JP2015181120A - 固体電解質の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セラミックス粒子焼結体を含むものにおけるイオン導電性を向上することが可能な固体電解質の製造方法を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、固体電解質の製造方法が提供される。この方法は、セラミックス粒子焼結体を含む固体電解質前駆体を加熱しながら、固体電解質前駆体の少なくとも一表面と交差する方向に交流電場を印加することにより、セラミックス粒子焼結体のイオン導電経路を有する結晶面を配向させる工程を含む。
【選択図】 図2
【解決手段】実施形態によれば、固体電解質の製造方法が提供される。この方法は、セラミックス粒子焼結体を含む固体電解質前駆体を加熱しながら、固体電解質前駆体の少なくとも一表面と交差する方向に交流電場を印加することにより、セラミックス粒子焼結体のイオン導電経路を有する結晶面を配向させる工程を含む。
【選択図】 図2
Description
本発明の実施形態は、固体電解質、固体電解質の製造方法、電池及び電池パックに関する。
近年、エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池は、小型の電子デバイスからハイブリッド車、電気自動車、電力貯蔵用定置型電源として大きな注目を浴びている。なかでも、無機固体電解質を用いたリチウムイオン二次電池は有機電解液の漏液やガス発生の心配がなく、安全な電池として期待されている。また、固体電解質を用いたリチウム電池は電解液を用いた電池と比較して、電池反応以外の副反応が生じる可能性も低くなるため、長寿命化も期待できる。更に、無機固体電解質を用いた全固体電池では、電極と電解質層を積層して構成することが容易であることから製造コストを低減することが出来ると同時にバイポーラ型の電池構成も可能である。これにより、液系電解質を用いた電池に比べて、高いエネルギー密度を期待することができる。
しかしながら、全固体電池を構築する際に問題となる点は、液体電解質と異なり固体電解質中のリチウムイオンの動きが制限されている点にある。具体的には、Liイオンは、液体中を3次元的に拡散することができるのに対し、固体中では、結晶構造に依存するため、必ずしも3次元拡散とはならず、層状やトンネル構造の結晶構造を有する場合、2次元または1次元拡散となる。このため、固体電解質をバルク状にすると粒界の存在により、電極中で様々な拡散方向を持つため、リチウムイオン拡散速度が低下し、Liイオン導電率が低いという問題がある。これらの問題を鑑みて、ケイ素化合物を加水分解して得られたイオン伝導性化合物を、磁場中で処理することで配向性を付与させることが提案されている。このような磁場下における処理は、結晶の配向性を制御する手段の1つであり、薄膜に対する効果は期待できるものの、焼結体からなる多結晶体においては磁場効果が小さいため、バルク粒子からなる固体電解質には適用しにくい。特にイオン導電性を向上するには導電性イオンを構造中で移動させながら結晶成長させる必要がある。
また、全固体電池において、製膜により得られたリチウムイオン伝導体の単結晶の結晶c軸を基板に垂直(正極層、負極層と直交)に配向させることが行われている。しかしながら、この方法は、製造コストが高い。安価に高性能な全固体電池を作製するには、セラミックス粒子の多結晶体からなる固体電解質について、リチウム導電が容易な結晶面に強く配向させるための技術が要求される。
実施形態は、セラミックス粒子焼結体を含むものにおけるイオン導電性を向上することが可能な固体電解質及びその製造方法、この固体電解質を用いた電池及び電池パックを提供する。
実施形態によれば、固体電解質が提供される。固体電解質は、少なくとも一表面と交差する方向に、イオン導電経路を有する結晶面が配向しているセラミックス粒子焼結体を含む。
また、実施形態によれば、正極と負極と固体電解質層とを含む電池と、この電池を含む電池パックが提供される。固体電解質層は、正極及び負極の間に配置される。固体電解質層は、イオン導電経路を有する結晶面が正極及び負極と交差する方向に配向しているセラミックス粒子焼結体を含む。
さらに、実施形態によれば、固体電解質の製造方法が提供される。この方法は、セラミックス粒子焼結体を含む固体電解質前駆体を加熱しながら、固体電解質前駆体の少なくとも一表面と交差する方向に交流電場を印加することにより、セラミックス粒子焼結体のイオン導電経路を有する結晶面を配向させる工程を含む。
以下、実施形態の図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態によれば、セラミックス粒子の焼結体を含む固体電解質が提供される。セラミックス粒子の焼結体を含む固体電解質は、安価な方法で合成することが可能であり、その多くがセラミックス微粒子同士がネッキングにより連結された微粒子焼結体で構成されている。セラミックス粒子の配列、更には結晶中のドメイン構造がイオンの導電性に大きく影響を与える。セラミックス粒子の焼結体を含む固体電解質の多くは、電解液よりもイオン導電性が劣る。これは、粒子同士の抵抗(粒界抵抗)のほかに、固体電解質を構成する粒子間の導電チャネルの向きが揃っていないことによる導電性の低下も挙げられる。
(第1の実施形態)
第1の実施形態によれば、セラミックス粒子の焼結体を含む固体電解質が提供される。セラミックス粒子の焼結体を含む固体電解質は、安価な方法で合成することが可能であり、その多くがセラミックス微粒子同士がネッキングにより連結された微粒子焼結体で構成されている。セラミックス粒子の配列、更には結晶中のドメイン構造がイオンの導電性に大きく影響を与える。セラミックス粒子の焼結体を含む固体電解質の多くは、電解液よりもイオン導電性が劣る。これは、粒子同士の抵抗(粒界抵抗)のほかに、固体電解質を構成する粒子間の導電チャネルの向きが揃っていないことによる導電性の低下も挙げられる。
図1の(a)は、正極5と負極8の間に固体電解質層9を配置した積層体を示す断面図である。図1の(b)は、図1の(a)の積層体のX部を拡大した模式図である。負極8の負極活物質粒子8aと、正極5の正極活物質粒子5aとの間に、固体電解質層9のセラミックス粒子焼結体9aが存在する。図1の(b)に示すように、セラミックス粒子焼結体9aの導電パスの向きYがランダムであると、イオンの拡散距離Zが長くなるため、イオン導電性に劣る。
