用紙Pなどの記録媒体であり、領域Eなどの前記所定領域の平均画像面積率:x1cなどの画像面積率に対して、領域Dなどの前記下流側領域の平均画像面積率:x0cなどの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも一次転写ニップなどの前記転写領域を通過する前記所定領域内の先端部などの最下流部の転写電流が大きくなるように目標制御値:IC0tなどの目標制御値が設定され、前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の転写電流が小さくなるように目標制御値が設定され、領域Fなどの前記上流側領域の平均画像面積率:x2cなどの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の後端部などの最上流部の転写電流が小さくなるように目標制御値:IC2tなどの目標制御値が設定され、前記上流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の最上流部の転写電流が大きくなるように目標制御値が設定されることを特徴とするものである。
(態様E)において、前記像担持体が感光体2などの潜像担持体、前記被転写体が中間転写ベルト21などの中間転写体又は用紙Pなどの記録媒体であり、領域Eなどの前記所定領域の平均画像面積率:x1cなどの画像面積率に対して、領域Dなどの前記下流側領域の平均画像面積率:x0cなどの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも一次転写ニップなどの前記転写領域を通過する前記所定領域内の先端部などの最下流部の転写電流が大きくなるように目標制御値:IC0tなどの目標制御値が設定され、前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の転写電流が小さくなるように目標制御値が設定され、領域Fなどの前記上流側領域の平均画像面積率:x2cなどの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の後端部などの最上流部の転写電流が小さくなるように目標制御値:IC2tなどの目標制御値が設定され、前記上流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の最上流部の転写電流が大きくなるように目標制御値が設定されることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
中間転写方式での一次転写、又は直接転写方式での転写において、上記態様Aで説明した所定領域の最下流部での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
加えて、所定領域の最上流部の目標制御値、つまり隣接する上流側領域の最下流部の目標制御値を変化させる制御を、早いタイミングで開始することができる。このような制御を、順次、転写領域を通過する各所定領域毎に繰り返すことで、上記態様Aよりも、転写電界の応答特性をさらに改善できる。
よって、中間転写方式での一次転写、又は直接転写方式での転写において、画像面積率に応じて転写電流の目標制御値を制御したときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、上記態様Cよりも、さらに抑制できる。
中間転写方式での一次転写、又は直接転写方式での転写において、上記態様Aで説明した所定領域の最下流部での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
加えて、所定領域の最上流部の目標制御値、つまり隣接する上流側領域の最下流部の目標制御値を変化させる制御を、早いタイミングで開始することができる。このような制御を、順次、転写領域を通過する各所定領域毎に繰り返すことで、上記態様Aよりも、転写電界の応答特性をさらに改善できる。
よって、中間転写方式での一次転写、又は直接転写方式での転写において、画像面積率に応じて転写電流の目標制御値を制御したときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、上記態様Cよりも、さらに抑制できる。
(態様G)
(態様E)又は(態様F)において、プリンタなどの前記画像形成装置は中間転写ベルト21などの中間転写体を備え、二次転写ニップなどの二次転写領域を通過する領域Eなどの前記所定領域の平均画像面積率:x1などの画像面積率に対して、領域Dなどの前記下流側領域の平均画像面積率:x0などの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の先端部などの最下流部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値:I2t0などの目標制御値が設定され、前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の先端部などの最下流部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値が設定され、領域Fなどの前記上流側領域の平均画像面積率:x2などの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の後端部などの最上流部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値:I2t2などの目標制御値が設定され、前記上流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の最上流部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値が設定されることを特徴とするものである。
