JP2015206433A - 密封型転がり軸受 - Google Patents
密封型転がり軸受 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015206433A JP2015206433A JP2014088278A JP2014088278A JP2015206433A JP 2015206433 A JP2015206433 A JP 2015206433A JP 2014088278 A JP2014088278 A JP 2014088278A JP 2014088278 A JP2014088278 A JP 2014088278A JP 2015206433 A JP2015206433 A JP 2015206433A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seal
- lip
- rolling bearing
- peripheral surface
- seal lip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
- Sealing Of Bearings (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Abstract
【課題】部品点数を増加することなく、組み込み時におけるシールリップの損傷を防止することができる密封型転がり軸受を提供する。
【解決手段】内輪14の外周面に接触するシール部材20を備え、シール部材20は、芯金21と、芯金21に固着されるシール部22と、を備え、シール部22は、芯金21の内周縁から径方向内側且つ軸方向外側に延びるシールリップ23と、芯金21の内周縁から径方向内側且つ軸方向内側に延びるダストリップ24と、シールリップ23の基部と先端部との間で、シールリップ23の内周面から径方向内側に延びるサブリップ25と、を有し、サブリップ25の内径が、シールリップ23の内径よりも小さく設定される。
【選択図】図3
【解決手段】内輪14の外周面に接触するシール部材20を備え、シール部材20は、芯金21と、芯金21に固着されるシール部22と、を備え、シール部22は、芯金21の内周縁から径方向内側且つ軸方向外側に延びるシールリップ23と、芯金21の内周縁から径方向内側且つ軸方向内側に延びるダストリップ24と、シールリップ23の基部と先端部との間で、シールリップ23の内周面から径方向内側に延びるサブリップ25と、を有し、サブリップ25の内径が、シールリップ23の内径よりも小さく設定される。
【選択図】図3
Description
本発明は、密封型転がり軸受に関し、より詳細には、例えば、鉄鋼圧延機に使用される密封型転がり軸受に関する。
従来、鉄鋼圧延機に使用される密封型転がり軸受において、組み込み時における異物の噛み込みやミスアライメントによってシール部材のシールリップが損傷し、本来の性能が発揮できない場合が発生するといった問題があった。
そこで、シール部材のシールリップが摺動する部分(スリンガ)を別部品とし、シール部材とスリンガを一体とした状態で組み込むことにより、組み込み時におけるシールリップの損傷を防止する転がり軸受が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1に記載の転がり軸受では、別部材のスリンガを必要とするため、組み込み時の作業手順が増加すると共に、部品点数が増加することにより製造コスト増加してしまっていた。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数を増加することなく、組み込み時におけるシールリップの損傷を防止することができる密封型転がり軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1)外輪と、内輪と、外輪と内輪との間に配置される複数のころと、内輪の外周面に接触するシール部材と、を備え、シール部材は、芯金と、芯金に固着される弾性部材からなるシール部と、を備える密封型転がり軸受であって、シール部は、芯金の内周縁から径方向内側且つ軸方向外側に延びるシールリップと、シールリップの基部と先端部との間で、シールリップの内周面から径方向内側に延びるサブリップと、を有し、サブリップの内径が、シールリップの内径よりも小さく設定されることを特徴とする密封型転がり軸受。
(2)内輪の外周面に、サブリップを収容する凹溝が形成されることを特徴とする(1)に記載の密封型転がり軸受。
(3)サブリップのシールリップの先端側の側面に、軸方向外側に延びる突起が形成されることを特徴とする(1)又は(2)に記載の密封型転がり軸受。