そこで、第1の実施形態では、セラミックス粒子焼結体のイオンの導電経路を有する結晶面を、固体電解質の少なくとも一表面と交差(例えば直交)する方向に配向させる。その結果、図1の(c)に例示されるように、セラミックス粒子焼結体9aの導電パスの向きYを揃えることができるため、イオン拡散距離Zを短くすることができる。これにより、セラミックス粒子の焼結体を含むバルク状の固体電解質でもスムーズなイオン拡散が可能となる。この固体電解質の表面に電極を接合させることによって、電池の充放電レート性能の向上が期待できる。なお、図1の(c)では、固体電解質の両面と交差する方向に結晶面を配向させたが、固体電解質の片面のみでも良い。片面の場合、電極が接する面と交差する方向に結晶面を配向させることが望ましい。
固体電解質の少なくとも一表面の垂線を基準として30°まで(0°を含む)の範囲で交差する方向にイオン導電経路を有するものであることが望ましい。ここで、垂線から30°の角度は、垂線から一方向に30°の角度を+30°とした際、垂線から反対方向に30°の角度(−30°)を含む(±30°)ものである。より好ましいのは、該当表面と垂直に交差する方向に、イオン導電経路を有するか、結晶面が配向しているものである。
セラミックス粒子焼結体は、リチウムイオン導電性を有するものであることが望ましい。リチウムイオン導電性のセラミックスには、ペロブスカイト型酸化物、ガーネット型酸化物が含まれる。
セラミックス粒子焼結体のイオンの導電経路は、直線状の一次元チャネルか、平面状の二次元チャネルであることが好ましい。イオンの導電経路が一次元又は二次元チャネルである方が、結晶面を配向させることによる効果(イオン導電性の向上)が得られやすいからである。
イオン導電経路を有する結晶面には、(n00)、(0n0)、(00n)、(0nn)、(nnn)等が含まれる。但し、nは自然数である。
以上説明した第1の実施形態の固体電解質によれば、少なくとも一表面と交差する方向に、イオンの導電経路を有する結晶面が配向したセラミックス粒子焼結体を含むため、固体電解質の電荷移動を担うイオンの導電経路を揃えることができる。その結果、セラミックス粒子の焼結体を含むバルク状の固体電解質でもスムーズなイオン拡散が可能となるため、高いイオン導電性を示す固体電解質を提供することが可能となる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態によれば、第1の実施形態に係る固体電解質の製造方法を提供することができる。この方法は、セラミックス粒子焼結体を含む固体電解質前駆体を加熱しながら、固体電解質前駆体の少なくとも一面と交差する方向に交流電場を印加する工程を含む。これにより、少なくとも一面と交差する方向に、イオン導電経路を有する結晶面が配向したセラミックス粒子焼結体を含む固体電解質が得られる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態によれば、第1の実施形態に係る固体電解質の製造方法を提供することができる。この方法は、セラミックス粒子焼結体を含む固体電解質前駆体を加熱しながら、固体電解質前駆体の少なくとも一面と交差する方向に交流電場を印加する工程を含む。これにより、少なくとも一面と交差する方向に、イオン導電経路を有する結晶面が配向したセラミックス粒子焼結体を含む固体電解質が得られる。
固体電解質前駆体の種類および合成方法は特に限定されないが、合成する一つの方法として、固相反応法が挙げられる。固相反応の原料として、構成元素の酸化物、加熱により構成元素を生成する炭酸塩、硝酸塩などの各種塩化合物を用いることができる。これらを目的組成となるように混合して焼成することにより得ることができる。この方法はコストが低く抑えられるため好ましい。
また、固体電解質前駆体は、溶液法(ゾルゲル法)によっても合成可能である。原料として、目的構成元素を含む金属アルコキシドを用い、その他の添加元素の原料として水溶性の塩を用いる。これらを良く攪拌しながら加えることでゲル状の混合物を得る。得られたゲル状混合物を90〜120℃前後で加熱して乾燥させる。この粉末を450℃〜1000℃で焼成することにより、目的とする化合物を得ることができる。このとき、450℃より温度が低いと反応性が乏しいだけでなく、原料に含まれる有機成分も分解されずに構造中に残留してしまうため好ましくない。また1000℃を超えると成分の一部が蒸散する可能性が高く目的組成から逸脱しやすい。このように、ゾルゲル法を用いることにより目的生成物を低温度の焼成で得られるため、成分元素の蒸散が少なく、かつ粒成長も抑えることができるため好ましい。
固体電解質の電荷移動を担うイオンの導電経路を有する結晶面を、固体電解質の少なくとも一表面と交差する方向に配向させるには、固体電解質前駆体の少なくとも一表面に交流電場を印加する。これにより、固体電解質の少なくとも一表面に交差する導電パスを形成することができる。具体的には、固体電解質前駆体を焼成する際に、外部から交流電場を印加する。この一例を図2に示す。まず、ペレット状の固体電解質前駆体(試料ペレット)22の両面に白金電極21を蒸着によって形成する。これを二枚の白金板20の間に挟み、交流電源23によって白金板20の間に交流電場を印加しながら、固体電解質前駆体22を焼成する。これにより、導電性イオン種が固体電解質を構成する微粒子の結晶中を、電場方向に沿って振動(往来)することになる。焼成の過程で結晶成長が進むため、イオンが往来しやすい方向に結晶成長することになり、結果として異方性が生じる。その結果、両面を結ぶ方向(例えば正極と負極を結ぶ垂直方向)に導電しやすいパス(経路)を形成することができる。セラミックス微粒子の焼結体を含む固体電解質において、このような高い配向性は磁場印加では得られておらず、第2の実施形態の方法によって初めて得られたものである。固体電解質の厚さや導電するイオン種によって、印加する電圧や周波数を変化させることで、より最適な配向を得ることができる。例えば、リチウムイオン導電性酸化物の場合、構成される元素が酸化還元されにくい0.1V〜5.0V程度の電圧で10mHz〜10MHz程度の振幅で印加するとよい。5Vより電圧が高いと、酸化物を構成する元素が酸化還元により分解する可能性が高いため好ましくない。また、0.1Vより小さいと粒界抵抗により効果が得られにくいため好ましくない。また、周波数は、10mHzより小さいと、導電イオンの振幅が大きいため配向されにくく、10MHzより大きいと、導電イオンの振幅が小さすぎるため、粒子内で配向した導電経路が短くなる傾向が強いため好ましくない。
なお、固体電解質の両面に形成した白金蒸着電極21は、研磨処理等によって除去される。