(態様E)又は(態様F)において、プリンタなどの前記画像形成装置は中間転写ベルト21などの中間転写体を備え、二次転写ニップなどの二次転写領域を通過する領域Eなどの前記所定領域の平均画像面積率:x1などの画像面積率に対して、領域Dなどの前記下流側領域の平均画像面積率:x0などの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の先端部などの最下流部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値:I2t0などの目標制御値が設定され、前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の先端部などの最下流部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値が設定され、領域Fなどの前記上流側領域の平均画像面積率:x2などの画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の後端部などの最上流部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値:I2t2などの目標制御値が設定され、前記上流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の最上流部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値が設定されることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
中間転写方式での二次転写、又は中間転写方式での一次転写及び二次転写転写において、上記態様Aで説明した所定領域の最下流部での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
加えて、所定領域の最上流部の目標制御値、つまり隣接する上流側領域の最下流部の目標制御値を変化させる制御を、早いタイミングで開始することができる。このような制御を、順次、転写領域を通過する各所定領域毎に繰り返すことで、上記態様Aよりも、転写電界の応答特性をさらに改善できる。
よって、中間転写方式での二次転写、又は中間転写方式での一次転写及び二次転写転写において、画像面積率に応じて二次転写電流の目標制御値を制御したときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、上記態様Dよりもさらに抑制できる。
中間転写方式での二次転写、又は中間転写方式での一次転写及び二次転写転写において、上記態様Aで説明した所定領域の最下流部での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。
加えて、所定領域の最上流部の目標制御値、つまり隣接する上流側領域の最下流部の目標制御値を変化させる制御を、早いタイミングで開始することができる。このような制御を、順次、転写領域を通過する各所定領域毎に繰り返すことで、上記態様Aよりも、転写電界の応答特性をさらに改善できる。
よって、中間転写方式での二次転写、又は中間転写方式での一次転写及び二次転写転写において、画像面積率に応じて二次転写電流の目標制御値を制御したときに、転写電界の応答遅延による、画像濃度変動の発生を、上記態様Dよりもさらに抑制できる。
(態様H)
(態様A)乃至(態様G)のいずれかにおいて、領域Bや領域Eなどの前記所定領域に対して設定される一次転写電流や二次転写電流などの転写電流の目標制御値:ICtや目標制御値:I2tなどの目標制御値が、前記所定領域内で変化することを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
上記態様Aで説明した所定領域の最下流部での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。また、隣接する上流側領域の最下流部の目標制御値を変化させる制御を、早いタイミングで開始することもできる。
加えて、一次転写電流の目標制御値:ICtや二次転写電流の目標制御値:I2tを所定領域内で変化させることで、プリンタに搭載された制御部200のCPUの性能や他の制御の負荷を考慮して、最適な所定領域の画素数の設定が可能となる。
(態様A)乃至(態様G)のいずれかにおいて、領域Bや領域Eなどの前記所定領域に対して設定される一次転写電流や二次転写電流などの転写電流の目標制御値:ICtや目標制御値:I2tなどの目標制御値が、前記所定領域内で変化することを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
上記態様Aで説明した所定領域の最下流部での転写電界の応答特性の改善効果と同様な効果を得ることができる。また、隣接する上流側領域の最下流部の目標制御値を変化させる制御を、早いタイミングで開始することもできる。
加えて、一次転写電流の目標制御値:ICtや二次転写電流の目標制御値:I2tを所定領域内で変化させることで、プリンタに搭載された制御部200のCPUの性能や他の制御の負荷を考慮して、最適な所定領域の画素数の設定が可能となる。
(態様I)
感光体2や中間転写ベルト21などの像担持体上に担持したトナー像を中間転写ベルト21や用紙Pなどの被転写体に転写する一次転写ローラ25や二次転写ローラ26などの転写手段を備え、前記転写手段に対して、一次転写電源81や二次転写電源82などの電源から供給される一次転写電流や二次転写電流などの転写電流を、前記像担持体と前記転写手段との間に形成される一次転写ニップや二次転写ニップなどの転写領域の出口を通過する領域Bや領域Eなどの所定領域内の平均画像面積率:x1cや平均画像面積率:x1などの画像面積率に応じて制御するプリンタなどの画像形成装置において、前記転写電流を制御するための転写電流の制御方法として、(態様A)乃至(態様H)のいずれかの転写電流の制御方法を用いることを特徴とするものである。
感光体2や中間転写ベルト21などの像担持体上に担持したトナー像を中間転写ベルト21や用紙Pなどの被転写体に転写する一次転写ローラ25や二次転写ローラ26などの転写手段を備え、前記転写手段に対して、一次転写電源81や二次転写電源82などの電源から供給される一次転写電流や二次転写電流などの転写電流を、前記像担持体と前記転写手段との間に形成される一次転写ニップや二次転写ニップなどの転写領域の出口を通過する領域Bや領域Eなどの所定領域内の平均画像面積率:x1cや平均画像面積率:x1などの画像面積率に応じて制御するプリンタなどの画像形成装置において、前記転写電流を制御するための転写電流の制御方法として、(態様A)乃至(態様H)のいずれかの転写電流の制御方法を用いることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、(態様A)乃至(態様H)のいずれかの転写電流の制御方法と同様な効果を奏することができる画像形成装置を提供できる。