(1)外輪と、内輪と、外輪と内輪との間に配置される複数のころと、内輪の外周面に接触するシール部材と、を備え、シール部材は、芯金と、芯金に固着される弾性部材からなるシール部と、を備える密封型転がり軸受であって、シール部は、芯金の内周縁から径方向内側且つ軸方向外側に延びるシールリップと、シールリップの基部と先端部との間で、シールリップの内周面から径方向内側に延びるサブリップと、を有し、サブリップの内径が、シールリップの内径よりも小さく設定されることを特徴とする密封型転がり軸受。
(2)内輪の外周面に、サブリップを収容する凹溝が形成されることを特徴とする(1)に記載の密封型転がり軸受。
(3)サブリップのシールリップの先端側の側面に、軸方向外側に延びる突起が形成されることを特徴とする(1)又は(2)に記載の密封型転がり軸受。
本発明によれば、シール部は、芯金の内周縁から径方向内側且つ軸方向外側に延びるシールリップと、シールリップの基部と先端部との間で、シールリップの内周面から径方向内側に延びるサブリップと、を有し、サブリップの内径が、シールリップの内径よりも小さく設定されるため、シール部材を軸受に組み込む際、サブリップによりシールリップが持ち上げられ、シールリップが内輪の外周面に接触するのを回避することができる。従って、部品点数を増加することなく、組み込み時におけるシールリップの損傷を防止することができる。
以下、本発明に係る密封型転がり軸受の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の密封型転がり軸受10は、4列円すいころ軸受であり、図1及び図2に示すように、一対の外輪12及び複列外輪13と、一対の複列内輪14と、一対の外輪12及び複列外輪13と一対の複列内輪14との間に転動自在に配置される複数の円すいころ15と、を備える。そして、密封型転がり軸受10は、一対の複列内輪14がロール1のロールネック部2にすきまばめ(ルーズフィット)されて使用される。
また、軸方向中央に配置される複列外輪13と、その軸方向両側に配置される外輪12との間には、外輪間座16がそれぞれ配置されて、一対の外輪12及び複列外輪13の軸方向の位置決めが行われる。また、一対の複列内輪14の軸方向一端には、内輪押え部材であるフィレットリング3が配置されて、一対の複列内輪14の軸方向の位置決めが行われる。また、フィレットリング3の内周面には、Oリングなどのシール4が配置されており、このシール4によりフィレットリング3の内周面とロールネック部2の外周面との間がシールされている。また、ハウジング5の軸方向一端とフィレットリング3との間、及びハウジング5の軸方向他端とロールネック部2との間には、ハウジングシール6,7がそれぞれ配置されている。
また、一対の外輪12の軸方向外側には、ハウジング5の内周面との間がOリング17でシールされるシールホルダ18がそれぞれ設けられており、このシールホルダ18の内周面には、複列内輪14の外周面に接触するシール部材20が取り付けられている。そして、このシール部材20により、密封型転がり軸受10がシールされている。
シール部材20は、図3及び図4に示すように、鋼板などの金属板を円環状に形成した断面略コの字状の芯金21と、芯金21に固着され、ゴムやエラストマーなどの弾性材料からなる円環状のシール部22と、を備える。そして、シール部材20は、芯金21がシールホルダ18の内周面に圧入されることにより、シールホルダ18に取り付けられる。
シール部22は、芯金21の内周縁から径方向内側且つ軸方向外側に延び、水浸入やグリースの漏れを防止するシールリップ23と、芯金21の内周縁から径方向内側且つ軸方向内側に延び、大きな異物からシールリップ23を保護するダストリップ24と、シールリップ23の基部と先端部との間で、シールリップ23の内周面から径方向内側に延びるサブリップ25と、を有する。サブリップ25の先端は断面略三角形状で尖った形状に形成されている。また、シールリップ23の外周面には、ガータースプリング26が嵌着されており、このガータースプリング26の緊縛力により、シールリップ23が複列内輪14の外周面に圧接される。
そして、図4に示すように、組み込み前のシール部材20において、サブリップ25の内径D1は、シールリップ23の内径D2よりも小さく設定されている。即ち、サブリップ25は、シールリップ23よりも径方向内側に突出するようにその長さが設定されている。このため、図5に示すように、シール部材20を軸受10に組み込む際、シールリップ23よりも先にサブリップ25が複列内輪14の外周面に接触するので、サブリップ25によりシールリップ23が持ち上げられる。従って、シールリップ23を複列内輪14の外周面に接触させることなく、シール部材20を軸受10に組み込むことができるので、シールリップ23の損傷が防止される。
さらに、複列内輪14の外周面には、シール部材20の組み込み後においてサブリップ25を収容する凹溝14aが全周に亘って形成されている。凹溝14aは、サブリップ25の下端と接触しない程度の深さに設定されている。このため、シール部材20の組み込み後、サブリップ25によるシールリップ23の持ち上げ効果が失われるので、シールリップ23が複列内輪14の外周面に接触し、シール機能を発揮することとなる(図3参照)。また、凹溝14aに収容されたサブリップ25は、凹溝14aとの間にラビリンスシールを形成することとなり、軸受10の密封性能を向上している。