以上説明した第2の実施形態の固体電解質の製造方法によれば、セラミックス粒子焼結体を含む固体電解質前駆体を加熱しながら、固体電解質前駆体の少なくとも一表面と交差する方向に交流電場を印加する工程を含む。これにより、少なくとも一面と交差する方向に、イオン導電経路を有する結晶面が配向したセラミックス粒子焼結体を含む固体電解質が得られるため、イオン導電性の向上された固体電解質を提供することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態によれば、第1の実施形態に係る固体電解質を含む電解質層を用いた電池を提供することができる。電池は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極とをさらに含む。電解質層は、その両面と交差する方向に、イオン導電経路を有する結晶面が配向したセラミックス粒子焼結体を含む。電解質層の一方の面に正極が接合され、かつ他方の面に負極が接合されているため、結晶面が正極及び負極と交差する方向に配向している。
(第3の実施形態)
第3の実施形態によれば、第1の実施形態に係る固体電解質を含む電解質層を用いた電池を提供することができる。電池は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極とをさらに含む。電解質層は、その両面と交差する方向に、イオン導電経路を有する結晶面が配向したセラミックス粒子焼結体を含む。電解質層の一方の面に正極が接合され、かつ他方の面に負極が接合されているため、結晶面が正極及び負極と交差する方向に配向している。
以下、電解質層、正極、負極、非水電解質及び外装部材について詳述する。
1)電解質層
電解質層は、第1の実施形態に係る固体電解質から実質的になるものでもよいが、より接触面積を低減するために、非水電解質、ポリマー(高分子材料)電解質あるいは常温溶融塩材料を含むものであっても良い。
1)電解質層
電解質層は、第1の実施形態に係る固体電解質から実質的になるものでもよいが、より接触面積を低減するために、非水電解質、ポリマー(高分子材料)電解質あるいは常温溶融塩材料を含むものであっても良い。
非水電解質には、電解質を有機溶媒に溶解することにより調整される液状非水電解質、液状電解質と高分子材料を複合化したゲル状非水電解質等が含まれる。
液状非水電解質は、例えば、電解質を0.5モル/L以上2.5モル/L以下の濃度で有機溶媒に溶解することにより調製される。電解質としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO2)2]等のリチウム塩、またはこれらの混合物を挙げることができる。電解質は高電位でも酸化し難いものであることが好ましく、LiPF6が最も好ましい。有機溶媒は、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ビニレンカーボネート等の環状カーボネートや、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)等の鎖状カーボネートや、テトラヒドロフラン(THF)、2メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)、ジオキソラン(DOX)等の環状エーテルや、ジメトキシエタン(DME)、ジエトエタン(DEE)等の鎖状エーテルや、γ-ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル(AN)、スルホラン(SL)等の単独または混合溶媒を挙げることができる。
高分子材料は、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)等を挙げることができる。
常温溶融塩(イオン性融体)は、有機物カチオンとアニオンの組合せからなる有機塩の内、常温(15〜25℃)で液体として存在しうる化合物を指す。常温溶融塩としては、単体で液体として存在する常温溶融塩、電解質と混合させることで液体となる常温溶融塩、有機溶媒に溶解させることで液体となる常温溶融塩等が挙げられる。なお、一般に、非水電解質電池に用いられる常温溶融塩の融点は、25℃以下である。また、有機物カチオンは、一般に4級アンモニウム骨格を有する。
高分子固体電解質は、電解質を高分子材料に溶解して固体化したものである。
2)負極
負極は、負極集電体と、負極集電体の片面若しくは両面に担持され、負極活物質および導電剤、必要に応じて結着剤等を含む負極材料層(負極活物質含有層)を有する。導電剤は集電性能の向上および集電体との接触抵抗を抑えるために配合されていることが望ましい。
2)負極
負極は、負極集電体と、負極集電体の片面若しくは両面に担持され、負極活物質および導電剤、必要に応じて結着剤等を含む負極材料層(負極活物質含有層)を有する。導電剤は集電性能の向上および集電体との接触抵抗を抑えるために配合されていることが望ましい。
負極活物質は、特に制約は無いが、リチウム金属、カーボン、酸化物、硫化物などのうち、リチウムイオンを充放電可能な材料であればよい。
酸化物の一例として、チタン含有酸化物が挙げられる。チタン含有酸化物には、例えば、酸化物合成時はリチウムを含まないチタン系酸化物、リチウムチタン酸化物、リチウムチタン酸化物の構成元素の一部を異種元素で置換したリチウムチタン複合酸化物などが含まれる。リチウムチタン酸化物としては、例えば、スピネル構造を有するチタン酸リチウム(例えばLi4+xTi5O12(0≦x≦3))、ラムステライド型のチタン酸リチウム(例えばLi2+yTi3O7(0≦y≦3))などを挙げることができる。チタン系酸化物としては、TiO2、TiとV、Sn、Cu、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素とを含有する金属複合酸化物などが挙げられる。TiO2には、単斜晶系β型構造(TiO2 (B))を有するもの、アナターゼ型構造を有するもの、ルチル型構造を有するものが含まれる。
硫化物には、例えばTiS2などのチタン系硫化物、例えばMoS2などのモリブデン系硫化物、例えば、FeS、FeS2、LixFeS2(0≦x≦4)などの鉄系硫化物などが含まれる。
導電剤は、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等の炭素質物を挙げることができる。
結着剤は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、スチレンブタジェンゴム等が挙げられる。
結着剤は、負極材料層中に2質量%以上30質量%以下の範囲で配合されていることが好ましい。結着剤の量を2質量%以上にすることによって、負極材料層と集電体の結着性を高くすることができる。一方、高容量化の観点から、結着剤は30質量%以下であることが好ましい。導電剤も負極材料層中に30質量%以下の割合で配合されることが好ましい。