1 プロセスユニット
2 感光体
3 現像装置
4 帯電装置
5 感光体クリーニング装置
10 タンデムトナー画像形成部
20 転写ユニット
21 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
23 従動ローラ
24 二次転写対向ローラ
25 一次転写ローラ
26 二次転写ローラ
28 ベルトクリーニング装置
32 レジストローラ対
40 定着装置
41 定着ローラ
42 加圧ローラ
81 一次転写電源
82 二次転写電源
86 光学センサユニット
90 光書込ユニット
95 給紙カセット
95a 給紙ローラ
121 紙搬送ベルト
200 制御部
2 感光体
3 現像装置
4 帯電装置
5 感光体クリーニング装置
10 タンデムトナー画像形成部
20 転写ユニット
21 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
23 従動ローラ
24 二次転写対向ローラ
25 一次転写ローラ
26 二次転写ローラ
28 ベルトクリーニング装置
32 レジストローラ対
40 定着装置
41 定着ローラ
42 加圧ローラ
81 一次転写電源
82 二次転写電源
86 光学センサユニット
90 光書込ユニット
95 給紙カセット
95a 給紙ローラ
121 紙搬送ベルト
200 制御部
Claims (9)
- 像担持体上に担持したトナー像を被転写体に転写する転写手段を備え、
前記転写手段に対して、電源から供給される転写電流を、前記像担持体と前記被転写体との間に形成される転写領域の出口を通過する所定領域の画像面積率に基づいて制御する画像形成装置に用いる転写電流の制御方法において、
前記所定領域の画像面積率と、前記所定領域以外の領域の画像面積率とを考慮して、前記転写電流を変化させるときの目標制御値を設定することを特徴とする転写電流の制御方法。 - 請求項1に記載の転写電流の制御方法において、
前記所定領域以外の領域が、前記所定領域に隣接する下流側領域であることを特徴とする転写電流の制御方法。 - 請求項2に記載の転写電流の制御方法において、
前記像担持体が潜像担持体、前記被転写体が中間転写体又は記録媒体であり、
前記所定領域の画像面積率に対して、
前記下流側領域の画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記所定領域内の最下流部の転写電流が大きくなるように目標制御値が設定され、
前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の転写電流が小さくなるように目標制御値が設定されることを特徴とする転写電流の制御方法。 - 請求項2又は3に記載の転写電流の制御方法において、
前記画像形成装置は中間転写体を備え、
二次転写領域を通過する前記所定領域の画像面積率に対して、
前記下流側領域の画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値が設定され、
前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値が設定されることを特徴とする転写電流の制御方法。 - 請求項1に記載の転写電流の制御方法において、
前記所定領域以外の領域が、前記所定領域に隣接する下流側領域と上流側領域であることを特徴とする転写電流の制御方法。 - 請求項5に記載の転写電流の制御方法において、
前記像担持体が潜像担持体、前記被転写体が中間転写体又は記録媒体であり、
前記所定領域の画像面積率に対して、
前記下流側領域の画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の転写電流が大きくなるように目標制御値が設定され、
前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の転写電流が小さくなるように目標制御値が設定され、
前記上流側領域の画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の最上流部の転写電流が小さくなるように目標制御値が設定され、
前記上流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記転写領域を通過する前記所定領域内の最上流部の転写電流が大きくなるように目標制御値が設定されることを特徴とする転写電流の制御方法。 - 請求項5又は6に記載の転写電流の制御方法において、
前記画像形成装置は中間転写体を備え、
二次転写領域を通過する前記所定領域の画像面積率に対して、
前記下流側領域の画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値が設定され、
前記下流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の最下流部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値が設定され、
前記上流側領域の画像面積率が大きい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の最上流部の二次転写電流の絶対値が大きくなるように目標制御値が設定され、
前記上流側領域の画像面積率が小さい場合は、その差が大きくなるほど、少なくとも前記二次転写領域を通過する前記所定領域内の最上流部の二次転写電流の絶対値が小さくなるように目標制御値が設定されることを特徴とする転写電流の制御方法。 - 請求項1乃至7のいずれか一に記載の転写電流の制御方法において、