以上説明したように、本実施形態の密封型転がり軸受10によれば、シールリップ23の内周面に径方向内側に延びるサブリップ25が形成され、サブリップ25の内径D1がシールリップ23の内径D2よりも小さく設定されるため、シール部材20を軸受10に組み込む際、サブリップ25によりシールリップ23が持ち上げられ、シールリップ23が複列内輪14の外周面に接触するのを回避することができる。従って、部品点数を増加することなく、組み込み時におけるシールリップ23の損傷を防止することができる。
また、本実施形態の密封型転がり軸受10によれば、複列内輪14の外周面に、シール部材20の組み込み後においてサブリップ25を収容する凹溝14aが形成されるため、サブリップ25の摩耗を防止することができ、また、サブリップ25と凹溝14aとの間にラビリンスシールが形成され、軸受10の密封性能を向上することができる。
また、本実施形態の密封型転がり軸受10によれば、サブリップ25の先端が断面略三角形状で尖った形状に形成されるため、サブリップ25が複列内輪14の外周面に接触した際におけるサブリップ25の湾曲変形を容易に発生させることができる。これにより、シール部材20の組み込み力を低減することができるので、シール部材20の軸受10への組み込みを容易に行うことができる。
なお、本実施形態の第1変形例として、図6に示すように、複列内輪14の外周面に凹溝14aが形成されていなくてもよい。この場合においても、シールリップ23により密封性能を十分得ることができる。なお、本変形例は、サブリップ25の摩耗と分解・洗浄時におけるシール部材20の交換を前提としている。
また、本実施形態の第2変形例として、図7に示すように、サブリップ25のシールリップ23の先端側の側面に、軸方向外側に延びる突起25aが形成されていてもよい。この場合、図8に示すように、シール部材20を軸受10に組み込む際、上記したようにサブリップ25によりシールリップ23が持ち上げられると共に、サブリップ25が傾いて突起25aがシールリップ23の内周面に接触して、突起25aによってもシールリップ23が持ち上げられることとなる。
従って、本変形例によれば、シール部材20を軸受10に組み込む際に、サブリップ25及び突起25aによりシールリップ23を持ち上げるため、シールリップ23が複列内輪14の外周面に接触するのをより確実に回避することができる。従って、部品点数を増加することなく、組み込み時におけるシールリップ23の損傷を更に防止することができる。
なお、本発明は上記各実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、4列円すいころ軸受に本発明を適用した場合を例示したが、これに限定されず、単列転がり軸受、あるいは、2列転がり軸受、6列転がり軸受、及び8列転がり軸受などの多列転がり軸受に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、シール部材はシールホルダに取り付けられているが、これに限定されず、外輪に直接取り付けられていてもよい。
例えば、上記実施形態では、4列円すいころ軸受に本発明を適用した場合を例示したが、これに限定されず、単列転がり軸受、あるいは、2列転がり軸受、6列転がり軸受、及び8列転がり軸受などの多列転がり軸受に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、シール部材はシールホルダに取り付けられているが、これに限定されず、外輪に直接取り付けられていてもよい。
10 密封型転がり軸受
12 外輪
13 複列外輪
14 複列内輪
14a 凹部
15 円すいころ
18 シールホルダ
20 シール部材
21 芯金
22 シール部
23 シールリップ
24 ダストリップ
25 サブリップ
25a 突起
26 ガータースプリング
D1 サブリップの内径
D2 シールリップの内径
12 外輪
13 複列外輪
14 複列内輪
14a 凹部
15 円すいころ
18 シールホルダ
20 シール部材
21 芯金
22 シール部
23 シールリップ
24 ダストリップ
25 サブリップ
25a 突起
26 ガータースプリング
D1 サブリップの内径
D2 シールリップの内径
Claims (3)
- 外輪と、
内輪と、
前記外輪と前記内輪との間に配置される複数のころと、
前記内輪の外周面に接触するシール部材と、を備え、
前記シール部材は、芯金と、前記芯金に固着される弾性部材からなるシール部と、を備える密封型転がり軸受であって、
前記シール部は、
前記芯金の内周縁から径方向内側且つ軸方向外側に延びるシールリップと、