集電体は、負極活物質のリチウムの吸蔵・放出電位にて電気化学的に安定である材料が用いられる。集電体は、銅、ニッケル、ステンレス、またはアルミニウムから作られることが好ましい。集電体の厚さは0.1〜20μmであることが好ましい。このような厚さを有する集電体は、負極の強度と軽量化をバランスできる。固体電解質を用いた全固体電池の場合、集電体として金属を蒸着またはスパッタすることで形成することが望ましい。
負極は、第1の実施形態に係る固体電解質とは異なる種類の固体電解質を含んでいても良い。
負極は、例えば負極活物質、固体電解質の粉末、結着剤および導電剤を汎用されている溶媒に懸濁してスラリーを調製し、このスラリーを集電体に塗布し、乾燥し、負極材料層を形成した後、プレスを施すことにより作製される。
また、負極の作製において負極活物質、固体電解質の粉末および導電剤をペレット状に形成し、得られた圧粉体を負極材料層として用いてもよい。
負極は、接触面積を低減するために、非水電解質、ポリマー(高分子材料)電解質あるいは常温溶融塩材料を含むものであっても良い。
3)正極
正極は、集電体と、この集電体の片面もしくは両面に担持され、正極活物質および結着剤を含む正極材料層(正極活物質含有層)とを有する。
3)正極
正極は、集電体と、この集電体の片面もしくは両面に担持され、正極活物質および結着剤を含む正極材料層(正極活物質含有層)とを有する。
正極活物質には、酸化物、硫化物等が含まれる。正極活物質は、例えばリチウムを吸蔵した二酸化マンガン(MnO2)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLixMn2O4またはLixMnO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(例えばLixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えばLiNi1-yCoyO2)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えばLixMnyCo1-yO2)、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(例えばLixMn2-yNiyO4)、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(例えばLixFePO4,LixFe1-yMnyPO4,LixCoPO4など)、硫酸鉄[例えばFe2(SO4)3]、バナジウム酸化物(例えばV2O5)などが挙げられる。ここでx、yは、0〜1の範囲である。
高い正極電圧が得られる正極活物質は、リチウムマンガン複合酸化物(LixMn2O4)、リチウムニッケル複合酸化物(LixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LiNi1-yCoyO2)、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LixMn2-yNiyO4)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(LixMnyCo1-yO2)、リチウムリン酸鉄(LixFePO4)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物などが挙げられる。なお、x、yは0〜1の範囲である。
常温溶融塩を用いる場合、リチウムリン酸鉄、LixVPO4F、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物を用いることがサイクル寿命の観点から好ましい。これは、正極活物質と常温溶融塩との反応性が少なくなるためである。正極活物質の一次粒径は、100nm以上1μm以下であると好ましい。一次粒径が100nm以上の正極活物質は、工業生産の上で取り扱い易くなる。一次粒径が1μm以下の正極活物質は、リチウムイオンの固体内拡散をスムーズに進行させることが可能になる。
正極活物質の比表面積は、0.1m2/g以上10m2/g以下であることが好ましい。0.1m2/g以上の比表面積を有する正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵・放出サイトを十分に確保できる。10m2/g以下の比表面積を有する正極活物質は、工業生産の上で取り扱い易く、かつ良好な充放電サイクル性能を確保できる。
正極活物質と集電体の結着等を目的とする結着剤は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム等が挙げられる。
導電剤は、集電性能を高め、かつ集電体との接触抵抗を抑えるために必要に応じて配合することができる。導電剤は、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等の炭素質物を挙げることができる。
正極活物質および結着剤の配合割合は、正極活物質は80質量%以上98質量%以下、結着剤は2質量%以上20質量%以下の範囲にすることが好ましい。結着剤の量を2質量%以上にすることにより十分な電極強度が得られ、20質量%以下にすることにより電極の絶縁体の配合量を減少させ、内部抵抗を減少できる。
導電剤を加える場合には、その量を3質量%以上にすることにより導電剤の添加効果が得られ、15質量%以下にすることにより、高温保存下での正極導電剤表面での非水電解質の分解を低減することができる。
正極は、第1の実施形態に係る固体電解質とは異なる種類の固体電解質を含んでいても良い。
正極は、例えば正極活物質、固体電解質の粉末、必要に応じて配合される結着剤および導電剤を適当な溶媒に懸濁してスラリーを調製し、このスラリーを正極集電体に塗布し、乾燥することにより正極材料層を形成した後、プレスを施すことにより作製される。
また、正極の作製において正極活物質、固体電解質の粉末、必要に応じて結着剤および導電剤を混合したペレット状に形成し、得られた圧粉体を正極材料層として用いてもよい。
正極集電体は、アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔であることが好ましい。アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔の厚さは、0.1μm以上20μm以下、より好ましくは15μm以下にすることが望ましい。アルミニウム箔の純度は99質量%以上が好ましい。アルミニウム合金は、マグネシウム、亜鉛、ケイ素などの元素を含む合金が好ましい。アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔に含まれる鉄、銅、ニッケル、クロムなどの遷移金属の含有量は、1質量%以下にすることが好ましい。固体電解質を用いた全固体電池の場合、集電体として金属を蒸着またはスパッタすることで形成することが望ましい。