前記所定領域に対して設定される転写電流の目標制御値が、前記所定領域内で変化することを特徴とする転写電流の制御方法。 - 像担持体上に担持したトナー像を被転写体に転写する転写手段を備え、
前記転写手段に対して、電源から供給される転写電流を、前記像担持体と前記転写手段との間に形成される転写領域の出口を通過する所定領域内の画像面積率に応じて制御する画像形成装置において、
前記転写電流を制御するための転写電流の制御方法として、
請求項1乃至8のいずれか一に記載の転写電流の制御方法を用いることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014117009A JP2015230407A (ja) | 2014-06-05 | 2014-06-05 | 転写電流の制御方法、画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014117009A JP2015230407A (ja) | 2014-06-05 | 2014-06-05 | 転写電流の制御方法、画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015230407A true JP2015230407A (ja) | 2015-12-21 |
Family
ID=54887193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014117009A Pending JP2015230407A (ja) | 2014-06-05 | 2014-06-05 | 転写電流の制御方法、画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015230407A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3173453A1 (en) | 2015-11-26 | 2017-05-31 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Wafer laminate and making method |
-
2014
- 2014-06-05 JP JP2014117009A patent/JP2015230407A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3173453A1 (en) | 2015-11-26 | 2017-05-31 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Wafer laminate and making method |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5488991B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US8422900B2 (en) | Apparatus and method of controlling an image forming apparatus | |
JP5610267B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US20120020713A1 (en) | Image forming apparatus | |
US20110305468A1 (en) | Image forming apparatus | |
US8503895B2 (en) | Image forming apparatus capable of stably controlling image density | |
JP2008134287A (ja) | 感光体の膜厚変動検出装置、及びこれを用いた画像形成ユニット、並びに画像形成装置 | |
US9436135B2 (en) | Toner pattern density correction in an image forming apparatus | |
US8983355B2 (en) | Image forming apparatus and image forming method | |
JP5967957B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5910922B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2001356541A (ja) | 画像形成装置 | |
US6253038B1 (en) | Image apparatus having an improved intermediate transfer system | |
JP2008164878A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5151552B2 (ja) | 光学センサの制御方法、光学センサ及び画像形成装置 | |
US11960218B2 (en) | Image forming and correction apparatus | |
JP2016167007A (ja) | 画像形成装置および画像形成装置の制御方法 | |
US20140169815A1 (en) | Image forming apparatus | |
JP2015230407A (ja) | 転写電流の制御方法、画像形成装置 | |
JP6040624B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5892413B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP6103354B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5489888B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US10114317B2 (en) | Image forming apparatus | |
JP2011027889A (ja) | 画像形成装置 |