前記シールリップの基部と先端部との間で、前記シールリップの内周面から径方向内側に延びるサブリップと、を有し、
前記サブリップの内径が、前記シールリップの内径よりも小さく設定されることを特徴とする密封型転がり軸受。 - 前記内輪の外周面に、前記サブリップを収容する凹溝が形成されることを特徴とする請求項1に記載の密封型転がり軸受。
- 前記サブリップの前記シールリップの先端側の側面に、軸方向外側に延びる突起が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の密封型転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014088278A JP2015206433A (ja) | 2014-04-22 | 2014-04-22 | 密封型転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014088278A JP2015206433A (ja) | 2014-04-22 | 2014-04-22 | 密封型転がり軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015206433A true JP2015206433A (ja) | 2015-11-19 |
Family
ID=54603378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014088278A Pending JP2015206433A (ja) | 2014-04-22 | 2014-04-22 | 密封型転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015206433A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200117329A (ko) * | 2019-04-03 | 2020-10-14 | 주식회사 일진글로벌 | 내압배출홈 구비한 베어링 장치 |
-
2014
- 2014-04-22 JP JP2014088278A patent/JP2015206433A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200117329A (ko) * | 2019-04-03 | 2020-10-14 | 주식회사 일진글로벌 | 내압배출홈 구비한 베어링 장치 |
KR102740564B1 (ko) * | 2019-04-03 | 2024-12-11 | 주식회사 일진글로벌 | 내압배출홈 구비한 베어링 장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5285457B2 (ja) | 転がり軸受 | |
JP6028409B2 (ja) | 密封装置付き自動調心ころ軸受及びその製造方法 | |
JP2013194756A (ja) | 密封装置および転がり軸受装置 | |
JP2010190241A (ja) | 自動調心ころ軸受 | |
JP2018119681A (ja) | 回転機械のシール構造、回転機械及びシール部材 | |
JP3201207U (ja) | 密封構造 | |
JP2015212567A (ja) | 転がり軸受 | |
JP2007127203A (ja) | 密封装置 | |
JP2008019991A (ja) | 転がり軸受装置 | |
JP2015206433A (ja) | 密封型転がり軸受 | |
JP5554127B2 (ja) | 鉄道車両車軸用軸受装置 | |
KR101734691B1 (ko) | 휨 방지수단을 구비한 베어링용 플링거 | |
JP5471342B2 (ja) | シール装置、転がり軸受装置、および、シール装置をシール部材とシールケースとに分離する方法 | |
JP2008019905A (ja) | 密封型転がり軸受装置 | |
JP5233805B2 (ja) | 密封装置、及びこれを用いた転がり軸受装置 | |
CN109661523B (zh) | 车轴用轴承装置 | |
JP2006105189A (ja) | 密封装置 | |
JP6452341B2 (ja) | シール付き転がり軸受 | |
JP2015227671A (ja) | 密封型転がり軸受 | |
JP6519165B2 (ja) | 転がり軸受用密封装置、及び密封形転がり軸受 | |
JP2019060428A (ja) | 転がり軸受装置およびそのシール部材 | |
JP5369902B2 (ja) | 密封装置および転がり軸受装置 | |
CN110905915B (zh) | 调心滚子轴承 | |
JP2015224681A (ja) | 軸受装置 | |
JP2004183827A (ja) | 転がり軸受の密封装置 |