正極は、接触面積を低減するために、非水電解質、ポリマー(高分子材料)電解質あるいは常温溶融塩材料を含むものであっても良い。
4)外装部材
外装部材は、固体電解質に非水電解質が併用される場合、厚さ0.5mm以下のラミネートフィルムまたは厚さ1.0mm以下の金属製容器が用いられる。金属製容器は、厚さ0.5mm以下であることがより好ましい。更に、固体電解質で構成される全固体電池の場合は、外装部材としてモールド材が用いられることが好ましい。
4)外装部材
外装部材は、固体電解質に非水電解質が併用される場合、厚さ0.5mm以下のラミネートフィルムまたは厚さ1.0mm以下の金属製容器が用いられる。金属製容器は、厚さ0.5mm以下であることがより好ましい。更に、固体電解質で構成される全固体電池の場合は、外装部材としてモールド材が用いられることが好ましい。
外装部材の形状は、扁平型(薄型)、角型、円筒型、コイン型、ボタン型等が挙げられる。外装部材は、電池寸法に応じて、例えば携帯用電子機器等に積載される小型電池用外装部材、二輪乃至四輪の自動車等に積載される大型電池用外装部材が挙げられる。
ラミネートフィルムは、樹脂フィルム間に金属層を介在した多層フィルムが用いられる。金属層は、軽量化のためにアルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔が好ましい。樹脂フィルムは、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の高分子材料を用いることができる。ラミネートフィルムは、熱融着によりシールを行って外装部材の形状に成形することができる。
金属製容器は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等から作られる。アルミニウム合金としては、マグネシウム、亜鉛、ケイ素等の元素を含む合金が好ましい。アルミニウムまたはアルミニウム合金において鉄、銅、ニッケル、クロム等の遷移金属の含有量は100質量ppm以下にすることが好ましい。
モールド材には、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ECN)、ビフェニル型エポキシ樹脂、溶融シリカフィラーでつくられる樹脂モールド材が含まれる。そのほかにも、高架橋密度で高ガラス転移温度となる多官能モールド樹脂や、ビフェニルあるいは高機能ポリマーベースの、鉛フリー、ハロゲンフリーのモールド樹脂なども利用可能である。一方で、大型大容量の固体電池の場合、発熱等の影響を考慮してセラミックス・ガラス系のモールド材を利用することができる。主に半導体の分野で用いられる絶縁性・耐熱性に優れたモールド材であれば、適用可能である。
第3の実施形態に係る電池には、例えば、固体電解質二次電池、バイポーラ電池が含まれる。実施形態に係る薄型の固体電解質二次電池の一例を図3に示す。さらにバイポーラ電池の一例を図4に示す。
図3に示すように、固体電解質二次電池は、金属製の容器1と、容器1内に収納される電極群2とを含む。電極群2は、正極5と、負極8と、固体電解質層9とを含む積層体である。正極5は、正極集電体3と、正極集電体3に積層された正極材料層4とを含む。負極8は、負極集電体6と、負極集電体6に積層された負極材料層7とを含む。固体電解質層9は、正極材料層4と負極材料層7との間に配置される。固体電解質層9は、イオンの導電経路を有する結晶面が、正極5及び負極8と直交する方向Wに配向しているセラミックス粒子焼結体を含む。正極端子10は、容器1に絶縁部材(図示しない)を介して固定され、正極集電体3と電気的に接続されている。負極端子11は、容器1に絶縁部材(図示しない)を介して固定され、負極集電体6と電気的に接続されている。正極と負極は、容器1から電気的に絶縁されている。
図4に示すように、バイポーラ電池は、集電体12の一方の面に正極材料層4が接合され、かつ他方の面に負極材料層7が接合されたバイポーラ構造体を複数備える。正極材料層4と負極材料層7の間に、固体電解質層9が介在されている。すなわち、複数のバイポーラ構造体は、その間に固体電解質層9を介在することによって一つの積層体を構成している。固体電解質層9は、イオンの導電経路を有する結晶面が、正極材料層4及び負極材料層7と直交する方向Wに配向しているセラミックス粒子焼結体を含む。積層体の一方の最外層に位置する正極材料層4に、正極集電体3が接合されている。また、積層体の他方の最外層に位置する負極材料層7に、負極集電体6が接合されている。正極端子10は、容器1に絶縁部材(図示しない)を介して固定され、正極集電体3と電気的に接続されている。負極端子11は、容器1に絶縁部材(図示しない)を介して固定され、負極集電体6と電気的に接続されている。積層体は、容器1から電気的に絶縁されている。
固体電解質電池及びバイポーラ電池は、それぞれ、充放電回路等の部材を接続した後、これらを筐体に収めることによって電池パックとして使用することができる。電池パックに収納される電池は、1つ以上にすることができる。複数の場合、電池間の接続は直列でも並列でも構わない。
電池、この電池を用いた電池パックの用途は、特に限定されるものではないが、例えば、自動車(自動二輪車を含む)、自転車、バス、電車などの車を挙げることができる。
固体電解質を電池から取り出して配向性を確認する方法について説明する。固体電解質層に隣接する正極及び負極を研磨によって削り落とすことで、固体電解質層部分を取り出すことができる。取り出した電解質層の正極及び負極に接触していた面を研磨し、粉砕せずに、フレーム形のアルミホルダーを用いてXRD測定する。測定面の高さがXRD装置に規定のホルダーと同じ高さになるように注意して、固体電解質の研磨面をホルダーにセットする。この方法で測定したXRDチャートをAとする。
次に、XRDチャートAを得たのと同じ固体電解質を、平均粒子径が5μm程度となるまで粉砕する。平均粒子径はレーザー回折法によって求めることができる。これらの試料を用いて、粉末X線回折測定を行う。このとき、試料の充填の仕方によってピークの位置がずれたり、強度比が変化したりする可能性があるため、キャピラリーに詰めて回転試料台を用いて測定する。このような方法で測定することにより、オペレータによる測定結果の違いを排除し、再現性を高くすることができる。この方法で得たXRDチャートをBとする。
A及びBの最も強度の高いピークIstdを基準として、各ピークの相対強度比I/Istdを得る。このとき、Aで得られた相対強度比と、Bで得られた相対強度比を比較し、これらが相対強度比の変化量として1%以上変化している場合は、結晶中でなんらかの配向性を持つことが示唆される。例えば、c軸方向にイオン導電経路を有する結晶面(イオン導電面)を持つ結晶構造では、Aで得られたXRDチャートの(00c)面の指数が割り当てられるピークが、Bに対して相対強度が強くなる方向に変化している場合、イオン導電面に対して配向していると判断することができる。また、最も強度の高いピークIstdが配向方向の面指数と一致する場合、そのピークを基準とせずに、イオン導電面に関連する指数以外のピークで強度が強いもの、例えば(a00)面の指数が割り当てられるピークを基準Istdとして比較する必要がある。そのほか、b軸方向にイオン導電面を持つ固体電解質や、a軸方向にイオン導電面を持つ固体電解質、{111}方向にイオン導電面を持つものなど、導電チャネルに相当する面指数のピーク強度比が、回転試料台を用いて測定した粉末の結果よりも強くなっていた場合、その固体電解質が導電チャネルに沿って配向しているといえる。
固体電解質一表面の垂線を基準として30°までの範囲で交差する方向に、イオン導電経路を有することの確認は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて行うことができる。該当する表面を含む断面をイオンミリング等で切り取り、TEM観察する。このとき、該当する表面と60°〜120°の角度で交差する(該当表面の垂線と±30°の角度で交差する)格子縞が確認できれば、電子線回折を用いてその結晶面を明らかにする。これにより、導電面(イオン導電経路を有する結晶面)に相当する格子縞であることを帰属できれば、固体電解質一表面の垂線を基準として30°までの範囲で交差する方向に、イオン導電経路を有するといえる。
第3の実施形態の電池は、第2の実施形態の方法で製造された固体電解質に正極及び負極を積層することによって製造することができる。また、以下の方法によっても製造可能である。まず、第2の実施形態と同様にして固体電解質前駆体を作製する。また、正極活物質及び正極活物質に対して固体電解質を5〜30質量%の割合で混合した正極と、負極活物質および負極活物質に対して固体電解質を5〜30%の割合で混合した負極とを第3の実施形態と同様にして作製する。なお、固体電解質は、第1の実施形態と異なるものにすることができる。図5に示すように、正極24、固体電解質前駆体25及び負極26がこの順番に積層された積層体をプレスシリンダ27内に配置する。プレスシリンダ27の外周には、ヒータ28が配置されている。このため、積層体はヒータ28によって加熱されている。交流電源23に接続されたプレスピストン29をプレスシリンダ27内に挿入し、プレスピストン29で積層体を挟み、積層体の両側からプレス圧及び交流電場を加える。これにより、積層体に交流電場を印加しながらホットプレスが施されるため、正極、固体電解質及び負極のイオン導電経路を画一的に形成することができ、固体電池全体の抵抗を低減することができる。
以上説明した第3の実施形態の電池及び電池パックによれば、イオンの導電経路を有する結晶面が、正極及び負極と交差する方向に配向しているセラミックス粒子焼結体を含む電解質層を用いるため、正極、電解質層及び負極のイオン拡散速度及びイオン導電性を向上することができる。その結果、レート性能を含む充放電性能の向上された電池及び電池パックを実現することができる。
以下、実施例に基づいて実施形態をさらに詳細に説明する。
<固体電解質層の合成>
(実施例1)
La0.56Li0.33TiO3で表されるペロブスカイト型固体電解質を合成し、これを用いた固体電解質層を作製した。市販の試薬であるLa2O3,Li2CO3及びTiO2を用いた。これらの粉末を、所定のモル比となるように秤量し、エタノール中にて遊星ボールミル(300rpm/ジルコニアボール)で1時間、混合及び粉砕を行った。次に、電気炉に入れ、800℃で12時間仮焼した。この粉末を再び混合した後、厚さ1mm直径12mmのペレット状に一軸加圧成型した。次に、ペレットの両面を研磨して平滑にした後、白金電極を蒸着した。この電極間に外部から0.5V、1Hzの振幅で交流電場を印加しながら、1350℃で待機下において2時間焼成した。焼成した試料を、乾燥アルゴン流通下において、5Hz〜13MHzの範囲で交流インピーダンス測定することにより、25℃におけるリチウムイオン導電率を測定した。交流インピーダンス測定後、配向性を確認するために、ペレット表面の白金電極を研磨除去したのち、アルミホルダーにセットしてXRD測定を行った。次に、ペレットを粉砕したのち、回転試料台にセットしてXRD測定を行った。その結果、メインピークである(110)面を基準として、粉砕前後でC軸に沿った(001)面のピークに違いが見られた。ペレットの状態では(001)面のピークが相対強度比の変化量で約18%強く見られ、C軸方向に配向していることが確認された。ペロブスカイト型酸化物は、3次元拡散経路を有するが、加熱しながらの外部からの電場印加によってC軸方向に配向した格子を生成することが分かった。
(実施例2)
Li7La3Zr2O12で表されるガーネット型固体電解質を合成し、これを用いた固体電解質層を作製した。出発原料を化学量論比になるように秤量し、エタノール中にて遊星ボールミル(300rpm/ジルコニアボール)で1時間、混合と粉砕を行った。出発原料の混合粉末をボールとエタノールから分離したのち、Al2O3製のるつぼ中にて、950℃、10時間大気雰囲気で仮焼を行った。その後、この粉末を再度粉砕し、得られた粉末を再び950℃、10時間大気雰囲気の条件下で再度仮焼した。その後、厚さ1mm直径12mmのペレット状に一軸加圧成型した。次に、ペレットの両面を研磨して平滑にした後、白金電極を蒸着した。この電極間に外部から0.5V、1Hzの振幅で交流電場を印加しながら、1200℃、12時間大気中の条件下で本焼結を行った。焼成した試料を、乾燥アルゴン流通下において、5Hz〜13MHzの範囲で交流インピーダンス測定することにより、25℃におけるリチウムイオン導電率を測定した。交流インピーダンス測定後、配向性を確認するために、ペレット表面の白金電極を研磨除去したのち、アルミホルダーにセットしてXRD測定を行った。次に、ペレットを粉砕したのち、回転試料台にセットしてXRD測定を行った。その結果、(220)面を基準として、粉砕前後で導電経路に沿った(024)面のピークに違いが見られた。ペレットの状態では(024)面のピークが約6%強く見られ、導電経路に沿って配向していることが確認された。2次元拡散経路が3次元的に配列するガーネット型酸化物の場合でも、加熱しながら外部から電場印加することによって、イオン導電経路を有する結晶面が、固体電解質層両面と垂直な方向に配向されることが確認できた。
<実施例3の全固体電池の作製>
実施例2の固体電解質層を用いて以下の方法によって実施例3の全固体電池を製造した。公知の方法で合成したLi7La3Zr2O12の固体電解質粉末を平均粒径が1μmとなるまで粉砕した。得られた固体電解質粉末を、市販のコバルト酸リチウム(LiCoO2)に対して30質量%の割合で混合し、ペレット状に形成し、正極を作製した。また、Li7La3Zr2O12の固体電解質粉末を、市販のチタン酸リチウム(Li4Ti5O12)に対して30質量%の割合で混合し、ペレット状に形成し、負極を作製した。
<固体電解質層の合成>
(実施例1)
La0.56Li0.33TiO3で表されるペロブスカイト型固体電解質を合成し、これを用いた固体電解質層を作製した。市販の試薬であるLa2O3,Li2CO3及びTiO2を用いた。これらの粉末を、所定のモル比となるように秤量し、エタノール中にて遊星ボールミル(300rpm/ジルコニアボール)で1時間、混合及び粉砕を行った。次に、電気炉に入れ、800℃で12時間仮焼した。この粉末を再び混合した後、厚さ1mm直径12mmのペレット状に一軸加圧成型した。次に、ペレットの両面を研磨して平滑にした後、白金電極を蒸着した。この電極間に外部から0.5V、1Hzの振幅で交流電場を印加しながら、1350℃で待機下において2時間焼成した。焼成した試料を、乾燥アルゴン流通下において、5Hz〜13MHzの範囲で交流インピーダンス測定することにより、25℃におけるリチウムイオン導電率を測定した。交流インピーダンス測定後、配向性を確認するために、ペレット表面の白金電極を研磨除去したのち、アルミホルダーにセットしてXRD測定を行った。次に、ペレットを粉砕したのち、回転試料台にセットしてXRD測定を行った。その結果、メインピークである(110)面を基準として、粉砕前後でC軸に沿った(001)面のピークに違いが見られた。ペレットの状態では(001)面のピークが相対強度比の変化量で約18%強く見られ、C軸方向に配向していることが確認された。ペロブスカイト型酸化物は、3次元拡散経路を有するが、加熱しながらの外部からの電場印加によってC軸方向に配向した格子を生成することが分かった。
(実施例2)
Li7La3Zr2O12で表されるガーネット型固体電解質を合成し、これを用いた固体電解質層を作製した。出発原料を化学量論比になるように秤量し、エタノール中にて遊星ボールミル(300rpm/ジルコニアボール)で1時間、混合と粉砕を行った。出発原料の混合粉末をボールとエタノールから分離したのち、Al2O3製のるつぼ中にて、950℃、10時間大気雰囲気で仮焼を行った。その後、この粉末を再度粉砕し、得られた粉末を再び950℃、10時間大気雰囲気の条件下で再度仮焼した。その後、厚さ1mm直径12mmのペレット状に一軸加圧成型した。次に、ペレットの両面を研磨して平滑にした後、白金電極を蒸着した。この電極間に外部から0.5V、1Hzの振幅で交流電場を印加しながら、1200℃、12時間大気中の条件下で本焼結を行った。焼成した試料を、乾燥アルゴン流通下において、5Hz〜13MHzの範囲で交流インピーダンス測定することにより、25℃におけるリチウムイオン導電率を測定した。交流インピーダンス測定後、配向性を確認するために、ペレット表面の白金電極を研磨除去したのち、アルミホルダーにセットしてXRD測定を行った。次に、ペレットを粉砕したのち、回転試料台にセットしてXRD測定を行った。その結果、(220)面を基準として、粉砕前後で導電経路に沿った(024)面のピークに違いが見られた。ペレットの状態では(024)面のピークが約6%強く見られ、導電経路に沿って配向していることが確認された。2次元拡散経路が3次元的に配列するガーネット型酸化物の場合でも、加熱しながら外部から電場印加することによって、イオン導電経路を有する結晶面が、固体電解質層両面と垂直な方向に配向されることが確認できた。
<実施例3の全固体電池の作製>
実施例2の固体電解質層を用いて以下の方法によって実施例3の全固体電池を製造した。公知の方法で合成したLi7La3Zr2O12の固体電解質粉末を平均粒径が1μmとなるまで粉砕した。得られた固体電解質粉末を、市販のコバルト酸リチウム(LiCoO2)に対して30質量%の割合で混合し、ペレット状に形成し、正極を作製した。また、Li7La3Zr2O12の固体電解質粉末を、市販のチタン酸リチウム(Li4Ti5O12)に対して30質量%の割合で混合し、ペレット状に形成し、負極を作製した。
正極、実施例2の固体電解質層及び負極をこの順番に積層した積層体に、図5に示すように、電圧3V、1Hzの交流電場を印加し、かつ直径10mmのホットプレス(熱間プレス)を用いて800℃で12時間加熱しながら、2.5ton/cm2の圧力で加圧することで、実施例3の全固体電池を得た。これにより、正極、固体電解質層及び負極全体のイオン導電経路が画一的に形成された。
実施例3の全固体電池を、充電時間率0.01Cで充電し、放電時間率0.01Cで放電することによって、基準容量を測定した。次いで、充電時間率0.01Cで充電し、放電時間率0.05Cで放電することにより放電容量を測定した。得られた放電容量を基準容量を100%として表した値を0.05C放電時の容量維持率として表2に示す。
(比較例1,2の固体電解質層の合成)
焼成時に交流電場を与えずに合成すること以外は、実施例1,2と同様にして比較例1,2の固体電解質層を製造した。比較例1,2の固体電解質層それぞれにXRD測定を行ったところ、ペレット状態での測定結果と粉末にしてからの測定結果に強度の違いは見られず、配向していないことが分かった。
(比較例3の全固体電池の作製)
比較例2の固体電解質層を用い、かつホットプレス(熱間プレス)時に交流電場を印加しないこと以外は、実施例3と同様にして比較例3の全固体電池を得た。比較例3の全固体電池の0.05C放電時の容量維持率を下記表2に示す。
(比較例1,2の固体電解質層の合成)
焼成時に交流電場を与えずに合成すること以外は、実施例1,2と同様にして比較例1,2の固体電解質層を製造した。比較例1,2の固体電解質層それぞれにXRD測定を行ったところ、ペレット状態での測定結果と粉末にしてからの測定結果に強度の違いは見られず、配向していないことが分かった。
(比較例3の全固体電池の作製)
比較例2の固体電解質層を用い、かつホットプレス(熱間プレス)時に交流電場を印加しないこと以外は、実施例3と同様にして比較例3の全固体電池を得た。比較例3の全固体電池の0.05C放電時の容量維持率を下記表2に示す。
表1及び表2に、これら実施例及び比較例の交流ピンピーダンス測定から得られたリチウムイオン導電率及び全固体電池における放電時間率0.05Cで放電したときの容量維持率を示した。
この結果から、実施例1,2の固体電解質は、比較例1,2の固体電解質に比べ、高いリチウムイオン導電率を示すことが分かる。特に、粒子界抵抗の低減は有効であることから、低コストで合成可能な粉体を用いた全固体電池の界面抵抗低減が可能であることが示された。また、表2には、実施例3及び比較例3の全固体電池について、0.01Cの充放電容量を基準として用い、0.01Cで充電して0.05Cで放電した際の容量維持率を示している。この結果から明らかなように、実施例3の電池の放電容量維持率は比較例3の電池に比べて高くなっている。外部交流電場を印加しながら加熱プレスすることで、固体電解質層のみならず、電極活物質および固体電解質間にリチウムイオンが導電しやすいパスが生成し、結果として粒界抵抗の低減が可能となる。これにより、レート性能に優れる全固体電池を得ることができる。
実施例においては、固体電解質層をあらかじめ合成しておき、固体電解質層に正極及び負極を積層したものを再焼結することにより、粒子間の結合を進める手法を示したが、正極、負極、固体電解質等の構成材料の原料を混合したものからプレス成形によって積層体を作製し、正極、負極、固体電解質を同時に焼成によって反応させながら、外部から交流電場を印加することでも同様の効果を得ることができる。
また、実施例では結晶性の固体電解質を用いたが、固体電解質は結晶性に限らず、アモルファス状の硫化物系、リン酸ガラス系のような結晶上の導電パスが明確でない材料でも、固体電解質にセラミックス粒子の焼結体が含有されていれば同様の効果を得ることができる。
実施例においては、圧粉体を正極、固体電解質及び負極として用いたが、この方法に限らず、正極及び負極を固体電解質に塗布または圧着する方法、各種スピンコート法、PVD法など、固体電解質の作製で行われている方法全般を適用することができる。
以上述べた少なくとも一つの実施形態及び実施例の固体電解質によれば、少なくとも一表面と交差する方向に、イオンの導電経路を有する結晶面が配向したセラミックス粒子焼結体を含むため、高いイオン導電性を示す固体電解質を提供することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 少なくとも固体電解質一表面と交差する方向に、イオン導電経路を有する結晶面が配向しているセラミックス粒子焼結体を含むことを特徴とする固体電解質。
[2] 前記少なくとも固体電解質一表面の垂線を基準として30°までの範囲で交差する方向に、前記イオン導電経路を有することを特徴とする[1]に記載の固体電解質。
[3] 前記少なくとも固体電解質一表面と垂直に交差する方向に、前記結晶面が配向していることを特徴とする[1]または[2]に記載の固体電解質。
[4] 前記セラミックス粒子焼結体は、リチウムイオン導電性を有することを特徴とする[1]〜[3]いずれかに記載の固体電解質。
[5] 正極と、負極と、前記正極及び前記負極の間に配置された固体電解質層とを含む電池であって、前記固体電解質層は、イオン導電経路を有する結晶面が前記正極及び前記負極と交差する方向に配向しているセラミックス粒子焼結体を含むことを特徴とする電池。
[6] [5]記載の電池を含むことを特徴とする電池パック。
[7] セラミックス粒子焼結体を含む固体電解質前駆体を加熱しながら、前記固体電解質前駆体の少なくとも一表面と交差する方向に交流電場を印加することにより、前記セラミックス粒子焼結体のイオン導電経路を有する結晶面を配向させる工程を含むことを特徴とする固体電解質の製造方法。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 少なくとも固体電解質一表面と交差する方向に、イオン導電経路を有する結晶面が配向しているセラミックス粒子焼結体を含むことを特徴とする固体電解質。
[2] 前記少なくとも固体電解質一表面の垂線を基準として30°までの範囲で交差する方向に、前記イオン導電経路を有することを特徴とする[1]に記載の固体電解質。
[3] 前記少なくとも固体電解質一表面と垂直に交差する方向に、前記結晶面が配向していることを特徴とする[1]または[2]に記載の固体電解質。
[4] 前記セラミックス粒子焼結体は、リチウムイオン導電性を有することを特徴とする[1]〜[3]いずれかに記載の固体電解質。
[5] 正極と、負極と、前記正極及び前記負極の間に配置された固体電解質層とを含む電池であって、前記固体電解質層は、イオン導電経路を有する結晶面が前記正極及び前記負極と交差する方向に配向しているセラミックス粒子焼結体を含むことを特徴とする電池。
[6] [5]記載の電池を含むことを特徴とする電池パック。
[7] セラミックス粒子焼結体を含む固体電解質前駆体を加熱しながら、前記固体電解質前駆体の少なくとも一表面と交差する方向に交流電場を印加することにより、前記セラミックス粒子焼結体のイオン導電経路を有する結晶面を配向させる工程を含むことを特徴とする固体電解質の製造方法。
1…容器、2…電極群、3…正極集電体、4…正極材料層、5,24…正極、6,26…負極集電体、7…負極材料層、8…負極、9…固体電解質層、10…正極端子、11…負極端子、12…集電体、20…白金板、21…白金蒸着電極、22…試料ペレット、23…交流電源、25…固体電解質前駆体、27…プレスシリンダ、28…ヒータ、29…プレスピストン。
Claims (5)
- セラミックス粒子焼結体を含む固体電解質前駆体を加熱しながら、前記固体電解質前駆体の少なくとも一表面と交差する方向に交流電場を印加することにより、前記セラミックス粒子焼結体のイオン導電経路を有する結晶面を配向させる工程を含むことを特徴とする固体電解質の製造方法。
- 前記少なくとも一表面の垂線を基準として30°までの範囲で交差する方向に、前記交流電場を印加することを特徴とする請求項1に記載の固体電解質の製造方法。
- 前記少なくとも一表面と垂直に交差する方向に、前記結晶面が配向していることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解質の製造方法。
- 前記セラミックス粒子焼結体は、リチウムイオン導電性を有することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の固体電解質の製造方法。
- 前記セラミックス粒子焼結体は、ペロブスカイト型酸化物またはガーネット型酸化物であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の固体電解質の製造方法。
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